説明

ミルナシプランの持続性放出を伴うガレヌス製剤形態

【課題】多数の微小顆粒が集まったマルチ粒子形態を有し、かつミルナシプランが60ないし140mgの1日1回用量で経口投与される長期放出性ガレヌス製剤形態の提供。
【解決手段】各微顆粒が結合剤ならびに150から1000μgのミルナシプラン含有する粒径200から2000μmのサッカロースおよび/または澱粉核を含む活性微小球を有し、また水不溶性で生理学的液体には浸透性の少なくとも一種のポリマー由来の厚さ20から100μmのフイルムで各微顆粒が被覆されて成り、上記ガレヌス製剤形態が次のパターン:2時間での放出用量が10から55%、4時間での放出用量が40から75%、8時間での放出用量が70から90%、12時間での放出用量80から100%に該当するin vitroでの放出を可能ならしめる、長期放出性ガレヌス製剤形態。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明主題は、特定抗うつ薬、すなわちミルナシプラン(Milnacipran)の1日1回の経口投与を可能にするための、調節された放出性を有する微顆粒型マルチ粒子形態の開発に関する。
【0002】
本発明の新規性はこの微顆粒または微小球形態の設計にあり、これは次の:
−微顆粒当りのミルナシプラン;
−被覆フイルムの物理化学的特性;および
−このフイルムの厚さ;
の組合わせにより、水溶性が800g/lに近い分子の放出を、in vitroにおいて何時間にも亙って予想外にも制御することを可能にし、これにより、この物質 (entity)の1回での用量投与を可能ならしめる。
【0003】
ミルナシプランおよびそのCis 鏡像異性体は塩酸塩の形態で存在し、その水溶解性は800g/lに近い。リン酸二カルシウム、カルシウムカルボキメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンと共に処方され、ゼラチンカプセル中にパックされた、著しく可溶性の最近のこれら分子は、一般にこの50mgミルナシプラン形態からの放出が in vitro で30分で完了するので、ゼラチンカプセルを朝夕各1個服用しなければならず、この目的を達成し得ない。
【0004】
対照的かつ予想外にも、本発明は、多数の微顆粒が集まったマルチ粒子形態で提供され、かつミルナシプランが60ないし240mgの1日1回用量で経口投与される長期放出性ガレヌス製剤形態(galenic form)に関し、各微小顆粒が結合剤および150から1000μgのミルナシプランを含有する粒径200から2000μmスクロースおよび/または澱粉コアを含む活性微小球を有し、また水不溶性であるが生理学的液体には浸透性の少なくとも一種のポリマーに基づく厚さ20から100μmのフイルムで各微顆粒が被覆されて成り、さらに上記ガレヌス製剤形態が次のパターン:
*2時間中の放出用量が10から55%
*4時間中の放出用量が40から75%
*8時間中の放出用量が70から90%
*12時間中の放出用量が80から100%
に該当する in vitro での放出を可能ならしめる、上記長期放出性ガレヌス製剤形態に関するものである。
【0005】
60mgから240mg、一層正確にはラセミ形態のミルナシプラン120mgから成る1用量、または右旋性Cis誘導体の治療的等価(equivalent)の用量を含む微顆粒形態は、血漿濃度値を一様にしながら、治療活性を昼夜に亙って維持させ得る。
【0006】
先ず第一にミルナシプランすなわち新規抗うつ薬(特許FR2,508,035 号、EP200,638 号およびFR2,640,972 号公報)は、ドーパミンに対する影響なしにノルアドレナリンおよびセロトニン捕捉の混合阻害を可能ならしめるために、新規の薬理学的活性を示すことが想起されるはずである。
【0007】
その化学構造は、シスおよびトランス型異性構造を分子に授ける二つの不斉炭素を明らかにし、これについてこの二つのシス鏡像異性体が活性形態であり、好ましくは合成で得られることが証明されている。
【0008】
これらのシス誘導体の場合、右旋性形態が左旋性形態よりも一層活性であることも証明されている。
【0009】
したがって、この形態からの拡散プロセスに関与する物理化学的性質が同一に留まるので、ラセミ分子ミルナシプランのみでなく、またこの二つのシス鏡像異性体にも本発明主題は適用される。
【0010】
ミルナシプランおよびそのシス鏡像形態は85%を超す絶対生物学的利用能と7から9時間の生物学的半減期を示し、これらの諸性質は薬物動態学的見地からは1日1服の長期放出形態の設計を用いても完全に矛盾がないことを示す。
【0011】
一般的には長期放出性微顆粒の技術的製造では、二つの明確に区別された工程、すなわち:
−活性微小球製造段階;および
−活性微小球フイルム被覆段階;
が考慮されるべきである。
【0012】
活性微小球の製造には次の各種技法が使用できる:
*パン(pan)中での固定(mounting): ”ノンパレル”(nonpareils) とも 呼称されるスクロースコアまたはスクロースと澱粉のコア上に粘結剤を用いて活性配合物を散布することから成る;
*空気流動床中での固定:粘結剤を用いて活性成分溶液または分散物をノンパレル床上に噴霧することから成る。スプレーは頂部から底部へ、底部から頂部へ(Wurster法)または接線方向(回転法)に遂行できる。後者の場合の活性成分は供給ホッパーを用いて湿潤液に随伴させて固形状でスプレーすることができる;
*回転造粒:適当な活性剤−賦形剤混合物の上方に亙って結合溶液をスプレーして球状粒状物の取得を可能にする。この技術は空気流動床との併用または併用なしに回転造粒機で遂行できる;
*押出球状化−球状粒状物の製造を可能にする。この技術には、適当な活性剤−賦形剤混合物、結合剤溶液との混合後の塑性塊の取得、およびこれからの出発が関与する。
【0013】
次いで塑性塊を、輸送および/または押出し可能な各種システム(軸方向押出または半径方向押出を伴う、バレル押出機、ギア、ピストン、一軸または二軸スクリュー押出機)を用いて押出す。
【0014】
次いで、得られた押出物を適当なスフエロナイザ−(spheronizer)中で球状化する。
【0015】
被覆化微顆粒の製造には従来2種の手法が採用される:
− パン; 未被覆活性微小球を有穴または無孔パン中に導入する。次いで均一で再現性ある連続フイルムの製造を可能にするガンもしくはノズルおよび他のいずれか適当なシステムを用いて、微小球床上方に被覆用溶液または分散物をスプレーする;
− 空気流動床: 選択するスプレーモードに応じて、活性微小球のフイルム被覆は”トップ・スプレー”、”ボトム・スプレー”または”接線方向スプレー”により実施できる。後者二つの技法では最初の技法よりも一層均一で再現性のある連続被覆を与える。
【0016】
一般的には長期放出形態の開発特に微顆粒型の開発に際して当業者が遭遇する主たる問題は、上記分子の水溶解性である。
【0017】
本発明の場合、ミルナシプランならびにその活性鏡像異性体は水に極めて易溶である(溶解度=800g/l)。安定性が理由でその塩基形態の使用は不可能であることを想起すべきであろう。
【0018】
事実、かかる分子を用いると、長期放出形態の開発を要する処方者は次のような矛盾した問題に直面することは当業者には既知のことである:
*ある場合には副作用と同義語である、この種の型の分子では極めて頻繁な突然吐き出し現象の回避、および
*少しの製品損失をも回避するように、投与された全用量の放出の完璧な制御の確保。
【0019】
処方者のある者はこの問題を:
*同一処方物内で、各種微顆粒フラクション(DE3,941,703 号)を組み合わせること、すなわち最初数分間に放出が行われる未被覆フラクション、および引続く時間を通じて拡散を制御させる大量のポリマーで被覆したフラクションを併用すること;
*または同一処方物内で、多重層フイルム被膜を有する微顆粒(US4,894,240 号、WO9 3097 67 号公報)または不均質性の被覆用ポリマーから成る化学的組成物(EP508,653号、EP0 322 277 号)を併用すること;
により解決した。
【0020】
本発明は、800g/lに等しい水溶解度を有するMilnacipran の長期放出のためのかかる微顆粒形態の設計を通じて、開発者に負担の架からない一つの解決法を提供する。
【0021】
実際のところ、本発明目的であるこの処方は、それらの設計(微顆粒当りの活性成分含有量、フイルム厚およびフイルム組成)を通じて、処方当り唯一の型の微顆粒を用いる一方で、治療目的に矛盾しない in vitro での放出の遂行を可能ならしめる。
【0022】
文献が存在しないので、500g/lを超す溶解度を有する分子の場合、流動空気および/またはパン技法により製造される微顆粒形態のための設計がいかなるものになるかを記載するのは甚だ困難である。
【0023】
比較のために、刊行物”クロルフエニルアミンマレイン酸塩の制御された放出球,I−エチルセルロースおよびセバシン酸ジブチル濃度の影響”、A.R. OritzLABRADOR, E.S. CHALY (#1146), Proceed. Intern. Symp. Control. Rel. Bioact. Mater., 20, 1993 を引用するが、著者らは遅延放出プロフイールを得 る目的でセバシン酸ジブチルと併用された30%までのエチルセルロースを適用している。
【0024】
特許EP350246号では有機塩基を放出調節剤として利用する。
【0025】
WO953 491 号では無機塩基を放出を制御する支持体として用いる。
【0026】
WO9 201 446 号では、疏水性物質(パラフイン、ワックス、ステアリルアルコール)をアクリル性フイルムと組合わせてサルブタモール、クロルフエニルアミンマレイン酸塩等の可溶性活性剤の放出の制御に使用する。
【0027】
この型の処方は空気流動床中でおよび空気流動床に転移して製造するのは極めて困難なことは当業者に明らかである。
【0028】
特許EP249 949 号公報では、処方者は非イオンポリマー、無機フイラーおよび可溶性分子の予備混合物を作り、ノンパレル上にそれらをスプレーして不溶性フイルムを施す。この例では事実上、被覆フイルムへの活性成分の拡散を制限する中間層が存在する。
【0029】
本発明との関連で提案される解決策は、スフェロイドの単一型から成る微顆粒を提供するので、次の実施例13、14および15に一層具体的に示すように、極めて簡単で一層工業化し易い:
− 有利なことに、このスフェロイドの非フイルム被覆コアの粒径は710から850μmであり、
− このスフェロイドの微顆粒当りの活性成分含有量は好ましくは510μg近くであり、かつ
− このスフェロイドのエチルセルロース/エタノール溶液系フイルム被覆剤は4%から12.5%で、すなわち微顆粒当り20μmから80μmという小さな厚さであり有利である。
【0030】
他の特性と有利性とは次の発明の詳細な記載を判読、特に多数の特定実施態様を判読すれば一層理解され得るはずである。
【0031】
Milnacipran をパン中で固定するのに用い得る成分は次のようである:
* 微小球− ノンパレル(nonpareils) とも呼称する、スクロースおよび/または澱粉から成る。これらのノンパレルはスクロース結晶上にスクロースおよび/または澱粉を連続して析出させて得られた。使用ノンパレルは75%スクロースと25%澱粉から成るのが好ましい。
ノンパレルは200ミクロンから2mmの各種粒径を有する。
使用ノンパレルの粒径は500から1000ミクロン、特に710から850ミクロンである。
【0032】
* 結合剤− 微小球床上に溶液でスプレーする。この結合剤はヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、スクロース溶液、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアールゴム等のゴム、ペクチンおよびアルギネートのいずれであってもよい。各種分子量のポリビニルピロリドン等のポリビドン由来のものでもよい。
湿潤溶液中の結合剤の量は3%から50%まで、および最終製品では0.5%から30%でよい。
使用結合剤は湿潤溶液中20%の量の、かつ活性微小球中2から4%の量の、分子量50,000Da(K30型)に近いポリビニルピロリドンが好ましい。
【0033】
* 溶剤− 結合剤を運ぶのに用いる溶剤はメチレンクロリド;アセトン;イソプロパノールもしくはエタノール等のアルコールを包含する型の有機溶剤、純水またはこれら異種溶剤の混和性組合わせであってよい。好ましい使用溶剤はエタノールである。
【0034】
*薬剤ー 微顆粒の互いの凝集を回避する目的の薬剤を、コア床上へ散布して用いると有利である。
シリカ誘導体、酸化チタン等の金属酸化物、タルク等のケイ酸塩は活性微小球の重量の0.5から20%の量で使用できる。タルク使用量は3から4%が好ましい。
ミルナシプランはコア床上に散布し、その量は微小球の5から90%である。この量は45から55%が好ましく、一層好ましくは51%である。すなわち活性微小球重量は1mgが好ましいので、微顆粒当りのミルナシプラン濃度は450μgから550μg、好ましくは510μgに近い。
【0035】
ミルナシプランの空気流動床中での固定期間を通じて使用する成分は次のようである:
* 微小球− ノンパレルとも呼称される、スクロースおよび/または澱粉から成る。これらのノンパレルはスクロース結晶上にスクロースおよび/または澱粉を連続して析出して得られた。使用ノンパレルは75%スクロースと25澱粉から成るのが好ましい。
使用ノンパレルは200μmから2mmの各種粒径を有する。
使用ノンパレルの粒径は500から1000μm、一層具体的には710から850μmが好ましい。
【0036】
* 結合剤− 微小球床上に溶液でスプレーする。この結合剤はヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、スクロース溶液、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアールゴム等のゴム、ペクチンおよびアルギネートのいずれであってもよい。各種分子量のポリビニルピロリドン等のポリビドン由来のものでもよい。
湿潤溶液中の結合剤の量は3から50%まで、および最終製品では0.5%から30%でよい。
使用結合剤は、湿潤溶液中0から20%、一層正確には6.7%、活性微小球中5から25%、一層正確には15.4%量の、分子量が50,000Da(K30型)に近いポリビニルピロリドンが好ましい。
【0037】
* 溶剤− 結合剤を運ぶのに用いる溶剤はイソプロパノールおよび/またはアセトン、エタノールおよび/またはアセトン、および好ましくはイソプロパノールである。
【0038】
*ミルナシプラン−溶剤中の10から40%量の分散剤の形態でスプレーされる。溶剤中20%の量が好ましい。
【0039】
ミルナシプランは活性微小球の5から90%相当であってよい。好ましくは40から50%、一層好ましくは46%である。
【0040】
すなわち微顆粒当りのミルナシプラン濃度は、ノンパレル粒径が500から600μmの場合、150から185μg、好ましくは170μgに近い。
【0041】
すなわち微顆粒当りのミルナシプラン濃度は、ノンパレル粒径が710から850μmの場合、440から555μg、好ましくは510μgに近い。
【0042】
すなわち微顆粒当りのミルナシプラン濃度は、ノンパレル粒径が850から1000μmの場合、680から850μg、好ましくは780μgに近い。
【0043】
押出球状化中の活性微小球の製造間を通じて使用される成分は次のようである:
*希釈剤− 親水性または疎水性であることができる。
【0044】
親水性希釈剤成分は微晶質セルロース、ナトリウムセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース性の希釈剤であることができる。ラクトースおよび澱粉も使用できる。
【0045】
親油性希釈剤はモノグリセリド、ジグリセリドまたはトリグルセリドでありうる。
【0046】
これらの希釈剤は活性微小球の5から90%である。好ましい使用希釈剤は25から75%、好ましくは50%の量の微晶質セルロースである。
【0047】
*結合剤− この結合剤はヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、スクロース溶液、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアールゴム等のゴム、ペクチンもしくはアルギネートのいずれであってもよい。各種分子量のポリビニルピロリドン等のポリビドン由来のものであってもよい。
【0048】
これらの結合剤の湿潤溶液中の量は0から50%までである。
【0049】
この結合剤は活性微小球中で0から20%で変わり得る。
【0050】
希釈剤が微晶質セルロースである場合は、結合剤の使用は必要としない。
【0051】
*溶剤− 種々の成分の混合物を湿潤させ、押出可能の塊にするのに使用する。
エタノールまたはイソプロパノール等のアルコールは精製水と共にまたはなしで用いる。精製水は粒子の湿潤用に使用すると好ましい。
【0052】
*活性成分− この作業を通じて、活性成分は活性微小球の重量の5から90%の量、好ましくは活性微小球の重量の25から75%の量、および一層好ましくは50%に近い量で導入する。すなわち微顆粒当りのミルナシプラン濃度は250から750μm、一層具体的には500μgである。
【0053】
回転造粒期間を通じて、活性微小球製造時に用いる成分は次のようである:
*希釈剤−親水性または疎水性のものでありうる。
親水性希釈剤成分は微晶質セルロース、ナトリウムセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース性のものでありうる。ラクトースおよび澱粉も使用できる。
【0054】
親油性希釈剤はモノグリセリド、ジグリセリドまたはトリグルセリドでありうる。
【0055】
これらの希釈剤は活性微小球の5から90%相当である。好ましい使用希釈剤は40から60%、好ましくは50%の量の微晶質セルロースである。
【0056】
*結合剤− この結合剤はヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、スクロース溶液、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアールゴム等のゴム、ペクチンもしくはアルギネートのいずれであってもよい。各種分子量のポリビニルピロリドン等のポリビドン由来のものであってもよい。
【0057】
これらの結合剤の湿潤溶液中の量は0から50%までである。
【0058】
この結合剤は活性微小球中で0から20%で変わり得る。
【0059】
希釈剤が微晶質セルロースである場合、結合剤の使用は必要としない。
【0060】
*溶剤− 種々の成分の混合物を湿潤させ、押出可能の塊にするのに使用する。
【0061】
エタノールまたはイソプロパノール等のアルコールは精製水と組合わせてまたはなしで用いることができる。精製水は粒子の湿潤用に使用すると好ましい。
【0062】
*活性成分− この作業を通じて、活性成分は活性微小球の重量の5から90%の量、好ましくは活性微小球の重量の40から60%の量、一層好ましくは50%に近い量で導入する。すなわち微顆粒当りのミルナシプラン濃度は500から750μm、一層具体的には625μgである。
【0063】
微小球の被膜は、水には不溶であるが生理学的液体には透過性のフイルム形成性ポリマーから成り、溶液中のミルナシプランを拡散現象により通過させる。
【0064】
*被覆剤− 従来使用される被覆剤はアクリル共重合体、アルキルセルロース、エチルセルロース、およびシェラックゴム等の天然由来のラッカー類である。
【0065】
「Eudragit NE 30D 」として市販の水性分散物中のポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)型のメタクリル共重合体、または有機溶剤(RS 100または RL 100) 中の、または透過性がアンモニウム基の量に依存する(RI>RS)水性分散物 RS 30D/RL 30D 中のポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート、トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリド)型のメタクリル共重合体が本発明に使用される。
【0066】
これらポリマーは活性微小球の重量基準で乾燥ポリマー5から50%の量で使用される。
【0067】
市販名「Eudragit RL100」または「RL30D 」と呼称するポリマーは、これらの量では使用しないが、それぞれ市販名「Eudragit RS100 」または「RS30D 」のポリマー1から20%(被覆用ポリマーの総体的量基準で)範囲との組合わせで使用される。
【0068】
*各種グレードのエチルセルロース等の他の被覆剤が使用される。本発明では、ジクロロメタン、酢酸エチル、メタノールおよびエタノールまたはこれら溶媒の混合物等の溶剤中のエチルセルロース溶液が使用できる。エタノールが好ましく使用される。
【0069】
エチルセルロースの量は、乾燥ポリマーの重量で、活性微小球の重量の2.5から50%、好ましくは3から15%、一層好ましくは4から12.5%相当である。
【0070】
エチルセルロースの形態は、可塑剤が分散物中に組入れられている事実により「Aquacoat ECD30」または、とりわけ「Aqiacoat ECD30 」とは異なる「Surelease」等のすぐ使用できる水性分散物の形態であってもよい。
【0071】
*エチルセルロースの水性分散物は、活性微小球の重量の5から30%相当の固形物質の量で使用される。好ましい使用量はこれら微小球の12.5から17.5%である。
【0072】
* これらの分散物と共に、被覆フイルムの1から20%の量で、低分子量水溶性ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、膜中に細孔の創造を促進し得る低分子量ポリエチレングリコールもしくは他の任意の可溶性物質を併用することもきる。
【0073】
本発明の場合、この処方中への可溶性ポリマーの合併は行われなかった。
【0074】
*この研究で用いた被覆用ポリマーは、フイルム形成およびフイルム質の改良を目的に可塑剤と併用した。
【0075】
使用可塑剤は、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリブチル、トリアセチン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、アセチル化モノグリセリド等のグリセリド、分留ココナット(coconut) 油およびヒマシ油でありうる。
【0076】
可塑剤量は乾燥ポリマーの重量の0から50%である。
【0077】
これらは乾燥ポリマーの重量の15から25%の量で使用するのが好ましい。
【0078】
使用する可塑剤は乾燥ポリマーの重量の20%相当の量のクエン酸トリエチルが好ましい。
【0079】
*金属酸化物、シリカ、ケイ酸塩、特にケイ酸マグネシウム等の充填剤を乾燥ポリマーの重量の10から100%の量で使用する。
アクリル性誘導体と共に使用される量は好ましくはタルクの50から100%、一方エチルセルロース/エタノール溶液と共に使用される量は20から70%、好ましくは50%に等しい。
【0080】
*シリコーン誘導体等の消泡剤は活性微小球の0から0.5%の量で各種処方中へ組み入れることができる。
本発明は、処方に従った各種の型の成分に言及する各種プロセスの特定実施態様を構成する次の非限定的実施例を参照することにより一層明瞭に理解されるはずである。
【0081】
実施例1から5は、活性微顆粒の製造に使用する方法および成分を記載する。
実施例6から16は、活性微顆粒の被膜の製造に用いる方法および成分を記載する。
【0082】
これらの処方の特徴付けに用いる in vitro での溶解制御用技法は、櫂装置(型2)を伴ったUSP XXIIIモノグラフ, DISSOLUTION から直接導かれ、この櫂の速度は120RPMに設定され、溶解媒体はリン酸緩衝液(0.066M)pH=7.2、または精製水である。
【0083】
実施例1:
実施例1はパン(pan)中に活性成分を固定することにより、ミルナシプラン の用量を含有する微小顆粒の製造を記載する。710から850ミクロンの粒径を有するノンパレル1Kgを実験室規模の固形パン中へ導入する。ポリビニルピロリドンK30の20%エタノール溶液をスプレーして中性物を湿潤させ僅かな粘着性を与える。
【0084】
600ミクロンメッシュ開口を有するふるいを用いてふるいにかけた後、コア床上シャベルを使って上記ミルナシプランを排出させる。粘着する場合にはコア床中へタルクを導入してもよい。短時間乾燥後に、このサイクルを終了させるとミルナシプランが上記コアに完全に付着する
ミルナシプランがなくなるまで連続してこのサイクルを繰り返す。
【0085】
固定後に、外部の湿気からミルナシプランを隔離する目的でPVP K30溶液を用いてタルクの部分をこの微顆粒表面に析出させる。
【0086】
パンでの最終乾燥は、各サイクルの終了時に行う中間乾燥以外に、4時間に亙って実施する。
【0087】
パイロットパンまたは半工業的大きさのパン中で固定化作業を実施した。原料を8倍および56倍に増量する以外は同一手順である。

使用量(Kg) 処方割合
成分 実験室 パイロット 半工業的 (%)
パン パン パン
ノンパレル 0.832 6.658 46.60 42.62
ミルナシプラン 1.000 8.000 56.00 51.22
PVP K30 0.048 0.382 2.70 ± 2.45
(80%)
タルク 0.072 0.580 4.06 3.71
この固定作業を通じて、未被覆微顆粒当りの濃度は510μgに近く、投与可能用量100mgの場合は、約195個の微顆粒を含む組成物が得られる。
【0088】
実施例2
この実施例で採用する方法は Wurster 型のボトム・スプレー・システムを具備した流動空気床方法である。使用装置は GPCG1型の商標名「GLATT 」装置である。PVP K30の6.7%濃度イソプロパノール溶液を調製する。「Ultra-Turrax」分散デバイスを用いて10分間分散してこの溶液にミルナシプランを添加する。ミルナシプランは分散物の20.2%相当である。
【0089】
処理を通じてプロペラーミキサーで分散物を軽く撹拌する。
【0090】
粒径が500から600μm、710から850μmまたは850から1000μmの中性物1kgを Wurster 型供給原料タンク中に導入する。
【0091】
空気入り口平均温度は65℃、平均スプレー速度は20g/分、空気流速は85m /時、スプレー圧は2バールおよびスプレーノズル直径は1mmである。
【0092】
ミルナシプランの分散が終了したら、この微顆粒を65℃で流動空気床中5分間乾燥し、次いで換気タンク中45℃で24時間乾燥する。
【0093】
上記手順は商標名「GLATT 」のGPCG5型パイロット装置に置き換えられる。
【0094】
PVP K30のイソプロパノール溶液中のミルナシプラン分散体の調製は、使用量を8.4倍に拡大して上記同様の条件で実施される。
【0095】
粒径が710から850ミクロンの中性物8.4Kgを wurster型原料タンクに導入する。
【0096】
空気入り口平均温度は55℃、平均スプレー速度は150g/分、空気流速は260m /時、スプレー圧は3.5バールおよびノズル径は 1.2mmである。
【0097】
ミルナシプランの分散が終了したら、この微顆粒を空気流動床中55℃で5分間乾燥し、次いで換気オーブン中45℃で24時間乾燥する。
処方の記載:
使用量(Kg) 処方
成分 GPCG1 GPCG5 (%)

ノンパレル 1.00 8.40 38.46
PVP K30 0.40 3.36 15.38
ミルナシプラン 1.20 10.08 46.15
この固定作業を通じて、微顆粒当りの濃度は約510μgであり、ゼラチンカプセル粒径(サイズNo.1からNo.00)に応じて、60から240mgの投与可能用量が得られる。
【0098】
実施例No.3
ミルナシプランおよび賦形剤、商品名「Avicel PH 101」 の微晶質セルロース各150gの等量部を「Turbula T2」型ミキサー中で10分間混合する。
【0099】
調製された混合物を「Kenwood Major 」型遊星型ミキサー中で加湿する。
【0100】
使用液は精製水であり、かつその量を調節して塑性塊が得られるようにする。湿潤時間は5分間、混練りは3分間行う。
【0101】
得られる塑性塊を「GABLER PHARMEX 35T 」型押出機中50RPMの速度で回転する直径45mm、長さ450mmのスクリユーを用いて押出す。
【0102】
押出グリッドは1mmメッシュであり、エンドレススクリューの軸方向に配向される。
【0103】
押出は室温で行う。
【0104】
次いで得られた押出物を速度1000RPMで1分間、次いで120RPMで9分間に設定した「GABLER SPHAEROMAT SPH 250 」型 スフエロナイザー(Spheronizer )を用いて球状化する。
【0105】
換気オーブン中で残部湿気濃度が3%未満になるまで40℃の温度で乾燥を行なう。
【0106】
かくして得られた微小顆粒の粒径は1mmから1.4mm、および伸び比は0.86である。
処方の記載:

成分 使用量(g) 処方
(%)
ミルナシプラン 150 50
Avicel PH 101 150 50
この固定作業を通じて、微小顆粒当りの濃度は約500μg、ゼラチンカプセルの粒径(サイズNo.1からNo.00)に応じて、60から240mgの投与可能用量が得られる。
【0107】
実施例4:
同様この実施例に採用する手法は押出−球状化である。しかし、実施例3とは異なって押出はスクリュウーに半径方向で行う。
【0108】
記載された二種の処方の関数としての性質および量が異なる異種成分の混合を定速度で5分間「LODIGE(R)」造粒機中で行う。
【0109】
湿潤液は精製水であり、この水は処方に応じて上記塊の15から18%に相当する。
【0110】
プラスチック塊は半径方向に押出され、直径1mmのグリッドを通じて定速で押出される。
【0111】
得られる押出物は「Colette Marumerizer 」型スフエロナイザー中で500gバッチで5から10分間、処方に応じて球状化する。
【0112】
得られる微顆粒は換気オーブン中40℃で24時間乾燥する。
処方の記載:

FESR1 FESR2
成分 使用量 処方 使用量 処方
(g) (%) (g) (%)
Avicel 250 50 93.75 18.75
PH102
Avicel 31.25 6.25
CL611
ミルナシプラン 250 50 375.00 75.00
この固定操作を通じて、微顆粒当りの濃度は400μgまたは1160μgであり、ゼラチンカプセルの粒径(サイズNo.1からNo.00)に応じて、60から240mgの投与可能用量に至る。
【0113】
実施例No.5
実施例No.5ではミルナシプラン用量を含む微顆粒の製造を、空気流動床中での球造粒により実施する。
【0114】
この装置は、原料タンク壁からの距離が空気受入調節を可能にするような回転デイスクが特徴である。デイスクの回転と上昇空気流との共同作用下に、粒子はらせん運動にしたがう。同時に、湿潤用液体は混合物に対して接線方向にスプレーされる。これらの操作の組合わせにより球粒子が生産される。
【0115】
ミルナシプラン250gと「Avicel PH 101 」250gから成る混合を上記原料タンク中で3分間実施する。
【0116】
空気流速は100m /時、回転デイスクは180RPMで回転させる。
【0117】
同一装置内部で、この塊の湿潤を純水の接線方向へのスプレーで行う。
【0118】
スプレー速度は20g/分、デイスク回転速度は180RPMから1分毎に180RPM増加させて1080RPMに高める。
【0119】
空気入り口温度は50℃、スプレー圧は2バール、ノズル直径は1.2mmである。 混合物の湿潤を通じて、タンクの円滑な円筒壁上を転がる粒状物を与えながら 粒集塊は、球状外観を呈しながら稠密化する。
【0120】
一度微顆粒が得られたら、回転タンク中でこれらを60℃で10分間乾燥し、排気オーブン中40℃で12時間さらに乾燥する。
【0121】
これらの微顆粒は粒径分布が700から1400ミクロンで、伸び係数は0.85により特徴付けられる。
処方の記載

成分 使用量 処方
(g) (%)
Avicel PH101 250 50
ミルナシプラン 250 50
この固定操作を通じて、微顆粒当りの濃度は625μgに近く、ゼラチンカプセルの粒径(サイズNo.1からNo.00)に応じて、60から240mgの投与可能用量に至る。
【0122】
実施例6から16は微顆粒の被覆の実施に用いる方法と成分を記載する。
【0123】
実施例No.6:
実施例No.2記載の方法で調製した微顆粒を、同じ技術的方法を用いて被覆する。
【0124】
商品名「Eudragit RS100」のフイルム形成性ポリマー180gを80%イソプロパノールおよび20%アセトンから成る有機溶剤1500g中に溶解する。
【0125】
可塑剤としてのフタル酸ジエチル27gをこの溶液に添加する。
【0126】
抗粘着剤として作用するタルク90gを上記と同じ組成の有機溶剤750gに加える。このタルク部分は「ultra-turrax」型ポリ分散デバイスにより分散させる。
【0127】
この分散物を「Eudragit RS100」溶液に配合し、スプレー期間を通じてプロペラーミキサーで撹拌を維持する。
【0128】
空気入り口平均温度は45℃、平均スプレー速度は10g/分、空気流速は85m /時、スプレー圧は1.5バール、ノズル径0.8mmである。
【0129】
微顆粒上に析出する被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は活性微顆粒の重量の20、25または30%相当でありうる。
【表1】

【0130】
未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が112、141および169μm(表面質量は4.74、5.93および7.12mg/cmに等しい)のこれらの処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【0131】
実施例No.7:
この実施例と上記実施例との主たる差異は、使用するフイルム形成性ポリマーが商品名 「Eudragit RS30D」としての水性分散物で提供され、可塑剤がクエン酸トリエチルであり、ノンパレルの粒径が850から1000ミクロンであることである。
【0132】
クエン酸トリエチル19gを 「Eudragit RS30D」水性分散物417gにゆっくり撹拌しながら混合する。「ultra-Turrax」型ポリ分散デバイスを用いて分散したタルク50gを純水400g中に導入する。タルクの均一分散物が得られたら、これを最初の調製物に加え、スプレーの全期間を通じてゆるたかな撹拌を維持する。
【0133】
空気入り口平均温度は50から55℃、平均スプレー速度は10g/分、空気流速は85m /時、スプレー圧は2バール、ノズル径0.8mmである。
【0134】
微顆粒上に析出する被覆液量に応じて、被膜ポリマーの量は未被覆微小顆粒の20または25重量%相当でありうる。
【表2】

【0135】
未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が780μg、フイルム厚が151から188μm(表面質量は5.5および6.85mg/cm に等しい)のこれらの処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【0136】
実施例No.8:
この実施例と上記実施例との主たる差異は、使用するフイルム形成性ポリマーが 「Eudragit RS30D」ではなく商品名 「Eudragit NE30D」であり、ポリマーのガラス転移温度が低いので可塑剤は用いず、かつ乾燥ポリマーの重量基準で75%タルクを使用し、ノンパレルの粒径が710から850ミクロンであることである。
【0137】
タルク65.6gを純水323.2g中に「Ultra-turrax」型ポリ分散デバイスを使用して分散させる。
【0138】
均一分散物が得られたら、プロペラーミキサーでゆっくり撹拌しながら「Eudfagit NE30D」291.7g中へこれを混合する。得られた分散物をスプレーの間攪拌する。
【0139】
空気入り口平均温度は35℃、平均スプレー速度は10g/分、空気流速は110m /時、スプレー圧は2バール、ノズル径0.8mmである。
【0140】
微顆粒上に析出した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微小顆粒の10、12.5、15、17.5重量%相当でありうる。
【表3】

【0141】
未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が51から89μm(表面質量は2.15および3.94mg/cmに等しい)の10お よび17.5%を有するこれらの処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【0142】
一方、未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が63および76μmに近く(表面質量は2.81および3.37mg/cmに等 しい)、12.5%おび15%ポリマー含有処方は in vitro における上記目標を予想外にも達成する。
【0143】
60から240mgの単位用量、一層具体的にはミルナシプラン100mgおよび150mgを含有するこれらの処方はサイズNo.1またはNo.0+のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0144】
実施例No.9
実施例No.9が上記実施例と異なる主たる点は、被覆用ポリマーがメタクリル酸およびエタクリル酸アクリル性の共重合体ではなく、24.5から29.5%の濃度の水性分散物形態のエチルセルロースであることにある。この分散物は「Aquacoat ECD 30 」として市販され、かつ界面活性剤としてのラウリル硫酸ナトリウム0.9から1.7%、および安定剤としてのセチルアルコール1.7から3.3%量から成る。
【0145】
「Aquacoat ECD」 334gを純水246g中にプロペラーミキサーでゆるやかに撹拌しながら混合し、次いで可塑剤としてのクエン酸トリエチル20gをこの分散物に添加する。可塑剤の分布を良好にするために,スプレー開始に先立って30分間撹拌を継続し、スプレー間を通じて撹拌を保つ。
【0146】
空気入り口平均温度は52.5℃、平均スプレー速度は10g/分、空気流速は85m /時、スプレー圧は2バール、ノズル径0.8mmである。
【0147】
微顆粒上に析出した被覆液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微顆粒の10、15、または20重量%相当でありうる。
【0148】
スプレーの終点では、空気流動床中の乾燥を40℃で5分間行う。次いで微顆粒を出し、排気オーブン中40℃で24時間乾燥する。
【0149】
微顆粒上に沈積した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微顆粒の10、15または20重量%相当である。
【表4】

【0150】
微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が75、113および150μm(表面質量は2.74、4.11および5.48mg/cmに 等しい)のこれらの処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【0151】
実施例No.10:
この実施例が上記実施例と異なる点は、エチルセルロースの水性分散物が「Surelease 」として市販され、その組成が「Aquacoat ECD 30 」とは異なることにある。
【0152】
この分散物は、エチルセルロース;セバシン酸ジブチルもしくは分別ココナッツ油(商品名「miglyol 」)である可塑剤;オレイン酸を安定化する共可塑剤;および水性水酸化アンモニウム塩基から成る。
【0153】
被覆用分散物の調製は、「Surelease E-7-7050 」400gをプロペラーミキサーでゆっくり撹拌しながら純水915g中に混合して実施する。
【0154】
微顆粒上に析出した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微顆粒の10、15または20%相当でありうる。
【0155】
微顆粒の乾燥ならびに被覆作業は実施例10の記載と同一態様で行う。
【表5】

【0156】
未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が52および103μm(表面質量は2.27および4.54mg/cmに等しい)に等 しい、10および20%ポリマーを含む処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【0157】
一方、未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が77.5μmに等しく(表面質量は3.41mg/cmに等しい)、15%ポリ マー含有処方は in vitro における上記目標を予想外にも達成する。
【0158】
60から240mgの単位用量、一層具体的にはミルナシプラン110mgおよび220mgを含有するこれらの処方はサイズNo.1またはNo.00のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0159】
実施例No.11:
この実施例が実施例No.9およびNo.10と異なる点は、被覆用ポリマのエチルセルロースが最早分散物形態ではなく、フイルム形成性ポリマーのエタノール溶液の形態で提供されることである。
【0160】
エチルセルロース50gを激しく撹拌しながら(プロペラーミキサー)エタノール900g中にゆっくり配合する。混合物を撹拌しながら1時間保持する。 分散物の均質化に必要な時間を通じて、タルク25gを「Ultra-turrax」型ポリ分散デバイスを用いてエタノール300g中に分散させる。
【0161】
可塑剤セバシン酸ジブチル10g、およびタルク分散物をエチルセルロースのエタノール溶液中にプロペラーミキサーでゆるやかに撹拌しながら添加する。この撹拌はスプレー期間を通じて維持する。
【0162】
被覆操作を通じて、空気入り口平均温度は40℃、平均スプレー速度は11g/分、平均空気流速は85m /時、スプレー圧は2バール、ノズル径0.8mmである。
【0163】
次いでこの微顆粒を空気流動床中35℃で5分間乾燥する。排気オーブン中で追加の乾燥を40℃で24時間行う。
【0164】
微顆粒上に析出した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微顆粒の5、7.5または10重量%相当である。
【表6】

【0165】
未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が54μm(表面質量は2.32mg/cmに等しい)に等しく、10%ポリマーを含む 処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【0166】
一方、未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が27および40μmに等しく(表面質量は1.16おび1.74mg/cmに等 しい)、5および7.5%ポリマー含有処方は in vitro における上記目標を予想外にも達成する。
【0167】
60から240mgの単位用量、一層具体的にはミルナシプラン60mgから240mgを含有するこれらの処方はサイズNo.3またはNo.1のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0168】
実施例No.12:
この実施例が実施例11から異なる点は、空気流動床中で F2207を固定する作業に使用するノンパレルの粒径が500から600ミクロンで、710から850ミクロンではなく、かつ可塑剤がクエン酸トリエチルの代わりにセバシン酸ジブチルであることである。
【0169】
微顆粒上に析出した被覆液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微小顆粒の5、7.5または10重量%相当でありうる。
【表7】

【0170】
微顆粒当りのミルナシプラン濃度が175μg、フイルム厚が12μmに等しい(表面質量は0.77mg/cmに等しい)、5%ポリマーを含む処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【0171】
一方、微顆粒当りのミルナシプラン濃度が175μg、フイルム厚が18および28μmに等しく(表面質量は1.15および1.54mg/cmに等しい)、7.5および10%ポリマー含有処方は予想外にも in vitro における上記目標を達成する。
【0172】
60から240mgの単位用量、一層具体的にはミルナシプラン120mgを含有するこれらの処方はサイズNo.1またはNo.0+のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0173】
実施例No13:
この実施例が上記実施例と異なる点は、ミルナシプランの固定が実施例2の代わりに実施例1に従って実施される点である。一方、被膜組成は実施例11記載と同一である。
【0174】
操作条件は空気入り口平均温度が50℃に修正される。
【0175】
微顆粒上に析出した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微小顆粒の5、7.5または10重量%相当である。
【表8】

【0176】
微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が28、43、および57μmに等しく(表面質量は1.19、1.79および2.38mg/cmに等しい)、5、7.5および10%エチルセルロース含有処方FEW 73は in vitro における上記目標を予想外にも達成する。pH7.2でリン酸緩衝液 中に溶解する場合の平均運動曲線を添付図1に示す。
【0177】
60から240mgの単位用量、一層具体的にはミルナシプラン60mgおよび240mgを含有するこれらの処方はサイズNo.3またはNo.00のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0178】
実施例の.14:
この実施例が前記実施例と異なる点は、微小顆粒を被覆する作業を「GLATT GPCG5 」型パイロット装置を用いて実施する点にある。各種成分の割合は15倍される。
【0179】
空気入り口平均温度は52℃に設定し、平均スプレー速度は110g/分であり、空気平均流量は300m /時、スプレー圧は3バール、およびノズル径は1.2mmである。
【0180】
微顆粒上に析出した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微小顆粒の5、7.5または10重量%相当でありうる。
【表9】

【0181】
未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μg、フイルム厚が28、43、および57μmに等しく(表面質量は1.19、1.79および2.38mg/cmに等しい)、5、7.5および10%エチルセルロース含有処方95 84は in vitro における上記目標を予想外にも達成する。pH7.2でリン酸緩衝液中にインビトロで溶解する場合の平均運動曲線を添付図2に示す。
【0182】
60から240mgの単位用量、一層具体的にはミルナシプラン100mgおよび180mgを含有するこれらの処方はサイズNo.1またはNo.0+のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0183】
加えて、ブリスターパックPVC(250μm)/PVDC(40g/m )、アルミニウム(20μm)中に包装したこれらの処方物は30℃/70%RHで少なくとも6ケ月安定である。
【0184】
実施例No.15:
この実施例が前記実施例と異なる点は、微小顆粒を被覆する作業を 「GLATT GPCG120」 型半工業装置を用いて実施する点である。各種成分の割合は実施例No.14に比べて3.6倍され、実施例13に比べて54倍増加される。
【0185】
各種作業パラメータは結果的に修正する。
【0186】
微顆粒上に析出した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微顆粒の7.5および10重量%相当である。
【表10】

【0187】
未被覆微顆粒当りのミルナシプラン濃度が510μgを含むバッチ9658/E1および9673/E1は in vitro における上記目標を予想外にも達成する。溶解する場合の対応平均運動曲線を添付図3に示す。
【0188】
60から240mg、および更に具体的にはミルナシプラン60、120および240mgの単位用量を含むこれらの処方はサイズNo.3、No.1またはNo.00のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0189】
実施例No.16:
実施例16が上記全実施例と異なる点は、活性微顆粒が実施例No.3に従って調製され、すなわち軸押出後の球状化により作られることである。被覆作業および被覆溶液調製は上記実施例に従って実施される。
【表11】

【0190】
微顆粒当りのミルナシプラン濃度が500μgを含み、フイルム厚が21および28μmに等しい(表面質量は1.25および1.67mg/cmに等し い)、7.5および10%ポリマーを含有処方FEW61は in vitro における上記目標を予想外にも達成する。
【0191】
60から240mg、および一層具体的にはミルナシプラン60および240mgの単位用量を含むこれらの処方はサイズNo.3、No.1およびNo.0+のゼラチンカプセル中に収納できる。
【0192】
実施例No.17:
この実施例が上記実施例と異なる点は、活性微小顆粒が実施例No.5に従って調製され、すなわち空気流動床中の回転造粒により作られることである。
【0193】
被覆作業および被覆分散物調製は上記実施例10に従って実施されるが、この場合、可塑剤がセバシン酸ジブチルの代わりに「Miglyol 」である「Surelease E-7-7060」が採用される。
【0194】
微小顆粒上に析出した被膜液量に応じて、乾燥被膜ポリマーの量は未被覆微小顆粒の15および20重量%相当でありうる。
【表12】

【0195】
微顆粒当りのミルナシプラン濃度が500μgを含み、フイルム厚が65および87.5μmに等しく(表面質量は3.13および4.2mg/cmに等 しい)、15%および20%ポリマー含有処方は in vitro における上記目標を達成し得ない。
【図面の簡単な説明】
【0196】
【図1】
【図2】
【図3】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の微顆粒が集まったマルチ粒子形態で提供され、かつミルナシプランが60ないし240mgの1日1回用量で径口投与される長期放出性ガレヌス製剤形態であって、各微顆粒が結合剤ならびに150から1000μgのミルナシプランを含有する粒径200から2000μmのスクロースおよび/または澱粉コアを含む活性微小球を有し、また水不溶性であるが生理学的液体には浸透性の少なくとも一種のポリマーに基づく厚さ20から100μmのフイルムで各微顆粒が被覆されて成り、上記ガレヌス製剤形態が次のパターン:
*2時間での放出用量が10から55%
*4時間での放出用量が40から75%
*8時間での放出用量が70から90%
*12時間での放出用量が80から100%
に該当する in vitro での放出を可能ならしめる、上記長期放出性ガレヌス製剤形態。
【請求項2】
ミルナシプランの投与可能な単位用量が一層具体的には60から240mg、かつさらに具体的には120mgである、請求項1記載のガレヌス製剤形態。
【請求項3】
ミルナシプランがそのCis−D鏡像異性体の治療的当価用量の形態で使用されることを特徴とする、請求項1および2のいずれかに記載のガレヌス製剤形態。
【請求項4】
パンまたは空気流動床中で作られた未被覆活性微小球が、粒径200から2000μm、一層正確には500から1000μmのノンパレルから得られる、請求項1から3のいずれか一項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項5】
ノンパレルがスクロースおよび/または澱粉、好ましくはスクロース約75%および澱粉約25%から成ることを特徴とする、請求項4記載のガレヌス製剤形態。
【請求項6】
未被覆活性微小顆粒が押出−球状化により得られることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項7】
押出−球状化作業を通じて、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ラクトース、澱粉、 モノ−またはジ−またはトリグリセリド、グガアールゴム、アラビアゴム、トラガカントゴム、ペクチン、アルギネートおよびこれらの混合物から選択された結合剤が使用されることを特徴とする、請求項6記載のガレヌス製剤形態。
【請求項8】
使用結合剤が25から75%、一層正確には50%に等しい質量基準割合の微晶質セルロースであることを特徴とする、請求項7記載のガレヌス製剤形態。
【請求項9】
押出−球状化作業を通じて、純水、エタノール、イソプロパノールおよびこれらそれぞれの混合物から選択される湿潤用溶剤が用いられることを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項10】
使用結合剤が、エタノール、CH Cl 、アセトン、イソプロパノールおよびこれらの混合物の溶液中の、50,000Daに近い分子量のPVPであり、このPVPの質量が湿潤用溶液の質量の3から50%、好ましくは約20%相当であり、かつ好ましくは未被覆活性微小球の質量の2から4%相当であることを特徴とする、請求項4記載のガレヌス製剤形態。
【請求項11】
未被覆活性微小球の重量基準で0.5から20%、好ましくは3から4%の量のタルク等の抗粘着剤を、微小球がさらに含むことを特徴とする、請求項10記載のガレヌス製剤形態。
【請求項12】
使用結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースまたはヒドロキシプロピセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアールゴム、ペクチン、アルギネート、スクロース溶液、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項4記載のガレヌス製剤形態。
【請求項13】
質量基準量で10から40%、好ましくは20%の量の、イソプロパノール中に分散するミルナシプランを、質量基準量で40から50%、一層正確には46%のノンパレル上にスプレーすることを特徴とする、請求項1から4および10から12のいずれか一項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項14】
粒径710から850μmのノンパレルを用いて、ミルナシプラン440から555μgを含む未被覆活性微小球が得られることを特徴とする、請求項13記載のガレヌス製剤形態。
【請求項15】
粒径850から1000μmのノンパレルを用いて、ミルナシプラン680から850μgを含む未被覆活性微小球が得られることを特徴とする、請求項13記載のガレヌス製剤形態。
【請求項16】
粒径500から600μmのノンパレルを用いて、ミルナシプラン150から185μg、一層正確にはミルナシプラン170μgを含む未被覆活性微小球が得られることを特徴とする、請求項13記載のガレヌス製剤形態。
【請求項17】
微顆粒を被覆するためのフイルムが、水性分散物中のポリ(エタクリレート、メチルメタクリレート)型の一種または2種以上のメタクリル共重合体または有機溶剤もしくは水性分散物中のポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート、トリメチルアンモニウムクロリド、メチルメタクリレート)型の一種または2種以上のメタクリル共重合体から成る被覆剤を用いて得られ、使用する乾燥ポリマーの質量が好ましくは微顆粒の質量の5から50%であることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項18】
乾燥エキスが微顆粒の重量の5から30%相当である水性溶液中のアルキルセルロースから、被覆剤が成ることを特徴とする、請求項16記載のガレヌス製剤形態。
【請求項19】
乾燥エキスが微顆粒の重量の2.5から50%相当である溶剤または混合有機溶剤中のアルキルセルロース溶液から、被覆剤が成ることを特徴とする、請求項16記載のガレヌス製剤形態。
【請求項20】
タルク、金属酸化物またはシリカから選択される抗粘着剤を被覆剤が含むことを特徴とする、請求項17記載のガレヌス製剤形態。
【請求項21】
クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、トリアセチン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、分留ココナッ油およびヒマシ油から選択された可塑剤を、被覆剤が含むことを特徴とする、請求項17から20のいずれか一項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項22】
空気流動床中で実施される被覆作業には、微小球重量基準で3から15%および好ましくは4から12.5%の乾燥ポリマー濃度のエチルセルロース型被覆剤のエタノール溶液が関与し、20から80μmのフィルム厚が形成される、請求項1から16のいずれか一項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項23】
乾燥ポリマー重量基準で15から25%、好ましくは約20%に等しい量のクエン酸トリエチルまたはセバシン酸ジブチルの可塑剤を、エチルセルロースに基づく被覆フイルムが含むことを特徴とする、請求項22記載のガレヌス製剤形態。
【請求項24】
乾燥ポリマー重量基準で20から70%、好ましくは約50%に等しい量のタルク等の充填剤を、エチルセルロースに基づく被覆フイルムが含むことを特徴とする、請求項23記載のガレヌス製剤形態。
【請求項25】
空気流動床中で実施するフイルム被覆作業では、微小球重量基準で5から30%、好ましくは12.5から17.5%の乾燥ポリマー濃度のエチルセルロースの被覆剤の水性懸濁物が関与し、60から90μmのフイルム厚が形成されることを特徴とする、請求項1から16のいずれか1項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項26】
空気流動床中で実施するフイルム被覆作業では、微小球重量基準で10から20%、特に12.5から15%の乾燥ポリマー濃度のポリエチルアクリレートメチルメタクリレート型被覆剤の水性分散物が含まれ、60から80μmのフイルム厚が形成されることを特徴とする、請求項1から16のいずれか1項記載のガレヌス製剤形態。
【請求項27】
ポリマー被覆剤の乾燥重量基準で20から70%、好ましくは約50%に等しい濃度の充填剤特にタルクを、被覆フイルムが含むことを特徴とする、請求項25および26のいずれかに記載のガレヌス製剤形態。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−163447(P2010−163447A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−53612(P2010−53612)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【分割の表示】特願平10−511337の分割
【原出願日】平成9年8月26日(1997.8.26)
【出願人】(500033483)ピエール、ファーブル、メディカマン (73)
【Fターム(参考)】