説明

マンホール蓋の開閉装置

【課題】 構造が簡単であり、且つ蓋の開閉操作を一人で安全且つ短時間で容易に行うこ
とができるものを提供することにある。
【解決手段】 支持枠1の開口部に回転結合部2を介してマンホール蓋3を開閉自在に連
結するとゝもに、前記回転結合部近傍の支持枠には手動レバー4でプランジャポンプ5を
駆動してラム6を上昇させ、オイル回帰逆止弁の解放で下降する油圧ジャッキ7をその下
端部において回動可能となるように装着し、該油圧ジャッキと前記マンホール蓋に装着自
在に固定した係止部材9とを牽引部材10で連結した構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下水道や電線,電話線等をまとめて収納する地下共同溝等のマンホールに
設置されるマンホール蓋の開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地下共同溝のマンホールに設置されるマンホール蓋にはコンクリート製のものと鋳鉄製
のものがあるが、開閉作業が頻繁に行われる箇所や開口部の面積が大きい箇所に設置され
るマンホール蓋にあっては鋳鉄製のものが一般に使用されている。しかし、この鋳鉄製の
蓋の総重量は、その形状や大きさによっても異なるが、600〜800kgもあるため人
力による開閉は困難であり、トラッククレーン等の重機や専用の開閉機を使用しなければ
ならないし、開閉の誤操作によって蓋をマンホール内に落とすなどの事故が発生する危険
性もあった。
【0003】
このような従来の問題点を解消するため、特許出願人は先に、図1乃至図9並びに図1
2及び図13に示すようなマンホール蓋の開閉装置を開発した(特許第2914633号
)。この開閉装置は、図に示すように、ドーナツ型の支持枠1の開口部に回転結合部2を
介してマンホール蓋3を開閉自在に連結するとゝもに、支持枠1の前記回転結合部2近傍
には、操作レバー4でプランジャポンプ5を駆動してラム6を上昇させ、オイル回帰逆止
弁14の解放でラム6を下降させる油圧ジャッキ7をその下端部に設けた取付部材8によ
って回動可能となるように装着し、該油圧ジャッキ7と前記マンホール蓋3に装着自在に
固定した係止部材9とを牽引部材10で連結した構成からなるマンホール蓋の開閉装置で
ある。
【0004】
【特許文献1】特許第2914633号公報
【特許文献2】特許第3299729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような構成からなるマンホール蓋の開閉装置では、重量のある蓋でもその開閉操
作を一人で安全且つ短時間で容易に行うことができるといった利点はある。しかし、この
発明には特にマンホール蓋を回動するための駆動源である油圧ジャッキにおいて構造上の
問題点があり、これらの問題点を改良することでより一層機能性において優れたものを得
ることができた。
【0006】
詳述すると、この油圧ジャッキ7は、図3乃至図5に示すように、操作レバー4を挿入
した支持腕4Aを介し、油圧プランジャ5Bを作動させてプランジャポンプ5を働かせ、
タンク7Aより作動油をタンクポート11及びチエックバルブ12を経てプランジャポン
プ5内に吸引する一方、ポート13を経てラム6側へと作動油を圧入してラム6を上昇さ
せるものである。
【0007】
この際、作動油がラム6側からタンク7Aへ戻る回帰回路、すなわち前記油圧ジャッキ
7の作動油がラム6側からオイル回帰逆止弁14,スクリュウバルブ室15,開口部16
,回帰ポート17を通ってタンク7Aに戻る回帰回路は図5,図12及び図13に示す通
りのもので、スクリュウバルブ室15内に進退可能となるように螺合したスクリュウバル
ブ18が前進してオイル回帰逆止弁14が閉じている図12に示す状態から、図13に示
すようにスクリュウバルブ18を回転せしめて後退させ、オイル回帰逆止弁14を解放す
ることで一本に連なる構成としたものである。
【0008】
すなわち、前記オイル回帰逆止弁14は、ボール14Aをシート面14Bに圧接するよ
うに、ボール14Aをスクリュウバルブ室15内に沿って移動し得るように螺合によって
装着したスクリュウバルブ18の先端で支持することで閉じられ、このスクリュウバルブ
18を緩める(後退させる)ことによってボール14Aをシート面14Bから離すことで
解放する構成としたものである。そして、オイル回帰逆止弁14を解放することにより、
作動油をラム6側からポート13,オイル回帰逆止弁14,スクリュウバルブ室15,開
口部16,回帰ポート17を通ってタンク7A側へと戻すのであるが、オイル回帰逆止弁
14が解放されると同時に、加圧されているラム6側の作動油が急激に回帰回路を通って
タンク7Aに戻ることになる。
【0009】
このようなオイル回帰逆止弁14を解放するための操作を必要とするのは、マンホール
蓋3を全開にした図8の実線で示す状態および図9で示す状態から、マンホール内での作
業が終わってマンホール蓋3を閉じようとする時である。すなわち図12に示す状態から
スクリュウバルブ18を緩めてこれを図中左方向へ移動させ、図13に示すようにオイル
回帰逆止弁14を解放した後、図8の実線および図9で示す状態において、マンホール蓋
3を手で図中右方向に押し出し、回転結合部2を中心として図8の一点鎖線で示す状態に
回動させる。
【0010】
オイル回帰逆止弁14が解放されていてマンホール蓋3が図8の一点鎖線で示す状態に
移行した際、マンホール蓋3は自重により右側へ倒れる方向(右方向)への力を受ける。
その結果、回転結合部2を回転中心として図8の一点鎖線で示す状態から図7に示す閉じ
る方向へ回動し、更に図6に示すマンホール蓋3が支持枠1の開口部1Aを完全に閉じる
状態まで一気に回動することになる。特にマンホール蓋3の重量が大きくなればなるほど
マンホール蓋3が閉じる方向へ回転移動する速度も一層大きくなり、マンホール蓋閉成作
業時における危険性が益々増大する恐れがある。
【0011】
そこで、加圧されている作動油がラム6側から急激にオイル回帰逆止弁14,スクリュ
ウバルブ室15,開口部16,回帰ポート17を通ってタンク7Aに戻らないようにする
ために、前記回帰ポート17の孔径を図12及び図13に示す従来のものよりも更に細く
形成した構造のものを複数個制作し、回帰ポート17の孔径とマンホール蓋3の閉成する
際の速度との関係について実験を重ねた。
【0012】
回帰ポート17の孔径を細くすることによってその内部を流れるオイルの抵抗を大きく
し、その結果、ラム6側の作動油がタンク7Aへ戻る移動速度が遅くなってマンホール蓋
3がゆっくりと閉じられることを期待した。しかし、回帰ポート17の孔径を細くしたこ
とで、実験開始当初はマンホール蓋3は緩やかに回動したが、長時間使用するとオイルの
劣化,ゴミ,汚れ等により回帰ポート17が詰まってしまい、油圧ジャッキ7が動かなく
なるといった問題点が発生した。
【0013】
本発明は上記のような従来の問題点を解決しようとするものであり、作動油がラム側か
らタンクに戻る回帰回路の途中のスクリュウバルブ室において、作動油が移動する道程を
長くなる構成とすることで作動油がラム側からタンクに戻る回帰速度を極力遅くし、マン
ホール蓋がゆっくりと回動して支持枠の開口部を静かに閉成することができるものを提供
することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は上記の目的を達成するために成されたもので、支持枠の開口部にマンホール蓋
を回転結合部を介して開閉可能となるように設置するとゝもに、前記回転結合部近傍の支
持枠には操作レバーでプランジャポンプを駆動してラムを上昇させ、オイル回帰逆止弁の
解放でラムを下降させる油圧ジャッキをその下端部において回動可能となるように装着し
、該油圧ジャッキと前記マンホール蓋に設置した係止部材とを牽引部材で連結してなり、
前記オイル回帰逆止弁の解放時において、作動油がオイル回帰逆止弁を通ってスクリュウ
バルブ室内に入り、該スクリュウバルブ室内に進退可能に設置したスクリュウバルブの雄
ねじ部とスクリュウバルブ室の雌ねじ部との間の螺旋状に周回する迂回オリフィスを通っ
て開口部に至り、該開口部から回帰ポートを通ってタンクに戻る構成としたことを特徴と
するマンホール蓋の開閉装置等にある。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るマンホール蓋の開閉装置は上記のような構成であるから、構造が簡単であ
り廉価に提供することができるとゝもに、蓋の開閉操作を一人で安全且つ短時間で容易に
行うことができる。また、回帰ポートの径を従来のものより一層大きくすることができる
ため、長期にわたってゴミ等による目詰まりが発生せず維持管理も容易である。
【0016】
更にまた、支持枠とマンホール蓋との嵌合部は垂直面と傾斜面とで構成したものである
から、マンホール蓋の開閉時における支持枠とのこじりが発生せず円滑に回動するとゝも
に、前記傾斜面にパッキンを装着することにより止水性が確実となり、シール効果が向上
する、といった諸効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施のの形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係るマンホー
ル蓋の開閉装置は、前述した従来の装置と構造的に同一の部分もあるので、同一の部分に
ついては同一の符号を付して簡単に説明し、本発明の要部となる部分についての構成を以
下詳細に説明する。
【0018】
図1乃至図11において、1は中央に円形の開口部1Aを有する支持枠で、垂直に起立
する所定高さの周壁部1Bと、該周壁部1Bの外周面下端から外方に向け水平に延出する
底壁部1Cとから主に構成されており、中央の円形の開口部1A側を形成している前記周
壁部1Bの内周面は、図2に示すように、上端から所定深さまでは垂直面部1B1 で、そ
れより下部は中心に向け緩やかに下降傾斜する下降傾斜面部1B2 でそれぞれ形成されて
おり、該下降傾斜面部1B2 の下端には中心に向け水平に突出する内方フランジ状の支持
部1Dが全周にわたって一体に形成されている。
【0019】
3は前記支持枠1の開口部1Aに設置したマンホール蓋で、回転結合部2を介して開閉
自在となるように設置されている。20は前記マンホール蓋3の開閉装置で、図3乃至図
5に示すように、ベース21上に固定された油圧ジャッキ7及び該油圧ジャッキ7のシリ
ンダに圧油を送込むプランジャポンプ5と、該プランジャポンプ5の操作レバー4を挿入
固定する支持腕4Aと、前記油圧ジャッキ7のラム6上端に固定された連結部材10Aお
よび牽引部材10とから夫々構成されている。
【0020】
前記支持腕4Aの一端は前記プランジャポンプ5の前位置に設けられた支軸柱4Bの上
部に回転自在に取付けられ、中程は前記プランジャポンプ5の油圧プランジャ5Bの上端
に枢着されており、前記支持腕4Aの他端を操作レバー4で上下動することにより前記プ
ランジャポンプ5の油送動作が行われるように構成されている。また、前記開閉装置20
のベース21の下面には一対の枢軸取付部22,22が離間して固定されており、両枢軸
取付部22,22には同軸線上に軸ピン23が挿入される円孔が夫々形成されている。
【0021】
つぎに、上記実施例について、前記支持枠1の開口部1A内にマンホール蓋3が嵌合し
ていて、開口部1Aが閉じられている図1及び図2に示す通常の状態から、このマンホー
ル蓋3を開成して支持枠1の開口部1Aを開き、マンホール内に人が出入りできる図6乃
至図9に示す状態に至る作用について以下説明する。
【0022】
まず、前記支持枠1の回転結合部2近傍に設けた凹部の上部を閉塞する閉塞プレート2
4を、該閉塞プレート24に回転自在で脱出不能に装着したナット24Aを回転して、凹
部内の底版27に取り付けたボルト25から螺出せしめることで取り外し、前記凹部の上
方開口部にジャッキ取付け用の軸受部26Aを有する外枠プレート26を設置する。この
外枠プレート26の下面には回転自在で脱出不能に装着した前記軸受部26Aと一体のカ
プラ部26Bが突出しているので、軸受部26Aを回転することでカプラ部26Bを前記
ボルト25に螺合せしめ支持枠1に固定する。
【0023】
つぎに、開閉装置20のベース21下面に固定した前記一対の枢軸取付部22,22と
外枠プレート26の軸受部26Aと組み合わせ、両部材22,26Aに軸ピン23を差し
込んで開閉装置20を外枠プレート26に対して回動可能となるように取り付ける。一方
、前記マンホール蓋3にあっては、支持枠1に設置されている前記閉塞プレート24と隣
接する位置に取り付けたボルト3Aを抜き取り、そのボルト孔に係止部材(アイボルト)
9を螺合せしめて固定する。そして、前記油圧ジャッキ7のラム6上端の連結部材10A
に固定された牽引部材10の下端のフックを前記マンホール蓋3に固定した前記アイボル
ト9に引っかけて接続し、図3,図4および図6に示す状態に設置する。
【0024】
そこで、開閉装置20を図3,図4および図6に示す状態にセットした後、前記開閉装
置20のプランジャポンプ5の支持腕4A内に一端を挿入した操作レバー4を上下に手動
操作して前記プランジャポンプ5を作動すると、圧油が油圧ジャッキ7のシリンダに送ら
れてラム6および連結部材10Aを押し上げるので、該連結部材10Aに固定された牽引
部材10及びマンホール蓋3側に固定されたアイボルト9を介してマンホール蓋3は引き
上げられる。その結果、前記マンホール蓋3は、図6の状態から図7に示す状態に回転結
合部2を回転中心として開く方向(左方向)へ回動する。
【0025】
このとき、支持枠1の開口部1Aを閉じているいるマンホール蓋3の外周面は、前記周
壁部1Bの内周面と同様に、上端から所定深さまでは垂直面で、それより下部は内方に傾
斜する傾斜面で夫々構成されているため、マンホール蓋3が前記回転結合部2を回転中心
として開く方向に回動する際のマンホール蓋3の外周面と支持枠1の垂直に起立する周壁
部1Bの内周面との間にこじりが発生せず、円滑に回動する。
【0026】
更に、前記操作レバー4の手動操作を継続すると、マンホール蓋3と油圧ジャッキ7等
は図7に示す状態から図8の一点鎖線で示す状態、更に同図の実線で示す状態に至るまで
回転移動する。すなわち、前記油圧ジャッキ7の連結部材10Aが上昇することにより、
前記ベース21上の油圧ジャッキ7等の開閉装置20は前記軸ピン23を回転軸にして前
記マンホール蓋3と同方向に傾倒し、最終的には図8及び図9で示すように、マンホール
蓋3を100度に開くことができる。
【0027】
次に、前記100度に開いた図8及び図9で示す状態のマンホール蓋3を、図8の一点
鎖線で示す状態、そして図7に示す状態、更には図6に示す状態に順次回転移動させるこ
とで支持枠1の開口部1Aを閉じる場合には、先ず、スクリュウバルブ室35内のスクリ
ュウバルブ38を回動操作し、図10に示す状態から図11に示す状態まで、詳細には、
スクリュウバルブ38の鍔部38Bがストッパー39と衝当するスクリュウバルブの進退
ストローク範囲Sの後退位置まで後退せしめ、オイル回帰逆止弁34を解放することで前
記油圧ジャッキ7のラム6側の作動油をオイル回帰逆止弁34,スクリュウバルブ室35
,開口部36,回帰ポート37を通る回帰回路を通してタンク7Aに戻す。
【0028】
すなわち、前記油圧ジャッキ7を駆動せしめている時には、スクリュウバルブ38の先
端によりボール34Aはシート面34Bに圧接されており、オイル回帰逆止弁34は閉じ
られている。このオイル回帰逆止弁34を解放する場合には、スクリュウバルブ38を緩
める方向に回動し、該スクリュウバルブ38をスクリュウバルブ室35内に沿って移動(
図中左方向)させることで、ボール34Aをシート面34Bから離間させることで行う。
オイル回帰逆止弁34を解放することで、作動油をラム6側からポート13,オイル回帰
逆止弁34,スクリュウバルブ室35,開口部36および回帰ポート37を通ってタンク
7A側へと戻すのであるが、加圧されているラム6側の作動油がタンク7Aに急激に戻ら
ないようにするために次のような構成からなる回帰回路とした。
【0029】
その第1の方法は、回帰回路の途中のスクリュウバルブ室35,開口部36,回帰ポー
ト37にあって、スクリュウバルブ室35に連なる回帰ポート37の開口部36を、前記
スクリュウバルブ室35内に進退可能に設置したスクリュウバルブ38の進退ストローク
範囲S内の周壁に形成する構成としものである。これにより、解放したオイル回帰逆止弁
34からスクリュウバルブ室35内に流入してきた作動油は、常にスクリュウバルブ室3
5の内周面に形成した雌ねじ部35Aとスクリュウバルブ38の外周面に形成した雄ねじ
部38Aとの隙間、すなわち進退可能に設置したスクリュウバルブの雄ねじ部38Aとス
クリュウバルブ室の雌ねじ部35Aとの間の螺旋状に周回する迂回オリフィスDを通って
前記開口部36に至り、該開口部36を通って回帰ポート37へ流出することになる。
【0030】
このように、回帰回路の途中のスクリュウバルブ室35内において、作動油の開口部3
6に至るまでの通路を螺旋状に周回する迂回オリフィスDとすることで、限られた空間に
あって通路全体の長さを長くする構成としたり、更にはスクリュウバルブ38の雄ねじ部
38Aとスクリュウバルブ室35の雌ねじ部35Aの螺合時における隙間Dの大きさや形
状等を変えることによって流体抵抗を大きくし、タンク7Aに戻る作動油の単位時間あた
りの回帰量や回帰時間を設定できる。これにより、オイル回帰逆止弁34の解放時におけ
るマンホール蓋3の急激な閉成動作を防止でき、また閉成動作時間の調整も可能となる。
なお、前記迂回オリフィスDの長さは、前記雄ねじ部38Aおよび雌ねじ部35Aの直径
を大きくしたり或いは前記両ねじ部のピッチを小さくすることによっても達成することが
可能である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明によれば、部品点数を増やすことなく、しかも目詰まりが発生しないマンホール
蓋の開閉装置を廉価に提供できる。また、支持枠とマンホール蓋との嵌合部は垂直面と傾
斜面とで構成したものであるから、マンホール蓋の開閉時における支持枠とのこじりが発
生せず円滑に回動するとゝもに、前記傾斜面にパッキンを装着することにより止水性が確
実となり、シール効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】マンホールの支持枠とその開口部を閉塞したマンホール蓋との平面図である。
【図2】図1のAーA線断面矢視図である。
【図3】マンホールの支持枠とマンホール蓋にそれぞれ本発明に係る開閉装置を設置した状態の一部を切り欠いた側面図である。
【図4】同正面図である。
【図5】同開閉装置の一部を切り欠いた部分拡大側面図である。
【図6】同開閉装置を設置した状態の正面図である。
【図7】同開閉装置の作用を示す第1段階の正面図である。
【図8】同開閉装置の作用を示す最終段階の正面図である。
【図9】同開閉装置の作用を示す最終段階の斜視図である。
【図10】同開閉装置のオイル回帰逆止弁閉成時の断面図である。
【図11】同開閉装置のオイル回帰逆止弁解放時の断面図である。
【図12】従来の開閉装置のオイル回帰逆止弁閉成時の断面図である。
【図13】従来の開閉装置のオイル回帰逆止弁解放時の断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 支持枠
1A 開口部
1B 周壁部
1B1 垂直面部
1B2 下降傾斜面部
2 回転結合部
3 マンホール蓋
4 操作レバー
5 プランジャポンプ
5B 油圧プランジャ
6 ラム
7 油圧ジャッキ
7A タンク
9 係止部材
10 牽引部材
10A 連結部材
20 開閉装置
34 オイル回帰逆止弁
34A ボール
34B シート面
35 スクリュウバルブ室
35A 雌ねじ部
36 開口部
37 回帰ポート
38 スクリュウバルブ
38A 雄ねじ部
S 進退ストローク
D 迂回オリフィス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持枠の開口部にマンホール蓋を回転結合部を介して開閉可能となるように設置すると
ゝもに、前記回転結合部近傍の支持枠には操作レバーでプランジャポンプを駆動してラム
を上昇させ、オイル回帰逆止弁の解放でラムを下降させる油圧ジャッキをその下端部にお
いて回動可能となるように装着し、該油圧ジャッキと前記マンホール蓋に設置した係止部
材とを牽引部材で連結してなり、前記オイル回帰逆止弁の解放時において、作動油がオイ
ル回帰逆止弁を通ってスクリュウバルブ室内に入り、該スクリュウバルブ室内に進退可能
に設置したスクリュウバルブの雄ねじ部とスクリュウバルブ室の雌ねじ部との間の螺旋状
に周回する迂回オリフィスを通って開口部に至り、該開口部から回帰ポートを通ってタン
クに戻る構成としたことを特徴とするマンホール蓋の開閉装置。
【請求項2】
前記油圧ジャッキの作動油がラム側から前記オイル回帰逆止弁,スクリュウバルブ室,
開口部,回帰ポートを通ってタンクに戻る回帰回路の前記開口部を、前記スクリュウバル
ブ室内に進退可能に設置したスクリュウバルブの進退ストローク範囲内の周壁に形成した
ことを特徴とする請求項1記載のマンホール蓋の開閉装置。
【請求項3】
前記スクリュウバルブの雄ねじ部とスクリュウバルブ室の雌ねじ部との間の螺旋状に周
回する迂回オリフィスの長さを、前記雄ねじ部および雌ねじ部のピッチの大きさ又は及び
前記雄ねじ部および雌ねじ部の径の大きさによって設定し、設定した迂回オリフィスの長
さによってラム側からタンクに戻る作動油の回帰速度を調整する構成としたことを特徴と
する請求項1又は2記載のマンホール蓋の開閉装置。
【請求項4】
前記スクリュウバルブの雄ねじ部とスクリュウバルブ室の雌ねじ部との間の螺旋状に周
回する迂回オリフィスの大きさを前記雄ねじ部と雌ねじ部との間の隙間の大きさによって
設定し、設定した迂回オリフィスの大きさによって作動油がラム側からタンクに戻る作動
油の回帰速度を調整する構成としたことを特徴とする請求項1,2又は3記載のマンホー
ル蓋の開閉装置。
【請求項5】
前記支持枠の開口部の内側面を、上端から所定深さまでは垂直面で、それより下部は内
方に向け下降傾斜する下降傾斜面で夫々形成するとゝもに、前記支持枠の開口部に開閉自
在に設置するマンホール蓋の外側面を、前記開口部の内側面とほゞ同一の断面形状に形成
したことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のマンホール蓋の開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−303241(P2007−303241A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−135344(P2006−135344)
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【出願人】(591249378)株式会社タカシュウ (6)
【Fターム(参考)】