メジャー機能を備えた工作部材
【課題】個々のフレーム毎に異なる様々な長さ分を現場で簡単に測れて切断でき、隣接するフレームと簡単に接続でき、独創的で精巧な枠体等の工作物を製作する。
【解決手段】メジャー機能がある工作フレーム1と、それを接続自在な接続具2とから成るメジャー機能を備えた工作部材であり、工作フレーム1の外周5には長手方向に一定間隔おきに突出されてメジャー機能を有するメジャー突出部3や窪んだメジャー凹部4が複数形成され、メジャー突出部3やメジャー凹部4の数から導かれた所望長さ位置pで工作フレーム1は切断自在であり、接続具2には切り欠かれた切欠き部20が形成され、所望の長さ位置pで切断された工作フレーム1の端部7が接続具2の切欠き部20に嵌合して接続され、所望大きさ・形状の工作物Kが製作できる。
【解決手段】メジャー機能がある工作フレーム1と、それを接続自在な接続具2とから成るメジャー機能を備えた工作部材であり、工作フレーム1の外周5には長手方向に一定間隔おきに突出されてメジャー機能を有するメジャー突出部3や窪んだメジャー凹部4が複数形成され、メジャー突出部3やメジャー凹部4の数から導かれた所望長さ位置pで工作フレーム1は切断自在であり、接続具2には切り欠かれた切欠き部20が形成され、所望の長さ位置pで切断された工作フレーム1の端部7が接続具2の切欠き部20に嵌合して接続され、所望大きさ・形状の工作物Kが製作できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メジャー機能を備えた工作部材の技術分野に関し、さらに言えば、長さが個々に異なるフレーム毎に、必要な長さ分だけを現場で正確に切断し、隣接するフレームと接続して、独創的で精巧な枠体等の工作物を製作する工作部材に属するものである。
【背景技術】
【0002】
ステンレス等の線材(フレーム)からなる工作物を製作するに際し、個々のフレーム毎に異なる必要な長さ分のフレームは、巻尺等のメジャーを使用して、フレームの端部から必要な長さを計測し、カッター(工具)を使って切断されている。或いは、長さの異なる多種類のフレームをそれぞれ予め多数本用意しておき、必要な長さに近いフレームを選んで使用するしかない。
【0003】
この関連技術としては、特開2004−251334公報に、2位置間の接続に用いられ、外周面に切断位置を示す記号要素からなる記号種が繰り返し表示されていることを特徴とする長尺物(請求項1)や、前記長尺物を、所望の位置において切断した後、所定の接続個所間を切断された長尺物で接続する方法において、前記切断を記号要素に従って行うことを特徴とする長尺物の接続方法(請求項4)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−251334公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記文献1に記載された長尺物等は、2位置間の接続に用いられる長尺物(チューブ、ホース、電線、ケーブル、リード線、配管等)につき、所定の接続個所間を複数の長尺物でそれぞれ接続する場合に、これらの長尺物を誤りなく正確に、素早く、容易に接続するものであり、これは自由な発想で精巧な工作物を製作するには適さない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、メジャー機能があるフレームにより、個々のフレーム毎に異なる様々な長さのものを、現場で簡単に測れて切断して実現でき、隣接するフレームとの接続も簡単かつ確実に行え、独創的で精巧な枠体等の工作物を製作できるメジャー機能を備えた工作部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、メジャー機能があって細長い工作フレーム1と、当該工作フレーム1が接続自在な接続具2とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレーム1の外周5には長手方向に一定間隔eおきに突出してメジャー機能を有するメジャー突出部3が複数形成され、そのメジャー突出部3の数から導かれた所望の長さ位置pで当該工作フレーム1は切断自在であり、接続具2には切り欠かれた切欠き部20が形成され、所望の長さ位置pで切断された前記工作フレーム1の端部7が、前記接続具2の切欠き部20に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物Kが製作自在に構成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、メジャー機能があって細長い工作フレーム1′と、当該工作フレーム1′が接続自在な接続具2′とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレーム1′の外周5には長手方向に一定間隔fおきに窪んでメジャー機能を有するメジャー凹部4が複数形成され、そのメジャー凹部4の数から導かれた所望の長さ位置pで当該工作フレーム1′は切断自在であり、接続具2′には切り欠かれた切欠き部20′が形成され、所望の長さ位置pで切断された前記工作フレーム1′の端部7が、前記接続具2′の切欠き部20′に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物Kが製作自在に構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′に形成された隣り合うメジャー突出部3、3同士又はメジャー凹部4、4同士の各中心位置t、t又はg、g(g′、g′)の間が、所定の一定間隔e又はfで統一され、その所定間隔e又はfにメジャー突出部3又はメジャー凹部4(第2メジャー凹部4′)の数を乗じて得た数値によって、所望長さが算出自在であることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′の隣り合うメジャー突出部3、3同士の各中心位置t、t間又はメジャー凹部4、4同士の各中心位置g、g(g′、g′)間が、5mmに形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′が可撓性あるアルミニウム又は合成樹脂で形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′の幅寸w及び厚さdが、各々1mmに形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′のメジャー突出部3、3が短手方向に一対が対称に突出して形成され、又はメジャー凹部4、4が短手方向に一対が対称に窪んで形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1のメジャー突出部3の平面方向視形状が、四角形状30であることを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1のメジャー突出部3の平面方向視形状が、三角形状31や多角形状、半円状32や湾曲状、若しくはM字状又は複数個の尖鋭部33からなる形状であることを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1′のメジャー凹部4の平面方向視形状が、半円状又は湾曲状若しくは四角形状又はV字状又はあり溝状であることを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1′の長手方向の外周5に一定間隔fおきに窪んで複数形成されたメジャー凹部4・・・と共に、その隣り合うメジャー凹部4、4の中間であって当該工作フレーム1が短手方向に90°回転された外周5の位置に窪んでメジャー機能を有する第2メジャー凹部4′・・・が複数形成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項12記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記接続具2、2′がディスク状又は四角状に形成され、その外周29に工作フレーム1、1′の端部7が嵌合自在な切欠き部20、20′が切り欠かれて形成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項13記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′の端部7を嵌合自在な接続具2、2′の切欠き部20、20′が、各々90°おきに4ケ所形成されていることを特徴とする。
【0020】
請求項14記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記接続具2の外周29に第2切欠き部27が切り欠かれて形成され、当該第2切欠き部27が、工作フレーム1の隣り合うメジャー突出部3、3の間の本体凹部6若しくは工作フレーム1′のメジャー凹部4又は第2メジャー凹部4′に対して垂直状に接続可能であることを特徴とする。
【0021】
請求項15記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記接続具2、2′の中央が、リベットs又はボルト9の取付けが可能な空洞の中空部28に形成され、工作フレーム1、1′の端部7が嵌合された切欠き部20、20′を挟む2枚のワッシャー40、40又は別の接続具2、2又は2′、2′の中空部41、41又は28、28と前記接続具2の中空部28に、リベットs又はボルト9が取付けられて固定自在であることを特徴とする。
【0022】
請求項16記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記隣り合う工作フレーム1、1又は1′、1′同士が、その端部7・・・に嵌合して連結自在な連結部材8によって連結可能であることを特徴とする。
【0023】
請求項17記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記複数本の工作フレーム1、1′・・・が所望の長さ位置pで切断され、その端部7が各々接続具2、2′を介して接続されることにより、枠体の工作物Kが形成自在であることを特徴とする。
【0024】
請求項18記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記枠体の工作物Kが、動物50、植物51、人の頭の形状52、ロボットアーム53や乗り物等の各種模型、精密器具54、置物であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
請求項1、2に係るメジャー機能を備えた工作部材は、細長い工作フレームの外周に、長手方向に一定間隔おきに突出してメジャー機能を有するメジャー突出部が複数形成され、又は長手方向に一定間隔おきに窪んで同じくメジャー機能を有するメジャー凹部が複数形成され、そのメジャー突出部やメジャー凹部の数から導かれた所望の長さ位置で当該工作フレームは切断自在であり、接続具には切り欠かれた切欠き部が形成され、所望の長さ位置で切断された工作フレームの端部が、接続具の切欠き部に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物が製作自在に構成されているので、メジャー機能があるフレームにより個々のフレーム毎に異なる必要な長さを現場で簡単に測れ、カッター等の工具で切断して直ぐに使用でき使い勝手がよい。
【0026】
また、隣接するフレームとの接続も簡単かつ確実に行え、楽しみながら独創的で精巧な枠体等の工作物の製作に寄与する。
【0027】
請求項3に係るメジャー機能を備えた工作部材は、工作フレームに形成された隣り合うメジャー突出部同士やメジャー凹部同士の各中心位置の間が、所定の一定間隔で統一され、その所定間隔にメジャー突出部やメジャー凹部の数を乗じて得た数値を楽に計算でき、必要な所望長さを簡単に算出できる。すなわち、工作フレームは、メジャー突出部やメジャー凹部がメジャーの働きをするので、巻尺等のメジャー用具が不要で、目視により所望長さに正確に切断でき、現場での作業効率が飛躍的に向上される。
【0028】
請求項4に係るメジャー機能を備えた工作部材は、工作フレームの隣り合うメジャー突出部同士やメジャー凹部同士の各中心位置の間が、5mmに形成されているので、その場合2つ目のメジャー突出部やメジャー凹部の位置が1cmであると直ぐに分って便利である。
【0029】
請求項5に係るメジャー機能を備えた工作部材は、工作フレームが可撓性あるアルミニウム又は合成樹脂で形成されているので、簡単に曲げることができ、丸みを帯びた工作物Kの製作を容易に行える。
【0030】
請求項6に係るメジャー機能を備えた工作部材の工作フレームの幅寸及び厚さは、各々1mmに形成されているので、扱い易くて枠体工作物Kを製作しやすい上、製作コストの低減化が図られる。
【0031】
請求項7〜9に係るメジャー機能を備えた工作部材の工作フレームのメジャー突出部は、短手方向に一対が対称に突出して形成され、例えば四角形状、三角形状等の多角形状、半円状等の湾曲状、M字状等の複数個の尖鋭部からなる形状などに形成して、接続具への嵌合の確実性が期されている。
【0032】
同様に、請求項7、10に係るメジャー機能を備えた工作部材の工作フレームのメジャー凹部は、短手方向に一対が対称に窪んで形成され、例えば半円状又は湾曲状、若しくは四角形状又はV字状又はあり溝状に形成して、接続具への嵌合の確実性が期されている。
【0033】
請求項11に係るメジャー機能を備えた工作部材は、メジャー凹部の他に更に、メジャー機能を有する第2メジャー凹部が複数形成されているから、切断できる位置が、メジャー凹部だけでなく第2メジャー凹部でも可能となって増加し、切断も目安がつきやすくて使い勝手がよい。
【0034】
請求項12に係るメジャー機能を備えた工作部材は、接続具がディスク状に形成され、その外周に工作フレームの端部が嵌合自在な切欠き部が切り欠かれて形成されているので、工作フレームを簡単かつ確実に嵌合できる利便性に優れている。
【0035】
また、接続具の切欠き部は、90°おきに4ケ所形成されているから、左右・前後の二次元的な各4方向に工作フレームを接続でき(請求項13)、さらに第2切欠き部を、工作フレームの隣り合うメジャー突出部の間の本体凹部やメジャー凹部(第2メジャー凹部)に対して垂直状に接続して三次元的に異なる方向の工作フレームの接続が可能で(請求項14)、工作物の製作の自由度がある。
【0036】
請求項15に係るメジャー機能を備えた工作部材の接続具の中央は、リベットやボルトの取付けが可能な空洞の中空部に形成されているので、工作フレームの端部が嵌合された切欠き部を挟む上下2枚のワッシャー又は別の接続具の中空部と前記接続具の中空部に、リベットやボルトを取付けて工作フレームの接続を確実に固定することができる。
【0037】
請求項16に係るメジャー機能を備えた工作部材は、連結部材によって隣り合う工作フレーム同士を連結できるので、長さ不足や設計変更等への対応が可能である。
【0038】
請求項17、18に係るメジャー機能を備えた工作部材は、複数本の工作フレームが所望の長さ位置で切断され、その端部が各々接続具を介して接続されることにより、趣味や実益を兼ねて自由に枠体の工作物を製作できる。例えば、動物や植物、人の頭の形状、ロボットアームや乗り物等の各種模型、精密器具、置物等々を自由な発想で創意工夫しながらの楽しい製作に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明のメジャー機能を備えた工作部材を示した全体図である。
【0040】
【図2】工作フレームの接続具への接続要領を示した拡大図である。
【0041】
【図3】A、B、Cは、工作フレームの一実施形態を部分的に示した拡大平面、正面、側面図である。
【0042】
【図4】A、B、Cは、異なる工作フレームのバリエーションを部分的に示した各平面及び側面図である。
【0043】
【図5】A、B、Cは、接続具を拡大して示した平面、正面、側面図である。
【0044】
【図6】A、B、Cは、連結具を拡大して示した正面、平面、側面図である。
【0045】
【図7】工作フレームへの連結具の取付け要領を示した拡大図である。
【0046】
【図8】工作フレームへの連結具の取付け状態を示した拡大図である。
【0047】
【図9】工作フレームの接続具への固定要領を示した斜視図である。
【0048】
【図10】工作フレームの異なる固定要領を示した斜視図である。
【0049】
【図11】工作フレームの異なる固定要領を示した斜視図である。
【0050】
【図12】A、B、C、Dは、異なる工作フレームのバリエーションを示した各平面及び側面図である。
【0051】
【図13】A、Bは、図12Dの工作フレームの拡大平面及び正面図である。
【0052】
【図14】図13の工作フレームの接続具への固定要領を示した斜視図である。
【0053】
【図15】異なる接続具を示した平面図である。
【0054】
【図16】枠体工作物の一例を示した全体図である。
【0055】
【図17】図16の頂部部分を示した拡大図である。
【0056】
【図18】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【0057】
【図19】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【0058】
【図20】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【0059】
【図21】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
本実施形態のメジャー機能を備えた工作部材について、以下にその好適な実施形態を図面に基づき説明する。
【0061】
図1は当該メジャー機能を備えた工作部材の全体図、図2は工作部材の主要部分を拡大して示している。この工作部材は、メジャー機能がある工作フレーム1と、当該工作フレーム1が接続自在な接続具2とで構成されている。
【0062】
まず、図3に示した工作フレーム1について説明する。
【0063】
工作フレーム1は、可撓性あるアルミニウムをプレス加工によって、例えば1m等の所望の長さの細長い長尺物に形成されている。材質はアルミニウムに限定されず、可撓性あればよく、例えば合成樹脂で形成する形態でも好適に実施される。この工作フレーム1の幅寸w及び厚さdは、各々1mmに形成されている。
【0064】
この工作フレーム1の外周5に、長手方向に一定間隔eおきに突出されたメジャー機能を有する一対のメジャー突出部3、3(30、30)が、短手方向(垂直方向)に対称配置で突出して複数形成されている。本実施形態の一定間隔eは、メジャー突出部3(30)の中心位置tと、それに隣り合う同メジャー突出部3(30)の中心位置tとの間が、5mmとなるように形成されている。但し、この一定間隔eは、必要に応じて所望の間隔tで形成可能であるが、いずれにしても一定の間隔とされている。よって、隣り合うメジャー突出部3、3(30、30)の間の工作フレーム1の外周5は、凹状の本体凹部6として形成されている。
【0065】
このメジャー突出部3の基本形状は、図3Aに示したように、平面方向視形状が四角形状30の形態で好適に実施される(請求項7)。メジャー突出部3の外周5から突出した片方の当該四角形状30の長さは、0.5mmである。
【0066】
メジャー突出部3の形状は、前記図3Aのように四角形状30のほか、図4の各種形状のバリエーションでも好適に実施される。すなわち、図4Bは、メジャー突出部3の平面方向視形状が、三角形状31の実施形態を示しており、図示省略の異なる多角形状でも実施可能である。図4Aは、メジャー突出部3の平面方向視形状が、半円状32の実施形態を示しており、図示省略の異なる湾曲状でも実施可能である。図4Cは、メジャー突出部3の平面方向視形状が、M字状の2個ずつの尖鋭部33、33からなる形状の実施形態を示しており、図示省略の異なる複数個の尖鋭部33・・・からなる形状でも実施可能である。
【0067】
かくして、上記構成の工作フレーム1は、メジャー突出部3がメジャー機能を有するので、当該メジャー突出部3・・・の数から導かれた所望の長さyの位置pで、当該工作フレーム1は自由に切断自在である。例えば、70mmの長さの工作フレーム1が必要な場合、一定間隔e=5mmのメジャー突出部3の個数を数えていくと、14個目のメジャー突出部3の位置が5×14=70mmとなることが、すぐに分る。よって、図3に図示例の所望の長さy=70mmの位置pを、現場でカッター等の工具で直ぐに切断して使用することができる。即ち、統一された所定間隔eに、メジャー突出部3の数を乗じて得た数値によって、所望長さyが簡単に算出自在なのである。
【0068】
なお、工作フレーム1において切断する位置としては、メジャー突出部3の外端(p)が好ましい(図2参照)。後述する接続具2の切欠き部20への嵌合を行い易くするためである。
【0069】
図12と図13は異なる工作フレーム1′を示している。この工作フレーム1′としては角棒や丸棒が好適なほかの基本的構成は前記工作フレーム1と略同じであるが、その外周5におけるメジャー機能を有するものとして、一対のメジャー突出部3、3ではなく、メジャー凹部4、4が形成されている。
【0070】
すなわち、工作フレーム1′の外周5に、長手方向に一定間隔fおきに窪んでメジャー機能を有する一対のメジャー凹部4、4が、短手方向(垂直方向)に対称配置で凹んで複数形成されている。このメジャー凹部4の基本形状は、図12に示したように、平面方向視形状が半円等の湾曲状の形態で好適に実施される。又は図示を省略した四角形状やV字状又はあり溝状等の形状も好適に実施される当該湾曲状凹部4は、工作フレーム1′の短手方向に直線状に窪んでいるため、かまぼこ状に形成されている(図13参照)。工作フレーム1′の外周5から凹んだ片方の当該湾曲状凹部4の深さは、0.5mmである。
【0071】
図12Aの工作フレーム1′は、隣り合うメジャー凹部4、4間、すなわち図13における符号g、g間の一定間隔fが5mmの実施形態であり、図12Bはf=2.5mm、図12Cはf=10mmの実施形態をそれぞれ示している。かように用途に応じてピッチ(f)を変えることが可能である。
【0072】
更に図12Dは、図12Aの工作フレーム1′の異なる実施形態を示している。すなわち図13に拡大して示したように、工作フレーム1′を若干回すようにして90°回転させた外周5に、更にメジャー機能を有する第2メジャー凹部4′を形成する実施形態である。第2メジャー凹部4′は、前記の隣り合うメジャー凹部4、4の中間であって、当該工作フレーム1が短手方向に90°回転した場合のその外周5の位置に窪んで複数形成されているものである。
【0073】
したがって、この工作フレーム1′は、上記の工作フレーム1と同様に、メジャー凹部4がメジャー機能を有するので、当該メジャー凹部4・・・の数から導かれた所望の長さ位置で、自由に切断自在である。
【0074】
特にメジャー凹部4の中央位置gから隣のメジャー凹部4の中央位置gまでが統一された所定間隔fで形成されていると共に、第2メジャー凹部4′の中央位置g′から隣の第2メジャー凹部4′の中央位置g′までが同じ統一された所定間隔fで形成する形態で実施した場合、メジャー凹部4の位置で切断する場合に比べ、第2メジャー凹部4′の位置も切断でき、所望位置での切断の選択が増える上、切断位置の目安が増えて使い易い。
【0075】
また、後述する接続具2′に接続する際には、図13Aにおける第2メジャー凹部4′のI−I線の位置で切断しても、或いはメジャー凹部4のII−II線の位置で切断しても、そのまま接続するか、90°短手方向に回転させて接続することで難なく切欠き部20′に嵌合できる。
【0076】
次に、図5に示した接続具2について説明する。
【0077】
この接続具2は、アルミニウム製でディスク状に形成(φ=13mm)されているが、合成樹脂製等で実施することも可能である。このディスク状接続具2の外周29に、切断された上記工作フレーム1のメジャー突出部3の端部7が嵌合自在な切欠き部20が切り欠かれて形成されている。
【0078】
切欠き部20は、90°おきに4ケ所形成されている。図示例の場合、工作フレーム1の四角形状メジャー突出部30、30を嵌合自在な形状として、同工作フレーム1の切断されたT字状の端部7を嵌合する十字状の切欠き面21を含んだ形に切り欠かれ、且つ同端部7より僅かに大きく形成されている(図2参照)。なお、切欠き部20は、工作フレーム1のメジャー突出部3の端部7付近を嵌合できればよく、その形状・大きさ等は特に限定されない(図示は省略)。
【0079】
また、この接続具2の外周29には、前記90°おきに形成された切欠き部20、20の間に、中心方向に凹状に切り欠かれた第2切欠き部27が90°おきに、合計4ケ所形成されている。この第2切欠き部27は、工作フレーム1の隣り合うメジャー突出部3、3の間の工作フレーム1の本体凹部6や、メジャー凹部4又は第2メジャー凹部4′に対して垂直状に接続可能なものであり(図15)、工作フレーム1を三次元的に更に接続し、上下の空間を利用した工作物Kを製作することができる。
【0080】
さらに、接続具2の中央が、リベットsやボルト9の取付けが可能な空洞の中空部28に形成されている。よって、例えば図9に示したように、複数の工作フレーム1・・・の端部7が嵌合された切欠き部20・・・を挟む上下2枚のワッシャー40、40の中空部41、41と前記接続具2の中空部28に、ボルト9を挿通し、ナット90の雌ネジ91に螺合して簡単に取付けて固定でき、不意に工作フレーム1が外れるおそれがない。
【0081】
或いは、図10と図11に示した態様でも工作フレーム1の固定は好適に実施される。図10の実施形態は、前記図9の実施形態の2枚のワッシャー40、40の代りに、別の2枚の接続具2、2が使用される。その際、当該2枚の接続具2、2は、挟まれる接続具2に対し、45°回転させるとよい。工作フレーム1の端部7が嵌合された切欠き部20が、形状の異なる第2切欠き部27、27により挟まることで工作フレーム1の端部7がしっかり拘束される。
【0082】
図11の実施形態は、工作フレーム1を垂直配置で接続する場合に好適である。垂直に配置された工作フレーム1は、その端部7に直近の本体凹部6が、接続具2の第2切欠き部27に嵌合される。この第2切欠き部27に工作フレーム1の先端7が嵌合された上下の接続具2、2の間に、異なる接続具2を介し、各接続具2、2、2の中空部28、28、28に、上方からボルト9を挿通し、下方のナット90の雌ネジ91に螺合して固定される。
【0083】
図14と図15は、上述した工作フレーム1′に好適な接続具2′と、その固定要領を示している。
【0084】
この接続具2′は、前記の接続具2の機能のスリム化を図りつつ、メジャー凹部4(第2メジャー凹部4′)が形成された工作フレーム1′の接続を行い易く設計されている。すなわち、基本的構成は接続具2と同じだが、この接続具2′は四角状に形成され、その外周の各コーナー部に切欠き部20′が切り欠かれて形成されている。
【0085】
すなわち、合計4ケ所の切欠き部20′・・・はそれぞれ、切断された工作フレーム1′のメジャー凹部4や第2メジャー凹部4′の付近の端部7が嵌合自在な形状として、同工作フレーム1の切断された端部7を含んだ四角状の切欠き面21′に形成され、入口部分は内向きに対向する形で若干突き出た係止凸部j、jに形成されている。接続時に、メジャー凹部4、4(又は第2メジャー凹部4′、4′)内にこの係止凸部j、jが係止して脱落が防止されている。
【0086】
つまり、図14に図示例の挟み込む2枚の接続具2′、2′は、挟まれる中央の接続具2′に対し45°回転させる。これにより工作フレーム1′の端部7が嵌合された切欠き部20′が、そのような切欠き部20′のない平坦な部位の接続具2′、2′により挟まりつつ、前記メジャー凹部4、4(4′、4′)内への係止凸部j、jの係止状態が拘束され、切断端部7はしっかり固定される。
【0087】
なお、工作フレーム1(1′)の接続具2(2′)への接続は、上述のような嵌合によらず、溶接や接着等の接着によることも可能である(図示は省略)。その場合、接続具2(2′)を挟む上下2枚のワッシャー40、40やボルト9、ナット90や、別の上下2枚の接続具2、2(2′、2′)は不要となる。
【0088】
連結部材8について、図6を参照しつつ説明する。これは、工作フレーム1の長さが不足したり、設計変更や補強、デザイン用等に使用される。この連結部材8は、10mm程の金属製の細長いベース基部80に、垂下した金属製の短い腕部が設置されて(図6A)横断面形状がコ字状の係止部81、82、83に各々形成されている(図6C)。先端部に1つ設置の係止部81に対し、他端部には2つの係止部82、82が接近して設置され、その間に2つの係止部83、83が設置されている。
【0089】
前記2つの係止部82、82(又は83、83)は、工作フレーム1の隣り合う2つのメジャー突出部3、3(30、30)の間に嵌合する位置に配置されている。また、1つの連結部材8に対し、もう1つの連結部材8を反転させ、互いの係止部を合せるとそれぞれの係止部81、82、83が、メジャー突出部3、3(30、30)・・・を間に挟んで、噛み合うように嵌合される構成である(図7、図8参照)。よって、図示を省略した隣り合う工作フレーム1、1同士は、各端部7のメジャー突出部3(30)が当該連結部材8に挟まって連結され、全体の長さ調節を行うことができる。
【0090】
上記構成により、所望の長さ位置pで切断された複数本の工作フレーム1・・・の各端部7を、接続具2の切欠き部20に嵌合して、左右、前後、上下の各方向に接続でき、所望の大きさ・形状の工作物Kを自由に製作することができる訳である。
【0091】
枠体の工作物Kの実施例を図16〜21に示した。図16と図17は人の頭の形状52、図18は動物50の模型、図19は植物51の模型、図20はロボットアーム53、図21は基盤70を組み込んだ精密器具54の実施例をそれぞれ示している。
【符号の説明】
【0092】
K 工作物
1 工作フレーム
3 メジャー突出部
30 四角形状(メジャー突出部)
31 三角形状(メジャー突出部)
32 半円状(メジャー突出部)
33 尖鋭部
1′ 工作フレーム
4 メジャー凹部
4′ 第2メジャー凹部
5 外周
6 本体凹部
7 端部
e 一定間隔
t 中心位置
p 所望の長さ位置
w 幅寸
d 厚さ
s リベット
2 接続具
20 切欠き部
27 第2切欠き部
28 中空部
29 外周
40 ワッシャー
41 中空部
8 連結部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、メジャー機能を備えた工作部材の技術分野に関し、さらに言えば、長さが個々に異なるフレーム毎に、必要な長さ分だけを現場で正確に切断し、隣接するフレームと接続して、独創的で精巧な枠体等の工作物を製作する工作部材に属するものである。
【背景技術】
【0002】
ステンレス等の線材(フレーム)からなる工作物を製作するに際し、個々のフレーム毎に異なる必要な長さ分のフレームは、巻尺等のメジャーを使用して、フレームの端部から必要な長さを計測し、カッター(工具)を使って切断されている。或いは、長さの異なる多種類のフレームをそれぞれ予め多数本用意しておき、必要な長さに近いフレームを選んで使用するしかない。
【0003】
この関連技術としては、特開2004−251334公報に、2位置間の接続に用いられ、外周面に切断位置を示す記号要素からなる記号種が繰り返し表示されていることを特徴とする長尺物(請求項1)や、前記長尺物を、所望の位置において切断した後、所定の接続個所間を切断された長尺物で接続する方法において、前記切断を記号要素に従って行うことを特徴とする長尺物の接続方法(請求項4)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−251334公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記文献1に記載された長尺物等は、2位置間の接続に用いられる長尺物(チューブ、ホース、電線、ケーブル、リード線、配管等)につき、所定の接続個所間を複数の長尺物でそれぞれ接続する場合に、これらの長尺物を誤りなく正確に、素早く、容易に接続するものであり、これは自由な発想で精巧な工作物を製作するには適さない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、メジャー機能があるフレームにより、個々のフレーム毎に異なる様々な長さのものを、現場で簡単に測れて切断して実現でき、隣接するフレームとの接続も簡単かつ確実に行え、独創的で精巧な枠体等の工作物を製作できるメジャー機能を備えた工作部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、メジャー機能があって細長い工作フレーム1と、当該工作フレーム1が接続自在な接続具2とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレーム1の外周5には長手方向に一定間隔eおきに突出してメジャー機能を有するメジャー突出部3が複数形成され、そのメジャー突出部3の数から導かれた所望の長さ位置pで当該工作フレーム1は切断自在であり、接続具2には切り欠かれた切欠き部20が形成され、所望の長さ位置pで切断された前記工作フレーム1の端部7が、前記接続具2の切欠き部20に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物Kが製作自在に構成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、メジャー機能があって細長い工作フレーム1′と、当該工作フレーム1′が接続自在な接続具2′とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレーム1′の外周5には長手方向に一定間隔fおきに窪んでメジャー機能を有するメジャー凹部4が複数形成され、そのメジャー凹部4の数から導かれた所望の長さ位置pで当該工作フレーム1′は切断自在であり、接続具2′には切り欠かれた切欠き部20′が形成され、所望の長さ位置pで切断された前記工作フレーム1′の端部7が、前記接続具2′の切欠き部20′に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物Kが製作自在に構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′に形成された隣り合うメジャー突出部3、3同士又はメジャー凹部4、4同士の各中心位置t、t又はg、g(g′、g′)の間が、所定の一定間隔e又はfで統一され、その所定間隔e又はfにメジャー突出部3又はメジャー凹部4(第2メジャー凹部4′)の数を乗じて得た数値によって、所望長さが算出自在であることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′の隣り合うメジャー突出部3、3同士の各中心位置t、t間又はメジャー凹部4、4同士の各中心位置g、g(g′、g′)間が、5mmに形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′が可撓性あるアルミニウム又は合成樹脂で形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′の幅寸w及び厚さdが、各々1mmに形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′のメジャー突出部3、3が短手方向に一対が対称に突出して形成され、又はメジャー凹部4、4が短手方向に一対が対称に窪んで形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1のメジャー突出部3の平面方向視形状が、四角形状30であることを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1のメジャー突出部3の平面方向視形状が、三角形状31や多角形状、半円状32や湾曲状、若しくはM字状又は複数個の尖鋭部33からなる形状であることを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1′のメジャー凹部4の平面方向視形状が、半円状又は湾曲状若しくは四角形状又はV字状又はあり溝状であることを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1′の長手方向の外周5に一定間隔fおきに窪んで複数形成されたメジャー凹部4・・・と共に、その隣り合うメジャー凹部4、4の中間であって当該工作フレーム1が短手方向に90°回転された外周5の位置に窪んでメジャー機能を有する第2メジャー凹部4′・・・が複数形成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項12記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記接続具2、2′がディスク状又は四角状に形成され、その外周29に工作フレーム1、1′の端部7が嵌合自在な切欠き部20、20′が切り欠かれて形成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項13記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記工作フレーム1、1′の端部7を嵌合自在な接続具2、2′の切欠き部20、20′が、各々90°おきに4ケ所形成されていることを特徴とする。
【0020】
請求項14記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記接続具2の外周29に第2切欠き部27が切り欠かれて形成され、当該第2切欠き部27が、工作フレーム1の隣り合うメジャー突出部3、3の間の本体凹部6若しくは工作フレーム1′のメジャー凹部4又は第2メジャー凹部4′に対して垂直状に接続可能であることを特徴とする。
【0021】
請求項15記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記接続具2、2′の中央が、リベットs又はボルト9の取付けが可能な空洞の中空部28に形成され、工作フレーム1、1′の端部7が嵌合された切欠き部20、20′を挟む2枚のワッシャー40、40又は別の接続具2、2又は2′、2′の中空部41、41又は28、28と前記接続具2の中空部28に、リベットs又はボルト9が取付けられて固定自在であることを特徴とする。
【0022】
請求項16記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記隣り合う工作フレーム1、1又は1′、1′同士が、その端部7・・・に嵌合して連結自在な連結部材8によって連結可能であることを特徴とする。
【0023】
請求項17記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記複数本の工作フレーム1、1′・・・が所望の長さ位置pで切断され、その端部7が各々接続具2、2′を介して接続されることにより、枠体の工作物Kが形成自在であることを特徴とする。
【0024】
請求項18記載の発明のメジャー機能を備えた工作部材は、前記枠体の工作物Kが、動物50、植物51、人の頭の形状52、ロボットアーム53や乗り物等の各種模型、精密器具54、置物であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
請求項1、2に係るメジャー機能を備えた工作部材は、細長い工作フレームの外周に、長手方向に一定間隔おきに突出してメジャー機能を有するメジャー突出部が複数形成され、又は長手方向に一定間隔おきに窪んで同じくメジャー機能を有するメジャー凹部が複数形成され、そのメジャー突出部やメジャー凹部の数から導かれた所望の長さ位置で当該工作フレームは切断自在であり、接続具には切り欠かれた切欠き部が形成され、所望の長さ位置で切断された工作フレームの端部が、接続具の切欠き部に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物が製作自在に構成されているので、メジャー機能があるフレームにより個々のフレーム毎に異なる必要な長さを現場で簡単に測れ、カッター等の工具で切断して直ぐに使用でき使い勝手がよい。
【0026】
また、隣接するフレームとの接続も簡単かつ確実に行え、楽しみながら独創的で精巧な枠体等の工作物の製作に寄与する。
【0027】
請求項3に係るメジャー機能を備えた工作部材は、工作フレームに形成された隣り合うメジャー突出部同士やメジャー凹部同士の各中心位置の間が、所定の一定間隔で統一され、その所定間隔にメジャー突出部やメジャー凹部の数を乗じて得た数値を楽に計算でき、必要な所望長さを簡単に算出できる。すなわち、工作フレームは、メジャー突出部やメジャー凹部がメジャーの働きをするので、巻尺等のメジャー用具が不要で、目視により所望長さに正確に切断でき、現場での作業効率が飛躍的に向上される。
【0028】
請求項4に係るメジャー機能を備えた工作部材は、工作フレームの隣り合うメジャー突出部同士やメジャー凹部同士の各中心位置の間が、5mmに形成されているので、その場合2つ目のメジャー突出部やメジャー凹部の位置が1cmであると直ぐに分って便利である。
【0029】
請求項5に係るメジャー機能を備えた工作部材は、工作フレームが可撓性あるアルミニウム又は合成樹脂で形成されているので、簡単に曲げることができ、丸みを帯びた工作物Kの製作を容易に行える。
【0030】
請求項6に係るメジャー機能を備えた工作部材の工作フレームの幅寸及び厚さは、各々1mmに形成されているので、扱い易くて枠体工作物Kを製作しやすい上、製作コストの低減化が図られる。
【0031】
請求項7〜9に係るメジャー機能を備えた工作部材の工作フレームのメジャー突出部は、短手方向に一対が対称に突出して形成され、例えば四角形状、三角形状等の多角形状、半円状等の湾曲状、M字状等の複数個の尖鋭部からなる形状などに形成して、接続具への嵌合の確実性が期されている。
【0032】
同様に、請求項7、10に係るメジャー機能を備えた工作部材の工作フレームのメジャー凹部は、短手方向に一対が対称に窪んで形成され、例えば半円状又は湾曲状、若しくは四角形状又はV字状又はあり溝状に形成して、接続具への嵌合の確実性が期されている。
【0033】
請求項11に係るメジャー機能を備えた工作部材は、メジャー凹部の他に更に、メジャー機能を有する第2メジャー凹部が複数形成されているから、切断できる位置が、メジャー凹部だけでなく第2メジャー凹部でも可能となって増加し、切断も目安がつきやすくて使い勝手がよい。
【0034】
請求項12に係るメジャー機能を備えた工作部材は、接続具がディスク状に形成され、その外周に工作フレームの端部が嵌合自在な切欠き部が切り欠かれて形成されているので、工作フレームを簡単かつ確実に嵌合できる利便性に優れている。
【0035】
また、接続具の切欠き部は、90°おきに4ケ所形成されているから、左右・前後の二次元的な各4方向に工作フレームを接続でき(請求項13)、さらに第2切欠き部を、工作フレームの隣り合うメジャー突出部の間の本体凹部やメジャー凹部(第2メジャー凹部)に対して垂直状に接続して三次元的に異なる方向の工作フレームの接続が可能で(請求項14)、工作物の製作の自由度がある。
【0036】
請求項15に係るメジャー機能を備えた工作部材の接続具の中央は、リベットやボルトの取付けが可能な空洞の中空部に形成されているので、工作フレームの端部が嵌合された切欠き部を挟む上下2枚のワッシャー又は別の接続具の中空部と前記接続具の中空部に、リベットやボルトを取付けて工作フレームの接続を確実に固定することができる。
【0037】
請求項16に係るメジャー機能を備えた工作部材は、連結部材によって隣り合う工作フレーム同士を連結できるので、長さ不足や設計変更等への対応が可能である。
【0038】
請求項17、18に係るメジャー機能を備えた工作部材は、複数本の工作フレームが所望の長さ位置で切断され、その端部が各々接続具を介して接続されることにより、趣味や実益を兼ねて自由に枠体の工作物を製作できる。例えば、動物や植物、人の頭の形状、ロボットアームや乗り物等の各種模型、精密器具、置物等々を自由な発想で創意工夫しながらの楽しい製作に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明のメジャー機能を備えた工作部材を示した全体図である。
【0040】
【図2】工作フレームの接続具への接続要領を示した拡大図である。
【0041】
【図3】A、B、Cは、工作フレームの一実施形態を部分的に示した拡大平面、正面、側面図である。
【0042】
【図4】A、B、Cは、異なる工作フレームのバリエーションを部分的に示した各平面及び側面図である。
【0043】
【図5】A、B、Cは、接続具を拡大して示した平面、正面、側面図である。
【0044】
【図6】A、B、Cは、連結具を拡大して示した正面、平面、側面図である。
【0045】
【図7】工作フレームへの連結具の取付け要領を示した拡大図である。
【0046】
【図8】工作フレームへの連結具の取付け状態を示した拡大図である。
【0047】
【図9】工作フレームの接続具への固定要領を示した斜視図である。
【0048】
【図10】工作フレームの異なる固定要領を示した斜視図である。
【0049】
【図11】工作フレームの異なる固定要領を示した斜視図である。
【0050】
【図12】A、B、C、Dは、異なる工作フレームのバリエーションを示した各平面及び側面図である。
【0051】
【図13】A、Bは、図12Dの工作フレームの拡大平面及び正面図である。
【0052】
【図14】図13の工作フレームの接続具への固定要領を示した斜視図である。
【0053】
【図15】異なる接続具を示した平面図である。
【0054】
【図16】枠体工作物の一例を示した全体図である。
【0055】
【図17】図16の頂部部分を示した拡大図である。
【0056】
【図18】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【0057】
【図19】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【0058】
【図20】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【0059】
【図21】異なる枠体工作物を示した全体図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
本実施形態のメジャー機能を備えた工作部材について、以下にその好適な実施形態を図面に基づき説明する。
【0061】
図1は当該メジャー機能を備えた工作部材の全体図、図2は工作部材の主要部分を拡大して示している。この工作部材は、メジャー機能がある工作フレーム1と、当該工作フレーム1が接続自在な接続具2とで構成されている。
【0062】
まず、図3に示した工作フレーム1について説明する。
【0063】
工作フレーム1は、可撓性あるアルミニウムをプレス加工によって、例えば1m等の所望の長さの細長い長尺物に形成されている。材質はアルミニウムに限定されず、可撓性あればよく、例えば合成樹脂で形成する形態でも好適に実施される。この工作フレーム1の幅寸w及び厚さdは、各々1mmに形成されている。
【0064】
この工作フレーム1の外周5に、長手方向に一定間隔eおきに突出されたメジャー機能を有する一対のメジャー突出部3、3(30、30)が、短手方向(垂直方向)に対称配置で突出して複数形成されている。本実施形態の一定間隔eは、メジャー突出部3(30)の中心位置tと、それに隣り合う同メジャー突出部3(30)の中心位置tとの間が、5mmとなるように形成されている。但し、この一定間隔eは、必要に応じて所望の間隔tで形成可能であるが、いずれにしても一定の間隔とされている。よって、隣り合うメジャー突出部3、3(30、30)の間の工作フレーム1の外周5は、凹状の本体凹部6として形成されている。
【0065】
このメジャー突出部3の基本形状は、図3Aに示したように、平面方向視形状が四角形状30の形態で好適に実施される(請求項7)。メジャー突出部3の外周5から突出した片方の当該四角形状30の長さは、0.5mmである。
【0066】
メジャー突出部3の形状は、前記図3Aのように四角形状30のほか、図4の各種形状のバリエーションでも好適に実施される。すなわち、図4Bは、メジャー突出部3の平面方向視形状が、三角形状31の実施形態を示しており、図示省略の異なる多角形状でも実施可能である。図4Aは、メジャー突出部3の平面方向視形状が、半円状32の実施形態を示しており、図示省略の異なる湾曲状でも実施可能である。図4Cは、メジャー突出部3の平面方向視形状が、M字状の2個ずつの尖鋭部33、33からなる形状の実施形態を示しており、図示省略の異なる複数個の尖鋭部33・・・からなる形状でも実施可能である。
【0067】
かくして、上記構成の工作フレーム1は、メジャー突出部3がメジャー機能を有するので、当該メジャー突出部3・・・の数から導かれた所望の長さyの位置pで、当該工作フレーム1は自由に切断自在である。例えば、70mmの長さの工作フレーム1が必要な場合、一定間隔e=5mmのメジャー突出部3の個数を数えていくと、14個目のメジャー突出部3の位置が5×14=70mmとなることが、すぐに分る。よって、図3に図示例の所望の長さy=70mmの位置pを、現場でカッター等の工具で直ぐに切断して使用することができる。即ち、統一された所定間隔eに、メジャー突出部3の数を乗じて得た数値によって、所望長さyが簡単に算出自在なのである。
【0068】
なお、工作フレーム1において切断する位置としては、メジャー突出部3の外端(p)が好ましい(図2参照)。後述する接続具2の切欠き部20への嵌合を行い易くするためである。
【0069】
図12と図13は異なる工作フレーム1′を示している。この工作フレーム1′としては角棒や丸棒が好適なほかの基本的構成は前記工作フレーム1と略同じであるが、その外周5におけるメジャー機能を有するものとして、一対のメジャー突出部3、3ではなく、メジャー凹部4、4が形成されている。
【0070】
すなわち、工作フレーム1′の外周5に、長手方向に一定間隔fおきに窪んでメジャー機能を有する一対のメジャー凹部4、4が、短手方向(垂直方向)に対称配置で凹んで複数形成されている。このメジャー凹部4の基本形状は、図12に示したように、平面方向視形状が半円等の湾曲状の形態で好適に実施される。又は図示を省略した四角形状やV字状又はあり溝状等の形状も好適に実施される当該湾曲状凹部4は、工作フレーム1′の短手方向に直線状に窪んでいるため、かまぼこ状に形成されている(図13参照)。工作フレーム1′の外周5から凹んだ片方の当該湾曲状凹部4の深さは、0.5mmである。
【0071】
図12Aの工作フレーム1′は、隣り合うメジャー凹部4、4間、すなわち図13における符号g、g間の一定間隔fが5mmの実施形態であり、図12Bはf=2.5mm、図12Cはf=10mmの実施形態をそれぞれ示している。かように用途に応じてピッチ(f)を変えることが可能である。
【0072】
更に図12Dは、図12Aの工作フレーム1′の異なる実施形態を示している。すなわち図13に拡大して示したように、工作フレーム1′を若干回すようにして90°回転させた外周5に、更にメジャー機能を有する第2メジャー凹部4′を形成する実施形態である。第2メジャー凹部4′は、前記の隣り合うメジャー凹部4、4の中間であって、当該工作フレーム1が短手方向に90°回転した場合のその外周5の位置に窪んで複数形成されているものである。
【0073】
したがって、この工作フレーム1′は、上記の工作フレーム1と同様に、メジャー凹部4がメジャー機能を有するので、当該メジャー凹部4・・・の数から導かれた所望の長さ位置で、自由に切断自在である。
【0074】
特にメジャー凹部4の中央位置gから隣のメジャー凹部4の中央位置gまでが統一された所定間隔fで形成されていると共に、第2メジャー凹部4′の中央位置g′から隣の第2メジャー凹部4′の中央位置g′までが同じ統一された所定間隔fで形成する形態で実施した場合、メジャー凹部4の位置で切断する場合に比べ、第2メジャー凹部4′の位置も切断でき、所望位置での切断の選択が増える上、切断位置の目安が増えて使い易い。
【0075】
また、後述する接続具2′に接続する際には、図13Aにおける第2メジャー凹部4′のI−I線の位置で切断しても、或いはメジャー凹部4のII−II線の位置で切断しても、そのまま接続するか、90°短手方向に回転させて接続することで難なく切欠き部20′に嵌合できる。
【0076】
次に、図5に示した接続具2について説明する。
【0077】
この接続具2は、アルミニウム製でディスク状に形成(φ=13mm)されているが、合成樹脂製等で実施することも可能である。このディスク状接続具2の外周29に、切断された上記工作フレーム1のメジャー突出部3の端部7が嵌合自在な切欠き部20が切り欠かれて形成されている。
【0078】
切欠き部20は、90°おきに4ケ所形成されている。図示例の場合、工作フレーム1の四角形状メジャー突出部30、30を嵌合自在な形状として、同工作フレーム1の切断されたT字状の端部7を嵌合する十字状の切欠き面21を含んだ形に切り欠かれ、且つ同端部7より僅かに大きく形成されている(図2参照)。なお、切欠き部20は、工作フレーム1のメジャー突出部3の端部7付近を嵌合できればよく、その形状・大きさ等は特に限定されない(図示は省略)。
【0079】
また、この接続具2の外周29には、前記90°おきに形成された切欠き部20、20の間に、中心方向に凹状に切り欠かれた第2切欠き部27が90°おきに、合計4ケ所形成されている。この第2切欠き部27は、工作フレーム1の隣り合うメジャー突出部3、3の間の工作フレーム1の本体凹部6や、メジャー凹部4又は第2メジャー凹部4′に対して垂直状に接続可能なものであり(図15)、工作フレーム1を三次元的に更に接続し、上下の空間を利用した工作物Kを製作することができる。
【0080】
さらに、接続具2の中央が、リベットsやボルト9の取付けが可能な空洞の中空部28に形成されている。よって、例えば図9に示したように、複数の工作フレーム1・・・の端部7が嵌合された切欠き部20・・・を挟む上下2枚のワッシャー40、40の中空部41、41と前記接続具2の中空部28に、ボルト9を挿通し、ナット90の雌ネジ91に螺合して簡単に取付けて固定でき、不意に工作フレーム1が外れるおそれがない。
【0081】
或いは、図10と図11に示した態様でも工作フレーム1の固定は好適に実施される。図10の実施形態は、前記図9の実施形態の2枚のワッシャー40、40の代りに、別の2枚の接続具2、2が使用される。その際、当該2枚の接続具2、2は、挟まれる接続具2に対し、45°回転させるとよい。工作フレーム1の端部7が嵌合された切欠き部20が、形状の異なる第2切欠き部27、27により挟まることで工作フレーム1の端部7がしっかり拘束される。
【0082】
図11の実施形態は、工作フレーム1を垂直配置で接続する場合に好適である。垂直に配置された工作フレーム1は、その端部7に直近の本体凹部6が、接続具2の第2切欠き部27に嵌合される。この第2切欠き部27に工作フレーム1の先端7が嵌合された上下の接続具2、2の間に、異なる接続具2を介し、各接続具2、2、2の中空部28、28、28に、上方からボルト9を挿通し、下方のナット90の雌ネジ91に螺合して固定される。
【0083】
図14と図15は、上述した工作フレーム1′に好適な接続具2′と、その固定要領を示している。
【0084】
この接続具2′は、前記の接続具2の機能のスリム化を図りつつ、メジャー凹部4(第2メジャー凹部4′)が形成された工作フレーム1′の接続を行い易く設計されている。すなわち、基本的構成は接続具2と同じだが、この接続具2′は四角状に形成され、その外周の各コーナー部に切欠き部20′が切り欠かれて形成されている。
【0085】
すなわち、合計4ケ所の切欠き部20′・・・はそれぞれ、切断された工作フレーム1′のメジャー凹部4や第2メジャー凹部4′の付近の端部7が嵌合自在な形状として、同工作フレーム1の切断された端部7を含んだ四角状の切欠き面21′に形成され、入口部分は内向きに対向する形で若干突き出た係止凸部j、jに形成されている。接続時に、メジャー凹部4、4(又は第2メジャー凹部4′、4′)内にこの係止凸部j、jが係止して脱落が防止されている。
【0086】
つまり、図14に図示例の挟み込む2枚の接続具2′、2′は、挟まれる中央の接続具2′に対し45°回転させる。これにより工作フレーム1′の端部7が嵌合された切欠き部20′が、そのような切欠き部20′のない平坦な部位の接続具2′、2′により挟まりつつ、前記メジャー凹部4、4(4′、4′)内への係止凸部j、jの係止状態が拘束され、切断端部7はしっかり固定される。
【0087】
なお、工作フレーム1(1′)の接続具2(2′)への接続は、上述のような嵌合によらず、溶接や接着等の接着によることも可能である(図示は省略)。その場合、接続具2(2′)を挟む上下2枚のワッシャー40、40やボルト9、ナット90や、別の上下2枚の接続具2、2(2′、2′)は不要となる。
【0088】
連結部材8について、図6を参照しつつ説明する。これは、工作フレーム1の長さが不足したり、設計変更や補強、デザイン用等に使用される。この連結部材8は、10mm程の金属製の細長いベース基部80に、垂下した金属製の短い腕部が設置されて(図6A)横断面形状がコ字状の係止部81、82、83に各々形成されている(図6C)。先端部に1つ設置の係止部81に対し、他端部には2つの係止部82、82が接近して設置され、その間に2つの係止部83、83が設置されている。
【0089】
前記2つの係止部82、82(又は83、83)は、工作フレーム1の隣り合う2つのメジャー突出部3、3(30、30)の間に嵌合する位置に配置されている。また、1つの連結部材8に対し、もう1つの連結部材8を反転させ、互いの係止部を合せるとそれぞれの係止部81、82、83が、メジャー突出部3、3(30、30)・・・を間に挟んで、噛み合うように嵌合される構成である(図7、図8参照)。よって、図示を省略した隣り合う工作フレーム1、1同士は、各端部7のメジャー突出部3(30)が当該連結部材8に挟まって連結され、全体の長さ調節を行うことができる。
【0090】
上記構成により、所望の長さ位置pで切断された複数本の工作フレーム1・・・の各端部7を、接続具2の切欠き部20に嵌合して、左右、前後、上下の各方向に接続でき、所望の大きさ・形状の工作物Kを自由に製作することができる訳である。
【0091】
枠体の工作物Kの実施例を図16〜21に示した。図16と図17は人の頭の形状52、図18は動物50の模型、図19は植物51の模型、図20はロボットアーム53、図21は基盤70を組み込んだ精密器具54の実施例をそれぞれ示している。
【符号の説明】
【0092】
K 工作物
1 工作フレーム
3 メジャー突出部
30 四角形状(メジャー突出部)
31 三角形状(メジャー突出部)
32 半円状(メジャー突出部)
33 尖鋭部
1′ 工作フレーム
4 メジャー凹部
4′ 第2メジャー凹部
5 外周
6 本体凹部
7 端部
e 一定間隔
t 中心位置
p 所望の長さ位置
w 幅寸
d 厚さ
s リベット
2 接続具
20 切欠き部
27 第2切欠き部
28 中空部
29 外周
40 ワッシャー
41 中空部
8 連結部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メジャー機能があって細長い工作フレームと、当該工作フレームが接続自在な接続具とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレームの外周には長手方向に一定間隔おきに突出してメジャー機能を有するメジャー突出部が複数形成され、そのメジャー突出部の数から導かれた所望の長さ位置で当該工作フレームは切断自在であり、接続具には切り欠かれた切欠き部が形成され、所望の長さ位置で切断された前記工作フレームの端部が、前記接続具の切欠き部に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物が製作自在に構成されていることを特徴とするメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項2】
メジャー機能があって細長い工作フレームと、当該工作フレームが接続自在な接続具とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレームの外周には長手方向に一定間隔おきに窪んでメジャー機能を有するメジャー凹部が複数形成され、そのメジャー凹部の数から導かれた所望の長さ位置で当該工作フレームは切断自在であり、接続具には切り欠かれた切欠き部が形成され、所望の長さ位置で切断された前記工作フレームの端部が、前記接続具の切欠き部に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物が製作自在に構成されていることを特徴とするメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項3】
工作フレームに形成された隣り合うメジャー突出部同士又はメジャー凹部同士の各中心位置の間が、所定の一定間隔で統一され、その所定間隔にメジャー突出部又はメジャー凹部の数を乗じて得た数値によって、所望長さが算出自在であることを特徴とする請求項1又は2に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項4】
工作フレームの隣り合うメジャー突出部同士又はメジャー凹部同士の各中心位置の間が、5mmに形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項5】
工作フレームは、可撓性あるアルミニウム又は合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項6】
工作フレームの幅寸及び厚さは、各々1mmに形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項7】
工作フレームのメジャー突出部は短手方向に一対が対称に突出して形成され、又はメジャー凹部は短手方向に一対が対称に窪んで形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項8】
工作フレームのメジャー突出部の平面方向視形状が、四角形状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項9】
工作フレームのメジャー突出部の平面方向視形状が、三角形状や多角形状、半円状や湾曲状、若しくはM字状や複数個の尖鋭部からなる形状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項10】
工作フレームのメジャー凹部の平面方向視形状が、半円状又は湾曲状若しくは四角形状又はV字状又はあり溝状であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項11】
工作フレームの長手方向の外周に一定間隔おきに窪んで複数形成されたメジャー凹部と共に、その隣り合うメジャー凹部の中間であって当該工作フレームが短手方向に90°回転された外周位置に窪んでメジャー機能を有する第2メジャー凹部が複数形成されていることを特徴とする請求項2又は3又は4又は5又は6又は7又は10に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項12】
接続具はディスク状又は四角状に形成され、その外周に工作フレームの端部が嵌合自在な切欠き部が切り欠かれて形成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項13】
工作フレームの端部を嵌合自在な接続具の切欠き部は、90°おきに4ケ所形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項14】
接続具の外周には、第2切欠き部が切り欠かれて形成され、当該第2切欠き部が、工作フレームの隣り合うメジャー突出部の間の本体凹部若しくはメジャー凹部又は第2メジャー凹部に対して垂直状に接続可能であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項15】
接続具の中央は、リベット又はボルトの取付けが可能な空洞の中空部に形成され、工作フレームの端部が嵌合された切欠き部を挟む2枚のワッシャー又は別の接続具の中空部と前記接続具の中空部に、リベット又はボルトが取付けられて固定自在であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項16】
隣り合う工作フレーム同士は、その端部に嵌合して連結自在な連結部材によって連結可能であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項17】
複数本の工作フレームが所望の長さ位置で切断され、その端部が各々接続具を介して接続されることにより、枠体の工作物が形成自在であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項18】
枠体の工作物が、動物、植物、人の頭の形状、ロボットアームや乗り物等の各種模型、精密器具、置物であることを特徴とする請求項17に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項1】
メジャー機能があって細長い工作フレームと、当該工作フレームが接続自在な接続具とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレームの外周には長手方向に一定間隔おきに突出してメジャー機能を有するメジャー突出部が複数形成され、そのメジャー突出部の数から導かれた所望の長さ位置で当該工作フレームは切断自在であり、接続具には切り欠かれた切欠き部が形成され、所望の長さ位置で切断された前記工作フレームの端部が、前記接続具の切欠き部に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物が製作自在に構成されていることを特徴とするメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項2】
メジャー機能があって細長い工作フレームと、当該工作フレームが接続自在な接続具とから成るメジャー機能を備えた工作部材であって、
工作フレームの外周には長手方向に一定間隔おきに窪んでメジャー機能を有するメジャー凹部が複数形成され、そのメジャー凹部の数から導かれた所望の長さ位置で当該工作フレームは切断自在であり、接続具には切り欠かれた切欠き部が形成され、所望の長さ位置で切断された前記工作フレームの端部が、前記接続具の切欠き部に嵌合して接続され、所望の大きさ・形状の工作物が製作自在に構成されていることを特徴とするメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項3】
工作フレームに形成された隣り合うメジャー突出部同士又はメジャー凹部同士の各中心位置の間が、所定の一定間隔で統一され、その所定間隔にメジャー突出部又はメジャー凹部の数を乗じて得た数値によって、所望長さが算出自在であることを特徴とする請求項1又は2に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項4】
工作フレームの隣り合うメジャー突出部同士又はメジャー凹部同士の各中心位置の間が、5mmに形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項5】
工作フレームは、可撓性あるアルミニウム又は合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項6】
工作フレームの幅寸及び厚さは、各々1mmに形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項7】
工作フレームのメジャー突出部は短手方向に一対が対称に突出して形成され、又はメジャー凹部は短手方向に一対が対称に窪んで形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項8】
工作フレームのメジャー突出部の平面方向視形状が、四角形状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項9】
工作フレームのメジャー突出部の平面方向視形状が、三角形状や多角形状、半円状や湾曲状、若しくはM字状や複数個の尖鋭部からなる形状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項10】
工作フレームのメジャー凹部の平面方向視形状が、半円状又は湾曲状若しくは四角形状又はV字状又はあり溝状であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項11】
工作フレームの長手方向の外周に一定間隔おきに窪んで複数形成されたメジャー凹部と共に、その隣り合うメジャー凹部の中間であって当該工作フレームが短手方向に90°回転された外周位置に窪んでメジャー機能を有する第2メジャー凹部が複数形成されていることを特徴とする請求項2又は3又は4又は5又は6又は7又は10に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項12】
接続具はディスク状又は四角状に形成され、その外周に工作フレームの端部が嵌合自在な切欠き部が切り欠かれて形成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項13】
工作フレームの端部を嵌合自在な接続具の切欠き部は、90°おきに4ケ所形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項14】
接続具の外周には、第2切欠き部が切り欠かれて形成され、当該第2切欠き部が、工作フレームの隣り合うメジャー突出部の間の本体凹部若しくはメジャー凹部又は第2メジャー凹部に対して垂直状に接続可能であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項15】
接続具の中央は、リベット又はボルトの取付けが可能な空洞の中空部に形成され、工作フレームの端部が嵌合された切欠き部を挟む2枚のワッシャー又は別の接続具の中空部と前記接続具の中空部に、リベット又はボルトが取付けられて固定自在であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項16】
隣り合う工作フレーム同士は、その端部に嵌合して連結自在な連結部材によって連結可能であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項17】
複数本の工作フレームが所望の長さ位置で切断され、その端部が各々接続具を介して接続されることにより、枠体の工作物が形成自在であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【請求項18】
枠体の工作物が、動物、植物、人の頭の形状、ロボットアームや乗り物等の各種模型、精密器具、置物であることを特徴とする請求項17に記載したメジャー機能を備えた工作部材。
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1】
【図2】
【図7】
【図8】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1】
【図2】
【図7】
【図8】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−55562(P2012−55562A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203133(P2010−203133)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(310018386)有限会社 村岡製作所 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(310018386)有限会社 村岡製作所 (2)
【Fターム(参考)】
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