説明

メディア・ゲートウェイ・システム、メディア・ゲートウェイ制御方法、メディア・ゲートウェイ制御装置、及び、メディア・ゲートウェイ制御プログラム

【課題】通信路を確保するための処理を適切に実行することが可能なメディア・ゲートウェイ・システムを提供すること。
【解決手段】システム100はメディア・ゲートウェイ装置(MG)110とメディア・ゲートウェイ制御装置(MGC)120とを備える。MGは、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースとを備える。MGCは、通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信し、発呼信号が表す通信プロトコルが第1の通信プロトコルである場合、発呼対象通信に第1の通信リソースを割り当て、発呼信号が表す通信プロトコルが第2の通信プロトコルである場合、第2の通信リソースを割り当てる旨をMGに要求する。MGは発呼対象通信に第2の通信リソースを割り当てる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ・システムに関する。
【背景技術】
【0002】
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置と、呼制御を行うとともに、メディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置と、を備えるメディア・ゲートウェイ・システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
メディア・ゲートウェイ制御装置は、メディア・ゲートウェイ装置が備える通信リソースを管理するための通信リソース管理情報を記憶する。メディア・ゲートウェイ制御装置は、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルとしてのATM(Asynchronous Transfer Mode)を表す発呼信号を通信装置(例えば、基地局装置、又は、サーバ装置等)から受信する。
【0004】
メディア・ゲートウェイ制御装置は、記憶されている通信リソース管理情報に基づいて、発呼信号が開始を要求する通信(発呼対象通信)に通信リソースを割り当てる。そして、メディア・ゲートウェイ制御装置は、発呼対象通信に割り当てられた通信リソースを特定するための通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求をメディア・ゲートウェイ装置へ送信する。
【0005】
その後、メディア・ゲートウェイ装置は、受信された通信路設定要求に基づいて、通信路を確保(確立)するための処理を実行する。これにより、通信路が確保される。その結果、通信装置とメディア・ゲートウェイ装置との間で、ATMに従った通信が行われることにより、メディア・ゲートウェイ装置は、例えば、端末装置間のデータの通信を中継する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−206674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、通信装置とメディア・ゲートウェイ装置との間で、RTP(Real−time Transport Protocol)に従った通信が行われる場合が考えられる。
【0008】
しかしながら、RTPに従った通信に用いられる通信リソースは、メディア・ゲートウェイ装置によって管理されることが多い。このため、上記メディア・ゲートウェイ・システムにおいては、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルとしてのRTPを表す発呼信号をメディア・ゲートウェイ制御装置が受信した場合に、通信路を確保するための処理をATMの場合と同様に実行しようとしても、適切に実行することができないという問題があった。
【0009】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「通信路を確保するための処理を適切に実行することができない場合が生じること」を解決することが可能なメディア・ゲートウェイ・システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するため本発明の一形態であるメディア・ゲートウェイ・システムは、
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置と、
呼制御を行うとともに、上記メディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置と、
を備えるシステムである。
【0011】
更に、
上記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置は、上記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段を備え、
上記メディア・ゲートウェイ装置は、上記第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶する第2の通信リソース管理情報記憶手段を備え、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第1の通信プロトコルである場合、上記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、上記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第2の通信プロトコルである場合、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる旨を上記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を備え、
上記メディア・ゲートウェイ装置は、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置により上記第2の通信リソースの割り当てを要求された場合、上記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる第2の通信リソース割当手段を備える。
【0012】
また、本発明の他の形態であるメディア・ゲートウェイ制御方法は、
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置と、
呼制御を行うとともに、上記メディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置と、
を備えるメディア・ゲートウェイ・システムに適用される方法である。
【0013】
ここで、上記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備える。
加えて、上記メディア・ゲートウェイ制御方法は、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、上記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶し、
上記メディア・ゲートウェイ装置が、上記第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶し、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信し、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第1の通信プロトコルである場合、上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、上記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、上記第1の通信リソースを割り当て、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第2の通信プロトコルである場合、上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる旨を上記メディア・ゲートウェイ装置に要求し、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置により上記第2の通信リソースの割り当てを要求された場合、上記メディア・ゲートウェイ装置が、上記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる方法である。
【0014】
また、本発明の他の形態であるメディア・ゲートウェイ制御装置は、
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御する装置である。
【0015】
ここで、上記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備える。
加えて、上記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
上記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段と、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第1の通信プロトコルである場合、上記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、上記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第2の通信プロトコルである場合、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる旨を上記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を備える。
【0016】
また、本発明の他の形態であるメディア・ゲートウェイ制御方法は、
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置に適用される方法である。
【0017】
ここで、上記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備える。
更に、上記メディア・ゲートウェイ制御方法は、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、上記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶し、
上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信し、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第1の通信プロトコルである場合、上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、上記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、上記第1の通信リソースを割り当て、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第2の通信プロトコルである場合、上記メディア・ゲートウェイ制御装置が、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる旨を上記メディア・ゲートウェイ装置に要求する方法である。
【0018】
また、本発明の他の形態であるメディア・ゲートウェイ制御プログラムは、
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置が実行するプログラムである。
【0019】
ここで、上記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備える。
更に、上記メディア・ゲートウェイ制御プログラムは、上記メディア・ゲートウェイ制御装置に、
上記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段と、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第1の通信プロトコルである場合、上記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、上記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第2の通信プロトコルである場合、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる旨を上記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、以上のように構成されることにより、通信路を確保するための処理を適切に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システムの概略構成を表す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システムの機能の概略を表すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システムの作動の概略を示したシーケンス図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システムの機能の概略を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る、メディア・ゲートウェイ・システム、メディア・ゲートウェイ制御方法、メディア・ゲートウェイ制御装置、及び、メディア・ゲートウェイ制御プログラム、の各実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
【0023】
<第1実施形態>
(構成)
図1に示したように、第1実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システム1は、メディア・ゲートウェイ装置(Media Gateway)10と、メディア・ゲートウェイ制御装置(メディア・ゲートウェイ・コントローラ、Media Gateway Controller)20と、を備える。
【0024】
メディア・ゲートウェイ・システム1は、第1の通信網NW1、第2の通信網NW2、及び、第3の通信網NW3のそれぞれに接続されている。
【0025】
本例では、第1の通信網NW1には、第1の通信プロトコル(本例では、ATM(Asynchronous Transfer Mode))に従って、音声データ(音声を表すデータ)を通信する基地局装置31が接続されている。
【0026】
更に、基地局装置31には、図示しない端末装置(本例では、移動体通信装置としての携帯電話機)が通信可能に接続されている。基地局装置31は、メディア・ゲートウェイ・システム1との間で第1の通信プロトコルに従って通信を行うことにより、この端末装置とメディア・ゲートウェイ・システム1との間の音声データの通信を中継する。
【0027】
また、第2の通信網NW2には、第2の通信プロトコル(本例では、RTP(Real−time Transport Protocol))に従って、音声データを通信するサーバ装置32が接続されている。
【0028】
更に、サーバ装置32には、図示しない端末装置(本例では、移動体通信装置としての携帯電話機)が通信可能に接続されている。サーバ装置32は、メディア・ゲートウェイ・システム1との間で第2の通信プロトコルに従って通信を行うことにより、この端末装置とメディア・ゲートウェイ・システム1との間の音声データの通信を中継する。
【0029】
また、第3の通信網NW3には、第2の通信プロトコル(本例では、RTP)に従って、音声データを通信する他のメディア・ゲートウェイ・システム33が接続されている。
【0030】
更に、メディア・ゲートウェイ・システム33には、図示しない端末装置(本例では、移動体通信装置としての携帯電話機)が通信可能に接続されている。メディア・ゲートウェイ・システム33は、メディア・ゲートウェイ・システム1との間で第2の通信プロトコルに従って通信を行うことにより、この端末装置とメディア・ゲートウェイ・システム1との間の音声データの通信を中継する。
【0031】
なお、第1の通信網NW1は、加入者側ATM網とも呼ばれる。第2の通信網NW2は、加入者側IP(Internet Protocol)網とも呼ばれる。第3の通信網NW3は、コアネットワーク(中継)側IP網とも呼ばれる。
【0032】
メディア・ゲートウェイ装置10は、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網(本例では、第1の通信網NW1及び第3の通信網NW3、又は、第2の通信網NW2及び第3の通信網NW3)間のデータ(本例では、音声データ)の通信を中継する。
【0033】
メディア・ゲートウェイ装置10は、図示しない中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD;Hard Disk Drive))を備える。メディア・ゲートウェイ装置10は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
【0034】
メディア・ゲートウェイ制御装置20は、呼制御を行うとともに、メディア・ゲートウェイ装置10を制御する。
【0035】
メディア・ゲートウェイ制御装置20は、メディア・ゲートウェイ装置10と同様に、図示しない中央処理装置、及び、記憶装置を備える。メディア・ゲートウェイ制御装置20は、メディア・ゲートウェイ装置10と同様に、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
【0036】
メディア・ゲートウェイ装置10は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備える。
【0037】
本例では、第1の通信リソースは、第1の通信網NW1と接続された、物理的な通信ポート(物理ポート)と対応付けられた、仮想的な通信ポート(論理ポート)からなる。また、第2の通信リソースは、第2の通信網NW2と接続された物理ポートと対応付けられた論理ポートからなる。
【0038】
また、メディア・ゲートウェイ装置10とメディア・ゲートウェイ制御装置20とは、通信可能に接続されている。メディア・ゲートウェイ装置10とメディア・ゲートウェイ制御装置20とは、Megacoに従って通信を行うように構成されている。
【0039】
(機能)
図2は、上記のように構成されたメディア・ゲートウェイ・システム1の機能を表すブロック図である。
メディア・ゲートウェイ装置10の機能は、第2の通信リソース管理部(第2の通信リソース管理情報記憶手段、第2の通信リソース割当手段)11を含む。
【0040】
メディア・ゲートウェイ制御装置20の機能は、発呼側制御部(発呼信号受信手段、ローカル通信リソース特定情報送信手段、リモート通信リソース特定情報受信手段)21と、第1の通信リソース管理部(第1の通信リソース管理情報記憶手段、第1の通信リソース割当手段の一部)22と、通信路制御部(第1の通信リソース割当手段の一部、第2の通信リソース割当要求手段、通信路設定要求送信手段)23と、呼制御部24と、を含む。
【0041】
発呼側制御部21は、第1の通信網NW1、又は、第2の通信網NW2を介して接続された端末装置(通信装置)との間で制御信号を送受信(送信及び受信)する。発呼側制御部21は、通信(発呼対象通信)の開始を要求し且つ当該発呼対象通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号(制御信号)を端末装置(発呼信号送信装置)から受信する。
【0042】
本例では、発呼側制御部21は、第1の通信網NW1に接続された端末装置から、発呼対象通信に用いられる通信プロトコルとしてのATMを表す発呼信号を受信する。また、発呼側制御部21は、第2の通信網NW2に接続された端末装置から、発呼対象通信に用いられる通信プロトコルとしてのRTPを表す発呼信号を受信する。
【0043】
発呼側制御部21は、発呼対象通信に割り当てられた通信リソースを特定するためのローカル通信リソース特定情報を、発呼信号を送信してきた発呼信号送信装置へ送信する。ローカル通信リソース特定情報は、発呼対象通信に割り当てられた通信リソースを特定するための情報である。本例では、通信リソースは、IPアドレス及びポート番号により構成される。
【0044】
更に、発呼側制御部21は、発呼信号送信装置から、当該発呼信号送信装置が発呼対象通信を行うために用いる通信リソースを特定するためのリモート通信リソース特定情報を受信する。
【0045】
第1の通信リソース管理部22は、第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する。第1の通信リソース管理情報は、第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報と、ATMに従った通信を特定するための通信特定情報と、を対応付けた情報である。
【0046】
本例では、通信特定情報は、ATMセルに含まれる、VPI(Virtual Path Identifier)、及び、VCI(Virtual Channel Identifier)を含む。
【0047】
第1の通信リソース管理部22は、発呼側制御部21により受信された発呼信号が表す通信プロトコルが第1の通信プロトコルである場合、記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、発呼対象通信(発呼信号が開始を要求する通信)に、第1の通信リソースを割り当てる。
【0048】
具体的には、第1の通信リソース管理部22は、記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、いずれの通信に対しても割り当てられていない(未使用の)第1の通信リソースを特定し、特定された第1の通信リソースを上記発呼対象通信に割り当てる。第1の通信リソース管理部22は、新たに割り当てた第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報と、発呼対象通信を特定するための通信特定情報と、を対応付けた第1の通信リソース管理情報を新たに記憶する。
【0049】
通信路制御部23は、発呼側制御部21により受信された発呼信号が表す通信プロトコルが第1の通信プロトコルである場合、通信路設定要求をメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する。この通信路設定要求は、第1の通信リソース管理部22により発呼対象通信に割り当てられた第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す情報である。
【0050】
本例では、この通信路設定要求は、Megacoにおける、追加要求(Add Request)メッセージである。追加要求メッセージは、コンテキストにターミネーションを追加する旨を要求する情報である。ターミネーションは、通信を行う端点を表す情報である。コンテキストは、ある呼に対応付けられたターミネーションの集合を表す情報である。
【0051】
ここでは、追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「ATM」を表す情報を含み、且つ、追加対象となるターミネーションのローカル通信リソース特定情報(発呼対象通信に割り当てられた第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報)を含む。
【0052】
更に、通信路制御部23は、上記追加要求メッセージに応じた追加要求応答(Add Request Reply)メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10から受信する。この追加要求応答メッセージは、メディア・ゲートウェイ制御装置20によって発呼対象通信に割り当てられた第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報をローカル通信リソース特定情報として含む。
【0053】
一方、通信路制御部23は、発呼側制御部21により受信された発呼信号が表す通信プロトコルが第2の通信プロトコルである場合、発呼対象通信に第2の通信リソースを割り当てる旨をメディア・ゲートウェイ装置10に要求する。
【0054】
具体的には、通信路制御部23は、発呼側制御部21により受信された発呼信号が表す通信プロトコルが第2の通信プロトコルである場合、通信路設定要求をメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する。この通信路設定要求は、発呼対象通信に第2の通信リソースを割り当てる旨をメディア・ゲートウェイ装置10に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す情報である。
【0055】
本例では、この通信路設定要求は、Megacoにおける、追加要求(Add Request)メッセージである。ここでは、追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「RTP」を表す情報を含み、且つ、割当要求情報としての「choose」を表す情報を含む。
【0056】
更に、通信路制御部23は、上記追加要求メッセージに応じた追加要求応答(Add Request Reply)メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10から受信する。この追加要求応答メッセージは、メディア・ゲートウェイ装置10によって発呼対象通信に割り当てられた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報をローカル通信リソース特定情報として含む。
【0057】
また、通信路制御部23は、発呼側制御部21により受信されたリモート通信リソース特定情報を含み、且つ、発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求をメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する。
【0058】
本例では、この通信路設定要求は、Megacoにおける、追加要求メッセージである。ここでは、追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションのリモート通信リソース特定情報として、発呼側制御部21により受信されたリモート通信リソース特定情報を含む。
【0059】
呼制御部24は、任意の通信プロトコルに従って呼処理を実行する機能を有する。本例では、呼制御部24は、SIP(Session Initiation Protocol)に従って、第3の通信網NW3を介して接続された端末装置との間で通信セッションを確立する。
【0060】
第2の通信リソース管理部11は、第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶する。第2の通信リソース管理情報は、第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報を含む。
【0061】
第2の通信リソース管理部11は、割当要求情報を含む通信路設定要求をメディア・ゲートウェイ制御装置20から受信した場合、記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、発呼対象通信(発呼信号が開始を要求する通信)に、第2の通信リソースを割り当てる。
【0062】
具体的には、第2の通信リソース管理部11は、記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、いずれの通信に対しても割り当てられていない(未使用の)第2の通信リソースを特定し、特定された第2の通信リソースを上記発呼対象通信に割り当てる。第2の通信リソース管理部11は、新たに割り当てた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報を含む第2の通信リソース管理情報を新たに記憶する。
【0063】
更に、第2の通信リソース管理部11は、発呼対象通信に新たに割り当てられた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報を含む追加要求応答メッセージをメディア・ゲートウェイ制御装置20へ送信する。
【0064】
また、メディア・ゲートウェイ装置10は、追加要求メッセージを受信した場合、受信した追加要求メッセージに含まれる情報に基づいて、コンテキストにターミネーションを追加する処理を実行する。その後、メディア・ゲートウェイ装置10は、コンテキストに基づいて、発呼対象通信の通信路を確保(確立)するための処理を実行する。
【0065】
(作動)
次に、上述したメディア・ゲートウェイ・システム1の作動について説明する。
先ず、第1の通信プロトコル(本例では、ATM)に従った通信の開始が要求される場合から説明する。
【0066】
この場合、図3に示したように、第1の通信網NW1に接続されている発呼信号送信装置UEは、発呼信号を送信する(ステップS101)。
【0067】
この場合、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、発呼対象通信に用いられる通信プロトコルとしてのATMを表す発呼信号を受信する。これにより、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、発呼対象通信に、第1の通信リソースを割り当てる。
【0068】
そして、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、追加要求メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する(ステップS102)。この追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「ATM」を表す情報を含み、且つ、追加対象となるターミネーションのローカル通信リソース特定情報(発呼対象通信に割り当てられた第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報)を含む。
【0069】
これにより、メディア・ゲートウェイ装置10は、メディア・ゲートウェイ制御装置20から追加要求メッセージを受信し、受信した追加要求メッセージに基づいて、コンテキストにターミネーションを追加する処理を実行する。その後、メディア・ゲートウェイ装置10は、受信した追加要求メッセージに応じた追加要求応答メッセージをメディア・ゲートウェイ制御装置20へ送信する(ステップS103)。この追加要求応答メッセージは、追加要求メッセージに含まれていたローカル通信リソース特定情報を含む。
【0070】
これにより、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、送信した追加要求メッセージに応じた追加要求応答メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10から受信する。そして、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、受信した追加要求応答メッセージに含まれるローカル通信リソース特定情報を取得する(ステップS104)。
【0071】
次いで、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、取得されたローカル通信リソース特定情報(即ち、発呼対象通信に割り当てられた通信リソースを特定するための通信リソース特定情報)を、発呼信号を送信してきた発呼信号送信装置UEへ送信する(ステップS105)。
【0072】
これにより、発呼信号送信装置UEは、メディア・ゲートウェイ制御装置20からローカル通信リソース特定情報を受信する。そして、発呼信号送信装置UEは、発呼信号送信装置UEが、発呼対象通信を行うために用いる通信リソースを特定するためのリモート通信リソース特定情報をメディア・ゲートウェイ制御装置20へ送信する(ステップS106)。
【0073】
これにより、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、発呼信号送信装置UEからリモート通信リソース特定情報を受信する。そして、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、追加要求メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する(ステップS107)。この追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「ATM」を表す情報を含み、且つ、追加対象となるターミネーションのリモート通信リソース特定情報として、発呼側制御部21から受信したリモート通信リソース特定情報を含む。
【0074】
これにより、メディア・ゲートウェイ装置10は、メディア・ゲートウェイ制御装置20から追加要求メッセージを受信し、受信した追加要求メッセージに基づいて、コンテキストにターミネーションを追加する処理を実行する。その後、メディア・ゲートウェイ装置10は、受信した追加要求メッセージに応じた追加要求応答メッセージをメディア・ゲートウェイ制御装置20へ送信する(ステップS108)。この追加要求応答メッセージは、追加要求メッセージに含まれていたリモート通信リソース特定情報を含む。
【0075】
その後、メディア・ゲートウェイ装置10は、コンテキストに基づいて、第1の通信プロトコル(本例では、ATM)に従った発呼対象通信の通信路を確保(確立)するための処理を実行する(ステップS109)。
【0076】
次に、第2の通信プロトコル(本例では、RTP)に従った通信の開始が要求される場合について説明する。
【0077】
この場合、図3に示したように、第2の通信網NW2に接続されている発呼信号送信装置UEは、発呼信号を送信する(ステップS101)。
【0078】
この場合、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、発呼対象通信に用いられる通信プロトコルとしてのRTPを表す発呼信号を受信する。そして、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、追加要求メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する(ステップS102)。
【0079】
この追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「RTP」を表す情報を含み、且つ、割当要求情報としての「choose」を表す情報を含む。
【0080】
これにより、メディア・ゲートウェイ装置10は、メディア・ゲートウェイ制御装置20から追加要求メッセージを受信し、受信した追加要求メッセージと、記憶されている第2の通信リソース管理情報と、に基づいて、発呼対象通信に第2の通信リソースを割り当てる。
【0081】
そして、メディア・ゲートウェイ装置10は、受信した追加要求メッセージと、発呼対象通信に新たに割り当てられた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報と、に基づいて、コンテキストにターミネーションを追加する処理を実行する。その後、メディア・ゲートウェイ装置10は、追加要求応答メッセージをメディア・ゲートウェイ制御装置20へ送信する(ステップS103)。この追加要求応答メッセージは、呼対象通信に新たに割り当てられた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報をローカル通信リソース特定情報として含む。
【0082】
これにより、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、送信した追加要求メッセージに応じた追加要求応答メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10から受信する。そして、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、受信した追加要求応答メッセージに含まれるローカル通信リソース特定情報を取得する(ステップS104)。
【0083】
次いで、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、取得されたローカル通信リソース特定情報(即ち、発呼対象通信に割り当てられた通信リソースを特定するための通信リソース特定情報)を、発呼信号を送信してきた発呼信号送信装置UEへ送信する(ステップS105)。
【0084】
これにより、発呼信号送信装置UEは、メディア・ゲートウェイ制御装置20からローカル通信リソース特定情報を受信する。そして、発呼信号送信装置UEは、発呼信号送信装置UEが、発呼対象通信を行うために用いる通信リソースを特定するためのリモート通信リソース特定情報をメディア・ゲートウェイ制御装置20へ送信する(ステップS106)。
【0085】
これにより、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、発呼信号送信装置UEからリモート通信リソース特定情報を受信する。そして、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、追加要求メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する(ステップS107)。この追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「RTP」を表す情報を含み、且つ、追加対象となるターミネーションのリモート通信リソース特定情報として、発呼側制御部21から受信したリモート通信リソース特定情報を含む。
【0086】
これにより、メディア・ゲートウェイ装置10は、メディア・ゲートウェイ制御装置20から追加要求メッセージを受信し、受信した追加要求メッセージに基づいて、コンテキストにターミネーションを追加する処理を実行する。その後、メディア・ゲートウェイ装置10は、受信した追加要求メッセージに応じた追加要求応答メッセージをメディア・ゲートウェイ制御装置20へ送信する(ステップS108)。この追加要求応答メッセージは、追加要求メッセージに含まれていたリモート通信リソース特定情報を含む。
【0087】
その後、メディア・ゲートウェイ装置10は、コンテキストに基づいて、第2の通信プロトコル(本例では、RTP)に従った発呼対象通信の通信路を確保(確立)するための処理を実行する(ステップS109)。
【0088】
このように、第1の通信プロトコル(本例では、ATM)に従った通信の開始を要求する発呼信号を受信した場合、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、発呼対象通信に第1の通信リソースを割り当てる。その後、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、新たに割り当てた第1の通信リソースを特定するためのローカル通信リソース特定情報を含む追加要求メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する。この追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「ATM」を表す情報を含む。
【0089】
一方、第2の通信プロトコル(本例では、RTP)に従った通信の開始を要求する発呼信号を受信した場合、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、発呼対象通信に通信リソースを割り当てることなく、割当要求情報を含む追加要求メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する。この追加要求メッセージは、追加対象となるターミネーションが用いる通信プロトコルとしての「RTP」を表す情報を含む。そして、メディア・ゲートウェイ装置10は、発呼対象通信に第2の通信リソースを割り当てる。
【0090】
このように、メディア・ゲートウェイ制御装置20は、第1の通信プロトコルの場合と、第2の通信プロトコルの場合と、で異なる追加要求メッセージをメディア・ゲートウェイ装置10へ送信する。これにより、第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルとのいずれに対しても、適切に通信リソースを割り当てることができる。
【0091】
以上、説明したように、本発明の第1実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システム1によれば、通信リソースがメディア・ゲートウェイ装置10により管理されている第1の通信プロトコルと、通信リソースがメディア・ゲートウェイ制御装置20により管理されている第2の通信プロトコルと、のいずれに対しても、適切に通信リソースを割り当てることができる。この結果、上記第1の通信プロトコル、及び、上記第2の通信プロトコル、のいずれに対しても、通信路を確保するための処理を適切に実行することができる。
【0092】
なお、第1実施形態の変形例に係るメディア・ゲートウェイ・システム1は、ローカル通信リソース特定情報よりも、リモート通信リソース特定情報を先に取得するように構成されていてもよい。具体的には、このメディア・ゲートウェイ・システム1は、図3のステップS106〜ステップS108の処理を、ステップS102〜ステップS105の処理よりも先に実行する。
【0093】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システムについて図4を参照しながら説明する。
第2実施形態に係るメディア・ゲートウェイ・システム100は、
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置110と、
呼制御を行うとともに、メディア・ゲートウェイ装置110を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置120と、を備えるシステムである。
【0094】
更に、メディア・ゲートウェイ装置110は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備える。
加えて、メディア・ゲートウェイ制御装置120は、上記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶部(第1の通信リソース管理情報記憶手段)121を備える。
更に、メディア・ゲートウェイ装置110は、上記第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶する第2の通信リソース管理情報記憶部(第2の通信リソース管理情報記憶手段)111を備える。
【0095】
加えて、メディア・ゲートウェイ制御装置120は、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信部(発呼信号受信手段)122と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第1の通信プロトコルである場合、上記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、上記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当部(第1の通信リソース割当手段)123と、
上記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが上記第2の通信プロトコルである場合、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる旨をメディア・ゲートウェイ装置110に要求する第2の通信リソース割当要求部(第2の通信リソース割当要求手段)124と、
を備える。
【0096】
更に、メディア・ゲートウェイ装置110は、
メディア・ゲートウェイ制御装置120により上記第2の通信リソースの割り当てを要求された場合、上記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、上記発呼対象通信に上記第2の通信リソースを割り当てる第2の通信リソース割当部(第2の通信リソース割当手段)112を備える。
【0097】
これによれば、通信リソースがメディア・ゲートウェイ装置110により管理されている第1の通信プロトコルと、通信リソースがメディア・ゲートウェイ制御装置120により管理されている第2の通信プロトコルと、のいずれに対しても、適切に通信リソースを割り当てることができる。この結果、上記第1の通信プロトコル、及び、上記第2の通信プロトコル、のいずれに対しても、通信路を確保するための処理を適切に実行することができる。
【0098】
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0099】
なお、上記各実施形態においてメディア・ゲートウェイ・システム1の各機能は、CPUがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されていたが、回路等のハードウェアにより実現されていてもよい。
【0100】
また、上記各実施形態においてプログラムは、記憶装置に記憶されていたが、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0101】
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0102】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
【0103】
(付記1)
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置と、
呼制御を行うとともに、前記メディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置と、
を備えるメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段を備え、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、前記第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶する第2の通信リソース管理情報記憶手段を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を備え、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置により前記第2の通信リソースの割り当てを要求された場合、前記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる第2の通信リソース割当手段を備えるメディア・ゲートウェイ・システム。
【0104】
これによれば、通信リソースがメディア・ゲートウェイ装置により管理されている第1の通信プロトコルと、通信リソースがメディア・ゲートウェイ制御装置により管理されている第2の通信プロトコルと、のいずれに対しても、適切に通信リソースを割り当てることができる。この結果、上記第1の通信プロトコル、及び、上記第2の通信プロトコル、のいずれに対しても、通信路を確保するための処理を適切に実行することができる。
【0105】
(付記2)
付記1に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記第1の通信リソース割当手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に割り当てられた前記第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成され、
前記第2の通信リソース割当要求手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成され、
前記第2の通信リソース割当手段は、
前記通信路設定要求を受信し、当該受信された通信路設定要求に前記割当要求情報が含まれている場合、前記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てるとともに、当該割り当てられた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報を前記メディア・ゲートウェイ制御装置へ送信するように構成されたメディア・ゲートウェイ・システム。
【0106】
(付記3)
付記1又は付記2に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
前記発呼対象通信に割り当てられた通信リソースを特定するためのローカル通信リソース特定情報を、当該発呼対象通信に係る前記発呼信号を送信してきた通信装置である発呼信号送信装置へ送信するローカル通信リソース特定情報送信手段と、
前記発呼信号送信装置から、当該発呼信号送信装置が前記発呼対象通信を行うために用いる通信リソースを特定するためのリモート通信リソース特定情報を受信するリモート通信リソース特定情報受信手段と、
前記受信されたリモート通信リソース特定情報を含み、且つ、前記発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信する通信路設定要求送信手段と、
を備えるメディア・ゲートウェイ・システム。
【0107】
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記第1の通信プロトコルは、ATM(Asynchronous Transfer Mode)であり、
前記第2の通信プロトコルは、RTP(Real−time Transport Protocol)であるメディア・ゲートウェイ・システム。
【0108】
(付記5)
付記1乃至付記4のいずれか一項に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記メディア・ゲートウェイ装置と、前記メディア・ゲートウェイ制御装置と、の間の通信は、Megacoに従った通信であるメディア・ゲートウェイ・システム。
【0109】
(付記6)
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置と、
呼制御を行うとともに、前記メディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置と、
を備えるメディア・ゲートウェイ・システムに適用されるメディア・ゲートウェイ制御方法であって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶し、
前記メディア・ゲートウェイ装置が、前記第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶し、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信し、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当て、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求し、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置により前記第2の通信リソースの割り当てを要求された場合、前記メディア・ゲートウェイ装置が、前記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる、メディア・ゲートウェイ制御方法。
【0110】
(付記7)
付記6に記載のメディア・ゲートウェイ制御方法であって、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に割り当てられた前記第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信し、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信し、
前記メディア・ゲートウェイ装置が前記通信路設定要求を受信し、
前記受信された通信路設定要求に前記割当要求情報が含まれている場合、前記メディア・ゲートウェイ装置が、前記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てるとともに、当該割り当てられた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報を前記メディア・ゲートウェイ制御装置へ送信する、メディア・ゲートウェイ制御方法。
【0111】
(付記8)
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置であって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段と、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を備えるメディア・ゲートウェイ制御装置。
【0112】
(付記9)
付記8に記載のメディア・ゲートウェイ制御装置であって、
前記第1の通信リソース割当手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に割り当てられた前記第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成され、
前記第2の通信リソース割当要求手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成されたメディア・ゲートウェイ制御装置。
【0113】
(付記10)
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置に適用されるメディア・ゲートウェイ制御方法であって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御方法は、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶し、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信し、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当て、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する、メディア・ゲートウェイ制御方法。
【0114】
(付記11)
付記10に記載のメディア・ゲートウェイ制御方法であって、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に割り当てられた前記第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信し、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信する、メディア・ゲートウェイ制御方法。
【0115】
(付記12)
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置が実行するメディア・ゲートウェイ制御プログラムであって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御プログラムは、前記メディア・ゲートウェイ制御装置に、
前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段と、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を実現させるためのメディア・ゲートウェイ制御プログラム。
【0116】
(付記13)
付記12に記載のメディア・ゲートウェイ制御プログラムであって、
前記第1の通信リソース割当手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に割り当てられた前記第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成され、
前記第2の通信リソース割当要求手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成されたメディア・ゲートウェイ制御プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ・システム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0118】
1 メディア・ゲートウェイ・システム
10 メディア・ゲートウェイ装置
11 第2の通信リソース管理部
20 メディア・ゲートウェイ制御装置
21 発呼側制御部
22 第1の通信リソース管理部
23 通信路制御部
24 呼制御部
31 基地局装置
32 サーバ装置
33 メディア・ゲートウェイ・システム
100 メディア・ゲートウェイ・システム
110 メディア・ゲートウェイ装置
111 第2の通信リソース管理情報記憶部
112 第2の通信リソース割当部
120 メディア・ゲートウェイ制御装置
121 第1の通信リソース管理情報記憶部
122 発呼信号受信部
123 第1の通信リソース割当部
124 第2の通信リソース割当要求部
NW1 第1の通信網
NW2 第2の通信網
NW3 第3の通信網
UE 発呼信号送信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置と、
呼制御を行うとともに、前記メディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置と、
を備えるメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段を備え、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、前記第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶する第2の通信リソース管理情報記憶手段を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を備え、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置により前記第2の通信リソースの割り当てを要求された場合、前記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる第2の通信リソース割当手段を備えるメディア・ゲートウェイ・システム。
【請求項2】
請求項1に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記第1の通信リソース割当手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に割り当てられた前記第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成され、
前記第2の通信リソース割当要求手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成され、
前記第2の通信リソース割当手段は、
前記通信路設定要求を受信し、当該受信された通信路設定要求に前記割当要求情報が含まれている場合、前記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てるとともに、当該割り当てられた第2の通信リソースを特定するための第2の通信リソース特定情報を前記メディア・ゲートウェイ制御装置へ送信するように構成されたメディア・ゲートウェイ・システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
前記発呼対象通信に割り当てられた通信リソースを特定するためのローカル通信リソース特定情報を、当該発呼対象通信に係る前記発呼信号を送信してきた通信装置である発呼信号送信装置へ送信するローカル通信リソース特定情報送信手段と、
前記発呼信号送信装置から、当該発呼信号送信装置が前記発呼対象通信を行うために用いる通信リソースを特定するためのリモート通信リソース特定情報を受信するリモート通信リソース特定情報受信手段と、
前記受信されたリモート通信リソース特定情報を含み、且つ、前記発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信する通信路設定要求送信手段と、
を備えるメディア・ゲートウェイ・システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記第1の通信プロトコルは、ATM(Asynchronous Transfer Mode)であり、
前記第2の通信プロトコルは、RTP(Real−time Transport Protocol)であるメディア・ゲートウェイ・システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のメディア・ゲートウェイ・システムであって、
前記メディア・ゲートウェイ装置と、前記メディア・ゲートウェイ制御装置と、の間の通信は、Megacoに従った通信であるメディア・ゲートウェイ・システム。
【請求項6】
異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置と、
呼制御を行うとともに、前記メディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置と、
を備えるメディア・ゲートウェイ・システムに適用されるメディア・ゲートウェイ制御方法であって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶し、
前記メディア・ゲートウェイ装置が、前記第2の通信リソースを管理するための第2の通信リソース管理情報を記憶し、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信し、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当て、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求し、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置により前記第2の通信リソースの割り当てを要求された場合、前記メディア・ゲートウェイ装置が、前記記憶されている第2の通信リソース管理情報に基づいて、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる、メディア・ゲートウェイ制御方法。
【請求項7】
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置であって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置は、
前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段と、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を備えるメディア・ゲートウェイ制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載のメディア・ゲートウェイ制御装置であって、
前記第1の通信リソース割当手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に割り当てられた前記第1の通信リソースを特定するための第1の通信リソース特定情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成され、
前記第2の通信リソース割当要求手段は、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する旨を表す割当要求情報を含み、且つ、当該発呼対象通信の通信路を確保するための設定を要求する旨を表す通信路設定要求を前記メディア・ゲートウェイ装置へ送信するように構成されたメディア・ゲートウェイ制御装置。
【請求項9】
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置に適用されるメディア・ゲートウェイ制御方法であって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御方法は、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶し、
前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信し、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当て、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記メディア・ゲートウェイ制御装置が、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する、メディア・ゲートウェイ制御方法。
【請求項10】
呼制御を行うとともに、異なる通信プロトコルに従った複数の通信網間のデータの通信を中継するメディア・ゲートウェイ装置を制御するメディア・ゲートウェイ制御装置が実行するメディア・ゲートウェイ制御プログラムであって、
前記メディア・ゲートウェイ装置は、第1の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第1の通信リソースと、第2の通信プロトコルに従った通信を行うために用いられる第2の通信リソースと、を備え、
前記メディア・ゲートウェイ制御プログラムは、前記メディア・ゲートウェイ制御装置に、
前記第1の通信リソースを管理するための第1の通信リソース管理情報を記憶する第1の通信リソース管理情報記憶手段と、
通信の開始を要求し且つ当該通信に用いられる通信プロトコルを表す発呼信号を受信する発呼信号受信手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第1の通信プロトコルである場合、前記記憶されている第1の通信リソース管理情報に基づいて、当該発呼信号が開始を要求する通信である発呼対象通信に、前記第1の通信リソースを割り当てる第1の通信リソース割当手段と、
前記受信された発呼信号が表す通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルである場合、前記発呼対象通信に前記第2の通信リソースを割り当てる旨を前記メディア・ゲートウェイ装置に要求する第2の通信リソース割当要求手段と、
を実現させるためのメディア・ゲートウェイ制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−70109(P2012−70109A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−211516(P2010−211516)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】