説明

マルチ出力スイッチング電源装置

【課題】マルチ出力の各出力に最適な平滑コンデンサの容量を設定できるようにして、平滑コンデンサなどの蓄電素子を有効利用できるようにし、マルチ出力の各出力に最適な蓄電容量を設定する。
【解決手段】マルチ出力スイッチング電源装置101のメイン電源回路51側に、PFCコンバータ11及びDC−DCコンバータ12を含むメインコンバータ回路10が設けられている。メイン電源回路51の出力ラインHLo−CLo間には、平滑用のコンデンサCo1,CstとスイッチSW2が接続されている。サブ電源回路61の出力ラインHLso−CLso間には平滑用のコンデンサCo2が接続されている。通常モードでは、スイッチSW1の接点(a)が選択されて、メイン電源回路51の出力部の平滑コンデンサの容量を大きくなり、スタンバイモードでは、スイッチSW1の接点(b)が選択されて、サブ電源回路61の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の出力端子を備えたマルチ出力のスイッチング電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電圧の異なった複数の出力を必要とするスイッチング電源装置を構成するには、非絶縁型では、それぞれの出力毎にスイッチング素子、インダクタ、及びコンデンサを設ける必要がある。また絶縁型では、1つの1次巻線と複数の2次巻線を有するトランスを、1つのスイッチング素子で駆動し、複数の2次巻線それぞれの巻数比に応じた出力電圧を得る構成や、複数のトランスをそれぞれ別のスイッチング素子で駆動し、複数の出力電圧を得る構成がある。
【0003】
いずれの場合も、変換された電圧を最終的に直流電圧にするためのコンデンサが出力段に設けられることになる。このコンデンサの容量や耐圧は、それぞれの出力端子で要求される出力電圧や、許容される電圧リップルなどによって決定される。
【0004】
したがって、出力電圧が例えば3.3V、5V、12V、25Vの複数の異なった電圧を出力するマルチ出力スイッチング電源装置において、全ての出力を同時に必要とすることがないようなスイッチング電源装置であっても、各出力ラインに用いられる平滑コンデンサには、出力電圧が生じている状態に合わせた定格のものを用いなければならず、コスト面、サイズ面で問題があった。
【0005】
マルチ出力スイッチング電源装置の一種として、メイン電源回路とスタンバイ電源回路を備えたマルチ出力スイッチング電源装置が特許文献1に示されている。このようにスタンバイ用の電源回路をメインの電源回路とは独立して設けるのは、スタンバイ時の消費電力を低減するためである。
【0006】
図1は特許文献1に開示されているスイッチング電源装置の主要な構成を示す図である。図1のスイッチング電源装置は、商用交流電源ACにリレースイッチRY1,RY2を介して接続されたメイン出力用のメイン電源回路110と、このメイン電源回路110とは独立したスタンバイ出力用のスタンバイ電源回路120とを備える。
【0007】
メイン電源回路110は、交流電源入力を整流回路111Aで整流し、力率改善回路111Bを介して主コンバータ回路112によりスイッチングし、主コンバータトランス113の出力をメイン出力回路114で整流平滑してメイン出力を得るように構成されている。
【0008】
スタンバイ電源回路120は、交流電源入力を整流回路121Aで整流し、副コンバータ回路122によりスイッチングし、副コンバータトランス123の出力を副出力回路124で整流平滑してスタンバイ出力を得るように構成されている。
【0009】
そして主コンバータ回路112の入力部と副コンバータ回路122の入力部との間にバックアップダイオード141及びリターン抵抗142を接続して、主コンバータによってメイン出力が出力される状態では、主コンバータ回路112の入力電圧を副コンバータ回路122に入力して、副コンバータ回路122も動作するようにしている。
【0010】
一方、軽負荷時に単位時間あたりのスイッチング回数を減らして消費電力を低減するために、蓄電素子を設けたスイッチング電源回路が特許文献2に示されている。
【特許文献1】特開2003−018842号公報
【特許文献2】特開2008−125270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところが、特許文献1のようにメイン出力とスタンバイ出力が分かれているマルチ出力スイッチング電源装置において、スタンバイ電源回路の出力部に特許文献2のような蓄電素子を設ける構成を適用した場合、蓄電素子はスタンバイ動作時には有効に働くが、メイン電源動作時には全く不要となる。一方、メイン電源回路の入力電源電圧が瞬時停電した時でもメイン出力が極力低下しない特性が望まれることがあり、そのための蓄電素子を設けることは有効であるが、この蓄電素子は当然ながらスタンバイ時には機能せず、有効に利用されているとは言えない。
【0012】
そこで、この発明の目的は、マルチ出力の各出力に最適な蓄電容量を設定できるようにして、前述の課題を解消したマルチ出力スイッチング電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するために、この発明のマルチ出力スイッチング電源装置は次のように構成する。
(1)入力電源電圧をスイッチングして電圧変換を行うコンバータ回路と、複数の出力ラインにそれぞれ電圧を出力するマルチ出力スイッチング電源装置において、前記複数の出力ラインのホット側とニュートラル側との間に各々接続される蓄電素子と、前記複数の出力ラインのホット側と前記ニュートラル側との間に対する前記蓄電素子の導通/非導通の状態を切り替えるスイッチと、前記スイッチを制御して、前記複数の出力ラインのうちのいずれかのホット側と前記ニュートラル側との間に前記蓄電素子を選択的に接続する制御回路と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
(2)前記マルチ出力スイッチング電源装置は、通常動作時に動作するメインコンバータ回路と、前記通常動作時と待機時のいずれでも動作するサブコンバータ回路と、を備え、
前記サブコンバータ回路の出力が前記制御回路の電源電圧として供給されるようにしてもよい。
【0015】
(3)前記制御回路は、前記待機時において、前記蓄電素子のうち少なくとも2つ以上が前記サブコンバータ回路の出力ラインのホット側とニュートラル側との間に接続されるように前記スイッチを制御するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、複数の蓄電素子を切り替えて、各出力部に最適な蓄電容量を設定できるので、実装される蓄電素子の個数及び容量がシステム全体としての最適値に設定できる。また、そのことによって省スペース・低コスト化が実現できる。特に、通常動作のモードと待機のモードとを有するスイッチング電源装置において、通常動作時にのみ動作するメインコンバータ回路によって蓄電素子に蓄積されたエネルギーを、待機時に、通常動作時/待機時を問わずに動作するサブコンバータ回路の負荷に供給することによって、サブコンバータ回路のスイッチング周波数を低減でき、待機時の消費電力を下げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
《第1の実施形態》
第1の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置について、図2を参照して説明する。
図2は第1の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置101の回路図である。図2において、符号P11,P12はマルチ出力スイッチング電源装置101の入力端子、符号P21,P22はマルチ出力スイッチング電源装置101のメイン負荷出力端子、符号P31,P32はマルチ出力スイッチング電源装置101のスタンバイ負荷出力端子である。入力端子P11−P12には商用交流電源である交流入力電源Vacが入力され、出力端子P21−P22にはメイン負荷14、出力端子P31−P32にはスタンバイ負荷24がそれぞれ接続される。
【0018】
マルチ出力スイッチング電源装置101のメイン電源回路51側の入力段には交流入力電源Vacの交流電圧を全波整流するダイオードブリッジB1が設けられている。ダイオードブリッジB1の出力側にはPFCコンバータ11が接続されている。PFCコンバータ11の出力にはDC−DCコンバータ12が接続されている。また、このDC−DCコンバータ12の入力ラインHLi−CLi間にはコンデンサCi1が並列に接続されている。PFCコンバータ11、DC−DCコンバータ12、及びコンデンサCi1によってメインコンバータ回路10が構成されている。
【0019】
DC−DCコンバータ12の出力ラインHLo−CLo間には平滑用のコンデンサCo1が並列接続されている。また、この出力ラインHLo−CLo間には、スイッチSW2を介して平滑用のコンデンサCstが接続されている。すなわちスイッチSW2のコモン(c)と第1の接点(a)との間が導通するとき、コンデンサCstが出力ラインのホット側HLoとニュートラル側CLoとの間に接続されるようにスイッチSW2が設けられている。さらに、出力ラインHLo−CLo間には、出力電圧検出回路13が接続されている。
【0020】
前記PFCコンバータ11は、インダクタ、スイッチング素子、ダイオードおよび平滑コンデンサを備えた、いわゆる昇圧チョッパ回路で構成されている。
【0021】
マルチ出力スイッチング電源装置101のサブ電源回路61側の入力段には、交流入力電源Vacの交流電圧を整流するダイオードD2及びコンデンサCi2で構成される整流平滑回路が設けられている。この整流平滑回路の出力側にはサブコンバータ回路22が接続されている。また、前記入力ラインHLsiとメイン電源回路51の入力ラインHLiとの間にダイオードD3が接続されている。
【0022】
サブコンバータ回路22の出力ラインHLso−CLso間には平滑用のコンデンサCo2が並列接続されている。また、この出力ラインHLsoは前記スイッチSW2の第2の接点(b)に接続されている。さらに、出力ラインHLso−CLso間には、出力電圧検出回路23が接続されている。
ディジタル信号処理回路9は、DSPで構成されていて、前記サブ電源回路61の出力電圧Vccを電源にして動作し、ディジタル信号処理によってPFCコンバータ11、DC−DCコンバータ12及びサブコンバータ22を制御する。すなわち、ディジタル信号処理回路9は、入力電圧検出回路7の検出信号から交流入力電源Vacの電圧の瞬時電圧または位相を検知して、交流入力電源Vacの電圧波形と相似形の電流が流れるようにPFCコンバータ11内のスイッチング素子をオン/オフ制御する。また、ディジタル信号処理回路9は、出力電圧検出回路13の出力信号を入力して、メイン負荷に対する出力電圧を検出するとともに、その出力電圧が所定値で一定となるように、DC−DCコンバータ12内のスイッチング素子を所定のオンデューティ比でオン/オフ制御する。さらに、ディジタル信号処理回路9は、出力電圧検出回路23の出力信号を入力して、スタンバイ負荷に対する出力電圧を検出するとともに、その出力電圧が所定値で一定となるように、サブコンバータ回路22内のスイッチング素子を所定のオンデューティ比でオン/オフ制御する。
【0023】
ディジタル信号処理回路9は、入力装置8からの入力信号に基づいて、通常動作モードと待機モードの切り替えを行い、それぞれのモードに応じてスイッチSW1,SW2の切り替えを行う。
ディジタル信号処理回路9は、スタンバイモードにする場合には、スイッチSW1をオフすることによってサブ電源回路61(サブコンバータ回路22)にのみ入力電源電圧を供給する。またスイッチSW2の(b)接点を選択することによって、コンデンサCstをサブコンバータ回路22の出力ラインHLso−CLso間に接続する。そのため、待機モードでは、サブ電源回路61の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなる。
【0024】
出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなると、平滑コンデンサへの充電時定数が大きくなるため、サブコンバータ回路22は間欠発振の周期が長くなる。すなわち、出力電圧検出回路23の出力電圧が閾値より低い状態では、ディジタル信号処理回路9はサブコンバータ回路22のスイッチング動作を行うが、このスイッチング動作によって、サブコンバータ回路22の出力電圧が上昇し、出力電圧検出回路23の出力電圧が閾値を超えることになり、前記スイッチング動作を停止する。その後、出力電圧検出回路23の出力電圧が再び閾値を下回ると、前記スイッチング動作を再開する。この繰り返しによって間欠発振動作を行う。
【0025】
サブコンバータ回路22の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなる程、その平滑コンデンサに蓄積されるエネルギーは大きくなるので、発振停止期間は長くなり、サブコンバータ回路22による損失を低減できる。
【0026】
一方、ディジタル信号処理回路9は、通常モードにする場合には、スイッチSW1をオンしてメイン電源回路51へも入力電源電圧を供給する。またスイッチSW2の(a)接点を選択することによって、コンデンサCstをDC−DCコンバータ12の出力ラインHLo−CLo間に接続する。そのため、通常モードでは、メイン電源回路51の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなる。
【0027】
通常モードにおいて停電になれば、停電中はコンデンサCo1及びCstの充電電荷によってメイン負荷14へ出力電圧を供給されるが、この平滑コンデンサの容量(Co1+Cst)が大きいため、比較的長い瞬時停電があっても、出力電圧を安定に保つことができることになる。
このように、コンデンサCstをメイン電源回路51とサブ電源回路61とに兼用することによって、コンデンサCstを有効利用できる。
【0028】
前記マルチ出力スイッチング電源装置101は、具体的には、液晶TVやプラズマTV等の薄型TV用スイッチング電源であって、通常動作時はメイン電源回路51が例えばバックライトへ24Vを出力する。また、待機時はサブ電源回路61が5Vまたは3.3Vの電源電圧を制御回路へ供給する。
このようにして待機時の電力消費を削減でき、通常動作時の瞬時停電における安定性を高めることができる。
【0029】
《第2の実施形態》
第2の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置について、図3を参照して説明する。
図3は第2の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置102の回路図である。図2に示した例と異なるのは、メイン電源回路52とサブ電源回路62のそれぞれの出力部の構成である。
【0030】
図3に示すマルチ出力スイッチング電源装置102では、メイン電源回路52の出力端子P21−P22間にコンデンサCo1が接続され、DC−DCコンバータ12の出力ラインHLo−CLo間にコンデンサCstが接続され、コンデンサCstとCo1との間にスイッチSW3が接続されている。すなわちスイッチSW3のコモン(c)と第1の接点(a)との間が導通するとき、コンデンサCstとCo1が並列に接続されるように、スイッチSW3が設けられている。
【0031】
また、前記スイッチSW3のコモン(c)と第2の接点(b)との間が接続されたとき、コンデンサCstがサブコンバータ回路22の出力ラインHLso−CLso間に並列接続されるように、スイッチSW3が接続されている。
【0032】
ディジタル信号処理回路9は、待機モードにする場合には、スイッチSW1をオフすることによってサブ電源回路62(サブコンバータ回路22)にのみ入力電源電圧を供給する。またスイッチSW3の(b)接点を選択することによって、コンデンサCstをサブコンバータ回路22の出力ラインHLso−CLso間に接続する。そのため、待機モードでは、サブ電源回路62の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなって、サブコンバータ回路22は間欠発振の周期が長くなることによって、サブコンバータ回路22による損失を低減できる。
【0033】
一方、ディジタル信号処理回路9は、通常モードにする場合には、スイッチSW1をオンしてメイン電源回路52へも入力電源電圧を供給する。またスイッチSW3の(a)接点を選択することによって、コンデンサCstをCo1と共にDC−DCコンバータ12の出力ラインHLo−CLo間に接続する。そのため、通常モードでは、メイン電源回路52の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなる。
【0034】
《第3の実施形態》
第3の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置について、図4を参照して説明する。
図4は第3の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置103の回路図である。図2に示した例と異なるのは、メイン電源回路53とサブ電源回路63のそれぞれの出力部の構成である。
【0035】
図4に示すマルチ出力スイッチング電源装置103では、DC−DCコンバータ12の出力ラインHLo−CLo間にコンデンサCo1が接続されている。
【0036】
サブコンバータ22の出力ラインHLso−CLso間にはコンデンサCo2,Cst1が接続されている。また、サブコンバータ回路22の出力ラインHLsoとDC−DCコンバータ12の出力ラインHLoとの間に、スイッチSW4を介してコンデンサCst2が接続されている。すなわちスイッチSW4のコモン(c)と第1の接点(a)との間が導通するとき、サブコンバータ回路22の出力ラインHLsoとDC−DCコンバータ12の出力ラインHLoとの間にコンデンサCst2が接続されるように、スイッチSW4が設けられている。
【0037】
また、前記スイッチSW4のコモン(c)と第2の接点(b)との間が接続されたとき、コンデンサCst2がサブコンバータ回路22の出力ラインHLso−CLso間に並列接続されるように、スイッチSW4が設けられている。
【0038】
ディジタル信号処理回路9は、待機モードにする場合には、スイッチSW1をオフすることによってサブ電源回路63(サブコンバータ回路22)にのみ入力電源電圧を供給する。またスイッチSW4の(b)接点を選択することによって、コンデンサCst2をサブコンバータ回路22の出力ラインHLso−CLso間に接続する。そのため、待機モードでは、サブ電源回路63の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなって、サブコンバータ回路22は間欠発振の周期が長くなることによって、サブコンバータ回路22による損失を低減できる。
【0039】
一方、ディジタル信号処理回路9は、通常モードにする場合には、スイッチSW1をオンしてメイン電源回路53へも入力電源電圧を供給する。またスイッチSW4の(a)接点を選択することによって、コンデンサCst2とCs1の直列回路をDC−DCコンバータ12の出力ラインHLo−CLo間に接続する。そのため、通常モードでは、メイン電源回路52の出力部の平滑コンデンサの容量が大きくなる。しかも、コンデンサCst2とCst1とは直列に接続されるので、合成容量は減少するが、耐圧が増大する。そのため、メイン電源回路53の出力電圧がサブ電源回路63の出力電圧より高い場合でも、適用できる。すなわち、コンデンサCst1とCst2の直列回路の耐圧がメイン電源回路の出力電圧に対応可能であれば、コンデンサCst2の耐圧はサブ電源回路63の出力電圧に対応する程度に低いものであっても利用できる。
【0040】
なお、図4に示した例では、Cst2には両極性に耐圧のある無極性コンデンサを用いる。コンデンサCst2をメイン電源回路53側とサブ電源回路63側のどちらに接続しても、印加される極性が同じになるようにスイッチ回路を構成すれば、コンデンサCst2として有極性のコンデンサを用いることも可能である。
【0041】
なお、以上に示した各実施形態では、「蓄電素子」の例としてコンデンサを挙げたが、その他に電気二重層キャパシタや二次電池を利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】特許文献1に開示されているスイッチング電源装置の主要な構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置101の回路図である。
【図3】第2の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置102の回路図である。
【図4】第3の実施形態に係るマルチ出力スイッチング電源装置103の回路図である。
【符号の説明】
【0043】
10…メインコンバータ回路
101,102,103…マルチ出力スイッチング電源装置
11…PFCコンバータ
12…DC−DCコンバータ
13…出力電圧検出回路
14…メイン負荷
22…サブコンバータ回路
24…スタンバイ負荷
23…出力電圧検出回路
51,52,53…メイン電源回路
61,62,63…サブ電源回路
7…入力電圧検出回路
8…入力装置
9…ディジタル信号処理回路
B1…ダイオードブリッジ
Ci1,Ci2…コンデンサ
Co1,Co2…コンデンサ
Cst,Cst1,Cst2…コンデンサ
D2,D3…ダイオード
HLi,CLi…入力ライン
HLo,CLo…出力ライン
HLsi,CLsi…入力ライン
HLso,CLso…出力ライン
SW1,SW2,SW3,SW4…スイッチ
Vac…交流入力電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電源電圧をスイッチングして電圧変換を行うコンバータ回路と、複数の出力ラインにそれぞれ電圧を出力するマルチ出力スイッチング電源装置において、
前記複数の出力ラインのホット側とニュートラル側との間に各々接続される蓄電素子と、
前記複数の出力ラインのホット側と前記ニュートラル側との間に対する前記蓄電素子の導通/非導通の状態を切り替えるスイッチと、
前記スイッチを制御して、前記複数の出力ラインのうちのいずれかのホット側と前記ニュートラル側との間に前記蓄電素子を選択的に接続する制御回路と、
を備えたマルチ出力スイッチング電源装置。
【請求項2】
前記マルチ出力スイッチング電源装置は、通常動作時に動作するメインコンバータ回路と、前記通常動作時と待機時のいずれでも動作するサブコンバータ回路と、を備え、
前記サブコンバータ回路の出力が前記制御回路の電源電圧として供給されている、請求項1に記載のマルチ出力スイッチング電源装置。
【請求項3】
前記制御回路は、前記待機時において、前記蓄電素子のうち少なくとも2つ以上が前記サブコンバータ回路の出力ラインのホット側とニュートラル側との間に接続されるように前記スイッチを制御する、請求項2に記載のマルチ出力スイッチング電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−115049(P2010−115049A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286656(P2008−286656)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】