説明

マーケティングシステム

【課題】 顧客の動向が監視カメラや警備員などにより抑制されるのを防ぐことで、正確性、信憑性の高いマーケティング情報を取得可能とする。
【解決手段】 マーケティングに関する情報を記憶する記憶手段10と、植物31に人が接近又は接触したことを検出する検出手段30と、この検出手段30からの検出信号にもとづき、マーケティングに関する情報を収集する制御手段20とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マーケティングに関する情報を収集するマーケティングシステム、その収集処理を行うマーケティング方法、及び、このマーケティング方法を実行するためのマーケティングプログラムに関し、特に、植物を用いて情報収集を行うマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業や店舗においては、マーケティングリサーチを行い、経営に反映させているところが多い。
マーケティングリサーチとは、製品の開発や販売に関して行う調査であって、主に消費者の動向や市場の分析などを行うことをいう。
このマーケティングリサーチには様々な手法がある。例えば、訪問調査、セントラル・ロケーション・テスト(特定の会場に対象者を呼んで行うテスト)、街頭調査などがある。また、最近では、インターネットを利用して意識調査を行うところもある。
【0003】
さらに、このマーケティングリサーチに関する技術が提案されている。
例えば、撮影カメラにより顧客の行動を撮影し、この映像を顧客行動画像データに変換して映像入力端末に送信し、コンピュータネットワークを介して映像入力端末から分析者端末へその顧客行動画像データを送信し、その顧客行動画像データを分析して得られる画像分析結果データを分析結果データベースに登録し、この画像分析結果データにもとづきマーケティング情報を作成し、これをサーバがユーザ端末に送信する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この技術によれば、顧客が商品を購入するまでの過程(購買行動過程)、具体的には、顧客が商品陳列棚の前で示す関心の度合いや最終的な購買/不購買の決断行動などを、顧客行動画像データとして蓄積し、ユーザ端末に配信することができる。
【特許文献1】特開2003−067551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術においては、次の問題があった。
例えば、顧客の様子は、監視カメラを用いて撮影しているが、監視カメラは、商品陳列棚を撮影できる位置、つまり、顧客から見える位置に取り付けられていた。このため、顧客は、その監視カメラを意識するあまり、自然な動きがとりづらくなっていた。そうすると、普段の動きと異なる動きが取得データに反映されてしまうため、そのデータの正確性、信憑性が損なわれてしまっていた。
【0005】
また、監視カメラは、一度取り付けると、その監視範囲が固定されてしまう。このため、店舗の改装等により陳列棚の位置を変更すると、監視したい範囲と監視カメラが監視できる範囲とが異なってしまい、監視が不十分になって、マーケティング情報を正確に収集できなくなるという不都合が生じていた。
さらに、監視カメラが撮影した映像を解析する技術は、複雑かつ高度であるため、装置自体のコストも高くなっていた。
【0006】
また、監視カメラを用いずに、店舗内の監視を行う方法として、警備員等の目視によるものがある。さらに、目的は異なるが、交通量調査などは、目視により人の往来を調査するものである。
これらは、人的に監視や調査を行うものであるが、例えば、マーケティング情報の収集を人的に行った場合は、対応できる被験者の数に限界があるため、採取したデータの正確性を高めることが困難であった。また、警備員等は、通常、見える位置にいるため、顧客の動きが抑制されてしまい、収集したマーケティング情報の信頼性が低いものとなっていた。
【0007】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、顧客の動向が監視カメラや警備員などにより抑制されるのを防ぐとともに、取得したデータの正確性、信憑性をさらに高めることができ、場所を選ばず、簡易な構成で安価な装置によりマーケティング情報の収集を可能とするマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、本発明のマーケティングシステムは、マーケティングに関する情報を収集するマーケティングシステムであって、マーケティングに関する情報を記憶する記憶手段と、植物に人が接近又は接触したことを検出する検出手段と、この検出手段からの検出信号にもとづき、マーケティングに関する情報を収集する制御手段とを備えた構成としてある。
【0009】
また、本発明のマーケティング方法は、マーケティングに関する情報を収集するマーケティング方法であって、マーケティングに関する情報を記憶する記憶処理と、植物に人が接近又は接触したことを検出する検出処理と、検出が行われると、マーケティングに関する情報を収集する収集処理とを有した方法としてある。
【0010】
また、本発明のマーケティングプログラムは、マーケティングに関する情報を収集する処理をマーケティングシステムに実行させるマーケティングプログラムであって、マーケティングに関する情報を記憶する記憶処理と、植物に人が接近又は接触したことを検出する検出処理と、検出が行われると、マーケティングに関する情報を収集する収集処理とをマーケティングシステムに実行させる構成としてある。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、人が植物に接近又は接触したことを検出し、これをマーケティング情報として取得するため、植物が被験者の目の前にあればよく、植物以外の構成は植物の陰等に隠しておけばよい。そして、植物自体がスイッチの役割を果たすことは一般的に考えにくいことから、被験者は、特に警戒することなく自然な流れで植物に近づこうとする。つまり、被験者は、それら検出手段等を意識することなく、植物への好奇心そのままに植物に接近又は接触することができる。これにより、顧客の純粋な意志が反映された信憑性、正確性の高いデータを取得することができる。
【0012】
また、マーケティングシステムは、植物に接続するものであって、建物等に設置固定されるものではない。つまり、植物を置くスペースさえあれば場所が限定されない。このため、任意の場所でマーケティング情報を取得することができる。
さらに、マーケティングシステムを、記憶手段、検出手段、制御手段といった簡易な構成とすることができる。しかも、複雑な計算や映像解析などを必要としない。このため、装置コストを安価にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係るマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムの好ましい実施例について、図面を参照して説明する。
【0014】
[マーケティングシステム及びマーケティング方法]
(I.第一実施例)
まず、本発明のマーケティングシステム及びマーケティング方法の第一の実施例について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
【0015】
(i.マーケティングシステム)
同図に示すように、本実施例のマーケティングシステム1aは、記憶手段10aと、制御手段20aと、検出手段30とを備えている。
ここで、記憶手段10aは、カウント数を記憶する。
カウント数とは、植物31に人体(人)が何回接近又は接触したかを示す値である。
また、記憶手段10aは、マーケティングシステム1aの有する各種機能に関するデータやプログラムを記憶する。
【0016】
制御手段20aは、プログラム制御により動作するコンピュータであって、図2に示すように、検出信号制御部21aと、カウント部22aとを有している。
検出信号制御部21aは、検出手段30から検出信号を受信すると、カウント部22aにその検出信号を送り、所定の動作を実行させる。
カウント部22aは、検出信号制御部21aから検出信号を受けると、記憶手段10aからカウント数を取り出し、このカウント数に所定数(例えば「1」)を加算し、この加算により得られた和を新たなカウント数として記憶手段10aへ送って記憶させる。
【0017】
検出手段30は、人が植物31に接近又は接触したことを検出する手段であって、図3に示すように、植物31と、用土32と、容器33と、第一電極34と、高周波電源35と、第二電極36と、電流検出手段37と、検出信号出力手段38とを備えている。
【0018】
植物31は、従来公知の任意好適な植物を用いることができ、特定の種類(樹種、区分)に限定されるものではない。
用土32とは、植物31を植えるための土をいう。この用土32には、例えば、培養土、改良用土、これらに配合される赤玉土、鹿沼土、腐葉土、パーライトなどが含まれる。この用土32についても、特定の種類に限定されるものではない。
【0019】
容器33は、用土32を入れる器であって、具体的には、例えば鉢(ポット)やプランタなどが含まれる。この容器33には、用土32とともに石や砂利などを入れることができ、さらに、そこに植物31が植えられる。
この容器33の形状や材質は、特に限定されるものではない。
【0020】
なお、容器33は、図1に示すように、テーブル上に乗せるとともに、プラスチック製の皿などを敷き床面に対して充分な電気的絶縁を保ち、床面から離した位置に設置するのが望ましい。
また、植物31は、鉢植えなどの容器33に植えられているため、移動が可能であり、配置箇所を自由に選ぶことができる。これにより、カウント数などのマーケティング情報を、任意の場所で集めることができる。
【0021】
第一電極34は、植物31,用土32,容器33のうちの一つ又は二つ以上に取り付けられており、高周波電源35の電圧印加側端子に接続されている。この第一電極34は、例えば、導電性材料で形成することができる。
高周波電源(交流電源)37は、第一電極34に高周波電圧を印加する。この高周波電源35は、例えば周波数50kHz、電圧10Vの高周波を出力することができる。ここで、周波数50kHzとしたのは、商用電源の50Hzからの干渉をなくすために、それよりも充分に高い周波数としたためである。
第二電極36は、床面に置かれたアース板39(例えば、アルミ箔など)に取り付けられている。そして、第二電極36は、電流検出手段37を介して高周波電源35の接地側端子に接続されている。なお、アース板39は、わざわざ床面に設置しなくても電流検出手段37または検出信号出力手段38の内部静電容量を介して地面に接地されることを応用してもよい。
【0022】
電流検出手段37は、高周波電源35の接地側端子と第二電極36との間に接続されており、それら高周波電源35と第二電極36との間で生ずる電気的変化を検出する。
具体的には、アース板39と地面の間の静電容量Cgを介して地面から高周波電源35へ向かって流れ込む戻り電流を検出する。
【0023】
この電流検出手段37の具体的な回路構成を図4に示す。
同図に示すように、電流検出手段37は、電流検出用抵抗器R1と、検出用ダイオードD1と、小容量コンデンサC1と、ゲイン調整用可変抵抗器R2と、増幅器A1と、電圧比較器A2とを有している。
ここで、電流検出用抵抗器(検出用抵抗器)R1は、戻り電流を検出する。
この検出により電流検出用抵抗器R1の両端に発生する電圧VR1は、図5に示すようになる。すなわち、人体が植物31に接近又は接触していないときは、小さい振幅の波形となり(同図「a」)、一方、人体が植物31に接近又は接触すると、大きい振幅の波形となる(同図「b」)。
この電流検出用抵抗器R1の抵抗値は、例えば、10kΩとすることができる。
【0024】
検出用ダイオードD1は、電流検出用抵抗器R1で検出された電圧VR1を整流する。この検出用ダイオードD1の両端の電圧VD1は、図6に示すようになる。すなわち、人体が植物31に接近又は接触したときの電圧(同図「b/2」)が、接近又は接触していないときの電圧(同図「a/2」)に比べて大きくなる。
なお、本実施例においては、図5及び図6に示したように、検出用ダイオードD1にて電圧VR1を整流する構成としてあるが、その整流は半波整流に限るものではない。すなわち、ここでは、検出した交流信号を直流に変換することが目的であるため、整流の手段は、例えば全波整流、倍電圧整流、ブリッジ整流などであってもよい。
【0025】
結合用の小容量コンデンサC1は、高周波のみを通すコンデンサであって、検出用ダイオードD1で整流して得られた直流成分を電流検出用抵抗器R1に逆戻りするのを阻止するとともに、電圧VD1を平滑化する。
【0026】
ゲイン調整用可変抵抗器R2は、増幅器A1のゲインを調整する。このゲイン調整用可変抵抗器R2を備えることで、増幅器A1から出力された電圧VA1における(a/2)’と(b/2)’との間に基準電圧(閾値電圧)Vsがくるように調整することができる(図7参照)。
増幅器A1は、ゲイン調整用可変抵抗器R2で調整されたゲインにしたがって、電圧VD1を増幅し、増幅電圧VA1として出力する。
なお、基準電圧Vsは、人体が植物31に接近又は接触していないときの増幅電圧VA1を記憶保持したものを利用してもよい。
【0027】
電圧比較器A2は、基準電圧Vsと、増幅器A1からの増幅電圧VA1とを比較する。これら比較される電圧の波形を図7に示す。
比較の結果、増幅電圧VA1が基準電圧Vsよりも高いとき、すなわち増幅電圧VA1が(b/2)’のときは、電圧比較器A2から制御信号VA2が出力される。
一方、増幅電圧VA1が基準電圧Vsよりも低いとき、すなわち増幅電圧VA1が(a/2)’のときは、電圧比較器A2から制御信号VA2は出力されない。
【0028】
検出信号出力手段38は、電流検出手段37からの制御信号にもとづいて検出信号を出力する手段であって、例えばリレードライバ38−1により構成できる。
リレードライバ38−1は、電圧比較器A2からの制御信号VA2にもとづいて検出信号の出力時間を調整する。
このリレードライバ38−1の動作を図8に示す。同図に示すように、リレードライバ38−1は、制御信号VA2を受けると検出信号の出力を開始し(同図「s」)、所定時間(T)が経過するまで、その検出信号を出力し続ける。そして、所定時間Tの経過後(同図「e」)、検出信号の出力を停止する。
なお、記憶手段10a,制御手段20a,検出手段30の全部又は一部は、一つの筐体内に収められた制御装置として構成することもできる(後述する各実施例において同じ)。
【0029】
なお、本実施例のマーケティングシステム1aを製品化した場合は、図9に示すように、高周波電源35、電流検出手段37、検出信号出力手段38、制御手段20a、記憶手段10aを、一つの筐体(ボックス)に収納することができる。この筐体は、容器33又はテーブルの近傍又は内部に設置することができる。そして、第一電極34は、用土32に差し込まれ、第二電極36は、床面上に置かれたアース板39の上に取り付けられる。さらに、高周波電源用の電流コード(図示せず)は、家庭用コンセントに接続される。
このように、本実施例のマーケティングシステムは、植物以外のほとんどの構成が植物や容器などの陰に隠れてしまう。このため、被験者は、マーケティングシステムの存在に気付くことなく、純粋に植物に興味があるか無いかによって、その植物に近づいたりあるいは近づかなかったりする。これにより、本実施例のマーケティングシステムは、植物への興味がそのまま数値化された精度の高いデータを収集できる。
【0030】
(ii.マーケティング方法)
次に、本実施例のマーケティング方法の動作について、図10を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティング方法(カウント方法)の動作を示すフローチャートである。
人体が植物31に接近又は接触すると、この接近又は接触したことが検出手段30により検出される(ステップ10)。この検出にもとづき、検出手段30から制御手段20aへ検出信号が送信される。
【0031】
制御手段20aの検出信号制御部21aにて、その検出信号が受信されカウント部22aへ送られる。この検出信号を受けたカウント部22aにおいて、記憶手段10aからカウント数が取り出され、このカウント数の示す値に「1」が加算され、この加算により得られた和が新たなカウント数とされて、記憶手段10aへ送られ記憶される(カウント、ステップ11)。
その後、植物31に人体が接近又は接触したことが検出手段30で検出されるたびに(ステップ10)、カウント数の示す値に「1」加算する処理(カウント処理)が実行される(ステップ11)。
【0032】
なお、制御手段20aや検出手段30の電源スイッチ(図示せず)がOFFにされるなどすると、同図に示すカウント動作が終了する(ステップ12)。
また、記憶手段10aに記憶されたカウント数は、印刷手段(図示せず)により印字出力させたり、表示手段40(図20)に表示させたりすることができる(後述する各実施例において同じ)。
【0033】
このように、本実施例のマーケティングシステム及びマーケティング方法によれば、人体が植物に接近又は接触した回数をカウントするため、その植物に対する関心度を数値として把握できる。
例えば、植物Aについては1日のカウント数が200回であり、植物Bについては50回であるとすると、植物Aの方が関心が高いと解することができる。
【0034】
また、本実施例のマーケティングシステムは、監視カメラを備えるものでもなく、また、警備員を配置するものでもない。このため、顧客は、それら監視カメラ等の存在に左右されることなく、興味心のみをもって植物に接近又は接触する。このため、顧客による植物への興味や関心が純粋なかたちで数値に反映されることから、カウント数の正確性、信憑性を高めることができる。
【0035】
さらに、本実施例のマーケティングシステムは、監視カメラのように建物の壁や天井などに固定するものではなく、移動可能な植物に検出手段を接続するものである。このため、植物を置くことができるスペースさえあれば、どのような場所でも備えることができる。
しかも、記憶手段や制御手段など構成が簡易であり、システムコストを安価にできる。
【0036】
なお、本実施例の応用例として、時間帯毎にカウント数を集計し、これを、図11に示すように、時間帯別カウント数テーブルとして記憶手段10aに記憶させることができる。
これは、制御手段20aが検出手段30から検出信号を受信すると、この受信した時刻を計時手段(図示せず)から受け取り、これを受信時刻情報として記憶手段10aに記憶させておく。そして、所定時間が経過すると(あるいは、任意のタイミングで)、制御手段20aが、記憶手段10aから受信時刻情報を取り出し、この受信時刻情報にもとづいて、各時間帯ごとのカウント数を算出する。この算出されたカウント数は、図11に示すように、時間帯に関連付けし、時間帯別カウント数テーブルとして記憶手段10aに記憶させる。
このような手法により、時間帯毎にカウント数を集計することができる。
【0037】
ここで、時間帯別カウント数テーブルからは、1日における通行人の数の増減を知ることができる。例えば、人の往来のある店先に植物を設置し、これに本実施例のマーケティングシステム1aを接続しておく。実施の結果、0時から6時まではカウント数が低かったが、その後徐々に数値が上がり、18時〜21時に最も数値が高くなったとする。この場合、通行人は、18時〜21時頃に最も多くなったことがわかる。これにより、その時間帯に特に営業に力を入れるとよいとの分析が可能となる。
また、一週間分のデータを採取し、これを日毎に比較すると、どの日に通行人が多かったか、さらに、どの曜日で通行人が多いかを知ることができる。
【0038】
さらに、時間帯ごとに通行人の性別や年齢層の傾向を予測できる場合には、各性別、各年齢層における植物への関心度を調べることもできる。
例えば、朝の通勤時間帯は、サラリーマンやOLの通行が多いことが予測され、日中は、主婦層が多いことが予測され、夕方は、学校帰りの学生が多く、夜は、サラリーマンや若年層が多いことが予測されるものとする。
そして、例えば、12時〜15時のカウント数が比較的高いときは、その植物に対して主婦層の関心が高いとの分析が可能となる。また、21時〜24時のカウント数が比較的高いときは、その植物に対して若年層の関心が高いとの分析が可能となる。
さらに、植物を所定期間ごと(例えば一週間ごと)に変えて調べた場合、植物ごとに関心度の高低を知ることができる。そして、一週間分のデータを時間帯ごとに比較すれば、どの年齢層がその植物に対して関心をもっているかを知ることもできる。
【0039】
また、社会通念として特定の植物と年齢層とに関係があるとされる場合に、それがどの程度信憑性のあるものなのかを調べることができる。
例えば、ダリアは比較的高齢者に好まれるとされている。そこで、このダリアを鉢に植え、本実施例のマーケティングシステム1aを接続してカウント数を調べる。調査の結果、日中のカウント数が比較的高ければ、女性の高齢者に好まれていると分析することができる。
【0040】
また、他の応用例として、日毎、週毎、月毎、季節毎、年毎にカウント数を集計し、これらを記憶手段10aに記憶させることもできる。
このように中長期的にカウント数を集計することで、その植物の関心度の推移を、集計期間単位で把握することができる。
【0041】
さらに、図12に示すように、植物31や用土32,容器33などには、店舗や企業の広告を付することができる。これにより、それら店舗等を宣伝することができる。
特に、このマーケティングシステムの導入に関与するオフィシャルスポンサーを広告として掲示することができる。しかも、マーケティング情報をそのオフィシャルスポンサーに提供することができる。
【0042】
(II.第二実施例)
次に、本発明のマーケティングシステム及びマーケティング方法の第二の実施例について、図13を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
本実施例は、第一実施例と比較して、植物の数と取得するデータが相違する。すなわち、第一実施例では、植物の数が1つであって、その植物に人体が接近又は接触した回数をカウント数として取得するのに対し、本実施例では、植物の数が複数であって、各植物ごとにカウント数を取得する。他の構成要素は第一実施例と同様である。
したがって、図13において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0043】
(i.マーケティングシステム)
図13に示すように、本実施例のマーケティングシステム1bは、記憶手段10bと、制御手段20bと、検出手段30−1〜30−nとを有している。
ここで、記憶手段10bは、検出手段別カウント数テーブルを記憶する。
検出手段別カウント数テーブルは、図14に示すように、各検出手段30−1〜30−nを示すデータとカウント数とで構成されており、各検出手段30−1〜30−nごとにそれぞれ対応するカウント数を関連付けたテーブルである。
【0044】
なお、記憶手段10bは、検出手段別カウント数テーブルに代えて(又は、検出手段別カウント数テーブルとともに)、植物別カウント数テーブルを記憶することができる。
植物別カウント数テーブルは、図15に示すように、各植物31−1〜100−nを示すデータと各検出手段30−1〜30−nを示すデータとカウント数とによって構成されており、各植物31−1〜100−nごとにそれぞれ対応する検出手段30−1〜30−n及びカウント数を関連付けたテーブルである。
【0045】
制御手段20bは、図16に示すように、検出信号制御部21bと、カウント部22bとを有している。
検出信号制御部21bは、検出手段30から検出信号を受信すると、この検出信号がどの検出手段30−1〜30−nから送られてきたものかを判断する。そして、判断の結果を示す検出手段特定信号と検出信号とをカウント部22bへ送る。
【0046】
検出信号がどの検出手段30から送信されてきたかを判断する手法としては、次のようなものがある。
例えば、検出信号制御部21bと検出手段30とを接続するコネクタにおいて、各検出手段30−1〜30−nをそれぞれ異なる端子に接続しておく。検出信号制御部21bにて、検出信号を受信すると、どの端子から検出信号が入力されたかを判断し、これにより、検出信号を送信してきた検出手段30−1〜30−nを特定する。
また、他の手法としては、例えば、検出手段30−1〜30−nごとに異なる検出信号を出力させるようにする。そして、検出信号制御部21bにて、その検出信号を解析し、この解析の結果から、どの検出手段30−1〜30−nがその検出信号を送信してきたかを判断する。
【0047】
カウント部22bは、検出信号制御部21bから検出手段特定信号と検出信号とを受け取ると、その検出手段特定信号が示す検出手段30(検出信号を送信してきた検出手段30)に関連付けられたカウント数を記憶手段10bから取り出し、このカウント数に所定数(例えば「1」)を加算し、この加算により得られた和を新たなカウント数として記憶手段10bへ送り、当該検出手段30に関連付けて記憶させる。
【0048】
検出手段30−1〜30−nは、複数備えられており、複数配置された植物31−1〜100−nのそれぞれに1対1で接続されている。これにより、例えば植物31−1に人体が接近又は接触すると、この植物31−1に接続された検出手段30−1から検出信号が出力される。また、植物31−2に人体が接近又は接触すると、この植物31−2に接続された検出手段30−2から検出信号が出力される。そして、植物31−nに人体が接近又は接触すると、この植物31−nに接続された検出手段30−nから検出信号が出力される。このような構成により、各植物31と検出手段30、検出信号が1対1で対応付けられるため、制御手段20bの検出信号制御部21bでは、その検出信号にもとづき、人体が接近又は接触した植物31を特定できる。
なお、検出手段30−1〜30−nのそれぞれは、第一実施例の検出手段30と同様の構成を有している。
また、検出手段30が接続される「植物」には、用土や容器を含む(以下の各実施例においても同じ)。
【0049】
(ii.マーケティング方法)
次に、本実施例のマーケティング方法の動作について、図17を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの動作を示すフローチャートである。
人体がいずれかの植物31に接近又は接触すると、この接近又は接触したことが、その植物31に接続された検出手段30により検出される(ステップ20)。ここでは、人体が植物31−xに接近したものとし、この植物31−xには検出手段30−xが接続されているものとする。
その接近又は接触にもとづき、検出手段30−xから検出信号が出力され、制御手段20bへ送信される。
【0050】
制御手段20bの検出信号制御部21bにて、検出手段30−xから検出信号が受信されると、この検出信号がどの検出手段30−1〜30−nから送られてきたものかが判断される。判断の結果、検出信号を送信してきた検出手段として検出手段30−xが特定されると(ステップ21)、この検出手段30−xを示す検出手段特定信号と検出信号がカウント部22bへ送られる。
【0051】
カウント部22bにて、検出信号制御部21bから検出手段特定信号と検出信号が受け取られると、検出手段別カウント数テーブル(又は、植物別カウント数テーブル)が参照されて、その検出手段特定信号が示す検出手段30−xに関連付けられたカウント数が記憶手段10bから取り出される。そして、このカウント数に「1」が加算され、この加算により得られた和が新たなカウント数として記憶手段10bへ送られ、検出手段30−xに関連付けて記憶される(特定された検出手段(植物)のカウント数をカウント、ステップ22)。
なお、制御手段20bや検出手段30の電源スイッチ(図示せず)がOFFにされるなどすると、マーケティングシステム1bにおけるカウント動作が終了する(ステップ23)。
【0052】
このように、本実施例のマーケティングシステム及びマーケティング方法によれば、被験者の関心度を植物ごとに数値化することができる。
特に、本実施例においては、植物が複数並べられた中から一つの植物が選ばれて接近又は接触するため、他の植物と比較したときのその植物に対する関心の強さを知ることができる。
【0053】
(III.第三実施例)
次に、本発明のマーケティングシステム及びマーケティング方法の第三の実施例について、図18を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
本実施例は、第一実施例と比較して、植物の数と取得するデータが相違する。すなわち、第一実施例では、植物の数が1つであって、その植物についてカウント数を取得するのに対し、本実施例では、植物の数が複数であって棚や床面に陳列されており、それら植物ごと、陳列箇所ごとにカウント数を取得する。他の構成要素は第一実施例と同様である。
したがって、図18において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0054】
(i.マーケティングシステム)
図18に示すように、本実施例のマーケティングシステム1cは、記憶手段10cと、制御手段20cと、検出手段30−1〜30−nとを有している。
ここで、記憶手段10cは、植物配置別カウント数テーブルを記憶する。
植物配置別カウント数テーブルは、図19に示すように、各植物31−1〜100−nを示すデータ,植物の陳列箇所(配置箇所)を示すデータ,各検出手段30−1〜30−nを示すデータ,カウント数で構成されており、植物31−1〜100−nごとに、これら植物31−1〜100−nに対応した植物の陳列箇所,検出手段30−1〜30−n及びカウント数が関連付けられたテーブルである。
なお、記憶手段10cは、植物配置別カウント数テーブルに代えて(あるいは、植物配置別カウント数テーブルとともに)、図14に示す検出手段別カウント数テーブル、又は、図15に示す植物別カウント数テーブルを記憶することができる。
また、図18及び図19においては、植物31や検出手段30がそれぞれ12ずつ設けられているが、12に限るものではなく、任意の数だけ設けることができる。
【0055】
制御手段20cは、検出信号制御部21c(図示せず)と、カウント部22c(図示せず)とを有している。
検出信号制御部21cは、検出手段30から検出信号を受信すると、この検出信号がどの検出手段30−1〜30−nから送られてきたものかを判断する。そして、判断の結果を示す検出手段特定信号と検出信号とをカウント部22cへ送る。
カウント部22cは、検出信号制御部21cから検出手段特定信号と検出信号とを受け取ると、その検出手段特定信号が示す検出手段30(検出信号を送信してきた検出手段30)に関連付けられたカウント数を記憶手段10cから取り出し、このカウント数に所定数(例えば「1」)を加算し、この加算により得られた和を新たなカウント数として記憶手段10cへ送り、当該検出手段30に関連付けて記憶させる。
検出手段30−1〜30−nは、第一実施例の検出手段30と同様の構成を有している。
【0056】
(ii.マーケティング方法)
次に、本実施例のマーケティング方法の動作について説明する。
なお、本実施例のマーケティング方法の動作は、第二実施例のマーケティング方法の動作とほとんど同じである。
ただし、カウント部22cにおいては、検出手段特定信号と検出信号が受け取られると、植物配置別カウント数テーブルが参照されて、その検出手段特定信号が示す検出手段30−xに関連付けられたカウント数が記憶手段10cから取り出される。そして、このカウント数に「1」が加算され、この加算により得られた和が新たなカウント数として記憶手段10cへ送られ、検出手段30−xに関連付けて記憶させる。
【0057】
このように、本実施例のマーケティングシステム及びマーケティング方法によれば、棚や床面に同じ種類の植物が複数陳列されている場合に、棚や床面のどの箇所が最も目を引くかを数値的、定量的に把握することができる。
また、種類の異なる植物を棚や床面に複数陳列しておくことで、その中から特に興味を持たれた植物に人体が近づくため、他の植物と比較したときのその植物への関心の強さを数値的に表すことができる。
【0058】
(IV.第四実施例)
次に、本発明のマーケティングシステム及びマーケティング方法の第四の実施例について、図20を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
本実施例は、第一実施例と比較して、表示手段や表示機能の有無が相違する。すなわち、第一実施例では、マーケティングシステムが表示手段を備えておらず、表示機能も有していないのに対し、本実施例では、マーケティングシステムが表示手段を備えており、表示機能を有している。他の構成要素は第一実施例と同様である。
したがって、図20において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0059】
(i.マーケティングシステム)
図20に示すように、本実施例のマーケティングシステム1dは、記憶手段10dと、制御手段20dと、検出手段30と、表示手段40とを有している。
ここで、表示手段40は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管),LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ),プラズマディスプレイなどで構成することができ、植物31の近傍に設置されている。
この表示手段40は、例えば、図21に示すような画面(i)〜(iv)を表示することができる。すなわち、植物31に関する情報が記載された一又は二以上の画面を順次表示させることができる。
各画面の表示や次の画面表示への切り替えは、制御手段20dの表示制御部23d(後述)により制御される。
【0060】
記憶手段10dは、表示手段40に表示される画面のデータを記憶する。具体的には、例えば、図21に示すような画面(i)〜(iv)のデータを記憶する。
また、記憶手段10dは、表示順管理テーブルを記憶する。表示順管理テーブルは、図22に示すように、画面データとその表示の順番とを関連付けたテーブルである。
【0061】
制御手段20dは、図23に示すように、検出信号制御部21dと、表示制御部23dとを有している。
検出信号制御部21dは、検出手段30から検出信号を受信すると、この検出信号を表示制御部23dへ送る。
表示制御部23dは、検出信号制御部21dから検出信号を受け取ると、表示順管理テーブルを参照して表示手段40に次に表示させるべき画面を特定し、この特定した画面のデータを記憶手段10dから取り出して表示手段40へ送り、画面表示させる。
【0062】
このように、表示手段40に表示される複数の画面は、その表示の順番が表示順管理テーブルにより予め決まっている。表示制御部23dは、検出信号を受け取るたびに表示順管理テーブルを参照し、その表示の順番にしたがって、次の画面のデータを記憶手段10dから取り出して表示手段40に表示させる。
例えば、表示される画面が画面i、画面ii、画面iii、画面ivとある場合において、この順番で表示手段40に表示させるものとすると、表示制御部23dは、1つ目の検出信号を受け取ると、表示順管理テーブルを参照し、表示順番が1番になっている画面iのデータを記憶手段10dから取り出して表示手段40へ送り、画面iを表示させる。次いで、2つ目の検出信号を受け取ると、表示順番が2番になっている画面iiのデータを取り出して表示手段40に表示させる。
その後、検出信号が受け取られるたびに、表示順番が3番である画面iii、4番である画面ivのデータが取り出されて順次表示される。
【0063】
(ii.マーケティング方法)
次に、本実施例のマーケティング方法の動作について、図24を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティング方法の動作を示すフローチャートである。
なお、最初は、表示手段40には何も表示されていないものとする。
【0064】
人体が植物31に接近又は接触すると、この接近又は接触したことが検出手段30により検出される(ステップ30)。そして、この検出にもとづき、検出手段30から制御手段20dへ検出信号が送信される。
制御手段20dの検出信号制御部21dにて、受信された検出信号が表示制御部23dへ送られる。
【0065】
表示制御部23dにて、検出信号が受け取られると、表示順管理テーブルが参照され、表示順番が1番の画面が特定される。図22に示す表示順管理テーブルにおいては、表示順番1番の画面が画面iであるため、表示制御部23dにて、記憶手段10dから画面iのデータが取り出され、これが表示手段40へ送られて画面iが表示される(ステップ31)。
【0066】
次いで、人体が植物31に接近又は接触したことが検出手段30にて検出されると(ステップ32)、その検出にもとづき、検出手段30から制御手段20dへ検出信号が送信される。制御手段20dの検出信号制御部21dにて、受信された検出信号が表示制御部23dへ送られる。
表示制御部23dにて、検出信号が受け取られると、表示順管理テーブルが参照され、表示順番が2番の画面が特定される。ここでは、表示順番2番の画面が画面iiであるため、表示制御部23dにて、記憶手段10dから画面iiのデータが取り出され、これが表示手段40へ送られて画面iiが表示される(ステップ33)。
【0067】
続いて、人体が植物31に接近又は接触したことが検出手段30にて検出されると(ステップ34)、その検出にもとづき、検出手段30から制御手段20dの検出信号制御部21dへ検出信号が送信され、さらに表示制御部23dへ送られる。
表示制御部23dにて、検出信号が受け取られると、表示順管理テーブルが参照され、表示順番が3番の画面が特定される。ここでは、表示順番3番の画面が画面iiiであるため、表示制御部23dにて、記憶手段10dから画面iiiのデータが取り出され、これが表示手段40へ送られて画面iiiが表示される(ステップ35)。
その後は、人体の接近又は接触が検出されるたびに、表示手段40の表示画面が順番に切り替わる。
【0068】
このように、本実施例のマーケティングシステム及びマーケティング方法によれば、人体が植物に近づいたり触れたりするたびに表示手段の表示内容が変わるため、その表示内容を見ている利用者は、その植物に関する情報を楽しみながら知得することができる。
なお、図21においては、植物に関する内容を画面表示しているが、植物に関する内容に限るものではなく、任意の内容とすることができる。例えば、オフィシャルスポンサーのコマーシャルなどでもよい。
【0069】
(V.第五実施例)
次に、本発明のマーケティングシステム及びマーケティング方法の第五の実施例について、図25を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
本実施例は、第一実施例と比較して、表示手段の有無,アンケート機能の有無,植物や検出手段の数などが相違する。すなわち、第一実施例では、マーケティングシステムが、表示手段を備えておらず、アンケート機能を有しておらず、植物や検出手段が一つずつであるのに対し、本実施例では、マーケティングシステムが表示手段を備えるとともに、アンケート機能を有し、植物や検出手段が複数である。他の構成要素は第一実施例と同様である。
したがって、図25において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0070】
(i.マーケティングシステム)
図25に示すように、本実施例のマーケティングシステム1eは、記憶手段10eと、制御手段20eと、検出手段30−1〜30−nと、表示手段40とを有している。
ここで、表示手段40は、植物31の近傍に設置されており、例えば、図26(i)〜(viii)に示すように、アンケートが記載された一又は二以上の画面(画面(i)〜(viii))を順次表示させることができる。
各画面は、主にアンケートの内容である質問文、回答例、植物を特定する数字や文字などを表示する。
質問文は、例えば、「あなたの性別は?」、「あなたの年齢は?」、「ガーデニングに興味はありますか?」などであり、任意の内容を質問とすることができる。
回答例は、例えば、画面(i)における「男性」,「女性」、画面(ii)における「10代・20代」,「30代・40代」,「50代〜」などであり、質問文に対して回答となりえるものを列記してある。
【0071】
植物を特定する数字や文字は、複数の植物31−1〜31−nのそれぞれに付された数字等であって、利用者(アンケートの被験者)が回答するときに触れる植物を特定するために表示される。例えば、画面(i)が表示手段40に表示されており、消費者が男性であるときは、「1」が付された植物(植物〔1〕)に触れることで、「男性」を回答することができる。
【0072】
記憶手段10eは、表示手段40に表示させる画面のデータを記憶する。具体的には、例えば、図26に示すような画面(i)〜(viii)のデータを記憶する。
また、記憶手段10eは、表示順管理テーブルを記憶する。表示順管理テーブルは、図22に示すように、画面データとその表示の順番とを関連付けたテーブルである。つまり、表示手段40に表示される複数の画面は、その表示の順番が表示順管理テーブルにより予め決まっている。
さらに、記憶手段10eは、回答数テーブルを記憶する。回答数テーブルは、図27に示すように、質問ごと又は画面ごとに作成されている。各回答数テーブルは、それぞれが検出手段30を示すデータと回答を示すデータとカウント数とによって構成されていて、各検出手段30とこれら検出手段30に対応する回答及びカウント数を関連付けて構成してある。
【0073】
制御手段20eは、図28に示すように、検出信号制御部21eと、カウント部22eと、表示制御部23eとを有している。
検出信号制御部21eは、検出手段30から検出信号を受信すると、この検出信号がどの検出手段30−1〜30−nから送られてきたものかを判断する。そして、判断の結果を示す検出手段特定信号と検出信号とをカウント部22e及び(又は)表示制御部23eへ送る。
なお、検出信号がどの検出手段30から送信されてきたかを判断する手法は、第二実施例で説明した手法と同様である。
【0074】
カウント部22eは、検出信号制御部21eから検出手段特定信号及び(又は)検出信号とを受け取ると、表示手段40に現在表示されている画面(又は、この画面に表示されている質問)に対応した回答数テーブルを選択して参照し、その検出手段特定信号が示す検出手段30(検出信号を送信してきた検出手段30)に関連付けられたカウント数を記憶手段10eから取り出し、このカウント数に所定数(例えば「1」)を加算し、この加算により得られた和を新たなカウント数として記憶手段10eへ送り、当該検出手段30に関連付けて記憶させる。
【0075】
表示制御部23eは、検出信号制御部21eから検出手段特定信号及び(又は)検出信号を受け取ると、表示順管理テーブルを参照して、表示手段40に次に表示させるべき画面を特定し、記憶手段10eからその特定した画面のデータを取り出して表示手段40へ送り、画面表示させる。
検出手段30−1〜30−nのそれぞれは、第一実施例の検出手段30と同様の構成を有している。
【0076】
植物31は、複数配置されており、前述したように、それぞれに数字や文字等が割り当てられている。
例えば、図29(i)に示すように、「1」,「2」,「3」,・・・といった数字を割り当てたり、同図(ii)に示すように、「a」,「b」,「c」,・・・といった文字を割り当てたりすることができる。被験者は、複数の植物31のそれぞれに割り当てられた数字等を確認しながら、回答に対応する植物31に接近又は接触することで回答を行う。
【0077】
(ii.マーケティング方法)
次に、本実施例のマーケティング方法の動作について、図30を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの動作を示すフローチャートである。
なお、最初は、表示手段40には何も表示されていないものとする。
人体がいずれかの植物31に接近又は接触すると、この接近又は接触したことが、その植物31に接続された検出手段30により検出される(ステップ40)。そして、その接近又は接触を検出した検出手段30から検出信号が出力され、制御手段20eへ送信される。
【0078】
制御手段20eの検出信号制御部21eにて、検出信号が受信される。この受信は、表示手段40に何も表示されていない状態での1回目の受信であるため、その検出信号が、表示制御部23eへ送られる。
表示制御部23eにて、検出信号が受け取られると、表示順管理テーブルが参照される。ここで、検出信号の受信が1回目であるため、表示手段40に最初に(1番目に)表示させるべき画面が特定され、記憶手段10eからその特定された画面のデータが取り出されて表示手段40へ送られて、画面表示される(ステップ41)。
【0079】
ここで、表示手段40に表示された画面が、図26に示す画面(i)であるとする。
この画面において、質問は「あなたの性別は?」であり、回答例は「男性」と「女性」であり、回答に対応する植物は「植物〔1〕」と「植物〔2〕」である。この場合、被験者が男性であるときは、植物〔1〕に接近又は接触し、一方、女性であるときは、植物〔2〕に接近又は接触する。
【0080】
被験者が植物〔1〕又は〔2〕のいずれかに接近又は接触すると、この接近又は接触したことが、その植物に接続された検出手段30により検出される(ステップ42)。そして、その検出手段30から検出信号が出力され、制御手段20eへ送信される。
制御手段20eの検出信号制御部21eにて、検出信号が受信される。この受信は、2回目以降(ここでは2回目)の受信であるため、この検出信号がどの検出手段30−1〜30−nから送られてきたものかが判断される。判断の結果、検出信号を送信してきた検出手段として検出手段30−xが特定されると(ステップ43)、この検出手段30−xを示す検出手段特定信号と検出信号がカウント部22e及び表示制御部23eへ送られる。
【0081】
カウント部22eにて、検出手段特定信号と検出信号が受け取られると、表示手段40に現在表示されている画面(i)に対応した回答数テーブル(図27の(i))が選択されて参照される。そして、その検出手段特定信号が示す検出手段30−xに関連付けられたカウント数が記憶手段10eから取り出され、このカウント数に「1」が加算され、この加算により得られた和が新たなカウント数として記憶手段10eへ送られ、当該検出手段30に関連付けて記憶される(ステップ44)。
ここで、例えば、検出信号制御部21eでの判断の結果、検出信号を送信してきた検出手段として検出手段30−1が特定されると、カウント部22eにて、回答数テーブル(i)が参照され、検出手段30−1に関連付けられたカウント数が記憶手段10eから取り出され「1」加算されて記憶手段10eに記憶される。すなわち、「男性」のカウント数が「1」増加する。
【0082】
また、表示制御部23eにて、検出信号制御部21eから検出手段特定信号及び(又は)検出信号が受け取られると、表示順管理テーブルが参照されて、表示手段40に次に表示させるべき画面が特定され、記憶手段10eからその特定された画面のデータが取り出されて表示手段40へ送られ、画面表示される(ステップ45)。具体的には、次に表示させるべき画面として、図26の画面(ii)が特定され、表示手段40に表示される。
【0083】
その後は、人が植物31に接近又は接触したことが検出手段30で検出されるたびに、ステップ42〜ステップ45の処理が繰り返される。
なお、制御手段20eや検出手段30の電源スイッチ(図示せず)がOFFにされるなどすると、マーケティングシステム1eにおけるカウント動作が終了する(ステップ46、ステップ47)。
【0084】
このように、本実施例のマーケティングシステム及びマーケティング方法によれば、表示手段にアンケートを表示することができ、その質問に対する回答を得ることができ、各回答ごとに回答数を集計することができる。
しかも、その回答は、植物に接近又は接触することで行うことができるため、被験者は、従前のアンケート方法とは全く異なった手法で、楽しみながら回答することができる。
【0085】
なお、本実施例においては、図30に示すように、図26(i)〜(viii)に示す各画面を順番に一つ一つ表示させることとしたが、順番に表示させることに限るものではなく、例えば、次に表示させる画面を回答ごとに異なるようにすることもできる。
たとえば、図31に示すように、人体が植物31に接近又は接触したことが検出手段30で検出されると(ステップ50)、1番目の画面が表示される(ステップ51)。次いで、人体が植物31に接近又は接触したことが検出手段30で検出されると(ステップ52)、検出信号がいずれの検出手段30から送信されてきたか、すなわち、いずれが回答されたかが判断される(ステップ53)。
【0086】
判断の結果、回答1が回答されたときは、この回答1についてカウントされ(ステップ54)、質問2の画面が表示手段40に表示される(ステップ55)。また、回答2が回答されたときは、この回答2についてカウントされ(ステップ56)、質問3の画面が表示手段40に表示される(ステップ57)。さらに、回答3が回答されたときは、この回答3についてカウントされ(ステップ58)、質問4の画面が表示手段40に表示される(ステップ59)。
【0087】
このように、本実施例のマーケティングシステム及びマーケティング方法によれば、表示手段にアンケートを表示することができ、その質問に対する回答を得ることができ、各回答ごとに回答数を集計することができる。
【0088】
(VI.第六実施例)
次に、本発明のマーケティングシステム及びマーケティング方法の第六の実施例について、図32を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
本実施例は、第一実施例と比較して、表示手段の有無,アンケート機能の有無,植物や検出手段の数などが相違する。すなわち、第一実施例では、マーケティングシステムが、表示手段を備えておらず、アンケート機能を有しておらず、植物や検出手段が一つずつであるのに対し、本実施例では、マーケティングシステムが表示手段を備えるとともに、アンケート機能を有し、植物や検出手段が複数であって、複数の被験者によりアンケートを行うことができる。他の構成要素は第一実施例と同様である。
したがって、図32において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0089】
(i.マーケティングシステム)
図32に示すように、本実施例のマーケティングシステム1fは、記憶手段10fと、制御手段20fと、検出手段30−1〜30−nと、表示手段40とを有している。
ここで、検出手段30−1〜30−nは、それぞれ第一実施例の検出手段30と同様の構成を有しており、複数配置された植物31−11〜31−nnのそれぞれに接続されている。
植物31−11〜31−nnは、複数個(複数鉢)を一組として複数組配置されている。同図においては、3鉢を一組としてn組配置されている。
また、植物31−11〜31−nnは、組を構成する複数の植物がそれぞれ異なった大きさとすることができる。例えば、同図に示すように、小鉢に植えられた植物31−11と、中鉢に植えられた植物31−12と、大鉢に植えられた植物31−13の3鉢で一組を構成することができる。
【0090】
植物31の組を複数備えた場合、各組ごとに被験者を一人ずつ割り当てることができる。被験者は、一組を構成する複数の植物31の中から、回答に対応する植物31を選んで、その植物31の葉などに触れる。このようにすることで、一つの表示手段40に表示された質問に対して複数人の被験者が回答することができる。
なお、本実施例においては、一組を構成する植物の大きさを異なるようにしているが、これに限るものではなく、すべて同じ大きさとすることもできる。
【0091】
表示手段40は、植物31の近傍に設置されており、例えば、図26(i)〜(viii)に示すように、アンケートが記載された一又は二以上の画面(画面(i)〜(viii))を順次表示させることができる。
記憶手段10fは、第五実施例の記憶手段10eと同様、表示手段40に表示させる画面のデータ、表示順管理テーブル、回答数テーブルを記憶する。
【0092】
制御手段20fは、検出信号制御部21fと、カウント部22fと、表示制御部23fとを有している(図示せず)。
検出信号制御部21fは、第五実施例の検出信号制御部21eと同様の機能を有している。
ただし、第五実施例においては、一つの画面(一つの質問)に対して検出信号が一つのみ送られてきていたが、本実施例においては、複数の検出信号(最大で、植物31の組の数と同数の検出信号)が送られてくる。カウント部22fは、それら複数の検出信号のそれぞれについて、どの検出手段30から送信されてきたかを判断する。
【0093】
カウント部22fは、第五実施例のカウント部22eと同様の機能を有している。
ただし、本実施例においては、一つの画面(一つの質問)に対して検出信号が複数送られてくるため、カウント処理(図30のステップ44)は、それら検出信号の数だけ行う。
【0094】
表示制御部23fは、第五実施例の表示制御部23eと同様の機能を有している。
ただし、表示手段40に表示される画面の切り替えは、所定時間経過後、あるいは、検出信号が所定数受信されたときのいずれか一方を満たしたときに実行する。
【0095】
(ii.マーケティング方法)
次に、本実施例のマーケティング方法の動作について、図33を参照して説明する。
同図は、本実施例のマーケティングシステムの動作を示すフローチャートである。
なお、アンケートに回答する被験者は、複数人いるものとする(被験者1〜n)。
また、最初は、表示手段40には何も表示されていないものとする。
【0096】
本実施例のステップ70及びステップ71は、第五実施例のステップ40及びステップ41と同じ処理が実行される。
このステップ71の実行により、表示手段40に表示された画面が、図26に示す画面(i)であるとする。
この画面において、質問は「あなたの性別は?」であり、回答例は「男性」と「女性」であり、回答に対応する植物は「植物〔1〕」と「植物〔2〕」である。この場合、被験者が男性であるときは、植物〔1〕に接近又は接触し、一方、女性であるときは、植物〔2〕に接近又は接触する。
【0097】
被験者1が植物第1組における植物〔1〕又は〔2〕のいずれかに接近又は接触すると、この接近又は接触したことが、その植物に接続された検出手段30により検出される(ステップ72)。そして、その検出手段30から検出信号が出力され、制御手段20fへ送信される。
制御手段20fの検出信号制御部21fにて、検出信号が受信される。この受信は、2回目以降(ここでは2回目)の受信であるため、この検出信号がどの検出手段30−1〜30−nから送られてきたものかが判断される。判断の結果、検出信号を送信してきた検出手段として検出手段30−xが特定されると(ステップ73)、この検出手段30−xを示す検出手段特定信号と検出信号がカウント部22f及び表示制御部23fへ送られる。
【0098】
カウント部22fにて、検出手段特定信号と検出信号が受け取られると、表示手段40に現在表示されている画面(i)に対応した回答数テーブル(図27の(i))が選択されて参照される。そして、その検出手段特定信号が示す検出手段30−xに関連付けられたカウント数が記憶手段10fから取り出され、このカウント数に「1」が加算され、この加算により得られた和が新たなカウント数として記憶手段10fへ送られ、当該検出手段30に関連付けて記憶される(ステップ74)。
【0099】
また、表示制御部23fにて、検出信号制御部21fから検出手段特定信号及び(又は)検出信号が受け取られると、検出信号の受信が所定数に達したか否かが判断される(ステップ75)。
判断の結果、検出信号の受信が所定数に達していないときは、次の検出信号が受け取られるまで待機する。そして、次の検出信号が受信されると、その検出信号についてステップ72からステップ74の処理を実行し、検出信号の受信数が所定数に達するまでこれを繰り返す。
一方、検出信号の受信が所定数に達したときは、被験者が全員回答したものと判断され、表示順管理テーブルが参照されて、表示手段40に次に表示させるべき画面が特定され、記憶手段10fからその特定された画面のデータが取り出されて表示手段40へ送られ、画面表示される(ステップ76)。
【0100】
その後は、すべての画面について、ステップ72〜ステップ76の処理が繰り返される。
なお、制御手段20fや検出手段30の電源スイッチ(図示せず)がOFFにされるなどすると、マーケティングシステム1fにおけるカウント動作が終了する(ステップ77、ステップ78)。
【0101】
このように、本実施例のマーケティングシステム及びマーケティング方法によれば、同じアンケートについて、複数人の被験者がそれぞれ回答することができ、各回答を適切に集計することができる。
【0102】
なお、図33のステップ75では、検出信号の受信が所定数に達したか否かが判断されたが、これに限るものではなく、例えば、画面(i)が表示されてから所定時間経過したか否かについて判断することもできる。この場合において、所定時間が経過していないときは、検出信号を受信するたびに、その検出信号についてステップ72〜ステップ74の処理を実行する。一方、所定時間が経過すると、ここで検出信号の受信を打ち切り、次の画面を表示手段40に表示させる(ステップ76)。
これにより、アンケートを円滑に進行させることができる。
また、被験者は、アンケートに回答するか否かを自由に決めることができる。しかも、一つの質問のみに回答したりすることもできる。
【0103】
[マーケティングプログラム]
次に、マーケティングプログラムについて説明する。
上記の各実施例におけるコンピュータ(記憶手段、制御手段、検出手段、表示手段、マーケティングシステム)のマーケティング機能(マーケティング方法を実行するための機能)は、記憶手段(例えば、ROMやハードディスク)に記憶されたマーケティングプログラムにより実現される。
【0104】
マーケティングプログラムは、コンピュータの制御手段(CPUなど)に読み込まれることにより、コンピュータの構成各部に指令を送り、所定の処理、たとえば、記憶手段のテーブル記憶処理、制御手段の検出信号送信元判断処理(検出信号を送信してきた検出手段がいずれの検出手段かを判断する処理)、カウント処理、表示制御処理、表示手段の画面表示処理などを行わせる。
これによって、マーケティング機能は、ソフトウエアであるマーケティングプログラムとハードウエア資源であるコンピュータ(記憶手段、制御手段、検出手段、表示手段、マーケティングシステム)の各構成手段とが協働することにより実現される。
【0105】
なお、マーケティング機能を実現するためのマーケティングプログラムは、コンピュータのROMやハードディスクなどに記憶される他、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、たとえば、外部記憶装置及び可搬記録媒体等に格納することができる。
外部記憶装置とは、CD−ROM等の記憶媒体を内蔵し、マーケティング装置に外部接続されるメモリ増設装置をいう。一方、可搬記録媒体とは、記録媒体駆動装置(ドライブ装置)に装着でき、かつ、持ち運び可能な記録媒体であって、たとえば、フレキシブルディスク,メモリカード,光磁気ディスク等をいう。
【0106】
そして、記録媒体に記録されたプログラムは、コンピュータのRAM等にロードされて、CPU(制御手段)により実行される。この実行により、上述した本実施形態のマーケティング装置の機能が実現される。
さらに、コンピュータでマーケティングプログラムをロードする場合、他のコンピュータで保有されたマーケティングプログラムを、通信回線を利用して自己の有するRAMや外部記憶装置にダウンロードすることもできる。このダウンロードされたマーケティングプログラムも、CPUにより実行され、本実施形態のマーケティング装置のマーケティング機能を実現する。
【0107】
以上説明したように、本実施例のマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムによれば、人が植物に接近又は接触したことを検出し、これをマーケティング情報として取得するため、植物が被験者の目の前にあればよく、検出手段や制御手段などは植物の陰等に隠しておけばよい。このため、顧客は、それら検出手段等を意識することなく、植物への興味心そのままに植物に接近又は接触することができる。これにより、顧客の純粋な意志が反映された信憑性、正確性の高いデータを取得することができる。
【0108】
また、マーケティングシステムは、植物に接続するものであって、建物等に取り付けられるものではない。このため、植物を置くことができればよく、その場所が限定されない。つまり、任意の場所でマーケティング情報を取得することができる。
さらに、マーケティングシステムを、記憶手段、検出手段、制御手段といった簡易な構成とすることができる。しかも、複雑な計算や映像解析などを必要としないため、装置コストを安価にできる。
【0109】
以上、本発明のマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムの好ましい実施例について説明したが、本発明に係るマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムは上述した実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した第四実施例〜第六実施例では、表示手段を一つ備えた構成としたが、一つに限るものではなく、図34に示すように、複数備えることもできる。そして、同図に示すように、植物の組が複数ある場合には、表示手段を植物の組ごとに配置することもできる。これにより、各組ごとに、アンケートを進めることができる。
【0110】
なお、本発明のマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムは、第一実施例〜第六実施例のそれぞれにおけるマーケティングシステム、マーケティング方法及びマーケティングプログラムを任意に組み合わせたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、マーケティングの対象である試験者の行動を植物を介して取得し数値化する装置、方法、プログラムに関する発明であるため、マーケティングに関する情報を取得するための装置等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の第一実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】第一実施例の制御手段の構成を示すブロック図である。
【図3】検出手段の構成を示す概略図である。
【図4】検出手段における電流検出手段等の構成を示す回路図である。
【図5】電流検出手段の電流検出用抵抗器において戻り電流が検出されたときの波形を示す波形図である。
【図6】電流検出用抵抗器で発生した電圧を整流した波形を示す波形図である。
【図7】図6に示した電圧を増幅した波形を示す波形図である。
【図8】検出信号の経時変化を示す波形図である。
【図9】制御手段等を一つの筐体に収納したときのマーケティングシステムの構成を示す外観図である。
【図10】第一実施例のマーケティングシステムの動作を示すフローチャートである。
【図11】時間帯別カウント数テーブルの構成を示す図表である。
【図12】植物等に広告を付した状態を示す正面図である。
【図13】本発明の第二実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
【図14】検出手段別カウント数テーブルの構成を示す図表である。
【図15】植物別カウント数テーブルの構成を示す図表である。
【図16】第二実施例の制御手段の構成を示すブロック図である。
【図17】第二実施例のマーケティングシステムの動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第三実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
【図19】植物配置別カウント数テーブルの構成を示す図表である。
【図20】本発明の第四実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
【図21】第四実施例の表示画面の具体例を示す図である。
【図22】表示順管理テーブルの構成を示す図表である。
【図23】第四実施例の制御手段の構成を示すブロック図である。
【図24】第四実施例のマーケティングシステムの動作を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第五実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
【図26】第五実施例の表示画面の具体例を示す図である。
【図27】回答数テーブルの構成を示す図表である。
【図28】第五実施例の制御手段の構成を示すブロック図である。
【図29】植物に割り当てられる数字等の例を示す図である。
【図30】第五実施例のマーケティングシステムの動作を示すフローチャートである。
【図31】第五実施例のマーケティングシステムの他の動作を示すフローチャートである。
【図32】本発明の第六実施例のマーケティングシステムの構成を示すブロック図である。
【図33】第六実施例のマーケティングシステムの他の動作を示すフローチャートである。
【図34】第六実施例のマーケティングシステムの他の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0113】
1a〜1g マーケティングシステム
10a〜10g 記憶手段
20a〜20g 制御手段
21a〜21f 検出信号制御部
22a〜c、e、f カウント部
23d〜23f 表示制御部
30−1〜30−n 検出手段
31−11〜31−nn 植物
40−1〜40−n 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マーケティングに関する情報を収集するマーケティングシステムであって、
前記マーケティングに関する情報を記憶する記憶手段と、
植物に人が接近又は接触したことを検出する検出手段と、
この検出手段からの検出信号にもとづき、前記マーケティングに関する情報を収集する制御手段とを備えた
ことを特徴とするマーケティングシステム。
【請求項2】
前記マーケティングに関する情報が、
前記植物に人が接近又は接触した回数、及び/又は、前記植物に人が接近又は接触した回数を所定時間ごとに集計した数
を含む
ことを特徴とする請求項1記載のマーケティングシステム。
【請求項3】
前記植物が、複数配置され、
前記検出手段が、前記植物ごとに接続されており、
前記制御手段が、前記検出信号を受けると、この検出信号を送信してきた検出手段に接続されている植物について、人が接近又は接触した回数をカウントする
ことを特徴とする請求項2記載のマーケティングシステム。
【請求項4】
前記検出手段が、配置箇所が特定された複数の植物のそれぞれに接続されており、
前記制御手段が、前記検出信号を受けると、この検出信号を送信してきた検出手段に接続されている植物及び/又は配置箇所について、人が接近又は接触した回数をカウントする
ことを特徴とする請求項2又は3記載のマーケティングシステム。
【請求項5】
前記マーケティングに関する情報を表示する表示手段を備え、
前記記憶手段が、前記表示手段に表示させる複数の画面の各データを記憶し、
前記制御手段が、前記検出信号を受信するたびに、前記表示手段に次に表示させる画面のデータを前記記憶手段から順次取り出して前記表示手段へ送り、当該画面データにもとづく画面を表示させる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマーケティングシステム。
【請求項6】
前記検出手段が、複数配置された植物のそれぞれに接続されており、
前記表示手段に表示される画面が、質問と、複数の回答と、各回答ごとに割り当てられた植物とを表示し、
前記制御手段が、前記検出信号を受けると、この検出信号を送信してきた検出手段に接続されている植物が割り当てられた回答についてカウントする
ことを特徴とする請求項5記載のマーケティングシステム。
【請求項7】
前記植物が、複数個を一組として複数組配置され、
前記検出手段が、各植物ごとに接続され、
前記表示手段に表示される複数の回答のそれぞれが、一組を構成する複数の植物のいずれかに割り当てられており、
前記制御手段が、各組ごとに前記検出信号を受けると、この検出信号を送信してきた検出手段に接続されている植物が割り当てられた回答についてカウントする
ことを特徴とする請求項6記載のマーケティングシステム。
【請求項8】
各組ごとに前記表示手段を備え、
前記制御手段が、前記検出信号を受けると、この検出信号を送信してきた検出手段に接続されている植物を特定し、この植物が含まれる組に備えられた表示手段の表示画面を切り替える
ことを特徴とする請求項7記載のマーケティングシステム。
【請求項9】
マーケティングに関する情報を収集するマーケティング方法であって、
前記マーケティングに関する情報を記憶する記憶処理と、
植物に人が接近又は接触したことを検出する検出処理と、
前記検出が行われると、前記マーケティングに関する情報を収集する収集処理とを有した
ことを特徴とするマーケティング方法。
【請求項10】
質問と、複数の回答と、複数の植物のうち各回答がそれぞれ割り当てられた植物とを表示する表示処理と、
前記検出が行われると、人が接近又は接触した植物が割り当てられている回答についてカウントするカウント処理とを有した
ことを特徴とする請求項9記載のマーケティング方法。
【請求項11】
マーケティングに関する情報を収集する処理をマーケティングシステムに実行させるマーケティングプログラムであって、
前記マーケティングに関する情報を記憶する記憶処理と、
植物に人が接近又は接触したことを検出する検出処理と、
前記検出が行われると、前記マーケティングに関する情報を収集する収集処理とを前記マーケティングシステムに実行させる
ことを特徴とするマーケティングプログラム。
【請求項12】
質問と、複数の回答と、複数の植物のうち各回答がそれぞれ割り当てられた植物とを表示する表示処理と、
前記検出が行われると、人が接近又は接触した植物が割り当てられている回答についてカウントするカウント処理とを前記マーケティングシステムに実行させる
ことを特徴とする請求項11記載のマーケティングプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2008−305310(P2008−305310A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153958(P2007−153958)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【特許番号】特許第4077023号(P4077023)
【特許公報発行日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【出願人】(598140607)株式会社竹中庭園緑化 (9)