説明

マネーロンダリング判定支援システム、方法及びプログラム

【課題】検出された疑わしい取引がマネーロンダリングに該当するか否かを複数の情報源から総合的に判定することを支援すること。
【解決手段】本発明にかかるマネーロンダリング判定支援システムは、リスクレーティング情報に基づいて、マネーロンダリング情報に該当する取引データを検出し、検出されたマネーロンダリング情報を判定履歴情報記憶部へ格納し、検出された顧客識別情報に基づき、属性情報と勘定情報とを含む収集データを収集し、収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段に出力する。当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を判定履歴情報記憶部へ登録し、判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マネーロンダリング判定支援システム、方法及びプログラムに関し、特に、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するマネーロンダリング判定支援システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
マネーロンダリングとは、不正な行為により得た資金を金融機関の口座を経由することにより、当該資金の出所を隠ぺいする資金洗浄行為である。金融機関は、マネーロンダリングに該当する可能性がある疑わしい取引が発見された場合、金融当局へ届け出る必要がある。
【0003】
特許文献1には、顧客の取引がマネーロンダリングに係る取引であることを示唆する不信取引示唆項目を顧客の取引情報から抽出する不信取引示唆項目抽出手段と、前記不信取引示唆項目抽出手段により抽出された複数の不信取引示唆項目の組合せに基づいて顧客の不信な取引を特定する不信取引特定手段とを備えるマネーロンダリング検出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−228077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に示したようなマネーロンダリング検出装置は、日々の膨大な取引データの中から、予め定めた条件に該当する取引データを上述した疑わしい取引として検出する。しかし、検出される疑わしい取引中には、正常な取引が含まれることが多い。そのため、金融機関では、通常、検出される疑わしい取引について複数人により検討した上でマネーロンダリングの可能性が高い取引について、実際に金融当局へ届け出を行うようにしている。
【0006】
また、マネーロンダリングの手口は、年々巧妙になっており、マネーロンダリング検出装置に新たな手口を検出する条件として追加するだけでは、検出が困難である。また、検出された取引がマネーロンダリングであるか否かの判定は、当該取引の顧客情報及び過去の取引履歴等から総合的に行う必要がある。そのため、疑わしい取引に該当する条件は複雑であり、様々な要因により変化するものであるため、一律に条件を設定することは困難である。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、検出された疑わしい取引がマネーロンダリングに該当するか否かを複数の情報源から総合的に判定することを支援するマネーロンダリング判定支援システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様にかかるマネーロンダリング判定支援システムは、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するものである。顧客を識別する顧客識別情報と当該顧客の属性情報と関連付けて格納する顧客情報記憶部と、前記顧客の口座に関する勘定情報を前記顧客識別情報に関連付けて格納する勘定情報記憶部と、前記顧客におけるリスクの格付け情報であるリスクレーティング情報を前記顧客識別情報に関連付けて格納するリスクレーティング情報記憶部と、マネーロンダリングの条件が定義されたマネーロンダリング情報を格納するマネーロンダリング情報記憶部と、前記取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定した履歴を示す判定履歴情報を格納する判定履歴情報記憶部と、前記判定を支援する処理を行う制御部とを備え、前記制御部は、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報に基づいて、前記顧客識別情報を含む複数の入力される取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納されたマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記マネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該マネーロンダリング情報とを検出する検出手段と、前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報を前記判定履歴情報記憶部へ格納する検出履歴情報格納手段と、前記検出手段により検出された顧客識別情報に基づき、前記顧客情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた属性情報と、前記勘定情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた勘定情報とを含む収集データを収集する収集手段と、前記収集手段により収集された収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段に出力する表示用データ生成手段と、当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を前記判定履歴情報記憶部へ登録する判定結果登録手段と、前記判定結果登録手段により登録された判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する推奨値算出手段と、を備える。
【0009】
また、前記表示用データ生成手段は、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報及び前記推奨値算出手段により算出された推奨値をさらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、前記表示手段に表示された推奨値が承認された場合、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該推奨値により更新するリスクレーティング情報更新手段をさらに備える、とよい。
【0010】
また、前記リスクレーティング情報更新手段は、更新対象のリスクレーティング情報が入力された場合に、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該更新対象のリスクレーティング情報により更新する、とよい。
【0011】
また、前記推奨値算出手段は、前記判定結果登録手段により登録された判定結果及び当該取引データに含まれる顧客識別情報に該当する前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の判定結果が、前記正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0012】
また、前記推奨値算出手段は、前記収集データに含まれる勘定情報が所定の条件を満たす場合、リスクレーティングが高くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0013】
また、前記推奨値算出手段は、前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、とよい。
【0014】
また、前記判定結果が前記正常判定となった回数である正常判定回数を格納する正常判定回数記憶部をさらに備え、前記推奨値算出手段は、前記判定結果登録手段により登録された判定結果が、前記正常判定である場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、当該加算された正常回数が所定の閾値を超える場合、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0015】
また、前記推奨値算出手段は、前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と同じ場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定し、前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数をクリアし、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、とよい。
【0016】
また、前記表示用データ生成手段は、前記マネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0017】
また、前記マネーロンダリング情報記憶部は、複数のマネーロンダリング情報を格納し、前記検出手段は、前記取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納された複数のマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記複数のマネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該複数のマネーロンダリング情報とを検出し、前記表示用データ生成手段は、前記検出手段により検出された複数のマネーロンダリング情報さらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、前記複数のマネーロンダリング情報のいずれかが選択された場合、当該選択されたマネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0018】
また、前記マネーロンダリング情報記憶部は、前記属性情報又は前記勘定情報の項目の内、強調して表示する強調項目及び強調する表示レベルを前記マネーロンダリング情報に関連付けてさらに格納し、前記表示用データ生成手段は、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目及び表示レベルを前記マネーロンダリング情報記憶部から取得し、当該強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、当該表示レベルにより強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0019】
また、前記表示用データ生成手段は、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、上位に表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0020】
また、前記マネーロンダリング情報記憶部は、前記マネーロンダリング情報におけるリスク値をさらに格納し、前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記複数のマネーロンダリング情報における複数のリスク値を取得し、当該取得したリスク値の合計に応じて前記検出手段によりマネーロンダリング情報に該当すると判定された取引データにおけるリスクのレベルを判定するリスクレベル判定手段をさらに備え、前記表示用データ生成手段は、前記リスクレベル判定手段により判定されたレベルをさらに含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0021】
また、前記顧客における信用照会情報を前記顧客識別情報に関連付けて格納する信用照会情報記憶部をさらに備え、前記収集手段は、前記検出手段により検出された顧客識別情報に基づき、前記信用照会情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた信用照会情報をさらに収集し、当該収集した信用照会情報をさらに含めて収集データとする、とよい。
【0022】
また、前記表示用データ生成手段により生成された表示用データを前記判定履歴情報記憶部へ格納する表示用データ格納手段をさらに備え、前記表示用データ生成手段は、過去の表示用データの参照要求が入力された場合、前記検出手段により検出された顧客識別情報に該当する表示用データ及び判定結果を前記判定履歴情報記憶部から取得し、前記表示手段に出力する、とよい。
【0023】
また、前記表示用データ生成手段は、前記収集手段により収集された収集データに含まれる属性情報及び勘定情報と、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の表示用データに含まれる属性情報及び勘定情報との差に応じた表示情報を含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0024】
また、前記表示用データ生成手段は、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報の内、前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報に一致する個数を集計し、当該集計した個数を含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0025】
また、ネットワークを介して接続された第1の端末から当該ネットワークを介して接続された第2の端末とのチャットの開始要求を受信した場合、当該第2の端末へチャットの開始要求を送信するチャット開始手段と、前記第1の端末又は前記第2の端末のいずれかからチャットにおけるデータを取得し、前記判定履歴情報記憶部に格納する、チャット履歴情報格納手段をさらに備える、とよい。
【0026】
本発明の第2の態様にかかるマネーロンダリング判定支援方法は、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するものである。リスクレーティング情報記憶部に格納された顧客におけるリスクの格付け情報であるリスクレーティング情報に基づいて、前記顧客を識別する顧客識別情報を含む複数の入力される取引データが、マネーロンダリング情報記憶部に格納されたマネーロンダリングの条件が定義されたマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記マネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該マネーロンダリング情報とを検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報を判定履歴情報記憶部へ格納する検出履歴情報格納ステップと、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、顧客情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた当該顧客の属性情報と、勘定情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた当該顧客の口座に関する勘定情報とを含む収集データを収集する収集ステップと、前記収集ステップにより収集された収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段に出力する表示用データ生成ステップと、当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を前記判定履歴情報記憶部へ登録する判定結果登録ステップと、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する推奨値算出ステップと、を備える。
【0027】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報及び前記推奨値算出ステップにより算出された推奨値をさらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、前記表示手段に表示された推奨値が承認された場合、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該推奨値により更新するリスクレーティング情報更新ステップをさらに備える、とよい。
【0028】
また、前記リスクレーティング情報更新ステップは、更新対象のリスクレーティング情報が入力された場合に、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該更新対象のリスクレーティング情報により更新する、とよい。
【0029】
また、前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果及び当該取引データに含まれる顧客識別情報に該当する前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の判定結果が、前記正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0030】
また、前記推奨値算出ステップは、前記収集データに含まれる勘定情報が所定の条件を満たす場合、リスクレーティングが高くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0031】
また、前記推奨値算出ステップは、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、とよい。
【0032】
また、前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、前記正常判定である場合、正常回数記憶部に格納された前記判定結果が前記正常判定となった回数である正常回数を加算し、当該加算された正常回数が所定の閾値を超える場合、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0033】
また、前記推奨値算出ステップは、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と同じ場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定し、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数をクリアし、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、とよい。
【0034】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0035】
また、前記検出ステップは、前記取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納された複数のマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記複数のマネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該複数のマネーロンダリング情報とを検出し、前記表示用データ生成ステップは、前記検出ステップにより検出された複数のマネーロンダリング情報さらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、前記複数のマネーロンダリング情報のいずれかが選択された場合、当該選択されたマネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0036】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記属性情報又は前記勘定情報の項目の内、前記マネーロンダリング情報に関連付けられ、強調して表示する強調項目及び表示レベルを取得し、当該強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、当該表示レベルにより強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0037】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、上位に表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0038】
また、前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記複数のマネーロンダリング情報における複数のリスク値を取得し、当該取得したリスク値の合計に応じて前記検出ステップによりマネーロンダリング情報に該当すると判定された取引データにおけるリスクのレベルを判定するリスクレベル判定ステップをさらに備え、前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレベル判定ステップにより判定されたレベルをさらに含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0039】
また、前記収集ステップは、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、前記信用照会情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた前記顧客における信用照会情報をさらに収集し、当該収集した信用照会情報をさらに含めて収集データとする、とよい。
【0040】
また、前記表示用データ生成ステップにより生成された表示用データを前記判定履歴情報記憶部へ格納する表示用データ格納ステップをさらに備え、前記表示用データ生成ステップは、過去の表示用データの参照要求が入力された場合、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に該当する表示用データ及び判定結果を前記判定履歴情報記憶部から取得し、前記表示手段に出力する、とよい。
【0041】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記収集ステップにより収集された収集データに含まれる属性情報及び勘定情報と、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の表示用データに含まれる属性情報及び勘定情報との差に応じた表示情報を含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0042】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報の内、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報に一致する個数を集計し、当該集計した個数を含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0043】
また、ネットワークを介して接続された第1の端末から当該ネットワークを介して接続された第2の端末とのチャットの開始要求を受信した場合、当該第2の端末へチャットの開始要求を送信するチャット開始ステップと、前記第1の端末又は前記第2の端末のいずれかからチャットにおけるデータを取得し、前記判定履歴情報記憶部に格納する、チャット履歴情報格納ステップをさらに備える、とよい。
【0044】
本発明の第3の態様にかかるマネーロンダリング判定支援プログラムは、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するマネーロンダリング判定支援処理をコンピュータに実行させるものである。顧客を識別する顧客識別情報と当該顧客の属性情報と関連付けて顧客情報記憶部へ格納する顧客情報格納ステップと、前記顧客の口座に関する勘定情報を前記顧客識別情報に関連付けて勘定情報記憶部へ格納する勘定情報格納ステップと、前記顧客におけるリスクの格付け情報であるリスクレーティング情報を前記顧客識別情報に関連付けてリスクレーティング情報記憶部へ格納するリスクレーティング情報格納ステップと、マネーロンダリングの条件が定義されたマネーロンダリング情報をマネーロンダリング情報記憶部へ格納するマネーロンダリング情報格納ステップと、前記取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定した履歴を示す判定履歴情報を判定履歴情報記憶部へ格納する判定履歴情報格納ステップと、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報に基づいて、前記顧客識別情報を含む複数の入力される取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納されたマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記マネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該マネーロンダリング情報とを検出する検出ステップと、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報を前記判定履歴情報記憶部へ格納する検出履歴情報格納ステップと、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、前記顧客情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた属性情報と、前記勘定情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた勘定情報とを含む収集データを収集する収集ステップと、前記収集ステップにより収集された収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段に出力する表示用データ生成ステップと、当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を前記判定履歴情報記憶部へ登録する判定結果登録ステップと、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する推奨値算出ステップと、を備える。
【0045】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報及び前記推奨値算出ステップにより算出された推奨値をさらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、前記表示手段に表示された推奨値が承認された場合、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該推奨値により更新するリスクレーティング情報更新ステップをさらに備える、とよい。
【0046】
また、前記リスクレーティング情報更新ステップは、更新対象のリスクレーティング情報が入力された場合に、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該更新対象のリスクレーティング情報により更新する、とよい。
【0047】
また、前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果及び当該取引データに含まれる顧客識別情報に該当する前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の判定結果が、前記正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0048】
また、前記推奨値算出ステップは、前記収集データに含まれる勘定情報が所定の条件を満たす場合、リスクレーティングが高くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0049】
また、前記推奨値算出ステップは、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、とよい。
【0050】
また、前記判定結果が前記正常判定となった回数である正常判定回数を正常判定回数記憶部へ格納する正常判定回数格納ステップをさらに備え、前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、前記正常判定である場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、当該加算された正常回数が所定の閾値を超える場合、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、とよい。
【0051】
また、前記推奨値算出ステップは、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と同じ場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定し、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数をクリアし、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、とよい。
【0052】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0053】
また、前記マネーロンダリング情報格納ステップは、複数のマネーロンダリング情報をマネーロンダリング情報記憶部へ格納し、前記検出ステップは、前記取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納された複数のマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記複数のマネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該複数のマネーロンダリング情報とを検出し、前記表示用データ生成ステップは、前記検出ステップにより検出された複数のマネーロンダリング情報さらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、前記複数のマネーロンダリング情報のいずれかが選択された場合、当該選択されたマネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0054】
また、前記マネーロンダリング情報格納ステップは、前記属性情報又は前記勘定情報の項目の内、強調して表示する強調項目及び強調する表示レベルを前記マネーロンダリング情報に関連付けてマネーロンダリング情報記憶部へさらに格納し、前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目及び表示レベルを前記マネーロンダリング情報記憶部から取得し、当該強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、当該表示レベルにより強調して表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0055】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、上位に表示するように表示用データを生成する、とよい。
【0056】
また、前記マネーロンダリング情報格納ステップは、前記マネーロンダリング情報におけるリスク値をマネーロンダリング情報記憶部へさらに格納し、前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記複数のマネーロンダリング情報における複数のリスク値を取得し、当該取得したリスク値の合計に応じて前記検出ステップによりマネーロンダリング情報に該当すると判定された取引データにおけるリスクのレベルを判定するリスクレベル判定ステップをさらに備え、前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレベル判定ステップにより判定されたレベルをさらに含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0057】
また、前記顧客における信用照会情報を前記顧客識別情報に関連付けて信用照会情報記憶部へ格納する信用照会情報格納ステップをさらに備え、前記収集ステップは、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、前記信用照会情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた信用照会情報をさらに収集し、当該収集した信用照会情報をさらに含めて収集データとする、とよい。
【0058】
また、前記表示用データ生成ステップにより生成された表示用データを前記判定履歴情報記憶部へ格納する表示用データ格納ステップをさらに備え、前記表示用データ生成ステップは、過去の表示用データの参照要求が入力された場合、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に該当する表示用データ及び判定結果を前記判定履歴情報記憶部から取得し、前記表示手段に出力する、とよい。
【0059】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記収集ステップにより収集された収集データに含まれる属性情報及び勘定情報と、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の表示用データに含まれる属性情報及び勘定情報との差に応じた表示情報を含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0060】
また、前記表示用データ生成ステップは、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報の内、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報に一致する個数を集計し、当該集計した個数を含めて前記表示用データを生成する、とよい。
【0061】
また、ネットワークを介して接続された第1の端末から当該ネットワークを介して接続された第2の端末とのチャットの開始要求を受信した場合、当該第2の端末へチャットの開始要求を送信するチャット開始ステップと、前記第1の端末又は前記第2の端末のいずれかからチャットにおけるデータを取得し、前記判定履歴情報記憶部に格納する、チャット履歴情報格納ステップをさらに備える、とよい。
【発明の効果】
【0062】
本発明によれば、検出された疑わしい取引がマネーロンダリングに該当するか否かを複数の情報源から総合的に判定し、当該検出された疑わしい取引における顧客の格付けをフィードバックすることで検出精度を向上させるマネーロンダリング判定支援システム、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援処理の概要を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施の形態1にかかる収集処理を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の実施の形態1にかかる分析支援処理を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる分析画面生成処理を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の実施の形態1にかかる強調表示設定処理を示すフローチャート図である。
【図8】本発明の実施の形態1にかかる差分表示設定処理を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の実施の形態1にかかる検討支援処理を示すフローチャート図である。
【図10】本発明の実施の形態1にかかる検討画面生成処理を示すフローチャート図である。
【図11】本発明の実施の形態1にかかるリスクレベル判定処理を示すフローチャート図である。
【図12】本発明の実施の形態1にかかるチャット支援処理を示すフローチャート図である。
【図13】本発明の実施の形態1にかかる評価支援処理を示すフローチャート図である。
【図14】本発明の実施の形態1にかかる推奨値算出処理を示すフローチャート図である。
【図15】本発明の実施の形態1にかかる分析画面(個人)の表示例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態1にかかる分析画面(個人)の表示例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態1にかかる検討画面(個人)の表示例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態1にかかる分析画面(法人)の表示例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態1にかかる分析画面(法人)の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
【0065】
<発明の実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援システム100の全体構成を示すブロック図である。マネーロンダリング判定支援システム100は、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するものである。尚、以下の説明において、マネーロンダリングに該当するとは、金融機関が金融当局へ届け出るために、当該取引データがマネーロンダリングに該当する可能性がある疑わしい取引であると判定することを含むものとする。マネーロンダリング判定支援システム100は、取引データ記憶部11、顧客情報記憶部12、勘定情報記憶部13、リスクレーティング情報記憶部14、マネーロンダリング情報記憶部15、信用照会情報記憶部16、判定履歴情報記憶部17、正常判定回数記憶部18、マネーロンダリング判定支援サーバ20及び端末30を備える。
【0066】
取引データ記憶部11は、金融取引における取引データを記憶する記憶装置である。取引データ記憶部11には、内為又は外為取引等を扱う決済系システム(不図示)から取得された取引データが格納されている。取引データは、顧客を識別する顧客識別情報を含む複数のデータである。例えば、取引データは、決済が行われた際の送り元、送り先、金額、国及び個人コード又は法人コードで表される顧客識別情報等を含むものである。
【0067】
顧客情報記憶部12は、顧客を識別する顧客識別情報と当該顧客の属性情報と関連付けて格納する記憶装置である。顧客識別情報とは、顧客を識別する個人コード又は法人コードであればよい。属性情報とは、顧客が個人の場合、本人確認情報及び事故履歴等である。ここで、本人確認情報は、例えば、氏名、生年月日、住所、戸籍謄本、住民票、印鑑証明及び運転免許証等を示す。また、顧客が法人の場合、属性情報は、会社情報及び事故履歴等である。ここで、会社情報は、例えば、会社名、住所、設立年月日、資本金、売上及び当期利益等を示す。尚、本人確認情報及び会社情報は、金融機関が確認を行った際の各種証明書のコピーを電子化したデータであってもよい。また、事故履歴とは、顧客が個人の場合、当該金融機関における小切手事故、破産履歴、並びに、クレジットカードの返済及び延滞状況等であり、顧客が法人の場合、当該金融機関における小切手事故、手形不渡り及びブラックリストとの照合結果等であるとよい。
【0068】
勘定情報記憶部13は、顧客の口座に関する勘定情報を顧客識別情報に関連付けて格納する記憶装置である。勘定情報記憶部13には、口座の入出金明細等を扱う勘定系システム(不図示)から取得された勘定情報が格納されている。勘定情報は、顧客識別情報、支店及び口座異動明細等を含むデータである。口座異動明細には、例えば、口座番号、日付、金額等が含まれる。勘定情報は、顧客が個人の場合、ローン、当座預金、普通預金、定期預金及び投資信託等を含む取引残高を示す。また、勘定情報は、顧客が法人の場合、貸出金、長期貸出金、短期貸出金、当座預金、普通預金及び定期預金等を含む取引情報を示す。尚、勘定情報には、発生日等の詳細な情報を含む。
【0069】
リスクレーティング情報記憶部14は、顧客におけるリスクの格付け情報であるリスクレーティング情報を格納する記憶装置である。リスクレーティング情報は、例えば、1から5の数値により5段階評価で表現され、数値が大きいほどリスクが高いことを示すようにすればよい。尚、リスクレーティング情報の表現は、これに限定されない。
【0070】
マネーロンダリング情報記憶部15は、マネーロンダリングの条件が定義されたマネーロンダリング情報を少なくとも1つ格納する記憶装置である。マネーロンダリング情報は、予め定義された特定の取引の抽出条件(ルール)を示す情報である。マネーロンダリング情報には、ルールとルールの識別情報と、当該ルールを説明する文字列情報を含む。また、マネーロンダリング情報記憶部15には、複数のマネーロンダリング情報が格納されていることが望ましい。さらに、マネーロンダリング情報記憶部15は、属性情報又は勘定情報の項目の内、強調して表示する強調項目及び強調する表示レベルをマネーロンダリング情報に関連付けて格納するとよい。また、マネーロンダリング情報記憶部15は、属性情報又は勘定情報の項目の表示順序の定義をマネーロンダリング情報に関連付けて格納するとよい。また、マネーロンダリング情報記憶部15は、マネーロンダリング情報におけるリスク値をさらに格納するとよい。ここで、リスク値は、例えば、1から10の数値により10段階評価で表現され、数値が大きいほどリスクが高いことを示すようにすればよい。尚、リスク値の表現は、これに限定されない。また、マネーロンダリング情報記憶部15は、リスクレーティング情報をマネーロンダリング情報に関連付けて格納するとよい。尚、マネーロンダリング情報は、固定のものではなく、適宜、内容の更新又は追加が行われるものである。
【0071】
信用照会情報記憶部16は、顧客における信用照会情報を顧客識別情報に関連付けて格納する記憶装置である。信用照会情報とは、顧客が個人の場合、他の金融機関のローン、金額、発生日、事故の有無、クレジットカードの返済及び延滞状況等を示す。また、顧客が法人の場合、信用照会情報は、格付け情報、株価、各種格付機関及び株価情報公開サイトへのリンク先情報等である。信用照会情報記憶部16には、信用照会情報を管理する信用照会情報機関から取得した顧客に関する情報が格納されている。
【0072】
判定履歴情報記憶部17は、マネーロンダリングに該当するか否かを判定した履歴を示す判定履歴情報を格納する記憶装置である。判定履歴情報は、マネーロンダリングに該当すると検出された取引データ、マネーロンダリング情報及び顧客識別情報、当該検出された結果を含む表示用データ、並びに、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果等を含む。ここで、判定結果は、正常判定又は異常判定のいずれかであるものとする。正常判定とは、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないこと、言い換えると、当該取引データに疑義がないことを示す。また、異常判定とは、当該取引データがマネーロンダリングに該当すること、言い換えると、当該取引データに疑義があることを示す。尚、判定結果は、数値で段階的に表現しても構わない。また、表示用データは、表示対象のデータを所定の表示方法による表示の指示を埋め込んだデータである。表示用データは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等の構造化言語により表現されたものであるとよい。但し、表示用データは、表示手段31が解析可能なものであれば、これに限定されない。さらに、判定履歴情報は、チャット通信における文字列データであるチャット履歴情報を含むようにするとよい。
【0073】
正常判定回数記憶部18は、判定結果が正常判定となった回数である正常判定回数を格納する記憶装置である。また、マネーロンダリング情報記憶部15は、マネーロンダリング情報ごとに正常判定回数の閾値の情報をさらに格納するとよい。
【0074】
尚、取引データ記憶部11、顧客情報記憶部12、勘定情報記憶部13、リスクレーティング情報記憶部14、マネーロンダリング情報記憶部15、信用照会情報記憶部16、判定履歴情報記憶部17及び正常判定回数記憶部18は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置である。
【0075】
マネーロンダリング判定支援サーバ20は、汎用的なコンピュータシステムであり、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援する処理を行う。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、後述する候補検出処理、収集処理、分析支援処理、検討支援処理及び評価支援処理を行う。
【0076】
図2は、本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援サーバ20の構成を示すブロック図である。マネーロンダリング判定支援サーバ20は、CPU(Central Processing Unit)21と、RAM(Random Access Memory)22と、ROM(Read Only Memory)23と、通信部24と、ハードディスク25とを備える。また、ハードディスク25は、不揮発性記憶装置であり、OS(Operating System)41及びマネーロンダリング判定支援プログラム42が格納されている。マネーロンダリング判定支援プログラム42は、取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援する処理が実装されたプログラムであり、具体的には、候補検出処理、収集処理、分析支援処理、検討支援処理及び評価支援処理を実現する。尚、ハードディスク25は、取引データ記憶部11、顧客情報記憶部12、勘定情報記憶部13、リスクレーティング情報記憶部14、マネーロンダリング情報記憶部15、信用照会情報記憶部16、判定履歴情報記憶部17及び正常判定回数記憶部18をさらに含むものであってもよい。
【0077】
CPU21は、マネーロンダリング判定支援サーバ20における各種処理、RAM22、ROM23、通信部24及びハードディスク25へのアクセス等を制御する。通信部24は、取引データ記憶部11、顧客情報記憶部12、勘定情報記憶部13、リスクレーティング情報記憶部14、マネーロンダリング情報記憶部15、信用照会情報記憶部16、判定履歴情報記憶部17及び正常判定回数記憶部18、並びに、端末30との通信を行う。
【0078】
マネーロンダリング判定支援サーバ20は、CPU21が、RAM22、ROM23又はハードディスク25に格納されたOS41及びマネーロンダリング判定支援プログラム42を読み込み、実行する。これにより、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、候補検出処理、収集処理、分析支援処理、検討支援処理及び評価支援処理を行うことができる。
【0079】
図1に戻って、端末30は、マネーロンダリング判定支援サーバ20の通信部24に対して、各種データを入力し、また、通信部24から出力される表示用データを表示する表示手段31を備える端末である。また、端末30は、図示しない構成として、マウス及びキーボード等の入力装置、並びに、ディスプレイ等の出力装置を備える。表示手段31は、ブラウザ等の表示用ソフトウェアで実現され、例えば、ディスプレイ等の出力装置に上述した表示用データを表示するものである。端末30は、例えば、通信部24との通信機能と、ブラウザ等を備えたパーソナルコンピュータであればよい。尚、端末30は、必ずしもマネーロンダリング判定支援システム100が備える必要はなく、例えば、マネーロンダリング判定支援サーバ20に含まれるものであってもよい。尚、マネーロンダリング判定支援サーバ20に接続される端末の台数は、これに限定されない。また、端末30は、マネーロンダリング判定支援サーバ20にネットワーク(不図示)を介して接続されても構わない。
【0080】
このように、マネーロンダリング判定支援システム100は、取引データがマネーロンダリングに該当するとして検出されたマネーロンダリングの候補情報及び関連情報を表示することにより、少なくとも1名の判定者によるマネーロンダリングに該当するか否かを判定した判定結果の入力を受け付け、検出結果や判定結果に応じたリスクレーティング情報の推奨値を算出することで、以後のマネーロンダリングの候補情報の検出の精度を高めることができる。尚、上述した判定者は、複数人であることが望ましく、例えば、職位が下位の担当者から上位の承認者の順番で判定をしていくようにしてもよい。以下の説明では、担当者A、担当者B、役席者及び承認者の4名の判定者に対して判定を支援することを例に挙げる。但し、判定者の数、立場、判定の手順等は、これに限定されない。
【0081】
図3は、本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援処理の概要を示すフローチャート図である。まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、疑わしい取引データを検出する候補検出処理を行い、当該検出した疑わしい取引データを保存する(S11)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リスクレーティング情報記憶部14に格納されたリスクレーティング情報に基づいて、取引データ記憶部11から入力される取引データがマネーロンダリング情報記憶部15に格納されたマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定する。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該マネーロンダリング情報とを検出する。
【0082】
また、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、候補検出処理により検出された取引データ、マネーロンダリング情報及び顧客識別情報を判定履歴情報記憶部17に格納する。尚、ステップS11における候補検出処理は、併せて、過去のデータから顧客毎の取引及び行動パターンを自動生成し、これらとの乖離幅から特定の取引を検知するプロファイリングを行っても構わない。また、候補検出処理により検出されるマネーロンダリング情報には、少なくともルールの識別情報が含まれるものとする。
【0083】
尚、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、候補検出処理において、取引データがマネーロンダリング情報記憶部15に格納された複数のマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、複数のマネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該複数のマネーロンダリング情報とを検出するようにするとよい。
【0084】
次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、検出された顧客に関連する情報を収集する収集処理を行う(S12)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、ステップS11において検出された顧客識別情報に基づき、顧客情報記憶部12から当該顧客識別情報に関連付けられた属性情報と、勘定情報記憶部13から当該顧客識別情報に関連付けられた勘定情報とを含む収集データを収集する。さらに、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、ステップS11において検出された当該顧客識別情報に基づき、信用照会情報記憶部16から当該顧客識別情報に関連付けられた信用照会情報をさらに収集し、当該収集した信用照会情報をさらに含めて収集データとする。
【0085】
続いて、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、ステップS12により収集された収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段31へ出力する(S13)。このとき、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、候補検出処理により複数のマネーロンダリング情報が検出された場合、当該複数のマネーロンダリング情報をさらに含めて表示用データを生成し、表示手段31に出力する。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、判定結果の入力を受け付け、保存する(S14)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を前記判定履歴情報記憶部へ登録する。以下では、ステップS13及びS14を含めた処理を分析支援理及び検討支援処理と呼ぶ。
【0086】
その後、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リスクレーティング情報の推奨値を算出し、表示手段31へ出力する(S15)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、ステップS14により登録された判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リスクレーティング情報記憶部14に格納されたリスクレーティング情報及び算出された推奨値をさらに含めて表示用データを生成し、表示手段31に出力する。
【0087】
最後に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、表示手段31に表示された推奨値が承認された場合、リスクレーティング情報記憶部14に格納されたリスクレーティング情報を当該推奨値により更新する(S16)。以下では、ステップS15及びS16を含めた処理を評価支援処理と呼ぶ。
【0088】
図4は、本発明の実施の形態1にかかる収集処理を示すフローチャート図である。まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、顧客識別情報の種別を判定する(S21)。
【0089】
顧客識別情報の種別が個人コードである場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、顧客情報記憶部12から当該個人コードに関連付けられた本人確認情報を取得する(S221)。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、勘定情報記憶部13から当該個人コードに関連付けられた取引残高を取得する(S222)。さらに、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、顧客情報記憶部12から当該個人コードに関連付けられた事故履歴を取得する(S223)。その後、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、信用照会情報記憶部16から当該個人コードに関連付けられた信用照会情報を取得する(S224)。
【0090】
また、ステップS21において、顧客識別情報の種別が法人コードである場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、顧客情報記憶部12から当該法人コードに関連付けられた会社情報を取得する(S231)。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、勘定情報記憶部13から当該法人コードに関連付けられた取引情報を取得する(S232)。さらに、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、顧客情報記憶部12から当該法人コードに関連付けられた事故履歴を取得する(S233)。その後、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、信用照会情報記憶部16から当該法人コードに関連付けられた格付け情報を取得する(S234)。さらに、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、信用照会情報記憶部16から当該法人コードに関連付けられた株価情報を取得する(S235)。
【0091】
続いて、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、上述したステップS221乃至S224又はステップS231乃至S235のいずれかにおいて取得された収集データを判定履歴情報記憶部17に格納する(S24)。
【0092】
図5は、本発明の実施の形態1にかかる分析支援処理を示すフローチャート図である。まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、収集処理により収集された収集データに基づき、分析画面を生成する分析画面生成処理を行う(S31)。ここで、図6は、本発明の実施の形態1にかかる分析画面生成処理を示すフローチャート図である。また、以下では、図15に示す、本発明の実施の形態1にかかる分析画面(個人)の表示例を適宜参照する。
【0093】
図6において、まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、収集データについて所定の配置を行う(S41)。例えば、図15に示す配置となるように、HTMLデータを生成する。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リンク設定を行う(S42)。例えば、関連資料のPDFファイルへのリンク、外部のWEBサイトのURL等である。HTMLの場合、ハイパーリンクを定義する。
【0094】
続いて、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、強調表示設定処理を行う(S43)。図7は、本発明の実施の形態1にかかる強調表示設定処理を示すフローチャート図である。ここでは、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、候補検出処理により検出されたマネーロンダリング情報に応じて、属性情報又は勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する。
【0095】
まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、強調項目及び表示レベルを取得する(S431)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報記憶部15から候補検出処理により検出されたルールの識別情報に関連付けられた強調項目及び表示レベルを取得する。例えば、候補検出処理により検出されたルールの識別情報が図15に示す"ルールA"である場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報記憶部15から勘定情報の内、ローンの項目を強調項目として取得する。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、強調項目を上位に整列する(S432)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、前記ルールの識別情報に関連付けられた強調項目の表示順序をマネーロンダリング情報記憶部15から取得する。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、前記ルールの識別情報に関連付けられた強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、上位に表示するように表示用データを生成する。その後、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、強調項目を表示レベルに応じて設定する(S433)。例えば、図15の強調表示541に示す領域を他の領域とは異なる色で表示するようにHTMLタグ等で設定する。
【0096】
図6に戻って、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、差分表示設定処理を行う(S44)。図8は、本発明の実施の形態1にかかる差分表示設定処理を示すフローチャート図である。ここでは、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、収集処理により収集された収集データに含まれる属性情報及び勘定情報と、判定履歴情報記憶部17に格納された過去の表示用データに含まれる属性情報及び勘定情報との差に応じた表示情報を含めて表示用データを生成する。これにより、前回と比べ変化のあった項目に注目することができ、判定が容易になる。
【0097】
まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、前回の勘定情報を取得する(S441)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、候補検出処理により検出された顧客識別情報に関連付けられた勘定情報の内、最新の検出結果を判定履歴情報記憶部17から取得する。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、前回の勘定情報と今回の勘定情報との差額を算出する(S442)。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、差額に応じて表示情報を設定する(S443)。例えば、前回のローン残高に比べ、所定の値より大きく増加している場合、図15の差分表示543に示すような表示情報をHTML内に設定する。
【0098】
図5に戻って、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、分析画面生成処理により生成された分析画面を表示手段31へ出力する(S32)。ここで、候補検出処理において個人の顧客が検出された場合に、分析画面生成処理により生成された表示用データが表示手段31に表示される分析画面5の表示例を図15に示す。分析画面5は、検出情報表示部51、該当ルール表示部52、本人確認情報表示部53、取引残高表示部54、事故履歴表示部55、個人信用照会情報表示部56、リンク57及びリンク58を備える。
【0099】
検出情報表示部51には、候補検出処理により検出された検出日、個人コード及び疑わしい取引検出番号が表示される。該当ルール表示部52には、候補検出処理により検出されたマネーロンダリング情報として、ルールの識別情報及び表示文字列が表示される。ここでは、該当ルールとして、"ルールA"及び"ルールB"の2つが検出された場合を示す。尚、図15では、初期値としてルール"ルールA"が選択された状態を示し、強調表示521の領域が他の領域とは異なる色で表示される。
【0100】
本人確認情報表示部53には、図4のステップS221において収集された収集データが表示される。そして、例えば、リンク531のように、氏名に対する証明書等の情報へのリンクが設定されている。当該リンク設定には、例えば、証明書のPDFファイルや詳細情報の表示画面等であるとよい。取引残高表示部54には、図4のステップS222において収集された収集データが表示される。ここでは、選択されたルール"ルールA"における強調項目が"ローン"であり、表示レベル"強"とする。そのため、強調表示541の領域に、当該顧客の"ローン"の残高情報に加え、詳細な情報である前回比、発生日が表示される。また、リンク542には、ローンの詳細情報へのリンクが設定されている。さらに、差分表示543及び差分表示544は、当該ローンが前回の収集処理の時点と比べ、大きく増加していることを示すアイコン等である。但し、差分表示543及び差分表示544は、差額が所定の閾値より大きい場合を示す。
【0101】
事故履歴表示部55には、図4のステップS223において収集された収集データが表示される。例えば、当該金融機関における小切手事故、破産履歴及びクレジットカードの返済/延滞状況等である。個人信用照会情報表示部56には、図4のステップS224において収集された収集データが表示される。例えば、他の金融機関におけるローンの残高情報、事故の有無等である。そして、差分表示561は、当該ローンが前回の収集処理の時点と比べ、大きく増加していることを示すアイコン等である。リンク57は、前回の判定日が表示されると共に、前回の判定に関わる表示用データへのリンクが設定されている。リンク58は、検討画面へのリンクが設定されている。
【0102】
また、候補検出処理において法人の顧客が検出された場合に、分析画面生成処理により生成された表示用データが表示手段31に表示される分析画面7の表示例を図18に示す。分析画面7は、検出情報表示部71、該当ルール表示部72、会社情報表示部73、取引情報表示部74、事故履歴表示部75、格付情報表示部76、株価情報表示部77、リンク78及びリンク79を備える。尚、リンク78及びリンク79は、リンク57及びリンク58と同様であるため、説明を省略する。
【0103】
検出情報表示部71は、検出情報表示部51における個人コードが法人コードに置き換わったものである。該当ルール表示部72は、強調表示521と同様に、強調表示721の領域が他の領域とは異なる色で表示される。
【0104】
会社情報表示部73には、図4のステップS231において収集された収集データが表示される。そして、例えば、リンク731のように、会社名に対する証明書等の情報へのリンクが設定されている。当該リンク設定には、例えば、証明書のPDFファイルや詳細情報の表示画面等であるとよい。取引情報表示部74には、図4のステップS232において収集された収集データが表示される。ここでは、選択されたルール"ルールA"における強調項目が"貸出金"及び"長期貸出金"であるため、強調表示741の領域に、当該顧客の"貸出金"及び"長期貸出金"の残高情報に加え、詳細な情報である前回比、発生日が表示される。また、リンク81には、貸出金の詳細情報へのリンクが、リンク81aには、長期貸出金の詳細情報へのリンクが設定されている。さらに、差分表示82、差分表示83及び差分表示82aは、当該貸出金及び長期貸出金が前回の収集処理の時点と比べ、大きく増加していることを示すアイコン等である。
【0105】
事故履歴表示部75には、図4のステップS233において収集された収集データが表示される。例えば、当該金融機関における小切手事故、手形不渡り及びブラックリストとの照合結果等である。格付情報表示部76には、図4のステップS234において収集された収集データが表示される。例えば、外部の格付け機関における当該法人の格付け情報及び、各格付け機関の名称等である。そして、リンク761には、各格付け機関のWEBサイトへのリンクが設定されている。株価情報表示部77には、図4のステップS235において収集された収集データが表示される。例えば、収集処理の時点での当該法人の株価情報及び株価情報の提供元の名称等である。そして、リンク771には、株価情報の提供元のWEBサイトへのリンクが設定されている。
【0106】
図5に戻って、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、端末30からの入力を受け付ける(S33)。例えば、端末30を使用する判定者は、表示手段31に表示される分析画面5を閲覧することにより、ルール選択、前回結果の表示要求、外部リンクの選択又は次画面の表示要求を行う。マネーロンダリング判定支援サーバ20は、受け付けた入力内容を判定する(S34)。
【0107】
ステップS34において、ルール選択と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容が該当ルール表示部52のルール"ルールB"を選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、選択されたマネーロンダリング情報についての強調表示設定処理を行う(S35)。つまり、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、複数のマネーロンダリング情報のいずれかが選択された場合、当該選択されたマネーロンダリング情報に応じて、属性情報又は勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する。より具体的には、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目及び表示レベルをマネーロンダリング情報記憶部15から取得し、当該強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、当該表示レベルにより強調して表示するように表示用データを生成する。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、生成した表示用データを表示手段31へ出力する(S36)。その後、ステップS33へ進む。これにより、取引データが複数のマネーロンダリング情報に該当する場合、それぞれのルールにおける傾向を確認することができる。そのため、一方のルールで問題がない場合でも他方のルールで問題がある場合を検出できる。又は、各ルールについて個別に判定するだけでなく、該当する複数のルールを組み合わせることにより問題がある場合など、総合的に判定することができる。
【0108】
ここで、図16は、個人の場合において、ルールが選択された場合の分析画面5aの表示例を示す図である。ここでは、図15の分析画面5の該当ルール表示部52において、"ルールB"が選択された場合、図16の分析画面5aへ画面遷移したことを示す。その際、まず、該当ルール表示部52には、強調表示522の領域が他の領域とは異なる色で表示される。
【0109】
そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報記憶部15から"ルールB"に関連付けられた項目を取得する。例えば、"ルールB"は、"信用状態が不安な顧客"であるため、属性情報の内、氏名を表示レベル"強"として取得する。また、勘定情報の内、ローン、属性情報の内、小切手事故、破産履歴、クレジッドカートの返済/延滞状況、及び信用照会情報の内、ABC銀行におけるローン、という項目を表示レベル"中"として取得する。そのため、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、表示レベル"強"に応じて、強調表示532の領域を他の領域とは異なる色で表示し、表示レベル"中"に応じて、強調表示545、強調表示551、強調表示562を強調表示532及び他の領域とは異なる色で表示する。尚、表示レベル及び色は、任意のもので構わない。
【0110】
また、分析画面5aの取引残高表示部54においては、分析画面5と比べて、表示レベルが下がるため、"ローン"の詳細表示がされず、表示項目として"ローン"以外の"当座預金"、"普通預金"、"定期預金"及び"投資信託"が上位に表示される。尚、分析画面5の取引残高表示部54においても、上記"ローン"以外の項目は、下位に表示されている。また、リンク542a、542b、542c及び542dには、それぞれ当座預金、普通預金、定期預金及び投資信託の詳細情報へのリンクが設定されている。さらに、差分表示543aは、当該当座預金が前回の収集処理の時点と比べ、若干増加していることを示すアイコン等である。但し、差分表示543aは、差額が所定の閾値より小さい場合を示す。また、差分表示543bは、当該普通預金が前回の収集処理の時点と比べ、若干減少していることを示すアイコン等である。但し、差分表示543bは、差額が所定の閾値より小さい場合を示す。さらに、差分表示543c及び差分表示543dは、当該ローンが前回の収集処理の時点と比べ、大きく減少していることを示すアイコン等である。但し、差分表示543c及び差分表示543dは、差額が所定の閾値より大きい場合を示す。
【0111】
また、強調表示551には、分析画面5と比べて、表示レベルが上がるため、"小切手事故"、"破産履歴"及び"クレジットカードの返済及び延滞状況"の詳細が表示される。同様に、強調表示562には、分析画面5と比べて、表示レベルが上がるため、"ABC銀行"における"ローン" の詳細が表示される。そして、差分表示563は、差分表示561と同様の表示である。
【0112】
また、図19は、法人の場合において、ルール選択された場合の分析画面7aの表示例を示す図である。ここでは、図18の分析画面7の該当ルール表示部72において、"ルールB"が選択された場合、図19の分析画面7aへ画面遷移したことを示す。その際、まず、該当ルール表示部72には、強調表示722の領域が他の領域とは異なる色で表示される。
【0113】
そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報記憶部15から"ルールB"に関連付けられた項目を取得する。例えば、"ルールB"は、"信用状態が不安な顧客"であるため、属性情報の内、会社名及び住所を表示レベル"強"として取得する。また、勘定情報の内、貸出金及び長期貸出金、属性情報の内、小切手事故、手形不渡り、ブラックリストとの照合結果という項目を表示レベル"中"として取得する。そのため、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、表示レベル"強"に応じて、強調表示732の領域を他の領域とは異なる色で表示し、表示レベル"中" に応じて、差分表示745及び強調表示751を強調表示732及び他の領域とは異なる色で表示する。尚、表示レベル及び色は、任意のもので構わない。
【0114】
また、分析画面7aの取引情報表示部74においては、分析画面7と比べて、表示レベルが下がるため、"貸出金"及び"長期貸出金"の詳細表示がされず、表示項目として"貸出金"及び"長期貸出金"以外の"短期貸出金"、"当座預金"、"普通預金"及び"定期預金"が上位に表示される。尚、分析画面7の取引残高表示部74においても、上記"貸出金"及び"長期貸出金"以外の項目は、下位に表示されている。また、リンク81b、81c、81d及び81eには、それぞれ短期貸出金、当座預金、普通預金及び定期預金の詳細情報へのリンクが設定されている。さらに、差分表示82bは、差分表示543aと同様であり、差分表示82cは、差分表示543bと同様であり、差分表示82d及び差分表示82eは、差分表示543c及び差分表示543dと同様である。
【0115】
図5に戻って、ステップS34において、前回結果の表示要求と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク57又はリンク78のいずれかを選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、前回の履歴情報を取得し、前回結果の表示用データを生成する(S37)。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、生成した前回結果の表示用データを別画面として表示手段31へ出力する(S38)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、過去の表示用データの参照要求が入力された場合、候補検出処理により検出された顧客識別情報に該当する表示用データ及び判定結果を判定履歴情報記憶部17から取得し、表示手段31に出力する。その後、ステップS33へ進む。これにより、各項目における前回結果との比較を容易に行うことができる。
【0116】
ステップS34において、外部リンクの選択と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク531、542、542a、542b、542c、542d、731、81、81a、81b、81c、81d、81e、761又は771のいずれかを選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、外部リンク先を別画面として表示手段31へ出力する(S39)。
【0117】
ステップS34において、次画面の表示要求と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク58又は79のいずれかを選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、後述する検討支援処理を行う。
【0118】
このように、本発明の実施の形態1にかかる分析支援処理により、マネーロンダリングに該当すると検出された取引データ及び関連情報を表示手段31において表示することで、判定者による当該取引データが実際にマネーロンダリングに該当するか否かの判定における分析を支援することができる。
【0119】
図9は、本発明の実施の形態1にかかる検討支援処理を示すフローチャート図である。まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、分析支援処理により生成された分析画面に基づき、検討画面を生成する検討画面生成処理を行う(S51)。ここで、図10は、本発明の実施の形態1にかかる検討画面生成処理を示すフローチャート図である。
【0120】
図10において、まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、候補検出処理により検出された顧客識別情報に基づき、勘定情報記憶部13から口座異動明細を取得する(S61)。例えば、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、口座異動明細として、口座番号、日付、金額等を取得する。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報の該当回数を集計する(S62)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、判定履歴情報記憶部17に格納された過去のマネーロンダリング情報の内、候補検出処理により検出されたマネーロンダリング情報に一致する個数を集計する。
【0121】
続いて、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リスクレベル判定処理を行う(S63)図11は、本発明の実施の形態1にかかるリスクレベル判定処理を示すフローチャート図である。まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、マネーロンダリング情報記憶部15から、検出された複数のマネーロンダリング情報に対応する複数のリスク値を取得する(S631)。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、取得したリスク値を合計する(S632)。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、合計値からリスクレベルを判定する(S633)。
【0122】
例えば、マネーロンダリング情報記憶部15には、予めマネーロンダリング情報のルールの識別情報に対応付けて、重み付け情報が格納されている。ここで、重み付け情報は、例えば、ルール毎に1から10の数値で10段階に定義されるとよい。また、マネーロンダリング情報記憶部15には、リスクレベル判定の閾値として、例えば、該当ルールの合計値が5未満の場合は、L(Low)と、合計値が5以上かつ10未満の場合は、M(Middle)と、合計値が10以上の場合は、H(High)の3段階として定義されるとよい。すなわち、一つの該当ルールではリスクが低い場合であっても複数の該当ルールを考慮して総合的にリスクを高く判定することができる。そのため、既存のルールでは検出ができない新規なマネーロンダリングの手口を検出できる可能性が高まる。
【0123】
図10に戻って、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リスクレーティング情報の関連情報を取得する(S64)。例えば、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リスクレーティング情報記憶部14から当該顧客識別情報におけるリスクレーティング情報を取得する。また、正常判定回数記憶部18から当該顧客識別情報における正常判定回数(ポイント)を取得する。さらに、該当ルールごとに定義された正常判定回数の閾値をマネーロンダリング情報記憶部15から取得する。その後、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、口座異動明細、該当回数、リスクレベル及びリスクレーティング情報の関連情報を含めて所定の配置を行う(S65)。また、必要に応じて、リンク設定及び強調表示設定処理を行うことにより表示用データとしての検討画面を生成する。
【0124】
図9に戻って、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、検討画面生成処理により生成された検討画面を表示手段31へ出力する(S52)。ここで、候補検出処理において個人の顧客が検出された場合に、検討画面生成処理により生成された表示用データが表示手段31に表示される検討画面6の表示例を図17に示す。検討画面6は、検出情報表示部61、該当ルール表示部62、口座異動明細表示部63、該当回数表示部64、リンク65、判定結果一覧表示部66、リンク67、リスクレーティング情報表示部68、リンク691及び692を備える。尚、図17の検出情報表示部61及び該当ルール表示部62は、検出情報表示部51及び該当ルール表示部52と同等であるため、説明を省略する。
【0125】
口座異動明細表示部63には、図10のステップS61において取得された口座異動明細が表示される。また、例えば、選択されたルールに関連する明細情報について強調表示631のように強調表示される。該当回数表示部64には、図10のステップS62において集計された該当回数が表示される。つまり、候補検出処理において検出されたルールが前回までに何回該当したかが累積表示される。そして、リンク641には、該当した日付のリスト表示へのリンクが設定されている。リンク65には、複数の判定者において当該顧客及び取引データにおけるケースマネジメント判定を行う際に行われるチャット機能を呼び出すチャット支援処理の開始要求が設定されている。
【0126】
判定結果一覧表示部66は、各判定者における問題有無の判定結果及び全体の判定結果の入力及び表示欄である。プルダウンボタン661は、押下すると"有"及び"無"が表示され、端末30における判定者の操作により、いずれかを選択することができる。また、リンク663により、当該判定結果がマネーロンダリング判定支援サーバ20へ送信される。判定結果表示部662には、全体の判定結果が表示される。例えば、判定結果表示部662には、担当者A、担当者B、役席者及び承認者の全てについてプルダウンボタン661において問題有無の判定結果が入力された場合に、担当者A、担当者B、役席者又は承認者のいずれかの判定結果に"問題有"がある場合に、全体の判定結果を"異常判定"として表示され、全ての判定結果が"問題無"の場合には、全体の判定結果を"正常判定"として表示される。尚、プルダウンボタン661における入力は、後述するリスクレーティング情報の承認が行われるまでの間に変更可能である。そのため、任意の判定者の判定結果が変更された場合、都度、全体の判定結果は更新されて判定結果表示部662に表示される。また、リンク67には、分析画面へのリンクが設定されている。
【0127】
リスクレーティング情報表示部68には、リスクレーティング情報の関連情報が表示される。リスクレベル表示部681には、図10のステップS63において判定されたリスク値が表示される。また、リスクレーティング現在値表示部682には、図10のステップS64において取得されたリスクレーティング情報が表示される。正常判定回数表示部683には、図10のステップS64において取得された当該顧客識別情報における正常判定回数が表示される。閾値表示部684には、図10のステップS64において取得された正常判定回数の閾値が表示される。また、推奨値表示部685には、後述するリスクレーティング情報の推奨値算出処理により算出される推奨値が表示される。リンク691には、リスクレーティング情報の推奨値の変更画面へのリンクが設定される。リンク692には、推奨値表示部685に表示された推奨値の承認要求が設定されている。尚、リンク691及び692は、推奨値表示部685に推奨値が表示されるまでは、不活性となっている。
【0128】
図9に戻って、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、端末30からの入力を受け付ける(S53)。例えば、端末30を使用する判定者は、表示手段31に表示される検討画面6を閲覧することにより、該当回数、チャット開始要求、分析画面の表示要求又は判定結果の入力を行う。マネーロンダリング判定支援サーバ20は、受け付けた入力内容を判定する(S54)。
【0129】
ステップS54において、該当回数と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク641を選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、検出されたマネーロンダリング情報と同一のマネーロンダリング情報が検出された過去の日付をリスト表示する(S55)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、リンク641に設定されたマネーロンダリング情報に該当した日付のリスト表示を別画面に表示する。その後、ステップS53へ進む。
【0130】
ステップS54において、チャット開始要求と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク65を選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、チャット支援処理を開始する(S56)。その後、ステップS53へ進む。
【0131】
ここで、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、チャット支援処理において、ネットワーク(不図示)を介して接続された第1の端末から当該ネットワークを介して接続された第2の端末とのチャットの開始要求を受信した場合、当該第2の端末へチャットの開始要求を送信するチャット開始手段と、第1の端末又は第2の端末のいずれかからチャットにおけるデータを取得し、判定履歴情報記憶部17に格納するチャット履歴情報格納手段を備える。
【0132】
図12は、本発明の実施の形態1にかかるチャット支援処理を示すフローチャート図である。ここでは、マネーロンダリング判定支援サーバ20に端末30に加え、端末30と同等の機能を有する他の端末が接続されているものとする。まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、端末30からチャットの開始要求を受信し、チャット画面を別画面として関係端末である端末30及び他の端末の表示手段31へ出力する(S561)。続いて、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、例えば、端末30から文字列データであるチャット情報の入力を受け付ける(S562)。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、当該チャット情報を他の端末の表示手段31へ出力する(S563)。同時に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、当該チャット情報を判定履歴情報記憶部17へ格納する(S564)。その後、端末30又は他の端末のいずれかからの入力内容がチャット終了の要求であるか否かを判定する(S565)。入力内容がチャット終了の要求であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、関係端末のチャット画面を閉じて、チャット支援処理を終了する。また、ステップS565において、入力内容がチャット終了の要求でないと判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、ステップS562へ進む。これにより、複数の判定者による遠隔会議を支援し、かつ、発言を記録することで、過去の類似のケースを判定する際に参考とすることができ、判定を容易にすることができる。
【0133】
図9に戻って、ステップS54において、分析画面の表示要求と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク67を選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、図5のステップS31へ戻り、分析支援処理を行う。
【0134】
ステップS54において、判定結果の入力と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク663を選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、プルダウンボタン661により入力された各判定者の判定結果及び全体の判定結果を判定履歴情報記憶部17へ登録する(S57)。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、当該判定結果の入力が最後の判定者、例えば、承認者によるものか否かを判定する(S58)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、当該判定結果が承認者欄のプルダウンボタン661により入力された判定結果であるか、又は、承認者以外の欄のプルダウンボタン661により選択された判定結果であるかを判定し、承認者欄のプルダウンボタン661により入力された判定結果である場合、後述する評価支援処理へ進む。ステップS58において、プルダウンボタン661により選択された問題有無であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、判定結果を含めて検討画面を生成し、表示手段31へ出力する(S59)。その後、ステップS53へ進む。
【0135】
このように、本発明の実施の形態1にかかる検討支援処理により、マネーロンダリングに該当すると検出された取引データについて、口座異動明細、ルール該当回数、判定結果の経緯、ケースマネージメントの経緯を参照することで、判定者による当該取引データが実際にマネーロンダリングに該当するか否かの判定における検討を支援することができる。
【0136】
図13は、本発明の実施の形態1にかかる評価支援処理を示すフローチャート図である。まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、検討支援処理により入力された判定結果に基づき、リスクレーティング情報の推奨値算出処理を行う(S71)。図14は、本発明の実施の形態1にかかる推奨値算出処理を示すフローチャート図である。
【0137】
まず、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、図10のステップS64において取得されたリスクレーティング情報をリスクレーティング情報の推奨値とする(S711)。次に、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、事故履歴及び信用照会が"問題無"であるか否かを判定する(S712)。"問題無"と判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、判定結果表示部662に表示される全体の判定結果が"正常判定"であるか否かを判定する(S713)。"正常判定"と判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、今回検出されたマネーロンダリング情報と、前回検出されたマネーロンダリング情報とが一致するか否かを判定する(S714)。
【0138】
一致すると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、正常判定回数記憶部18に格納された当該顧客における正常判定回数を加算する(S715)。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、正常判定回数が所定の閾値以上であるか否かを判定する(S716)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、正常判定回数記憶部18に格納された当該顧客における正常判定回数と、マネーロンダリング情報記憶部15に格納された候補検出処理により検出されたマネーロンダリング情報に定義された正常判定回数の閾値とを比較し、判定を行う。
【0139】
正常判定回数が所定の閾値以上であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、推奨値を減算する(S717)。その後、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、正常判定回数を0として正常判定回数記憶部18へ格納する(S718)。ステップS716において、正常判定回数が所定の閾値未満であると判定された場合、当該推奨値算出処理を終了する。
【0140】
つまり、推奨値算出処理は、候補検出処理により検出されたマネーロンダリング情報が、判定履歴情報記憶部17に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、リスクレーティング情報記憶部14から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する。これにより、例え、前回まで正常判定であっても、新たなマネーロンダリング情報の場合のリスクを適切に評価することができる。
【0141】
また、推奨値算出処理は、図9のステップS57により登録された判定結果が、正常判定である場合、正常判定回数記憶部18に格納された正常回数を加算し、当該加算された正常回数が所定の閾値を超える場合、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する。これにより、連続して正常判定であったケースについて、リスクレーティング情報を低くすることで、今後の候補検出処理において、不要な検出を抑えることができる。
【0142】
また、推奨値算出処理は、ステップS714において、候補検出処理により検出されたマネーロンダリング情報が、判定履歴情報記憶部17に格納された過去のマネーロンダリング情報と同じ場合、ステップS715において、正常判定回数記憶部18に格納された正常回数を加算し、ステップS717において、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する。
【0143】
また、ステップS712において"問題有"と判定された場合、又は、ステップS713において"異常判定"と判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、推奨値を加算する(S719)。その後、ステップS718へ進む。
【0144】
すなわち、推奨値算出処理は、収集データに含まれる勘定情報が所定の条件を満たす場合、リスクレーティングが高くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する。ここで、所定の条件とは、例えば、"ローン"、"小切手事故"、"破産履歴"又は"クレジットカードの返済又は延滞有"のいずれかに該当する場合であり、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、推奨値を1加算する。または、顧客が法人の場合、ステップS712において、株価情報が前回に比べ、50%下がったか否かを判定し、下がったと判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、推奨値を1加算するようにしてもよい。これにより、リスクの高い条件を明らかに満たしている場合は、予め推奨値を高くすることで、判定を容易にすることができる。
【0145】
また、ステップS714において一致しないと判定された場合、ステップS718へ進む。つまり、推奨値算出処理は、候補検出処理により検出されたマネーロンダリング情報が、判定履歴情報記憶部17に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、正常判定回数記憶部18に格納された正常回数をクリアし、リスクレーティング情報記憶部14から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する。
【0146】
上述したように推奨値算出処理は、図9のステップS57により登録された判定結果及び当該取引データに含まれる顧客識別情報に該当する判定履歴情報記憶部17に格納された過去の判定結果が、正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する。
【0147】
図13に戻って、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、図9のステップS57により登録された判定結果及び推奨値算出処理により算出された推奨値を含めて検討画面を生成する(S72)。そして、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、生成された検討画面を表示手段31へ出力する(S73)。例えば、図17の推奨値表示部685に示すようにリスクレーティング情報の推奨値が表示される。また、このとき、リンク691及び692は活性化される。
【0148】
マネーロンダリング判定支援サーバ20は、端末30からの入力を受け付ける(S74)。例えば、端末30を使用する承認者は、表示手段31に表示される検討画面6を閲覧することにより、推奨値の変更又は推奨値の承認の入力を行う。マネーロンダリング判定支援サーバ20は、受け付けた入力内容を判定する(S75)。
【0149】
ステップS75において、推奨値の変更と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク691を選択した情報であると判定され、別途、別画面より変更後のリスクレーティング情報の推奨値が入力された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、入力されたリスクレーティング情報を推奨値として検討画面を生成し、表示手段31へ出力する(S76)。すなわち、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、更新対象のリスクレーティング情報が入力された場合に、リスクレーティング情報記憶部14に格納されたリスクレーティング情報を当該更新対象のリスクレーティング情報により更新する。その後、ステップS74へ進む。
【0150】
また、ステップS74において、推奨値の承認と判定された場合、例えば、端末30からの入力内容がリンク692を選択した情報であると判定された場合、マネーロンダリング判定支援サーバ20は、推奨値表示部685に表示された推奨値によりリスクレーティング情報記憶部14に格納されたリスクレーティング情報を更新する(S77)。これにより、リスクレーティング情報をフィードバックすることができ、候補検出処理の精度を高めることができる。尚、このとき、併せて、分析画面及び検討画面を判定履歴情報記憶部17へ格納する表示用データ格納処理を行う。又は、当該表示用データ格納処理は、表示手段31への出力と合わせて実行されても構わない。
【0151】
以上のことから、本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援システム100により、検出された疑わしい取引がマネーロンダリングに該当するか否かを複数の情報源から総合的に判定し、当該検出された疑わしい取引における顧客の格付けをフィードバックすることで検出精度を向上させることができる。
【0152】
<その他の発明の実施の形態>
上述した本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援処理は、リスクレーティング情報の推奨値が判定者に承認された場合に、リスクレーティング情報記憶部14へ更新したが、これに限定されない。例えば、検討画面6の推奨値表示部685に表示された推奨値を閲覧した判定者が自ら他の手段でリスクレーティング情報記憶部14を更新しても構わない。
【0153】
また、上述した本発明の実施の形態1にかかるマネーロンダリング判定支援処理は、リスクレーティング情報の推奨値を検討画面6の推奨値表示部685に表示したが、これに限定されない。例えば、推奨値を表示せず、判定結果表示部662に表示される全体の判定結果に応じて、推奨値算出処理により算出された推奨値によりリスクレーティング情報記憶部14を更新しても構わない。
【0154】
尚、図6は、分析画面生成処理の一例であり、これに限定されない。例えば、分析画面5の本人確認情報表示部53に相当する箇所についてステップS41乃至S44を行い、その後、取引残高表示部54、事故履歴表示部55及び個人信用照会情報表示部56について繰り返しても構わない。
【0155】
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0156】
100 マネーロンダリング判定支援システム
11 取引データ記憶部
12 顧客情報記憶部
13 勘定情報記憶部
14 リスクレーティング情報記憶部
15 マネーロンダリング情報記憶部
16 信用照会情報記憶部
17 判定履歴情報記憶部
18 正常判定回数記憶部
20 マネーロンダリング判定支援サーバ
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 通信部
25 ハードディスク
30 端末
31 表示手段
41 OS
42 マネーロンダリング判定支援プログラム
5 分析画面
5a 分析画面
51 検出情報表示部
52 該当ルール表示部
521 強調表示
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するマネーロンダリング判定支援システムであって、
顧客を識別する顧客識別情報と当該顧客の属性情報と関連付けて格納する顧客情報記憶部と、
前記顧客の口座に関する勘定情報を前記顧客識別情報に関連付けて格納する勘定情報記憶部と、
前記顧客におけるリスクの格付け情報であるリスクレーティング情報を前記顧客識別情報に関連付けて格納するリスクレーティング情報記憶部と、
マネーロンダリングの条件が定義されたマネーロンダリング情報を格納するマネーロンダリング情報記憶部と、
前記取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定した履歴を示す判定履歴情報を格納する判定履歴情報記憶部と、
前記判定を支援する処理を行う制御部とを備え、
前記制御部は、
前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報に基づいて、前記顧客識別情報を含む複数の入力される取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納されたマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記マネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該マネーロンダリング情報とを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報を前記判定履歴情報記憶部へ格納する検出履歴情報格納手段と、
前記検出手段により検出された顧客識別情報に基づき、前記顧客情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた属性情報と、前記勘定情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた勘定情報とを含む収集データを収集する収集手段と、
前記収集手段により収集された収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段に出力する表示用データ生成手段と、
当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を前記判定履歴情報記憶部へ登録する判定結果登録手段と、
前記判定結果登録手段により登録された判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する推奨値算出手段と、を備えるマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項2】
前記表示用データ生成手段は、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報及び前記推奨値算出手段により算出された推奨値をさらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、
前記表示手段に表示された推奨値が承認された場合、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該推奨値により更新するリスクレーティング情報更新手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項3】
前記リスクレーティング情報更新手段は、更新対象のリスクレーティング情報が入力された場合に、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該更新対象のリスクレーティング情報により更新する、ことを特徴とする請求項2に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項4】
前記推奨値算出手段は、前記判定結果登録手段により登録された判定結果及び当該取引データに含まれる顧客識別情報に該当する前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の判定結果が、前記正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項5】
前記推奨値算出手段は、前記収集データに含まれる勘定情報が所定の条件を満たす場合、リスクレーティングが高くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項6】
前記推奨値算出手段は、前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項7】
前記判定結果が前記正常判定となった回数である正常判定回数を格納する正常判定回数記憶部をさらに備え、
前記推奨値算出手段は、前記判定結果登録手段により登録された判定結果が、前記正常判定である場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、当該加算された正常回数が所定の閾値を超える場合、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項8】
前記推奨値算出手段は、
前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と同じ場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定し、
前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数をクリアし、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、
ことを特徴とする請求項7に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項9】
前記表示用データ生成手段は、前記マネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項10】
前記マネーロンダリング情報記憶部は、複数のマネーロンダリング情報を格納し、
前記検出手段は、前記取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納された複数のマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記複数のマネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該複数のマネーロンダリング情報とを検出し、
前記表示用データ生成手段は、
前記検出手段により検出された複数のマネーロンダリング情報さらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、
前記複数のマネーロンダリング情報のいずれかが選択された場合、当該選択されたマネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項9に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項11】
前記マネーロンダリング情報記憶部は、前記属性情報又は前記勘定情報の項目の内、強調して表示する強調項目及び強調する表示レベルを前記マネーロンダリング情報に関連付けてさらに格納し、
前記表示用データ生成手段は、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目及び表示レベルを前記マネーロンダリング情報記憶部から取得し、当該強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、当該表示レベルにより強調して表示するように表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項12】
前記表示用データ生成手段は、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、上位に表示するように表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項11に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項13】
前記マネーロンダリング情報記憶部は、前記マネーロンダリング情報におけるリスク値をさらに格納し、
前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記複数のマネーロンダリング情報における複数のリスク値を取得し、当該取得したリスク値の合計に応じて前記検出手段によりマネーロンダリング情報に該当すると判定された取引データにおけるリスクのレベルを判定するリスクレベル判定手段をさらに備え、
前記表示用データ生成手段は、前記リスクレベル判定手段により判定されたレベルをさらに含めて前記表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項14】
前記顧客における信用照会情報を前記顧客識別情報に関連付けて格納する信用照会情報記憶部をさらに備え、
前記収集手段は、前記検出手段により検出された顧客識別情報に基づき、前記信用照会情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた信用照会情報をさらに収集し、当該収集した信用照会情報をさらに含めて収集データとする、
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項15】
前記表示用データ生成手段により生成された表示用データを前記判定履歴情報記憶部へ格納する表示用データ格納手段をさらに備え、
前記表示用データ生成手段は、過去の表示用データの参照要求が入力された場合、前記検出手段により検出された顧客識別情報に該当する表示用データ及び判定結果を前記判定履歴情報記憶部から取得し、前記表示手段に出力する、
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項16】
前記表示用データ生成手段は、前記収集手段により収集された収集データに含まれる属性情報及び勘定情報と、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の表示用データに含まれる属性情報及び勘定情報との差に応じた表示情報を含めて前記表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項15に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項17】
前記表示用データ生成手段は、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報の内、前記検出手段により検出されたマネーロンダリング情報に一致する個数を集計し、当該集計した個数を含めて前記表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項18】
ネットワークを介して接続された第1の端末から当該ネットワークを介して接続された第2の端末とのチャットの開始要求を受信した場合、当該第2の端末へチャットの開始要求を送信するチャット開始手段と、
前記第1の端末又は前記第2の端末のいずれかからチャットにおけるデータを取得し、前記判定履歴情報記憶部に格納する、チャット履歴情報格納手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援システム。
【請求項19】
取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するマネーロンダリング判定支援方法であって、
リスクレーティング情報記憶部に格納された顧客におけるリスクの格付け情報であるリスクレーティング情報に基づいて、前記顧客を識別する顧客識別情報を含む複数の入力される取引データが、マネーロンダリング情報記憶部に格納されたマネーロンダリングの条件が定義されたマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記マネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該マネーロンダリング情報とを検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報を判定履歴情報記憶部へ格納する検出履歴情報格納ステップと、
前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、顧客情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた当該顧客の属性情報と、勘定情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた当該顧客の口座に関する勘定情報とを含む収集データを収集する収集ステップと、
前記収集ステップにより収集された収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段に出力する表示用データ生成ステップと、
当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を前記判定履歴情報記憶部へ登録する判定結果登録ステップと、
前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する推奨値算出ステップと、を備えるマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項20】
前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報及び前記推奨値算出ステップにより算出された推奨値をさらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、
前記表示手段に表示された推奨値が承認された場合、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該推奨値により更新するリスクレーティング情報更新ステップをさらに備える、
ことを特徴とする請求項19に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項21】
前記リスクレーティング情報更新ステップは、更新対象のリスクレーティング情報が入力された場合に、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該更新対象のリスクレーティング情報により更新する、ことを特徴とする請求項20に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項22】
前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果及び当該取引データに含まれる顧客識別情報に該当する前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の判定結果が、前記正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項19乃至21のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項23】
前記推奨値算出ステップは、前記収集データに含まれる勘定情報が所定の条件を満たす場合、リスクレーティングが高くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項19乃至22のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項24】
前記推奨値算出ステップは、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項19乃至23のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項25】
前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、前記正常判定である場合、正常回数記憶部に格納された前記判定結果が前記正常判定となった回数である正常回数を加算し、当該加算された正常回数が所定の閾値を超える場合、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項19乃至24のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項26】
前記推奨値算出ステップは、
前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と同じ場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定し、
前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数をクリアし、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、
ことを特徴とする請求項25に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項27】
前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項19乃至26のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項28】
前記検出ステップは、前記取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納された複数のマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記複数のマネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該複数のマネーロンダリング情報とを検出し、
前記表示用データ生成ステップは、
前記検出ステップにより検出された複数のマネーロンダリング情報さらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、
前記複数のマネーロンダリング情報のいずれかが選択された場合、当該選択されたマネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項27に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項29】
前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記属性情報又は前記勘定情報の項目の内、前記マネーロンダリング情報に関連付けられ、強調して表示する強調項目及び表示レベルを取得し、当該強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、当該表示レベルにより強調して表示するように表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項27又は28に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項30】
前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、上位に表示するように表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項29に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項31】
前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記複数のマネーロンダリング情報における複数のリスク値を取得し、当該取得したリスク値の合計に応じて前記検出ステップによりマネーロンダリング情報に該当すると判定された取引データにおけるリスクのレベルを判定するリスクレベル判定ステップをさらに備え、
前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレベル判定ステップにより判定されたレベルをさらに含めて前記表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項19乃至30のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項32】
前記収集ステップは、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、前記信用照会情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた前記顧客における信用照会情報をさらに収集し、当該収集した信用照会情報をさらに含めて収集データとする、ことを特徴とする請求項19乃至31のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項33】
前記表示用データ生成ステップにより生成された表示用データを前記判定履歴情報記憶部へ格納する表示用データ格納ステップをさらに備え、
前記表示用データ生成ステップは、過去の表示用データの参照要求が入力された場合、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に該当する表示用データ及び判定結果を前記判定履歴情報記憶部から取得し、前記表示手段に出力する、
ことを特徴とする請求項19乃至32のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項34】
前記表示用データ生成ステップは、前記収集ステップにより収集された収集データに含まれる属性情報及び勘定情報と、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の表示用データに含まれる属性情報及び勘定情報との差に応じた表示情報を含めて前記表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項33に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項35】
前記表示用データ生成ステップは、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報の内、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報に一致する個数を集計し、当該集計した個数を含めて前記表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項19乃至34のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項36】
ネットワークを介して接続された第1の端末から当該ネットワークを介して接続された第2の端末とのチャットの開始要求を受信した場合、当該第2の端末へチャットの開始要求を送信するチャット開始ステップと、
前記第1の端末又は前記第2の端末のいずれかからチャットにおけるデータを取得し、前記判定履歴情報記憶部に格納する、チャット履歴情報格納ステップをさらに備える、
ことを特徴とする請求項19乃至35のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援方法。
【請求項37】
取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定することを支援するマネーロンダリング判定支援処理をコンピュータに実行させるマネーロンダリング判定支援プログラムであって、
顧客を識別する顧客識別情報と当該顧客の属性情報と関連付けて顧客情報記憶部へ格納する顧客情報格納ステップと、
前記顧客の口座に関する勘定情報を前記顧客識別情報に関連付けて勘定情報記憶部へ格納する勘定情報格納ステップと、
前記顧客におけるリスクの格付け情報であるリスクレーティング情報を前記顧客識別情報に関連付けてリスクレーティング情報記憶部へ格納するリスクレーティング情報格納ステップと、
マネーロンダリングの条件が定義されたマネーロンダリング情報をマネーロンダリング情報記憶部へ格納するマネーロンダリング情報格納ステップと、
前記取引データがマネーロンダリングに該当するか否かを判定した履歴を示す判定履歴情報を判定履歴情報記憶部へ格納する判定履歴情報格納ステップと、
前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報に基づいて、前記顧客識別情報を含む複数の入力される取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納されたマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記マネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該マネーロンダリング情報とを検出する検出ステップと、
前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報を前記判定履歴情報記憶部へ格納する検出履歴情報格納ステップと、
前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、前記顧客情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた属性情報と、前記勘定情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた勘定情報とを含む収集データを収集する収集ステップと、
前記収集ステップにより収集された収集データを含めて表示用データを生成し、表示手段に出力する表示用データ生成ステップと、
当該取引データがマネーロンダリングに該当するか否かの判定結果が入力された場合、当該入力された判定結果を前記判定履歴情報記憶部へ登録する判定結果登録ステップと、
前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、当該取引データがマネーロンダリングに該当しないことを示す正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する推奨値算出ステップと、を備えるマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項38】
前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報及び前記推奨値算出ステップにより算出された推奨値をさらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、
前記表示手段に表示された推奨値が承認された場合、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該推奨値により更新するリスクレーティング情報更新ステップをさらに備える、
ことを特徴とする請求項37に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項39】
前記リスクレーティング情報更新ステップは、更新対象のリスクレーティング情報が入力された場合に、前記リスクレーティング情報記憶部に格納されたリスクレーティング情報を当該更新対象のリスクレーティング情報により更新する、
ことを特徴とする請求項38に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項40】
前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果及び当該取引データに含まれる顧客識別情報に該当する前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の判定結果が、前記正常判定である場合に、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項37乃至39のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項41】
前記推奨値算出ステップは、前記収集データに含まれる勘定情報が所定の条件を満たす場合、リスクレーティングが高くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項37乃至40のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項42】
前記推奨値算出ステップは、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、ことを特徴とする請求項37乃至41のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項43】
前記判定結果が前記正常判定となった回数である正常判定回数を正常判定回数記憶部へ格納する正常判定回数格納ステップをさらに備え、
前記推奨値算出ステップは、前記判定結果登録ステップにより登録された判定結果が、前記正常判定である場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、当該加算された正常回数が所定の閾値を超える場合、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定する、
ことを特徴とする請求項37乃至42のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項44】
前記推奨値算出ステップは、
前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と同じ場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数を加算し、リスクレーティングが低くなるようにリスクレーティング情報を算出し、推奨値として決定し、
前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報が、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報と異なる場合、前記正常回数記憶部に格納された正常回数をクリアし、前記リスクレーティング情報記憶部から取得したリスクレーティング情報を推奨値として決定する、
ことを特徴とする請求項43に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項45】
前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項37乃至44のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項46】
前記マネーロンダリング情報格納ステップは、複数のマネーロンダリング情報をマネーロンダリング情報記憶部へ格納し、
前記検出ステップは、前記取引データが前記マネーロンダリング情報記憶部に格納された複数のマネーロンダリング情報に該当するか否かを判定し、前記複数のマネーロンダリング情報に該当すると判定した場合、当該取引データに含まれる顧客識別情報と、当該複数のマネーロンダリング情報とを検出し、
前記表示用データ生成ステップは、
前記検出ステップにより検出された複数のマネーロンダリング情報さらに含めて前記表示用データを生成し、前記表示手段に出力し、
前記複数のマネーロンダリング情報のいずれかが選択された場合、当該選択されたマネーロンダリング情報に応じて、前記属性情報又は前記勘定情報のいずれかの項目を強調して表示するように表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項45に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項47】
前記マネーロンダリング情報格納ステップは、前記属性情報又は前記勘定情報の項目の内、強調して表示する強調項目及び強調する表示レベルを前記マネーロンダリング情報に関連付けてマネーロンダリング情報記憶部へさらに格納し、
前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目及び表示レベルを前記マネーロンダリング情報記憶部から取得し、当該強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、当該表示レベルにより強調して表示するように表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項45又は46に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項48】
前記表示用データ生成ステップは、前記マネーロンダリング情報に関連付けられた強調項目に該当する属性情報又は勘定情報の項目を、上位に表示するように表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項47に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項49】
前記マネーロンダリング情報格納ステップは、前記マネーロンダリング情報におけるリスク値をマネーロンダリング情報記憶部へさらに格納し、
前記マネーロンダリング情報記憶部から、前記複数のマネーロンダリング情報における複数のリスク値を取得し、当該取得したリスク値の合計に応じて前記検出ステップによりマネーロンダリング情報に該当すると判定された取引データにおけるリスクのレベルを判定するリスクレベル判定ステップをさらに備え、
前記表示用データ生成ステップは、前記リスクレベル判定ステップにより判定されたレベルをさらに含めて前記表示用データを生成する、
ことを特徴とする請求項37乃至48のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項50】
前記顧客における信用照会情報を前記顧客識別情報に関連付けて信用照会情報記憶部へ格納する信用照会情報格納ステップをさらに備え、
前記収集ステップは、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に基づき、前記信用照会情報記憶部から当該顧客識別情報に関連付けられた信用照会情報をさらに収集し、当該収集した信用照会情報をさらに含めて収集データとする、
ことを特徴とする請求項37乃至49のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項51】
前記表示用データ生成ステップにより生成された表示用データを前記判定履歴情報記憶部へ格納する表示用データ格納ステップをさらに備え、
前記表示用データ生成ステップは、過去の表示用データの参照要求が入力された場合、前記検出ステップにより検出された顧客識別情報に該当する表示用データ及び判定結果を前記判定履歴情報記憶部から取得し、前記表示手段に出力する、
ことを特徴とする請求項37乃至50のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項52】
前記表示用データ生成ステップは、前記収集ステップにより収集された収集データに含まれる属性情報及び勘定情報と、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去の表示用データに含まれる属性情報及び勘定情報との差に応じた表示情報を含めて前記表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項51に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項53】
前記表示用データ生成ステップは、前記判定履歴情報記憶部に格納された過去のマネーロンダリング情報の内、前記検出ステップにより検出されたマネーロンダリング情報に一致する個数を集計し、当該集計した個数を含めて前記表示用データを生成する、ことを特徴とする請求項37乃至52のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。
【請求項54】
ネットワークを介して接続された第1の端末から当該ネットワークを介して接続された第2の端末とのチャットの開始要求を受信した場合、当該第2の端末へチャットの開始要求を送信するチャット開始ステップと、
前記第1の端末又は前記第2の端末のいずれかからチャットにおけるデータを取得し、前記判定履歴情報記憶部に格納する、チャット履歴情報格納ステップをさらに備える、
ことを特徴とする請求項37乃至53のいずれか1項に記載のマネーロンダリング判定支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−225040(P2010−225040A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73698(P2009−73698)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)