説明

マルチモード無線ローカルエリアネットワーク及び無線周波数識別資産タグ

WLAN/RFIDシステムにおいて使用する資産タグを提供する。前記資産タグは、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、RFIDリーダから問い合わせを受信し、前記RFIDリーダに応答を送信するように構成されるRFIDアンテナと、前記プロセッサに結合される無線トランシーバとを具え、前記無線トランシーバは、無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートから情報を受信し、前記無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートに情報を送信するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年4月17日に出願された仮出願番号60/463,715号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、無線周波数識別の分野に関係し、より特には、マルチモード無線ローカルエリアネットワーク及び無線周波数識別資産タグに関する。
【背景技術】
【0003】
今日の市場において、効率的なサービスをわずかな利幅で提供する能力はきわめて重要である。消費者小売店、及び、大きい在庫を扱う他のビジネスへの大きい費用は、供給チェーンを移動するときの在庫の個々の品目の追跡である。
【0004】
在庫を追跡するあるポピュラーな方法は、バーコードの使用を含む。バーコード追跡システムにおいて、製品はバーコードをラベル付けされる。バーコードの構成は、製品識別番号のような情報又は同様の情報を符号化する。必要な場合、バーコードを、バーコードリーダを使用して読み取る。これはいくつかの場合において許容しうる追跡システムとして機能しているが、バーコードはいくつかの欠点を有する。第1に、バーコードは、符号化することができる情報量において制限される。また、一度バーコードが印刷されると、新たなバーコードを発生してこの新たなバーコードを追跡される資産において配置することなしに、前記バーコードによって表される情報を変更することができない。加えて、バーコードは、バーコードリーダの照準線において読み取られなければならない。
【0005】
バーコードシステムの欠点のいくつかを軽減するために、種々の無線周波数識別(RFID)システムが提案されている。代表的な実施例において、RFIDシステムは、少なくとも1個のRFIDリーダと、少なくとも1個のRFIDタグとを具える。RFIDタグは、追跡すべき関心のある項目に取り付けられる。RFIDタグは、代表的に3つのタイプ、アクティブRFIDタグ、パッシブRFIDタグ及びセミパッシブRFIDタグに分かれる。
【0006】
アクティブRFIDタグは、RF通信回路網を含む該RFIDタグに連続的に給電する内部電源、代表的にはバッテリを含む。アクティブRFIDタグは、RFID回路網がバッテリによって給電されるため、きわめて低レベルのRF信号を受信することができ、高レベル信号を発生することができる。RFIDタグは、代表的に、長いタグ読み取り距離が必要な場合、使用される。アクティブRFIDタグの欠点は、バッテリ、したがってRFIDタグが有限の寿命を有することである。
【0007】
パッシブRFIDタグは、RFIDリーダによって送られるRFエネルギーを利用し、パッシブRFIDタグに給電する。パッシブRFIDタグは、RFIDリーダの問い合わせ信号からのエネルギーを格納し、パッシブRFIDタグに給電するのに十分なエネルギーが利用可能な場合、パッシブRFIDタグからRFIDリーダへの応答が設定される。パッシブRFIDタグはそれ自身のオンボード電源を持たないため、パッシブRFIDタグからの応答信号は、代表的に、きわめて低レベルの信号である。パッシブRFIDタグは、通常、RFIDリーダ及びRFIDタグがきわめて接近する場合において使用される。
【0008】
セミパッシブRFIDタグは、外部環境状況を監視するのに使用される揮発性又はオンボードセンサに給電する内部電源を含む。セミパッシブRFIDタグは、依然として、パッシブRFIDタグと同様に、応答するためにリーダから転移されるエネルギーを必要とする。アクティブRFIDタグは、代表的に、タグに給電する信号を受信するためにRFIDリーダの近くでなければならないパッシブタグよりも長い範囲を有する。アクティブRFIDタグは、電源を必要とするため、バッテリを周期的に交換する必要があるため、保守がより困難である。
【0009】
RFIDタグは、RFIDリーダを使用して読み取られる。代表的な実施例において、RFIDリーダは、1個以上のタグの方向においてRF信号を放射する。放射されるRF信号は、問い合わせとして知られる。問い合わせは、1個以上のRFIDタグによって受信される。この信号は、異なったタグが、タグが問い合わせに応答すべきかどうかを決定することを可能にするデータを含む。所定のタグが応答する必要がある場合、一実施例において、後方散乱信号を使用することによって応答する。他の在庫追跡システムを上回るRFIDシステムのある利点は、RFIDタグは、RFIDリーダを使用して書き換えることができる不揮発性メモリを含むことができることである。また、RFIDタグの不揮発性メモリは、バーコードより多くのデータを格納することができる。加えて、RFIDリーダは、RFIDタグを読み取るために、RFIDタグの照準線にある必要はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
項目についての情報をそのRFIDタグを読み取ることによって決定することが望まれるだけでなく、在庫を、在庫が倉庫のような領域じゅうを移動するにつれてリアルタイムで追跡することも望まれる。無線ネットワーク内の無線装置を追跡することができる既知の方法が存在する。これらは、リアルタイムロケーションシステム(RTLS)として知られ、信号強度を測定することと、到着の時間差、到着の角度、又は他の技術を利用することとを含む。したがって、リアルタイム位置決めを可能にするマルチモードWLAN/RFID資産タグを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の教示によれば、WLAN/RFIDシステムにおいて使用する資産タグが提供される。この資産タグは、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、RFIDリーダからの問い合わせを受信し、前記RFIDリーダに応答を送信するように構成されるRFIDアンテナと、前記プロセッサに結合され、無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートから情報を受信し、前記無線ローカルエリアネットワークの前記無線アクセスポートに情報を送信するように構成される無線トランシーバとを具える。
【0012】
本発明の一実施例において、前記無線タグは、設定時間が経過した後、休止状態に入ることができる。前記タグは、起動信号の受信後、前記休止状態から抜けることができる。前記信号は、一実施例において、前記無線ローカルエリアネットワークによって送信されるページングシステム信号によって供給されることができる。他の実施例において、前記起動信号は、RFIDリーダによって供給されることができる。
【0013】
本発明の教示によれば、WLAN/RFIDシステム用資産タグが開示される。この資産タグは、プロセッサと、前記プロセッサに結合され、RFIDリーダから問い合わせを受信し、前記RFIDリーダに応答を送信するように構成されるRFIDアンテナと、前記プロセッサに結合され、無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートから情報を受信し、前記無線ローカルエリアネットワークの前記無線アクセスポートに情報を送信するように構成される無線トランシーバとを具える。さらに、前記タグは、アクティブタグ、パッシブタグ、又は、セミアクティブタグをエミュレートするように構成される。
【0014】
本発明の教示によれば、無線ローカルエリアネットワーク内の資産を追跡するシステムが提供される。このシステムは、少なくとも1台のサーバコンピュータに結合される複数の無線アクセスポイントと、前記資産に取り付けられるタグとを具える。前記タグは、前記複数の無線アクセスポイントに追跡信号を送信するように構成される無線トランシーバを具える。前記無線アクセスポイントは、前記タグから追跡信号を受信し、前記追跡信号を前記サーバコンピュータに通信し、前記サーバコンピュータは前記追跡信号を処理し、前記資産の位置を決定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下の詳細な説明は、事実上単なる好例であり、本発明又は本発明の用途及び使用を制限することを目的としない。さらに、前述の技術分野、背景、要約又は以下の詳細な説明において存在する明示された又は暗示されたいかなる理論によっても制限する意図はない。
【0016】
本発明は、ある好適実施例において、マルチモードWLAN/RFIDタグを開示する。このマルチモードタグは、追跡すべき項目に取り付けられることができる。このタグは、従来のRFIDタグと同様に使用されることができる。このRFIDタグは、RFIDリーダから問い合わせを受信することができ、前記問い合わせに応答することができる。前記RFIDタグが読み出し/書き込みメモリを含む場合、前記RFIDリーダは、前記RFIDタグに情報を書き込むこともできる。本発明において、無線トランシーバが標準RFIDタグに統合される。前記マルチモードタグにおける前記無線トランシーバは、無線領域ネットワーク(WLAN)アクセスポイントと通信する。前記WLANアクセスポイントは、1台以上のサーバコンピュータを含むネットワークに結合される。前記WLANアクセスポイントは、前記RFIDリーダと同様に、前記タグから情報を読み出すことができ、情報を前記タグに格納することができる。これは、部分的には、前記メモリは、RFID機能性と無線機能性との間で共有される、又は、RFID機能性と無線機能性とは、異なったメモリにおいて格納されるデータを共有することができるためである。加えて、マルチモードタグにおいて無線レシーバを設けることは、既知の位置決め技術を、タグが付けられた項目のリアルタイム位置決めを提供することに使用できるようにする。
【0017】
本発明は、アクティブタグ、パッシブタグ、又はセミパッシブタグをエミュレートすることができるマルチモードタグも提供する。特定のエミュレーションは、ユーザによって選択することができ、前記無線アクセスポイントを経てエミュレーションを設定するコマンドとして送ることができる。代わりに、エミュレーションモードは、バッテリ充電の状態に基づくこともできる。このエミュレーションモードは、前記マルチモードタグの状態に基づいて、プロセッサによって自動的に設定することもできる。
【0018】
本発明の使用を示す好例のシステム100は、図1−3に例示される。好例のシステム100において、1個以上のマルチモードタグ102は、個々の箱のような資産(図示せず)、又は、箱のパレットのような資産の集合(図示せず)に取り付け可能である。システム100は、さらに、ネットワーク接続107を経て1台以上のサーバコンピュータ110に結合される1つ以上の無線アクセスポイント106を具える。システム100は、1個以上のRFIDリーダ104を具えてもよい。
【0019】
マルチモードタグ102は、資産に取り付けられることができ、前記資産に関する情報を格納することができる。加えて、本発明の教示によれば、前記情報は、無線リンク112を経て、タグ102から無線アクセスポイント106に送ることができる。無線アクセスポイント106は、前記情報をサーバコンピュータ110のようなコンピュータネットワークに転送することができる。一実施例において、情報を、RFIDリーダ104又は無線アクセスポイント106のいずれかを使用し、マルチモードタグ102に書き込むことができる。
【0020】
本発明の好適実施例において、図3の参照と共に、マルチモードタグ102は、無線アクセスポイント106と通信する無線トランシーバ310及び無線アンテナ311を具える無線通信部分313と、RFIDリーダ104と通信するRFIDタグ回路309及びRFIDアンテナ305を具えるRFID通信部分315とに結合されるプロセッサ302を具える。マルチモードタグ102は、さらに、プロセッサ302に結合される無線起動回路308と、RFID起動/充電回路304とを具える。無線起動回路308又はRFID起動/充電回路304のいずれかを使用し、マルチモードタグ102を、以下でさらに詳細に考察する休止状態から“起動”することができる。RFID起動/充電回路304は、バッテリ314を充電する充電回路312にも結合される。マルチモードタグ102は、ディスプレイ316及び音響出力部314のような出力装置を含んでもよい。マルチモードタグ102は、センサ318のような入力装置を含んでもよい。マルチモードタグ102は、さらに、メモリ322を含む。
【0021】
プロセッサ302は、データを受信及び処理することができる任意のプロセッサである。例えば、プロセッサ302は、データのメモリ322への格納及びメモリ322からの検索を処理する。プロセッサ302は、一実施例において、ある時間が経過した後、マルチモードタグ102を“休止”状態にするタイマルーチンを含むことができる。休止状態において、無線トランシーバ310は非活動状態であり、バッテリ寿命を節約する。当該技術分野において既知のように、タイマルーチンは、ソフトウェアにおいて、ハードウェアにおいて、又は、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせにおいて実現することができる。プロセッサ302は、アリゾナ州チャンドラーのマイクロチップ社によって製造されるもののような、任意の一般に利用可能なプロセッサであってもよい。
【0022】
他の実施例において、プロセッサ302は、前記プロセッサが、マルチモードタグ102がエミュレートするタグの形式(アクティブ、セミパッシブ又はパッシブ)を切り替えることを可能にするタグエミュレーション選択ルーチンを含んでもよい。一実施例において、前記プロセッサはバッテリ充電を監視することができる。前記バッテリが、アクティブタグエミュレーションをサポートするのに十分な充電を有する場合、マルチモードタグはアクティブタグをエミュレートする。前記バッテリ充電が、アクティブタグエミュレーションをサポートするレベル未満に低下する場合、セミパッシブエミュレーションを設定することができる。前記バッテリが、セミアクティブタグをサポートするレベル未満に低下する場合、パッシブタグエミュレーションを設定することができる。
【0023】
代わりの実施例において、前記マルチモードタグは、例えばサーバコンピュータ110から無線アクセスポイント106を経て送信され、マルチモードタグ102によって受信されるコマンドに基づいて、タグエミュレーション間で切り替わることができる。例えば、コマンドを送信し、マルチモードタグ102をパッシブエミュレーションにし、バッテリ充電を節約することができる。その後、遠隔リーダを使用してタグを位置決めする必要がある場合、マルチモードタグ102をアクティブタグエミュレーションにするコマンドを受信することができる。
【0024】
依然として他の代案において、プロセッサ302は、前記マルチモードタグを、イベントの発生に基づいて、自動的に特定のエミュレーションに置いてもよい。例えば、前記プロセッサが前記マルチモードタグを休止状態に置くときはいつも、マルチモードタグ102をパッシブタグエミュレーションに設定することができる。前記タグが休止状態から起動する場合、前記プロセッサはマルチモードタグ102をアクティブタグエミュレーションに置くことができる。また、上記方法又は任意の他の方法の任意の組み合わせを使用し、マルチモードタグ102のエミュレーションを変更することができる。
【0025】
無線トランシーバ310は、1つ以上の無線LANアンテナ311と関連して、他の無線装置と無線通信することができる任意の装置である。無線トランシーバ310は、無線アクセスポイント106のような他の無線装置からデータを受信することができ、前記他の無線装置にデータを送信することができる。本発明は任意の無線プロトコルを使用することができるが、無線トランシーバ310は、IEEE標準802.11a、802.11b及び802.11gのような無線標準に準拠することができる。WLANトランシーバ310は、当該技術分野において既知であり、商業的に利用可能である。
【0026】
RFIDタグアンテナ305は、RFIDリーダ104によって送信されるRFID信号を受信し、RFIDリーダ104に応答を送信する。RFIDタグアンテナ305の設計は、当該技術分野において既知である。RFIDタグ回路網309は、RFIDアンテナ305と関連して、RFIDリーダ問い合わせの受信及びこれらの問い合わせに対する応答の送信(放出)に必要な任意の回路網であってもよい。RFIDタグ回路網309は、前記RFID回路網がバッテリ314によって給電されない、又は、内部貯蔵キャパシタ及びバッテリ314の双方によって給電されない場合、前記RFIDリーダが受けるエネルギーを格納する貯蔵キャパシタを含むことができる。また、RFIDタグ回路網309は、必要に応じて、内部論理回路及びメモリを含むことができる。RFIDタグ回路網の設計及び実装は、当該技術分野において既知であり、RFID回路網は商業的に利用可能である。RFIDタグアンテナ305がRFIDリーダ104から問い合わせを受信するように言われる場合、この受信は、RFIDタグ回路網309において含まれる回路網を含む、RFIDタグ送信の使用に必要な任意の回路又は構造による信号の受信を含む。
【0027】
起動/充電回路304は、エネルギーを充電回路312に供給し、バッテリ314を充電し、電力をマルチモードタグ102に供給する。一実施例において、RFIDリーダ104及びマルチモードタグ102が互いに近い場合、RFIDタグアンテナ305は、RFIDリーダ104がRF信号を送信しているときに、RFIDリーダ104のアンテナに誘導的に結合され、起動/充電回路304によって整流され調整された電圧をRFIDタグアンテナ305に導く。前記整流された電圧は、バッテリ314を充電する充電回路312に供給される。また、本発明の一実施例において、マルチモードタグ102が休止状態の場合、起動/充電回路304において前記導かれた電圧を受けることは、マルチモードタグ102を休止状態から“起動”する発生すべき信号を生じさせることができる。
【0028】
充電回路312は、上述したように、バッテリ314を充電する。充電回路312は、プロセッサ302の制御の下で、又は、プロセッサ302と独立して動作することができる。充電回路312の設計は、充電されるバッテリの形式に応じて変化することができる。充電回路の種々の設計は、当業者に既知である。
【0029】
ディスプレイ316及び音響出力部320のような出力装置は、視覚的及び聴覚的フィードバックをユーザに与える。センサ318のような入力装置は、マルチモードタグ102の外部状況に関するデータをマルチモードタグ102に与える。例えば、一実施例において、センサ318は動きセンサである。マルチモードタグ102が休止状態の場合、前記タグの動きは前記動きセンサをトリガすることができ、マルチモードタグ102をアクティブ状態に移行させることができる。センサ318は音響センサであってもよい。音響センサを、特定の音響レベル、パターン又は符号に対して反応するように設定することができる。この音響レベル、パターン又は符号に達すると、センサ318は、マルチモードタグ102をトリガし、アクティブ状態に入らせることができる。音響センサ318を使用してマルチモードタグ102をアクティブにすることは、マルチモードタグ102が、RFリーダからのような電磁エネルギーが金属又は水の横のように不十分に貫通する領域に置かれるときの状況において有利であるかもしれない。マルチモードタグ102が金属又は液体の近くにある場合、特定の音響レベル、又は、パターン、又は、符号を使用し、RF信号ができない場合、マルチモードタグ102をトリガすることができる。一度起動すると、マルチモードタグ102は、無線通信部分313を使用して、又は、RFID通信部分315によって、特にマルチモードタグ102がアクティブモードにある場合、通信することができる。湿度、温度などのような他のセンサをセンサ318として使用し、外部状況を測定し、マルチモードタグ102によるアクションをトリガすることができる。
【0030】
無線起動回路308は、特定の無線信号の受信に応じて、プロセッサ302にマルチモードタグ102を活性化するように合図する。マルチモードタグ102の活性化は、本発明の文脈において、無線トランシーバ310の活性化を含む。
【0031】
メモリ322は、代表的に、バッテリバックアップなしでデータの格納を提供する不揮発性メモリであるが、メモリ322は、読み出し書き込み揮発性メモリ、読み出し専用不揮発性メモリ、読み出し/書き込み不揮発性メモリ(フラッシュメモリ、EEPROM、強誘電ランダムアクセスメモリ、及び/又は、磁気抵抗RAM、又は、磁気RAMを含むがこれらに限定されない)の任意の集積又は組み合わせを含む固体メモリのような、データを格納するのに適応できる任意のメモリ又はメモリサブシステムであってもよい。加えて、本発明は、磁気記憶装置、光記憶装置等のようなメモリを利用することもできる。メモリ322は、マルチモードタグ102のRFID通信部分315及びマルチモードタグ102の無線通信部分313の双方によってアクセス可能である。したがって、データを、RFID問い合わせ、又は、(無線トランシーバ310によって受信されるような)WLANからの要求のいずれかによって取り出すことができる。メモリ322は、読み出し専用、ライトワンス、リードメニー、又は、読み出し/書き込みメモリであってもよい。メモリ322は共有メモリであるため、本実施例において、メモリ322が書き込まれる場合、該メモリは、RFIDリーダ104又は無線LANのいずれかを使用して書き込まれることができる。
【0032】
再び図1を参照し、無線アクセスポイント106は、マルチモードタグ102と通信する。一実施例において、無線アクセスポイント106は、IEEE標準802.11において指定されるもののような無線ローカルエリアプロトコルを使用して通信するが、任意の無線プロトコルを使用することもできる。無線アクセスポイント106は、また、有線又は無線インタフェースをコンピュータネットワークに提供し、前記コンピュータネットワークは、1台以上のコンピュータサーバ110を含む。無線アクセスポイント106及びサーバコンピュータ110は、無線又は有線接続であってもよい接続107によって接続されることができる。
【0033】
サーバコンピュータ110は、無線アクセスポイント106からデータを受信し、無線アクセスポイント106にデータを送信する。サーバコンピュータ110は、受信したデータを格納及び/又は処理することができる。一実施例において、サーバコンピュータ110は、後により詳細に考察するリアルタイム位置決めシステムプログラムを実行することができる。図1において単一のサーバコンピュータとして示されるサーバコンピュータ110は、テキサス州ヒューストンのデルコンピュータから商業的に利用可能なサーバコンピュータを含むネットワークに接続されることができる任意のコンピュータであってもよい。
【0034】
好例のシステム100は、本発明の教示によれば、ページングユニット108を含んでもよい。ページングユニット108は信号を送信し、前記信号は、マルチモードタグ102によって受信されると、マルチモードタグ102を休止状態から“起動”状態すなわちアクティブ状態に移行させることができる。一実施例において、前記ページング信号の周波数は、無線アクセスポイント106によって使用される周波数帯以外に設定され、無線アクセスポイント106との干渉を回避する。ページングユニット108は、大きい領域に渡ってそのページング信号を送信する広域システムであってもよく、ページングユニット108は、小さい限定された領域においてのみページを送信してもよい。ページングユニットは、当該技術分野において既知であり、サーバコンピュータ110の一部として設けてもよく、又は、別個のユニットとして設けてもよい。ページングユニット108によって送信される周波数は、調節可能であってもよい。タグのグループにおいて、いくつかの異なった起動周波数が存在してもよい。したがって、タグの特定のグループは、他のグループが休止状態のままであるときに、活性化されることができる。
【0035】
RFIDリーダ104は、マルチモードタグ102からの情報を要求し、受信する。代表的な実施例において、RFIDリーダ104は、要求(“問い合わせ”)をマルチモードタグ102に送信し、マルチモードタグ102を読み取る。マルチモードタグ102は、前記問い合わせを受信し、代表的な環境においては、受信された信号をRFIDリーダ104に後方散乱することによって応答する。加えて、マルチモードタグ102が読み出し/書き込みメモリを含む場合、前記RFIDリーダを使用し、マルチモードタグ102に情報を書き込むことができる。
【0036】
加えて、RFIDリーダ104からの信号の送信は、休止タグを起動することができると共に、上述した誘導結合のような既知の技術を使用して前記タグに充電電圧を提供することができる。
【0037】
使用において、マルチモードタグ102は資産に取り付けられる。マルチモードタグ102は、供給チェーンを通じての前記資産の追跡を可能にし、前記資産に関する情報を提供する。マルチモードタグ102を使用し、資産のリアルタイム位置決め(RTKS)を行うこともできる。
【0038】
本発明のマルチモードタグ102の利点は、無線ローカルエリアネットワーク105を経て通信できることである。この通信は、いくつかの理由のためであってもよい。第1に、起動信号を、無線アクセスポイント106を経て送ることができる。これは、マルチモードタグ102を、休止状態からアクティブ状態に移行させる。マルチモードタグ102休止状態に入り、この休止状態から起動されることを可能にすることによって、タグの電力を節約することができる。例えば、休止状態において、無線トランシーバ310への電力をターンオフし、電力を節約することができる。また、マルチモードタグ102は、完全二方向通信において無線ローカルエリアネットワーク105と通信する。完全二方向通信は、サーバコンピュータ110のようなネットワーク上のコンピュータが、マルチモードタグ102からの情報を要求し、取得することを可能にする。また、マルチモードタグ102が読み出し/書き込みメモリを有する場合、マルチモードタグ102は、無線ローカルエリアネットワーク105を経て送信され、マルチモードタグ102のメモリに書き込まれる新たな情報を有することができ、これは、RFIDリーダによって一度に1個のタグを再プログラムするのとは対照的に、多くのタグを、無線ローカルエリアネットワーク105を使用して一度に更新することを可能にする。
【0039】
本発明のマルチモードタグ102は、無線ローカルエリアネットワーク105内で動作するときに、移動する(又は静止した)資産の位置を追跡するリアルタイム位置決めシステム(RTLS)の一部として使用されることができる。無線ローカルエリアネットワーク105におけるRTLSは、パッシブシステム又はアクティブシステムとして実現されることができる。パッシブシステムにおいて、無線アクセスポイント106は、前記マルチモードタグの無線トランシーバからの追跡信号の送信を検出しようとする。前記追跡信号は、追跡目的に使用されることを意図されるマルチモードタグ102によって送信される特定の信号であってもよく、又は、前記追跡信号は、マルチモードタグ102によって送信される任意の信号であってもよい。前記周期的追跡信号は、代表的に実施例において、無線ローカルエリアネットワーク105の少なくとも3つの無線アクセスポイント106によって受信される。異なったアクセスポイントにおいて前記追跡信号の強度を測定し、異なったアクセスポイントにおける前記追跡信号の到来の角度を決定し、異なったアクセスポイントにおける到来の時間差を測定するような技術をパッシブシステムにおいて使用し、前記マルチモードタグを追跡することができる。一実施例において、サーバコンピュータ110は、前記追跡信号情報を受信し、タグ102に関係する資産の位置を決定する。
【0040】
アクティブシステムにおいて、マルチモードタグ102の無線トランシーバ310は、追跡プロセスにおいてよりアクティブな役割を演じる。あるアクティブ追跡方法は、測距の使用である。測距システムにおいて、マルチモードタグ102の無線トランシーバ310と固定無線アクセスポイント106との間の距離は、信号がマルチモードタグ102の無線トランシーバ310から複数の無線アクセスポイント106に送られるのに掛かる時間を測定することによって計算することができる。一実施例において、サーバコンピュータ110は、前記トラッキング信号情報を受信し、マルチモードタグ102に関係する資産の位置を決定する。他のアクティブトラッキング方法において、マルチモードタグ102は、異なった領域において配置される多数のアクセスポイント106からの信号を受信することができる。マルチモードタグ102は、前記信号を受信し、各々の受信された信号の相対的な信号強度を計算することができる。これらの信号強度測定値を、信号強度に基づいて前記タグの位置を決定するために、サーバコンピュータに送ることができる。
【0041】
本発明の教示によるマルチモードタグ102は、従来の方法においてRFIDリーダ104と使用することもできる。上述したように、RFIDリーダ104は、マルチモードタグ102に問い合わせ、マルチモードタグ102からの応答を受信することができる。マルチモードタグ102がパッシブ又はセミパッシブタグである実施例において、RFIDリーダ104は、誘導結合によって電極を前記RFIDタグに供給することができる。図2に関係して考察したように、誘導結合を使用し、オンボードバッテリを充電することができる。
【0042】
固定RFIDリーダ104をリアルタイム位置決めシステム(RTLS)の一部として使用し、タグが付けられた資産を位置決めすることもできる。固定RFIDリーダ104は、到来位相差技術を使用し、タグが付けられた資産を高精度に位置決めすることができる。このような位置決め機構は、Raj Bridgelallによるシンボルテクノロジーズに譲受された米国特許出願“REFIDを使用する物体位置決めシステム及び方法”において開示される。固定RFIDリーダ104は、ある場所に物理的に固定されてもよく、又は、既知の場所におけるモバイルRFIDリーダであってもよい。
【0043】
システム100の他の使用は、図2において例示される。図2においてみられるように、本発明を使用し、資産が商品積み降ろし場における入り口206のような入り口を通って移動するときを決定することができる。図2においてみられるように、マルチモードタグ102を取り付けられた資産202を含む在庫輸送装置204(この例において、フォークリフト)は、入り口206を通って移動し、入り口206は、入り口206の周囲または上に固定された1個以上のRFIDリーダ104を有する。この実施例において、マルチモードタグ102が休止状態にある場合、マルチモードタグ102を有する資産202が入り口206を通過することは、マルチモードタグ102を起動することができる。また、入り口206を通過するとき、マルチモードタグ102からデータを、RFIDリーダ104を使用してマルチモードタグ102に問い合わせることによって取得することができる。
【0044】
上述したように、マルチモードタグ102は、マルチモードタグ102のRFID部分及び無線部分の双方によって共有されるメモリを含む。他の実施例において、図4において例示されるように、マルチモードタグ400は、マルチモードタグ400のRFID通信部分405用の別個のメモリと、マルチモードタグ400の無線通信部分407用の別個メモリとを有する。しかしながら、データを、RFID通信部分405と無線通信部分407との間で共有することができる。図4においてみられるように、マルチモードタグ400は、RFIDアンテナ403に結合される従来のRFIDタグ402を具えるRFID通信セクション405と、無線アンテナ415に結合される無線トランシーバ414を具える無線通信セクション407とを具える。マルチモードタグ400は、一実施例において、バッテリ416と、メモリ412と、内部RFIDリーダ404と、起動回路410とに結合されるプロセッサ408をさらに具える。
【0045】
RFIDタグ402は、RFIDアンテナ403を経て問い合わせることができるだけでなく、内部RFIDリーダ404を経て問い合わせることもできる任意のRFIDタグ回路網であってもよい。RFIDタグ402は、好適には不揮発性メモリであるメモリ(図示せず)を含んでもよい。RFID回路網は、当該技術分野において既知であり、商業的に利用可能である。
【0046】
内部RFIDリーダ404は、RFIDタグ402からの応答を受信するために、誘導結合又はパッシブRFIDタグに使用される同様の既知のエネルギー伝送方法によって電力をRFIDタグ402に供給し、問い合わせをRFIDタグ402に送信する。RFIDリーダ404は、RFIDタグ402に近接して置かれるため、RFIDリーダ404の出力は、低パワー出力であってもよい。一実施例において、RFIDリーダ404は、低周波信号を利用して、電力をRFIDタグ402に供給し、RFIDタグ402に問い合わせる。
【0047】
プロセッサ408は、上述したような任意のプロセッサであってもよい。例えば、プロセッサ408は、メモリ412からのデータの記憶及び取り出しを処理する。当該技術分野において既知であるように、タイマルーチンを、ソフトウェアにおいて、ハードウェアにおいて、又は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせにおいて実現してもよい。プロセッサ408は、一実施例において、特定の時間が経過した後にマルチモードタグ400を“休止”状態にするタイマルーチンを含むことができる。休止状態において、無線トランシーバ414は不活性になり、バッテリ寿命を節約する。プロセッサ408は、タグ400を休止状態にするときを決定することにおいて使用されるこれらのタイミングルーチンを実行することができる。プロセッサ408は、上述したようなタグエミュレーションプログラムを実行することもできる。プロセッサ408は、アリゾナ州チャンドラーのマイクロチップによって製造されるもののような、任意の商業的に利用可能なプロセッサであってもよい。
【0048】
バッテリ416は、マルチモードタグ400の構成要素に給電することができ、マルチモードタグ400のサイズ制限に適する任意のバッテリであってもよい。代表的な実施例において、バッテリ416は充電不可能である。代表的な実施例において、バッテリ416は、マルチモードタグ400のRFIDタグ部分402に電力を供給しない。この実施例において、マルチモードタグ400のRFID部分は、パッシブタグのみとして作動する。
【0049】
メモリ412は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれであってもよい。メモリ412は、読み出し書き込み揮発性メモリ、読み出し専用不揮発性メモリ、読み出し/書き込み不揮発性メモリ(フラッシュメモリ、EEPROM、強誘電ランダムアクセスメモリ、及び/又は、磁気抵抗RAM、又は、磁気RAMを含むがこれらに限定されない)の任意の集積又は組み合わせを含む固体メモリのような、データを格納するのに適応できる任意のメモリ又はメモリサブシステムであってもよい。加えて、本発明は、磁気記憶装置、光記憶装置等のようなメモリを利用することもできる。
【0050】
無線トランシーバ414は、図3に関係して考察した無線トランシーバのように、1つ以上の無線LANアンテナ415に関係して、他の無線装置と無線式に通信することができる任意の装置であってもよい。無線トランシーバ414は、無線アクセスポイント106のような他の無線装置からデータを受信することができ、前記他の無線装置にデータを送信することができる。本発明は任意の無線プロトコルを使用することができるが、無線トランシーバ414は、IEEE標準802.11a、802.11b及び802.11gのような無線標準に準拠することができる。無線トランシーバ414は、当該技術分野において既知であり、商業的に利用可能である。
【0051】
起動回路410は、図3に関係して考察した起動回路と同様に、特定の無線信号の受信に応じて、プロセッサ408にマルチモードタグ400を活性化するように合図する。マルチモードタグ400の活性化は、本発明の文脈において、無線トランシーバ414の活性化を含む。
【0052】
本実施例において、タグ400のRFID通信セクション405と、前記タグの無線通信セクション407とは、同じメモリを共有せず、各々はそれ自身のメモリを有する。しかしながら、データを共有することができる。メモリ412からの、又は、無線トランシーバ414によって受信されるデータは、RFIDリーダ404を使用してRFIDメモリに前記データを書き込むことによって、RFIDタグ402のメモリに格納することができる。もちろん、RFIDメモリは、書き込み可能メモリである必要がある。この使用の1つは、バッテリが放電近くになり、メモリ412(本例において、メモリ412は揮発性メモリである)を維持できなくなった場合、メモリ412の内容をRFIDメモリに格納することである。加えて、データを、プロセッサ408によって使用するために、メモリ412において格納するために、及び/又は、無線トランシーバ414を経て送信するために、RFIDメモリから読み出すことができる。
【0053】
加えて、RFIDリーダ404は、マルチモードタグ400の無線部分用の起動回路として働くことができる。本実施例において、RFIDタグ402は、遠隔RFIDリーダ(図示せず)から信号を受信することができる。受信に応じて、RFIDタグ402は、信号をRFIDリーダ404に送信する。そして次に、RFIDリーダ404は、起動信号をプロセッサ408に供給する。
【0054】
少なくとも1つの好適実施例を上述の詳細な説明において示したが、膨大な数の変形例が存在することを理解すべきである。前記好適実施例は単なる例であり、本発明の範囲、適用範囲、又は、構成を、どのような方法においても限定することを意図していないことも理解すべきである。むしろ、上述の詳細な説明は、当業者に、前記好適実施例を実現する便利な道路地図を提供するであろう。請求項及びその法的な同等物に定める本発明の範囲から逸脱することなしに、種々の変更を要素の機能及び配置において行うことができることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明を好例の配置において例示する。
【図2】本発明の第2の好例の配置において例示する。
【図3】本発明のブロック図である。
【図4】本発明の他の実施例のブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
WLAN/RFIDシステムにおいて使用する資産タグであって、前記資産タグは、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、RFIDリーダから問い合わせを受信し、前記RFIDリーダに応答を送信するように構成されるRFID通信セクションと、
前記プロセッサに結合され、無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートから情報を受信し、前記無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートに情報を送信するように構成される無線通信セクションとを具えることを特徴とする資産タグ。
【請求項2】
請求項1に記載の資産タグにおいて、信号の受信に応じて前記タグを休止状態から動作状態にするように構成される起動回路をさらに具えることを特徴とする資産タグ。
【請求項3】
請求項2に記載の資産タグにおいて、前記起動回路は、ワイドエリアページャ回路から信号を受信するように構成される資産タグ。
【請求項4】
請求項2に記載の資産タグにおいて、前記起動回路は、ローカルエリアページャ回路から信号を受信するように構成される資産タグ。
【請求項5】
請求項2に記載の資産タグにおいて、前記起動回路は、RFIDリーダ送信によってトリガされるように構成される資産タグ。
【請求項6】
請求項1に記載の資産タグにおいて、前記資産タグはパッシブタグであることを特徴とする資産タグ。
【請求項7】
請求項1に記載の資産タグにおいて、前記資産タグはセミパッシブタグであることを特徴とする資産タグ。
【請求項8】
請求項1に記載の資産タグにおいて、前記プロセッサとバッテリとの間に結合される充電回路をさらに具えることを特徴とする資産タグ。
【請求項9】
請求項8に記載の資産タグにおいて、前記資産タグはアクティブタグであることを特徴とする資産タグ。
【請求項10】
請求項8に記載に資産タグにおいて、前記充電回路は、前記資産タグとRFIDリーダとの間の誘導結合によって発生され、前記バッテリを充電するエネルギーを受けるように動作可能であることを特徴とする資産タグ。
【請求項11】
請求項1に記載の資産タグにおいて、前記プロセッサに結合され、読み出し可能及び書き込み可能に構成される不揮発性メモリをさらに具えることを特徴とする資産タグ。
【請求項12】
請求項11に記載の資産タグにおいて、前記不揮発性メモリは、RFIDリーダによって送られるデータを格納するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項13】
請求項11に記載の資産タグにおいて、前記無線通信セクションの無線トランシーバは、前記メモリに書き込まれるべきデータを受信するように構成され、前記無線トランシーバは、前記プロセッサが前記メモリからのデータを格納するように構成される場合、前期プロセッサにデータを送信するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項14】
請求項13に記載の資産タグにおいて、前記無線トランシーバは、無線ネットワークからの要求に応じて前記メモリからデータを取り出し、前記データを前記無線ネットワークに送信するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項15】
請求項1に記載の資産タグにおいて、前記プロセッサに結合されるセンサをさらに具え、前記センサは、前記資産タグの外部の状況を監視するように構成され、前記プロセッサは、前記センサからのデータを受信し、予め規定されるイベントの検出に応答するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項16】
請求項15に記載の資産タグにおいて、前記センサは動きセンサであり、前記予め規定されるイベントは動きの検出であることを特徴とする資産タグ。
【請求項17】
請求項15に記載の資産タグにおいて、前記センサは音響センサであり、前記予め規定されるイベントは音響パターン又はレベルの検出であることを特徴とする資産タグ。
【請求項18】
請求項15に記載の資産タグにおいて、前記センサは温度センサであり、前記予め規定されるイベントは予め規定される温度の検出であることを特徴とする資産タグ。
【請求項19】
請求項15に記載の資産タグにおいて、前記センサは湿度センサであり、前記予め規定されるイベントは予め規定される湿度レベルの検出であることを特徴とする資産タグ。
【請求項20】
請求項1に記載の資産タグにおいて、前記資産タグは、アクティブタグ、パッシブタグ、又は、セミパッシブタグをエミュレートするように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項21】
請求項20に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、バッテリの充電状態によって決定されることを特徴とする資産タグ。
【請求項22】
請求項20に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、前記無線通信セクションの無線トランシーバに送られるコマンドに基づくことを特徴とする資産タグ。
【請求項23】
請求項20に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、電力効率と、通信範囲と、データ転送レートとの間の最適なバランスを達成するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項24】
請求項20に記載の資産タグにおいて、前記資産タグは、前記資産タグが休止する場合、パッシブタグをエミュレートするように設定されることを特徴とする資産タグ。
【請求項25】
無線ローカルエリアネットワーク内で資産を追跡するシステムであって、
1台のサーバコンピュータに結合される複数の無線アクセスポイントと、
前記資産に取り付けられ、前記複数の無線アクセスポイントにデータを送信し、前記複数の無線アクセスポイントからデータを受信するように構成される無線トランシーバを具えるタグとを具えるシステムにおいて、
前記サーバコンピュータは、前記タグから送信される信号に基づいて前記資産の位置を決定するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項26】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記サーバコンピュータは、前記タグによって送信され、前記複数の無線アクセスポイントの部分集合によって受信される追跡信号の相対的な信号強度を比較することによって前記資産の位置を決定するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項27】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記サーバコンピュータは、前記タグによって送信され、前記複数の無線アクセスポイントの部分集合によって受信される追跡信号の到来の角度に基づいて前記資産の位置を決定するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項28】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記サーバコンピュータは、前記タグによって送信され、前記複数の無線アクセスポイントの部分集合によって受信される追跡信号の到来の時間差に基づいて前記資産の位置を決定するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項29】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記タグは、前記タグが取り付けられる資産についてのデータを含む不揮発性メモリをさらに具えることを特徴とするシステム。
【請求項30】
請求項29に記載のシステムにおいて、前記無線トランシーバは、前記無線トランシーバによって送信される要求に応じて、前記不揮発性メモリに格納されたデータを送信するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項31】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記無線トランシーバは、ある不活性の期間後、ターンオフするように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項32】
請求項31に記載のシステムにおいて、前記サーバコンピュータに結合されるページングシステムをさらに具え、前記ページングシステムは、前記タグに信号を送信し、前記無線トランシーバをターンオンさせるように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項33】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記タグはパッシブタグであることを特徴とするシステム。
【請求項34】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記タグはセミパッシブタグであることを特徴とするシステム。
【請求項35】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記プロセッサとバッテリとの間に結合される充電回路をさらに具えることを特徴とするシステム。
【請求項36】
請求項35に記載のシステムにおいて、前記タグはアクティブタグであることを特徴とするシステム。
【請求項37】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記タグは、アクティブタグ、パッシブタグ、又は、セミパッシブタグをエミュレートするように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項38】
請求項37に記載のシステムにおいて、前記タグのエミュレーションは、バッテリの充電状態によって決定されることを特徴とするシステム。
【請求項39】
請求項37に記載のシステムにおいて、前記タグのエミュレーションは、前記無線トランシーバに送信されるコマンドに基づくことを特徴とするシステム。
【請求項40】
請求項37に記載のシステムにおいて、前記タグのエミュレーションは、電力効率と、通信範囲と、データ転送レートとの間の最適なバランスを達成するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項41】
請求項37に記載のシステムにおいて、前記タグは、前記タグが休止する場合、パッシブタグをエミュレートするように設定されることを特徴とするシステム。
【請求項42】
WLAN/RFIDシステムにおいて使用する資産タグであって、前記資産タグは、
バッテリと、
前記バッテリに結合されるプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、RFIDリーダからの問い合わせを受信し、前記RFIDリーダに応答を送信するように構成されるRFIDアンテナと、
前記プロセッサに結合され、無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートから情報を受信し、前記無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートに情報を送信するように構成される無線トランシーバとを具える資産タグにおいて、
前記資産タグは、アクティブタグ、パッシブタグ、又は、セミパッシブタグをエミュレートするように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項43】
請求項42に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、前記バッテリの充電状態によって決定されることを特徴とする資産タグ。
【請求項44】
請求項42に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、前記無線トランシーバに送信されるコマンドに基づくことを特徴とする資産タグ。
【請求項45】
請求項42に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、電力効率と、通信範囲と、データ転送レートとの間の最適なバランスを達成するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項46】
請求項42に記載のシステムにおいて、前記資産タグは、前記資産タグが休止する場合、パッシブタグをエミュレートするように設定されることを特徴とする資産タグ。
【請求項47】
WLAN/RFIDシステムにおいて使用する資産タグであって、前記資産タグは、
バッテリと、
前記バッテリに結合されるプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、RFIDリーダから問い合わせを受信し、前記RFIDリーダに応答を送信するように構成されるRFID通信セクションとを具える資産タグにおいて、
前記資産タグは、アクティブタグ、パッシブタグ、又は、セミパッシブタグをエミュレートするように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項48】
請求項47に記載の資産タグにおいて、前記プロセッサに結合される無線通信セクションをさらに具え、前記無線通信セクションは、無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートから情報を受信し、前記無線ローカルエリアネットワークの無線アクセスポートに情報を送信するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項49】
請求項47に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、前記バッテリの充電状態によって決定されることを特徴とする資産タグ。
【請求項50】
請求項48に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、前記無線トランシーバに送信されるコマンドに基づくことを特徴とする資産タグ。
【請求項51】
請求項47に記載の資産タグにおいて、前記資産タグのエミュレーションは、電力効率と、通信範囲と、データ転送レートとの間の最適なバランスを達成するように構成されることを特徴とする資産タグ。
【請求項52】
請求項47に記載のシステムにおいて、前記資産タグは、前記資産タグが休止する場合、パッシブタグをエミュレートするように設定されることを特徴とする資産タグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−525859(P2007−525859A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−513153(P2006−513153)
【出願日】平成16年4月19日(2004.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/012155
【国際公開番号】WO2004/092999
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(599101597)シンボル テクノロジーズ インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】