説明

ミクロ顔料混合物

【課題】ヒト及び動物の皮膚及び毛をUV照射による損傷から保護するためのUV吸収体混合物、並びにそれを含む化粧品配合物の提供。
【解決手段】UV吸収体混合物は(a)式(1)の微粉化UV広域吸収体1%〜60重量%と、(b)水分散化及び油分散化被覆された二酸化チタン1%〜60重量%とを含有する。また化粧品配合物はUV吸収体混合物と化粧品として許容されるキャリア又はアジュバントとを含む。


〔式中、R1はC1〜C12アルキルであり;又はフェニル置換C1〜C12アルキルアルキルである〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UV照射の損傷効果に対するヒト及び動物の皮膚及び毛の保護における微粉化無機UVフィルター及び有機UVフィルター混合物の使用、及び化粧品配合物及び薬学的配合物におけるそれらの使用に関する。
【0002】
特定の有機UVフィルター、例えば限られた溶解性のベンゾトリアゾール化合物又はトリアジン化合物は、微粉化形態において単一の化合物である場合、顕著なUVフィルター性能を示すことが知られている。しかし、それらの特定の、物質特有な性質のおかげで、それらは、損傷を与えるUV範囲から一定の部分を、吸収、反射又は分散させるのみである。
【0003】
特定の無機物質はまた、UV線の皮膚への暴露を物理的にブロックするサンスクリーンとしての使用が提案されている。これらのうち著名なものは、非常に小さな粒径を有する二酸化チタンである。超微細TiO2と称されるこの等級の二酸化チタンは、許容されない皮膚ホワイトニング作用をもたらさずに、良好な度合いの日光遮蔽能力を与える。
【0004】
驚くべきことに、特定の微粉化有機UV吸収体及び微粉化無機顔料の混合物は、それらのSPF値に関して相乗作用効果を示すことが見出された。それに加えて、上述のUV吸収体混合物を、表1に記述するUV吸収体の1種と組み合わせる場合、三重の相互作用が注目される。
【0005】
したがって、本発明は、
(a)式:
【0006】
【化3】

【0007】
〔式中、R1は、C1〜C12アルキル、好ましくはtert−ブチル;又はフェニル置換C1〜C12アルキルである〕
の微粉化広域UV吸収体1〜60重量%、好ましくは20〜40重量%と、
(b)水分散化及び/又は油分散化被覆された二酸化チタン1〜60重量%、好ましくは10〜60重量%、最も好ましくは20〜40重量%とを含む、UV−吸収体混合物に関する。
【0008】
式(1)中のR1は、好ましくはメチル、tert−ブチルであるか、又は最も好ましくはイソオクチルである。
【0009】
「微粉化TiO2」とは、200nm未満、好ましくは10〜100nm、最も好ましくは25〜60nmの平均一次粒径を有する酸化チタンの粒子を意味する。
【0010】
有機化合物と共照射する場合、これらの微細な金属酸化物の光酸化的欠点を減らすために、2%〜15%の範囲の、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、水酸化アルミニウム(AlOH3)又は二酸化ジルコニウム(ZrO2)のような無機化合物を用いた前被覆が必要である。
【0011】
さらに、有機処理(表面被覆)は、TiO2の微細粒子の分散性を改良するために頻繁に使用され;有機物質の例は、脂肪酸及びその誘導体(金属セッケン)、又はメチコーン、ジメチコーン又はトリエトキシカプリルイルシランのようなシリコーン、又はEuropean UV Sun Filters Conference Proceedings、Benefits of surface coating on micro-fine oxides、T.Miyoshiら、Miyoshi Kasei Inc.、章「Surface-coated micro-fine metal oxides」、pp84〜85中に開示されている物質である。
【0012】
水分散化二酸化チタンは、微粉化二酸化チタンであり、この微粉化二酸化チタン粒子を、粒子に親水性表面性能を付与する物質で被覆する。このような物質の例としては、シリカ、酸化鉄、アルミナ又は亜鉛が挙げられる。
【0013】
油分散化二酸化チタン(本発明に係る)は、微粉化二酸化チタンであり、微粉化二酸化チタンの粒子は、疎水性表面性能を示し、この目的のために、微分化二酸化チタンの粒子を、ポリメチルメタクリレート、イソプロピルチタントリイソステアレート、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸アルミニウム又はステアリン酸亜鉛、メチル水素ポリシロキサン、酸化ポリシロキサン、グリセリン、ステアリルアルコール、Steareth−7、Steareth−10、ステアリン酸、ラウリル酸、シメチコーン又はジメチコーンのような金属セッケンで被覆する。
【0014】
微粉化二酸化チタンは、化粧品最終配合物の製造中に、水相(水分散化)又は油相(油分散化)のいずれかに組み込むことができる。
【0015】
本発明のさらなる実施形態では、水分散化微粉化二酸化チタン及び油分散化二酸化チタンの両方の混合物を、本UV吸収体混合物において使用する。
【0016】
本発明の使用に適切なUV吸収体混合物は、種々の方法において調製できる。
【0017】
第1の方法において、調製のためのプロセス、すなわち、微粒子の微粉化(=共微粉化)の間に、式(1)のベンゾトリアゾールUV吸収体(成分(a))及び二酸化チタン(成分(b))を単一物質として混合できる。
【0018】
さらなる可能な調製法は、微粉化する前に、UVフィルターの単一物質とともに均質に混合する工程を含む。
【0019】
第3の可能な調製法は、上述のUVフィルターのうち少なくとも2種をともに融解する工程を含む。融解物を冷却した後、均一なコンポジットが得られ、このコンポジットは従来の様式で微粉化する。
【0020】
微粒子の調製に適切なあらゆる公知のプロセスを、微粉化UV吸収体の調製に使用することができ、例えば:
硬質粉砕媒体、例えばボールミル中のジルコニウムシリケートボール及び水中又は適切な有機溶媒中の保護界面活性剤又は保護ポリマーを用いた湿式磨砕(ポンピング可能な分散物のための低粘度微粉化プロセス);
連続又は不連続(バッチ)ニーダーを用いる湿式混練(ポンピング可能でないペーストの高粘度微粉化プロセス)である。湿式混練プロセスに関しては、溶媒(水又は化粧品として許容し得るオイル)、粉砕助剤(界面活性剤、乳化剤)及びポリマー性粉砕助剤を使用してもよい。
両プロセスをそれぞれ使用することができる。
適切な溶媒、例えば水性懸濁物若しくは有機溶媒を含有する懸濁物、又は水、エタノール、ジクロロエタン、トルエン若しくはN−メチルピロリドン等中の純正溶液からの噴霧乾燥、
RESSプロセス(Rapid Expansion of Supercritical Solution)による、UVフィルター(単数又は複数)が溶解する超臨界流体(例えば、CO2)の膨張によるか、又は適切な有機溶媒における1種以上のUVフィルターの溶液とともに流体二酸化炭素の膨張による;
超臨界流体を含む適切な溶媒からの再沈殿(GASRプロセス=Gas Anti-Solvent Recrystallisation/PCAプロセス=Precipitation with Compressed Anti-solvent)による。
【0021】
微粉化有機UV吸収体を調製するための摩砕装置として、例えば、ジェットミル、ボールミル、振動ミル又はハンマーミル、好ましくは高速混合ミルを使用してもよい。なおさらに好ましくは、ミルは最新のボールミルであり、これらの型のミル製品は、例えば、Netzsch(LMZ−ミル)、Drais(DCP−viscoflow又はcosmo)、Buehler AG(遠心ミル)又はBachhoferである。粉砕は、好ましくは、粉砕助剤を用いて行われる。微粉化有機UV吸収体を調製するための混練装置として、例は、典型的には、シグマフックバッチニーダーだけではなく、シリアルバッチニーダー(IKA−Werke)又は連続ニーダー(Werner und PfleidererからのContiuna)である。
【0022】
上記の全ての微粉化プロセスのための有用な低分子量粉砕助剤は、章「乳化剤」及び「界面活性剤」中で以下に開示するような界面活性剤及び乳化剤である。
【0023】
水分散物のための有用なポリマー性粉砕助剤は、Mw5000g/molを超える化粧品として許容し得る水溶性ポリマーであり、例えば、アクリレート(Salcare型)、修飾された多糖又は修飾されていない多糖、ポリグリコシド又はキサンタンガムである。さらなるアルキル化ビニルピロリドンポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、アシルグルタメート、アルキルポリグルコシド、セテアレス−25又はリン脂質を使用してもよい。油分散物は、加工中及び加工後に粘度を調整するために、ポリマー性粉砕助剤として、化粧品として許容し得るろう状ポリマー又は天然ワックスを含有してもよい。
【0024】
有用な溶媒は、水溶性分散物のためには、水、食塩水、(ポリ−)エチレングリコール又はグリセリンであり、さらに、油溶性分散物のためには、「皮膚軟化剤」に記載するような化粧品として許容し得るオイルである。
【0025】
このようにして得られる微粉化UV吸収体は、通常、0.02〜2μm、好ましくは0.05〜1.5μm、さらに特別には、0.1〜1.0μmの平均粒径を有する。
【0026】
微粉化UV吸収体混合物はまた、粉末形態で乾燥して使用できる。この目的のために、UV吸収体は、減圧アトマイゼーション、向流噴霧乾燥等のような既知の粉砕方法に供する。このような粉末は、0.1〜2μmの粒径を有する。凝集が生じるのを避けるために、UV吸収体は、粉末化プロセスの前に、表面活性化合物で、例えば、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、又は両性界面活性剤、例えば、リン脂質又は既知のポリマー、例えばPVP、アクリレート等を用いて、被覆することができる。
【0027】
親油性の観点から、それらを、公知の方法に従って、単独又は他の溶解性有機UV吸収体とともに、オイル含有化粧品配合物及び脂肪含有化粧品配合物、例えば、オイル、O/W又はW/Oエマルション、脂肪族スティック又はゲルに充分に組み込むことができる。
【0028】
本発明の化粧品配合物又は薬学的組成物は、表1〜3に記載するような1つ以上のさらなるUVフィルターを追加的に含むことができる。
【0029】
化粧品調製物又は薬学的調製物を、UV吸収体とアジュバントとを従来の方法で物理的に混合することによって、例えば、個々の成分をあわせて単純に混合することによって、特にすでに公知の化粧品UV吸収体、例えばオクチルメトキシシンナメート、サリチル酸イソオクチルエステル等の溶解性を利用することによって、調製できる。UV吸収体は、例えば、さらなる処理をすることなく、又は微粉化状態において、又は粉末形態において、使用できる。
【0030】
化粧品又は薬学的調製物は、組成物の全重量に基づいて、本発明のUV吸収体混合物又は本発明のUV吸収体混合物0.05〜40重量%を他のUV吸収体とともに含有する。
【0031】
好ましくは、本UV吸収体混合物と、場合によってさらなる光保護剤(表1〜3において記載するような)とが、重量に基づき、1:99〜99:1、特に1:95〜95:1、好ましくは10:90〜90:10の混合比であるものの使用に与えられる。特に目的のものは、20:80〜80:20、特に40:60〜60:40、好ましくは約50:50の比率で混合するものとである。このような混合物は、とりわけ、溶解性を向上させるため又はUV吸収を高めるために使用できる。
【0032】
本発明のUV吸収体混合物又はUVフィルターの組合せは、皮膚、毛髪及び/又は天然の毛髪の色又は人工の毛髪の色を保護するのに有用である。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】



【0035】
【表3】



【0036】
本発明のUV吸収体混合物とともに追加的に使用可能な適切なUVフィルター物質は、任意のUV−Aフィルター物質及びUV−Bフィルター物質である。
【0037】
化粧品調製物又は薬学的調製物は、例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール性溶液及び水性/アルコール性溶液、エマルション、ワックス/脂肪組成物、スティック状調製物、粉末又は軟膏であってもよい。上述のUVフィルターに加えて、化粧品調製物又は薬学的調製物は、以下に記載するようなさらなるアジュバントを含有してもよい。
【0038】
水含有エマルション及び油含有エマルション(例えば、W/O、O/W、O/W/O及びW/O/Wエマルション又はミクロエマルション)の場合、調製物は、組成物の全重量に依存して、例えば、1つ以上のUV吸収体を0.1〜30重量%、好ましくは0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%含有し、組成物の全重量に基づいて、少なくとも1つのオイル成分を1〜60重量%、特に5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%含有し、組成物の全重量に基づいて、少なくとも1つの乳化剤を0〜30重量%、特に1〜30重量%、好ましくは4〜20重量%、組成物の全重量に基づいて、水を10〜90重量%、特に30〜90重量%、化粧品として許容し得るさらなるアジュバントを0〜88.9重量%、特に1〜50重量%含有する。
【0039】
本発明の化粧品組成物/調製物又は薬学的組成物/調製物はまた、以下に記載するような1つ以上の追加の化合物を含んでもよい。
【0040】
脂肪族アルコール
セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、C12〜C15アルコールのベンゾエート、アセチル化ラノリンアルコール等を含む、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪族アルコールに基づくGuerbetアルコール。
【0041】
脂肪酸のエステル
直鎖C6〜C24脂肪酸と直鎖C3〜C24アルコールとのエステル、分枝C6〜C13カルボン酸と直鎖C6〜C24脂肪族アルコールとのエステル、直鎖C6〜C24脂肪酸と分枝アルコール、特に2−エチルヘキサノールとのエステル、ヒドロキシカルボン酸と直鎖又は分枝のC6〜C22脂肪族アルコールとのエステル、特にマレイン酸ジオクチル、直鎖及び/又は分枝の脂肪酸と多価アルコール(例えばプロピレングリコール、ダイマージオール又はトリマートリオール)及び/又はGuerbetアルコールとのエステル、例えば、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリル酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、elaeo−ステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸及びエルカ酸及びそれらの工業等級混合物(例えば、天然脂肪及び油の加圧除去において、Roelenのオキソ合成からのアルデヒドの還元において、又は不飽和脂肪酸の二量化において得られる)と、アルコール、例えば、イソプロピルアルコール、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パームオレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノイルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール及びブラシジル(brassidyl)アルコール及びそれらの工業等級混合物(例えば、油脂及び油に基づく工業等級のメチルエステル又はRoelenのオキソ合成からのアルデヒドの高圧水素化において、及び不飽和脂肪族アルコールにおけるモノマー留分として得られる)。
【0042】
このようなエステルオイルの例は、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸n−ブチル、ラウリン酸n−ヘキシル、オレイン酸n−デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−ヘキシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸エルシル、オクタン酸セテアリル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘニン酸セチル、酢酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ベヘニン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、乳酸ミリスチル、プロピレングリコールジカプリレート/カプレート、ヘプタン酸ステアリル、マレイン酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル等である。
【0043】
他のアジュバント
ジエチルヘキシル 2,6−ナフタレート、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、コハク酸ジ(2−エチルヘキシル)及びジイソトリデシルアセラート(acelaat)、また、エチレングリコールジオレエート、エチレングリコールジイソトリデカノエート、プロピレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)、プロピレングリコールジイソステアレート、プロピレングリコールジペラゴネート、ブタンジオールジイソステアレート及びネオペンチルグリコールジカプリレートのようなジオールエステル。C6〜C24脂肪族アルコール及び/又はGuerbetアルコールと芳香族カルボン酸、飽和及び/又は不飽和の、特に安息香酸とのエステル、C2〜C12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝アルコール又は2〜10個の炭素原子及び2〜6個のヒドロキシ基を有するポリオールとのエステル。
【0044】
グリセリルエステルを含む天然グリセリド又は合成トリグリセリド及び誘導体
他のアルコールとの反応によって修飾された、C6〜C18脂肪酸に基づくジグリセリド又はトリグリセリド(カプリルトリグリセリド/カプリントリグリセリド、小麦麦芽グリセリド等)。ポリグリセリンの脂肪酸エステル(ポリグリセリル−4 カプレート、ポリグリセリル−2 イソステアレート等のようなポリグリセリル−n、又はヒマシ油、水素化植物油、スイートアーモンド油、麦芽油、ゴマ油、水素化綿実油、ココヤシ油、アボガド油、トウモロコシ油、水素化ヒマシ油、シアバター、ココアバター、大豆油、ミンク油、ヒマワリ油、ベニバナ油、マカダミアナッツ油、オリーブ油、水素化牛脂油、杏仁油、ヘーゼルナッツ油、ボラージ油等。
【0045】
長鎖酸及びアルコールのエステルを含有するワックス及びワックス様の性質を有する化合物、例えば、カルナバワックス、ミツロウ(白色又は黄色)、ラノリンワックス、キャンデリラロウ、オゾケライト、木ロウ(japan wax)、パラフィンワックス、微晶質ワックス、セレシン、セテアリルエステルワックス、合成ミツロウ等。また、セテアリルアルコール又は部分グリセリドのような親水性ワックス。
【0046】
真珠光沢のあるワックス:
アルキレングリコールエステル、特にエチレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノールアミド、特にココ脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド;多価の、置換されていないか又はヒドロキシ置換されたカルボン酸と、6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル;脂肪族物質、例えば、全体で少なくとも24個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、脂肪族ケトン、脂肪族アルデヒド、脂肪族エーテル及び脂肪族カーボネート、特にラウロン及びジステアリルエーテル;ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸又はベヘン酸のような脂肪酸、12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドと12〜22個の炭素原子を有する脂肪族アルコールとの開環生成物、及び/又は2〜15個の炭素原子及び2〜10個のヒドロキシ基を有するポリオール、及びそれらの混合物。
【0047】
炭化水素油:
鉱物油(軽油又は重油)、ワセリン(黄色又は白色)、微晶質ワックス、パラフィン性化合物及びイソパラフィン性化合物、ポリデセン及びポリブテンのような水素化イソパラフィン性分子、水素化ポリイソブテン、スクアラン、イソヘキサデカン、イソドデカン及び植物界及び動物界からの他のもの。
【0048】
シリコーン又はシロキサン(オルガノ置換されたポリシロキサン)
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、さらに、室温で液体又は樹脂形態であってもよい、アミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フルオリン−、グリコシド−及び/又はアルキル−修飾されたシリコーン化合物。直鎖ポリシロキサン、ジメチコーン(Dow Corning200流体、Rhodia Mirasil DM)、ジメチコノール、環状シリコーン流体、シクロペンタシロキサン揮発物(Dow Corning345流体)、フェニルトリメチコーン(Dow Corning556流体)。また、適切なのは、シメチコーンであり、これらは水素化シリケートを有する200〜300ジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチコーンの混合物である。適切な揮発性シリコーンのToddらによる詳細な知見は、Cosm.Toil.91、27(1976)においてさらに見い出すことができる。
【0049】
フッ素化油又はペルフッ素化油
ペルフルオロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロペンタン、ポリペルフルオロメチルイソプロピルエーテル。
【0050】
乳化剤
任意の通常の使用可能な乳化剤は、本組成物のために使用できる。乳化剤システムは、例えば、カルボン酸及びそれらの塩:ナトリウム、カリウム及びアンモニウムのアルカリ石鹸、カルシウム又はマグネシウムの金属セッケン、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸等のような有機塩基性石鹸を含んでもよい。アルキルホスフェート又はリン酸エステル、酸ホスフェート、ジエタノールアミンホスフェート、カリウムセチルホスフェート。エトキシル化カルボン酸又はポリエチレングリコールエステル、PEG−nアシレート。8〜22個の炭素原子を有する直鎖脂肪族アルコール、エチレンオキシド2〜30mol及び/又はプロピレンオキシド0〜5molと、12〜22個の炭素原子を有する脂肪酸とアルキル基に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールとからなる分岐脂肪族アルコール。ラウレス−n、セテアレル−n、ステアレス−n、オレス−nのような脂肪族アルコールポリグリコールエーテル。PEG−nステアレート、PEG−nオレエート、PEG−nココエートのような脂肪酸ポリグリコールエーテル。モノグリセリド及びポリオールエステル。エチレンオキシド1〜30molとポリオールとの付加生成物のC12〜C22脂肪酸モノエステル及びジエステル。モノステアレートグリセリン、ジイソステアロイルポリグリセリル−3−ジイソステアレート、ポリグリセリル−3−ジイソステアレート、トリグリセリルジイソステアレート、ポリグリセリル−2−セスキイソステアレート又はポリグリセリルジメラート(dimerate)のような脂肪酸及びポリグリセロールエステル。複数のこれらの物質分類からの化合物の混合物もまた適切である。モノステアレートジエチレングリコールのような脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸及びポリエチレングリコールエステル、ショ糖エステルのような脂肪酸及びスクロースエステル、ショ糖グリセリドのようなグリセリン及びスクロースエステル。ソルビトール及びソルビタン、6〜22個の炭素原子及びエチレンオキシド付加生成物を有する飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸のソルビタンモノ−及びジ−エステル。ポリソルベート−nシリーズ、セスキイソステアレート、ソルビタン、PEG−(6)−イソステアレートソルビタン、PEG−(10)−ソルビタンラウレート、PEG−17−ジオレエートソルビタンのようなソルビタンエステル。グルコース誘導体、糖成分としてグルコースが好ましいC8〜C22アルキル−モノグリコシド及びオリゴ−グリコシド及びエトキシル化類似体。メチルグルセス−20セスキステアレート、ソルビタンステアレート/スクロースココエート、メチルグルコースセスキステアレート、セテアリルアルコール/セテアリルグルコシドのようなO/W乳化剤。メチルグルコースジオレエート/メチルグルコースイソステアレートのようなW/O乳化剤。サルフェート及びスルホネート誘導体、ジアルキルスルホサクシネート、ジオクチルサクシネート、アルキルラウリルスルホネート、直鎖スルホネート化パラフィン、スルホン化テトラプロピリンスルホネート、ナトリウムラウリルサルフェート、アンモニウム及びエタノールアミンラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ナトリウムラウレスサルフェート、スルホサクシネート、アセチルイソチオネート、アルカノールアミドサルフェート、タウリン、メチルタウリン、イミダゾールサルフェート。アミン誘導体、アミン塩、エトキシル化アミン、オキシドアミン(アルキルイミダゾリン、ピリジン誘導体、イソキノテイン、セチルピリジニウムクロリド(chlorure)、セチルピリジニウムブロミドのようなヘテロ環を含有する鎖を有する)、セチルトリメチルブロイド(broide)アンモニウムブロイド(CTBA)及びステアリル−アルコニウムのような四級アンモニウム。アミド誘導体、アシルアミドDEAのようなアルカノールアミド、PEG−nアシルアミドのようなエトキシル化アミド、オキシドアミド。ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマー及び誘導体、ジメチコーン、コポリオール、シリコーンポリエチレンオキシドコポリマー、シリコーングリコールコポリマー。プロポキシル化エーテル又はPOE−nエーテル(Meroxapol)、ポロキサマー又はポリ(オキシエチレン)m−ブロック−ポリ(オキシプロピレン)n−ブロック(オキシエチレン)。少なくとも1つの四級アンモニウム基及び少なくとも1つのカルボキシレート及び/又はスルホネート基を分子中に保有する両性イオン性界面活性剤。それぞれ8〜18個の炭素原子をアルキル基又はアシル基中に有する、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアシルアミノプロピルジメチル−アンモニウムグリシネート及び2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン、さらにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネート、N−アルキルベタイン、N−アルキルアミノベタインのような、特にベタインが適切である両性イオン性界面活性剤。アルキルイミダゾリン、アルキロペプチド、リポアミノ酸、自己乳化ベース及びK. F. DePolo, A short textbook of cosmetology、第8章、表8−7、p250〜251に記載するような化合物。
【0051】
PEG−6ミツロウ(及び)PEG−6ステアレート(及び)ポリグリセリル−2−イソ−ステアレート[Apifac]、グリセリルステアレート(及び)PEG−100ステアレートのような非イオン性ベース。[Arlacel 165]、PEG−5グリセリルステアレート[arlatone 983S]、ソルビタンオレエート(及び)ポリグリセリル−3リシノーレート。[Arlacel 1689]、ソルビタンステアレート及びスクロースココエート[arlatone2121]、グリセリルステアレート及びラウレス−23[Cerasynth 945]、セテアリルアルコール及びセテス−20[Cetomacrogol Wax]、セテアリルアルコール及びコリソルベート60及びPEG−150及びステアレート−20[Polawax GP 200、Polawax NF]、セテアリルアルコール及びセテアリルポリグルコシド[Emulgade PL 1618]、セテアリルアルコール及びセテアレス−20[Emulgade 1000NI、Cosmowax]、セテアリルアルコール及びPEG−40ヒマシ油[Emulgade F Specials]、セテアリルアルコール及びPEG−40ヒマシ油及びナトリウムセテアリルサルフェート[Emulgade F]、ステアリルアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10[Emulgator E 2155]、セテアリルアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10[Emulsifying wax U.S.N.F]、グリセリルステアレート及びPEG−75ステアレート[Gelot 64]、プロピレングリコールセテス−3アセテート[Hetester PCS]、プロピレングリコールイソセス−3アセテート[Hetester PHA]、セテアリルアルコール及びセテス−12及びオレス−12[Lanbritol Wax N 21]、PEG−6ステアレート及びPEG−32ステアレート[Tefose 1500]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びステアレス−20[Tefose 2000]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びグリセリルステアレート及びステアレス−20[Tefose2561]、グリセリルステアレート及びセテアレス−20[Teginacid H,C,X]。
【0052】
PEG−2ステアレートSE、グリセリルステアレートSE[Monelgine,Cutina KD]、プロピレングリコールステアレート[Tegin P]のような陰イオン性アルカリベース。セテアリルアルコール及びナトリウムセテアリルサルフェート[Lanette N、Cutina LE、Crodacol GP]、セテアリルアルコール及びナトリウムラウリルサルフェート[Lanette W]、trilaneth−4ホスフェート及びグリコールステアレート及びPEG−2ステアレート[Sedefos 75]、グリセリルステアレート及びナトリウムラウリルサルフェート[Teginacid Special]のような陰イオン性酸ベース。セテアリルアルコール及びセトリモニウムブロミドのような陽イオン性酸ベース。
【0053】
乳化剤は、組成物の全重量に基づいて、例えば、1〜30重量%、特に4〜20重量%、好ましくは5〜10重量%の量で使用されてもよい。
【0054】
O/Wエマルションに配合する場合、このような乳化剤システムの好ましい量は、油相の5〜20%を示す。
【0055】
アジュバント及び添加剤
化粧品/薬学的調製物、例えばクリーム、ゲル、ローション、アルコール性溶液及び水性/アルコール性溶液、エマルション、ワックス/脂肪組成物、スティック状調製物、粉末又は軟膏は、さらなるアジュバント及び添加剤として、マイルドな界面活性剤、過脂肪剤、ちょう度性調整剤、増粘剤、ポリマー、安定剤、生体活性成分、デオドラント活性成分、抗ふけ剤、フィルム形成剤、膨潤剤、さらなるUV光保護因子、酸化防止剤、ハイドロトロープ剤、防腐剤、昆虫駆除剤、セルフタンニング剤、可溶化剤、香油、着色剤、微生物阻害剤等をさらに含有してもよい。
【0056】
過脂肪剤
過脂肪剤として使用するのに適切な物質は、例えば、ラノリン及びレシチン、さらに、ポリエトキシル化又はアクリレート化ラノリン及びレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド及び脂肪酸アルカノールアミドであり、後者は同時に泡安定剤として作用する。
【0057】
界面活性剤
適切なマイルドな界面活性剤の例、すなわち、皮膚がとりわけ充分に許容する界面活性剤としては、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルサルフェート、モノグリセリドサルフェート、モノ−及び/又はジ−アルキルスルホサクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サクロシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグリコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン及び/又はタンパク質脂肪酸縮合生成物が挙げられ、後者は、好ましくは小麦タンパク質に基づく。
【0058】
ちょう度調整剤/増粘剤及びレオロジー性調整剤
二酸化ケイ素、マグネシウムシリケート、アルミニウムシリケート、多糖又はそれらの誘導体、例えば、ヒアルロン酸、キサンタンガム、グアー(guar-guar)、寒天、アルギネート、カラゲナン、ゲラン、ペクチン、又は、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピル−メチルセルロースのような修飾セルロース。網状化アクリル酸のポリアクリレート又はホモポリマー及びポリアクリルアミドに加えて、カルボマー(カルボポール型980、981、1382、ETD2001、ETD2020、Ultrez10)又はSalcare SC80(ステアレス−10アリルエーテル/アクリレートコポリマー)、Salcare SC81(アクリレートコポリマー)、Salcare SC91及びSalcare AST(ナトリウムアクリレートコポリマー/PPG−1トリデセス−6)、sepigel 305(ポリアクリルアミド/ラウレス−7)、Simulgel NS及び Simulgel EG(ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー)、Stabilen 30(アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー)、Pemulen TR−1(アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー)、Luvigel EM(ナトリウムアクリレートコポリマー)、Aculyn 28(アクリレート/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー)等のようなSalcare範囲。
【0059】
ポリマー
適切な陽イオン性ポリマーは、例えば、陽イオン性セルロース誘導体、例えばAmercholからの名称ポリマーJR400の下で得られる四級化ヒドロキシメチルセルロース、陽イオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩及びアクリルアミドのコポリマー、四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えばLuviquat(登録商標)(BASF)、ポリグリコール及びアミンの縮合生成物、四級化コラーゲンポリペプチド、例えばラウリル−ジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(Lamequat(登録商標)L/Gruenau)、四級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、陽イオン性シリコーンポリマー、例えばアミドメチコーン、アジピン酸及びジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコポリマー(Cartaretin/Sandoz)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマー(Merquat550/Chemviron)、例えば、FR−A−2252840に記載するようなポリアミノポリアミド、及びそれらの架橋された水溶解性ポリマー、陽イオン性キチン誘導体、例えば四級化キトサン、場合により、微晶質として分散されたもの;ジハロアルキル、例えばジブロモブタンとビスジアルキルアミン、例えばビスジメチル−アミノ−1,3−プロパンとの縮合生成物、陽イオン性グアーガム、例えばCelaneseからのJaguar C−17、Jaguar C−16、四級化アンモニウム塩ポリマー、例えばMiranolからのMirapol A−15、Mirapol AD−1、Mirapol AZ−1。陰イオン性、両イオン性、両性非イオン性ポリマーとして、例えば、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー及びそれらのエステル、架橋されていないポリアクリル酸及びポリオールで架橋されたポリアクリル酸、アクリルアミドプロピル−トリメチル−アンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート−tert−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマー、ポリビニル−ピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタムターポリマー、さらに、場合により誘導体化されたセルロースエーテル及びシリコーンが考慮に入れられる。さらに、EP1093796(頁3〜8、段落17〜68)において記載するようなポリマーを使用してもよい。
【0060】
生体活性成分
生体活性成分は、例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、プソイドセラミド、エッセンシャルオイル、植物抽出物及びビタミン複合体を意味するものとして理解されたい。
【0061】
デオドラント活性成分
デオドラント活性成分として、例えば、発汗防止剤、例えば塩酸アルミニウム(J.Soc.Cosm.Chem.,24,281(1973)を参照のこと)が考慮に入れられる。Hoechst AG、Frankfurt(FRG)の商標名Locron(登録商標)の下で、例えば、式Al2(OH)5Cl×2.5H2Oに対応する塩酸アルミニウムが市販されており、これらの使用が特に好ましい(J. Pharm. Pharmacol.,26,531(1975)を参照のこと)。塩酸塩以外に、アルミニウムヒドロキシアセテート及び酸性アルミニウム/ジルコニウム塩もまた使用可能である。エステラーゼ阻害剤を、さらなるデオドラント活性成分として使用してもよい。このような阻害剤は、好ましくは、トリアルキルシトレート、例えば、トリメチルシトレート、トリプロピルシトレート、トリイソプロピルシトレート、トリブチルシトレート、及び特に、トリエチルシトレート(Hydagen CAT、Henkel)であり、これらは酵素活性を阻害し、したがって、悪臭形成を阻害する。エステラーゼ阻害剤として考慮に入れられるさらなる物質は、ステロールサルフェート又はホスフェート、例えばラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スティグマステロール及びシトステロールサルフェート又はホスフェート、ジカルボン酸及びそれらのエステル、例えばグルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸及びマロン酸ジエチルエステル及びヒドロキシカルボン酸及びそれらのエステル、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸又は酒石酸ジエチルエステルである。植物微生物に影響を与え、汗分解微生物を殺すか又は阻害する抗菌性活性成分は、同様に、調製物中に(特にスティック状調製物中に)存在してもよい。例としては、キトサン、フェノキシエタノール及びクロロヘキシジングルコネートが挙げられる。5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−フェノール(トリクロサン、イルガサン、Ciba Specialty Chemicals Inc.)はまた、特に効果的であることがわかった。
【0062】
抗ふけ剤
抗ふけ剤としては、例えば、クリンバゾール(climbazole)、オクトピロックス(octopirox)及び亜鉛ピリチオンを使用してもよい。通常のフィルム形成剤としては、例えば、キトサン、微晶質キトサン、四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸、コラーゲン、ヒアルロン酸及びそれらの塩及び同様の化合物を高い比率で含有する四級セルロース誘導体のポリマーが挙げられる。
【0063】
酸化防止剤
第1の光保護物質に加えて、UV照射が皮膚又は毛髪を浸透するときに引き金となる光化学反応鎖を中断するある種の酸化防止剤の第2の光保護物質もまた使用できる。このような酸化防止剤の典型例は、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びそれらの誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)及びそれらの誘導体、D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンのようなペプチド及びそれらの誘導体(例えば、アンセリン)、カロチノイド、カロチン、リコピン及びそれらの誘導体、クロロゲン酸及びそれらの誘導体、リポ酸及びそれらの誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、オーロチオグルコース(aurothioglycose)、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン及びグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、リノレイル、コレステリル及びそれらのグリセリルエステル)、さらにそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸及びそれらの誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)、さらにスルホキシミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシミン、ホモ−システインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−チオニンスルホキシミン)、さらに、(金属)キレート剤(例えば、ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EDDS、EGTA及びそれらの誘導体、不飽和脂肪酸及びそれらの誘導体(例えば、リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸及びそれらの誘導体、ユビキノン及びユビキノール及びそれらの誘導体、ビタミンC及び誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、トコフェロール及び誘導体(例えば、ビタミンEアセテート)、ビタミンA及び誘導体(例えば、ビタミンAパルミテート)、さらに、ベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチン酸(rutinic acid)及びそれらの誘導体、グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及びそれらの誘導体、マンノース及びそれらの誘導体、過酸化物ジスムターゼ、N−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオニル]スルファニル酸(及びそれらの塩、例えば二ナトリウム塩)、亜鉛及びそれらの誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)、セレニウム及びそれらの誘導体(例えば、セレニウムメチオニン)、スチルベン及びそれらの誘導体(例えば、スチルベンオキシド、trans−スチルベンオキシド)、及び上述の活性成分の本発明による適切な誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質)である。HALS(=「Hindered Amine Light Stabilizers」)化合物をまた述べてもよい。存在する酸化防止剤の量は、通常は、式(1)のUV吸収体の重量に基づいて、0.001〜30重量%、好ましくは0.01〜3重量%である。
【0064】
ハイドロトロープ剤
流動挙動を向上させるために、ハイドロトロピック剤、例えば、少ない炭素数のエトキシル化又はエトキシル化されていなモノ−アルコール、ジオール又はポリオール又はそれらのエーテル(例えば、エタノール、イソプロパノール、1,2−ジプロパンジオール、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及び同様の生成物)もまた使用できる。この目的のために考慮に入れられるポリオールは、好ましくは、2〜15個の炭素原子及び少なくとも2個のヒドロキシ基を有する。ポリオールはまた、さらなる官能基、特にアミノ基を含んでもよく、及び/又は窒素で修飾されていてもよい。典型的な例は、以下に示す:グリセリン、アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、さらに、100〜1000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール;1.5〜10の固有の縮合度を有する工業用オリゴグリセリン混合物、例えば、40〜50重量%のジグリセリン含量を有する工業用グリセリン混合物;特に、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールのような、メチロール化合物;低級アルキル−グリコシド、特に1〜8個の炭素原子をアルキル基中に有するもの、例えばメチル及びブチルグルコシド;5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えばソルビトール又はマンニトール;5〜12個の炭素原子を有する糖、例えばグルコース又はスクロース;アミノ糖、例えばグルタミン;ジエタノールアミン又は2−アミノ−1,3−プロパンジオールのようなジアルコールアミン。
【0065】
防腐剤及び微生物阻害剤
適切な防腐剤としては、例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−パラベン、塩化ベンザルコニウム、2−ブロモ−2−ニトロ−プロパン−1,3−ジオール、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニルウレア、2−ジクロロ−ベンジルアルコール、DMDMヒダントイン、ホルムアルデヒド溶液、メチルジブロモグルタニトリル、フェノキシエタノール、ナトリウムヒドロキシメチルグリシネート、イミダゾリジニルウレア、トリクロサン、及び以下の参考文献:K.F.DePolo-A short textbook of cosmetology、第7章、表7−2、7−3、7−4及び7−5、p210〜219に列挙されるさらなる物質が挙げられる。
【0066】
微生物阻害剤
微生物阻害剤の典型例は、グラム陽性菌に対して特定の作用を有する防腐剤であり、例えば、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、クロロヘキシジン(1,6−ジ(4−クロロフェニル−ビグアニド)ヘキサン)又はTCC(3,4,4’−トリクロロカルバニリド)である。多くの芳香族物質及びエーテル性オイルはまた、抗菌性を有する。典型的な例は、チョウジ油、ミント油及びタイム油中の活性成分オイゲノール、メントール及びチモールである。目的の天然デオドラント剤は、テルペンアルコールファルネソール(3,7,11−トリ−メチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オール)であり、これは、菩提樹油中に存在する。グリセロールモノラウレートはまた、静菌剤であることがわかっている。存在する追加の微生物阻害剤の量は、通常は、調製物の固体含量に基づいて、0.1〜2重量%である。
【0067】
香油
これらは、天然芳香族物質及び/又は合成芳香族物質の香油混合物として述べられてもよい。天然芳香族物質は、例えば、花(ユリ、ラベンダー、ローズ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)から、茎及び葉(ゼラニウム、パッチュリ、プチグレン)から、果実(アニス、コリアンダー、キャラウェイ、ジュニパー)から、果実の皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)から、根(メース、アンゲリカ、セロリ、ショウズク、コスツス、アイリス、ショウブ)から、木(マツ、サンダルウッド、グアヤク、シダーウッド、ローズウッド)から、薬草及び草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)から、針葉及び枝(ツガ、マツ、Scotsマツ、ヤママツ(mountain pine))から、樹脂及びバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポポナックス)からの抽出物である。動物原材料はまた考慮に入れられ、例えばジャコウネコ及びビーバーである。典型的な合成芳香族物質は、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール又は炭化水素型の生成物である。エステル型の芳香族物質化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソブタン酸フェノキシエチル、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、酢酸リナリル、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、プロピオン酸スチラリル及びサリチル酸ベンジルである。エーテルとしては、例えば、ベンジルエチルエーテルが挙げられる;アルデヒドとしては、例えば、8〜18個の炭化水素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアール及びボージュナールが挙げられる;ケトンとしては、例えば、イオネン、イソメチルイオネン及びメチルセドリルケトンが挙げられる;アルコールとしては、例えば、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール及びテルピノールが挙げられる;炭化水素としては、主にテルペン及びバルサムが挙げられる。しかし、魅力的な香気をともに生じる種々の芳香族物質の混合物の使用が好ましい。アロマ成分として主に使用する比較的低揮発性のエーテル性油はまた、香油として適切であり、例えば、セージ油、カモミール油、チョウジ油、メリッサ油、桂皮の葉の油、菩提樹油、ジュニパーベリー油、ベチバー油、オリバナム油、ガルバヌム油、ラボラヌム(labolanum)油及びラバンジン油がある。好ましいものは、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、リラール、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレンフォルテ(boisambrene forte)、アンブロキサン、インドール、ヘジオン、サンデライス(sandelice)、レモン油、タンジェリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロバータール(cyclovertal)、ラバンジン油、マスカテルサージ油、ダマスコーン、バーボンゼラニウム油、サリチル酸シクロヘキシル、vertofix coeur、イソ−E−スーパー、Fixolide NP、エバニール、イラルデインガンマ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラート(romilat)、イロチル(irotyl)及びフローラマット(floramat)単独又は互いの混合物における使用において与えられる。
【0068】
着色剤
条件を満たすものとして、例えば刊行物Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft, Verlag Chemie,Weinheimの「Kosmetische Farbemittel」,1984,頁81〜106において化粧品目的のために適切で許容される物質を着色剤として使用してもよい。着色剤は、通常は、全混合物に基づいて、0.001〜0.1重量%の濃度で使用する。
【0069】
他のアジュバント
化粧品調製物は、アジュバントとして、シリコーンのような消泡剤、マレイン酸のような構造化剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン又はジエチレングリコールのような可溶化剤、ラテックス、スチレン/PVP又はスチレン/アクリルアミドコポリマーのような乳白剤、EDTA、NTA、アラニンジ酢酸又はホスホン酸のような錯化剤、プロパン/ブタン混合物、N2O、ジメチルエーテル、CO2、N2又は空気のような発泡剤、酸化染料前駆体としてのいわゆるカップラー及び顕色剤成分、チオグリコール酸及びそれらの誘導体、チオ乳酸、システアミン、チオ−リンゴ酸又はメルカプトエタンスルホン酸のような還元剤、又は過酸化水素、臭素酸カリウム又は臭素酸ナトリウムのような酸化剤をさらに含有することもできる。
【0070】
適切な昆虫駆除剤は、例えば、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオール又は昆虫駆除剤3535であり;適切なセルフタンニング剤は、例えば、ジヒドロキシアセトン及び/又はエリトルロース又はジヒドロキシアセトン及び/又はWO01/85124に記載されるようなジヒドロキシアセトン前駆体及び/又はエリトルロースである。
【0071】
SPF向上剤としてのポリマー性ビーズ又は中空球
上記に列挙するUV吸収体の組合せ及びUV吸収体とSPF向上剤との組合せ、例えば、スチレン/アクリレートコポリマー、シリカビーズ、球状マグネシウムシリケート、架橋ポリメチルメタクリレート(PMMA;Micopearl M305 Seppic)のような不活性成分は、サンプロダクトのUV保護を最大限よくすることができる。Holosphere添加剤(Sunsphere(登録商標) ISP、Silica Shells Kobo.)は、照射光を反射し、光子の有効経路長が大きくなる(EP0893119)。前述のいくつかのビーズは、塗る際にソフトな感触を与える。さらに、このようなビーズ、例えばMicropearl M305の光学的な活性は、反射減少を排除することによって皮膚の輝きを調整可能であり、UV光を間接的に分散できる。O/Wエマルション中に配合する場合、このようなSPF向上剤の好ましい量は、エマルションの全量の1%〜10%を示すべきである。
【0072】
化粧品調製物又は薬学的調製物
化粧品調製物又は薬学的配合物は、広範囲の化粧品調製物中に含まれる。例えば、特に以下の調製物が考慮に入れられる:
スキンケア調製物、例えば、タブレット形態又は液体石鹸、石鹸を含まない洗剤又は洗浄ペーストの形態の皮膚洗浄組成物及び皮膚クレンジング調製物、
浴室用調製物、例えば、液体浴室調製物(泡風呂、ミルク、シャワー調製物)又は固体浴室調製物、例えば、バスキューブ及びバスソルト;
スキンケア調製、例えば、スキンエマルション、多重エマルション又はスキンオイル;
化粧品パーソナルケア調製物、例えば、デイクリーム又は粉末クリームの形態のフェイシャルメイクアップ、フェイスパウダー(加圧していないもの又は加圧したもの)、口紅又はクリームメークアップ、アイケア調製物、例えば、アイシャドウ調製、マスカラ、アイライナー、アイクリーム又はアイフィックスクリーム;リップケア調製物、例えば、リップスティック、リップグロス、リップコンターペンシル、ネイルケア調製物、例えば、ネイルワニス、ネイルワニスリムーバー、ネイル硬化剤、又はキューティクルリムーバー;
足ケア調製物、例えば、フットバス、フットパウダー、足クリーム又は足バルサム、特別なデオドラント及び制汗剤、又はカルス除去調製物;
光保護調製物、例えば、サンミルク、ローション、クリーム又はオイル、サンブロック又はトロピカル(tropical)、日焼け前調製物又は日焼け後調製物;
皮膚日焼け調製物、例えば、セルフタンニングクリーム;
脱色調製物、例えば、皮膚を漂白するための調製物又は皮膚ライトニング調製物
昆虫駆除剤、例えば、昆虫駆除オイル、ローション、スプレー又はスティック;
デオドラント、例えば、デオドラントスプレー、ポンプアクションスプレー、デオドラントゲル、スティック又はロールオン;
制汗剤、例えば、制汗剤スティック、クリーム又はロールオン;
傷ついた皮膚を洗浄し、ケアするための調製物、例えば、合成洗剤(固体又は液体)、ピーリング調製物又はスクラブ調製物又はピーリングマスク;
化学形態(脱毛)における毛髪除去調製物、例えば、毛髪除去粉末、液体毛髪除去調製、クリーム−又はペースト−形態の毛髪除去調製物、ゲル形態又はエアロゾルフォームにおける毛髪除去調製物;
シェービング調製物、例えば、シェービングソープ、発泡シェービングクリーム、非発泡シェービングクリーム、フォーム及びゲル、ドライシェービングのためのプレシェーブ調製物、アフターシェーブ又はアフターシェーブローション;
香料調製物、例えば、香料(オーデコロン、オーデトイレット、オーデパフューム、パフュームデトイレット、パフューム)、香油又は香料クリーム;
化粧品ヘアトリートメント調製物、例えば、シャンプー及びコンディショナーの形態における毛髪洗浄調製物、ヘアケア調製物、例えば、前処理調製物、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、毛髪構造化調製物、例えば、パーマネントウェーブ(熱ウェーブ、マイルドウェーブ、冷ウェーブ)のための毛髪ウェービング調製物、毛髪矯正調製物、液毛髪髪セット調製物、ヘアフォーム、ヘアスプレー、漂白調製物、例えば、過酸化水素溶液、ライトニングシャンプー、漂白クリーム、漂白粉末、漂白ペースト又はオイル、一時的、半永久又は永久の毛髪着色剤、自己酸化染料又はへナもしくはカモミールのような天然毛髪着色剤を含有する調製物。
【0073】
提示形態
列挙する最終配合物は、広範囲の提示形態において存在してもよく、例えば:
W/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPITエマルション及び全ての種類のミクロエマルションとしての液体調製物の形態において、
ゲルの形態において、
オイル、クリーム、ミルク又はローションの形態において、
粉末、ラッカー、タブレット又はメイクアップの形態において、
スティックの形態において、
スプレー(噴射ガスを有するスプレー又はポンプアクションスプレー)又はエアロゾルの形態において、
フォームの形態において、
ペーストの形態において、
存在してもよい。
【0074】
皮膚のための化粧品調製物として特に重要なものは、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロック又はトロピカルのような光保護調製物、日焼け前調製物又は日焼け後調製物、さらに皮膚日焼け調製物、例えばセルフタンニングクリームである。特に興味深いのは、サンプロテクションクリーム、サンプロテクションローション、サンプロテクションミルク及びスプレーの形態におけるサンプロテクション調製物である。
【0075】
毛髪のための化粧品調製物として特に重要なものは、毛髪処理のための上述の調製物であり、特に、シャンプー、毛髪コンディショナー、ヘアケア調製物、例えば、前処理調製物、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、毛髪矯正調製物、液体毛髪セット調製物、ヘアフォーム及びヘアスプレーでの形態における毛髪洗浄調製物である。特に興味深いのは、シャンプーの形態における毛髪洗浄調製物である。
【0076】
シャンプーは、例えば、以下に示す組成を有する:本発明のUV吸収体0.01〜5重量%、ナトリウムラウレス−2−サルフェート12.0重量%、コカミドプロピルベタイン4.0重量%、塩化ナトリウム3.0重量%、及び100%にするための水。
【0077】
例えば、特に以下の毛髪化粧品配合物を使用してもよい:
1)本発明に係るUV吸収体、PEG−6−C10オキソアルコール及びソルビタンセスキオレエートからなる、同時に乳化するスティック配合物、これに対して、水及び任意の所望な四級アンモニウム化合物、例えば4%のミンクアミドプロピル ジ−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又はクオタニウム80が添加する;
2)本発明に係るUV吸収体、トリブチルシトレート及びPEG−20−ソルビタンモノオレエートからなる、同時に乳化するスティック配合物、これに対して、水及び任意の所望な四級アンモニウム化合物、例えば4%のミンクアミドプロピル ジ−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又はクオタニウム80を添加する;
b)ブチルトリグリコール及びトリブチルシトレート中の本発明に係るUV吸収体の4回ドープした溶液;
c)本発明に係るUV吸収体とn−アルキルピロリドンとの混合物又は溶液。
【0078】
このような配合物中の他の典型的な成分は、防腐剤、殺菌剤及び静菌剤、香料、染料、顔料、増粘剤、保湿剤、湿潤剤、脂肪、オイル、ワックスであるか、又は、アルコール、ポリ−アルコール、ポリマー、電解質、有機溶媒、シリコーン誘導体、皮膚軟化剤、エマルゲーター(emulgator)又は乳化界面活性剤、界面活性剤、分散剤、酸化防止剤、刺激防止剤及び炎症防止剤等のような化粧品配合物及びパーソナルケア配合物の他の典型的な成分である。
【0079】
【表4】

【0080】
【表5】

【0081】
【表6】

【0082】
【表7】

【0083】
【表8】

【0084】
【表9】

【0085】
【表10】

【0086】
【表11】

【0087】
【表12】

【0088】
【表13】

【0089】
【表14】

【0090】
【表15】

【0091】
【表16】

【0092】
【表17】

【0093】
本発明の化粧品調製物は、日光の損傷効果に対する、ヒトの皮膚の優れた保護によって区別する。
【0094】
以下の実施例は、本発明を例示するが、本発明をそれらに限定するものではない。化粧品活性物質は、それらのINCI名(INCI=International Norm of Cosmetical Ingredients)を用いて主に与えられる。
【0095】
実施例1:微粉化メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの調製。
メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール50部及びオクチルトリアゾン50部を、ビーズミル中で、ジルコニウムシリケート砂、保護界面活性剤(アルキルポリグルコシド)及び水の粉砕媒体を用いてともに粉砕し、190nmのd50を有する混合ミクロ顔料を形成した。粉砕媒体を分離して除去した場合、混合ミクロ顔料の懸濁物は、サンスクリーン配合物の調製において使用できる。
【0096】
実施例2:微粉化二酸化チタンの調製:
オイル分散物を製造するための方法は、粒状粉砕媒体の存在下で、上記オイル中のTiO2のための有機分散剤の存在下で、オイル中の粒状二酸化チタンを微分化する工程であって、ここで、上記TiO2の量は、分散物が40重量%を超える固体含量を有するような量である工程と、粒状TiO2が10nm〜150nmの平均粒径を有するような時間、上記微粉化する工程を続ける工程とを含む。この方法は、GB−A−2206339Aに記載されている。オイルは、植物油、脂肪酸グリセリド、脂肪酸エステル又は脂肪族アルコールであってもよい。典型的には、分散剤は、ヒドロキシカルボン酸又は遊離カルボン酸のポリエステル又は塩、脂肪酸アルカノールアミド及びカルボン酸のモノエステル及びそれらの塩、あるいはアクリル酸又はメタクリル酸のポリマー又はコポリマーとして、例えば、このようなモノマーのブロックコポリマーのような代替の分散剤であってもよい。使用する分散剤の量は、TiO2の重量に基づいて、5%〜35重量%、好ましくは5%〜20重量%の量であってもよい。
【0097】
150nm未満の平均一次粒径を有する無塵及び安定な固体微粉化UVフィルターを作成するための別の方法は、US−A−5811082に記載されている。TiO2顔料10〜80重量部は、ワックス;天然ワックス、例えば植物ワックス(カルナウバ、カンデリラ、ホホバ)、動物ワックス(ミツロウ、ラノリンワックス)、鉱物ワックス(パラフィン、セレシン、オゾケライト)又は合成ワックス(ポリエチレンワックス、プロピレンワックス、長鎖脂肪族アルコールワックス、長鎖カルボン酸ワックス)又はろう状界面活性剤(陰イオン性、陽イオン性、非イオン性)90〜20重量部中に分散される。
【0098】
【表18】

【0099】
操作モード:
部分Aを、75℃まで穏やかに攪拌しながら加熱した。
アクリル酸ナトリウムコポリマーを組み込むことなく部分Bを調製し、80℃まで穏やかに攪拌しながら加熱した。次いで、激しく攪拌しながら、部分Aを部分Bに添加し、次いで、残ったアクリル酸ナトリウムコポリマーを迅速に添加した。均一な液体が得られるまで、部分Cを室温であらかじめ混合しておき、次いで、65〜60℃周辺でエマルションに注ぎ、短時間(5秒、10000rpm)、Turraxを用いて均質化した。室温で、均質な液体が得られるまで部分Dをあらかじめ混合しておき、次いで、60〜65℃周辺でエマルションに注いだ。30〜35℃まで穏やかに攪拌しながらエマルションを冷却し、次いで、部分Eを添加した。最終的に、NaOH30%分散物を用いて、pHを6.5〜7付近に調整した。
【0100】
【表19】

【0101】
操作モード:部分Aを、75℃までで穏やかに攪拌しながら加熱した。
アクリル酸ナトリウムコポリマーを組み込むことなく部分Bを調製し、80℃までで穏やかに攪拌しながら加熱した。次いで、激しく攪拌しながら、部分Aを部分Bに添加し、次いで、残ったアクリル酸ナトリウムコポリマーを迅速に添加した。均一な液体が得られるまで、部分Cを室温であらかじめ混合しておき、次いで、65〜60℃周辺でエマルションに注ぎ、短時間(5秒、10000rpm)、Turraxを用いて均質化した。室温で、均質な液体が得られるまで部分Dをあらかじめ混合しておき、次いで、60〜65℃周辺でエマルションに注いだ。30〜35℃まで穏やかに攪拌しながらエマルションを冷却し、次いで、部分Eを添加した。最終的に、NaOH30%分散物を用いて、pHを6.5〜7.0付近に調整した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)式:
【化1】


〔式中、R1は、C1〜C12アルキル;又はフェニル置換C1〜C12アルキルである〕
の微粉化UV広域吸収体1〜60重量%と、
(b)水分散化及び/又は油分散化被覆された二酸化チタン1〜60重量%とを含む、UV−吸収体混合物。
【請求項2】
1が、イソオクチルである、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
成分(b)が、親水性表面を付与するために、シリカ、二酸化鉄、アルミナ及び亜鉛から選択される物質で被覆された水分散化二酸化チタンである、請求項1又は2に記載の混合物。
【請求項4】
成分(b)が、疎水性表面を付与するために、金属セッケンで被覆された油分散化二酸化チタンである、請求項1又は2に記載の混合物。
【請求項5】
金属セッケンが、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸アルミニウム又はステアリン酸亜鉛から選択される、請求項4に記載の混合物。
【請求項6】
さらなるUV吸収体を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の混合物。
【請求項7】
さらなるUV吸収体が、式:
【化2】


〔式中、R2は、水素又はC1〜C5アルコキシであり、
3は、水素又はC1〜C5アルキルであり、
4は、−(CONH)m−フェニルであり、
mは、0又は1であり;フェニル基は、置換されていないか、又は基:OH、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ及びCO−OR5の1、2若しくは3個によって置換されており、
5は、水素;アルカリ金属;アンモニウム基:−N(R64であり、
6は、水素、C1〜C5アルキル;又はエチレンオキシド単位1〜10個を有し、かつ末端OH基がC1〜C5アルコールでエーテル化されていてもよいポリオキシエチレン基である〕
に対応するケイ皮酸アミドから選択される、請求項6に記載の混合物。
【請求項8】
ケイ皮酸誘導体が、2−エチルヘキシル−4−メトキシシンナメートである、請求項7に記載の混合物。
【請求項9】
請求項1に記載のUV吸収体混合物と、さらに化粧品として許容し得るキャリア又はアジュバントとを含む化粧品配合物。

【公開番号】特開2009−84572(P2009−84572A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−244190(P2008−244190)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【分割の表示】特願2003−563509(P2003−563509)の分割
【原出願日】平成15年1月23日(2003.1.23)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】