説明

メラニン生成抑制剤

【課題】 メラニン生成抑制効果に優れた安全性の高いメラニン生成抑制剤及びこれを用いた美白方法を提供する。
【解決手段】 イソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを有効成分として配合する。また、イソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを用いて美白を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメラニン生成抑制剤に関し、さらに詳しくは、メラニン生成抑制作用を有し、日焼け後の色素着沈着・しみ・そばかす・肝斑等の予防および改善に有効なメラニン生成抑制剤及びこれを用いた美白方法に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚のしみ・そばかすなどの色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線、皮膚局所の炎症が原因となってメラニンが過剰に形成され、これが皮膚内に沈着するものと考えられている。皮膚の色素沈着の原因となるこのメラニンは、表皮基底層にある色素細胞(メラノサイト)内のメラノソームと呼ばれる小器官において生成され、生成したメラニンは、周囲角化細胞(ケラチノサイト)に取り込まれる。このメラノサイト内におけるメラニンは、チロシンが酵素チロシナーゼの作用によりドーパキノンを経て酵素的または非酵素的な酸化反応により黒色のメラニンへと変化して生成される。したがって、その第一段階の反応であるチロシナーゼの活性を抑制することがメラニンの生成を抑制するうえで重要である。
【0003】
上記のような色素異常の予防・改善を目的としてメラニン生成抑制作用を有する物質、すなわち、メラニン生成を抑制する物質が主に用いられており、例えばビタミンCを大量に経口投与する方法、グルタチオン等を注射する方法、あるいはコウジ酸、ビタミンC及びその誘導体、システイン等を軟膏、クリーム、ローション等の形態で局所に塗布する方法などが知られている。
【0004】
しかしながら、チロシナーゼの活性を抑制する化合物はハイドロキノンを除いてはその効果の発現がきわめて緩慢であるため、皮膚色素沈着の改善効果が十分でない。一方、ハイドロキノンは効果が認められるが、感作性があるため一般の使用が制限されている。そこでその安全性を向上させるため、高級脂肪酸のモノエステルやアルキルモノエーテルなどにする試み(例えば特許文献1)がなされている。
【特許文献1】特開昭58−154507号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、エステル類は体内の加水分解酵素によって分解されるため必ずしも安全であるとはいい難く、またエーテル類も安全性の面で充分に満足するものが得られていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上述の事情に鑑み、メラニン生成抑制効果に優れ、かつ安全性の高いメラニン生成抑制剤を得るべく鋭意研究を重ねた結果、ジヒドロカルコンと総称される化合物群のうち、特定の化合物であるイソサクラネチンジヒドロカルコンおよびイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドが安全で、かつ優れたメラニン生成抑制効果を発揮することを見出して本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、下記式(1)で表されるイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを有効成分として含むことを特徴とするメラニン生成抑制剤である。
【0008】
【化4】

【0009】
(式中、Xは水酸基またはグルコシド基を示す。)
また本発明によれば、上記式(1)で表されるイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを用いて美白を行うことを特徴とする美白方法、および上記式(1)で表されるイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを用いて美白剤を製造することを特徴とするイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドの使用方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、メラニン抑制作用及びチロシナーゼ活性抑制作用を有し、日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす・肝斑等の淡色化、メラニン生成抑制効果に優れたメラニン生成抑制剤を提供できる。
【0011】
また本発明の美白方法によれば、日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす・肝斑等を防止ないし淡色化することができる。
【0012】
さらに本発明のイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドの使用方法によれば、メラニン抑制作用及びチロシナーゼ活性抑制作用を有し、日焼け後の色素沈着・しみ・そばかす・肝斑等の淡色化、メラニン生成抑制効果に優れたメラニン生成抑制剤を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の構成について詳述する。
本発明に用いる化合物であるイソサクラネチンジヒドロカルコンとイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドはジヒドロカルコン化合物と総称される化合物群に属する既知化合物である。ジヒドロカルコン化合物は柑橘類に含まれるフラバノン化合物を還元することにより製造することができる。すなわち、フラバノン化合物をアルカリ、触媒存在下にて還元する公知の方法(例えば、米国特許第3087821号明細書参照)でジヒドロカルコン化合物に変換することができる。
【0014】
フラバノン化合物を含有する柑橘類としては、ウンシュウミカン、ダイダイ、ハッサク、ナツミカン、イヨカン、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ユズ、ライム等の柑橘果類があり、抽出の際にはこれらを単独で用いる他、2種類以上を混合して用いることもできる。本発明に係るジヒドロカルコン化合物は、上記柑橘類からフラバノン化合物を抽出して調製したものの他に、市販品を使用することもできる。
【0015】
ジヒドロカルコン化合物は、従来より抗酸化作用を有することが知られている(特開2002−275468号公報参照)。しかしながら、ジヒドロカルコン化合物の中でもイソサクラネチンジヒドロカルコンおよびイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドがメラニン生成抑制効果を有することはいままで知られておらず、本発明者によって初めて見出されたことである。
【0016】
本発明のメラニン生成抑制剤は、上記ジヒドロカルコン化合物を配合することにより製造され、その配合量はメラニン生成抑制剤全量中、0.0001〜10質量%であり、好ましくは0.01〜5質量%である。配合量が0.0001質量%未満ではメラニン生成抑制効果に乏しく、10質量%を超えてもメラニン生成抑制効果の増大は期待できない。
【0017】
本発明のメラニン生成抑制剤の剤型は、メラニン生成抑制効果を充分に発揮できれば任意に選択可能であり、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水‐油二層系、水‐油‐粉末三層系等、どのような剤型でも構わない。また、本発明の皮膚外用剤の製品形態も任意であり、化粧水、乳液、クリーム、パック等のフェーシャル化粧料やファンデーション、口紅、アイシャドー等のメーキャップ化粧料やボディー化粧料、芳香化粧料、洗浄料、軟膏等に用いることが出来る。
【0018】
本発明のメラニン生成抑制剤には、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤型に応じて常法により製造することが出来る。
【0019】
以下に具体的な配合可能成分を列挙する。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0020】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
【0021】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0022】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0023】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0024】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0025】
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
【0026】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0027】
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
【0028】
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0029】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0030】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0031】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0032】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0033】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0034】
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラアビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
【0035】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
【0036】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
【0037】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0038】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えばアミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4'−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等);3−(4'−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー;2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール;2,2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン;5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。
【0039】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0040】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
【0041】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングルコール、2,3−ブチレングルコール、ペンタメチレングルコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアステート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE−ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0042】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプッロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
【0043】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
【0044】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0045】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0046】
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA,ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6,ビタミンC,ビタミンEおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0047】
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);上記以外のメラニン生成抑制剤(例えば、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
【実施例】
【0048】
次に、実施例により本発明の構成をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
本発明で用いられるジヒドロカルコン化合物の培養細胞でのメラニン生成抑制効果とチロシナーゼ活性抑制効果及び実使用でのメラニン生成抑制効果について以下の試験を行った。
【0049】
1.培養細胞でのメラニン生成抑制効果試験とチロシナーゼ活性抑制効果試験
マウスB16メラノーマ培養細胞を使用した。10%FBSおよびテオフィリン(0.09mg/ml)を含むイーグルMEM培地中でCO2インキュベーター(95%空気、5%二酸化炭素)内、37℃の条件下で培養した。培養24時間後に各種ジヒドロカルコン化合物を配合した試料溶液(DMSO溶液)を試料濃度が0.002質量%になるように添加し、さらに3日間培養を続け、以下の方法でメラニン生成量の視感判定およびチロシナーゼ活性抑制効果を測定した。
【0050】
プレートの蓋上に拡散板を置き、倒立顕微鏡で細胞数と細胞内のメラニン量を観察し、本発明の化合物を添加していない試料(基準)の場合と比較した。その結果を下記表1に示した。また比較例として、すでにメラニン生成抑制作用のあることが知られているアルブチンについても上記と同様の試験を行った。その結果を併せて下記表1に示す。
【0051】
<判定基準>
○:基準と比較して白い(基準と比較してメラニン量が少ない)
△:基準と比較してやや白い(基準と比較してメラニン量がやや少ない)
×:基準と同程度(基準と比較してメラニン量が同程度)
【0052】
チロシナーゼ活性の測定前にウエル中の培地を除去し、PBS 100μlで2回洗う。各ウエルに45μlの1%トライトン−X(ナカライテスク株式会社)を含むPBSを加える。1分間プレートを振動させ、よく細胞膜を破壊し、マイクロプレートリーダーで475nmの吸光度を測定し、これを0分時の吸光度とした。その後すばやく5μlの10mMのL−DOPA溶液を加えて、37℃のインキュベーターに移し、60分間反応させた。1分間プレートを振動させ、60分時の吸光度(475nm)を測定した。本発明の化合物を添加していない試料(コントロール)の場合の0分時と60分時の吸光度差に対する各種ジヒドロカルコン化合物添加試料の前記吸光度差をチロシナーゼ活性率とし、100からチロシナーゼ活性率を引いた値をチロシナーゼ活性抑制率とした。その結果を下記表1に示す。また、比較例として、チロシナーゼ活性抑制作用があることが知られているアルブチンについても上記と同様の試験を行った。その結果を併せて下記表1に示す。
【0053】
細胞増殖について、次の方法で試験を行って、抑制の有無を調べた。
別に用意したプレートの各ウェルをイーグルMEM溶液で洗浄後、Hoechst33342(Sigma製 10 μg/ml)を含むイーグルMEM 100μlの加え、37℃のインキュベーターに移し、30分間反応させた。各ウェルの蛍光強度(Ex.355nm、Em:460nm))を蛍光マイクロプレートリーダーで測定した。細胞数の検量線から各ウェルの細胞数を計算した。植物抽出物添加試料の細胞数が植物抽出物を添加していない試料(コントロール)に比べて10%以内の減少の場合、「抑制なし」、10%より減少が大きい場合、「抑制」とした。その結果を併せて下記表1に示す。
【0054】
【表1】

【0055】
上記表1の結果より、イソサクラネチンジヒドロカルコンとイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドは、細胞増殖に影響を与えることなくチロシナーゼの活性を抑制しメラニンの生成を抑制することがわかり、アルブチンと同様に優れたメラニン生成抑制作用をもつことがわかった。
ヘスペレチンジヒドロカルコンとナリンゲニンジヒドロカルコンもチロシナーゼの活性を抑制しメラニンの生成を抑制したが、細胞増殖を抑制することから、メラニン生成抑制剤としては適当ではないと考えられた。また、その他の試験したジヒドロカルコン化合物にはメラニン生成抑制効果はなかった。
【0056】
2.実使用でのメラニン生成抑制効果試験
(1)メラニン生成抑制剤配合皮膚外用剤の調製
メラニン生成抑制剤を各試料として、下記の処方で調製した。調製方法は常法に従いアルコール相および水相を調製して行った。
(アルコール相)
99%エタノール 70.0質量%
下記表2に記載のメラニン生成抑制剤 下記表2に記載の量
(水相)
グリセリン 5.0
イオン交換水 残余
【0057】
(2)試験方法
紫外線を曝露したパネル(n=5)の皮膚を対象として、紫外線を曝露した日の14日後より、各処方液を1日1回づつ8週間塗布した。塗布終了後、紫外線照射によって誘導される色素沈着に対して抑制効果があるかどうかを試験終了時に4段階の評価基準で調べた。結果を下記表2に示す。
【0058】
(評価基準)
4:著効
3:有効
2:やや有効
1:効果なし
下記表2より明らかなように、紫外線を曝露したパネルに対するイソサクラネチンジヒドロカルコンとイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド添加した処方液はメラニン色素の沈着を改善することが認められた。
【0059】
【表2】

【0060】
以下に、本発明のメラニン生成抑制剤を配合した皮膚外用剤の実施例を挙げる。配合したメラニン生成抑制剤は上記で調製したものを用いた。配合量は質量%を表す。実施例1〜19で得られた皮膚外用剤はいずれもメラニン生成抑制効果試験において効果が認められた。
【0061】
実施例1 クリーム
下記の処方によりクリームを調製した。調製方法は、イオン交換水にプロピレングリコール、苛性カリおよびエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩を加えて溶解し、70℃に保った(水相)。その他の成分を混合して加熱溶解して70℃に保ち(油相)、水相に油相を徐々に加えて70℃で予備乳化を行い、ホモミキサーにて均一に乳化した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却した。
ステアリン酸 6.0 質量%
ステアリルアルコール 3.0
イソプロピルミリステート 18.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0
プロピレングリコール 10.0
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.05
苛性カリ 0.2
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩 0.01
酢酸トコフェロール 0.1
ブチルパラベン 適量
香料 適量
イオン交換水 残余
【0062】
実施例2 クリーム
下記の処方によりクリームを調製した。調製方法は、イオン交換水にプロピレングリコールおよびエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を加えて溶解し、70℃に保った(水相)。その他の成分を混合して加熱溶解して70℃に保ち(油相)、水相に油相を徐々に加えて70℃で予備乳化を行い、ホモミキサーにて均一に乳化した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却した。
ステアリン酸 5.0 質量%
ソルビタンモノステアリン酸エステル 2.5
ポリオキシエチレン(20モル)
ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.5
アルブチン 7.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
プロピレングリコール 10.0
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 5.0
グリセリントリオクタノエート 10.0
スクワレン 5.0
パラジメチルアミノ安息香酸オクチル 3.0
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.01
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 残余
【0063】
実施例3 クリーム
下記の処方により、実施例2と同様の方法でクリームを調製した。
ステアリルアルコール 7.5 質量%
ステアリン酸 1.5
水添ラノリン 2.0
スクワラン 5.0
2−オクチルドデシルアルコール 6.0
ポリオキシエチレン(25モル)セチルエーテル 3.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0
プロピレングリコール 5.0
胎盤抽出物 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
オクチルシンナメート 4.0
イソサクラネチンジヒドロカルコン 1.0
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.03
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 残余
【0064】
実施例4 クリーム
下記の処方により、実施例2と同様の方法でクリームを調製した。
ステアリン酸 6.5 質量%
ソルビタンモノステアリン酸エステル 2.0
ポリオキシエチレン(20モル)
ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.5
プロピレングリコール 10.0
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 10.0
グリセリントリオクタノエート 10.0
スクワレン 5.0
ヒアルロン酸ナトリウム 1.0
エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム塩 0.01
グルコース 0.5
アスコルビン酸グルコシド 5.0
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 残余
【0065】
実施例5 乳液
下記の処方により乳液を調製した。調製方法は少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマーを溶解し(A相)、残りのイオン交換水にポリエチレングリコール1500、トリエタノールアミンおよび亜硫酸ナトリウムを加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保ち(油相)、水相に油相を添加して予備乳化を行い、A相を加えてホモミキサーで均一に乳化後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却した。
ステアリン酸 2.0 質量%
セチルアルコール 1.5
ワセリン 5.0
エキセコールD‐5(デカメチルシクロペンタシロキサン) 1.0
流動パラフィン 10.0
ポリオキシエチレン(10モル)モノオレイン酸エステル 2.0
ポリエチレングリコール1500 3.0
トリエタノールアミン 1.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.001
カルボキシビニルポリマー 0.05
(商品名:カーボポール941,B.F. Goodrich Chemical company)
アスコルビン酸グルコシド 3.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 残余
【0066】
実施例6 乳液
イオン交換水とエタノールに胎盤抽出物を加温溶解し、更にプロピレングリコール以下の水溶性成分を溶解して、70℃に保つ(水相)。他の油性成分を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
ポリオキシエチレン(20モル)ポリオキシ
プロピレン(2モル)セチルアルコール 1.0 質量%
シリコーンKF96(20cs)(信越化学工業) 2.0
流動パラフィン(中粘度) 3.0
プロピレングリコール 5.0
グリセリン 2.0
4−メトキシ−4−t−ブチルベンゾイルメタン 3.5
エタノール 15.0
カルボキシビニルポリマー 0.3
KOH 適量
防腐剤 適量
胎盤抽出液 5.0
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.05
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 0.5
イオン交換水 残余
【0067】
実施例7 乳液
下記の処方により、実施例5と同様の方法で乳液を調製した。
ステアリン酸 2.5 質量%
セチルアルコール 1.0
ワセリン 5.0
流動パラフィン 10.0
ポリオキシエチレン(10モル)モノオレイン酸エステル 2.0
ポリエチレングリコール1500 3.0
トリエタノールアミン 1.0
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.0001
グリチルリチン酸 0.5
アミノ酸 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.05
(商品名:カーボポール941,B.F. Goodrich Chemical company)
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
アルブチン 3.0
エチルパラベン 0.3
香料 適量
イオン交換水 残余
【0068】
実施例8 乳液
下記の処方により乳液を調製した。調製方法は、油相部および水相部を各々70℃にて溶解し、水相部に油相部を混合し、乳化機で乳化後、熱交換機で30℃まで冷却した。
〔油相部〕
ステアリルアルコール 2.0 質量%
スクワレン 2.0
ワセリン 2.5
脱臭液状ラノリン 1.5
月見草油 2.0
ミリスチン酸イソプロピル 5.0
グリセリンモノオレエート 2.0
ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 2.0
酢酸トコフェロール 0.05
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 0.0001
トラネキサム酸 5.0
エチルパラベン 0.2
ブチルパラベン 0.1
香料 適量
〔水相部〕
グリセリン 5.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
カルボキシビニルポリマー 0.2
(商品名:カーボポール941,B.F. Goodrich Chemical company)
水酸化カリウム 0.2
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
精製水 残余
【0069】
実施例9 ゼリー
下記の処方によりゼリーを調製した。調製方法は、イオン交換水にカーボポール940を均一に溶解した(水相)。95%エタノールにポリオキシエチレン(50モル)オレイルエーテルを溶解し、水相に添加した。さらに、その他の成分を添加し、最後に苛性ソーダおよびL−アルギニンを添加して中和し、増粘させた。
95%エタノール 10.0 質量%
ジプロピレングリコール 12.5
ポリオキシエチレン(50モル)オレイルエーテル 2.0
カルボキシビニルポリマー 1.0
(商品名:カーボポール940,B.F. Goodrich Chemical company)
アルブチン 0.5
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
イソサクラネチンジヒドロカルコン 3.0
苛性ソーダ 0.15
L−アルギニン 0.1
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.05
スルホン酸ナトリウムメチルパラベン 0.2
エチレンジアミンテトラアセテート・3ナトリウム・2水 0.05
香料 適量
イオン交換水 残余
【0070】
実施例10 美容液
下記の処方により美容液を調製した。調製方法は、A相およびC相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA相を加えて可溶化した。次いで、B相を加えて溶解した。
〔A相〕
95%エタノール 10.0 質量%
ポリオキシエチレン(20モル)オクチルドデカノール 1.0
メチルパラベン 0.2
パントテニールエチルエーテル 0.1
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 3.0
〔B相〕
水酸化カリウム 0.1
〔C相〕
グリセリン 5.0
ジプロピレングリコール 10.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
カルボキシビニルポリマー 0.2
(商品名:カーボポール940,B.F. Goodrich Chemical company)
トラネキサム酸 3.0
精製水 残余
【0071】
実施例11 パック
下記の処方によりパックを調製した。調製方法は、A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A相にB相を加えて可溶化後、これをC相に加えて充填した。
〔A相〕
ジプロピレングリコール 6.0 質量%
ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 5.0
〔B相〕
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.001
オリーブ油 5.0
酢酸トコフェロール 0.2
エチルパラベン 0.2
香料 適量
〔C相〕
ポリビニルアルコール(ケン化度90、重合度2,000) 13.0
エタノール 7.0
アルブチン 3.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
精製水 残余
【0072】
実施例12 ピールオフ型パック
80℃にて水相を調製し、50℃に冷却する。ついで室温で調製したアルコール相を添加後均一に混合し、放冷する。
(アルコール相)
95%エタノール 10.0 質量%
ポリオキシエチレン(15モル)
オレイルアルコールエーテル 2.0
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 3.5
防腐剤 適量
香料 適量
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 0.001
(水相)
トラネキサム酸 2.0
ポリビニルアルコール 12.0
グリセリン 3.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
イオン交換水 残余
【0073】
実施例13 固形ファンデーション
下記の処方により固形ファンデーションを調製した。タルク〜黒色酸化鉄の粉末成分をブレンダーで十分混合し、これにスクワラン〜オクタン酸イソセチルの油性成分、イソサクラネチンジヒドロカルコン、防腐剤、香料を加え、よく混練した後、容器に充填、成形する。
タルク 43.1 質量%
カオリン 15.0
セリサイト 10.0
亜鉛華 7.0
二酸化チタン 3.8
黄色酸化鉄 2.9
黒色酸化鉄 0.2
スクワラン 8.0
イソステアリン酸 4.0
モノオレイン酸POEソルビタン 3.0
オクタン酸イソセチル 2.0
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.1
防腐剤 適量
香料 適量
【0074】
実施例14 乳化型ファンデーション(クリームタイプ)
下記の処方により乳化型ファンデーションを調製した。水相を加熱攪拌後、十分に混合粉砕した粉体部を添加してホモミキサー処理する。さらに加熱混合した油相を加えてホモミキサー処理した後、攪拌しながら香料を添加して室温まで冷却する。
(粉体部)
二酸化チタン 10.3 質量%
セリサイト 5.4
カオリン 3.0
黄色酸化鉄 0.8
黒色酸化鉄 0.2
(油相)
デカメチルシクロペンタシロキサン 11.5
流動パラフィン 4.5
ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4.0
(水相)
精製水 50.0
1,3−ブチレングリコール 4.5
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 0.005
トラネキサム酸 2.0
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0
防腐剤 適量
香料 適量
【0075】
実施例15 化粧水
下記の各成分を攪拌混合して化粧水を得た。
エタノール 8.0 質量%
1,3−ブチレングリコール 5.0
ポリオキシエチレン(20モル)
オレイルアルコールエーテル 1.8
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.001
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 0.005
アスコルビン酸マグネシウム 3.0
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
−5−スルホン酸ナトリウム 0.1
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5
プルラン 0.05
ホホバ油 0.5
苛性カリ 0.015
EDTA−3Na 0.01
香料 0.1
イオン交換水 残量
【0076】
実施例16 ローション
下記の処方によりローションを調製した。エチルアルコールにポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、パラメトキシケイ皮酸オクチルおよび香料を溶解する(アルコール相)。一方、エタノールにイソサクラネチンジヒドロカルコン およびアルブチンを予め溶解し、更に精製水にその他の多価アルコールを添加し、十分に溶解させる(水相)。水相にアルコール相を添加し、十分に攪拌する。
精製水 40.0 質量%
ジプロピレングリコール 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
ポリエチレングリコール400 10.0
エチルアルコール 20.0
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 3.0
パラメトキシケイ皮酸オクチル 1.0
イソサクラネチンジヒドロカルコン 0.1
アルブチン 4.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
アスコルビン酸グルコシド 5.0
トリエタノールアミン 5.0
香料 適量
【0077】
実施例17 化粧水
下記の各成分を攪拌混合して化粧水を得た。
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 5.0 質量%
ハイドロキノン−β−D−(N−アセチルグルコサミン) 0.1
ジメチルミリスチルアミンオキシド 0.01
エタノール 9.0
POE(20)オレイルエーテル 1.0
アスコルビン酸グルコシド 5.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残部
【0078】
実施例18 ローション
下記の各成分を攪拌混合してローションを得た。
エチルアルコール 55.0 質量%
ポリオキシエチレン(25モル)硬化ヒマシ油エーテル 2.0
酸化防止剤・防腐剤 適量
香料 適量
イソサクラネチンジヒドロカルコン 7.0
コウジ酸 3.0
ヘキサメタリン酸ナトリウム 適量
イオン交換水 残余
【0079】
実施例19 コールドクリーム
下記の各成分を攪拌混合してコールドクリームを得た。
固形パラフィン 5.0 質量%
蜜ロウ 10.0
ワセリン 15.0
流動パラフィン 41.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0
ポリオキシエチレン(20モル)
ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 2.0
4−メトキシ−4−t−ブチルベンゾイルメタン 3.5
石鹸粉末 0.1
硼砂 0.2
イソサクラネチンジヒドロカルコングルコシド 7.0
イオン交換水 残余
香料 適量
防腐剤、酸化防止剤 適量


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で表されるイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを有効成分として含むことを特徴とするメラニン生成抑制剤。
【化1】


(式中、Xは水酸基またはグルコシド基を示す。)
【請求項2】
下記式(1)で表されるイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを用いて美白を行うことを特徴とする美白方法。
【化2】


(式中、Xは水酸基またはグルコシド基を示す。)
【請求項3】
下記式(1)で表されるイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドを用いて美白剤を製造することを特徴とするイソサクラネチンジヒドロカルコンまたはイソサクラネチンジヒドロカルコングルコシドの使用方法。
【化3】


(式中、Xは水酸基またはグルコシド基を示す。)

【公開番号】特開2006−56834(P2006−56834A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−240898(P2004−240898)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【出願人】(000226415)日研化成株式会社 (30)
【Fターム(参考)】