説明

マルチアンテナを用いた無線通信方法、無線通信システムおよび無線通信装置

【課題】簡易な構成で、高スループットのブロードバンド無線環境の面展開を可能にすること。
【解決手段】無線通信装置A,B間での双方向のトレーニング信号伝送を通じて、各無線通信装置A,Bにおいて、アンテナ群A,A,・・・,A毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための複素ウエイトを決定する。これにより決定された複素ウエイトを各アンテナ群A,A,・・・,Aの各アンテナの信号に対して設定する。また、MIMO無線通信部A′,B′は、MIMO技術を用いて各アンテナ群A,A,・・・,Aからの信号に空間マッピング処理を実施する。これにより、階層化MIMOにおいて、最適なウエイト処理を施して送受信の通信エリアを拡大できる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信方法において、
送受信を行う無線通信装置間での双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、各無線通信装置において、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1のステップと、
前記第1のステップにより決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を前記無線通信装置に各々設定する第2のステップと、
前記第2のステップによりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、各無線通信装置が前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3のステップを有し、
前記第1のステップは、1回または複数回の双方向のトレーニング信号のダイバーシチ受信において、各アンテナ群のダイバーシチ合成受信信号の受信状態を示すトレーニング受信情報に基づいて各アンテナ群のダイバーシチ受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報を取得し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ合成情報でダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とるマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項2】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信方法において、
送受信を行う無線通信装置間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、各無線通信装置において、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1のステップと、
前記第1のステップにより決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を前記無線通信装置に各々設定する第2のステップと、
前記第2のステップによりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、各無線通信装置が前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3のステップを有し、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記第1のステップは、前記トレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダーバーシチ合成情報の1つを順次変更し、変更の前後でのダイバーシチ合成受信信号の受信状態が良好な方のダーバーシチ合成情報で当該アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項3】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信方法において、
送受信を行う無線通信装置間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号伝送を通じて、各無線通信装置において、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1のステップと、
前記第1のステップにより決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を前記無線通信装置に各々設定する第2のステップと、
前記第2のステップによりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、各無線通信装置が前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3のステップを有し、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記第1のステップは、前記複数のトレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更し、各ダイバーシチ合成情報に対応した受信状態を示すトレーニング受信情報に基づき、各アンテナ群のダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報を決定し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ合成情報で各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う無線通信装置の1組のアンテナ群間での間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項4】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信方法において、
送受信を行う無線通信装置間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、各無線通信装置において、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1のステップと、
前記第1のステップにより決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を前記無線通信装置に各々設定する第2のステップと、
前記第2のステップによりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、各無線通信装置が前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3のステップを有し、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記第1のステップは、前記複数のトレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダーバーシチ合成情報を順次変更し、各ダイバーシチ合成情報に対応した受信状態を示すトレーニング受信情報に基づき、各アンテナ群のダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化する合成ウエイト情報を決定し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ受信の合成ウェイト情報でダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とるマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項5】
前記トレーニング受信情報は、ダイバーシチ合成受信信号のベースバンド受信IQ情報もしくはベースバンド受信IQ情報および受信レベル情報の両方であることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項6】
前記トレーニング受信情報は、ダイバーシチ合成受信信号と予め定められた情報系列の相関情報もしくは該相関情報と受信レベル情報の両方であることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項7】
前記ダイバーシチ合成情報が1ビット情報であり、前記第1のステップは、相手側無線通信装置からの(自無線通信装置のアンテナ数+1)回のトレーニングサブ信号受信により各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項2に記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項8】
前記ダイバーシチ合成情報がnビット情報(nは2以上の自然数)であり、前記第1のステップは、相手側無線通信装置からの(自無線通信装置のアンテナ数+1)回のトレーニングサブ信号受信により各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項3または4に記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項9】
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号として少なくとも(自無線通信装置のアンテナ数+1)個のフレームを含み、前記各アンテナ群において、この2番目以降のフレームを、当該アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して受信することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項10】
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号として少なくとも(自無線通信装置のアンテナ数+1)個のシンボルを含み、前記各アンテナ群において、この2番目以降のシンボルを、当該アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して受信することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項11】
前記第1のステップは、直前の双方向のトレーニング信号の伝送を通じてダイバーシチ合成情報の最適値が設定されている場合には、前記各アンテナ群において、このダイバーシチ合成情報の最適値を初期値として新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定し、ダイバーシチ合成情報の最適値が設定されていない場合にはランダムな初期値を用いて新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項12】
一方の無線通信装置には直前の双方向のトレーニング信号の伝送を通じてダイバーシチ合成情報の最適値が設定されているが、もう一方の無線通信装置にはダイバーシチ合成情報の最適値が設定されていない場合において、次のトレーニング信号の伝送をダイバーシチ合成情報の最適値が設定されている方の無線通信装置から開始することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項13】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置における前記第1のステップでは、常にランダムな初期値を用いてダイバーシチ合成情報の最適値の決定を行い、基地局と無線通信を行う端末側の無線通信装置における前記第1のステップでは、直前の双方向のトレーニング信号の伝送を通じてダイバーシチ合成情報の最適値が設定されている場合には、このダイバーシチ合成情報の最適値を初期値として新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定し、ダイバーシチ合成情報の最適値が設定されていない場合にはランダムな初期値を用いて新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項14】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置からのブロードキャストフレームもしくはマルチキャストフレームの送信では、互いに異なる複数のダイバーシチ合成情報を用いて、同一フレームを複数回送信することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項15】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置からのブロードキャストフレームもしくはマルチキャストフレームの送信では、前記複数の無線通信装置の各々に対して、双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、前記第1のステップにより決定され、前記第2のステップにより設定されたダイバーシチ合成情報の最適値を用いて、ブロードキャストフレーム、もしくはマルチキャストフレームを各々送信することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項16】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置における前記第1のステップでは、直前の双方向のトレーニング信号の伝送において決定されたダイバーシチ合成情報の最適値を、当該基地局と無線通信を行う端末側の無線通信装置ごとに記憶しておき、これを初期値として、トレーニングサブ信号の受信における前記複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更し、これに対するダイバーシチ受信状態に基づいてダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項17】
前記第2のステップは、各ダイバーシチ合成情報の最適値をRF帯において前記無線通信装置に各々設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信方法。
【請求項18】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信システムにおいて、
送受信を行う無線通信装置間での双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、各無線通信装置において、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1の手段と、
前記第1の手段により決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を前記無線通信装置に各々設定する第2の手段と、
前記第2の手段によりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、各無線通信装置が前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3の手段を有し、
前記第1の手段は、1回または複数回の双方向のトレーニング信号のダイバーシチ受信において、各アンテナ群のダイバーシチ合成受信信号の受信状態を示すトレーニング受信情報に基づいてダイバーシチ受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報を取得し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ合成情報でダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とるマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項19】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信システムにおいて、
送受信を行う各無線通信装置は、
相手側無線通信装置との間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1の手段と、
前記第1の手段により決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を設定する第2の手段と、
前記第2の手段によりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3の手段を備え、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記第1の手段は、前記トレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダーバーシチ合成情報の1つを順次変更し、変更の前後でのダイバーシチ合成受信信号の受信状態が良好な方のダーバーシチ合成情報で当該アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項20】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信システムにおいて、
送受信を行う各無線通信装置は、
相手側無線通信装置との間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1の手段と、
前記第1の手段により決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を設定する第2の手段と、
前記第2の手段によりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3の手段を備え、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記第1の手段は、前記複数のトレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更し、各ダイバーシチ合成情報に対応した受信状態を示すトレーニング受信情報に基づき、各アンテナ群のダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報を決定し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ合成情報で各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項21】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信システムにおいて、
送受信を行う各無線通信装置は、
相手側無線通信装置との間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、前記アンテナ群毎にダイバーシチ受信状態を最良化するための前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報をそれらの最適値として各々決定する第1の手段と、
前記第1の手段により決定された、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を設定する第2の手段と、
前記第2の手段によりダイバーシチ合成情報の最適値が設定された状態で、前記アンテナ群毎にデータ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行う第3の手段を備え、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記第1の手段は、前記複数のトレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更し、各ダイバーシチ合成情報に対応した受信状態を示すトレーニング受信情報に基づき、各アンテナ群のダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報を決定し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ受信の合成ウエイト情報で各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項22】
前記トレーニング受信情報は、ダイバーシチ合成受信信号のベースバンド受信IQ情報もしくはベースバンド受信IQ情報および受信レベル情報の両方であることを特徴とする請求項18、20、21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項23】
前記トレーニング受信情報は、ダイバーシチ合成受信信号と予め定められた情報系列の相関情報もしくは該相関情報と受信レベル情報の両方であることを特徴とする請求項18、20、21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項24】
前記ダイバーシチ合成情報が1ビット情報であり、前記第1の手段は、相手側無線通信装置からの(自無線通信装置のアンテナ数+1)回のトレーニングサブ信号受信により各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項19に記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項25】
前記ダイバーシチ合成情報がnビット情報(nは2以上の自然数)であり、前記第1の手段は、相手側無線通信装置からの(自無線通信装置のアンテナ数+1)回のトレーニングサブ信号受信により各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項20または21に記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項26】
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号として少なくとも(自無線通信装置のアンテナ数+1)個のフレームを含み、前記各アンテナ群において、この2番目以降のフレームを、当該アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して受信することを特徴とする請求項19ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項27】
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号として少なくとも(自無線通信装置のアンテナ数+1)個のシンボルを含み、前記各アンテナ群において、この2番目以降のシンボルを、当該アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して受信することを特徴とする請求項19ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項28】
前記第1の手段は、直前の双方向のトレーニング信号の伝送を通じてダイバーシチ合成情報の最適値が設定されている場合には、このダイバーシチ合成情報の最適値を初期値として新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定し、ダイバーシチ合成情報の最適値が設定されていない場合にはランダムな初期値を用いて新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項29】
一方の無線通信装置には直前の双方向のトレーニング信号の伝送を通じてダイバーシチ合成情報の最適値が設定されているが、もう一方の無線通信装置にはダイバーシチ合成情報の最適値が設定されていない場合において、次のトレーニング信号の伝送をダイバーシチ合成情報の最適値が設定されている方の無線通信装置から開始することを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項30】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置における前記第1の手段では、常にランダムな初期値を用いてダイバーシチ合成情報の最適値の決定を行い、基地局と無線通信を行う端末側の無線通信装置における前記第1の手段では、直前の双方向のトレーニング信号の伝送を通じてダイバーシチ合成情報の最適値が設定されている場合には、このダイバーシチ合成情報の最適値を初期値として新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定し、ダイバーシチ合成情報の最適値が設定されていない場合にはランダムな初期値を用いて新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項31】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置からのブロードキャストフレームもしくはマルチキャストフレームの送信では、互いに異なる複数のダイバーシチ合成情報を用いて、同一フレームを複数回送信することを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項32】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置からのブロードキャストフレームもしくはマルチキャストフレームの送信では、前記複数の無線通信装置の各々に対して、双方向のトレーニング信号の伝送を通じて、前記第1の手段により決定され、前記第2の手段により設定されたダイバーシチ合成情報の最適値を用いて、ブロードキャストフレーム、もしくはマルチキャストフレームを各々送信することを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項33】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置における前記第1の手段では、直前の双方向のトレーニング信号の伝送において決定されたダイバーシチ合成情報の最適値を、当該基地局と無線通信を行う端末側の無線通信装置ごとに記憶しておき、これを初期値として、各トレーニングサブ信号の受信における前記複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更し、これらに対するダイバーシチ受信状態に基づいてダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項19ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項34】
前記第2の手段は、各ダイバーシチ合成情報の最適値をRF帯において前記無線通信装置に各々設定するすることを特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項35】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信装置において、
アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を生成するダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成されたダイバーシチ合成情報に基づいて前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号の振幅および位相を制御するダイバーシチ合成情報設定手段と、
前記ダイバーシチ合成情報設定手段との組み合わせにより前記アンテナ群毎にビームフォーミング送信およびダイバーシチ受信を行う信号分配合成手段を備え、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段は、
前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対する初期捕捉用ダイバーシチ合成情報を出力し、初期状態からダイバーシチ合成情報の最適値への引き込みを可能にする初期捕捉用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
相手側無線通信装置との間での双方向のトレーニング信号の伝送でのダイバーシチ受信に際し、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して生成するトレーニング用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成された各ダイバーシチ合成情報が各々設定された状態でダイバーシチ受信されるトレーニング信号の受信状態を示すトレーニング受信情報に基づいてダイバーシチ受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報をダイバーシチ合成情報の最適値として決定し、データ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成のためのダイバーシチ合成情報の最適値を生成するダイバーシチ合成情報最適値生成手段を備え、
1回または複数回の双方向のトレーニング信号のダイバーシチ受信において、前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成された各ダーバーシチ合成情報が各々設定された状態でダイバーシチ受信されるトレーニング受信情報に基づいてダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報を取得し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ合成情報でダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項36】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信装置において、
アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を生成するダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成されたダイバーシチ合成情報に基づいて前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号の振幅および位相を制御するダイバーシチ合成情報設定手段と、
前記ダイバーシチ合成情報設定手段との組み合わせにより前記アンテナ群毎にビームフォーミング送信およびダイバーシチ受信を行う信号分配合成手段を備え、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段は、
前記アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対する初期捕捉用ダイバーシチ合成情報を生成し、初期状態からダイバーシチ合成情報の最適値への引き込みを可能にする初期捕捉用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
相手側無線通信装置との間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送でのダイバーシチ受信に際し、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して生成するトレーニング用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成された各ダイバーシチ合成情報が各々設定された状態でダイバーシチ受信されるトレーニング信号の受信状態を示す情報に基づいて各設定におけるダイバーシチ受信状態を判定する受信状態判定手段と、
前記受信状態判定手段により判定されたダイバーシチ受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報をダイバーシチ合成情報の最適値として決定し、データ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成のためのダイバーシチ合成情報の最適値を生成するダイバーシチ合成情報最適値生成手段を備え、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記トレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報の1つを順次変更し、変更前後でのダーバーシチ合成受信信号の受信状態が良好な方のダイバーシチ合成情報で当該アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項37】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信装置において、
アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を生成するダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成されたダイバーシチ合成情報に基づいて前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号の振幅および位相を制御するダイバーシチ合成情報設定手段と、
前記ダイバーシチ合成情報設定手段との組み合わせにより前記アンテナ群毎にビームフォーミング送信およびダイバーシチ受信を行う信号分配合成手段を備え、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段は、
前記アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対する初期捕捉用ダイバーシチ合成情報を生成し、初期状態からダイバーシチ合成情報の最適値への引き込みを可能にする初期捕捉用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
相手側無線通信装置との間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送でのダイバーシチ受信に際し、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して生成するトレーニング用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成された各ダイバーシチ合成情報が各々設定された状態でダイバーシチ受信されるトレーニング信号の受信状態を示すトレーニング受信情報を保持するトレーニング受信情報保持手段と、
前記トレーニング受信状態保持手段により保持されたトレーニング受信情報に基づいてダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報をダイバーシチ合成情報の最適値として決定し、データ送受信時のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成のためのダイバーシチ合成情報の最適値を生成するダイバーシチ合成情報最適値生成手段を備え、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記複数のトレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更し、各ダーバーシチ合成情報に対応したトレーニング受信情報を取得して前記トレーニング受信情報保持手段に格納し、前記トレーニング受信情報保持手段に保持されたトレーニング受信情報に基づいてダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化するダイバーシチ合成情報を決定し、ダイバーシチ受信後に該ダイバーシチ合成情報でダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項38】
送信および受信の少なくとも一方において複数の送受信機を用いるMIMO(Multiple Input Multiple Output)、MISO(Multiple Input Single Output)あるいはSIMO(Single Input Multiple Output)無線通信において、送受信系統毎に複数のアンテナからなるアンテナ群を用い、前記アンテナ群毎にMIMO技術を適用して無線通信を行う、マルチアンテナを用いた無線通信装置において、
アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を生成するダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報に基づいて前記アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号の振幅および位相を制御するダイバーシチ合成情報設定手段と、
前記ダイバーシチ合成情報設定手段との組み合わせにより前記アンテナ群毎にビームフォーミング送信およびダイバーシチ受信を行う信号分配合成手段とを備え、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段は、
前記アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対する初期捕捉用ダイバーシチ合成情報を生成し、初期状態からダイバーシチ合成情報の最適値への引き込みを可能にする初期捕捉用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
相手側無線通信装置との間での1回または複数回の双方向のトレーニング信号の伝送でのダイバーシチ受信に際し、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更して生成するトレーニング用ダイバーシチ合成情報生成手段と、
前記ダイバーシチ合成情報生成手段により生成された各ダイバーシチ合成情報が各々設定された状態でダイバーシチ受信されるトレーニング信号の受信状態を示すトレーニング受信情報を保持するトレーニング受信情報保持手段と、
前記トレーニング受信状態保持手段により保持されたトレーニング受信情報に基づいてダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化する合成ウエイト情報をダイバーシチ合成情報の最適値として前記アンテナ群毎に決定し、データ送受信における前記アンテナ群毎のビームフォーミングおよびダイバーシチ合成のためのダイバーシチ合成情報の最適値を前記アンテナ群毎に生成するダイバーシチ合成情報最適値生成手段を備え、
前記トレーニング信号は、複数のトレーニングサブ信号からなり、
前記複数のトレーニングサブ信号のダイバーシチ受信に際し、無線通信装置に具備された各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次変更し、各ダーバーシチ合成情報に対応したトレーニング受信情報を取得して前記トレーニング受信情報保持手段に格納し、前記トレーニング受信情報保持手段に保持されたトレーニング受信情報に基づいてダイバーシチ合成受信信号の受信状態を最良化する合成ウエイト情報を決定し、ダイバーシチ受信後に該合成ウエイト情報でダイバーシチ合成情報を更新することにより、送受信を行う1組の無線通信装置の各アンテナ群間での伝送における伝送路行列の相関行列の最大固有値に対する固有ベクトルの組に漸近するベクトルの組を、該1組の無線通信装置の各アンテナ群間でのダイバーシチ合成情報の最適値として決定することを特徴とするマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項39】
前記トレーニング受信情報は、ダイバーシチ合成受信信号のベースバンド受信IQ情報もしくはベースバンド受信IQ情報および受信レベル情報の両方であることを特徴とする請求項35、37、38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信システム。
【請求項40】
前記トレーニング受信情報は、ダイバーシチ合成受信信号と予め定められた情報系列の相関情報もしくは該相関情報と受信レベル情報の両方であることを特徴とする請求項35、37、38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項41】
前記ダイバーシチ合成情報が1ビット情報であり、前記ダイバーシチ合成情報生成手段は、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次位相反転して生成し、前記受信状態判定手段は、前記位相反転の前後での、前記トレーニング受信情報としての受信レベル情報を比較して前記アンテナ群毎のダイバーシチ受信状態を判定し、前記ダイバーシチ合成情報最適値生成手段は、前記受信状態判定手段により判定されたダイバーシチ受信状態に基づいて前記アンテナ群毎の当該複数のアンテナにおけるダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項36に記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項42】
前記ダイバーシチ合成情報がnビット情報(nは2以上の自然数)であり、前記ダイバーシチ合成情報生成手段は、前記各アンテナ群を構成する複数のアンテナの各々の信号に対するダイバーシチ合成情報を順次位相反転して生成し、前記トレーニング受信情報保持手段は、前記位相反転の前後の、前記トレーニング受信情報としてのベースバンド受信IQ情報もしくはベースバンド受信IQ情報および受信レベル情報の両方を保持し、前記ダイバーシチ合成情報最適値生成手段は、前記トレーニング受信情報保持手段により保持されたトレーニング受信情報に基づいて前記アンテナ群毎の当該複数のアンテナにおけるダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項37または38に記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項43】
前記ダイバーシチ合成情報生成手段は、直前の双方向のトレーニング信号の伝送を通じてダイバーシチ合成情報の最適値が設定されている場合には、このダイバーシチ合成情報の最適値を初期値として新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定し、ダイバーシチ合成情報の最適値が設定されていない場合にはランダムな初期値を用いて新たにダイバーシチ合成情報の最適値を決定することを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項44】
端末側の無線通信装置として機能するマルチアンテナを用いた無線通信装置であって、基地局側の無線通信装置との間のデータ送受信においてビームフォーミングおよびダイバーシチ合成を行うための直前の双方向のトレーニング信号の伝送において、最初のトレーニング信号の送信を行うことを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項45】
基地局側の無線通信装置として機能するマルチアンテナを用いた無線通信装置であって、前記ダイバーシチ合成情報生成手段において、直前に双方向のトレーニング信号の伝送を行った場合においても、そうでない場合においても常にランダムな初期値を用いて新たにダイバーシチ合成情報を決定することを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項46】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置からのブロードキャストフレームもしくはマルチキャストフレームの送信では、互いに異なる複数のダイバーシチ合成情報を用いて、同一フレームを複数回送信することを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項47】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置からのブロードキャストフレームもしくはマルチキャストフレームの送信では、前記複数の無線通信装置の各々に対して、双方向のトレーニング信号の伝送を通じて取得されたダイバーシチ合成情報の最適値を用いて、ブロードキャストフレーム、もしくはマルチキャストフレームを各々送信することを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項48】
複数の無線通信装置と無線通信を行う基地局側の無線通信装置において、双方向のトレーニング信号の伝送を通じて取得されたダイバーシチ合成情報の最適値を、当該基地局と無線通信を行う端末側の無線通信装置毎に記憶するためのダイバーシチ合成情報最適値記憶手段を備え、前記ダイバーシチ合成情報設定手段は、端末側の無線通信装置との間でのデータ送受信に先立ち、前記ダイバーシチ合成情報最適値記憶手段に保持された当該無線通信装置に対するダイバーシチ合成情報の最適値を設定することを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項49】
前記ダイバーシチ合成情報設定手段は、RF帯においてダイバーシチ合成情報を設定することを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項50】
前記受信状態判定手段は、前記各アンテナ群毎のダイバーシチ合成受信信号レベルあるいはAGCアンプの利得を指標としてダイバーシチ受信状態を判定することを特徴とする請求項36に記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項51】
前記トレーニング信号が、前記トレーニングサブ信号として複数のフレームまたはシンボルを含み、前記ダイバーシチ合成情報最適値生成手段は、前記各アンテナ群毎の各フレームまたはシンボルのベースバンドIQ信号またはIF信号の振幅を指標としてダイバーシチ合成受信信号の受信状態を判定することを特徴とする請求項37または38に記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項52】
前記ダイバーシチ合成情報設定手段および前記信号分配合成手段は、RF帯で動作しており、1つの送受信系統だけを用いてマルチアンテナでのビームフォーミング送信およびダイバーシチ受信を行うことを特徴とする請求項35ないし38のいずれかに記載のマルチアンテナを用いた無線通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【公開番号】特開2010−183566(P2010−183566A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−295292(P2009−295292)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000000181)岩崎通信機株式会社 (133)
【Fターム(参考)】