説明

ミストサウナ装置

【課題】湯水供給用流路を形成するために用いられる構成を有効利用した簡素な構成にて、湯水の熱膨張に起因する湯水供給用流路の損傷を抑制する。
【解決手段】湯水供給用流路を通して供給される湯水をサウナ用空間にミスト状に噴出するミストノズルと、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、運転制御手段が、ミスト運転の開始指令が指令されたときに、開閉弁を閉じた状態で加熱手段を作動させる予備運転処理、及び、ミスト噴出許可条件が満たされると、開閉弁を開くミスト運転処理を実行するように構成され、湯水供給用流路の開閉弁と弁手段との間に位置する流路部分における流路形成用管部分同士を接続する配管継手Tが、湯水の熱膨張を吸収する吸収手段Aを備えているミストサウナ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湯水供給用流路を通して供給される湯水をサウナ用空間にミスト状に噴出するミストノズルと、前記湯水供給用流路の途中に配設されて、前記ミストノズルに供給される湯水を加熱する加熱手段と、前記湯水供給用流路における前記加熱手段と前記ミストノズルとの間に位置する流路部分に配設されて、前記ミストノズルに湯水を供給する供給状態と湯水の供給を停止する停止状態とに切換える開閉弁と、前記湯水供給用流路における前記加熱手段よりも湯水流動方向上手側の流路部分に配設されて、湯水が湯水流動方向上手側に流動するのを阻止する弁手段と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、ミスト運転の開始指令が指令されたときに、前記開閉弁を閉じた状態で前記加熱手段を作動させる予備運転処理、及び、ミスト噴出許可条件が満たされると、前記開閉弁を開くミスト運転処理を実行するように構成されているミストサウナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかるミストサウナ装置は、ミスト運転の開始指令が指令されたときに、予備運転処理を行って、湯水供給用流路内の湯水を予熱することにより、ミスト噴出許可条件が満たされてミスト運転処理を行うときに、ミストノズルから予熱された湯水が噴出されるようにして、使用者に不快感を与えることを抑制できるようにしたものである。
【0003】
つまり、かかるミストサウナ装置の従来例として、加熱手段が、熱源機より熱媒が循環供給される熱交換器にて構成され、運転制御手段が、ミスト運転の開始指令が指令されると、開閉弁を閉じた状態で、熱交換器に対して熱媒の供給を開始し、その後、湯水供給用流路における熱交換器の近くに位置する流路部分における湯水の温度を検出する湯水温度検出手段が、設定温度以上の温度を検出すると、ミスト噴出許可条件が満たされたとして、開閉弁を開くミスト運転処理を実行して、サウナ用空間としての浴室内に湯水をミスト状に噴出するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、別の従来例として、次のように構成されたものがある。すなわち、加熱手段が、熱源機より熱媒が循環供給される熱交換器にて構成され、熱源機より熱媒が循環供給される空気加熱用熱交換器、及び、その空気加熱用熱交換器を通してサウナ用空間から吸引した空気を流動させ且つ加熱した空気をサウナ用空間に供給するように通風する通風手段が設けれ、さらに、通風手段によってサウナ用空間から吸引される空気の吸引温度を検出する吸引温度検出手段が設けられている。
そして、運転制御手段が、ミスト運転の開始指令が指令されると、開閉弁を閉じた状態で、熱交換器及び空気加熱用熱交換器に対する熱媒の供給を開始し、供給される熱媒の温度が設定温度(例えば60℃)以上になると、通風手段の通風作動を開始し、その後、吸引温度検出手段にて検出される温度が設定温度(例えば28℃)以上になると、ミスト噴出許可条件が満たされたとして、開閉弁を開くミスト運転処理を実行して、サウナ用空間としての浴室内に湯水をミスト状に噴出するように構成されたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−136048号公報
【特許文献2】特開2006−071443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなミストサウナ装置においては、上述の通り、ミスト運転の開始指令が指令されたときに、開閉弁を閉じた状態で加熱手段を作動させる予備運転処理を行って、湯水供給用流路内の湯水を予熱することになるが、そのことに起因して、開閉弁の動作不良や湯水供給用流路が損傷する虞があった。
すなわち、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分は、開閉弁と弁手段とによって両端側が閉じられた密閉状態となっているが、予備運転処理が行われると、このような密閉状態となっている流路部分内の湯水が加熱手段にて加熱されて熱膨張する結果、その内圧が高まり、開閉弁の動作不良や流路形成用配管が損傷する等のトラブルを招く虞があった。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、湯水供給用流路を形成するために用いられる構成を有効利用した簡素な構成にて、湯水の熱膨張に起因する開閉弁の動作不良や湯水供給用流路の損傷を抑制する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のミストサウナ装置は、湯水供給用流路を通して供給される湯水をサウナ用空間にミスト状に噴出するミストノズルと、
前記湯水供給用流路の途中に配設されて、前記ミストノズルに供給される湯水を加熱する加熱手段と、
前記湯水供給用流路における前記加熱手段と前記ミストノズルとの間に位置する流路部分に配設されて、前記ミストノズルに湯水を供給する供給状態と湯水の供給を停止する停止状態とに切換える開閉弁と、
前記湯水供給用流路における前記加熱手段よりも湯水流動方向上手側の流路部分に配設されて、湯水が湯水流動方向上手側に流動するのを阻止する弁手段と、
運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、ミスト運転の開始指令が指令されたときに、前記開閉弁を閉じた状態で前記加熱手段を作動させる予備運転処理、及び、ミスト噴出許可条件が満たされると、前記開閉弁を開くミスト運転処理を実行するように構成されているものであって、その第1特徴構成は、
前記湯水供給用流路の前記開閉弁と前記弁手段との間に位置する流路部分における流路形成用管部分同士を接続する配管継手が、
筒状部及びその筒状部の先端部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部を備える雌側継手と、前記雌側継手の前記筒状部に内嵌される筒状の挿入部とその挿入部の根元部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部とを備える雄側継手と、前記筒状部に前記挿入部を挿入した状態に接続された前記雌側継手と前記雄側継手とに装着されて、前記雌側継手の前記鍔状部と前記雄側継手の前記鍔状部とが離れる側に移動するのを一対の受止め部にて受止め阻止する抜け止め具とから構成され、且つ、湯水の熱膨張を吸収する吸収手段を備えている点を特徴とする。
【0009】
すなわち、湯水供給用流路を形成する際には、流路形成用管部分同士を接続する配管継手が用いられることになる。例えば、湯水供給用流路には、加熱手段に向けて湯水を案内する管部分と、加熱手段の入口部形成用管部分との接続箇所、加熱手段の出口部形成用管部分と、それからの湯水を案内する管部分との接続箇所、開閉弁に向けて湯水を案内する管部分と、開閉弁の入り口部形成用管部分との接続箇所等、複数の接続箇所が存在し、それらの接続箇所において、流路形成用管部分同士を接続する配管継手が用いられることになる。
【0010】
このような配管継手としては、一般に、筒状部及びその筒状部の先端部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部を備える雌側継手と、継手の前記筒状部に内嵌される筒状の挿入部とその挿入部の根元部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部とを備える雄側継手と、筒状部に挿入部を挿入した状態に接続された雌側継手と雄側継手とに装着されて、雌側継手の鍔状部と雄側継手の鍔状部とが離れる側に移動するのを一対の受止め部にて受止め阻止する抜け止め具とから構成される配管継手が用いられる。
つまり、接続された雌側継手と雄側継手とを抜け止め具を装着して抜け止めを行うように構成された配管継手は、接続作業が容易に行える等の利点を備えるものであり、このような配管継手を用いて、湯水供給用流路が形成されることになる。
【0011】
そして、接続された雌側継手と雄側継手とを抜け止め具を装着して抜け止めを行うように構成された配管継手が、湯水供給用流路を形成するために存在することに着目して、湯水供給用流路の開閉弁と弁手段との間に位置する流路部分における流路形成用管部分同士を接続する配管継手に、湯水の熱膨張を吸収する吸収手段を備えさせるものであるから、予備運転処理が行われて、湯水が熱膨張しても、その熱膨張が配管継手に備えられた吸収手段にて吸収されて、開閉弁の動作不良や流路形成用配管の損傷等のトラブルを招くことが抑制されることになる。
【0012】
説明を加えると、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分は、開閉弁と弁手段とによって両端側が閉じられた密閉状態となっているため、予備運転処理が行われると、このような密閉状態となっている流路部分内の湯水が加熱手段にて加熱されて熱膨張し、その内圧が高まる虞があるが、湯水の熱膨張が吸収手段にて吸収される結果、その内圧の増大が抑制されて、開閉弁の動作不良や流路形成用配管の損傷等のトラブルを招くことが抑制されるものとなる。
【0013】
しかも、配管用継手は簡素な構成であるため、その配管用継手を改造して吸収手段を備えさせることは行い易いものであることに着目して、配管用継手に吸収手段を備えさせるものであるから、吸収手段を備えた専用の機器類を組み込むようにするに較べて、全体構成の簡素化を図りながら、開閉弁の動作不良や流路形成用配管の損傷等のトラブルを招くことを抑制できるものとなる。
【0014】
要するに、本発明の第1特徴構成によれば、湯水供給用流路を形成するために用いられる構成を有効利用した簡素な構成にて、湯水の熱膨張に起因する開閉弁の動作不良や湯水供給用流路の損傷を抑制できるミストサウナ装置を提供できる。
【0015】
本発明の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記吸収手段が、前記挿入部の外周部又は前記筒状部の内周部に熱膨張する湯水の圧力にて収縮するように形成した収縮変形部にて構成されている点を特徴とする。
【0016】
すなわち、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分内の湯水が、予備運転処理により熱膨張すると、その熱膨張する湯水の圧力にて収縮変形部が収縮して、開閉弁と弁手段との間の流路部分の内圧が上昇することが抑制されることになる。
【0017】
そして、収縮変形部としては、空気溜まり部や、空気と同等に収縮変形する弾性材が充填される弾性部として形成することができ、そのような収縮変形部を、挿入部の外周部又は筒状部の内周部に備えさせることは、簡単な加工にて行えるものである。
【0018】
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、配管継手の複雑化を回避しながら、湯水の熱膨張に起因する開閉弁の動作不良や湯水供給用流路の損傷を抑制できるミストサウナ装置を提供できる。
【0019】
本発明の第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、
前記収縮変形部が、前記挿入部におけるその外周部に装着されたシール用弾性環状体よりも先端側に、環状の凹溝状に形成された空気溜まり部として形成されている点を特徴とする。
【0020】
すなわち、挿入部の外周部には、シール用弾性環状体が装着されて、湯水の漏れを防止することになるが、挿入部の外周部におけるシール用弾性環状体よりも先端側に、環状の凹溝状に形成された空気溜まり部が、収縮変形部として形成されることになる。
この空気溜まり部は、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分内の湯水が、予備運転処理により熱膨張すると、その熱膨張する湯水の圧力に収縮して、開閉弁と弁手段との間の流路部分の内圧が上昇することを抑制することになる。
【0021】
そして、挿入部の外周部に凹溝状の空気溜まり部を形成することは、挿入部の外周部が加工し易い箇所であるため、容易に行えるものであり、製作面に優れた状態で空気溜まり部を備えさせることができるものとなる。
【0022】
要するに、本発明の第3特徴構成によれば、上記第2特徴構成による作用効果に加えて、製作面で優れた形態で空気溜まり部を備えさせることができるミストサウナ装置を提供できる。
【0023】
本発明の第4特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記吸収手段が、前記雌側継手又は前記雄側継手の鍔状部と前記抜け止め具の前記受止め部との間に弾性体を介装させることにより構成されている点を特徴とする。
【0024】
すなわち、雌側継手又は雄側継手の鍔状部と抜け止め具の受止め部との間に弾性体が介装されているため、雌側継手と雄側継手とは、弾性体によって互いに接近する状態に保持されることになる。
このように互いに接近する状態に弾性体によって保持されている雌側継手及び雄側継手は、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分内の湯水が予備運転処理により熱膨張すると、その熱膨張する湯水の圧力にて互いに離れる側に向けて移動される力を受けることになる。そして、雌側継手及び雄側継手は、このように互いに離れる側に向けて移動される力を受けると、弾性体の弾性変形により、互いに離れる側に向けて移動して、開閉弁と弁手段との間の流路部分の内圧が上昇することを抑制することになる。
【0025】
つまり、吸収手段が、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分内の湯水が予備運転処理により熱膨張すると、雌側継手及び雄側継手を弾性体の弾性力に抗して互いに離れる側に移動させることにより、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分の容積を増加させて、開閉弁と弁手段との間の流路部分の内圧が上昇することを抑制することになる。
【0026】
そして、雌側継手又は雄側継手の鍔状部と抜け止め具の受止め部との間に弾性体を介装して吸収手段を構成することは、配管継手が本来的に備える構成に弾性体を加えるだけの簡単な改造で行えるものであり、配管継手の構成が複雑になることなく、配管継手に吸収手段を備えさせることができる。
【0027】
要するに、本発明の第4特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、配管継手の複雑化を回避しながら、湯水の熱膨張に起因する湯水供給用流路の損傷を抑制できるミストサウナ装置を提供できる。
【0028】
本発明の第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、
前記吸収手段を備える前記配管継手が、前記湯水供給用流路の前記開閉弁と前記弁手段との間に位置する流路部分に複数配設されている点を特徴とする。
【0029】
すなわち、湯水供給用流路の開閉弁と弁手段との間に位置する流路部分に、吸収手段を備える配管継手が複数配設されているから、湯水供給用流路における開閉弁と弁手段との間の流路部分内の湯水が、予備運転処理により熱膨張した際に、吸収手段を備える複数の配管継手にて湯水の熱膨張を吸収できるものとなる。
このように吸収手段を備える複数の配管継手にて湯水の熱膨張を吸収できるものとなるから、例えば、吸収手段を備える複数の配管継手の一部のものが作動不良のために、湯水の熱膨張を適確に吸収できないような状態になることがあっても、吸収手段を備える他の配管継手によって、湯水の熱膨張を吸収させることができる等、湯水の熱膨張を吸収することについての信頼性を向上することができる。
【0030】
要するに、本発明の第5特徴構成によれば、上記第1〜第4特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、信頼性を向上させた状態で湯水の熱膨張を吸収できるミストサウナ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】ミストサウナ機能付き浴室暖房乾燥機の設置状態を示す斜視図
【図2】浴室暖房乾燥機の概略図
【図3】制御構成を示すブロック図
【図4】制御作動を示すフローチャート
【図5】配管継手の分解斜視図
【図6】配管継手の横断平面図
【図7】別実施形態の配管継手の横断平面図
【図8】別実施形態の配管継手の一部切欠平面図
【発明を実施するための形態】
【0032】
〔実施形態〕
以下、本発明のミストサウナ装置をミストサウナ機能付き浴室暖房乾燥機に適用した場合の実施形態を図面に基づいて説明する
図1に示すように、ミストサウナ機能付き浴室暖房乾燥機は、浴室Yの天井部に設置される暖房乾燥用の本体ユニット1と、その本体ユニット1の上部に重ねる状態で設置されるミストサウナ用の湯水供給ユニット2とを備えて構成されている。
そして、それら本体ユニット1及び湯水供給ユニット2に対して、往き管3Aと戻り管3Bとを用いて熱媒としての加熱した湯水(例えば80℃)を循環供給する熱源機4が設けられ、また、本体ユニット1及び湯水供給ユニット2の運転を制御するマイクロコンピュータを主要部として構成される運転制御手段H(図3参照)に対して、暖房運転指令、乾燥運転指令、換気運転指令、及び、ミストサウナ運転指令等の各種の情報を指令するリモコン操作部として、浴室内に設置される浴室リモコン5及び脱衣室に設置される脱衣室リモコン6が設けられている。
【0033】
図2に示すように、本体ユニット1は、下面側が開口した本体ケーシング1Aとその本体ケーシング1Aの下部に配置されるグリル板1Bとを備えている。
本体ケーシング1Aの内部には、空気を加熱する加熱用熱交換器K、浴室内の空気を循環通風する循環ファンF、及び、換気ファンGが収納されている。
グリル板1Bには、後述の如く、湯水供給路用流路Rを通して供給される湯水を浴室内にミスト状に噴出する一対のミストノズルNが設けられている。
【0034】
循環ファンFは、グリル板1Bに形成した吸引口7を通して浴室Yから空気を吸引し、
吸引した空気を空気加熱用の熱交換器Kを通して流動させ、加熱した空気をグリル板1Bに形成した吹出口8を通して浴室内に吹き出す形態で、浴室内の空気を循環通風するように構成されている。
尚、吹出口8には、吹出方向を変更調整する可動ルーバ9が設けられている。この可動ルーバ9は、電動モータ9A(図3参照)にて向き変更操作されるように構成されるものであって、浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6にて指令される向き変更指令に基づいて、運転制御手段Hが、電動モータ9Aを作動させるように構成されている。
【0035】
換気ファンGは、グリル板1Bに形成した換気用吸気口10を通して浴室内の空気を吸引し、排気ダクト11(図1参照)を通して吸引した空気を外部に排出するように構成されている。
尚、本体ケーシング1Aの横側壁に形成した換気用排気口12には、換気のために排気される空気にて押し開かれる逆流防止用閉塞板13が設けられている。
【0036】
湯水供給ユニット2は、下面側が開口したケーシング2Aを備え、そのケーシング2Aの内部に、湯水供給用流路Rの途中に配設されて、ミストノズルNに供給される湯水を加熱する加熱手段としての湯水加熱用の熱交換器Mが装備されている。この湯水加熱用の熱交換器Mは、加熱液体と被加熱液体とを伝熱プレートを隔てて流動させて熱交換する、いわゆるプレート式の液々熱交換器を用いて構成されている。
【0037】
空気加熱用の熱交換器K及び湯水加熱用の熱交換器Mは、熱源機4から供給される湯水が通流されて加熱作用するように構成されている。つまり、熱源機4からの往き管3Aが接続される受入管14a、その受入管14aに接続されて空気加熱用の熱交換器Kに向けて分岐される第1分岐管14b、受入管14aに接続されて湯水加熱用の熱交換器Mに向けて分岐される第2分岐管14c、熱源機4への戻り管3Bに接続された排水管14d、空気加熱用の熱交換器Kから排出された湯水を排水管14dに導く第1排水管14e、及び、湯水加熱用の熱交換器Mから排出された湯水を排水管14dに導く第2排水管14fの夫々が設けられている。
【0038】
熱源機4から供給される湯水が空気加熱用の熱交換器Kに供給されるのを断続する通電加熱式の熱動弁15が、第1分岐管14bに配設され、また、熱源機4から供給される湯水が湯水加熱用の熱交換器Mに供給されるのを断続し且つ供給量を調節する電磁比例式の温水比例弁16が第2分岐管14cに配設されている。
したがって、熱伝動弁15を開閉することにより、空気加熱用の熱交換器Kを加熱作用状態と加熱停止状態とに切換えることができるように構成されている。
また、温水比例弁16を開閉することにより、湯水加熱用の熱交換器Mを加熱作用状態と加熱停止状態とに切換えることができ、且つ、温水比例弁16の開度を調節することにより、湯水加熱用の熱交換器Mの加熱量を調整できるように構成されている。
尚、空気加熱用の熱交換器Kは、水平姿勢で設置される第1熱交換部17aと立ち姿勢で設置される第2熱交換部17bとを備えるように構成されている。
【0039】
湯水供給用流路Rは、供給管18(図1参照)を通して供給される水道水を湯水加熱用の熱交換器Mに導く入水管19a、湯水加熱用の熱交換器Mからの湯水をノズルNに向けて案内する案内管19b、及び、その案内管19bからの湯水を一対のノズルNに導く一対の分岐案内管19cから構成されている。
そして、湯水がノズルNに供給されるのを断続する電磁式のミスト断続弁20が、一対の分岐案内管19cの夫々に配設されている。
【0040】
また、供給管18からの水道水が湯水加熱用の熱交換器Mに供給されるのを断続する電磁式の水断続弁21、及び、湯水供給用流路Rの内部の湯水が供給管18の存在側に逆流するのを防止する逆止弁22が、入水管19aに配設されている。
尚、本実施形態においては、水断続弁21及び逆止弁22が、湯水供給用流路Rにおける湯水加熱用の熱交換器Mより湯水流動方向上手側の流路部分に配設されて、湯水が湯水流動方向上手側に流動するのを阻止する弁手段Vとして機能することになる。
【0041】
湯水加熱用の熱交換器Mからの湯水をノズルNに向けて案内する案内管19bに、外部に湯水を放出する外部放出管23が接続され、その外部放出管23に、湯水を放出する状態と放出停止状態とに切換える電磁式の放出弁24が設けられ、外部放出管23には、放出する湯水を外部放出箇所に導く外部配管25(図1参照)が接続されている。
放出弁24は、後述の如く、ミストサウナ運転を行う際に、前回のミストサウナ運転を実行してからの経過時間が設定時間以上であるときには、運転制御手段Hにて放出状態に切換えられて、湯水加熱用の熱交換器Mに残留する湯水を放出するのに用いられることになる。尚、このように残留する湯水を排出するときには、水断続弁21が開かれることはもちろんである。
【0042】
図3に示すように、運転制御手段Hは、循環ファンF、換気ファンG、熱動弁15、温水比例弁16、20ミスト断続弁、及び、21水断続弁の作動を制御して、暖房運転、乾燥運転、換気運転、及び、ミストサウナ運転等の各種の運転を行うことになる。つまり、浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6により、上述の如く、暖房運転指令、乾燥運転指令、換気運転指令、及び、ミストサウナ運転指令等の各種の情報を指令されると、運転制御手段Hは、その指令された運転を実行するように、各種の機器の作動を制御することになる。
尚、運転制御手段Hは、浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6にて各種の運転が指令されたときに、熱源機4からの温水が必要な場合には、熱源機4のコントローラ4Aに対して熱媒供給運転を指令することになる。
【0043】
以下、運転制御手段Hが実行するミストサウナ運転について詳述する。
熱源機4から湯水が供給される受入管14aに、熱源機4から供給される湯水の温度を検出する湯水温度検出センサ30が設けられ、湯水加熱用の熱交換器Mからの湯水をノズルNに向けて案内する案内管19bに、ノズルNに供給される湯水の温度を検出するミスト温度センサ32が設けられ、また、循環ファンFの通風により、グリル板1Bに形成した吸引口7を通して浴室Yから吸引される空気の温度を検出する浴室温度センサ31が設けられている。
そして、運転制御手段Hは、浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6にてミストサウナ運転の開始指令が指令されると、ミスト断続弁20を閉じた状態で湯水加熱用の熱交換器Mを作動させる予備運転処理を実行し、次に、湯水温度検出センサ30にて検出される湯水の温度が設定温度(例えば60℃)以上になると、循環ファンFを作動させる循環ファン作動開始処理を実行し、その後、ミスト噴出許可条件が満たされると、つまり、浴室温度センサ31にて検出される浴室温度が設定温度(例えば28℃)以上で且つ(湯水温度検出センサ30にて検出される湯水の温度が設定温度(例えば60℃)以上になると、ミスト断続弁20を開くミスト運転処理を実行するように構成されている。
【0044】
次に、図4に示すフローチャートに基づいて、運転制御手段Hがミストサウナ運転のために実行するミストサウナ運転処理について説明する。
先ず、浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6にてミストサウナ運転の開始指令が指令されたか否かをチェックし(#1)、指令されていない場合には、メインフローにリターンする。
【0045】
#1にて、ミストサウナ運転の開始指令が指令されたと判断したときには、次に、熱源機4が運転中であるか否かをチェックし(#2)、運転中で無い場合には、熱源機4に対して運転開始を指令し、その後、ミスト断続弁20を閉じ状態に維持したまま、熱動弁15、温水比例弁16、及び、水断続弁21を開くように操作する予備運転処理を実行する(#4)。尚、熱動弁15は、開き操作のために電流が通電されると徐々に開くものであり、全開するまでには、1〜2分が必要となる。
【0046】
次に、前回のミストサウナ運転を行ってからの経過時間が設定時間(例えば1時間)以上経過しているか否かをチェックし(#5)、設定時間以上経過している場合には、放出弁24を設定時間(例えば30秒)が経過するまで開いて、湯水加熱用の熱交換器Mに残留する水を外部に放出する残留水放出処理(#6)を行う。
【0047】
その後、湯水温度検出センサ30にて検出される湯水温度が設定温度(例えば60℃)以上であるかチェックし(#7)、湯水温度が設定温度以上になると、循環ファンFの作動を開始する(#8)
【0048】
循環ファンFを開始した後は、浴室温度センサ31にて検出される浴室温度が設定温度(例えば28℃)以上で、且つ、湯水温度検出センサ30にて検出される湯水温度が設定温度(例えば60℃)以上である、ミスト噴出許可条件が満たされるか否かをチェックし(#9、#10)、ミスト噴出許可条件が満たされると、ミスト断続弁20を開くミスト運転処理を実行する(#11)。
【0049】
ミスト運転処理を実行した後は、詳述はしないが、浴室温度センサ31にて検出される浴室温度が浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6にて設定された目標温度となるように、循環ファンFの通風量やミストノズルNからの噴出温度を制御する温度調整処理を実行する(#12)。尚、ミストノズルNからの噴出温度は、ミスト温度センサ32の検出温度に基づいて、温水比例弁16の開度を制御することにより行われる。
【0050】
その後、浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6にて設定された設定運転時間が経過するか、浴室リモコン5及び脱衣室リモコン6にて運転停止指令が指令されると、停止タイミングであると判断し(#13)、熱動弁15、ミスト断続弁20、温水比例弁16を閉じる等の処理を行う停止処理(#14)を実行して、メインフローにリターンする。
【0051】
ちなみに、運転制御手段Hは、上述の如く、ミストサウナ運転に加えて、暖房運転、乾燥運転、換気運転を行うものである。簡単に説明を加えると、暖房運転は、空気加熱用の熱交換器Kを作動させながら循環ファンFを作動させることになり、乾燥運転は、暖房運転に加えて、換気ファンGを作動させることになり、換気運転は、暖房運転を停止して、換気ファンGを作動させることになる。
【0052】
上記したミストサウナ機能付き浴室暖房乾燥機における湯水供給用流路Rは、図2に示すように、流路形成用管部分同士を配管継手Tによって接続して構成されている。
つまり、配管継手Tが、逆止弁22の入口及び出口、水断続弁21の入口及び出口、湯水加熱用の熱交換器Mの入口及び出口、並びに、ミストノズルNの入口等に設けられている。
【0053】
配管継手Tは、図5及び図6に示すように、筒状部33及びその筒状部33の先端部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部34を備える雌側継手Taと、雌側継手Taの筒状部33に内嵌される筒状の挿入部35とその挿入部35の根元部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部36とを備える雄側継手Tbと、筒状部33に挿入部35を挿入した状態に接続された雌側継手Taと前記雄側継手雄側継手Tbとに装着されて、雌側継手Taの鍔状部34と雄側継手雄側継手Tbの鍔状部36とが離れる側に移動するのを一対の受止め部Uにて受止め阻止する抜け止め具Tcとから構成されている。
雌側継手Tbの挿入部35の外周部には、シール用弾性環状体Pが装着されている。
【0054】
抜け止め具Tcについて説明を加えると、互いに接近する側に弾性復帰する一対の舌片37を備える二股状に形成されている。一対の舌片37は、雌側継手Taと前記雄側継手雄側継手Tbとに外嵌できる半円弧状に形成されて、雌側継手Ta及び雄側継手雄側継手Tbに外嵌する状態に装着できるようになっている。
そして、一対の舌片37の夫々には、雌側継手Taの鍔状部34及び雄側継手Tbの鍔状部36が入り込む開口38が形成されて、その開口38の口縁により、一対の受止め部Uが形成されている。
【0055】
上述の配管継手Tのうち、湯水供給用流路Rの開閉弁としてのミスト断続弁20と弁手段Vにおける水断続弁21との間に位置する流路部分における複数の配管継手Tのうちの少なくとも一つには、湯水の熱膨張を吸収する吸収手段Aが備えられている。尚、湯水供給用流路Rの開閉弁としてのミスト断続弁20と弁手段Vにおける水断続弁21との間に位置する複数の配管継手Tの全てや複数に、吸収手段Aを備えさせることが好ましいものであるが、少なくとも一つの配管継手Tには、吸収手段Aを備えさせることになる。
【0056】
吸収手段Aは、挿入部35の外周部に熱膨張する湯水の圧力にて収縮するように形成した収縮変形部40にて構成されるものである。具体的には、収縮変形部40が、挿入部35におけるその外周部に装着されたシール用弾性環状体Pよりも先端側に、環状の凹溝状に形成された空気溜まり部40aとして形成されている。
ちなみに、湯水供給用流路Rを構成するために配設される配管継手Tのうち、吸収手段Aを備えさせないものは、空気溜まり部40aが省略されることになる。
【0057】
このように、湯水供給用流路Rのミスト断続弁20と弁手段Vにおける水断続弁21との間に位置する流路部分における複数の配管継手Tのうちの少なくとも一つには、湯水の熱膨張を吸収する吸収手段Aが備えられるから、予備運転処理が行われて、湯水が熱膨張しても、その熱膨張が配管継手Tに備えられた吸収手段Aにて吸収されて、流路形成用配管が損傷する等のトラブルを招くことを抑制できることになる。
【0058】
説明を加えると、湯水供給用流路Rのミスト断続弁20と弁手段Vにおける水断続弁21との間に位置する流路部分は、ミスト断続弁20と弁手段Vにおける水断続弁21とによって両端側が閉じられた密閉状態となっているため、予備運転処理が行われると、このような密閉状態となっている流路部分内の湯水が湯水加熱用の熱交換器Mにて加熱されて熱膨張し、その内圧が高まる虞があるが、湯水の熱膨張が吸収手段Aにて吸収される結果、その内圧の増大が抑制されて、流路形成用配管が損傷する等のトラブルを招くことを抑制されるものとなる。
尚、挿入部35における空気溜まり部40aよりも先端側部分の外径は、雌側継手Taの筒状部33の内径よりも少しだけ小さいものであり、空気溜まり部40aに対する湯水の出入により、空気が排出されるのを抑制するようになっている。
【0059】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ)吸収手段を構成する収縮変形部としては、空気溜まり部を構成するに代えて、空気と同等に収縮変形する弾性材が充填される弾性部として形成してもよい。
また、上記実施形態では、収縮変形部40としての空気溜まり部40aを、雄側継手Tbの挿入部35の外周部に形成する場合を例示したが、図7に示すように、雌側継手Taの筒状部33の内周部に形成するようにしてもよい。
そして、雄側継手の挿入部の外周部や雌側継手の筒状部の内周部に形成する空気溜まり部としては、上記実施形態で述べたように、周方向に連なる環状に形成する他、周方向で断続する形態で形成してもよい。
【0060】
(ロ)吸収手段Aは、図8に示すように構成しても良い。
すなわち、雌側継手Taの鍔状部34と抜け止め具Tcの受止め部Uとの間、及び、雄側継手Tbの鍔状部36と抜け止め具Tcの受止め部Uとの間に弾性体41を介装させることにより構成してもよい。尚、弾性体38としては、樹脂製のものが適用できるが、金属性のものを用いても良く、また、弾性体41を、鍔状部34、36に固定する、あるいは、抜け止め具Tcの受止め部Uに固定しておくと、扱いが容易になって良い。
【0061】
このように構成された吸収手段Aは、図8(a)に示すように、互いに接近する状態に弾性体41によって保持されている雌側継手Ta及び雄側継手Tbが、湯水供給用流路Rにおける開閉弁20と弁手段Vとの間の流路部分内の湯水が予備運転処理により熱膨張することにより、互いに離れる側に向けて移動される力を受けて、図8(b)に示すように、弾性体41の弾性変形により、互いに離れる側に向けて移動して、開閉弁20と弁手段Vとの間の流路部分の内圧が上昇することを抑制することになる。
つまり、吸収手段Aが、湯水供給用流路Rにおける開閉弁20と弁手段Vとの間の流路部分内の湯水が予備運転処理により熱膨張すると、雌側継手Ta及び雄側継手Tbを弾性体41の弾性力に抗して互いに離れる側に移動させることにより、湯水供給用流路Rにおける開閉弁20と弁手段Vとの間の流路部分の容積を増加させて、開閉弁20と弁手段Vとの間の流路部分の内圧が上昇することを抑制することになる。
【0062】
ちなみに、この形態の吸収手段Aを構成するにあたり、上述の如く、雌側継手Taの鍔状部34と抜け止め具Tcの受止め部Uとの間、及び、雄側継手Tbの鍔状部36と抜け止め具Tcの受止め部Uとの間の夫々に弾性体41を介装させるに代えて、雌側継手Taの鍔状部34と抜け止め具Tcの受止め部Uとの間、及び、雄側継手Tbの鍔状部36と抜け止め具Tcの受止め部Uとの間のいずれか一方に、弾性体41を介装させる形態で実施しても良い。
【0063】
(ハ)上記実施形態では、弁手段Vとして、水断続弁21と逆止弁22とを備えさせて、水断続弁21を開閉制御する場合を例示したが、水断続弁21を省略する形態で実施してもよい。
また、逆止弁22は湯水供給用流路Rではなく、ケーシング2A外の供給管18に設けて実施してもよい。
【0064】
(ニ)上記実施形態では、湯水供給用流路の途中に配設されて、前記ミストノズルに供給される湯水を加熱する加熱手段として、熱源機からの熱媒が供給される湯水加熱用の熱交換器を例示したが、湯水通流管の外周に加熱用の電気ヒータを配設した電気式の加熱手段を用いる等、種々の加熱手段を適用することが可能である。
【0065】
(ホ)本発明は、上記実施形態で述べた形態のミストサウナ装置に適用する他、運転制御手段が、ミスト運転の開始指令が指令されると、開閉弁を閉じた状態で、加熱手段を作動させる予備運転処理を実行し、その後、湯水供給用流路における熱交換器の近くに位置する流路部分における湯水の温度を検出する湯水温度検出手段が、設定温度以上の温度を検出すると、ミスト噴出許可条件が満たされたとして、開閉弁を開くミスト運転処理を実行する形態のミストサウナ装置にも適用できるものである。
【0066】
(へ)上記実施形態では、浴室の内部をサウナ用空間として用いるものを例示したが、専用のサウナ空間を備える形態で実施してもよい。
【符号の説明】
【0067】
20 開閉弁
33 筒状部
34 鍔状部
35 挿入部
36 鍔状部
40 収縮変形部
40a 空気溜まり部
41 弾性体
A 吸収手段
H 運転制御手段
M 加熱手段
N ミストノズル
R 湯水供給用流路
T 配管継手
Ta 雌側継手
Tb 雄側継手
Tc 抜け止め具
U 受止め部
V 弁手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯水供給用流路を通して供給される湯水をサウナ用空間にミスト状に噴出するミストノズルと、
前記湯水供給用流路の途中に配設されて、前記ミストノズルに供給される湯水を加熱する加熱手段と、
前記湯水供給用流路における前記加熱手段と前記ミストノズルとの間に位置する流路部分に配設されて、前記ミストノズルに湯水を供給する供給状態と湯水の供給を停止する停止状態とに切換える開閉弁と、
前記湯水供給用流路における前記加熱手段よりも湯水流動方向上手側の流路部分に配設されて、湯水が湯水流動方向上手側に流動するのを阻止する弁手段と、
運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、ミスト運転の開始指令が指令されたときに、前記開閉弁を閉じた状態で前記加熱手段を作動させる予備運転処理、及び、ミスト噴出許可条件が満たされると、前記開閉弁を開くミスト運転処理を実行するように構成されているミストサウナ装置であって、
前記湯水供給用流路の前記開閉弁と前記弁手段との間に位置する流路部分における流路形成用管部分同士を接続する配管継手が、
筒状部及びその筒状部の先端部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部を備える雌側継手と、前記雌側継手の前記筒状部に内嵌される筒状の挿入部とその挿入部の根元部に径方向外方に突出する状態で設けられた鍔状部とを備える雄側継手と、前記筒状部に前記挿入部を挿入した状態に接続された前記雌側継手と前記雄側継手とに装着されて、前記雌側継手の前記鍔状部と前記雄側継手の前記鍔状部とが離れる側に移動するのを一対の受止め部にて受止め阻止する抜け止め具とから構成され、且つ、湯水の熱膨張を吸収する吸収手段を備えているミストサウナ装置。
【請求項2】
前記吸収手段が、前記挿入部の外周部又は前記筒状部の内周部に熱膨張する湯水の圧力にて収縮するように形成した収縮変形部にて構成されている請求項1記載のミストサウナ装置。
【請求項3】
前記収縮変形部が、前記挿入部におけるその外周部に装着されたシール用弾性環状体よりも先端側に、環状の凹溝状に形成された空気溜まり部として形成されている請求項2記載のミストサウナ装置。
【請求項4】
前記吸収手段が、前記雌側継手又は前記雄側継手の鍔状部と前記抜け止め具の前記受止め部との間に弾性体を介装させることにより構成されている請求項1記載のミストサウナ装置。
【請求項5】
前記吸収手段を備える前記配管継手が、前記湯水供給用流路の前記開閉弁と前記弁手段との間に位置する流路部分に複数配設されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のミストサウナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−213933(P2010−213933A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−64856(P2009−64856)
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】