メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤

【課題】β−ラクタム系抗生物質の失活を抑制し、抗菌活性を回復させる薬剤となるメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤の提供。
【解決手段】下記式で表される化合物を、β−ラクタム系抗生物質と併用することにより、メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌に対するβ−ラクタム系抗生物質の失活を抑制し、抗菌活性を回復させることが可能。


(式中、R1は、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、飽和または不飽和複素環を表し、R2は、水素原子またはアルキル基を表し、R3は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、またはピペリジン環を表し、M1およびM2は、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フタル酸誘導体を有効成分とするメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤に関し、より詳しくは、本発明は、動物またはヒトにおける細菌感染の治療において、β−ラクタム系抗生物質と併用することにより、メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌に対する有効性を強化する為の医薬組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
β−ラクタマーゼは、細菌のβ−ラクタム系抗生物質に対する耐性化において非常に重要である。特に、活性中心に亜鉛を有する、広い基質特異性を示すメタロ−β−ラクタマーゼは、セリン−β−ラクタマーゼに対して比較的安定であるカルバペネム系抗生物質をも加水分解することから問題視されている。実際、メタロ−β−ラクタマーゼを産生する菌は、臨床上重要な多くのβ−ラクタム系薬に耐性化することから脅威となっている。メタロ−β−ラクタマーゼは、Bacillus cereus、Bacteroides fragilis、Escherichia coli、Aeromonas hydrophila、Klebsiella pneumoniae、Pseudomonas aeruginosa、Serratia marcescens、Stenotrophomonas maltophilia、Shigella flexneri、Alcaligenes xylosoxidans、Legionella gormanii、Chryseobacterium meningosepticum、Chryseobacterium indologenes、Acinetobacter baumannii、Citrobacter freundiiおよびEnterobacter cloacae等多菌種で確認されており、特にPseudomonas aeruginosa(緑膿菌)においては多剤耐性化も著しく、問題も大きい。現在β−ラクタマーゼ阻害薬として使用されているクラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタムはセリンを活性中心に持つセリン−β−ラクタマーゼには有用であるものの、メタロ−β−ラクタマーゼに対する阻害効果はない。
【0003】
したがって、メタロ−β−ラクタマーゼ産生による耐性菌に対して、イミペネム等のβ−ラクタム系抗生物質の有効性を回復させるため、メタロ−β−ラクタマーゼ阻害薬の必要性が高まっている。
【0004】
緑膿菌において、伝達性プラスミドにコードされたメタロ−β−ラクタマーゼが報告されて以来、種々の化合物がメタロ−β−ラクタマーゼ阻害活性を有するものとして報告されている。WO98/17639、WO97/30027、WO98/40056、WO98/39311、およびWO97/10225には、ある種のβ−チオプロピオニル−アミノ酸誘導体がそのメタロ−β−ラクタマーゼ類に対する阻害薬としての用途とともに記載されている。また、いくつかの文献には、メタロ−β−ラクタマーゼ阻害薬としてのチオール類およびチオエステル類が開示されている(Biol. Pharm. Bull., 1997, 20, 1136、FEMS Microbiology Letters, 1997, 157, 171、Antimicrob. Agents Chemother., 1997, 41, 135、Chem. Commun., 1998, 1609、Biochem. J., 1998, 331, 703、およびWO00/076962)。さらに、WO01/030148、WO01/030149には、メタロ−β−ラクタマーゼ阻害薬としてのコハク酸系化合物が記載されている。その他、各種のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害化合物や、メタロ−β−ラクタマーゼ産生菌に関する全般的状況について報告されている文献がある(Clin. Microbiol.Rev., 2005, 18, 306)。しかしながら、上記文献等には、本発明による化合物であるフタル酸系誘導体の記載や示唆はなされていない。
【0005】
医療現場において実際にメタロ−β−ラクタマーゼ産生による耐性菌に対して効果を発揮する為には、β−ラクタム系抗生物質と併用することで、その有効性を回復させることが必須である。しかしながら、実際の医療現場で問題となる緑膿菌等の菌種に対して、そのような併用効果を示す報告は今までほとんどなされておらず、現在のところヒトおよび動物の感染症に有効なメタロ−β−ラクタマーゼ阻害薬は存在していない。
【0006】
フタル酸誘導体に関して、フタル酸3位(4〜6位は無置換)に酸素原子を介する化合物として、J. Am. Chem. Soc., 1918, 40, 219が3-ヒドロキシフタル酸を、Pr. Chem. Soc., 1907, 22, 323が3-メトキシフタル酸等を、また、WO97/029079が3-ペンチルオキシフタル酸を開示している。しかし、環状のアルキルオキシ基、ピペリジニルオキシ基を有するフタル酸は知られていない。
また、フタル酸3位に窒素原子を介する化合物として、特開平10-239909が3-ジメチルアミノフタル酸を開示しているが、フタル酸の3位に環状のアミン、ピペラジン環、及び、モルフォリン環を有する化合物は知られていない。
さらにWO97/47589がマルクーシュ構造上類似の化合物を開示しているが、用途が殺虫剤であること、さらに本発明によるフタル酸誘導体の開示、および示唆はない。
【発明の開示】
【0007】
よって、本発明は、β−ラクタム系抗生物質の失活を抑制し、抗菌活性を回復させる薬剤となる新規なメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤の提供を目的としている。
【0008】
本発明者らは、今般、フタル酸誘導体およびその薬理上許容される塩が、メタロ−β−ラクタマーゼに対し阻害作用を有することを見出した。さらにメタロ−β−ラクタマーゼ産生菌に対してβ−ラクタム系抗生物質の活性を回復させる効果を有することを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0009】
そして、本発明の一つの態様によれば、下記一般式(I)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物を含有してなる、メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤が提供される:
【化1】

(I)
(式中、
1は、水酸基、C1-7アルキル基、C1-7アルコキシ基、下記A環:
【化2】


−O−ピペリジン環、ピペリジン環、フェニル基、ニトロ基、アミノ基、アゼチジン環、ピロリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、またはアゼパン環を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
2は、水素原子、またはC1-7アルキル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
3は、水素原子、C1-7アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、またはピペリジン環を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す。)。
【0010】
また、本発明の別の態様によれば、下記一般式(II)で表される新規化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物が提供される:
【化3】

(II)
(式中、
B環は、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、またはアゼパン環を表し、これらはいずれもR4を有していてもよく、
4は、B環上に0〜2個存在し、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、オキソ(=O)基、ベンジル基、ベンゾイル基、フェニル基、アミノ基、アジド基、カルボキシル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す。)。
【0011】
さらに、本発明の別の態様によれば、下記一般式(I’)で表される新規化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物が提供される:
【化4】

(I’)
(式中、
1は、ピペリジン環、またはアミノ基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
2は、水素原子を表し、
3は、C1-6アルキル基、ハロゲン原子、ピペリジン環、またはアミノ基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す。)。
【0012】
さらにまた本発明の別の態様によれば、下記一般式(III)で表される新規化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物が提供される:
【化5】

(III)
(式中、
C環における・・・は、単結合または二重結合を表し、
4は、C環上に0〜2個存在し、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、オキソ(=O)基、ベンジル基、ベンゾイル基、フェニル基、アミノ基、アジド基、カルボキシル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
は、水素原子、C1-6アルキル基、ベンジル基、ベンゾイル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、C1-6アルキルカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していても良く、
およびMは、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す。)。
【0013】
また本発明の別の態様によれば、下記一般式(IV)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物が提供される:
【化6】

(IV)
(式中、
nは0〜6を表し、
6は、水酸基、環状C3-7アルキル基、フェニルオキシ基、フェニル基、カルボキシル基、置換基を有してもよいピペリジル基、または上記A環を表し、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す、
但し、nが1のとき、Rはフェニル基を表さない。)。
【0014】
さらに本発明は以下の態様を包含するものである。
すなわち、本発明の一つの態様によれば、上記一般式(I)で表される化合物と、医薬的に許容される担体とを含んでなる医薬組成物が提供される。この医薬組成物は、β−ラクタム系抗生物質と同時にまたは逐次的に投与されて用いられる。また、この医薬組成物はデヒドロペプチダーゼ阻害剤をさらに含んでいてもよい。
本発明の一つの態様によれば、さらに請求項1に記載のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤と、β−ラクタム系抗生物質と、場合により医薬的に許容される担体とを含んでなる、医薬組成物が提供される。この医薬組成物は、抗菌剤として用いられてもよい。
さらに本発明の一つの態様によれば、細菌感染の治療方法であって、β−ラクタム系抗生物質と請求項1に記載のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤とを併用して投与することを含んでなる方法が提供される。
さらにまた本発明の一つの態様によれば、細菌感染症の予防または治療剤の製造のための、上記一般式(I)で表される化合物の使用が提供される。
【発明の具体的説明】
【0015】
定義
本明細書において、断りがない限り、「C 1-7」「C 1-6」「C 3-7」等は、炭素数を表し、例えば、「C 1-7アルキル基」は、炭素数1−7のアルキル基を表す。また、C 0は結合を表す。また、低級とは好ましくはC1−7を表し、環状の場合は好ましくはC3−7を表す。
基または基の一部としての「アルキル基」または「アルコキシ基」は、断りがない限り、好ましくは直鎖、分岐鎖、または環状の炭素数1−7のアルキル基、または直鎖、分岐鎖、または環状の炭素数1−7のアルコキシ基を意味する。「アルキル」の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、n−ヘプチル、i−ヘプチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。本明細書において、基または基の一部としての「環状アルキル基」とは、好ましくは炭素数3−7の単環のアルキル基を表し、その例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
【0016】
「アルコキシ」の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、i−ペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、i−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、i−ヘプチルオキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ等が挙げられる。本明細書において、基または基の一部としての「環状アルコキシ基」とは、好ましくは炭素数3−7の単環のアルコキシ基を表し、その例としては、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ等が挙げられる。
【0017】
本明細書において「いずれも置換基を有していてもよく」とは、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個の置換基を有していてもよいことを意味する。また、それらは同じでも異なっていてもよい。本明細書において「置換基」とは、特に断りがない限り、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アジド基、C 1-6アルキル基、C 3-7環状アルキル基、置換C3-7環状アルキル基、C 1-6アルコキシ基、C 3-7環状アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、アミド基、N−置換アミド基、N,N−ジ置換アミド基、アミノカルボニル基、置換アミノカルボニル基、カルボキシル基、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、オキソ(=O)基、フェニル基、フェニルオキシ基、置換フェニル基、ベンジル基、置換ベンジル基、ベンゾイル基、ピリジルメチル基、C 1-6アルキルカルボニル基、置換C 1-6アルキルカルボニル基、A環、複素環等を意味する。
【0018】
本明細書において、「複素環」とは、窒素原子、酸素原子、および硫黄原子から選ばれた1種または2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5〜14員の単環式ないし三環性複素環等を意味し、好ましくは、窒素原子、酸素原子、または硫黄原子を1〜4個含む、5〜10員の単環または二環性複素環が挙げられる。さらに好ましくは、テトラヒドロフラン、フラン、ピロリジン、ピペリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、アゼチジン、チアゾリン、キヌクリジン、トリアジン、イソベンゾフラン、インドール、インドリジン、クロメン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、プリン、プテリジン等が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表す。
「カルボニルアミノ基」とは−NH−CO−基を表す。
また、本明細書において、「A環」とは下記の基を表す。
【化7】

【0019】
一般式(I)で表される化合物を含有してなるメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤
本発明の一つの態様によれば、前記一般式(I)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物を含有してなるメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤が提供される。
【0020】
一般式(I)で表される化合物は、メタロ−β−ラクタマーゼ阻害作用を有し、当該化合物自体をメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤として用いることができる。
【0021】
上述のとおり、メタロ−β−ラクタマーゼは、多くのβ−ラクタム系抗生物質を加水分解し、その有効性を失活させてしまう。ここで、一般式(I)で表される化合物を、β−ラクタム系抗生物質と併用すれば、その活性を回復させることが可能となる。
【0022】
一般式(I)で表される化合物は、それ自体をメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤として用いることができるか、担体と組み合わせて、さらにβ−ラクタム系抗生物質と組み合わせて後述する医薬組成物とされて用いることが好ましい。
【0023】
一般式(I)において、R1は、水酸基、C1-7アルキル基、C1-7アルコキシ基、上記A環、−O−ピペリジン環、ピペリジン環、フェニル基、ニトロ基、アミノ基、アゼチジン環、ピロリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、またはアゼパン環を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、R2は、水素原子、またはC1-7アルキル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、R3は、水素原子、C1-7アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、またはピペリジン環を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、M1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す。
【0024】
上記一般式(I)において、R1が表す「C1-7アルキル基」は、直鎖、分岐鎖、または環状の炭素数1−7のアルキル基を表す。その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、n−ヘプチル、i−ヘプチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。R1は好ましくはC1-6アルキル基であり、さらに好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。このアルキル基は置換基を有していてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは、水酸基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0025】
上記一般式(I)において、R1が表す「C1-7アルコキシ基」は、直鎖または、分岐または環状のいずれであってもよく、その具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、i−ペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、i−ヘキシルオキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ等が挙げられ、好ましくはC1-6アルコキシ基であり、さらに好ましくは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。このアルコキシ基は置換基を有していてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは、水酸基、C 1-6アルキル基、C 3-7環状アルキル基、カルボキシル基、フェニル基、フェニルオキシ基、上記A環が挙げられる。
【0026】
−O−ピペリジン環は、いずれの位置で結合していてもよく、好ましくは−O−ピペリジン−4−イル基、−O−ピペリジン−1−イル基である。この−O−ピペリジン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくはアルキルオキシカルボニル基が挙げられる。
【0027】
ピペリジン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくはピペリジン−1−イル基、ピペリジン−4−イル基である。このピペリジン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは、水酸基、アミノ基、アジド基、C 1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、カルボキシル基、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、置換アミノカルボニル基、オキソ(=O)基、フェニル基、ベンジル基、C 1-6アルキルカルボニル基、が挙げられる。さらに、本発明の好ましい態様によれば、ピペリジン環がピペリジン−1−イル基である場合の置換基としては、水酸基、アミノ基、モノC 1-6アルキルアミノ基、ジC 1-6アルキルアミノ基、アジド基、ヒドロキシC1-6アルキル基、C 1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、置換アミノカルボニル基、オキソ(=O)基、フェニル基、ベンジル基が挙げられる。また、本発明の好ましい態様によれば、ピペリジン環がピペリジン−4−イル基である場合の置換基としては、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、置換アミノカルボニル基、ベンジル基、C 1-6アルキルカルボニル基が挙げられる。
【0028】
R1が表すフェニル基上の水素原子は置換されていてもよく、置換基の例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは水酸基、カルボキシル基、が挙げられる。
【0029】
アミノ基は、置換基を有していてよく、モノ置換アミノ基またはジ置換アミノ基のいずれであってもよい。置換基の例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくはモノC1-6アルキルアミノ基、ジC1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキルカルボニルアミノ基が挙げられる。「モノC 1-6アルキルアミノ基」は、直鎖、分岐鎖または環状のいずれであってもよく、好ましくは直鎖のC1-4アルキル基または環状のC3-7アルキル基であり、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロヘプチルアミノ等が挙げられる。さらにこれらは、水酸基、またはピリジル基などで置換されていてもよい。また、「ジC 1-6アルキルアミノ基」は、直鎖、分岐鎖または環状のいずれであってもよく、好ましくは直鎖のC1-4アルキル基であり、二つのアルキル基は同じでも異なってもよく、たとえばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn−プロピルアミノ、ジn−ブチルアミノ、エチルメチルアミノ、プロピルメチルアミノ、ブチルメチルアミノ、エチルプロピルアミノ、ブチルエチルアミノ、ブチルプロピルアミノ等が挙げられる。「C1-6アルキルカルボニルアミノ基」は、直鎖、分岐鎖、または環状のいずれであってもよく、好ましくは直鎖のC1-4アルキル基であり、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n-プロピルカルボニルアミノ、n-ブチルカルボニルアミノなどが挙げられ、これらは水酸基で置換されていてもよい。
【0030】
アゼチジン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくはアゼチジン−1−イル基などが挙げられる。このアゼチジン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは水酸基、C1-6アルキル基が挙げられる。
【0031】
ピロリジン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくはピロリジン−1−イル基などが挙げられる。このピロリジン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは水酸基、C1-6アルキル基が挙げられる。
【0032】
テトラヒドロピリジン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくは、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン基であり、さらに好ましくは、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン-1-イル基、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン-4-イル基などが挙げられる。このテトラヒドロピリジン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくはC 1-6アルキルオキシカルボニル基、水酸基、C1-6アルキル基が挙げられる。
【0033】
ピペラジン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくは、ピペラジン−1−イル基などが挙げられる。このピペラジン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくはC 1-6アルキルカルボニル基、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、置換アミノカルボニル基、ベンジル基、ベンゾイル基が挙げられる。
【0034】
モルホリン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくは、モルホリン−4−イル基などが挙げられる。このモルホリン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは水酸基、C1-6アルキル基が挙げられる。
【0035】
アゼパン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくは、アゼパン−1−イル基などが挙げられる。このアゼパン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、好ましくは水酸基、C1-6アルキル基が挙げられる。
【0036】
一般式(I)において、R2は、水素原子またはC1-7アルキル基を表す。R2が表す「C1-7アルキル基」は、R1と同義であり、好ましくはC1-6アルキル基であり、さらに好ましくはC1-4アルキル基であり、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル等が挙げられる。
【0037】
一般式(I)において、R3は、水素原子、C1-7アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、またはピペリジン環を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよい。R3が表す「C1-7アルキル基」は、R1と同義であり、好ましくはC1-6アルキル基であり、さらに好ましくはC1-4アルキル基であり、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル等が挙げられる。
【0038】
R3が表すハロゲン原子とは前記と同義である。R3が表すアミノ基とは、R1と同義であり、置換基を有していてよく、モノ置換アミノ基またはジ置換アミノ基のいずれであってもよい。置換基の例としては上述の置換基が挙げられ、その好ましい例もR1と同様のものであってよい。
【0039】
R3が表すピペリジン環とは、R1と同義である。すなわち、ピペリジン環はいずれの位置で結合していてもよく、好ましくはピペリジン−1−イル基、ピペリジン−4−イル基である。このピペリジン環上の水素原子は置換されていてもよく、その例としては上述の置換基が挙げられ、その好ましい例もR1と同様のものであってよい。さらに好ましくは水酸基またはアミノ基が挙げられる。
【0040】
M1およびM2は同一または異なってもよく、「医薬的に許容されるカチオン」とは一般式(I)の一方、または両方のカルボキシル基と塩を形成しうるカチオンであり、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、有機塩基等が挙げられ、好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム、エタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、ジイソプロピルアミン等が挙げられる。
【0041】
また、一般式(I)の化合物は、そのプロドラッグの形で用いられてもよい。プロドラッグは生体において加水分解可能であり、胃もしくは腸の粘膜からの良好な吸収、胃酸分解に対する耐性および他の要素から経口投与に好ましい。従って、「医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基」とは 一般式(I)の一方または両方のカルボキシル基に結合した脱離可能な基を表し、それらは生体内で代謝をうけ、加水分解、脱離しカルボキシル基となる基を表す。
【0042】
一般式(I)の化合物において、「医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基」は好ましくはエステル残基であり、その例としては、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキルカルボニルオキシ低級アルキル基、低級シクロアルキルカルボニルオキシ低級アルキル基、低級シクロアルキルメチルカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルケニルカルボニルオキシ低級アルキル基、アリールカルボニルオキシ低級アルキル基、テトラヒドロフラニルカルボニルオキシメチル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルコキシ低級アルキル基、アリールメチルオキシ低級アルキル基、アリールメチルオキシ低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルコキシ基、低級シクロアルコキシカルボニルオキシ低級アルキル基、低級シクロアルキルメトキシカルボニルオキシ低級アルキル基、アリールオキシカルボニルオキシ低級アルキル基、芳香環上に置換基を有してもよい3−フタリジル基、芳香環上に置換基を有してもよい2−(3−フタリジリデン)エチル基、2−オキソテトラヒドロフラン−5−イル基、モノ低級アルキルアミノカルボニルオキシメチル基、ジ低級アルキルアミノカルボニルオキシメチル基、2−オキソ−5−低級アルキル−1,3−ジオキソレン−4−イルメチル基、置換基を有してもよいピペリジニルカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルキル低級シクロアルキルアミノカルボニルオキシ低級アルキル基、等の常用のものが挙げられる。
【0043】
「医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基」として好ましくはメチル基、エチル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、アセトキシメチル基、1-(イソプロピルオキシカルボニルオキシ)エチル基、1-(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル基、1-(イソブチルオキシカルボニルオキシ)エチル基、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)-2-メチルプロパン-1-イル基、イソブチルオキシカルボニルオキシメチル基、イソプロピルオキシカルボニルオキシメチル基、イソブチリルオキシメチル基、(ペンタン-1-イル)オキシカルボニルオキシメチル基、(ブタン-1-イル)オキシカルボニルオキシメチル基、(1-エチルプロパン-1-イル)オキシカルボニルオキシメチル基、イソペンチルオキシカルボニルオキシメチル基、(プロパン-1-イル)オキシメチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、ネオペンチルオキシカルボニルオキシメチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル基、t-ブトキシカルボニルオキシメチル基、フタリジル基、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、1-(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル基、(テトラヒドロピラン-4-イル)オキシカルボニルオキシメチル基、1-(ネオペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル基、(ピペリジン-1-イル)カルボニルオキシメチル基、アリル基、1-(t-ブトキシカルボニルオキシ)エチル基、(N,N-ジ-n-プロピルアミノ)カルボニルオキシメチル基、フェニルオキシカルボニルオキシメチル基、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル基、(cis-2,6-ジメチルピペリジン-1-イル)カルボニルオキシメチル基、N,N-ジ-(ブタン-1-イル)アミノカルボニルオキシメチル基、ヘキサン-1-イル基、N-(ヘキサン-1-イル)-N-メチルアミノカルボニルオキシメチル基、N,N-ジイソブチルアミノカルボニルオキシメチル基、N,N-ジイソプロピルアミノカルボニルオキシメチル基、N-シクロヘキシル-N-メチルアミノカルボニルオキシメチル基、N-ペンタン-1-イルアミノカルボニルオキシメチル基、N-シクロヘキシル-N-エチルアミノカルボニルオキシメチル基、N-イソブチル-N-イソプロピルアミノカルボニルオキシメチル基、N-t-ブチル-N-エチルアミノカルボニルオキシメチル基、1-[(cis-2,6-ジメチルピペリジン-1-イル)カルボニルオキシ]エチル基、1-(N,N-ジイソプロピルアミノカルボニルオキシ)エチル基、N-エチル-N-イソアミルアミノカルボニルオキシメチル基等である。
【0044】
一般式(I)で表される化合物は、塩として提供されてもよく、好ましくは医薬的に許容される塩として提供される。また、塩には酸付加塩も含まれる。従って、一般式(I)の化合物は、無機酸もしくは有機酸から誘導される塩の形態で用いることもできる。そのような塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩およびウンデカン酸塩等が挙げられる。
【0045】
また、一般式(I)で表される化合物は、水和物または水以外の溶媒和物として提供されてもよい。溶媒和物の溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム等が挙げられる。また、一般式(I)で表される化合物またはその塩は、分子内に不斉炭素を有することもある。それら各々、またはそれらの混合物のいずれも本発明に包含される。
【0046】
本発明による式(I)で表される化合物の好ましい化合物群としては、
1が、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、上記A環、−O−ピペリジン−4−イル基、−O−ピペリジン−1−イル基、フェニル基、ピペリジン−1−イル基、ピペリジン−4−イル基、ニトロ基、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ基、ジC1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキルカルボニルアミノ基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン基、ピペラジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、またはアゼパン−1−イル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
2が水素原子、またはC1-6アルキル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
3が水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ基、ジC1-6アルキルアミノ基、ピペリジン−1−イル基、またはピペリジン−4−イル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよい
を表す化合物群が挙げられる。
【0047】
また、本発明の別の態様によれば、式(I)で表される化合物の好ましい具体的化合物群として以下のものが挙げられる。
3-ヒドロキシフタル酸
3-ブトキシフタル酸
3-メトキシフタル酸
3-(シクロヘキシルオキシ)フタル酸
3-(3-シクロヘキシルプロポキシ)フタル酸
3-(ベンジルオキシ)フタル酸
3-(3-フェニルプロポキシ)フタル酸
3-(4-フェニルブトキシ)フタル酸
3-(4-フェノキシブトキシ)フタル酸
3-(4-カルボキシブトキシ)フタル酸
3-(2-ヒドロキシエトキシ)フタル酸
3-(3-ヒドロキシプロポキシ)フタル酸
3-[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルオキシ]フタル酸
3- (ピペリジン-4-イルオキシ)フタル酸
3-(β-D-グルコピラノシルオキシ)フタル酸
3-[2-(β-Dグルコピラノシルオキシ)エトキシ]フタル酸
3-[3-(β-グルコピラノシルオキシ)プロポキシ]フタル酸
3-(ブチルアミノ)フタル酸
3-(ピリジン-3-イルメチルアミノ)フタル酸
3-(trans-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸
3-(cis-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸
3-(2-ヒドロキシアセトアミド)フタル酸
3-ブチルアミドフタル酸
3−(ブチル(メチル)アミノ)フタル酸
3-ジメチルアミノフタル酸
3-(アゼチジン-1-イル)フタル酸
3-(ピロリジン-1-イル)フタル酸
3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸
(R)-3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸
(S)-3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸
3-(ピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-(ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-メトキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-オキソピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-アミノピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-アジドピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-カルボキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3-[4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル]フタル酸
3-(4-カルバモイルピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(4-(ジメチルカルバモイル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(ピペラジン-1-イル)フタル酸
3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)フタル酸
3-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)フタル酸
3-(4-ベンゾイルピペラジン-1-イル)フタル酸
3-(4-カルバモイルピペラジン-1-イル)フタル酸
3-(モルホリン-4-イル)フタル酸
3-(アゼパン-1-イル)フタル酸
3-メチルフタル酸
3-(3-ヒドロキシプロピル)フタル酸
3-フェニルフタル酸
3-(2-オキシド)フェニルフタル酸トリナトリウム
3-(3-ヒドロキシ)フェニルフタル酸
3-(4-ヒドロキシ)フェニルフタル酸
3-(2-カルボキシ)フェニルフタル酸
3-(3-カルボキシ)フェニルフタル酸
3-(4-カルボキシ)フェニルフタル酸
3-[1-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル]フタル酸
3-[1-(tert-ブトキシカルボニルピペリジン)-4-イル]フタル酸
3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)フタル酸
3-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)フタル酸
3- (1-カルバモイルピペリジン-4-イル)フタル酸
3-フルオロ-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3,6-ビス(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3- (4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-6-メチルフタル酸
3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3-(ジメチルアミノ)-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
3,6-ジメチルフタル酸
3-(ジメチルアミノ)-6-メチルフタル酸
【0048】
一般式(II)、式(I’)、式(III)、および式(IV)で表される新規化合物
一般式(I)で表される化合物群には新規化合物が含まれる。従って、本発明の別の態様によれば、新規なフタル酸誘導体が提供され、具体的には上記した一般式(II)、式(I’)、式(III)、および式(IV)で表される新規化合物が提供される。
【0049】
一般式(II)の化合物
一般式(II)で表される化合物は、一般式(I)において、3位にのみ置換基を有する化合物群であり、この3位の置換基は窒素原子を介した環状アミンである。
一般式(II)において、環状アミン、すなわちB環は、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環を表し、これらはいずれもR4を0〜2個有していてもよい。
R4は、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、オキソ(=O)基、ベンジル基、ベンゾイル基、フェニル基、アミノ基、アジド基、カルボキシル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよい。
【0050】
R4が表す「C1-6アルキル基」は、直鎖、分岐鎖、環状のいずれであってもよい炭素数1−6のアルキル基を表す。たとえばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。好ましくはC1-4アルキル基であり、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル等が挙げられる。
【0051】
R4が表す「C 1-6アルコキシ基」は直鎖または、分岐、または環状のいずれであってもよい炭素数1−6のアルコキシ基であり、その例としてはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、i−ペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、i−ヘキシルオキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。R4は、好ましくはC1-6アルコキシ基であり、さらに好ましくはC1-4アルコキシ基であり、その例としてはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ等が挙げられる。
【0052】
R4が表す「ヒドロキシC 1-6アルキル基」中のアルキルの定義は、R4が表す「C1-6アルキル基」と同義であり、好ましくはヒドロキシC1-4アルキル基であり、たとえばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル等が挙げられる。
R4が表す「C1-6アルキルオキシカルボニル基」中のアルキルの定義は、R4が表す「C1-6アルキル基」と同義であり、好ましくはC1-4アルキルオキシカルボニル基であり、たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等が挙げられる。
【0053】
R4が表すアミノ基は置換基を有していてもよくアミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基が挙げられ、前記「置換基」で1または2個置換されており、好ましくは、この「置換基」はC 1-6アルキル基であり、前記と同義である。「モノ置換アミノ基」は好ましくはモノC 1-6アルキルアミノ基であり、さらに好ましくはC1-4アルキル基であり、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ等が挙げられる。「ジ置換アミノ基」は好ましくはジC 1-6アルキルアミノ基であり、さらに好ましくは直鎖のC1-4アルキル基であり、二つのアルキル基は同じでも異なってもよく、たとえばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn−プロピルアミノ、ジn−ブチルアミノ、エチルメチルアミノ、プロピルメチルアミノ、ブチルメチルアミノ、エチルプロピルアミノ、ブチルエチルアミノ、ブチルプロピルアミノ等が挙げられる。
M1およびM2は前記一般式(I)と同義である。
【0054】
本発明の好ましい態様によれば、好ましい式(II)で表される化合物群として、
B環が、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環を表し、B環上、R4を1〜2個有していてもよく、
R4が、水酸基、ヒドロキシC 1-6アルキル基、C 1-6アルコキシ基、オキソ(=O)基、フェニル基、ベンジル基、アジド基、アミノ基、カルボキシル基、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、モノC 1-6アルキルアミノ基、ジC 1-6アルキルアミノ基を表し、
M1およびM2は前記一般式(I)と同義である化合物群が挙げられる。
【0055】
一般式(I’)の化合物
一般式(I’)で表される化合物は、一般式(I)において、3位と6位に置換基を有する化合物群である。一般式(I’)において、R1はピペリジン環またはアミノ基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、R2は水素原子を表し、R3はC1-6アルキル基、ハロゲン原子、ピペリジン環、またはアミノ基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよい。
【0056】
R1が表すピペリジン環は、一般式(I)の場合と同義であり、好ましくはピペリジン−1−イル基である。また、このピペリジン環上の水素原子は置換されていてもよく、置換基としては一般式(I)の場合と同様のものが挙げられ、好ましくは水酸基およびアミノ基である。
【0057】
R1が表すアミノ基は置換されていてもよく、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基いずれであってもよい。置換基としては前記「置換基」を表し、好ましくはC 1-6アルキル基である。「モノ置換アミノ基」は好ましくはモノC 1-6アルキルアミノ基であり、さらに好ましくはC1-4アルキル基であり、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ等が挙げられる。「ジ置換アミノ基」は好ましくはジC 1-6アルキルアミノ基であり、さらに好ましくは直鎖のC1-4アルキル基であり、二つのアルキル基は同じでも異なってもよく、たとえばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn−プロピルアミノ、ジn−ブチルアミノ、エチルメチルアミノ、プロピルメチルアミノ、ブチルメチルアミノ、エチルプロピルアミノ、ブチルエチルアミノ、ブチルプロピルアミノ等が挙げられる。
【0058】
R3が表す「C1-6アルキル基」は、前記と同義であり、好ましくは、直鎖のC1-4アルキル基であり、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル等が挙げられる。
【0059】
R3が表すR1が表すアミノ基は置換されていてもよく、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基いずれであってもよい。置換基としては前記「置換基」を表し、好ましくはC 1-6アルキル基である。「モノ置換アミノ基」は好ましくはモノC 1-6アルキルアミノ基であり、さらに好ましくはC1-4アルキル基であり、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ等が挙げられる。「ジ置換アミノ基」は好ましくはジC 1-6アルキルアミノ基であり、さらに好ましくは直鎖のC1-4アルキル基であり、二つのアルキル基は同じでも異なってもよく、たとえばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn−プロピルアミノ、ジn−ブチルアミノ、エチルメチルアミノ、プロピルメチルアミノ、ブチルメチルアミノ、エチルプロピルアミノ、ブチルエチルアミノ、ブチルプロピルアミノ等が挙げられる。
【0060】
本発明の好ましい態様によれば、好ましい式(I’)で表される化合物群として、
R1が、置換基を有していてもよいピペリジン−1−イル基またはジ置換アミノ基を表し、
R3が、C1-6アルキル基、アミノ基、置換基を有していてもよいピペリジン−1−イル基、またはハロゲン原子などを表し、
M1およびM2は(I)と同義である化合物群が挙げられる。
【0061】
一般式(III)の化合物
一般式(III)で表される化合物は、一般式(I)において、3位にのみ炭素原子を介してピペリジン環、または1,2,3,6−テトラヒドロピリジン環を有する化合物群である。
【0062】
C環における・・・が単結合または二重結合を表す結果、C環は、ピペリジン環または1,2,3,6−テトラヒドロピリジン環を表す。C環上の炭素原子上にはR4を0〜2個存在する。ここで、R4は、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、オキソ(=O)基、ベンジル基、ベンゾイル基、フェニル基、アミノ基、アジド基、カルボキシル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、Rは、水素原子、C1-6アルキル基、ベンジル基、ベンゾイル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、C1-6アルキルカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していても良く、MおよびMは、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または、医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す。
【0063】
R4が表す「C1-6アルキル基」は一般式(I)と同義であり、好ましくはC1-4アルキル基であり、その例としてはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル等が挙げられる。
R4が表す「C 1-6アルコキシ基」は一般式(I)と同義であり、好ましくはC1-4アルコキシ基であり、その例としてはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ等が挙げられる。
R4が表す「ヒドロキシC 1-6アルキル基」中のアルキルの定義は、ここでR4が表す「C1-6アルキル基」と同義であり、好としてはヒドロキシC1-4アルキル基であり、その例としてはヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル等が挙げられる。
R4が表す「C1-6アルキルオキシカルボニル基」中のアルキルの定義は、ここでR4が表す「C1-6アルキル基」と同義であり、好ましくはC1-4アルキルオキシカルボニル基であり、その例としてはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等が挙げられる。
R5が表す「C1-6アルキル基」は、ここでR4が表すものと同義である。
R5が表す「C1-6アルキルオキシカルボニル基」は、ここでR4が表すものと同義である。
R5が表す「C1-6アルキルカルボニル基」中の「C1-6アルキル」は前記と同義であり、好ましくは、直鎖または分岐鎖のC1-6アルキルカルボニル基であり、その例としてはメチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル等が挙げられる。好ましくはC1-4アルキルカルボニル基であり、たとえばメチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル等が挙げられる。M1およびM2は一般式(I)と同義である。
【0064】
本発明の好ましい態様によれば、好ましい式(III)で表される化合物群として、
C環がピペリジン環または1,2,3,6−テトラヒドロピリジン環を表し、
4が水酸基、C1-6アルキル基またはオキソ(=O)基を表し、
5が、水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、C1-6アルキルカルボニル基、ベンジル基、またはアミノカルボニル基を表し、
M1およびM2は前記一般式(I)と同義である化合物群が挙げられる。
【0065】
一般式(IV)の化合物
一般式(IV)で表される化合物は、一般式(I)において、3位にのみ酸素原子を介して置換基を有する化合物群である。
【0066】
一般式(IV)において、nは0〜6を表し、R6は水酸基、環状C3-7アルキル基、フェニルオキシ基、フェニル基、カルボキシル基、置換基を有してもよいピペリジル基、または上記A環を表し、M1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す、但し、nが1のときRはフェニル基を表さない。
【0067】
R6が表す「環状C3-7アルキル基」は、その例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられ、好ましくは、環状C4-6アルキル基などであり、たとえばシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。
R6が表す「置換基を有してもよいピペリジル基」は、好ましくはピペリジン−4−イル基、ピペリジン−1−イル基であり、「置換基」は前記と同義であるが、好ましくは、水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、C1-6アルキルカルボニル基などが挙げられる。M1およびM2は一般式(I)の場合と同義である。
【0068】
本発明の好ましい態様によれば、好ましい一般式(IV)で表される化合物群として、
nが0〜4を表し、
R6が水酸基、環状C3-6アルキル基、フェニル基、フェニルオキシ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよいピペリジン−4−イル基、または前記A環を表し、
M1およびM2が前記一般式(I)と同義である化合物群が挙げられる。
【0069】
医薬用途および医薬組成物
一般式(I)の化合物は、上述のとおり、メタロ−β−ラクタマーゼ阻害作用を有することから、メタロ−β−ラクタマーゼを阻害するために用いられる。その一つの具体的な利用態様としては、メタロ−β−ラクタマーゼにより失活してしまう抗生物質とりわけβ−ラクタム系抗生物質と併用されて、このような抗生物質の活性を回復させ、感染症の治療の用途に用いることができる。
【0070】
従って、本発明の一つの態様によれば、β−ラクタム系抗生物質と併用される、一般式(I)の化合物を有効成分として含んでなるメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤および医薬組成物が提供される。すなわち、本発明によるメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤および医薬組成物は、β−ラクタム系抗生物質と同時にまたは逐次的に投与されて用いられる。
【0071】
β−ラクタム系抗生物質としては、カルバペネム系抗生物質、ペニシリン系抗生物質、セフェム系抗生物質またはそれらのプロドラッグが挙げられる。
【0072】
カルバペネム類の具体例としては、イミペネム、メロペネム、ビアペネム、ドリペネム、エルタペネム、テビペネム(ピバロイルオキシメチル(4R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル− 7−オキソ−3−{[1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジン−3−イル]チオ}) − 1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート)、CS-023((−)−(4R,5S,6S)−3−[[(3S,5S)−5−[(S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−3−イル]チオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸)およびME1036((1S,5R,6S)−2−[7−(1−カルバモイルメチルピリジニウム−3 −イル)カルボニルイミダゾ[5,1−b]チアゾール−2−イル]−6−((1R)−1−ヒドロキシエチル)−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート)等が挙げられる。特に一般式(I)の化合物との併用が好ましいカルバペネム類は、イミペネム、メロペネム、ビアペネムおよびドリペネムである。
【0073】
ペニシリン類の例としてはベンジルペニシリン、フェノキシメチルペニシリン、カルベニシリン、アジドシリン、プロピシリン、アンピシリン、アモキシシリン、エピシリン、チカルシリン、シクラシリン、ピルベニシリン、アズロシリン、メズロシリン、スルベニシリン、ピペラシリンならびに他の公知のペニシリン類等が挙げられる。これらのペニシリン類は、それのプロドラッグの形でも、例えばアンピシリン、ベンジルペニシリンおよびアモキシシリンのアセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチルおよびフタリジルエステル類のような生体内で加水分解されうるエステルとして、または6−α−アミノアセトアミド側鎖を有するペニシリン類のアルデヒドもしくはケトン付加物(例えばヘタシリン、メタムピシリンおよびアモキシシリンの類似の誘導体が挙げられる)として、さらに6−α−カルボキシアセトアミド側鎖を有するペニシリン類(例えばカルベニシリン、チカルシリンが挙げられる)のエステル体(例えばフェニル、インダニルエステル体等が挙げられる)としても用いることができる。特に一般式(I)の化合物との併用が好ましいペニシリン類は、アンピシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、ピペラシリン、アズロシリン、メズロシリンおよびチカルシリンである。これらペニシリン類は、例えばナトリウム塩のようなそれの医薬的に許容される塩の形で用いることができる。別の形態として、アンピシリンまたはアモキシシリンは、注射用懸濁液もしくは注入用懸濁液用の両性イオン型(アンピシリン・三水和物またはアモキシシリン・三水和物)の微粒子の形で、一般式(I)と併用することができる。
【0074】
セフェム類の例としてはセファトリジン、セファロリジン、セファロチン、セファゾリン、セファレキシン、セファセトリル、セファピリン、セファマンドール・ナフェート、セフラジン、4−ヒドロキシセファレキシン、セフォペラゾン、ラタモキセフ、セフミノクス、フロモキセフ、セフスロジン、セフタジジム、セフロキシム、セフジトレン、セフメタゾール、セフォタキシム、セフトリアキソン、セフェピム、セフピロム、セフォゾプランならびに他の公知のセフェム類等が挙げられ、これらはいずれもそれのプロドラッグの形でも用いることができる。特に一般式(I)の化合物との併用が好ましいセフェム類は、セフォタキシム、セフトリアキソン、セフタジジムおよびセフェピムであり、それらはナトリウム塩のような医薬的に許容される塩の形で用いることができる。
【0075】
本発明の好ましい態様によれば、一般式(I)の化合物とカルバペネム系抗生物質と組み合わせる場合、さらにデヒドロペプチダーゼ(DHP)阻害薬を併用することも好ましい。多くのカルバペネム類はDHPにより分解を受けやすいからである。好ましいDHP阻害薬としては、シラスタチンまたはその塩が挙げられる。
【0076】
本発明の好ましい態様によれば、一般式(I)の化合物に加えて、他のセリン−β−ラクタマーゼ阻害薬をさらに併用することが好ましく、好ましい例としては、クラブラン酸、スルバクタムまたはタゾバクタムが挙げられる。
【0077】
抗生物質と、一般式(I)の化合物の併用が好ましいメタロ−β−ラクタマーゼ産生株としては、例えばBacillus cereus、Bacteroides fragilis、Escherichia coli、Aeromonas hydrophila、Klebsiella pneumoniae、Pseudomonas aeruginosa、Serratia marcescens、Stenotrophomonas maltophilia、Shigella flexneri、Alcaligenes xylosoxidans、Legionella gormanii、Chryseobacterium meningosepticum、Chryseobacterium indologenes、Acinetobacter baumannii、Citrobacter freundiiおよびEnterobacter cloacae等が挙げられる。
【0078】
一般式(I)の化合物と、抗生物質との投与量は、広い範囲で変動し得るが、例えば、重量比1:0.5〜20程度、好ましくは1:1〜8が一般的である。
【0079】
一般式(I)の化合物およびβ−ラクタム系抗生物質は別個に投与することができ、また両方の有効成分を含む単一組成物の形で投与することもできる。いずれの態様においても、一般式(I)の化合物および/または抗生物質は、医薬的に許容される担体(すなわち製剤用添加物)と組み合わせることで、医薬組成物の形態とされることが好ましい。
【0080】
本発明による医薬組成物は、経口的または非経口的に投与することができる。非経口投与としては鼻腔内、点眼、点耳、経皮、気道内、直腸内、泌尿器内、皮下、筋肉内、および静脈内等の投与経路を挙げることができる。経口投与に適する製剤の例としては、例えば錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ剤、溶液剤、カプセル剤、チュアブル剤、または懸濁剤等を挙げることができ、非経口投与に適する製剤の例としては、例えば注射剤、点滴剤、吸入剤、噴霧剤、坐剤、膣座剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、点眼剤、点耳剤、点鼻剤、または貼付剤等を挙げることができる。注射剤や点滴剤等の液体製剤を、例えば凍結乾燥形態の粉末状医薬組成物として提供し、用時に水または他の適当な媒体(例えば生理食塩水、ブドウ糖輸液、緩衝液等が挙げられる。)に溶解または懸濁させて用いてもよい。
【0081】
担体すなわち製剤用添加物は医薬組成物の形態に応じて適宜選択可能であり、その種類は特に限定されないが、例えば安定化剤、界面活性剤、可塑剤、滑沢剤、可溶化剤、緩衝剤、甘味剤、基剤、吸着剤、矯味剤、結合剤、懸濁化剤、光沢化剤、コーティング剤、着香剤・香料、湿潤剤、湿潤調節剤、充填剤、消泡剤、咀嚼剤、清涼化剤、着色剤、糖衣剤、等張化剤、pH調節剤、軟化剤、乳化剤、粘着剤、粘着増強剤、粘稠剤、粘稠化剤、発泡剤、賦形剤、分散剤、噴射剤、崩壊剤、崩壊補助剤、芳香剤、防湿剤、防腐剤、保存剤、無痛化剤、溶剤、溶解剤、溶解補助剤、流動化剤等を挙げることができ、これらを二種以上組み合わせて用いてもよい。これらの製剤用添加物の具体例は、例えば医薬品添加物事典(日本医薬品添加剤協会編集、薬事日報社発行)に記載されているので、当業者は医薬組成物の形態に応じて適宜の製剤用添加物を選択し、当業界で汎用の方法に従って所望の形態の医薬組成物を製造することができる。一般的には、前記の医薬組成物は有効成分である前記の物質を1.0〜100%(W/W)、好ましくは1.0〜60% (W/W)となるように調製することができる。
【0082】
担体の好ましい具体例としては、ゼラチン、乳糖、白糖、酸化チタン、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、トウモロコシデンプン、マイクロクリスタルワックス、白色ワセリン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸カルシウム、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリイソベート、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、植物油、ベンジルアルコール、アラビアゴム、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピルシクロデキストリン等の製剤用添加物を用いることができるが、これらに限定されることはない。
【0083】
本発明による医薬組成物の投与量および投与回数は特に限定されないが、治療または予防の目的、疾患の種類、患者の年齢、体重、症状等の種々の条件に応じて、適宜の投与量および投与回数を決定することができる。経口投与の場合には、成人1日あたり一般式(I)の化合物として10〜1000 mg/kgとなるように、一日あたり一回または数回投与することができ、非経口投与の場合は、1〜100 mg/kgを一日あたり一回または数回に分けて投与するのが好ましい。
【0084】
また、本発明の別の態様によれば、一般式(I)の化合物と、β−ラクタム系抗生物質と、場合によってさらにβ−ラクタマーゼ阻害剤またはデヒドロペプチダーゼ(DHP)阻害薬とを、同時または逐次的に、ヒトを含む動物に投与することを含んでなる、感染の治療方法が提供される。
【0085】
さらに本発明の別の態様によれば、β−ラクタム系抗生物質と、場合によってさらにβ−ラクタマーゼ阻害剤またはデヒドロペプチダーゼ(DHP)阻害薬とを含んでなる医薬組成物、とりわけ感染症の治療剤の製造のための、一般式(I)の化合物の使用が提供される。
【0086】
化合物の製造
本発明による一般式(I)の化合物は、例えば以下に示す方法またはこれらに準ずる方法により好ましく製造することができる。
【0087】
以下において、必要に応じて置換基を「保護」してもよい。その「保護基」は、Protective Groups in Organic Synthesis (T. W. Greene et al., Wiley, New York (1999)) 等を参照することができ、当業者においては周知である。また、脱保護についても本著書等を参照することができる。
【0088】
以下において好適な保護基は水酸基保護基、カルボキシル保護基である。
水酸基保護基の例としては、アセチル、ピバロイル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル等のシリル、ベンジル、トリチル、o−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0089】
カルボキシル保護基の例としては、メチル、エチル、t−ブチル、アリル、ベンズヒドリル、2−ナフチルメチル、ベンジル、t−ブチルジメチルシリル等のシリル、フェナシル、p−メトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−メトキシフェニル、p−ニトロベンジル、4−ピリジルメチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、アセトキシメチル、1−(イソプロピルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、ピバロイルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル等が挙げられる。
【0090】
本発明による一般式(I)の化合物は、公知の方法、例えば以下に示す(A〜J)の方法、あるいはこれらに準ずる方法により製造することができ、必要に応じて保護基の脱着工程を介することができる。例えば所望の置換基が使用する反応条件と不適合である場合、その置換基を最初に保護基の形で導入し、反応終了後に脱保護することができる。また、特別な記載がない限り、原料化合物は市販されており入手可能か、公知物質である。
【0091】
<A法>
一般式(I)において、R1が置換された水酸基である式(Ia)の化合物(式中、R2、R3、M1およびM2は前述と同義であり、R1aは置換されてもよいC1-7アルキル基を表す)の場合は以下の方法により好ましく製造される。
【0092】
【化8】

【0093】
<A法第一工程>
この工程では、式(A1)で表される化合物の2個のカルボキシル基に保護基を導入し、式(A2)で表される化合物を製造する。式(A1)で表される化合物を、酸存在下、アルコール:P1-OH、及び/またはP2-OH中で加熱して、式(A2)(式中、R2、R3は前述と同義であり、R1aは置換されてもよいC1-7アルキル基を表し、PおよびPは炭素数1〜6アルキル基を表す)で表される化合物を得る。
反応に使用されるアルコールは好ましくはメタノール、エタノールなどであり、使用される酸としては塩酸、硫酸などが挙げられ、好ましくは硫酸である。反応は30℃〜80℃で行われ、反応時間は通常1時間から2日間である。
【0094】
<A法第二工程>
この工程では、式(A2)で表される化合物のフェノール水酸基のアルキル化反応を行い、式(A3)で表される化合物を製造する。この製造は、以下の(a)または(b)の2通りの方法のいずれかにより行うことができる。
【0095】
A法第二工程-(a)
式(A2)で表される化合物と、R1a-X1(ここで、R1aは置換されてもよいC1-7アルキル基を表し、X1は塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メタンスルホニル基等の炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、またはp-トルエンスルホニル基等の脱離基を表す)で表される化合物とを、塩基存在下反応させることにより、式(A3)(式中、R2、R3、P、およびPは前述と同義であり、R1aは置換されてもよいC1-7アルキル基を表す)で表される化合物を得る。化合物:R1a-X1としては、例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化ベンジルなどが挙げられる。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドである。塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。反応は0〜100℃の範囲で行われ、反応時間は通常10分〜2日間である。
【0096】
A法第二工程-(b)
式(A2)で表される化合物と、化合物:R1a-OH(式中、R1aは前述と同義である)とを、光延反応(例えば、公知の文献法(O.Mitsunobu, Yamada, Bull. Chem. Soc. Japan.,40,2380 (1967))を用いて、すなわち、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの存在下、ジエチルアゾカルボン酸エステル等とともに、反応に関与しないテトラヒドロフラン等の溶媒中において反応させることにより、式(A3)(式中R1a、R2、R3、P、およびPは前述と同義である)で表される化合物を得る。
【0097】
<A法第三工程>
この工程では、式(A3)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ia)で表される化合物を製造する。式(A3)の化合物を、溶媒の存在下または非存在下、式(A3)の化合物に対して必要に応じて2当量以上の水酸化アルカリ水溶液中加水分解を行い、減圧濃縮することにより、式(Ia)(式中、R1a、R2、およびR3は前述と同義であり、M1、M2は金属カチオンを表す)で表される化合物を得る。また、酸を用いて酸性にした後、精製により塩を除くことにより、式(Ia)(式中、R1a、R2、およびR3は前述と同義であり、M1、M2は水素原子を表す)で表される化合物を得る。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、エタノール、メタノールなどが挙げられる。使用される水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化バリウム水溶液などが挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液である。反応は室温〜100℃の範囲で行われ、反応時間は通常10分〜2日間である。加水分解後の中和に用いる酸としては塩酸、硫酸などが挙げられ、好ましくは塩酸である。
【0098】
<B法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がモノ置換アミノ基またはカルボニルアミノ基である、式(Ib )で表される化合物(式中、R2、R3、M1およびM2は前述と同義である)は、以下の方法により好ましく製造される。
【0099】
【化9】

【0100】
<B法第一工程>
この工程では、式(B1)で表される化合物の2個のカルボキシル基に保護基を導入し、式(B2)で表される化合物を製造する。式(B1)で示される化合物を、酸存在下、P1-OH(式中、P1は前述と同義である)で表されるアルコール中、加熱してモノエステル体を得て、このモノエステル体と、化合物:P2-X(式中、P2は前述と同義であり、Xは塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表す。例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化ベンジルなどが挙げられる)とを、塩基存在下、反応させることにより、式(B2)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義である)で表される化合物を得る。
反応に使用されるアルコールとしてはメタノール、エタノールなどが挙げられ、使用される酸としては、塩酸、硫酸などが挙げられ、好ましくは硫酸である。反応は30℃〜80℃で行われ、反応時間は通常1時間から2日間である。化合物:P2-Xとの反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、好ましくN,N-ジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。反応は0〜100℃の範囲で行われ、好ましくは室温である。反応時間は通常10分〜2日間で行われる。
【0101】
<B法第二工程>
この工程では、式(B2)で表される化合物のニトロ基のアミノ基への還元反応を行い、式(B3)で表される化合物を製造する。式(B2)の化合物を、パラジウム−炭素、パラジウム−黒、水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルを用いる接触還元、または、スズ、亜鉛、鉄等と酢酸等の酸を用いる還元反応、または水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジンによる還元反応、好ましくはパラジウム−炭素を用いる接触還元反応を用いて、式(B3)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義である)で表される化合物を得る。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、水、またはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒などが挙げられ、好ましくはエタノールと水との混合溶媒である。反応は−30℃〜40℃で行われ、好ましくは室温である。反応時間は通常1時間〜2日間である。
【0102】
<B法第三工程>
この工程では、式(B3)の化合物のアミノ基への置換反応を行い、式(B4)で表される化合物を製造する。この製造は、以下の(a)、(b)2通りの方法で好ましく行うことができる。
【0103】
B法第三工程-(a)
この工程では、式(B3)で表される化合物と、アルデヒドまたはケトンとの還元的アミノ化により、式(B4)で表されるモノ置換アミノ化合物を製造する。式(B3)の化合物を、アルデヒドまたはケトン化合物との還元的アミノ化反応(例えば公知の文献方法(W.S.Emerson,Org.React.,4,174 (1948)))により、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノトリヒドロホウ素ナトリウムなどの複合水素化合物またはジボランなどの還元剤を用いて、溶媒中、0℃〜加熱条件で10分〜3日間反応を行い、式(B4)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義であり、R1bはアルキル基を表す)で表される化合物を得る。溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、1,2-ジクロロエタンが挙げられる。アルデヒド及びケトンとしては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、n−プロピルアルデヒド、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
【0104】
B法第三工程-(b)
この工程では、式(B3)で表される化合物と、塩基存在下、化合物:R1b’-CO-Cl(式中、R1b’はアルキル基を表す)との反応を行い、式(B4)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義であり、R1bはカルボニルアルキル基を表す)で表される化合物を得る。
化合物:R1b’-CO-Clとしては、例えば、アセチルクロライド、アセトキシアセチルクロライド、ブチリルクロライドなどが挙げられる。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、ジエチルエーテルなどをが挙げられ、好ましくはジクロロメタンである。使用される塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられ、好ましくはトリエチルアミンである。反応は0℃〜加熱条件下で行われ、反応時間は通常10分〜3日間である。
【0105】
<B法第四工程>
B法第四工程
この工程では、式(B4)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ib )で表される化合物を製造する。カルボン酸エステルの加水分解は前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0106】
<C法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がジ置換アミノ基である式(Ic )(式中、R2、R3、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物の場合は、以下の方法により好ましく製造される。
【0107】
【化10】

【0108】
<C法第一工程>
この工程では、式(C1)で表される化合物とアルデヒドとの還元的アミノ化により、式(C2)で表されるジ置換アミノ化合物を製造する。式(C1)で表される化合物を、アルデヒドまたはケトン化合物との還元的アミノ化反応、例えば公知の文献方法(W.S.Emerson,Org.React.,4,174 (1948))を用いて、すなわち水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノトリヒドロホウ素ナトリウムなどの複合水素化合物またはジボランなどの還元剤を用いて、溶媒中、0℃〜加熱条件で、10分〜3日間反応を行い、式(C2)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義であり、R1b、R1b’はアルキル基を表す)で表される化合物を得る。溶媒としては、反応に関与しないものであれば限定されるないが、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、1,2-ジクロロエタンなどが挙げられる。用いられるアルデヒドおよびケトン化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−プロピルアルデヒド、n−ブチルアルデヒドなどが挙げられる。
【0109】
<C法第二工程>
この工程では、式(C2)の化合物で表されるカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ic )で表される化合物を製造する。カルボン酸エステルの加水分解は、前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0110】
<D法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がジ置換アミノ基である式(Id )(式中、R2、R3、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物の場合は、以下の方法により好ましく製造される。
【0111】
【化11】

【0112】
<D法第一工程>
この工程では、式(D1)で表される化合物の2個のカルボキシル基に保護基を導入し、式(D2)で表される化合物を製造する。式(D1)で示される化合物を、酸存在下、化合物:P1-OH(式中、P1は前述と同義である)で表されるアルコール中で、1時間から2日間加熱することによりモノエステル体を得て、このモノエステル体と、化合物:P2-X(式中、P2は前述と同義であり、Xは塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表す)とを、塩基存在下反応させることにより、式(D2)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義である)で表される化合物を得る。
反応に使用されるアルコールとしてはメタノール、エタノールなどが挙げられ、使用される酸としては、塩酸、硫酸などが挙げられ、好ましくは硫酸である。反応は30℃〜80℃で行われ、反応時間は通常1時間から2日間である。化合物:P2-Xとの反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、好ましくN,N-ジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。反応は0〜100℃の範囲で行われ、好ましくは室温である。反応時間は通常10分〜2日間である。
【0113】
<D法第二工程>
この工程では、式(D2)で表される化合物のフッ素への二級アミンの求核置換反応により、式(D3)で表されるジ置換アミノ化合物を製造する。式(D2)で示される化合物を、溶媒の存在下または非存在下、化合物:R1b-NH-R1b’で表される二級アミンと反応させ、式(D3)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義であり、R1bおよびR1b’はアルキル基を表す)で表される化合物を得る。
化合物:R 1b-NH-R1b’で表される二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N-メチルエチルアミンなどを用いることができる。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。反応は30℃〜100℃の範囲で行われ、反応時間は通常10分〜3日間である。
【0114】
<D法第三工程>
この工程では、式(D3)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Id )で表される化合物を製造する。カルボン酸エステルの加水分解は、前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0115】
<E法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がB環(アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環であり、環上に置換基R4を0〜2個有する)である、式(Ie)(式中、R2、R3、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物の場合は以下の方法により好ましく製造される。
【0116】
【化12】

【0117】
<E法第一工程>
この工程では、式(E1)で表される化合物のフッ素への、B環で表される環状二級アミンの求核置換反応により、0〜2個の置換基R4を環上に有するB環を持つ式(E2)で表される化合物を製造する。式(E1)で示される化合物と、0〜2個の置換基R4を環上に有するB環で表される二級アミンとを、溶媒の存在下または非存在下、反応させることにより、式(E2)(式中、R2、R3、P1、P2、およびR4は前述と同義である)で表される化合物を得る。
環状二級アミンとしては、R4を環上に0〜2個有していてもよいアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、アゼパンなどを用いることができる。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶媒が挙げられる。反応は30℃〜100℃の範囲で行われ、反応時間は通常10分〜3日間である。
R4は必要に応じて当業者において一般的な方法により変換を行うことができる。
【0118】
<E法第二工程>
式(E2)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ie )で表される化合物を製造する。カルボン酸エステルの加水分解は、前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0119】
<F法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がB環(アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環であり、環上に置換基R4を0〜2個有する)である式(If )(式中、R2、R3、R4、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物の場合は、以下の方法によってもまた好ましく製造される。
【0120】
【化13】

【0121】
<F法第一工程>
式(F1)で表される化合物の2個のカルボキシル基に保護基を導入し、式(F2)で表される化合物を製造する。式(F1)で表される化合物を、化合物:ArCH2X2(式中、Arは置換基を有してもよい芳香環(芳香環としては例えば、フェニル、p−メトキシフェニル、p−ニトロフェニルなどが挙げられ、好ましくはフェニルである)を表し、X2は塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表し、好ましくはベンジルブロミドを表す)とを、塩基存在下反応させることにより、式(F2)(式中、R2、R3は前述と同義である。)で表される化合物を得る。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。反応は0〜100℃の範囲で行われ、反応時間は通常10分〜2日間である。
【0122】
<F法第二工程>
式(F2)で表される化合物のフッ素への、B環で表される環状二級アミンの求核置換反応により、B環を持つ式(F3)で表される化合物を製造する。この工程は、前述のE法第一工程と同様の条件で行うことができる。
【0123】
<F法第三工程>
式(F3)で表される化合物のカルボン酸エステルの脱エステル化を行い、式(If)で表される化合物を製造する。この工程は、以下の(a)、(b)2通りの方法で好ましく行うことができる。
【0124】
F法第三工程-(a)
式(F3)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行うことにより式(If )(式中R2、R3、R4、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物を製造する。カルボン酸エステルの加水分解は、前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0125】
F法第三工程-(b)
式(F3)で表される化合物のカルボン酸エステルを、還元条件、脱エステル化することにより、式(If )で表される化合物を製造する。式(F3)の化合物を、パラジウム−炭素、パラジウム−黒、水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルを用いる接触還元反応、好ましくはパラジウム−炭素を用いる反応、により、式(If)(式中R2、R3、R4、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物を得る。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、その例としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、水、またはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒などが挙げられ、好ましくはエタノールと水との混合溶媒である。反応は0℃〜40℃で行われ、好ましくは室温である。反応時間は通常1時間〜2日間である。
R4は必要に応じて当業者において一般的な方法により変換を行うことができる。
【0126】
<G法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がB環(アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環であり、環上に置換基R4を0〜2個有する)である式(Ig )(式中、R2、R3、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物の場合は、以下の方法によっても好ましく製造される。
【0127】
【化14】

【0128】
<G法第一工程>
式(G1)で表される化合物の一方のカルボキシル基に保護基を導入し、式(G2)で表される化合物を製造する。式(G1)で表される化合物を、酸存在下、化合物:P1-OH(式中P1は前述と同義である)で表されるアルコール中で、10分〜1時間加熱することにより、式(G2)(式中、R2、R3は前述と同義であり、P1は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で表される化合物を得る。
反応に使用されるアルコールとしてはメタノール、エタノールなどが挙げられ、使用される酸としては、塩酸、硫酸などが挙げられ、好ましくは硫酸である。反応は30℃〜80℃で行われ、反応時間は通常1時間から2日間である。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、好ましくN,N-ジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。反応は0〜100℃の範囲で行われ、好ましくは室温である。反応時間は通常10分〜2日間である。
【0129】
<G法第二工程>
式(G2)で表される化合物のカルボキシル基に保護基を導入し、式(G3)で表される化合物を製造する。式(G2)で表される化合物と、化合物:ArCH2X2(式中、Arは置換基を有してもよい芳香環(前述と同義)を表し、X2は塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表し、好ましくはベンジルブロミドを表す)とを、塩基存在下反応させることにより式(G3)(式中、R2、およびR3は前述と同義であり、P1は炭素数1〜6のアルキル基を表し、Arは置換基を有してもよい芳香環を表す)で表される化合物を得る。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミドなどの溶媒が挙げられ、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドである。塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。反応は0℃〜80℃の範囲で行われ、反応時間は通常10分から1日間である。
【0130】
<G法第三工程>
式(G3)で表される化合物のフッ素への、B環で表される環状二級アミンの求核置換反応により、B環を持つ式(G4)で表される化合物を製造する。この工程は、前述のE法第一工程と同様の条件で行うことができる。
【0131】
<G法第四工程>
式(G4)で表される化合物の一方のエステル基をアルカリ加水分解によって除去することにより、式(G5)で表される化合物を製造する。式(G4)で表される化合物を、式(G4)の化合物に対して必要に応じて1当量以上水酸化アルカリ水溶液存在下、攪拌することにより、式(G5)(式中、R2、R3、R4、およびArは前述と同義であり、M1は金属カチオンを表す)で表される化合物を得る。さらに酸を用いて酸性にした後、精製により塩を除くことにより、式(G5)(式中、R2、R3、およびR4は前述と同義であり、M1は水素原子を表す)で表される化合物を得る。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、エタノール、メタノールなどが挙げられる。水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化バリウム水溶液などが挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液である。反応は0℃〜室温の範囲で行われ、反応時間は通常10分〜1時間である。中和を行う酸としては塩酸、硫酸などが挙げられ、好ましくは塩酸である。
【0132】
<G法第五工程>
式(G5)で表される化合物のカルボン酸エステルを還元条件により脱エステル化を行うことにより、式(Ig )で表される化合物を製造する。この工程は、前述のF法第三工程-(b)と同様の条件で行うことができる。
R4は必要に応じて当業者において一般的な方法により変換を行うことができる。
【0133】
<H法>
一般式(I)で表される化合物中、R1が置換基を有してもよいベンゼン環、ピペリジン-4-イル基である式(Ih )(式中、R2、R3、M1およびM2は前述と同義であり、R1は置換基を有してもよいベンゼン環またはピペリジン-4-イル基を表す)で表される化合物の場合は、以下の方法によっても好ましく製造される。
【0134】
【化15】

【0135】
<H法第一工程>
式(H1)で表される化合物のアミノ基をサンドマイヤー反応を用いて、式(H2)で表される化合物を製造する。式(H1)で表される化合物を、例えば公知の文献法(Sandmyer,T, Chem.Ber.,17,1633 (1884))を用いて、酸存在下、亜硝酸ナトリウムを用いてジアゾ化を行った後、ハロゲン化銅(I)との反応を行い、式(H2)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義である)で表される化合物を得る。
反応に用いられる酸としては臭化水素酸が好ましく、ハロゲン化銅としては臭化銅(I)が好ましい。反応は10℃〜100℃の範囲で行われ、反応時間は通常10分〜1日間である。
【0136】
<H法第二工程>
式(H2)で表される化合物と、置換基を有してもよいフェニル基を有するホウ素化合物またはピペリジンホウ素化合物などとの炭素―炭素結合生成反応を行い、式(H3)で表される化合物を製造する。式(H2)で表される化合物を、例えば公知の文献法(Kishi, Y.,J.Am.Chem.Soc.,109,4756 (1987))を用いて、パラジウム試薬存在下反応を行い、式(H3)(式中、R2、R3、P1およびP2は前述と同義である、R1は置換基を有してもよいベンゼン環またはピペリジン-4-イル基を表す)で表される化合物を得る。
フェニル基を有するホウ素化合物またはピペリジンホウ素化合物としては、例えばフェニルボロン酸、2-フェニル-4,4,5,5,-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランなどが挙げられる。反応に用いられる溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
【0137】
<H法第三工程>
式(H3)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ih )で表される化合物を製造する。この工程におけるカルボン酸エステルの加水分解は前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0138】
<I法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がB環(アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環であり、環上に置換基R4を0〜2個有する)であり、R3がB環(アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環であり、環上に置換基R4を0〜2個有する)である式(Ii )(式中、R2、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物の場合は、以下の方法によって好ましく製造される。
【0139】
【化16】

【0140】
<I法第一工程>
式(I1)で表される化合物の2個のカルボキシル基に保護基を導入し、式(I2)で表される化合物を製造する。この工程は、前述のB法第一工程と同様の条件で行うことができる。
【0141】
<I法第二工程>
式(I2)で表される化合物のフッ素への、B環で表される環状二級アミンの求核置換反応により、B環を持つ式(I3)で表される化合物を製造する。この工程は、前述のE法第一工程と同様の条件で行うことができる。
【0142】
<I法第三工程>
式(I3)で表される化合物のフッ素への、B環で表される環状二級アミンの求核置換反応により、B環を持つ式(I4)で表される化合物を製造する。この工程は、前述のE法第一工程と同様の条件で行うことができる。
【0143】
<I法第四工程>
式(I4)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ii )(式中、R2、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物を製造する。この工程におけるカルボン酸エステルの加水分解は、前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
R4は必要に応じて当業者において一般的な方法により変換を行うことができる。
【0144】
<J法>
一般式(I)で表される化合物中、R1がB環(アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、アゼパン環であり、環上に置換基R4を0〜2個有する)またはジアルキルアミンであり、R3がメチル基である式(Ij-a )または(Ij-b )(式中、R2、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物の場合は、以下の方法によって好ましく製造される。
【0145】
【化17】

【0146】
<J法第一工程>
式(J1)で表される化合物のベンゼン環上6位のブロム化を行い、式(J2)で表される化合物を製造する。式(J1)で表される化合物とブロム化剤との反応を行い、式(J2)(式中、R2、P1、P2、M1およびM2は前述と同義であり、Aは水素原子またはアルキル基を表す)で表される化合物を得る。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドである。使用されるブロム化剤としてはN-ブロモコハク酸イミドが好ましい。反応は室温〜80℃で行われ、反応時間は通常1時間から2日である。
【0147】
<J法第二工程>
式(J2)で表される化合物のベンゼン環上にメチル基を導入し、式(J3)で表される化合物を製造する。式(J2)で表される化合物を、塩基、パラジウム触媒の存在下、有機ホウ素試薬を用いた炭素―炭素結合生成反応を行い、式(J3)(式中、R2、P1、P2、M1およびM2は前述と同義であり、Aは水素原子またはアルキル基を表す)で表される化合物を得る。
有機ホウ素試薬としては、例えばトリメチルボロキシンなどが挙げらる。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられるが好ましくは炭酸カリウムである。反応は室温〜80℃で行われ、反応時間は通常1時間から1日である。
【0148】
<J法第三工程>
式(J3)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ij-a )(式中、R2、M1およびM2は前述と同義であり、Aは水素原子またはアルキル基を表す)で表される化合物を製造する。この工程におけるカルボン酸エステルの加水分解は、前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0149】
<J法第四工程>
式(J3)(式中、R2、P1およびP2、は前述と同義であり、Aは水素原子を表す)で表される化合物のアミノ基より、環状アミン骨格を構築し、式(J4)で表される化合物を製造する。式(J3)で表される化合物と、式(J5)(式中、Xはハロゲンを表す)で表される化合物(R4を0〜2個有してもよい)とを反応させることにより、式(J4)(式中、B環、R4、R2、P1およびP2は前述と同義である)で表される化合物を得る。
式(J5)としては、1,5-ジクロロペンタン-3-オン、1,5-ジクロロペンタン、ビス(2−クロロエチル)アミンなどが挙げられる。
反応に使用される溶媒としては、反応に関与しない溶媒であれば限定されないが、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エタノールなどが挙げられ、好ましくはエタノールである。反応は室温〜80℃で行われ、反応時間は通常1時間から1日である。
R4は必要に応じて当業者において一般的な方法により変換を行うことができる。
【0150】
<J法第五工程>
式(J4)で表される化合物のカルボン酸エステルの加水分解を行い、式(Ij-b )(式中、B環、R4、R2、M1およびM2は前述と同義である)で表される化合物を製造する。この工程においけるカルボン酸エステルの加水分解は、前述のA法第三工程と同様の条件で行うことができる。
【0151】
上記A〜Jの方法において得られた(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij-a)および(Ij-b)は、必要に応じて非イオン性のマクロポーラスレジンを用いるクロマトグラフィーやセファデックスを用いるゲル濾過、順相および逆相クロマトグラフィー、結晶化等の方法を用いることにより精製することができる。
【0152】
(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij-a)および(Ij-b)へ導く際のカルボキシル保護基の他の変換法は当業界で公知であり、それも用いることができる。(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene et al., Wiley, New York (1999) 参照)。
【0153】
上記の方法で得られたナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、n‐プロパノール、水等またはこれらの混合溶媒中で、2当量以上のアミン(例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン)塩酸塩を作用させ、0℃〜90℃において5分から48時間反応させた後、減圧濃縮および真空乾燥することにより、一般式(I)のアンモニウム塩を得ることができる。
【0154】
このようにして得られた一般式(I)のアンモニウム塩もまた、必要に応じて非イオン性のマクロポーラスレジンを用いるクロマトグラフィー等の方法を用いることにより精製することができる。
【0155】
また、M1およびM2が生体内で加水分解されうる基である場合の一般式(I)は以下の方法により得られる。
上記の方法で得られたM1およびM2が金属カチオンであるナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩と、生体内で加水分解されうる基のハライド化合物(ここではM3‐X3と表す。)とを反応させることにより得られる。M3は前述の生体内で加水分解されうる基と同義であり、X3は塩素、臭素、ヨウ素、−OSO2CF3、−OSO2CH3、−OSO2PhCH3等の脱離基を表す。(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij-a)および(Ij-b)に対して必要に応じて触媒量もしくは過剰量の塩基(有機塩基としては、ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン、2,6-ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)存在下、2当量以上のアルキルハライド(M3‐X3:X3はハロゲン原子または脱離基を表し、好ましくは、ヨウ素、臭素、または、塩素であり、例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、酢酸ブロモメチル1-(イソプロピルオキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、1-(エトキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、ヨードメチルピバレート、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、1-(イソブチルオキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)-2-メチルプロパン-1-イルヨーダイド、イソブチルオキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、イソプロピルオキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、イソブチリルオキシメチルヨーダイド、(ペンタン-1-イル)オキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、(ブタン-1-イル)オキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、(1-エチルプロパン-1-イル)オキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、イソペンチルオキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、(プロパン-1-イル)オキシメチルヨーダイド、エトキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、ネオペンチルオキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、メトキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、t-ブトキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、3-ブロモフタライド、1-(メトキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、1-(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、(テトラヒドロピラン-4-イル)オキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、1-(ネオペンチルオキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、(ピペリジン-1-イル)カルボニルオキシメチルヨーダイド、アリルヨーダイド、1-(t-ブトキシカルボニルオキシ)エチルヨーダイド、N,N-ジ(プロパン-1-イル)アミノカルボニルオキシメチルヨーダイド、フェニルオキシカルボニルオキシメチルヨーダイド、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルブロマイド、(Z)-2-(3-フタリジリデン)エチルブロマイド、(cis-2,6-ジメチルピペリジン-1-イル)カルボニルオキシメチルクロライド、N,N-ジ-n−ブチルカルバミン酸クロロメチル、1−ヨードヘキサン、N-n-ヘキシル-N-メチルカルバミン酸クロロメチル、N,N-ジイソブチルカルバミン酸クロロメチル、N,N-ジイソプロピルカルバミン酸クロロメチル、N-シクロヘキシル-N-メチルカルバミン酸クロロメチル、N-ペンタン-1-イルカルバミン酸クロロメチル、N-シクロヘキシル-N-エチルカルバミン酸クロロメチル、N-イソブチル-N-イソプロピルカルバミン酸クロロメチル、N-t-ブチル-N-エチルカルバミン酸クロロメチル、N,N-ジイソプロピルカルバミン酸-1-クロロエチル、1-[(cis-2,6-ジメチルピペリジン-1-イル)カルボニルオキシ]エチルクロライド、N-エチル-N-イソアミルカルバミン酸クロロメチル等)を、単独または混合の不活性溶媒(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、N,N-ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、アニソール、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、トルエン、ベンゼン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、メタノール、エタノール等)中、−70℃〜50℃(好ましくは、−30℃〜30℃)において10分から24時間反応させることにより、M1およびM2が生体内で加水分解されうる基である一般式(I)を得ることができる。またあらかじめ、フローチャートA〜Hの工程初期の段階で、MおよびMに対応する部分に生体内で加水分解されうる基を導入し、各フローに準じて得ることもできる。
以上のようにして得られたエステル体(I)は、沈殿化、またはセファデックス等を用
いるゲル濾過、順相および逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー等を用いることにより、単離、精製することができる。
【実施例】
【0156】
本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、合成例された化合物の構造は実施例の最後に示されるとおりである。
【0157】
実施例1:3-ヒドロキシフタル酸
製造工程1-(a)
3-ヒドロキシフタル酸無水物60.0 mgを水2.0 mLに溶解し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加え室温で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 14.0 mgを得た。
ESIMS:m/z181[M-H]- ;
1H-NMR(CDCl3)δ: 7.07 (2H, m), 7.44 (1H, dd, J=7.6, 8.2Hz);
【0158】
実施例2:3-ブトキシフタル酸
製造工程2-(a)
3-ヒドロキシフタル酸無水物650 mgをエタノール15 mLに溶解し、濃硫酸3.0 mLを加え一晩加熱還流した。反応液を減圧濃縮後、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3-ヒドロキシフタル酸ジエチルエステル 933mgを得た。
ESIMS:m/z237[M-H]- ;
製造工程2-(b)
製造工程2-(a)で得られた化合物 60.0 mg をDMF 5.0 mLに溶解し、炭酸カリウム87.0 mg、ヨウ化n-ブチル0.034 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を用いて精製し、3-ブトキシフタル酸ジエチルエステル 52.0 mg を得た。
ESIMS:m/z295[M+H]+ ;
製造工程2-(c)
製造工程2-(b)で得られた化合物 50.0 mg を1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で3時間攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 43.0 mgを得た。
EIMS:m/z238[M+];
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.95 (3H, t, J=7.3 Hz), 1.48 (2H, m), 1.77 (2H, m), 4.04 (2H, t, J=6.5 Hz), 7.13 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.38 (1H, dd, J=8.0 Hz), 7.60 (1H, d, J=8.0 Hz);
【0159】
実施例3:3-メトキシフタル酸
製造工程3-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物を用いて、製造工程2-(b)と同様の方法で、ヨウ化n-ブチルの代わりにヨウ化メチルを用いて得られた化合物を用いて2-(c)と同様の方法で表題化合物を得た。
1H-NMR (CD3OD) δ:3.78 (3H, s), 7.21 (1H, dd, J=0.97, 8.3 Hz), 7.51 (1H, dd, J=8.0, 8.3 Hz), 7.49 (1H, dd, J=0.97, 8.0 Hz);
【0160】
実施例4:3-(シクロヘキシルオキシ)フタル酸
製造工程4-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物138 mgをTHF 3.0 mLに溶解し、シクロヘキサノール70.0 mg、トリブチルホスフィン 586 mg、1,1’-アゾビス(N,N-ジメチルホルムアミド)500 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を用いて精製し、3-(シクロヘキシルオキシ)フタル酸ジエチルエステル84.0mg を得た。
ESIMS:m/z321[M+H]+ ;
製造工程4-(b)
製造工程4-(a)で得られた化合物 80.0 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物46.0 mgを得た。
FABMS:m/z265[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:1.33-1.89 (10H, m), 4.35 (1H, m), 7.15 (1H, d, J=8.3 Hz),
7.37 (1H, dd, J=7.8, 8.3 Hz), 7.59 (1H, d, J=7.8 Hz);
【0161】
実施例5:3-(3-シクロヘキシルプロポキシ)フタル酸
製造工程5-(a)
シクロヘキシル-1-プロパノール1.42 g をTHF 10 mLに溶解し、氷浴下トリフェニルホスフィン 3.14 g、四臭化炭素3.97 gを加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を用いて精製し(3-ブロモプロピル)シクロヘキサン1.40 gを得た。
【0162】
製造工程5-(b)
製造工程2-(a)で得られた化合物290 mgを用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに製造工程5-(a)で得られた化合物を用いて3-(3-シクロヘキシルプロポキシ)フタル酸ジエチルエステル 430 mgを得た。
EIMS:m/z362[M+];
製造工程5-(c)
製造工程5-(b)で得られた化合物430 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物 283 mgを得た。
ESIMS:m/z307[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3) δ:0.90 (2H, m), 1.09-1.37 (6H, m), 1.67 (5H, m), 1.83 (2H, m), 4.06 (2H, t, J=6.7 Hz), 7.19 (1H, d, J=8.3 Hz), 7.46 (1H, dd, J=7.8, 8.3 Hz), 7.65 (1H, d, J=7.8 Hz);
【0163】
実施例6:3-(ベンジルオキシ)フタル酸
製造工程6-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物を用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりにベンジルブロマイドを用いて3-(ベンジルオキシ)フタル酸ジエチルエステルを得た。
製造工程6-(b)
製造工程6-(a)で得られた化合物を用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物を得た。
1H-NMR (CD3OD) δ:5.09 (2H, s), 7.27 (7H, m), 7.51 (1H, dd, J=0.98, 7.6 Hz);
【0164】
実施例7:3-(3-フェニルプロポキシ)フタル酸
製造工程7-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物82.0 mgを用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに3-フェニルプロピルブロマイドを用いて3-(3-フェニルプロポキシ)フタル酸ジエチルエステル90.0 mgを得た。
EIMS:m/z356[M+];
製造工程7-(b)
製造工程7-(a)で得られた化合物90.0 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物54.0 mgを得た。
ESIMS:m/z301[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:2.11 (2H, m), 2.81 (2H, t, J=7.6 Hz), 4.02 (2H, t, J=6.2 Hz), 7.08 (1H, d, J=8.3 Hz), 7.23 (5H, m), 7.38 (1H, dd, J=7.8, 8.3 Hz), 7.62 (1H, d, J=7.8 Hz);
【0165】
実施例8:3-(4-フェニルブトキシ)フタル酸
製造工程8-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物170 mgを用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに4-フェニルブチルブロマイドを用いて3-(4-フェニルブトキシ)フタル酸ジエチルエステル180 mgを得た。
ESIMS:m/z371[M+H]+
製造工程8-(b)
製造工程8-(a)で得られた化合物160 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物124 mgを得た。
ESIMS:m/z313[M-H]- ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:1.82 (4H, m), 2.67 (2H, m), 4.04 (2H, m), 7.10-7.27 (6H, m), 7.38 (1H, dd, J=8.0, 8.0 Hz), 7.60 (1H, d, J=8.0 Hz);
【0166】
実施例9:3-(4-フェノキシブトキシ)フタル酸
製造工程9-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物100 mgを用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに4-フェノキシブチルブロマイドを用いて3-(4-フェノキシブトキシ)フタル酸ジエチルエステル146 mgを得た。
EIMS:m/z386[M+]
製造工程9-(b)
製造工程9-(a)で得られた化合物100 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物77.0 mgを得た。
ESIMS:m/z329[M-H]- ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:1.99 (4H, m), 4.02 (2H, m), 4.12 (2H, m), 6.90 (2H, m), 6.93 (1H, dd, J= 8.0, 8.0 Hz), 7.15 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.27 (2H, m), 7.40 (1H, dd, J=8.0, 8.0 Hz), 7.62 (1H, d, J=8.0 Hz);
【0167】
実施例10:3-(4-カルボキシブトキシ)フタル酸
製造工程10-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物100 mgを用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに5-ブロモ吉草酸エチルを用いて3-(5-エトキシ-5-オキソペンチルオキシ)フタル酸ジエチルエステル149 mgを得た。
EIMS:m/z366[M+];
製造工程10-(b)
製造工程10-(a)で得られた化合物140 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物68.0 mgを得た。
ESIMS:m/z283[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:1.48 (4H, m), 2.39 (2H, m), 2.51 (2H, m), 7.13 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.39 (1H, dd, J=8.0, 8.0 Hz), 7.62 (1H, d, J=8.0 Hz);
【0168】
実施例11:3-(2-ヒドロキシエトキシ)フタル酸
製造工程11-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物100 mgを用いて製造工程CP3168-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに2-ブロモエタノールを用いて3-(2-ヒドロキシエトキシ)フタル酸ジエチルエステル45 mgを得た。
EIMS:m/z282[M+];
製造工程11-(b)
製造工程11-(a)で得られた化合物 45.0 mg を1,4-ジオキサン0.6 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 3.0 mLに溶解し、80℃で3時間攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 18.2 mgを得た。
ESIMS:m/z225[M-H]- ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:3.88 (2H, t, J=4.3 Hz), 4.16 (2H, t, J=4.3 Hz), 7.17 (1H,d, J=8.5 Hz), 7.42 (1H, dd, J=7.8, 8.5 Hz), 7.64 (1H, d, J=7.8 Hz);
【0169】
実施例12:3-(3-ヒドロキシプロポキシ)フタル酸
製造工程12-(a)
製造工程2-(a)で得られた化合物100 mgを用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに3-ブロモ-1-プロパノールを用いて3-(3-ヒドロキシプロポキシ)フタル酸ジエチルエステル110 mgを得た。
EIMS:m/z296[M+];
製造工程12-(b)
製造工程12-(a)で得られた化合物 110 mg を用いて製造工程11-(b) と同様の方法で表題化合物 35 mgを得た。
EIMS:m/z240[M+];
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:2.02 (2H, m), 3.80 (2H, t, J=5.7 Hz), 4.18 (2H, t, J=5.7 Hz), 7.16 (1H, d, J=8.3 Hz), 7.41 (1H, dd, J=7.9, 8.3 Hz), 7.64 (1H, d, J=7.9 Hz);
【0170】
実施例13:3-[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルオキシ]フタル酸
製造工程13-(a)
1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシピペリジン10.0 gをピリジン50 mLに溶解し、p-トルエンスルホニルクロリド19.1 gを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水50 mLを加え30分攪拌した後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を1.0 mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル5 mL, ヘキサン5 mLの混合溶媒より再結晶し1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(トシルオキシ)ピペリジン 13.8 gを得た。
製造工程13-(b)
製造工程2-(a)で得られた化合物200 mgを用いて製造工程2-(b)と同様の方法でヨウ化n-ブチルの代わりに製造工程13-(a)で得られた化合物を用いて3-[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イルオキシ]フタル酸ジエチルエステル330 mgを得た。
ESIMS:m/z422[M+H]+ ;
製造工程13-(c)
製造工程13-(b)で得られた化合物170 mg を5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液を減圧濃縮後、得られた残渣を樹脂SP-207(水)を用いて精製し、表題化合物 20.0 mgを得た。
ESIMS:m/z364[M-H]- ;
【0171】
実施例14:3- (ピペリジン-4-イルオキシ)フタル酸
製造工程14-(a)
製造工程13-(c)で得られた化合物50.0 mg(樹脂精製前)を5.0 mol/L塩酸中3日間室温で攪拌した。反応液を減圧濃縮後、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 12.0 mgを得た。
ESIMS:m/z266[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.95 (4H, m), 3.10 (2H, m), 3.25 (2H,m), 7.18 (1H, d, J=8.3 Hz), 7.28 (1H, dd, J=8.2, 8.3 Hz), 7.44 (1H, d, J=8.2 Hz);
【0172】
実施例15:3-(β-D-グルコピラノシルオキシ)フタル酸
製造工程15-(a) 製造工程2-(a)で得られた3-ヒドロキシフタル酸ジエチルエステル116 mgをTHF 3.5 mLに溶解し、アルゴン雰囲気下、2,3,4,6-テトラ-O-メトキシメチルグルコピラノース187 mgのTHF溶液0.5 mLを加えた。さらに、トリn-ブチルホスフィン0.72 mL、N,N,N',N’-テトラメチルアゾジカルボキサミド501 mgを順次加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(2,3,4,6-テトラ-O-メトキシメチル-β-D-グルコピラノシルオキシ)フタル酸ジエチルエステル269 mgを得た。
製造工程15-(b)
製造工程15-(a)で得られた化合物188 mgを1 M塩化水素−エタノール溶液3.7 mLに溶解し、37℃にて3時間静置した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−エタノール)を用いて精製し、3-(β-D-グルコピラノシルオキシ)フタル酸ジエチルエステル107 mgを得た。
製造工程15-(c)
製造工程15-(b)で得られた化合物21.5 mgを1,4-ジオキサン0.5 mLおよび5 M水酸化ナトリウム水溶液1.0 mLの混合溶媒に溶解し、60℃で5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をDowex(登録商標)50W-X4を用いて精製し、表題化合物18.5 mgを得た。
ESIMS:m/z367[M+Na]+ 343[M-Na]-;
1H-NMR (D2O)δ:3.38 (1H, m), 3.44-3.52 (3H, m), 3.62 (1H,dd,J=5.6,12.5Hz), 3.79 (1H,dd,J=2.2,12.5Hz), 5.02 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.31-7.37 (2H,m), 7.57 (1H, d, J=7.3 Hz);
【0173】
実施例16:3-[2-(β-Dグルコピラノシルオキシ)エトキシ]フタル酸
製造工程16-(a):
Drierite(登録商標)622 mgをナスフラスコに入れ、ヒートガンを用いて加熱して活性化した後、製造工程11-(a)で得られた3-(2-ヒドロキシエトキシ)フタル酸ジエチルエステル96.2 mgをジクロロメタン3.0 mLに溶解し加え、2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-グルコピラノシルブロミド210 mgをジクロロメタン3.0 mLに溶解し加えた後室温で5分間攪拌した後、アセトニトリル-ドライアイス浴を用いて冷却、攪拌しながら、トリフルオロメタンスルホン酸銀130 mgをトルエン1.0 mLに溶解した溶液を滴下し、そのまま1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-[2-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシルオキシ)エトキシ]フタル酸ジエチルエステル85.0 mgを得た。
製造工程16-(b)
製造工程16-(a)で得られた化合物80.0 mgを1,4-ジオキサン1.4 mLおよび1.0 M水酸化ナトリウム水溶液の混合溶媒に溶解し、70℃で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をDowex50W-X4を用いて精製し、表題化合物50.0 mgを得た。
【0174】
実施例17:3-[3-(β-グルコピラノシルオキシ)プロポキシ]フタル酸
製造工程17-(a)
製造工程17-(a)と同様の方法で、3-(2-ヒドロキシエトキシ)フタル酸ジエチルエステルの代わりに、12-(a)で得られた3-(3-ヒドロキシプロポキシ)フタル酸ジエチルエステル60.3 mgを用いて3-[3-(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシルオキシ)プロポキシ]フタル酸ジエチルエステル69.9 mgを得た。
製造工程17-(b):
製造工程16-(b)と同様の方法で17-(a)で得られた化合物50.0 mgを用いて表題化合物30.0mgを得た。
ESIMS: m/z403[M+H]+ 401[M-H]-;
1H-NMR (D2O)δ: 1.93 (2H, m ), 3.09 (1H, dd, J=8.3, 9.0 Hz), 3.19-3.33 (3H, m), 3.53 (1H, dd, J=5.6, 12.4Hz), 3.68 (1H, dd, J=2.2, 12.4 Hz), 3.69 (1H, dt, 5.2, 10.3 Hz), 3.90 (1H, dt, J=5.2, 10.3 Hz), 4.09 (2H, t, J=6.0 Hz), 4.29 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.24 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.39 (1H, dd, J=8.2, 8.2 Hz), 7.48 (1H, d, J=8.2 Hz)
【0175】
実施例18:3-(ブチルアミノ)フタル酸
製造工程18-(a)
3-ニトロフタル酸5.00 gをエタノール100 mLに溶解し、濃硫酸10 mLを加え6時間加熱還流した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をDMF 200 mLに溶解し、炭酸カリウム9.78 g、ヨウ化エチル2.9 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-ニトロフタル酸ジエチルエステル5.68 g を得た。
ESIMS:m/z268[M+H]+ ;
製造工程18-(b)
製造工程18-(a)で得られた化合物2.67 gをエタノール40 mLに溶解し、アルゴン気流下10 % Pd-C 0.53 gを加えた後、水素置換を行い室温で5時間攪拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-アミノフタル酸ジエチルエステル 2.38 gを得た。
ESIMS:m/z238[M+H]+ ;
製造工程18-(c)
製造工程18-(b)で得られた化合物237 mgを1,2-ジクロロエタン10 mLに溶解し、n-ブチルアルデヒド0.13 mL、酢酸0.11 mL、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム420 mg を加え室温で一晩攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え攪拌した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(ブチルアミノ)フタル酸ジエチルエステル 190 mgを得た。
ESIMS:m/z294[M+H]+ ;
製造工程18-(d)
製造工程18-(c)で得られた化合物 190 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物を得た。
ESIMS:m/z236[M-H]- ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:0.96 (3H, t, J=7.4 Hz), 1.45 (2H, m), 1.64 (2H,m), 3.16 (2H, t, J=7.1 Hz), 6.78 (2H,m), 7.30 (1H, dd, J=7.9, 7.9 Hz);
【0176】
実施例19:3-(ピリジン-3-イルメチルアミノ)フタル酸
製造工程19-(a)
製造工程18-(b) で得られた化合物 100 mgを用いて製造工程18-(c)と同様の方法でn-ブチルアルデヒドの代わりにニコチンアルデヒドを用いて3-(ピリジン-3-イルメチルアミノ)フタル酸ジエチルエステル34.0 mgを得た。
FABMS:m/z329[M+H]+ ;
製造工程19-(b)
製造工程19-(a)で得られた化合物34.0 mgを用いて製造工程11-(b)と同様の方法で表題の化合物10.0 mgを得た。
ESIMS:m/z273[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:4.50 (2H, s), 6.52 (1H, d, J=8.0 Hz), 6.75 (1H,d, J=7.6 Hz), 7.03(1H, dd, J=6.3, 7.6 Hz), 7.69 (1H,m), 8.24 (1H, d, J=8.0 Hz), 8.41(1H, brs), 8.51(1H, brs);
【0177】
実施例20:3-(trans-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸
製造工程20-(a)
製造工程18-(b)で得られた化合物230 mgを用いて製造工程18-(c)と同様の方法でn-ブチルアルデヒドの代わりに1,4-シクロヘキサジオンモノエチレンケタールを用いて得られた化合物220 mgのうち110 mgを1,4-ジオキサン1 mL、5.0 mol/L塩酸3 mLに溶解し、室温で一晩攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3-(4-オキソシクロヘキシルアミノ)フタル酸ジエチルエステル81 mgを得た。
FABMS:m/z334[M+H]+ ;
製造工程20-(b)
製造工程20-(a)で得られた化合物134 mg をエタノール10 mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム20.0 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え攪拌した後、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、高極性化合物である3-(trans-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸ジエチルエステル37.0 mg、低極性化合物である3-(cis-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸ジエチルエステル27.0 mgを得た。
EIMS:m/z335[M+];
製造工程20-(c)
製造工程20-(b)で得られた高極性化合物3-(trans-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸ジエチルエステル35.0 mgを用いて、製造工程11-(b)と同様の方法で表題化合物26.0 mgを得た。
FABMS:m/z280[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.80 (2H, m), 2.03 (2H, m), 2.51 (4H, m), 3.97 (1H, m), 4.17 (1H,m), 7.96 (1H,d, J=7.8 Hz), 8.02 (1H, dd, J=7.8, 7.8 Hz), 8.12 (1H, d, J=7.8 Hz);
【0178】
実施例21:3-(cis-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸
製造工程21-(a)
製造工程20-(b)で得られた低極性化合物3-(cis-4-ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)フタル酸ジエチルエステル25.0 mgを用いて、製造工程11-(b)と同様の方法で表題化合物13.0 mgを得た。
FABMS:m/z280[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.51-1.65 (8H, m), 3.42 (1H, m), 3.80 (1H, m), 7.26 (1H,d, J=7.8 Hz), 7.29 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.43 (1H, dd, J=7.8, 7.8 Hz);
【0179】
実施例22:3-(2-ヒドロキシアセトアミド)フタル酸
製造工程22-(a)
3-ニトロフタル酸4.22 gをメタノール100 mL、濃硫酸10 mLに溶解し5時間加熱還流を行った。反応液を減圧濃縮後、水を加え酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。残渣をDMF 20 mLに溶解し、炭酸カリウム8.30 g、ヨウ化メチル 1.86mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し3-ニトロフタル酸ジメチルエステル3.80 gを得た。
EIMS:m/z239[M+];
製造工程22-(b)
製造工程22-(a)で得られた化合物3.68 gをエタノール:水=4:1の混合溶媒に溶解し、アルゴン気流下10%パラジウム炭素740 mgを加えた後、水素置換を行い室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-アミノフタル酸ジメチルエステル3.06 gを得た。
EIMS:m/z209[M+];
製造工程22-(c)
製造工程22-(b)で得られた化合物100 mgをジクロロメタン5 mLに溶解し、トリエチルアミン0.10 mL、アセトキシアセチルクロリド 0.061 mLを加え室温で二日間攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(2-アセトキシアセトアミド)フタル酸ジメチルエステル 125 mg を得た。
FABMS:m/z310[M+H]+ ;
製造工程22-(d)
製造工程22-(c)で得られた化合物 120 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物75.0 mgを得た。
ESIMS:m/z238[M-H]- ;
1H-NMR (D2O)δ:4.08 (2H, s), 7.44 (1H, dd, J=8.0, 8.0 Hz), 7.64 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.74 (1H, d, J=8.0 Hz);
【0180】
実施例23:3-ブチルアミドフタル酸
製造工程23-(a)
製造工程22-(b)で得られた化合物255 mg を用いて製造工程22-(c)と同様の方法でアセトキシアセチルクロリドの代わりにブチリルクロリドを用いて3-ブチルアミドフタル酸ジメチルエステル290 mgを得た。
EIMS:m/z279[M+];
製造工程23-(b)
製造工程23-(a)で得られた化合物 250 mgを用いて製造工程2-(c)と同様の方法で表題化合物206 mgを得た。
ESIMS:m/z250[M-H]- ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:1.00 (3H, t, J=7.3 Hz), 1.75 (2H, m), 2.38 (2H, t, J=7.3 Hz), 7.49 (2H, m), 8.47 (1H, brd);
【0181】
実施例24:3−(ブチル(メチル)アミノ)フタル酸
製造工程24-(a)
3-ニトロフタル酸4.22 gをメタノール100 mL、濃硫酸10 mLに溶解し5時間加熱還流を行った。反応液を減圧濃縮後、水を加え酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。残渣をDMF 20 mLに溶解し、炭酸カリウム8.30 g、ヨウ化メチル 1.86mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し3-ニトロフタル酸ジメチルエステル3.80 gを得た。
EIMS:m/z239[M+];
製造工程24-(b)
製造工程24-(a)で得られた化合物3.68 gをエタノール:水=4:1の混合溶媒に溶解し、アルゴン気流下10%パラジウム炭素740 mgを加えた後、水素置換を行い室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-アミノフタル酸ジメチルエステル3.06 gを得た。
EIMS:m/z209[M+];
製造工程24-(c)
製造工程24-(b)で得られた化合物110 mgを1,2-ジクロロエタン5.0 mLに溶解し、n-ブチルアルデヒド0.070 mL、酢酸0.060 mL、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム220 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え攪拌した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をアセトニトリル5.0 mLに溶解し、36%ホルムアルデヒド液0.13 mL、酢酸0.060 mL、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム220 mg を加え室温で一晩攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え攪拌した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)、プレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3−(ブチル(メチル)アミノ)フタル酸ジメチルエステル26.0 mgを得た。
FABMS:m/z280[M+H]+ ;
製造工程24-(d)
製造工程24-(c)で得られた化合物60.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 28.0 mgを得た。
FABMS:m/z252[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:0.69 (3H, t, J=7.5 Hz), 1.16 (2H, m), 1.34 (2H, m), 3.14 (3H, s),3.46 (2H, t, J=7.8 Hz), 7.53 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.65 (1H, dd, J=7.6, 8.3 Hz), 7.71 (1H, d, J=8.3 Hz);
【0182】
実施例25:3-ジメチルアミノフタル酸
製造工程25-(a)
3-フルオロフタル酸9.35 gをエタノール200 mL、濃硫酸 20 mLに溶解し、6時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮後、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をDMF150 mLに溶解し、炭酸カリウム21.0 g、ヨウ化エチル6.1 mLを加え室温で二日間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-フルオロフタル酸ジエチルエステル9.13 gを得た。
EIMS:m/z240[M];
製造工程25-(b)
製造工程25-(a)で得られた化合物120 mgに2.0MジメチルアミンTHF溶液3.0 mLを加え、封管中90℃で一晩攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-ジメチルアミノフタル酸ジエチルエステル140 mgを得た。
FABMS:m/z266[M+H]+ ;
製造工程25-(c)
製造工程25-(b)で得られた化合物140 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で3時間攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 23.0 mgを得た。
FABMS:m/z210[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:3.12 (6H, s), 7.47 (1H, dd, J=1.0, 7.6 Hz), 7.62 (1H, dd, J=7.6, 8.3 Hz), 7.73 (1H, dd, J=1.0, 8.3 Hz);
【0183】
実施例26:3-(アゼチジン-1-イル)フタル酸
製造工程26-(a)
製造工程25-(a)で得られた3-フルオロフタル酸ジエチルエステル212 mgをDMSO 5.0 mLに溶解し、炭酸カリウム610 mg、アゼチジン塩酸塩330 mgを加え、封管中80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(アゼチジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル37.0 mgを得た。
EIMS:m/z277[M+];
製造工程26-(b)
製造工程26-(a)で得られた化合物37.0 mgを1,4-ジオキサン0.5 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 3.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 5.0 mgを得た。
1H-NMR (D2O)δ:1.95 (2H, m), 3.48 (2H, m), 3.84 (2H, m), 7.00 (1H, d, J=7.5 Hz),
7.17 (1H, d, J=7.0 Hz), 7.61(1H, dd, J=7.0, 7.5 Hz),;
【0184】
実施例27:3-(ピロリジン-1-イル)フタル酸
製造工程27-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物120 mg、ピロリジン1 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(ピロリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル27.0 mgを得た。
FABMS:m/z292[M+H]+ ;
製造工程27-(b)
製造工程27-(a)で得られた化合物27 mgを1,4-ジオキサン1.0mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 21.0 mgを得た。
ESIMS:m/z236[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:2.79 (4H, m), 4.24 (4H, m), 8.03 (1H, dd, J=2.7, 5.8 Hz), 8.20 (1H, d, J=5.8 Hz), 8.21(1H, d, J=2.7 Hz),;
【0185】
実施例28:3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸
製造工程28-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物120 mgをDMSO 2.0 mLに溶解し、DL-3-ヒドロキシピロリジノール87.0 mgを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル37.0 mgを得た。
ESIMS:m/z308[M+H]+ ;
製造工程28-(b)
製造工程28-(a)で得られた化合物37.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 25.0 mgを得た。
ESIMS:m/z250[M-H]-
1H-NMR (D2O)δ:2.10 (1H, m), 2.41 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.62 (1H, m), 3.72 (1H,m), 3.82 (1H, m), 4.65 (1H, m), 7.44 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.62 (1H, dd, J=7.6, 8.1 Hz), 7.68 (1H, d, J=8.1Hz),;
【0186】
実施例29:(R)-3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸
製造工程29-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物280 mgをDMSO 3.0 mLに溶解し、(R)-3-ヒドロキシピロリジノール塩酸塩580 mg、炭酸カリウム806 mgを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、(R)-3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル107mgを得た。
ESIMS:m/z308[M+H]+ ;
製造工程29-(b)
製造工程29-(a)で得られた化合物100 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 80.0 mgを得た。
ESIMS:m/z252[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:2.11 (1H, m), 2.41 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.61 (1H, m), 3.73 (1H,m), 3.82 (1H, m), 4.67 (1H, m), 7.43 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.61 (1H, dd, J=7.6, 8.2 Hz), 7.67 (1H, d, J=8.2Hz),;
【0187】
実施例30:(S)-3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸
製造工程30-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物280 mgをDMSO 3.0 mLに溶解し、(S)-3-ヒドロキシピロリジノール 406 mgを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、(S)-3-(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル282mgを得た。
EIMS:m/z307[M+] ;
製造工程30-(b)
製造工程30-(a)で得られた化合物280 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 200 mgを得た。
FABMS:m/z252[M+H]+ ;
【0188】
実施例31:3-(ピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程31-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物200 mgにピペリジン 0.82 mLを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(ピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル166mgを得た。
EIMS:m/z305[M] ;
製造工程31-(b)
製造工程31-(a)で得られた化合物160 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂HP-20(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 70.0 mgを得た。
FABMS:m/z250[M+H]+ ;
【0189】
実施例32:3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程32-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物1.0 gをDMSO 10 mLに溶解し、4-ヒドロキシピペリジン 4.2 gを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル1.35 gを得た。
EIMS:m/z321[M+] ;
製造工程32-(b)
製造工程32-(a)で得られた化合物1.0 gを1,4-ジオキサン5.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 25 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 500 mgを得た。
FABMS:m/z266[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.88 (2H, m), 2.16 (2H, m), 3.44 (2H, m), 3.58 (2H, m), 4.05 (1H,m), 7.46 (1H, dd, J=0.97, 7.5 Hz), 7.65 (1H, dd, J=7.5, 8.1 Hz), 7.70 (1H, dd,J=0.97, 8.1Hz),;
【0190】
実施例33:3-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程33-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物200 mgに4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン 960 mgを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル50.0 mgを得た。
EIMS:m/z335[M+] ;
製造工程33-(b)
製造工程33-(a)で得られた化合物50 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂HP-20(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 30 mgを得た。
FABMS:m/z280[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.55 (2H, m), 1.85 (1H, m), 2.06 (2H, m), 3.48 (6H, m), 7.37 (1H,dd, J=2.5, 6.5 Hz), 7.60 (1H, d, J=6.5 Hz), 7.61 (1H, d, J=2.5 Hz),;
【0191】
実施例34:3-(4-(ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程34-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物152 mgをDMSO 5.0mLに溶解し、4-(ヒドロキシエチル)ピペリジン 810 mgを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-(ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル52.0 mgを得た。
ESIMS:m/z350[M+H]+ ;
製造工程34-(b)
製造工程34-(a)で得られた化合物50.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂HP-20(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 16.0 mgを得た。
ESIMS:m/z292[M-H]-;
1H-NMR (D2O)δ:1.55 (2H, m), 1.85 (1H, m), 2.06 (2H, m), 3.48 (6H, m), 7.37 (1H,dd, J=2.5, 6.5 Hz), 7.60 (1H, d, J=6.5 Hz), 7.61 (1H, d, J=2.5 Hz),;
【0192】
実施例35:3-(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程35-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物375 mgをDMSO 3.0 mLに溶解し、3-ヒドロキシピペリジン 1.26 gを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル410 mgを得た。
EIMS:m/z321[M+] ;
製造工程35-(b)
製造工程35-(a)で得られた化合物400 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂HP-20(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 150 mgを得た。
FABMS:m/z266[M+H];
1H-NMR (D2O)δ:1.80 (3H, m), 2.15 (1H, m), 3.28 (1H, dd, J=4.2, 12.4 Hz), 3.39 (2H, m), 3.66 (1H, dd, J=1.6, 12.4 Hz), 4.21 (1H, m), 7.46 (1H, dd, J=1.0, 7.6 Hz), 7.64 (1H, dd, J=7.6, 8.1 Hz), 7.70 (1H, dd, J=8.1 Hz);
【0193】
実施例36:3-(3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程36-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物200 mgをDMSO 3mLに溶解し、3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン 960 mgを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル220 mgを得た。
EIMS:m/z335[M+] ;
製造工程36-(b)
製造工程36-(a)で得られた化合物220 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 150 mgを得た。
FABMS:m/z280[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.36 (1H, m), 1.83 (2H, m), 2.06 (2H, m), 3.21-3.55 (6H, m), 7.44
(1H, d, J=7.3 Hz), 7.62-7.69 (2H, m);
【0194】
実施例37:3-(4-メトキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程37-(a)
製造工程32-(a)で得られた化合物0.20 gをTHF 5.0 mLに溶解し、水素化ナトリウム 75.0 mg、ヨウ化メチル0.15 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-メトキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル58.0 mgを得た。
FABMS:m/z336[M+H]+ ;
製造工程37-(b)
製造工程37-(a)で得られた化合物 58.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 40.0 mgを得た。
ESIMS:m/z278[M-H]- ;
1H-NMR (D2O)δ:1.95 (2H, m), 2.16 (2H, m), 3.33 (3H, s), 3.40 (2H, m), 3.56 (2H,m), 3.70 (1H, m), 7.41 (1H, d, J=6.6 Hz), 7.62 (2H, m);
【0195】
実施例38:3-(4-オキソピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程38-(a)
製造工程32-(a)で得られた化合物100 mgをジクロロメタン3.0 mLに溶解し、ジメチルスルホキシド0.66 mL、トリエチルアミン0.22 mL、サルファートリオキシドピリジンコンプレックス 98.0 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-オキソピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル66.0 mgを得た。
EIMS:m/z319[M+] ;
製造工程38-(b)
製造工程38-(a)で得られた化合物60.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 20.0 mgを得た。
ESIMS:m/z262[M-H]- ;
1H-NMR (D2O)δ:2.57 (4H, m), 3.48 (2H, dd, J=6.8, 7.3 Hz), 3.65 (2H, dd, J=6.8, 7.0 Hz), 6.51 (1H, d, J=7.3 Hz), 6.86 (1H, d, J=8.7 Hz), 7.34 (1H, dd, J=8.7 Hz);
【0196】
実施例39:3-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程39-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物120 mgをDMSO 2.0 mLに溶解し、4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン 440 mgを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル41.0 mgを得た。
ESIMS:m/z398[M+H]+ ;
製造工程39-(b)
製造工程39-(a)で得られた化合物60.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 20.0 mgを得た。
FABMS:m/z342[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:2.05 (2H, d, J=13.4 Hz), 2.64 (2H, m), 3.14 (2H, m), 3.66(2H, m), 7.33 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.41 (1H, dd, J=7.3, 7.6 Hz), 7.54 (1H, d, J=7.3 Hz) , 7.66 (5H, brs);
【0197】
実施例40:3-(4-アミノピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程40-(a)
製造工程32-(a)で得られた化合物200 mgをジクロロメタン5.0 mLに溶解し、トリエチルアミン 0.17 mL、メタンスルホニルクロリド0.057 mLを加え室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をDMF 5.0 mLに溶解し、アジ化ナトリウム 50 mgを加え100℃で三時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-アジドピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル170 mgを得た。
EIMS:m/z346[M+] ;
製造工程40-(b)
製造工程40-(a)で得られた化合物80.0 mgをエタノール:水=5:1の混合溶媒6.0 mLに溶解し、アルゴン置換した後、10%Pd-C 16.0 mgを加え水素気流下室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過後減圧濃縮し、3-(4-アミノピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル54.0 mgを得た。
ESIMS:m/z321[M+H]+
製造工程40-(c)
製造工程40-(b)で得られた化合物50.0 mgを1,4-ジオキサン2.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 2.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 20.0 mgを得た。
ESIMS:m/z263[M-H]- ;
1H-NMR (D2O)δ:1.61 (2H, m), 1.98 (2H, m), 3.06-3.66 (5H, m), 7.05 (1H, dd, J=2.4, 6.5 Hz), 7.21-7.27 (2H, m);
【0198】
実施例41 3-(4-アジドピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程41-(a)
製造工程40-(a)で得られた化合物110 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 15.0 mgを得た。
ESIMS:m/z291[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:1.89 (2H, m), 2.14 (2H, m), 2.99 (2H, m), 3.33 (2H, m), 3.74 (1H, m), 7.52 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.57 (1H, dd, J=7.6, 8.0 Hz) , 7.64 (1H, d,J=7.6 Hz);
【0199】
実施例42:3-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程42-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物100 mgに4-ベンジルピペリジン 0.74 gを加え、80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を1mol/L塩酸で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-ベンジルピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル110 mgを得た。
ESIMS:m/z396[M+H]+ ;
製造工程42-(b)
製造工程42-(a)で得られた化合物100 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 18.0 mgを得た。
ESIMS:m/z338[M-H]-;
1H-NMR (CDCl3)δ:1.62 (2H, m), 1.84 (2H, m), 1.91 (2H, m), 2.65 (2H, d, J=7.1 Hz), 3.00 (2H, m), 3.22 (2H, m), 7.39 (8H, m);
【0200】
実施例43:3-(4-カルボキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程43-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物120 mgをDMSO 2.5 mLに溶解し、イソニペコタミド、(4-ピペリジンカルボキサミド)320 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-カルバモイルピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル49.0 mgを得た。
EIMS:m/z348[M+] ;
製造工程43-(b)
製造工程43-(a)で得られた化合物45.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 20.0 mgを得た。
ESIMS:m/z294[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3)δ:2.00 (2H, m), 2.24 (2H, m), 2.76 (1H, m), 3.46 (4H, m), 7.42 (1H, d, J=6.8 Hz), 7.63 (2H, m);
【0201】
実施例44:3-[4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル]フタル酸
製造工程44-(a)
3-フルオロフタル酸920 mgをDMF 10 mLに溶解し、炭酸カリウム2.00 g、ベンジルブロマイド1.3 mLを加え室温で3日間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-フルオロフタル酸ジベンジルエステル1.27 gを得た。
ESIMS:m/z365[M+H]+ ;
製造工程44-(b)
製造工程44-(a)で得られた化合物360 mg をDMSO 5.0 mLに溶解し、イソニペコチン酸エチルエステル780 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-[4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル]フタル酸ジベンジルエステル54.0 mgを得た。
FABMS:m/z502[M+H]+ ;
製造工程44-(c)
製造工程44-(b)で得られた化合物140 mgをエタノール10 mL、水1.0 mLの混合溶媒に溶解し、アルゴン置換後10%Pd-C 28.0 mgを加え、水素気流下室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後減圧濃縮し、表題化合物 80.0 mgを得た。
FABMS:m/z322[M+H]+ ;
【0202】
実施例45:3-(4-カルバモイルピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程45-(a)
製造工程44-(a)で得られた化合物180 mgをDMSO 2.5 mLに溶解し、イソニペコタミド、(4-ピペリジンカルボキサミド)320 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-カルバモイルピペリジン-1-イル)フタル酸ジベンジルエステル30.0 mgを得た。
EIMS:m/z472[M+] ;
製造工程45-(b)
製造工程45-(a)で得られた化合物30.0 mgをエタノール5.0 mL、水0.5 mLの混合溶媒
に溶解し、アルゴン置換後10%Pd-C 6.00 mgを加え、水素気流下室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 12.0 mgを得た。
FABMS:m/z293[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.94 (2H, m), 2.15 (2H, m), 2.68 (1H, m), 3.50 (4H, m), 7.38 (1H,dd, J=3.0, 5.9 Hz), 7.61 (2H, m);
【0203】
実施例46:3-(4-(ジメチルカルバモイル)ピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程46-(a)
3-フルオロフタル酸5.00 gをDMF 20 mg に溶解し、炭酸カリウム 11.3 g、ヨウ化メチル3.7 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3-フルオロフタル酸ジメチルエステル 2.24 g を得た。
FABMS:m/z213[M+H]+ ;
製造工程46-(b)
製造工程46-(a)で得られた化合物100 mgをDMSO 5.0 mL に溶解し、4-(ジメチルカルバモイル)ピペリジン 100 mgを加え室温で一晩攪拌攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-(ジメチルカルバモイル)ピペリジン-1-イル)フタル酸ジメチルエステル16.0 mgを得た。
FABMS:m/z349[M+H]+ ;
製造工程46-(c)
製造工程46-(b)で得られた化合物 35.0 mgを1,4-ジオキサン3.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 1.0 mLに溶解し、室温で三時間攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 11.0 mgを得た。
FABMS:m/z321[M+H]+ ;
【0204】
実施例47:3-(ピペラジン-1-イル)フタル酸
製造工程47-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物 1.20 gを1-Boc-ピペラジン 2.80 gと炭酸カリウム2.76 g存在下120℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]フタル酸ジエチルエステル710 mgを得た。
FABMS:m/z407[M+H]+ ;
製造工程47-(b)
製造工程47-(a)で得られた化合物 100 mgを1,4-ジオキサン0.5mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 2.5 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製した。得られた残渣に5.0 mol/L塩酸10 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 50.0 mgを得た。
FABMS:m/z251[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:3.08 (4H, m), 3.23 (4H, m), 7.44 (1H, dd, J=7.5, 8.0 Hz), 7.48 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.71 (1H, d, J=7.5 Hz);
【0205】
実施例48:3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)フタル酸
製造工程48-(a)
製造工程47-(a)で得られた3-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]フタル酸ジエチルエステル 200 mgを1,4-ジオキサン0.5 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 3.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 43.0 mgを得た。
ESIMS:m/z351[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3)δ:1.50 (9H, s), 3.07 (4H, m), 3.71 (4H, m), 7.52 (1H, dd, J=1.2, 8.0 Hz), 7.66 (1H, dd, J=7.8, 8.0 Hz), 7.84 (1H, dd, J=1.2, 7.8 Hz);
【0206】
実施例49:3-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)フタル酸
製造工程49-(a)
製造工程47-(a)で得られた化合物 730 mgをエタノール10 mL、5.0 mol/L塩酸 5.0 mLに溶解し、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え炭酸水素ナトリウム水で中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し3-(ピペラジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル 372 mgを得た。
ESIMS:m/z307[M+H]+ ;
製造工程49-(b)
製造工程49-(a)で得られた化合物140 mgを1,2-ジクロロエタン5.0 mLに溶解し、酢酸94 μl、ベンズアルデヒド0.10 mLを加え室温で30分間攪拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム230 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-ベンジルピペラジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル160 mgを得た。
FABMS:m/z397[M+H]+ ;
製造工程49-(c)
製造工程49-(b)で得られた化合物 160 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 100 mgを得た。
FABMS:m/z341[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3)δ:2.97 (2H, m), 3.21-3.40 (6H, m), 4.24 (2H, s), 7.27-7.34 (2H, m), 7.39 (5H, m), 7.57 (1H, d, J=7.3 Hz);
【0207】
実施例50:3-(4-ベンゾイルピペラジン-1-イル)フタル酸
実施例47で得られた化合物40.0 mgを1.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 1.0 mL、水 3.0 mLに溶解し、ベンゾイルクロライド67.0 mg を加え室温で二日間攪拌した。反応液に1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 22.0 mgを得た。
ESIMS:m/z355[M+H]+ ;
【0208】
実施例51:3-(4-カルバモイルピペラジン-1-イル)フタル酸
製造工程51-(a)
製造工程47-(a)で得られた化合物500 mgを1,4-ジオキサン1.2 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 6.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH4にした後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]フタル酸364 mgを得た。
製造工程51-(b)
製造工程51-(a)で得られた化合物790 mgをN,N-ジメチルホルムアミド25mLに溶解し、炭酸カリウム1.24 g、ベンジルブロミド0.67 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]フタル酸ジベンジルエステル863 mgを得た。
ESIMS:m/z531[M+H]+ ;
製造工程51-(c)
製造工程51-(b)で得られた化合物360 mgをメタノール3.0 mLに溶解し、5.0 mol/L塩酸15 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えpH8にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3-(ピペラジン-1-イル)フタル酸ジベンジルエステル280 mgを得た。
製造工程51-(d)
製造工程51-(c)で得られた化合物100 mgをジクロロメタン5.0 mLに溶解し、ピリジン0.18 mL、酢酸0.13 mL、トリエチルアミン95.0μL、シアン酸カリウム37.0 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)を用いて精製し、3-(4-カルバモイルピペラジン-1-イル)フタル酸ジベンジルエステル71.0 mgを得た。
FABMS:m/z474[M+H]+ ;
製造工程51-(e)
製造工程51-(d)で得られた化合物96.0 mgをエタノール5.0 mL、水1.0 mLに溶解し、
アルゴン置換した後、10%Pd-C 2.90 mgを加え、水素気流下室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後減圧濃縮し、標題化合物62.0 mgを得た。
ESIMS:m/z294[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:3.01 (4H, m), 3.53 (4H, m), 7.38 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.43 (1H, m) , 7.73 (1H, d, J=7.3 Hz);
【0209】
実施例52:3-(モルホリン-4-イル)フタル酸
製造工程52-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物200 mgにモルホリン0.73 mLを加え80℃で二日間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(モルホリン-4-イル)フタル酸ジエチルエステル35.0 mgを得た。
EIMS:m/z240[M+];
製造工程52-(b)
製造工程52-(a)で得られた化合物 35.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 13.0 mgを得た。
FABMS:m/z252[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3)δ:3.34 (4H, m), 3.92 (4H, m), 7.44 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.57-7.63 (2H, m);
【0210】
実施例53:3-(アゼパン-1-イル)フタル酸
製造工程53-(a)
製造工程25-(a)で得られた化合物200 mgにヘキサメチレンイミン0.14 mLを加え80℃で二日間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(アゼパン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル42.0 mgを得た。
FABMS:m/z320 [M+H]+ ;
製造工程53-(b)
製造工程53-(a)で得られた化合物 35.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 9.0 mgを得た。
ESIMS:m/z264[M+H]+ ;
【0211】
実施例54:3-メチルフタル酸
製造工程54
3-メチルフタル酸無水物500 mgをTHF 5.0 mL、水 5.0 mLに溶解し、1.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 3.0 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後減圧濃縮し、得られた残渣をODS(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 630 mgを得た。
ESIMS:m/z179[M-H]-;
1H-NMR (CDCl3+CD3OD)δ:3.12 (3H, s), 7.34 (1H, dd, J=7.6 Hz), 7.40 (1H, d, J=7.6Hz),7.84 (1H, d, J=7.6 Hz);
【0212】
実施例55:3-(3-ヒドロキシプロピル)フタル酸
製造工程55-(a)
製造工程18-(b)で得られた3-アミノフタル酸ジエチルエステル2.40 gを水40 mL、48%臭化水素酸20 mLの混合溶液に溶解し、亜硝酸ナトリウム680 mgを加え室温で1時間攪拌した。反応液に、臭化銅(I)1.40 g を臭化水素酸8.0 mLに溶解した液を加え70℃で一晩攪拌した。反応液に5 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-ブロモフタル酸ジエチルエステル2.23 gを得た。
EIMS: m/z300,302[M+] ;
製造工程55-(b)
製造工程55-(a)で得られた化合物360 mgを1,4-ジオキサン2.0 mLに溶解し、アリルアルコール0.16 mL、ビス(トリ-t-ブチルホスフィン)パラジウム(0) 14.0 mg、N,N-ジシクロヒキシルメチルアミン0.50 mLを加え室温で二日間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(3-オキソプロピル)フタル酸ジエチルエステル146 mgを得た。
EIMS: m/z279[M+];
製造工程55-(c)
製造工程55-(b)で得られた化合物140 mgをエタノール5.0 mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム23.0 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し3-(3-ヒドロキシプロピル)フタル酸ジエチルエステルを得た。
FABMS:m/z281[M+H]+ ;
製造工程55-(d)
製造工程55-(c)で得られた化合物100 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 46.0 mgを得た。
FABMS:m/z225[M+H]+ ;
1H-NMR (DMSO)δ:1.69 (2H, m), 2.64 (2H, t, J=8.0 Hz), 3.39 (2H, t, J=6.4 Hz), 7.42 (1H, dd, J=7.6, 7.6 Hz), 7.49 (1H, d, J=7.6 Hz) , 7.72 (1H, d, J=7.6 Hz);
【0213】
実施例56:3-フェニルフタル酸
製造工程56-(a)
製造工程55-(c)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル300 mg をトルエン5.0mLに溶解し、アルゴン置換した後、フェニルボロン酸244 mg、炭酸カリウム276 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム120 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-フェニルフタル酸ジエチルエステル160 mgを得た。
ESIMS:m/z299[M+H]+ ;
製造工程56-(b)
製造工程56-(a)で得られた化合物160 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物 115 mgを得た。
FABMS:m/z243[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3)δ:7.40 (5H, m), 7.54-7.61 (2H, m), 8.05 (1H, dd, J=1.5, 7.6 Hz);
【0214】
実施例57:3-(2-オキシド)フェニルフタル酸トリナトリウム
製造工程57-(a)
製造工程55-(a)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル100 mg をトルエン3.0mLに溶解し、アルゴン置換した後、2-(2-ベンジルオキシフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン230 mg、炭酸カリウム100 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム84.0 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(2-ベンジルオキシ)フェニルフタル酸ジエチルエステル30.0 mgを得た。
ESIMS:m/z405[M+H]+ ;
製造工程57-(b)
製造工程57-(a)で得られた化合物30.0 mgをエタノール10 mL、水1.0 mLの混合溶液に溶解し、アルゴン置換した後、10%Pd-C 15.0 mgを加え水素置換後、一晩室温で攪拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣に1.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液0.23 mLを加え80℃で二日間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、表題化合物10.1 mgを得た。
ESIMS:m/z259[M+H]+ ;
【0215】
実施例58:3-(3-ヒドロキシ)フェニルフタル酸
製造工程58-(a)
製造工程55-(a)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル100 mg をトルエン3.0mLに溶解し、アルゴン置換した後、2-(3-ベンジルオキシフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン230 mg、炭酸カリウム100 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム84.0 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(2-ベンジルオキシ)フェニルフタル酸ジエチルエステル37.0 mgを得た。
ESIMS:m/z405[M+H]+ ;
製造工程58-(b)
製造工程58-(a)で得られた化合物37.0 mgをエタノール10 mL、水1.0 mLの混合溶液に溶解し、アルゴン置換した後、10%Pd-C 17.0 mgを加え水素置換後、一晩室温で攪拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣に1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物14.0 mgを得た。
FABMS:m/z259[M+H]+ ;
【0216】
実施例59:3-(4-ヒドロキシ)フェニルフタル酸
製造工程59-(a)
製造工程55-(a)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル110 mg をトルエン5.0mLに溶解し、アルゴン置換した後、2-(4-ベンジルオキシフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン230 mg、炭酸カリウム110 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム84.0 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-ベンジルオキシ)フェニルフタル酸ジエチルエステル75.0 mgを得た。
ESIMS:m/z405[M+H]+ ;
製造工程59-(b)
製造工程59-(a)で得られた化合物75.0 mgをエタノール5.0 mLに溶解し、アルゴン置換した後、10%Pd-C 15.0 mgを加え水素置換後、一晩室温で攪拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣に1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物8.0 mgを得た。
FABMS:m/z259[M+H]+ ;
1H-NMR (CDCl3)δ:6.81 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.17 (2H, d, J=8.3 Hz), 7.47 (2H, m), 7.87 (1H, dd, J=2.7, 6.3 Hz);
【0217】
実施例60:3-(2-カルボキシ)フェニルフタル酸
製造工程60-(a)
製造工程55-(a)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル180 mg をトルエン1.0mLに溶解し、アルゴン置換した後、2-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸エチル330 mg、炭酸カリウム165 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム140 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(2-エトキシカルボニル)フェニルフタル酸ジエチルエステル24.0 mgを得た。
FABMS:m/z371[M+H]+ ;
製造工程60-(b)
製造工程60-(a)で得られた化合物24.0 mgに1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物11.0 mgを得た。
FABMS:m/z287[M+H]+ ;
【0218】
実施例61:3-(3-カルボキシ)フェニルフタル酸
製造工程61-(a)
製造工程55-(a)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル180 mg をトルエン5.0mLに溶解し、アルゴン置換した後、3-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル310 mg、炭酸カリウム165 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム140 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(3-メトキシカルボニル)フェニルフタル酸ジエチルエステル47.0 mgを得た。
EIMS: m/z356[M+] ;
製造工程61-(b)
製造工程61-(a)で得られた化合物47.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物12.0 mgを得た。
ESIMS:m/z287[M+H]+ ;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:7.55 (4H, m), 7.94 (3H, m);
【0219】
実施例62:3-(4-カルボキシ)フェニルフタル酸
製造工程62-(a)
製造工程55-(a)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル180 mg をトルエン5.0mLに溶解し、アルゴン置換した後、4-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル310 mg、炭酸カリウム165 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム140 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-メトキシカルボニル)フェニルフタル酸ジエチルエステル160 mgを得た。
EIMS: m/z356[M+] ;
製造工程62-(b)
製造工程62-(a)で得られた化合物160 mgに1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物35.0 mgを得た。
ESIMS:m/z287[M+H]+ ;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:7.50 (2H, d, J=8.2 Hz), 7.59 (2H, m), 7.92 (1H, dd, J=2.5, 6.6Hz), 7.98 (2H, d, J=8.2 Hz);
【0220】
実施例63:3-[1-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル]フタル酸
製造工程63-(a)
製造工程22-(b)で得られた3-アミノフタル酸ジメチルエステル1.0 gを水20 mL、48%臭化水素酸10 mLに溶解し、氷浴下亜硝酸ナトリウム400 mgを水5.0 mLに溶かした溶液を滴下した後室温で1時間攪拌した。臭化銅(I) 690 mgを48%臭化水素酸4.0 mLに溶解した溶液を滴下した後70℃で一晩攪拌した。反応液に5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-ブロモフタル酸ジメチルエステル910 mgを得た。
FABMS:m/z273[M+H]+
製造工程63-(b)
製造工程63-(a)で得られた化合物505 mgをDMF 10 mLに溶解し、炭酸カリウム766 mg、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-tert-ブトキシカルボニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン628 mgを加え[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド150 mgを加え80℃で2時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-[1-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル]フタル酸ジメチルエステル595 mgを得た。
EIMS: m/z375 [M+] ;
製造工程63-(c)
製造工程63-(b)で得られた化合物28.4 mgを1.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液2.0 mL中70℃で一晩攪拌した。反応液に1.0 mol/L塩酸を加え、pH4.5にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物8.1 mgを得た。
ESIMS:m/z346[M-H]-;
【0221】
実施例64:3-[1-(tert-ブトキシカルボニルピペリジン)-4-イル]フタル酸
製造工程64-(a)
製造工程63-(b)で得られた化合物294 mgを酢酸エチル5.9 mLに溶解し、アルゴン置換後10%Pd-C 29.4 mgを加え水素置換し、室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過し、3-[1-(tert-ブトキシカルボニルピペリジン)-4-イル]フタル酸ジメチルエステル295 mgを得た。
ESIMS:m/z400[M+Na]+
製造工程64-(b)
製造工程64-(a)で得られた化合物20.7 mgを1.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液2.0 mL中70℃で一晩攪拌した。反応液に1.0 mol/L塩酸を加えpH4.5にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物19.2 mgを得た。
FABMS:m/z350[M+H]+
【0222】
実施例65:3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)フタル酸
製造工程65-(a)
製造工程64-(a)で得られた化合物92.5 mgをジクロロメタン2.0 mLに溶解し、トリフルオロ酢酸0.5mLを加え、室温で30分攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣にピリジン2.0 mL、無水酢酸0.5 mLを加え室温で4時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)を用いて精製し、3-(1-アセチルピペリジン-4-イル)フタル酸ジメチルエステル64.3 mgを得た。
ESIMS:m/z320[M+H]+
製造工程65-(b)
製造工程65-(a)で得られた化合物39.0 mgを水1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液1.0 mL中一晩攪拌した。反応液に1.0 mol/L塩酸を加えpH9とした後、無水酢酸1.0 mLを加え、室温で一晩攪拌した。反応液に5.0 mol/Lを加えpH2.5とした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物20.0 mgを得た。
ESIMS:m/z292[M+H]+
1H-NMR (DMSO-d6)δ:1.49 (1H, m), 1.70 (2H, m), 2.02 (3H, s), 2.84 (1H, m), 3.04 (1H, m), 3.32 (2H, m), 3.92 (1H, m), 4.53 (1H, m), 7.47 (1H, dd, J=7.7, 7.7 Hz),
7.62 (1H, d, J=7.7 Hz), 7.76 (1H, d, J=7.7 Hz);
【0223】
実施例66:3-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)フタル酸
製造工程66-(a)
製造工程64-(a)で得られた化合物100 mgをジクロロメタン2.0 mLに溶解し、トリフルオロ酢酸0.5 mLを加え0℃で20分間攪拌した。反応液に1.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えpH7.0にした後、クロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をTHF2.0 mLに溶解し、ベンズアルデヒド42μL、酢酸35μL、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム118 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(酢酸エチル−メタノール)を用いて精製し、3-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)フタル酸ジメチルエステル75.0 mgを得た。
ESIMS:m/z367[M+H]+
製造工程66-(b)
製造工程66-(a)で得られた化合物73.0 mgを水1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液1.0 mL、エタノール0.5 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に1.0 mol/L塩酸を加えpH2とした後、酢酸エチルで洗浄し、水槽を減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物10.0 mgを得た。
1H-NMR (D2O)δ:1.80 (2H, m), 1.90 (2H, m), 2.85 (1H, m), 3.02 (2H, m), 3.45 (2H,m), 4.19 (2H, s), 7.22 (1H, dd, J=7.5, 7.5 Hz), 7.28 (1H, d, J=7.5 Hz), 7.39 (5H, m), 7.50 (1H, d, J=7.5 Hz);
【0224】
実施例67:3- (1-カルバモイルピペリジン-4-イル)フタル酸
製造工程67-(a)
製造工程55-(a)で得られた3-ブロモフタル酸ジエチルエステル1.0 gを1,4-ジオキサン2.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液4.0 mLを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に1.0 mol/L塩酸を加えpH3とした後に酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3-ブロモフタル酸650 mgを得た。
ESIMS:m/z243, 245[M-H]-;
製造工程67-(b)
製造工程67-(a)で得られた化合物834 mgをDMF 16 mLに溶解し、炭酸カリウム1.38 g、ベンジルブロマイド0.87 mLを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-ブロモフタル酸ジベンジルエステル210 mgを得た。
製造工程67-(c)
製造工程63-(b)と同様の方法で3-ブロモフタル酸ジメチルエステルの代わりに 製造工程67-(b)で得られた化合物230 mgを用いて3-[1-(tert-ブトキシカルボニル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル]フタル酸ジベンジルエステル178 mgを得た。
ESIMS:m/z528[M+H]+
製造工程67-(d)
製造工程67-(c)で得られた化合物95.9 mgをジクロロメタン2.0 mLに溶解し、トリフルオロ酢酸0.5 mLを加え0℃で20分間攪拌した。反応液に1.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えpH8.0にした後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をジクロロメタン2.0 mLに溶解し、酢酸0.10 mL、ピリジン0.15 mL、トリエチルアミン0.050 mL、シアン酸カリウム29.5 mgを加え室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(1-カルバモイル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)フタル酸ジベンジルエステル66.7 mgを得た。
ESIMS:m/z471[M+H]+
製造工程67-(e)
製造工程67-(d)で得られた化合物65.3 mgをメタノール1.3 mLに溶解し、アルゴン置換した後、10%Pd-C 6.5 mgを加え水素気流下室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後、減圧濃縮し、表題化合物39.0 mgを得た。
ESIMS:m/z293[M+H]+
【0225】
実施例68:3-フルオロ-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程68-(a)
3,6-ジフルオロフタル酸無水物 500 mgをエタノール20 mLに溶解し、濃硫酸2.0 mLを加え一晩加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をDMF10 mLに溶解し、炭酸カリウム1.1 g、ヨウ化エチル0.33 mLを加え、室温で二日間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3,6-ジフルオロフタル酸ジエチルエステル460 mgを得た。
ESIMS:m/z259[M+H]+ ;
製造工程68-(b)
製造工程68-(a)で得られた化合物100 mgをDMSO 1.0 mLに溶解し、4-ヒドロキシピペリジン980 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-フルオロ-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル86.0 mgと3,6-ビス(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル33.0 mgを得た。
ESIMS:m/z340[M+H]+ :3-フルオロ-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル;
ESIMS:m/z421[M+H]+ :3,6-ビス(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル
製造工程68-(c)
製造工程68-(b)で得られた3-フルオロ-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル56.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物52.0 mgを得た。
ESIMS:m/z282[M-H]-;
1H-NMR (D2O)δ:1.85 (2H, m), 2.12 (2H, m), 3.41 (2H, m), 3.61 (2H, m), 4.12 (1H,
m), 7.42 (1H, dd, J=8.3, 8.7 Hz), 7.71 (1H, dd, J=4.3, 8.7 Hz);
【0226】
実施例69:3,6-ビス(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程69-(a)
製造工程68-(b)で得られた3,6-ビス(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル100 mgを1,4-ジオキサン2.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液10 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 61.0 mgを得た。
FABMS:m/z365[M+H]+
1H-NMR (D2O)δ:1.72 (4H, m), 2.00 (4H, m), 3.12 (4H, m), 3.33 (4H, m), 3.90 (2H,m), 7.61 (2H, brs);
【0227】
実施例70:3- (4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-6-メチルフタル酸
製造工程70-(a)
製造工程18-(b)で得られた3-アミノフタル酸ジエチルエステル250 mgをDMF5.0 mLに溶解しN-ブロモコハク酸イミド224 mgを加え50℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-アミノ-6-ブロモフタル酸ジエチルエステル216 mgと3-アミノ-4,6-ジブロモフタル酸ジエチルエステル85mgを得た。
EIMS: m/z356[M+]:3-アミノ-6-ブロモフタル酸ジエチルエステル ;
EIMS: m/z395[M+]:3-アミノ-4,6-ジブロモフタル酸ジエチルエステル;
製造工程70-(b)
製造工程70-(a)で得られた3-アミノ-6-ブロモフタル酸ジエチルエステル280 mgをDMF4.0 mLに溶解し、炭酸カリウム360 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム520 mg、トリメチルボロキシン111 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-アミノ-6-メチルフタル酸ジエチルエステル97.0 mgを得た。
EIMS: m/z251 [M+] ;
製造工程70-(c)
製造工程70-(b)で得られた化合物470 mgをエタノール2.0 mLに溶解し、1,5-ジクロロペンタン-3-オン89.0 mgを加え、60℃で4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を1,4-ジオキサン7.0 mLに溶解し、5.0 mol/L塩酸5.0mLを加え室温で二日間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-メチル-6- (4-オキソピペリジン-1-イル) フタル酸ジエチルエステル37.0 mgを得た。
EIMS: m/z333 [M+] ;
製造工程70-(d)
製造工程70-(c)で得られた化合物58.0 mgをエタノール5.0 mLに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム8.0 mgを加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、3- (4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-6-メチルフタル酸ジエチルエステル47.0 mgを得た。
FABMS:m/z336[M+H]+
製造工程70-(e)
製造工程70-(d)で得られた化合物45.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLに溶解し、80℃で3.5時間攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後、減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 6.0 mgを得た。
FABMS:m/z280[M+H]+
【0228】
実施例71:3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程71-(a)
製造工程68-(b)で得られた3-フルオロ-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル200 mgをピリジン5.0 mL、無水酢酸0.28 mL中室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、10%硫酸水素カリウム水溶液で洗浄後有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-アセトキシピペリジン-1-イル)-6-フルオロフタル酸ジエチルエステル202 mgを得た。
ESIMS:m/z382[M+H]+
製造工程71-(b)
製造工程71-(a)で得られた化合物200 mgをDMSO 5.0 mLに溶解し、4-ヒドロキシピペリジン100 mgを加え80℃で3日間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-アセトキシピペリジン-1-イル)-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル230 mgを得た。
EIMS: m/z462 [M+] ;
製造工程71-(c)
製造工程71-(b)で得られた化合物85.0 mgをジクロロメタン5.0 mLに溶解し、トリエチルアミン0.10 mL、メタンスルホニルクロリド0.034 mLを加え室温で4時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をDMF 5.0 mLに溶解し、アジ化ナトリウム20.0 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(4-アセトキシピペリジン-1-イル)-6-(4-アジドピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル61.0 mgを得た。
ESIMS:m/z488[M+H]+
製造工程71-(d)
製造工程71-(c)で得られた化合物60.0 mgをエタノール5.0 mL、水1.0 mLに溶解し、アルゴン置換した後、10%Pd-C 12.0 mgを加え水素置換後室温で一晩攪拌した。反応液をセライト濾過した後減圧濃縮し、3-(4-アセトキシピペリジン-1-イル)-6-(4-アミノピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル61.0 mgを得た。
EIMS: m/z461 [M+] ;
製造工程71-(e)
製造工程71-(d)で得られた化合物57.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLに溶解し、80℃で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後減圧濃縮し、得られた残渣を水に溶解し、マイクロアシライザーを用いて脱塩操作を行い表題化合物20.3 mgを得た。
FABMS:m/z364[M+H]+
1H-NMR (D2O)δ:1.65 (2H, m), 1.84 (2H, m), 1.98 (2H, m), 2.13 (2H, m), 2.81 (2H,m), 3.08 (2H, m), 3.23 (1H, m), 3.37 (2H, m), 3.52 (2H, m), 4.02 (1H, m), 7.56 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.68 (1H, d, J=8.8 Hz);
【0229】
実施例72:3-(ジメチルアミノ)-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸
製造工程72-(a)
製造工程68-(b)で得られた3-フルオロ-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル160 mgをジメチルアミン2.0MTHF溶液に溶解し、封管中80℃で二日間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をプレパラティブTLC(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(ジメチルアミノ)-6-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フタル酸ジエチルエステル100 mgを得た。
EIMS: m/z364 [M+] ;
製造工程72-(b)
製造工程72-(a)で得られた化合物100 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLに溶解し、80℃で二日間攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後減圧濃縮し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物 60.0 mgを得た。
FABMS:m/z309[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:1.77 (2H, m), 2.06 (2H, m), 3.08 (6H, s), 3.21 (2H, m), 3.41 (2H,
m), 3.94 (1H, m), 7.72 (1H, d, J=9.0 Hz), 7.82 (1H, d, J=9.0 Hz);
【0230】
実施例73:3,6-ジメチルフタル酸
4,7-ジメチル-2-ベンゾフラン-1,3-ジオン50.0 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液1.0 mLに溶解し、室温で一晩攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、表題化合物37.0 mgを得た。
ESIMS:m/z193[M-H]-;
【0231】
実施例74:3-(ジメチルアミノ)-6-メチルフタル酸
製造工程74-(a)
製造工程25-(b)で得られた3-ジメチルアミノフタル酸ジエチルエステル530 mgをDMF10 mLに溶解し、N-ブロモコハク酸イミド427 mgを加え50℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-ブロモ-6-(ジメチルアミノ)フタル酸ジエチルエステル404 mgを得た。
EIMS: m/z343 [M+] ;
製造工程74-(b)
製造工程74-(a)で得られた化合物244 mgをDMF:水=10:1の混合溶液3.0 mLに溶解し、炭酸カリウム290 mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム200 mg、トリメチルボロキシン100 mgを加え80℃で一晩攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を用いて精製し、3-(ジメチルアミノ)- 6-メチルフタル酸ジエチルエステル100 mgを得た。
ESIMS:m/z280[M+H]+ ;
製造工程74-(c)
製造工程74-(b)で得られた化合物100 mgを1,4-ジオキサン1.0 mL、5.0 mol/L水酸化ナトリウム水溶液5.0 mLに溶解し、80℃で7時間攪拌した。反応液に 1.0 mol/L塩酸を加えpH2にした後酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、得られた残渣を樹脂SP-207(水−アセトニトリル)を用いて精製し、表題化合物58.0 mgを得た。
FABMS:m/z224[M+H]+ ;
1H-NMR (D2O)δ:2.23 (3H, s), 3.10 (6H, s), 7.52 (1H, d, J=8.5 Hz), 7.63 (1H, d, J=8.5 Hz);
【0232】
【化18】

【0233】
【化19】

【0234】
【化20】

【0235】
【化21】

【0236】
【化22】

【0237】
生理活性試験
メタロ−β−ラクタマーゼであるIMP-1を保有する緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa MSC15369)のblaIMP-1を鋳型に、その全長をPCRにて増幅した。このPCR産物をpTrcHis2 TOPOベクター(Invitrogen)にクローニングし、E. coli DH5α (TOYOBO)に導入し、0.5 mMのIsopropyl-β-D-(-)-thiogalactopyranoside (Wako)誘導下、37 ℃、3時間の培養によりIMP-1を発現させた。菌体を回収後、スクロースによる浸透圧ショックによりペリプラズム画分を抽出し、C末端のHisタグを用いてNi-NTA Slurry (QIAGEN)によりIMP-1を精製した。同様に、VIM-2産生菌(Pseudomonas putida MSC06534)のblaVIM-2遺伝子をクローニングし、E. coli DH5αで発現させ、VIM-2を精製した。
メタロ−β−ラクタマーゼ阻害活性測定には、50 mM HEPES (pH 7.5)緩衝液(以降、緩衝液)を用い、基質として最終濃度100 μMのnitrocefin (Oxoid)を用いた。96穴プレートの各ウエルに、緩衝液に溶解した被検薬剤を添加し、nitrocefinを添加、混合し、ここに最終濃度1 nMのIMP-1または1.5 nMのVIM-2を室温にて20分間反応させた。この時、キレート作用による阻害効果を除くために最終濃度100 μMのZnSO4を添加した。nitrocefinの加水分解活性をARVOsx microplate reader (Wallac)を用いて490 nmの波長を測定することにより、酵素阻害活性を測定した。対照としてメタロ−β−ラクタマーゼを除いた反応溶液を調製し、50%阻害を示す被検薬剤濃度をIC50とした。その結果は表1に示されるとおりであった。
【0238】
表1: IMP-1およびVIM-2に対する各阻害剤のIC50
【0239】
【表1】

【0240】
IMP-1を産生する緑膿菌株を使用し、フタル酸酸誘導体の細菌におけるメタロ−β−ラクタマーゼによるカルバペネム耐性の阻害効果を評価した。IMP-1産生緑膿菌に対するイミペネム又はビアペネムの最小発育阻止濃度(MIC)は、日本化学療法学会標準法(Chemotherapy, 1981, 29, 76)の微量液体希釈法により測定した。すなわち、Mueller-Hinton brothで一夜培養した菌株を104 CFU/wellになるように同培地で調整し、各濃度のビアペネムを含む同培地に添加した。これの各wellに本発明化合物を最終濃度50 μg/mlになるように添加し、イミペネム又はビアペネムのMICによりその効果を確認した。その結果は表2に示されるとおりであった。
【0241】
表2:メタロ−β−ラクタマーゼ産生緑膿菌に対するイミペネム(表中、IPMと略す)と、ビアペネム(表中、BIPMと略す)との併用効果(メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤を50μg/mL併用)
【0242】
【表2】

【0243】
表中、β−ラクタム薬単独とは、IPM、またはBIPM単独での抗菌活性である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物を含有してなる、メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤:
【化1】

(I)
(式中、
1は、水酸基、C1-7アルキル基、C1-7アルコキシ基、下記A環:
【化2】


−O−ピペリジン環、ピペリジン環、フェニル基、ニトロ基、アミノ基、アゼチジン環、ピロリジン環、テトラヒドロピリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、またはアゼパン環を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
2は、水素原子、またはC1-7アルキル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
3は、水素原子、C1-7アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、またはピペリジン環を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す)。
【請求項2】
1が、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、上記A環、−O−ピペリジン−4−イル基、−O−ピペリジン−1−イル基、フェニル基、ピペリジン−1−イル基、ピペリジン−4−イル基、ニトロ基、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ基、ジC1-6アルキルアミノ基、カルボニルアミノ基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン基、ピペラジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、またはアゼパン−1−イル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
2が水素原子、またはC1-6アルキル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
3が水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ基、ジC1-6アルキルアミノ基、ピペリジン−1−イル基、ピペリジン−4−イル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
1およびM2が、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す、請求項1に記載のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤。
【請求項3】
1が、
水酸基、
水酸基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
水酸基、C 1-6アルキル基、C 3-7環状アルキル基、カルボキシル基、フェニル基、フェニルオキシ基、または上記A環で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、
アルキルオキシカルボニル基で置換されていてもよい−O−ピペリジン−4−イル基または−O−ピペリジン−1−イル基、
水酸基またはカルボキシル基で置換されていてもよいフェニル基、
水酸基、アミノ基、アジド基、C 1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、カルボキシル基、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、置換アミノカルボニル基、オキソ(=O)基、フェニル基、ベンジル基、およびC 1-6アルキルカルボニル基からなる群から選択される基で置換されていてもよいピペリジン−1−イル基またはピペリジン−4−イル基、
ニトロ基、
アミノ基、
モノC1-6アルキルアミノ基、
ジC1-6アルキルアミノ基、
C 1-6アルキルカルボニルアミノ基、
アゼチジン−1−イル基、
水酸基で置換されていてもよいピロリジン−1−イル基、
C 1-6アルキルオキシカルボニル基で置換されていてもよい1,2,3,6−テトラヒドロピリジン基、
C 1-6アルキルカルボニル基、C 1-6アルキルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、置換アミノカルボニル基、ベンジル基、およびベンゾイル基からなる群から選択される基で置換されていてもよいピペラジン−1−イル基、
モルホリン−4−イル基、または
アゼパン−1−イル基である、請求項1または2に記載のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤。
【請求項4】
3
水素原子、
1-6アルキル基、
ハロゲン原子、
アミノ基、
モノC1-6アルキルアミノ基、
ジC1-6アルキルアミノ基、
水酸基またはアミノ基で置換されていてもよいピペリジン−1−イル基またはピペリジン−4−イル基である、請求項1または2に記載のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤。
【請求項5】
下記一般式(II)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物:
【化3】

(II)
(式中、
B環は、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、またはアゼパン環を表し、これらはいずれもR4を有していてもよく、
4は、B環上に0〜2個存在し、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、カルボニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、フェニル基、アミノ基、アジド基、オキソ(=O)基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す)。
【請求項6】
下記一般式(I’)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物:
【化4】

(I’)
(式中、
1は、ピペリジン環、またはアミノ基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
2は、水素原子を表し、
3は、C1-6アルキル基、ハロゲン原子、ピペリジン環、またはアミノ基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す)。
【請求項7】
下記一般式(III)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物:
【化5】

(III)
(式中、
C環における・・・は、単結合または二重結合を表し、
4は、C環上に0〜2個存在し、水酸基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、オキソ(=O)基、ベンジル基、ベンゾイル基、フェニル基、アミノ基、アジド基、カルボキシル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、
は、水素原子、C1-6アルキル基、ベンジル基、ベンゾイル基、C1-6アルキルオキシカルボニル基、C1-6アルキルカルボニル基、またはアミノカルボニル基を表し、これらはいずれも置換基を有していても良く、
およびMは、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す)。
【請求項8】
下記一般式(IV)で表される化合物、その塩、またはそれらの水和物もしくは溶媒和物:
【化6】

(IV)
(式中、
nは0〜6を表し、
6は、水酸基、環状C3-7アルキル基、フェニルオキシ基、フェニル基、カルボキシル基、置換基を有してもよいピペリジル基、または上記A環を表し、
1およびM2は、同一または異なっていてもよく、水素原子、医薬的に許容されるカチオン、または医薬的に許容される生体内で加水分解されうる基を表す、
但し、nが1のとき、Rはフェニル基を表さない)。
【請求項9】
請求項1において定義された式(I)の化合物と、医薬的に許容される担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項10】
メタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤として用いられる、請求項5〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
β−ラクタム系抗生物質と同時にまたは逐次的に投与されて用いられる、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記β−ラクタム系抗生物質がカルバペネム系抗生物質、ペニシリン系抗生物質、セフェム系抗生物質、またはそれらのプロドラッグである、請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
デヒドロペプチダーゼ阻害剤をさらに含んでなる、請求項9〜12のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
デヒドロペプチダーゼ阻害剤および/または一般式(I)の化合物以外のβ−ラクタマーゼ阻害剤と同時または逐次的に投与されて用いられる、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項15】
請求項1に記載のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤と、β−ラクタム系抗生物質と、場合により医薬的に許容される担体とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項16】
前記β−ラクタム系抗生物質がカルバペネム系抗生物質、ペニシリン系抗生物質、セフェム系抗生物質、またはそれらのプロドラッグである、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
抗菌剤として用いられる、請求項9〜16のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項18】
細菌感染の治療方法であって、β−ラクタム系抗生物質と請求項1に記載のメタロ−β−ラクタマーゼ阻害剤とを併用して投与することを含んでなる、方法。
【請求項19】
前記β−ラクタム系抗生物質がカルバペネム系抗生物質、ペニシリン系抗生物質、セフェム系抗生物質、またはそれらのプロドラッグである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
細菌感染症の予防または治療剤の製造のための、請求項1に記載の化合物の使用。

【公開番号】特開2013−100289(P2013−100289A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−258925(P2012−258925)
【出願日】平成24年11月27日(2012.11.27)
【分割の表示】特願2008−527743(P2008−527743)の分割
【原出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(000006091)Meiji Seikaファルマ株式会社 (180)
【Fターム(参考)】