説明

メニュー情報同期システム

【課題】店舗内に設置されたメニュー情報に変更がなされた際に、当該店舗のホームページに掲載されたメニュー情報を自動的に更新する。
【解決手段】メニュー編集端末18は、タッチパネル34と、タッチパネル34等から入力されたメニュー情報をディスプレイ36に表示させるメニュー情報編集部38と、メニュー情報を同期サーバ12に送信するメニュー情報送信部42を備える。同期サーバ12は、メニュー編集端末18から送信されたメニュー情報を含む店舗のホームページ用Webファイルを生成し、Webサーバ14に送信するホームページ更新部48を備える。Webサーバ14は、同期サーバ12から送信されたメニュー情報を含むホームページ用Webファイルを一般ユーザの携帯電話26等に配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はメニュー情報同期システムに係り、特に、実店舗内のメニュー表示に変更が加えられた際に、これと同期して当該店舗のホームページに掲載されたメニュー情報を自動更新する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店等の店舗内においては、定番料理が記載されたレギュラーメニューを用意すると共に、本日のお勧め料理やサービス料理に関する情報を黒板やホワイトボードに手描きし、来店客に注文を促すことが行われている。
このような特別メニューの構成は、その日の仕入状況や注文状況に応じて変動するため、比較的頻繁に書き換えられるのが普通である。
【0003】
一方で、各店舗は複数のグルメサイトに自店の情報を掲載すると共に、店独自のホームページへのリンクをグルメサイト上に設定しておき、この自店のホームページ上で詳細な情報を提供することにより、ユーザを店舗に誘導する営業戦略を採るケースが増えている(非特許文献1参照)。
【0004】
現在、Webブラウザを搭載した携帯電話やスマートフォンが普及したため、多くのユーザは外出先からグルメサイト経由で各店舗のホームページを閲覧し、そのメニュー構成や価格帯、割引クーポンの有無等を事前にチェックした上で来店する傾向にあるため、店側としても、自店のホームページを充実させることが商売繁盛の大きな要因となることを強く認識している。
【非特許文献1】食べログ(登録商標) インターネットURL:http://r.tabelog.com/ 検索日:2011年2月18日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、本来であれば当日のお勧めメニューやサービスメニューについても自店のホームページに掲載することにより、ユーザに来店を強くアピールしたいところであるが、このような特別メニューは上記のように売れ行きに応じて随時内容が書き換えられるものであり、忙しい営業時間中にホームページの記載を修正することは極めて困難であった。また少しでも更新遅れが生じると、ネット上の古い情報を信じて来店したユーザの不興を買うことになる。
したがって、ホームページ上に当日の特別メニューを掲載することは、ほとんど行われていないのが現状である。
【0006】
この発明は、このような従来の店舗が抱える課題を解決するために案出されたものであり、店舗内に設置されたメニュー情報に変更がなされた際に、当該店舗のホームページに掲載されたメニュー情報を自動的に更新する技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載したメニュー情報同期システムは、店舗内に配置されたメニュー編集端末と、当該店舗のホームページ用Webファイルを格納するWebサーバと、同期サーバとを備えたメニュー情報同期システムであって、上記メニュー編集端末は、メニュー情報の入力手段と、入力されたメニュー情報をディスプレイに表示させる手段と、入力されたメニュー情報を上記同期サーバに送信する手段とを備え、上記同期サーバは、上記メニュー編集端末から送信されたメニュー情報を格納するメニュー情報記憶手段と、このメニュー情報を含む当該店舗のホームページ用Webファイルを生成し、上記Webサーバに送信する手段とを備え、上記Webサーバは、上記同期サーバから送信された店舗のホームページ用Webファイルを所定の記憶手段に格納する手段と、一般ユーザの操作するWeb端末装置から上記店舗のホームページ閲覧のリクエストが送信された場合に、上記Webファイルを当該Web端末装置に配信する手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載したメニュー情報同期システムは、請求項1のシステムを前提とし、さらに上記メニュー情報編集端末が、テキストよりなるメニュー情報を入力するためのキーボードと、仮名漢字変換システムを備えていることを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載したメニュー情報同期システムは、請求項1または2のシステムを前提とし、さらに上記メニュー情報編集端末が、画像よりなるメニュー情報を入力するためのデジタルカメラを備えていることを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載したメニュー情報同期システムは、請求項1〜3のシステムを前提とし、さらに上記メニュー情報編集端末が、手書き文字よりなるメニュー情報を入力するためのタッチパッドと、このタッチパッド上のタッチ点に対応した画像データを生成する手段を備えていることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載したメニュー情報同期システムは、請求項1〜4のシステムを前提とし、さらに、上記店舗内にはメニュー表示端末が配置されており、このメニュー表示端末が、上記同期サーバに対して定期的に上記店舗のメニュー情報の配信リクエストを送信する手段と、上記同期サーバから送信された店舗のメニュー情報を所定の記憶手段に格納する手段と、このメニュー情報をディスプレイに表示させる手段とを備え、上記同期サーバが、上記メニュー表示端末から上記店舗のメニュー情報配信リクエストが送信された場合に、上記メニュー情報記憶手段から当該店舗に係る最新の更新日時を備えたメニュー情報を抽出し、当該メニュー情報表示端末に送信する手段を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載のメニュー情報同期システムの場合、店舗内に配置されたメニュー編集端末上でメニュー情報が新たに入力されると、これが自動的に同期サーバに送信されると共に、このメニュー情報を含む当該店舗のホームページ用Webファイルが同期サーバにおいて生成され、Webサーバに送信される仕組みを備えている。
このため、店舗内で特別メニューの変更がなされた際に、管理者がわざわざ自店舗のホームページを編集し直すまでもなく、自動的に更新されることとなり、Webサーバにアクセスして来た一般ユーザに対し常に最新のメニュー情報を提供可能となる。
【0013】
請求項2に記載のメニュー情報同期システムの場合、キーボード(ソフトキーボードまたはハードキーボード)を介してテキストが入力されると共に、このテキストが仮名漢字変換システムによって仮名漢字変換される仕組みであるため、ユーザに対して非常に見やすいメニュー情報を提供することができる。
【0014】
請求項3に記載のメニュー情報同期システムの場合、デジタルカメラで撮影された画像によってメニュー情報が構成されるため、ユーザに対してメニューのイメージを正確に伝えることが可能となる。
【0015】
請求項4に記載のメニュー情報同期システムの場合、手書き文字がそのままメニュー情報の構成要素としてホームページに表示される仕組みを備えているため、ユーザに対して味わいのあるメニュー情報を提供することができる。
【0016】
請求項5に記載のメニュー情報同期システムの場合、店舗内にメニュー編集端末とは別個に配置されたメニュー表示端末に対して、メニュー編集端末において入力された最新のメニュー情報を配信することが可能となる。
このため、店舗内の複数の箇所に特別メニューを掲げる必要がある場合であっても、メニュー編集端末上で入力したメニュー情報がすべてのメニュー表示端末に即座に反映されることとなり、個別に書き換える手間を省くことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、この発明に係るメニュー情報同期システム10の全体構成を示す模式図であり、同期サーバ12と、Webサーバ14と、店舗16内に設置されたメニュー編集端末18と、複数のメニュー表示端末20とからなる。
図示の便宜上、一の店舗16及び一のWebサーバ14が描かれているが、実際には複数の店舗16及び複数のWebサーバ14がこのシステム10には含まれている。
【0018】
上記メニュー編集端末18は、比較的大型のタッチパネル付ディスプレイを備えたタブレット端末よりなり、3G回線接続モジュールやWi-Fi接続モジュール等の通信モジュールを内蔵している。
また上記メニュー表示端末20は、比較的大型のディスプレイを備えたタブレット型の端末装置よりなり、3G回線接続モジュールやWi-Fi接続モジュール等の通信モジュールを内蔵している。
【0019】
同期サーバ12とメニュー編集端末18間、及び同期サーバ12と各メニュー表示端末20間は、3G回線網及びインターネット等を含む通信ネットワーク22を介して接続されている。
また、同期サーバ12とWebサーバ14間は、インターネット24によって接続されている。
【0020】
Webサーバ14内には、店舗16のホームページを構成するためのWebファイル(HTMLファイル、画像ファイル、XMLファイル等)が格納されている。店舗16が加入している「ぐるなび(登録商標)」や「食べログ(登録商標)」といった所謂グルメサイトのサーバを、Webサーバ14として利用することもできる。
このWebサーバ14は、3G回線網や無線LAN網、インターネット等を含む通信ネットワーク22を介して、不特定多数の一般ユーザが操作する携帯電話26、スマートフォン28、パソコン30等のWeb端末装置と接続される。
各Web端末装置は、Webブラウザプログラムと通信機能が搭載されており、Webサーバ14内に格納された店舗のホームページをディスプレイに表示することができる。
【0021】
図2は、メニュー編集端末18、同期サーバ12、メニュー表示端末20の機能構成を示すブロック図である。
まずメニュー編集端末18は、デジタルカメラ32と、タッチパネル34と、液晶ディスプレイ36と、メニュー情報編集部38と、メニュー情報格納部40と、メニュー情報送信部42とを備えている。
上記メニュー情報編集部38及びメニュー情報送信部42は、メニュー編集端末18のCPUが、Android(登録商標)等のOS及び専用のアプリケーションプログラムに従って必要な処理を実行することにより、実現される。また上記メニュー情報格納部40は、メニュー編集端末18のフラッシュメモリ内に設けられている。
【0022】
つぎに同期サーバ12は、メニュー情報受信部44と、メニュー情報格納部46と、ホームページ更新部48と、店舗管理情報格納部50と、テンプレート格納部51と、メニュー情報配信部52とを備えている。
上記メニュー情報受信部44、ホームページ更新部48及びメニュー情報配信部52は、同期サーバ12のCPUが、OS及び専用のアプリケーションプログラム従って必要な処理を実行することにより、実現される。また上記メニュー情報格納部46、店舗管理情報格納部50及びテンプレート格納部51は、同期サーバ12の外部記憶装置内に設けられている。
店舗管理情報格納部50には、少なくとも各加盟店舗の店舗ID、パスワード、店舗名称、ホームページのURL、ホームページが置かれたWebサーバ14へのログインID及びパスワードが格納されている。
【0023】
メニュー表示端末20は、メニュー情報取得部54と、メニュー情報格納部56と、メニュー情報表示部58と、液晶ディスプレイ60とを備えている。
上記メニュー情報取得部54及びメニュー情報表示部58は、メニュー表示端末20のCPUが、Android(登録商標)等のOS及び専用のアプリケーションプログラム従って必要な処理を実行することにより、実現される。また上記メニュー情報格納部56は、メニュー表示端末20のフラッシュメモリ内に設けられている。
【0024】
以下、図3のフローチャートに従い、メニュー編集端末18において実行される処理手順を説明する。
まず、店舗16内の管理者(オーナー等)がメニュー編集端末18上で専用のアプリケーションプログラムを起動させると(S10)、メニュー情報編集部38によってメニュー編集初期画面がディスプレイ36上に表示される(S12)。
図示は省略したが、この初期画面には「画像付きメニュー」と「画像無しメニュー」の選択ボタンが設けられており、管理者が「画像付メニュー」のボタンをタッチすると、これを受けたメニュー情報編集部38は(S14)、ディスプレイ36に撮影画面(図示省略)を表示させる(S16)。
【0025】
この撮影画面には、メニュー編集端末18の背面に設けられたデジタルカメラ32から取り込まれている映像が表示されるため、管理者はこの画面の中央に特別メニューの対象料理を配置させた後、撮影ボタンにタッチする。
この結果、デジタルカメラ32によって対象料理の画像が撮影され(S18)、この撮影画像が中心に表示された画像編集画面(図示省略)がメニュー情報編集部38によってディスプレイ36に表示される(S20)。
【0026】
この撮影画像を確認し、ピントや構図、明るさに問題がないと判断した管理者が撮影画像の四隅に表示された可変ポイントを指でドラッグし、撮影画像中の必要範囲を指定した後、「処理する」のボタンをタッチすると、指定範囲外の部分を除去するトリミング処理がメニュー情報編集部38によって実行され(S22)、図4に示すように、メニュー項目編集画面61がディスプレイ36に表示される(S24)。
【0027】
このメニュー項目編集画面61には、撮影画像表示欄62と、テキスト(コメント)入力欄63が設けられている。
これに対し管理者は、撮影画像の出来を確認した後、テキスト入力欄63に料理名や値段等の必要情報を、図示しないソフトキーボードをタッチすることによって入力する。
撮影画像に問題がある場合、管理者は「撮り直し」ボタン64をタッチする。この結果、デジタルカメラ32の撮影画面がディスプレイ36に表示され、最初から撮り直すことが可能となる。
【0028】
一のメニュー項目の編集を終えた管理者は、「確定」ボタン65をタッチする。これを受けたメニュー情報編集部38は、管理者が入力したテキストと撮影画像の組合せを一つのメニュー項目情報としてメモリ上に格納する(S26)。
【0029】
また、管理者が「次の撮影」ボタン66をタッチすると、上記した撮影画面の表示(S16)→画像の撮影(S18)→画像編集画面の表示(S20)→撮影画像のトリミング処理(S22)→メニュー項目編集画面の表示(S24)→メニュー項目情報のメモリへの格納(S26)が繰り返され、複数のメニュー項目情報がメモリ上に格納される(S28/「次の撮影」)。
【0030】
これに対し、必要なメニュー項目情報の編集を終えた時点で管理者が「完了」ボタン67をタッチすると(S28/「完了」)、図5に示すように、メニュー情報編集部38によって確認画面68が生成され、ディスプレイ36に表示される(S30)。
【0031】
この確認画面68には、冒頭に「本日のお勧めメニュー!」のタイトル文69が表示されると共に、複数の撮影画像70及びテキスト71が列記されており、管理者はメニュー項目の配置順序やテキストの誤記、撮影画像の鮮明度等を確認する。
ここで、個別のメニュー項目の内容に問題がある場合、管理者は撮影画像70またはテキスト71をタッチする。この結果、図4に示したメニュー項目編集画面61がディスプレイ36に表示され、再編集が可能となる。
また、メニュー項目の配置順に問題がある場合、管理者は任意の撮影画像70またはテキスト71を押圧した状態で、上下に移動させる。この結果、図示は省略したが、目的のメニュー項目が移動先に挿入されると共に、元の位置に他のメニュー項目が入り込み、順序の入れ替えが実現する。
【0032】
これに対し、根本的な修正が必要な場合、管理者は「破棄」ボタン72をタッチし、最初から編集をやり直す。
タイトル文69として、「本日のお勧めメニュー!」がデフォルトで表示されているが、このタイトル文を管理者が長押しすると編集可能状態に移行する。これに対し管理者は、ソフトキーボード等を介して任意のタイトル文を入力することができる。
タイトル文69やテキスト71の表示フォントや表示ポイントは、予めアプリケーションプログラムの設定メニューで指定しておく。
【0033】
確認画面68で問題ないと判断した管理者は、「更新」ボタン74をタッチする。
これを受けたメニュー情報編集部38は(S32)、タイトル文69と、各撮影画像70及びテキスト71の組合せからなるメニュー情報を、メニュー情報格納部40に登録する(S34)。
【0034】
メニュー情報格納部40に新たなメニュー情報が登録されると、メニュー情報送信部42が起動し、同期サーバ12にメニュー情報(タイトル文、撮影画像及びテキスト)を送信する(S36)。この際、メニュー情報送信部42は、当該店舗のID及びパスワードを送信して同期サーバ12のサービスにログインした上で、上記メニュー情報の送信を実行する。
【0035】
以下、図6のフローチャートに従い、同期サーバ12において実行される処理手順を説明する。
まず、メニュー編集端末18からメニュー情報を受信したメニュー情報受信部44は(S40)、これをメニュー情報格納部46に登録する(S42)。
【0036】
つぎに、ホームページ更新部48が店舗管理情報格納部50を参照して、新たにメニュー情報の登録がなされた店舗16のホームページ更新用情報(Webサーバ14へのログインID、パスワード、URL等)を取得する(S44)。
【0037】
つぎにホームページ更新部48は、メニュー情報格納部46から最新のメニュー情報を取り出すと共に、テンプレート格納部51から当該店舗用のテンプレートを取り出し、このテンプレートに上記メニュー情報(タイトル文、各メニュー項目のテキスト及び画像ファイル名)を挿入することにより、ホームページ更新用のWebファイル(HTMLファイル等)を生成する(S46)。
【0038】
つぎにホームページ更新部48は、このホームページ更新用のWebファイル及び撮影画像ファイルをWebサーバ14に送信する(S48)。
【0039】
これに対しWebサーバ14は、送信されたWebファイル及び画像ファイルを当該店舗に割り当てられた記憶領域に格納する。
以後、当該店舗のホームページのURLにアクセスした一般ユーザのWeb端末装置には、最新のお勧めメニューが掲載されたホームページが表示されることとなる。
【0040】
一方、店舗16のメニュー表示端末20からメニュー情報の配信リクエストを同期サーバ12が受けると(S50)、メニュー情報配信部52がメニュー情報格納部46から最新のメニュー情報を取り出し(S52)、当該メニュー表示端末20に配信する(S54)。
なお、メニュー表示端末20からの上記リクエストを受けた時点で、前回配信日時以降の更新日時を有するメニュー情報がメニュー情報格納部46内に存在しない場合、メニュー情報配信部52は「更新情報無し」としてメニュー情報の配信を拒絶する。
【0041】
以下、図7のフローチャートに従い、メニュー表示端末20において実行される処理手順を説明する。
まず、メニュー表示端末20の電源スイッチをONし、専用のアプリケーションプログラムが起動されると(S60)、メニュー情報取得部54から同期サーバ12に対して、最新のメニュー情報の配信リクエストが送信される(S62)。
【0042】
そして、同期サーバ12から最新のメニュー情報を受け取ったメニュー情報取得部54は、これをメニュー情報格納部56に登録する(S64)。
つぎにメニュー情報表示部58が起動し、メニュー情報格納部56から最新の更新日時を備えたメニュー情報(タイトル文、撮影画像、テキスト)を取り出し、これを所定のテンプレートに充填してメニュー画面を生成した後、ディスプレイ60に表示させる(S66)。
図示は省略したが、メニュー表示端末20のディスプレイ60に表示されたメニュー情報は、「本日のお勧めメニュー!」等のタイトル文と、静止画像+テキストの組合せからなる複数のメニュー項目を備えている(図5参照)。
【0043】
メニュー情報取得部54は、その後も同期サーバ12に更新メニュー情報の配信リクエストを送信する処理を、電源スイッチがOFFされるまで1分間隔で繰り返す(S68、S70)。この結果、メニュー編集端末18によってメニュー情報の更新がなされた際には、ほぼリアルタイムにその表示内容を更新することが可能となる。もちろん、この1分間隔は一例であり、それ以外の周期をメニュー表示端末20に設定しておくこともできる。
【0044】
このメニュー表示端末20は、例えば店舗16内のテーブル毎に配置されており、それぞれが同一のタイミングで同期サーバ12に対して更新リクエストを送信する仕掛けであるため、各テーブルのメニュー表示端末20において、ほぼ同時に最新のお勧めメニューが表示されることとなる。
【0045】
なお、メニュー編集端末18とメニュー表示端末20との区別は概念的なものであり、メニューの編集処理が完了した後、メニュー編集端末18において専用のアプリケーションプログラムを起動させることにより、メニュー表示端末20として利用することも当然に可能である。
【0046】
上記においては、メニュー情報中の各メニュー項目が「撮影画像70+テキスト71」よりなる例を示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、各メニュー項目がテキストのみで構成される場合も含まれる。
例えば、上記のメニュー編集初期画面においてユーザが「画像無しメニュー」を選択すると、複数のテキスト入力欄を備えたメニュー編集画面(図示省略)がメニュー編集端末18のディスプレイ36に表示される。これに対しユーザが各テキスト入力欄に必要な料理名や値段を入力し、完了ボタンをタッチすると、テキストのみならなる複数のメニュー項目を備えたメニュー情報が、メニュー情報編集部38によってメニュー情報格納部40に登録される。
【0047】
あるいは、メニュー情報全体を一つの静止画像で構成することもできる。例えば、従来通り黒板やホワイトボードに手描きされたお勧めメニューを、管理者がメニュー編集端末18のデジタルカメラ32で撮影し、この画像ファイルをメニュー情報として同期サーバ12にアップロードすることが該当する。
【0048】
この場合、図8に示すように、メニュー情報編集部38によって撮影画像確認画面76が生成され、メニュー編集端末18のディスプレイ36に表示される。この撮影画像確認画面76には、撮影画像表示欄77が設けられている。
まず管理者は、撮影画像表示欄77で撮影画像の出来を確認し、問題があれば「撮り直し」ボタン78をタッチして撮影し直す。これに対し、撮影画像に問題がない場合、管理者は「更新」ボタン79をタッチする。
【0049】
この結果、撮影画像ファイルがメニュー情報編集部38によってメニュー情報格納部40に登録された後、メニュー情報送信部42によって同期サーバ12に送信される。
同期サーバ12は、この撮影画像ファイルを含むホームページ用のWebファイルを生成し、Webサーバ14に送信する。この結果、一般ユーザの携帯電話26やスマートフォン28には、店舗16内の黒板やホワイトボードの撮影画像が表示されることとなる。
【0050】
また、この撮影画像ファイルは、同期サーバ12のメニュー情報配信部52を通じて当該店舗16内に配置された各メニュー表示端末20にも配信される。
この結果、各メニュー表示端末20のディスプレイ60には、黒板やホワイトボードに手書きされた特別メニューが一斉に表示される。
【0051】
管理者は、メニュー編集端末18のタッチパネル34上に手書き文字を直接記述することにより、メニュー情報を入力することもできる。
図9は、メニュー情報編集部38によってディスプレイ36に表示された手書きメニュー入力画面80を示すものである。
この場合、管理者は画面中の描画領域81上に指先を置き、タッチ点を任意の方向に移動させながら文字を記述する。
この結果、管理者がタッチした点の座標データが、タッチパネル34からメニュー情報編集部38に入力される。これに対しメニュー情報編集部38は、この座標に対応したディスプレイ36上の画素に所定の色彩を表示させることにより、ディスプレイ36に手書き文字をリアルタイムに表示させる。
【0052】
管理者は、「色変更」ボタン82をタッチして色彩選択パレット(図示省略)をディスプレイ36に表示させ、このパレット中から任意の色彩を選択することにより、手書き文字の色を変更することができる。
また管理者は、「太さ変更」ボタン83をタッチして文字太さ選択メニュー(図示省略)をディスプレイ36に表示させ、このメニュー中から任意の太さを選択することにより、手書き文字の太さを変更することができる。
【0053】
部分的な修正を行う場合、管理者は「消しゴム」ボタン84をタッチし、記述モードから消去モードに切り替えた上で、不要な文字部分をなぞって消し、その上から書き直すことができる。
また、管理者が「全クリア」ボタン85をタッチすると、描画領域81に記述された全ての手書き文字が一度に消去されるため、最初から記述をやり直すことが可能となる。
【0054】
必要な手書き文字の入力を完了した管理者は、「更新」ボタン86をタッチする。
この結果、メニュー情報編集部38によって手書き文字を含む画像ファイルが生成され、メニュー情報格納部40に登録される。この手書き文字よりなる画像ファイルは、メニュー情報送信部42によって同期サーバ12に送信される。
同期サーバ12は、この手書き文字の画像ファイルを含むホームページ用のWebファイルを生成し、Webサーバ14に送信する。この結果、一般ユーザの携帯電話26やスマートフォン28には、この手書き文字によるメニュー情報が表示されることとなる。
【0055】
また、この手書き文字の画像ファイルは、同期サーバ12のメニュー情報配信部52を通じて当該店舗16内に配置された各メニュー表示端末20にも配信される。
この結果、各メニュー表示端末20のディスプレイ60には、手書き文字によるメニュー情報が一斉に表示される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この発明に係るメニュー情報同期システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】メニュー編集端末、同期サーバ及びメニュー表示端末の機能構成を示すブロック図である。
【図3】メニュー編集端末において実行される処理手順を示すフローチャートである。
【図4】メニュー項目編集画面を示す図である。
【図5】確認画面を示す図である。
【図6】同期サーバにおいて実行される処理手順を示すフローチャートである。
【図7】メニュー表示端末において実行される処理手順を示すフローチャートである。
【図8】撮影画像確認画面を示す図である。
【図9】手書きメニュー入力画面を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
10 メニュー情報同期システム
12 同期サーバ
14 Webサーバ
16 店舗
18 メニュー編集端末
20 メニュー表示端末
22 通信ネットワーク
24 インターネット
26 携帯電話
28 スマートフォン
30 パソコン
32 デジタルカメラ
34 タッチパネル
36 ディスプレイ
38 メニュー情報編集部
40 メニュー情報格納部
42 メニュー情報送信部
44 メニュー情報受信部
46 メニュー情報格納部
48 ホームページ更新部
50 店舗管理情報格納部
51 テンプレート格納部
52 メニュー情報配信部
54 メニュー情報取得部
56 メニュー情報格納部
58 メニュー情報表示部
60 ディスプレイ
61 メニュー項目編集画面
62 撮影画像表示欄
63 テキスト入力欄
68 確認画面
69 タイトル文
70 撮影画像
71 テキスト
76 撮影画像確認画面
77 撮影画像表示欄
80 メニュー入力画面
81 描画領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内に配置されたメニュー編集端末と、当該店舗のホームページ用Webファイルを格納するWebサーバと、同期サーバとを備えたメニュー情報同期システムであって、
上記メニュー編集端末は、メニュー情報の入力手段と、入力されたメニュー情報をディスプレイに表示させる手段と、入力されたメニュー情報を上記同期サーバに送信する手段とを備え、
上記同期サーバは、上記メニュー編集端末から送信されたメニュー情報を格納するメニュー情報記憶手段と、
このメニュー情報を含む当該店舗のホームページ用Webファイルを生成し、上記Webサーバに送信する手段とを備え、
上記Webサーバは、上記同期サーバから送信された店舗のホームページ用Webファイルを所定の記憶手段に格納する手段と、
一般ユーザの操作するWeb端末装置から上記店舗のホームページ閲覧のリクエストが送信された場合に、上記Webファイルを当該Web端末装置に配信する手段とを備えたことを特徴とするメニュー情報同期システム。
【請求項2】
上記メニュー情報編集端末は、テキストよりなるメニュー情報を入力するためのキーボードと、仮名漢字変換システムを備えていることを特徴とする請求項1に記載のメニュー情報同期システム。
【請求項3】
上記メニュー情報編集端末は、画像よりなるメニュー情報を入力するためのデジタルカメラを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のメニュー情報同期システム。
【請求項4】
上記メニュー情報編集端末は、手書き文字よりなるメニュー情報を入力するためのタッチパッドと、このタッチパッド上におけるタッチ点に対応した画像データを生成する手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のメニュー情報同期システム。
【請求項5】
上記店舗内にはメニュー表示端末が配置されており、
このメニュー表示端末は、上記同期サーバに対して定期的に上記店舗のメニュー情報の配信リクエストを送信する手段と、
上記同期サーバから送信された店舗のメニュー情報を所定の記憶手段に格納する手段と、
このメニュー情報をディスプレイに表示させる手段とを備え、
上記同期サーバは、上記メニュー表示端末から上記店舗のメニュー情報配信リクエストが送信された場合に、上記メニュー情報記憶手段から当該店舗に係る最新の更新日時を備えたメニュー情報を抽出し、当該メニュー情報表示端末に送信する手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のメニュー情報同期システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−198592(P2012−198592A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60565(P2011−60565)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)
【Fターム(参考)】