説明

マルチリーフコリメータおよび放射線治療装置

【課題】 放射線治療において、リーフの検出機構が簡素化、小型化され、リーフの検出精度が向上する放射線治療装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 位置検出機構40は、発光素子41からのレーザー光等の光を、シリンドリカルレンズ(円柱レンズ)42を通して線状の公選へと変化させて、リーフブロック27の端面全体へ照射する。リーフブロック27の端面全体へ照射されたレーザー光の反射光は、光学レンズを通してCCDやCMOS等の撮像素子43で受ける。撮像素子43の画素はリーフ幅より小さいものであり、撮像素子43上に端面位置が図4の(c)のように描出され、パターン画像を画像処理により解析して、リーフブロック27の変位、つまり絶対位置を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば悪性腫瘍などの疾患の治療に供される放射線治療装置に係り、被検体に対する放射線の照射範囲(以下、放射線照射野という。)を制限する多分割絞り(マルチリーフコリメータ)の絞り(リーフ)の位置の検出に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線治療装置では、放射線防護の見地から、被検体の治療部位に限定的に放射線を照射するように、タングステンなどの放射線を透過させない材料からなる絞り装置が備えられている。この絞り装置には、治療部位の形状に近似させた照射野を、半影を生ずることなくよりきめ細かく形成することが求められることから、放射線の照射方向に沿って重なるように配置される第1の絞り体と第2の絞り体から構成される。
【0003】
そして、放射線源に近い側に設けられる第1の絞り体は、放射線の照射軸を間にして対峙するように配置される一対の単体として形成されており、一対の単体は、互いに接近、離反するように駆動される。例えば、一対の単体は、放射線源を中心に含む同心円上を軌道面に沿って互いに接近、離反するように駆動される。一方、放射線源より遠い側に設けられる第2の絞り体は、第1の絞り体の移動方向に対して直行する方向に放射線の照射軸を間にして対峙するように配置される一対の絞り体要素(ブロック)として形成される。第2の絞り体の各絞り体要素は、放射線源を中心に含む同心円上を円弧上の軌道面に沿って互いに接近、離反するように格別に移動する複数枚のリーフを密接して配列したものとなっている。
【0004】
第2の絞り体はマルチリーフコリメータと称され、例えば数十枚のリーフを密に隣接させて集合体とした一対のブロックから構成されている。第2の絞り体は、各リーフはリーフ毎に設けられた移動装置によって、各別に軌道面に沿って移動可能に駆動されるようになっている。従って、対峙する単体からなる第1の絞り体をX方向に互いに接近、離反するように移動させるとともに、対峙するリーフの集合体からなる第2の絞り体の各リーフを、それぞれ個別にY方向に互いに接近、離反するように移動させることを組み合わせることによって治療部位の形状に近似させた不規則形状の照射野を形成する。なお、第1の絞り体と第2の絞り体を含めてマルチリーフコリメータと称する場合もある。
【0005】
なお、患部形状と照射野の形状誤差は、患部位置付近で1mm以内程度におさめるのが好適である。そのためには、リーフブロックの位置ズレを0.3mm程度におさえなくてはならない。放射線源からのマルチリーフコリメータ設置面及び患部位置との距離の比に基づくものである。従って、バックラッシュによる位置検出の誤差は、治療効果に大きく影響してしまう。
【0006】
そこで、リーフ位置検出方法は、リーフ毎に取り付けられた移動装置としての駆動用モータ減速機部にエンコーダ、ポテンショメータ等の位置検出機構が付加されている。このため、移動装置が複雑かつ大型なものになっている。また、歯車を介することによる検出精度低下を改善するために、イメージセンサによってリーフ位置を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−202805号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された放射線治療システムでは、リーフ位置をリーフ毎に検出するために、リーフ毎に検出素子を配置する必要がある。つまり、リーフの枚数を増やそうとすると、リーフの枚数と同じ数の検出素子が必要となることから、限られた空間の中に、リーフの枚数分だけの検出を備えるだけのスペースを確保することが難しいとの問題があった。
【0008】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、放射線治療において、リーフの検出機構が簡素化、小型化され、リーフの検出精度が向上する放射線治療装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、放射線の照射野を所定形状に絞るマルチリーフコリメータであって、照射野方向に移動可能な複数のリーフブロックと、この複数のリーフブロックの端面形状をから、前記リーフブロックの変位を検出する少なくとも1つの位置検出手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明の請求項4に係る発明は、放射線を照射する放射線源と、被検体を載置する寝台と、前記放射線源と前期寝台との間に介在し、前記放射線源から放射される放射線の照射野を所定形状に絞るマルチリーフコリメータと、を備え、前記マルチリーフコリメータは、照射野方向に移動可能な複数のリーフブロックと、この複数のリーフブロックの端面形状から、前記リーフブロックの変位を検出する少なくとも1つの位置検出手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、放射線治療において、リーフの検出機構が簡素化、小型化され、リーフの検出精度が向上する放射線治療装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明に係る放射線治療システムの実施の形態について、図1乃至図9を参照して詳細に説明する。なお、これらの図において、同一部分には同一符号を付して示してある。
【0013】
図1は、本発明に係る放射線治療装置の構成例を示す外観図である。まず、図1を参照して、本実施の形態の放射線治療装置1の概略的な構成について説明する。
【0014】
放射線治療装置1は、大別すると、放射線源からの放射線を被検体へ照射する放射線照射装置10と、被検体Pを載置して放射線の照射部位の位置決めをする治療台20と、放射線照射装置10および治療台20を始め、放射線治療装置1を構成する各機器を有機的に制御する制御装置30とから構成されている。
【0015】
放射線照射装置10は、床に据え付けられた固定架台11と、固定架台11に回転可能に指示された回転架台12と、回転架台12の一端から横方向へ延びた先端部に設けられた照射ヘッド13と、照射ヘッド13に組み込まれた絞り装置14とを有している。そして、回転架台12は固定架台11の水平な回転中心軸Hの周りに、略360度にわたって回転可能であり、絞り装置14も、照射ヘッド13から照射される放射線の照射軸Iの周りに回転可能となっている。なお、回転架台12の回転中心軸Hと放射線の照射軸Iとの交点をアイソセンタ(isocenter)ICと称している。また、回転架台12は、放射線の固定照射はもとより、それ以外の各種の照射態様例えば、回転照射、振り子照射、間欠照射などに台頭した回転が可能なように構成されている。
【0016】
一方、治療台20は、アイソセンタICを中心とする円弧に沿って、矢印G方向に所定角度範囲にわたって回転可能に床に設置されている。そして、治療台20の上部には、上部機構21に支持された被検体Pを載置するための天板22が設けられている。子の上部機構21は、天板22を矢印eで示す前後方向と、矢印fで示す左右方向に移動させる機構を備えている。
【0017】
また、上部機構21は、昇降機構23に支持されている。この昇降機構23は、例えばリンク機構で構成されるもので、矢印dでしめす上下方向にそれ自体が昇降することによって、上部機構21および天板22を所定範囲だけ昇降させるものである。さらに、昇降機構23は、下部機構24に支持されている。この下部機構24は、アイソセンタICから距離L離れた位置を中心として、矢印Fで示す方向に昇降機構23を回転させる機構を備えている。よって、昇降機構23とともに、上部機構21および天板22が矢印F方向に所定角度回転可能である。
【0018】
なお、治療に際して被検体Pの位置決めた絞り装置14による放射線照射野の設定などは、医師などの医療スタッフDにより制御装置30に備えられている操作部を操作することによって行われる。
【0019】
ところで、放射線治療を実施する際には、悪性腫瘍などの治療部位にのみ放射線を集中的に照射して、正常組織にダメージを与えないようにすることが重要である。この、正常組織に極力放射線を照射しないように、放射線照射位置を規制するのが絞り装置14であり、絞り装置14は放射線の照射軸Iの周りに回転可能に、照射ヘッド13に組み込まれている。
【0020】
図2は、放射線治療装置1の基本構造を示す図である。図2に示すように、照射ヘッド13には、放射線源25と絞りブロック26とマルチリーフコリメータ27が天板22方向へ並べて内設されている。
【0021】
放射線源25は、電子加速器や対電子線ターゲット等を含み構成されており、電子加速器で電子を加速させ、対電子線ターゲットに衝突させることで放射線を発生させる。発生する放射線は、光子線(x線、γ線など)、電子線、重粒子線(陽子、ヘリウム、炭素、ネオン、π中間子線、中性子線など)等である。
【0022】
絞りブロック26及びマルチリーフコリメータ27は、放射線の放射範囲に設置され、放射線の放射範囲を絞り、患部形状に合致した照射野Fを画成する。絞りブロック26は、放射線軸を挟んで対向するブロック対を備える。ブロック対の材質は、タングステン等の放射線を吸収する材質からなる。このブロック対は、相互に接近または離反することで、放射線の照射範囲を絞る。
【0023】
図3は、マルチリーフコリメータ27を示す斜視図である。マルチリーフコリメータ27は、放射線軸を挟んで対向するリーフブロック27A及び27Bを備える。リーフブロック27A及び27Bの対は、その側面方向に近接または接触して複数並設されている。
【0024】
各リーフブロック27A及び27Bには、それぞれ移動機構28が配される。移動機構28は、それぞれ移動対象のリーフブロック27Aまたは27Bを、放射線源25を中心とした同一円弧軌道を移動方向として変位させる。この移動機構28によって、一対のリーフブロック27A及び27Bは、相互に接近または離反移動し、照射野Fを適切な形状に絞る。照射野F以外の箇所に放射される放射線は、リーフブロック27A及び27Bによって吸収され、照射野Fを通る放射線のみが、マルチリーフコリメータ27を通過する。
【0025】
また、各リーフブロック27A及び各リーフブロック27Bには、それぞれ位置検出機構40が少なくともそれぞれ1つ設置されている。位置検出機構40は、それぞれ検出対象のリーフブロック27Aまたは27Bの変位を検出する。変位とは、換言すると移動方向及び移動量が含まれたベクトルである。
【0026】
位置検出機構40による変位検出結果は、移動機構28にフィードバックされる。マルチリーフコリメータ27は、変異検出結果のフィードバックによる、各リーフブロック27A及び27B所望する位置に変位させ、患部形状に合致した照射野Fを画成する。
【0027】
図4は、位置検出機構40の詳細を示す斜視図である。図4の(a)は、位置検出機構40の上面図であり、(b)はその側面図である。位置検出機構40は、発光素子41からのレーザー光等の光を、シリンドリカルレンズ(円柱レンズ)42を通して線状の公選へと変化させて、リーフブロック27の端面全体へ照射する。シリンドリカルレンズ42は、少なくとも一つの面が、円柱の一部のような形をしたレンズであり、光の点を線に伸ばす非点収差を生じさせるので目や距離計、また最近では半導体レーザーなどの非点収差を補正することにも広く使われている。
【0028】
リーフブロック27の端面全体へ照射されたレーザー光の反射光は、光学レンズを通してCCDやCMOS等の撮像素子43で受ける。撮像素子43の画素はリーフ幅より小さいものであり、撮像素子43上に端面位置が図4の(c)のように描出され、パターン画像を画像処理により解析して、リーフブロック27の変位、つまり絶対位置を算出する。
【0029】
図5は、位置検出機構40を詳細に示すブロック図である。位置検出機構40は、画像認識部44と比較部45と変換部47とを備える。
【0030】
画像認識部44は、撮像素子43と電気的に接続され、撮像素子43が取得したパターン画像が入力される。この画像認識部44は、パターン画像の配置位置を認識する。なお、リーフブロック27は、照射野Fを絞る方向に2次元移動のみ行う。
【0031】
比較部45は、経時的に異なる2つのパターン画像の配置位置を比較することによってパターン画像のずれを取得する。比較部45はと画像認識部44は、電気的に接続され、画像認識部44から配置位置情報が比較部45に入力される。
【0032】
この比較部45は、記憶回路を含み構成される配置位置格納部46を備えている。配置位置格納部46には、前回取得したパターン画像についての配置位置情報が格納されている。比較部45は、配置位置格納部46に格納された前回の配置位置情報を読み出し、新しく画像認識部44から出力された配置位置情報と差分して、ズレ情報を取得する。ズレ情報は、配置位置のズレを示し、ズレ方向とズレ量の情報を含む。
【0033】
差分処理では、新しく画像認識部44から入力された配置位置情報と前回の配置位置情報とを差分して、残った座標範囲を取得する。残った座標範囲の分布がズレ量を示し、前回取得した配置位置情報が示す座標範囲の値と残った座標範囲の値の差がズレ方向を示す。残った座標範囲の値の方が小さい場合は、列座標の若い値をとる画素の方向へ移動したことを示す。座標範囲の値は、例えば座標範囲の各点の中点座標である。比較部45は、このズレ量とズレ方向を含むズレ情報を作成し、変換部47に出力する。
【0034】
変換部47は、比較部45と電気的に接続され、ズレ情報が入力される。この変換部47は、画素単位の変位を示すズレ情報を、リーフブロック27の実際の変位量に換算する換算式を有する。入力されたズレ情報を、換算式によってリーフブロック27の実際の変位に換算する。
【0035】
なお、位置検出機構40で検出されたリーフブロック27の変位は、放射線治療装置1が備える位置カウンタ部(図示せず)に入力される。位置カウンタ部は、半導体メモリ等の記憶手段を含み構成され、位置検出機構40が検出した変位の累積記憶がなされるため、変位の累積値は、リーフブロック27の位置を示す。
【0036】
図6乃至図9は、発光素子41と撮像素子43の位置関係を示す概略図である。
【0037】
図6は、リーフブロック27がその断面がテーパ状を有し、その側面が短周長のアーチ状を有する場合の、位置検出機構40の設置に関する概略図である。図6の場合は、対になるリーフブロック27の端面に対して1つずつの位置検出機構を端面の上部に備え、発光素子41からシリンドリカルレンズ42を通って線状になった光線を、リーフブロック27群へ照射し、その照射された光線をレンズを通して撮像素子43が受光する。
【0038】
図7は、リーフブロック27が図6同様の形状をしている場合であり、ミラー等の反射機構を備えた位置検出機構40を備えた位置関係を示す概略図である。図7の場合は、対になるリーフブロック27の端面に対して1つずつの位置検出機構をリーフブロック27群の上部ではなく側面側に備え、発光素子41からシリンドリカルレンズを通って線状になった光線を、ミラー50Aで反射させてからリーフブロック27群へ照射する。その照射されてリーフブロック27群で反射された光線を、ミラー50Bで反射させてレンズを通して撮像素子43が受光する。図7のミラーの配置は2個使用しているが、発光素子41とシリンドリカルレンズ42または、撮像素子43をリーフブロック27の上部に備えるようにして、ミラーを1つに減らしてもかまわない。
【0039】
なお、ミラーを介することで、よりスペースを有効に使用してリーフブロック27の位置検出を行うことができる。
【0040】
図8は、リーフブロック27が平行形状の場合の位置検出機構40とリーフブロック27の位置関係を示す概略図である。図8の場合は、リーフブロック27が平行形状なので、リーフブロック27群の端面はリーフブロック27の側面になる。そのため、位置検出機構40は、リーフブロック27の側面に備えられることになる。位置検出機構40の構成は、図6と同様である。
【0041】
図9は、リーフブロック27が図8と同様に平行形状の場合であり、リーフブロック27に受光用の突起51を備えた場合の位置検出機構40とリーフブロック27の位置関係を示す概略図である。図9の場合は、リーフブロック27に突起51を備えて受光させることにより、位置検出機構40の位置を自由に設計することが可能になる。なお、位置検出機構40の構成は、図6と同様である。
【0042】
以上説明したように、本発明の実施の形態では、線状のレーザー光を用いてリーフブロック27の位置を検出することによって、複数のリーフ位置をまとめて測定することができる。したがって、位置検出機構40が従来に比べて小型化し、さらに設置場所も自由に設計することができる。
【0043】
また、リーフ位置を直接検出するため、検出精度があがるので、照射野を形成する精度の向上につながり、治療を行う場合でも、余計な被曝がかからないので安全に照射することができる。
【0044】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る放射線治療装置の構成例を示す外観図である。
【図2】本発明に係る放射線治療装置の基本構造を示す図である。
【図3】本発明に係るマルチリーフコリメータを示す斜視図である。
【図4】本発明に係る位置検出機構の詳細を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る位置検出機構を詳細に示すブロック図である。
【図6】本発明に係る発光素子と撮像素子の位置関係の一例を示す概略図である。
【図7】本発明に係る発光素子と撮像素子の位置関係の一例を示す概略図である。
【図8】本発明に係る発光素子と撮像素子の位置関係の一例を示す概略図である。
【図9】本発明に係る発光素子と撮像素子の位置関係の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0046】
1 放射線治療装置
13 照射ヘッド
14 絞り装置
25 放射線源
26 絞りブロック
27、27A、27B マルチリーフコリメータ
28 移動機構
40 位置検出機構
41 発光素子
42 シリンドリカルレンズ
43 撮像素子
44 画像認識部
45 比較部
46 配置位置格納部
47 変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線の照射野を所定形状に絞るマルチリーフコリメータであって、
照射野方向に移動可能な複数のリーフブロックと、
この複数のリーフブロックの端面形状をから、前記リーフブロックの変位を検出する少なくとも1つの位置検出手段と、
を備えることを特徴とするマルチリーフコリメータ。
【請求項2】
前記位置検出手段は、
前記複数のリーフブロックに光線を照射する発光素子と、
前記発光素子から照射された光線を線状の光線へ変化させるレンズと、
前記レンズを通った線上の光線を受光して、前期リーフブロックのパターン画像を取得する撮像素子と、
前記パターン画像から前記リーフブロックの変位を取得することを特徴とする請求項1記載のマルチリーフコリメータ。
【請求項3】
前記位置検出手段は、
前記パターン画像の配置位置を認識する認識手段と、
あらかじめ取得したパターン画像の配置位置と今回取得したパターン画像の配置位置とを比較することによって、それらパターン画像のズレを取得する比較手段と、
を備え、前記ズレによって前期リーフブロックの変位を取得することを特徴とする請求項2記載のマルチリーフコリメータ。
【請求項4】
放射線を照射する放射線源と、
被検体を載置する寝台と、
前記放射線源と前期寝台との間に介在し、前記放射線源から放射される放射線の照射野を所定形状に絞るマルチリーフコリメータと、を備え、
前記マルチリーフコリメータは、
照射野方向に移動可能な複数のリーフブロックと、
この複数のリーフブロックの端面形状から、前記リーフブロックの変位を検出する少なくとも1つの位置検出手段と、
を備えることを特徴とする放射線治療装置。
【請求項5】
前記位置検出手段は、
前記複数のリーフブロックに光線を照射する発光素子と、
前記発光素子から照射された光線を線状の光線へ変化させるレンズと、
前記レンズを通った線上の光線を受光して、前期リーフブロックのパターン画像を取得する撮像素子と、
前記パターン画像から前記リーフブロックの変位を取得することを特徴とする請求項4記載の放射線治療装置。
【請求項6】
前記位置検出手段は、
前記パターン画像の配置位置を認識する認識手段を備え、
前記パターン画像の配置位置によって前記リーフブロックの位置を取得すること、
を特徴とする請求項5記載の放射線治療装置。
【請求項7】
前記位置検出手段は、
前記パターン画の配置位置を認識する認識手段と、
あらかじめ取得したパターン画像の配置位置と今回取得したパターン画像の配置位置とを比較することによって、それらパターン画像のズレを取得する比較手段と、
を備え、
前記ズレによって前記リーフブロックの変位を取得することを特徴とする請求項4または5記載の放射線治療装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−104452(P2010−104452A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277442(P2008−277442)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】