説明

ミネラル添加飲料

【課題】少なくとも骨格筋、心筋、肝臓の成長に有効であって、優れた血糖値上昇抑制効果のある新たなサプリメントを提供すること。
【解決手段】本発明のミネラル添加飲料水は、一実施形態として、100g当たりナトリウムを約8.3mg、リンを約3.3mg、鉄を約0.30mg、カルシウムを約3.8mg、カリウムを約33.0mg、マグネシウムを約3.1mg、亜鉛を約0.09mg含有する。これを必要に応じて50%〜10%程度の濃度に調整してもよい。このミネラル添加飲料水の原液、あるいは所定濃度に調整されたミネラル添加飲料水を摂取することにより、少なくとも骨格筋、心筋、肝臓の成長が促されるとともに、血糖値の上昇が抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミネラル成分が添加された飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発育期の子供、高齢者、スポーツ選手、女性向けにさまざまなサプリメントが開発され、販売されている。それらの用途は、ダイエット効果、老化防止、体力増強、筋力増加など様々である。サプリメントのなかでもスポーツ活動やトレーニング効果に対するアミノ酸やミネラル添加成分の影響に関する報告が数多い。それらの生理的・生化学的作用機序は十分に解明されていないが、確かな効果として位置づけられている。しかしながら、逆にこれら微量栄養素がスポーツ活動やトレーニング効果に影響がないとする報告もある。従って、実験条件を十分に吟味し効果の有無の背景を考察することが要求される。
【非特許文献1】Karlsson HK. Nilsson PA. Nilsson J. Chibalin AV. Zierath JR. Blomstrand E. Branched-chain amino acids increase p70S6k phosphorylation in human skeletal muscle after resistance exercise. American Journal of Physiology - Endocrinology & Metabolism. 287(1):E1-7, 2004
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、マウスを用いた実験でその優れた効果が実証された新たなサプリメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した目的は、ナトリウム、リン、鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウム、及び亜鉛を含有するミネラル添加飲料であって、100g当たりナトリウムを約8.3〜3.25mg、リンを約3.3〜0.33mg、鉄を約0.30〜0.0534mg、カルシウムを約3.8〜2.54mg、カリウムを約33.0〜3.948mg、マグネシウムを約3.1〜0.76mg、亜鉛を約0.09〜0.0747mg含有するミネラル添加飲料によって達成される。
【0005】
上記ミネラル添加飲料は、たとえば、重量配合比でナトリウムを約8.3、リンを約3.3、鉄を約0.30、カルシウムを約3.8、カリウムを約33.0、マグネシウムを約3.1、亜鉛を約0.09含有する。この飲料を、必要に応じて10%〜100%未満の濃度に調整してもよい。
【0006】
上記構成のミネラル添加飲料は、必要の応じて濃度を調整した上で、骨格筋成長促進剤、心筋成長促進剤、肝臓成長促進剤、及び血糖値上昇抑制剤として用いることができる。
【発明の効果】
【0007】
上述したミネラル成分添加飲料(MAD)を摂取することにより、負の影響を及ぼすことなく、骨格筋、心筋、肝臓の成長を促進させることができ、また血糖値の上昇を抑制することができる。
【0008】
以下、実施例1で骨格筋、心筋、肝臓の成長促進効果を検証し、実施例2で血糖上昇抑制効果を検証する。
【実施例1】
【0009】
本発明に係る飲料としてミネラル添加飲料水を作成し、発育発達に対する影響を観察した。実験ではマウスを用い、ミネラル添加飲料水の効果を明らかにするために実験終了後、臓器組織の重量を測定した。
【0010】
[実験方法]
1)実験動物
ddyマウス雄を5グループに分け、各グループ10匹とした。
【0011】
2)飼料と飲料水
飼料と飲料水は自由摂取とした。
飼料はオリエンタル酵母社のマウス・ラット飼料MFとした。その成分を表1に示す。
飲料水は各グループによって異なり、比較例以外は本発明に係るミネラル添加飲料水(以降MADと呼ぶ)の濃度を変え与えた。
グループはA群、B群、C群、D群、E群の5群とした。A群は比較例で、B群〜E群は本発明の実施例である。各群の詳細は以下のとおりである。
【0012】
A群は水道水摂取群(比較例)である。この群に与えた水道水の成分を表2に示す。
B群は表3に示した濃度のミネラル添加飲料水である(100%MAD)。
C群はB群で用いた飲料水の1/2濃度である(50%MAD)。
D群はB群で用いた飲料水の1/4濃度である(25%MAD)。
E群はB群で用いた飲料水の1/10濃度である(10%MAD)。
【0013】
【表1】

【0014】
【表2】

【0015】
【表3】

【0016】
3)実験期間
約1ヶ月間とした。
【0017】
4)体重の測定
体重の測定は午前10時とし、2日毎に、電磁式秤(研精工業株式会社製 FY-3000)を用い測定した。
【0018】
5)臓器・組織重量の測定
実験終了後、エーテルで麻酔し、屠殺した後、臓器を取り出した。取り出した臓器は、生理食塩水で洗浄後、キムワイプで水分を拭き取り、その後、電子天秤(METTLER TOLEDO AG 245)で測定した。
【0019】
[実験結果]
1)MAD摂取の体重変化に及ぼす影響について
図1は体重の経時的変化を示したものである。
実験開始後4日目から体重に変化が観察された。図1に示すように、10−25%濃度MAD摂取群の体重の平均値は、水道水摂取群に比較して有意な(P<0.05)増加を示した。その以後も体重は水道水摂取群に比較して有意な増加を示した。
しかしながら100%濃度MAD摂取群では水道水摂取群と比較して有意な変化は観察されなかった。
【0020】
2)MAD摂取の臓器重量に及ぼす影響について
a.MAD摂取の心臓重量に及ぼす影響について
図2にはMAD摂取の心臓重量に及ぼす影響について示した。
水道水摂取群に比較して10%,25%の濃度のMAD摂取群で統計的に有意な心臓重量の増加が観察された。
しかしながら50%,100%濃度のMAD摂取群では水道水摂取群と比較して心臓重量値には統計的に有意な差は観察されなかった。
【0021】
b.MAD摂取の肝臓重量に及ぼす影響について
図3にはMAD摂取の肝臓重量に及ぼす影響について示した。
水道水摂取群に比較して10%,25%,50%の濃度のMAD摂取群で統計的に有意な肝臓の増加が観察された。
しかしながら100%濃度のMAD摂取群では水道水摂取群と比較して肝臓重量値には有意な差は観察されなかった。
【0022】
c.MAD摂取の腎臓重量に及ぼす影響について
図4にはMAD摂取の腎臓重量に及ぼす影響について示した。
全ての濃度の各MAD摂取群では水道水摂取群と比較して腎臓重量値には差が観察されなかった。
【0023】
d.MAD摂取の脾臓重量に及ぼす影響について
図5にはMAD摂取の脾臓重量に及ぼす影響について示した。
水道水摂取群に比較して各濃度のMAD摂取群で統計的に有意な脾臓の増加は観察されなかった。
【0024】
e.MAD摂取のヒラメ筋(遅筋)重量に及ぼす影響について
図6にはMAD摂取のヒラメ筋重量に及ぼす影響について示した。
水道水摂取群に比較して全ての濃度のMAD摂取群で統計的に有意なヒラメ筋重量の増加が観察された。
【0025】
f.MAD摂取の足底筋(速筋)重量に及ぼす影響について
図7にはMAD摂取の足底筋重量に及ぼす影響について示した。
水道水摂取群に比較して50%の濃度のMAD摂取群で統計的に有意な足底筋の増加が観察された。
しかしながら、10%,25%,100%濃度のMAD摂取群では水道水摂取群と比較して足底筋重量値には統計的に有意な差は観察されなかった。
【0026】
[実施例1の実験結果についての考察]
1)MAD摂取の体重変化に及ぼす影響について
実験の結果、明らかに発育期初期において、MAD摂取群の体重増加が観察された。その後、体重の経過は初期の増加後、徐々に増加し始め、その増加量は15−16日でピークに達し、その後、増加量は低下するものの30日後でも明らかにMAD摂取群で高い値を示した(図1参照)。
この増加の原因については現在のところ不明であるが、添加されたミネラル成分が臓器・組織の発達に影響を及ぼすことが示唆される。MAD摂取の中にカリウムを含ませたことが骨形成・骨重量の増加に関与している可能性が考えられるが詳細は不明である。また、ナトリウムの摂取が体重増加に影響を及ぼした可能性も考えられるが、ナトリウム摂取による体重増加の原因いついては現在のところ明らかではない。本実験で用いた飼料の成分は、栄養学的にその成分が整ったものとして一般的に用いられているものであることから、特に特定の栄養素が不足あるいは欠損しているものとは考えられない。従って、特に発育初期の段階は、今回、添加飼料として用いたMAD成分が何らかの作用をしたものと考えられる。なお、MAD摂取には特にカリウム、ナトリウム、亜鉛の量が多いことからこれらの成分が体重増加に影響を及ぼしたものと考えられる。
【0027】
2)MAD摂取の心臓重量に及ぼす影響について
今回の実験で10%,25%の濃度のMAD摂取が心臓重量の発達に影響を及ぼすことが明らかにされた(図2参照)。水道水摂取群に比較してマグネシウム、カリウム、リン、鉄、ナトリウムなどの成分が明らかに多いことから、これらの成分が心臓の重量増加に影響を及ぼしているものと考えられる。また、これまでの実験では明らかにMAD摂取群が長時間遊泳運動することができ、乳酸の増加も明らかに対照群と比較して少ないことが判明し、明らかに、心機能の亢進が示唆される。この原因は心臓の発達によるものと考えられる。
【0028】
3)MAD摂取の肝臓重量に及ぼす影響について
MAD摂取の肝臓重量に及ぼす影響については、10%,25%,50%の濃度のMAD摂取群で統計的に有意に肝臓重量の増加が観察されたが、100%濃度のMAD摂取群では水道水摂取群と比較して肝臓重量値には差が観察されなかった(図3参照)。この肝臓の増加が病的な肥大であるか正常な肥大であるかを確認するために肝の炎症あるいは肝硬変などで増加するγGTP、ALP、GOT、GPTを測定した結果、病的な値は観察されなかった。従って、正常な肥大であると考えられる。さらに肝臓成長の増殖因子としてHGFを測定したところ統計的に有意な増加はなかった。今回の実験のようにMAD摂取が肝臓の臓器を成長させる機構については現在のところ不明である。
【0029】
4)MAD摂取の腎臓重量に及ぼす影響について
全ての濃度のMAD摂取群では水道水摂取群と比べて腎臓重量値には差が観察されなかった(図4参照)。従って、MAD摂取群は腎の成長には影響を及ぼさないものと思われる。また、クレアチニンを測定し、MAD摂取が、腎機能に対し負の影響を及ぼさないことが明らかにされた。
【0030】
5)MAD摂取の脾臓重量に及ぼす影響について
水道水摂取群に比較して全ての濃度のMAD摂取群で統計的に有意な脾臓の増加は観察されないことから、免疫機能にMAD摂取が影響を及ぼさないことが推定された(図5参照)。しかしながらトレーニング実験ではNK細胞活性に影響があることが観察されていることから機能的な面で影響があるものと思われる。
【0031】
6)MAD摂取のヒラメ筋(遅筋)と足底筋(速筋)重量に及ぼす影響について
骨格筋の成長は一般的に思春期の内分泌系の変化に伴うものや、適度な負荷時にみられる。これらの現象は成長ホルモン・テストステロン・インスリンなどの内分泌物質や筋組織でのIGF−1,FGFなど成長因子の挙動と関係している。今回のMADの成分とこれらのホルモンや成長因子がどのような関係にあるか不明であるが、このMADを飲むことによってインスリンやテストステロンなどのホルモンが変化することは別の実験で明らかにされている。今回、遅筋であるヒラメ筋が特に成長した理由については不明である。ヒラメ筋のような遅筋の発達はこれまでの実験で速筋に比較して発育の初期に顕著に成長することが判明しているが、MADを飲むことによってそれが加速される原因については現在のところ明らかではない。
MAD摂取の足底筋重量に及ぼす影響については50%の濃度のMAD摂取群で統計的に有意に増加した。速筋の発達は遅筋と比較してゆっくりと成長する。特に活発に活動を開始しはじめてから速筋は成長する。今回の実験では50%という濃度のところで成長が著しかった。この原因については不明であるが成熟後のサテライト細胞や幹細胞の挙動が示される肥大や発育初期は似たような筋組織像が観察される。従ってMAD摂取はこのような状況下の組織で発達を促すものと考えられる。
【実施例2】
【0032】
一般的に遺伝的要因以外の肥満は摂取エネルギーと消費エネルギーとの不均衡によって起こる。その原因として、日常生活の省力化が運動量を減少させ、一方、飽食化の増大が、肥満を起こりやすくしている。肥満は強い糖尿病因子であり、わが国を含めた先進国では内臓脂肪蓄積型肥満と密接に関連した糖尿病が多い。肥満は、過食によって膵インスリン分泌増大を招き、高インスリン血症をもたらす。それが脂肪合成活性化を促し脂肪細胞肥大を招き、体脂肪の蓄積がおこる。すなわち、肥満はこのような機構で起こるものと考えられる。肥満によって末梢組織インスリン作用が低下し、膵島肥大の悪循環を起こし、膵機能を疲弊させる。このことが原因となって血糖値が上昇する。これが、インスリン投与を必要としないインスリン非依存型糖尿病である。
その病態モデルとして広く用いられている自然発症肥満糖尿病マウスのKK−Ayおよびob/obマウスに焦点をあて、様々な研究が行われている。
【0033】
本実験では自然発症肥満糖尿病マウスのKK−Ayに対して、本願発明者が作成したミネラル添加飲料水(MAD)が血糖上昇抑制に効果的に作用することが確認された。以下、実施例2に係る実験の詳細について説明する。
【0034】
[実験方法]
実験1
1)動物
3週令(雄)のKK−Ay/Taマウス((株)日本クレア)を14匹購入し、MAD摂取群と水道水摂取群の2群に分けた。MAD摂取群(実施例)には本発明に係るミネラル添加飲料水を与えた。水道水摂取群(比較例)には水道水を与えた。
【0035】
2)飼料と飲料水
飼料と飲料水は自由摂取とし、飼育は温度制御可能な部屋で行った。
飼料は両群ともマウス用飼料MF((株)日本オリエンタル酵母社製)を用いた。飼料の成分は、上記実施例1で用いたものと同じであって表1に示すとおりである。
水道水摂取群に与えた水道水の成分は、上記実施例1で用いたものと同じであって表2に示すとおりである。
MAD摂取群に与えた飲料水の成分は、上記実施例1で用いた10%MADと同じであって表3に示すとおりである。
【0036】
3)実験期間
実験期間は2ヶ月とした。
【0037】
4)体重の測定
体重の測定は一日おきに測定した。測定には研精工業社の電磁式秤FY-3000を用いた。
【0038】
5)血糖値の測定
採血を尾静脈から行い、血糖値はAventir Biotech,LLCのGlucose PILOTを用いて行った。血糖値の測定は朝10時30分から11時の間に行った。
【0039】
実験2
MAD摂取が生体に及ぼす影響を観察するために血液検査を行った。
用いた動物はラットである。上記実験1と同様にMADを自由摂取とした。摂取期間は5週間とした。その後、ネンブタール麻酔下で屠殺し、鼠頚部の血管を切断し、採血を行った。
【0040】
[実験結果]
1)飲料水としての適否
MAD摂取群で用いるMADの飲料水としての適否について公的機関で検査を受け、飲料水として特に問題ないことが確認された。
【0041】
2)飲料水の成分
MAD摂取群で用いるMADの成分は表3の10%MADに示すとおりである。アミノ酸は含まれていない。MADに主に含まれているのはミネラル成分である。特に多いのがカリウム、ナトリウム、マグネシウム、リンである。その他、三大栄養素成分では糖が僅かに含まれているがタンパク質、脂質は殆ど含まれていない。
水道水摂取群で用いる水道水の成分は表2に示すとおりである。
【0042】
3)体重に及ぼす影響
体重の変化については図8に示した。
水道水摂取群とMAD摂取群との間では体重の発達には統計的に差は観察されなかった。従って、MAD摂取が発育に及ぼす影響は特にないことが明らかになった。
【0043】
4)血糖値に及ぼす影響
血糖の変化については図9に示した。
明らかに血糖値に差が出始めるのが4週目(マウスの週令では7週目)からであった。その後も血糖値には水道水摂取群との間には統計的に有意な差が観察された。この結果、MAD摂取群で用いたミネラル添加飲料水には明らかに血糖の上昇を抑える作用があることが明らかになった。
【0044】
5)血液検査の結果
検査項目の測定結果は正常値範囲内であった。
【0045】
[実施例2の実験結果についての考察]
上記実験結果から明らかなように、本発明に係るミネラル添加飲料水の摂取が、遺伝的に高血糖を発現するマウスに対して、血糖の上昇を抑制する効果があることが明らかになった。
すなわち、肥満に糖尿病が併発するか否かはその個体のもつ糖尿病発症素因(耐糖能およびインスリン感受性の低下)によって決まると考えられている。非肥満のKKマウスでは、血糖値は正常であるが、耐糖能とインスリン感受性の低下が認められる。このマウスに食餌性、視床下部損傷性過食あるいは肥満遺伝子(Ay)の導入による肥満を起こすと、いずれの場合でも高血糖が発現する。
今回の実験結果はこれまでの報告と同様に、7週令に達した頃から血糖値が上昇し始めた。すなわち、この時期から、糖の不耐性とインスリン感受性の低下が起こり、脂肪蓄積が起きたものと思われる。糖代謝異常の結果、体重の変化に違いが観察されるものと仮定したが実際には差は観察されなかった。
そして、MAD摂取群では明らかに血糖抑制効果が観察され、何らかの機構で飼料の摂取・吸収機構や利用機構に変化がおきたものと考えられるが、現段階では不明である。図9に示すように血糖の違いは7週目以降実験終了時まで継続した。これらの変化はミネラル添加飲料水が糖の不耐性に影響し、糖の利用を高めた結果と考えられる。体重の増加に関しては肥満遺伝子の働きによって引き起こされたものと理解される。
ミネラル添加飲料水自体は検査結果が示すように飲料水として用いることが可能であった。体重の変化あるいは血液の検査結果からもこのミネラル添加飲料水が生体にマイナスに作用ことはなかった。ミネラル添加飲料水の主成分がミネラルであることからミネラル成分が何らかの作用を示したものと思われる。
対照とした水道水とミネラル添加飲料水のミネラル成分を比較すると、両者のミネラル成分含有量の違いは明らかであることから、亜鉛、クロム、マンガンなどのミネラル摂取が糖代謝を促進するものと推測される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】体重増加量の経時的変化を示すグラフである。
【図2】心臓重量に及ぼす影響を示すグラフである。
【図3】肝臓重量に及ぼす影響を示すグラフである。
【図4】腎臓重量に及ぼす影響を示すグラフである。
【図5】脾臓重量に及ぼす影響を示すグラフである。
【図6】ヒラメ筋重量に及ぼす影響を示すグラフである。
【図7】足底筋重量に及ぼす影響を示すグラフである。
【図8】体重増加量の経時的変化を示すグラフである。
【図9】血糖値の推移を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナトリウム、リン、鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウム、及び亜鉛を含有することを特徴とするミネラル添加飲料。
【請求項2】
100g当たりナトリウムを約8.3〜3.25mg、リンを約3.3〜0.33mg、鉄を約0.30〜0.0534mg、カルシウムを約3.8〜2.54mg、カリウムを約33.0〜3.948mg、マグネシウムを約3.1〜0.76mg、亜鉛を約0.09〜0.0747mg含有することを特徴とする請求項1記載のミネラル添加飲料。
【請求項3】
重量配合比で、ナトリウムを約8.3、リンを約3.3、鉄を約0.30、カルシウムを約3.8、カリウムを約33.0、マグネシウムを約3.1、亜鉛を約0.09含有することを特徴とする請求項2記載のミネラル添加飲料。
【請求項4】
重量配合比で、ナトリウムを約5.5、リンを約1.65、鉄を約0.163、カルシウムを約3.1、カリウムを約16.68、マグネシウムを約1.80、亜鉛を約0.0815含有することを特徴とする請求項2記載のミネラル添加飲料。
【請求項5】
重量配合比で、ナトリウムを約4.09、リンを約0.825、鉄を約0.0945、カルシウムを約2.75、カリウムを約8.52、マグネシウムを約1.15、亜鉛を約0.07725含有することを特徴とする請求項2記載のミネラル添加飲料。
【請求項6】
重量配合比で、ナトリウムを約3.25、リンを約0.33、鉄を約0.0534、カルシウムを約2.54、カリウムを約3.948、マグネシウムを約0.76、亜鉛を約0.0747含有することを特徴とする請求項2記載のミネラル添加飲料。
【請求項7】
請求項3記載の飲料を10%〜100%未満の濃度に調整したことを特徴とするミネラル添加飲料。
【請求項8】
骨格筋成長促進剤、心筋成長促進剤、肝臓成長促進剤、及び血糖値上昇抑制剤のいずれか1種または2種以上の組合せであることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のミネラル添加飲料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−267725(P2007−267725A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−132446(P2006−132446)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(506079881)
【出願人】(506079892)有限会社自然療法研究所 (1)
【Fターム(参考)】