説明

メイクアップ化粧料

【課題】塗布時にみずみずしい感触を持ち、粉体分散性に優れたメイクアップ化粧料を提供する。
【解決手段】(A)2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩、アクリル酸及び/又はそのエステル、並びにN,N−ジメチルアクリルアミドを構成単位として含むクロスポリマーと、(B)親水性処理粉体とを含有することを特徴とするメイクアップ化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メイクアップ化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚に対してみずみずしい感触を付与する化粧料は非常に大きな魅力となり、その使用感の良さからそのような水系化粧料はスキンケア製品だけでなく、メイクアップ製品でも幅広く用いられている。
従来、メイクアップ製品に代表される粉体を含有する化粧料として、水中油型乳化化粧料があり、みずみずしくさっぱりした使用感を有することから、乳化型ファンデーション等に好適に適用されている。
【0003】
しかし一般に粉体を配合した系では増粘し難い傾向がみられ、また使用感触が悪い、化粧もちが悪い、安定性が悪いといった問題がある。
【0004】
そこで安定性を改善するために、粉体を含有する水中油型乳化化粧料に増粘剤を配合することが一般的である。従来、化粧料に配合される増粘剤としてキサンタンガム等の天然高分子、アクリル酸ポリマー、カルボキシビニルポリマー等の合成高分子、モンモリロナイト等の粘土鉱物等が用いられていた。特に、アクリル酸ポリマーやカルボキシビニルポリマーはみずみずしい感触を有することから非常に好まれ、多用されているが、粉体を含有する系での粘度維持は実質的に不可能であった。これは、粉体が部分的に電離する性質をもち、その部分的電離部分が前述の増粘剤のファンデルワールス力に起因する架橋構造を壊すためである。
【0005】
そこで、近年、前述のようなファンデルワールス力に起因する架橋構造を持たない水溶性増粘剤として、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル、並びにN,N−ジメチルアクリルアミドを構成単位として含むクロスポリマーが開発されている。この水溶性増粘剤を含有した化粧料は、みずみずしい感触を有し、かつその膨潤機構が静電反発と疎水性相互作用からなるという特徴を持つため、粉体との併用が可能であり、ファンデーション等の化粧料に配合されている(特許文献1参照)。特にその疎水性相互作用のみを利用することができれば、粉体が高配合である場合でも、より安定的な化粧料を提供することができる。これを実現する方法として、これまでこの増粘剤を高濃度領域で用いることにより、より疎水性相互作用が支配的な環境を作り出す方法が取られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第08/087326号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、このクロスポリマーを高濃度含有する領域では、粘性が高く、粉体を分散させるのが困難であり、分散不良から肌へ塗布した際のムラ付き、付着性の悪さなどの欠点が生じることが判明した。この欠点を解消するため、顔料分散剤の使用や工程改良を行ってきたが、処方や工程の限定を生じることとなり、十分満足の得られる解決には至っていない。
従って、本発明の課題は、塗布時にみずみずしい感触を持ち、粉体分散性に優れたメイクアップ化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本発明者は、前記のクロスポリマーと粉体とを含有するメイクアップ化粧料の粉体分散安定性について種々検討したところ、粉体として親水化処理された粉体を用いることにより、粉体分散性が顕著に向上し、かつみずみずしい感触を有するメイクアップ化粧料が得られることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、(A)2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル並びにN,N−ジメチルアクリルアミドを構成単位として含むクロスポリマーと、(B)親水性処理粉体とを含有することを特徴とするメイクアップ化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のメイクアップ化粧料は、みずみずしい感触を持ち、粉体分散性に特に優れているが、保存安定性、仕上がりの均一さ、保湿性、安全性(低刺激性)にも優れている。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に用いられる水溶性増粘剤は、(A)2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル、並びにN,N−ジメチルアクリルアミドを構成単位として含むクロスポリマーである。ここで(メタ)アクリル酸のエステルとしては、アルキル(メタ)アクリレート、アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートとしては、C6-20アルキル(メタ)アクリレートが挙げられ、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート等が好ましく、ラウリル(メタ)アクリレートがより好ましい。また、アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレートとしては、C6-20アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレートが挙げられ、ラウリルポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ミリスチルポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、パルミチルポリオキシエチレン(メタ)アクリレート等が好ましく、ラウリルテトラオキシエチレン(メタ)アクリレートがより好ましい。なお、(メタ)アクリル酸のエステルは、2種以上が含まれていてもよい。また、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の塩としてはアンモニウム塩が好ましい。
【0012】
より好ましいクロスポリマーの例としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩と、C6-20アルキル(メタ)アクリレート及び/又はC6-20アルキルポリオキシエチレン(メタ)アクリレートと、N,N−ジメチルアクリルアミドとの共重合体が挙げられる。
具体的なクロスポリマーとしては、(2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸アンモニウム/N,N−ジメチルアクリルアミド/ラウリルテトラオキシエチレン(メタ)アクリレート)クロスポリマー、(2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸アンモニウム/N,N−ジメチルアクリルアミド/ラウリル(メタ)アクリレート/ラウリルテトラオキシエチレン(メタ)アクリレート)クロスポリマー等が挙げられる。市販品の例としては、SEPPIC社製のSepiMAX ZENを挙げることができる。
【0013】
これらの水溶性増粘剤は、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩と、1種又は2種以上の(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステルと、N,N−ジメチルアクリルアミドを共重合させることにより得ることができる。
【0014】
本発明のメイクアップ化粧料における(A)水溶性増粘剤の含有量は、メイクアップ化粧料の総量を基準として0.1〜5質量%が好ましく、0.15〜3質量%がより好ましく、0.5〜2質量%がさらに好ましい。(A)水溶性増粘剤をこの範囲とすることにより、塗布時のみずみずしさに優れるとともに、高濃度配合による塗布時の感触が重くならず、塗布時の伸びにくさ、肌へのむら付きもない。
【0015】
本発明に用いられる(B)親水性処理粉体は、化粧料用粉体を各種の親水性成分、例えば親水性増粘剤、親水性樹脂、無機ケイ酸系化合物で被覆したものである。被覆処理に用いられる親水性成分の具体例としては、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、デオキシリボ核酸(DNA)及びその塩等の動物系高分子;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールシラン等のポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子など、さらに、シリカなど無機ケイ酸系化合物などが挙げられる。このうち、粉体分散性、肌への付着性の良さの点から、植物系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、動物系高分子及び無機ケイ酸系化合物が好ましく、メトキシPEG−10プロピルトリメトキシシラン等のポリエチレングリコールシラン(PEGシラン)、DNA、寒天及びシリカがさらに好ましい。これらの親水性成分は1種でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
本発明で親水性処理に用いられる粉体としては、化粧品一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず用いることができる。具体的には、酸化チタン、黒酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類;オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類;ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース等の有機粉体類;シリカ、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類;微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
【0017】
これらの粉体に対する親水性成分の処理量は、粉体に充分な親水性を付与する点及び分散性の点から、粉体100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜25質量部がさらに好ましい。
【0018】
本発明のメイクアップ化粧料における(B)親水性処理粉体の含有量は、メイクアップ化粧料の総量を基準として0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜25質量%がより好ましい。(B)親水性処理粉体の含有量がこの範囲であると、粉体配合による発色性が良好であり、メイクアップ化粧料として十分な化粧効果が得られ、化粧持続性も充分であり、また十分に粉砕を分散することができ、乳化安定性も良好である。本発明のメイクアップ化粧料は、粉体分散性に優れるため粉体を高配合することが可能であり、ベースメイクアップ化粧料として使用する場合には、カバー力を考慮し、(B)親水性処理粉体をメイクアップ化粧料の総量を基準として、10〜30質量%含有することができる。
【0019】
本発明のメイクアップ化粧料においては、上記した必須構成成分の他にこれらの所望する形態や剤型に応じて通常公知の基剤成分等を、その配合により本発明の所期の効果を損なわない範囲で広く配合して用いることができる。例えば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリル酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、オリーブ油、マカデミアナッツ油、ヒマワリ油、ラノリン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ビースワックス、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ジメチルポリシロキサン、ポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の油性原料;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ラウロイルジエタノールアミド、ショ糖脂肪酸エステル、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリエーテル変性シリコーン等の界面活性剤;ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、ビタミンEアセテート、ビタミンH、センブリ抽出物、グリチルレチン酸、パントテニルエチルエーテル等の薬効成分;パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、〔4−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル−3−メチルブチル〕−3,4,5,−トリメトキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤;アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム等の金属イオン封鎖剤;安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等の防腐剤;アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等の酸化防止剤;乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等のpH調整剤;保湿剤、皮膜剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、皮膚栄養剤、香料、色剤、水等を適宜本発明のメイクアップ化粧料中に配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造することができる。
【0020】
本発明のメイクアップ化粧料は、粉体が安定に分散されており、みずみずしい感触を有することから、水中油型乳化化粧料の形態とするのが好ましい。より具体的には、水中油型タイプのファンデーション、メイクアップベース、化粧下地、コンシーラー等のベースメイクアップ化粧料、アイシャドウ、ハイライト、チーク、マスカラ等のポイントメイクアップ化粧料、BBクリーム等のスキンケア化粧料にベースメイクの機能を付与したもの等とするのがより好ましい。
【実施例】
【0021】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0022】
実施例に先立ち、各実施例で採用した評価方法及び試料の調製方法を説明する。
【0023】
<評価方法>
(1)使用特性評価試験
女性パネル20名に、実施例、比較例の各試料を塗布してもらい、「みずみずしく軽い感触である」と回答した人数に従って使用特性を評価した。
評価基準は下記の通りである。
【0024】
○:15人以上
△:7〜14人
×:6人以下
【0025】
(2)粉体分散性試験
実施例、比較例の各試料(組成物)について色しま状態を目視で観察し、下記の評価基準に基づいて評価した結果を総合評価した。
(評価)
○:試料(組成物)には色しまが見られなかった
△:試料(組成物)には色しまがあまり見られなかった
×:試料(組成物)には色しまが見られた
【0026】
<水中油型乳化化粧料の調製方法>
水相成分を80℃に加熱し、あらかじめ80℃に加熱しておいた油相成分を添加し、乳化後30℃まで冷却し、粉末を分散させ、目的の水中油型乳化化粧料を得る。
【0027】
実施例1〜2、比較例1(水中油型乳化化粧料)
表1記載の組成の水中油型乳化化粧料を上記の調製方法により製造し、上記各種試験を実施した。その結果を併せて表1に示す。
【0028】
【表1】

【0029】
表1に示すように実施例1〜2の水中油型乳化化粧料は、使用特性、及び粉体分散性の点において、(B)親水性処理粉体を含まない比較例1の水中油型乳化化粧料より優れている。
【0030】
実施例3 メイクアップベース
(質量%)
1. 自己乳化型モノイソステアリン酸グリセリン 1.0
2. モノイソステアリン酸ソルビタン 1.0
3. ステアリルアルコール 1.0
4. メトキシケイヒ酸オクチル 7.5
5. ジメチルポリシロキサン(100mm2/s) 0.5
6. α−オレフィンオリゴマー 4.0
7. ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル) *3 2.0
8. SepiMAX ZEN 0.6
9. グリセリン 4.0
10.PEG−4 5.0
11.ソルビン酸 0.05
12.エデト酸二ナトリウム 0.1
13.メチルパラベン 0.25
14.フェノキシエタノール 0.4
15.精製水 残 量
16.PEGシラン・シリカ被覆処理酸化チタン*1 2.0
17.PEGシラン・シリカ被覆処理酸化鉄*1 0.5
18.PEGシラン・シリカ被覆処理タルク*1 1.0
19.ガラス末 0.5
20.ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
*3;商品名:Plandool−H、日本精化社製
【0031】
製造方法
成分8〜15及び20を80℃に加熱し、あらかじめ80℃に加熱しておいた成分1〜7を添加し、乳化後30℃まで冷却し、成分16〜19の粉体を分散させ、目的の水中油型乳化化粧料(メイクアップベース)を得る。
【0032】
実施例4 水中油型乳化ファンデーション
(質量%)
1. ステアリン酸 0.5
2. モノステアリン酸グリセリル 1.5
3. ベヘニルアルコール 0.5
4. α−オレフィンオリゴマー 14.0
5. ジメチルポリシロキサン(20mm2/s) 1.0
6. ロドデンドロール 3.0
7. SepiMAX ZEN 1.0
8. ベントナイト *4 0.1
9. グリセリン 10.0
10.クロルフェネシン 0.2
11.ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
12.ジメチコン/ビニルジメチコン(クロスポリマー)水分散液 *5 1.0
13.精製水 残 量
14.フェノキシエタノール 0.4
15.PEGシラン・シリカ被覆処理酸化チタン *1 7.0
16.PEGシラン・シリカ被覆処理酸化鉄 *1 2.0
17.PEGシラン・シリカ被覆処理タルク *1 2.0
18.シリカ 0.5
*4;商品名:クニピアG4、クニミネ工業社製
*5;商品名:PF−2001 Powder in Fluid Emulsion 、東レ・ダウコーニング社製
【0033】
製造方法
成分7〜14を80℃に加熱し、あらかじめ80℃に加熱しておいた成分1〜6を添加し、乳化後30℃まで冷却し、成分15〜18の粉末を分散させ、目的の水中油型乳化ファンデーションを得る。
【0034】
実施例5 ジェル状化粧下地
(質量%)
1. モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 0.3
2. ポリオキシエチレン(60)硬化ひまし油 0.8
3. メトキシケイヒ酸オクチル 6.0
4. ブチルメトキシベンゾイルメタン 1.5
5. ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
6. フェニルトリメチコン *6 2.0
7. ジメチルポリシロキサン(6mm2/s) 1.0
8. イソノナン酸イソノニル 1.0
9. エタノール 8.0
10.ブチレングリコール 2.0
11.ジプロピレングリコール 1.0
12.(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.1
13.SepiMAX ZEN 0.15
14.アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 *7 0.3
15.水酸化カリウム 0.2
16.グレチノール 0.1
17.シルクエキス 0.1
18.セルロース末 0.1
19.寒天被覆処理雲母チタン 0.5
20.精製水 残 量
*6;商品名:SH−556、東レ・ダウコーニング社製
*7;商品名:PEMULEN TR−1、Lubrizol Advanced
Materials,Inc.社製
【0035】
製造方法
常温にて成分9〜14及び20に成分15を加え中和、膨潤させ、そこに成分16〜19を加え分散する。さらに1〜8を加え分散し、目的のジェル状化粧下地を得た。
【0036】
実施例6 サンスクリーン
(質量%)
1. メトキシケイヒ酸オクチル 7.0
2. ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 0.5
3. ミリスチン酸イソセチル 5.0
4. シクロメチコン*8 4.0
5. (ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.5
6. SepiMAX ZEN 0.2
7. 精製水 10.0
8. エタノール 10.0
9. (アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー *9
2.0
10.グリセリン 2.0
11.エデト酸二ナトリウム 0.02
12.酵母エキス 0.1
13.オリーブ葉エキス 0.1
14.オトギリソウエキス 0.1
15.アスコルビン酸硫酸二ナトリウム 0.01
16.PEGシラン・シリカ被覆処理微粒子酸化チタン *1 5.0
17.精製水 残 量
*8;商品名:DC346、東レ・ダウコーニング社製
*9;商品名:SIMULGEL EG、SEPPIC社製
【0037】
製造方法
成分8〜15及び17を常温にて分散し、そこに6及び7を添加し分散する。さらに成分1〜5及び16をあらかじめ混合分散したものを加え分散し、目的のサンスクリーンを得た。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明のメイクアップ化粧料は、みずみずしい感触を持ち、粉体分散性に優れ、化粧持ち、仕上がりの均一さ、保湿性、安全性(低刺激性)といった長所も備えている。そのため整肌及び美容の為に用いる医薬品、医薬部外品又は化粧品分野での応用が可能であり、産業上極めて有用なものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル並びにN,N−ジメチルアクリルアミドを構成単位として含むクロスポリマーと、(B)親水性処理粉体とを含有することを特徴とするメイクアップ化粧料。
【請求項2】
(B)親水性処理粉体における親水性処理が、PEGシラン処理、シリカ処理、寒天処理及びDNA処理から選択される処理である請求項1記載のメイクアップ化粧料。
【請求項3】
成分(A)の含有量が0.1〜5質量%である請求項1又は2記載のメイクアップ化粧料。
【請求項4】
水中油型乳化化粧料である請求項1〜3のいずれか1項記載のメイクアップ化粧料。

【公開番号】特開2012−241002(P2012−241002A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116295(P2011−116295)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】