マルチセクタオムニ基地局におけるコンバイナ損失を低減するための方法と装置
【課題】マルチセクタオムニ基地局におけるコンバイナ損失を低減するための方法を提供する。
【解決手段】アンテナユニット181〜3の内の少なくとも1つは、アンテナユニットにより受信されたキャリア信号をアンテナ周波数から異なるそれぞれの周波数へ変換する、関連する周波数変換器761〜3を有する。それぞれのセクタが同じキャリア信号を受信しても、それぞれのセクタに関連する出力キャリア信号は異なる周波数帯にある。コンバイナ62は、異なる周波数でアンテナユニットキャリア信号を合成し、オムニ無線基地局に通信するための合成信号を生成する。合成されたアンテナユニット信号は異なる周波数なので、それらが同じアンテナ周波数であるとした場合と比較して、干渉は生じない。その結果、コンバイナにおける信号損失と劣化を低減することができる。
【解決手段】アンテナユニット181〜3の内の少なくとも1つは、アンテナユニットにより受信されたキャリア信号をアンテナ周波数から異なるそれぞれの周波数へ変換する、関連する周波数変換器761〜3を有する。それぞれのセクタが同じキャリア信号を受信しても、それぞれのセクタに関連する出力キャリア信号は異なる周波数帯にある。コンバイナ62は、異なる周波数でアンテナユニットキャリア信号を合成し、オムニ無線基地局に通信するための合成信号を生成する。合成されたアンテナユニット信号は異なる周波数なので、それらが同じアンテナ周波数であるとした場合と比較して、干渉は生じない。その結果、コンバイナにおける信号損失と劣化を低減することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術分野は、マルチセクタ無線基地局に関する。限定的でない1つの応用例では、本明細書に記載される技術は、マルチセクタアンテナシステムに接続するオムニ基地局の中で用いることが可能である。
【背景技術】
【0002】
オムニ基地局はオムニアンテナを用いるように構成された基地局であり、セクタ基地局は複数(2つ以上)のセクタアンテナを用いるように構成された基地局である。図1Aはオムニアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す。オムニアンテナは360度の角度に放射し、セルエリア全体のカバレッジを提供する。図1Bは3つのセクタアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す。3セクタ基地局が普通のセクタ構成であるが、それ以上またはそれ以下のセクタも用いることができるであろう。この場合、セルエリアは3分の1に分割され、それぞれのセクタアンテナは(オムニアンテナと比較して)より狭いビームを持ち、約120度のセクタエリアにわたったカバレッジを提供する。
【0003】
基地局アンテナは、カバレッジを強化し、直接の無線信号伝搬パスが得られる可能性を高めるために、しばしば、塔の上、ポールの上、建物の上や側壁等の、高くした位置に設置される。図2Aは、塔12の基底部に設置された基地局ユニット14を示す。アンテナ10は、塔12の頂上に設置され、典型的には同軸ケーブル等の、フィーダケーブル16を介して基地局トランシーバに接続される。受信信号は、フィーダ16を通過するときに信号損失を被り、塔12が高くなれば、フィーダが長くなり、損失もそれだけ大きくなる。フィーダの中のこのような信号損失を補償するために、塔設置増幅器(TMA、tower-mounted amplifier)が用いられ、受信信号がフィーダを通して基地局ユニットに送られる前に受信信号が増幅される場合がある。図2Bは、塔12の頂上でアンテナ10の近くに設置されたTMA18を示す。塔設置ユニットは、時にはマスト頂増幅器(mast head amplifier)と呼ばれる。塔設置増幅器(TMA)という用語は、本明細書の中では、一般的に、このフィーダ前置の増幅機能を実行する任意のデバイスを含んで用いられる。
−図3は、オムニ基地局20の単純化したブロック図を示す。アンテナ10は、受信(Rx)フィルタ22および送信(Tx)フィルタ24を含むTMA18の中のデュプレックスフィルタ21に接続している。デュプレックスフィルタはTx信号とRx信号とを互いに分離することにより、同じアンテナを用いて送信と受信とを行うことを可能にしている。送信フィルタ24は、フィーダ16に直接に接続し、受信フィルタ22は、低雑音増幅器(LNA)26を介してフィーダ16に接続する。フィーダ16は、基地局14に接続し、基地局14は、また、受信(Rx)フィルタ30と送信(Tx)フィルタ32を有するデュプレックスフィルタ28を含む。送信フィルタ32はトランシーバ36に接続し、受信フィルタ30は低雑音増幅器34を介してトランシーバ36に接続する。
【0004】
伝送される無線信号の受信(または送信)を改善するためにアンテナダイバーシティを用いることができる。時間ダイバーシティ、空間ダイバーシティ、およびそれらの組み合わせ等の多くの種類のダイバーシティが存在する。1つの有望なダイバーシティ方式は、時間/空間符号化信号を用いたもので、多入力多出力(MIMO)ダイバーシティと呼ばれる。空間ダイバーシティは受信信号のフェーディングの効果を低減する。アンテナダイバーシティ方式は互いに位置を離して配列した少なくとも2つのアンテナを備える。受信ダイバーシティの場合には、受信信号は2つ以上のアンテナで受信される。ダイバーシティアンテナからのRx信号は、強化された信号を得るために、ダイバーシティ処理が施される。ダイバーシティ処理のステップは、例えば、最も強いアンテナ信号を選択するステップ、または、信号を加算して、得られた信号をさらに処理するステップを含む。送信機ダイバーシティでは、送信TX信号は、送信機が接続されている2つ以上の送信アンテナで送信される。ダイバーシティ構成のアンテナはダイバーシティアンテナと呼ばれる。ダイバーシティ構成では、フィーダとそれに関連するアンテナは、ダイバーシティブランチ、または単に、ブランチとよばれることがある。
【0005】
図4はダイバーシティを持つオムニ基地局14の1例を示す。2つのダイバーシティアンテナ10aおよび10bは、対応するTMA18aおよびTMA18bに接続している。それぞれのTMAは、対応するフィーダ16aおよびフィーダ16bによって、基地局14の中の対応するデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニット42aおよび42bに接続する。2つのデュプレックスフィルタならびにLNAユニット42aと42bとは単一のトランシーバ36に結合される。
【0006】
オムニ基地局に用いられる単一のトランシーバとは対照的に、図5の50に示されるようなセクタ基地局は、それぞれのセクタに対して別個のトランシーバを有する。3つのセクタは、自分自身のアンテナ101、102、103を有するそれぞれのセクタで支持される。アンテナ101、アンテナ102、および、アンテナ103のそれぞれは、対応するセクタTMA181、セクタTMA182、および、セクタTMA183に接続する。3つのフィーダ161、162、および、163は、それぞれのTMA181、182、および、183を、対応する基地局ユニット141、142、および、143に接続する。基地局ユニット141、142、および、143のそれぞれは、対応するデュプレックスフィルタならびにLNAユニット421、422、および、423を有する。セクタ基地局は、オムニ基地局と比較してより広いカバレッジが得られるが、財政上と電力の費用が余計にかかる。
【0007】
オムニ基地局は、セクタ基地局と比較して、複雑ではなく、費用も高くはないが、カバレッジは広くないので、従って、特定の地理的エリアをカバーするには、事業者は、セクタ基地局を設置する場合よりも多くのオムニ基地局を設置しなければならない。その状況に応答して、オムニ基地局がマルチセクタアンテナシステムに接続するマルチセクタオムニ基地局が導入された。実際、オムニ基地局に3つのセクタアンテナシステムが用いられる例では、この3セクタアンテナシステムで約7dB〜8dBの信号利得が得られる。
【0008】
3セクタ基地局60の例が図6Aに示される。3つのセクタは、自分自身のアンテナ101、102、および、103を有するそれぞれのセクタで支持される。アンテナ101、102、および、103のそれぞれは、対応するセクタTMA181、セクタTMA182、および、セクタTMA183に接続する。3つのフィーダ161、162、および、163は、それぞれのTMA181、TMA182、および、TMA183を、基地局14に接続する。基地局14は、3つのトランシーバ36に接続する3つのデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニットを含む。3つのデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニットはまとめて42の番号が付されている。しかし、フィーダケーブル、デュプレックスフィルタ、および、トランシーバは価格が高いので(それぞれのセクタにダイバーシティが用いられる場合にはさらに高くなる)、唯一のフィーダで済むように、スプリッタ/コンバイナが用いられる。図6Bは、3つのセクタ1、2、および、3からの受信信号が、スプリッタ/コンバイナ44の中でどのように合成されて1つのフィーダケーブル16に載せられるかを示す。送信方向では、送信信号は3つの同一の信号(より低い電力で)に分割されて、そして、それぞれのセクタのTMAに供給される。マルチセクタオムニ基地局のもう1つの利点は、例えば、1つ以上のセクタアンテナをダウンチルト等の”チルト”を行うことができる点である。オムニアンテナに対しては、チルトを行うことは選択案ではない。
【0009】
しかしながら、スプリッタ/コンバイナを用いることにより達成されるフィーダ費用の節約は、コンバイナの中にある本質的な電力損失により相殺される。実際、上記した3セクタの例では、3セクタアンテナシステムを用いることにより達成される7dB〜8dBの利得は、コンバイナの中の損失により5dBだけ相殺される。その損失は、3セクタ受信信号がコンバイナの中で合成されるときに生ずる、3セクタ受信信号の間での干渉に帰結できる。この周波数の重複による干渉は、基地局トランシーバで受信されるセクタ信号の信号対雑音比の重大な低減を与える。ダウンリンクの送信では、電力はスプリッタの中の3つの異なるセクタに分割され、それぞれのセクタに対して5dB(3分の1)電力が低くなる。ダウンリンク伝送損失に対処可能な1つの手法は、基地局送信電力を単に増加させることである。しかし、移動局の送信電力レベルは、一般的に、厳格に制御され制限されなければならないので、移動局送信電力を限界を超えて本質的に増加させることは、アップリンクでは選択肢とはならない。
【発明の概要】
【0010】
複数のセクタアンテナユニットを持つオムニ無線基地局は、セクタ信号の周波数分割を用いることにより、低い費用でカバレッジと容量の増大を達成する。それぞれのセクタアンテナユニットは、利用可能周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連したキャリア信号を受信するためのアンテナに接続される。”周波数バンド”という用語は、周波数範囲と同時に単一周波数をも含む。アンテナユニットの中の周波数変換器は、複数のアンテナユニットの1つで受信したキャリア信号を、そのアンテナの周波数から、異なるそれぞれの周波数に変換を行う。狭帯域フィルタは、関係している利用可能周波数バンドの一部をフィルタする。複数の周波数変換器を用いる場合がある。コンバイナは、複数のアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成し、オムニ無線基地局と通信するための合成信号を生成する。複数のアンテナユニットに関連し、コンバイナの中で合成されたキャリア信号の少なくとも2つは、オムニ基地局の中の受信回路によって、異なる周波数で受信される。
【0011】
実施形態によっては、対応する周波数変換器を有する複数のセクタアンテナユニットの数は、複数のセクタアンテナユニットの数と比較して、それ以下かまたは同じであってよい。コンバイナは、複数のアンテナユニットのそれぞれに関連したキャリア信号を合成し、合成信号を生成することができる。この合成信号の中では、合成された全てのキャリア信号が異なる周波数バンドに関連しているか、または合成される幾つかのキャリア信号だけが異なる周波数である。
【0012】
1つの、限定的でない実施形態例では、それぞれの周波数変換器は、第1の局部発振器(LO)周波数信号を供給するための第1の局部発振器(LO)を含み、第1のミキサは、第1のLO周波数信号を用いてセクタキャリア信号の1つを、中間周波数(IF)信号に周波数変換を行う。狭帯域フィルタは周波数変換された出力をフィルタする。第2の局部発振器は、それぞれの周波数バンドに対応した第2のLO周波数信号を供給し、第2のミキサは、第2のLO周波数信号と中間周波数信号を混合し、周波数変換された出力を生成する。狭帯域フィルタまたは広帯域フィルタ(IFフィルタの選択度に依存する)は、周波数変換された出力をフィルタし、それぞれの周波数バンドにする。あるいは、変換のあとに十分な選択度を持つ狭帯域フィルタがあれば、IF変換は実行される必要はない。
【0013】
コンバイナに接続するフィーダは、合成信号を基地局ユニットへ転送する。オムニ基地局受信回路は、合成信号から、複数のセクタアンテナユニットに対応するそれぞれのキャリア信号を抽出する。オムニ基地局受信回路は、1つ以上の基地局ミキサを含む。それぞれの基地局ミキサは、異なる周波数に関連するそれぞれのキャリア信号の内の対応する1つを、更なる処理を行うために、中間周波数に周波数変換を行う。限定的でない3セクタの例では、少なくとも2つの基地局ミキサは、異なるセクタキャリア信号を抽出するために、それぞれ、異なる局部発振器信号を受信する。
【0014】
1つの実施形態例では、1つ以上の周波数変換器が、複数のアンテナユニットの内の対応する1つ以上のアンテナユニットの中に含まれる。別の実施形態では、前記1つ以上の周波数変換器は、コンバイナの中に含まれる。もし、周波数変換の結果、複数のそれぞれ異なる周波数バンドが用いられるならば、これらのそれぞれ異なる周波数バンドは、利用可能周波数バンドにわたって分布する。これらのそれぞれの周波数バンドは、利用可能周波数バンドにわたって均等に分布することが望ましい。
【0015】
ダイバーシティ受信を用いることも可能である。例えば、それぞれのセクタは、第1のダイバーシティアンテナユニットと第2のダイバーシティアンテナユニットとを含むことができる。1つの限定的でない例のダイバーシティの実施形態は、第1のコンバイナと第2のコンバイナとを含み、第1のコンバイナは、第1のダイバーシティアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成してオムニ無線基地局と通信を行うための第1の合成信号を生成し、第2のコンバイナは、第2のダイバーシティアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成してオムニ無線基地局と通信を行うための第2の合成信号を生成する。第1のフィーダは第1の合成信号を基地局ユニットに転送し、第2のフィーダは第2の合成信号を基地局ユニットに転送する。基地局ユニットは、1つ以上の基地局ミキサを用いて、第1および第2のダイバーシティ合成信号から、複数のセクタアンテナユニットに対応するダイバーシティキャリア信号のそれぞれを抽出する。それぞれの基地局ミキサは、さらなる処理を行うために、異なる周波数に関連するそれぞれのダイバーシティキャリア信号の内の対応する1つを中間周波数に周波数変換する。
【0016】
限定的でない別の例のダイバーシティの実施形態では、単一のコンバイナが第1および第2のダイバーシティアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成するのに用いられ、オムニ無線基地局と通信するための合成信号が生成される。スプリッタ/コンバイナは、セクタを合成し1つのフィーダケーブルに載せる。そして、単一のフィーダは、それぞれのセクタに対する2つの周波数を含む合成信号を、基地局受信機回路に転送し、基地局受信機回路は、1つ以上の基地局ミキサを用いて、その合成信号から、複数のダイバーシティセクタアンテナユニットに対応するそれぞれのダイバーシティキャリア信号を抽出する。それぞれの基地局ミキサは、さらなる処理のために、異なる周波数に関連するそれぞれのダイバーシティキャリア信号の内の対応する1つを中間周波数に周波数変換する。
【0017】
オムニ無線基地局で用いられる少なくとも1つ以上のセクタアンテナユニットで受信される信号の周波数変換は、セクタ信号が周波数変換されずに合成される場合に通常伴うコンバイナ損失を許容する。3セクタオムニ無線基地局において合成された全ての信号が異なる周波数であるならば、コンバイナの中で約5dBの電力損失が回避できる。このようにフィーダケーブルの数を減らせばコンバイナの中での本質的な損失を減少させることができる。実際に、単一のフィーダケーブルを用いることは、ダイバーシティの実施形態ばかりでなく、ダイバーシティを用いない実施形態でも必要である。セクタアンテナを用いることによりオムニ基地局のカバレッジおよび/または容量を増加させることができるので、より効率のよいマルチセクタオムニ基地局は商業的に魅力がある。実際、現行のオムニ基地局は、セクタ受信アンテナを用いることと、合成前に周波数変換を行うことと、単一のフィーダケーブルを通して基地局トランシーバへ伝送することとにより、十分なカバレッジを持つ基地局への性能向上が容易にできる。別の利点は、用いるハードウェアが少ないので電力消費がより少ないという点である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】オムニアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す図である。
【図1B】3つのセクタアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す図である。
【図2A】基地局塔を示す図である。
【図2B】塔設置増幅器(TMA)を持つ基地局塔を示す図である。
【図3】オムニ基地局の簡単化したブロック図である。
【図4】ダイバーシティを持つオムニ基地局の一例を示す図である。
【図5】セクタ基地局の1例を示す図である。
【図6A】3セクタ基地局の1例を示す図である。
【図6B】スプリッタ/コンバイナと1つフィーダケーブルを用いた3セクタオムニ基地局の一例を示す図である
【図7】コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない実施形態例の機能ブロック図である。
【図8A】周波数帯の一例として、850MHz帯に対する利用可能周波数バンドをアンテナのサブバンドに分割した場合を示す図である。
【図8B】異なるセクタ信号がフィーダの利用可能周波数帯の対応するサブバンドに周波数変換される場合の一例を示す図である。
【図9A】5MHzサブバンドに分割されたPCS周波数バンドを示す図である。
【図9B】3つの異なるセクタ信号がフィーダでのPCS周波数バンドの中の対応するサブバンドに周波数変換される場合の一例を示す図である。
【図10】マルチセクタオムニ基地局においてコンバイナ損失を低減するための、限定的でない手順の例の概略を示すフローチャートである。
【図11】コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図12】コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図13A】コンバイナ損失が低減され、またさらにダイバーシティを持つマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図13B】コンバイナ損失が低減され、またさらにダイバーシティを持つマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図14】コンバイナ損失が低減され、ただ1つのフィーダを用いてダイバーシティを行っているマルチセクタオムニ基地局の、限定的でないさらに別の実施形態例の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明では、記載された技術の理解を提供するために、限定目的ではなく説明目的で、特定のノード、機能実体、技術、プロトコル、標準等の、個々の詳細が記載される。以下に開示される個々の詳細以外に、他の実施形態も実行可能であることは当業者には明らかであろう。例えば、実施形態例はマルチセクタオムニ無線基地局という状況の中で記載されているが、開示された技術は、他の型のマルチアンテナデバイスや、戸外の応用ばかりでなく室内の応用に対しても適用可能である。他の事例では、不必要な詳細により記述を不明確にしないために、よく知られた方法、デバイス、技術等の詳細なる記述は省略されている。個別の機能ブロックは図中に示される。当業者には、これらのブロックの機能は、個別のハードウェア回路を用いて、適切にプログラムされたマイクロプロセッサまたは一般目的コンピュータとともにソフトウェアプログラムおよびデータを用いて、ASIC(特定用途向けIC)を用いて、および/または、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いて実行可能である、と理解されるであろう。
【0020】
図7は、コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の限定的でない実施形態例の機能ブロック図である。”複数の”という用語は2つまたはそれ以上のことを意味すると理解されるが、この限定的でない例示では、3つのセクタS1、S2、および、S3が支持され、それぞれのセクタは自分自身のアンテナ101、102、および、103を有する。アンテナ101、102、および、103のそれぞれは、限定的でない呼び方で、塔設置増幅器(TMA)181、182、および、183と呼ばれる、対応するセクタアンテナユニットに接続している。この3つのTMA181、182、および、183は、1つのスプリッタ/コンバイナ62に接続され、TMA受信信号をオムニ基地局14に接続するのに、唯一のフィーダ16で済むようにしてある。ここに、オムニ基地局14は、受信フィルタ30と低雑音増幅器34とを含む、単一のデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニット42を含む。簡単のために、送信パスは省略してある。それぞれのTMAは、それぞれのアンテナ101、102、および、103に接続する受信(Rx)フィルタ721、722、および、723を含む。
【0021】
それぞれの受信フィルタ721、722、および、723は、それぞれ増幅器741、742、および、743に接続する。増幅器出力は、対応するミキサ761、762、および、763に接続し、ミキサで、例えば局部発振器781、782、および、783によって生成される周波数変換信号と混合される。1つの限定的でない例では、周波数変換信号はそれぞれのセクタに対して異なっており、それぞれのセクタ信号は異なる周波数に変換される。それぞれのミキサ出力は、それぞれの周波数を中心とする、それぞれの狭帯域(NB)またはバンドパスフィルタ801、802、および、803を用いてフィルタされ、雑音と利用可能なバンドの他の部分からの干渉とともに、他のミキサ積が除去される。
【0022】
ここでは、記載の便宜のためだけにそれぞれのセクタ信号は周波数変換されるように示されているが、1つまたはそれ以上のセクタ信号は周波数変換されない場合もある。それぞれのセクタ信号は、合成されてオムニ無線基地局トランシーバユニットに転送される前は異なる周波数であることが望ましい。この3セクタの例では、セクタ信号のうちの2つは異なる周波数に周波数変換されて、第3のセクタ信号は周波数変換されないこともある。その場合には、それらの3つのセクタ信号は、まだ異なった周波数である。この異なる周波数はf1、f2、および、f3で識別される。あまり最適ではない実施形態例では、いくつかのセクタ信号は異なる周波数であるが、2つまたはそれ以上のセクタ信号は同じ周波数のままである。この実施形態は、コンバイナの中で同じ周波数における信号が干渉し信号対雑音比が減少するので、あまり最適ではない。
【0023】
必須ではないが、合成信号をフィーダ16を通して送信する前に、合成信号を、異なる周波数に、例えばより低い周波数に周波数変換するのが望ましい場合がある。例えば、合成信号をずっと低い周波数に変換することにより、フィーダ16の中の損失を最小にすることができ、従って、雑音をさらに低減することができる。
【0024】
基地局14で、フィーダ16はデュプレックスフィルタユニット42に接続される。図には受信フィルタ30およびLNA34だけが示されている。デュプレックスフィルタユニット42は、オムニ基地局受信機に接続される。図にはその一部だけが示され、ミキサ821、822、および、823を含む。通常は、マルチセクタオムニ基地局受信機は、狭帯域フィルタが続いて接続されるこの段では、1つのミキサを用いて、受信した無線信号をダウンコンバートするであろう。しかし、この例でのセクタ受信信号のそれぞれは、異なる周波数であり、3つの異なる局部発振器信号LO1、LO2、および、LO3がコンバイナ62からの合成信号と混合される。局部発振器841、842、および、843がこれらの3つの異なる局部発振器信号LO1、LO2、および、LO3を供給する。それぞれの出力は、その後、狭帯域中間周波数(IF)フィルタ861、862、および、863でフィルタされ、対応するセクタ受信信号Rx1、Rx2、および、Rx3が生成される。これらのセクタ受信信号Rx1、Rx2、および、Rx3にはさらなる処理が施される。
【0025】
周波数変換の説明を助けるために、図8Aおよび図8Bを用いて1例が示される。図8AはサブバンドA〜Eに分割された利用可能アンテナ周波数バンドを示す図である。しかしながら、サブバンドBはオムニ無線基地局によって使用されている周波数バンドである。図8Bは1つの例を示し、ここでは、3つの異なるセクタ信号は、全てが使用されているサブバンドで受信され、フィーダの利用可能周波数バンドの中の対応するサブバンドに周波数変換されている。サブバンドA、C、および、Eが使用される。この場合は、セクタ信号の内の1つは周波数変換される必要がなく、使用されているサブバンドBの中に停まっていることもできるであろうが、ガードバンドがないであろうから、これは望ましくはない。ガードバンドを設けることによって、セクタキャリア信号間の干渉が起きる可能性が低減される。
【0026】
図9Aおよび図9Bを用いてPCS(パーソナル通信サービス)バンドにおける実世界での例を説明する。図9Aは、1850MHz〜1910MHzのPCS周波数バンドに対するアンテナ周波数を示す図である。この周波数バンドは、12の5MHzサブバンド、A1、A2、A3、D、B1、B2、B3、E、F、C1、C2、C3、に分割されている。無線基地局によって使用されているサブバンドは、1865MHz〜1870MHzの5MHzのDバンドである。3セクタの例では、3つの異なるセクタ信号は全て、使用されているサブバンドDの中で受信され、利用可能周波数バンドの中の対応するフィーダサブバンド周波数に周波数変換される。この例では、図9Bに示されるA1、B3、および、C3である。しかしながら、セクタ信号の1つは、周波数変換される必要がなく、サブバンドDの中に停まることができるであろう。そして、3つのセクタ信号を分離するガードバンドが依然存在するであろう。
【0027】
この限定的でない例において、受信フィルタ721、722、および、723は、それぞれ、1850MHz〜1910MHzの利用可能な60MHz周波数バンドを通す。しかし、基地局は1865MHz〜1870MHzの5MHz”D”サブバンドを使用しているのみである。第1のセクタ受信信号は、15MHz(1865−1850=15)のところに設定されたLO1信号と1850MHz〜1855MHzの周波数を通すNBフィルタ1とを用いてA1サブバンドに周波数シフトされる。第2のセクタ受信信号は、15MHz(1880−1865=15)のところに設定されたLO2信号と1880MHz〜1885MHzの周波数を通すNBフィルタ2とを用いてB3サブバンドに周波数シフトされる。第3のセクタ受信信号は、40MHz(1905−1865=40)のところに設定されたLO3信号と1905MHz〜1910MHzの周波数を通すNBフィルタ3とを用いてC3サブバンドに周波数シフトされる。
【0028】
3セクタキャリアを、フィーダ16の上に異なる3つの周波数バンドA1(1850〜1855)、B3(1880〜1885)、C3(1905〜1910)で運ぶ周波数多重化信号は、オムニ基地局受信回路によって処理される。受信信号は、1850MHz〜1910MHzの60MHzバンド幅のPCSバンドを通す、受信フィルタ30を用いてフィルタされる。フィルタ信号をLNA34により増幅した後に、増幅された受信信号は、3つのミキサ821、822、および、823に送られる。この例では、それぞれのセクタに対して1つのミキサがあり、セクタ信号は、フィーダ16を通して送られる前に周波数変換されていた。ここに示されている受信回路の目的は、それぞれのセクタ信号を同じ中間周波数(IF)信号に変換することである。IFダウンコンバージョンはフィルタのステップを単純化し、後のベースバンド処理のステップを容易にする。200MHzのIFへの変換を達成するために、LO1は1652.5MHzに設定され、LO2は1682.5MHzに設定され、LO3は1707.5MHzに設定される。この限定的でない例では、ミキサ821からの200MHz出力は、197.5MHz〜202.5MHz(200MHz中間周波数を中心としている)の周波数を通す、3つの5MHzNBフィルタ861、862、および、863のそれぞれによってフィルタされる。
【0029】
図10は、マルチセクタオムニ基地局においてコンバイナ損失を低減するための、限定的でない手順の例の概略を示すフローチャートである。ステップS1において、複数のセクタアンテナユニットのそれぞれは、利用可能周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連したキャリア信号を受信する。複数のアンテナユニットの1つにより受信されたキャリア信号は、アンテナ周波数から、アンテナ周波数バンドと異なるそれぞれの周波数に周波数変換され、そして、狭帯域フィルタされる(ステップS2)。複数のアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号は、合成されて、オムニ無線基地局と通信するための合成信号が生成される(ステップS3)。複数のアンテナユニットに関連しコンバイナの中で合成されたキャリア信号のうちの少なくとも2つは、異なる周波数である。合成信号はフィーダを通して基地局ユニットに転送される(ステップS4)。それぞれのキャリア信号は合成信号から抽出され、また、さらなる処理を行うために、異なる周波数に関連した少なくとも1つのキャリア信号を中間周波数に周波数変換するステップが含まれる(ステップS5)。
【0030】
図11は、コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局90の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。この実施形態は、周波数変換が、アンテナユニットではなくて、コンバイナ63の中で実行されることを除いて、図7に示される実施形態と同様である。代替の実施形態として、3つのアンテナは、3つの受信フィルタと3つのLNAと3つの周波数変換器と3つの狭帯域フィルタと1つのフィーダに接続した1つのコンバイナとを含む1つのTMAユニットに接続することもできるであろう。
【0031】
図12は、コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局92の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。ここに、周波数変換は、中間周波数(IF)変換、狭帯域フィルタ、および、近似的に利用可能周波数バンドの中ではあるが異なるRF周波数への変換を含む。セクタ信号は、まずIF変換を行い、次に、周波数上で分離するための周波数変換を行い、その後に合成を行う、ことができる。このようにする理由は以下を含む。すなわち、(a)IFフィルタはRFフィルタよりも効率がよい、(b)IFダウンコンバージョンおよびIFアップコンバージョンはRF−RF変換よりもよく知られた技術である、および、(c)フィーダ周波数は利用可能周波数バンドの中の所望するところに置くことができる。基地局の中のミキサと局部発振器は、さらなる処理のために、種々の周波数をIFへのダウンコンバートを行う。
【0032】
図13Aおよび図13Bは、コンバイナ損失が低減され、またさらにダイバーシティを持つマルチセクタオムニ基地局94の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。それぞれのセクタTMA181、182、および、183は、2つのダイバーシティ受信ブランチAおよびダイバーシティ受信ブランチBを含む。しかし、所望により3つ以上のダイバーシティブランチを用いることも可能である。簡単のために送信パスは省略してある。それぞれのTMAは、それぞれの第1のアンテナ101A、102A、および、103Aと接続する受信(Rx)フィルタ721A、722A、および、723A、および、それぞれの第2のアンテナ101B、102B、および、103Bと接続する受信(Rx)フィルタ721B、722B、および723Bを含む。
【0033】
第1のダイバーシティブランチの中のそれぞれの受信フィルタは、それぞれの増幅器741A、742A、および、743Aに接続し、第2のダイバーシティブランチの中のそれぞれの受信フィルタは、それぞれの増幅器741B、742B、および、743Bに接続している。それぞれの第1のブランチの増幅された出力は、例えば、それぞれのセクタ局部発振器781、782、および、783によって駆動される、対応する第1のミキサ761A、762A、および、763Aに接続する。それぞれの第2のブランチの増幅された出力は、対応する第2のミキサ761B、762B、および、763Bに接続し、ここで、例えば、同じそれぞれのセクタ局部発振器781、782、および、783によって生成される周波数変換信号と混合される。この限定的でない例では、それぞれのセクタに対する2つのダイバーシティ信号が他のセクタ信号とは異なる周波数に変換されるように、周波数変換信号は、それぞれのセクタに対して異なっている。第1のダイバーシティブランチの中のそれぞれのミキサの出力は、それぞれの周波数を中心とした、それぞれの狭帯域(NB)またはバンド通過フィルタ801A、802A、および、803Aを用いてフィルタされ、利用可能バンドの中での、他のミキサ積と雑音と干渉とが除去される。同様に、第2のダイバーシティブランチの中のそれぞれのミキサの出力は、それぞれの周波数を中心とした、それぞれの狭帯域(NB)またはバンド通過フィルタ801B、802B、および803Bを用いてフィルタされ、他のミキサ積が除去される。それぞれのセクタの中の2つの狭帯域フィルタは、同じそれぞれの周波数を中心としている。
【0034】
それぞれのセクタからの”A”ダイバーシティブランチ出力は、第1のコンバイナ62Aの中で合成され、それぞれのセクタからの”B”ダイバーシティブランチ出力は、第2のコンバイナ62Bの中で合成される。この方法では、第1のダイバーシティブランチからの、異なる周波数f1A、f2A、および、f3Aで受信されるTMA受信信号をオムニ基地局14に接続するのには、ただ一つのフィーダ16Aが必要なだけであり、第2のダイバーシティブランチからの、異なる周波数f1B、f2B、および、f3Bで受信されるTMA受信信号をオムニ基地局14に接続するのには、ただ一つのフィーダ16Bが必要なだけである。
【0035】
オムニ基地局ユニット14は、第1のフィーダ16Aに対して第1のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42A、および、第2のフィーダ16Bに対して第2のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42Bを含む。第1のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42Aからの出力はミキサ821A、822A、および、823Aに接続され、第2のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42Bからの出力はミキサ821B、822B、および、823Bに接続される。単一の局部発振器LO1841からの出力はミキサ821A、821Bへの入力と混合され、これらの信号はIFまたは他の所望の周波数(例えば、ホモダインではベースバンド)へ変換され、861A、861Bでそれぞれフィルタされ、セクタ1からのダイバーシティ受信信号Rx1AおよびRx1Bが生成される。単一の局部発振器LO2842からの出力はミキサ822A、822Bへの入力と混合され、これらの信号はIFまたは他の所望の周波数へ変換され、862A、862Bでそれぞれフィルタされ、セクタ2からのダイバーシティ受信信号Rx2AおよびRx2Bが生成される。単一の局部発振器LO3843からの出力はミキサ823A、823Bへの入力と混合され、これらの信号はIFまたは他の所望の周波数(例えば、ホモダインではベースバンド)へ変換され、863A、863Bでそれぞれフィルタされ、セクタ3からのダイバーシティ受信信号Rx3AおよびRx3Bが生成される。
【0036】
図14は、コンバイナ損失が低減され、ただ1つのフィーダ16を用いてダイバーシティを行うマルチセクタオムニ基地局96の、限定的でないさらに別の実施形態例の機能ブロック図である。この限定的でない例では、3つのセクタS1〜S3があり、それぞれのセクタは2つのダイバーシティアンテナ10Aおよび10Bを含む。それぞれのダイバーシティアンテナは、自分自身のTMA(それぞれ181A〜183Bの内の1つ)を有し、TMAは、この例では、異なる周波数(それぞれf1A〜f3Bの内の1つ)で出力信号を生成する。これらの6つの異なる周波数のキャリアf1A〜f3Bは単一のコンバイナ62の中で合成され、単一のフィーダ16を通してオムニ基地局ユニット14に転送される。この限定的でない例では、それぞれのセクタダイバーシティ信号は異なる周波数なので、それらはコンバイナ62またはフィーダ16の中で直接には干渉を起こさない。図13A〜図13Bにおける実施形態例と比較すると、1つだけ少ない数のコンバイナとフィーダが用いられ、費用の節約になっている。しかしながら、欠点は、基地局に割り当てられた利用可能周波数バンドの大きさによって、6つのTMA信号f1A〜f3Bの間にガードバンドが、殆どないまたはない場合があることである。結果として干渉が加算され、そして、信号対雑音比が減少する可能性がある。さらに、基地局14の中のデュプレックス受信フィルタ30およびLNA34に関しては、図13A〜図13Bにおける実施形態例では2つ必要であるのに対して、この場合では1つだけでよい。一方、それぞれ6つのミキサ821A〜823Bに対して6つの異なる局部発振器信号LO1A〜LO3Bを得るために、6つ(図13A〜図13Bの3つと比較して)の異なる局部発振器841A〜843Bが必要である。
【0037】
これまで種々の実施形態が詳細に示され記載されたが、特許請求の範囲は、いずれの特定な実施形態または事例に限定されるものではない。上記の記載は、いずれの特定な構成要素、ステップ、範囲、または、機能も、必須であって、特許請求の範囲に含まれなければならないことを意味すると判読されるべきではない。特許の主題の範囲は、請求項によってのみ画定される。法的保護の範囲は、許可された請求項およびその均等物の中で記述される語によって画定される。いずれの請求項も、”のための手段(means for)”という語を用いないかぎり、合衆国憲法第35章第112条(35USC§112)第6段落の行使を意図するもではない。
【技術分野】
【0001】
本技術分野は、マルチセクタ無線基地局に関する。限定的でない1つの応用例では、本明細書に記載される技術は、マルチセクタアンテナシステムに接続するオムニ基地局の中で用いることが可能である。
【背景技術】
【0002】
オムニ基地局はオムニアンテナを用いるように構成された基地局であり、セクタ基地局は複数(2つ以上)のセクタアンテナを用いるように構成された基地局である。図1Aはオムニアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す。オムニアンテナは360度の角度に放射し、セルエリア全体のカバレッジを提供する。図1Bは3つのセクタアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す。3セクタ基地局が普通のセクタ構成であるが、それ以上またはそれ以下のセクタも用いることができるであろう。この場合、セルエリアは3分の1に分割され、それぞれのセクタアンテナは(オムニアンテナと比較して)より狭いビームを持ち、約120度のセクタエリアにわたったカバレッジを提供する。
【0003】
基地局アンテナは、カバレッジを強化し、直接の無線信号伝搬パスが得られる可能性を高めるために、しばしば、塔の上、ポールの上、建物の上や側壁等の、高くした位置に設置される。図2Aは、塔12の基底部に設置された基地局ユニット14を示す。アンテナ10は、塔12の頂上に設置され、典型的には同軸ケーブル等の、フィーダケーブル16を介して基地局トランシーバに接続される。受信信号は、フィーダ16を通過するときに信号損失を被り、塔12が高くなれば、フィーダが長くなり、損失もそれだけ大きくなる。フィーダの中のこのような信号損失を補償するために、塔設置増幅器(TMA、tower-mounted amplifier)が用いられ、受信信号がフィーダを通して基地局ユニットに送られる前に受信信号が増幅される場合がある。図2Bは、塔12の頂上でアンテナ10の近くに設置されたTMA18を示す。塔設置ユニットは、時にはマスト頂増幅器(mast head amplifier)と呼ばれる。塔設置増幅器(TMA)という用語は、本明細書の中では、一般的に、このフィーダ前置の増幅機能を実行する任意のデバイスを含んで用いられる。
−図3は、オムニ基地局20の単純化したブロック図を示す。アンテナ10は、受信(Rx)フィルタ22および送信(Tx)フィルタ24を含むTMA18の中のデュプレックスフィルタ21に接続している。デュプレックスフィルタはTx信号とRx信号とを互いに分離することにより、同じアンテナを用いて送信と受信とを行うことを可能にしている。送信フィルタ24は、フィーダ16に直接に接続し、受信フィルタ22は、低雑音増幅器(LNA)26を介してフィーダ16に接続する。フィーダ16は、基地局14に接続し、基地局14は、また、受信(Rx)フィルタ30と送信(Tx)フィルタ32を有するデュプレックスフィルタ28を含む。送信フィルタ32はトランシーバ36に接続し、受信フィルタ30は低雑音増幅器34を介してトランシーバ36に接続する。
【0004】
伝送される無線信号の受信(または送信)を改善するためにアンテナダイバーシティを用いることができる。時間ダイバーシティ、空間ダイバーシティ、およびそれらの組み合わせ等の多くの種類のダイバーシティが存在する。1つの有望なダイバーシティ方式は、時間/空間符号化信号を用いたもので、多入力多出力(MIMO)ダイバーシティと呼ばれる。空間ダイバーシティは受信信号のフェーディングの効果を低減する。アンテナダイバーシティ方式は互いに位置を離して配列した少なくとも2つのアンテナを備える。受信ダイバーシティの場合には、受信信号は2つ以上のアンテナで受信される。ダイバーシティアンテナからのRx信号は、強化された信号を得るために、ダイバーシティ処理が施される。ダイバーシティ処理のステップは、例えば、最も強いアンテナ信号を選択するステップ、または、信号を加算して、得られた信号をさらに処理するステップを含む。送信機ダイバーシティでは、送信TX信号は、送信機が接続されている2つ以上の送信アンテナで送信される。ダイバーシティ構成のアンテナはダイバーシティアンテナと呼ばれる。ダイバーシティ構成では、フィーダとそれに関連するアンテナは、ダイバーシティブランチ、または単に、ブランチとよばれることがある。
【0005】
図4はダイバーシティを持つオムニ基地局14の1例を示す。2つのダイバーシティアンテナ10aおよび10bは、対応するTMA18aおよびTMA18bに接続している。それぞれのTMAは、対応するフィーダ16aおよびフィーダ16bによって、基地局14の中の対応するデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニット42aおよび42bに接続する。2つのデュプレックスフィルタならびにLNAユニット42aと42bとは単一のトランシーバ36に結合される。
【0006】
オムニ基地局に用いられる単一のトランシーバとは対照的に、図5の50に示されるようなセクタ基地局は、それぞれのセクタに対して別個のトランシーバを有する。3つのセクタは、自分自身のアンテナ101、102、103を有するそれぞれのセクタで支持される。アンテナ101、アンテナ102、および、アンテナ103のそれぞれは、対応するセクタTMA181、セクタTMA182、および、セクタTMA183に接続する。3つのフィーダ161、162、および、163は、それぞれのTMA181、182、および、183を、対応する基地局ユニット141、142、および、143に接続する。基地局ユニット141、142、および、143のそれぞれは、対応するデュプレックスフィルタならびにLNAユニット421、422、および、423を有する。セクタ基地局は、オムニ基地局と比較してより広いカバレッジが得られるが、財政上と電力の費用が余計にかかる。
【0007】
オムニ基地局は、セクタ基地局と比較して、複雑ではなく、費用も高くはないが、カバレッジは広くないので、従って、特定の地理的エリアをカバーするには、事業者は、セクタ基地局を設置する場合よりも多くのオムニ基地局を設置しなければならない。その状況に応答して、オムニ基地局がマルチセクタアンテナシステムに接続するマルチセクタオムニ基地局が導入された。実際、オムニ基地局に3つのセクタアンテナシステムが用いられる例では、この3セクタアンテナシステムで約7dB〜8dBの信号利得が得られる。
【0008】
3セクタ基地局60の例が図6Aに示される。3つのセクタは、自分自身のアンテナ101、102、および、103を有するそれぞれのセクタで支持される。アンテナ101、102、および、103のそれぞれは、対応するセクタTMA181、セクタTMA182、および、セクタTMA183に接続する。3つのフィーダ161、162、および、163は、それぞれのTMA181、TMA182、および、TMA183を、基地局14に接続する。基地局14は、3つのトランシーバ36に接続する3つのデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニットを含む。3つのデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニットはまとめて42の番号が付されている。しかし、フィーダケーブル、デュプレックスフィルタ、および、トランシーバは価格が高いので(それぞれのセクタにダイバーシティが用いられる場合にはさらに高くなる)、唯一のフィーダで済むように、スプリッタ/コンバイナが用いられる。図6Bは、3つのセクタ1、2、および、3からの受信信号が、スプリッタ/コンバイナ44の中でどのように合成されて1つのフィーダケーブル16に載せられるかを示す。送信方向では、送信信号は3つの同一の信号(より低い電力で)に分割されて、そして、それぞれのセクタのTMAに供給される。マルチセクタオムニ基地局のもう1つの利点は、例えば、1つ以上のセクタアンテナをダウンチルト等の”チルト”を行うことができる点である。オムニアンテナに対しては、チルトを行うことは選択案ではない。
【0009】
しかしながら、スプリッタ/コンバイナを用いることにより達成されるフィーダ費用の節約は、コンバイナの中にある本質的な電力損失により相殺される。実際、上記した3セクタの例では、3セクタアンテナシステムを用いることにより達成される7dB〜8dBの利得は、コンバイナの中の損失により5dBだけ相殺される。その損失は、3セクタ受信信号がコンバイナの中で合成されるときに生ずる、3セクタ受信信号の間での干渉に帰結できる。この周波数の重複による干渉は、基地局トランシーバで受信されるセクタ信号の信号対雑音比の重大な低減を与える。ダウンリンクの送信では、電力はスプリッタの中の3つの異なるセクタに分割され、それぞれのセクタに対して5dB(3分の1)電力が低くなる。ダウンリンク伝送損失に対処可能な1つの手法は、基地局送信電力を単に増加させることである。しかし、移動局の送信電力レベルは、一般的に、厳格に制御され制限されなければならないので、移動局送信電力を限界を超えて本質的に増加させることは、アップリンクでは選択肢とはならない。
【発明の概要】
【0010】
複数のセクタアンテナユニットを持つオムニ無線基地局は、セクタ信号の周波数分割を用いることにより、低い費用でカバレッジと容量の増大を達成する。それぞれのセクタアンテナユニットは、利用可能周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連したキャリア信号を受信するためのアンテナに接続される。”周波数バンド”という用語は、周波数範囲と同時に単一周波数をも含む。アンテナユニットの中の周波数変換器は、複数のアンテナユニットの1つで受信したキャリア信号を、そのアンテナの周波数から、異なるそれぞれの周波数に変換を行う。狭帯域フィルタは、関係している利用可能周波数バンドの一部をフィルタする。複数の周波数変換器を用いる場合がある。コンバイナは、複数のアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成し、オムニ無線基地局と通信するための合成信号を生成する。複数のアンテナユニットに関連し、コンバイナの中で合成されたキャリア信号の少なくとも2つは、オムニ基地局の中の受信回路によって、異なる周波数で受信される。
【0011】
実施形態によっては、対応する周波数変換器を有する複数のセクタアンテナユニットの数は、複数のセクタアンテナユニットの数と比較して、それ以下かまたは同じであってよい。コンバイナは、複数のアンテナユニットのそれぞれに関連したキャリア信号を合成し、合成信号を生成することができる。この合成信号の中では、合成された全てのキャリア信号が異なる周波数バンドに関連しているか、または合成される幾つかのキャリア信号だけが異なる周波数である。
【0012】
1つの、限定的でない実施形態例では、それぞれの周波数変換器は、第1の局部発振器(LO)周波数信号を供給するための第1の局部発振器(LO)を含み、第1のミキサは、第1のLO周波数信号を用いてセクタキャリア信号の1つを、中間周波数(IF)信号に周波数変換を行う。狭帯域フィルタは周波数変換された出力をフィルタする。第2の局部発振器は、それぞれの周波数バンドに対応した第2のLO周波数信号を供給し、第2のミキサは、第2のLO周波数信号と中間周波数信号を混合し、周波数変換された出力を生成する。狭帯域フィルタまたは広帯域フィルタ(IFフィルタの選択度に依存する)は、周波数変換された出力をフィルタし、それぞれの周波数バンドにする。あるいは、変換のあとに十分な選択度を持つ狭帯域フィルタがあれば、IF変換は実行される必要はない。
【0013】
コンバイナに接続するフィーダは、合成信号を基地局ユニットへ転送する。オムニ基地局受信回路は、合成信号から、複数のセクタアンテナユニットに対応するそれぞれのキャリア信号を抽出する。オムニ基地局受信回路は、1つ以上の基地局ミキサを含む。それぞれの基地局ミキサは、異なる周波数に関連するそれぞれのキャリア信号の内の対応する1つを、更なる処理を行うために、中間周波数に周波数変換を行う。限定的でない3セクタの例では、少なくとも2つの基地局ミキサは、異なるセクタキャリア信号を抽出するために、それぞれ、異なる局部発振器信号を受信する。
【0014】
1つの実施形態例では、1つ以上の周波数変換器が、複数のアンテナユニットの内の対応する1つ以上のアンテナユニットの中に含まれる。別の実施形態では、前記1つ以上の周波数変換器は、コンバイナの中に含まれる。もし、周波数変換の結果、複数のそれぞれ異なる周波数バンドが用いられるならば、これらのそれぞれ異なる周波数バンドは、利用可能周波数バンドにわたって分布する。これらのそれぞれの周波数バンドは、利用可能周波数バンドにわたって均等に分布することが望ましい。
【0015】
ダイバーシティ受信を用いることも可能である。例えば、それぞれのセクタは、第1のダイバーシティアンテナユニットと第2のダイバーシティアンテナユニットとを含むことができる。1つの限定的でない例のダイバーシティの実施形態は、第1のコンバイナと第2のコンバイナとを含み、第1のコンバイナは、第1のダイバーシティアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成してオムニ無線基地局と通信を行うための第1の合成信号を生成し、第2のコンバイナは、第2のダイバーシティアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成してオムニ無線基地局と通信を行うための第2の合成信号を生成する。第1のフィーダは第1の合成信号を基地局ユニットに転送し、第2のフィーダは第2の合成信号を基地局ユニットに転送する。基地局ユニットは、1つ以上の基地局ミキサを用いて、第1および第2のダイバーシティ合成信号から、複数のセクタアンテナユニットに対応するダイバーシティキャリア信号のそれぞれを抽出する。それぞれの基地局ミキサは、さらなる処理を行うために、異なる周波数に関連するそれぞれのダイバーシティキャリア信号の内の対応する1つを中間周波数に周波数変換する。
【0016】
限定的でない別の例のダイバーシティの実施形態では、単一のコンバイナが第1および第2のダイバーシティアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号を合成するのに用いられ、オムニ無線基地局と通信するための合成信号が生成される。スプリッタ/コンバイナは、セクタを合成し1つのフィーダケーブルに載せる。そして、単一のフィーダは、それぞれのセクタに対する2つの周波数を含む合成信号を、基地局受信機回路に転送し、基地局受信機回路は、1つ以上の基地局ミキサを用いて、その合成信号から、複数のダイバーシティセクタアンテナユニットに対応するそれぞれのダイバーシティキャリア信号を抽出する。それぞれの基地局ミキサは、さらなる処理のために、異なる周波数に関連するそれぞれのダイバーシティキャリア信号の内の対応する1つを中間周波数に周波数変換する。
【0017】
オムニ無線基地局で用いられる少なくとも1つ以上のセクタアンテナユニットで受信される信号の周波数変換は、セクタ信号が周波数変換されずに合成される場合に通常伴うコンバイナ損失を許容する。3セクタオムニ無線基地局において合成された全ての信号が異なる周波数であるならば、コンバイナの中で約5dBの電力損失が回避できる。このようにフィーダケーブルの数を減らせばコンバイナの中での本質的な損失を減少させることができる。実際に、単一のフィーダケーブルを用いることは、ダイバーシティの実施形態ばかりでなく、ダイバーシティを用いない実施形態でも必要である。セクタアンテナを用いることによりオムニ基地局のカバレッジおよび/または容量を増加させることができるので、より効率のよいマルチセクタオムニ基地局は商業的に魅力がある。実際、現行のオムニ基地局は、セクタ受信アンテナを用いることと、合成前に周波数変換を行うことと、単一のフィーダケーブルを通して基地局トランシーバへ伝送することとにより、十分なカバレッジを持つ基地局への性能向上が容易にできる。別の利点は、用いるハードウェアが少ないので電力消費がより少ないという点である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】オムニアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す図である。
【図1B】3つのセクタアンテナを持つ基地局(BS)に対する単一のセルエリアを示す図である。
【図2A】基地局塔を示す図である。
【図2B】塔設置増幅器(TMA)を持つ基地局塔を示す図である。
【図3】オムニ基地局の簡単化したブロック図である。
【図4】ダイバーシティを持つオムニ基地局の一例を示す図である。
【図5】セクタ基地局の1例を示す図である。
【図6A】3セクタ基地局の1例を示す図である。
【図6B】スプリッタ/コンバイナと1つフィーダケーブルを用いた3セクタオムニ基地局の一例を示す図である
【図7】コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない実施形態例の機能ブロック図である。
【図8A】周波数帯の一例として、850MHz帯に対する利用可能周波数バンドをアンテナのサブバンドに分割した場合を示す図である。
【図8B】異なるセクタ信号がフィーダの利用可能周波数帯の対応するサブバンドに周波数変換される場合の一例を示す図である。
【図9A】5MHzサブバンドに分割されたPCS周波数バンドを示す図である。
【図9B】3つの異なるセクタ信号がフィーダでのPCS周波数バンドの中の対応するサブバンドに周波数変換される場合の一例を示す図である。
【図10】マルチセクタオムニ基地局においてコンバイナ損失を低減するための、限定的でない手順の例の概略を示すフローチャートである。
【図11】コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図12】コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図13A】コンバイナ損失が低減され、またさらにダイバーシティを持つマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図13B】コンバイナ損失が低減され、またさらにダイバーシティを持つマルチセクタオムニ基地局の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。
【図14】コンバイナ損失が低減され、ただ1つのフィーダを用いてダイバーシティを行っているマルチセクタオムニ基地局の、限定的でないさらに別の実施形態例の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明では、記載された技術の理解を提供するために、限定目的ではなく説明目的で、特定のノード、機能実体、技術、プロトコル、標準等の、個々の詳細が記載される。以下に開示される個々の詳細以外に、他の実施形態も実行可能であることは当業者には明らかであろう。例えば、実施形態例はマルチセクタオムニ無線基地局という状況の中で記載されているが、開示された技術は、他の型のマルチアンテナデバイスや、戸外の応用ばかりでなく室内の応用に対しても適用可能である。他の事例では、不必要な詳細により記述を不明確にしないために、よく知られた方法、デバイス、技術等の詳細なる記述は省略されている。個別の機能ブロックは図中に示される。当業者には、これらのブロックの機能は、個別のハードウェア回路を用いて、適切にプログラムされたマイクロプロセッサまたは一般目的コンピュータとともにソフトウェアプログラムおよびデータを用いて、ASIC(特定用途向けIC)を用いて、および/または、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いて実行可能である、と理解されるであろう。
【0020】
図7は、コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局の限定的でない実施形態例の機能ブロック図である。”複数の”という用語は2つまたはそれ以上のことを意味すると理解されるが、この限定的でない例示では、3つのセクタS1、S2、および、S3が支持され、それぞれのセクタは自分自身のアンテナ101、102、および、103を有する。アンテナ101、102、および、103のそれぞれは、限定的でない呼び方で、塔設置増幅器(TMA)181、182、および、183と呼ばれる、対応するセクタアンテナユニットに接続している。この3つのTMA181、182、および、183は、1つのスプリッタ/コンバイナ62に接続され、TMA受信信号をオムニ基地局14に接続するのに、唯一のフィーダ16で済むようにしてある。ここに、オムニ基地局14は、受信フィルタ30と低雑音増幅器34とを含む、単一のデュプレックスフィルタならびに低雑音増幅器ユニット42を含む。簡単のために、送信パスは省略してある。それぞれのTMAは、それぞれのアンテナ101、102、および、103に接続する受信(Rx)フィルタ721、722、および、723を含む。
【0021】
それぞれの受信フィルタ721、722、および、723は、それぞれ増幅器741、742、および、743に接続する。増幅器出力は、対応するミキサ761、762、および、763に接続し、ミキサで、例えば局部発振器781、782、および、783によって生成される周波数変換信号と混合される。1つの限定的でない例では、周波数変換信号はそれぞれのセクタに対して異なっており、それぞれのセクタ信号は異なる周波数に変換される。それぞれのミキサ出力は、それぞれの周波数を中心とする、それぞれの狭帯域(NB)またはバンドパスフィルタ801、802、および、803を用いてフィルタされ、雑音と利用可能なバンドの他の部分からの干渉とともに、他のミキサ積が除去される。
【0022】
ここでは、記載の便宜のためだけにそれぞれのセクタ信号は周波数変換されるように示されているが、1つまたはそれ以上のセクタ信号は周波数変換されない場合もある。それぞれのセクタ信号は、合成されてオムニ無線基地局トランシーバユニットに転送される前は異なる周波数であることが望ましい。この3セクタの例では、セクタ信号のうちの2つは異なる周波数に周波数変換されて、第3のセクタ信号は周波数変換されないこともある。その場合には、それらの3つのセクタ信号は、まだ異なった周波数である。この異なる周波数はf1、f2、および、f3で識別される。あまり最適ではない実施形態例では、いくつかのセクタ信号は異なる周波数であるが、2つまたはそれ以上のセクタ信号は同じ周波数のままである。この実施形態は、コンバイナの中で同じ周波数における信号が干渉し信号対雑音比が減少するので、あまり最適ではない。
【0023】
必須ではないが、合成信号をフィーダ16を通して送信する前に、合成信号を、異なる周波数に、例えばより低い周波数に周波数変換するのが望ましい場合がある。例えば、合成信号をずっと低い周波数に変換することにより、フィーダ16の中の損失を最小にすることができ、従って、雑音をさらに低減することができる。
【0024】
基地局14で、フィーダ16はデュプレックスフィルタユニット42に接続される。図には受信フィルタ30およびLNA34だけが示されている。デュプレックスフィルタユニット42は、オムニ基地局受信機に接続される。図にはその一部だけが示され、ミキサ821、822、および、823を含む。通常は、マルチセクタオムニ基地局受信機は、狭帯域フィルタが続いて接続されるこの段では、1つのミキサを用いて、受信した無線信号をダウンコンバートするであろう。しかし、この例でのセクタ受信信号のそれぞれは、異なる周波数であり、3つの異なる局部発振器信号LO1、LO2、および、LO3がコンバイナ62からの合成信号と混合される。局部発振器841、842、および、843がこれらの3つの異なる局部発振器信号LO1、LO2、および、LO3を供給する。それぞれの出力は、その後、狭帯域中間周波数(IF)フィルタ861、862、および、863でフィルタされ、対応するセクタ受信信号Rx1、Rx2、および、Rx3が生成される。これらのセクタ受信信号Rx1、Rx2、および、Rx3にはさらなる処理が施される。
【0025】
周波数変換の説明を助けるために、図8Aおよび図8Bを用いて1例が示される。図8AはサブバンドA〜Eに分割された利用可能アンテナ周波数バンドを示す図である。しかしながら、サブバンドBはオムニ無線基地局によって使用されている周波数バンドである。図8Bは1つの例を示し、ここでは、3つの異なるセクタ信号は、全てが使用されているサブバンドで受信され、フィーダの利用可能周波数バンドの中の対応するサブバンドに周波数変換されている。サブバンドA、C、および、Eが使用される。この場合は、セクタ信号の内の1つは周波数変換される必要がなく、使用されているサブバンドBの中に停まっていることもできるであろうが、ガードバンドがないであろうから、これは望ましくはない。ガードバンドを設けることによって、セクタキャリア信号間の干渉が起きる可能性が低減される。
【0026】
図9Aおよび図9Bを用いてPCS(パーソナル通信サービス)バンドにおける実世界での例を説明する。図9Aは、1850MHz〜1910MHzのPCS周波数バンドに対するアンテナ周波数を示す図である。この周波数バンドは、12の5MHzサブバンド、A1、A2、A3、D、B1、B2、B3、E、F、C1、C2、C3、に分割されている。無線基地局によって使用されているサブバンドは、1865MHz〜1870MHzの5MHzのDバンドである。3セクタの例では、3つの異なるセクタ信号は全て、使用されているサブバンドDの中で受信され、利用可能周波数バンドの中の対応するフィーダサブバンド周波数に周波数変換される。この例では、図9Bに示されるA1、B3、および、C3である。しかしながら、セクタ信号の1つは、周波数変換される必要がなく、サブバンドDの中に停まることができるであろう。そして、3つのセクタ信号を分離するガードバンドが依然存在するであろう。
【0027】
この限定的でない例において、受信フィルタ721、722、および、723は、それぞれ、1850MHz〜1910MHzの利用可能な60MHz周波数バンドを通す。しかし、基地局は1865MHz〜1870MHzの5MHz”D”サブバンドを使用しているのみである。第1のセクタ受信信号は、15MHz(1865−1850=15)のところに設定されたLO1信号と1850MHz〜1855MHzの周波数を通すNBフィルタ1とを用いてA1サブバンドに周波数シフトされる。第2のセクタ受信信号は、15MHz(1880−1865=15)のところに設定されたLO2信号と1880MHz〜1885MHzの周波数を通すNBフィルタ2とを用いてB3サブバンドに周波数シフトされる。第3のセクタ受信信号は、40MHz(1905−1865=40)のところに設定されたLO3信号と1905MHz〜1910MHzの周波数を通すNBフィルタ3とを用いてC3サブバンドに周波数シフトされる。
【0028】
3セクタキャリアを、フィーダ16の上に異なる3つの周波数バンドA1(1850〜1855)、B3(1880〜1885)、C3(1905〜1910)で運ぶ周波数多重化信号は、オムニ基地局受信回路によって処理される。受信信号は、1850MHz〜1910MHzの60MHzバンド幅のPCSバンドを通す、受信フィルタ30を用いてフィルタされる。フィルタ信号をLNA34により増幅した後に、増幅された受信信号は、3つのミキサ821、822、および、823に送られる。この例では、それぞれのセクタに対して1つのミキサがあり、セクタ信号は、フィーダ16を通して送られる前に周波数変換されていた。ここに示されている受信回路の目的は、それぞれのセクタ信号を同じ中間周波数(IF)信号に変換することである。IFダウンコンバージョンはフィルタのステップを単純化し、後のベースバンド処理のステップを容易にする。200MHzのIFへの変換を達成するために、LO1は1652.5MHzに設定され、LO2は1682.5MHzに設定され、LO3は1707.5MHzに設定される。この限定的でない例では、ミキサ821からの200MHz出力は、197.5MHz〜202.5MHz(200MHz中間周波数を中心としている)の周波数を通す、3つの5MHzNBフィルタ861、862、および、863のそれぞれによってフィルタされる。
【0029】
図10は、マルチセクタオムニ基地局においてコンバイナ損失を低減するための、限定的でない手順の例の概略を示すフローチャートである。ステップS1において、複数のセクタアンテナユニットのそれぞれは、利用可能周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連したキャリア信号を受信する。複数のアンテナユニットの1つにより受信されたキャリア信号は、アンテナ周波数から、アンテナ周波数バンドと異なるそれぞれの周波数に周波数変換され、そして、狭帯域フィルタされる(ステップS2)。複数のアンテナユニットのそれぞれに関連するキャリア信号は、合成されて、オムニ無線基地局と通信するための合成信号が生成される(ステップS3)。複数のアンテナユニットに関連しコンバイナの中で合成されたキャリア信号のうちの少なくとも2つは、異なる周波数である。合成信号はフィーダを通して基地局ユニットに転送される(ステップS4)。それぞれのキャリア信号は合成信号から抽出され、また、さらなる処理を行うために、異なる周波数に関連した少なくとも1つのキャリア信号を中間周波数に周波数変換するステップが含まれる(ステップS5)。
【0030】
図11は、コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局90の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。この実施形態は、周波数変換が、アンテナユニットではなくて、コンバイナ63の中で実行されることを除いて、図7に示される実施形態と同様である。代替の実施形態として、3つのアンテナは、3つの受信フィルタと3つのLNAと3つの周波数変換器と3つの狭帯域フィルタと1つのフィーダに接続した1つのコンバイナとを含む1つのTMAユニットに接続することもできるであろう。
【0031】
図12は、コンバイナ損失が低減されたマルチセクタオムニ基地局92の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。ここに、周波数変換は、中間周波数(IF)変換、狭帯域フィルタ、および、近似的に利用可能周波数バンドの中ではあるが異なるRF周波数への変換を含む。セクタ信号は、まずIF変換を行い、次に、周波数上で分離するための周波数変換を行い、その後に合成を行う、ことができる。このようにする理由は以下を含む。すなわち、(a)IFフィルタはRFフィルタよりも効率がよい、(b)IFダウンコンバージョンおよびIFアップコンバージョンはRF−RF変換よりもよく知られた技術である、および、(c)フィーダ周波数は利用可能周波数バンドの中の所望するところに置くことができる。基地局の中のミキサと局部発振器は、さらなる処理のために、種々の周波数をIFへのダウンコンバートを行う。
【0032】
図13Aおよび図13Bは、コンバイナ損失が低減され、またさらにダイバーシティを持つマルチセクタオムニ基地局94の、限定的でない別の実施形態例の機能ブロック図である。それぞれのセクタTMA181、182、および、183は、2つのダイバーシティ受信ブランチAおよびダイバーシティ受信ブランチBを含む。しかし、所望により3つ以上のダイバーシティブランチを用いることも可能である。簡単のために送信パスは省略してある。それぞれのTMAは、それぞれの第1のアンテナ101A、102A、および、103Aと接続する受信(Rx)フィルタ721A、722A、および、723A、および、それぞれの第2のアンテナ101B、102B、および、103Bと接続する受信(Rx)フィルタ721B、722B、および723Bを含む。
【0033】
第1のダイバーシティブランチの中のそれぞれの受信フィルタは、それぞれの増幅器741A、742A、および、743Aに接続し、第2のダイバーシティブランチの中のそれぞれの受信フィルタは、それぞれの増幅器741B、742B、および、743Bに接続している。それぞれの第1のブランチの増幅された出力は、例えば、それぞれのセクタ局部発振器781、782、および、783によって駆動される、対応する第1のミキサ761A、762A、および、763Aに接続する。それぞれの第2のブランチの増幅された出力は、対応する第2のミキサ761B、762B、および、763Bに接続し、ここで、例えば、同じそれぞれのセクタ局部発振器781、782、および、783によって生成される周波数変換信号と混合される。この限定的でない例では、それぞれのセクタに対する2つのダイバーシティ信号が他のセクタ信号とは異なる周波数に変換されるように、周波数変換信号は、それぞれのセクタに対して異なっている。第1のダイバーシティブランチの中のそれぞれのミキサの出力は、それぞれの周波数を中心とした、それぞれの狭帯域(NB)またはバンド通過フィルタ801A、802A、および、803Aを用いてフィルタされ、利用可能バンドの中での、他のミキサ積と雑音と干渉とが除去される。同様に、第2のダイバーシティブランチの中のそれぞれのミキサの出力は、それぞれの周波数を中心とした、それぞれの狭帯域(NB)またはバンド通過フィルタ801B、802B、および803Bを用いてフィルタされ、他のミキサ積が除去される。それぞれのセクタの中の2つの狭帯域フィルタは、同じそれぞれの周波数を中心としている。
【0034】
それぞれのセクタからの”A”ダイバーシティブランチ出力は、第1のコンバイナ62Aの中で合成され、それぞれのセクタからの”B”ダイバーシティブランチ出力は、第2のコンバイナ62Bの中で合成される。この方法では、第1のダイバーシティブランチからの、異なる周波数f1A、f2A、および、f3Aで受信されるTMA受信信号をオムニ基地局14に接続するのには、ただ一つのフィーダ16Aが必要なだけであり、第2のダイバーシティブランチからの、異なる周波数f1B、f2B、および、f3Bで受信されるTMA受信信号をオムニ基地局14に接続するのには、ただ一つのフィーダ16Bが必要なだけである。
【0035】
オムニ基地局ユニット14は、第1のフィーダ16Aに対して第1のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42A、および、第2のフィーダ16Bに対して第2のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42Bを含む。第1のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42Aからの出力はミキサ821A、822A、および、823Aに接続され、第2のデュプレックスフィルタならびに低雑音受信機ユニット42Bからの出力はミキサ821B、822B、および、823Bに接続される。単一の局部発振器LO1841からの出力はミキサ821A、821Bへの入力と混合され、これらの信号はIFまたは他の所望の周波数(例えば、ホモダインではベースバンド)へ変換され、861A、861Bでそれぞれフィルタされ、セクタ1からのダイバーシティ受信信号Rx1AおよびRx1Bが生成される。単一の局部発振器LO2842からの出力はミキサ822A、822Bへの入力と混合され、これらの信号はIFまたは他の所望の周波数へ変換され、862A、862Bでそれぞれフィルタされ、セクタ2からのダイバーシティ受信信号Rx2AおよびRx2Bが生成される。単一の局部発振器LO3843からの出力はミキサ823A、823Bへの入力と混合され、これらの信号はIFまたは他の所望の周波数(例えば、ホモダインではベースバンド)へ変換され、863A、863Bでそれぞれフィルタされ、セクタ3からのダイバーシティ受信信号Rx3AおよびRx3Bが生成される。
【0036】
図14は、コンバイナ損失が低減され、ただ1つのフィーダ16を用いてダイバーシティを行うマルチセクタオムニ基地局96の、限定的でないさらに別の実施形態例の機能ブロック図である。この限定的でない例では、3つのセクタS1〜S3があり、それぞれのセクタは2つのダイバーシティアンテナ10Aおよび10Bを含む。それぞれのダイバーシティアンテナは、自分自身のTMA(それぞれ181A〜183Bの内の1つ)を有し、TMAは、この例では、異なる周波数(それぞれf1A〜f3Bの内の1つ)で出力信号を生成する。これらの6つの異なる周波数のキャリアf1A〜f3Bは単一のコンバイナ62の中で合成され、単一のフィーダ16を通してオムニ基地局ユニット14に転送される。この限定的でない例では、それぞれのセクタダイバーシティ信号は異なる周波数なので、それらはコンバイナ62またはフィーダ16の中で直接には干渉を起こさない。図13A〜図13Bにおける実施形態例と比較すると、1つだけ少ない数のコンバイナとフィーダが用いられ、費用の節約になっている。しかしながら、欠点は、基地局に割り当てられた利用可能周波数バンドの大きさによって、6つのTMA信号f1A〜f3Bの間にガードバンドが、殆どないまたはない場合があることである。結果として干渉が加算され、そして、信号対雑音比が減少する可能性がある。さらに、基地局14の中のデュプレックス受信フィルタ30およびLNA34に関しては、図13A〜図13Bにおける実施形態例では2つ必要であるのに対して、この場合では1つだけでよい。一方、それぞれ6つのミキサ821A〜823Bに対して6つの異なる局部発振器信号LO1A〜LO3Bを得るために、6つ(図13A〜図13Bの3つと比較して)の異なる局部発振器841A〜843Bが必要である。
【0037】
これまで種々の実施形態が詳細に示され記載されたが、特許請求の範囲は、いずれの特定な実施形態または事例に限定されるものではない。上記の記載は、いずれの特定な構成要素、ステップ、範囲、または、機能も、必須であって、特許請求の範囲に含まれなければならないことを意味すると判読されるべきではない。特許の主題の範囲は、請求項によってのみ画定される。法的保護の範囲は、許可された請求項およびその均等物の中で記述される語によって画定される。いずれの請求項も、”のための手段(means for)”という語を用いないかぎり、合衆国憲法第35章第112条(35USC§112)第6段落の行使を意図するもではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オムニ無線基地局で使用される装置であって、
利用可能な周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連するキャリア信号を受信するためのアンテナ(10)を各々が有する複数のセクタアンテナユニット(18)と、
前記複数のアンテナユニットの1つで受信されたキャリア信号を、アンテナ周波数から該アンテナ周波数とは異なる各々の周波数に周波数変換する周波数変換器(76,78)と、
前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するコンバイナ(62)と、
を含み、前記複数のアンテナユニットと関連し前記コンバイナで合成された少なくとも2つのキャリア信号は異なる周波数であることを特徴とする装置。
【請求項2】
対応する周波数変換器を有する複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数より少ないことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
対応する周波数変換器を有する複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数と同じであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コンバイナは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するように構成され、合成された全てのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記コンバイナは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するように構成され、合成されるいくつかのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記周波数変換器は、
第1のLO周波数信号を提供するための第1の局部発振器(LO)(LOIF)と、
前記第1のLO周波数信号を使用して前記キャリア信号を中間周波数(IF)信号に周波数変換するための第1のミキサ(73)と、
前記IF信号をフィルタするための狭帯域IFフィルタ(75)と、
各々の周波数バンドに対応する第2のLO周波数信号を提供するための第2の局部発振器(78)と、
周波数変換された出力を生成するために前記第2のLO周波数信号と前記中間周波信号とを混合するための第2のミキサ(76)と、
前記周波数変換された出力をフィルタして前記各々の周波数にするためのフィルタ(80)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記周波数変換器は、
前記各々の周波数に対応する第1のLO周波数信号を提供するための第1の局部発振器(LO)(78)と、
前記第1のLO周波数信号を使用して前記関連するキャリア信号を周波数変換するための第1のミキサ(76)と、
前記第1のミキサの出力をフィルタして前記各々の周波数にするための狭帯域フィルタ(80)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
さらに、
前記コンポジット信号を転送するための、前記コンバイナに接続されたフィーダ(16)と、
前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するための、前記フィーダに接続された基地局ユニット(14)であって、該基地局ユニットは1以上の基地局ミキサ(82)を含み、該基地局ミキサの各々は更なる処理のために異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の対応する1つを中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成されている、基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
第1の基地局ミキサ(82A)は、前記フィーダのサブバンドの1つの中間周波数またはベースバンドへのダウンコンバートを容易にするために局部発振器信号を受信するよう構成され、第2の基地局ミキサ(82B)は、前記フィーダのサブバンドの他の1つの中間周波数またはベースバンドへのダウンコンバートを容易にするために他の局部発振器信号を受信するよう構成されていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
1以上の周波数変換器(76,78)が、対応する1以上の前記複数のアンテナユニット(18)に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
各々が対応する1以上の前記複数のアンテナユニットに関連する1以上の周波数変換器(76,78)が、前記コンバイナ(63)に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
各々の異なる周波数バンドが複数ある場合、該各々の異なる周波数は前記利用可能な周波数バンドにわたって分散されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記各々の周波数バンドは前記利用可能な周波数バンドにわたって均一に分散されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
各々のアンテナ装置(18)は、増幅器(74)に接続され前記受信信号を増幅するための、前記利用可能バンド幅に対応する受信フィルタ(72)を含む塔設置増幅器(TMA)ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記周波数変換器と前記コンバイナとは、単一のユニット(63,76,78)に結合されるか、または、別個の装置(62,76,78)であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項16】
さらに、
前記コンポジット信号を転送するための、前記コンバイナ(62)に接続されたフィーダ(16)と、
前記コンポジット信号からキャリア信号の各々を抽出するための、前記フィーダに接続された基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記基地局ユニットは、各々が更なる処理のために各々のキャリア信号を中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成された1以上のミキサ(82)を有するトランシーバを含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
セクタの各々は、第1のダイバーシティアンテナユニット(18A)と第2のダイバーシティアンテナユニット(18B)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記コンバイナは、
前記オムニ無線基地局との通信のための第1のコンポジット信号を生成するために、前記第1のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するための第1のコンバイナ(62A)と、
前記オムニ無線基地局との通信のための第2のコンポジット信号を生成するために、前記第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するための第2のコンバイナ(62B)と、
を含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
さらに、
前記第1のコンポジット信号を転送するための、前記第1のコンバイナに接続された第1のフィーダ(16A)と、
前記第2のコンポジット信号を転送するための、前記第2のコンバイナに接続された第2のフィーダ(16B)と、
前記第1および第2のコンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに関連するキャリア信号の各々を抽出するための、前記第1および第2のフィーダに接続された基地局ユニット(14)であって、該基地局ユニットは1以上の基地局ミキサ(82A,82B)を含み、該基地局ミキサの各々は更なる処理のために異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の対応する1つを中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成されている、基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記コンバイナは、前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記第1および第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
さらに、
前記コンポジット信号を転送するための、前記コンバイナ(62)に接続されたフィーダ(16)と、
前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニット(18)に関連するキャリア信号の各々を抽出するための、前記フィーダに接続された基地局ユニット(14)であって、該基地局ユニットは1以上の基地局ミキサ(82)を含み、該基地局ミキサの各々は更なる処理のために異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の対応する1つを中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成されている、基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
1以上の狭帯域フィルタ(80)が、前記コンバイナ(63)に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項24】
アンテナ(10)を各々が有する複数のセクタアンテナユニット(18)を含むオムニ無線基地局において使用される方法であって、
前記複数のセクタアンテナユニットの各々が、利用可能な周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連するキャリア信号を受信するステップと、
前記複数のアンテナユニットの1つで受信されたキャリア信号を、アンテナ周波数から該アンテナ周波数とは異なる各々の周波数に周波数変換するステップと、
前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するステップと、
を含み、前記複数のアンテナユニットと関連しコンバイナで合成された少なくとも2つのキャリア信号は異なる周波数であることを特徴とする方法。
【請求項25】
対応する周波数変換が実行される複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数より少ないことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
対応する周波数変換が実行される複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数と同じであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記合成するステップは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するステップを含み、合成された全てのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記合成するステップは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するステップを含み、合成されるいくつかのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記周波数変換するステップは、
第1の局部発振(LO)周波数信号を提供するステップと、
前記第1のLO周波数信号を使用して前記キャリア信号を中間周波数信号に周波数変換するステップと、
前記中間周波数信号をフィルタするために狭帯域中間周波数を使用するステップと、
各々の周波数バンドに対応する第2のLO周波数信号を提供するステップと、
周波数変換された出力を生成するために前記第2のLO周波数信号とフィルタされた前記中間周波信号とを混合するステップと、
前記各々の周波数にするため前記周波数変換された出力をバンドパスフィルタするステップと、
を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記周波数変換するステップは、
前記各々の周波数に対応する第1の局部発振(LO)周波数信号を提供するステップと、
周波数変換された出力を生成するために前記第1のLO周波数信号を使用して前記関連するキャリア信号を周波数変換するステップと、
前記各々の周波数にするため前記周波数変換された出力を狭帯域フィルタするステップと、
を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項31】
さらに、
フィーダを介して前記コンポジット信号を基地局ユニットに転送するステップと、
前記基地局装置において、前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するステップであって、更なる処理のための異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の少なくとも1つの中間周波数またはベースバンドへの周波数変換を含む、抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記基地局ユニットの少なくとも2つの基地局ミキサ(82A,82B)の各々は、異なる局部発振信号を受信することを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
各々の異なる周波数が複数ある場合、該各々の異なる周波数は前記利用可能な周波数バンドにわたって分散されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項34】
前記各々の周波数は前記利用可能な周波数バンドにわたって均一に分散されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
さらに、
フィーダを介して前記コンポジット信号を基地局ユニットに転送するステップと、
前記基地局装置において、前記コンポジット信号からキャリア信号の各々を抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項36】
セクタの各々は、第1のダイバーシティアンテナユニット(10A)と第2のダイバーシティアンテナユニット(10B)とを含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記合成するステップは、
前記オムニ無線基地局との通信のための第1のコンポジット信号を生成するために、第1のコンバイナ(62A)において、前記第1のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するステップと、
前記オムニ無線基地局との通信のための第2のコンポジット信号を生成するために、第2のコンバイナ(62B)において、前記第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するステップと、
を含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
さらに、
第1のフィーダ(16A)を介して前記第1のコンポジット信号を転送するステップと、
第2のフィーダ(16B)を介して前記第2のコンポジット信号を転送するステップと、
前記基地局装置において、前記第1および第2のコンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するステップであって、更なる処理のための異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の少なくとも1つの中間周波数またはベースバンドへの周波数変換を含む、抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記合成するステップは、前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記第1および第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するステップを含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項40】
さらに、
フィーダを介して前記コンポジット信号を転送するステップと、
前記基地局装置において、前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するステップであって、更なる処理のための異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の少なくとも1つの中間周波数またはベースバンドへの周波数変換を含む、抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項1】
オムニ無線基地局で使用される装置であって、
利用可能な周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連するキャリア信号を受信するためのアンテナ(10)を各々が有する複数のセクタアンテナユニット(18)と、
前記複数のアンテナユニットの1つで受信されたキャリア信号を、アンテナ周波数から該アンテナ周波数とは異なる各々の周波数に周波数変換する周波数変換器(76,78)と、
前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するコンバイナ(62)と、
を含み、前記複数のアンテナユニットと関連し前記コンバイナで合成された少なくとも2つのキャリア信号は異なる周波数であることを特徴とする装置。
【請求項2】
対応する周波数変換器を有する複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数より少ないことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
対応する周波数変換器を有する複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数と同じであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コンバイナは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するように構成され、合成された全てのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記コンバイナは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するように構成され、合成されるいくつかのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記周波数変換器は、
第1のLO周波数信号を提供するための第1の局部発振器(LO)(LOIF)と、
前記第1のLO周波数信号を使用して前記キャリア信号を中間周波数(IF)信号に周波数変換するための第1のミキサ(73)と、
前記IF信号をフィルタするための狭帯域IFフィルタ(75)と、
各々の周波数バンドに対応する第2のLO周波数信号を提供するための第2の局部発振器(78)と、
周波数変換された出力を生成するために前記第2のLO周波数信号と前記中間周波信号とを混合するための第2のミキサ(76)と、
前記周波数変換された出力をフィルタして前記各々の周波数にするためのフィルタ(80)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記周波数変換器は、
前記各々の周波数に対応する第1のLO周波数信号を提供するための第1の局部発振器(LO)(78)と、
前記第1のLO周波数信号を使用して前記関連するキャリア信号を周波数変換するための第1のミキサ(76)と、
前記第1のミキサの出力をフィルタして前記各々の周波数にするための狭帯域フィルタ(80)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
さらに、
前記コンポジット信号を転送するための、前記コンバイナに接続されたフィーダ(16)と、
前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するための、前記フィーダに接続された基地局ユニット(14)であって、該基地局ユニットは1以上の基地局ミキサ(82)を含み、該基地局ミキサの各々は更なる処理のために異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の対応する1つを中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成されている、基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
第1の基地局ミキサ(82A)は、前記フィーダのサブバンドの1つの中間周波数またはベースバンドへのダウンコンバートを容易にするために局部発振器信号を受信するよう構成され、第2の基地局ミキサ(82B)は、前記フィーダのサブバンドの他の1つの中間周波数またはベースバンドへのダウンコンバートを容易にするために他の局部発振器信号を受信するよう構成されていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
1以上の周波数変換器(76,78)が、対応する1以上の前記複数のアンテナユニット(18)に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
各々が対応する1以上の前記複数のアンテナユニットに関連する1以上の周波数変換器(76,78)が、前記コンバイナ(63)に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
各々の異なる周波数バンドが複数ある場合、該各々の異なる周波数は前記利用可能な周波数バンドにわたって分散されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記各々の周波数バンドは前記利用可能な周波数バンドにわたって均一に分散されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
各々のアンテナ装置(18)は、増幅器(74)に接続され前記受信信号を増幅するための、前記利用可能バンド幅に対応する受信フィルタ(72)を含む塔設置増幅器(TMA)ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記周波数変換器と前記コンバイナとは、単一のユニット(63,76,78)に結合されるか、または、別個の装置(62,76,78)であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項16】
さらに、
前記コンポジット信号を転送するための、前記コンバイナ(62)に接続されたフィーダ(16)と、
前記コンポジット信号からキャリア信号の各々を抽出するための、前記フィーダに接続された基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記基地局ユニットは、各々が更なる処理のために各々のキャリア信号を中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成された1以上のミキサ(82)を有するトランシーバを含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
セクタの各々は、第1のダイバーシティアンテナユニット(18A)と第2のダイバーシティアンテナユニット(18B)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記コンバイナは、
前記オムニ無線基地局との通信のための第1のコンポジット信号を生成するために、前記第1のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するための第1のコンバイナ(62A)と、
前記オムニ無線基地局との通信のための第2のコンポジット信号を生成するために、前記第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するための第2のコンバイナ(62B)と、
を含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
さらに、
前記第1のコンポジット信号を転送するための、前記第1のコンバイナに接続された第1のフィーダ(16A)と、
前記第2のコンポジット信号を転送するための、前記第2のコンバイナに接続された第2のフィーダ(16B)と、
前記第1および第2のコンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに関連するキャリア信号の各々を抽出するための、前記第1および第2のフィーダに接続された基地局ユニット(14)であって、該基地局ユニットは1以上の基地局ミキサ(82A,82B)を含み、該基地局ミキサの各々は更なる処理のために異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の対応する1つを中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成されている、基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記コンバイナは、前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記第1および第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
さらに、
前記コンポジット信号を転送するための、前記コンバイナ(62)に接続されたフィーダ(16)と、
前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニット(18)に関連するキャリア信号の各々を抽出するための、前記フィーダに接続された基地局ユニット(14)であって、該基地局ユニットは1以上の基地局ミキサ(82)を含み、該基地局ミキサの各々は更なる処理のために異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の対応する1つを中間周波数またはベースバンドに周波数変換するよう構成されている、基地局ユニット(14)と、
を含むことを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
1以上の狭帯域フィルタ(80)が、前記コンバイナ(63)に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項24】
アンテナ(10)を各々が有する複数のセクタアンテナユニット(18)を含むオムニ無線基地局において使用される方法であって、
前記複数のセクタアンテナユニットの各々が、利用可能な周波数バンドの中のアンテナ周波数に関連するキャリア信号を受信するステップと、
前記複数のアンテナユニットの1つで受信されたキャリア信号を、アンテナ周波数から該アンテナ周波数とは異なる各々の周波数に周波数変換するステップと、
前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するステップと、
を含み、前記複数のアンテナユニットと関連しコンバイナで合成された少なくとも2つのキャリア信号は異なる周波数であることを特徴とする方法。
【請求項25】
対応する周波数変換が実行される複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数より少ないことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
対応する周波数変換が実行される複数のセクタアンテナユニットの数は、該複数のセクタアンテナユニットの数と同じであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記合成するステップは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するステップを含み、合成された全てのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記合成するステップは、コンポジット信号を生成するために前記複数のアンテナユニットの各々と関連する複数のキャリア信号を合成するステップを含み、合成されるいくつかのキャリア信号は異なる周波数と関連していることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記周波数変換するステップは、
第1の局部発振(LO)周波数信号を提供するステップと、
前記第1のLO周波数信号を使用して前記キャリア信号を中間周波数信号に周波数変換するステップと、
前記中間周波数信号をフィルタするために狭帯域中間周波数を使用するステップと、
各々の周波数バンドに対応する第2のLO周波数信号を提供するステップと、
周波数変換された出力を生成するために前記第2のLO周波数信号とフィルタされた前記中間周波信号とを混合するステップと、
前記各々の周波数にするため前記周波数変換された出力をバンドパスフィルタするステップと、
を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記周波数変換するステップは、
前記各々の周波数に対応する第1の局部発振(LO)周波数信号を提供するステップと、
周波数変換された出力を生成するために前記第1のLO周波数信号を使用して前記関連するキャリア信号を周波数変換するステップと、
前記各々の周波数にするため前記周波数変換された出力を狭帯域フィルタするステップと、
を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項31】
さらに、
フィーダを介して前記コンポジット信号を基地局ユニットに転送するステップと、
前記基地局装置において、前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するステップであって、更なる処理のための異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の少なくとも1つの中間周波数またはベースバンドへの周波数変換を含む、抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記基地局ユニットの少なくとも2つの基地局ミキサ(82A,82B)の各々は、異なる局部発振信号を受信することを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
各々の異なる周波数が複数ある場合、該各々の異なる周波数は前記利用可能な周波数バンドにわたって分散されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項34】
前記各々の周波数は前記利用可能な周波数バンドにわたって均一に分散されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
さらに、
フィーダを介して前記コンポジット信号を基地局ユニットに転送するステップと、
前記基地局装置において、前記コンポジット信号からキャリア信号の各々を抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項36】
セクタの各々は、第1のダイバーシティアンテナユニット(10A)と第2のダイバーシティアンテナユニット(10B)とを含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記合成するステップは、
前記オムニ無線基地局との通信のための第1のコンポジット信号を生成するために、第1のコンバイナ(62A)において、前記第1のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するステップと、
前記オムニ無線基地局との通信のための第2のコンポジット信号を生成するために、第2のコンバイナ(62B)において、前記第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するステップと、
を含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
さらに、
第1のフィーダ(16A)を介して前記第1のコンポジット信号を転送するステップと、
第2のフィーダ(16B)を介して前記第2のコンポジット信号を転送するステップと、
前記基地局装置において、前記第1および第2のコンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するステップであって、更なる処理のための異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の少なくとも1つの中間周波数またはベースバンドへの周波数変換を含む、抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記合成するステップは、前記オムニ無線基地局との通信のためのコンポジット信号を生成するために、前記第1および第2のダイバーシティアンテナユニットの各々と関連するキャリア信号を合成するステップを含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項40】
さらに、
フィーダを介して前記コンポジット信号を転送するステップと、
前記基地局装置において、前記コンポジット信号から前記複数のセクタアンテナユニットに対応するキャリア信号の各々を抽出するステップであって、更なる処理のための異なる周波数に関連する各々のキャリア信号の少なくとも1つの中間周波数またはベースバンドへの周波数変換を含む、抽出するステップと、
を含むことを特徴とする請求項39に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【公開番号】特開2012−130021(P2012−130021A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−5646(P2012−5646)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【分割の表示】特願2008−552262(P2008−552262)の分割
【原出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−5646(P2012−5646)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【分割の表示】特願2008−552262(P2008−552262)の分割
【原出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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