説明

ミニエンバイロメント搬送装置

【課題】小型、省エネルギーの除湿機を有するミニエンを提供する。
【解決手段】ミニエンにおいて、ウェーハ搬送を行う搬送室を内部に有するミニエン本体と、ミニエン本体の排気側と吸気側との間に設置され、ミニエン本体の内部を除湿する除湿機とを備えている。そして、除湿機は、吸着式除湿機からなり、水分を吸着する除湿材に供給する空気を冷却するプレクーラー27、アフタークーラー28と、水分を吸着する除湿材に供給する空気を加熱する排気ヒーター33、再生ヒーター23とを備え、プレクーラー27、アフタークーラー28と排気ヒーター33、再生ヒーター23との熱源にペルチェ素子41が使用されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハ搬送を行う搬送室内を低湿度状態に管理することができるミニエンバイロメント搬送装置(以下、ミニエンと略記する)に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置及び検査装置へウェーハを供給、排出するミニエンでは、主な搬送はウェーハが収納されているFOUP(front opening unified pod)からウェーハを取り出し、半導体製造装置及び検査装置に供給し、半導体製造装置及び検査装置から排出されたウェーハを取り出し、FOUPに収納する。このウェーハ搬送中にウェーハに異物が付着しないように、ミニエン搬送エリアは高い清浄度を要求されており、ミニエン上部にはファンフィルタユニットを設け、ミニエン搬送エリアをクリーンな状態としている。
【0003】
一方、近年はパターンの微細化が進むにつれ、異物のみならず、ウェーハに水分が付着することによる品質の低下についても懸念されてきており、ウェーハの周囲を低湿度環境とする必要が出てきた。もともと、半導体製造装置や検査装置の多くは処理するために処理室を真空状態にしているため、必然的に水分のない状態を作り出している。ウェーハを搬送・保管するためのFOUPについては内部を窒素置換することにより、ドライな状態としている。ウェーハをFOUPから取り出し、半導体製造装置及び検査装置へ供給するミニエンにおいても、ウェーハの搬送エリア内を低湿度環境とする必要性が高くなってくると考えられる。
【0004】
例えば、特許文献1に開示された先行技術のように、ミニエンは内部を高い清浄度に保つため、装置上部にFFU(fan filter unit)を設置している。このFFUに乾燥した空気を供給することにより、ミニエン内部を低湿度環境にすることとしている。しかし、特許文献1では温度23℃で5%RH以下にする場合、−25℃にガスを冷却するとされている。ミニエンに供給する風量で常温の空気を−25℃まで冷却するためには、通常の空調機よりも冷却能力の高い冷凍機、または大量の冷媒が必要となる。
【0005】
また、特許文献2に開示された先行技術のように、低湿度空気を供給する除湿機は、低露点環境室に使用される除湿ロータを有した吸着式除湿機が一般的である。除湿機で低露点まで除湿するためには、まず、除湿する空気を冷却してある程度まで除湿してから、除湿ロータにて低露点まで除湿する。この除湿された空気は、除湿ロータで水分を吸着する際に発生する吸着熱によって温度が上がってしまうため、さらに冷却する。
【0006】
この除湿ロータは、ある程度水分を吸着すると飽和して水分を吸着できなくなってしまうため、高温の再生用空気を除湿ロータに通し、吸着した水分を放出させる。一般的な除湿機では、除湿ロータを回転させ、除湿と再生を繰り返すことで連続的に除湿ができる。一連の除湿、再生に冷却器と加熱器を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−311966号公報
【特許文献2】特開平11−141917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前述した特許文献2に記載のような一般的な吸着式除湿機は、冷却器に冷凍機、加熱器に電気ヒーターを使用しているため、設備が大型化し、ランニングコストが増大する。
【0009】
また、前述した特許文献1に記載のようなミニエンでは、半導体製造装置及び検査装置は、設置面積を極力小さくすることが要求されることから、低露点の乾燥空気を供給できる除湿機の小型化が必要とされている。
【0010】
そこで、本発明は、このような要求に鑑みてなされたものであり、その代表的な目的は、小型、省エネルギーの除湿機を有するミニエンを提供することである。より詳細には、ミニエンに付属する除湿機において、大型の冷凍機と電気ヒーターを必要としない除湿機を提供することにある。
【0011】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0013】
すなわち、代表的なものの概要は、ミニエンに乾燥空気を供給する除湿機において、水分を吸着する除湿材に供給する空気を冷却する冷却装置と、水分を吸着する除湿材に供給する空気を加熱する加熱装置とを備え、これらの冷却装置と加熱装置との熱源にペルチェ素子が使用されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0015】
すなわち、代表的なものによって得られる効果は、小型、省エネルギーの除湿機を有するミニエンを提供することができる。より詳細には、除湿機における除湿するための冷却装置と除湿材を再生するための加熱装置との熱源として、従来は冷却装置と加熱装置とにそれぞれ別の熱源を利用していたが、本発明は、電流を流すことで熱が移動するペルチェ効果を利用して、冷却、加熱を1つの素子で同時に行うことで、小型、省エネルギーの除湿機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係るミニエンの一例を示す構成図である。
【図2】図1のミニエンにおいて、吸着式除湿機の一例を示す系統図である。
【図3】図2の吸着式除湿機において、ペルチェ素子を使用したクーラー及びヒーターの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の実施の形態においては、便宜上その必要があるときは、複数の実施の形態またはセクションに分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
【0018】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0019】
[本発明の実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係るミニエン(一例として、()内に対応する構成要素、符号などを付記)は、ウェーハ搬送を行う搬送室を内部に有する本体(ミニエン本体1)と、前記本体の排気側と吸気側との間に設置され、前記本体の内部を除湿する除湿機(除湿機10)とを備えている。そして、前記除湿機は、吸着式除湿機からなり、水分を吸着する除湿材に供給する空気を冷却する冷却装置(プレクーラー27、アフタークーラー28)と、前記水分を吸着する除湿材に供給する空気を加熱する加熱装置(排気ヒーター33、再生ヒーター23)とを備え、前記冷却装置と前記加熱装置との熱源にペルチェ素子(ペルチェ素子41)が使用されていることを特徴とする。
【0020】
上述した本発明の実施の形態の概要に基づいた本発明の一実施の形態を、以下において図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0021】
[本発明の一実施の形態]
本発明の一実施の形態に係るミニエンについて、図1〜図3を用いて説明する。
【0022】
<ミニエンの構成および動作>
図1を用いて、本実施の形態に係るミニエンの構成および動作について説明する。図1は、このミニエンの一例を示す構成図である。
【0023】
本実施の形態のミニエンは、ウェーハ搬送を行う搬送室を内部に有するミニエン本体1と、このミニエン本体1の排気側と吸気側との間に設置され、ミニエン本体1の内部を除湿する除湿機10などから構成される。ミニエン本体1は、ファンフィルタユニット(FFU)を構成するファンユニット2とフィルタユニット3、ロボットハンド5が取付けられた搬送ロボット4、ウェーハ8の搬送口となるロードポート6、ウェーハ8を保管するFOUP7、露点計15、温度センサ16などから構成される。
【0024】
ミニエン本体1は、上部にファンユニット2とフィルタユニット3からなるFFUが設置され、このFFUのファンユニット2によって送り込まれた空気がフィルタユニット3によって異物を除去され、FFUからの気流9によってミニエン本体1の内部を清浄度が高い状態としている。
【0025】
さらに、このミニエン本体1は、内部に搬送ロボット4が設置され、この搬送ロボット4に取付けられたロボットハンド5でFOUP7に収納されているウェーハ8を取り出し、半導体製造装置及び検査装置へと搬送する。また、処理が完了したウェーハ8を半導体製造装置及び検査装置からロボットハンド5にて取り出し、FOUP7へ収納する。FOUP7に収納されているウェーハ8の処理が完了すると、ロードポート6によってFOUP7の蓋が閉じられ、次工程へ搬送される。
【0026】
さらに、ミニエン本体1には、除湿機10が付属され、吸気ダクト11を介して、ミニエン本体1に乾燥空気が供給される。吸気ダクト11は、ミニエン本体1の上部に設置したファンユニット2の吸気側に設置され、除湿機10から供給された乾燥空気の気流13はファンユニット2によってフィルタユニット3を介してミニエン本体1の内部へと送り込まれる。さらに、乾燥空気はFFUからの気流9の如く、ミニエン本体1の内部にダウンフローを形成し、ミニエン本体1の内部の塵と水分をミニエン本体1の下方へと移動させる。そして、ミニエン本体1の内部の塵と水分は、ミニエン本体1の下方に接続された排気ダクト12よりミニエン本体1からの排気14と共に除湿機10へ戻される。
【0027】
また、ミニエン本体1には、ミニエン本体1の内部の湿度を検出する露点計15と、ミニエン本体1の内部の温度を検出する温度センサ16が設置され、この露点計15と温度センサ16により湿度と温度を監視し、低湿度と温度が維持させるように制御される。
【0028】
以上のように構成および動作するミニエンは、図示しないコントローラにより、上位装置との通信、各構成要素の制御を行い、ミニエン本体1の内部のウェーハ搬送室内を低湿度状態に管理して、半導体製造装置及び検査装置へウェーハを供給、排出することが可能となっている。
【0029】
<吸着式除湿機の系統および動作>
図2を用いて、前述したミニエン本体1に付属される除湿機10としての吸着式除湿機の系統および動作について説明する。図2は、この吸着式除湿機の一例を示す系統図である。
【0030】
吸着式除湿機は、除湿ロータ22によって空気中の水分を吸着させ、水分を一定量除去した吸気を供給する除湿機である。すなわち、この吸着式除湿機は、水分を吸着する除湿材を除湿ロータ22の内部に有し、この除湿材に供給する空気を冷却する冷却装置と、除湿材に供給する空気を加熱する加熱装置とを備えている。
【0031】
具体的に、吸着式除湿機は、吸着材を有する除湿ロータ22と、ミニエン本体1の排気側から除湿ロータ22の第1の吸気側への経路に設置された第1の冷却装置であるプレクーラー27と、除湿ロータ22の第1の排気側からミニエン本体1の吸気側への経路に設置された第2の冷却装置であるアフタークーラー28と、アフタークーラー28の排気側から除湿ロータ22の第2の吸気側への経路に設置された第1の加熱装置である再生ヒーター23と、除湿ロータ22の第2の排気側から外部への経路に設置された第2の加熱装置である排気ヒーター33などを備えている。さらに、プレクーラー27の吸気側には、吸気ファン26が設置され、また、排気ヒーター33の排気側には排気ファン21が設置されている。
【0032】
以上のように構成される吸着式除湿機では、外気から吸気ファン26によって取り込んだ空気をプレクーラー27で冷却し、取り込まれた空気中の水分を予め設定した湿度まで除去する。設定した湿度まで下げられた空気を除湿ロータ22に送り込み、最終的に必要とされる湿度まで水分を除去する。この除湿ロータ22で水分を吸着する際に吸着熱が発生するため、送り込んだ空気の温度が上昇する。そのため、アフタークーラー28によって乾燥空気の温度を下げ、ミニエン本体1へミニエン供給用乾燥空気29として供給する。このアフタークーラー28によってミニエン本体1の内部の温度を一定にすることも可能となる。さらに、湿度を下げられたミニエン本体1の内部のミニエン回収空気30を除湿機の吸気側に戻し、吸気湿度を下げることにより、乾燥空気の水分量を下げるとともに、除湿機の負荷を軽減させる。
【0033】
また、除湿ロータ22は一定量の水分を吸着すると、除湿ロータ22内の除湿材が飽和し、水分を吸着できなくなる。そのため、除湿材を再生し、再び水分を吸着できる状態に戻す必要がある。この除湿ロータ22を再生するためには、吸着した水分を蒸発させて再生させる。外気からの再生用空気24とミニエン本体1に供給する乾燥空気の一部を再生用乾燥空気25として使用する。再生用空気24と再生用乾燥空気25を再生ヒーター23で温度を上げ、空気中に取り込める水分の量を多くする。温度を上げた再生用空気31を除湿ロータ22に通し、除湿ロータ22が吸着した水分を蒸発させ、除湿ロータ再生後の高湿度空気32を排気ヒーター33によって、除湿ロータ22から蒸発した水分が除湿機内部で再結露しないように加熱して、排気ファン21で排気する。
【0034】
以上のように動作する吸着式除湿機では、除湿ロータ22を一定速度で回転させることにより、水分の吸着と再生とを繰り返し行え、連続的に除湿することができる。
【0035】
<ペルチェ素子を使用したクーラー及びヒーターの説明>
図3を用いて、前述した吸着式除湿機に搭載される、ペルチェ素子を使用したクーラー及びヒーターについて説明する。図3は、このペルチェ素子を使用したクーラー及びヒーターの一例を示す説明図である。図3は、図2に示した、除湿ロータ22の一方の側のプレクーラー27と排気ヒーター33との組と、()内に付した除湿ロータ22の他方の側のアフタークーラー28と再生ヒーター23との組を示している。
【0036】
例えば、一般的な吸着式除湿機に搭載されているプレクーラーとアフタークーラーは、エアコン等の空調機に使用される冷凍機を搭載している。ドライルームなどの部屋全体を低湿度環境にする場合は、供給する乾燥空気の量が多いため、除湿機自体の設備が大きく、冷凍機を搭載しても差し支えない。
【0037】
しかし、本実施の形態のようなミニエンに付属される吸着式除湿機では、ミニエン本体1の内部のみを低湿度環境にする場合は設備の設置面積が限られているため、除湿機10を小型にする必要がある。
【0038】
また、一般的な吸着式除湿機に搭載されている再生用ヒーターは、電気ヒーターが主に使われている。この場合も、除湿機自体の設備が大きくなっても差し支えないが、本実施の形態のようなミニエンに付属される吸着式除湿機では、除湿機10を小型にする必要がある。
【0039】
そこで、本実施の形態の除湿機10では、電流を流すことにより片側が吸熱、もう一方が放熱を行うペルチェ素子41をクーラーとヒーターとの熱源に使用して、吸熱側にプレクーラー27、アフタークーラー28を取付け、放熱側に再生ヒーター23、排気ヒーター33を取付ける。具体的には、プレクーラー27と排気ヒーター33との組に1つのペルチェ素子41を使用し、同様に、アフタークーラー28と再生ヒーター23との組にも、もう1つのペルチェ素子41を使用する。これにより、1つのペルチェ素子41で、プレクーラー27またはアフタークーラー28による冷却と、排気ヒーター33または再生ヒーター23による加熱を行い、除湿機10を小型化することができる。
【0040】
また、ペルチェ素子41は、ペルチェ素子コントローラ42に電気的に接続され、このペルチェ素子コントローラ42によって冷却温度または加熱温度を制御することにより、除湿量を制御することが可能となる。
【0041】
<本実施の形態の効果>
以上説明したように、本実施の形態に係るミニエンによれば、以下のような効果を得ることができる。
【0042】
(1)吸着式除湿機からなる除湿機10を備え、ミニエン本体1のウェーハ搬送室内を低湿度環境に維持することで、ウェーハ8に水分の付着を防止することができる。
【0043】
(2)プレクーラー27の冷却装置と排気ヒーター33の加熱装置との熱源にペルチェ素子41を使用し、アフタークーラー28の冷却装置と再生ヒーター23の加熱装置との熱源にペルチェ素子41を使用することで、それぞれ1つの熱源で冷却と加熱を行うことができるため、設備の小型化と省エネルギーを実現することができる。
【0044】
(3)プレクーラー27及びアフタークーラー28の冷却装置と、再生ヒーター23及び排気ヒーター33の加熱装置とを備えることで、ミニエン本体1内の除湿及び除湿ロータ22内の除湿材の再生を実現することができる。
【0045】
(4)ファンユニット2とフィルタユニット3からなるFFUを備え、ファンユニット2の吸気側に乾燥空気を供給し、その乾燥空気をフィルタユニット3にて異物を除去することで、高清浄度、低湿度環境を実現することができる。
【0046】
(5)露点計15を備え、この露点計15でミニエン本体1の内部の湿度を検出して、ミニエン本体1内を一定の低湿度環境に維持することができる。
【0047】
(6)温度センサ16を備え、この温度センサ16でミニエン本体1の内部の温度を検出して、ミニエン本体1内の温度を一定に制御することができる。
【0048】
(7)設備の小型化と省エネルギーを実現できる低露点型の除湿機10を有するミニエンを提供することができる。
【0049】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明のミニエンは、半導体製造装置及び検査装置へウェーハを供給、排出するミニエンに関し、ウェーハ搬送を行う搬送室内を低湿度状態に管理することができるミニエンに利用可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 ミニエン本体
2 ファンユニット
3 フィルタユニット
4 搬送ロボット
5 ロボットハンド
6 ロードポート
7 FOUP
8 ウェーハ
9 FFUからの気流
10 除湿機
11 吸気ダクト
12 排気ダクト
13 乾燥空気の気流
14 ミニエンからの排気
15 露点計
16 温度センサ
21 排気ファン
22 除湿ロータ
23 再生ヒーター
24 再生用空気
25 再生用乾燥空気
26 吸気ファン
27 プレクーラー
28 アフタークーラー
29 ミニエン供給用乾燥空気
30 ミニエン回収空気
31 温度を上げた再生用空気
32 除湿ロータ再生後の高湿度空気
33 排気ヒーター
41 ペルチェ素子
42 ペルチェ素子コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハ搬送を行う搬送室を内部に有する本体と、前記本体の排気側と吸気側との間に設置され、前記本体の内部を除湿する除湿機とを備え、
前記除湿機は、吸着式除湿機からなり、水分を吸着する除湿材に供給する空気を冷却する冷却装置と、前記水分を吸着する除湿材に供給する空気を加熱する加熱装置とを備え、前記冷却装置と前記加熱装置との熱源にペルチェ素子が使用されていることを特徴とするミニエンバイロメント搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載のミニエンバイロメント搬送装置において、
前記除湿機は、前記吸着材を有する除湿ロータと、前記本体の排気側から前記除湿ロータの第1の吸気側への経路に設置された第1の冷却装置と、前記除湿ロータの第1の排気側から前記本体の吸気側への経路に設置された第2の冷却装置と、前記第2の冷却装置の排気側から前記除湿ロータの第2の吸気側への経路に設置された第1の加熱装置と、前記除湿ロータの第2の排気側から外部への経路に設置された第2の加熱装置とを備え、前記第1の冷却装置と前記第2の加熱装置との熱源に第1のペルチェ素子が使用され、前記第2の冷却装置と前記第1の加熱装置との熱源に第2のペルチェ素子が使用されていることを特徴とするミニエンバイロメント搬送装置。
【請求項3】
請求項2に記載のミニエンバイロメント搬送装置において、
前記第1の冷却装置と前記第2の冷却装置とは、前記本体の内部を除湿する装置として機能し、前記第1の加熱装置と前記第2の加熱装置とは、前記除湿ロータを再生する装置として機能することを特徴とするミニエンバイロメント搬送装置。
【請求項4】
請求項1に記載のミニエンバイロメント搬送装置において、
前記本体の吸気側に設置され、ファンユニットとフィルタユニットとからなるファンフィルタユニットを備え、前記除湿機からの乾燥空気が前記ファンユニットに供給され、前記ファンユニットを通った乾燥空気が前記フィルタユニットにて異物が除去されて、前記本体の内部の清浄度と湿度環境が維持されることを特徴とするミニエンバイロメント搬送装置。
【請求項5】
請求項1に記載のミニエンバイロメント搬送装置において、
前記本体の内部の湿度を検出する露点計を備え、前記露点計にて前記本体の内部の湿度が検出されて、前記本体の内部の湿度環境が維持されることを特徴とするミニエンバイロメント搬送装置。
【請求項6】
請求項1に記載のミニエンバイロメント搬送装置において、
前記本体の内部の温度を検出する温度センサを備え、前記温度センサにて前記本体の内部の温度が検出されて、前記本体の内部の温度環境が維持されることを特徴とするミニエンバイロメント搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−115065(P2013−115065A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256896(P2011−256896)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000233549)株式会社日立ハイテクコントロールシステムズ (130)
【Fターム(参考)】