ミスト発生装置及び美容装置
【課題】ミスト放出面に形成される液膜を除去して、より安定的にミストを放出することができるミスト発生装置を提供すること。
【解決手段】ミスト発生装置3は、複数の微細孔が形成された霧化部を有する振動板12と、この振動板12を膜振動させる振動発生手段としての圧電振動子13とを備える。そして、ミスト発生装置3は、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去すべく振動板12を振動させる液膜除去モードを備える。
【解決手段】ミスト発生装置3は、複数の微細孔が形成された霧化部を有する振動板12と、この振動板12を膜振動させる振動発生手段としての圧電振動子13とを備える。そして、ミスト発生装置3は、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去すべく振動板12を振動させる液膜除去モードを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミスト発生装置及び美容装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の微細孔が形成された振動板を膜振動させることにより、その各微細孔に供給される液体を霧化してミストを発生させるミスト発生装置がある。
例えば、特許文献1には、円環板状に形成された圧電振動子を振動発生手段として、その孔部を覆うように振動板を貼り合わせる構成が開示されている。すなわち、このような構成を採用することで、効率良く、振動板を膜振動させることができる。そして、その圧電振動子の孔部を覆う部分に複数の微細孔を形成して霧化部とすることにより、高効率且つ安定的にミストを発生させることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−207800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなミスト発生装置では、そのミストの原料となる液体が各微細孔を介して振動板のミスト放出面側に滲み出すことがある。そして、その滲み出した液体が液膜を形成することで、ミストの放出が不安定化するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ミスト放出面に形成される液膜を除去して、より安定的にミストを放出することができるミスト発生装置及び美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、本発明のミスト発生装置は、複数の微細孔が形成された霧化部を有する振動板と、前記霧化部に液体を供給する供給手段と、前記振動板を膜振動させる振動発生手段とを備え、前記振動板の膜振動に基づき前記霧化部に供給された液体を霧化するミスト発生装置であって、ミスト放出面に形成された液膜を除去すべく前記振動板を振動させる液膜除去モードを備えること、を特徴とする。
【0007】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板の振動エネルギーを増大させるものであることが好ましい。
上記構成のミスト発生装置においては、前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、前記液膜除去モードは、前記入力電力を増大させるものであることが好ましい。
【0008】
上記構成のミスト発生装置においては、前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、前記液膜除去モードは、前記入力電力の急峻な増減を繰り返すものであることが好ましい。
【0009】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の形態とは異なる形態の振動を前記振動発生手段に発生させるものであることが好ましい。
【0010】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の周波数とは異なる周波数の振動を前記振動発生手段に発生させるものであることが好ましい。
【0011】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板に低周波振動を付与するものであることが好ましい。
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記液体を霧化する振動に前記液膜を除去する振動を重畳するものであることが好ましい。
【0012】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、始動時に行われることが好ましい。
本発明の美容装置は、上記何れかに記載のミスト発生装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ミスト放出面に形成される液膜を除去して、より安定的にミストを放出することが可能なミスト発生装置及び美容装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】美容装置の斜視図。
【図2】ミスト発生装置の正面図。
【図3】ミスト発生装置の断面図。
【図4】微細孔の断面図。
【図5】ミスト発生装置の作用説明図。
【図6】ハウジング内におけるミスト発生装置の配置を模式的に示す断面図。
【図7】ミスト放出面に形成される液膜を示す説明図。
【図8】第1の実施形態における液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図9】第2の実施形態における液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図10】第3の実施形態における液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図11】第4の実施形態におけるミスト発生装置の概略構成図。
【図12】別例の液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図13】別例の液膜除去モードの態様を示す波形図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施形態]
以下、本発明をミスト発生装置が内蔵された携帯型の美容装置に具体化した第1の実施形態について説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の美容装置1は、略円筒状に形成されたハウジング2を備えている。また、ハウジング2内には、美容液や水等の液体を霧化してミストを発生させるミスト発生装置3、及びその制御回路4が収容されている。そして、ハウジング2の周面2aには、その発生させたミストをハウジング2の外部に放出する放出口5が形成されている。
【0017】
具体的には、本実施形態のハウジング2は、一端側(同図中、下側の端部)に他の部分よりも大径に形成された把持部6を備えており、放出口5は、その他端側(同図中、上側の端部近傍)に形成されている。また、ハウジング2の周面2aには、湾曲板状のカバー7が軸方向移動可能に嵌合されている。そして、本実施形態では、このカバー7を摺動させることにより、その放出口5を閉塞し又は外部に開放することが可能になっている。
【0018】
さらに、このカバー7は、ミスト発生装置3のスイッチを兼ねており、ミスト発生装置3は、カバー7が放出口5を開放する位置に移動することにより作動する。そして、そのカバー7が放出口5を閉塞する方向に操作されることにより停止するようになっている。
【0019】
すなわち、美容装置1の使用者は、把持部6を把持し、カバー7を操作することにより施術を行う。そして、放出口5から放出されるミストを顔等の施術部位に当てることにより、肌に潤いを与える等の美容効果が得られるようになっている。
【0020】
図2及び図3に示すように、ミスト発生装置3は、複数の微細孔10が形成された霧化部11を有する振動板12と、この振動板12を膜振動させる振動発生手段としての圧電振動子13とを備えている。
【0021】
詳述すると、本実施形態の圧電振動子13は、円環板状に形成されている。また、振動板12は、円板状に形成されている。なお、振動板12は、圧電振動子13の外径よりも小さく且つ圧電振動子13の孔部14よりも大きな外径を有している。そして、振動板12は、圧電振動子13の孔部14を覆うように、同圧電振動子13に貼り合わされている。
【0022】
具体的には、振動板12は、その中心が一致するように圧電振動子13の一面(供給側平面13b)に接着されている。なお、本実施形態では、両者の接触面形状は、圧電振動子13の孔部14を囲む円環状になっている。そして、各微細孔10が形成された霧化部11は、振動板12における圧電振動子13の孔部14に対応する位置、詳しくは、振動板12及び圧電振動子13と中心が一致する円形状の範囲に設定されている。
【0023】
図3及び図4に示すように、本実施形態の振動板12は、その圧電振動子13に貼り合わされた側の面(各図中、左側の面)がミストを放出するミスト放出面12aとなっている。そして、ミスト放出面12aとは反対側の面(各図中、右側の面)がミストの原料となる液体が供給される液体供給面12bとなっている。
【0024】
すなわち、各微細孔10は、液体供給面12b側の開口径Dinよりもミスト放出面12a側の開口径Doutの方が小さくなるように形成されている。具体的には、各微細孔10は、ミスト放出面12a側から液体供給面12b側に向かって、その内径が指数曲線状に拡開するような断面形状を有している。そして、本実施形態の振動板12は、これにより、その膜振動に基づいて、液体供給面12b側に供給される液体を霧化し、ミスト放出面12a側から放出することが可能になっている。
【0025】
図2及び図3に示すように、本実施形態の圧電振動子13は、円環板状に形成された圧電体15と、この圧電体15の両面15a,15bにそれぞれ形成された一対の薄膜電極16a,16bとを備えてなる。また、これらの薄膜電極16a,16bには、それぞれ、リード線17a,17bが接続されている。なお、圧電体15の一方の面15aには、他方の面15bに設けられた薄膜電極16bに連続する折り返し部18が形成されており、リード線17bは、この折り返し部18において薄膜電極16bに接続されている。そして、本実施形態の圧電振動子13は、これらのリード線17a,17bを介して制御回路4(図1参照)から入力される電力に基づいて、振動板12を膜振動させるような振動を発生する。
【0026】
具体的には、図5に示すように、圧電振動子13は、薄膜電極16a,16b(図3参照)への電圧印加により生ずる圧電体15の歪みに基づいて、径方向(同図中、上下方向)に拡縮する態様で振動する。そして、振動板12は、圧電振動子13の縮径時には、その液体供給面12b側(同図中、右側)が凸となる態様で湾曲し、圧電振動子13の拡径時には、そのミスト放出面12a側(同図中、左側)が凸となる態様で湾曲する。
【0027】
本実施形態のミスト発生装置3は、この一連の動きが高速で繰り返されることにより生ずる振動板12の膜振動(いわゆる超音波振動)に基づいて、その霧化部11、詳しくは、各微細孔10に供給された液体を霧化する。そして、その発生したミストMをミスト放出面12a側に放出する構成になっている。
【0028】
さらに詳述すると、図6に示すように、本実施形態の美容装置1において、ハウジング2には、その内部空間と放出口5とを接続するノズル20が設けられている。また、ノズル20のハウジング内開口部21には、シール部材及び保持部材としてのノズルパッキン22が固定されている。そして、ミスト発生装置3は、その圧電振動子13の一面(放出側平面13a、ミスト放出面12a側の面)が、このノズルパッキン22に当接する態様で、ハウジング2内に収容されている。
【0029】
具体的には、ノズルパッキン22は、ハウジング内開口部21の連通孔23に対応する貫通孔24を有しており、ミスト発生装置3は、その霧化部11が貫通孔24を介して連通孔23に臨む位置に配置されている。また、ノズルパッキン22におけるミスト発生装置3側の面(同図中、右側の面)には、その貫通孔24の周縁を包囲するように円環状の突部25が形成されている。そして、ノズルパッキン22は、その突部25が圧電振動子13の放出側平面13aに密着することで、ノズル20とミスト発生装置3との間、詳しくは、ハウジング内開口部21の連通孔23と圧電振動子13の孔部14との間を液密に接続する構成になっている。
【0030】
一方、圧電振動子13における放出側平面13aとは反対側の面(供給側平面13b、液体供給面12b側の面)には、タンクパッキン27が取着されている。また、タンクパッキン27には、振動板12の液体供給面12bに臨む位置に開口する略円筒状の接続部28が形成されている。そして、この接続部28には、供給手段としてのタンク29が液密に取着されている。
【0031】
すなわち、振動板12の液体供給面12bには、タンク29内に貯留された液体Lが供給される。なお、本実施形態では、圧電振動子13は、ノズルパッキン22及びタンクパッキン27とともに、ノズル20のハウジング内開口部21側に押し付けられる態様で、図示しない固定部材によりハウジング2に固定されている。そして、圧電振動子13の供給側平面13b及び振動板12の液体供給面12bとタンクパッキン27とが密着することにより、その液体供給面12bとタンク29とが液密に接続されるようになっている。
【0032】
ここで、図2及び図6に示すように、本実施形態では、圧電振動子13の放出側平面13aには、その孔部14の周縁部に、薄膜電極16aの存在しない無電極部30が形成されている。そして、ノズルパッキン22(の突部25)は、この無電極部30に当接するようになっている。
【0033】
すなわち、振動板12の液体供給面12bに液体Lが接触し続けることで、その液体Lが各微細孔10を介してミスト放出面12aに滲み出すことがある。そして、その滲み出した液体Lが放出側平面13aの薄膜電極16aに付着することで、ショートやマイグレーション等の発生要因となるおそれがある。
【0034】
しかしながら、上記のように、ノズルパッキン22に接触する部分を無電極部30とすることで、ミスト放出面12aに滲み出した液体Lが薄膜電極16aに付着することを防止することができる。そして、本実施形態の美容装置1では、これにより、高い信頼性を確保することが可能になっている。
【0035】
(液膜除去モード)
次に、本実施形態のミスト発生装置に備えられた液膜除去モードついて説明する。
さらに、上記のように構成されたミスト発生装置3では、図7に示すように、そのミスト放出面12a側に滲み出した液体Lが液膜LFを形成することがある。そして、この液膜LFの存在によってミストの放出が不安定化するおそれがある。
【0036】
そこで、本実施形態のミスト発生装置3には、ミストの放出を目的として振動板12に膜振動を生じさせる通常モード(図5参照)に加え、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去すべく振動板12を振動させる液膜除去モードが備えられている。
【0037】
詳述すると、本実施形態では、液膜除去モードは、振動板12の振動エネルギーを増大させることにより行われる。そして、その振動エネルギーは、圧電振動子13に対する入力電力に基づいて制御されている。
【0038】
具体的には、図8に示すように、制御回路4(図1参照)は、ミスト発生装置3の始動から所定時間、その圧電振動子13に対する入力電力Wを通常モードにおける値W0よりも高い値W1にする。そして、本実施形態では、この入力電力Wの増大により振動板12の振動エネルギーを増大させることで、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去する構成になっている。
【0039】
すなわち、本実施形態のミスト発生装置3において、液膜除去モードは、その始動とともに自動的に実行される。また、制御回路4は、液膜除去モードの実行後、その増大させた入力電力Wを液膜除去モードにおける値W1から通常モードにおける値W0まで徐々に低減する(移行モード)。そして、通常モードにおいては、その入力電力Wが一定(W0)となるように、圧電振動子13に対する電力供給を実行する。
【0040】
次に、本実施形態における液膜除去モードの作用について説明する。
圧電振動子13は、その入力電力Wに応じた振動を発生する。したがって、圧電振動子13に対する入力電力Wが増大することにより、振動板12の振動エネルギーもまた増大する。そして、振動エネルギーは、振動板12の振動振幅と正の相関(二乗に比例)を有している。
【0041】
すなわち、振動エネルギーの増大により振動板12を強く振動させることで、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。そして、その液膜LFが除去された後に、通常モードに移行することで、より安定的にミストを放出することができる。
【0042】
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ミスト発生装置3は、複数の微細孔10が形成された霧化部11を有する振動板12と、この振動板12を膜振動させる振動発生手段としての圧電振動子13とを備える。そして、ミスト発生装置3は、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去すべく振動板12を振動させる液膜除去モードを備える。
【0043】
上記構成によれば、綿棒等を用いた拭き取り作業を行うことなく、容易且つ簡便に、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去することができる。そして、その液膜LFが除去された後に、本来のミストの放出を目的とした制御モード(通常モード)に移行することで、より安定的にミストを放出することができる。特に、美容装置1では、多くの場合、その放出するミストが使用者の顔に当てられる。したがって、その放出するミストを安定させることで、化粧崩れの発生を予防する等、その使用感を向上させることができる。
【0044】
(2)液膜除去モードは、振動板12の振動エネルギーを増大させることにより行われる。すなわち、振動エネルギーは、振動板12の振動振幅と正の相関を有する。したがって、振動エネルギーを増大させることにより、振動板12をより強く振動させることができる。そして、これにより、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。
【0045】
(3)液膜除去モードは、圧電振動子13に対する入力電力Wを増大させることにより行われる。すなわち、圧電振動子13は、その入力電力Wに応じた振動を発生する。したがって、上記構成によれば、新たな部材を追加することなく、容易に振動板12の振動エネルギーを増大させることができる。そして、これにより、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。
【0046】
(4)液膜除去モードは、始動時に行われる。すなわち、ミスト放出面12aへの滲み出しは、ミスト非発生状態における振動板12と液体の接触時間が長いほど発生しやすくなる。そして、特に、携帯型の美容装置1では、その持ち運びの際に生ずる振動が、ミスト放出面12aへの液体の滲み出しを助長する。したがって、上記構成によれば、液膜LFが形成されている可能性が最も高い状態にあるとき、自動的にその液膜LFが除去される。そして、これにより利便性を向上させることで、より一層、その使用感を向上させることができる。
【0047】
(5)液膜除去モードの終了後、入力電力Wを徐々に低減する移行モードを備える。これにより、違和感の生じさせることなく、スムーズに通常モードに移行することができる。
【0048】
[第2の実施形態]
以下、本発明を具体化した第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0049】
図9に示すように、本実施形態では、液膜除去モードは、入力電力Wの急峻な増減を繰り返すことにより行われる。
具体的には、制御回路4は、ミスト発生装置3の始動とともに、その圧電振動子13に対する入力電力Wをピーク値W2まで急増大させた後、その値を「0」にする。なお、本実施形態では、このピーク値W2は、通常モードにおける値W0よりも高い値となっている。そして、液膜除去モードに対応する所定時間、この入力電力Wの急峻な増減を繰り返す。
【0050】
すなわち、このように入力電力Wの急峻な増減を繰り返すことで、振動板12は、その振動の強弱を繰り返すことなる。そして、この振動の変化により生ずる衝撃によって、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。
【0051】
したがって、本実施形態の構成によっても、そのミスト放出面12aに形成される液膜LFを除去して、より安定的にミストを放出することができる。また、上記第1の実施形態と同様、新たな部材を追加することなく、その入力電力Wの制御を通じて容易に行うことができるという利点がある。そして、入力電力Wの増大(W2>W0)を併せて実行することで、より一層顕著な効果を得ることができる。
【0052】
[第3の実施形態]
以下、本発明を具体化した第3の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
本実施形態では、液膜除去モードは、振動板12を膜振動させて液体を霧化するための径方向振動(図5参照)とは異なる形態の振動を圧電振動子13に発生させることにより行われる。
【0054】
すなわち、円環板状に形成された圧電振動子13には、上記のような径方向の拡縮振動の他、その周波数の違いにより、厚み方向振動や撓み振動、或いは捻れ振動等、様々な形態の振動が生じうる。また、圧電振動子13は、薄膜電極16a,16bへの電圧印加により生ずる圧電体15の歪みに基づいて振動する。したがって、その振動の形態は、圧電振動子13に対する入力電力の周波数によって自在に制御することができる。
【0055】
この点を踏まえ、本実施形態のミスト発生装置3は、その液膜除去モードにおいて、その振動板12を膜振動させる径方向振動とは周波数の異なる振動を圧電振動子13に発生させる。具体的には、図10に示すように、振動板12を膜振動させる霧化用の振動λ1(例えば、100KHz)に水膜除去用の振動λ2(例えば、4MHz)を重畳する。なお、本実施形態では、この水膜除去用の振動λ2の形態は、厚み方向振動となっている。そして、その異なる形態の振動を振動板12に伝達することにより、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去する構成になっている。
【0056】
以上、本実施形態の構成によっても、そのミスト放出面12aに形成される液膜LFを除去して、より安定的にミストを放出することができる。また、液体を霧化する振動に液膜LFを除去する振動を重畳することで、液膜除去モード中も、ミストを放出することができる。そして、上記第1及び第2の実施形態と同様、新たな部材を追加することなく、その入力電力の制御を通じて容易に行うことができるという利点がある。
【0057】
[第4の実施形態]
以下、本発明を具体化した第4の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0058】
図11に示すように、本実施形態のミスト発生装置3は、振動板12及び圧電振動子13に加え、バイブレータ31を備えている。このように、本実施形態の振動発生手段は、圧電振動子13及びバイブレータ31により構成されている。なお、圧電振動子13と同様、バイブレータ31もまた、制御回路4(図1参照)により作動が制御されている。そして、本実施形態では、その液膜除去モードは、このバイブレータ31によって、振動板12に低周波振動を付与することにより行われる。
【0059】
すなわち、振動板12に低周波振動を付与することによっても、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去することができる。したがって、このような構成としても、そのミスト放出面12aに形成される液膜LFを除去して、より安定的にミストを放出することができる。
【0060】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明をミスト発生装置3が内蔵された携帯型の美容装置1に具体化した。しかし、これに限らず、本発明は、据え置き型の美容装置、或いは美容装置以外に用いられるミスト発生装置に適用してもよい。
【0061】
・上記各実施形態では、ミスト発生装置3は、円環板状に形成された圧電振動子13の孔部14を覆うように円板状の振動板12を貼り合わせることにより形成されることとした。しかし、圧電振動子及び振動板の形状、並びに両者の接触面形状は、必ずしもこれに限るものではない。例えば、筒状の圧電振動子や矩形状の振動板を用いてもよく、また、圧電振動子が複数の孔を有するものであってもよい。ただし、効率良く振動板を膜振動させる観点では、上記各実施形態に示される圧電振動子及び振動板の形状が好ましい。
【0062】
・上記各実施形態では、液膜除去モードは、始動時に行われることとした。しかし、これに限らず、始動時以外にも実行な構成とするとよい。例えば、ハウジング2に開始スイッチを設ける。そして、任意のタイミングで液膜除去モードを行うことができるようにすることで、使用者の利便性を高めることができる。
【0063】
特に、携帯型の美容装置1では、放出口5が様々な方向に傾けられることで、その使用中であっても、振動板12に液膜LFが形成される可能性がある。したがって、このような場合に液膜除去モードを実行可能とすることで、その利便性を大幅に向上させることができる。そして、常に安定したミストで施術を行うことが可能となることで、その使用感を向上させるができる。
【0064】
・上記第1の実施形態では、振動エネルギーの増大は、圧電振動子13に対する入力電力Wを増大させることにより行われることとした。しかし、これに限らず、例えば、第3の実施形態におけるバイブレータ31のような追加の構成を用いて、その振動エネルギーを増大させるものであってもよい。
【0065】
・上記第2の実施形態では、圧電振動子13に対する入力電力Wをピーク値W2まで急増大させた後、その値を「0」にすることを繰り返すこととした。しかし、これに限らず、図12に示すように、入力電力Wをピーク値W3まで急増大させた後、その値を当該ピーク値W3よりも低い値W4にすることを繰り返す構成であってもよい。なお、この例では、その値W4は、通常モードの値W0よりも高い値となっているが、通常モードの値W0よりも低い値に設定してもよい。そして、これにより、入力電力Wの増減幅を抑えることで、その圧電振動子13の負荷を軽減し、信頼性の向上を図ることができる。
【0066】
・また、上記第2の実施形態では、その入力電力Wの急峻な増減と併せて、入力電力Wの増大(W2>W0)を実行することとした。しかし、これに限らず、図13に示すように、その増減のピーク値を通常モードの値W0に抑え、入力電力Wの増大を行わない構成であってもよい。このような構成としても、その振動の強弱により生ずる衝撃を利用して、一定の液膜除去効果を得ることができる。
【0067】
・上記第3の実施形態では、振動板12を膜振動させて液体を霧化するための径方向振動(λ1)とは異なる形態の振動として、厚み方向振動(λ2)を圧電振動子13に発生させることとした。しかし、これに限らず、その液膜除去モードにおいて発生させる振動の形態は、撓み振動や捻れ振動等、その他のものであってもよい。
【0068】
・また、上記第3の実施形態では、水膜除去用の振動λ2(4MHz)は、振動板12を膜振動させる霧化用の振動λ1(100KHz)よりも高い周波数を有するものとした。しかし、これに限らず、霧化用の振動λ1よりも周波数の低い振動を水膜除去に用いる構成であってもよい。
【0069】
・さらに、上記第3の実施形態では、霧化用の振動λ1に水膜除去用の振動λ2を重畳することとした。しかし、これに限らず、液膜除去モードにおいては、圧電振動子13に水膜除去用の振動λ2のみを発生させる。そして、液膜除去モードの実行後、通常モードとして霧化用の振動λ1を発生させる構成でもよい。
【0070】
・液膜除去モードの態様として上記各実施形態に示された内容、すなわち「振動エネルギーの増大」「入力電力の増大」「入力電力の急峻な増減」「異なる振動の付与」は、任意に組み合わせて実行してもよい。
【0071】
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記液膜除去モードの実行後、前記入力電力を徐々に低減する移行モードを備えることが望ましい。これにより、スムーズに通常モードへと移行することができる。
【符号の説明】
【0072】
1…美容装置、3…ミスト発生装置、10…微細孔、11…霧化部、12…振動板、12a…ミスト放出面、12b…液体供給面、13…圧電振動子、13a…放出側平面、13b…供給側平面、14…孔部、15…圧電体、16a,16b…薄膜電極、22…ノズルパッキン、24…貫通孔、25…突部、27…タンクパッキン、29…タンク、30…無電極部、31…バイブレータ、L…液体、LF…液膜、M…ミスト、W…入力電力、W0,W1,W4…値、W2,W3…ピーク値、λ1,λ2…振動。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミスト発生装置及び美容装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の微細孔が形成された振動板を膜振動させることにより、その各微細孔に供給される液体を霧化してミストを発生させるミスト発生装置がある。
例えば、特許文献1には、円環板状に形成された圧電振動子を振動発生手段として、その孔部を覆うように振動板を貼り合わせる構成が開示されている。すなわち、このような構成を採用することで、効率良く、振動板を膜振動させることができる。そして、その圧電振動子の孔部を覆う部分に複数の微細孔を形成して霧化部とすることにより、高効率且つ安定的にミストを発生させることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−207800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなミスト発生装置では、そのミストの原料となる液体が各微細孔を介して振動板のミスト放出面側に滲み出すことがある。そして、その滲み出した液体が液膜を形成することで、ミストの放出が不安定化するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ミスト放出面に形成される液膜を除去して、より安定的にミストを放出することができるミスト発生装置及び美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、本発明のミスト発生装置は、複数の微細孔が形成された霧化部を有する振動板と、前記霧化部に液体を供給する供給手段と、前記振動板を膜振動させる振動発生手段とを備え、前記振動板の膜振動に基づき前記霧化部に供給された液体を霧化するミスト発生装置であって、ミスト放出面に形成された液膜を除去すべく前記振動板を振動させる液膜除去モードを備えること、を特徴とする。
【0007】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板の振動エネルギーを増大させるものであることが好ましい。
上記構成のミスト発生装置においては、前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、前記液膜除去モードは、前記入力電力を増大させるものであることが好ましい。
【0008】
上記構成のミスト発生装置においては、前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、前記液膜除去モードは、前記入力電力の急峻な増減を繰り返すものであることが好ましい。
【0009】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の形態とは異なる形態の振動を前記振動発生手段に発生させるものであることが好ましい。
【0010】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の周波数とは異なる周波数の振動を前記振動発生手段に発生させるものであることが好ましい。
【0011】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記振動板に低周波振動を付与するものであることが好ましい。
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、前記液体を霧化する振動に前記液膜を除去する振動を重畳するものであることが好ましい。
【0012】
上記構成のミスト発生装置においては、前記液膜除去モードは、始動時に行われることが好ましい。
本発明の美容装置は、上記何れかに記載のミスト発生装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ミスト放出面に形成される液膜を除去して、より安定的にミストを放出することが可能なミスト発生装置及び美容装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】美容装置の斜視図。
【図2】ミスト発生装置の正面図。
【図3】ミスト発生装置の断面図。
【図4】微細孔の断面図。
【図5】ミスト発生装置の作用説明図。
【図6】ハウジング内におけるミスト発生装置の配置を模式的に示す断面図。
【図7】ミスト放出面に形成される液膜を示す説明図。
【図8】第1の実施形態における液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図9】第2の実施形態における液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図10】第3の実施形態における液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図11】第4の実施形態におけるミスト発生装置の概略構成図。
【図12】別例の液膜除去モードの態様を示す波形図。
【図13】別例の液膜除去モードの態様を示す波形図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施形態]
以下、本発明をミスト発生装置が内蔵された携帯型の美容装置に具体化した第1の実施形態について説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の美容装置1は、略円筒状に形成されたハウジング2を備えている。また、ハウジング2内には、美容液や水等の液体を霧化してミストを発生させるミスト発生装置3、及びその制御回路4が収容されている。そして、ハウジング2の周面2aには、その発生させたミストをハウジング2の外部に放出する放出口5が形成されている。
【0017】
具体的には、本実施形態のハウジング2は、一端側(同図中、下側の端部)に他の部分よりも大径に形成された把持部6を備えており、放出口5は、その他端側(同図中、上側の端部近傍)に形成されている。また、ハウジング2の周面2aには、湾曲板状のカバー7が軸方向移動可能に嵌合されている。そして、本実施形態では、このカバー7を摺動させることにより、その放出口5を閉塞し又は外部に開放することが可能になっている。
【0018】
さらに、このカバー7は、ミスト発生装置3のスイッチを兼ねており、ミスト発生装置3は、カバー7が放出口5を開放する位置に移動することにより作動する。そして、そのカバー7が放出口5を閉塞する方向に操作されることにより停止するようになっている。
【0019】
すなわち、美容装置1の使用者は、把持部6を把持し、カバー7を操作することにより施術を行う。そして、放出口5から放出されるミストを顔等の施術部位に当てることにより、肌に潤いを与える等の美容効果が得られるようになっている。
【0020】
図2及び図3に示すように、ミスト発生装置3は、複数の微細孔10が形成された霧化部11を有する振動板12と、この振動板12を膜振動させる振動発生手段としての圧電振動子13とを備えている。
【0021】
詳述すると、本実施形態の圧電振動子13は、円環板状に形成されている。また、振動板12は、円板状に形成されている。なお、振動板12は、圧電振動子13の外径よりも小さく且つ圧電振動子13の孔部14よりも大きな外径を有している。そして、振動板12は、圧電振動子13の孔部14を覆うように、同圧電振動子13に貼り合わされている。
【0022】
具体的には、振動板12は、その中心が一致するように圧電振動子13の一面(供給側平面13b)に接着されている。なお、本実施形態では、両者の接触面形状は、圧電振動子13の孔部14を囲む円環状になっている。そして、各微細孔10が形成された霧化部11は、振動板12における圧電振動子13の孔部14に対応する位置、詳しくは、振動板12及び圧電振動子13と中心が一致する円形状の範囲に設定されている。
【0023】
図3及び図4に示すように、本実施形態の振動板12は、その圧電振動子13に貼り合わされた側の面(各図中、左側の面)がミストを放出するミスト放出面12aとなっている。そして、ミスト放出面12aとは反対側の面(各図中、右側の面)がミストの原料となる液体が供給される液体供給面12bとなっている。
【0024】
すなわち、各微細孔10は、液体供給面12b側の開口径Dinよりもミスト放出面12a側の開口径Doutの方が小さくなるように形成されている。具体的には、各微細孔10は、ミスト放出面12a側から液体供給面12b側に向かって、その内径が指数曲線状に拡開するような断面形状を有している。そして、本実施形態の振動板12は、これにより、その膜振動に基づいて、液体供給面12b側に供給される液体を霧化し、ミスト放出面12a側から放出することが可能になっている。
【0025】
図2及び図3に示すように、本実施形態の圧電振動子13は、円環板状に形成された圧電体15と、この圧電体15の両面15a,15bにそれぞれ形成された一対の薄膜電極16a,16bとを備えてなる。また、これらの薄膜電極16a,16bには、それぞれ、リード線17a,17bが接続されている。なお、圧電体15の一方の面15aには、他方の面15bに設けられた薄膜電極16bに連続する折り返し部18が形成されており、リード線17bは、この折り返し部18において薄膜電極16bに接続されている。そして、本実施形態の圧電振動子13は、これらのリード線17a,17bを介して制御回路4(図1参照)から入力される電力に基づいて、振動板12を膜振動させるような振動を発生する。
【0026】
具体的には、図5に示すように、圧電振動子13は、薄膜電極16a,16b(図3参照)への電圧印加により生ずる圧電体15の歪みに基づいて、径方向(同図中、上下方向)に拡縮する態様で振動する。そして、振動板12は、圧電振動子13の縮径時には、その液体供給面12b側(同図中、右側)が凸となる態様で湾曲し、圧電振動子13の拡径時には、そのミスト放出面12a側(同図中、左側)が凸となる態様で湾曲する。
【0027】
本実施形態のミスト発生装置3は、この一連の動きが高速で繰り返されることにより生ずる振動板12の膜振動(いわゆる超音波振動)に基づいて、その霧化部11、詳しくは、各微細孔10に供給された液体を霧化する。そして、その発生したミストMをミスト放出面12a側に放出する構成になっている。
【0028】
さらに詳述すると、図6に示すように、本実施形態の美容装置1において、ハウジング2には、その内部空間と放出口5とを接続するノズル20が設けられている。また、ノズル20のハウジング内開口部21には、シール部材及び保持部材としてのノズルパッキン22が固定されている。そして、ミスト発生装置3は、その圧電振動子13の一面(放出側平面13a、ミスト放出面12a側の面)が、このノズルパッキン22に当接する態様で、ハウジング2内に収容されている。
【0029】
具体的には、ノズルパッキン22は、ハウジング内開口部21の連通孔23に対応する貫通孔24を有しており、ミスト発生装置3は、その霧化部11が貫通孔24を介して連通孔23に臨む位置に配置されている。また、ノズルパッキン22におけるミスト発生装置3側の面(同図中、右側の面)には、その貫通孔24の周縁を包囲するように円環状の突部25が形成されている。そして、ノズルパッキン22は、その突部25が圧電振動子13の放出側平面13aに密着することで、ノズル20とミスト発生装置3との間、詳しくは、ハウジング内開口部21の連通孔23と圧電振動子13の孔部14との間を液密に接続する構成になっている。
【0030】
一方、圧電振動子13における放出側平面13aとは反対側の面(供給側平面13b、液体供給面12b側の面)には、タンクパッキン27が取着されている。また、タンクパッキン27には、振動板12の液体供給面12bに臨む位置に開口する略円筒状の接続部28が形成されている。そして、この接続部28には、供給手段としてのタンク29が液密に取着されている。
【0031】
すなわち、振動板12の液体供給面12bには、タンク29内に貯留された液体Lが供給される。なお、本実施形態では、圧電振動子13は、ノズルパッキン22及びタンクパッキン27とともに、ノズル20のハウジング内開口部21側に押し付けられる態様で、図示しない固定部材によりハウジング2に固定されている。そして、圧電振動子13の供給側平面13b及び振動板12の液体供給面12bとタンクパッキン27とが密着することにより、その液体供給面12bとタンク29とが液密に接続されるようになっている。
【0032】
ここで、図2及び図6に示すように、本実施形態では、圧電振動子13の放出側平面13aには、その孔部14の周縁部に、薄膜電極16aの存在しない無電極部30が形成されている。そして、ノズルパッキン22(の突部25)は、この無電極部30に当接するようになっている。
【0033】
すなわち、振動板12の液体供給面12bに液体Lが接触し続けることで、その液体Lが各微細孔10を介してミスト放出面12aに滲み出すことがある。そして、その滲み出した液体Lが放出側平面13aの薄膜電極16aに付着することで、ショートやマイグレーション等の発生要因となるおそれがある。
【0034】
しかしながら、上記のように、ノズルパッキン22に接触する部分を無電極部30とすることで、ミスト放出面12aに滲み出した液体Lが薄膜電極16aに付着することを防止することができる。そして、本実施形態の美容装置1では、これにより、高い信頼性を確保することが可能になっている。
【0035】
(液膜除去モード)
次に、本実施形態のミスト発生装置に備えられた液膜除去モードついて説明する。
さらに、上記のように構成されたミスト発生装置3では、図7に示すように、そのミスト放出面12a側に滲み出した液体Lが液膜LFを形成することがある。そして、この液膜LFの存在によってミストの放出が不安定化するおそれがある。
【0036】
そこで、本実施形態のミスト発生装置3には、ミストの放出を目的として振動板12に膜振動を生じさせる通常モード(図5参照)に加え、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去すべく振動板12を振動させる液膜除去モードが備えられている。
【0037】
詳述すると、本実施形態では、液膜除去モードは、振動板12の振動エネルギーを増大させることにより行われる。そして、その振動エネルギーは、圧電振動子13に対する入力電力に基づいて制御されている。
【0038】
具体的には、図8に示すように、制御回路4(図1参照)は、ミスト発生装置3の始動から所定時間、その圧電振動子13に対する入力電力Wを通常モードにおける値W0よりも高い値W1にする。そして、本実施形態では、この入力電力Wの増大により振動板12の振動エネルギーを増大させることで、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去する構成になっている。
【0039】
すなわち、本実施形態のミスト発生装置3において、液膜除去モードは、その始動とともに自動的に実行される。また、制御回路4は、液膜除去モードの実行後、その増大させた入力電力Wを液膜除去モードにおける値W1から通常モードにおける値W0まで徐々に低減する(移行モード)。そして、通常モードにおいては、その入力電力Wが一定(W0)となるように、圧電振動子13に対する電力供給を実行する。
【0040】
次に、本実施形態における液膜除去モードの作用について説明する。
圧電振動子13は、その入力電力Wに応じた振動を発生する。したがって、圧電振動子13に対する入力電力Wが増大することにより、振動板12の振動エネルギーもまた増大する。そして、振動エネルギーは、振動板12の振動振幅と正の相関(二乗に比例)を有している。
【0041】
すなわち、振動エネルギーの増大により振動板12を強く振動させることで、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。そして、その液膜LFが除去された後に、通常モードに移行することで、より安定的にミストを放出することができる。
【0042】
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ミスト発生装置3は、複数の微細孔10が形成された霧化部11を有する振動板12と、この振動板12を膜振動させる振動発生手段としての圧電振動子13とを備える。そして、ミスト発生装置3は、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去すべく振動板12を振動させる液膜除去モードを備える。
【0043】
上記構成によれば、綿棒等を用いた拭き取り作業を行うことなく、容易且つ簡便に、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去することができる。そして、その液膜LFが除去された後に、本来のミストの放出を目的とした制御モード(通常モード)に移行することで、より安定的にミストを放出することができる。特に、美容装置1では、多くの場合、その放出するミストが使用者の顔に当てられる。したがって、その放出するミストを安定させることで、化粧崩れの発生を予防する等、その使用感を向上させることができる。
【0044】
(2)液膜除去モードは、振動板12の振動エネルギーを増大させることにより行われる。すなわち、振動エネルギーは、振動板12の振動振幅と正の相関を有する。したがって、振動エネルギーを増大させることにより、振動板12をより強く振動させることができる。そして、これにより、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。
【0045】
(3)液膜除去モードは、圧電振動子13に対する入力電力Wを増大させることにより行われる。すなわち、圧電振動子13は、その入力電力Wに応じた振動を発生する。したがって、上記構成によれば、新たな部材を追加することなく、容易に振動板12の振動エネルギーを増大させることができる。そして、これにより、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。
【0046】
(4)液膜除去モードは、始動時に行われる。すなわち、ミスト放出面12aへの滲み出しは、ミスト非発生状態における振動板12と液体の接触時間が長いほど発生しやすくなる。そして、特に、携帯型の美容装置1では、その持ち運びの際に生ずる振動が、ミスト放出面12aへの液体の滲み出しを助長する。したがって、上記構成によれば、液膜LFが形成されている可能性が最も高い状態にあるとき、自動的にその液膜LFが除去される。そして、これにより利便性を向上させることで、より一層、その使用感を向上させることができる。
【0047】
(5)液膜除去モードの終了後、入力電力Wを徐々に低減する移行モードを備える。これにより、違和感の生じさせることなく、スムーズに通常モードに移行することができる。
【0048】
[第2の実施形態]
以下、本発明を具体化した第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0049】
図9に示すように、本実施形態では、液膜除去モードは、入力電力Wの急峻な増減を繰り返すことにより行われる。
具体的には、制御回路4は、ミスト発生装置3の始動とともに、その圧電振動子13に対する入力電力Wをピーク値W2まで急増大させた後、その値を「0」にする。なお、本実施形態では、このピーク値W2は、通常モードにおける値W0よりも高い値となっている。そして、液膜除去モードに対応する所定時間、この入力電力Wの急峻な増減を繰り返す。
【0050】
すなわち、このように入力電力Wの急峻な増減を繰り返すことで、振動板12は、その振動の強弱を繰り返すことなる。そして、この振動の変化により生ずる衝撃によって、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを吹き飛ばすことができる。
【0051】
したがって、本実施形態の構成によっても、そのミスト放出面12aに形成される液膜LFを除去して、より安定的にミストを放出することができる。また、上記第1の実施形態と同様、新たな部材を追加することなく、その入力電力Wの制御を通じて容易に行うことができるという利点がある。そして、入力電力Wの増大(W2>W0)を併せて実行することで、より一層顕著な効果を得ることができる。
【0052】
[第3の実施形態]
以下、本発明を具体化した第3の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
本実施形態では、液膜除去モードは、振動板12を膜振動させて液体を霧化するための径方向振動(図5参照)とは異なる形態の振動を圧電振動子13に発生させることにより行われる。
【0054】
すなわち、円環板状に形成された圧電振動子13には、上記のような径方向の拡縮振動の他、その周波数の違いにより、厚み方向振動や撓み振動、或いは捻れ振動等、様々な形態の振動が生じうる。また、圧電振動子13は、薄膜電極16a,16bへの電圧印加により生ずる圧電体15の歪みに基づいて振動する。したがって、その振動の形態は、圧電振動子13に対する入力電力の周波数によって自在に制御することができる。
【0055】
この点を踏まえ、本実施形態のミスト発生装置3は、その液膜除去モードにおいて、その振動板12を膜振動させる径方向振動とは周波数の異なる振動を圧電振動子13に発生させる。具体的には、図10に示すように、振動板12を膜振動させる霧化用の振動λ1(例えば、100KHz)に水膜除去用の振動λ2(例えば、4MHz)を重畳する。なお、本実施形態では、この水膜除去用の振動λ2の形態は、厚み方向振動となっている。そして、その異なる形態の振動を振動板12に伝達することにより、ミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去する構成になっている。
【0056】
以上、本実施形態の構成によっても、そのミスト放出面12aに形成される液膜LFを除去して、より安定的にミストを放出することができる。また、液体を霧化する振動に液膜LFを除去する振動を重畳することで、液膜除去モード中も、ミストを放出することができる。そして、上記第1及び第2の実施形態と同様、新たな部材を追加することなく、その入力電力の制御を通じて容易に行うことができるという利点がある。
【0057】
[第4の実施形態]
以下、本発明を具体化した第4の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0058】
図11に示すように、本実施形態のミスト発生装置3は、振動板12及び圧電振動子13に加え、バイブレータ31を備えている。このように、本実施形態の振動発生手段は、圧電振動子13及びバイブレータ31により構成されている。なお、圧電振動子13と同様、バイブレータ31もまた、制御回路4(図1参照)により作動が制御されている。そして、本実施形態では、その液膜除去モードは、このバイブレータ31によって、振動板12に低周波振動を付与することにより行われる。
【0059】
すなわち、振動板12に低周波振動を付与することによっても、そのミスト放出面12aに形成された液膜LFを除去することができる。したがって、このような構成としても、そのミスト放出面12aに形成される液膜LFを除去して、より安定的にミストを放出することができる。
【0060】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明をミスト発生装置3が内蔵された携帯型の美容装置1に具体化した。しかし、これに限らず、本発明は、据え置き型の美容装置、或いは美容装置以外に用いられるミスト発生装置に適用してもよい。
【0061】
・上記各実施形態では、ミスト発生装置3は、円環板状に形成された圧電振動子13の孔部14を覆うように円板状の振動板12を貼り合わせることにより形成されることとした。しかし、圧電振動子及び振動板の形状、並びに両者の接触面形状は、必ずしもこれに限るものではない。例えば、筒状の圧電振動子や矩形状の振動板を用いてもよく、また、圧電振動子が複数の孔を有するものであってもよい。ただし、効率良く振動板を膜振動させる観点では、上記各実施形態に示される圧電振動子及び振動板の形状が好ましい。
【0062】
・上記各実施形態では、液膜除去モードは、始動時に行われることとした。しかし、これに限らず、始動時以外にも実行な構成とするとよい。例えば、ハウジング2に開始スイッチを設ける。そして、任意のタイミングで液膜除去モードを行うことができるようにすることで、使用者の利便性を高めることができる。
【0063】
特に、携帯型の美容装置1では、放出口5が様々な方向に傾けられることで、その使用中であっても、振動板12に液膜LFが形成される可能性がある。したがって、このような場合に液膜除去モードを実行可能とすることで、その利便性を大幅に向上させることができる。そして、常に安定したミストで施術を行うことが可能となることで、その使用感を向上させるができる。
【0064】
・上記第1の実施形態では、振動エネルギーの増大は、圧電振動子13に対する入力電力Wを増大させることにより行われることとした。しかし、これに限らず、例えば、第3の実施形態におけるバイブレータ31のような追加の構成を用いて、その振動エネルギーを増大させるものであってもよい。
【0065】
・上記第2の実施形態では、圧電振動子13に対する入力電力Wをピーク値W2まで急増大させた後、その値を「0」にすることを繰り返すこととした。しかし、これに限らず、図12に示すように、入力電力Wをピーク値W3まで急増大させた後、その値を当該ピーク値W3よりも低い値W4にすることを繰り返す構成であってもよい。なお、この例では、その値W4は、通常モードの値W0よりも高い値となっているが、通常モードの値W0よりも低い値に設定してもよい。そして、これにより、入力電力Wの増減幅を抑えることで、その圧電振動子13の負荷を軽減し、信頼性の向上を図ることができる。
【0066】
・また、上記第2の実施形態では、その入力電力Wの急峻な増減と併せて、入力電力Wの増大(W2>W0)を実行することとした。しかし、これに限らず、図13に示すように、その増減のピーク値を通常モードの値W0に抑え、入力電力Wの増大を行わない構成であってもよい。このような構成としても、その振動の強弱により生ずる衝撃を利用して、一定の液膜除去効果を得ることができる。
【0067】
・上記第3の実施形態では、振動板12を膜振動させて液体を霧化するための径方向振動(λ1)とは異なる形態の振動として、厚み方向振動(λ2)を圧電振動子13に発生させることとした。しかし、これに限らず、その液膜除去モードにおいて発生させる振動の形態は、撓み振動や捻れ振動等、その他のものであってもよい。
【0068】
・また、上記第3の実施形態では、水膜除去用の振動λ2(4MHz)は、振動板12を膜振動させる霧化用の振動λ1(100KHz)よりも高い周波数を有するものとした。しかし、これに限らず、霧化用の振動λ1よりも周波数の低い振動を水膜除去に用いる構成であってもよい。
【0069】
・さらに、上記第3の実施形態では、霧化用の振動λ1に水膜除去用の振動λ2を重畳することとした。しかし、これに限らず、液膜除去モードにおいては、圧電振動子13に水膜除去用の振動λ2のみを発生させる。そして、液膜除去モードの実行後、通常モードとして霧化用の振動λ1を発生させる構成でもよい。
【0070】
・液膜除去モードの態様として上記各実施形態に示された内容、すなわち「振動エネルギーの増大」「入力電力の増大」「入力電力の急峻な増減」「異なる振動の付与」は、任意に組み合わせて実行してもよい。
【0071】
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記液膜除去モードの実行後、前記入力電力を徐々に低減する移行モードを備えることが望ましい。これにより、スムーズに通常モードへと移行することができる。
【符号の説明】
【0072】
1…美容装置、3…ミスト発生装置、10…微細孔、11…霧化部、12…振動板、12a…ミスト放出面、12b…液体供給面、13…圧電振動子、13a…放出側平面、13b…供給側平面、14…孔部、15…圧電体、16a,16b…薄膜電極、22…ノズルパッキン、24…貫通孔、25…突部、27…タンクパッキン、29…タンク、30…無電極部、31…バイブレータ、L…液体、LF…液膜、M…ミスト、W…入力電力、W0,W1,W4…値、W2,W3…ピーク値、λ1,λ2…振動。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の微細孔が形成された霧化部を有する振動板と、
前記霧化部に液体を供給する供給手段と、
前記振動板を膜振動させる振動発生手段とを備え、
前記振動板の膜振動に基づき前記霧化部に供給された液体を霧化するミスト発生装置であって、
ミスト放出面に形成された液膜を除去すべく前記振動板を振動させる液膜除去モードを備えること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項2】
請求項1に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板の振動エネルギーを増大させるものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のミスト発生装置において、
前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、
前記液膜除去モードは、前記入力電力を増大させるものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、
前記液膜除去モードは、前記入力電力の急峻な増減を繰り返すものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の形態とは異なる形態の振動を前記振動発生手段に発生させるものであること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の周波数とは異なる周波数の振動を前記振動発生手段に発生させるものであること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板に低周波振動を付与するものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記液体を霧化する振動に前記液膜を除去する振動を重畳するものであること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、始動時に行われること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項10】
請求項1〜請求項9の何れか一項に記載のミスト発生装置を備えた美容装置。
【請求項1】
複数の微細孔が形成された霧化部を有する振動板と、
前記霧化部に液体を供給する供給手段と、
前記振動板を膜振動させる振動発生手段とを備え、
前記振動板の膜振動に基づき前記霧化部に供給された液体を霧化するミスト発生装置であって、
ミスト放出面に形成された液膜を除去すべく前記振動板を振動させる液膜除去モードを備えること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項2】
請求項1に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板の振動エネルギーを増大させるものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のミスト発生装置において、
前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、
前記液膜除去モードは、前記入力電力を増大させるものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記振動発生手段は、入力電力に応じた振動を発生する圧電振動子を備えるものであって、
前記液膜除去モードは、前記入力電力の急峻な増減を繰り返すものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の形態とは異なる形態の振動を前記振動発生手段に発生させるものであること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板を前記膜振動させる振動の周波数とは異なる周波数の振動を前記振動発生手段に発生させるものであること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記振動板に低周波振動を付与するものであること、
を特徴とするミスト発生装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、前記液体を霧化する振動に前記液膜を除去する振動を重畳するものであること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のミスト発生装置において、
前記液膜除去モードは、始動時に行われること、を特徴とするミスト発生装置。
【請求項10】
請求項1〜請求項9の何れか一項に記載のミスト発生装置を備えた美容装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−22197(P2013−22197A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159064(P2011−159064)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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