説明

マルチ画像プリント注文装置およびマルチ画像プリント注文プログラム

【課題】注文者の意図を反映させたマルチ画像プリントを作成することのできるマルチ画像プリント注文装置を提供する。
【解決手段】複数の画像を一覧に表示するモニター12と、モニター12に表示された複数の画像から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択した画像の選択順序を記録する選択順序記録部251と、選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成するマルチ画像作成部28と、を少なくとも有するマルチ画像プリント注文装置であって、マルチ画像作成部28は、記録された選択順序に基づいて、マルチ画像を作成するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客によるマルチ画像プリントの注文操作に用いられるマルチ画像プリント注文装置およびマルチ画像プリント注文プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
写真店(ミニラボ店とも称される。)では、顧客がデジタル画像データを持ち込み、店内に設置された受付装置で顧客自らが写真プリントの注文を行なえる。この受付装置として、例えば特許文献1が知られている。
【0003】
特許文献1の受付装置における注文操作は、先ず、デジタル画像データが記憶されたメディアからデジタル画像データを読み込み、コマ画像として表示させ、次いで、プリント対象を選択し、プリント枚数、プリントサイズ、所定の補正処理等を選択し、注文を確定する流れである。写真プリントの仕上がりタイプも選択可能であり、このタイプとしては、コマ画像ごとに1枚の写真を形成するタイプや、複数のコマ画像を1枚の写真に規則性を持って配置したインデックスプリントや、最終的にアルバム編集されるためにプリントされるアルバムプリントと称されるタイプもある。
【0004】
また、近年、コラージュ写真が普及し始めている。このコラージュ写真は、複数のコマ画像を1枚の写真に構成するものであるが、特にデザイン性、芸術性、娯楽性を持って自由にレイアウトされるものであり、上述のインデックスプリントとは区別されている。このコラージュ写真の編集ソフトとして、自動写真コラージュソフト「Auto Collage 2008 マイクロソフト社製」がある。先ず、コラージュしたい写真画像データをフォルダに保存しておき、このソフト起動後に、そのフォルダ内からユーザが画像を任意に選択して、次いで、コラージュ作成指示によって、選択された画像を読み込み、自動的に配置してコラージュ写真を作成する構成である。このソフトは、ユーザ個人が自宅パソコンを用いてコラージュ写真を編集し、自宅のプリンタで印刷して楽しむものである。
【0005】
また、複数の画像を縮小することにより得られた複数の縮小画像を互いに隣接させてランダムに配置して配置画像を生成し、この配置画像を表示し、配置変更の指示により、配置画像に含まれる縮小画像の配置を変更する技術構成が知られている(特許文献2)。これによれば、店頭の注文端末に、画像データを読み込ませ、注文者が複数の画像を選択し、この選択画像を縮小して、ランダムに配置することができる。
【0006】
【特許文献1】特開2006−103100号公報
【特許文献2】特開2007−28137号公報(請求項1、段落0043)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の特許文献2の場合、注文者が選択した画像は、自動的にランダムに配置される構成であるため、注文者の意図を正確に反映させることが困難である。また、大きさの異なるコマ画像が複数配置されて構成されるマルチ画像プリントも存在するが、このようなマルチ画像プリントを作成する場合に、注文者が選択した画像が自動的にランダムに配置されると、注文者が重要であると判断している画像が小さな画像として配置されたり、反対にそれほど重要でないと判断している画像が大きな画像として配置されたりすることがある。この際、注文者はランダム配置が気に入らないと、別のランダム配置となるように再配置することを選択可能となるように構成してもよいが、このように注文者がランダム配置を繰り返し行うと、受付端末の占有操作時間が長くなり、使用回転率が悪化するという問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、注文者の意図を反映させたマルチ画像プリントを作成することのできるマルチ画像プリント注文装置およびマルチ画像プリント注文プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため本発明に係るマルチ画像プリント注文装置は、
複数の画像を一覧に表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された複数の画像から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択した画像の選択順序を記録する選択順序記録部と、
選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成するマルチ画像作成部と、を少なくとも有するマルチ画像プリント注文装置であって、
前記マルチ画像作成部は、記録された前記選択順序に基づいて、マルチ画像を作成するように構成したことを特徴とする。
【0010】
この構成の作用効果は以下のとおりである。マルチ画像プリント注文装置は、複数の画像を一覧に表示する表示手段と、この表示手段に表示された複数の画像から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択した画像の選択順序を記録する選択順序記録部と、選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成するマルチ画像作成部と、を少なくとも有している。注文者は、例えば記録メディア等に保存された画像データが読み取られてモニター等の表示手段に一覧に表示された複数の画像から、マルチ画像プリントの対象となる画像を順番に選択するが、選択順序記録部は、この選択順序を記録することができる。この選択順序に基づいて、マルチ画像作成部は、選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成することができる。この構成によれば、注文者が表示手段に表示された複数の画像の中からマルチ画像プリント対象の画像を選択する際、注文者は重要な画像から先に選択する特性があるので、選択順序に基づいて、選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成することにより、注文者の意図を反映させたマルチ画像プリントを作成することができる。
【0011】
なお、本願のマルチ画像プリントとは、様々なサイズのコマ画像が複数配置されて、1枚の写真プリントや、複数枚の写真プリントからなる一束の写真プリント集を構成するものを言い、デザイン性、芸術性、娯楽性を有する上述のコラージュ写真プリントよりも広い概念となっている。
【0012】
また、上記の本発明において、前記マルチ画像作成部は、最初に選択された画像をレイアウト中の大きな画像領域に割り付け、最後に選択された画像をレイアウト中の小さな画像領域に割り付けることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、注文者が複数の画像の中からマルチ画像プリント対象の画像を選択する際、注文者は重要な画像は先に選択し、それほど重要でない画像は後に選択する特性があるので、前記マルチ画像作成部は、最初に選択された画像をレイアウト中の大きな画像領域に割り付け、最後に選択された画像をレイアウト中の小さな画像領域に割り付けてマルチ画像を作成することにより、注文者の意図を反映させたマルチ画像プリントを作成することができる。
【0014】
また、上記の本発明において、前記選択順序記録部は、前記表示手段に同時に表示された複数の画像の中での選択順序を記録することが好ましい。
【0015】
モニター等の表示手段に同時に表示される画像の枚数には限りがあるので、注文者によって画像データが大量に持ち込まれて読み取られた場合、表示手段の画面には、所定数の画像の一覧のみが表示され、このような一覧の画面が複数表示されることとなる。この場合、選択順序記録部は、各々の画面の間での選択順序は記録せずに、表示手段の画面に同時に表示された複数の画像の中での選択順序のみを記録するようにすることで、構成を簡素化することができる。
【0016】
なお、画像が一覧に表示された画面が複数存在する場合、各画面間の優先度、すなわち、どの画面に表示された画像からレイアウトに割り付けていくかは、以下のような方法により決定すればよい。例えば、単純に先の画面から優先度を高める方法、撮影時間の時系列で決定する方法、注文者が任意の画像を選択するまでの経過時間やベストショットなどの別の要素に基づいた順位付けの方法、乱数などによりランダムに決定する方法などを用いて決定すればよい。そして、これらの方法による各画面間の優先度と上記の選択順序とに基づいて、画像をレイアウトに割り付けていくことでマルチ画像プリントを作成するようにすればよい。
【0017】
また、他の本発明のマルチ画像プリント注文プログラムは、
表示手段に一覧に表示された複数の画像から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択した画像の選択順序を記録する選択順序記録ステップと、
選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成するマルチ画像作成ステップと、を少なくともコンピュータに実行させるためのマルチ画像プリント注文プログラムであって、
前記選択順序記録ステップで記録された前記選択順序に基づいて、前記マルチ画像作成ステップに係る処理を実行するように構成したことを特徴とする。
【0018】
また、上記の本発明において、前記マルチ画像作成ステップに係る処理は、最初に選択された画像をレイアウト中の大きな画像領域に割り付け、最後に選択された画像をレイアウト中の小さな画像領域に割り付けることが好ましい。
【0019】
また、上記の本発明において、前記選択順序記録ステップは、前記表示手段に同時に表示された複数の画像の中での選択順序を記録することが好ましい。
【0020】
以上のプログラムの構成の作用効果は、上述のマルチ画像プリント注文装置の作用効果と同様である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明に係るマルチ画像プリント注文装置の好適な実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、写真店に設置される写真処理システムの構成の一例を示している。プリンタの種類、設置台数は図1に限定されない。また、画像処理装置5、プリント注文受付装置(マルチ画像プリント注文装置に相当する)1の設置台数も図1に限定されない。写真処理システムを構成するそれぞれの装置はお互いがLAN等のネットワークによって接続されている。
【0022】
<システムの構成>
この写真処理システムは、写真プリントの作成や記憶媒体への画像書き込みといった画像記録を行うためのシステムである。写真プリントの注文に係る画像データは、顧客が自ら持参した記録メディアに記録されている。顧客は、プリント注文受付装置1を操作し、記録メディアに記録された画像データに基づく写真プリントの注文を行なえる。また、注文に係る画像データは、ネガフィルムからスキャナー(不図示)を用いて読みとることもできる。また、注文者が自宅のPCや携帯端末からインターネットを経由し、写真店のサーバにアクセスし注文する、いわゆるオンラインプリント注文も可能である。オンラインプリント注文は公知の構成であり詳細な説明は省略する。
【0023】
銀塩式プリンタは、画像データに基づいて写真プリントの作成を行える。写真プリントの作成を行う場合は、プリント用に処理された画像データを露光エンジンに送信し、ペーパー等の写真感光材料に画像を焼付露光する。画像が焼付露光されたペーパーを現像処理することで、写真プリントを作成することができる。
【0024】
インクジェットプリンタは、各種データ通信のための通信部を備える。この通信部は、画像処理装置5からプリント用画像データを受信し、メモリに保存する。また、インクジェットプリンタは、RIP処理部を有し、このRIP処理部はRIP処理を実行する機能である。RIP処理部は、写真プリント処理に係るRGB画像データのプリント用画像データを、RIP処理し、CMYKごとのグレースケールデータに展開する。そして、印刷部は、CMYKごとのグレースケールデータに基づいて印刷処理する。印刷部は、CMYKのそれぞれのプリントヘッドを備えている。プリントヘッドは、間欠搬送される用紙に対し、プリントヘッドが主走査方向に一走査し、この走査時に、各色のインク吐出ノズルからインクが吐出し、用紙の表面に付着する。この間欠搬送、主走査動作およびインク吐出動作を繰り返すことで、用紙の印刷領域に画像が形成される。インク吐出の方法としては、インクが充填された圧力室内の容積がピエゾ素子によって変化することで、圧力室に連通するインク吐出ノズルからインクを吐出する一般的なピエゾ方式が例示される。
【0025】
また、不図示の媒体書き込み装置は、CD−R(記憶媒体の一例)等の記録メディアに画像データの書き込みを行う機能を有する。画像処理装置5から画像データを媒体書き込み装置に送信することで、CD−R等の記録メディアに画像データを書き込むことができる。
【0026】
(プリント注文受付装置)
プリント注文受付装置1は、顧客により操作されるものであり、画像データの受付と注文内容の設定等を行うことができる。プリント注文受付装置1は、それ自身が画像形成プリンタの機能を有していてもよい。例えば、熱昇華型のプリンタを内蔵している。この場合、ネットワークに接続された他の装置と関係なく、独立してプリント処理を行うこともできる。プリント注文受付装置1は、画像形成用のプリンタを内蔵していない場合、あるいは他のプリンタで写真プリント(またはメディアへの書込み処理)をする場合には、ネットワーク経由で画像処理装置5あるいは直接にプリンタ側にプリント対象の画像データを転送する。画像処理装置5については後述する。
【0027】
プリント注文受付装置1は、メディア駆動部10を備えており、各種媒体Aに格納されている画像データを内部に取り込むことができる。媒体Aとしては、CD−R、デジタルカメラ用の記憶メディア、MOディスクなどが例としてあげられる。また、フラットベッドスキャナー(不図示)により、写真フィルムのない写真プリントから画像データを取得することができる。また、画像受付装置1は、モニター(表示手段に相当する)12を備えており、入力した画像データを画面に表示させることができる。また、注文内容の設定などは、モニター画面に設けられたタッチパネル13により行うことができる。もちろん、キーボードやマウスなどの入力手段を設けてもよい。
【0028】
プリント注文受付装置1は、受付証発行部11を備えており、注文内容が確定すると、受付証をプリントアウトする。受付証には、注文内容、課金情報、顧客情報などがプリントされる。この受付証を写真店の担当者に渡すことで、画像記録や料金支払いなどが行われる。
【0029】
プリント注文受付装置1の構成を図2の機能ブロック図により説明する。プリント注文受付装置1は、コントローラCを備えており、各種ハードウェアとはインターフェース20を介して接続される。すなわち、メディア駆動部10、受付証発行部11、モニター12、タッチパネル13、ハードディスク14がインターフェース20を介して接続される。ハードディスク14は、メディア駆動部10を介して取得した画像データをその注文に関するデータと共に保存する。ハードディスク14は、大容量保存部手段としての機能の他にCPU実行の際の作業領域として機能してもよい。また、コントローラC側には不図示のメモリ(メインメモリ、ROM等)が具備されている。
【0030】
インクジェットプリンタにより写真プリントの作成を行う場合は、適宜のタイミングで画像データおよび注文に関するデータを、ネットワーク・インターフェース15を介して画像データ等をネットワークへ送出する構成である。
【0031】
表示制御部21は、モニター12に表示させる表示内容を制御する。表示制御部21は、注文受付処理を顧客が行い易いように、種々の操作に係る表示画面を提供する。操作画面のデータは不図示のメモリに保存されている。操作画面の表示順番は、予め設定されている。また、表示制御部21は、マルチ画像確認のための確認表示(プレビュー表示)画面(図19のマルチ画像1901を参照)を提供する。
【0032】
データ読込条件部22は、プリント注文受付装置1のメディア駆動部10で、記憶メディアから画像データを読み込む場合に、Exif情報中のサムネイル画像データを読み込むか、本画像データを読み込むかのデータ読込条件を設定する。本画像データは、低解像度処理がされていないそのままの画像データである。データ読込条件に従って、データ読込処理部221は、最初の読み込み時は、Exif情報のサムネイル画像データを読み込み(これは注文操作に用いられる)、そして当該注文操作中のバックグランド実行で本画像データを読み込む(この本画像データを用いて注文内容を確定するためのプレビュー表示(図19のマルチ画像1901)を行なう)。
【0033】
プリントサイズ選択部23は、マルチ画像プリントのサイズの選択指示を注文者から受け付け、設定する機能である。プリントサイズは、図5のデータ構成のように予めメモリに保存されている。
【0034】
背景色選択部24は、レイアウトの背景色の選択指示を注文者から受け付け、当該背景色を設定する。背景色のデータは、図7のY(イエロー)M(マゼンタ)C(シアン)の構成のように予めメモリに保存されている。
【0035】
画像選択部25は、メディア駆動部10で読み込んだ、モニター12に表示された画像データから、マルチ画像プリント対象の画像の選択を注文者の指示により受け付ける。モニター12に一覧に表示された複数のコマ画像のうち、マルチ画像プリント対象のコマ画像を個々に選択したり、全コマを選択できるように構成される。また、画像選択部25は、画像選択の際に、コマ画像の天地方向を調整する機能を有していてもよい。天地調整方法としては、例えば右回りで90度ごとに回転させてもよく、180度回転させるように構成してもよい。また、コマ画像ごとのExif情報を取得し、Exif情報に含まれるデータから天地方向を判断し、モニター12に表示させる際に、自動的に天地方向を調整した状態でコマ画像を表示する機能を有していてもよい。
【0036】
選択順序記録部251は、モニター12に表示された複数のコマ画像の中から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択したコマ画像の選択順序を記録する。記録した選択順序は不図示のメモリに記憶させてもよい。また、選択順序記録部251は、選択順序だけでなく、選択された画像が、注文者がそのコマ画像を選択するかを迷い、選択と非選択とを繰り返したという情報を記録するようにしてもよく、さらにその繰り返しの回数なども記録するようにしてもよい。
【0037】
自動選択部26は、メディア駆動部10で読み込んだ画像データ(例えば、Exif情報中のサムネイル画像データ)から、マルチ画像プリント対象の画像を自動的に選択する。
【0038】
この自動選択の方法は、特に制限されないが、例えば、所定数のコマ画像をランダムに選択する方法、異なる撮影日のコマ画像をランダムに選択する方法、画像データがフォルダ分けされていれば各フォルダからランダムに選択する方法が挙げられる。また、複数の画像データから選択する場合に、顔検出プログラムを用いて、複数の顔が検出されたコマ画像や所定サイズ以上の顔サイズが検出されたコマ画像を選択する方法もある。また、露出度の悪いコマ画像は選択されない選択方法もある。また、所定の撮影期間の範囲(例えば1分、1時間、1日、10日、1月等)単位にコマ画像群を分割し、そのコマ画像群中から、上述のいずれかの選択方法でコマ画像を選択する方法もある。また、画像編集ソフトで編集されたコマ画像は必ず選択するまたは選択しない方法もある。以上の選択方法を組み合わせて用いることもできる。
【0039】
自動選択によって選択される画像数は、特に制限されないが、マルチ画像プリントを構成するために必要な画像数を確保する必要がある。自動選択によって選択された画像数(例えば、18枚)が、マルチ画像プリントの割付領域数(例えば、20枚)よりも少ない場合には、不足分(例えば、2枚)を更に自動選択してもよく、既に選択された画像中のものを重複して用いるように構成できる。一方、自動選択によって選択された画像数(例えば、30枚)が、マルチ画像プリントの割付領域数(例えば、25枚)よりも多い場合には、選択されたコマ画像群から過剰分(例えば、5枚)を間引きするように構成できる。また、自動選択される画像数の最小値、最大値を設定しておき、この範囲になるように自動選択処理を実行するように構成できる。マルチ画像プリントの割付領域数(マルチ画像プリントを構成する画像数)は、後述するレイアウトデータに含まれている。
【0040】
レイアウト設定部27は、マルチ画像プリント対象の画像数(例えば、画像選択部25あるいは自動選択部26で選択された画像数)に基づいて、マルチ画像プリントのレイアウトを設定する。図6に示すように複数のレイアウトデータが予めメモリ(不図示)に保存されている。レイアウトの割付領域数に対して1または複数のレイアウトテンプレートが保存されている。自動あるいは手動で選択された画像数と、レイアウトの割付領域数が異なる場合には、選択された画像数に最も近い割付領域数(マルチ画像プリント構成数)のレイアウトが選択され、過不足分は、上述の方法で間引きあるいは追加自動選択か重複適用するように構成できる。または、手動で削除するかあるいは追加手動選択か重複適用されるように構成することもできる。
【0041】
マルチ画像作成部28は、レイアウト設定部で設定されたレイアウトに、選択された画像を割り付けて、マルチ画像を作成する。マルチ画像作成部28は、1つのレイアウトを用いて、複数の割付パターンのマルチ画像を作成することができる。
【0042】
マルチ画像作成部28は、選択順序記録部251が記録した、注文者がマルチ画像プリント対象として選択したコマ画像の選択順序に基づいて、レイアウトに画像を割り付けることができる。具体的には、注文者がモニター12に同時に表示された複数の画像の中から一番初めに選択した画像は、注文者が重要であると判断した画像と考えられるため、レイアウトの中でも大きな画像領域に割り付けられるようにする。また、注文者がモニター12に同時に表示された複数の画像の中から一番後に選択した画像や、選択と非選択とを何度も繰り返した後に選択した画像は、注文者がそれほど重要ではないと判断した画像と考えられるため、レイアウトの中でも小さな画像領域に割り付けられるようにする。これにより、注文者の意図(好み)を反映させたマルチ画像を作成することができる。
【0043】
また、レイアウトによっては、同じサイズの大きな画像領域、もしくは同じサイズの小さな画像領域が2つ以上存在することもあるが、この場合には、注文者の選択した画像を選択順序の上位もしくは下位から順に割り付ければよい。また、2つ以上の大きな画像領域に割り付けられたそれぞれの画像を互いに入れ替えた複数の割付パターンのマルチ画像や、同様に2つ以上の小さな画像領域に割り付けられたそれぞれの画像を互いに入れ替えた複数の割付パターンのマルチ画像を作成するようにしてもよい。
【0044】
なお、自動選択部26によってマルチ画像プリント対象の画像が自動的に選択される場合、マルチ画像作成部28による画像の割付方法は、特に限定されないが、例えば、ランダムに割り付ける方法、撮影日順に割り付ける方法、顔サイズに比例して、大きい画像領域に割り付ける方法、ピンボケ画像を小さい画像領域に割り付ける方法等が挙げられる。
【0045】
マルチ画像表示処理部281は、作成されたマルチ画像(複数の割付パターンのマルチ画像)をモニター12に表示する機能である。割付パターン選択部282は、モニター12に表示された複数の割付パターンから、任意の割付パターンの選択指示を注文者から受け付ける機能である。マルチ画像作成部28は、Exif情報のサムネイル画像データに基づいてマルチ画像を作成し、割付パターンが選択された後の処理では、設定されたレイアウト及び割付パターンに基づいて、本画像データに基づくマルチ画像を作成する。なお、マルチ画像作成処理に用いられる画像合成方法は、公知の手法を用いることができる。そしてマルチ画像作成後、そのレイアウトの変更が禁止され、後述するように、同一のレイアウト上における画像削除、入れ替え、画像補正等が可能である。
【0046】
枚数設定部29は、マルチ画像プリント枚数を設定する機能である。初期値として1枚が予め設定され、注文者の指示により枚数を増減できる。
【0047】
編集部30は、モニター12に表示された、本画像データで構成されたマルチ画像を確認しつつ、画像削除、入れ替え、画像補正等を実行する機能である。なお、編集部30の各種機能の処理に用いられる画像合成方法は、公知の手法を用いることができる。
【0048】
画像削除部301は、モニター12に表示された、マルチ画像を構成する画像中から、任意の画像の削除指示を注文者から受け付けて、当該画像をマルチ画像から削除する機能である。処理手順の一例は後述する。
【0049】
マルチ画像編集部302は、この画像削除部301で削除された画像位置を背景色選択部24で設定された背景色にする。
【0050】
入替編集部303は、モニター12に表示された、マルチ画像を構成する画像中から、入れ替え対象の第1画像の選択を受け付け、当該モニター12に表示された、メディア駆動部10で読み込まれた本画像データ中から、入れ替え対象の第1画像の替わりに、マルチ画像に含ませる第2画像の選択を受け付け、当該第1画像と第2画像とを入れ替える機能である。処理手順の一例は後述する。
【0051】
画像補正処理304は、色・濃度の補正、赤目補正、逆光補正等を実行する機能である。この処理は、マルチ画像の全コマ画像に対し自動的に実行されてもよいし、マルチ画像を構成する個々のコマ画像を選択して実行するように構成してもよい。
【0052】
トリミング処理305は、マルチ画像の任意のエリアをトリミングする機能である。
【0053】
文字入力処理306は、マルチ画像の任意の位置に文字エリアを指定、任意の文字を入力する機能である。文字キーは、モニター12に文字キーパットとして表示される。
【0054】
落書き処理307は、マルチ画像に対し、タッチペン(不図示)で自由に描くことができる機能である。
【0055】
拡大・縮小処理308は、マルチ画像中の任意のコマ画像を指定し、当該コマ画像を拡大または縮小する機能である。
【0056】
回転処理309は、マルチ画像中の任意のコマ画像を指定し、当該コマ画像を回転する機能である。
【0057】
コントローラCの各機能は、例えば、コンピュータプログラムとCPUおよびメモリ等の協働作用により実現することができ、このプログラムは、不図示のROMに記憶されている。また、コントローラCを専用回路、ファームウエア等で構成してもよく、それらの組み合わせ構成としてもよい。
【0058】
(画像処理装置)
画像処理装置5は、オーダー単位に画像データを管理する機能を有している。また、オーダー単位に写真プリント処理、メディアへの書込み処理を制御する機能を有している。以下において、画像処理装置5の主要な構成要素の一例について説明するが、これに限定されない。
【0059】
なお、本実施形態において、「オーダー」は、写真プリントを作成する場合の注文単位である。「1オーダー」は、フィルム1本分あるいは複数本分、記録メディア1個分あるいは複数個分、画像データフォルダ1個分あるいは複数個分についてのプリント注文に係る画像データ群を指すものであるが、これに限定されるものではなく、1オーダーの概念はオペレータ、注文者により適宜設定することができる。以下、同様である。
【0060】
画像処理装置5は、不図示のオーダー情報保存手段を備え、オーダー情報を保存する機能を有している。また、画像処理装置5は、写真プリント注文に係る画像データやオーダー情報を管理制御するオーダー管理手段を備えている。オーダー管理手段は、プリント処理に関し、プリンタの設定、プリント順序等を設定できる。また、プリント順序に関し、モニターにオーダー情報を表示させ、プリント順序を変更する機能も有する。
【0061】
オーダー情報保存手段は、後述するプレジャッジ処理されて設定された補正情報、画像データ、オーダー情報等を保存している。また、画像データは、補正情報に基づいて画像処理された後のデータでもよい。また、画像処理装置5は、各種操作画面としてモニター等の表示手段と、各種の入力用にキーボード、マウス等の入力手段を備える。
【0062】
(ジャッジ処理)
ジャッジ手段は、画像データに対するプレジャッジ処理を実行する機能を有する。プレジャッジ処理において、所定数のコマ画像をモニターに表示し、コマ画像ごとにプリント条件を設定することができる。例えば、画像データ保存部に保存された、任意の画像データ(オーダー単位の画像データ)を選択し、所定数(例えば、4コマ、6コマ)のコマ画像をモニターに表示し、表示されたコマ画像に対し、プリント枚数、プリントサイズ、画像の補正情報等のプリント条件を設定することができる。このプレジャッジ処理は必ず行なわなければならないものではなく、プレジャッジ処理を省略してプリント処理を行うことも可能である。マルチ画像データ(あるいはその構成画像データ)は、ジャッジ処理されてもよく、ジャッジ処理されなくてもよい。
【0063】
ジャッジ手段は、例えば、色や濃度を補正するための補正情報を入力する機能を提供するものであり、かかる補正情報の入力は必要に応じて設定される。その他の補正情報の設定としては、赤目補正、逆光補正などの特殊補正の設定が例としてあげられる。設定された補正情報は、画像データ、オーダー情報に関連づけられてオーダー情報保存部に保存される。
【0064】
プリント用画像データ作成手段は、ジャッジ手段で設定されたプリント条件の補正データ、プリントサイズ等の補正情報に基づいて、それに対応する画像データを画像処理し、プリント用画像データ(RGB画像データである)を作成する機能を有している。プリント用画像データ作成手段は、コンピュータプログラムと、CPU、メモリ等ハードウェア資源との協働作用によって実現する構成や、また、専用回路で構成された画像処理基板での構成が例示される。画像処理基板としては、例えば、入力メモリ、画像処理回路部、展開メモリにより構成され、画像処理回路部において所定の画像処理が行なわれる。具体的には、プレジャッジ処理等の補正データに基づく色・濃度の補正、設定されたプリントサイズに従ったデータの拡縮処理などである。ここで作成されたプリント用画像データは、プリンタ側に通信手段によって送信される。
【0065】
プリント注文受付装置1から受信したオーダー情報において、作成済みの本画像データで構成されたマルチ画像が含まれていてもよく、マルチ画像を作成するために必要な、マルチ画像プリント対象の画像データ、レイアウトデータ、割付パターンデータ等が含まれていてもよい。かかる場合には、画像処理装置5がマルチ画像作成部を有し、マルチ画像を作成する。そして、プリント用画像データ作成手段が、マルチ画像に基づいてマルチ画像のプリント用画像データを作成し、プリンタ側に通信手段によって送信されることになる。
【0066】
なお、別実施形態として、プリント注文受付装置1側から直接にプリンタ側にマルチ画像データを送信し、プリンタ側で、マルチ画像のプリント用画像データが作成されてもよい。
【0067】
(プリント注文受付装置におけるマルチ画像プリント注文のフロー)
次に、図3のフローチャート、図8〜24の注文操作画面を用いてマルチ画像プリント注文の手順について説明する。
【0068】
図8の注文操作画面で操作画面の言語の選択を行える。「日本語」の部分をタッチすると、日本語の操作画面モードが選択されて、日本語で次のオーダーメニュー画面が表示される。この操作画面の言語選択は、図4の操作画面の言語データに基づいて設定される。なお、この画面は省略され次の画面から開始されていてもよい。
【0069】
図9のオーダーメニューの選択画面で、「マルチ画像プリント」ボタン901をタッチしてマルチ画像プリント注文を選択する(ステップS1)。この画面右下の「OK」ボタン902をタッチすることで確定される。また、「戻る」ボタン903は、前画面に戻る指示ボタンであり、画面左下の「×」ボタン904は、処理の中止指示ボタンである。これらのボタン操作処理は他の画面上でも同様である。
【0070】
次の図10の画面で、メディアの種類を選択してあるいは選択せずに、顧客のメディアAを、プリント注文受付装置1のメディア駆動部10に挿入する。メディアの種類を選択しない場合は自動的にメディアの種類が判定され、それに対応するメディア駆動部10が起動する。メディアAから画像データが読み込まれる(ステップS2)。
【0071】
メディアAに複数のフォルダが作成されている場合がある。また、メディアAから必要な画像を選択して読み込ませたい要望がある。このような場合に、図11の画面において、メディアAに作成されたフォルダ単位に読み込ませる構成と、撮影の日付けごとに読み込ませる構成と、全コマ画像を読み込ませる構成を選択することができる。例えば、「フォルダごとに分類」をタッチすると、図12の画面に移行する。この画面では、画像データがフォルダごとに分類されて表示され、選択に際し、複数のフォルダを選択できる。また、フォルダ内のコマ画像をレビューさせて確認することができる。
【0072】
また、画像データを読み込ませる場合に、画像データそのもの(本画像データ)ではなく、Exif情報中のサムネイル画像データが読み込まれる。サムネイル画像データが含まれていない場合には、画像データが読み込まれ、オリジナル画像からサムネイル画像が生成されてもよい。このサムネイル画像は表示および注文操作の各処理のために用いられる。
【0073】
次いで、画像データの読み込みが成功すると、図13の画面に移行する。この画面で、プリントサイズの選択をする(ステップS3)。例えば「254×203」のサイズをタッチし、OKボタンをタッチすることで選択が確定される。例えば、予め設定された1種類のプリントサイズがあれば、このプリントサイズの選択を省略することもできる。
【0074】
次いで、図14のマルチ画像プリントの背景色を選択する(ステップS4)。枠1401中に、複数の背景色1402、その背景色名称1403が表示され、枠1404に、選択された背景色とその背景色名称が表示される。「OK」ボタンにより確定し次の画面に移行する。
【0075】
図15のマルチ画像プリント対象画像の選択方法画面において、画像の選択方法を選択する(ステップS5)。
【0076】
図15の画面において、「自分で選択」1502をタッチし、「OK」ボタンにより確定すると図16Aの画面に移行する。この画面において、注文者が自ら画像を選択でき、「使用する」ボタンか「使用しない」ボタンをタッチして選択できる(ステップS6−1)。この際、上述のように、選択順序記録部251は、複数の画像の中から、注文者が「使用する」ボタンを選択して、任意の画像を選択した選択順序を記録する。
【0077】
また、図16Aの画面において、「回転」ボタンをタッチして画像を回転し表示させることができる。また、画像のファイル名称や解像度(または画像サイズ等)を画像ごとに表示できる。また、画面下部に、「全画像を使用する」ボタン、「全画像を使用しない」ボタンを設け、画面ページ単位に一括して選択することもできる。また、画面に表示される画像を撮影日の昇順または降順に並べ替えて表示させることもできる。また、画面に表示されているコマ数を切り替えることもできる。「OK」ボタンをタッチして画像選択が確定する。また、レイアウトの構成画像数に達していない場合に、「OK」ボタンをタッチすると、画面に「画像を○○コマ追加選択してください」とのメッセージを表示させ、さらに選択させるように構成できる。
【0078】
一方、図15の画面において、「おまかせ選択」1501をタッチし、「OK」ボタンにより確定すると、上述の選択方法を用いて、自動的に画像が選択される(ステップS6−2)。
【0079】
注文者が自ら画像を選択した(ステップS6−1)後、もしくは、自動で選択された(ステップS6−2)後、プリント注文受付装置1は、選択された画像数に基づくレイアウトが自動設定(レイアウト設定部27の機能)される(ステップS7)。そして、この自動設定されたレイアウトに、選択された画像を複数の割付パターンでマルチ画像が作成され、図17の画面に移行し、複数の割付パターンのマルチ画像が画面に表示される(マルチ画像作成部28の機能)(ステップS8)。
【0080】
ここで、レイアウト設定部27によって、図16Bのようなレイアウト1610が自動設定された場合を例示する。図16Aの画像選択画面において注文者が自ら画像を選択した(ステップS6−1)場合、例えば、注文者が画像1603を一番初めに選択したとすると、画像1603は、レイアウトの中でも大きな画像領域1611に割り付けられる。また、注文者が画像1601を一番後に選択したとすると、画像1601は、レイアウトの中でも小さな画像領域1612もしくは1613に割り付けられ、複数の割付パターンでマルチ画像が作成される。また、注文者が画像1601を選択するかを迷い、「使用する」ボタンと「使用しない」ボタンを何度か選択したときも、画像1601は、レイアウトの中でも小さな画像領域1612もしくは1613に割り付けられ、複数の割付パターンでマルチ画像が作成される。すなわち、最初に選択された画像は、注文者にとって相対的に重要性が高いので大きな画像とし、最後に選択された画像もしくは選択を悩んだ画像は、注文者にとって相対的に重要性は低いので小さな画像としており、本発明によれば、注文者の意図(好み)を反映させたマルチ画像プリントを容易に作成することができる。
【0081】
なお、複数の割付パターンのマルチ画像は、サムネイル画像に基づいて作成されている。すなわち、複数の割付パターンのマルチ画像を表示するために、サムネイル画像が用いられ、これによって画像処理時間を短縮化している。図17の画面において、枠1701に、複数の割付パターンのマルチ画像1702とそのタイトル名1703が表示される。タイトル名は、レイアウトの名称でもよく、構成画像のフォルダ名でもよく、撮影日期間でもよい。複数の割付パターンから任意のものをタッチすると、枠1704中に、そのタッチされたマルチ画像1705とそのタイトル1706が表示される。なお、「タイトル変更」ボタン1707をタッチすることで、タイトルを変更することもできる。枠1704のマルチ画像1705を選択する場合、「OK」ボタンをタッチして確定する(ステップS9)。これにより、図18の画面に移行する。この画面表示のバックグランド実行において、サムネイル画像データで構成されたマルチ画像1605に基づいて、本画像データで構成されたマルチ画像が作成される。次いで図19の画面に移行する。
【0082】
図19の画面は、マルチ画像の編集操作およびそのプリント枚数の設定操作を実行するための画面である。枠1901には、本画像データで構成されたマルチ画像が表示される。ここでのマルチ画像が本画像データで作成されているため、サムネイル画像にみられるような細部の潰れ等がなく、画像編集や確認プレビューとして好ましいものとなっている。
【0083】
画像編集する場合、「編集」ボタン1902をタッチし、図20Aの画面に移行する(ステップS10、S11)。図20Aの画面において、マルチ画像2001が表示されている。枠2002に編集操作ボタンが設けられている。画像削除の場合、任意の画像2003をタッチし、次いで、「画像削除」ボタン2004をタッチする。この操作によって、画像2003がマルチ画像2001から削除され、図20Bの画面のように破線2003aはマルチ画像の背景色になる。
【0084】
マルチ画像の構成画像を入れ替える操作について説明する。図21Aの画面において、マルチ画像中から、取り除きたい画像2101をタッチし、次いで、枠2102中からマルチ画像に入れたい画像2103をタッチする。これによって、図21Bの画面に示すように画像が入れ替わり、マルチ画像中に画像2103が新たに合成される。枠2102中の画像データは、読み込まれた全ての本画像データである。
【0085】
他の編集機能は、移動、回転、拡大縮小処理等であり、編集したい画像をタッチしてから、それらの各機能ボタンをタッチすることで実行される。また、図22の画面において、マルチ画像のタイトル2201を編集することができる。「タイトル編集」ボタンをタッチし、メインタイトル、サブタイトル枠に文字キータッチを用いて任意の文字を入力できる。また、マルチ画像またはその構成画像ごとに、濃度補正、赤目補正、逆光補正等の補正操作、トリミング、文字入力、落書き等の編集操作も可能である。以上の各種編集の終了後、「OK」ボタンにより確定され、図19の画面に戻る。
【0086】
図19の画面において、「枚数+」「枚数−」ボタン1903をタッチすることで枚数を増減する(ステップS12)。初期値として「1枚」が設定されている。枚数の増減に連動して、画面下部のプリント料金も変動する。「OK」ボタンをタッチして図23の画面に移行する。図23の注文確認画面において、注文料金の確認がなされる(ステップS13)。「OK」ボタン2301をタッチし、注文が確定する。次いで、記憶メディアの取出し画面(不図示)が表示されて、記憶メディアをメディア駆動部10から取出す(ステップS14)。次いで、注文完了画面が表示され、注文が完了する(ステップS15)。
【0087】
注文が完了すると、マルチ画像データを含むオーダー情報が、画像処理装置5に送信される。画像処理装置5は、上述したように、マルチ画像データに基づく写真プリント処理を実行する。
【0088】
上記の注文操作において、マルチ画像のレイアウトを、選択された画像数に基づき自動的に設定するように構成したが、特にこれに限定されず、例えば、注文者がレイアウトを選択するように構成してもよい。例えば、プリントサイズ選択の後に、図24の画面に移行し、レイアウトのデザインを選択するように構成できる。例えば、枠2401中に複数のレイアウトのデザインが表示される。任意のデザイン2402およびその名称2403をタッチすると、枠2404に、そのデザイン2402が表示され、「OK」ボタンをタッチして確定できる。
【0089】
(別実施形態)
ステップS5において、注文者が手動選択モードを選択し、注文者が自ら画像を選択した(ステップS6−1)場合、ステップS8およびステップS9を省略するようにしてもよい。すなわち、複数の割付パターンのマルチ画像を作成することなく、一つの割付パターンに確定し、直接図19の画面へ移行するようにしてもよい。この構成によれば、複数の割付パターンのマルチ画像を作成する時間や、所望の割付パターンを選択する時間が短縮され、プリント注文受付装置1の使用回転率が向上する。
【0090】
上記の実施形態では、マルチ画像作成部28は、最初に選択された画像をレイアウト中の大きな画像領域に割り付け、最後に選択された画像をレイアウト中の小さな画像領域に割り付けるようにしているが、最初に選択された画像をレイアウトの真ん中付近の画像領域に割り付け、最後に選択された画像をレイアウトの真ん中以外の画像領域に割り付けるようにしてもよい。この構成によれば、注文者にとって重要な画像が、マルチ画像プリントの真ん中付近に割り付けられるので、注文者の意図を反映させたマルチ画像プリントを作成することができる。
【0091】
上記の実施形態において、選択順序記録部251は、さらに、モニター12に複数の画像が一覧に表示されてから、注文者が任意の画像を選択するまでの経過時間を記録するようにしてもよい。すなわち、複数の画像が一覧に表示されてから短い経過時間で選択された画像は、注文者にとって重要性が高いと考えられるので、この経過時間の情報に基づいて、マルチ画像作成部28はマルチ画像を作成するように構成してもよい。
【0092】
本発明のプリント注文受付装置1の機能要素は、ソフトウェアとハードウェア(CPU(MPUを含む概念)、メモリ等)の協働作用によって実現でき、専用回路あるいはファームウエア等で、またはそれらの組み合わせで実現することもできる。
【0093】
ソフトウェアで実現する場合、そのプログラムは以下のようになる。このプログラムは、記憶媒体に記録され、記憶媒体に保存された形態として提供可能であり、また、通信回線を介して提供(ダウンロード提供)されてもよい。通信回線を介して提供される場合、その一部の機能のみが提供されてもよく、他の一部がサーバ装置に残っていてもよく、全体の機能として本発明の機能が発揮されていれば本発明の技術的範囲に含まれる。
【0094】
このマルチ画像プリント注文プログラムは、表示手段に一覧に表示された複数の画像から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択した画像の選択順序を記録する選択順序記録ステップと、選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成するマルチ画像作成ステップと、を少なくともコンピュータに実行させるためのマルチ画像プリント注文プログラムであって、前記選択順序記録ステップで記録された前記選択順序に基づいて、前記マルチ画像作成ステップに係る処理を実行するように構成したことを特徴とする。
【0095】
上述のプログラムは、画像処理装置5あるいはサーバ装置(不図示)に保存され、ネットワーク(インターネット接続を含む)を介して接続された注文者PC(携帯型コンピュータ、汎用パソコン、ワークステーション等を含む)の要求に応じてダウンロード可能に構成可能である。ダウンロードされたプログラムは、注文者PCにインストールされ実行可能に構成される。この場合、注文者は、自宅のパソコン上からマルチ画像プリント注文を簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】写真処理システムの一例について説明するための図
【図2】プリント受付注文装置の機能構成について説明するための図
【図3】マルチ画像プリント注文操作のフローチャート
【図4】操作画面の言語データの一例を示す図
【図5】プリントサイズのデータの一例を示す図
【図6】マルチ画像のレイアウトデータの一例を示す図
【図7】背景色のデータの一例を示す図
【図8】注文操作画面の一例について説明するための図
【図9】注文操作画面の一例について説明するための図
【図10】注文操作画面の一例について説明するための図
【図11】注文操作画面の一例について説明するための図
【図12】注文操作画面の一例について説明するための図
【図13】注文操作画面の一例について説明するための図
【図14】注文操作画面の一例について説明するための図
【図15】注文操作画面の一例について説明するための図
【図16A】注文操作画面の一例について説明するための図
【図16B】注文操作画面の一例について説明するための図
【図17】注文操作画面の一例について説明するための図
【図18】注文操作画面の一例について説明するための図
【図19】注文操作画面の一例について説明するための図
【図20A】注文操作画面の一例について説明するための図
【図20B】注文操作画面の一例について説明するための図
【図21A】注文操作画面の一例について説明するための図
【図21B】注文操作画面の一例について説明するための図
【図22】注文操作画面の一例について説明するための図
【図23】注文操作画面の一例について説明するための図
【図24】注文操作画面の一例について説明するための図
【符号の説明】
【0097】
1 プリント注文受付装置
10 メディア駆動部
12 モニター
13 タッチパネル
21 表示制御部
22 データ読込条件部
221 データ読込処理部
23 プリントサイズ選択部
24 背景色選択部
25 画像選択部
251 選択順序記録部
26 自動選択部
27 レイアウト設定部
28 マルチ画像作成部
29 枚数設定部
30 編集部
301 画像削除部
302 マルチ画像編集部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像を一覧に表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された複数の画像から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択した画像の選択順序を記録する選択順序記録部と、
選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成するマルチ画像作成部と、を少なくとも有するマルチ画像プリント注文装置であって、
前記マルチ画像作成部は、記録された前記選択順序に基づいて、マルチ画像を作成するように構成したことを特徴とするマルチ画像プリント注文装置。
【請求項2】
前記マルチ画像作成部は、最初に選択された画像をレイアウト中の大きな画像領域に割り付け、最後に選択された画像をレイアウト中の小さな画像領域に割り付けることを特徴とする請求項1に記載のマルチ画像プリント注文装置。
【請求項3】
前記選択順序記録部は、前記表示手段に同時に表示された複数の画像の中での選択順序を記録することを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ画像プリント注文装置。
【請求項4】
表示手段に一覧に表示された複数の画像から、注文者がマルチ画像プリント対象として選択した画像の選択順序を記録する選択順序記録ステップと、
選択された画像をレイアウト中の画像領域に割り付けてマルチ画像を作成するマルチ画像作成ステップと、を少なくともコンピュータに実行させるためのマルチ画像プリント注文プログラムであって、
前記選択順序記録ステップで記録された前記選択順序に基づいて、前記マルチ画像作成ステップに係る処理を実行するように構成したことを特徴とするマルチ画像プリント注文プログラム。
【請求項5】
前記マルチ画像作成ステップに係る処理は、最初に選択された画像をレイアウト中の大きな画像領域に割り付け、最後に選択された画像をレイアウト中の小さな画像領域に割り付けることを特徴とする請求項4に記載のマルチ画像プリント注文プログラム。
【請求項6】
前記選択順序記録ステップは、前記表示手段に同時に表示された複数の画像の中での選択順序を記録することを特徴とする請求項4または5に記載のマルチ画像プリント注文プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−154021(P2010−154021A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327631(P2008−327631)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】