説明

マルチキャリア動作に対する無線リンク制御のプロトコルデータユニットを生成するための方法および装置

マルチキャリア動作に対して無線リンク制御(RLC)プロトコルデータユニット(PDU)のサイズおよびフレキシブルなRLC PDU作成を効率的に決定するための技術および方法が開示される。例示的な無線送信/受信ユニット(WTRU)は、現在の送信時間間隔(TTI)の間に複数のキャリアのそれぞれに送信するのを許容される最大データ量を計算して、メディアアクセス制御(MAC)PDUに多重化される各RLC PDUがそのキャリアに対して計算される最大データ量の最小値に整合するようにRLC PDUデータフィールドのサイズを選択する。最大データ量は、例えば、現在のTTIの間に各キャリアに対して適用可能な現在の許可に基づいて計算され得る。RLC PDUは、特定の論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によってキャリアに送信するのを許容される最大データ量の最小値の4N倍より少ないまたは等しいという条件で、後のTTIのために生成され得、この場合のNは、アクティブ化されたキャリアの数である。最大データ量は、各キャリア上の余剰電力に基づいて計算され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年4月24日に出願された米国仮出願第61/172499号明細書の権利を主張するものであり、参照することにより、完全に記載されたかのように本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0003】
無線送信/受信ユニット(WTRU)およびUMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)内の無線リンク制御(RLC)エンティティは、透過モード(TM)、非確認型モード(UM)または確認型モード(AM)で動作し得る。UM RLCエンティティおよびTM RLCエンティティは、送信RLCエンティティまたは受信RLCエンティティになるように構成され得る。送信RLCエンティティは、RLCプロトコルデータユニット(PDU)を送信し、受信RLCエンティティは、RLC PDUを受信する。AM RLCエンティティは、送信側と受信側とを備える。AM RLCエンティティの送信側は、RLC PDUを送信し、AM RLCエンティティの受信側は、RLC PDUを受信する。
【0004】
図1Aと図1Bはそれぞれ、従来型のUM RLC PDUフォーマットとAM RLC PDUフォーマットとを示す。シーケンス番号フィールドは、RLC PDUのシーケンス番号を示す。長さインジケータフィールドは、RLC PDU内で終了する各RLCサービスデータユニット(SDU)の最後のオクテットを示すのに使用される。RLC SDUまたはRLC SDUのセグメントは、データフィールドにマップされる。
【0005】
従来、AM RLCエンティティは、無線リソース制御(RRC)シグナリング経由のネットワークによって構成されるアップリンク(UL)内で固定サイズのRLC PDUを生成し得る。同様に、UM RLCエンティティは、RLC PDUのサイズを、限定して構成されたサイズのセットから選び得る。
【0006】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のリリース7において、RLCプロトコルは、UL内ではなく、ダウンリンク(DL)内でフレキシブルなRLC PDUサイズをサポートするために拡張されている。3GPPのリリース8において、AM RLCエンティティおよびUM RLCエンティティがUL内でフレキシブルなサイズのRLC PDUを作成するのを許容されるように、フレキシブルなRLC PDUは、UL内でも許容されている。
【0007】
ネットワークは、無線送信/受信ユニット(WTRU)内でアップリンク無線ベアラを構成して、RRC層によって構成されるRLC PDUの最小サイズおよび最大サイズ内でフレキシブルなサイズのRLC PDUを生成し得る。より具体的には、WTRUは、UL RLC PDUの最小サイズより大きいまたは等しいおよびUL RLC PDUの最大サイズより小さいまたは等しいRLC PDUを作成するために、アップリンクRLC SDUをセグメントに分けるおよび/または連結し得る。送信されるデータがUL RLC PDUの最小サイズのRLC PDUを作成するほど大きくない場合、RLCエンティティは、UL RLC PDUの最小サイズより小さいAM PDUを作成し得る。このことは、使用可能なデータ量がUL RLC PDUの最小サイズより少ない場合にパディングする必要性を取り除く。
【0008】
送信効率を最大にするために、RLC PDUのサイズは、現在の送信時間間隔(TTI)において無線インタフェースを介して所与の論理チャネルに送信するのを許容されるであろうビット数に整合(match)しなくてはならない。このことは、送信効率を高め、第2層(L2)ヘッダのオーバーヘッドを大幅に減らす。
【0009】
現在の3GPP仕様に従って、RLCエンティティは、メディアアクセス制御(MAC)から所与の論理チャネルに要求されるビット数に基づいて、所与の送信機会(transmission opportunity)にRLC PDUを作成し得る。RLCエンティティは、MACエンティティによって特定の論理チャネルに要求されるデータに整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズを選択する。この選択肢(option)を用いると、RLCエンティティは、送信機会がMACエンティティから情報を取得するまで待機する必要があり、そのためにある待ち時間の問題が発生し得る。
【0010】
あるいは、RLCエンティティは、次回のTTIの間に送信され得るよりも多くのRLC PDUを作成し得る。このことがRLC PDU作成とそれをMAC PDUに包含することとの間で遅延を効果的に作成するので、この選択肢は、処理要件を緩和する。RLC PDUのサイズは、現在の許可(grant)、スケジュールされたまたはスケジュールされていないかに従って送信するのを許容されるビット数に基づく。
【0011】
無線システムのスループットをさらに向上させるために、マルチキャリア動作が3GPPにおいて検討されている。マルチキャリア動作において、WTRUおよびノードBは、多重キャリア経由で送受信し得る。
【0012】
フレキシブルなRLC PDU作成は、現在、RLC PDUが単一のキャリア経由で送信される場合に対処している。発明者は、マルチキャリア動作を用いると、WTRUが多重キャリア経由で所与のTTIの間に2以上のMAC PDUを送信する選択肢を有するであろうことを認識している。チャネル状態、使用可能な電力(available power)、および許可は、キャリアを通じて同じになり得ないので、マルチキャリアに対するフレキシブルなPLC PDUの作成のための技術が要求される。
【発明の概要】
【0013】
マルチキャリア動作に対してRLC PDUのサイズおよびフレキシブルなRLC PDU作成を効率的に決定するための装置および方法が開示される。一実施形態において、WTRUは、複数のキャリアのそれぞれに対して、現在のTTIの間に送信を許容される最大データ量を計算して、MAC PDUに多重化される各RLC PDUがそのキャリアに対して計算される最大データ量の最小値に整合するようにRLC PDUデータフィールドのサイズを選択するように構成される。最大データ量は、例えば、現在のTTIの間に各キャリアに対して適用可能な現在の許可に基づいて計算され得る。RLC PDUは、特定の論理チャネルに対してまだ処理されていない(outstanding)事前生成されたRLC PDU内のデータ量が現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によってキャリアに送信を許容される最大データ量の最小値の4N倍より少ないまたは等しいという条件で、後のTTIのために生成され得、この場合のNは、アクティブ化されたキャリアの数である。最大データ量は、各キャリア上の最大余剰電力に基づいて計算され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
より詳細な理解は、添付図面と併せて例として与えられた以下の説明から得ることができる。
【0015】
【図1A】従来型のUM RLC PDUフォーマットを示すフォーマット図である。
【図1B】従来型のAM RLC PDUフォーマットを示すフォーマット図である。
【図2】複数のWTRU、ノードB、制御無線ネットワークコントローラ(CRNC)、サービング無線ネットワークコントローラ(SRNC)およびコアネットワークを含む無線通信システムを示すブロック図である。
【図3】図2に通信無線システムのWTRUおよびノードBの機能的ブロック図である。
【図4】一実施形態に従ってRLC PDUを生成するための例示的なプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下で言及する場合、用語「WTRU」は、ユーザ機器(UE)、移動局、固定式または移動式加入者ユニット、ページャ、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータ、センサ、マシン対マシン(M2M)デバイス、または無線環境において動作することができるその他のタイプのデバイスを含むが、これに限らない。以下で言及する場合、用語「基地局」は、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境において動作することができるその他のタイプのインタフェーシングデバイスを含むが、これに限らない。以下で言及する場合、用語「キャリア」と「周波数」とは、同じ意味で使用されるであろうし、異なるシステムでは、3GPPロングタームエボリューション(LTE)における「コンポーネントキャリア」のような異なる用語を使用し得ることに留意されたい。
【0017】
本実施形態では、3GPP高速パケットアクセス(HSPA)に関連する制御チャネルおよびデータチャネルに関して開示されるが、本実施形態では、3GPP HSPAに限らず、3GPP LTE、LTEアドバンスト、cdma2000、IEEE802.xxなどを含むがこれに限定されない、現在存在するまたは今後開発されるであろう任意の無線通信技術にも適用可能であることに留意されたい。本明細書で説明される実施形態は、任意の順序または組み合わせにおいて適用可能になり得る。
【0018】
図2に関して、例示的な無線通信システム100は、複数のWTRU110、ノードB120、制御無線ネットワークコントローラ(CRNC)130、サービング無線ネットワークコントローラ(SRNC)140、およびコアネットワーク150を含む。ノードB120およびCRNC130をまとめて、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)と呼び得る。
【0019】
図2に示すように、WTRU110は、ノードBとの通信を行い、ノードBは、Iubインタフェース経由でCRNC130およびSRNC140との通信を行い、CRNC130とSRNC140とは、Iurインタフェース経由で接続される。図2では、3つのWTRU110、1つのノードB120、1つのCRNC130、および1つのSRNC140を示しているが、無線および有線デバイスの任意の組み合わせも、無線通信システム100に含まれ得る。
【0020】
図3は、図2の無線通信システム100のWTRU110およびノードB120の機能的ブロック図である。図3に示すように、WTRU110は、ノードB120との通信を行い、その両方は、実施形態のうちのいずれか1つに従って、マルチキャリア動作に対してRLC PDUのサイズを決定してRLC PDUを生成するように構成される。
【0021】
典型的なWTRUに見られ得るコンポーネントに加え、例示的なWTRU110は、プロセッサ115、レシーバ116、トランスミッタ117、メモリ118およびアンテナ119を含む。WTRU110(即ち、プロセッサ115、レシーバ116、およびトランスミッタ117)は、多重キャリア経由でアップリンクおよび/またはダウンリンク上で送信および/または受信するように構成される。メモリ118は、オペレーティングシステム、アプリケーションなどを含むソフトウェアを格納するために提供される。プロセッサ115は、実施形態のうちのいずれか1つに従って、単独またはソフトウェアと関連して、マルチキャリア動作に対するRLC PDUのサイズの決定およびRLC PDUの生成を行うように構成され得る。レシーバ116およびトランスミッタ117は、プロセッサ115との通信を行う。アンテナ119は、レシーバ116とトランスミッタ117の両方との通信を行って、無線データの送受信を容易にする。
【0022】
典型的なノードBに見られ得るコンポーネントに加え、例示的なノードB120は、プロセッサ125、レシーバ126、トランスミッタ127、メモリ128およびアンテナ129を含む。ノードB120(即ち、プロセッサ125、レシーバ126、およびトランスミッタ127)は、多重キャリア経由でダウンリンクおよび/またはアップリンク上で送信および/または受信するように構成される。プロセッサ125は、実施形態のうちのいずれか1つに従って、マルチキャリア動作に対してRLC PDUのサイズを決定してRLC PDUを生成するように構成され得る。レシーバ126およびトランスミッタ127は、プロセッサ125との通信を行う。アンテナ129は、レシーバ126とトランスミッタ127の両方との通信を行って、無線データの送受信を容易にする。
【0023】
一実施形態に従って、WTRU(即ち、WTRUのRLCエンティティ)は、アクティブ化されたすべてのキャリアに対してRLC PDUの1つのサイズ、(ヘッダ(複数可)を考慮に入れる場合RLC PDUデータフィールドのサイズも同等に)を選び、そのWTRUが送信に使用可能なデータを有するという条件で、現在および/または後のTTIのためにRLC PDUを事前生成するように構成され得る。
【0024】
WTRUは、MAC PDU(例えば、MAC−iPDU)に多重化される各RLC PDUが、キャリアのいずれに対しても、適用可能な現在の許可の最小によって与えられる、キャリアに送信するのを許容される最大データ量に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズを選ぶように構成され得る。例えば、2つのキャリア(例えば、一次キャリアおよび二次キャリア)がアクティブ化された場合、RLC PDUデータフィールドのサイズは、MAC PDU(例えば、MAC−iPDU)に多重化される各RLC PDUが以下の最大データ量のうちの最小値に整合するように選ばれ得る。
【0025】
現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によって一次アップリンク周波数上に送信するのを許容される最大データ量
現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によって二次アップリンク周波数上に送信するのを許容される最大データ量
許可(即ち、拡張専用チャネル(E−DCH)送信に対する許可)は、キャリアごとに構成され得る。その許可は、スケジュールされた許可および/またはスケジュールされていない許可になり得る。スケジュールされた許可の場合、WTRUは、ネットワークから受信される情報に基づいてWTRUが更新するサービング許可を保持する。サービング許可は、WTRUが、対応するTTIにE−DCH専用物理データチャネル(E−DPDCH)上で使用し得る最大電力を直接指定する。サービング許可は、E−DCH絶対許可チャネル(E−AGCH)およびE−DCH相対許可チャネル(E−RGCH)によって更新される。ネットワークはまた、WTRUにスケジュールされていない許可を提供して、そのWTRUがTTIの間にE−DCH上に送信し得る最大ブロックサイズを構成する。
【0026】
「適用可能な許可」は、論理チャネルに依存するスケジュールされた許可か、またはスケジュールされていない許可のいずれかに対応する。論理チャネルがスケジュールされたMAC−dフローに属する場合、その論理チャネルに適用可能な許可は、サービング許可(即ち、スケジュールされた許可)に対応する。論理チャネルがスケジュールされていないMAC−dフローに属する場合、その論理チャネルに適用可能な許可は、対応するMAC−dフローに構成されるスケジュールされていない許可に対応する。
【0027】
デュアルキャリア動作の場合、スケジュールされていないフローは、一次アップリンク周波数上で許容され得るが、二次アップリンク周波数上では許容され得ない。この場合、論理チャネルがスケジュールされていないMAC−dフローに属する場合、MAC PDU(例えば、MAC−iPDU)に多重化される各RLC PDUが、対応するMAC−dフローに対するスケジュールされていない許可によって送信するのを許容されるデータ量に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズが決定され得る。従って、スケジュールされていないフローが二次周波数において許容されない場合、RLC PDUデータフィールドのサイズは、それが以下の最大データ量のうちの最小値に整合するように選ばれ得る:
現在のTTIの間に適用可能な現在の許可(スケジュールされたまたはスケジュールされていない)によって一次アップリンク周波数上に送信するのを許容される最大データ量および
現在のTTIの間に適用可能な現在の許可(スケジュールされた)によって二次アップリンク周波数上に送信するのを許容される最大データ量。
【0028】
従って、WTRUがスケジュールされていないデータを二次アップリンク周波数上に送信するのを許容されていない場合、スケジュールされていないMAC−dフローに属する論理チャネルに対するRLC PDUのサイズは、一次アップリンク周波数に対する適用可能な許可に基づいて決定される。
【0029】
RLC PDUのサイズまたはRLC PDUデータフィールドのサイズを決定する場合、RLC PDUのサイズは、バッファ内に使用可能なデータが十分なければ、構成されたRLC PDUの最大サイズを上回ってはならないし、構成されたRLC PDUの最小サイズを下回ってもならない。
【0030】
単一のキャリア動作の場合、RLC PDUは、例えば、特定の論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が、現在のTTIの間に適用可能な現在の許可(スケジュールされたまたはスケジュールされていない)によって送信するのを許容される最大データ量の4倍より少ないまたは等しい場合に事前生成され得る。一実施形態に従って、マルチキャリア動作の場合、WTRUは、特定の論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が、現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によってキャリアに送信するのを許容される最大データ量の最小値の4×N倍より少ないまたは等しいという条件で、RLC PDUを事前生成するように構成され得、この場合のNは、アクティブ化されたキャリアの数である。例えば、デュアルキャリア動作において、Nは2に対応し、従って、WTRUは、論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が、現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によってキャリアに送信するのを許容される最大データ量の最小値の8(即ち、4×2)倍より少ないまたは等しい場合、RLC PDU(複数可)を事前生成するのを許容される。他の例の場合、4Nの代わりに、構成されたキャリアの数の任意の整数倍が構成され得る。
【0031】
図4は、一実施形態に従ってRLC PDUを生成するための例示的なプロセス400のフロー図である。WTRU(即ち、WTRUのRLCエンティティ)は、論理チャネルを選択する(ステップ402)。論理チャネルは、例えば、E−DCHトランスポートフォーマットコンビネーション(E−TFC)の選択ルールに従って選択され得る。WTRUは、選択された論理チャネルの送信に使用可能なデータがあるかどうかを決定するように構成され得る(ステップ404)。任意には、このことは、閾値を越える十分なデータ量を決定することになり得る。WTRUは、RLC PDUの事前生成が、選択された論理チャネルに許容されるかどうかを任意に決定するようにも構成され得る。使用可能なデータがない場合および/または任意には、RLC PDUの事前生成が論理チャネルに許容されない場合、処理するための別の論理チャネルがあるかどうかが決定される(ステップ414)。この場合、プロセス400は、ステップ414の決定に基づいて別の論理チャネルを選択するためにステップ402に戻るか、または終了する。
【0032】
論理チャネルに使用可能なデータがある(および任意には、RLC PDUの事前生成が、選択された論理チャネルに許容される)場合、この例のWTRUは、以前のTTI(複数可)において選択された論理チャネル対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU(複数可)内のデータ量が、構成された閾値を上回るか否かを決定する(ステップ406)。構成された閾値は、例えば、現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によってキャリアに送信するのを許容される最大データ量の最小値の4×N倍になり得、この場合のNは、アクティブ化されたキャリアの数である。構成された閾値を上回った場合、この例のWTRUは、論理チャネルに対してこれ以上RLC PDUを事前生成するのを許容されず、プロセス400は、ステップ414に分岐して、別の論理チャネルがあるかどうかを決定する。構成された閾値を上回らない場合、WTRUは、論理チャネルに対してRLC PDU(複数可)を事前生成するのを許容される。あるいは、WTRUは、RLC PDUを事前生成するのを許容されているかどうかを確認しないように構成され得る(即ち、ステップ406が省略され得る)が、残りのステップ(408、410、412)を直接継続して、WTRUが作成し得るRLC PDUのサイズおよびRLC PDUの数を決定し得る。RLC PDUを事前生成することができない場合、WTRUが事前生成し得るRLC PDUの数は、1に相当する。
【0033】
RLC PDU(複数可)の事前生成において、この例のWTRUは、論理チャネルのタイプ(即ち、スケジュールされたまたはスケジュールされていないか)を決定して、現在のTTIの間に適用可能な現在の許可によってそれぞれのキャリア上に送信するのを許容される最大データ量を決定する(ステップ408)。論理チャネルがスケジュールされたMACフローに属する場合、適用可能な許可は、サービング許可であり、そして論理チャネルがスケジュールされていないMACフローに属する場合、適用可能な許可は、対応するMAC−dフローに構成されるスケジュールされていない許可である。代替的または付加的には、最大データ量は、以下で詳細に説明するように、各キャリア上の電力(最大余剰電力、WTRUの電力ヘッドルームまたは同種のもの)に基づいて計算され得る。
【0034】
この例のWTRUは、MAC PDU(例えば、MAC−iPDU)に多重化される各RLC PDUが、現在のTTI(スケジュールされたまたはスケジュールされていない)の間にアクティブ化されたキャリアに送信するのを許容される最大データ量の最小値に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズ、(RLC PDUのサイズも同等に)を選択する(ステップ410)。
【0035】
WTRUは、選択されたRLC PDUデータフィールドのサイズ(例えば、XRLCPDU size)に基づいて、後のTTIのために選択された論理チャネルに対して少なくとも1つのRLC PDUを生成する(ステップ412)。一例におけるWTRUは、次のように、論理チャネルに対して事前生成するためのデータ量(即ち、RLC PDUの数)を決定する。以前のTTIにおいて事前生成されたRLC PDU(複数可)の量は、Kpre-generatedとする。RLC PDUがまだ事前生成されていない場合、事前生成するのを許容される最大データ量は、4×N×XRLC PDU sizeによって決定され得、この場合のNは、アクティブ化されたキャリアの数であり、そしてXRLC PDU sizeは、現在のTTIの間に適用可能な現在の許可(スケジュールされたまたはスケジュールされていない)によってすべてのキャリア上に送信するのを許容される最大データ量の最小値である。あるいは、XRLC PDU sizeは、本明細書で説明される実施形態のうちのいずれかに従って決定されるように、WTRUが作成することができるRLC PDUのサイズに対応し得る。
【0036】
WTRUは、論理チャネルに対して残りの使用可能なスペース(Kremaining allowed)までRLC PDUを事前生成するように構成され得、次のように計算される:
remaining allowed=min(Kavailable data,(Kmax,allowed data−Kpre-generated)) 式(1)
であり、この場合のKavailable dataは、論理チャネルに送信するために使用可能なデータ量である。任意には、WTRUは、現在のTTIに送信されるであろうデータを考慮に入れた後、Kremaining allowedを計算するように構成され得る。より詳細には、データが現在のTTIにおいて送信が可能または送信されるであろう場合、WTRUは、そのデータ量をKpre-generatedから引くように構成され得る。RLC PDU作成が、E−TFC選択手順およびMAC−i/is PDU作成が完了した後に行われる場合、Kpre-generatedは、事前生成された残りのビットまたはバイト数を含有する。
【0037】
WTRUは、論理チャネルに対して事前生成されるRLC PDUの最大数(NMAX RLC PDUs)を計算するように構成され得、次のようになる:
MAX RLC PDUs= Kremaining allowed/XRLC PDU size 式(2)
【0038】
この場合の x は、xより小さいまたは等しい最大整数を与える床関数であり、NMAX RLC PDUsは、負でない整数である。この結果、WTRUがRLC PDUを不十分に生成し得る。
【0039】
あるいは、WTRUは、論理チャネルに対して生成されるRLC PDUの最大数を計算するように構成され得、次のようになる:
MAX RLC PDUs= Kremaining allowed/XRLC PDU size 式(3)
【0040】
この場合の x は、xより大きいまたは等しい最小整数を与える天井関数である。この結果、式(2)に比べて、WTRUがRLC PDUを少し多く生成し得る。
【0041】
あるいは、WTRUは、Nが Kremaining allowed/XRLC PDU size に相当する、サイズがXRLC PDU sizeであるN全(full)RLC PDU、およびmin(RLC PDUの最小サイズ、mod(Kremaining allowed,XRLC PDU size))に等しいサイズの付加的なRLC PDUを生成するように構成され得る。
【0042】
WTRUは、論理チャネルが所与のTTIにおいて多重化されるまたは送信するのを許容されることに関係なく、データがRLCエンティティ内で使用可能になる時にRLC PDUを事前生成するように構成され得る。例えば、WTRUが所与のTTIにおいてスケジュールされたまたはスケジュールされていない送信を送信するのを許容されていないとしても、そのWTRUは、本明細書で説明される実施形態に従ってRLC PDUをさらに事前生成し得る。
【0043】
あるいは、データがRLCエンティティ内で使用可能になり、WTRUが所与のTTIにおいてデータのタイプを論理チャネルに送信するのを許容される時、そのWTRUは、特定の論理チャネルに対してRLC PDUを事前生成するように構成され得る。例えば、データが、スケジュールされていないMAC−dフローに構成される論理チャネルに使用可能になっても、WTRUが所与のTTIにおいてスケジュールされていない送信を送信するのを許容されていない場合、そのWTRUは、RLC PDUを事前生成しないように構成され得る。あるいは、このルールは、スケジュールされたフローに適用され得る。あるいは、スケジュールされていないフローの場合、WTRUは、対応するMAC−dフローに対するスケジュールされていない許可が半静的である場合、上位層からデータが到着した後にRLC PDUを事前生成するように構成され得る。
【0044】
あるいは、WTRUは、MAC−dフローの優先度に基づく多重化制限に従って、データが使用可能であり、WTRUが所与のTTIにデータをその論理チャネルに送信するのを許容される時に、RLC PDU(複数可)を事前生成するように構成され得る。
【0045】
あるいは、WTRUは、データが使用可能であり、そのWTRUが所与のTTIにデータを多重化することができた時(例えば、データがそのTTIにその論理チャネルから送信されるであろう時)、RLC PDU(複数可)を事前生成するように構成され得る。
【0046】
上記の実施形態において、WTRUは、MAC PDU(例えば、MAC−iPDU)に多重化される各RLC PDUが、現在のTTI(スケジュールされたまたはスケジュールされていない)の間にすべてのキャリア上に送信するのを許容される最大データ量の最小値に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズ、(RLC PDUのサイズも同等に)を選択するように構成され得る。
【0047】
あるいは、WTRUは、MAC PDU(例えば、MAC−i/is PDU)に多重化される各RLC PDUが、キャリアのいずれに対しても、適用可能な現在の許可の最大限によって与えられる、キャリアに送信するのを許容される最大データ量に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズを選ぶように構成され得る。
【0048】
あるいは、WTRUは、MAC PDU(例えば、MAC−i/is PDU)に多重化される各RLC PDUが、キャリアのいずれに対しても、適用可能な現在の許可の合計によって与えられる、キャリアに送信するのを許容される最大データ量に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズを選ぶように構成され得る。現在の許可が電力比に関して表されるスケジュールされた許可である場合、その合計は、最初に(線形単位で)電力比を合計して、次に、合計された電力比を用いて送信され得るデータ量を決定することによって計算され得る。あるいは、その合計は、最初に個々の許可を用いて送信され得るデータ量を決定して、次に、それらのデータ量を合計することによって計算され得る。
【0049】
あるいは、WTRUは、MAC PDU(例えば、MAC−i/is PDU)に多重化される各RLC PDUが、キャリアのいずれに対しても、適用可能なすべての許可の平均によって与えられる、すべてのキャリアに送信するのを許容される最大データ量に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズを選ぶように構成され得る。現在の許可が電力比に関して表されるスケジュールされた許可である場合、その平均は、最初に(線形単位で)電力比を平均して、次に、平均された電力比を用いて送信され得るデータ量を決定することによって計算され得る。あるいは、その平均は、最初に個々の許可を用いて送信され得るデータ量を決定して、次に、それらのデータ量を平均することによって計算され得る。
【0050】
あるいは、WTRUは、MAC PDU(例えば、MAC−i/is PDU)に多重化される各RLC PDUが、キャリアのいずれに対しても、事前決定された数のTTI(または無限インパルス応答(IIR)フィルタが使用される場合に効果的な数のTTI)の間にすべてのキャリアによって適用可能な許可によって許容される最大データ量の移動平均に整合するように、RLC PDUデータフィールドのサイズを選ぶように構成され得る。
【0051】
別の実施形態に従って、WTRUは、RLC PDUの複数のセットを作成するように構成され得、そこでは各セット内のRLC PDUデータフィールドのサイズが、適用可能な許可によって各キャリア内に送信するのを許容される最大データ量に整合するように選ばれる。例えば、WTRUが2つのキャリアを介して通信を行うように構成される場合、そのWTRUは、その2つキャリアに対してRLC PDUの2のセットを生成するように構成され得、そこでは各セット内のRLC PDUデータフィールドのサイズが、適用可能な許可によって対応するキャリア内に送信するのを許容される最大データ量に整合するように選ばれる。
【0052】
任意のTTIにおいてWTRUは、許可よりはむしろ電力によって制限されるように構成され得る。従って、WTRUは、キャリア上で使用可能な電力を考慮に入れ、任意にはRLC PDUデータフィールドのサイズ(即ち、現在のTTIの間に各キャリアに送信するのを許容される最大データ量)を決定する際の許可を付加するように構成され得る。
【0053】
各キャリアが分離した最大電力を構成または割り振られた場合、WTRUは、例えば、各キャリア上へのE−DCH送信を許容される最大余剰電力を計算するように構成され得る。各キャリアに対するE−DCH送信を許容される最大余剰電力は、制御チャネル(即ち、専用物理制御チャネル(DPCCH)および高速専用物理制御チャネル(HS−DPCCH))に要求される電力を、キャリアに割り振られた最大電力から引くことによって計算される電力である。WTRUは、適用可能な現在の許可と現在のTTIの間に各キャリア上へのE−DCH送信を許容される最大余剰電力との両方に基づいて送信され得る最大データ量を計算するように構成され得る。WTRUは次に、MAC PDU(例えば、MAC−i/is PDU)に多重化される各RLC PDUが、すべてのキャリア上の最大データ量の最小値に整合するように、RLC PDUの事前生成に対してRLC PDUデータフィールドのサイズを選ぶように構成され得る。
【0054】
E−DCH送信を許容される最大余剰電力は、マルチセル動作に指定されるE−DCHトランスポートフォーマットコンビネーション(E−TFC)制限機構に従って計算され得る。標準化された余剰電力に基づいて所与のキャリア上に送信することができる最大データ量を決定する時、WTRUは、所与の論理チャネルに対応するMAC−dフローのオフセット電力(power offset)に基づいて、またはあるいは、フローのタイプ(例えば、スケジュールされたまたはスケジュールされていない)に対する上位優先度をもつMAC−dフローまたは最高優先度をもつMAC−dフローのオフセット電力に基づいてサポートされるE−TFCを決定するように構成され得る。WTRUは、対応する論理チャネルのハイブリッド自動再送要求(HARQ)のオフセットも考慮に入れるように構成され得る。
【0055】
1つの最大電力がすべてのキャリアによって共有されるようにすべてのキャリアに構成される場合、WTRUは、スケジュールされていない送信に電力を事前割り振りした後、キャリアに対するサービング許可比率に基づいて各キャリアへのE−DCH送信を許容される最大余剰電力を計算するように構成され得る。WTRUは、各キャリアに対して適用可能な余剰電力を各自のキャリアによって使用され得ると見なすように構成され得る。あるいは、WTRUは、使用可能な全余剰電力の半分が各キャリアに使用可能であると見なすように構成され得る。
【0056】
例えば、デュアルキャリア動作において、WTRUは最初に、スケジュールされていない送信に対して1(または2)のキャリア(複数可)の電力を事前割り振りして、次にサービング許可比率(即ち、キャリア上のサービング許可比率)に従って、残りの値をスケジュールされた送信に分割するように構成され得る。例えば、スケジュールされていない送信が二次キャリア上で許容されない場合、一次キャリア上へのE−DCH送信を許容される最大余剰電力は、スケジュールされていない送信に事前割り振りされた電力と、スケジュールされた送信に割り振られた電力との合計になり得、そのスケジュールされた電力は、サービング許可比率、およびスケジュールされていない送信に事前割り振りされた電力および制御チャネル(即ち、DPCCHおよびHS−DPCCH)に要求された電力を、すべてのキャリアに割り振られた最大電力から引くことによって計算される残りの値に基づいて計算される。二次キャリア上へのE−DCH送信を許容される最大余剰電力は、サービング許可比率、およびスケジュールされていない送信に事前割り振りされた電力および制御チャネル(即ち、DPCCHおよびHS−DPCCH)に要求された電力を、すべてのキャリアに割り振られた最大電力から引くことによって計算される残りの値に基づいて計算される、スケジュールされた送信に割り振られる電力になり得る。
【0057】
このような実施形態は、各キャリアに対して標準化された余剰電力が、電力に基づいてそのキャリア上に送信することができる許容される最大データを決定するように、2以上のキャリアを用いた動作に等しく適用可能である。
【0058】
WTRUは、電力および許可に基づいてWTRUが各キャリアに送信することができる最大データ量、Kmaxdata,xを決定するように構成され得、この場合のxは、キャリアの数に対応する。例えば、各キャリアに対して、割り振られる電力およびそのキャリアに対するE−TFC制限に基づく最大データ量、およびそのキャリアに対するサービング許可に基づく最大データ量が決定されて、そのキャリアに対するKmaxdata,xは、この2つのうちの最小値である。WTRUは、RLC PDUの事前生成に対するRLC PDUデータフィールドのサイズを、すべてのキャリアにおけるKmaxdata,xの最小値として決定するように構成され得る。例えば、2つのキャリア(x=1,2)がアクティブ化される場合、RLC PDUの事前生成に対するRLC PDUのサイズ(例えば、XRLC PDU size)は、Kmaxdata,1およびKmaxdata,2のうちの最小値として決定され得る。以前に述べたように、構成されたRLC PDU値の最大および最小も考慮に入れられ得る。
【0059】
上述した実施形態のうちの1つに従って、オフセット電力またはビット数を計算するのに使用されるHARQプロファイルが決定され得る。
【0060】
別の実施形態に従って、WTRUは、現在のTTIの間に適用可能な現在の許可(即ち、すべてのキャリアに対する適用可能な許可の最小(または最大、合計、または平均)に基づく)によってすべてのキャリア上に送信するのを許容される最大データ量を決定するように構成され得る。WTRUは次に、現在のTTIの間に余剰電力によってすべてのキャリア上に送信するのを許容される最大データ量を決定する。WTRUは次に、後のTTIのために、すべてのキャリアに対する適用可能な許可に基づいて計算される最大データ量およびすべてのキャリア上の余剰電力に基づいて計算される最大データ量のうちの最小値になるように、事前生成される必要があるRLC PDUデータフィールドのサイズを決定する。
【0061】
(実施形態)
1.マルチキャリア動作のためにRLC PDUを生成することを特徴とする方法。
【0062】
2.論理チャネルを選択することを備えることを特徴とする実施形態1に記載の方法。
【0063】
3.前記論理チャネルに使用可能なデータがあるかどうかを決定することを備えることを特徴とする実施形態2に記載の方法。
【0064】
4.現在のTTIの間に複数のキャリアのそれぞれに送信するのを許容される最大データ量を計算することを備えることを特徴とする実施形態2乃至3のいずれかにおける方法。
【0065】
5.MAC PDUに多重化される各RLC PDUが前記キャリアに対して計算される前記最大データ量の最小値に整合するように、前記論理チャネルに対してRLC PDUデータフィールドのサイズを選択することを備えることを特徴とする実施形態4に記載の方法。
【0066】
6.前記選択されたRLC PDUデータフィールドのサイズに基づいて後のTTIのために少なくとも1つのRLC PDUを生成することを備えることを特徴とする実施形態5に記載の方法。
【0067】
7.各キャリア上に送信することができる前記最大データ量は、前記現在のTTIの間に各キャリアに対して適用可能な現在の許可に基づいて計算されることを特徴とする実施形態4乃至6のいずれかにおける方法。
【0068】
8.前記RLC PDUは、前記論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が前記現在のTTIの間に前記適用可能な現在の許可によって前記キャリアに送信するのを許容される前記最大データ量の最小値の4N倍より少ないまたは等しいという条件で、前記後のTTIのために生成され、この場合のNがアクティブ化されたキャリアの数であることを特徴とする実施形態6乃至7のいずれかにおける方法。
【0069】
9.前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされていないMACフローに属するという条件でスケジュールされていない許可であり、および前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされたMACフローに属するという条件でサービング許可であることを特徴とする実施形態7乃至8のいずれかにおける方法。
【0070】
10.一次キャリアおよび二次キャリアは、アクティブ化されることを特徴とする実施形態9に記載の方法。
【0071】
11.前記スケジュールされていないMACフローは、前記一次キャリア上で許容され、および前記スケジュールされたMACフローは、前記一次キャリア上と前記二次キャリア上との両方で許容されることを特徴とする実施形態10に記載の方法。
【0072】
12.前記論理チャネルに対する前記RLC PDUデータフィールドのサイズは、前記MAC PDUに多重化される各RLC PDUが、前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされたまたはスケジュールされていない許可によって前記一次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量および前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされた許可によって前記二次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量のうちの最小値に整合するように選択されることを特徴とする実施形態11に記載の方法。
【0073】
13.前記最大データ量は、適用可能な現在の許可と各キャリア上へのE−DCH送信に許容される最大余剰電力との両方に基づいて計算されることを特徴とする実施形態4乃至12のいずれかにおける方法。
【0074】
14.一次キャリアへのE−DCH送信に許容される最大余剰電力は、スケジュールされていない送信に事前割り振りされた電力と前記キャリアのサービング許可比率に基づいて割り振られる電力との合計であり、および二次キャリアへのE−DCH送信に許容される最大余剰電力は、前記キャリアの前記サービング許可比率に基づいて割り振られる電力であることを特徴とする実施形態13に記載の方法。
【0075】
15.マルチキャリア送信のためにフレキシブルなサイズのRLC PDUを生成することを特徴とするWTRU。
【0076】
16.複数のキャリア経由で送信また受信するように構成されるトランシーバを備えることを特徴とする実施形態15に記載のWTRU。
【0077】
17.論理チャネルを選択するように構成されるプロセッサを備えることを特徴とする実施形態16に記載のWTRU。
【0078】
18.前記プロセッサは、前記論理チャネルに使用可能なデータがあるかどうかを決定するように構成されることを特徴とする実施形態17に記載のWTRU。
【0079】
19.前記プロセッサは、現在のTTIの間に複数のキャリアのそれぞれに送信するのを許容される最大データ量を計算するように構成されることを特徴とする実施形態17乃至18のいずれかにおけるWTRU。
【0080】
20.前記プロセッサは、MAC PDUに多重化される各RLC PDUが前記キャリアに対して計算される前記最大データ量の最小値に整合するように、前記論理チャネルに対してRLC PDUデータフィールドのサイズを選択し、および前記選択されたRLC PDUデータフィールドのサイズに基づいて後のTTIのために少なくとも1つのRLC PDUを生成するように構成されることを特徴とする実施形態19に記載のWTRU。
【0081】
21.前記プロセッサは、前記現在のTTIの間に各キャリアに対して適用可能な現在の許可に基づいて各キャリア上に送信することができる前記最大データ量を計算するように構成されることを特徴とする実施形態19乃至20のいずれかにおけるWTRU。
【0082】
22.前記プロセッサは、特定の論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が前記現在のTTIの間に前記適用可能な現在の許可によって前記キャリアに送信するのを許容される前記最大データ量の前記最小値の4N倍より少ないまたは等しいという条件で、前記後のTTIのために前記RLC PDUを生成するように構成され、この場合のNがアクティブ化されたキャリアの数であることを特徴とする実施形態20乃至21のいずれかにおけるWTRU。
【0083】
23.前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされていないMACフローに属するという条件でスケジュールされていない許可であり、および前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされたMACフローに属するという条件でサービング許可であることを特徴とする実施形態21乃至22のいずれかにおけるWTRU。
【0084】
24.一次キャリアおよび二次キャリアは、アクティブ化され、および前記スケジュールされていないMACフローは、前記一次キャリア上で許容され、および前記スケジュールされたMACフローは、前記一次キャリア上と前記二次キャリア上との両方で許容されることを特徴とする実施形態23に記載のWTRU。
【0085】
25.前記プロセッサは、前記MAC PDUに多重化される各RLC PDUが、前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされたまたはスケジュールされていない許可によって前記一次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量および前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされた許可によって前記二次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量のうちの最小値に整合するように、前記論理チャネルに対する前記RLC PDUデータフィールドのサイズを選択するように構成されることを特徴とする実施形態24に記載のWTRU。
【0086】
26.前記最大データ量は、適用可能な現在の許可と各キャリア上へのE−DCH送信に許容される最大余剰電力との両方に基づいて計算されることを特徴とする実施形態21乃至25のいずれかにおけるWTRU。
【0087】
27.一次キャリアへのE−DCH送信に許容される最大余剰電力は、スケジュールされていない送信に事前割り振りされた電力と前記キャリアのサービング許可比率に基づいて割り振られる電力との合計であり、および二次キャリアへのE−DCH送信に許容される最大余剰電力は、前記キャリアの前記サービング許可比率に基づいて割り振られる電力であることを特徴とする実施形態26に記載のWTRU。
【0088】
特徴および要素が特定の組み合わせにおいて上述されているが、それぞれの特徴または要素を、他の特徴および要素を用いずに単独で、または他の特徴および要素の有無にかかわらずさまざまな組み合わせにおいて使用することができる。本明細書で提供された方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサが実行するためのコンピュータ可読ストレージ媒体に組み込まれる、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアに実装され得る。コンピュータ可読ストレージ媒体の例は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、磁気光媒体、およびCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。
【0089】
適するプロセッサは、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途集積回路(ASIC)、現場プログラム可能ゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および/またはステートマシンを含む。
【0090】
ソフトウェアと関連するプロセッサは、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、または任意のホストコンピュータに使用するための無線周波数トランシーバを実装するのに使用され得る。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、ビデオフォン、スピーカフォン、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、液晶表示(LCD)ディスプレイユニット、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)または超広帯域(UWB)モジュールなどの、ハードウェアおよび/またはソフトウェアに実装されるモジュールと併せて使用されるように構成され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャリア動作のための無線リンク制御(RLC)プロトコルデータユニット(PDU)を生成するための方法であって、
論理チャネルを選択するステップと、
前記論理チャネルに使用可能なデータがあるかどうかを決定するステップと、
現在の送信時間間隔(TTI)の間に複数のキャリアのそれぞれに送信するのを許容される最大データ量を計算するステップと、
メディアアクセス制御(MAC)PDUに多重化される各RLC PDUが前記キャリアに対して計算される前記最大データ量の最小値に整合するように、前記論理チャネルに対してRLC PDUデータフィールドのサイズを選択するステップと、
前記選択されたRLC PDUデータフィールドのサイズに基づいて後のTTIのために少なくとも1つのRLC PDUを生成するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
各キャリア上において送信することができる前記最大データ量は、前記現在のTTIの間に各キャリアに対して適用可能な現在の許可に基づいて計算されることを特徴とする無線送信/受信ユニット(WTRU)によって行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RLC PDUは、前記論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が前記現在のTTIの間に前記適用可能な現在の許可によって前記キャリアに送信するのを許容される前記最大データ量の最小値の4N倍より少ないまたは等しいという条件で、前記後のTTIのために生成され、この場合のNがアクティブ化されたキャリアの数であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記現在のTTIの第1のキャリアに対する前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされていないメディアアクセス制御(MAC)フローに属するという条件でスケジュールされていない許可であり、前記現在のTTIの第2のキャリアに対する前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされたMACフローに属するという条件でサービング許可であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のキャリアは一次キャリアであって、前記第2のキャリアは二次キャリアであり、前記スケジュールされていないMACフローは、前記一次キャリア上で許容されて、前記スケジュールされたMACフローは、前記一次キャリア上と前記二次キャリア上との両方で許容され、前記論理チャネルに対する前記RLC PDUデータフィールドのサイズは、前記MAC PDUに多重化される各RLC PDUが、
前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされたまたはスケジュールされていない許可によって前記一次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量および
前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされた許可によって前記二次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量
のうちの最小値に整合するように選択されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記最大データ量は、適用可能な現在の許可と各キャリア上への拡張専用チャネル(E−DCH)送信に許容される最大余剰電力との両方に基づいて計算されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
一次キャリアへのE−DCH送信に許容される前記最大余剰電力は、スケジュールされていない送信に事前割り振りされた電力と前記キャリアのサービング許可比率に基づいて割り振られる電力との合計であり、二次キャリアへのE−DCH送信に許容される前記最大余剰電力は、前記キャリアの前記サービング許可比率に基づいて割り振られる電力であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
マルチキャリア送信のためにフレキシブルなサイズの無線リンク制御(RLC)プロトコルデータユニット(PDU)を生成するための無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
複数のキャリア経由で論理チャネルを使用する無線通信に構成されるトランシーバと、
論理チャネルを選択して、および前記論理チャネルに使用可能なデータがあるかどうかを決定するように構成されるプロセッサと、
現在の送信時間間隔(TTI)の間に複数のキャリアのそれぞれに送信するのを許容される最大データ量を計算するように構成される前記プロセッサと、
メディアアクセス制御(MAC)PDUに多重化される各RLC PDUが前記キャリアに対して計算される前記最大データ量の最小値に整合するように、前記論理チャネルに対してRLC PDUデータフィールドのサイズを選択するように構成される前記プロセッサと、
前記選択されたRLC PDUデータフィールドのサイズに基づいて後のTTIのために少なくとも1つのRLC PDUを生成するように構成される前記プロセッサと
を備えることを特徴とするWTRU。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記現在のTTIの間に各キャリアに対して適用可能な現在の許可に基づいて各キャリア上に送信することができる前記最大データ量を計算するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のWTRU。
【請求項10】
前記プロセッサは、特定の論理チャネルに対してまだ処理されていない事前生成されたRLC PDU内のデータ量が前記現在のTTIの間に前記適用可能な現在の許可によって前記キャリアに送信するのを許容される前記最大データ量の前記最小値の4N倍より少ないまたは等しいという条件で、前記後のTTIのために前記RLC PDUを生成するように構成され、この場合のNがアクティブ化されたキャリアの数であることを特徴とする請求項9に記載のWTRU。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記現在のTTIの間に第1および第2のキャリア上に送信することができる前記最大データ量を計算するように構成されて、前記第1のキャリアに対する前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされていないメディアアクセス制御(MAC)フローに属するという条件でスケジュールされていない許可であり、前記第2のキャリアに対する前記適用可能な現在の許可は、前記論理チャネルがスケジュールされたMACフローに属するという条件でサービング許可であることを特徴とする請求項9に記載のWTRU。
【請求項12】
前記第1のキャリアは一次キャリアであって、前記第2のキャリアは二次キャリアであり、前記スケジュールされていないMACフローは前記一次キャリア上で許容され、前記スケジュールされたMACフローは前記一次キャリア上と前記二次キャリア上との両方で許容され、前記プロセッサは、前記MAC PDUに多重化される各RLC PDUが
前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされたまたはスケジュールされていない許可によって前記一次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量および
前記現在のTTIの間に適用可能な現在のスケジュールされた許可によって前記二次キャリア上に送信するのを許容される最大データ量
のうちの最小値に整合するように、前記論理チャネルに対する前記RLC PDUデータフィールドのサイズを選択するように構成されることを特徴とする請求項11に記載のWTRU。
【請求項13】
前記プロセッサは、適用可能な現在の許可と各キャリア上への拡張専用チャネル(E−DCH)送信に許容される最大余剰電力との両方に基づいて前記最大データ量を計算するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のWTRU。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記最大データ量を計算するように構成され、一次キャリアへのE−DCH送信に許容される前記最大余剰電力は、スケジュールされていない送信に事前割り振りされた電力と前記キャリアのサービング許可比率に基づいて割り振られる電力との合計であり、二次キャリアへのE−DCH送信に許容される前記最大余剰電力は、前記キャリアの前記サービング許可比率に基づいて割り振られる電力であることを特徴とする請求項13に記載のWTRU。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−525075(P2012−525075A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507384(P2012−507384)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/032072
【国際公開番号】WO2010/124104
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】