説明

メダルゲーム装置

【課題】ターゲットの入賞口に向けてメダル等の模擬弾を発射する射撃ゲームの遊戯性をさらに高める。
【解決手段】プレーヤの操作に応じてメダル等の模擬弾をターゲットに向けて発射する模擬弾発射装置と、複数の開口部912を有するともに移動可能に形成されているターゲットとしての的板体91と、該的板体91を移動させる移動手段と、開口部912が形成する模擬弾の移動経路の後方に配置され、該模擬弾が当該開口部912に入って通過したことを検出するセンサ部976と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダルを使用した遊技装置であるメダルゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるメダル落としゲームを行うメダルゲーム装置として種々のものが知られている。かかるメダルゲーム装置では、一般に、例えばメダル投入口から投入されたメダルが、前後方向に往復動するメダル台を備えるプッシャ部に供給されるようになっている。そして、このプッシャ部に滞積しているメダルが押し出されてプッシャ部から所定位置に落下すると、このメダルがプレーヤに払い出されるようになっている。
【0003】
また、近時、ギミック装置を配した大型の回転センタユニットを中心に設置し、その周囲に6〜10程度のサテライト(遊戯スペース)部を周状に配設し、これにより、複数のプレーヤが同時に遊戯できるようにしたマスメダルマシーン等と呼ばれるメダルゲーム装置が多く利用されている。さらに、メダル通過を検出して何らかの処理を実行するための入賞口(本明細書ではこれをチャッカともいう)を設け、当該チャッカをメダルが通過したことに連動して電子制御された懸賞ゲームを行い、一定の条件を満たした場合には多数のメダルを一度に払い出すなど、遊戯性を高めたゲームも広く知られている。
【0004】
また、遊戯性をさらに高めるため、センタユニット等に標的となるターゲットを配置し、当該ターゲットの入賞口を狙ってメダルを打ち出すといういわばメダル射撃ゲームを採用したメダルゲーム装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、メダル射撃の難易度を適度に高めるべく例えば当該ターゲットを移動させる等したものもある。
【特許文献1】特開2000−140406号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、メダルゲーム装置に関しては、プレーヤの興味を惹くべく目新しい趣向を凝らした新製品が次々と投入されているという現状があり、上述のようなメダル等の模擬弾を利用した射撃ゲームについても遊戯性を高めて興味をさらに惹くようにした工夫が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、ターゲットの入賞口に向けてメダル等の模擬弾を発射する射撃ゲームの遊戯性をさらに高めたゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するべく本発明者は検討した。現状ではよりストーリー性のある模擬弾(メダル等)ゲーム装置、より個性的なゲーム装置が望まれており、そういった中ではメダル射撃ゲームのターゲットも何らかのキャラクタ性が付与された個性的なギミックで構成されていることが多くなっている。このような状況から、当該キャラクタにさらに別の機構を付加することによってメダル射撃ゲームの遊戯性を高めることについて着目した本発明者は、さらに検討し、かかる課題の解決に結び付く知見を得るに至った。
【0008】
本発明はかかる知見に基づくものであり、射撃ゲームのターゲットを備えたセンタユニットと、プレーヤが遊戯するためのサテライト部とを有しているゲーム装置において、プレーヤの操作に応じて模擬弾をターゲットに向けて発射する模擬弾発射装置と、複数の開口部を有するともに移動可能に形成されているターゲットとしての的板体と、該的板体を移動させる移動手段と、開口部が形成する模擬弾の移動経路の後方に配置され、該模擬弾が当該開口部に入って通過したことを検出するセンサ部と、を有するものとなっている。
【0009】
この的板体には、それぞれが開口部を備えた複数のターゲット(例えば複数のターゲットメカ)が配置されていることから、これらターゲットのいずれか又はすべてを対象とした射撃ゲームを実施することができるようになっている。しかも、このような的板体によれば、当該的板体をそれ以外の部分に対して相対運動させることができるから、プレーヤにとっての射撃ゲームの遊戯性をさらに高めることが可能である。
【0010】
このようなゲーム装置においては、上述した複数の開口部が円周状に配置されていることも好ましい。この場合には、開口部に、当該開口部分を開口状態と閉口状態とに切り換えるための開閉機構を設けて開閉させることも遊戯性を高める等の点で好ましい。この場合の開閉機構は、例えば、支軸を中心に揺動運動する一対のレバーと、これら一対のレバーを一の方向に付勢する付勢手段と、一対のレバーに端部に当接して揺動させるように往復運動をする押出し部材と、該押出し部材を往復運動させる駆動源とを備えたものである。
【0011】
また、本発明にかかるゲーム装置においては、的板体の少なくとも一部が、当該的板体の後方の照明を透過する透光部になっている。
【0012】
さらに、本発明にかかるゲーム装置は的板体を回転させるための回転駆動源を備えたものとなっている。また、回転可能な的板体にはロック孔が形成されており、さらに当該ロック孔に係合して的板体をロックさせる係止片を備えていることも好ましい。
【0013】
また、本発明にかかるゲーム装置の場合、模擬弾が開口部に入って通過したことを検出するセンサ部は、複数の開口部のそれぞれに対応して設けられていてもよい。あるいは、模擬弾が開口部に入って通過したことを検出するセンサ部が、当該開口部が形成する模擬弾の移動経路の後方に一つのみ配置されていてもよい。
【0014】
さらに、模擬弾が開口部に入って通過した場合に発光する発光手段が設けられていることも好ましい。
【0015】
また、開口部が形成する模擬弾の移動経路の後端部は、当該模擬弾を落下させて回収するための開口端となっていることが好ましい。
【0016】
さらに、本発明にかかるゲーム装置においては、的板体を当該ゲーム装置の天井部に収容し、所定時に降下させてプレーヤの前方に位置させるための昇降装置を備えている。この場合、的板体は通常は装置の天井に収容されており、例えばいわゆるジャックポットチャンスやスーパージャックポットチャンスといったゲームへの移行時、降下して当該ゲームを行うプレーやの前方に位置する。このように模擬弾(メダル)の発射ゲームのターゲットが当該ゲームに移行してはじめて眼前に現れるという構成はプレーヤにとって斬新であり、達成しがいのあるターゲットを演出しうるものである。また、このような構成からすると、当該的板体や開閉機構等で構成されるターゲットは例えばロールプレイングゲーム方式のゲーム装置におけるファイナルゾーンの敵キャラクタを演出するものとしても好適である。
【0017】
また、本発明にかかるゲーム装置において、昇降装置は、的板体の一部と連動するスライダと、的板体の他の一部を案内する傾斜部付きのガイドとを備えており、当該的板体を降下させながら斜めの状態にしてプレーヤの前方に位置させるものとなっている。
【0018】
あるいは、上述の場合とは逆に、的板体を当該ゲーム装置の床部に収容し、所定時に上昇させてプレーヤの前方に位置させるための昇降装置を備えていることも好ましい。
【0019】
また、本発明にかかるゲーム装置においては、的板体の少なくとも一部が、その表面に像が投影される投影ユニットになっている
【0020】
この場合、投影ユニットの表面に所定の映像を投影するためのプロジェクタ装置をさらに備えていることも好ましい。これによれば、当該投影ユニットの表面に投影した映像を利用してターゲットとなる種々のキャラクタを演出することができる。また、このような映像によって演出されるキャラクタは、模型や人形などの実在物で構成される他のキャラクタとは異なる印象を与えうる。
【0021】
さらに、プロジェクタ装置によって投影される映像を反射して投影ユニットに投影させる反射板を備えていることも好ましい。プロジェクタ装置で投影ユニットを直接照射して映像を投影することも可能だが、本発明にかかるゲーム装置においては鏡などの反射板で一度反射させてから投影ユニットに投影することとしている。こうした場合には、例えばプロジェクタ装置を投影ユニットの上方に配置したとしても必要な投影距離を確保することができるからこれら装置をコンパクトに配置することが可能となる。
【0022】
また、投影ユニットは、一部がドーナツ状に開口し、当該開口部分にモニタを備えた構造となっていてもよい。例えば、プロジェクタ装置はルーレットの映像としてドーナツ状のルーレットを投影し、さらに当該ルーレットの外周にターゲットに対応する映像を投影するものとすれば、実際にルーレット盤を回転させるような構造をとらずとも、ルーレットで遊戯しているかのような臨場感をプレーヤに感じさせることが可能である。モニタとしては、例えば液晶や発光ダイオード等を利用したものを用いることができる。
【0023】
上述のプロジェクタ装置は、例えば、投影ユニットの表面に回転するルーレットの映像を投影するものであってもよい。これによれば、映像によってルーレットを演出することができる。さらにこの場合、複数のターゲットが投影ユニットの外周に沿って等間隔に配置されており、ルーレットの映像がこれらターゲットの配置に合わせて形成されていることも好ましい。これによれば、例えばいずれかのターゲットへの模擬弾入賞とルーレット映像とを同期させることも可能である。さらに、投影ユニットの表面に映し出される映像は、的板体に形成された複数の開口部の動きに同期するよう制御されていることも好ましい。加えて、ルーレットの映像を、ターゲットへの入賞に連動させるようにすれば、例えばいずれかのターゲットへ入賞した際、ルーレット映像を止めて抽選結果に該当する枚数の模擬弾(メダル)を払い出すといった動きも可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のメダルゲーム装置によれば、ターゲットの入賞口に向けて模擬弾(メダル)を発射する射撃ゲームにおける遊戯性をさらに高めることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0026】
図1〜図39に本発明にかかるメダルゲーム装置の実施形態を示す。このメダルゲーム装置は、キャラクタ等の種々のギミックが配された大型の回転センタユニット6を中心とし、その周囲に複数(一例として10個)のサテライト部2を円周状に等間隔に配置し、複数または複数組のプレーヤが同時に遊戯できるようにしたいわゆるマスメダルマシーンの一種であり、プレーヤ(遊戯者)がメダルMを投入した場合にプッシャ機能によってメダルMの払い出しを受けるだけではなく、各種ゲームを実行してより多くのメダルMの払い出しを受けることができるという娯楽性・遊戯性に富むものとして構成されているものである。
【0027】
本実施形態のメダルゲーム装置は、プレーヤの操作に応じてメダルMを回転センタユニット6等に向けて発射するためのメダル発射装置8と、各サテライト部2から回転センタユニット6に向けて発射され落下したメダルMを回収するメインホッパ531と、を備えている。そして、このメダルゲーム装置は、賞を獲得したサテライト部2へのメダルMの払い出し動作を行うより前に、当該サテライト部以外のサテライト部2におけるメダル発射装置8からメダルMを自動発射させてメインホッパ531にて当該メダルMを回収し、以降のメダル払い出し用に補充しておくという動作を行うこととしている。
【0028】
まず、メダルゲーム装置の全体構成から説明する。図1に、本実施形態におけるメダルゲーム装置の外観図を示す。このメダルゲーム装置は、回転センタユニット6、サテライト部2、プッシャ部3、ジャックポット部4およびターンテーブル部5を備えているもので、回転センタユニット6とジャックポット部4が10個のサテライト部2によって囲まれた形態となっている。ジャックポット部4は、ターンテーブル部5とともに同量だけ回転するように構成されている。
【0029】
また、このメダルゲーム装置においては、メダル送り機構14を利用してプッシャ部3に向けてメダルMを送ることができるようになっており、当該メダルMがプッシャ部3におけるスリット等の所定位置を通過等すると表示部20にビデオゲームの画像がこれに連動して表示されるようになっている。さらに、このメダルゲーム装置は、プレーヤにより操作されるメダル発射装置8からは回転センタユニット6等に設けられた各種オブジェクトに向けてメダルMを発射して飛ばすことができるようになっている。
【0030】
メダルゲーム装置の本体を構成する筐体は、ベース筺体Ka、コンソール筺体Kb及び上部筺体Kcからなる。筺体の周囲には10個のサテライト部2が等間隔に配置されており、それぞれのサテライト部2にコンソールパネル10が突設されている(図1参照)。また、上部筺体Kcは、その内部を視認できるように透光性部材で形成されている。なお、隣接するサテライト部2の間には例えば透明ないしは半透明の仕切り板Kdなどを設けてもよい(図1〜図3参照)。
【0031】
サテライト部2は、表示部20、払出し口21、受け皿22を備えている。表示部20は、図4に示すサテライトユニット200によりビデオゲームの画像が表示されるようになっている。払出し口21は、当該サテライト部2のプレーヤに対してメダルMが払い出される供給口である。例えばこの表示部20にメダルMのオブジェクトを表示すると同時にこの払出し口21からメダルMを払い出すことにより、あたかも表示部20の画像であるメダルMが払い出されたかのような感覚をプレーヤに与えることができる。受け皿22は、払出し口21から払い出されたメダルMを貯め、プレーヤが取り出せるようになっている。
【0032】
表示部20は、例えば液晶パネル等のモニタ装置であり、後述の駆動モータ214を含む移動機構により、表示部20が上下に移動可能になっている(図5、図6参照)。本実施形態では、表示部20が上下に昇降する移動機構を備えているが、移動の仕方は上下の昇降に限定されず、他の様々な移動態様を含むものである。例えば、モニタ装置が左右にスライドする態様や、所定の軸で回転する態様でもよい。
【0033】
また、各サテライト部2には、メダルMが保持された状態で遊動できかつ先端に向かって下方に傾斜して設置されたメダル送り機構14が、メダル投入部12と連通するように設けられている。このメダル送り機構14は、ガイド部とレール(図示省略)を備えている。ガイド部は、メダル投入部12の下側部分と連接され、投入されたメダルMを受け、かつこのメダルMをレールに送るための部材である。なお、このメダルゲーム装置においては、各サテライト部2にメダル投入部12およびメダル送り機構14が2セットずつ設けられており、2人のプレーヤが並んで同時に遊技できるようになっている(図1参照)。
【0034】
さらに、各サテライト部2に対してプッシャ部3が設けられている。通常ゲーム時においてはこのプッシャ部3を標的にしたメダルゲームが行われるようになっている。プッシャ部3は、外周に複数種のスリットが設けられたチャッカ35(皿状体)が内部に二つ並設されたプッシャ台36と、そのプッシャ台36の下方からプレーヤ側に延設されたメダル台37と、メダル台37のプレーヤ側前方に開口したメダル回収部38とを有している。また、プッシャ台36は、固設されたメダル台37に対してプレーヤから見て前後方向に往復動可能に設けられている。さらに、プッシャ台36には、チャッカ35の前方に隙間を空けて設置されたガイド平板39が固定されている。このガイド平板39は、プレーヤが下方のメダル台37を視認可能なように透明部材で形成されており、プッシャ台36側からプレーヤ側に向かって斜め上向きにメダル送り機構14まで延設されており、プッシャ台36とともに前後方向に駆動される。
【0035】
後述するとおり、メダル投入部12から投入されたメダルMは、メダル送り機構14を通ってガイド平板39上に送出され、そこからチャッカ35へ向かって転動する。メダルMがチャッカ35のスリットを通過してチャッカ入賞すると、後記のルーレット抽選が始まる。一方、メダルMがスリットを通過せずに入賞が阻まれると、そのメダルMはメダル台37上に落下して保持され、メダル台37上にメダルMが蓄積してくると、プッシャ台36によって前方に押し出されてメダル回収部38へ落下し、回収される。
【0036】
ジャックポット部4は、特別賞や大当たりに相当するジャックポット処理において動作し、所定の枚数のメダルMを払出し可能に構成されている。具体的には、ジャックポット部4は、例えばモンスターを模したボスキャラクタといった大ターゲット43、あるいはこれを守る衛兵(門兵)役といった小ターゲット42、さらには怪鳥を模した移動ターゲット41を備えている。大ターゲット43には、モータにより揺動可能に手をモチーフにした阻害部44が設けられている。
【0037】
ターンテーブル部5は、ジャックポット部4を回転させ、発射されたメダルMを回収可能に構成されている。詳しい構成については後述する。
【0038】
ここで、図4および図7に、プッシャ部3、あるいはジャックポット部4の各ターゲット41〜43におけるメダル検出のための構造例を概略的に示す。例えば大ターゲット43はキャラクタを模したモールドで覆われて、中央部に筒状体31が軸方向を略鉛直方向に向けて設置されている。モールドの一部(例えば中央付近の目を模した部分など)は、孔を有する凹部をなしており、当該部分から飛び込んだメダルMをこの孔から筒状体31に導くことが可能になっている。つまり凹部にメダルMが飛び込めば(命中すれば)、筒状体31を通過させることによりメダルMの命中を検出させることが可能になっている。
【0039】
筒状体31は開口部33から開口部34に向けて一定の径以下のメダルMを通過させることが可能になっており、その中心軸を横切って制御棒32が取り付けられている。この制御棒32は、開口部33から落ちてきたメダルMの向きを一定の範囲に揃える機能を備えている。筒状体31は光を透過可能な材質、例えば樹脂により形成されており、制御棒32の下方に遮蔽物の有無を検出可能に発光素子304とセンサ301が設けられている。制御棒32の延在方向と発光素子304−センサ301間を結ぶ検出線とは直角を成すように設定することが好ましい。
【0040】
図7に示すように、メダルMのうち最も小さいメダルMの径をd1、最も大きいメダルMの径をd2、筒状体31の内径をD1とした場合に、 √2・d1>D1>d2 という関係を満たすようにdおよびD1を定める。発射されるメダルMの最大径より筒状体31の内径が小さいとメダルMが当該筒状体31を通過できない。また検出線と制御棒32とが直角をなしている場合に、必ず検出線を遮るようなメダルMの大きさは、メダル面と制御棒32とのなす角度が45度より小さくなるようなときである。両者が45度をなす場合にメダル径の√2倍が筒状体31の内径に等しくなるから上記関係が成り立つ。センサ301による検出線と制御棒32との距離D2については、メダル面が検出線となるべく垂直を成す程度に向き制御が完了する程度の距離、例えばメダル径と同程度に設定する。
【0041】
上記構成において、メダルMが筒状体31内部に入り制御棒32の位置に差し掛かった場合、メダル面が鉛直方向と平行になっていない限り、制御棒32にメダルMの一部が当たる。メダルMの一部が制御棒32に当たると図7の破線で示すようにメダルMが回転する。その力はメダル面を鉛直方向に向ける方向に作用する。またメダル面が制御棒32の延在方向と大きな角度を有している場合には、その角度を45度より小さい角度に抑えるように作用する。その結果として、上記条件を満たす径を有するメダルMは必ず検出線を横切り、メダルMの通過が検出されることになる。
【0042】
図8に、センサ301から出力される検出信号の波形を(B)〜(F)に示す。波形(B)と(C)はメダルMの径や向きに応じて検出線を遮る期間が異なることによってパルス幅が異なることを示している。波形(D)、(E)および(F)は、制御棒32によってメダルMに回転力が与えられた場合に、同一メダルMが短期間中に複数回検出線を横切り、複数のパルスが発生する場合があることを示している。
【0043】
本実施形態の検出回路(図4のボード302中に存在する)では、検出信号が定常状態(Lレベル)からHレベルに変化した時点で一個のメダルMを通過したと判定し、その後一定期間メダルMの通過の検出を禁止可能に構成されている。例えば所定のサンプリング期間(例えば2ms程度)ごとに検出信号のステータスを検出し、一定期間(例えば3サンプリング)Lレベルが検出された後に一定期間(例えば3サンプリング)Hレベルが検出されると、一個のメダルMが通過したと判定し、その後、波形(D)〜(F)における二番目のパルスを無視し得るに十分な期間(例えば10ms程度)、ステータスの検出を禁止する。図8の波形(A)で示すようにパルスの立ち上がりでメダルMの通過を検出し、立ち上がり後一定期間Tだけ立ち上がり検出を禁止可能に構成してもよい。以上の構成によって、一つのセンサのみによって確実にかつ安価にメダルMの通過の有無を検出できる。なお、二以上のセンサを設けてメダルMの通過の有無を検出してもよいことは言うまでも無い。
【0044】
メダル発射装置8は、射撃ゲーム時にプレーヤが操作して、ターゲット41〜43等に向けてメダルMを一枚ずつ発射するための装置であり、プレーヤに狙わせるターゲットまでの距離に応じてローラ駆動モータ823の回転数が可変制御され、且つ、プレーヤのレバー23の操作に応じて発射レール831の向き(メダルの発射方向)を上下左右の任意の方向に自在に向けられるようになっている。射撃モードが始まると、メダル発射装置8のローラ駆動モータ823を動作させ、メダル発射装置8からメダルMを発射可能な状態にする。このとき、プレーヤが発射ボタン842を押すと、発射レールからターゲットに向けてメダルMが発射される。制限時間の経過等により、メダル発射装置8のローラ駆動モータ823を停止させ、射撃ゲームを終了する。また、メダル発射装置8はミニホッパ811等のメダル供給手段81を備え、このメダル供給手段81に自動的にメダルが補充され、規定数のメダルを順次発射できるようになっている。
【0045】
以下、メダル発射装置8の一実施形態について詳細に説明する。
【0046】
図9及び図10は、本実施形態におけるメダル発射装置8の斜視図である。図9はメダルが発射されるメダル発射口833側から見た斜視図であり、図10は、手前(プレーヤ側)から見た斜視図である。また、図11は、本実施形態におけるメダル発射装置8の右側面半透視図である。
【0047】
メダル発射装置8は、複数のメダルMを貯蔵可能で、且つメダルMを1枚ずつ取り出して供給可能なメダル供給手段81と、メダル供給手段81から供給されたメダルMを付勢して滑走力を与え、発射レール831に沿って発射させるメダル発射駆動手段89とを含んで構成されている。また、メダル供給手段81とメダル発射駆動手段89は、支持手段88により台座85に対して揺動可能に軸支された操作台80に設けられている。さらに、メダル発射駆動手段89は、メダルMを付勢して滑走力を与えるメダル付勢手段82と、発射レール831を含むメダル射出手段83を含んでいる。少なくともメダル射出手段83は、台座85に対して上下左右任意の方向に揺動自在に構成されている。そして、メダル発射装置8を操作するための操作手段84を備え、メダルMの発射方向(発射レール831の向き)を任意の方向に自在に向けられるようになっている。
【0048】
本実施形態においては、図示のとおり、操作台80は、メダル供給手段81を含む第1操作台部86と、メダル発射駆動手段89及び操作手段84を含む第2操作台部87とからなる。第1操作台部86は、支持手段88によって台座85に連設され、台座85に対して略垂直方向の支持軸801によってゲームフィールドに向かって左右方向(矢印X802)に揺動可能に軸支されている。また、第2操作台部87は、台座85に対して略水平且つメダル射出手段83の発射レール831の長手方向(メダル発射方向:矢印X834)に対して略垂直の回転中心軸803を中心に、第1操作台部86に対して上下方向(矢印X804)に揺動可能になっている。
【0049】
第1操作台部86のメダル供給手段81は、多数のメダルMを保持可能なミニホッパ811と、メダルMをミニホッパ811からメダル付勢手段82に供給するメダル供給モータ812とを含んでいる。ミニホッパ811は、第1操作台部86の筐体861のプレーヤ側上部に、着脱可能に載置されている。また、メダル供給モータ812は筐体861の内側に固設されている。さらに、ミニホッパ811の底面に接して回転円板815が設けられている。回転円板815にはメダルMを遊嵌しうる孔(図示されない)が周方向へ亘り多数設けられ、回転円板815がメダル供給モータ812により回転駆動されると、回転円板815の孔に遊嵌されたメダルMが1個ずつメダルガイド813に送込まれ、この回転円板815の送出し力によりメダルMが押し出され、メダルガイド813端部のメダル供給口814からメダル付勢手段82にメダルMが供給される。
【0050】
また、第2操作台部87の筐体871には、メダル付勢手段82、メダル射出手段83及び操作手段84が固設され、回転中心軸803を中心にして一体に揺動可能となっている。このとき、回転中心軸803がメダル供給手段81のメダル供給口814の出口近傍に位置すると、メダル付勢手段82にメダルMをスムーズに供給できるため、好ましい。また、第1操作台部86の筐体861左右の側壁862に設けられたカイド孔863、864と、第2操作台部87の筐体871左右の側面872から突出した爪873、874とが掛合し、第2操作台部87の可動範囲を制限している。
【0051】
メダル付勢手段82は、メダル供給手段81から供給されたメダルMに滑走力を強制的に与える手段を備え、付勢されたメダルMはメダル射出手段83に送られる。本実施形態においては、回転ローラ822をローラ駆動モータ823により回転駆動し、二つの回転ローラ821、822の間にメダルMを挟み込んで回転により滑走力を与えている。このとき、回転ローラ821、822は、その回転中心軸が回転中心軸803と略平行方向に向けられ、回転中心軸803の近傍に、メダルガイド813のメダル送り面に対してそれぞれ上下に位置するよう臨設されている。
【0052】
また、回転ローラ821、822の外周部821a、822aはウレタン等の軟質ゴムで構成されている。そして、各回転ローラ821、822は、回転中心軸間の距離が、各回転ローラ821、822の半径の和よりも若干小さい位置に設置され、外周部821a、822aが周方向に所定長接していることが好ましい。これにより、上下の回転ローラ821、822はローラ駆動モータ823でもって相互に同一速度でかつ逆方向へ回転駆動され、回転ローラ821、822に挟み込まれたメダルMに十分な滑走力を与えるようになっている。なお、本実施形態では、ローラ駆動モータ823としてステッピングモータを使用して、モータの回転数を制御している。
【0053】
メダル射出手段83では、メダル付勢手段82によって付勢されたメダルMが、発射レール831内部を滑走し、メダル発射口833から斜め上前方(矢印X834)に向けて発射される。発射レール831は、平板形状の筒状体で、その内部を長手方向(矢印X834方向)にメダルMが滑走できるようになっている。発射レール831の一方端(入射端832)は、回転ローラ821、822により付勢されたメダルMの出口付近に位置し、下面835が上面836よりも突き出るとともに端部に向けてラッパ状に広がり、メダルMが発射レール831に入射し易いように形成されている。
【0054】
なお、メダル供給手段81のメダル供給口814と、回転中心軸803と、回転ローラ821及び822の接面824と、発射レール831の入射端832とが、それぞれプレーヤ側から奥行き方向に向けて略直線状に位置すると、メダルMの搬送及び射出がスムーズにできるため好ましい。
【0055】
操作手段84は、把持手段として機能するジョイスティック状のレバー23と、メダル発射装置8からメダルMの発射を指示入力するための入力手段としての発射ボタン842とを備えている。プレーヤはこのレバー23を把持してメダル発射装置8を操作することにより、上下左右任意の方向にメダル発射口833を揺動させてメダルMの発射方向を定めることができる。本実施形態では、レバー23は第2操作台部87の筐体871の上面875に対して略垂直に設けられ、レバー23の頂部に発射ボタン842を設置している。さらに、発射ボタン842の少なくとも一部は透光性又は半透光性部材により構成され、ボタン内部又は下部に埋め込まれたLED等の発光素子844による発光を視認できるようになっている。
【0056】
また、第2操作台部87の筐体871上部中央付近に、筐体871を上下方向に貫通するメダル補充孔876を設け、サテライト用ホッパ25から送り出され、後述の第1の搬送路274により搬送されたメダルMがメダル搬送手段27を介してメダル供給手段81の貯留容器811に補充されるようになっている。このメダル補充孔876は、支持軸801の延長上部に配置され、操作台80を揺動させても、メダルMが確実に貯留容器811に入るようになっている。
【0057】
なお、各サテライト部2は、メダル受け皿276(回収手段)をプッシャ部3の下側に設け、プッシャ部3の側方又は後方から落下したメダルMやメダル発射装置8から発射されたメダルMを回収できるようになっている。メダル受け皿276により回収されたメダルは、サテライト用ホッパ25に送られる。このサテライト用ホッパ25は、回収されたメダルMを収容するメダル貯蔵手段として機能するものであり、メダルMの量を検出可能なメダル量センサ25aを備えている。
【0058】
また、サテライト用ホッパ25から送り出されたメダルMは、メダル搬送手段として機能するメダルガイド271及び搬送レール272を通って、メダル発射装置8まで搬送される。搬送レール272は、その搬送路の途中に切替フラップ273があり、図示しない払出先振分ソレノイドによりこの切替フラップ273を切り替えることによって、メダル発射装置8へメダルMを搬送する経路(第1の搬送路274)とメダルプッシャゲームを行うためのフィールドにメダルMの払出しを行う経路(第2の搬送路275)とのいずれか一方に、メダルMの搬送路を切り替える。
【0059】
さらに、メダル発射装置8は、台座85によって、コンソールパネル10に固定されている。また、台座85と第1操作台部86とを軸支する支持手段88は、ロック機構881を備えている。このロック機構881は、通常ゲームの間、支持手段88をロックして第1操作台部86を揺動不可とし、射撃ゲームモードになると、支持手段88のロックを解除して第1操作台部86を揺動可能とするものである。
【0060】
次に、各ターゲット41〜43について説明する。上述したように、各ターゲット41〜43は射撃ゲームにおいてメダルMを命中させ、あるいは所定の孔等を通過させる際の標的となるものとして構成されている。なお、各ターゲット41〜43は、メダル発射装置からの距離及び/又は高さの異なる位置に配置されている。
【0061】
移動ターゲット(トリメカ)41は、各サテライト部2において表示部20の後方(回転センタユニット6側)に配置された怪鳥を模したオブジェクトであり、支持棒411を含む揺動駆動機構によって、あたかも飛んでいるかのように、上下左右に揺動可能に支持されている。この移動ターゲット41の口は開閉可能にされ、さらに口の中にはメダル用のチャッカ(入賞口)が設けられていて、移動ターゲット41の口の中にメダルが入ったか否かを検出できるようになっている。また、演出のため、目に発光素子が埋め込まれるとともに、羽をバタつかせることもできるようになっている。
【0062】
小ターゲット42と大ターゲット43とはそれぞれジャックポット部4に設けられている(図3等参照)。これらのうち、小ターゲット42は例えば横一例に並ぶ4体の衛兵などのギミックで構成されている。これら例えば4体の小ターゲット42は、発射されたメダルMが当たったときはそれぞれが個別に後方へと倒れ、尚かつメダル発射装置8による射撃のゲームが終了した後は一斉に起こすことが可能な構成となっている。
【0063】
具体例を簡単に示すと、ギアを介してモータに接続された回転シャフト422を設けておき、この回転シャフト422に、小ターゲット42の取付台座423を備えた4本の支持棒421をそれぞれ回転シャフト422に対して回転自由に取り付ける(図3、図14参照)。したがってメダルMを発射して命中させると、当該小ターゲット42は回転シャフト422を中心として取付台座423および支持棒421ごと後方に倒れる。
【0064】
それぞれの小ターゲット42が起きているか倒れているかは、例えば支持棒421などに一体的に取り付けた被検出用の突起がどの位置にあるかをセンサで検出することによって判定することができる。また、回転シャフト422には例えば4つのカムを等間隔で一体的に配置しておき、小ターゲット42や支持棒421などに引っ掛かりうるようなピンをこのカムに取り付けておく。モータを駆動し、ギアを介して回転シャフト422を前方へと回転させることにより、各カムおよびピンを一体的に回転させ、当該ピンを利用して4体の小ターゲット42を一度に起こすことができる。
【0065】
このようにして小ターゲット42を起こした状態としたら、今度はモータとギアを逆回転させて回転シャフト422を後方へと回転させ、ピンを小ターゲット42および支持棒421から退避させる。これにより小ターゲット42はメダルMが命中した場合に後方へと倒れうるフリーの状態となる。なお、回転シャフト422を後方へと1周近く回転させ続け、各ピンを使って4体の小ターゲット42を一斉に後方へと倒すこともできる。
【0066】
大ターゲット43は、上述した小ターゲット42に続く射撃ゲームの標的として設定されているものである(図3参照)。一例として、例えば本実施形態においてはモンスターの首領といったキャラクタを模したギミックでこの大ターゲット43を構成している。また、この大ターゲット43には、発射されたメダルMが通過可能な入賞口451、およびメダルMがこの入賞口451を通過したことを検出するセンサ452を備えたチャッカ45と、所定の動作をすることによってメダルMがこのチャッカ45に入るのを阻害する阻害部44と、が設けられている(図15等参照)。
【0067】
阻害部44の構成は例えば以下のようになっている。すなわち、モータ441によって駆動されるカム442が設けられ、さらにこのカム442に従動するカムフォロワ443が設けられている(図16参照)。詳しく図示してはいないがこのカムフォロワ443はカム442のカム面に接触するように付勢されるかあるいは当該カム442のカム溝に係合する等の構造となっており、このカム442に従動して、支点444を中心に揺動する。この場合、左右の阻害部44をそれぞれ別のモータで駆動することとすれば、互いに独立した複雑な動きを実現することも可能である。
【0068】
また、このカムフォロワ443には支持板445が一体化されており、例えばモンスターの腕を模した阻害部44がこの支持板445に取り付けられている。阻害部44は、その動作部における先端部分(例えば手の部分)が入賞口451の手前に位置するように形成されている(図3等参照)。したがって、カムフォロワ443および支持板445が揺動するとこれらと同じく阻害部44も揺動し、先端部分(手の部分)を上下に動かしてメダルMが入賞口451に入るのを周期的に阻害する。
【0069】
また、本実施形態では上述のような阻害部44を入賞口451の両側に設け、あたかもモンスターを模した大ターゲット43が両腕を上下に振っているかのようなギミックを形成している(図3等参照)。この場合、反対側の阻害部44を動作させるための構成は上述したものと同様でよい。この場合、左右の阻害部44を同位相で同時に上下させることもできるが、本実施形態では位相を半周期ずらし、左右一対の動作部が互いに逆の方向へ同時に動作するようにしている。このような動きをする阻害部44は、射撃ゲームにおける命中の難度を適度に上げてゲームの面白みを向上させる。なお、このように左右一対の阻害部44を配置する場合、互いの先端部分(例えば手の部分)が重なり合わないにして互いに干渉しないようにしつつ上下動させるようにしてもよいし、先端部分が重なり合う形で両腕を前後にずらしたような配置として上下動させるようにしてもよい。
【0070】
さらに、大ターゲット43のチャッカ45は例えば以下のようになっている。まず、入賞口451はノズル状に奥が窄んだ形状の例えば樹脂成形品によって形成されている(図15参照)。この入賞口451に打ち込まれたメダルMは、当該入賞口451の奥に形成されている誘導路453を通って下方へと進み、傾斜路505上に落下してこれに続く傾斜路507へと誘導される(図3参照)。また、誘導路453の途中にはメダルMが通過したことを検出するセンサ452が設けられており、入賞口451に打ち込まれたメダルMの枚数をカウントできるようになっている(図15参照)。このようなチャッカ45は、例えば上述したモンスターにおける中央の目といったギミックとして設けられている(図1等参照)。また、チャッカ45の入賞口451などには必要に応じて電飾が併設されている。
【0071】
続いて、ジャックポット部4におけるメダル貯留および払出しのための機構について説明する(図14等参照)。本実施形態では、ジャックポット部4におけるメダル貯留および払出しのための機構として下ゲート部46と上ゲート部47からなる2段構造のゲート部を利用している。
【0072】
下ゲート部46は、上述した小ターゲット42の手前に設けられているメダル貯留および払出しのための機構である(図14等参照)。下ゲート部46を構成する下ゲート461は軸462を中心にして前後方向に回動可能に設けられており、直立した状態でメダルMを貯留し、前方に倒れることによってかかる貯留メダルMを一度に払い出すことができる。このように下ゲート461を動作させるための構成は特に限定されることはなく例えばモータやギア等を利用することとしてもよいが、本実施形態では図示しない引張コイルばねを利用して下ゲート461を後方(小ターゲット42の方)へと付勢しておき、通常時は当該下ゲート461を直立した状態としている(図14参照)。この場合、引張コイルばねとしては貯留したメダルMの重みに耐えるものを用い、メダルMが貯留しただけでは下ゲート461が回動しないようにする。
【0073】
また、下ゲート461の後方(小ターゲット42の手前)には、ジャックポット部4においてメダルMが流れる斜面の傾斜に沿ってスライド可能な下ゲートプッシャ463が設けられている(図14参照)。本実施形態では、この下ゲートプッシャ463を前方に向けてスライドさせ、その先端で下ゲート461を押し込むようにして前方へと倒し、貯留していたメダルMを一気に払い出すようにしている。払い出した後は下ゲートプッシャ463を後方にスライドさせて元に戻せば、引張コイルばねに引っ張られている下ゲート461はこれに伴って再び直立した状態となる(図14参照)。
【0074】
なお、下ゲートプッシャ463をスライドさせるための機構は特に限定されることはなく、図示してはいないが例えば本実施形態においてはモータやガイドなどを利用している。
【0075】
上ゲート部47は、小ターゲット42の後方であって大ターゲット43の手前に設けられているメダル貯留および払出しのための機構である(図14等参照)。上ゲート部47を構成する上ゲート471は軸472を中心にして前後方向に回動可能に設けられており、直立した状態でメダルMを貯留し、前方に倒れることによってかかる貯留メダルMを一度に払い出すことができる。このように上ゲート471を動作させるための構成は特に限定されることはなく例えばモータやギア等を利用することとしてもよいが、本実施形態では図示しない引張コイルばねを利用して上ゲート471を後方(大ターゲット43の方)へと付勢しておき、通常時は当該上ゲート471を直立した状態としている(図14参照)。この場合、引張コイルばねとしては貯留したメダルMの重みに耐えるものを用い、メダルMが貯留しただけでは上ゲート471が回動しないようにする。
【0076】
また、上ゲート471の後方(大ターゲット43の手前)には、ジャックポット部4においてメダルMが流れる斜面の傾斜に沿ってスライド可能な上ゲートプッシャ473が設けられている(図14参照)。本実施形態では、この上ゲートプッシャ473を前方に向けてスライドさせ、その先端で上ゲート471を押し込むようにして前方へと倒し、貯留していたメダルMを一気に払い出すようにしている。払い出した後は上ゲートプッシャ473を後方にスライドさせて元に戻せば、引張コイルばねに引っ張られている上ゲート471はこれに伴って再び直立した状態となる(図14参照)。
【0077】
なお、上ゲートプッシャ473をスライドさせるための機構は特に限定されることはなく、図示してはいないが例えば本実施形態においてはモータやガイドなどを利用している。ちなみに、本実施形態においては4体の小ターゲット42(およびこれを支持する支持棒421)のすべてが後方に倒れて退避した状態のときのみ上ゲートプッシャ473を動作させて上ゲート471を前方に倒すこととしている(図14参照)。
【0078】
本実施形態においては、ターゲット42,43に対する射撃ゲームにおいて一定条件をクリアした場合に、下ゲート部46や上ゲート部47に貯留されているメダルMをまとめてプレーヤに払い出す動作を行うようにしている。ここでいう一定条件としては種々の条件を設定することが可能だが、例示すれば、上述した大ターゲット43のチャッカ45に所定枚数以上のメダルMを所定時間内に打ち込むことを挙げることができる。
【0079】
なお、本実施形態のメダルゲーム装置1においては、上述した下ゲート461および上ゲート471をそれぞれ要塞における第1の城門、第2の城門を模したギミックとして構成している。例えば、小ターゲット42や大ターゲット43を倒した場合にこれら下ゲート461や上ゲート462を倒す動作を実施することにより、次々に敵を倒して要塞を攻め込んでいるかのような雰囲気や間隔、別の表現をすればいわゆるロールプレイングゲームのように順次ステージを進行しているかのような雰囲気や感覚をプレーヤに享受させることが可能となっている。
【0080】
また、上述したような各ゲート部46,47によるメダル貯留および払出し機構によれば、ジャックポット部4が可視範囲にあるプレーヤないしはそれ以外の者が貯留している大量のメダルMを直接視認することが可能である。これによれば、ジャックポットを引き当ててかかる大量のメダルMを得たい、あるいはかかる大量のメダルMが一度に払い出されるシーンを目の当たりにしてみたいというインセンティブを働かせ、当該メダルゲーム装置1に対する興味をさらに喚起することが可能である。
【0081】
次に、ジャックポット部4に対するメダル供給、特にメダル供給路49を切り換えるための機構について説明する(図17、図18参照)。別の項でも述べるが、ジャックポット部4へのメダル供給は、回転センタユニット6の底部にて回収されたメダルMを、メダルガイド532を備えたメダル供給装置53が順次送り込むことによって行われる。
【0082】
また、本実施形態のメダルゲーム装置1は、上述のメダル供給装置53のメダル出口534からメダルMが供給される際、メダル供給路49を切り換えるための切換機構48を備えている(図17、図18参照)。メダル供給路49を切り換えるための機構としては種々のものがあるが、例えば本実施形態の切換機構48は、ジャックポット部4においてメダルMが流れる傾斜路480の下部に軸が横方向(メダルMの払出し方向と垂直となる横向きの方向)となるように配置されたガイドシャフト481、このガイドシャフト481に沿って横方向にスライドするレール482およびスロープ483、これらレール482およびスロープ483をスライドさせるモータ484等によって構成されている(図17、図18参照)。ガイドシャフト481は2本が平行となるように配置されている。
【0083】
レール482はメダル出口534から供給されるメダルMを下ゲート部46に導く誘導路であり、スロープ483はメダル出口534から供給されるメダルMを上ゲート部47に導く誘導路である。これらレール482とスロープ483は一体化されており、ガイドシャフト481に沿って一体的にスライドすることが可能となっている(図17、図18参照)。これらのうち、レール482はスロープ483の横をバイパスさせる例えば断面がチャネル形状の供給路であり、下ゲート部46に連なるメダル流路485へとメダルMを誘導する。このレール482のメダル導入部482aはメダルMを導入しやすくなるように広い開口部となっている。一方、スロープ483は、メダルMを傾斜路480の中央寄りに導くよう中央寄りに傾斜した斜面483aを有する部材であり、スライドしてメダル出口534の前に位置した状態のときは当該メダル出口534から供給されるメダルMを上ゲート部47へと導く(図17において想像線で示す矢印参照)。
【0084】
また、レール482およびスロープ483は、ガイドシャフト481に沿って移動可能な例えばチャネル形状の軸受486によって支持されている(図18参照)。さらに、レール482およびスロープ483の下方には回転板487が設けられている。この回転板487は、当該回転板487上の凸部487a、および軸受486等に一体化されている係止片488を介してモータ484の駆動力をレール482およびスロープ483に伝達する。また、回転板487の回転量を検出可能なセンサ489の出力に基づき、レール482およびスロープ483の位置を検出することが可能となっている(図18参照)。
【0085】
なお、上述したジャックポット部4におけるメダル貯留および払出しのための機構においては、いわゆるプログレッシブ方式を採用することができる。これは、プレーヤによるメダル投入数が所定の枚数をカウントする度(例えば、全プレーヤの合計メダル投入数が10枚をカウントする度)に積算値を増やしていくといったもので、かかる積算値はいわゆるジャックポット値として表示することができる。このようなプログレッシブ方式によれば、積算値が増えるにつれて当選時の払出し数も増えるからプレーヤの興味を強く引くことが可能である。なお、このようなプログレッシブ方式を採用した場合には積算値の増加に応じてメダル供給装置53からジャックポット部4へとメダルMが供給されることになる。
【0086】
続いて、回転センタユニット6におけるターンテーブル部5の構造の一例を説明する。図19に、ターンテーブル部5の構造を示す斜視図を示す。ターンテーブル部5は、図19に示すように、メダル受け皿51、キャスタ52、メダル供給装置53、回転板54および基台55を備えている。基台55を除く構成要素は、同時に同じ回転軸で回転するようになっている。
【0087】
メダル受け皿51は、中央に開口部を備え、その周囲の環状部からメダルMを回収する形状となっている。また、メダル受け皿51には、回転センタユニット6(あるいはその上部に配置されたターゲット42,43)の周囲に飛んできたメダルMを回収可能なテーパ形状の底部が設けられている。底部の最低部は開口しており、メダル受け皿51内に飛んできたメダルMはこの底部を滑って排出されるようになっている。
【0088】
メダル供給装置53は、メダル受け皿51で集められたメダルMをジャックポット部4に供給可能に構成されている。本実施形態の場合、メダル供給装置53は、メインホッパ(メダル回収容器)531、メダル供給モータ(図示省略)、メダルガイド532、揺動レバー(図示省略)やカウントセンサ405などを備えている。
【0089】
メインホッパ531は、各サテライト部2から回転センタユニット6(あるいはその上部に設けられているターゲット42,43)に向けて発射され、下方に落ちたメダルMを回収するための回収容器である(図3参照)。本実施形態の場合、回転センタユニット6の範囲内で落下したメダルMはすべてこのメインホッパ531にて回収される構造となっている。メインホッパ531の底部には図示しないメダル送出装置が設けられている。また、詳しくは図示していないが、本実施形態のメインホッパ531にはメダル量センサ531aが設けられている(図3参照)。このメダル量センサ531aは、当該メインホッパ内におけるメダル回収量(貯留量)が一定量を超えているかどうかを検出するセンサ(ニアエンプティセンサ)として機能することができる。
【0090】
メダル送出装置は、メダルMを嵌挿可能な孔が複数設けられた円盤を回転させてメダルMを順次メダルガイド532内に送り出すことが可能になっている。メダル搬送機構として機能するメダルガイド532は、メダルMの通路となっており、メダルMを一列にして長い距離搬送させることが可能になっている。メダルガイド532の出口からメダルMがジャックポット部4内に排出される際に、揺動レバーが揺動しその揺動に対応してカウントセンサ405が排出されたメダルMを検出するようになっている。
【0091】
回転板54は、基台55に備えられたモータ501(ただし本実施形態において詳しくは図示していない)によってメダル受け皿51、メダル供給装置53を一体的に回転させることが可能になっている。
【0092】
ここで、サテライト部2から回転センタユニット6に向けて発射されたメダルMがメインホッパ531にて回収されるまでの流れの一例を示すと以下のとおりである(図3参照)。すなわち、例えば小ターゲット42の背後に落ちたメダルMは、回転センタユニット6の当該部分に設けられている落下孔506を通って落下し、傾斜路507を滑り(または転がり)、さらに落下孔508を通過して落下する。落下したメダルMは、さらに上述したメダル受け皿51上を滑り(または転がり)、メインホッパ531に回収される(図3、図19参照)。このようにして回収されたメダルMは、その後メダル供給モータが駆動されることにより、ジャックポット部4へと供給される。
【0093】
続いて、メダルゲーム装置における制御ブロックの構成について説明する。図4に、本実施形態のメダルゲーム装置を動作させるシステムブロック図を示す。図4に示すように、システムブロックとしては、メインユニット100、サテライトユニット200、ターゲットユニット300、ジャックポットユニット400、ターンテーブルユニット500、メダル回収ユニット600、照明ユニット700、メンテナンスユニット800およびインターフェースユニット900を備えている。第1の制御装置になるメインユニット100と第2の制御装置になる複数のサテライトユニット200が双方向通信で接続されることによって分散処理システムを形成している点に特徴がある。
【0094】
メインユニット100は、ターゲットユニット300、ジャックポットユニット400、ターンテーブルユニット500、メダル回収ユニット600、照明ユニット700およびメンテナンスユニット800を制御可能に構成されている。また各サテライトユニット200との間でデータとコマンドの送受信をするようになっている。具体的にメインユニット100は、CPU101、メモリ102、タイマ103、インターフェース回路104,105,106,108、音源回路107などを備えている。
【0095】
CPU101は、メモリ102に格納されたプログラムを実行することにより、本発明の制御装置の一部として図20および図21に示すような所定の処理を実行可能になっている。メモリ102は、ROM部分にプログラムが格納されている他、RAM部分をCPUのワークエリアとして提供可能になっている。タイマ103は、水晶発振器を分周することによって一定期間ごとにCPU101に割り込みを掛けることで経過時間を通報可能になっている。
【0096】
インターフェース回路104は、各サテライトユニット200との双方向シリアル通信および音源制御コマンドの送信を行うようになっている。インターフェース回路105は、ターンテーブルユニット500にモータ駆動信号を、メダル回収ユニット600にドライブ信号を、照明ユニット700に点灯指示信号を送出し、ターンテーブルユニット500から位置センサ503の検出信号を受信するようになっている。インターフェース回路106は、インターフェースユニット900を介してジャックポットユニット400との間で、モータ401用の小ターゲット駆動信号、モータ402用の大ターゲット駆動信号およびモータ404用のホッパ駆動信号を出力し、大ターゲット43のウェーブセンサ403、カウントセンサ405およびフルセンサ406の検出信号を入力するようになっている。また各ターゲットユニット300に点灯指示信号を出力し、センサ301の検出信号を入力するようになっている。
【0097】
インターフェース回路108は、メンテナンスユニット800とメンテナンス用の操作信号を入力するようになっている。音源回路107は、波形メモリを内蔵し、CPU101からの音源制御信号に応じて波形を合成し合成した波形の音響信号を出力するようになっている。この音源回路で合成される音響信号は主としてBGMに関わるものである。音響信号はアンプ110で電力増幅され、メダルゲーム装置の本体に取り付けられたスピーカに供給される。
【0098】
サテライトユニット200は、サテライト部2に対応して設けられており、メインユニット100とデータの交換をしつつ各サテライト部2の制御が可能に構成されている。例えば10のサテライト部2が設けられている本実施形態のメダルゲーム装置の場合には、各サテライト部2に対応して10のサテライトユニット200が設けられている。このサテライトユニット200は、具体的には、ボード上にCPU201、メモリ202,インターフェース回路203,204,206,208,209、ビデオ表示回路(VDP)207および音源回路205を備えたものとなっている。
【0099】
CPU201は、メモリ202に格納されたプログラムを実行することにより、制御装置の一部として図22、図23、図24および図25に示すような所定の処理を実行可能なものであり、特に、表示部20に表示させるビデオゲームを実行可能に構成されている。メモリ202は、ROM部分にプログラムや後述の設定テーブル825が格納されている他、RAM部分をCPUのワークエリアとして提供可能になっている。
【0100】
インターフェース回路203は、メインユニット100とデータやコマンドの送受信を行い、インターフェース回路204は、音源制御信号を受信するようになっている。インターフェース回路206は、プッシャ部3又は各メダル発射装置8にメダルMを供給するサテライト用ホッパ25にモータ212用駆動信号を出力し、カウントセンサ213から検出信号を入力するようになっている。インターフェース回路208は、表示部20を移動させるモータ214に駆動信号を出力し、インターフェース回路209は、メダル発射装置8とデータ(検出信号)やコマンドの送受信を行うようになっているが詳細は後述する。
【0101】
ビデオ表示回路207は、データメモリとフレームメモリとを内蔵し、ビデオゲームの進行を制御するCPU201のコマンドにより指定されたオブジェクトデータと位置情報に基づいてフレーム画像を生成し、表示部20に映像信号を出力可能に構成されている。音源回路205は、波形メモリを内蔵し、CPU201からの音源制御信号に応じて波形を合成し合成した波形の音響信号を出力するようになっている。この音源回路で合成される音響信号は主としてメダルMの発射音や表示部20に表示するビデオゲームの音響に関わるものである。音響信号はアンプ211で電力増幅され、例えばサテライト部2のレバー23の横に取り付けられたスピーカ等に供給される。
【0102】
ターゲットユニット300は、例えばプッシャ部3あるいは各ターゲット41〜43の内部に設けられるユニットであり、上述のセンサ301、ボード302および冷陰極管303を備える。また、図示しないがターゲットユニット300はこの他、図7および図26に示す発光素子304を備える。ボード302は、センサ301からの検出信号を入力し前述したような判定方法によりメダルMの通過を検出し検出した旨をCPUに出力可能になっている。またメダルMが通過したと検出された場合に冷陰極管303を点滅させたり、CPUからの点灯制御信号に対応させて、冷陰極管303の点灯を制御したりが可能な回路を備えている。冷陰極管303は、筒状体31を囲んで配置されており、プッシャ部3やターゲット41〜43のモールドを通して対象物を光らせることが可能な程度の光量で発光するものである。
【0103】
ジャックポットユニット400は、小ターゲット42を駆動するモータ401、大ターゲット43を駆動するモータ402を備えており、尚かつ、他の部品(例えば、図示していないホッパなど)を駆動するモータ404を備えている。また、大ターゲット43の阻害部44の動きを検出するウェーブセンサ403,ホッパのカウントセンサ405とフルセンサ406を備えている。モータ401とモータ402はそれぞれターゲット42,43を動かし視覚的効果を与えることに寄与するものである。モータ404はジャックポット処理においてメダルMの払い出しをするための駆動装置である。
【0104】
ウェーブセンサ403は阻害部44の位置を検出しモータ402の動きを反転させ、大ターゲット43が例えば両手を交互に上下させているように見せるものである。カウントセンサ405は払い出しメダル数を計数し、フルセンサ406は、ホッパ内にメダルMが充填された場合にそれ以上のメダル供給を停止させるための検出信号を出力するようになっている。
【0105】
ターンテーブルユニット500は、ターンテーブル部5の制御ブロックであり、モータ501,ジャックポットセンサ502および位置センサ503を備えている。モータ501は回転板54を回転させるために基台55に設けられたものである。ジャックポットセンサ502はジャックポット処理時にメダル払い出しを行う位置を検出しターンテーブル部5を停止させるためのものである。位置センサ503は、サテライト部2ごとに設けられ、各サテライト部2に対応するターゲットを特定するための位置センサである。
【0106】
メダル回収ユニット600は、ジャックポット用のメダル供給装置53の他、各サテライト部2のメダル発射装置8にメダルMを供給するためのメダル供給装置(図示省略)のメダル供給モータを複数備えている。照明ユニット700は、ゲーム空間を照明する照明具が配置されているユニットである。メンテナンスユニット800は、保守用のリセットスイッチ、電源投入スイッチ、試験用選択スイッチ、音響のボリュームなどが配置されたユニットである。インターフェースユニット900は、回転しているターゲットユニット300およびジャックポットユニット400と静止しているメインユニット100とを電気的に接続するためのインターフェース機構を備えている。
【0107】
図12は、本実施形態におけるメダル発射装置8のシステムブロック図の概略である。各メダル発射装置8は、発射ボタン842が押されたことを検出するトリガセンサ843と、メダルMが発射レール831を通過したことを検出するメダルセンサ837と、射撃ゲーム時に駆動され、ターゲット(標的)の距離等に応じて回転数が制御されるローラ駆動モータ823と、発射ボタン842の押下が検出されている間、ミニホッパ811を動作させるためのメダル供給モータ812と、第1操作台部86のロック及びロック解除をする支持手段88のロック機構881と、を備えている。これらはインターフェース回路(I/O)209を介してサテライトユニット200のCPU201等に接続されている。
【0108】
そして、トリガセンサ843及びメダルセンサ837からの検出信号をインターフェース回路(I/O)209に出力し、モータの駆動制御コマンド等をインターフェース回路209から入力する。なお、CPU201は、メモリ202のROM部分に格納された所定のプログラムを実行することにより、メダル発射装置8によるメダルMの発射を制御したり、メダル発射装置8へのメダルMの補充を制御したりする制御手段として機能する。
【0109】
図13は、射撃ゲーム中に実施されるイベントとメダル発射装置8から発射させるメダルの発射速度に関連する発射速度パラメータとを対応付けて記憶した設定テーブル825のテーブル構成の一例である。図13に示すとおり、設定テーブル825は、遊戯者に狙わせる複数のターゲット(イベント826)毎に、それぞれローラ駆動モータ823の回転数827を対応付けたテーブル形式のデータである。モータの回転数はメダル発射装置8から各ターゲットまでの距離及び/又は高さに応じて予め設定されており、各ターゲットにメダルがちょうど到達する程度の回転数に調整されている。図13に示す例では、標的が移動ターゲット41のときのローラ駆動モータ823の毎分回転数は2000〜2100rpmに設定されている。以下、小ターゲット42は3000〜3100rpm、大ターゲット43は4200〜4300rpm、ターゲットメカ911は2800〜2900rpmに設定されている。
【0110】
なお、この設定テーブル825はメモリ202のROMに記憶されていて、CPU201がローラ駆動モータ823を駆動制御する際に参照されるようになっている。
【0111】
図27は、本実施形態におけるメダル発射装置8から発射されたメダルの軌跡を示す図である。図16に示すとおり、移動ターゲット41を狙うときには、メダルがちょうど移動ターゲット41に到達するような軌跡891を描くよう、メダルの発射速度(モータの回転数)が調整される。同様に、小ターゲット42、大ターゲット43及びターゲットメカ911を狙うときには、メダルがこれらのターゲットに到達するような軌跡892、893及び894を描くよう、メダルの発射速度が調整される。
【0112】
続いて、天井プロジェクタチャッカ装置の構成について説明する。本実施形態のメダルゲーム装置1では、いわゆるスーパージャックポットチャンスイベント(後の項にて説明)のとき、天井に収容された状態となっているこの天井プロジェクタチャッカ装置を当該プレーヤの目前に位置させて駆動させ、射撃ゲームを中心とした新たなイベントを実施することとしている。
【0113】
この天井プロジェクタチャッカ装置は、収容された初期位置(図29参照)と射撃ゲームのターゲットとなる位置との間を昇降するターゲット盤からなる投影ユニット91と、このように投影ユニット91を昇降させるための機構と、投影ユニット91の表面に所定の映像を投影するためのプロジェクタ装置92とを備えている。
【0114】
投影ユニット91は、その表面に複数のターゲット(入賞口)を備えた例えば円盤からなるターゲット盤である。本実施形態の場合、該投影ユニット91の外周に沿って例えば6個のターゲットメカ911が周状かつ等間隔に配置されている。この場合、これらターゲットメカ911の間にダミーを配して計12個のターゲットを配置することとしてもよい。なお、図28等においてはこのターゲットメカ911を簡略化し、円柱状の突起で表現している(図28等参照)。
【0115】
ターゲットメカ911は、投影ユニット91に標的として配置されているものである。ターゲットメカ911のそれぞれにはメダル通過用の開口部912が設けられ、さらに各開口部912にはこれによって構成される入賞口を開けたり閉めたりするための開閉機構913が設けられている(図31参照)。例えば本実施形態の場合、この開閉機構913は口を模した開閉シャッタ(上シャッタ967、下シャッタ968)で形成されており、当該ターゲットメカ911に施されたギミックおよび当該ターゲットメカ911に投影される映像などの効果により、あたかも口を開閉させているような視覚を与えることとしている(図35等参照)。
【0116】
プロジェクタ装置92は、投影ユニット91の表面に所定の映像を投影するための装置である。この場合、プロジェクタ装置92で投影ユニット91を直接照射して映像を投影することも可能だが、本実施形態では鏡などの反射板93で一度反射させてから投影ユニット91に投影することとしている(図30参照)。こうした場合には、例えばプロジェクタ装置92を投影ユニット91の上方に配置したとしても必要な投影距離を確保することができるからこれら装置をコンパクトに配置することが可能となる。これらプロジェクタ装置92や反射板93、投影ユニット91はすべてターンテーブルユニット500上に配置されており、メダルゲーム装置1の内部にて当該ターンテーブルユニット500とともに回転するようになっている(図3等参照)。
【0117】
次に、投影ユニット91を昇降させるための機構(符号94で示す)について説明する(図29等参照)。例えば本実施形態の場合には、モータ941や送りねじ942を介して投影ユニット91を前後方向にスライドさせ、さらにこのときの動きに連動して降下してその表面をプレーヤ側に見せるように動くようになっている。
【0118】
モータ941は投影ユニット91を昇降させる際の駆動源であり、当該投影ユニット91が設けられているターンテーブルユニット500のフレーム509に固定されている。このモータ941の出力軸には、前後方向(サテライト部2と当該ターンテーブルユニット500とを結ぶ方向)に延びる送りねじ942が同軸回転するように接続されている。この送りねじ942には前後方向に移動可能なスライダ943が噛合しており、送りねじ942の回転量に応じてスライドするようになっている。
【0119】
一方、投影ユニット91は例えば左右に配置された一対の支持アーム944によって支持されている(図31等参照)。さらに、支持アーム944には、左右方向に延びる2本のシャフト945,946が互いに平行に取り付けられている。これらのうち第1のシャフト945は支持アーム944の端部付近に取り付けられている。また、第2のシャフト946は、投影ユニット91と第1のシャフト945の間となる位置に例えば支持片944aを介して支持アーム944に取り付けられている(図31参照)。なお、突起944bは、緩衝器949の一端を回転可能な状態で取り付けるために形成されている。緩衝器949の他端側はスライダ943に回転可能な状態で取り付けられている。
【0120】
ここで、第1のシャフト945は、上述したスライダ943に対して相対回転可能な状態で連結している(図29参照)。さらに、第1のシャフト945はその両端部分がスライドレール947に案内されており、このスライドレール947に沿って前後方向に移動可能となっている。スライドレール947は、一対が互いに対向するように例えばフレーム509の内側に設けられているものである。
【0121】
さらに、投影ユニット91を昇降させるための昇降機構94は、傾斜部948a付きのガイド948を備えている(図29、図30参照)。上述した第2のシャフト946はその両端部がこのガイド948に例えば載せられた状態となっており、当該ガイド948に沿って案内される。例えば本実施形態のメダルゲーム装置1の場合、第2のシャフト946がガイド948の傾斜部948aに沿って駆け下りるように降下するのに伴い、投影ユニット91が前方へせり出しながら降下してプレーヤの目前に位置するように動く(図30等参照)。
【0122】
以上のような構成の昇降機構94における動作を説明する(図28等参照)。まず、投影ユニット91が初期位置にある状態、つまりメダルゲーム装置1の天井部分に収容された状態のとき(図29参照)、モータ941を駆動して送りねじ942を前方(図29中の矢印方向)へと送り出す。これに伴い、第1のシャフト945はスライドレール947に沿って前方へと移動し、さらに第2のシャフト946がガイド948に沿って前方へと移動する。このような動きに伴い、投影ユニット91は前方へとせり出すように移動する。さらに動作を続けると、第2のシャフト946がガイド948の傾斜部948aに差し掛かり、この後は当該傾斜部948aの勾配に沿って下がりながら前方へと移動する。この動きに伴い、投影ユニット91のスライド動作に前方へと回転する動作が加わり、天井からせり出しながら降下し、最終的にプレーヤの目前に位置して停止する(図30参照)。
【0123】
本実施形態においては、上述のようにしてプレーヤの目前に位置した状態の投影ユニット91に対し、プロジェクタ装置92および反射板93によって例えばドーナツ状のルーレットとそのルーレットの外周に配置されたターゲットメカ911のプロジェクタ画像を投影し、ルーレットの回転映像及びターゲットメカ911が口を開閉する画像を映し出すようにしている。こうした場合、ルーレットで遊戯しているかのような臨場感をプレーヤに感じさせることができるという点で特徴的である。しかも、例えばターゲットメカ911の口の開閉動作に合わせて映像を投影することとすれば、実際のメカの動きと当該部分に映し出される映像とが同期した趣きのある像を作り出すことも可能である。
【0124】
ここで、ルーレットの回転映像にあわせてターゲットメカ911等を回転させるための構造について説明する(図32、図33参照)。
【0125】
本実施形態では、例えば鋼製の円基板951を回転させることによってターゲットメカ911等を回転させるようにしている(図33参照)。図32等に示すように、左右の支持アーム944の間にはベース板950が固定されており、ベース板950あるいはこのベース板950上の支持板950aには回転軸952が取り付けられており、この回転軸952が上述の円基板951を支持している。また、回転軸952には同量回転する大プーリ953が取り付けられている。この大プーリ953に巻き掛けられた伝達ベルト954は、円板駆動モータ955の駆動軸に取り付けられた小プーリ956にも巻き掛けられている(図32、図33参照)。したがって、円板駆動モータ955を駆動させることにより、小プーリ956→伝達ベルト954→大プーリ953→回転軸952というように駆動力が伝達され、円基板951が回転する。
【0126】
ベース板950上には例えば3個の球ベアリング957が取り付けられている(図33参照)。これら球ベアリング957は、円基板951の裏面に回転しながら接触して当該円基板951を支えるように機能する。
【0127】
円基板951には、ロック孔958が周状かつ等間隔に設けられている(図33参照)。一方、ベース板950には、一定距離をストローク可能であり、このロック孔958に引っ掛かって円基板951をロックする係止片959が設けられている。本実施形態の場合には、例えば6個のロック孔958が60度おきに設けられており、円基板951を60度おきに停止状態でロックすることができるようになっている(図32、図33参照)。係止片959は、ベース板950の裏面に設けられたソレノイド960のプランジャの動きを利用して、円基板951の面に対し垂直な方向にストロークするように設けられている。
【0128】
また、円基板951等の回転角を検出するためのセンサ等が、当該円基板951やベース板950に設けられている。例えば本実施形態の場合、円基板951の裏面の外縁近傍に6個のセンサ片961が配置されるとともに、ベース板950にはこれらセンサ片961を検出するためのセンサ962,963が設けられている(図33、図34参照)。ここでは、第1のセンサ962でセンサ片961を検出したら円板駆動モータ955の駆動力を抑えて円基板951の回転速度を減速させ、第2のセンサ963でセンサ片961を検出したらソレノイド960に通電して係止片959をストロークさせ、ロック孔958に係止させて円基板951を停止させるようにしている。本実施形態の場合、センサ片961はそれぞれロック孔958に対応して配置されている(図33参照)。
【0129】
円基板951の周囲には例えば樹脂性の環状基板964がこの円基板951に対して一体的に設けられている(図31、図33参照)。例えば本実施形態の場合、複数のターゲットメカ911をこの環状基板964に形成しており、円基板951を回転させることによってこれらターゲットメカ911を一体的に回転させるようにしている(図31等参照)。
【0130】
上述したように、ターゲットメカ911のそれぞれにはメダル用のチャッカ(入賞口)を構成する開口部912が設けられ、さらに各開口部912には入賞口を開けたり閉めたりするための開閉機構913が設けられている(図31等参照)。また、投影ユニット91にはこれら開閉機構913を開閉させるための開閉駆動装置970がさらに設けられている。
【0131】
ここで、開閉駆動装置970および開閉機構913の具体的な構成は特に限定されるものではなく、例えば各ターゲットメカ911の開閉機構913に対応して同数の装置を併設することも可能であるが、本実施形態ではベース板950に単一の開閉駆動装置970を設けておき、複数のターゲットメカ911(開閉装置913)を当該開閉駆動装置970によって一つずつ開閉させるようにしている。具体的には、上述したベース板950の下端部分に前後方向にストロークする押出し部材971を設けておき、各ターゲットメカ911の背面に設けられているレバー965,966をこの押出し部材971によって揺動させるようにしている(図34〜図36参照)。それぞれ支軸965a,966aを中心として回転可能なレバー965,966は、各々がターゲットメカ911の上シャッタ967、下シャッタ968に連結されており、揺動することによって開口部912の開いた状態と閉まった状態とを切り換える。レバー965,966のそれぞれには押出し部材971が当接するピン965p,966pが側方に突出した状態で一体的に形成されている(図35等参照)。さらに、レバー965,966にはそれぞれブラケット状のフック掛け965b,966bが形成されており、これらの間に張設される引張コイルばね969が、上シャッタ967および下シャッタ968を互いに閉じる方向に付勢する(図36等参照)。
【0132】
なお、各ターゲットメカ911の背面に設けられている開閉機構913と非駆動時の開閉駆動装置970との間にはスペースが形成されている(図34参照)。したがって、円基板951、環状基板964および各ターゲットメカ911は開閉駆動装置970と干渉することなく回転軸952を中心に回転することができる。また、開閉駆動装置970を駆動した場合には、複数(例えば6個)のターゲットメカ911のうち当該開閉駆動装置970の正面側に位置するものの開閉機構913を動作させることができる(図34等参照)。
【0133】
ここで、本実施形態における開閉駆動装置970についてより詳しく説明すると以下のとおりである。すなわち、押出し部材971は、例えばその上下に互いに平行な長孔971a,971bを備えており、当該長孔971a,971bを貫く1本ないしは複数本のガイドピン972に案内されて前後方向(円基板951の面に対し垂直な方向)にストローク可能となっている(図35等参照)。また、押出し部材971の例えば後方(ターゲットメカ911から離れた部分)には、上下方向に延びる被駆動用の別の長孔971cを備えており、この長孔971cにピン(図示省略)を入り込ませているカム部材973と係合した状態となっている(図36参照)。また、このカム部材973はチャッカモータ974の駆動軸に連結された状態となっている。
【0134】
以上のような開閉駆動装置970では、チャッカモータ974を駆動するとカム部材973が回転し、この動きを受けて押出し部材971が前方(ターゲットメカ911のある側)に動き出す(図35参照)。やがて、押出し部材971はピン965p,966pに当接して書くレバー965,966を揺動させ、上シャッタ967、下シャッタ968を開かせて開口部912を開いた状態とする(図36参照)。この状態からさらにカム部材973が回転すると、押出し部材971は後方へと退避する。引張コイルばね969により、レバー965,966を介して閉じる方向に付勢されている上シャッタ967および下シャッタ968は、押出し部材971が後方へ退避するにつれて徐々に閉じた状態に戻る。例えば本実施形態の開閉駆動装置970の場合には、カム部材973が一回転すると押出し部材971がこれに従動して前後方向に1往復するようになっている。
【0135】
なお、上述のごとき構成の開閉駆動装置970においては、ストローク運動をする押出し部材971の位置を判定するための機構を別途設けておくことも好ましい。例えば本実施形態では、当該押出し部材971の上部に突起(図示省略)を設け、当該突起を検出する位置検出センサ977を利用してこの押出し部材971の位置を判定することとしている(図34参照)。
【0136】
また、上述のように上シャッタ967および下シャッタ968が開いた状態のとき、当該ターゲットメカ911を標的としてメダルMを打ち込むことが可能となる。例えば本実施形態の場合、当該ターゲットメカ911の真後となる部分にメダル受け975およびこれに連なるセンサボックス976を設けてあり、該センサボックス976を通過するメダルMを図示しないセンサで検出することとしている(図34参照)。また、センサボックス976等で形成されるメダルMの移動経路の後端部は開口端976aとなっており、ターゲットメカ911に打ち込まれたメダルMを落下させて回収できるようになっている。例えば本実施形態の場合、センサボックス976にて検出したメダルMを即座に落下させて回収しうる構造となっている。
【0137】
ここで、メダルMがどのような状態(速度、傾きなど)で通過しようとも確実に検出するという観点からすれば、例えば発光素子および受光素子からなるセンサ2組をそれぞれ上下方向と横方向に配置するなどしておくことが好ましい。また、ターゲットメカ911の開いた入賞口に打ち込まれたメダルMをセンサボックス976まで確実に導くという観点からすれば、メダル受け975を漏斗のような先細り形状とすることも好ましい(図34参照)。
【0138】
なお、本実施形態の投影ユニット91のベース板950には、さらに照明用のLED978が設けられている。これらLED978は例えばターゲットメカ911の背後に複数配置されており、当該ターゲットメカ911の一部(例えば透光性材料からなる部材)を背後から照らすことによって正面からは光って見えるような演出をする。例えば、ターゲットメカ911の開いた開口部911にメダルMが打ち込まれた場合にLED978を光らせることとすれば、当該メダルMが入賞したことをプレーヤにより分かりやすく示すことができる。
【0139】
また、投影ユニット91の背面には例えばゴム製の弾力のあるストッパ979が設けられている(図32等参照)。このストッパ979は、昇降機構94によって昇降可能な投影ユニット91が前方へせり出しながら降下してプレーヤの目前に現れる際、回転センタユニット6(あるいはジャックポット部4)に当接して衝撃を緩和し、さらに投影ユニット91の重量を分散させるように機能する。
【0140】
ここで、ルーレットの回転映像の一例を示して映像について説明する(図39参照)。
【0141】
ここでは、プロジェクタ装置92および反射板93を利用し、投影ユニット91の表面にラーファと呼ばれるような映像化されたキャラクタを映し出す。ラーファの映像は、等間隔に配置された例えば6個のターゲットメカ911の中心に位置するように映し出されている(図39参照)。この場合、当該ラーファの周囲に、各ターゲットメカ911とのつながりを表すアーム(図中、符号Aで示す)と呼ばれる映像を併せて映し出すことも好ましい。当該アームAは、あるターゲットメカ911にメダルMを打ち込むことにより、当該ターゲットメカ911を倒したという演出効果を、当該アームAが爆発して消えるという演出を加えることによってさらに高めるものである。また、ラーファ映像の周囲には、種々の数値を含むルーレット状の映像も併せて映し出されている。メダルMの打ち込み箇所にこのルーレット映像を連動させることにより、あたかも実際にルーレットを楽しんでいるかのような間隔をプレーヤに享受させることが可能である。さらには、開閉動作をするターゲットメカ(本実施形態の場合、最も下側に位置するターゲットメカ)911の動きに合わせた映像を映し出すことも好ましい。
【0142】
(動作の説明)
以下、本実施形態におけるメダルゲーム装置の動作を説明する。まず、全体的なゲームの流れを説明する。
【0143】
〈全体的な流れ〉
本実施形態のゲームは、通常のプッシャゲームに加え、表示部20に表示された主人公が様々な場面に遭遇しながらゲームが進行する一種のロールプレイングゲーム(RPG)を主体とするものである。このRPGは、主人公が複数のゲームゾーンを進みながら、敵キャラクタを退治したり所定のゲームアイテムを集めたりして、その結果に応じたメダルMの払い出しや、更に多量のメダルを獲得できるジャックポットやプログレッシブを採用したスーパージャックポットチャンスの獲得を目指すといった多様な内容を含んでおり、主としてスロット抽選とその抽選結果等に応じて用意されている射撃ゲーム等を織り交ぜながら進行するものである。以下、具体例について詳細に説明する。
【0144】
[通常ゲーム]
プレーヤが、各サテライト部2のメダル投入部12へメダルMを投入してゲームプレイを開始すると、通常ゲームが開始される。メダルMが投入される前の表示部20には、ゲームのタイトル画面、デモ画面、スクリーンセイバー画面等が表示されており、メダルMの投入により、メダル投入音とともに、ゲーム待機画面が表示部20に表示される。また、一定数のメダルMの投入によりプログレッシブ値(後述するスーパージャックポットゲームで払い出し可能なメダル量)が所定量増大される。なお、現在のプログレッシブ値は表示部20上に数値として表示されるとともに、回転センタユニットの上部に実メダルとして蓄積される。
【0145】
この通常ゲームは、いわゆるメダルプッシャゲームであり、メダル投入部12から投入されたメダルMは、ガイド平板39上を伝ってチャッカ35に向かって移動する。チャッカ35は、詳しくは、円盤状の底部の周縁に所定間隔で立設された櫛歯状をなす複数の仕切りを有しており、底部の中心軸を中心に所定角度の範囲で往復回動している。メダルMがその仕切りに邪魔されず、仕切り間のスリットを通過すると、後述するスロット抽選が開始される。
【0146】
一方、メダルMがチャッカ35のスリットを通過できず、仕切りに阻まれると、そのメダルMは、メダル台37上に落下して保持される。メダル台37上にメダルMが蓄積してくると、やがて、そのメダルMと前後動するプッシャ台36の下端部前壁とが干渉し、一部のメダルMがメダル台37の前方(プレーヤ側)へ押し出され、メダル回収部38内へ落下・回収される。回収されたメダルMはプレーヤへ払い出される。この通常ゲームは、各サテライト部2でゲームの全体を通して所定の場合を除いて常に実行される。
【0147】
[ロールプレイングゲーム]
上述の如く、ここでのロールプレイングゲームは、主人公が複数のゲームゾーンを進みながら展開されるものであり、例えば、魔法玉と呼ばれるアイテムを集めたり、モンスターとの戦い(モンスターバトル)に挑戦したり、サテライト部2内で射撃ゲームを行ったりする複数のバトルゾーンと、特別なモンスターとのモンスターバトルを行うエキストラゾーンと、いわゆるジャックポット及び獲得メダル数がより多くなるスーパージャックポットチャンスで射撃ゲームを行うファイナルゾーンでのゲームから構成されている。ロールプレイングゲームは、メダルMがチャッカ35に入賞することにより開始され、タマゴ成長イベントとともに、スロット抽選の結果による分岐処理を伴う種々のゲームから構成されている。
【0148】
(タマゴ成長イベント)
タマゴ成長イベントでは、メダルMがチャッカ35に入賞することにより、チャッカ35を一瞬発光させるとともに、メダルMがチャッカ35に入賞する度に、表示部20の画面において、「保留玉」と呼ばれる円形状の表示が1つずつ増えていくような表示を行う。保留玉は例えば10個まで表示される。
【0149】
表示部20の画面における保留玉の上部には、ドラゴンのタマゴの画像を表示し、保留玉が10個表示された状態で、メダルMがさらにチャッカ35に入賞するとタマゴの成長値を1つ増加させるとともに、画面上のタマゴを少し大きく表示し、その成長値の増大に伴ってタマゴが徐々にひび割れていく画像を表示する。このタマゴの成長値が10になると、タマゴが割れてドラゴンが羽化する様子の画像を表示部20に表示する。そのようなドラゴンは、複数の種類用意されており、ドラゴンの種別によって表示部20の画面上で異なる技を披露させる。
【0150】
例えば、ドラゴンは表示色によって「キドラ」、「アカドラ」、「チャドラ」、「アオドラ」のように命名されており、キドラであればアイテムとして所定数(例えば5〜10個)のコインを口から吐き出して落とすとともに、実際に、そのコインと同数のメダルMを払い出す。なお、「アイテムを落とす」とは、アイテムの画像を表示部20の画面上に表示することを示す(以下同様)。また、アカドラであれば、表示部20の画面上で主人公の背後に控え、後述するモンスターバトルで現れるモンスターを一撃で倒す。一方、チャドラであれば、表示部20の画面上に所定のアイテムとしてリーチアイテムと呼ばれるものを1つ落とす。これにより、各アイテムを使用する特別な演出のリーチ状態となる。他方、アオドラであれば、「魔法玉」と呼ばれるアイテムを所定数落とす。その後、これらの羽化したドラゴンは、表示部20の画面上から消え去り、画面外へ消えると同時に新しいドラゴンのタマゴが上方から降ってくる画像を表示部20に表示する。
【0151】
なお、タマゴ成長イベントにおける保留玉の増大処理は、後記のスロット抽選が行われている間にメダルMがチャッカ35に入賞したときに行い、スロット抽選が1回行われると保留玉が1つ減るように制御する。
【0152】
(スロット抽選)
また、チャッカ35にメダルMが入賞すると、スロット抽選を開始する。スロット抽選は、表示部20の画面上に表示された3列の仮想リールと各仮想リールに設定された数字又はマーク等の絵柄を用いて行われ、通常のスロットマシーンのリール回転による抽選と同様にこれら3つの絵柄の配列によって、メダルMの払い出しの有無、メダルMの払い出し枚数、各バトルゾーン内での各種ゲームの切り替え、バトルゾーン間の切り替え、エキストラゾーンへの移行、ファイナルゾーンでの射撃ゲームの種類、等を決定する。以下、前提条件として、仮想リールに、1〜7及び9の各数字、金貨マーク、宝箱マーク、エキストラゾーンマーク、及び2種類の特別マークを絵柄として設定した場合の例を用い、各種ゲーム内容について説明する。
【0153】
〈小当たりイベント〉
3つの仮想リールに少なくとも1つの金貨マークが出ると、小当たりイベントが開始され、表示部20の画面上の主人公が金貨を拾いに行く画像を表示するとともに、それまで表示されていた背景表示をスクロールして別の背景表示を出現させる(つまり背景を前進させる)。また、3つの仮想リールに揃った金貨マークの数(1,2,3つのいずれか)に応じて、所定数のメダルMを払い出すようにしてもよい。なお、この小当たりイベントでは、金貨マークが2つ揃っても、金貨マークが出なかった仮想リールを再度回転させる動作(いわゆるリーチアクション)は行わない。
【0154】
また、背景の前進表示とともに、金貨マークが出た場合には、表示部20の画面に、(1)「魔法玉が落ちている」画像、(2)「ワルドラが出現する」画像、及び、(3)「モンスターが出現する」画像のいずれかを表示する。このとき、金貨マークの数に応じて、魔法玉とモンスターの出現率が異なるようにされている。
【0155】
そして、(1)魔法玉が落ちている場合、主人公がその魔法玉を拾う様子を表示し、これにより魔法玉ゲージを1つ増大(1UP)させる。この魔法玉ゲージが1UPすると(主人公が魔法玉を獲得すると)、サテライト部2で囲まれた中央で回転しているギミックが配されたターンテーブルユニット500が自分のサテライト部2に近づいたとき、メダル発射装置8の発射ボタン842が点滅を開始し、さらに、ターンテーブルユニット500上のギミックが、そのサテライト部2のメダル発射エリアに入ると、メダル発射装置8のモータを作動させ、メダル発射装置8からメダルMを発射可能な状態にする。このとき、発射ボタン842を押すと、ターンテーブルユニット500に設置された衛兵人形などの小ターゲット42に向かってメダルMが発射される。このようにして発射ボタン842でメダルMを発射した場合、主人公が持っている魔法玉を1つ減少(1DOWN)させる。
【0156】
メダルMが小ターゲット42に当たり、その勢いで小ターゲット42を倒した場合、小ターゲット42の下方に設置されたライトを点滅させるとともに、表示部20の画面にアイテム(所定数のコイン、所定数の魔法玉、リーチアイテム、鏡の破片等からランダムに選択されたもの)を落とす。それから、ターンテーブルユニット500上のギミックが自分のサテライト部2を通過してそのメダル発射エリアから外れたとき、主人公が所有する魔法玉が0個になったとき、又は、小ターゲット42が全て倒れたときには、発射ボタン842を消灯し、メダル発射装置8のモータを停止させる。
【0157】
また、(2)ワルドラが出現すると、移動ターゲット41をメダルMで射撃する射撃ゲームを開始する。この射撃ゲームは、所定時間(例えば10秒間)、所定の発射間隔(例えば、0.2〜0.5秒毎)でメダル発射装置8から移動ターゲット41へ向かってメダルMを発射し、移動ターゲット41の口の中にメダルMを打ち込む(入射させる)ゲームである。
【0158】
移動ターゲット41は、例えば、予告動作として羽をバタつかせかつ目が光るようにされており、そのサテライト部2でプッシャ部3を停止するとともに、射撃ゲームの実施が確定すると表示部20に射撃ゲームの説明画面が表示され、その説明が終わると、表示部20を下方へ移動させる。移動ターゲット41は、表示部20の上方中央の位置で一旦待機してから、メダル発射装置8の発射ボタン842が点灯すると、プレーヤに向かって左右方向に羽ばたきながら移動する。このとき、移動ターゲット41の動作パターンとして異なる複数の動作パターンを用意しておき、各動作パターンがランダムに選択されるように制御する。例えば、一例として、移動ターゲット41が上下動しながら波のように左右方向に移動する動作パターンが挙げられる。なお、このように移動させても、表示部20が下方に移動しているので、移動ターゲット41と表示部20とが干渉することはない。
【0159】
それから、メダル発射装置8から発射されたメダルMが移動ターゲット41の口の中に入射してチャッカ入賞すると、移動ターゲット41の目の光を点滅させながら通常の羽ばたきよりも羽を速くバタつかせ(痛がるイメージ)、表示部20の画面にアイテム(所定数のコイン、所定数の魔法玉、リーチアイテム、鏡の破片等からランダムに選択されたもの)を落とす。制限時間が経過すると、メダル発射装置8からのメダル発射を停止し、移動ターゲット41をゆっくり羽ばたきながら元の定位置に帰還させる。そして、移動ターゲット41の羽ばたきを停止し、かつ、目の光を消灯した後、表示部20を上方に移動させて元に位置に復帰し、射撃ゲームを終了する。
【0160】
一方、表示部20に(3)モンスターが出現すると、モンスターバトルを開始する。このモンスターバトルでは、数字等の絵柄のスロットとは異なるバトルスロットと呼ばれる別のスロットを表示部20に表示し、そのバトルスロットの配列結果によって、モンスターを倒したか否かを決する。その結果、モンスターを倒すことができた場合には、所定数のメダルMを払い出す。
【0161】
〈大当たりイベント〉
3つの仮想リールに所定の同じ数字が揃うと、大当たりイベントとなり、前述の小当たりイベントモードよりも多量(例えば20〜50枚で数字によって5枚きざみで異なるようにしてもよい)のメダルMを払い出す。また、大当たりイベントでは、バトルゾーンをランダムに変更し、以降、異なるバトルゾーンで前述の及び後述の各種ゲームを行う。なお、この大当たりイベントでは、同じ数字が2つ揃った場合、同じ数字が出なかった仮想リールを再度回転させる動作(いわゆるリーチアクション)を行う。
【0162】
さらに、大当たりイベントでは、揃った数字に応じて「ノーマル当たり」と「確率変動(確変)当たり」という2種類のモードが用意されている。ここで、チャッカ35の仕切部は、開放されていて実質的に仕切りが設けられていない無仕切部、狭い間隔で仕切りが設けられた第1仕切部、及び、広い間隔で仕切りが設けられた第2仕切部を有している。そして、ノーマル当たりの場合には、チャッカ35を一定角度回動させ、チャッカ35の仕切部を、仕切り間の幅(スリット幅)の狭い第1仕切部に設定変更する一方、確変当たりの場合には、仕切り間の幅(スリット幅)の広い第2仕切部に設定変更し、その状態で、プレーヤはメダル投入部12からメダルMの投入を行ってゲームを継続する。
【0163】
〈チャンスゲームイベント〉
3つの仮想リールに特定の数字(例えば、3か7)が揃うと、表示部20に表示されたバトルゾーン及び背景画面を変えることなく、「チャンスゲーム」を実行する。このチャンスゲームでは、チャッカ35を一定角度回動させ、チャッカ35の仕切部を無仕切部に設定変更する。これにより、メダル投入部12から投入されたメダルMは、その殆ど全てがチャッカ35へ連続入賞することとなる。この開放状態を所定時間(例えば10秒間)1セットとし、3セット繰り返すとともに、チャッカ35に入った枚数の所定数倍のメダルMを払い出す。そして、3セット終了した後、スロットの再抽選を例えば10回行う。ここで、3つの仮想リールに特定の数字が再度揃うと連荘となり、再度チャンスゲームを行う。
【0164】
〈宝箱イベント〉
3つの仮想リールに宝箱の絵柄が揃うと、表示部20に表示されたバトルゾーン及び背景画面を変えることなく、「宝箱イベント」を実行する。ここでは、表示部20の画面において、主人公が走り出し、その前方に大きな宝箱の画像を表示する。主人公が宝箱にたどり着くとその宝箱が開き、アイテムとメダルMを大量に吐き出す画像を表示する。メダルMの量は、例えば20〜50枚で宝箱によって5枚きざみで異なるようにしてもよい。
【0165】
〈特別モンスターイベント〉
3つの仮想リールにエキストラゾーンマークの絵柄が揃うと、所定数(例えば20〜50枚)のメダルMを払い出すとともに、表示部20の画面を切り替えて、エキストラゲームゾーンでの処理が行われる。エキストラゲームゾーンでは、バトルゾーンで登場するモンスターの特別な種類としての特別モンスターを、表示部20の画面上に出現させる。特別モンスターが出現すると、上述した小当たりイベントでのモンスターバトルと同様にバトルスロットを用い、その配列結果によって、特別モンスターを倒したか否かを決する。その結果、特別モンスターを倒すことができた場合には、小当たりイベントでモンスターを倒したときよりも多くの所定数(例えば、後述するジャックポットチャンスで成功したときと同等の枚数)のメダルMを払い出す。
【0166】
〈ジャックポットチャンス〉
各バトルゾーンのゲームで鏡の破片を所定数(例えば3つ)集めて「鏡」を完成させると、ゲーム場面がバトルゾーンからファイナルゾーンへ移行する。ファイナルゾーンでは、表示部20の画面上に表示された3列の仮想リールと各仮想リールに設定された例えば2種類の特別マークの絵柄を用いたスロット抽選を実施する。
【0167】
このスロット抽選において、3つの仮想リールにジャックポット図柄が揃うと、メダルゲーム装置1の筐体の照明及び音楽(BGM)を変化させつつ、ターンテーブルユニット500上のギミックをそのサテライト部2の正面に位置するように回動させる。この回転移動の間は、表示部20にジャックポットチャンスのゲーム説明画面を表示し、プレーヤにルールの説明等を行う。ターンテーブルユニット500のギミックが対象のサテライト部2の正面に位置したらその回動を停止し、所望の光と音の演出を行う。それから、衛兵人形といった小ターゲット42を全て倒すとともに、小ターゲット42よりも大型の大ターゲット43の阻害部44(人形の腕等)を動かしながら、そのサテライト部2のプッシャ部3を停止し、かつ、表示部20を下方へ移動させる。次に、メダル発射装置8のモータを動作させ、メダル発射装置8からメダルMを発射可能な状態にする。
【0168】
この射撃ゲームは、所定時間(例えば20秒間)、所定の発射間隔(例えば、0.2〜0.5秒毎)でメダル発射装置8から大ターゲット43へ向かってメダルMを発射し、大ターゲット43の口の中にメダルMを打ち込むゲームである。発射ボタン842を押すと、大ターゲット43に向かってメダルMが発射される。このとき、大ターゲット43の阻害部44を動かして、メダルMが大ターゲット43の口に入るのを阻止する。大ターゲット43の口にメダルMが入賞すると、メダルMの払い出し枚数が所定数(例えば5枚)ずつ加算され、最終的には、制限時間内のメダルMの入賞数に応じたメダル加算数とジャックポットの基本払い出し枚数(例えば50枚)との合計枚数が払い出される。
【0169】
制限時間が経過すると、大ターゲット43の阻害部44の動きを停止し、ターンテーブルユニット500上の前方下部に設けられた門を下降させて開放し、その門の奥方(プレーヤと反対側)に設置されておりかつ払い出しメダルが貯留されたカップ状ユニット17をリンク機構によってそのサテライト部2のメダル台37上方へ移動かつ前方(プレーヤ側)へ傾動させ、これにより、カップ状ユニット17内のメダルMをサテライト部2へ排出する。
【0170】
それから、カップ状ユニット17を元の位置に戻し、門を上昇させて閉止した後、表示部20を上方に移動させるとともに、ターンテーブルユニット500を通常の回動状態へ戻し、プッシャ部3を再稼動させて、射撃ゲームを終了する。
【0171】
〈スーパージャックポットゲーム〉
一方、そのスロット抽選において、3つの仮想リールにスーパージャックポット図柄が揃うと、メダルゲーム装置1の照明ユニット700及び音楽(BGM)を変化させつつ、ターンテーブルユニット500上のギミックをそのサテライト部2の正面に位置するように回動させる。この回転移動の間は、表示部20にジャックポットチャンスのゲーム説明画面を表示し、プレーヤにルールの説明等を行う。ターンテーブルユニット500のギミックが対象のサテライト部2の正面に位置したらその回動を停止し、所望の光と音の演出を行う。それから、小ターゲット42を全て倒すとともに、プロジェクタ映像の投影ユニットを前方(プレーヤ側)へ迫り出すようにかつ降下するように移動させる。それから、そのサテライト部2のプッシャ部3を停止し、かつ、表示部20を下方へ移動させる。次に、メダル発射装置8のモータを動作させ、メダル発射装置8からメダルMを発射可能な状態にする。
【0172】
この射撃ゲームは、投影ユニット上に、ドーナツ状のルーレットとそのルーレットの外周に配置されたターゲットメカ911のプロジェクタ画像を投影し、ルーレットの回転映像及びターゲットメカ911が口を開閉する画像を映し出した状態で、そのターゲットメカ911の口の内部にメダルMを当てるゲームである。ターゲットメカ911の口が開いているときに、その口の内側の領域にメダルMが当たると、その瞬間にルーレットの回転映像を停止し、ルーレットの内側の領域に当たり枚数を示す数字又はスーパージャックポット絵柄を表示する。
【0173】
(ルーレットの当たりがスーパージャックポット絵柄であった場合)
この場合、ターンテーブルユニット500のギミックが、この射撃ゲームを行ったサテライト部2の両隣のサテライト部2,2の正面に向くように、ターンテーブルユニット500を一定角度の範囲で往復動させ、その動作を数回繰り返す。この間、対象のサテライト部2及びその両隣のサテライト部2,2から、ターンテーブルユニット500上のギミックに向けてメダルMの発射が可能となり、それぞれのメダル発射装置8を使ってそれぞれのプレーヤがギミックに向かってメダルMを発射する。総発射枚数が規定数に達すると、ターンテーブルユニット500の往復動を停止し、ギミックが射撃ゲームイベントの発生したサテライト部2の正面を向くようにターンテーブルユニット500を回動し停止する。
【0174】
そして、投影ユニットを初期状態に戻すとともに、ターンテーブルユニット500のギミックの下部に設けられた下ゲート部46を開き、さらに、ギミックの上部に設けられた上ゲート部47を開いて、それらのゲート部で堰き止められて保持されていたメダルMを上述したカップ状ユニット17内へ排出する。なお、下ゲート部46には、スーパージャックポットの基本枚数(例えば50枚)のメダルMが集積している一方、上ゲート部47には、プログレッシブ値に相当する大量のメダルMが滞溜している。
【0175】
それから、ターンテーブルユニット500の前方下部に設けられた門を開放し、その門の奥方に設置されておりかつ払い出しメダルが受け渡されたそのカップ状ユニット17を、リンク機構によってサテライト部2のメダル台37上方へ移動かつ前方(プレーヤ側)へ傾動させ、これにより、カップ状ユニット17内のメダルMをサテライト部2へ全て排出する。そして、カップ状ユニット17を元の位置に戻し、門を閉止した後、表示部20を上方に移動させるとともに、ターンテーブルユニット500を通常の回動状態へ戻し、プッシャ部3を再稼動させて、射撃ゲームを終了する。
【0176】
(ルーレットの当たりがスーパージャックポット絵柄ではなかった場合)
この場合、ルーレットが停止したときに表示された当たり枚数のメダルMを、払い出しメダルに加算する。メダルMが当たったターゲットメカ911の口の開閉が停止されるが、隣のターゲットメカ911が標的として入れ替わって表示され、プレーヤは他のターゲットメカ911の口を狙って更にメダルMの発射を続けることができる。
【0177】
そして、他のすべてのターゲットメカ911の口にメダルMを当ててかつルーレットの当たりがスーパージャックポット絵柄ではなかった場合、又は、所定の制限時間が経過したときに、投影ユニットを初期状態に戻すとともに、ターンテーブルユニット500の下部に設けられた下ゲート部46を開いて、その下ゲート部46で堰き止められて保持されていたメダルMを上述したカップ状ユニット17内へ排出する。なお、下ゲート部46には、スーパージャックポットの基本枚数(例えば50枚)のメダルMが集積している。
【0178】
それから、ターンテーブルユニット500の前方下部に設けられた門を開放し、その門の奥方に設置されておりかつ払い出しメダルが受け渡されたそのカップ状ユニット17を、リンク機構によってサテライト部2のメダル台37上方へ移動かつ前方(プレーヤ側)へ傾動させ、これにより、カップ状ユニット17内のメダルMをサテライト部2へ全て排出する。そして、カップ状ユニット17を元の位置に戻し、門を閉止した後、表示部20を上方に移動させるとともに、ターンテーブルユニット500を通常の回動状態へ戻し、プッシャ部3を再稼動させて、射撃ゲームを終了する。
【0179】
以上の一連のゲームは、メダル投入部12からメダルMを投入している間、繰り返される。また、上記の各動作は、メインユニット100及び各サテライトユニット200間でステータスの通報を適宜行い、両者のいずれかの制御によって適宜処理が行われる。
【0180】
次に、本実施形態のメダル発射装置8における、メダルMの発射処理の流れを詳細に説明する。
【0181】
まず、通常ゲームのときはメダル発射装置8を使用しないので、サテライトユニット200のCPU201は、ロック機構881を制御して第1操作台部86をロックして、メダル発射装置8が左右に揺動しないようにしている。また、ローラ駆動モータ823及びメダル供給モータ812の動作を停止させておく。プレーヤは通常ゲームの間、メダル投入部12からメダルMを投入して、メダルプッシャゲーム等のメダルゲームを行う。なお、通常ゲームのとき、表示部20は基準位置(デフォルトの位置)にある。
【0182】
通常ゲームのメダルゲームにおいて、チャッカ入賞やスロット成立等、予め定められた条件を満たしたことをCPU201が検出すると、射撃フラグがセットされる。メインユニット100とサテライトユニット200では、ループ処理の途中で現在のゲームモードをフラグ判定しており、この射撃フラグが検出されると、通常ゲームから射撃ゲームにゲームモードが変更される。また、射撃フラグがセットされるとき、CPU201は、今回の射撃ゲームにおいて発射できるメダルMの最大数を決定する。
【0183】
例えば、所定のチャッカに入賞すると、表示部20においてスロットゲームが実行され、成立したスロット内容に応じて、発射できるメダルMの数が最大30個などと決定される。このように、通常ゲームと射撃ゲームが連動し、表示部20で実行されるゲームの結果に応じて発射できるメダルMの数が決定されるようになっている。
【0184】
射撃ゲームが開始されると、CPU201はローラ駆動モータ823を駆動制御して、回転ローラ822の回転駆動を開始する。また、駆動モータ214を駆動制御して、表示部20を下方に移動させる。さらに、発射ボタン842に埋め込まれた発光素子844を点滅等させるとともに、スピーカ26から射撃ゲーム用のBGMを流す等の演出を制御し、メダル発射装置8を用いる射撃ゲームが開始されることをプレーヤに認識させる。また、このとき、CPU201は、ゲームの進行状況に応じて発生するイベントに基づいて発射速度パラメータを決定し、この発射速度パラメータに従ってメダル付勢手段82でメダルに与える滑走力を調整し、メダル発射装置8から発射されるメダルの発射速度を制御する。
【0185】
このメダル発射速度制御処理の詳細は、次のとおりである。まず、通常ゲームから射撃ゲームにゲームモードが変更されたとき、CPU201はゲームの進行状況に応じてイベントを決定する。ここでは、例えば、遊戯者に狙わせるターゲットを決定する。そして、CPU201は、メモリ202の設定テーブル825を参照してローラ駆動モータ823の回転数を読み出し、この回転数でローラ駆動モータ823の回転駆動を開始する。表示部20等で演出等をしている間にローラ駆動モータ823の回転数が上がっていき、演出が終わる頃には、先に読み出された回転数でローラ駆動モータ823が等速回転するようになる。
【0186】
その後、CPU201の制御によって、支持手段88のロック機構881のロックが解除され、操作台80を上下左右に操作可能とするとともに、CPU201は、トリガセンサの操作信号の受付を開始して、メダル発射装置8からメダルMを発射可能な状態にする。こうして、遊戯者からメダル発射の指示入力があれば即座に所定の発射速度でメダルを発射できるように準備される。
【0187】
その後の射撃ゲームでは、プレーヤはレバー23により操作台80を操作して発射レール831の向きを上下左右に揺動させ、メダルMの発射方向を定める。そして、メダルMをターゲットに向けて発射させるべく、発射ボタン842を押下する。
【0188】
このとき、CPU201は、トリガセンサ843から発せされた発射ボタン842の操作信号に応答して、メダル供給モータ812の駆動を開始し、ミニホッパ811の回転円板815を回転させ、メダル供給口814を介してメダル付勢手段82にメダルMを1個供給するよう、ミニホッパ811を作動制御する。そして、メダル付勢手段82の回転ローラ821、822に挟み込まれたメダルMは、回転ローラ821、822の回転力によって付勢され(滑走力が与えられ)、発射レール831を滑走して、メダル発射口833からメダルMが発射される。なお、発射ボタン842が押下され続けている場合は、予め定めた所定の時間毎に、メダルMを連続して発射するよう制御される。
【0189】
サテライトユニット200では、メダル発射装置8のトリガセンサ843から検出信号が供給され、一定時間以内にさらにメダルセンサ837から検出信号が供給された場合に実際に有効なメダルMの射撃があったものと判定する。発射ボタン842を押下してもメダル詰まりなどで実際にメダルMが発射されない場合があるからである。実射撃があったと判断されたら、インターフェース回路203を介してメインユニット100に実射撃があった旨を示すコマンドを通報する。
【0190】
また、CPU201は、メダル発射装置8によるメダルMの発射に連動してメダル搬送手段27を介してメダル発射装置8のメダル供給手段81にメダルMを自動的に補充するよう制御する。このとき、CPU201は、メダルセンサ837からの発射検出信号を受けて、搬送レール272上に設けられた払出先振分ソレノイドを制御して切替フラップ273をメダル発射装置8側(第1の搬送路274)に切り替えた後、サテライト用ホッパ25のモータ212を駆動させる。モータ駆動によりメダルMがメダルガイド271内を下から上へ押し上げられ、搬送レール272を通り、搬送レール272の出口からメダル補充孔876を介してメダル発射装置8のミニホッパ811の貯留部へ所定枚数のメダルMが送られ、メダル補充がなされる。なお、プッシャ部3へ小当たりのメダル払出し処理を行うとき、CPU201は、払出先振分ソレノイドにより切替フラップ273をプッシャ部3側(第2の搬送路275)に切り替えた後、サテライト用ホッパ25を動作させ、プッシャ部3に所定枚数のメダル払出し処理を実行する。
【0191】
その後、予め規定された条件を満たして射撃ゲームのイベントをクリアしたり、制限時間が経過したり、発射可能な最大数のメダルMを発射し尽くしたりすると、CPU201は、トリガセンサ843の操作信号を受け付けないようにし、ローラ駆動モータ823の駆動を停止させるとともに、ロック機構881をロックしてメダル発射装置8が左右に揺動しないようにする。さらに、駆動モータ214を制御して、表示部20を上方に移動させて元の基準位置に復帰させる。こうして、射撃ゲームを終了する。なお、イベントをクリアしたときには、遊戯者にメダルの払出し等を行い、当該イベントのクリアに応じたゲーム画像等を表示部20に表示してもよい。
【0192】
ここで、メインホッパ531に対してメダルMを補充するフローの一例を示す(図37参照)。
【0193】
まず、メインホッパ531に対してメダルMを補充するフローを開始する(ステップ1)。メインホッパ531に対するメダル補充の実施時期は特に限られるものではないが、例えば本実施形態においてはいずれかのサテライト部2においてSJP(スーパージャックポット)、すなわち通常のJP(ジャックポット)よりも払い出し数の多い懸賞が当たった場合に、当該SJP処理に移行する前の段階でこのフローにしたがって実施し、メダルMをあらかじめ補充することとしている(図37参照)。
【0194】
スーパージャックポットチャンスが始まり、補充フローを開始したら、まずはメダル補充数(総打ち出し数)を決定する(ステップ2)。例えば、各サテライト部2におけるメダル発射装置8から回転センタユニット6に向けて打ち出される総メダル数(総打ち出し数)をここでいうメダル補充数として取り扱うことができる。一例として、この場合における各サテライト部2からの総打ち出し数は、前回の補充以降、メインホッパ531からジャックポット部4へと供給されたメダル数と、上述したメダル量センサ531aによって検出ないしは概算したメダル回収量(貯留量)とから決定することができる。
【0195】
メダル補充数を決定したら各サテライト部2からの打ち出し(メダル発射)に移行する。ここでは、打ち出し対象となるサテライト部2のメダル発射装置8からメダル打ち出しを実施するべく、メインユニット100のCPU101からサテライトユニット200のCPU201に対して発射命令が送信される(ステップ3)。なお、本実施形態の場合における打ち出し対象のサテライト部2は、スーパージャックポットチャンスに移行したサテライト部2を除く他のサテライト部2のすべてである。これらサテライト部2は、上述の発射命令を受けて打ち出し(メダル発射)を開始する(ステップ4)。
【0196】
また、メダル発射後には、各サテライト部2のサテライト用ホッパ25におけるメダル残量が一定量以上あるかどうか判断する(ステップ5)。下回った場合には(ステップ5においてNo)、当該サテライト部2におけるメダル残量が少ないと判定してそれ以降の打ち出し(メダル発射)を拒否し、当該サテライト部2における一連の補充フローを終了する(ステップ6)。
【0197】
また、サテライト部2におけるメダル残量が一定以上ある場合には(ステップ5においてYes)、メダルゲーム装置1におけるメダル補充数が、ステップ2において決定したメダル補充数(総打ち出し数)に達したかどうかを判断し、さらにメインホッパ531のメダル残量が一定以上あるかどうか判断する(ステップ7)。総打ち出し数に達し、なおかつメインホッパ531のメダル残量が一定以上ある場合には、すべてのサテライト部2において打ち出しを止めて一連の補充フローを終了する(ステップ8)。一方、メダル補充数に達していなければステップ4にループし、メダル補充数に達するか、当該サテライト部2においてメダル残量が一定値を下回るまで打ち出し(メダル発射)を継続する(図37参照)。
【0198】
このようなメインホッパ531に対するメダルMの補充フローを採用したメダルゲーム装置1によれば、スーパージャックポットチャンスの開始時に上述のような補充フローに基づきメダルMを移動させ、当該メダルゲーム装置1内におけるメダル分布の偏りをなくす処理を実施するから、メインホッパ(メダル回収容器)531における収容枚数が一時的に不足する状態をあらかじめ解消しておくことが可能である。
【0199】
しかも、メダル発射装置8という既存の装置を利用したメダル補充が可能であるため、回収のための装置を別途設ける必要がない。このようないわばメダルの配分調整手法は、サテライト部2の設置数の多い本実施形態のようなメダルゲーム装置1において特に効果的である。また、本実施形態ではスーパージャックポットチャンスに移行したプレーヤに対してその他のプレーヤからの祝福を自動的に演出しつつメダルの配分調整を実施するから、メダルゲーム装置1の全体の雰囲気を盛り上げることができるという意味でも特徴的である。
【0200】
続いて、上述のようなフローに基づくメダル補充の態様について、具体例としての実施例を挙げつつさらに説明を付け加えると以下のとおりである。
【0201】
(実施例1)
メダル打ち出し(メダル発射)の総計枚数は、例えばスーパージャックポットチャンスの当たり枚数(払出し枚数)である。一例としてこれが300枚であるならば、当該スーパージャックポットチャンスに移行したサテライト部2を中心に2席隣までを含む5つのサテライト部2に対してメダル発射を命令する。ここで、各サテライト部2のメダル発射装置8においては常時10〜20枚程度のメダルMが入った状態となっており、サテライト用ホッパ25からメダルMがメダル発射装置8側へと補充される。この際にサテライト用ホッパ25においてメダル供給枚数を計測し、メダル発射装置8側ではこれに応じた枚数のメダルMが打ち出される。また、特に図示はしていないがサテライト用ホッパ25に併設されているセンサ(ニアエンプティセンサ)がゲーム継続に必要となる最低限の枚数のメダルMが残っているかどうかを検出する。ここでは、この検出結果に基づき、サテライト用ホッパ25における残りのメダル枚数が最低限以下となる前にメダル打ち出し(メダル補充)を取り止める(図37のステップ4〜6参照)。センサ(ニアエンプティセンサ)からの検出信号に基づき補充取止めの命令を受けた当該サテライト部2ではメダル発射装置8からのメダル打ち出し(メダル発射)を取り止めるが、他のサテライト部2においてはこのような取止め命令を受けない限りメダル打ち出し(メダル発射)を継続する。一方、回転センタユニット6側の制御部(CPU101)は、各サテライト部2からのメダル打ち出し枚数を把握しておき、例えばこの場合であればメダル打ち出し(メダル発射)の総計枚数がスーパージャックポットチャンスの当たり枚数(払出し枚数)に達するまで補充フローを継続させる。
【0202】
なお、メダル補充フローに基づくメダル補充時、すべてのサテライト部2においてメダル打ち出し(メダル発射)を行うことも可能である。ただし、例えばスーパージャックポットチャンスに移行したプレーヤに対する祝福の演出をもっと長い時間継続して行うという観点からすれば、例えば上述のように2席隣までを含む5つのサテライト部2(当該サテライト部2を抜かせば4つのサテライト部2)等、一部にてメダル打ち出し(メダル発射)を行うことが好ましい。また、このように祝福対象(スーパージャックポットチャンスに移行したプレーヤないしはそのサテライト部2)に近いサテライト部2にてメダル打ち出し(メダル発射)を行うこととすれば、当該祝福対象からもメダル打ち出しの状態が見やすいという効果もある。
【0203】
また、メダル補充時、各サテライト部2におけるメダルMの打ち出し速度は好ましくは一定であり、こうした場合、各メダルMは例えば落下孔506(図3参照)を目がけて打ち出される。つまり、回転センタユニット6のいわば間口を狙って発射されることにより、補充フロー時の打ち出しメダルMの大部分を当該回転センタユニット6内の貯留部(メダル供給装置53のメインホッパ(回収容器)531)にて回収することが可能である。ちなみに、打ち出しメダルMの一部は回転センタユニット6の手前や奥に落下して例えばダムのように窪んでいる部分などに溜まる場合があるがこれは想定範囲内であり、程度に問題に過ぎない。
【0204】
あるいは、メダル補充時に打ち出されたメダルMを上述のように回転センタユニット6内にいったん貯留しておくのではなく、当該回転センタユニット6の開口部分(例えば上ゲート部47における上ゲート471と取付台座423との間の開口部など)をあらかじめ塞いでおき、各サテライト部2からの打ち出しメダルMをダム部分(例えば下ゲートプッシャ463と下ゲート461とで形成されるメダル貯留部分)に直接溜まるようにする方式としてもよい(図14等参照)。こうした場合、その後の下ゲート461等の動作により貯留したメダルMを一度に払い出すことができる。また、この際には下ゲート部46、上ゲート部47を開いた状態(図14にて想像線で示すように倒れた状態)としておき、当該回転センタユニット6の上部などにあるメダルMが下流側(正面側)へと流れるようにしてもよい。例えば本実施形態の場合であれば、下流側(正面側)へと流れるメダルMはスーパージャックポットチャンスに移行したプレーヤのサテライト部2に向けて流れ落ちることになる。
【0205】
(実施例2)
回転センタユニット6のメダル供給装置53のメインホッパ(回収容器)531内におけるメダル量センサ531aを複数個とし、メダル貯留枚数のレベル(多い、適量、少ないといった数段階のレベル)を判定できるようにしておくことで、メダル補充フローに基づくメダル補充時、より細かな制御を行うことが可能となる。例えば、上述の実施例1ではメダル打ち出し(メダル発射)の総計枚数をスーパージャックポットチャンスの当たり枚数(払出し枚数)としたが、メダル補充開始時にメインホッパ531内のメダル数が少なすぎるようであれば、各サテライト部2からのメダル打ち出し(メダル発射)の総計枚数(メダル補充数)をこれより多くすることもできる。つまり、回転センタユニット6における貯留メダル数が少ない場合には、スーパージャックポットチャンスの当たり枚数(払出し枚数)を超えて余分にメダルMを打ち出してもらえるように制御し、これにより、メダル量センサ531aが適量となったことを検出するまでメダル補充を行うことが可能となる。また、上述のようにメダル量センサ531aを複数とした場合には、スーパージャックポットチャンスの当たり枚数(払出し枚数)に応じて数段階のレベルにてメダルMを貯留しておくことが可能であるから、メダルゲーム装置1内のメダル状況に応じた最適なレベルまでメダル補充を継続することができる。あるいは、これとは逆に、回転センタユニット6のメインホッパ531内において払出しに十分なメダルMが既に貯められている状況にあれば、各サテライト部2からのメダル打ち出し(メダル発射)の時間を短くする等により、メダル補充の総計枚数をスーパージャックポットチャンスの当たり枚数(払出し枚数)より少なくして調整することができる。
【0206】
(実施例3)
メインホッパ531内のメダル数が少なすぎる場合に、当該メインホッパ531におけるメダル補充の意味合いで上記フローに基づくメダル補充を実施する場合には、例えばメダルゲーム装置1の電源投入時、全サテライト部2から回転センタユニット6に向けてメダル打ち出し(メダル発射)を実施してもよい。つまり、ゲームの最中だけでなく、ゲームプレイの前段階(準備段階)においても上述のメダル補充フローを利用してメダルMの貯留状態を最適化することが可能である。
【0207】
(実施例4)
上述の実施例1では隣接する5つのサテライト部2(当該サテライト部2を抜かせば4つのサテライト部2)においてメダル補充フローに基づくメダル打ち出し(メダル発射)を行うこととしたが、これ以外としては、例えば各サテライト部2の各メダル発射装置8の同期をとってメダルMを打ち出したり、各サテライト部2を制御してあたかもウェーブが描かれるように打ち出したり、さらには打ち出しの速度を制御してあたかも自動噴水のようにリズムよく打ち出したりすることもできる。
【0208】
(実施例5)
回転センタユニット6におけるメダル受け皿51と、その周囲を取り囲むように配置される各サテライト部2との間には環状の隙間が形成されている(図3参照)。サテライト2の設置時、横方向から差し入れるようにして回転センタユニット6に近接させる際、お互いに当接して損傷するのを回避するためにこの隙間は有効である。ただし、 ここまで説明したようなメダル補充フローに基づくメダル打ち出し(メダル発射)を実施すると、打ち出されたメダルMがイレギュラーに跳ねて当該隙間から落下する可能性がある。この点、このような可能性のあるメダルMをもメダル受け皿51へと導いて回収するべく、当該メダル受け皿51へと導く落下防止部28を設けておくことが好ましい。例えば本実施例では、メダル受け皿51の外縁に僅かに覆い被さる形状の突起を周状に設けている(図3、図38参照)。また、この落下防止部28の内周側に例えばゴム製のフラップ部281を設け、当該落下防止部28とメダル受け皿51の表面との隙間をより小さくしてメダルMが飛び出ないようにすることも好ましい(図38参照)。
【0209】
(実施例6)
ジャックポット部4において、下ゲート461および上ゲート471を前方へ倒した状態(開門した状態)としておく(図14等参照)。このように、ジャックポット部4を引っ掛かりのない滑り台のような状態として、メダル補充フローに基づくメダルMの補充を実施する。下ゲート部46や上ゲート部47を含むメダル通路を目がけてメダル打ち出し(メダル発射)を実施することにより、当該打ち出されたメダルMの多くが、スーパージャックポットチャンスに移行したサテライト部2へ向かって当該メダル通路を流れ落ちる。このようにメダルMが当該プレーヤの眼前に直接的に次々と集められる演出は興趣性の高いものとなる。これらメダルMは、例えばカップ状ユニット17に一時的に貯留した後、当該サテライト部2に向けて一度に払い出される(図3等参照)。
【0210】
ここまで実施例を挙げてメダル補充の態様についてさらに説明を付け加えたが、あくまでもこれらはメダルゲーム装置1の好適な実施の一例に過ぎない。例えば、上述したメダル補充フローでは(図37参照)、打ち出し開始後(ステップ4)、各サテライト部2において当該サテライト部2におけるメダル残量が一定値を下回っているかどうかのみ判断することとしており(ステップ5)、これは具体的にはメダル残量が一定量以下となったかどうかのみ判断するいわゆるニアエンプティセンサのようなもので足りる。これに対し、メダル残量を具体的に把握できるセンサを利用することとすれば、各サテライト部2が打ち出し(メダル発射)ができる状況にあるかどうかを当該サテライト部2において判断することも可能である。こうした場合には、スーパージャックポットチャンスへの移行時に各サテライト部2が打ち出し可能かどうかを自ら判断していわば自己管理を行うことが可能となる。
【0211】
また、メインホッパ(メダル回収容器)531側のセンサを複数とすることも好ましい。複数のセンサによれば、メダルの貯留枚数のレベル(例えば適量範囲内にあるか、それよりも少ないか、等)を判定することが可能となる。例えば、貯留枚数が一定レベルに足りないときにはエラー表示して係員らを呼ぶような対処を実施している場合であれば、仮に各サテライト部2からの打ち出し(メダル発射)数が足らないとしても、メインホッパ531の貯留枚数のレベルが一定レベル以上あればエラー表示をしないという取り扱いが可能となる。
【0212】
なお、上述した実施形態においては、回転センタユニット6の周囲に複数(例えば10個)のサテライト部2を配置したゲーム装置を例示して説明したが、本発明の適用対象となるゲーム装置1はこのようにサテライト部2が複数の場合に限らない。すなわち、キャラクタ等の種々のギミックが配されたユニット(センタユニット)に対し、単一の遊戯スペース(サテライト部)が配置されているような例えばプレーヤが1人で興じることができるゲーム装置1に対しても本発明を適用することが可能である。要は、射撃ゲームのターゲットを備えたユニット(センタユニット)と、プレーヤが遊戯するためのサテライト部2とを有しているゲーム装置1であればサテライト部2の個数は問わない。
【産業上の利用可能性】
【0213】
以上説明した通り、本発明によるメダルゲーム装置1は、特定のサテライト部2に多数枚のメダルMが払い出された状況下でも装置内においてメダルMを効果的に循環させ、次なる払い出し用のメダルMを準備しておくことができるので、アーケードゲームとしてのメダルゲーム機や、かかる装置を映像でシミュレート(模擬)したゲームプログラムとして家庭用のゲーム等にも広く利用できる。また、本実施形態で説明したメダルMは射撃ゲームにて用いられる模擬弾の一例に過ぎず、このほか、金属球や硬質玉、パチンコ、いわゆるBB弾などといった種々の模擬弾が利用されているゲーム装置においても本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0214】
【図1】本発明にかかるメダルゲーム装置の外観の一例を示す斜視図である。
【図2】メダルゲーム装置の外観の一例を示す正面図である。
【図3】メダルゲーム装置の内部構造を示す断面図である。
【図4】メダルゲーム装置の機能上の構成を示す概略ブロック図である。
【図5】プッシャ部及び表示部(移動前)周辺の斜視図である。
【図6】プッシャ部及び表示部(移動後)周辺の斜視図である。
【図7】プッシャ部やジャックポット部の各ターゲットにおけるメダル検出のための装置の構造例を概略的に示す図である。
【図8】メダルの検出信号と検出方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】メダル発射装置のメダル発射口側から見た斜視図である。
【図10】メダル発射装置の手前(プレーヤ側)から見た斜視図である。
【図11】メダル発射装置の右側面半透視図である。
【図12】メダル発射装置のシステムブロック図の概略である。
【図13】設定テーブルのテーブル構成の一例である。
【図14】ジャックポット部におけるメダル貯留および払出しのための機構の一例を示す側面からの図である。
【図15】大ターゲットの入賞口やチャッカ等の構造を示す図である。
【図16】大ターゲットの阻害部を構成するカム等の構造を示す図である。
【図17】ジャックポット部に対しメダルを供給するための機構、およびメダル供給路を切り換えるための機構を示す平面図である。
【図18】ジャックポット部におけるメダル供給路を切り換えるための機構を示す正面図である。
【図19】ターンテーブル部の構造の一例を示す斜視図である。
【図20】メインユニットにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】メインユニットにおけるジャックポット処理の一例を示すフローチャートである。
【図22】サテライトユニットにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図23】通常ゲーム処理の一例を示すフローチャートである。
【図24】本実施形態にて説明したボス戦における処理の一例を示すフローチャートである。
【図25】サテライトユニットにおけるジャックポット処理の一例を示すフローチャートである。
【図26】メダル検出のための装置を概略的に示す(A)正面図と(B)平面図である。
【図27】メダル発射装置から発射されたメダルの軌跡を示す図である。
【図28】天井プロジェクタチャッカ装置を構成する投影ユニットおよびこれを昇降させるための機構を示す斜視図である。
【図29】投影ユニットおよびこれを昇降させるための機構等を示す側面図であって、投影ユニットが初期位置にある状態を示す図である。
【図30】投影ユニットおよびこれを昇降させるための機構等を示す側面図であって、投影ユニットが降下した状態を示す図である。
【図31】投影ユニットおよびこれを支持する支持アーム等の構成を示す斜視図である。
【図32】投影ユニットおよびこれを支持する支持アーム等の背面の構成を示す斜視図である。
【図33】投影ユニット、的板体(投影ユニット)等の構成を示す斜視図である。
【図34】ターゲットメカにおける開閉機構、開閉駆動装置等の構成を示す側面図である。
【図35】ターゲットメカにおける開閉機構等の構成をより詳細に示す斜視図である。
【図36】ターゲットメカにおける開閉機構等の構成をより詳細に示す斜視図であり、開口部が開いた状態を示すものである。
【図37】メインホッパに対しメダルを補充するメダル配分調整手法の流れを示すフローチャートである。
【図38】メダル受け皿の外縁に僅かに覆い被さるように形成された落下防止部およびゴム製のフラップ部の一例を拡大して示す断面図である。
【図39】投影ユニットにおけるルーレットの回転映像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0215】
1…メダルゲーム装置(ゲーム装置)、2…サテライト部、3…プッシャ部、4…ジャックポット部、5…ターンテーブル部、6…回転センタユニット(センタユニット)、8…メダル発射装置(模擬弾発射装置)、10…コンソールパネル、12…メダル投入部、14…メダル送り機構、17…カップ状ユニット、20…表示部、21…払出し口、22…受け皿、23…レバー、25…サテライト用ホッパ、25a…メダル量センサ(模擬弾量センサ)、26…スピーカ、27…メダル搬送手段(模擬弾搬送手段)、28…落下防止部、31…筒状体、32…制御棒、33,34…開口部、35…チャッカ、36…プッシャ台、37…メダル台、38…メダル回収部、39…ガイド平板、41…移動ターゲット(ターゲット)、42…小ターゲット(ターゲット)、43…大ターゲット(ターゲット)、44…阻害部、45…チャッカ、46…下ゲート部、47…上ゲート部、48…切換機構、49…メダル供給路、51…メダル受け皿(受け皿)、52…キャスタ、53…メダル供給装置、54…回転板、55…基台、80…操作台、81…メダル供給手段、82…メダル付勢手段、83…メダル射出手段、84…操作手段、85…台座、86…第1操作台部、87…第2操作台部、88…支持手段、89…メダル発射駆動手段、91…投影ユニット(的板体)、92…プロジェクタ装置、93…反射板、94…昇降機構、100…メインユニット、101…CPU(払出し制御手段)、102…メモリ、103…タイマ、104,105,106,108…インターフェース回路、107…音源回路、110…アンプ、200…サテライトユニット、201…CPU(発射制御手段)、202…メモリ、203,204,206,208,209…インターフェース回路、205…音源回路、207…ビデオ表示回路、211…アンプ、212…モータ、213…カウントセンサ、214…モータ、214…駆動モータ、271…メダルガイド、272…搬送レール、273…切替フラップ、274…第1の搬送路、275…第2の搬送路、276…メダル受け皿、281…フラップ部、300…ターゲットユニット、301…センサ、302…ボード、303…冷陰極管、304…発光素子、400…ジャックポットユニット、401,402…モータ、403…ウェーブセンサ、404…モータ、405…カウントセンサ、406…フルセンサ、411,421…支持棒、422…回転シャフト、423…取付台座、441…モータ、442…カム、443…カムフォロワ、444…支点、445…支持板、451…入賞口、452…センサ、453…誘導路、461…下ゲート、462…軸、462…上ゲート、463…下ゲートプッシャ、471…上ゲート、472…軸、473…上ゲートプッシャ、480…傾斜路、481…ガイドシャフト、482a…メダル導入部、482…レール、483…スロープ、483a…斜面、484…モータ、485…メダル流路、486…軸受、487…回転板、487a…凸部、488…係止片、489…センサ、500…ターンテーブルユニット、501…モータ、502…ジャックポットセンサ、503…位置センサ、505,507…傾斜路、506,508…落下孔、509…フレーム、513…樋、…底部、531…メインホッパ(回収容器)、531a…メダル量センサ(模擬弾量センサ)、532…メダルガイド、534…メダル出口、600…メダル回収ユニット、700…照明ユニット、800…メンテナンスユニット、801,803…回転中心軸、811…ミニホッパ、812…メダル供給モータ、813…メダルガイド、814…メダル供給口、815…回転円板、821…回転ローラ、821a…外周部、822…回転ローラ、823…ローラ駆動モータ、825…設定テーブル、826…イベント、827…回転数、831…発射レール、832…入射端、833…メダル発射口、835…下面、836…上面、837…メダルセンサ、842…発射ボタン、843…トリガセンサ、844…発光素子、861…筐体、862…側壁、863,864…カイド孔、871…筐体、872…側面、873,874…爪、875…上面、876…メダル補充孔、881…ロック機構、891,892…軌跡、900…インターフェースユニット、911…ターゲットメカ(ターゲット)、912…開口部、913…開閉機構、941…モータ、943…スライダ、944…支持アーム、944a…支持片、944b…突起、945,946…シャフト、947…スライドレール、948…ガイド、948a…傾斜部、949…緩衝器、950…ベース板、950a…支持板、951…円基板、952…回転軸、953…大プーリ、954…伝達ベルト、955…円板駆動モータ(移動手段、回転駆動源)、956…小プーリ、957…球ベアリング、958…ロック孔、959…係止片、960…ソレノイド、961…センサ片、962…第1のセンサ、963…第2のセンサ、964…環状基板、965…レバー、965a…支軸、965b…フック掛け、965p…ピン、966…レバー、966a…支軸、966b…フック掛け、966p…ピン、967…上シャッタ、968…下シャッタ、969…引張コイルばね(付勢手段)、970…開閉駆動装置、971…押出し部材、971a…案内用の長孔、971b…案内用の長孔、971c…被駆動用の長孔、972…ガイドピン、973…カム部材、974…チャッカモータ(駆動源)、975…メダル受け、976…センサボックス(センサ部)、976a…開口端、977…位置検出センサ、978…LED(発光手段)、979…ストッパ、Ka…ベース筺体、Kb…コンソール筺体、Kc…上部筺体、Kd…仕切り板、M…メダル(模擬弾)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射撃ゲームのターゲットを備えたセンタユニットと、プレーヤが遊戯するためのサテライト部とを有しているゲーム装置において、
プレーヤの操作に応じて模擬弾を前記ターゲットに向けて発射する模擬弾発射装置と、
複数の開口部を有するともに移動可能に形成されている前記ターゲットとしての的板体と、
該的板体を移動させる移動手段と、
前記開口部が形成する前記模擬弾の移動経路の後方に配置され、該模擬弾が当該開口部に入って通過したことを検出するセンサ部と、
を有するゲーム装置。
【請求項2】
前記複数の開口部が円周状に配置されている請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記開口部に、当該開口部分を開口状態と閉口状態とに切り替えるための開閉機構が設けられている請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記的板体の少なくとも一部が、当該的板体の後方の照明を透過する透光部になっている請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記的板体を回転させるための回転駆動源を備えている請求項1から4のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記開閉機構は、支軸を中心に揺動運動する一対のレバーと、これら一対のレバーを一の方向に付勢する付勢手段と、前記一対のレバーに端部に当接して揺動させるように往復運動をする押出し部材と、該押出し部材を往復運動させる駆動源とを備えたものである請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記回転可能な的板体にはロック孔が形成されており、さらに当該ロック孔に係合して前記的板体をロックさせる係止片を備えている請求項1から6のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記模擬弾が前記開口部に入って通過したことを検出するセンサ部は、複数の開口部のそれぞれに対応して設けられている請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記模擬弾が前記開口部に入って通過したことを検出するセンサ部は、当該開口部が形成する前記模擬弾の移動経路の後方に一つのみが配置されているものである請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記模擬弾が前記開口部に入って通過した場合に発光する発光手段が設けられている請求項1から9のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記開口部が形成する前記模擬弾の移動経路の後端部は、当該模擬弾を落下させて回収するための開口端となっている請求項1から10のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記的板体を当該ゲーム装置の天井部に収容し、所定時に降下させてプレーヤの前方に位置させるための昇降装置を備えている請求項1から11のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記昇降装置は、前記的板体の一部と連動するスライダと、前記的板体の他の一部を案内する傾斜部付きのガイドとを備えており、当該的板体を降下させながら斜めの状態にしてプレーヤの前方に位置させるものである請求項12に記載のゲーム装置。
【請求項14】
前記的板体を当該ゲーム装置の床部に収容し、所定時に上昇させてプレーヤの前方に位置させるための昇降装置を備えている請求項1から11のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項15】
前記的板体の少なくとも一部が、その表面に像が投影される投影ユニットになっている請求項1から14のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項16】
前記投影ユニットの表面に所定の映像を投影するためのプロジェクタ装置をさらに備えている請求項15に記載のゲーム装置。
【請求項17】
前記プロジェクタ装置によって投影される映像を反射して前記投影ユニットに投影させる反射板を備えている請求項16に記載のゲーム装置。
【請求項18】
前記投影ユニットは、一部がドーナツ状に開口し、当該開口部分にモニタを備えた構造となっている請求項15に記載のゲーム装置。
【請求項19】
前記投影ユニットの表面に映し出される映像は、前記的板体に形成された複数の開口部の動きに同期するよう制御されているものである請求項15から18のいずれか1項に記載のゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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