説明

メッセージ配信システム、サーバ、プログラム及び記録媒体

【課題】送り主から受取人に対して商品と併せて任意のメッセージを送ることができるようにする。
【解決手段】商品の送り主である顧客3は、注文書60に印字されたQRコード61を顧客端末30で読み取って送信URLにアクセスし、音声や動画によるメッセージをインターネットN上のサーバ100にアップロードする。これに対して、商品の受取人であるユーザ5は、配送伝票70に印字されたQRコード71をユーザ端末50で読み取って再生URLにアクセスし、音声や動画によるメッセージをインターネットN上で再生して視聴する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を配送する際に商品と共にメッセージを配信するメッセージ配信システムとサーバ、並びに、コンピュータをサーバとして機能させるプログラムとそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、百貨店や小売店等の販売店では、商品を購入した顧客に対し、指定された送り先に商品を配送する配送サービスを実施している。この配送サービスでは、顧客から商品の注文を受けると注文書を発行し、注文書に記入された送り主や送り先の情報に従って配送伝票を発行して、その配送伝票を商品に貼り付けて配送業者が送り先に商品を配送している。ところが、このような配送サービスにおいて、商品を送るだけではなく相手にメッセージを伝えたい場合には、別途記入したメッセージカードを付けて送ったり、後日相手に直接電話を掛けたりするしかなく、商品と共に音声や動画によるメッセージを届けることはできなかった。
【0003】
なお、下記の特許文献には、インターネットと携帯電話機を利用した情報提供システムが記載されている。このシステムは、利用者の携帯電話機でインターネットにアクセスして店舗が提供する情報を閲覧できるようにしたものであるが、閲覧できる情報は店舗が予め用意したものであり、利用者が任意のメッセージを相手に届けることはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−236227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、商品の送り主から受取人に対して、商品と共に音声や動画による任意のメッセージを届けられるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、顧客からユーザへの商品の配送時に顧客のメッセージを配信するメッセージ配信システムであって、顧客が所有する顧客端末と、ユーザが所有するユーザ端末と、管理業者が所有する管理業者端末と、配送業者が所有する配送業者端末と、これらの端末からインターネットを介して接続されるサーバと、から構成されており、サーバは、管理業者端末から送信された顧客IDに対応させて、送信用データベース内に送信メッセージ枠とその接続アドレスを設定する送信メッセージ枠設定手段と、送信メッセージ枠への接続アドレスにアクセスした顧客端末からアップロードされるメッセージデータを、顧客IDに対応した送信メッセージ枠に登録するメッセージデータ登録手段と、送信メッセージ枠に対応させて、再生用データベース内に再生メッセージ枠とその接続アドレスを設定する再生メッセージ枠設定手段と、送信メッセージ枠に登録されたメッセージデータを変換し、ユーザ端末で再生可能な再生データを生成する再生データ生成手段と、再生メッセージ枠への接続アドレスと配送業者端末から送信された配送先のユーザの宛名及びユーザIDを含む注文データとに基づいて、配送伝票の印字用レイアウトに変換したデータを生成する配送伝票データ生成手段と、配送伝票又はユーザへの送付書類に印字された再生メッセージ枠への接続アドレスにアクセスしたユーザ端末で再生するために、生成した再生データをユーザIDに対応した再生メッセージ枠に登録する再生データ登録手段と、を備えてなる、メッセージ配信システムを提供するものである。
【0007】
本発明において、顧客端末とユーザ端末は、それぞれインターネットに接続可能な携帯電話端末やパソコン等の情報通信端末を利用することができる。また、管理業者端末と配送業者端末も同様に、少なくともインターネットに接続可能な動作環境を備えていれば良く、パソコン等の情報通信端末を利用することができる。
【0008】
また、本発明は、顧客からユーザへの商品の配送時に顧客のメッセージを配信するメッセージ配信システムにおいて、顧客が所有する顧客端末、ユーザが所有するユーザ端末、管理業者が所有する管理業者端末、及び配送業者が所有する配送業者端末からインターネットを介して接続されるサーバであって、管理業者端末から送信された顧客IDに対応させて、送信用データベース内に送信メッセージ枠とその接続アドレスを設定する送信メッセージ枠設定手段と、送信メッセージ枠への接続アドレスにアクセスした顧客端末からアップロードされるメッセージデータを、顧客IDに対応した送信メッセージ枠に登録するメッセージデータ登録手段と、送信メッセージ枠に対応させて、再生用データベース内に再生メッセージ枠とその接続アドレスを設定する再生メッセージ枠設定手段と、送信メッセージ枠に登録されたメッセージデータを変換し、ユーザ端末で再生可能な再生データを生成する再生データ生成手段と、再生メッセージ枠への接続アドレスと配送業者端末から送信された配送先のユーザの宛名及びユーザIDを含む注文データとに基づいて、配送伝票の印字用レイアウトに変換したデータを生成する配送伝票データ生成手段と、配送伝票又はユーザへの送付書類に印字された再生メッセージ枠への接続アドレスにアクセスしたユーザ端末で再生するために、生成した再生データをユーザIDに対応した再生メッセージ枠に登録する再生データ登録手段と、を備えてなる、サーバを提供するものである。
【0009】
本発明において、サーバは、送信メッセージ枠への接続アドレスと再生メッセージ枠への接続アドレスをそれぞれ光学式読み取りコードに変換する読み取りコード変換手段を更に備えていても良い。この場合、少なくとも顧客端末とユーザ端末は、光学式読み取りコードを撮影して読み取る機能を有している必要がある。ここで、光学式読み取りコードの例としては、例えばJAN、ITF、CODE39、CODE128等のバーコードや、QRコード、PDF417、データマトリックス、MaxiCode等の二次元コードがある。ただし、送信URLや再生URLを設定するため、JANやITFのような数字のみしか扱えないものは除き、数字以外にアルファベットや記号を扱えるものを使用することができる。また、バーコードよりも情報量の多い二次元コードの方が好ましい。
【0010】
本発明において、サーバは、顧客端末からアップロードされたメッセージが送信メッセージ枠に登録された時に、登録完了を通知する確認メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えていても良い。また、サーバは、再生メッセージ枠に登録された再生データがユーザ端末により再生された時に、再生完了を通知する確認メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えていても良い。更に、サーバは、メッセージデータを受信するのに先立って、顧客端末から送信される空メールに対し、パスワードと新たな接続先となるメッセージ入力用の接続アドレスを記載した返信メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えていても良い。
【0011】
また、本発明は、コンピュータを、上述したサーバとして機能させるためのプログラムと、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明において、商品の送り主である顧客は、送信メッセージ枠への接続アドレスにアクセスすることにより、音声や動画によるメッセージデータをインターネット上のサーバにアップロードすることができる。これに対して、商品の受取人であるユーザは、配送伝票又はユーザへの送付書類に印字された再生メッセージ枠への接続アドレスにアクセスすることにより、音声や動画によるメッセージデータをインターネット上で再生することができる。したがって、本発明によれば、顧客がユーザに対して任意のメッセージを届けることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態のメッセージ配信システムを示す全体図である。
【図2】図1のシステムにおけるデータの流れを示す説明図である。
【図3】注文書のレイアウトを示す平面図である。
【図4】メッセージ入力時の携帯電話端末の表示画面を示す説明図で、(a)はQRコード読み取り時の画面、(b)はログイン画面、(c)はトップ画面、(d)はボイスメッセージメニュー画面、(e)は録音ページ画面を示す。
【図5】配送伝票のレイアウトを示す平面図である。
【図6】メッセージ再生時の携帯電話端末の表示画面を示す説明図で、(a)はQRコード読み取り時の画面、(b)はログイン画面、(c)はトップ画面、(d)はボイスメッセージメニュー画面、(e)は再生ページ画面を示す。
【図7】第2実施形態のメッセージ配信システムを示す全体図である。
【図8】図7のシステムの流れを示す説明図である。
【図9】図7のシステムの流れを示す説明図である。
【図10】図7のシステムの流れを示す説明図である。
【図11】図7のシステムの流れを示す説明図である。
【図12】第3実施形態のメッセージ配信システムを示す全体図である。
【図13】図12のシステムの流れを示す説明図である。
【図14】図12のシステムの流れを示す説明図である。
【図15】図12のシステムの流れを示す説明図である。
【図16】図12のシステムの流れを示す説明図である。
【図17】第4実施形態のメッセージ配信システムを示す全体図である。
【図18】図17のシステムの流れを示す説明図である。
【図19】図17のシステムの流れを示す説明図である。
【図20】図17のシステムの流れを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
〔第1実施形態〕
図1〜6は本発明のメッセージ配信システムの第1実施形態を示すものである。図1において、本実施形態のメッセージ配信システムS1は、商品を配送する際に商品と共に音声や動画によるメッセージを届けるために、インターネットNを利用してメッセージを配信するようにしたシステムである。同図において、1は商品を販売する百貨店や小売店等の販売店、2は商品の注文書を作成して発行する管理業者、3は商品を注文する送り主となる顧客、4は配送伝票を貼付した商品を配送する配送業者、5は商品の送り先となるユーザを表わしている。
【0016】
管理業者2には、インターネットNに接続可能なパソコン等の情報通信端末(以下「管理業者端末」という)20と、管理業者端末20に接続されたプリンタ21が設置されている。また、配送業者4にも同じく、インターネットNに接続可能なパソコン等の情報通信端末(以下「配送業者端末」という)40と、配送業者端末40に接続されたプリンタ41が設置されている。管理業者2に設置されたプリンタ21は注文書60に印字するためのものであり、配送業者4に設置されたプリンタ41は配送伝票70に印字するためのものである。
【0017】
顧客3は、このシステムを利用するために、インターネットNに接続可能でかつ光学式読み取りコードを読み取り可能な、いわゆるバーコードリーダを搭載した携帯電話端末(以下「顧客端末」という)30を所持している。また、ユーザ5も同様に、インターネットNに接続可能でかつ光学式読み取りコードを読み取り可能な携帯電話端末(以下「ユーザ端末」という)50を所持している。なお、顧客端末30とユーザ端末50はインターネットNに接続可能な動作環境を備え、かつ光学式読み取りコードを撮影して読み取る機能を有するものであれば、携帯電話端末に限らずパソコン等の情報通信端末を利用することもできる。
【0018】
インターネットNには、サーバコンピュータ等の情報処理装置からなるサーバ100が接続されている。サーバ100は、管理業者端末20、顧客端末30、配送業者端末40及びユーザ端末50がそれぞれ有するWebブラウザに対して、各種情報の表示や入力を行うWebサーバ101を備えている。
【0019】
また、サーバ100は、以下に説明するシステムとして動作するプログラムをコンピュータに読み込ませることによって、顧客データ受信手段110、送信メッセージ枠設定手段111、読み取りコード変換手段112、読み取りコード登録手段113、メッセージデータ受信手段114、メッセージデータ登録手段115、電子メール送信手段116、再生メッセージ枠設定手段117、再生データ生成手段118、再生データ登録手段119、注文データ受信手段120、及び配送伝票データ生成手段121として機能する。なお、コンピュータをサーバ100として機能させるプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録したものを使用することができる。
【0020】
次に、本実施形態のメッセージ配信システムS1の動作について、図2を参照しながら商品の注文から配送までの流れに従って説明する。本実施形態のシステムは、百貨店等の販売店1において、過去に商品を注文したことのある顧客3を対象とするものである。なお、商品の注文方法は、店頭での注文であってもインターネットNを通じた注文であっても良い。
【0021】
(1)注文書の発行依頼
まず、販売店1が管理業者2に注文書60の発行を依頼する。注文書60の発行依頼は、販売店1において過去に商品を注文したことのある顧客3に対して、例えばお中元やお歳暮、母の日や父の日、入学式や卒業式等の時期に合わせて適宜行われる。このとき、商品の購入履歴のある顧客3に関する個人データ(顧客データ)が販売店1から管理業者2に送られる。ここで、顧客データとは、商品の送り主である顧客3の住所・氏名・メールアドレスのほか、顧客3を識別するために個別に付与したユニークな顧客ID(図2の例では「00001」、「00002」、…、「00010」)を含むCSVデータである。
【0022】
管理業者2が顧客データを取得する方法としては、管理業者2の担当者が販売店1から顧客データを直接受け取る方法や、販売店1と管理業者2を専用通信回線で接続して顧客データを送受信する方法が考えられる。
【0023】
(2)送信メッセージ枠の設定
次に、管理業者2はサーバ100に顧客データを送信する。この顧客データの送信処理は、管理業者端末20からインターネットN上のWebサーバ101を通じて行われる。ただし、ここで送信される顧客データは、個人情報保護の観点から、上記データのうち顧客IDのみとする。これに対し、サーバ100は、顧客データ受信手段110によって顧客IDを受信する。
【0024】
また、サーバ100は、送信メッセージ枠設定手段111により、受信した顧客IDに対応させて、送信用データベース130内に送信メッセージ枠131を予め複数個設定する。送信メッセージ枠131とは、顧客3がメッセージを送信する相手毎に区分したデータフォルダである。更に、送信メッセージ枠設定手段111によって、送信メッセージ枠131,131,…毎に、専用の接続アドレスとなる送信URL(図2に示す例では[http://www.○○○.co.jp/00010soushin01/]、…)が設定される。
【0025】
また、サーバ100は、読み取りコード変換手段112によって、複数個の送信URLをそれぞれ光学式読み取りコード(図の例では「QRコード」、以下同じ)に変換したデータを生成する。光学式読み取りコードの例としては、このほかに、例えばJAN、ITF、CODE39、CODE128等のバーコードや、PDF417、データマトリックス、MaxiCode等の二次元コードがあるが、送信URLや再生URLを設定するため、JANやITFのような数字のみしか扱えないものは除き、数字以外にアルファベットや記号を扱えるものを使用することができる。なお、送信URLの替わりにサーバ100への送信メールアドレスを設定し、その送信メールアドレスを光学式読み取りコードに変換するようにしても良い。
【0026】
更に、サーバ100は、読み取りコード登録手段113によって、個々のQRコードを送信用データベース130内の対応する送信メッセージ枠131に登録する。送信用データベース130は、管理業者端末20がインターネットNを介してアクセスしダウンロードすることが可能なWebサーバ101上に設けられている。なお、この送信用データベース130には、後述のメッセージデータを保管するためのデータ保管スペースが、顧客3,3,…毎に割り当てて設定されている。
【0027】
(3)注文書の印字・発送
注文書60の発行に際し、管理業者2では、管理業者端末20がサーバ100の送信用データベース130にアクセスし、送信メッセージ枠131に登録されたQRコードをダウンロードする。ダウンロードしたQRコードには、送信URLを変換した接続アドレスが含まれている。
【0028】
ダウンロードが完了すると、管理業者2では、管理業者端末20に接続されたプリンタ21を使用して注文書60を発行する。図3に示すように、注文書60の所定箇所には、注文した顧客3の住所・氏名・顧客IDと、この顧客3が過去に商品を送った履歴のあるユーザ5の住所・氏名等の情報のほか、ユーザ5,5,…に対応する接続アドレスを記録したQRコード61が印字される。なお、QRコードを印字した注文書60は、管理業者2から個々の顧客3に宛てて郵送される。
【0029】
(4)商品の注文
管理業者2から注文書60が送られてくると、顧客3は、注文書60に必要事項を記入する。図3に示すように、注文書60にはユーザ5の住所や氏名等の宛名情報が予め印字されているので、顧客3は今回送り先として指定したい相手を選んで記入欄62にチェックマークを記入すれば良い。また、送り先の宛名情報に変更や誤りがある場合、あるいは新たに送り先の相手を追加したい場合には、図のようにそれらの情報を記入することもできる。
【0030】
注文書60の記入が済んだら、ファクシミリ又は返信封筒により注文書60を配送業者4に発送して注文を行う。なお、返信封筒で注文書60を送る場合には、送る前に注文書60を複写して手元に控えを残しておくようにする。その理由は、以下のメッセージの入力を行う際に、注文書60に印字されたQRコード61が必要になるからである。
【0031】
(5)メッセージの入力
顧客3は、注文書60に記入する際あるいは注文書60を発送した後で、商品の送り先となるユーザ5に音声や動画によるメッセージを届けることができる。メッセージの入力方法は、メッセージを届けたい相手の横に印字されたQRコード61を、図4(a)に示すように顧客端末30に内蔵されたカメラで撮影して読み取り、QRコード61に記録された接続アドレスである送信URLにアクセスすることにより行う。
【0032】
送信URLにアクセスすると、図4(b)のログイン画面が現れるので、顧客3は自分の顧客ID「00010」を入力してログインする。ここで、サーバ100にて顧客IDによる認証が行われ、認証の結果正当な顧客IDであれば、図4(c)のトップ画面が開く。この画面においてボイスメッセージを選択すると、図4(d)のボイスメッセージメニューが表示されるので、録音をクリックすれば音声によるメッセージを録音することができる。メッセージの録音は、例えば注文書60の発行日から所定の有効期間内であれば、何回でも行うことができる。
【0033】
ここで、有効期間の設定は、注文書60の発行日からでなく、注文書60の発送日から所定期間内(例えば発送日以降2日以内など)に設定しても良い。この場合には、商品を配送するタイミングに合わせてメッセージの登録を完了することができる。また、注文期限を設定して、注文書60に注文期限を記載したり、注文期限を記載した書類を注文書60に同封したり、あるいは注文書60を送付する封筒に注文期限を記載しても良い。
【0034】
また、図4(e)の録音ページでは、録音したメッセージを確認することもできる。このページで登録をクリックすると、図2に示すように録音した音声データがサーバ100にアップロードされ、メッセージデータ受信手段114にて受信される。そして受信した音声データ(メッセージデータ)は、メッセージデータ登録手段115により送信用データベース130内の該当する送信メッセージ枠131に登録される。登録が完了すると、サーバ100の電子メール送信手段116により、顧客3のメールアドレスにメッセージ内容の確認・変更を通知する確認メールが送信される。
【0035】
本実施形態では、メッセージの入力に際して、図4(b)のログイン画面で顧客IDを入力させたが、この顧客IDの入力を省略し、QRコード61のみでログインさせても良い。すなわち、図4(a)の顧客端末30でQRコード61を読み取った後に、図4(c)のトップ画面が直接開くようにすることもできる。
【0036】
また、QRコード61と顧客IDに加え、パスワードを要求してログインさせるようにしても良い。すなわち、図4(a)のQRコード61を読み取った後、メッセージデータを受信するのに先立って、顧客端末30からサーバ100へ空メールを送信させる。そして、サーバ100はその空メールに対し、パスワードと新たな接続先となるメッセージ入力用の接続アドレス(送信URL又は送信メールアドレス)を記載した返信メールを、電子メール送信手段116によって顧客端末30へ返信する。これにより、顧客端末30がそのメッセージ入力用の接続アドレス(送信URL又は送信メールアドレス)にアクセスし、顧客IDとパスワードの両方を入力してログインさせることもできる。この場合、返信メールを受信した特定の顧客端末30からしかメッセージの入力が行えなくなるので、より一層セキュリティ性が高くなる。
【0037】
なお、図4は音声によるメッセージの入力例であるが、動画によるメッセージを撮影したデータをアップロードすることもできる。
【0038】
(6)再生メッセージ枠の設定・メッセージデータの変換
送信メッセージ枠131に登録されたメッセージデータは、ユーザ端末50のキャリアに対応したデータ形式になっていないので、サーバ100においてデータ形式の変換処理が行われる。まず、サーバ100は、再生メッセージ枠設定手段117によって、送信メッセージ枠131に対応させて、再生用データベース140内に再生メッセージ枠141を設定する。再生メッセージ枠141とは、ユーザ5がメッセージデータを再生する際に個別にアクセスするためのデータフォルダである。更に、再生メッセージ枠設定手段117によって、再生メッセージ枠141,141,…毎に、専用の接続アドレスとなる再生URL(図2に示す例では[http://www.○○○.co.jp/00010saisei01_a/]、…)が設定される。
【0039】
また、サーバ100は、読み取りコード変換手段112によって、複数個の再生URLをそれぞれQRコードに変換したデータを生成する。次に、サーバ100は、読み取りコード登録手段113により、個々のQRコードを再生用データベース140内の対応する再生メッセージ枠141に登録する。再生用データベース140は、顧客端末50がインターネットNを介してアクセスしダウンロードすることが可能なWebサーバ101上に設けられている。また、再生URLの替わりにサーバ100への再生メールアドレスを設定し、その再生メールアドレスをQRコードに変換して登録しても良い。
【0040】
なお、上述したQRコードへの変換と登録の処理は、メッセージの入力有効期間が経過するのを待って行われる。すなわち、メッセージの入力有効期間が経過すると、その時点で、メッセージの有無に関わらず、接続アドレス(再生URL又は再生メールアドレス)がQRコードに変換されて再生メッセージ枠141に登録される。
【0041】
次いで、再生データ生成手段118は、送信メッセージ枠131に登録されているメッセージデータを変換し、ユーザ端末50のキャリア毎に再生可能なデータ形式にした再生データを生成する。ここでは、携帯電話端末の通信事業者であるA社、B社、C社のそれぞれのキャリアに適合するように3つの異なる形式の再生データが生成される。生成された再生データは再生データ登録手段119により再生用データベース140内の該当する再生メッセージ枠141に登録される。
【0042】
(7)注文データの送信
顧客3から注文書60が送られてくると、配送業者4は、注文データをサーバ100に送信する。注文データは配送業者端末40からインターネットNを介してサーバ100に送信される。ここで、注文データとは、注文書60に記入されている商品の送り主である顧客3の住所・氏名・顧客IDに加え、商品の送り先となるユーザ5の宛名情報(住所・氏名)のほか、ユーザ5を識別するために個別に付与したユニークなユーザID(図2の例では「00010a」、「00010b」、「00010c」)を含むデータである。サーバ100では、注文データ受信手段120によって、配送業者端末40から送信された注文データを受信する。
【0043】
(8)配送伝票の印字・商品の配送
注文データを受信すると、サーバ100は配送伝票用のプリントデータを生成する。すなわち、サーバ100は、配送伝票データ生成手段121(配送伝票用プリントデータ生成プログラム)により、再生データと注文データに基づいて配送伝票70に印字するレイアウトに変換した配送伝票データを生成する。ここで、配送伝票データとは、図2に示すように送り主と送り先の宛名情報に加え、接続アドレス(再生URL)が記録されたQRコードを含むイメージ(画像)のPDFデータである。
【0044】
これに対し、配送業者4はサーバ100から配送伝票データをダウンロードする。ダウンロードは、配送業者端末40によりサーバ100からインターネットNを介して行われる。ダウンロードが完了すると、配送業者4では、配送業者端末40に接続されたプリンタ41を使用して配送伝票70を発行する。図5に示すように、配送伝票70の所定箇所には、顧客3の住所・氏名・顧客ID、ユーザ5の住所・氏名・ユーザIDのほか、接続アドレス(再生URL)を記録したQRコード71が印字される。印字された配送伝票70は商品に貼付され、送り先のユーザ5に配送される。
【0045】
本実施形態では配送伝票70の見える位置にQRコード71を印字したが、配送中の不正な使用を防ぐため、QRコード71を隠蔽して送付する方法を採用しても良い。その方法としては、ユーザに送付される書類(例えば商品の納品書)にQRコード71を印字し、その書類を商品の箱に入れて送付する方法や、配送伝票70の裏面にQRコード71を印字する方法が考えられる。配送伝票70の裏面に印字する場合には、例えば、実用新案登録第3112423号公報に記載された配送伝票を利用して両面印字する方法や、特開2006−281739号公報に記載された配送伝票を利用して二つ折りする方法を採用することができる。
【0046】
(9)メッセージの再生
商品が届けられると、ユーザ5は顧客3から届けられたメッセージを再生することができる。メッセージの再生は、配送伝票70に印字されたQRコード71を、図6(a)に示すようにユーザ端末50に内蔵されたカメラで撮影して読み取り、QRコード71に記録された接続アドレスである再生URLにアクセスすることにより行う。
【0047】
再生URLにアクセスすると、図6(b)のログイン画面が現れるので、ユーザ5は自分のユーザID(ユーザ1であれば「00010a」)を入力してログインする。ここでサーバ100にてユーザIDによる認証が行われ、認証の結果正当なユーザIDであれば、図6(c)のトップ画面が開く。この画面においてボイスメッセージを選択すると、図6(d)のボイスメッセージメニューが表示されるので、再生をクリックすれば音声によるメッセージデータを再生して聴くことができる。メッセージデータが再生されると、サーバ100の電子メール送信手段116により、顧客3のメールアドレスにメッセージ内容の再生完了を通知する確認メールが送信される。
【0048】
本実施形態では、メッセージの再生に際して、図6(b)のログイン画面でユーザIDを入力させたが、このユーザIDの入力を省略し、QRコード71のみでログインさせても良い。すなわち、図6(a)のユーザ端末50でQRコード71を読み取った後に、図6(c)のトップ画面が直接開くようにすることもできる。
【0049】
また、図6(e)の再生ページでは、確認をクリックすることでメッセージを再度聴くこともできる。一方、このページで消去をクリックすると、再生用データベース140のメッセージデータが消去される。また、再生有効期間を経過した場合には、サーバ100では、送信用データベース130の送信データ(送信URLとメッセージデータ)と、再生用データベース140の再生データ(再生URLとメッセージデータ)が共に消去される。
【0050】
ここで、再生有効期間の設定は、サーバ100において商品の到着日から所定期間(例えば到着日以降1ヶ月以内など)に設定することができる。商品の到着日の特定は、配送業者4が配送伝票70の配達票を持ち帰って機械読み取りによる配送完了処理をする際に、配送業者端末40からサーバ100に配送日のデータを送信することにより行えば良い。
【0051】
なお、図6は音声によるメッセージの再生例であるが、動画によるメッセージを撮影したデータが登録されている場合には、その動画を閲覧することもできる。また、音声や動画によるメッセージデータは、サーバ100からダウンロードしてユーザ端末50に保存することも可能である。
【0052】
以上説明したように、本実施形態のメッセージ配信システムS1によれば、商品の送り主である顧客3は、注文書60に印字されたQRコード61を顧客端末30で読み取ることによってQRコード61に記録された接続アドレス(送信URL又は送信メールアドレス)にアクセスし、音声や動画によるメッセージをインターネットN上のサーバ100にアップロードすることができる。これに対し、商品の受取人であるユーザ5は、配送伝票70に印字されたQRコード71をユーザ端末50で読み取ることによってQRコード71に記録された接続アドレス(再生URL又は再生メールアドレス)にアクセスし、音声や動画によるメッセージをインターネットN上で再生して視聴することができる。したがって、このメッセージ配信システムS1によれば、顧客3がユーザ5に対して、商品の配送に併せて任意のメッセージを届けることができる。
【0053】
〔第2実施形態〕
図7〜11は本発明のメッセージ配信システムの第2実施形態を示すものである。図7において、本実施形態のメッセージ配信システムS2は、商品の販売促進の一環として販売店1から特定の顧客3にダイレクトメールを送付し、これを受け取った顧客3が販売店1に商品を注文するパターンを想定したものである。以下、本実施形態のシステムの動作をデータの流れに従って説明するが、上述した実施形態と同一の構成については同一の符号を付与し、その詳細な説明を省略する。
【0054】
(1)送信メッセージ枠の設定
まず管理業者2は、サーバ100に顧客データとして顧客IDを送信する。本実施形態において、販売店1には顧客3に関する住所・氏名・メールアドレス等の情報(顧客データ)が有ることが前提になっており、販売店1での購買履歴の有無は問わない。顧客データは有るが購買履歴が無い場合とは、リスト会社等に会員登録された顧客情報を利用した場合を想定したものである。管理業者2では顧客3毎にユニークな顧客IDを付与し、この顧客IDは管理業者端末20からインターネットNを介してWebサーバ101に送信される。
【0055】
これに対し、サーバ100では、顧客データ受信手段110によって顧客IDを受信する。また、送信メッセージ枠設定手段111によって、顧客IDに対応させて送信用データベース130内に送信メッセージ枠131が予め複数個設定され、送信メッセージ枠131毎に専用の接続アドレスが設定される。なお、この接続アドレスは、第1実施形態と同様に、読み取りコード変換手段112によってQRコードに変換される。また、変換されたQRコードは、読み取りコード登録手段113によって送信用データベース130内の対応する送信メッセージ枠131に登録され、管理業者端末20がダウンロードして利用する。
【0056】
(2)送信メッセージ枠の発行
次に、管理業者2は販売店1に対し、顧客IDが付与された送信メッセージ枠131を発行する。送信メッセージ枠131の発行方法としては、販売店1に対して事前にまとめて提供する方法や、販売店1に対してその都度提供する方法や、顧客3に対して個別に提供する方法などが考えられる。また、送信メッセージ枠131の提供時の形態は、顧客IDを電子データで渡すか、あるいは顧客IDを紙媒体に印字して渡すようにする。
【0057】
(3)ダイレクトメールの発送
販売店1は、会員登録された顧客3に向けて、商品に関する情報を記載したダイレクトメールを発送する。販売店1にはパソコン等の情報処理端末(以下「販売店端末」という)10と、販売店端末10に接続されたプリンタ11が設置されており、封書によるダイレクトメールとこれに同封する商品の注文書60を発行する。注文書60には、図3で説明したように、顧客3の住所・氏名・顧客IDと、送信メッセージ枠131に対応するQRコード61,61,…が印字される。
【0058】
(4)商品の注文
一方、ダイレクトメールを受け取った顧客3は、販売店1に商品を注文する。商品の注文方法は、ダイレクトメールに同封された注文書60に必要事項を記入して、これをファクシミリで送信するか返信封筒で郵送することにより行う。
【0059】
(5)メッセージの入力
顧客3は、商品の送り先となるユーザ5に対するメッセージを入力する。メッセージの入力方法は、図4で説明したように、注文書60に印字されたQRコード61を顧客端末31に内蔵されたカメラで撮影して読み取り、QRコード61に記録された接続アドレスにアクセスすることにより行う。顧客端末31から入力された音声又は動画によるメッセージデータはサーバ100にアップロードされ、メッセージデータ受信手段114にて受信される。また、受信したメッセージデータは、メッセージデータ登録手段115により送信用データベース130内の該当する送信メッセージ枠131に登録され、登録が完了すると電子メール送信手段116により顧客端末31に確認メールが送信される。
【0060】
(6)再生メッセージ枠の設定・メッセージデータ変換
サーバ100は、再生メッセージ枠設定手段117により、送信メッセージ枠131に対応させて、再生用データベース140内に再生メッセージ枠141とその接続アドレスを設定する。また、再生メッセージ枠141への接続アドレスは読み取りコード変換手段112によってQRコードに変換され、変換されたQRコードは読み取りコード登録手段113によって再生用データベース140内の対応する再生メッセージ枠141に登録される。そして、サーバ100では、送信メッセージ枠131に登録されているメッセージデータを再生データ生成手段118によって変換し、ユーザ端末50のキャリア毎に再生可能なデータ形式にした再生データを生成する。生成された再生データは、再生データ登録手段119によって再生用データベース140内の該当するメッセージ枠141に登録される。
【0061】
(7)注文データの送信
顧客3から注文を受けた販売店1は、注文書60に記入された顧客3やユーザ5に関する情報(注文データ)を配送業者4に通知する。ここで、配送業者4は注文データを配送業者端末41からインターネットNを介してサーバ100に送信し、サーバ100は注文データ受信手段120によって注文データを受信する。
【0062】
なお、以後の(8)配送伝票の印字・商品の配送、(9)メッセージの再生、の処理については、第1実施形態と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0063】
以上説明したように、本実施形態のメッセージ配信システムS2によれば、第1実施形態と同様に、顧客3は商品の送り先毎に音声や動画によるメッセージをインターネットN上のサーバ100にアップロードすることができ、商品を受け取ったユーザ5はそのメッセージをインターネットN上で再生して視聴したり、ダウンロードして保存することができる。また、特に本実施形態においては、会員登録されている顧客3に対しダイレクトメールを発送することによって、商品の販売促進とシステムの利用を図ることができる。
【0064】
なお、本実施形態ではダイレクトメールの形態として封書を採用したが、これに替えて例えば往復ハガキや電子メールやWebによる形態も考えられる。これらの場合の商品の注文方法は、図8に示すように、往復ハガキによるダイレクトメールであれば、注文情報を記入した返信ハガキを投函することにより行う。電子メールによるダイレクトメールの場合には、返信メールに注文情報を記入して送信すれば良い。また、Webによるダイレクトメールの場合には、Web画面に表示される申込フォームを印刷し、注文情報を記入して郵便またはファクシミリで送信するか、あるいはWeb画面の申込フォームに注文情報を直接入力して送信すれば良い。
【0065】
また、メッセージの入力時に使用する送信メッセージ枠131への接続アドレスを、販売店1から顧客3へダイレクトメールを発送する際に申込書60に印字して事前通知したが、これに替えて顧客3から販売店1への注文を確認する際に事後通知しても良い。例えば、図9に示すように、販売店1から顧客3に対して、ファクシミリで注文確認と接続アドレス(又は顧客ID)を通知する方法が考えられる。また、図10や図11に示すように、販売店1から顧客3に対して、電子メールで受注確認と共に接続アドレス(又は顧客ID)を送信する方法や、Web画面に接続アドレス(又は顧客ID)を表示し、顧客3がプリンタで出力して控えておく方法を採用することができる。なお、顧客3から販売店1に電話を掛けて注文を行い、電話口で販売店1から顧客3に接続アドレス(又は顧客ID)を通知することも可能である。
【0066】
〔第3実施形態〕
図12〜16は本発明のメッセージ配信システムの第3実施形態を示すものである。図12において、本実施形態のメッセージ配信システムS3は、商品の販売促進の一環として販売店1から不特定多数の顧客3に向けて商品情報を提供し、これを見た顧客3が販売店1に商品を注文するパターンを想定したものである。以下、本実施形態のシステムの動作をデータの流れに従って説明するが、上述した実施形態と同一の構成については同一の符号を付与し、その詳細な説明を省略する。
【0067】
(1)送信メッセージ枠の設定
まず管理業者2は、サーバ100に顧客データとして顧客IDを送信する。本実施形態では、不特定多数の顧客3への販売促進を行うため、販売店1が顧客データを有していないことを前提としている。したがって、ここでいう顧客IDとは、顧客3に対して付与するのではなく、送信メッセージ枠131に対して付与したユニークなIDを意味する。この顧客IDは管理業者端末20からインターネットNを介してWebサーバ101に送信される。
【0068】
これに対し、サーバ100では、顧客データ受信手段110によって顧客IDを受信する。また、送信メッセージ枠設定手段111によって、顧客IDに対応させて送信用データベース130内に送信メッセージ枠131が予め複数個設定され、送信メッセージ枠131毎に専用の接続アドレスが設定される。なお、この接続アドレスは、第1、第2実施形態と同様に、読み取りコード変換手段112によってQRコードに変換される。また、変換されたQRコードは、読み取りコード登録手段113によって送信用データベース130内の対応する送信メッセージ枠131に登録され、管理業者端末20がダウンロードして利用する。
【0069】
(2)送信メッセージ枠の発行
次に、管理業者2は販売店1に対し、顧客IDを付与した送信メッセージ枠131を発行する。送信メッセージ枠131の発行方法や提供時の形態は、第2実施形態と同様である。
【0070】
(3)商品情報の宣伝・広告
販売店1は、不特定多数の顧客3に対し、商品に関する情報の宣伝や広告を行う。その方法としては各種考えられるが、例えば図13や図14に示すように、新聞の折り込みチラシ、雑誌(ハガキ付きを含む)等の紙媒体で配布する方法や、テレビショッピング、テレビコマーシャル等のデジタル媒体で宣伝する方法が挙げられる。また、図12のように販売店1がインターネットN上にショッピングサイト200を開設し、そこで商品情報を公開して顧客3に提供しても良い。なお、ショッピングサイト200へのアクセスは、図15や図16に示すように、街頭ポスターによる宣伝や、顧客3自身による検索エンジンを使っての検索や、ポータルサイトに張られたハイパーリンク等からのアクセスが考えられる。
【0071】
(4)商品の注文
上述した商品情報を見た顧客3は、販売店1に商品を注文する。商品の注文方法は、第2実施形態と同様に、注文用紙を郵送またはファクシミリで送信する方法、ハガキを投函する方法、電子メールやWebで送信する方法、あるいは電話を掛けて注文する方法が挙げられる。
【0072】
なお、以後の(5)メッセージの入力、(6)再生メッセージ枠の設定・メッセージデータ変換、(7)注文データの送信、(8)配送伝票の印字・商品の配送、及び(9)メッセージの再生、の処理については、第2実施形態と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0073】
以上説明したように、本実施形態のメッセージ配信システムS3によれば、上述した実施形態と同様に、顧客3は商品の送り先毎に音声や動画によるメッセージをインターネットN上のサーバ100にアップロードすることができ、商品を受け取ったユーザ5はそのメッセージをインターネットN上で再生して視聴したり、ダウンロードして保存することができる。また、特に本実施形態においては、不特定多数の顧客3に対して宣伝や広告による商品情報を提供することによって、更に、商品の販売促進とシステムの利用を図ることができる。
【0074】
〔第4実施形態〕
図17〜20は本発明のメッセージ配信システムの第4実施形態を示すものである。図17において、本実施形態のメッセージ配信システムS4は、顧客3が販売店1に来店して商品を注文するパターンを想定したものである。以下、本実施形態のシステムの動作をデータの流れに従って説明するが、上述した実施形態と同一の構成については同一の符号を付与し、その詳細な説明を省略する。
【0075】
(1)送信メッセージ枠の設定
まず管理業者2は、サーバ100に顧客データとして顧客IDを送信する。ここでいう顧客IDも、送信メッセージ枠131に対して付与したユニークなIDである。また、顧客IDが管理業者端末20からインターネットNを介してWebサーバ101に送信される点、サーバ100において顧客IDに対応した送信メッセージ枠131と接続アドレスが設定される点、接続アドレスがQRコードに変換され送信メッセージ枠131に登録される点についても、上述した実施形態と同様である。
【0076】
(2)送信メッセージ枠の発行
次に、管理業者2は販売店1に対し、顧客IDを付与した送信メッセージ枠131を発行する。送信メッセージ枠131の発行方法や提供時の形態は、第2実施形態と同様である。
【0077】
(3)顧客の来店
本実施形態は、通信販売ではなく店頭販売を想定したものであり、第2実施形態のようなダイレクトメールや第3実施形態のようなマス媒体による販売促進を行い、その結果来店取引になる場合も含む。
【0078】
(4)商品の注文
販売店1に来店した顧客3は、商品の注文を行う。商品の注文は、図18や図19に示すように店舗に来店してその場で注文する場合と、図20に示すように店舗に来店して後で自宅から注文する場合が考えられる。また、店舗で注文を行う際に、注文受付場所と配送現場が同一施設であるか物理的なやりとりがある場合と、そうでない場合とでは、注文書の仕様が異なる。前者の場合には、図18のように注文書が配送伝票と一体であり、注文書に記入した後で配送伝票から切り離し、切り離した注文書を顧客3に渡し、送信メッセージ枠131への接続アドレス(又は顧客ID)を通知する。これに対し、後者の場合には、図19のように注文書が配送伝票と別帳票であり、注文書の控えを顧客3に渡し、送信メッセージ枠131への接続アドレス(又は顧客ID)をプリントして通知する。
【0079】
なお、以後の(5)メッセージの入力、(6)再生メッセージ枠の設定・メッセージデータ変換、(7)注文データの送信、(8)配送伝票の印字・商品の配送、及び(9)メッセージの再生、の処理については、上述した実施形態と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0080】
以上説明したように、本実施形態のメッセージ配信システムS4によれば、第1実施形態と同様に、顧客3は商品の送り先毎に音声や動画によるメッセージをインターネットN上のサーバ100にアップロードすることができ、商品を受け取ったユーザ5はそのメッセージをインターネットN上で再生して視聴したり、ダウンロードして保存することができる。また、特に本実施形態においては、通信販売だけでなく、販売店1における店頭販売の場合にもこのシステムを適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によるメッセージ配信システムは、例えば以下のような様々な利用形態が考えられる。
A.お中元やお歳暮を送る際に、併せて挨拶を送る形態
B.父の日や母の日のプレゼントを送る際に、併せて感謝の言葉を送る形態
C.入学や卒業祝いのプレゼントを送る際に、併せてお祝いの言葉を送る形態
D.内祝いの品を送る際に、併せてお礼の言葉を送る形態
E.スポーツ観戦のチケット購入時に、併せて選手からのメッセージを届ける形態
F.企業のリクルートのDMを送る際に、併せて会社からのメッセージを送る形態
【符号の説明】
【0082】
S1〜S4…メッセージ配信システム
N…インターネット
1…販売店
2…管理業者
3…顧客
4…配送業者
5…ユーザ
10…販売店端末
11…プリンタ
20…管理業者端末
21…プリンタ
30…顧客端末
40…配送業者端末
41…プリンタ
50…ユーザ端末
60…注文書
61…QRコード(送信URL)
62…記入欄
70…配送伝票
71…QRコード(再生URL)
100…サーバ
101…Webサーバ
110…顧客データ受信手段
111…送信メッセージ枠設定手段
112…読み取りコード変換手段
113…読み取りコード登録手段
114…メッセージデータ受信手段
115…メッセージデータ登録手段
116…電子メール送信手段
117…再生メッセージ枠設定手段
118…再生データ生成手段
119…再生データ登録手段
120…注文データ受信手段
121…配送伝票データ生成手段
130…送信用データベース
131…送信メッセージ枠
140…再生用データベース
141…再生メッセージ枠
200…ショッピングサイト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客からユーザへの商品の配送時に顧客のメッセージを配信するメッセージ配信システムであって、
顧客が所有する顧客端末と、ユーザが所有するユーザ端末と、管理業者が所有する管理業者端末と、配送業者が所有する配送業者端末と、これらの端末からインターネットを介して接続されるサーバと、から構成されており、
サーバは、
管理業者端末から送信された顧客IDに対応させて、送信用データベース内に送信メッセージ枠とその接続アドレスを設定する送信メッセージ枠設定手段と、
送信メッセージ枠への接続アドレスにアクセスした顧客端末からアップロードされるメッセージデータを、顧客IDに対応した送信メッセージ枠に登録するメッセージデータ登録手段と、
送信メッセージ枠に対応させて、再生用データベース内に再生メッセージ枠とその接続アドレスを設定する再生メッセージ枠設定手段と、
送信メッセージ枠に登録されたメッセージデータを変換し、ユーザ端末で再生可能な再生データを生成する再生データ生成手段と、
再生メッセージ枠への接続アドレスと配送業者端末から送信された配送先のユーザの宛名及びユーザIDを含む注文データとに基づいて、配送伝票の印字用レイアウトに変換したデータを生成する配送伝票データ生成手段と、
配送伝票又はユーザへの送付書類に印字された再生メッセージ枠への接続アドレスにアクセスしたユーザ端末で再生するために、生成した再生データをユーザIDに対応した再生メッセージ枠に登録する再生データ登録手段と、
を備えてなる、メッセージ配信システム。
【請求項2】
サーバは、送信メッセージ枠への接続アドレスと再生メッセージ枠への接続アドレスをそれぞれ光学式読み取りコードに変換する読み取りコード変換手段を更に備えてなる、請求項1に記載のメッセージ配信システム。
【請求項3】
サーバは、顧客端末からアップロードされたメッセージが送信メッセージ枠に登録された時に、登録完了を通知する確認メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えてなる、請求項1又は2に記載のメッセージ配信システム。
【請求項4】
サーバは、再生メッセージ枠に登録された再生データがユーザ端末により再生された時に、再生完了を通知する確認メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のメッセージ配信システム。
【請求項5】
サーバは、メッセージデータを受信するのに先立って、顧客端末から送信される空メールに対し、パスワードと新たな接続先となるメッセージ入力用の接続アドレスを記載した返信メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えてなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のメッセージ配信システム。
【請求項6】
顧客からユーザへの商品の配送時に顧客のメッセージを配信するメッセージ配信システムにおいて、顧客が所有する顧客端末、ユーザが所有するユーザ端末、管理業者が所有する管理業者端末、及び配送業者が所有する配送業者端末からインターネットを介して接続されるサーバであって、
管理業者端末から送信された顧客IDに対応させて、送信用データベース内に送信メッセージ枠とその接続アドレスを設定する送信メッセージ枠設定手段と、
送信メッセージ枠への接続アドレスにアクセスした顧客端末からアップロードされるメッセージデータを、顧客IDに対応した送信メッセージ枠に登録するメッセージデータ登録手段と、
送信メッセージ枠に対応させて、再生用データベース内に再生メッセージ枠とその接続アドレスを設定する再生メッセージ枠設定手段と、
送信メッセージ枠に登録されたメッセージデータを変換し、ユーザ端末で再生可能な再生データを生成する再生データ生成手段と、
再生メッセージ枠への接続アドレスと配送業者端末から送信された配送先のユーザの宛名及びユーザIDを含む注文データとに基づいて、配送伝票の印字用レイアウトに変換したデータを生成する配送伝票データ生成手段と、
配送伝票又はユーザへの送付書類に印字された再生メッセージ枠への接続アドレスにアクセスしたユーザ端末で再生するために、生成した再生データをユーザIDに対応した再生メッセージ枠に登録する再生データ登録手段と、
を備えてなる、サーバ。
【請求項7】
送信メッセージ枠への接続アドレスと再生メッセージ枠への接続アドレスをそれぞれ光学式読み取りコードに変換する読み取りコード変換手段を更に備えてなる、請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
顧客端末からアップロードされたメッセージが送信メッセージ枠に登録された時に、登録完了を通知する確認メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えてなる、請求項6又は7に記載のサーバ。
【請求項9】
再生メッセージ枠に登録された再生データがユーザ端末により再生された時に、再生完了を通知する確認メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えてなる、請求項6〜8のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項10】
メッセージデータを受信するのに先立って、顧客端末から送信される空メールに対し、パスワードと新たな接続先となるメッセージ入力用の接続アドレスを記載した返信メールを顧客端末に送信する電子メール送信手段を更に備えてなる、請求項6〜9のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項11】
コンピュータを、請求項6〜10のいずれか1項に記載のサーバとして機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−96217(P2011−96217A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−1954(P2010−1954)
【出願日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000186566)小林クリエイト株式会社 (169)
【Fターム(参考)】