メタニューモウイルス由来の異種抗原を含む組換えパラインフルエンザウイルス発現系およびワクチン
本発明は、適当な宿主細胞系において異種遺伝子産物を発現させるために、および/または異種遺伝子産物を発現し、パッケージングし、かつ/または提示するネガティブ鎖RNA組換えウイルスをレスキューするために、使用することができる組換えウシ・パラインフルエンザウイルス(bPIV)cDNAもしくはRNAに関する。特に、異種遺伝子産物には、別の種のPIV由来または別のネガティブ鎖RNAウイルス(インフルエンザウイルス、呼吸器多核体ウイルス、ヒト・メタニューモウイルス、およびトリ・ニューモウイルスを含むが、これらに限らない)由来の遺伝子産物が含まれる。このキメラウイルスおよび発現産物は、広範な病原体および抗原に対するワクチンを含めたワクチン製剤において有利に使用される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物メタニューモウイルスのヌクレオチド配列を含んでなる組換えパラインフルエンザウイルス3型であって、該哺乳動物メタニューモウイルスが、パラミクソウイルス(Paramyxoviridae)科ニューモウイルス(Pneumovirinae)亜科に属するネガティブセンス一本鎖RNAウイルスであり、かつ該哺乳動物メタニューモウイルスは、系統発生的に、シチメンチョウ鼻気管炎ウイルス(TRTV)との近縁性よりも、CNCM(パリ)にI-2614として寄託されたウイルス分離株との近縁性が高いことを特徴とする、組換えパラインフルエンザウイルス3型。
【請求項2】
哺乳動物メタニューモウイルスのヌクレオチド配列が、パラインフルエンザのヌクレオチド配列に取って代わっているか、またはパラインフルエンザウイルスのゲノムに挿入されている、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項3】
哺乳動物メタニューモウイルスのヌクレオチド配列が、パラインフルエンザウイルスゲノムの位置1、2、3、4、5または6に挿入されている、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項4】
さらにRSVヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項5】
パラインフルエンザウイルスがウシ・パラインフルエンザウイルスである、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項6】
さらにヒト・パラインフルエンザウイルスのヌクレオチド配列を1つ以上含む、請求項5に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項7】
前記ヌクレオチド配列が哺乳動物メタニューモウイルスのポリペプチドをコードしている、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項8】
前記ポリペプチドが、哺乳動物メタニューモウイルスのFもしくはGタンパク質、またはその断片である、請求項7に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項9】
前記ポリペプチドが、配列番号70もしくはその断片と少なくとも90%同一、配列番号78もしくはその断片と少なくとも70%同一、配列番号62もしくはその断片と少なくとも90%同一、配列番号18もしくはその断片と少なくとも82%同一、配列番号42もしくはその断片と少なくとも85%同一、配列番号50もしくはその断片と少なくとも60%同一、配列番号34もしくはその断片と少なくとも85%同一、配列番号26もしくはその断片と少なくとも20%同一、または配列番号86もしくはその断片と少なくとも30%同一である、請求項7に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項10】
前記ポリペプチドが、配列番号78、配列番号62、配列番号18、配列番号42、配列番号50、配列番号34、配列番号26、配列番号86、配列番号70、配列番号28、配列番号72、配列番号80、配列番号64、配列番号20、配列番号44、配列番号52、配列番号88、配列番号36、配列番号29、配列番号73、配列番号81、配列番号65、配列番号21、配列番号45、配列番号53、配列番号89、配列番号37、配列番号27、配列番号71、配列番号79、配列番号63、配列番号43、配列番号51、配列番号87、配列番号35、またはその断片である、請求項7に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項11】
前記ヌクレオチド配列が、配列番号22〜25、配列番号30〜33、配列番号38〜41、配列番号46〜49、配列番号54〜61、配列番号66〜69、配列番号74〜77、配列番号82〜85、配列番号90〜93、配列番号98〜132、配列番号168〜247、またはその断片からなる群より選択される、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項12】
前記断片が、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも250、少なくとも500、少なくとも750、または少なくとも1000アミノ酸長である、請求項9または10に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項13】
前記断片が、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも250、少なくとも500、少なくとも750、または少なくとも1000ヌクレオチド長である、請求項11に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項14】
異種ヌクレオチド配列がヒト・メタニューモウイルス由来である、請求項1に記載のウイルス。
【請求項15】
哺乳動物メタニューモウイルス配列が、Fタンパク質、Gタンパク質、SHタンパク質、Nタンパク質、Pタンパク質、M2タンパク質、M2-1タンパク質、M2-2タンパク質、Lタンパク質、またはその断片をコードしている、請求項7に記載のウイルス。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載のウイルスのゲノムをコードする組換えDNAまたはRNA分子。
【請求項17】
請求項15に記載のウイルスのゲノムをコードする組換えDNAまたはRNA分子。
【請求項18】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の組換えウイルスおよび製薬上許容される添加剤を含有するワクチン製剤。
【請求項19】
請求項15に記載の組換えウイルスおよび製薬上許容される添加剤を含有するワクチン製剤。
【請求項20】
請求項18に記載のワクチンを投与することを含んでなる、哺乳動物における呼吸器感染症の処置方法。
【請求項21】
請求項19に記載のワクチンを投与することを含んでなる、哺乳動物における呼吸器感染症の処置方法。
【請求項22】
哺乳動物がヒトである、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
哺乳動物がヒトである、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、該ウイルスを感染させた細胞を、該細胞の増殖に最適な温度より低い温度で培養することを含んでなる上記方法。
【請求項25】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、(i) 該ウイルスを感染させる前に第1の温度で細胞を培養し、(ii) 該細胞にウイルスを感染させ、(iii) 該細胞へのウイルスの感染後に第2の温度で該細胞を培養する、ことを含んでなり、第2の温度が第1の温度より低いことを特徴とする、上記方法。
【請求項26】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、該ウイルスを感染させた細胞を血清の非存在下で培養することを含んでなる上記方法。
【請求項27】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、(i) 該ウイルスを感染させる前に血清の存在下で細胞を培養し、(ii) 該細胞にウイルスを感染させ、(iii) 該細胞へのウイルスの感染後に血清の非存在下で該細胞を培養する、ことを含んでなる上記方法。
【請求項28】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、該ウイルスを感染させた細胞を、血清の非存在下に、該細胞の増殖に最適な温度より低い温度で培養することを含んでなる上記方法。
【請求項1】
哺乳動物メタニューモウイルスのヌクレオチド配列を含んでなる組換えパラインフルエンザウイルス3型であって、該哺乳動物メタニューモウイルスが、パラミクソウイルス(Paramyxoviridae)科ニューモウイルス(Pneumovirinae)亜科に属するネガティブセンス一本鎖RNAウイルスであり、かつ該哺乳動物メタニューモウイルスは、系統発生的に、シチメンチョウ鼻気管炎ウイルス(TRTV)との近縁性よりも、CNCM(パリ)にI-2614として寄託されたウイルス分離株との近縁性が高いことを特徴とする、組換えパラインフルエンザウイルス3型。
【請求項2】
哺乳動物メタニューモウイルスのヌクレオチド配列が、パラインフルエンザのヌクレオチド配列に取って代わっているか、またはパラインフルエンザウイルスのゲノムに挿入されている、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項3】
哺乳動物メタニューモウイルスのヌクレオチド配列が、パラインフルエンザウイルスゲノムの位置1、2、3、4、5または6に挿入されている、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項4】
さらにRSVヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項5】
パラインフルエンザウイルスがウシ・パラインフルエンザウイルスである、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項6】
さらにヒト・パラインフルエンザウイルスのヌクレオチド配列を1つ以上含む、請求項5に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項7】
前記ヌクレオチド配列が哺乳動物メタニューモウイルスのポリペプチドをコードしている、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項8】
前記ポリペプチドが、哺乳動物メタニューモウイルスのFもしくはGタンパク質、またはその断片である、請求項7に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項9】
前記ポリペプチドが、配列番号70もしくはその断片と少なくとも90%同一、配列番号78もしくはその断片と少なくとも70%同一、配列番号62もしくはその断片と少なくとも90%同一、配列番号18もしくはその断片と少なくとも82%同一、配列番号42もしくはその断片と少なくとも85%同一、配列番号50もしくはその断片と少なくとも60%同一、配列番号34もしくはその断片と少なくとも85%同一、配列番号26もしくはその断片と少なくとも20%同一、または配列番号86もしくはその断片と少なくとも30%同一である、請求項7に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項10】
前記ポリペプチドが、配列番号78、配列番号62、配列番号18、配列番号42、配列番号50、配列番号34、配列番号26、配列番号86、配列番号70、配列番号28、配列番号72、配列番号80、配列番号64、配列番号20、配列番号44、配列番号52、配列番号88、配列番号36、配列番号29、配列番号73、配列番号81、配列番号65、配列番号21、配列番号45、配列番号53、配列番号89、配列番号37、配列番号27、配列番号71、配列番号79、配列番号63、配列番号43、配列番号51、配列番号87、配列番号35、またはその断片である、請求項7に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項11】
前記ヌクレオチド配列が、配列番号22〜25、配列番号30〜33、配列番号38〜41、配列番号46〜49、配列番号54〜61、配列番号66〜69、配列番号74〜77、配列番号82〜85、配列番号90〜93、配列番号98〜132、配列番号168〜247、またはその断片からなる群より選択される、請求項1に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項12】
前記断片が、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも250、少なくとも500、少なくとも750、または少なくとも1000アミノ酸長である、請求項9または10に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項13】
前記断片が、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも250、少なくとも500、少なくとも750、または少なくとも1000ヌクレオチド長である、請求項11に記載の組換えパラインフルエンザウイルス。
【請求項14】
異種ヌクレオチド配列がヒト・メタニューモウイルス由来である、請求項1に記載のウイルス。
【請求項15】
哺乳動物メタニューモウイルス配列が、Fタンパク質、Gタンパク質、SHタンパク質、Nタンパク質、Pタンパク質、M2タンパク質、M2-1タンパク質、M2-2タンパク質、Lタンパク質、またはその断片をコードしている、請求項7に記載のウイルス。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載のウイルスのゲノムをコードする組換えDNAまたはRNA分子。
【請求項17】
請求項15に記載のウイルスのゲノムをコードする組換えDNAまたはRNA分子。
【請求項18】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の組換えウイルスおよび製薬上許容される添加剤を含有するワクチン製剤。
【請求項19】
請求項15に記載の組換えウイルスおよび製薬上許容される添加剤を含有するワクチン製剤。
【請求項20】
請求項18に記載のワクチンを投与することを含んでなる、哺乳動物における呼吸器感染症の処置方法。
【請求項21】
請求項19に記載のワクチンを投与することを含んでなる、哺乳動物における呼吸器感染症の処置方法。
【請求項22】
哺乳動物がヒトである、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
哺乳動物がヒトである、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、該ウイルスを感染させた細胞を、該細胞の増殖に最適な温度より低い温度で培養することを含んでなる上記方法。
【請求項25】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、(i) 該ウイルスを感染させる前に第1の温度で細胞を培養し、(ii) 該細胞にウイルスを感染させ、(iii) 該細胞へのウイルスの感染後に第2の温度で該細胞を培養する、ことを含んでなり、第2の温度が第1の温度より低いことを特徴とする、上記方法。
【請求項26】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、該ウイルスを感染させた細胞を血清の非存在下で培養することを含んでなる上記方法。
【請求項27】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、(i) 該ウイルスを感染させる前に血清の存在下で細胞を培養し、(ii) 該細胞にウイルスを感染させ、(iii) 該細胞へのウイルスの感染後に血清の非存在下で該細胞を培養する、ことを含んでなる上記方法。
【請求項28】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の組換えウイルスを増やす方法であって、該ウイルスを感染させた細胞を、血清の非存在下に、該細胞の増殖に最適な温度より低い温度で培養することを含んでなる上記方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A−B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A−B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2006−524511(P2006−524511A)
【公表日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−513300(P2006−513300)
【出願日】平成16年4月23日(2004.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/012723
【国際公開番号】WO2005/027825
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(505396224)メッドイミューン バクシーンズ,インコーポレイティド (13)
【出願人】(504317949)ヴァイロノヴァティヴ ビーヴイ (7)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年4月23日(2004.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/012723
【国際公開番号】WO2005/027825
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(505396224)メッドイミューン バクシーンズ,インコーポレイティド (13)
【出願人】(504317949)ヴァイロノヴァティヴ ビーヴイ (7)
【Fターム(参考)】
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