説明

メダルターミナル装置

【課題】メダルを大量に預けることに優越感を与え、店舗への来店を促して各種のメダルゲームの利用を促進する。
【解決手段】装置利用時にユーザの識別情報を入力する手段と、入力した識別情報に基づき、当該識別情報とメダル預かり数と前記ユーザの所有するアイテムの情報とを対応付けて登録したデータベースを参照する手段と、前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数に満たない場合に、超過しているメダル預かり数の範囲内でアイテムの購入を受け付けて前記データベースに登録する手段と、前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数を超えている場合に、アイテムの売却もしくはメダルの補充を選択させる手段と、デモ表示時に、前記データベースを参照し、各ユーザの保持するアイテムを画面表示する手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗に預けられたメダルゲーム用のメダルの管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯施設(アミューズメント施設)等に設置される業務用ゲーム装置として、メダルの投入によりゲームプレイが可能となり、ゲームの進展に応じてメダルが消費あるいは払い出されるタイプのメダルゲームを提供するメダルゲーム装置の人気は非常に根強い。
【0003】
現在の日本国内においては、メダルを現金化する等によりメダルゲームが実質的な賭博行為となることを防止するため、店外へのメダルの持ち出しが法的に禁じられている。そのため、各店舗はゲームを終了して店外に出る時点で、余ったメダルを所定の期間にわたり預かることとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−200345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、ゲームを終了して店外に出る時点で余ったメダルはメダル預払装置に預け入れ、次回の来店時にメダル預払装置から払い出しを受ける。ユーザの特定は預け払い時にICカードをメダル預払装置にかざすことで、ICカードに記録された識別情報を読み出すことで行われる。
【0006】
このように、従来のメダル預払装置は、単にメダルを預かり、預かったメダルを後に払い出すだけであったため、それ自体では来店およびメダルゲーム利用を促す効果は存在しなかった。
【0007】
この点につき、特許文献1には、預けたメダルを、生命を持つ「樹木」のキャラクタに見立て、時間の経過とともに「メダルの実」を実らせることにより、タイミングよく来店した場合にはメダルの実を収穫できるようにすることにより、頻繁に来店を促す技術が開示されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示される技術は、それ自体がメダルゲームとしての性質を持つものであり、他のメダルゲームの利用を促進させるという本来の目的を逸脱し、「メダルの実」の収穫を主目的とした利用がなされる危惧がある。
【0009】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、メダルを大量に預けることに優越感を与え、店舗への来店を促して各種のメダルゲームの利用を促進することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、装置利用時にユーザの識別情報を入力する手段と、入力した識別情報に基づき、当該識別情報とメダル預かり数と前記ユーザの所有するアイテムの情報とを対応付けて登録したデータベースを参照する手段と、前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数に満たない場合に、超過しているメダル預かり数の範囲内でアイテムの購入を受け付けて前記データベースに登録する手段と、前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数を超えている場合に、アイテムの売却もしくはメダルの補充を選択させる手段と、デモ表示時に、前記データベースを参照し、各ユーザの保持するアイテムを画面表示する手段とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明のメダルターミナル装置にあっては、メダルを大量に預けることに優越感を与え、店舗への来店を促して各種のメダルゲームの利用を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図2】メインサーバおよび店舗サーバの構成例を示す図である。
【図3】メダルゲーム装置の構成例を示す図である。
【図4】メダル預払装置の構成例を示す図である。
【図5】メダル貸出装置の構成例を示す図である。
【図6】メダルターミナル装置の構成例を示す図である。
【図7】携帯端末の構成例を示す図である。
【図8】メインサーバおよび店舗サーバのユーザデータベースのデータ構造例を示す図である。
【図9】実施形態の処理例を示すフローチャート(その1)である。
【図10】ユーザ用の画面の例を示す図(その1)である。
【図11】ユーザ用の画面の例を示す図(その2)である。
【図12】ユーザ用の画面の他の例を示す図(その1)である。
【図13】ユーザ用の画面の他の例を示す図(その2)である。
【図14】実施形態の処理例を示すフローチャート(その2)である。
【図15A】携帯端末との連携の処理例を示すシーケンス図(その1)である。
【図15B】携帯端末との連携の処理例を示すシーケンス図(その2)である。
【図16】携帯端末の画面例を示す図である。
【図17A】携帯端末との連携の他の処理例を示すシーケンス図(その1)である。
【図17B】携帯端末との連携の他の処理例を示すシーケンス図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0014】
<構成>
図1は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0015】
図1において、メインサーバ1はインターネットあるいはプライベートネットワーク等のネットワーク2に接続され、ゲームセンター等の店舗3A、3B、・・の店舗サーバ31はネットワーク2を介してメインサーバ1に接続可能となっている。メインサーバ1は複数の店舗3A、3B、・・の情報を管理し、店舗サーバ31は各店舗3A、3B、・・内でプレイヤ(ユーザ)が直接に操作するプレイヤ利用店舗装置32の情報を店舗毎に管理する機能を有している。
【0016】
プレイヤ利用店舗装置32として、メダルの投入によりゲームプレイが可能となってゲームの進展に応じてメダルが消費あるいは払い出されるメダルゲーム装置33と、手持ちのメダルを預かりあるいは払い出すメダル預払装置34と、紙幣もしくはコイン(硬貨)の投入によりメダルを払い出すメダル貸出装置35と、メダル預かり数の範囲内でのアイテムの購入およびアイテムの表示等を行うメダルターミナル装置36とが設けられている。メダルゲーム装置33、メダル預払装置34、メダル貸出装置35およびメダルターミナル装置36は原則として店舗サーバ31に接続されるが、メダル貸出装置35については法規制(紙幣を扱う装置は独立させる必要)の関係で店舗サーバ31と接続されないスタンドアロンの状態となることもある。
【0017】
また、ネットワーク2には携帯電話ネットワーク等の移動無線ネットワーク4が接続され、メインサーバ1とユーザ(プレイヤ)の所持する携帯端末5との間で通信が行えるようになっている。なお、メダルゲーム装置33、メダルターミナル装置36と携帯端末5とがネットワークを介さずとも、Wi−Fi通信等を用いて直接的に通信してもよい。
【0018】
図2はメインサーバ1および店舗サーバ31の構成例を示す図である。
【0019】
図2において、メインサーバ1および店舗サーバ31は、システムバス1001に接続されたCPU(Central Processing Unit)1002、ROM(Read Only Memory)1003、RAM(Random Access Memory)1004、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)1005、I/F(Interface)1006と、I/F1006に接続された、キーボード、マウス、モニタ、CD/DVD(Compact Disk/Digital Versatile Disk)ドライブ等のI/O(Input/Output Device)1007、HDD(Hard Disk Drive)1008、NIC(Network Interface Card)1009等を備えている。Mはプログラムもしくはデータが格納されたCD/DVD等のメディア(記録媒体)である。
【0020】
図3はメダルゲーム装置33の構成例を示す図である。
【0021】
図3において、メダルゲーム装置33は、主たる制御動作を行うCPU3301と、実行中のプログラムおよびデータを保持するRAM等のシステムメモリ3302と、制御プログラムおよび各種データを保持するROM、HDD、フラッシュメモリ、CD/DVDドライブ等の記憶装置3303と、起動プログラムを保持するブートROM3304と、ペリフェラルデバイスとのインタフェースを行うペリフェラルI/F3305とを備え、これらはシステムバスの調停を行うバスアービタ3310に接続されている。ペリフェラルデバイスとしては、ユーザの指の接触により操作指示を受け付けるタッチパネル3306(タッチパネル以外の操作部とすることも可)と、ユーザを特定するためのカードを受け付けるとともに指紋、パスワード等の個人認証情報を入力するカード/個人認証情報入力部3307と、メダルの投入を検出するメダル投入検出部3308と、メダルを払い出すメダル支払部3309とが設けられている。
【0022】
また、バスアービタ3310には、グラフィックメモリ3312を用いてポリゴンを使用した3次元グラフィックスの描画処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)3311が接続され、このGPU3311には表示用のモニタ3313が接続されている。また、バスアービタ3310には、オーディオメモリ3315を用いて音声出力を行うオーディオプロセッサ3314が接続され、このオーディオプロセッサ3314には音声出力用のスピーカ3316が接続されている。更に、バスアービタ3310には通信I/F3317が接続され、この通信I/F3317の他端はネットワーク2に接続されている。なお、メダルゲーム装置33として、モニタ以外にもメダルプッシャの往復や、ルーレット盤回転、サイコロ吹き上げ等の機構を駆動する駆動部3318をさらに有するものでもよい。
【0023】
図4はメダル預払装置34の構成例を示す図である。
【0024】
図4において、メダル預払装置34は、主たる制御動作を行う制御部(CPU)341と、ユーザに対し操作についての指示等を表示する表示部342と、ユーザが操作するボタン、タッチパネル等の操作部343と、ユーザを特定するためのカードを受け付けるカード入力部344と、指紋、パスワード等の個人認証情報を入力する個人認証情報入力部345と、新規にカードを発行するカード発行部346とを備えている。また、メダル預払装置34は、メダルを受け入れるメダル預入部347と、メダルを払い出すメダル支払部348と、店舗サーバ31と通信するための通信I/F349とを備え、店舗サーバ31に接続されている。
【0025】
図5はメダル貸出装置35の構成例を示す図である。
【0026】
図5において、メダル貸出装置35は、主たる制御動作を行う制御部(CPU)351と、ユーザに対し操作についての指示等を表示する表示部352と、ユーザが操作するボタン、タッチパネル等の操作部353と、紙幣もしくはコインの投入を検出する紙幣・コイン検出部354と、ユーザを特定するためのカードを受け付けるカード入力部355と、指紋、パスワード等の個人認証情報を入力する個人認証情報入力部356と、新規にカードを発行するカード発行部357とを備えている。また、メダル貸出装置35は、メダルを払い出すメダル支払部358と、店舗サーバ31と通信するための通信I/F359とを備え、店舗サーバ31に接続されている。メダル貸出装置35がスタンドアロンで用いられる場合、通信I/F359は不要となる。
【0027】
図6はメダルターミナル装置36の構成例を示す図である。
【0028】
図6において、メダルターミナル装置36は、主たる制御動作を行う制御部(CPU)361と、ユーザに対し操作についての指示や後述するアイテム等を表示する大型の表示部362と、ユーザが操作するボタン、タッチパネル等の操作部363と、ユーザを特定するためのカードを受け付けるカード入力部364と、指紋、パスワード等の個人認証情報を入力する個人認証情報入力部365と、新規にカードを発行するカード発行部366とを備えている。また、メダルターミナル装置36は、メダルを受け入れるメダル預入部367と、メダルを払い出すメダル支払部368と、店舗サーバ31と通信するための通信I/F369とを備え、店舗サーバ31に接続されている。メダルの預け入れ機能を設けない場合はメダル預入部367は不要となりメダルの払い出し機能を設けない場合はメダル支払部368は不要となる。なお、メダルの預け払いを行わない場合は個人認証情報入力部365による個人認証情報の入力およびその後の個人認証を省略することができる。また、カード発行機能を設けない場合は、カード発行部366は不要となる。
【0029】
図7は携帯端末5の構成例を示す図である。携帯端末5には、携帯電話をはじめとして、PC(Personal Computer)や家庭用ゲーム機等の情報処理機能を有する機器が含まれる。
【0030】
図7において、携帯端末5は、全体的な制御を行うCPU等の制御部51と、無線信号を送信する送信処理部53および無線信号を受信する受信処理部54を有する通信処理部52と、アンテナ55とを備えている。
【0031】
また、携帯端末5は、液晶ディスプレイ等の表示部56と、ユーザにより操作されるテンキー、タッチパネル等の操作部57と、通話のためのスピーカ58およびマイク59とを備えている。
【0032】
図8はメインサーバ1および店舗サーバ31のユーザデータベースのデータ構造例を示す図である。
【0033】
図8(a)はメインサーバ1のユーザデータベースのデータ構造例を示しており、「ユーザID」「店舗ID」「個人認証情報」「携帯ユーザID」「携帯固有識別情報」「メダル預かり数」「預かり日時」「変換対象メダル数」「ポイント対抽選結果メダル数情報」等の項目を有している。
【0034】
「ユーザID」は、ユーザを特定する識別情報である。「ユーザID」はシステム全体でユニークな値である場合と、店舗(3A、3B、・・)単位でユニークな値である場合とがある。「店舗ID」は、店舗を特定する識別情報である。「個人認証情報」は、指紋特徴情報やパスワード等の正当なユーザであるか否かを確認するために用いられる情報である。「携帯ユーザID」は、当該ユーザの携帯電話の宛先を特定する情報である。「携帯固有識別情報」は、当該ユーザの携帯電話の機器固有の情報である。
【0035】
「メダル預かり数」は、当該ユーザから預かり中のメダル数を示す情報である。「預かり日時」は、当該ユーザからメダルを預かった最終日時を示す情報である。「変換対象メダル数」は、ユーザの指示により「ポイント」への変換対象となったメダル数である。
【0036】
「ポイント対抽選結果メダル数情報」は、携帯端末5でのゲームプレイを可能とする数値情報であり、ユーザからの指示で所定のメダル数から変換したポイントの各1ポイントと、その1ポイントについてのメダル数を増減させる抽選結果(ポイントへの変換を行う際にほぼ同時に行われるメダル数を増減させる抽選結果)を対応付けた情報である。各1ポイントそれぞれについてメダル数の抽選結果を対応付けてもよいし、抽選結果が「0」となる場合を省略して、抽選結果が変化するポイント範囲毎に抽選結果の増減値を対応付けてもよいし、先頭ポイントから抽選結果が変化するポイントまでの抽選結果の増減値の総和を対応付けてもよい。
【0037】
図8(b)は店舗サーバ31のユーザデータベースのデータ構造例を示しており、「ユーザID」「メダル預かり数」「預かり日時」「払い出し日時」「アイテム情報」「ランク」「変換対象メダル数」「ポイント対抽選結果メダル数情報」「支払要請待機フラグ」等の項目を有している。「ユーザID」「メダル預かり数」「預かり日時」「変換対象メダル数」「ポイント対抽選結果メダル数情報」は上述したものと同様である。「払い出し日時」は、当該ユーザがメダルを引き出した最終日時を示す情報である。
【0038】
「アイテム情報」は、当該ユーザが購入あるいはゲームプレイで取得したアイテムを特定する情報である。より具体的には、アイテムの種類、アイテムの状態(生き物のアイテムであれば成長度合、エサのアイテムであれば消費度合等)を含む。アイテムの種類や状態に応じて表示用画像が対応付けられているとともに、対応するメダル数が対応付けられている。
【0039】
購入可能なアイテムについては、ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で登録されているメダル預かり数に満たない場合に、超過しているメダル預かり数の範囲内で自由に購入することができる。また、アイテムはメダルゲームの遊戯によっても取得することができる。例えば、各メダルゲーム装置でICカードをかざして個人認証することでユーザが特定され、そのユーザがメダルゲームを行い、メダルゲームの遊戯の種類毎の所定の条件を満たした際に各メダルゲーム装置固有の固有アイテムが得られる。各メダルゲーム装置固有の固有アイテムとして、例えば、競馬メダルゲーム装置ではG1(競馬のグレード制における最上級のクラス)を獲得すると得られる馬のトロフィーが得られる。各種メダルゲーム装置毎に所定の条件と得られる固有アイテムが異なり、固有アイテムは所定条件を満たすことで必ず入手できる画像である。
【0040】
また、メダルゲームの遊戯に対し、入賞することで払い出すメダル数に応じてアイテムポイントを取得し、このアイテムポイントが所定数に達することで抽選権が得られる。水槽をテーマとした場合では、各メダルゲーム装置においてアイテムポイントを1000ポイント貯めることで、水槽アイテム(水中アクセサリ、バックスクリーン等)が当たる抽選権が得られる。各メダルゲーム装置で得られる抽選権は1日1回分であり、この抽選権を複数欲しい場合は、他のメダルゲーム装置を遊戯して同様に入手することになる。
【0041】
メダルターミナル装置36でユーザがICカードをメダルターミナル装置36にかざし個人認証画面で抽選権に基づいて抽選を行い、当選した際に水槽アイテムが得られ、また各メダルゲーム装置において固有アイテムが得られている場合には水槽に追加することができる。このように固有アイテムや水槽アイテムの入手システムは、ユーザに色々な種類のゲームを遊ぶ動機付けとなる。固有アイテムや水槽アイテムの入手は、1つのメダルゲーム装置の機種にいずれか一つの入手システム、あるいは両方の入手システムが併用されていてもよい。
【0042】
「ランク」は、当該ユーザが購入した全アイテムをメダル数に換算した結果を店舗内の全ユーザ内でランキングした場合の順位を示す情報である。ここでは各種メダルゲーム装置を遊戯することで入手した固定アイテムや水槽アイテムは含まない。
【0043】
「支払要請待機フラグ」は、携帯端末5でのゲームプレイが終了し、店舗においてメダルの支払が可能になったことを示す情報である。なお、後述する処理において使用しない情報を図8(b)のユーザデータベースから除外してあるが、図8(a)のユーザデータベースの項目に「支払要請待機フラグ」を追加した内容としてもよい。また、図8(a)のユーザデータベースの項目に「支払要請待機フラグ」を追加した内容をメインサーバ1と店舗サーバ31の両方のユーザデータベースの項目としてもよい。
【0044】
<メダルターミナル装置の動作>
図9はメダルターミナル装置36の処理例を示すフローチャートである。
【0045】
図9において、ユーザがメダルターミナル装置36にカードをタッチすると(ステップS1)、カード入力部364はカードからユーザIDを読み出し、制御部361はカードから読み出したユーザIDをキーにして店舗サーバ31のユーザデータベースを参照する(ステップS2)。
【0046】
次いで、制御部361は、ユーザから取得したユーザIDがユーザデータベースに登録されていて口座を有しているか否か判断する(ステップS3)。
【0047】
口座を有していない場合(ステップS3のNo)、メダルターミナル装置36の提供する機能説明やミニゲーム等の無料プレイシーケンスを実行し(ステップS4)、ユーザの終了の操作により処理を終了する(ステップS17)。
【0048】
一方、ユーザが口座を有している場合(ステップS3のYes)、制御部361は表示部362により、当該ユーザ用のアイテム表示用の画面を表示する(ステップS5)。例えば、「水槽」をテーマとし、アイテムとして「魚」「エサ」「海草」「オブジェ」等を用いた場合、アイテムを購入等により取得する前にあっては空の水槽を表示し、例えばメダルの預け入れ枚数として1000枚あれば、「預け入れ 1000枚」、アイテムの購入可能アクアポイントとしてメダルと同数として換算して、「アイテムの購入可能AP 1000ap」、何ら魚等のアイテムを購入していないので、魚の総価値として、「魚の総価値 0ap」と表示される。
【0049】
アイテムを取得した後にあってはアイテムが配置された水槽を表示し、例えば魚2匹を購入した場合、1匹目が100ap、2匹目が200apの価値を有する場合には、「預け入れ 1000枚」、1匹目の魚の画像とともに100ap、2匹目の魚の画像とともに200apと表示され、購入可能アクアポイントとして300apが減り「アイテムの購入可能AP 700ap」、魚の総価値として、「魚の総価値 300ap」と表示される。
【0050】
つまり、口座に預けているメダルの枚数分、アクアポイント(ap)が得られ、そのapで魚等を購入することができる仕組みである。
【0051】
図10はまだアイテムを取得する前の空の水槽を表示した画面の例であり、魚等のアイテムが存在しないため、早くアイテムを取得したいという欲求を起こさせる。図11は既にアイテムを取得した後の画面の例であり、既に何匹かの魚や海草、オブジェも存在するが、もっと豪華な水槽にしたいという欲求を起こさせる。図12は「モンスター」をテーマとした画面の例である。図13は「街作り」をテーマとした画面の例である。
【0052】
図10〜図12は基本的にユーザ毎の画面となるが、図13の街作りでは、街の中に存在する1つのビル(建物)がユーザの所有となっており、複数のユーザのビルが街中に同時に表示される。この場合、ビル自体や装飾がアイテムとなり、ビルの高さがアイテムの状況に対応する。
【0053】
次いで、図9に戻り、制御部361は、当該ユーザが所有するアイテムの価値のメダル相当量の総和がメダル預かり数未満であるか否か判断する(ステップS6)。
【0054】
メダル預かり数未満である場合(ステップS6のYes)、制御部361は、ユーザが操作部363によりアイテムの購入を選択するか否かによりアイテムの購入であるか否か判断する(ステップS7)。
【0055】
アイテムの購入である場合(ステップS7のYes)、制御部361は、ユーザが購入を指示したアイテム情報(アイテムの種類、個数等)を一時的に保持する(ステップS8)。なお、アイテムの購入に代えてアイテムの売却を行うこともできる。
【0056】
次いで、制御部361は、ユーザが操作部363によりアイテムの購入の終了を選択するか否かにより購入の終了であるか否か判断する(ステップS9)。購入の終了でない場合(ステップS9のNo)、アイテムの購入か否かの判断(ステップS7)に戻る。
【0057】
購入の終了である場合(ステップS9のYes)、制御部361は、購入されたアイテムを含む当該ユーザが所有する全アイテムからユーザのランクを算出する(ステップS10)。例えば、各アイテムの価値のメダル相当量を合算し、他のユーザの値と比較しソートすることでランキングする。
【0058】
次いで、アイテム情報およびランクに変更がある場合は店舗サーバ31のユーザデータベースを更新し(ステップS11)、処理を終了する(ステップS17)。
【0059】
なお、アイテムの購入を操作した時点もしくはユーザデータベースを更新した時点から処理を終了するまでの間に、購入したアイテムを反映したユーザ用の画面(図11〜図13と同様)を表示するようにしてもよい。
【0060】
また、メダルゲーム装置33や携帯端末5でゲームプレイをすることで特別なアイテムを取得することもでき、その場合は、その時点もしくはゲームプレイの終了時点でランクの算出(ステップS10)およびユーザデータベースの更新(ステップS11)が行われる。
【0061】
一方、当該ユーザが所有するアイテムの価値のメダル相当量の総和がメダル預かり数未満でない場合(ステップS6のNo)、制御部361は、前回の払い出し日時から現日時までが所定期間(例えば、1日)内であるか否か判断する(ステップS12)。前回の払い出し日時から所定期間内であるか否か判断するのは、例えば、メダルを払い出してゲームプレイしている最中は払い出し前のアイテム情報を表示に反映させるためである。この間はメダルターミナル装置でのデモ時のランキング表示は以前のままで行われる。
【0062】
所定期間内である場合(ステップS12のYes)、アイテムの購入は行えない等の表示を行った上で処理を終了する(ステップS17)。
【0063】
所定期間内でない場合(ステップS12のNo)、制御部361は、預けているメダルが不足するため、アイテムを売却するかメダルを補充するかを選択させる表示を表示部362に行ってユーザに選択を求め、選択結果を判断する(ステップS13)。アイテムを売却する場合は、不足分を埋められる範囲でどのアイテムを売却するかもユーザに選択させる。
【0064】
ユーザがメダルゲームを終え、手持ちのメダルを預け入れメダルをメダルターミナル装置に戻した際に、現在の水槽内の購入アイテムの価値の総和が預け入れメダル数の残高を上回っている場合には、預け入れメダル数の残高に見合う分に魚等の購入アイテムを売却するか、足りないメダル数を補うことになる。あるいは所定時間経過後は、メダルの預け入れがない場合には、強制的に購入したアイテムの売却が預け入れメダルの残高に見合うまで行われる。
【0065】
アイテムの売却を行う場合(ステップS13のYes)、制御部361は、売却後の残りのアイテムにつき、ランクを算出する(ステップS14)。
【0066】
アイテムの売却を行わない場合(ステップS13のNo)、メダルターミナル装置36がメダル預入部367を備えている場合にはメダルの補充(預け入れ)(ステップS15)を行わせることができる。この場合、アイテムに変更はないため、ランクの算出(ステップS14)は行わない。
【0067】
次いで、制御部361は、アイテム情報等に変更がある場合は店舗サーバ31のユーザデータベースを更新し(ステップS16)、処理を終了する(ステップS17)。
【0068】
図14はメダルターミナル装置36をユーザが使用していない時のデモ表示の処理例を示すフローチャートである。
【0069】
図14において、制御部361は、ユーザが使用を終了して未使用になると(ステップS21)、店舗サーバ31のユーザデータベースを参照し(ステップS22)、ランクが高い上位所定数のユーザを特定する(ステップS23)。
【0070】
次いで、制御部361は、ランクが高い順に長い表示時間を割り当てる(ステップS24)。
【0071】
次いで、制御部361は、ランクが高い上位所定数のユーザにつき、ランクが高い順もしくはランダムに、各ユーザの画面(図11、図12等)を、各ユーザに割り当てた表示時間にわたって切替表示し、あるいは複数のユーザを収容した画面(図13等)における各ユーザのアイテムを中心に配置した画面を、各ユーザに割り当てた表示時間にわたって切替表示する(ステップS25)。なお、各画面には、該当ユーザの名称やランクを併せて表示する。上位所定数に入らなかったユーザのランキングは、リスト等により画面の端等に表示する。
【0072】
その後、メダルターミナル装置36が未使用の状態が続けば、同様の処理(ステップS21〜S25)を繰り返す。
【0073】
なお、制御部361は、上記の処理とは並行に、店舗サーバ31のユーザデータベースを周期的に参照し、各ユーザが所有するアイテムの価値のメダル相当量の総和がメダル預かり数以下であるか否か判断し、メダル預かり数以下でなくて、かつ、前回の払い出し日時から所定期間内でない場合は、ペナルティとして当該ユーザのアイテムのデモ表示を行わないようにすることができる。この場合、ユーザデータベースのランクにペナルティの情報を付加するか、ユーザデータベースにペナルティの項目を追加することで対応することができる。
【0074】
また、制御部361は、上記のペナルティを課すのに代え、メダル預かり数以下でなくて、かつ、前回の払い出し日時から所定期間内でない場合に、アイテムを自動的に売却し、当該ユーザが所有するアイテムの価値のメダル相当量の総和がメダル預かり数以下となるようにしてもよい。この場合は、メダルターミナル装置36の使用時においてアイテムの売却やメダルの補充も必要でなくなることから、大型の店舗においてメダルターミナル装置36に行列ができてしまうような環境では、1人あたりの使用時間を減らし、行列を解消する効果が期待できる。
【0075】
<携帯端末との連携動作>
メダルゲーム装置の愛好者には、取得したメダルを原資としたメダルゲームをゲームセンター等の店舗の外においても携帯端末において継続してプレイしたいというニーズが強く、そのようなニーズに応える機能である。なお、メダルの店舗外への持ち出しは法的に禁止されているとともに、業務用ゲーム装置を管理する運営者にとって、自己の管理範囲外でメダル数の増減が行われることは、ゲームプログラムやメダル数データの改変等が行われた場合に大きな不利益を受けるリスクがある。
【0076】
本実施形態では、店舗内でメダルから携帯ゲーム用のポイントへの変換指示を受け付けた時点で抽選を行い、その抽選結果をその後の携帯端末でのゲーム結果として時間差で表示しているものであるため、業務用メダルゲーム装置のメダルを店外に持ち出すことを禁ずる法規制下でも実施が可能であるとともに、業務用ゲーム装置の運営者に不測の不利益を与えることがない。
【0077】
図15Aおよび図15Bは上記の携帯端末5との連携の処理例を示すシーケンス図である。
【0078】
図15Aにおいて、ユーザからプレイヤ利用店舗装置32に対してメダル数(変換対象メダル数)、ユーザIDおよび個人認証情報を伴って変換指示が行われる(ステップS101)。プレイヤ利用店舗装置32がメダルゲーム装置33である場合は、メダルゲーム装置33内部にクレジットとして滞留しているメダルのうちのユーザによって指定されたメダル数もしくは全メダル数が変換の対象となる。ユーザIDはゲームプレイに先立ってカード等の挿入によりログインが要求される場合にはそのユーザIDとなり、ログインが要求されない場合には変換指示の時点でカード等の挿入により入力されるユーザIDである。個人認証情報はカード等の挿入の際に併せて入力される。
【0079】
プレイヤ利用店舗装置32がメダル預払装置34やメダルターミナル装置36である場合は、口座上に預けられているメダルのうちのユーザによって指定されたメダル数もしくは全メダル数が変換の対象となる。ユーザIDはメダル預払装置34やメダルターミナル装置36の利用開始時もしくは変換指示の時点でカード等の挿入により入力される。個人認証情報はカード等の挿入の際に併せて入力される。
【0080】
プレイヤ利用店舗装置32がメダル貸出装置35である場合は、紙幣もしくはコインの投入により貸し出されるメダルのうちのユーザによって指定されたメダル数もしくは全メダル数が変換の対象となる。ユーザIDはメダル貸出装置35の利用開始時もしくは変換指示の時点でカード等の挿入により入力される。個人認証情報はカード等の挿入の際に併せて入力される。
【0081】
変換指示を受けたプレイヤ利用店舗装置32は、対象となるメダル数に応じたポイントへ変換を行う(ステップS102)。例えば、メダル数と同じポイントに変換する(メダル数「100」に対してポイント「100」等。)。数式や変換テーブルに基づいてメダル数からポイントに変換してもよい。
【0082】
次いで、プレイヤ利用店舗装置32は、変換されたポイントの各1ポイントに対してメダル数を増減する抽選を行う(ステップS103)。この抽選は、乱数を用い、変換対象メダル数が多いほど当たるメダル数(抽選結果メダル数)の確率が高くなるものとすることができる。当たりのメダル数は「10」「20」といった切りのよい数としてもよいし、任意の数としてもよい。はずれの場合の抽選結果メダル数は「0」としてもよいし、負の数としてもよい。はずれの場合に負の数を許容する場合は、抽選結果メダル数の総和が元のメダル数(変換対象メダル数)を超えないものとする。変換対象メダル数から変換された各ポイントと抽選結果メダル数は、ポイント対抽選結果メダル数情報として出力される。
【0083】
そして、プレイヤ利用店舗装置32は、ユーザID、個人認証情報、ポイント対抽選結果メダル数情報を店舗サーバ31に送信する(ステップS104)。
【0084】
データを受信した店舗サーバ31は、内部のユーザデータベース(図8(b))に受信したデータのうち必要なものを記録する(ステップS105)。そして、店舗サーバ31は、自己を示す店舗IDと、プレイヤ利用店舗装置32から受信したユーザID、個人認証情報、ポイント対抽選結果メダル数情報をメインサーバ1に送信する(ステップS106)。
【0085】
データを受信したメインサーバ1は、受信したユーザIDをキーに内部のユーザデータベース(図8(a))から個人認証情報を取得し、受信した個人認証情報と照合することで個人認証を行う(ステップS107)。個人認証が失敗した場合については図示していないが、エラーが発生した旨を店舗サーバ31に返し、店舗サーバ31は同様にエラーが発生した旨をプレイヤ利用店舗装置32に返す。
【0086】
個人認証が成功した場合、メインサーバ1は、内部のユーザデータベース(図8(a))に、ユーザID、店舗IDと対応付けてポイント対抽選結果メダル数情報のデータを記録する(ステップS108)。
【0087】
そして、メインサーバ1は、ユーザIDをキーに内部のユーザデータベース(図8(a))から携帯ユーザIDを取得し、その携帯ユーザIDを宛先にユーザID、店舗ID、ポイント対抽選結果メダル数情報を送信する(ステップS109)。
【0088】
データを受信した携帯端末5は、予めダウンロード等して保持しているゲームプログラム、あるいはメインサーバ1その他のサイトにアクセスして取得したゲームプログラムに基づいてゲームプレイを行う(ステップS110)。ゲームプレイはメインサーバ1から取得したポイントが「0」になるまで可能であり、所定単位のゲームを行う毎にポイントが消費されていく。なお、ポイントが「0」になる前の任意の時点でゲームを終了することができる。
【0089】
携帯端末5は、ゲームの進行に応じ、ポイント増減、メダル数増減、現ポイントおよび現メダル数を算出し(ステップS111)、算出した結果を表示する(ステップS112)。この際、メインサーバ1から取得したポイント対抽選結果メダル数情報に従い、消費するポイントに応じたメダル数増減となるようにゲームを制御してポイント増減、メダル数増減、現ポイントおよび現メダル数の算出を行う。例えば、「100」ポイントあるうちの「20」ポイント目までのメダル数増減が「+50」ポイントである場合には、その時点でのメダル数増減は「+50」となる。この場合、ポイント増減は「−20」で現ポイントは「80」、現メダル数はゲーム開始時よりも「+50」となる。
【0090】
図16は携帯端末5の画面例を示す図であり、スロットゲームの場合を例にしている。図示の画面には、スロット表示501と当たり表示502と現ポイント表示503と現メダル数表示504とが表示されている。
【0091】
次いで、図15Aに戻り、携帯端末5はポイントが「0」となったかユーザによりゲーム終了が指示されたかによりゲーム終了であるか否か判断し(ステップS113)、ゲーム終了でない場合(ステップS113のNo)はゲームプレイ(ステップS110)を続行する。
【0092】
ゲーム終了となった場合(ステップS113のYes)、携帯端末5は、図15Bにおいて、ユーザID、店舗ID、携帯固有識別情報、現ポイント、現メダル数をメインサーバ1に送信する(ステップS114)。
【0093】
データを受信したメインサーバ1は、ユーザIDをキーに内部のユーザデータベース(図8(a))からポイント対抽選結果メダル数情報を取得し、現ポイントと現メダル数がポイント対抽選結果メダル数情報と整合するか否か判断する(ステップS115)。整合しない場合(ステップS115のNo)、携帯端末5においてデータ改竄等の不正行為が行われた可能性があるものとして、不一致があった旨の通知を携帯端末5に送信する(ステップS116)。これを受け、携帯端末5は「データが正常でないためゲームを終了します。メダルの支払は行えません。」等のエラー表示を行う(ステップS117)。
【0094】
一方、現ポイントと現メダル数がポイント対抽選結果メダル数情報と整合する場合(ステップS115のYes)、メインサーバ1は、内部のユーザデータベース(図8(a))のデータを更新する(ステップS118)。すなわち、変換対象メダル数からゲームにより消費したポイント分のメダル数を減らし、ポイント対抽選結果メダル数情報からゲームにより消費したポイントに対応する情報を削除する。
【0095】
そして、メインサーバ1は、店舗IDにより店舗サーバ31を特定した上で、その店舗サーバ31にユーザIDおよび支払許可を送信する(ステップS119)。
【0096】
データを受信した店舗サーバ31は、内部のユーザデータベース(図8(b))のデータを更新する(ステップS120)。すなわち、変換対象メダル数とポイント対抽選結果メダル数情報をメインサーバ1のデータベースと同内容にするとともに、支払要請待機フラグをONにする。これにより、そのユーザについては支払要請待機となる(ステップS121)。
【0097】
その後、ユーザからプレイヤ利用店舗装置32に対してユーザIDおよび個人認証情報を伴って支払指示が行われると(ステップS122)、プレイヤ利用店舗装置32は、個人認証を行う(ステップS123)。この際、メインサーバ1(店舗サーバ31に個人認証情報がある場合は店舗サーバ31でも可)と通信を行い(ステップS124)、個人認証を依頼し、あるいは、個人認証情報を取得して自ら個人認証を行う。個人認証が失敗した場合については図示していないが、エラーが発生した旨をユーザに報知する。
【0098】
個人認証が成功した場合、プレイヤ利用店舗装置32は、ユーザIDおよびメダル数を伴った支払要請を店舗サーバ31に送信する(ステップS125)。
【0099】
これを受け、店舗サーバ31は、受信したユーザIDをキーに内部のユーザデータベース(図8(b))から支払要請待機フラグを参照し、支払要請待機フラグがONとなっていれば支払許可をプレイヤ利用店舗装置32に返答(送信)する(ステップS126)。
【0100】
これを受け、プレイヤ利用店舗装置32は、メダルの支払を行う(ステップS127)。
【0101】
次いで、プレイヤ利用店舗装置32は、ユーザIDおよびメダル数を伴った支払完了を店舗サーバ31に送信する(ステップS128)。
【0102】
これを受け、店舗サーバ31は、内部のユーザデータベース(図8(b))のデータを更新する(ステップS129)。すなわち、メダル預かり数を支払ったメダル数だけ減算したものに更新するとともに、支払要請待機フラグをOFFにする。
【0103】
そして、店舗サーバ31は、ユーザID、店舗IDおよびメダル数を伴った支払完了をメインサーバ1に送信する(ステップS130)。
【0104】
これを受け、メインサーバ1は、内部のユーザデータベース(図8(a))のデータを更新する(ステップS131)。すなわち、メダル預かり数を支払ったメダル数だけ減算したものに更新する。
【0105】
図17Aおよび図17Bは上記の携帯端末5との連携の他の処理例を示すシーケンス図である。
【0106】
上述した図15Aおよび図15Bの処理と異なる第1の点は、ポイント変換とメダル数増減抽選を、プレイヤ利用店舗装置32ではなく、店舗サーバ31において行うようにした点(ステップS203、S204)である。
【0107】
異なる第2の点は、メインサーバ1から携帯端末5に対してユーザID、店舗ID、ポイント対抽選結果メダル数情報を通知するのではなく、携帯端末5からメインサーバ1へのアクセスに対してポイント対抽選結果メダル数情報を応答するようにした点(ステップS209、S210)である。
【0108】
その他の処理は図15Aおよび図15Bに示した処理と実質的に同様である。
【0109】
なお、上記の第1、第2の点は個別に図15Aおよび図15Bに示した処理に適用することが可能である。
【0110】
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、次のような利点がある。
(1)メダル預かり数の範囲内でアイテムの購入を行わせ、デモ表示時に各ユーザのアイテムを画面表示するため、メダルを多く預け、アイテムを多く所有することで他人に自慢できるものとなり、自分のアイテムを見るためと、預けた大量のメダルにより、店舗への来店を促して各種のメダルゲームの利用を促進することができる。
(2)ユーザが保持する全アイテムが現時点のメダル預かり数に満たない場合に、アイテムの売却もしくはメダルの補充を選択させるため、アイテムを売却したくがないためのメダルの補充を促進させることができ、メダルの預け入れを更に促進することができる。
(3)ユーザが保持する全アイテムからランクを算出し、デモ表示時の表示時間をランクに応じたものとすることで、ユーザの競争心をいっそう刺激することができる。
(4)店舗内でメダルから携帯ゲーム用のポイントへの変換指示を受け付けた時点で抽選を行い、その抽選結果をその後の携帯端末でのゲーム結果として時間差で表示しているため、業務用メダルゲーム装置のメダルを店外に持ち出すことを禁ずる法規制下でも実施が可能である。
(5)既に行われた抽選結果がゲーム結果となるため、業務用ゲーム装置の運営者に不測の不利益を与えることがない。
【0111】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0112】
1 メインサーバ
2 ネットワーク
3、3A、3B 店舗
31 店舗サーバ
32 プレイヤ利用店舗装置
33 メダルゲーム装置
3301 CPU
3302 システムメモリ
3303 記憶装置
3304 ブートROM
3305 ペリフェラルI/F
3306 タッチパネル
3307 カード/個人認証情報入力部
3308 メダル投入検出部
3309 メダル支払部
3310 バスアービタ
3311 GPU
3312 グラフィックメモリ
3313 モニタ
3314 オーディオプロセッサ
3315 オーディオメモリ
3316 スピーカ
3317 通信I/F
3318 駆動部
34 メダル預払装置
341 制御部
342 表示部
343 操作部
344 カード入力部
345 個人認証情報入力部
346 カード発行部
347 メダル預入部
348 メダル支払部
349 通信I/F
35 メダル貸出装置
351 制御部
352 表示部
353 操作部
354 紙幣・コイン検出部
355 カード入力部
356 個人認証情報入力部
357 カード発行部
358 メダル支払部
359 通信I/F
36 メダルターミナル装置
361 制御部
362 表示部
363 操作部
364 カード入力部
365 個人認証情報入力部
366 カード発行部
367 メダル預入部
368 メダル支払部
369 通信I/F
4 移動無線ネットワーク
5 携帯端末
51 制御部
52 通信処理部
53 送信処理部
54 受信処理部
55 アンテナ
56 表示部
57 操作部
58 スピーカ
59 マイク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置利用時にユーザの識別情報を入力する手段と、
入力した識別情報に基づき、当該識別情報とメダル預かり数と前記ユーザの所有するアイテムの情報とを対応付けて登録したデータベースを参照する手段と、
前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数に満たない場合に、超過しているメダル預かり数の範囲内でアイテムの購入を受け付けて前記データベースに登録する手段と、
前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数を超えている場合に、アイテムの売却もしくはメダルの補充を選択させる手段と、
デモ表示時に、前記データベースを参照し、各ユーザの保持するアイテムを画面表示する手段と
を備えたことを特徴とするメダルターミナル装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメダルターミナル装置において、
購入された前記アイテムを含む前記ユーザが所有する全アイテムから前記ユーザのランクを算出して前記データベースに登録する手段
を備え、
デモ表示時に、前記データベースを参照し、前記ランクに応じた時間にわたって各ユーザの保持するアイテムを画面表示する
ことを特徴とするメダルターミナル装置。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか一項に記載のメダルターミナル装置において、
メダルの最終払い出し日時から所定期間経過後は、購入アイテムの価値の総和が預け入れメダルの残高を上回っている場合には、アイテムが売却される
ことを特徴とするメダルターミナル装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のメダルターミナル装置において、
周期的に前記データベースを参照し、各ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点のメダル預かり数を超えている場合に、ペナルティとして当該ユーザの前記デモ表示を禁止する手段
を備えたことを特徴とするメダルターミナル装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のメダルターミナル装置において、
周期的に前記データベースを参照し、各ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点のメダル預かり数を超えている場合に、当該ユーザのアイテムを自動的に売却する手段
を備えたことを特徴とするメダルターミナル装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のメダルターミナル装置において、
前記デモ表示時の画面表示は、ユーザ毎の画面表示もしくは複数ユーザのアイテムを収容した画面表示とする
ことを特徴とするメダルターミナル装置。
【請求項7】
メダルターミナル装置を構成するコンピュータを、
装置利用時にユーザの識別情報を入力する手段、
入力した識別情報に基づき、当該識別情報とメダル預かり数と前記ユーザの所有するアイテムの情報とを対応付けて登録したデータベースを参照する手段、
前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数に満たない場合に、超過しているメダル預かり数の範囲内でアイテムの購入を受け付けて前記データベースに登録する手段、
前記ユーザが保持する全アイテムの価値の総和が現時点で前記データベースに登録されているメダル預かり数を超えている場合に、アイテムの売却もしくはメダルの補充を選択させる手段、
デモ表示時に、前記データベースを参照し、各ユーザの保持するアイテムを画面表示する手段
として機能させるメダルターミナル制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のメダルターミナル制御プログラムを記録した
コンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項9】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のメダルターミナル装置に複数種類のメダルゲーム装置が接続され、
前記メダルゲーム装置は、
ユーザの識別情報を認証する個人認証部と、
メダルゲームを制御し、前記個人認証部で認証されたユーザによるメダルゲームの遊戯に対し、所定の条件を満たした際に各メダルゲームの種類毎に固有アイテムを付与する制御部と
を備え、
ユーザが前記メダルターミナル装置の個人認証部で認証した際の画面において、前記固有アイテムが追加される
ことを特徴とするメダルゲームシステム。
【請求項10】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のメダルターミナル装置に複数種類のメダルゲーム装置が接続され、
前記メダルゲーム装置は、
ユーザの識別情報を認証する個人認証部と、
メダルゲームを制御し、前記個人認証部で認証されたユーザによるメダルゲームの遊戯に対して払い出すメダル数に応じて抽選権を付与する制御部と、
前記払い出しメダル数に応じた表示をする表示部と
を備え、
ユーザが前記メダルターミナル装置の個人認証部で認証した際の画面において、前記抽選権がある場合に抽選が行われ、当選した際にはアイテムが追加される
ことを特徴とするメダルゲームシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15A】
image rotate

【図15B】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17A】
image rotate

【図17B】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−5842(P2013−5842A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138943(P2011−138943)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)