説明

マルチメディアデータ記録再生装置

【課題】 他の機器への接続間違い等の発生を防止する。
【解決手段】 ステージユニット4からオーディオデータをパケット化したパケット信号が伝送される伝送路8を介して、オーディオデータ取り込み部12が前記パケット信号を取り込み、元のオーディオデータに変換し、記憶部20に記憶させる。オーディオデータ送出部32が、記憶部20に記憶されたオーディオデータを再度パケット化して伝送路8を介してミキサー6に伝送する。経路切替制御部10が、ステージユニット4、ミキサー6と、オーディオデータ取り込み部12とオーディオデータ送出部32とを切替制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送受信機能を有する装置間において、マルチメディアデータをパケット化して伝送路を伝送されているパケット化マルチメディアデータを記録再生する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送受信機能を有する装置間において、マルチメディアデータをパケット化して、伝送路を介して伝送するシステムとして、例えば非特許文献1に開示されているような技術がある。この技術では、例えばコンサートホールなどのステージに配置された多数の音声信号を、ステージから離れたコントロールブースに伝送するために使用するもので、ステージ側に送受信機能を有する装置としてステージユニットが配置され、これに接続された複数の楽器やマイクロホンからの音声信号をパケット化して、コントロールブースに送受信機能を有する機器として配置されたミキサーに伝送路を介して伝送し、ミキサーにおいて音声信号に変換して、ミキシング処理を行った後、再び、パケット化してステージ側のステージユニットに上記伝送路を介して供給して、音声信号に変換して、スピーカに供給したり、モニタ装置に供給したりすることがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】ローランド業務用音響/映像機器カタログ Vol.29 2010年11月作成 第50頁乃至第73頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この技術において、ミキサーから出力されるマルチチャンネル信号を記録再生装置によって記録し、その後に再生しマルチチャンネル信号としてミキサーやステージユニットに伝送することがある。記録再生装置での記録は、ミキサーからのマルチチャンネル出力信号を記録再生装置に入力して行う。記録再生装置からの再生は、記録再生装置からのマルチチャンネル出力信号をミキサーの各チャンネルに入力して行う。従来技術においてこれらの入出力間のやりとりは、パケット化されたデータではなく一般的なデジタル信号によるものであった。
【0005】
このような構成では、記録再生装置からのマルチチャンネル出力信号をミキサーやステージユニットに伝送する場合には、今までステージユニットからの信号をミキサーに取り込むように接続していたのを、記録再生装置からのマルチチャンネル出力信号をミキサーの各チャンネルに取り込むように接続を変更する必要がある。しかし、このような作業は、面倒であり、例えば接続間違い等が生じる虞があり、その結果、ミキサーからのマルチチャンネル信号を記録再生装置に記録することができなかったり、記録したマルチチャンネル信号をステージユニットに出力できなかったりする虞がある。
【0006】
本発明は、このような接続間違い等が生じることがないマルチメディアデータ記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様のマルチメディアデータ記録再生装置は、デジタル音声及び映像のうち一方または双方を含むマルチメディアデータをパケット化しているパケット化マルチメディアデータが伝送される伝送路に、他の送受信機能を有する装置とともに接続される。このマルチメディアデータ記録再生装置は、取り込み手段を有し、この取り込み手段は、前記パケット化マルチメディアデータを取り込み、前記パケット化マルチメディアデータを前記マルチメディアデータに変換し出力する。この取り込み手段が出力するマルチメディアデータを記憶手段が記憶し読み出して出力する。前記記憶手段が出力する前記マルチメディアデータを送出手段はパケット化して前記伝送路に伝送する。前記伝送路に接続される前記送受信機能を有する装置と前記取り込み手段と前記送出手段との接続状態を切替制御手段が制御する。
【0008】
このように構成されたマルチメディアデータ記録再生装置では、パケット化マルチメディアデータを取り込む場合にも、パケット化したマルチメディアデータを送出する場合にも、マルチメディアデータ記録再生装置は、双方向に伝送可能であり、切替制御手段が、前記送受信機能を有する装置と前記取り込み手段と前記送出手段との接続状態を切替制御するので、接続を変更する必要がない。よって、接続間違い等が生じることはない。
【0009】
前記伝送路には、送受信機能を有する装置として、送受信機能を有する第1の装置と送受信機能を有する第2の装置が接続されることがある。この場合、第1のモードにおいて前記切替制御手段は、前記第1の装置と前記第2の装置を接続ぜず、かつ前記送出手段と前記第2の装置を接続するよう制御する。第2のモードにおいて前記切替制御手段は、前記第1の装置と前記第2の装置を接続し、かつ前記第1の装置と前記取り込み手段を接続するように制御する。
【0010】
このように構成すると、第1のモードでは、第1の装置と第2の装置とを接続せずに、送出手段からのパケット化マルチメディアデータを第2の装置に供給するので、第2の装置では、マルチメディアデータ記録再生装置の送出手段からのパケット化マルチメディアデータを、あたかも第1の装置から供給されているかのように処理することができる。第2のモードでは、第1の装置からのパケット化マルチメディアデータを第2の装置に供給するとともに、第1の装置からのパケット化マルチメディアデータがマルチメディアデータ記録再生装置の取り込み手段に供給されているので、第1の装置からのパケット化マルチメディアデータに基づくマルチメディアデータをマルチメディアデータ記録再生装置の記憶手段に記憶させることができる。
【0011】
前記マルチメディアデータは、複数チャンネルによって構成されたものとすることができる。この場合、前記記憶手段は、選択されたチャンネルのマルチメディアデータを記憶する。前記複数チャンネルの選択は、例えば入力パッチベイによって行うことができる。このようにマルチメディアデータが複数チャンネルで構成されている場合、複数チャンネルのうち所望のチャンネルのみを選択して、記録させることができる。
【0012】
前記マルチメディアデータは、複数チャンネルによって構成されたものとすることができる。この場合、前記取り込み手段が出力するマルチメディアデータ及び前記記憶手段が出力するマルチメディアデータのうち選択されたチャンネルのマルチメディアデータをモニタリング用に出力するモニタリング手段を有する。
【0013】
このようにモニタリング手段を設けることによって、実際には記録されていないが、記録再生装置に入力されたマルチメディアデータをモニタリングしたり、記憶手段が出力するマルチメディアデータのうち選択されたチャンネルのマルチメディアデータをモニタリングしたりすることができる。
【0014】
前記パケット化マルチメディアデータを前記記憶手段を制御するためのパケット化された制御データを含むものとすることができる。この場合、制御データ取り込み手段が、前記パケット化マルチメディアデータを取り込み、前記パケット化された制御データを前記制御データに変換して出力する。記録再生制御手段が、前記制御データ取り込み手段が出力する制御データに基づいて前記記憶手段を制御する。
【0015】
このように構成すると、マルチメディアデータを記憶手段に記憶させる状態や、マルチメディアデータを記憶手段から出力させる状態を、外部から制御することができる。例えば、前記マルチメディアデータが複数チャンネルによって構成されたものである場合、前記記憶手段は、前記記録再生制御手段が選択するチャンネルのマルチメディアデータを記憶する。
【0016】
前記マルチメディアデータが、複数チャンネルによって構成されたものの場合、モニタリング手段が、前記取り込み手段の出力するマルチメディアデータ及び前記記憶手段の出力するマルチメディアデータのうち、前記記録再生制御手段が選択するチャンネルのマルチメディアデータをモニタリング用に出力する
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、記録する場合と再生する場合とで、接続を変更する必要が無く、接続間違い等による記録不良や再生不良が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態のマルチメディアデータ記録再生装置の機能ブロック図である。
【図2】図1のマルチメディアデータ記録再生装置の経路切換制御部の動作説明図である。
【図3】図1のマルチメディアデータ記録再生装置の回路ブロック図である。
【図4】図1のマルチメディアデータ記録再生装置と共に使用されるステージユニットの回路ブロック図である。
【図5】図1のマルチメディアデータ記録再生装置と共に使用されるミキサーの回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一実施形態のマルチメディアデータ記録再生装置2は、図1に示すように、送受信機能を有する装置、ステージユニット4及びミキサー6と共に使用される。ステージユニット4は、例えばコンサートホールのステージに配置され、ステージ上での電子楽器での演奏音、歌唱などを異なるチャンネルでデジタル化したオーディオデータをパケット化し、そのパケット信号を伝送路8を介して伝送する。ミキサー6では、伝送路8を介して伝送された信号を元のオーディオデータに変換し、ミキシング処理をして、このミキシング処理データをパケット化したパケット信号を、伝送路8を介して伝送する。ステージユニット4は、パケット信号を元のミキシング処理データに変換し、アナログ化してステージ上のスピーカに供給したり、ステージ上のモニタ装置に供給したりする。伝送路としてはLANケーブル等を使用できる。
【0020】
伝送路8、8間にマルチメディアデータ記録再生装置2が接続されている。マルチメディアデータ記録再生装置2は、例えば、ミキサー6の近傍に配置されており、ステージユニット4からのパケット信号またはミキサー6からのパケット信号を取り込み、マルチチャンネル出力データあるいはミキシング処理データを元のオーディオデータに変換して、記憶する。また、記憶したマルチチャンネル出力データあるいはミキシング処理データを再度パケット信号に変換して、ステージユニット4、ミキサー6のいずれか一方または双方に伝送する。この場合、マルチメディアデータ記録再生装置2、ステージユニット4及びミキサー6は、伝送路8、8を介して双方向に通信可能なものであるので、記録する場合と再生する場合とで、マルチメディアデータ記録再生装置2において配線の変更は、不要である。
【0021】
このマルチメディアデータ記録再生装置2には、ステージユニット4からパケット信号が伝送されている。マルチメディアデータ記録再生装置2は、切替制御手段、例えば経路切換制御部10を有している。この経路切換制御部10を介して供給されたステージユニット4からのパケット信号は、データの種類に対応する取り込み手段、例えばオーディオデータ取り込み部12によって元のオーディオデータに変換される。取り込み手段はデータの種類毎に用意され、それらがパケット処理部11を構成する。この変換によって、元のオーディオデータが複数のオーディオチャンネルから成る場合、元のオーディオデータと同じ複数のオーディオチャンネルのものとされる。これらオーディオデータは録音部14に供給される。また、パケット信号に含まれていた制御データがパケット処理部11の制御データ取り込み手段、例えば制御データ取り込み部16によって取り込まれる。その制御データが、対応するパケット化されたオーディオデータを記録することを指示されたものである場合、この制御データに従って記録再生制御手段の一部である制御部18が録音部14に対して指示を与えて、対応するパケット信号を変換したオーディオデータを、記憶手段、例えば記憶部20に記憶させる。記憶部20として、ハードディスク、USBメモリ等を使用することができる。別の種類のデータ、例えば映像信号データが同時に伝送されている場合には同様に、パケット処理部11を構成する図示していない別の取り込み手段によって処理され、記憶部20に記憶される。
【0022】
また、オーディオ-データ取り込み部12から出力されるマルチチャンネル出力データあるいはミキシング処理データは、モニタリング手段、例えばモニタ部22に供給される。従って、モニタ部22によってモニタリングすることによって、例えばオーディオデータのいずれのオーディオチャンネルを記憶するかを決定することができる。
【0023】
録音部14は、従来のミキサーと同様に入力パッチベイ24を有している。この入力パッチベイ24によって、いずれの入力チャンネルに、パケット処理部11によって復元されたオーディオデータのいずれのオーディオチャンネルを割り当てるかを決定する。入力パッチベイ24での割り当ては、このマルチメディアデータ記録再生装置2の使用者が手動操作によって行ってもよいし、ミキサー6から制御データをパケットによって伝送し、制御することもできる。上記の説明は、ステージユニット4からのオーディオデータが記録される場合のものであるが、ミキサー6からのミキシング処理データも同様にして記憶部20に記録させることができる。
【0024】
次にマルチメディアデータ記録再生装置2の再生動作について説明する。記憶部20に記憶された複数チャンネルのオーディオデータは、再生部26に供給され、再生部26が有する出力バッチベイ28によっていずれかの出力チャンネルにそれぞれ割り当てられ、出力される。この再生部26の出力は、モニタ部22によってモニタリング可能である。出力バッチベイ28での割り当ては、手動によって行うこともできるし、ミキサー6からの制御データをパケット化したものを制御データ取り込み部16で取り込んだものに基づいて記録再生制御手段の一部をなす制御部30が行うこともできる。また、同様にして伝送されるミキサー6からの制御データによって再生部26で再生するオーディオチャンネルを選択することもできる。
【0025】
再生部26から再生されたオーディオデータは、送出手段、例えばオーディオデータ送出部32に供給され、ここでパケット化され、経路切換制御部10から伝送路8、8を介してステージユニット4及びミキサー6に伝送される。以上がマルチメディアデータ記録再生装置2の再生動作である。
【0026】
経路切換制御部10は、第2のモードにおいて、図2(b)に示すように、機能的には、ステージユニット4とマルチメディアデータ記録再生装置2とを接続する伝送路8と、マルチメディアデータ記録再生装置2とミキサー6とを接続する伝送路8との間を、パケット信号を伝送させる開閉スイッチ34によって接続する。従って、ステージユニット4からのパケット信号は、マルチメディアデータ記録再生装置2に供給されると共に、ミキサー6にも伝送され、ミキサー6からのパケット信号もマルチメディアデータ記録再生装置2に供給されると共に、ステージユニット4にも伝送される。また、ステージユニット4からのパケット信号は、経路切換制御部10の経路切換部36のステージユニット4側切換スイッチ36aを介してパケット処理部11に供給される。パケット処理部11に供給されたパケット信号は、データの種類に対応した取り込み手段、例えばオーディオデータ取り込み部12によりデータに変換される。このような制御を行うことにより、例えばミキサー6はライブ演奏のミキシング処理を行い、同時にマルチメディアデータ記録再生装置2はライブ演奏をマルチチャンネルで録音することができる。同様に開閉スイッチ34を閉じ、ミキサー6からのパケット信号を、ミキサー側切換スイッチ36bを介してパケット処理部11に供給することもできる。このような制御を行うことにより、例えばミキサー6はライブ演奏のミキシング処理を行い、同時にマルチメディアデータ記録再生装置2はライブ演奏のミキシング処理データを録音することができる。
【0027】
また第1のモードでは、図2(a)に示すように、開閉スイッチ34を開き、ミキサー側切換スイッチ36bを介してパケット処理部11からのパケット信号をミキサー6に供給する。パケット処理部11から供給されるパケット信号は、データの種類に対応した送出手段、例えばオーディオデータ送出部32によりパケット信号に変換されたものである。このような制御を行うことにより、マルチメディアデータ記録再生装置2から送っているにも拘わらず、ステージユニット4からミキサー6にパケット信号を伝送しているかのようにマルチメディアデータ記録再生装置2が振る舞うことができる。例えば、楽器演奏者が実際に楽器を演奏しなくても、ミキサー6においてライブ演奏でのミキシングのためのリハーサルや調整、サウンドチェックを行うことができる。同様に、開閉スイッチ34を開き、ステージユニット4側切換スイッチ36aを介してパケット処理部11からのパケット信号をステージユニット4に供給することによって、マルチメディアデータ記録再生装置2から送っているにも拘わらず、ミキサー6からステージユニット4にパケット信号を伝送しているかのようにマルチメディアデータ記録再生装置2が振る舞うことができる。
【0028】
図3に、マルチメディアデータ記録再生装置2の回路ブロック図を示す。伝送路8、8を介してステージユニット4、ミキサー6に接続されるポート38、40を有している。これらポートは、物理層及びトランス回路42、44を介してFPGA46に接続されている。FPGA46は、図1に示した経路回路切換部10、パケット処理部11として機能する。また、FPGA46に接続されたD/A変換器48、モニターアウトポート50が、図1のモニタ部22として機能する。また、FPGA46は、CPU52に接続されている。CPU52が、図1に示す録音部14、再生部26、制御部18として機能する。CPU52には、I/Oユニット54を介して記憶装置58が接続され、これらが図1に示す記憶部20として機能する。なお、CPU52には、ROM62及びRAM64が接続されている。
【0029】
図4に、ステージユニット4の回路ブロック図を示す。複数、例えば4つの入力ポート(図示せず)に供給されたアナログ信号を増幅器66、66、66、66を介してA/D変換器68、68、68、68でオーディオデータに変換し、これらをI/Oユニット70を介してCPU72に供給する。CPU72は、オーディオデータをパケット化したパケット信号を物理層及びトランス回路74を介してポート76に供給する。ポート76は伝送路8に接続されているので、パケット信号はマルチメディアデータ記録再生装置2やミキサー6に供給される。また、マルチメディアデータ記録再生装置2やミキサー6から伝送路8を介してポート76に供給されたパケット信号は、物理層及びトランス回路74を介してCPU72に供給され、ここで元のオーディオデータまたはミキシング処理データに変換され、D/A変換器78、78、78、78においてアナログ信号に変換され、増幅器80、80、80、80において増幅され、図示しない出力ポートにそれぞれ供給される。なお、CPU72には、ROM82及びRAM84が接続されている。
【0030】
図5は、ミキサー6の機能ブロック図で、マルチメディアデータ記録再生装置2、ステージユニット4からのパケット信号は、図示しないポートからパケット信号入力部86に入力され、オーディオデータに変換され、入力バッチベイ88に供給される。入力バッチベイ88には、ミキサー6に入力されたオーディオ信号をA/D変換器90でオーディオデータに変換したものも供給される。これらオーディオデータは、入力バッチベイ88によって各入力チャンネルの音声処理部92、92・・・に供給され、ここでフェーダー、パン、イコライザー、リミッター、コンプレッサー等の音声処理が行われ、バス94を介して各出力チャンネルの音声処理部96、96・・・に供給され、イコライザー、ディレイなどの処理が行われ、出力バッチベイ98に供給される。出力バッチベイ98によって選択された出力チャンネル音声処理部96の出力信号がパケット信号出力部100に供給されて、パケット信号に変換され、図示しないポートから伝送路8、8を介してマルチメディアデータ記録再生装置2、ステージユニット4に供給される。
【0031】
上記の実施形態では、マルチメディアデータとしてオーディオデータのみを使用したが、これに限ったものではなく、映像データを使用することもできるし、映像データとオーディオデータとの双方を使用することもできる。映像データを送受する場合、ステージユニット4に代えて、ビデオカメラのビデオデータやオーディオデータのパケット信号を送受するI/Oユニットを使用でき、ミキサー6に代えてビデオスイッチャ、ビデオミキサやAVミキサー、ビジュアルシンセサイザー等を使用できる。
【0032】
また第1のモードでは、ミキサー6においてライブ演奏でのミキシングのためのリハーサルや調整、サウンドチェックを行うことができるが、このとき開閉スイッチ34を閉じ、ステージユニット4の任意のチャンネルの信号をミキサー6に送れば、カラオケのような使い方をすることも可能である。
【符号の説明】
【0033】
2 マルチメディアデータ記録再生装置
4 ステージユニット(送受信機能を有する第1の装置)
6 ミキサー(送受信機能を有する第2の装置)
8 伝送路(ネットワークケーブル等)
10 経路切替制御部(切替制御手段)
11 パケット処理部(取り込み手段、送出手段、制御データ取り込み手段)
12 オーディオデータ取り込み部(取り込み手段)
14 録音部(記憶手段)
16 制御データ取り込み部(制御データ取り込み手段)
18 制御部(記録再生制御手段)
20 記憶部(記憶手段)
26 再生部(記憶手段)
30 制御部(記録再生制御手段)
32 オーディオデータ送出部(送出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル音声及び映像のうち一方または双方を含むマルチメディアデータをパケット化しているパケット化マルチメディアデータが伝送される伝送路に、他の送受信機能を有する装置とともに接続されるマルチメディアデータ記録再生装置であって、
前記パケット化マルチメディアデータを取り込み、前記パケット化マルチメディアデータを前記マルチメディアデータに変換し出力する取り込み手段と、
この取り込み手段が出力するマルチメディアデータを記憶し読み出して出力する記憶手段と、
前記記憶手段が出力する前記マルチメディアデータをパケット化して前記伝送路に伝送可能な送出手段と、
前記伝送路に接続される前記送受信機能を有する装置と前記取り込み手段と前記送出手段との接続状態を制御する切替制御手段と、
を具備することを特徴とするマルチメディアデータ記録再生装置。
【請求項2】
前記伝送路には、前記送受信機能を有する装置として、送受信機能を有する第1の装置と送受信機能を有する第2の装置が接続され、
第1のモードにおいて前記切替制御手段は、前記第1の装置と前記第2の装置は接続されず、かつ前記送出手段と前記第2の装置が接続されるよう制御し、
第2のモードにおいて前記切替制御手段は、前記第1の装置と前記第2の装置が接続され、かつ前記第1の装置と前記取り込み手段が接続されるよう制御することを特徴とする請求項1に記載のマルチメディアデータ記録再生装置。
【請求項3】
前記マルチメディアデータは、複数チャンネルによって構成され、
前記記憶手段は、選択されたチャンネルのマルチメディアデータを記憶する請求項1または2に記載のマルチメディアデータ記録再生装置。
【請求項4】
前記複数チャンネルの選択は、入力パッチベイによって行われる請求項3に記載のマルチメディアデータ記録再生装置。
【請求項5】
前記マルチメディアデータは、複数チャンネルによって構成され、
前記取り込み手段が出力するマルチメディアデータ及び前記記憶手段が出力するマルチメディアデータのうち選択されたチャンネルのマルチメディアデータをモニタリング用に出力するモニタリング手段を有する請求項1または2に記載のマルチメディアデータ記録再生装置。
【請求項6】
前記パケット化マルチメディアデータは前記記憶手段を制御するためのパケット化された制御データを含むものであり、
前記パケット化マルチメディアデータを取り込み、前記パケット化された制御データを前記制御データに変換して出力する制御データ取り込み手段と、
前記制御データ取り込み手段が出力する制御データに基づいて前記記憶手段を制御する記録再生制御手段と、を具備することを特徴とする請求項1または2に記載のマルチメディアデータ記録再生装置。
【請求項7】
前記マルチメディアデータは複数チャンネルによって構成され、
前記記憶手段は、前記記録再生制御手段が選択するチャンネルのマルチメディアデータを記憶することを特徴とする請求項6記載のマルチメディアデータ記録再生装置。
【請求項8】
前記マルチメディアデータは、複数チャンネルによって構成され、
前記取り込み手段が出力するマルチメディアデータ及び前記記憶手段が出力するマルチメディアデータのうち前記記録再生制御手段が選択するチャンネルのマルチメディアデータをモニタリング用に出力するモニタリング手段を有する請求項6に記載のマルチメディアデータ記録再生装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−205050(P2012−205050A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67337(P2011−67337)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000116068)ローランド株式会社 (175)