説明

マルチキャストパケット送信方法、関連デバイスおよびシステム

【課題】障害がある場合に転送経路間の高速切換えを実施し、サービスの通常動作を保証するためのマルチキャストパケット送信方法、関連デバイスおよびシステムを提供する。
【解決手段】上流のアグリゲータは、第1のプロトコル独立マルチキャストPIMプロトコルパケットを受信し、第1のPIMプロトコルパケットに従ってアクティブなマルチキャストトポロジを作成するとともに、第2のPIMプロトコルパケット受信し、第2のPIMプロトコルパケットに従ってスタンバイマルチキャストトポロジを作成して、スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定する。アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定された後に、スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、より詳細には、マルチキャストパケット送信方法、関連デバイスおよびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットプロトコル(略してIP、Internet Protocol)マルチキャスト技術は、ポイントツーマルチポイントデータ伝送を効率的に実施する。マルチキャスト技術は、帯域幅を効率的に節約し、ネットワークトラフィックを制御し、サーバの負荷を軽減し、ネットワーク負荷を減少させる。したがって、マルチキャスト技術は、ビデオサービス、マルチメディア会議、ゲーム、エミュレーションなどのリアルタイム伝送に適用される。
【0003】
現代のネットワークサービスは、リアルタイムの特徴に対してますます高い要件を課している。たとえば、ボイスオーバインターネットプロトコル(略してVoIP、Voice over Internet Protocol)、オンラインゲームおよびオンラインビデオなどのサービスは、パケット損失に非常に敏感である。IPマルチキャストの実行プロセスでは、ネットワークに障害がある場合、ユニキャストルーティングプロトコルは、コンバージェンスを実施するためにネットワークトポロジの変更に従ってまず計算を実施する必要があり、次いで、プロトコル独立マルチキャスト(略してPIM、Protocol Independent Multicast)プロトコルなどのマルチキャストルーティングプロトコルは、新しいユニキャスト経路に従って上流のノードにパケットを転送するために逆の経路を再選択し(略してRPF、Reverse Path Forwarding)、ホップごとに上流のルータに要求を送り、マルチキャストトラフィックの送信は、新しいマルチキャスト転送経路が作成されるまで回復されない。したがって、新しいマルチキャスト転送経路の作成に成功する前は、マルチキャストトラフィックは正常に送信されず、それによって、サービスが中断することになる。当業者は、ネットワークに障害があるときマルチキャストトラフィック送信の中断をどのように防ぐか探求しているが、こうした問題への有効な技術的解決策は得られていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、障害がある場合に転送経路間の高速切換えを実施し、サービスの通常動作を保証するためのマルチキャストパケット送信方法、関連デバイスおよびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の実施形態は、下記の技術的解決策を提供する。
【0006】
マルチキャストパケット送信方法は、
上流のアグリゲータによって、第1のプロトコル独立マルチキャスト(PIM)プロトコルパケットを受信するステップと、
第1のPIMプロトコルパケットに従ってアクティブなマルチキャストトポロジを作成するステップと、
第2のPIMプロトコルパケットを受信するステップと、
第2のPIMプロトコルパケットに従ってスタンバイマルチキャストトポロジを作成するステップであって、第2のPIMプロトコルパケットがスタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ、ステップと、
スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定するステップと、
アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定するステップと、
アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定された後、スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にするステップとを含む。
【0007】
ネットワークノードは、
第1のプロトコル独立マルチキャスト(PIM)プロトコルパケットおよび第2のPIMプロトコルパケットを受信するように構成された受信ユニットであって、第2のPIMプロトコルパケットがスタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ、受信ユニットと、
受信ユニットによって受信された第1のPIMプロトコルパケットに従ってアクティブなマルチキャストトポロジを作成し、受信ユニットによって受信された第2のPIMプロトコルパケットに従ってスタンバイマルチキャストトポロジを作成するように構成されたマルチキャストトポロジ作成ユニットと、
スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定するように構成された制御ユニットと、
アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定するように構成された決定ユニットと、
決定ユニットがアクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定した後、スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にするように構成されたスタンバイトポロジ使用可能化ユニットとを含む。
【0008】
本発明の実施形態では、複数のマルチキャストトポロジが、PIMプロトコルに基づいて作成され、スタンバイマルチキャストトポロジは、第2のPIMプロトコルパケットで運ばれたスタンバイマルチキャスト識別子によって識別され;スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースは、アクティブなマルチキャストトポロジが正常な場合は、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されないように使用不能にされ;アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースは、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されるように使用可能にされる。一方で、本発明の技術的解決策は、複数のマルチキャストトポロジを使用し、したがって、アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、マルチキャストパケットは、スタンバイマルチキャストトポロジを介して転送することができ、それによって、ネットワークに部分的に障害がある場合に転送経路の高速切換えが実施され、サービスの通常動作が保証される。もう一方で、アクティブなマルチキャストトポロジが正常である場合は、マルチキャストパケットは、アクティブなマルチキャストトポロジを介してしか転送されず、それによって、ネットワークリソースの過度な占有が回避され、マルチキャストシステムの性能が保証される。
【0009】
本発明および従来技術の技術的解決策をより明らかにするために、下記では、本発明または従来技術の実施形態について説明するのに使用される添付の図面を提供する。添付の図面は、網羅的ではなく例示的である本発明の特定の実施形態を示すように見えるが、当業者は創造的な仕事なしに、そこから他の図面を導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による、マルチキャストパケット送信方法の概略フローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態による、適用シナリオのネットワークアーキテクチャの概略図である。
【図3】本発明の一実施形態による、ネットワークノードの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態は、マルチキャストパケット送信方法、関連デバイスおよびシステムを提供する。
【0012】
本発明の目的、特性および利点をより明確に、かつより理解可能にするために、本発明の実施形態の技術的解決策について、添付の図面を参照して、明確かつ完全に下記に述べる。明らかに、述べられた実施形態は、網羅的ではなく例示的な性質のものである。創作的な仕事なしに当業者によって、本明細書に示された実施形態から導出できる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0013】
下記は、本発明の一実施形態で提供されるマルチキャストパケット送信方法について述べている。図1に示されたように、この実施形態のマルチキャストパケット送信方法は、下記のステップを含む。
【0014】
101.上流のアグリゲータは、第1のPIMプロトコルパケットを受信し、第1のPIMプロトコルパケットに従ってアクティブなマルチキャストトポロジを作成する。
【0015】
この実施形態では、マルチキャストトポロジは、ソースツリーまたはランデブーポイントツリー(略してRPT、Rendezvous Point Tree)のルートノードからソースツリーまたはRPTのリーフノードへのすべてのルータの1組のマルチキャスト転送状態である。マルチキャストネットワークでは、単一のマルチキャストトポロジが、下記の手順で作成される。
【0016】
マルチキャストトポロジのリーフノードから開始して、下流のノードは、ホップごとに、その上流の隣接ノードにPIMプロトコルパケットを送り、上流の隣接ノードは、受信されたPIMプロトコルパケットに従って、その下流のノードへのマルチキャスト転送経路を作成し、すなわち、その下流のノードに一意の出力インターフェースを割り当てる。下流のノードによって送られたPIMプロトコルパケットを受信すると、マルチキャストトポロジのルートノードは、受信されたPIMプロトコルパケットに従って、その下流のノードへのマルチキャスト転送経路を作成し、すなわち、その下流のノードに一意の出力インターフェースを割り当てる。このようにして、マルチキャストトポロジが作成される。
【0017】
この実施形態では、グループアドレス空間またはソースアドレス空間が構成されてよく、それぞれ異なるアドレス空間が、それぞれ異なるマルチキャストトポロジにマッピングされ、それぞれ異なるアドレス空間が、それぞれ異なるマルチキャストトポロジのマルチキャスト転送を区別するために使用され、それによって、マルチキャストネットワーク内に複数のマルチキャストトポロジを構築し;または、それぞれ異なるマルチキャストトポロジが、同じアドレス空間を共有してもよく、マルチキャストトポロジ識別子は、マルチキャスト転送テーブルエントリまたはマルチキャスト転送状態に相関され、それによって、マルチキャストネットワーク内に複数のマルチキャストトポロジを構築する。構築のモードは、本明細書では限定されない。
【0018】
この実施形態では、上流のアグリゲータは、ソース指定ルータ(略してDR、Designated Router)など、ソースツリーのルートノードであってもよいし、ランデブーポイント(略してRP、Rendezvous Point)など、RPTのルートノードであってよく、上流のアグリゲータの特定の形は、本明細書では限定されない。下流のノードによって送られた第1のPIMプロトコルパケットを受信すると、上流のアグリゲータは、受信された第1のPIMプロトコルパケットに従って下流のノードへのマルチキャスト転送経路を作成し、すなわち下流のノードに一意の出力インターフェースを割り当て、アクティブなマルチキャストトポロジの作成を終了する。
【0019】
コメント要求4601(略してRFC、Request For Comments)文献は、2つのPIMプロトコルパケット、PIM Joinパケット、およびPIM Assertパケットを定義している。PIM Joinパケットは、下流のノードから上流のノードにホップごとに転送することによってマルチキャスト転送状態を作成し、PIM Assertパケットは、ネットワークセグメント内に複数の上流ノードが存在する場合、複数の上流ノードのうち一意の上流ノードを選択し、それによって、ネットワークセグメントに同じマルチキャストパケットを繰り返し送らないようにする。Table 1(表1)およびTable 2(表2)は、それぞれPIM JoinパケットのフォーマットおよびPIM Assertパケットのフォーマットを示している。
【0020】
【表1】

【0021】
【表2】

【0022】
RFC4601文献によれば、PIMプロトコルパケットは、インターネットプロトコル(IP、Internet Protocol)パケットにカプセル化され、プロトコル番号は103である。RFC5384文献は、RFC4601文献によって定義されたPIMプロトコルパケットの符号化ソースアドレスのフォーマットを拡張する。Table 3(表3)は、定義された符号化ソースアドレスのフォーマットを示している。
【0023】
【表3】

【0024】
Table 3(表3)は、PIM Join属性のパケットフォーマットを定義している。この実施形態では、PIM Join属性は、複数のマルチキャストトポロジを作成するために複数のマルチキャストトポロジ識別子を運ぶことができる。たとえば、PIMプロトコルメッセージは、Table 4(表4)に示されたJoin属性を運ぶ。
【0025】
【表4】

【0026】
属性タイプ1は、現在作成されているマルチキャストトポロジが複数のマルチキャストトポロジのうちの1つであることを示す。Table 4(表4)では、「値」は、マルチキャストトポロジを区別する働きをし、「R」は、予約されたビットを示す。
【0027】
102.上流のアグリゲータは、第2のPIMプロトコルパケットを受信し、第2のPIMプロトコルパケットに従ってスタンバイマルチキャストトポロジを作成し、第2のPIMプロトコルパケットがスタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ。
【0028】
この実施形態では、第2のPIMプロトコルパケットは、スタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ。受信された第2のPIMプロトコルパケットを解決し、スタンバイマルチキャスト識別子を取得した後、上流のアグリゲータは、現在作成されているマルチキャストトポロジをスタンバイマルチキャストトポロジであると識別することができる。
【0029】
この実施形態では、スタンバイマルチキャスト識別子は、第2のPIMプロトコルパケット内の拡張フィールドで運ばれてもよく、または第2のPIMプロトコルパケット内のフラグビットの値が、スタンバイマルチキャスト識別子を運ぶように修正されてもよい。Table 3(表3)に示されたように、符号化ソースアドレスフォーマットは、複数の属性タイプを運んでよい。この実施形態では、PIM Join属性は、複数のマルチキャストトポロジ識別子(Table 4(表4)に示される)を運んでもよいし、ユーザ定義の属性タイプが、スタンバイマルチキャスト識別子として定義されてもよい。上流のアグリゲータは、第2のPIMプロトコルパケット内のユーザ定義の属性タイプを識別することによって、現在接続されているマルチキャストトポロジをスタンバイマルチキャストトポロジとして識別することができる。Table 5(表5)は、符号化ソースアドレスのフォーマットを示している。
【0030】
【表5】

【0031】
上記の表では、属性タイプ1は、現在作成されているマルチキャストトポロジが複数のマルチキャストトポロジのうちの1つであることを示しており、属性タイプ2は、この実施形態ではユーザ定義の属性タイプであり、現在作成されているマルチキャストトポロジがスタンバイマルチキャストトポロジであることを示している。しかし、属性タイプ2は、Rビットを含まないことがあり、PIMプロトコルパケットの符号化ソースアドレスフォーマットは、Table 6(表6)に示されたフォーマットを採用することもできる。
【0032】
【表6】

【0033】
たとえば、PIMプロトコルパケット内の予約されたビットは、スタンバイマルチキャスト識別子を運ぶために使用することができる。たとえば、いずれか1つのRビット、またはTable 4(表4)の複数のRビットの組合せを、スタンバイマルチキャスト識別子として使用することができる。Table 7(表7)は、スタンバイマルチキャスト識別子として使用される第1のRビットの符号化ソースアドレスフォーマットを示している。
【0034】
【表7】

【0035】
上流のアグリゲータは、第2のPIMプロトコルパケット内の予約されたビットに従って、現在接続されているマルチキャストトポロジを、スタンバイマルチキャストトポロジと識別することができる。それにもかかわらず、第2のPIMプロトコルメッセージは、他のモードでスタンバイマルチキャストトポロジ識別子を運ぶこともでき、モードは、本明細書では限定されない。
【0036】
103.スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定する。
【0037】
上流のアグリゲータは、スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定し、アクティブなマルチキャストトポロジを介してのみマルチキャストパケットを送る。
【0038】
この実施形態では、上流のアグリゲータは、下記のやり方で、スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定することができる。ネットワークノードのものであり、スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースのマルチキャストパケットの複製を禁止し;かつ/または、スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する上流アグリゲータの出力インターフェースがマルチキャストパケットを転送することを禁止する。
【0039】
104.アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定する。
【0040】
この実施形態では、マルチキャストトポロジの障害は、マルチキャストトポロジがマルチキャストパケットを正常に転送できないことを意味する。マルチキャストトポロジの障害には多くの原因がある。たとえば、マルチキャストトポロジ内のノードが破損され、それがノード障害につながり、またはノード間のリンクが切断され、それがリンクの障害につながり、またはマルチキャストトポロジのネットワークセグメント内でネットワーク輻輳が生じ、それが通信障害につながる。
【0041】
この実施形態では、上流のアグリゲータは、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があるかどうかチェックするためにアクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施してもよいし;またはネットワーク管理デバイスなどの別のデバイスが、アクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施し、アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合、アクティブなマルチキャストトポロジの障害を示す障害通知情報を上流のアグリゲータに送り、そうすると、上流のアグリゲータは、障害通知情報が受信されるかどうかチェックすることによって、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があるかどうか分かり;または、アクティブなマルチキャストトポロジのノードがその下流のノードにマルチキャストパケットを正常に転送できない場合、ノードは、アクティブなマルチキャストトポロジの障害を示す障害通知情報を上流のアグリゲータに送り、そうすると、上流のアグリゲータは、障害通知情報が受信されるかどうかチェックすることによって、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があるかどうか分かる。特定の障害判定モードは、本発明では限定されない。
【0042】
105.スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にする。
【0043】
アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定される場合、上流のアグリゲータは、スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にし、スタンバイマルチキャストトポロジを介してマルチキャストパケットを転送し、それによって、サービス動作の中断を防ぐ。
【0044】
この実施形態では、上流のアグリゲータは、下記のやり方でスタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にすることができる。ネットワークノードのものであり、スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースのマルチキャストパケットを上流のアグリゲータが複製することを可能にし;かつ/または、ネットワークノードのものであり、スタンバイマルチキャストトポロジに位置する出力インターフェースがマルチキャストパケットを転送することを可能にする。
【0045】
好ましくは、この実施形態では、障害があるアクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復すると、上流のアグリゲータは、アクティブなマルチキャストトポロジが使用可能であると決定し、ステップ103を実施する。この実施形態では、上流のアグリゲータは、アクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復するかどうかチェックするために、障害があるアクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施することができ;または、ネットワーク管理デバイスなどの別のデバイスが、障害があるアクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施し、アクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復すると、アクティブなマルチキャストトポロジのフェイルオーバーを示すフェイルオーバー情報を上流のアグリゲータに送り、そうすると、上流のアグリゲータは、フェイルオーバー情報が受信されるかどうかチェックすることによって、アクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復するかどうか分かり;または、障害があるアクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復した後、アクティブなマルチキャストトポロジ内のいずれか1つのノードが、アクティブなマルチキャストトポロジのフェイルオーバーを示すフェイルオーバー情報を上流のアグリゲータに送り、そうすると、上流のアグリゲータは、フェイルオーバー情報が受信されるかどうかチェックすることによって、アクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復するかどうか分かる。特定のフェイルオーバー判定モードは、本明細書では限定されない。
【0046】
この実施形態では、複数のマルチキャストトポロジが、PIMプロトコルに基づいて作成され、スタンバイマルチキャストトポロジは、第2のPIMプロトコルパケットで運ばれたスタンバイマルチキャスト識別子によって識別され;スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースは、アクティブなマルチキャストトポロジが正常なときは、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されないように使用不能にされ;アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースは、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジに転送されるように使用可能にされる。一方では、本発明の技術的解決策は、複数のマルチキャストトポロジを使用し、したがって、アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、マルチキャストパケットは、スタンバイマルチキャストトポロジを介して転送することができ、それによって、ネットワークに部分的に障害がある場合に転送経路の高速切換えを実施し、サービスの通常動作を保証する。もう一方で、アクティブなマルチキャストトポロジが正常な場合は、マルチキャストパケットは、アクティブなマルチキャストトポロジを介してしか転送されず、それによって、ネットワークリソースの過度の占有を回避し、マルチキャストシステムの性能を保証する。
【0047】
下記では、この実施形態で提供されるマルチキャストパケット送信方法について述べるために、特定の適用シナリオを使用する。
【0048】
図2は、本発明の一実施形態による、適用シナリオにおけるネットワークアーキテクチャの概略図である。上流のアグリゲータX1は、マルチキャスト送信元S1によって配信されたマルチキャストパケットをマルチキャストトポロジに転送する役割を担う。この実施形態では、上流のアグリゲータX1は、ソースDRであってもよいし、RPであってもよく;下流のアグリゲータX2は、受信されたマルチキャストパケットを受信側S2に転送する役割を担う。マルチキャストトポロジAおよびマルチキャストトポロジBは、下記の手順で構築することができる。受信側S2からマルチキャストデータ要求を受信すると、下流のアグリゲータX2は、転送経路A3-X2および転送経路B3-X2を作成するために、2つの異なるネットワークセグメント内のそれぞれ上流の隣接ノードA3およびB3にPIMプロトコルパケットを送り;ノードA3は、転送経路A2-A3-X2を作成するために、その上流の隣接ノードA2にPIMプロトコルパケットを送り、ノードA2は、転送経路A1-A2-A3-X2を作成するために、その上流の隣接ノードA1にPIMプロトコルパケットを送り、ノードA1は、マルチキャストトポロジAの作成を終了するために、上流のアグリゲータX1にPIMプロトコルパケットを送る。同様に、ノードB3は、その上流の隣接ノードB2にPIMプロトコルパケットを送り、ノードB2は、転送経路B1-B2-B3-X2を作成するために、その上流の隣接ノードB1にPIMプロトコルパケットを送り、ノードB1は、マルチキャストトポロジBを作成するために、上流のアグリゲータX1にPIMプロトコルパケットを送る。
【0049】
この実施形態では、下流のアグリゲータX2は、ノードA3に第1のPIMプロトコルパケットを送り、下流のアグリゲータX2は、ノードB3に第2のPIMプロトコルパケットを送り、第2のPIMプロトコルパケットが、作成されるマルチキャストトポロジBがスタンバイマルチキャストトポロジであることを示すスタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ。上流のアグリゲータX1は、パケット内のスタンバイマルチキャスト識別子を得るために、ノードB1からのPIMプロトコルパケットを解決し、現在接続しているマルチキャストトポロジBがスタンバイマルチキャストトポロジであることがわかる。上流のアグリゲータX1は、スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定し、すなわちノードB1の対応する出力インターフェースのマルチキャストパケットの複製を禁止し、かつ/またはノードB1の対応する出力インターフェースがマルチキャストパケットを転送することを禁止し;マルチキャストトポロジAに障害があると決定すると、上流のアグリゲータX1は、スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にし、すなわちノードB1の対応する出力インターフェースのマルチキャストパケットの複製を可能にし、かつ/またはノードB1の対応する出力インターフェースがマルチキャストパケットを転送することを可能にする。
【0050】
この実施形態では、複数のマルチキャストトポロジが、PIMプロトコルに基づいて作成され、スタンバイマルチキャストトポロジは、第2のPIMプロトコルパケットで運ばれたスタンバイマルチキャスト識別子によって識別され;スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースは、アクティブなマルチキャストトポロジが正常な場合は、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されないように使用不能にされ;アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されるように、スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースは使用可能にされる。一方では、本発明の技術的解決策は、複数のマルチキャストトポロジを使用し、したがって、アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、マルチキャストパケットは、スタンバイマルチキャストトポロジを介して転送することができ、それによって、ネットワークに部分的に障害がある場合に転送経路の高速切換えを実施し、サービスの通常動作を保証する。もう一方では、アクティブなマルチキャストトポロジが正常である場合は、マルチキャストパケットは、アクティブなマルチキャストトポロジを介してしか転送されず、それによって、ネットワークリソースの過度な占有が回避され、マルチキャストシステムの性能が保証される。
【0051】
下記に、本発明の一実施形態におけるネットワークノード300について述べる。図3に示されたように、ネットワークノードは、受信ユニット301と、マルチキャストトポロジ作成ユニット302と、制御ユニット303と、決定ユニット304と、スタンバイトポロジ使用可能化ユニット305とを含む。
【0052】
受信ユニット301は、第1のPIMプロトコルパケットおよび第2のPIMプロトコルパケットを受信するように構成され、第2のPIMプロトコルパケットが、スタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ。
【0053】
マルチキャストトポロジ作成ユニット302は、受信ユニット301によって受信された第1のPIMプロトコルパケットに従ってアクティブなマルチキャストトポロジを作成し、受信ユニット301によって受信された第2のPIMプロトコルパケットに従ってスタンバイマルチキャストトポロジを作成するように構成される。
【0054】
制御ユニット303は、スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定するように構成される。
【0055】
この実施形態では、制御ユニット303は、第1の制御サブユニットおよび/または第2の制御サブユニットを含む。第1の制御サブユニットは、ネットワークノード300のものであり、スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースのマルチキャストパケットをネットワークノード300が複製することを禁止するように構成され;第2の制御サブユニットは、ネットワークノード300のものであり、スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースが、マルチキャストパケットを転送することを禁止するように構成される。
【0056】
決定ユニット304は、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定するように構成される。
【0057】
マルチキャストトポロジの障害は、マルチキャストトポロジがマルチキャストパケットを正常に転送できないことを意味する。マルチキャストトポロジの障害には多くの原因がある。たとえば、マルチキャストトポロジ内のノードが破損され、それがリンクの障害につながり、またはマルチキャストトポロジのネットワークセグメント内でネットワーク輻輳が生じ、それが通信障害につながる。
【0058】
この実施形態では、ネットワークノード300は、アクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施し、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると検出される場合は、決定ユニット304をトリガし;またはネットワーク管理デバイスなどの別のデバイスが、アクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施し、アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、アクティブなマルチキャストトポロジの障害を示す障害通知情報をネットワークノード300に送り、次いで、決定ユニット304は、アクティブなマルチキャストトポロジの障害を示す受信された障害通知情報に従って、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定し;または、アクティブなマルチキャストトポロジのノードがその下流のノードにマルチキャストパケットを正常に転送できない場合は、ノードは、アクティブなマルチキャストトポロジの障害を示す障害通知情報を上流のアグリゲータに送り、判定ユニット303は、受信された障害通知情報に従って、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定する。特定の障害判定モードは、本明細書では限定されない。
【0059】
この実施形態では、ネットワークノード300は、スイッチバックユニットをさらに含み、このスイッチバックユニットは、アクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復すると決定された後、マルチキャストトポロジを使用不能状態に設定するように構成される。この実施形態では、ネットワークノード300は、障害があるアクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施し、アクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復することを検出する場合、スイッチバックユニットをトリガすることができ;または、ネットワーク管理デバイスなどの別のデバイスが、障害があるアクティブなマルチキャストトポロジのリアルタイム検出を実施し、アクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復すると、アクティブなマルチキャストトポロジのフェイルオーバーを示すフェイルオーバー情報をネットワークノード300に送り、そうすると、ネットワークノード300は、フェイルオーバー情報を受信した後、スイッチバックユニットをトリガし;または、障害があるアクティブなマルチキャストトポロジが障害から回復した後、アクティブなマルチキャストトポロジ内のいずれか1つのノードが、アクティブなマルチキャストトポロジのフェイルオーバーを示すフェイルオーバー情報をネットワークノード300に送り、そうすると、ネットワークノード300は、フェイルオーバー情報を受信した後、スイッチバックユニットをトリガする。特定のモードは、本発明では限定されない。
【0060】
スタンバイトポロジ使用可能化ユニット305は、決定ユニット304が、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定した後、スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にするように構成される。
【0061】
この実施形態では、スタンバイトポロジ使用可能化ユニット305は、第1のスタンバイトポロジ使用可能サブユニットおよび/または第2のスタンバイトポロジ使用可能サブユニットを含む。第1のスタンバイトポロジ使用可能サブユニットは、決定ユニット304がアクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定した後、ネットワークノード300のものであり、スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースのマルチキャストパケットをネットワークノード300が複製することを禁止するように構成され;第2のスタンバイトポロジ使用可能サブユニットは、決定ユニット304が、アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定した後、ネットワークノード300のものであり、スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースがマルチキャストパケットを転送することを禁止するように構成される。
【0062】
この実施形態では、ネットワークノード300は、DRなど、ソースツリーのルートノードであってもよいし;RPなど、RPTのルートノードであってもよく、ネットワークノードの特定の形は、本明細書では限定されない。
【0063】
当然のことながら、この実施形態のネットワークノード300は、上記の方法実施形態では上流のアグリゲータであってよく、上記の方法実施形態のすべての技術的解決策を実施するように構成されてよい。ネットワークノードの機能モジュールの機能は、上記の方法実施形態に従って実装されてよい。詳細な実装プロセスについては、上記実施形態の関連の説明を参照されたく、ここではさらに繰り返されない。
【0064】
この実施形態では、複数のマルチキャストトポロジは、PIMプロトコルに基づいて作成され、ネットワークノード300は、第2のPIMプロトコルパケットで運ばれたスタンバイマルチキャスト識別子に従って、スタンバイマルチキャストトポロジを識別し;ネットワークノード300は、アクティブなマルチキャストトポロジが正常な場合は、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されないように、スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースを使用不能にし;アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、ネットワークノード300は、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されるように、スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースを使用可能にする。一方で、本発明の技術的解決策は、複数のマルチキャストトポロジを使用し、したがって、アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、マルチキャストパケットは、スタンバイマルチキャストトポロジを介して転送することができ、それによって、ネットワークに部分的に障害がある場合に転送経路の高速切換えが実施され、サービスの通常動作が保証される。もう一方で、アクティブなマルチキャストトポロジが正常な場合は、マルチキャストパケットは、アクティブなマルチキャストトポロジを介してしか転送されず、それによって、ネットワークリソースの過度の占有を回避し、マルチキャストシステムの性能を保証する。
【0065】
本発明の実施形態は、複数のマルチキャストトポロジのシステムを提供する。複数のマルチキャストトポロジのシステムは、ネットワークノードを含み、ネットワークノードは、上記の装置実施形態に述べられたネットワークノード300であってもよいし、ここではさらに繰り返されない。
【0066】
この実施形態では、複数のマルチキャストトポロジのシステムは、PIMプロトコルに基づいて複数のマルチキャストトポロジを作成し、ネットワークノードは、第2のPIMプロトコルパケットで運ばれたスタンバイマルチキャスト識別子に従ってスタンバイマルチキャストトポロジを識別し;ネットワークノードは、アクティブなマルチキャストトポロジが正常な場合は、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されないように、スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースを使用不能にし;アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合は、ネットワークノードは、マルチキャストパケットがスタンバイマルチキャストトポロジを介して転送されるように、スタンバイマルチキャストトポロジ内に位置するローカル出力インターフェースを使用可能にする。一方で、本発明の技術的解決策は、複数のマルチキャストトポロジを使用し、したがって、アクティブなマルチキャストトポロジに障害がある場合、マルチキャストパケットは、スタンバイマルチキャストトポロジを介して転送することができ、それによって、ネットワークに部分的に障害がある場合に転送経路の高速切換えが実施され、サービスの通常動作が保証される。もう一方で、アクティブなマルチキャストトポロジが正常な場合は、マルチキャストパケットは、アクティブなマルチキャストトポロジを介してしか転送されず、それによって、ネットワークリソースの過度の占有を回避し、マルチキャストシステムの性能を保証する。
【0067】
説明を簡潔にするために、上述されたシステム、装置およびユニットの詳細な作業手順については、上記方法実施の形態の対応する手順からそれらを難なく推論できるので、ここではさらに繰り返されないことが当業者には理解されよう。
【0068】
当然ながら、本明細書に述べられた実施形態では、開示されたシステム、装置および方法を他のモードで実施してもよい。たとえば、上記の装置実施形態は、例示的な性質のものであり、装置のユニットは、論理機能の観点から定義されるものにすぎず、実際の適用では異なるやり方で定義されてもよい。たとえば、複数のユニットまたは構成要素は、別のシステムへと組み合わされても、統合されてもよいし、あるいはいくつかの特徴が省略可能であり、または実行されない。さらに、本明細書に示され、または論じられた結合、直接的な結合または通信接続は、インターフェース、装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続によって実施することができ、また電気的、機械的または他の形のものであってよい。
【0069】
上記にスタンドアロンの構成要素として述べられたユニットは、物理的に分離されてもよいし、そうでなくてもよく;ユニットとして示された構成要素は、物理的なユニットであってもよいし、そうでなくてもよく、すなわち、それらは、1つの場所に置かれてもよいし、複数のネットワーク要素上に分散されてもよい。上記に述べられたユニットのうちの一部またはすべては、本発明の技術的解決策の目的を完遂するために必要に応じて選択することができる。
【0070】
さらに、本発明の実施形態のすべての機能ユニットは、物理的にスタンドアロンであってもよいし、処理モジュールに組み込まれてもよいし、あるいはユニットの2つ以上が、1つのユニットに組み込まれる。集積ユニットは、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェア機能ユニットであってもよい。
【0071】
ソフトウェアユニットとして実装され、スタンドアロン製品として販売または使用される場合、集積ユニットは、コンピュータ読取り可能記憶媒体に格納されてよい。したがって、本発明の技術的解決策の本質、またはその従来技術への寄与、または技術的解決策のすべてもしくは一部は、ソフトウェア製品で具現化することができる。ソフトウェア製品は、コンピュータ読取り可能記憶媒体に格納されてよく、コンピュータデバイス(たとえばパーソナルコンピュータ、サーバまたはネットワークデバイス)に、本発明のいずれかの実施形態に指定された方法のステップのすべてまたは一部を実行するように指示するためのいくつかの命令を組み込む。記憶媒体の例には、USBフラッシュディスク、モバイルハードディスク、読取り専用メモリ(ROM: read-only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM: random access memory)、磁気ディスクまたはCD-ROMなどのプログラムコードを格納できる様々な媒体が含まれる。
【0072】
上記本文は、本発明の実施形態によるマルチキャストパケット送信方法、関連デバイスおよびシステムに関する詳細を示している。本発明についていくつかの例示的な実施形態によって述べられているが、本発明は、こうした実施形態に限定されない。本発明の精神および範囲から逸脱せずに、当業者は本発明への修正および変更を加えてよいことは明らかである。本発明は、修正および変更が下記の特許請求の範囲またはその均等物によって定められた保護範囲に含まれるならば、それらを網羅するものである。
【符号の説明】
【0073】
300 ネットワークノード
301 受信ユニット
302 マルチキャストトポロジ作成ユニット
303 制御ユニット
304 決定ユニット
305 スタンバイトポロジ使用可能化ユニット
A1 ノード
A2 ノード
A3 ノード
B1 ノード
B2 ノード
B3 ノード
S1 マルチキャストソース
S2 受信側
X1 アグリゲータ
X2 アグリゲータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャストパケット送信方法であって、
上流のアグリゲータによって、第1のプロトコル独立マルチキャスト(PIM)プロトコルパケットを受信するステップと、
前記第1のPIMプロトコルパケットに従ってアクティブなマルチキャストトポロジを作成するステップと、
第2のPIMプロトコルパケットを受信するステップと、
前記第2のPIMプロトコルパケットに従ってスタンバイマルチキャストトポロジを作成するステップであって、前記第2のPIMプロトコルパケットがスタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ、ステップと、
前記スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定するステップと、
前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定するステップと、
前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定された後、前記スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にするステップとを備える方法。
【請求項2】
前記スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定する前記ステップが、
前記アグリゲータのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースのマルチキャストパケットを前記上流のアグリゲータが複製することを禁止するステップ、
および/または
前記アグリゲータのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する前記出力インターフェースが前記マルチキャストパケットを転送することを禁止するステップとを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にする前記ステップが、
前記アグリゲータのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する前記出力インターフェースの前記マルチキャストパケットを前記上流のアグリゲータが複製することを可能にするステップ、
および/または
前記アグリゲータのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する前記出力インターフェースが前記マルチキャストパケットを転送することを可能にするステップを備える、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定する前記ステップが、
前記アクティブなマルチキャストトポロジの障害を示す受信された障害通知情報に従って前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定するステップを備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にした後、
前記アクティブなマルチキャストトポロジが回復すると決定された後に前記スタンバイマルチキャストトポロジを前記使用不能状態に設定するステップをさらに備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
第1のプロトコル独立マルチキャスト(PIM)プロトコルパケットおよび第2のPIMプロトコルパケットを受信するように構成された受信ユニットであって、前記第2のPIMプロトコルパケットがスタンバイマルチキャスト識別子を運ぶ、受信ユニットと、
前記受信ユニットによって受信された前記第1のPIMプロトコルパケットに従ってアクティブなマルチキャストトポロジを作成し、前記受信ユニットによって受信された前記第2のPIMプロトコルパケットに従ってスタンバイマルチキャストトポロジを作成するように構成されたマルチキャストトポロジ作成ユニットと、
前記スタンバイマルチキャストトポロジを使用不能状態に設定するように構成された制御ユニットと、
前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定するように構成された決定ユニットと、
前記決定ユニットが前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定した後、前記スタンバイマルチキャストトポロジを使用可能にするように構成されたスタンバイトポロジ使用可能化ユニットと
を備えるネットワークノード。
【請求項7】
前記制御ユニットが、
前記ネットワークノードのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する出力インターフェースのマルチキャストパケットを前記ネットワークノードが複製することを禁止するように構成された第1の制御サブユニット、
および/または
前記ネットワークノードのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する前記出力インターフェースが、前記マルチキャストパケットを転送することを禁止するように構成された第2の制御サブユニットを備える、請求項6に記載のネットワークノード。
【請求項8】
前記スタンバイトポロジ使用可能化ユニットが、
前記決定ユニットが前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定した後、前記ネットワークノードのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する前記出力インターフェースの前記マルチキャストパケットを前記ネットワークノードが複製することを可能にするように構成された第1のスタンバイトポロジ使用可能サブユニット、
および/または
前記決定ユニットが前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定した後、前記ネットワークノードのものであり、前記スタンバイマルチキャストトポロジ上に位置する前記出力インターフェースが前記マルチキャストパケットを転送することを可能にするように構成された第2のスタンバイトポロジ使用可能サブユニットを備える、請求項6または7に記載のネットワークノード。
【請求項9】
前記決定ユニットが、前記アクティブなマルチキャストトポロジの障害を示す受信された障害通知情報に従って前記アクティブなマルチキャストトポロジに障害があると決定するように構成される、
請求項6から8のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項10】
前記アクティブなマルチキャストトポロジが回復すると決定された後に前記スタンバイマルチキャストトポロジを前記使用不能状態に設定するように構成されたスイッチバックユニットをさらに備える、請求項6または8に記載のネットワークノード。
【請求項11】
請求項6から10のいずれか一項に記載のネットワークノード
を備える、複数のマルチキャストトポロジのシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−66180(P2013−66180A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−205449(P2012−205449)
【出願日】平成24年9月19日(2012.9.19)
【出願人】(504161984)ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド (65)
【Fターム(参考)】