説明

メラノコルチン受容体のアゴニスト

本発明はメラノコルチン受容体のアゴニストとして優れた式(1)の化合物、 薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物または異性体、及びこれを活性成分として含有するメラノコルチン受容体のアゴニスト組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメラノコルチン受容体(melanocortin receptor)に対するアゴニスト活性に優れた下記式(1)の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体に関するものである:
【化1】

(式中、R、R、R、R、R、m及びnは下記定義と同義である)
【背景技術】
【0002】
5個サブタイプの受容体をクローニングしてメラノコルチンファミリーとして特徴づけられた。これらのG−蛋白質共役受容体(GPCR)は多くの異なる組織でcAMP信号伝達通路を刺激し、広範囲な生理学的機能を媒介する。メラノコルチン1受容体(MC1R)は主にメラニン細胞、単核細胞、及び肥満細胞で発現して毛髪及び皮膚の着色を媒介し、炎症を遮断する。MC2Rは脂肪細胞及び副腎細胞で発現されて副腎でのステロイド合成を媒介する。MC3Rは脳、視床下部、心臓、腸及び胎座に存在しており、エネルギー恒常性及び炎症と関係している。MC4Rは脳にユニークに発現し、摂食行動、エネルギー恒常性及び勃起機能を調節する。MC4Rが除去されたマウス(knock-out mice)は食欲抑制及び肥満の表現型を示した。MC5Rは広範囲な組織で発見され、外分泌腺システム用の役割を果たすと考えられる。
【0003】
メラノコルチン受容体の生理学的作用の過多について、多数の化合物が蛋白質アゴニスト物質及び拮抗物質に対する探索が考案されて合成された。
【0004】
初期の例はαMSHなどの内生アゴニスト物質に基づいて確認された合成ペプチド及びペプチド類似体である。これらのペプチドアゴニスト物質はこれらの受容体の作用を特徴づけるのに使用された。NDP−αMSHはMC1R、3R、4R及び5Rの非常に強力な非選択的拮抗物質であり、ラットモデルで摂食及び体重を減少させるものと報告された。環状ヘプタペプチドMT−IIは類似の非選択的プロファイルのアゴニスト物質であり、その治療学的用途は勃起不全治療に対して臨床試験で立証された。全4個の受容体に対して類似の親和性を持つペプチド類似体は臨床試験で外科と関連した痛み及び炎症の治療に使用される。
【0005】
メラノコルチン受容体に対するいくつかの小分子アゴニストは肥満、性機能障害または炎症の治療のためのMC4Rアゴニストを探索するための薬物試験で顕著な活性を持つことが明らかにされた。例えば、メルク社の調査グループは一連の強力な選択的MC4Rアゴニストを発見し、この中の一つはマウスの勃起反応を増大させるのに顕著な効果が立証された(J. Med. Chem. 2002, 45, 4859)。Chiron研究グループはob/obマウスモデルから食欲抑制作用により抗−肥満効果を持つアゴニストとして一連のグアニジン化合物を見出した(WO 02/18327)。一方、ブリストル・マイヤーズスクイブグループは急性マウス炎症モデルで効果を示した非常に強力な選択的MCIRアゴニストを開発した(J. Med. Chem. 2003, 46, 1123)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような様々な薬剤学的化合物の未解決の短所の故に、改善された薬物学的プロファイルを持つ小分子MCRアゴニスト及び薬理学的組成物に対する継続的な必要がある。従って、本発明の目的は肥満、糖尿、性機能障害及び炎症の治療に有用な新規の化合物を提供することである。
【0007】
具体的には、本発明はMCRに対するアゴニスト効果、特にMCR4に対する選択的アゴニスト効果を持つ式(1)の化合物、及びその薬剤学的に許容される塩、水和物及び異性体を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は薬剤学的に許容される担体と共に有効成分として式(1)の化合物、その薬剤学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、または異性体を含有するメラノコルチン受容体のアゴニスト組成物を提供することを目的とする。
【0009】
特に、本発明に係る組成物は肥満、勃起不全、糖尿病、及び炎症に対する予防及び治療に優れた効果を示す。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は下記式1の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体を提供する。
【化2】

(式中、
m及びnはそれぞれ、独立して、1または2を示し、
は水素、−(CH−R、−(CH−CO−(CH−R、−(CH−CO−(CH−CH(R)(R10)、または−(CH−SO−(CH−Rを示し、
ここで、pは独立して、0、1、2、または3を示し、
はそれぞれ、C−C10アルキル、C−C10ジアルキル、C−C13シクロアルキル、C−C13ジシクロアルキル、C−C13トリシクロアルキル、パーハロ−C−Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、アリール−C−Cアルキルオキシ、アリールオキシ、オキソ、メルカプト、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルスルホニル、アリールスルホニル、C−Cアルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、カルボニル、チオカルボニル、C−C−シクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ar−C−Cアルキル、ar−C−Cアルキルカルボニル、ar−C−C8アルキルスルホニル、O−カルバモイル、N−カルバモイル、O−チオカルバモイル、N−チオカルバモイル、カルバモイル、C−Cアルキルカルバモイル、ジ(C−Cアルキル)カルバモイル、O−スルホンアミド、N−スルホンアミド、カルボキシ、イソシアナート、チオシアナート、イソチオシアナート、ニトロ、トリハロメタンスルホニル、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ(C−Cアルキル)アミノ、及びその保護誘導体からなる群より選択される1つ以上の置換体によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるC−C10アルキル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、複素環、アリール、ヘテロアリール、アミノ、またはヒドロキシを示し、
10は複素環を示し、またはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるアミノまたはヒドロキシを示し、
ここで、Rはハロゲン、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ(C−Cアルキル)アミノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキルカルボニル、カルボキシ、C−Cアルキル、メルカプト、C−C10アルキルチオ、フェノキシ、C−Cアルコキシカルボニル、アリールカルボニル、カルバモイル、C−C−アルキルスルホニル、アリールスルホニル、シアノまたはオキソを示し、
とR10はこれらが結合している原子と一緒に5または6員の単環を形成することができ、
−(CH−基で水素原子はRによって代替でき、
は水素、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、または−CO−(CH−Rを示し、
及びRはこれらが結合している原子と一緒に、O、S、及びN−(C−Cアルキル)からなる群より選択されるヘテロ原子を含有しうる4−または8−員の単環または2環を形成でき、
及びRはそれぞれ独立に、水素、C−Cアルキル、−(CH−C−Cシクロアルキル、−(CH−C−C10アリール、−(CH−ヘテロアリール、または−(CH−複素環を示し、
ここで、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリール、またはヘテロアリールはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
は水素、C−Cアルキル、−(CH−CO−R、−(CH−C(O)N(R)(R)、−(CH−C(S)N(R)(R)、−(CH−SO−N(R)(R)、または−(CH)p−SO−Rを示し、
ここで、R及びRはそれぞれ、独立的して、水素、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、複素環、アリール、またはヘテロアリールを示し、
ここで、アルキル、シクロアルキル、またはアリールはR、C−Cシクロアルキル、複素環、ヒドロキシ−C−Cアルキル、ハロゲン−C−Cアルキル、C−Cアルコキシ−C−Cアルキル、アミノ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキルオキシ、ar−C−Cアルキルオキシ、アリールオキシ、アリールチオ、ホルミル、C−Cアルキルカルバモイル、ジ(C−Cアルキル)カルバモイル、C−Cアルキルカルボニルオキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキルカルボニル、ar−C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルカノイルオキシ、C−Cシクロアルキルカルボニルオキシ、ハロゲンによって置換されていてもよいアリールカルボニルオキシ、アル−C−Cアルキルカルボニルオキシ、C−Cアルコキシイミノ、ar−C−Cアルキルスルホニル、及びC−Cアルキルスルホニルオキシからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
複素環、シクロアルケニル、またはヘテロアリールはR、及びヒドロキシ−C−Cアルキルからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
とRはこれらが結合している原子と一緒に、O、S、N−(C−Cアルキル)からなる群より選択されるヘテロ原子を含有しうる4−または8−員の単環または2環を形成できる。
【0011】
本発明に係る式(1)の化合物の置換基に対する定義において、用語“アルキル”は単独または“アルキルオキシ”のようにヘテロ原子との組合せで使用されるとき、それぞれ直鎖または分枝状炭化水素基を意味する。
【0012】
用語“シクロアルキル”はシクロヘキシルを含む不飽和脂肪族環を意味する。
【0013】
用語“アリール”はフェニル、ナフチルなどを含む6〜10−員芳香族基を意味する。
【0014】
用語“ヘテロアリール”は窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1〜2個のヘテロ原子を含み、ベンゾまたはC−Cシクロアルキルと融合できる芳香族3〜6員環を示す。モノ環状ヘテロアリールの例にはチアゾール、オキサゾール、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、イソオキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン及びこれと類似の基が挙げられるが、これらに制限されるものではない。非環式ヘテロアリールの例にはインドール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンズチアジアゾール、ベンズトリアゾール、キノリン、イソキノリン、プリン、フロピリジン及びこれと類似の基が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
【0015】
用語“複素環”は窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1〜2個のヘテロ原子を含み、ベンゾまたはC−Cシクロアルキルと融合でき、飽和しているか、1または2個の二重結合を含む4〜8員環を意味する。その例にはピペリジン、モルホリン、チアモルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、ピペラジン及びこれと類似の基が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
【0016】
本発明に係る式1の化合物でも好ましい化合物は、
i) Rが水素、−(CH−R、−(CH−CO−R、−CO−(CH−R、−(CH−CO−(CH−CH(R)(R10)、または−SO−(CH−Rを示し、
はC−C10アルキル、C−Cシクロアルキル、複素環、アリール、あるいはヘテロアリールを示すか、アミノあるいはヒドロキシを示し、
−(CH−基中の水素原子はRによって置換され得、
ここで、C−C10アルキル、C−Cシクロアルキル、複素環、アリール、またはヘテロアリールはRからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
アミノまたはヒドロキシはC−C10アルキル、アル−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ar−C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、カルバモイル、C−Cアルキルカルバモイル、ジ(C−Cアルキル)カルバモイル、C−Cアルキルスルホニル、アリールスルホニル、及びアル−C−Cアルキルスルホニルからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはジ置換されるか、非置換であり、
10は前記と同義であり、
とR10はこれらが結合している原子と一緒に、 5または6員の単環を形成することができ、
好ましくは、Rが水素、−(CH−R、−(CH−CO−R、−CO−(CH−R、または−(CH−CO−(CH−CH(R)(R10)を示し、
さらに好ましくは、Rが水素、−Rまたは−CO−CH(R)(R10)を示し、
10は複素環を示すか、またはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるアミノまたはヒドロキシを示し、RとR10はこれらが結合している原子と一緒に5または6員の単環を形成することができ、
ii)Rが水素またはC−Cアルキルを示し、
iii)Rがそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるC−Cアルキル、−(CH−C−Cシクロアルキル、−(CH−フェニル、または−(CH−ヘテロアリールを示し、
好ましくは、Rがそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ及びC−Cアルキルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換である−CH−シクロヘキシルまたは−CH−フェニルを示し、
さらに好ましくは、Rがそれぞれ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換である−CH−フェニルを示し、
iv)RがC−Cアルキルを示すか、それぞれ、R7からなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるC−Cシクロアルキル、フェニル、ヘテロアリール、または複素環を示し、
好ましくは、RがC−Cシクロアルキルまたはフェニルを示し、
さらに好ましくは、Rがメチル、エチル、t−ブチル、ヒドロキシ及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるシクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロペンチルを示し、またはフルオロ、クロロ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるフェニルを示し、
v)Rは水素、C−Cアルキル、−(CH)p−CO−R、−(CH−C(O)N(R)(R)、または−(CH)p−SO−Rを示し、
好ましくは、Rは−CO−Rまたは−C(O)N(R)(R)を示し、
さらに好ましくは、R及びRはそれぞれ、独立して、水素、メトキシ、アミノ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、複素環、またはフェニルを示し、
ここで、C−CアルキルまたはC−Cシクロアルキルはメチル、ヒドロキシ、アミノ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フローリン、フェニルスルホキシ、アセチル、メトキシメチルアルコキシ、カルボキシ、ホルミル、メトキシカルボニル、ジメチルカルバモイル、カルボキシ、フェニルカルボニルオキシ、メトキシカルボニル、ジフルオロフェニルカルボニルオキシ、ジメチルフェニルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換されるか、非置換であり、
−Cシクロアルケニルはヒドロキシまたはアミノによって置換されたシクロペンチルまたはシクロヘキシルを示し、
複素環またはフェニルはヒドロキシ、メチル、アミノ、ニトロベンゼンスルホニル、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
vi)Rが水素、−Rまたは−CO−CH(R)(R10)を示し、
10は複素環を示し、またはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるアミノまたはヒドロキシを示し、
とR10はこれらが結合している原子と一緒に5または6員の単環を形成でき、
はそれぞれ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換である−CH−フェニルを示し、
がメチル、エチル、t−ブチル、ヒドロキシ、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるシクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロペンチルを示し、またはフルオロ、クロロ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるフェニルを示し、
は−CO−R又は−C(O)N(R)(R)を示し、
及びRはそれぞれ、独立して、水素、メトキシ、アミノ、C−Cアルキル、C−C−シクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、複素環、またはフェニルを示し、
ここで、C−CアルキルまたはC−Cシクロアルキルはメチル、ヒドロキシ、アミノ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フルオロ、フェニルスルホキシ、アセチル、メトキシメチルアルコキシ、カルボキシ、ホルミル、メトキシカルボニル、ジメチルカルバモイル、カルボキシ、フェニルカルボニルオキシ、メトキシカルボニル、ジフルオロフェニルカルボニルオキシ、ジメチルフェニルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換されるか、非置換であり、
−C−シクロアルケニルはヒドロキシまたはアミノによって置換されるシクロペンチルまたはシクロヘキシルを示し、
複素環またはフェニルはヒドロキシ、メチル、アミノ、ニトロベンゼンスルホニル、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換である。
本発明に係る式1の代表化合物は下記表1に示された化合物を含む。
【表1a】

【表1b】

【表1c】

【表1d】

【表1e】

【表1f】

【表1g】

【表1h】

【表1i】

【表1j】

【表1k】

【表1l】

【表1m】

【表1n】

【表1o】

【表1p】

【表1q】

【表1r】

【表1s】

【表1t】

【0017】
本発明に係る化合物は、また、薬剤学的に許容される塩を形成しうる。このような薬剤学的に許容される塩は薬剤学的に許容される陰イオンを含有する無毒性酸付加塩を形成する酸、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などといった無機酸;酒石酸、ギ酸、クエン酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、グルコン酸、安息香酸、乳酸、フマル酸、マレイン酸などといった有機カルボン酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸またはナフタレンスルホン酸などといったスルホン酸によって形成された酸付加塩、好ましくは硫酸、メタンスルホン酸またはハロゲン化水素酸などによって形成された酸付加塩が含まれる。本発明に係る一般式(1)の化合物は通常的な方法によってその塩に転換することができる。
【0018】
また、本発明に係る化合物は不斉炭素中心を有しうるので、RまたはS異性体、ラセミ体、ジアステレオマー混合物及び個々ジアステレオマーとして存在しうる。本発明はこれら全ての異性体及び混合物を含む。
【0019】
本発明に係る式(1)の化合物は下記スキーム1〜9に説明された方法によって製造することができる。下記スキームで、一般式(3)、(6)、(11)、(12)、(13)、(14)、(17)、(18)、(22)、(24)、(40)及び(43)は式(1)の典型的な化合物を表す。
【0020】
式(3)の化合物は下記スキーム1に示されるように、アミノ基が保護されたアミノ酸(1)(PはBOC、Cbz、Fmocなどといった保護基を示す。)をアミノ環化アミン誘導体(2)(環化アミンはピロリジン、ピペリジン、またはアゼチジンを示す)と、 一般的なペプチド結合条件下で、結合することによって製造することができる。出発物質である保護されたアミノ酸(1)は商業的に購入または公知方法によって製造することができる(Williams, R. M., Synthesis of Optically Activea-AminoAcids, Pergamon Press: Oxford, 1989)。同様に、アミノ環化アミン誘導体(2)は類縁化合物に対して記載された下記方法で製造することができる。
スキーム1
【化3】

【0021】
式(6)化合物は下記スキーム2に示されるように、N−置換されたアミノ酸誘導体(5)をアミノ環化アミン化合物(2)とカップリング反応させて製造できる。アルキル、アシル、またはスルホニル置換されたアミノ酸誘導体(5)は、塩基の存在下で、加水分解によってアミノ酸誘導体(6)に変換することができる。
スキーム2
【化4】

【0022】
式(10)、(11)、(12)、及び(14)の化合物は下記スキーム3に示されるように、保護化アミノ酸誘導体(7)、(8)、(9)、及び(10)[化合物(8)で、Cyはピロリジン、アゼチジン、アジリジン、ピペリジンなどを示す。)]は式(3)の化合物とカップリング反応によって製造することができる。保護化アミン酸誘導体(7)、(8)及び(9)は商業的に購入または多様なアミノ酸から一般的な保護化反応によって製造され得る。
スキーム3
【化5】

(式中、R6’は前記Rと同義であり、Rはアルキルまたは保護化されたアミノアルキルを示す)
【0023】
式(17)または(18)のアルキル化アミン化合物は、下記スキーム4に示されるように、 式(15)の保護化されたアミノアルデヒドとスキーム1で製造した化合物(3)との還元的アミノ化を通して製造され得る。前記還元的アミノ化で、還元剤としてはNaBH(OAc)、またはNaBHCNが用いられ、溶媒としてはDCE、DMF、メタノール、DCMなどが用いられるが、反応試薬及び溶媒はこれらに制限されるものではない。保護化されたアミノアルデヒド(15)は商業的に購入またはチオエステルの還元反応またはアミノアルコールの酸化反応のような公知の方法で合成が可能である。式(16)の化合物は一般的なアルキルアルデヒド、アミノアルデヒドまたはヒドロキシであって、アミノまたはアルコール基は置換または保護される。これらの化合物は商業的に購入または保護化モノまたはジ置換化合物(18)は還元的アミノ化及び脱保護化によって製造され得る。
スキーム4
【化6】

【0024】
式(22)、(23)及び(24)の化合物は下記スキーム5に示されるように、製造され得る。式(19)のニトロベンゼンスルホニル保護化された中間体(19)はアルキル化または還元的アミノ化(Tetrahedron Lett., 1995,36, 6373-6374)によって式(21)の化合物に転換することができる。ジメチルアミノエチルクロリドまたはN−BOC−2−アミノエチル−クロリドのような式(2)の化合物で、Qはアミノアルキルまたはアルキル化アミノアルキルを示し、Xはハロゲンを示す。式(23)の化合物は式(21)の化合物の還元的アミノ化を通して製造でき、その後、アルキル化によって式(24)の化合物に転換される。
スキーム5
【化7】

(式中、Qはアミノアルキル、Xはハロゲンを示す)
【0025】
3−ジ置換アミノピロリジン誘導体は下記スキーム6に示されるように製造することができる。化合物(25)は商業的に購入可能な化合物(25)から製造された化合物(26)は還元的アミノ化によって式(28)化合物に転換することができる。式(30)の化合物はアシル化、アミド結合、または式(28)の化合物のアルキル化、及びcbz基の除去によって製造され得る。また、式(30)の化合物はスキーム7に記載された同様の方法を使用して化合物(31)から製造することができる。
スキーム6
【化8】

(式中、化合物(29)はアルキルハライド、置換されたアルキルハライド、カルボン酸、酸クロリドを示し、R6は前記同義であり、XはOH,Br,Clなどを示す)
【0026】
4−ジ置換ピペリジン誘導体(35)は下記スキーム7示されるように製造され得る。式(34)の化合物は還元的アミノ化により化合物(32)内に多様なアミン基を導入することによって製造され得る。アミノピペリジン誘導体(35)はアシル化、アミド結合反応、または式(34)の化合物のアルキル化、及び脱保護によって製造され得る。
スキーム7
【化9】

【0027】
アゼチジン誘導体は下記スキーム8に示される方法によって製造できる。保護化されたアミノ酸化合物(1)と3−アゼチジノールのカップリングで式(37)の化合物を製造した後、式(38)のカルボニル化合物に変換することができる。式(40)の化合物は還元的アミノ化、アシル化、アミド結合及びアルキル化を通じて式(38)の化合物から製造され得る。
スキーム8
【化10】

【0028】
ウレア誘導体は下記スキーム9のような方法で製造できる。保護されたアミノ酸(1)と環化アミン誘導体(41)をカップリング反応によって式(42)の化合物を得る。式(42)の化合物をホスゲン媒介アミド結合によってウレア誘導体に変換できる。
スキーム9
【化11】

(式中、NRR’はR、R、またはRの定義中、置換されていてもよいアミノ基を示す)
【0029】
上記方法において、各工程は反応に悪影響をおよぼさない通常的な溶媒中で遂行することが好ましく、特に、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチレンクロリド,及びクロロホルムからなる群より選択される1種以上の溶媒を使用できるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
脱保護化反応は塩酸、トリフルオロ酢酸などといった強酸存在下で遂行するか、トリエチルアミン、ピペリジン、ジイソプロピルエチルアミンなどといったアミン塩基の存在下で遂行するか、または水素付加によって行える。具体的な反応条件は文献(T. W. Green & G. M. Wuts Protective Groups in Organic Synthesis, Chapter 7, pp 309-405)に記載されている。
【0031】
カップリング反応に使用され得る公知のカップリング剤はジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)、1,1'−ジカルボニルジイミダゾール(CDI)などといったカルボジイミド類を、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)または1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)と混合された状態で使用するか、ビス−(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)−ホスフィン酸クロリド(BOP−Cl)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’− テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)などを使用できるが、これらに制限されるものではない。
【0032】
一般的な混合物の分離はカラムクロマトグラフィーによって行い、最終化合物の場合、再結晶またはノーマルまたはリバース状態のHPLC(Waters, Delta Pack, 30x50mm I.D., C185μm, 100A)によって分離することができる。再結晶またはHPLCを使用して精製する場合、トリフルオロ酢酸塩の形態で化合物が得られる。塩酸塩はイオン交換樹脂を用いて得られる。
【0033】
本発明に係る前記反応が完結された後、生成物は通常的な後処理方法、例えばクロマトグラフィー、再結晶化などの方法によって分離及び精製することができる。
【0034】
本発明の化合物はメラノコルチン受容体に対して強力なアゴニスト作用を示すので、本発明は、また、薬剤学的に許容される担体と共に有効成分として式1の化合物を含有することを特徴とするメラノコルチン受容体の機能アゴニスト組成物を提供する。特に、本発明に係る組成物は肥満、勃起不全、糖尿病、及び炎症に対する予防及び治療に優れた効果を示すが、これらの疾患に制限されるものではない。
【0035】
本発明の化合物を臨床的な目的で投与するとき、単一投与または分離投与として宿主に投与される1日、総容量は体重1kg当たり0.01〜10mgの範囲が好ましい。しかし、個々患者に対する特異的な投与レベルは使われる特定化合物、患者の体重、性、健康状態、食餌、薬剤の投与時間、投与方法、排泄率、薬剤混合及び疾患の重症度などによって変えられる。
【0036】
本発明の化合物は目的に応じてあらゆる経路で投与することができる。注射、経口及び鼻腔投与が好ましいが、皮膚、腹腔、腹膜後腔及び直腸を通して投与することができる。
【0037】
注射用製剤、例えば滅菌注射用水性または油性懸濁液は公知された技術によって好適な分散剤、湿潤剤、または懸濁剤を使用して製造できる。この目的のために用いられる溶媒には水、リンガー液及び等張性NaCl溶液があり、滅菌固定油も通例的に溶媒または懸濁媒質として使用される。モノ−、ジグリセリドを含む無刺激性固定油もこの目的のために使用でき、オレイン酸のような脂肪酸も注射用製剤のために使用され得る。
【0038】
経口投与用固体投与形態にはカプセル剤、錠剤、丸剤、散剤及び顆粒剤があり、特にカプセル剤と錠剤が有用である。錠剤及び丸剤は腸溶性錠剤として製造することが好ましい。固体投与形態は本発明に係る式(1)の混合化合物をスクロース、ラクトース、澱粉などいった一つ以上の不活性希釈剤及びステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、崩壊剤、結合剤などといった担体と混合することにより製造できる。
【実施例】
【0039】
前記記載、下記製造例及び実施例で使用された略語は下記通りである:
Ac:アセチル
Bn:ベンジル
Bu:ブチル
CBZ(Cbz):ベンジルオキシカルボニル
BOC(Boc):t−ブトキシカルボニル
Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル
c−Hep:シクロヘプチル
c−Hex:シクロヘキシル
c−Pr:シクロプロピル
c−Pen:シクロペンチル
DAST:ジエチルアミノサルファートリフルオライド
DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCE:ジクロロエタン
DCM:ジクロロメタン
DEAD:ジエチルアゾジカルボキシレート
Dic:デカヒドロイソキノリン-3−カルボン酸
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DTic:(D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸
EDC:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドHCl
Gly:グリシン
Hex:ヘキサン
HOBt:ヒドロキシベンゾトリアゾール
HBTU:O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
i−Bu:イソブチル
i−Pr:イソプロピル
Mor:モルホリン
MOM:メトキシメチル
Nos:2−ニトロベンゼンスルホニル
Ph:フェニル
Phe:フェニルアラニン
Pid:ピペリジン
Pro:プロリン
Pyd:ピロリジン
TEA:トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
Tic:1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸
【0040】
下記製造例は本発明に係る化合物の合成に必要な中間体の製造をさらに説明する。
【0041】
製造例1:(3S)−1−Cbz−3−アミノピロリジン
工程A:(3S)−1−Cbz−3−(N−BOC−アミノ)ピロリジン
(3S)−1−Cbz−3−(N−BOC−アミノ)ピロリジン(5.00g、26.9mmol)とTEA(7.54mL、53.8mmol)を6mLのDCMに溶かした後、CbzCl(5.50g、29.6mmol)を常温で加えた。4時間後、飽和NHCl水溶液を加えて反応混合物をDCM、続いてEtOAcで抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。得られた粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/2)で精製して表題化合物(9.06g、96.1%)を得た。
MS[M+H]=321(M+1)
【0042】
工程B:(3S)−1−Cbz−3−アミノピロリジン
工程Aで得た生成物である(3S)−1−Cbz−3−(N−BOC−アミノ)ピロリジン(5.26g、16.4mmol)をEtOAc(50mL)に溶かし、EtOAc(15mL)中で飽和HCl(15mL)で処理した。反応混合物を常温で30分間攪拌した後、揮発成分を除去して表題化合物 (4.11g、98.1%)を無色固体として得た。得られた粗生成物をさらに精製することなく次の反応に用いた。
MS[M+H]=221(M+1)
【0043】
製造例2:(3S)−1−Cbz−3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン
DCE(50mL)に溶かした(3S)−1−Cbz−3−アミノピロリジン(4.11g、16.0mmol)とシクロヘキサノン(2.36g、24.0mmol)の溶液にNaBH(OAc)(6.78g、32.0mmol)を常温で加えた。4時間後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液を用いて冷却し、DCM、続いてEtOAcで抽出した。結合有機抽出物を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/2)で精製して表題化合物(4.79g、98.1%)を得た。
MS[M+H]=303(M+1)
【0044】
製造例3:4,4−ジメチル-シクロヘキサン−1−オン
4,4−ジメチル−シクロヘキセン−1−オン(5g、52mmol)とn−ペンタン(50mL)を水素反応容器に入れ、Pd/C(300mg)を添加した。水素反応器に水素で3回浄化し、次に水素で加圧(45psi)した。Parr水素化装置で30分間振った後、反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液を減圧濃縮して表題化合物を得た。
MS[M+H]=127(M+1)
【0045】
製造例4:1−BOC−4−ピペリドン
4−ピペリドン(10g、100mmol)とTEA(28.0mL、20mmol)をDCM(2.00L)に溶かした溶液に、ジ−t−ブチルジカボネート(30g、150mmol)を常温で加えた。4時間後、反応混合物を減圧濃縮し、残留物を1N塩酸(500mL)を希釈した。反応物をEtOAcで抽出し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/15)で精製して表題化合物(19.1g、96.5%)を得た。
MS[M+H]=200(M+1)
【0046】
製造例5:スピロ[2,5]オクタノン
工程A:4,4−メチレン−1,1−エチレンケタール−4−スピロ[2,5]オクタン
DMSO(80mL)溶液に、窒素充填し、NaH(2.3g、58mmol)を加えて、反応混合物を50〜60℃に加熱し、反応溶液が薄緑色に変われば、MeP(Ph)Br(21.2g、60mmol)を入れて反応溶液を常温に冷却し、1時間攪拌した。シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(5.64g、36mmol)をゆっくり加えた後、反応溶液を40℃に加熱し、さらに2時間攪拌した。反応溶液を常温に冷却し、エーテル/冷水を加えた。EtOで抽出した有機溶液をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/5)で精製して表題化合物(4.51g、82%)を得た。
MS[M+H]=155(M+1)
【0047】
工程B:スピロ[2,5]オクタノン
工程Aで得た4,4−メチレン−1,1−エチレンケタール−4−スピロ[2,5]オクタン(4.5g、30mmol)をEtOに溶かした後、CH(12.0mL、150mmol)とZn-Cu(12.3g、48mmol)を入れた。混合物を常温で、12時間攪拌し、濾過し、1N HCl溶液で希釈した。有機物質をジエチルエーテルで抽出し、MgSOで乾燥した後、減圧濃縮して表題化合物を得た。粗生成物をさらに精製することなく使用した。
【0048】
製造例6−35
商業的に購入可能なアミン、カルボニル化合物、製造例1で得たアミン化合物及び製造例3、4及び5で得たカルボニル化合物を用いて製造例2と同様にして下記化合物を製造した。
【化12】

【表2】

【0049】
製造例36:(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン
工程A:(3S)−1−Cbz−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン
(3S)−1−Cbz−3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン(4.75g、15.1mmol)とTEA(4.26mL、30.2mmol)を DCM(50mL)に溶かした溶液に、イソブチリルクロリド(1.16mL、60.3mmol)を滴下した。反応混合物を常温で12時間攪拌し、1N 塩酸溶液で冷却した。有機物をDCM(50mL×2)、続いてEtOAc(50mL×2)で抽出し、抽出物を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/3)で精製して表題化合物(5.40g、96.7%)を得た。
MS[M+H]=372(M+1)

工程B:(3S)-3-[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン
工程Aで得た、(3S)−1−cbz−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン(5.00g、13.4mmol)をジオキサン(40mL)に溶かした溶液に、Pd/C(250mg)を常温で滴下した。12時間後、反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液を減圧濃縮して油状の表題化合物(3.14g、98.5%)を得た。
MS[M+H]=239(M+1)
【0050】
製造例37〜61
アシルクロリドまたはカルボニル化合物を用いて製造例36または製造例1の工程Bと同様にして下記化合物を製造した。
【化13】

【表3】

【0051】
製造例62:(3S)−1−ベンジル−3−[(2,4−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジン
(3S)−1−ベンジル−3−アミノピロリジン(0.20g、1.1mmol)、トリス−(2,4−ジフルオロフェニル)ビスマス(0.64g、1.2mmol)及びTEA(0.280mL、2mmol)をDCM(5mL)に溶かした溶液に、Cu(OAc)(0.21g、1.2mmol)を加えた。常温で24時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(MeOH/CHCl=1/25)で精製して表題化合物(150mg、46.0%)を得た。
MS[M+H]=289(M+1)
【0052】
製造例63:(3S)−1−ベンジル−3−[イソブチリル(2,4−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジン
(3S)−1−ベンジル−3−[(2,4−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジン(150mg、0.52mmol)とDMAP(6mg、0.05mmol)をピリジン(7mL)に溶かした溶液に、イソブチリルクロリド(0.16mL、1.5mmol)を0℃で加えた。反応物を60℃で、18時間攪拌した後、後炭酸水素ナトリウム水溶液で冷却し、EtOAcで抽出した。抽出物を減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3=1/25)で精製して表題化合物(160mg、86.0%)を得た。
MS[M+H]=359(M+1)
【0053】
製造例64:(3S)−3−[イソブチリル(2,4−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジン
(3S)−1−ベンジル−3−[イソブチリル(2,4−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジンを1N HClとEtOH水溶液に溶かした溶液に、Pd/Cを加え、反応混合物を水素下に常温で、3日間攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧濃縮した。粗生成物をEtOAcで再結晶して無色プリズムとして表題化合物(99mg、73%)を得た。
MS[M+H]=269(M+1)
【0054】
製造例65:(3S)−3−[イソブチリル(2,5−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジン
(3S)−1−ベンジル−3−[(2,5−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジンを用いて製造例63及び製造例64と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=269(M+1)
【0055】
製造例66:(3S)−3−[イソブチリル(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジン
(3S)−1−ベンジル−3−[(3,4-ジフルオロフェニル)アミノ]ピロリジンを用いて製造例63及び製造例64と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=269(M+1)
【0056】
製造例67:1−ヒドロキシメチル−1−シクロペンタンカルボン酸
シクロペンタンカルボン酸(1.10g、10.0mmol)を丸底フラスコに入れて、窒素充填し、THF(30mL)を加えた。溶液を−78℃に冷却し、LDA(8.8mL、2.5m、ヘキサン中に)を滴下した。溶液を30分間攪拌した後、パラホルムアルデヒドガスを含む窒素気流中でバブリングした(ホルムアルデヒドガスは、原位置で、160℃で、無水パラホルムアルデヒドの熱劣化によって生成される。)。反応液が淡黄色に変われば、反応物を飽和NHCl水溶液で−79℃に冷却し、有機物をEtOAcで抽出した。有機抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して表題化合物を得た。
MS[M+H]=145(M+1)
【0057】
製造例68:2,2−ジメチル−3−メトキシプロピオン酸
工程A:2,2−ジメチル−3−メトキシプロピオン酸エチルエステル
2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオン酸エチルエステル(1.3g、10.0mmol)をCHCN(30mL)に溶かした溶液に、AgO(11.5g、50.0mmol)とヨウ化メチル(0.56mL、11mmol)を加えた。反応混合物を12時間、常温で攪拌し、飽和NHCl水溶液で冷却した。混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/10)で精製して表題化合物(1.34g、91.2%)を得た。
MS[M+H]=147(M+1)
工程B:2,2−ジメチル−3−メトキシプロピオン酸
2,2−ジメチル−3−メトキシプロピオン酸エチルエステル(1.17g、8.00mmol)をMeOH水溶液(MeOH/HO=1/1、24mL)に溶かしてLiOH(560mg、16.0mmol)を常温で添加した。反応混合物を常温で30分間攪拌した後、減圧下に溶媒を除去し、残留物を1N HClとEtOAcで希釈した。有機層をEtOAcで抽出し、有機抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物はさらに精製することなく用いた。
MS[M+H]=133(M+1)
【0058】
製造例69:2,2−ジメチル−3−ベンジルオキシプロピオン酸
2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオン酸エチルエステルとベンジルクロリドを用いて製造例68と同様にして表題化合物を製造した。
MS[M+H]=209(M+1)
【0059】
製造例70:1−BOC−ピペリジン−4−カルボン酸
ピペリジン−4−カルボン酸(1.29g、10.0mmol)を水に溶かしてNaOH(800mg、20.0mmol)を加えた。反応液がきれいになれば、(BOC)O(2.5g、11.0mmol)を入れ、反応混合物を常温で、12時間攪拌した。減圧下に溶媒を除去し、残留物に1NHClとEtOAcで希釈した。有機層をEtOAcで抽出し、有機抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。生成物はさらに精製することなく用いた。
MS[M+H]=230(M+1)
【0060】
製造例71:(2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオン酸
(2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(10.0g、100mmol)をピリジン(30mL)に溶かし、0℃で、アセチルクロリド(11.8g、15.0mmol)を加え、反応混合物を常温に昇温した。3時間攪拌した後、反応混合物を1N HCl(30mL)で冷却し、溶液のpHを3〜4に調節した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物を1N HClで4−5回洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して表題化合物(11.4g、95.0%)を得た。
MS[M+H]=147(M+1)
【0061】
製造例72−80
種々のヒドロキシカルボン酸化合物を用いて製造例67または71と同様にして下記化合物を製造した。
【化14】

【表4】

【0062】
製造例81:(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン
工程A:2,2−ジメチル−3−アセチルオキシプロピオニルクロリド
製造例73で得た2,2−ジメチル−3−アセチルオキシプロピオン酸(11.76g、80mmol)をベンゼン(100mL)に溶かし、反応液を0℃に冷却した。オキサリルクロリド(15.0g、120mmol)を滴下した。3時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去し、残留物を減圧蒸留して表題化合物を得た。
MS[M+H]=179(M+1)
【0063】
工程B:(3S)−1−Cbz−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン
(3S)−1−Cbz−3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン(3.0g、10mmol)と DMAP(1.25g、10mmol)の混合物をTHF(15mL)に溶かし、工程Aで製造した2,2−ジメチル−3−アセチルオキシプロピオニルクロリド(3.58g、20mmol)を添加した。反応混合物を48時間(90〜110℃)還流し、溶媒を除去し、残留物をNaHCO水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、得られた抽出物を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/2)で精製して表題化合物(2.80g、62.9%)を得た。
MS[M+H]=445(M+1)
【0064】
工程C:(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン
工程Bで得た(3S)−1−Cbz−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン(1.00g、2.25mmol)をジオキサン(10mL)に溶かし、Pd/C(200mg)を滴下し、混合物を水素下、12時間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、濾液を濃縮して表題化合物(657mg、84%)を得た。
MS[M+H]=311(M+1)
【0065】
製造例82−125
商業的に購入可能なカルボン酸または製造例67〜80で製造されたカルボン酸、及び製造例2、6〜35で製造されたアミン化合物を用いて製造例81または製造例1の工程Bと同様にして下記化合物を得た。
【化15】

【表5a】


【表5b】

【0066】
製造例126:(3S)−3−[アセチルオキシピバロイル(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
工程A:(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4−オキソ-シクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
製造例96で得た(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4,4−エチレンケタール−シクロヘキシル)アミノ]ピロリジン(1.86g、5.16mmol)をTHF(5mL)で溶かし、3N HCl(5mL)を加えた。反応液を50℃で、12時間間攪拌し、飽和1N NaOH水溶液の添加で中和させた。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物をMgSOで乾燥し、減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/1)で精製して表題化合物(1.40g、85.7%)を得た。
MS[M+H]=459(M+1)
【0067】
工程B:(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
工程Aで得た(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4−オキソ−シクロヘキシル)アミノ]ピロリジン(1.40g、4.42mmol)をDCM(15mL)に溶かし、DAST(1.42g、8.84mmol)を−78℃で加え、反応混合物を常温に昇温した。24時間攪拌した後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液で冷却し、DCMで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=2/1)で精製して表題化合物(500mg、33.5%)を得た。
MS[M+H]=481(M+1)
【0068】
工程C:(3S)−3−[アセチルオキシピバロイル(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
工程Bで得た(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジンを用いて製造例64と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+1]=347(M+1)
【0069】
製造例127:(3S)−3−[アセチルオキシピバロイル(4−フルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
工程A:(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4−ヒドロキシシクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
製造例126の工程Aで得た(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4−オキソ−シクロヘキシル)アミノ]ピロリジン(1.60g、3.49mmol)をTHF(15mL)に溶かし、NaBH(172mg、4.19mmol)を常温で加えた。反応物を12時間攪拌した後、水で冷却し、有機物をEtOAcで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/1)で精製して表題化合物(1.481mg、92.1%)を得た。
MS[M+H]=461(M+1)
【0070】
工程B:(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4−フルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
工程Aで得た(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)アミノ]ピロリジンを用いて製造例126の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=463(M+1)
【0071】
工程C:(3S)−3−[アセチルオキシピバロイル(4−フルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジン
工程Bで得た(3S)−1−cbz−3−[アセチルオキシピバロイル(4−フルオロシクロヘキシル)アミノ]ピロリジンを利用して製造例64と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+1]=329(M+1)
【0072】
製造例128:メチル 2−[(3S)−3−ピロリジニル(シクロヘキシル)アミノ]アセテート
工程A:メチル 2−[(3S)−1−Cbz−3−ピロリジニル(シクロヘキシル)アミノ]アセテート
NaH(鉱油中の60%、52.0mg、1.30mmol)を丸底フラスコに入れ、窒素充填した後、THF(10mL)を加えた。製造例2で得た(3S)−1−Cbz−3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン(302mg、1.00mmol)溶液をTHFに溶かして0℃で滴下し、反応混合物をさらにガス発生が発生しないときまで、30分間攪拌し、続いて、メチルブロモアセテートをゆっくり加えた。4時間後、反応混合物を水で冷却し、EtOAcで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/2)で精製して表題化合物(227mg、90.0%)を得た。
MS[M+H]=375(M+1)
【0073】
工程B:メチル 2−[(3S)−3−ピロリジニル(シクロヘキシル)アミノ]アセテート
工程Aで得たメチル 2−[(3S)−1−Cbz−3−ピロリジニル(シクロヘキシル)アミノ]アセテートを用いて製造例3の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=241(M+1)
【0074】
製造例129:(3S)−3−{シクロヘキシル[(N−BOC)アミノアセチル]アミノ}ピロリジン
工程A:(3S)−1−Cbz−3−{シクロヘキシル[(N−BOC)アミノアセチル]アミノ}ピロリジン
製造例2で得た(3S)−1−Cbz−3−{シクロヘキシルアミノ}ピロリジン(3.0g、10.0mmol)をDMF(30mL)に溶かした溶液に、DIPEA(3.50mL、20.0mmol)、HBTU(4.88g、13mmol)、BOC−Gly(1.92g、11mmol)を加えた。混合物を常温で、4時間攪拌した後、溶媒を減圧下で除去し、残留物をNaHCO水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、有機抽出物を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/3)で精製して表題化合物(4.63g、92.0%)を得た。
MS[M+H]=474(M+1)
【0075】
工程B:(3S)−3−{シクロヘキシル[(N−BOC)アミノアセチル]アミノ}ピロリジン
工程Aで得た(3S)−1−Cbz−3−{シクロヘキシル[(N−BOC)アミノアセチル]アミノ}ピロリジンを用いて製造例3と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=340(M+1)
【0076】
製造例130−134
商業的に購入可能なカルボン酸と製造例6〜35で製造されたアミン化合物を用いて製造例36または製造例129と同様にして下記化合物を得た。
【化16】

【表6】

【0077】
製造例135:(2R)−N−メタンスルホニル−(4−クロロフェニル)アラニン
工程A:(2R)−N−メタンスルホニル−(4−クロロフェニル)アラニンメチルエステル
(2R)−4−クロロフェニルアラニンメチルエステル(213mg、1.00mmol)をDCM(5mL)に溶かした溶液にTEA(280μL、 2.00mmol)を滴下した後、メタンスルホニルクロリド(100μL、1.3mmol)を0℃で滴下した。30分後、反応混合物を水で冷却し、DCMとEtOAcで抽出した。有機溶液を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(MeOH/CHCl=1/25)で精製して表題化合物(280mg、96.1%)を得た。
MS[M+H]=292(M+1)
【0078】
工程B:(2R)−N−メタンスルホニル−(4−クロロフェニル)アラニン
工程Aで得た(2R)−N−メタンスルホニル−(4−クロロフェニル)アラニンメチルエステルを水/メタノール(5mL、1/1)に溶かした溶液に、LiOH(70.0mg、2.00mmol)を滴下した。常温で、3時間攪拌した後、反応混合物を濃縮し、残留物を1N HCl水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物を減圧濃縮して表題化合物(179mg、94.3%)を得た。
MS[M+H]=277(M+1)
【0079】
製造例136:(2R)−N−アセチル−(4−クロロベンジル)アラニン
無水(2R)−4−クロロフェニルアラニンメチルエステルを用いて製造例135と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=278(M+1)
【0080】
製造例137:(2R)−N−[(N,N−ジメチル)カルバモイル]−(4−クロロベンジル)アラニン
(2R)−4−クロロフェニルアラニンメチルエステルとクロロジメチルカルバメートを用いて製造例135と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=278(M+1)
【0081】
製造例138:(2R)−N−BOC−プロリナール
工程A:(2R)−N−BOC−プロリンエチルチオエステル
DCC(2.55g、12.4mmol)、DMAP(100mg)及びEtSH(0.71g、11.1mmol)をDCM(30mL)に溶かした溶液に、(2R)−N−BOC−プロリン(3.00g、9.52mmol)をDCM(30mL)に溶かした溶液を滴下した。反応混合物を常温で、30分間攪拌し、セライトで濾過した。濾液をMgSOで乾燥し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/4)で精製して表題化合物(2.34g、95.2%)を得た。
MS[M+H]=260(M+1)
【0082】
工程B:(2R)−N−BOC−プロリナール
工程Aで得た(2R)−N−BOC−プロリンエチルチオエステルをアセトンに溶かした溶液に、トリエチルシラン(5.39g、46.3mmol)とPd/C(100mg)を0℃で滴下した。更なるガス発生が起こらなければ、反応混合物を常温に昇温した後、さらに30分間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/2)で精製して表題化合物(1.43g、93.2%)を得た。
MS[M+H]=200(M+1)
【0083】
製造例139:(2R)−N−メチルプロリナール
工程A:(2R)−N−メチルプロリンメチルエステル
(2R)−プロリンメチルエステル(1.20g、10.0mmol)をDMF(30mL)に溶かし、ホルマリン(水中の37%、1.12mL、15.0mmol)及びNaBH(OAc)(4.20g、20.0mmol)を滴下した。12時間後、反応混合物を減圧濃縮し、残留物をNaHCOで希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、有機抽出物をMgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=4/1)で精製して表題化合物(1.33g、93.0%)を得た。
MS[M+H]=144(M+1)
【0084】
工程B:(2R)−N−メチルプロリナール
工程Aで得たメチル(2R)−N−メチル−プロリンメチルエステルを使用して製造例135の工程と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=114(M+1)
【0085】
製造例140−148
種々アミノ酸誘導体を用いて製造例138及び139に記載の方法に従って下記化合物を得た。
【化17】

【表7】

【0086】
製造例149:1−BOC−2−アジリジンカルボン酸
工程A:メチル 1−ベンジル−2−アジリジンカルボキシレート
メチル 2,3−ジブロモプロピオナート(92.50g、10.0mmol)とKCO(4.10g、30.0mmol)をアセトニトリル(30mL)に溶かした溶液に、ベンジルアミン(1.20mL、11mmol)を滴下した。反応物を常温で、4時間攪拌した後、飽和NHCl水溶液で冷却した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物をMgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=2/1)で精製して表題化合物(1.62g、85.0%)を得た。
MS[M+H]=192(M+1)
【0087】
工程B:メチル 1−BOC−2−アジリジンカルボキシレート
工程Aで得たメチル 1−ベンジル−2−アジリジンカルボキシレート(1.00g、5.23mmol)とジ−t−ブチルジカボネート(1.34g、5.75mmol)をメタノール(20mL)に溶かした溶液に、Pd/C(300mg)を滴下した。混合物を常温で、水素下、24時間攪拌し、セライトで濾過した。濾液を減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=2/1)で精製して表題化合物(985mg、91.0%)を得た。
MS[M+H]=202(M+1)
【0088】
工程C:1−BOC−アジリジン−2−カルボン酸
工程Bで得たメチル 1−BOC−2−アジリジンカルボキシレートを使用して製造例135の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=188(M+1)
【0089】
製造例150:1−BOC−アジリジン−2−カルボキシアルデヒド
1−BOC−アジリジン−2−カルボン酸を使用して製造例138と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=172(M+1)
【0090】
製造例151:2−エチルアミノ−1−アセチルオキシエタン
工程A:2−(BOC)アミノ−1−アセチルオキシエタン
2−(BOC)アミノエタノール(3.2g、20.0mmol)をDCM(60mL)に溶かした溶液にTEA(5.6mL、40.0mL)とアセチルクロリド(3.36mL、30mmol)を0℃で加えた。反応液を2時間間攪拌した後、溶媒を除去し、残留物を水に溶かした。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/10)で精製して表題化合物(3.2g、80%)を得た。
MS[M+H]=204(M+1)
【0091】
工程B:2−アミノ−1−アセチルオキシエタン
工程Aで得た2−(BOC)アミノ−1−アセチルオキシエタン(3.00g、15.0mmol)をDCM(15.0mL)に溶かし、TFA(15.0mL)を加えた。反応物を30分間攪拌した後、減圧濃縮して表題化合物を得た。生成物はさらに精製することなく使用した。
MS[M+H]=104(M+1)
【0092】
工程C:2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−1−アセチルオキシエタン
工程Bで得た2−アミノ−1−アセチルオキシエタン(1.00g、10.0mmol)とEtN(2.80mL,20mmol)をDCM(30mL)に溶かした溶液に、 (2−ニトロベンゼン)スルホニルクロリド(2.43g。22mmol)を滴下した。反応混合物を常温で、4時間間攪拌した後、水で冷却し、EtOAcで抽出した。抽出物を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/3)で精製して表題化合物(2.72g、94.0%)を得た。
MS[M+1]=289(M+1)
【0093】
工程D:2−{エチル[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]}アミノ−1−アセチルオキシエタン
工程Cで得た2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−1−アセチルオキシエタン(1.45g、5.00mmol)とP(Ph)(1.3g、5mmol)をTHF(15mL)に溶かした溶液に、エタノール(0.40mL、15mmol)とDEAD(0.32mL、10.0mmol)を加えた。反応混合物を12時間、攪拌した後、溶媒を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/5)で精製して表題化合物(1.40g、80%)を得た。
MS[M+1]=317(M+1)
【0094】
工程E:2−エチルアミノ−1−アセチルオキシエタン
工程Dで得た2−{エチル[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]}アミノ−1−アセチルオキシエタン(634mg、2.00mmol)をDMF(10mL)に溶かした溶液に、KCO(540mg、4mmol)とメルカプトベンゼン(330mg、1.5mmol)を加えた。反応混合物を常温で、1時間攪拌した後、減圧濃縮し、水で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物を1H NClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/3)で精製して表題化合物を得た。
MS[M+H]=132(M+1)
【0095】
製造例152−157
商業的に購入可能なアミノアルコールまたは(N−BOC)アミノエタノールを使用して製造例151と同様にして下記化合物を得た。
【化18】

【表8】

【0096】
製造例158:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{4−[シクロヘキシル(ヒドロキシエチルカルバモイル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程A:4−[(シクロヘキシル)アミノ]ピペリジン
製造例26で得た1−BOC−4−[(シクロヘキシル)アミノ]ピペリジンを使用して製造例1の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=183(M+1)
【0097】
工程B:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−[4−(シクロヘキシルアミノ)ピペリジン−1−イル]−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
(2R)−2−(BOC)アミノ−3−(4−クロロフェニル)プロピオン酸と4−[(シクロヘキシル)アミノ]ピペリジンを使用して製造例129の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=464(M+1)
【0098】
工程C:N−シクロヘキシル[(2R)−2−(BOC)アミノ−3−(4−クロロフェニル)−1−オキソ]ピペリジン−4−モノ}カルバモイルクロリド
工程Bで得た(2R)−2−(BOC)アミノ−N−[4−(シクロヘキシルアミノ)ピペリジン−1−イル]−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(4.63g、10mmol)をDCM(30mL)に溶かした溶液にホスゲン(トルエン中の25%、12.6mL、30mmol)を加えた。反応液を常温で、4時間攪拌した後、溶媒を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/3)で精製して表題化合物(4.58g、87%)を得た。
MS[M+H]=526(M+1)
【0099】
工程D:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{(4-[シクロヘキシル(ヒドロキシエチルカルバモイル)アミノ]ピペリジン−1−イル)−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
N−シクロヘキシル[(2R)−2−(BOC)アミノ−3−(4−クロロフェニル)−1−オキソ]ピペリジン−4−イル}カルバモイルクロリドを使用して製造例81の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=551(M+1)
【0100】
製造例159−190
商業的に購入可能なアミノアルコールまたは製造例6〜35で製造されたアミン化合物を用いて製造例158と同様にして下記化合物を得た。
【化19】

【表9】

【0101】
製造例191:4−[シクロヘキシル(N−イソプロピルカルバモイル)アミノ]ピペリジン
工程A:1−BOC−4−[シクロヘキシル(イソプロピルカルバモイル)アミノ]ピペリジン
1−BOC−4−(シクロヘキシルアミノ)ピペリジン(282mg、1.00mmol)をDCM(3mL)に溶かした溶液にイソプロピルイソシアネート(108μL、1.10mmol)を加えた。反応液を常温で、30分間攪拌した後、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/5)で精製して表題化合物(354mg、94.0%)を得た。
MS[M+H]=368(M+1)
【0102】
工程B:4−[シクロヘキシル(N−イソプロピルカルバモイル)アミノ]ピペリジン
1−BOC−4−[シクロヘキシル(N−イソプロピルカルバモイル)アミノ]ピペリジンを使用して製造例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=268(M+1)
【0103】
製造例192:4−{シクロヘキシル[メチル(イソプロピル)カルバモイル]アミノ}ピペリジン
工程A:1−BOC−4−{シクロヘキシル[メチル(イソプロピル)カルバモイル]アミノ}ピペリジン
1−BOC−4−[シクロヘキシル(イソプロピルカルバモイル)アミノ]ピペリジンを使用して製造例128の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=382(M+1)
工程B:4−{シクロヘキシル[メチル(イソプロピル)カルバモイル]アミノ}ピペリジン
1−BOC−4−{シクロヘキシル[メチル(イソプロピル)カルバモイル]アミノ}ピペリジンを使用して製造例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=282(M+1)
【0104】
製造例193−198
1−BOC−4−(シクロヘキシルアミノ)ピペリジン、イソシアネートまたはイソチオシアネートを使用して製造例128または191の工程Aと同様にして下記化合物を得た。
【化20】

【表10】

【0105】
製造例199:メチル [シクロヘキシル(ピペリジン−4−イル)アミノ]アセテート
工程A:メチル {シクロヘキシル[1−(BOC)ピペリジン−4−イル]アミノ}アセテート
1−BOC−4−(シクロヘキシルアミノ)ピペリジンを使用して製造例128の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=355(M+1)
【0106】
工程B:メチル[シクロヘキシル(ピペリジン−4−イル)アミノ]アセテート
工程Aで得たメチル{シクロヘキシル[1−(BOC)ピペリジン−4−イル]アミノ}アセテートを用いて製造例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=255(M+1)
【0107】
製造例200:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
(2R)−N−BOC−(4−クロロフェニル)アラニンと3−ヒドロキシアゼチジン(Syn. Lett., 1991, 783.)を使用して製造例129の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=355(M+1)
【0108】
製造例201:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−(3−オキソ−アゼチジン−1−イル)−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
丸底フラスコに(2R)−2−(BOC)アミノ−N−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(3.54g、10mmol)を入れ、窒素充填し、DCM(30mL)とオキサリルクロリド(872μL、10mmol)を加えた。混合物を−78℃に冷却し、DMSO(709μL、10mmol)を加えた。反応液を飽和NHCl水溶液で希釈し、有機物をEtOAcで抽出した。抽出物はMgSOで乾燥し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/Hex=1/3)で精製して表題化合物(2.88g、84%)を得た。
MS[M+H]=353(M+1)
【0109】
製造例202:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−[3−(シクロヘキシルアミノ)アゼチジン−1−イル]−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
製造例201で得た(2R)−2−(BOC−アミノ)−N−(3−オキソ−アゼチジン−1−イル)−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとシクロヘキシルアミンを使用して製造例2と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=437(M+1)
【0110】
製造例203:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]アゼチジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
製造例202で得た(2R)−2−(BOC)アミノ−N−[3−(シクロヘキシルアミノ)アゼチジン−1−イル]−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとイソブチリルクロリドを使用して製造例36の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=507(M+1)
【0111】
製造例204−217
製造例200で得た(2R)−2−(BOC)アミノ−N−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して製造例201及び203と同様にして下記化合物を得た。
【化21】

【表11】

【0112】
製造例218:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{3−[シクロヘキシル(メトキシカルボニル)アミノ]アゼチジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
製造例202で得た(2R)−2−(BOC)アミノ−N−[3−(シクロヘキシルアミノ)アゼチジン−1−イル]−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとメチルブロモアセテートを使用して製造例218の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=508(M+1)
【0113】
本発明は下記実施例に基づいて説明される。しかし、本発明の範囲はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0114】
実施例1:(2R)−2−アミノ−N−{(3R)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド・TFA
工程A:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{(3R)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン-1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン(HCl塩、917mg、3.30mmol)をDMF(30mL)に溶かした溶液にDIPEA(1.15mL、6.70mmol)、(2R)−N−BOC−(4−クロロフェニル)アラニン(1.00mg、3.30mmol)、HOBT(668mg、5.00mmol)及びEDC(845mg、4.30mmol)を加えた。反応液を常温で12時間攪拌した後、減圧濃縮し、残留物に飽和NaHCO水溶液とEtOAcで希釈した。有機層をEtOAcで抽出し、その次に、飽和NaHCO水溶液、水及び1N HCl溶液で洗浄した。有機液をMgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc:Hex=1/2)で精製して表題化合物(1.58g、93.9%)を得た。
MS[M+H]=520(M+1)
工程B:(2R)−2−アミノ−N−{(3R)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Aで得た(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{(3R)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(1.00g、1.93mmol)をDCM(7mL)に溶かし、TFA(7mL)を滴下した。反応液を常温で1時間攪拌した後、溶媒を減圧下に除去し、残留物をHPLCで精製して表題化合物(979mg、95.1%)を得た。
MS[M+H]=420(M+1)
【0115】

実施例2:(2R)−2−{[(2R)−2−ピロリジン−2−イル]カルボニル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド・2TFA
工程A:(2R)−2−{[(2R)−1−(BOC)ピロリジン−2−イル]カルボニル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例1で得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA(100mg、0.188mmol)をDMF(3mL)に溶かした溶液にDIPEA(66.1mL、0.381mmol)、EDC(48.7mg、0.252mmol)、HOBT(43.6mg、0.322mmol)及び (2R)−N−BOC−プロリン(40.9mg、0.190mmol)を加えた。反応混合物を常温で12時間攪拌した後、DMFを減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCOとEtOAcで希釈した。有機層をEtOAcで抽出し、その次に、飽和NaHCO水溶液、水、1N HCl水溶液で洗浄した。有機溶液をMgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc:Hex=2/1)で精製して表題化合物(107mg、90.8%)を得た。
MS[M+H]=617(M+1)
【0116】
工程B:(2R)−2−{[(2R)−ピロリジン−2−イル]カルボニル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Aで得た(2R)−2−{[(2R)−1−(BOC)ピロリジン−2−イル]カルボニル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(50.0mg、0.081mmol)をDCM(2mL)に溶かした溶液にTFA(2mL)を加えた。反応液を常温で30分間攪拌した後、溶媒を減圧下に除去し、残留物をHPLCで精製して表題化合物(50.0mg、98.2%)を得た。
MS[M+H]=517(M+1)
【0117】
実施例3:(2R)−2−{[(2R)−ピロリジン−2−イル]メチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程A:(2R)−2−{[(2R)−1−(BOC)ピロリジン−2−イル]メチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例1で得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(TFA塩、100mg、0.191mmol)と(2R)−1−BOC−2−ピロリジンカルボキシアルデヒド(39.6mg、0.2mmol)をDCE(3mL)に溶かした溶液に、NaBH(OAc)(96mg、4mmol)を常温で加えた。反応混合物を4時間攪拌した後、飽和NaHCO水溶液で冷却し、有機物をDCM、続いてEtOAcで抽出した。抽出物をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:DCM/MeOH=9/1)で精製して表題化合物(107mg、90.8%)を得た。
MS[M+H]=603(M+1)
【0118】
工程B:(2R)−2−{[(2R)−ピロリジン−2−イル]メチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド 2TFA
工程Aで得た(2R)−2−{[(2R)−1−(BOC)ピロリジン−2−イル]メチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(50mg、0.0831mmol)をDCM(2mL)に溶かした溶液にTFA(2mL)を加えた。反応液を常温で1時間攪拌した後、 減圧濃縮し、残留物をHPLCで精製して表題化合物(58.8mg、97.1%)を得た。
MS[M+H]=517(M+1)
【0119】
実施例4:(2R)−2−{メチル[((2R)−ピロリジン−2−イル)メチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
実施例3の工程Bで得た(2R)−2−{[(2R)−1−(BOC)ピロリジン−2−イル]メチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとホルマリンを使用して実施例3と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=531(M+1)
【0120】
実施例5:(2R)−2−(ジメチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
実施例1で得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAとホルマリンを使用して実施例3と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=449(M+1)
【0121】
実施例6:(2R)−2−[1−(メチル)アゼチジン−3−イル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程A:(2R)−2−[1−(BOC)アゼチジン−3−イル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例1で得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAとBOC−3−オキソ−アゼチジンを使用して実施例3の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=575(M+1)
【0122】
工程B:(2R)−2−{Fmoc[1−(BOC)アゼチジン−3−イル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Aで得た(2R)−2−[1−(BOC)アゼチジン−3−イル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して製造例1の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=797(M+1)
【0123】
工程C:(2R)−2−[Fmoc(アゼチジン−3−イル)]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Bで得た(2R)−2−{Fmoc[1−(BOC)アゼチジン−3−イル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=697(M+1)
【0124】
工程D:(2R)−2−{Fmoc[1−(メチル)アゼチジン−3−イル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Cで得た(2R)−2−[Fmoc(アゼチジン−3−イル)]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAを使用して実施例3の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=711(M+1)
【0125】
工程E:(2R)−2−[1−(メチル)アゼチジン−3−イル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Dで得た(2R)−2−{Fmoc[1−(メチル)アゼチジン−3−イル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン-1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(71.1mg、1mmol)を50% ピペリジン−DMF(2mL)溶液に溶かした。反応混合物を常温で30分間攪拌し、減圧濃縮し、残留物をHPLCで精製して表題化合物(52mg、73.5%)を得た。
MS[M+H]=489(M+1)
【0126】
実施例7−190
下記化合物は前記製造例で合成されたピロリジン、ピペリジン、またはアゼチジン誘導体を使用して実施例1〜6と同様にして製造した。
【化22】

【表12a】


【表12b】


【表12c】


【表12d】


【化23】

【表13a】


【表13b】


【化24】

【表14】

【0127】
実施例187:(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程A:(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
3(S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジンを使用して実施例1の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=520(M+1)
【0128】
工程B:(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Aで得た(2R)−2−(BOC)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドをDCM(7mL)に溶かした溶液にTFA(7mL)を加えた。反応混合物を常温で1時間攪拌した後、減圧濃縮して表題化合物を得た。生成物はさらに精製することなく使用した。
MS[M+1]=420(M+1)
【0129】
工程C:(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Bで得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA(592mg、1.00mmol)をメタノール溶液(MeOH/HO=1/1、10mL)に溶かした溶液にLiOH(70mg、2.00mmol)を滴下した。反応混合物を常温で30分間攪拌した後、溶媒を減圧除去し、残留物をNaHCO水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をHPLCで精製して表題化合物(495mg、90.0%)を得た。
MS[M+1]=420(M+1)
【0130】
工程D:(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程Cで得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAをメタノールに溶かし、HCl−置換イオン交換樹脂を通過させて表題化合物を得た。
MS[M+1]=420(M+1)
【0131】
実施例188:(2R)−2−(アミノアセチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程A:(2R)−2−[(BOC)アミノアセチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例187の工程Bで得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとN−BOC−Glyを使用して実施例1の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=635(M+1)
【0132】
工程B:(2R)−2−(アミノアセチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Aで得た(2R)−2−[(BOC)アミノアセチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例187の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=535(M+1)
【0133】
工程C:(2R)−2−(アミノアセチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Bで得た(2R)−2−(アミノアセチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例187の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=493(M+1)
【0134】
工程D:(2R)−2−(アミノアセチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程Cで得た(2R)−2−(アミノアセチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAを用いて実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=493(M+1)
【0135】
実施例189:(2R)−2−(ジメチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程A:(2R)−2−(ジメチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例187の工程Bで得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA(592mg、1.00mmol)とホルマリン(0.72mL、10.0mmol)をDCE(3mL)に溶かした溶液に、NaBH(OAc)(460mg、2.00mmol)を加えた。反応混合物を常温で4時間間攪拌した後、NaHCO水溶液で冷却し、DCM、続いてEtOAcで抽出した。抽出物をMgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:DCM/MeOH=9/1)で精製して表題化合物(512mg、90.0%)を得た。
MS[M+H]=563(M+1)
【0136】
工程B:(2R)−2−(ジメチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Aで得た(2R)−2−(ジメチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−アセチルオキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例187の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=521(M+1)
【0137】
工程C:(2R)−2−(ジメチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程Bで得た(2R)−2−(ジメチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2R)−2−メチル−3−ヒドロキシプロピオニル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=521(M+1)
【0138】
実施例190−293
前記製造例で合成されたピロリジン、ピペリジン誘導体を使用して実施例187〜189と同様にして下記化合物を製造した。
【化25】

【表15a】

【表15b】

【表15c】

【0139】
実施例294:(2R)−2−[イソプロピル(メチル)]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程A:(2R)−2−[イソプロピル(メチル)]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4-クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
実施例226で得た(2R)−2−(イソプロピル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA(HPLCで精製) を使用して実施例189の工程Aと同様にして して表題化合物を得た。
MS[M+H]=492(M+1)
【0140】
工程B:(2R)−2−[イソプロピル(メチル)]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程Aで得た(2R)−2−[イソプロピル(メチル)]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=492(M+1)
【0141】
実施例295:(2R)−2−[(2−ヒドロキシ−2−オキソ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程A:(2R)−2−[(2−ヒドロキシ−2−オキソ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
実施例190で得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(492mg、1.00mmol)をアセトニトリル(5mL)に溶かした溶液に、DIEA(0.435mL、2.50mmol)を加え、メチルブロモアセテート(0.085mL、1.00mmol)を滴下した。反応混合物を60℃で4時間攪拌した後、溶媒を減圧下に除去し、残留物をNaHCO水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して表題化合物を得た。生成物はさらに精製することなく使用した。
MS[M+H]=564(M+1)
【0142】
工程B:(2R)−2−[(2−ヒドロキシ−2−オキソ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Aで得た(2R)−2−[(2−ヒドロキシ−2−オキソ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAを使用して実施例187の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=508(M+1)
【0143】
工程C:(2R)−2−[(2−ヒドロキシ−2−オキソ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程Bで得た(2R)−2−[(2−ヒドロキシ−2−オキソ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=508(M+1)
【0144】
実施例296:(2R)−2−[ジ(ヒドロキシアセチル)]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例295と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=566(M+1)
【0145】
実施例297:(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(4−アミノブチルカルバモイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程A:(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(4−アミノブチルカルバモイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
製造例159で得た(3S)−3−[シクロヘキシル[4−(BOC)アミノブチルカルバモイル]アミノ]ピロリジンを使用して実施例187の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=549(M+1)
【0146】
工程B:(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(4−アミノブチルカルバモイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程Aで得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(4−アミノブチルカルバモイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=549(M+1)
【0147】
実施例298−357
前記製造例で合成されたピロリジンとピペリジン誘導体を使用して実施例297及び実施例189と同様にして下記化合物を製造した。
【化26】

【表16a】

【表16b】

【0148】
実施例358:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程A:(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例1で得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA(420mg、1mmol)をDMF(10mL)に溶かした溶液にTEA(280μL、2mmol)と(2−ニトロベンゼン)スルホニルクロリド(222mg、1.00mmol)を加えた。反応混合物を常温で4時間攪拌した後、飽和NHCl水溶液で冷却し、DCM、続いてEtOAcで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/Hex=1/3)で精製して表題化合物(568mg、94.0%)を得た。
MS[M+H]=585(M+1)
【0149】
工程B:(2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2−(ジメチルアミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Aで得た(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(200mg、0.331mmol)をDMF(3mL)に溶かした溶液にKCOと(ジメチルアミノ)エチルクロリド(HCl塩、73.9mg、0.533mmol)を加えた。反応混合物を常温で24時間攪拌した後、減圧濃縮し、残留物を飽和NHCl水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/Hex=1/1)で精製して表題化合物(205mg、92.0%)を得た。
MS[M+H]=585(M+1)
【0150】
工程C:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Bで得た(2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2-(ジメチルアミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(100mg、0.148mmol)をDMF(3mL)に溶かした溶液にKCO(61.3mg、0.429mmol)とチオベンゼン(45.6μL、0.429mmol)を加えた。反応混合物を常温で2時間攪拌した後、減圧濃縮してDMFを除去し、残留物を水で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残留物をHPLCで精製して表題化合物(89mg、84.0%)を得た。
MS[M+H]=470(M+1)
【0151】
実施例359:(2R)−2−[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程A:(2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2−(BOC)アミノエチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例358の工程Aで得た(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとN−BOC−アミノエチルブロミドを使用して実施例358の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=642(M+1)
【0152】
工程B:((2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2−(メチル(BOC)アミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[(シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ)ピロリジン−1−イル]−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Aで得た(2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2-(BOC)アミノエチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとヨウ化メチルを使用して製造例128の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=657(M+1)
【0153】
工程C:(2R)−2−{2−[メチル(BOC)アミノ]エチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Bで得た(2R)−2−{[2−BOC(メチル)アミノ]エチル(2−ニトロベンゼンスルホニル)}アミノ−N−((3S)−3−[(シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ)ピロリジン−1−イル]−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例358の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=657(M+1)
【0154】
工程D:(2R)−2−[2−(メチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Cで得た(2R)−2−{[2−メチル(BOC)アミノ]エチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=657(M+1)
【0155】
実施例360:(2R)−2−(2−アミノエチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程A:(2R)−2−[2−(BOC)アミノエチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例359の工程Aで得た(2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2−(BOC)アミノエチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例358の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=563(M+1)
【0156】
工程B:(2R)−2−(2−アミノエチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Aで得た(2R)−2−[2−(BOC)アミノエチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=463(M+1)
【0157】
実施例361:(2R)−2−[2−(アセチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
アセチルアミノエチルブロミドを使用して実施例358と同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=505(M+1)
【0158】
実施例362:(2R)−2−{メチル[2−(メチルアミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程A:(2R)−2−{メチル[2−(BOC)アミノエチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例360の工程Aで得た(2R)−2−[2−(BOC)アミノエチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとホルマリンを使用して実施例3の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=577(M+1)
【0159】
工程B:(2R)−2−{メチル[2−(メチル(BOC)アミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Aで得た(2R)−2−{メチル[2−(BOC)アミノエチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとヨウ化メチルを使用して製造例128の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=591(M+1)
【0160】
工程C:(2R)−2−{メチル[2−(メチルアミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Bで得た(2R)−2−{メチル[2−(メチル(BOC)アミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=491(M+1)
【0161】
実施例363:(2R)−2−{メチル[2−(アミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
実施例362の工程Aで得た(2R)−2−{メチル[2−(BOC)アミノエチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例1の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=477(M+1)
【0162】
実施例364:(2R)−2−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程A:(2R)−2−{メチル[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例358の工程Aで得た(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソプロピル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとヨウ化メチルを使用して実施例358の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=619(M+1)
【0163】
工程B:(2R)−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
工程Aで得た(2R)−2−{メチル[(4−ニトロベンゼン)スルホニル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例358の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=434(M+1)
【0164】
実施例365−388
前記製造例で合成されたピペリジン誘導体を使用して実施例358及び364と同様にして下記化合物を製造した。
【化27】

【表17】


【化28】

【表18】


【化29】

【表19】

【0165】
実施例389:(2R)−2-[(ジメチルアミノ)メチレン]アミノ−N−{(3S)−3−{[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4-クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA(51.4mg、0.1mmol)とジメチルホルムアミドジメトキシホルメート(0.24mg、0.2mmol)をメタノール(5mL)に溶かした。反応混合物を常温で1時間攪拌した後、溶媒を減圧蒸留して除去し、残留物をHPLCで精製して表題化合物(46mg、99%)を得た。
MS[M+H]=477(M+1)
【0166】
実施例390:(2R)−2−(カルボキシメチル)アミノ−N−{(3S)−3−{[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
実施例365の化合物を使用して製造例135の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=478(M+1)
【0167】
実施例391:(2R)−2−(カルボキシメチル)アミノ−N−{4−[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
実施例380の化合物を使用して製造例135の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=492(M+1)
【0168】
実施例392:(2R)−2−(カルボキシメチル)アミノ−N−{(3S)−3−{[シクロヘキシル(イソブチリル)アミノ]アゼチジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
実施例385の化合物を使用して製造例135の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=464(M+1)
【0169】
実施例393:(2R)−2−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程A:(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−3−(4−クロロフェニル)プロピオン酸メチルエステル
p−クロロフェニルアラニンメチルエステルを使用して製造例151の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=399(M+1)
【0170】
工程B:(2R)−2−{[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]メチル}アミノ−3−(4−クロロフェニル)プロピオン酸メチルエステル
工程Aで得た(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−3−(4−クロロフェニル)プロピオン酸メチルエステル(1g、2.51mmol)をDMF(10mL)に溶かした溶液にKCO(678mg、5.00mmol)とヨウ化メチル(427mg、3.01mmol)を加えた。反応液を常温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧濃縮し、残留物を1N HCl水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc:Hex=1/2)で精製して表題化合物(932mg、90.0%)を得た。
MS[M+H]=413(M+1)
【0171】
工程C:(2R)−2−{[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]メチル}アミノ−3−(4−クロロフェニル)プロピオン酸
工程Bで得た(2R)−2−{[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]メチル}アミノ−3−(4−クロロフェニル)プロピオン酸メチルエステルを使用して実施例187の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=399(M+1)
【0172】
工程D:(2R)−2−{[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]メチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン-1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Cで得た(2R)−2−{[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]メチル}アミノ−3−(4−クロロフェニル)プロピオン酸と製造例81で得た(3S)−3−N−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジンを使用して実施例188の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=521(M+1)
【0173】
工程E:(2R)−2−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Dで得た(2R)−2−{[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]メチル}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド(691mg、1.00mmol)をDMF(5mL)に溶かした溶液にKCO(270mg、2.00mmol)とメルカプトベンゼン(0.154mL、1.5mmol)を加え、混合物を常温で2時間攪拌した。反応物を減圧濃縮し、残留物を1N HCl水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、抽出物を1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して表題化合物を得た。この生成物はさらに精製することなく使用した。
MS[M+H]=506(M+1)
【0174】
工程F:(2R)−2−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Eで得た(2R)−2−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例187の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=464(M+1)
【0175】
工程G:(2R)−2−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程Fで得た(2R)−2−(メチル)アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=464(M+1)
【0176】
実施例394:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程A:(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
実施例190で得た(2R)−2−アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドと2−ニトロベンゼンスルホニルクロリドを使用して実施例358の工程Aと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=677(M+1)
【0177】
工程B:(2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2−(ジメチルアミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン-1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Aで得た(2R)−2−[(2−ニトロベンゼン)スルホニル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドとジメチルアミノエチルクロリドを使用して実施例358の工程Bと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=748(M+1)
【0178】
工程C:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド
工程Bで得た(2R)−2−{(2−ニトロベンゼン)スルホニル[2−(ジメチルアミノ)エチル]}アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例358の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=565(M+1)
【0179】
工程D:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
工程Cで得た(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(アセチルオキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドを使用して実施例187の工程Cと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=521(M+1)
【0180】
工程E:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程Dで得た(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=521(M+1)
【0181】
実施例395−463
前記製造例で合成されたピロリジンまたはピペリジン誘導体を用いて実施例394と同様にして下記化合物を製造した。
【化30】

【表20a】


【表20b】


【表20c】

【0182】
実施例464:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2−ホルミル)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程A:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2−ホルミル)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFA
実施例394で得た(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル(ヒドロキシピバロイル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl(521mg、1mmol)をDCM(5mL)に溶かした溶液にデスマーティン試薬(4M in THF、0.5mL)を加えた。反応混合物を常温で12時間攪拌した後、Na水溶液を滴下し、反応液が透明になれば、NaHCO水溶液を加えた。有機層をEtOAcで抽出し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物を準備HPLCで精製して表題化合物(610mg、85.1%)を得た。
MS[M+H]=519(M+1)
工程B:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2−ホルミル)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl
工程Aで得た(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2−ホルミル)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2TFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=519(M+1)
【0183】
実施例465:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((メトキシイミノ)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程A:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((1−メトキシイミノ)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFA
実施例464で得た(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((2−ホルミル)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミド2HCl(704mg、1.00mmol)をピリジン(5mL)に溶かした溶液にメトキシアミン塩酸塩(167mg、2.00mmol)を加えた。反応混合物を常温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和NaHCO水溶液で希釈した。有機物をEtOAcで抽出し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残留物を準備HPLCで精製して表題化合物(500mg、91.2%)を得た。
MS[M+H]=617(M+1)
【0184】
工程B:(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((1−メトキシイミノ)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドHCl
工程Aで得た(2R)−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ−N−{(3S)−3−[シクロヘキシル((1−メトキシイミノ)イソブチリル)アミノ]ピロリジン−1−イル}−3−(4−クロロフェニル)プロピオンアミドTFAを使用して実施例187の工程Dと同様にして表題化合物を得た。
MS[M+H]=617(M+1)
【0185】
生物学的評価
A.結合評価
膜画分結合評価をHEK細胞に発現されたクローン化ヒトMCRsに結合する125I−NDP−MSHの競争的抑制剤を同定するために使用した。ヒトメラノコルチン受容体4(MC4R)を発現する細胞株は37℃で6% COの雰囲気で10% FBS、200μg/mLジェネティシン(GIBCO−BRL)、及び抗生剤(ペニシリン及びストレプトマイシン)(GIBCO−BRL)で補充されたDMEM(GIBCO−BRL)のΦ150培養皿で培養した。細胞が十分に培養されたとき、細胞は10mLのCa++、Mg++が含まれていないDPBSで一度洗浄した。細胞はピペットで細かくすり砕いて細胞を容易に分離するまで37℃で、15−30分間、8mLのCa++、Mg++が含まれていないDPBSで培養した。細胞は50mLのコニカルチューブに採取し、1500rpmで5分間、回転させた。上清を捨て、細胞を8mLのCa++、Mg++遊離DPBSで再び懸濁し、1500rpmで5分間、回転した。上清を捨て、ペレットを3mLの膜製造緩衝液(50mM トリス、pH7.2−7.4、4μg/mL ロイペプチン;10μM ホスホラミドン;10μg/mL バシトラシン;5μg/mL アプロチニン;10mM Pefabloc)で再度懸濁した。ペレットを10−12ストロークを使用してdounceホモジェナイザー(“B”タイプグラス乳棒のBellco)でホモジナイズした。そのホモジネートは4℃で、30分間、40,000rpm(100,000Xg)で遠心分離した(Beckman XL−100K Ultracentrifuge,Rotor 45 Ti,50mL遠心管)。ペレットを20mLの膜製造緩衝液で再び懸濁し、蛋白質をBCA試験キット(PIERCE)で測定した。アリコートを試験管に入れて−80℃で貯蔵した。
【0186】
膜画分を膜結合バッファーで希釈して最終600μg/mLにし、30μgの膜蛋白質を含有する50μgの膜画分を96−ウェル評価板のそれぞれのウェルに添加した。膜結合緩衝液で希釈された25μLの試験化合物または20μM標識されないNDP− −MSH(最終濃度5μMで製造)を96−ウェル評価板のそれぞれのウェルに添加した。膜結合緩衝液で希釈された25μLの0.4nM 125I−DNP−MSH[NEN,Cat.#NEX352(50uCi),t1/2=60日]をそれぞれのウェルに添加して最終濃度0.1nMにした。得られた混合物を室温で2時間培養した。反応混合物を0.1% ポリエチレンイミンで前浸漬した96ウェルGF/Cフィルタープレート(Unifilter GF/CTM,Packard)で30分間濾過した。フィルタープレートを8Hgの真空下に200μLの洗浄緩衝液(50mM Tris pH7.2;20nM NaCl)で3回洗浄した。フィルタを室温で15分間乾燥して、底を封止した。40μLのPackard Microscint TM−20をそれぞれのウェルに添加した。上部を封止して放射能をPackard Topcount Microplateシンチレーション・カウンタ で定量化した。IC50はクローン化ヒトMCRsに結合する125I−NDP−の50%最大抑制を生じさせる試験化合物の濃度として定義した。競争評価で得られたIC50値は親和定数(Ki値)に転換した。
【0187】
B.作用評価
1.ルシフェラーゼ評価
ヒトメラノコルチン受容体4(MC4R)を発現する細胞株はCa++、Mg++が含まれていないDPBSで組織培養皿から分離し、1×トリプシ/EDTA溶液で、37℃で、1分間処理し、10% FBSで補充されたDMEM(GIBCO−BRL)で再び懸濁した。細胞を計数した後、10% FBS及び200μg/mLのジェネティシンで補充されたDMEMで5×10セル/mLに希釈した。90μLの細胞浮遊物を96−ウェルブラック及び清潔な底培養皿(Costar)の各ウェル上に平板培養した。37℃で、6% COの大気下に24時間培養した後、10μLのNDP−MSH及びDMSO中に希釈された試験化合物を各ウェルに加えた。最終DMSO濃度は1%であった。37℃で、6% COの大気下に4時間培養した後、50μLのBright−Glo(Promega)を各ウェルが加えた。ルシフェラーゼ活性はL−Max照度計(Molecular Device)を使用して測定した。NDP− −MSHで処理して誘導されるルシフェラーゼ活性量は試験化合物の相対効能を得るために100%として定義した。EC0.5MSHはNDP−MSHの50%最大活性を生じさせる試験化合物の濃度として定義した。EC50はそれ自身の50%最大活性を生じさせる試験化合物の濃度として定義した。
【0188】
2.cAMP測定
膜画分cAMP評価を使用してMC4Rアゴニスト化合物を確認した。
ヒトメラノコルチン受容体4(MC4R)を発現する細胞朱は37℃で、6% COの大気下、10% FBSで補充されたDMEM(GIBCO−BRL)、200μg/mLジェネティシン(BIBCO−BRL)及び抗生剤(ペニシリン及びストレプトマイシン)(GIBCO−/BRL)中のΦ150mm培養皿に培養した。細胞が十分に培養されたとき、セルを10mLのCa++、Mg++遊離DPBSで1回洗浄した。細胞はピペットで細かく砕いて容易に分離されるまで、37℃で、15−30分間、8mLのCa++、Mg++遊離DPBSで培養した。細胞は50mLの円錐管で採取した後、1500rpmで、5分間回転した。上清を捨て、細胞を8mLのCa++、Mg++が含まれていないDPBSでまた懸濁し、1500rpmで、5分間回転した。上清を捨て、ペレットを3mLの膜製造緩衝液(10mM トリス、pH7.4、0.32Mスクロース;4μg/mL ロイペプチン;10μM ホスホラミドン;40μg/mL バシトラシン;5μg/mL アプロチニン)で再び懸濁した。ペレットを20ストロークを使用してdounceホモジェナイザー(“B”タイプグラス父棒のBellco)で均質化させた。ホモジェネートは4℃で10分間、1300Xgで遠心分離した。ペレットを収集してペレットを膜製造緩衝液に再び懸濁し、ホモジナイズ及び遠心分離を繰り返した。上清を全部収集し、4℃で15分間、40,000rpmで遠心分離した(Beckman XL−100K Ultracentrifuge,Rotor 45 Ti,50mL遠心管)。ペレットを20mLの膜製造緩衝液でまた懸濁し、蛋白質をBCA評価キット(PIERCE)で決定した。一定量を官に入れて−80℃で貯蔵した。
【0189】
DMSO中に希釈された20μLのNDP−MSHまたは試験化合物を96ウェルV−プレートの各ウェルに加えた。MP緩衝液の中20μLの750μg/mL膜画分を各ウェルに加えた。反応を室温で15分間行った後、cAMPはcAMP(H)評価キット(Amersham,cat.No.TRK 432)を使用して測定した。試験化合物で処理して生成されたcAMPの量は100%アゴニストとして定義されたNDP− −MSHに対する反応で生じた量と比較した。EC50はそれ自身の50%最大活性を生じさせる試験化合物の濃度として定義した。
【0190】
上記結果から分かるように、本発明に係る化合物はそれぞれのMCRに対したアゴニスト効能及び結合効果を示した。特に本発明に係る化合物はMCR4に対し、優れたアゴニスト効能及び結合効果、即ち、0.005μM−10μMのEC50値と0.01μM−50μMのEC50値を示した。例えば、実施例1、2及び3の化合物はMCR4に対し、0.005μM−0.5μMのEC50値と0.1μM−0.5μMのEC50値を示した。
【0191】
C.生体内飼料摂取モデル
1.切食マウスでの食欲抑制効果
メラノコルチン受容体効能剤の食欲抑制効果は切食マウスモデル(雄性 ddY マウス)を使用して測定する。動物派は一匹ずつ収納した。試験一日前、基礎一日飼料摂取量を基に群当たり7−10匹ずつ群分けして飼料を除去して、処理前に20時間絶食させた。試験当日の朝、各動物は強制経口投与法を通してビークルまたは試験物質が投与され、1時間経過後、飼料を再び供給した。飼料供給後飼料摂取は最初1時間測定した。
【0192】
2.夜間飼料摂取抑制効果
夜間飼料摂取抑制効果は雄性ICRマウスで測定した。動物はケージ当たり1匹ずつ飼育し、基礎一日飼料摂取量に基づいて群分けした(7−10匹/群)。各動物は試験当日、夜間期開始1時間前、強制経口投与法を通してビークルまたは試験物質が投与され、飼料は除去した。飼料は投与1時間後、再び供給し、飼料供給後、1,2,4,8,24時間に飼料摂取量を測定した。
【0193】
3.ob/obマウスでの飼料摂取抑制及び体重減少効果
飼料摂取抑制及び体重減少効果試験は8週齢の雄性ob/pbマウスで測定した。動物はケージ当たり一匹ずつ飼育し、基礎一日飼料摂取量を基に群分けした(7−10匹/群)。それぞれの動物は2週に一度強制経口投与を通してビークルまたは試験物質が投与された。飼料摂取及び体重変化は毎日測定した。
【0194】
4.ダイエット−誘導肥満(DIO)マウスでの飼料摂取及び体重変化効果
飼料摂取効果及び体重変化に対する効果は雄性DIOマウスで測定した。DIOマウスは8週齢以上の高脂質ダイエットでC57BL/6マウスを供給して製造された。DIO動物はケージ当たり一匹ずつ飼育し、基礎一日飼料摂取量を基に群分けした(7−10匹/群)。それぞれの動物は1日1回、14日間経投与を通してビークルまたは試験物質が投与された。飼料摂取及び体重変化は毎日測定した。
【0195】
D.急性炎症モデルでの抗炎症効果
抗炎症効果は結晶誘発多形核好中球(PMN)リクルートメントに及ぼす影響を試験して評価した。それぞれのBalb/cマウスは強制経口投与を通してビークルまたは試験物質が投与された。ビークルまたは薬物処理1時間後、動物は0.5mLのPBS(pH7.4)緩衝液(時間=0)を腹腔内投与した。結晶注射6時間後,動物をCO曝露により安楽死させた後、腹腔内部を3mLのPBS緩衝液で洗浄した。少量の腹腔洗浄液をTurk’s溶液(0.01% crystal violet in 3% 酢酸中の0.01% クリスタルバイオレット)で染色し、光学顕微鏡と血球計数器を利用して細胞数を数えた。マウス当たり(1〜10)×10もの多くのPMSをカウントした。データはマウス当たり10PMSで表した。
【0196】
E.勃起効果
試験物質の勃起効果は雄性SDラットでの勃起回数を測定して評価した。各動物は試験前に、30分間強制経口投与を通してビークルまたは試験物質が投与された後、2リットルビーカーに入れた。ビーカーを動物の腹部ビュー用に考案された観察ボックス上に置いた。勃起回数は1時間試験動物の姿勢の観察によってカウントした(臀部収縮、臀部スラスト、つま先の姿勢)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)の化合物:
【化1】

(式中、
m及びnは、それぞれ、独立して、1または2を示し、
は、水素、−(CH−R、−(CH−CO−(CH−R、−(CH−CO−(CH−CH(R)(R10)、または−(CH−SO−(CH−Rを示し、
ここで、pは独立して、0、1、2、または3を示し、
は、それぞれ、C−C10アルキル、C−C10ジアルキル、C−C13シクロアルキル、C−C13ジシクロアルキル、C−C13トリシクロアルキル、パーハロ−C−Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、アリールC−Cアルキルオキシ、アリールオキシ、オキソ、メルカプト、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルスルホニル、アリールスルホニル、C−Cアルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ホルミル、ハロゲン、カルボニル、チオカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ar−C−Cアルキル、ar−C−Cアルキルカルボニル、ar−C−C8アルキルスルホニル、O−カルバモイル、N−カルバモイル、O−チオカルバモイル、N−チオカルバモイル、カルバモイル、C−Cアルキルカルバモイル、ジ(C−Cアルキル)カルバモイル、O−スルホンアミド、N−スルホンアミド、カルボキシ、イソシアナート、チオシアナート、イソチオシアナート、ニトロ、トリハロメタンスルホニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、及びその保護誘導体からなる群より選択される1つ以上の置換体によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるC−C10アルキル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、複素環、アリール、ヘテロアリール、アミノ、またはヒドロキシを示し、
10は、複素環を示し、またはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるアミノまたはヒドロキシを示し、
ここで、Rはハロゲン、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ(C−Cアルキル)アミノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ、C−Cアルキルカルボニル、カルボキシ、C−Cアルキル、メルカプト、C−C10アルキルチオ、フェノキシ、C−Cアルコキシカルボニル、アリールカルボニル、カルバモイル、C−Cアルキルスルホニル、アリールスルホニル、シアノまたはオキソを示し、
とR10はこれらが結合している原子と一緒に5−または6−員の単環を形成することができ、
−(CH−基中の水素原子はRによって置換され得、
は、水素、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるC−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、または−CO−(CH−Rを示し、
及びRは、これらが結合している原子と一緒に、O、S、及びN−(C−C−アルキル)からなる群より選択されるヘテロ原子を含有しうる4−または8−員の単環または2環を形成でき、
及びRは、それぞれ独立して、水素、C−Cアルキル、−(CH−C−Cシクロアルキル、−(CH−C−C10アリール、−(CH−ヘテロアリール、または−(CH−複素環を示し、
ここで、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリール、またはヘテロアリールはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
は、水素、C−Cアルキル、−(CH−CO−R、−(CH−C(O)N(R)(R)、−(CH−C(S)N(R)(R)、−(CH−SO−N(R)(R)、または−(CH)p−SO−Rを示し、
ここで、R及びRは、それぞれ、独立的して、水素、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、複素環、アリール、またはヘテロアリールを示し、
ここで、アルキル、シクロアルキル、またはアリールは、R、C−Cシクロアルキル、複素環、ヒドロキシ−C−Cアルキル、ハロゲン−C−Cアルキル、C−Cアルコキシ−C−Cアルキル、アミノ−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキルオキシ、ar−C−Cアルキルオキシ、アリールオキシ、アリールチオ、ホルミル、C−Cアルキルカルバモイル、ジ(C−Cアルキル)カルバモイル、C−Cアルキルカルボニルオキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキルカルボニル、ar−C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルカノイルオキシ、C−Cシクロアルキルカルボニルオキシ、ハロゲンによって置換されていてもよいアリールカルボニルオキシ、アル−C−Cアルキルカルボニルオキシ、C−Cアルコキシイミノ、ar−C−Cアルキルスルホニル、及びC−Cアルキルスルホニルオキシからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
複素環、シクロアルケニル、またはヘテロアリールは、R、及びヒドロキシ−C−Cアルキルからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
とRは、これらが結合している原子と一緒に、O、S、およびN−(C−Cアルキル)からなる群より選択されるヘテロ原子を含有しうる4−または8員の単環または2環を形成できる。)
【請求項2】
が、水素、−(CH−R、−(CH−CO−R、−CO−(CH−R、−(CH−CO−(CH−CH(R)(R10)、または−SO−(CH−Rを示し、
は、C−C10アルキル、C−Cシクロアルキル、複素環、アリール、あるいはヘテロアリールを示すか、アミノあるいはヒドロキシを示し、
−(CH−基中の水素原子はRによって置換され得、
ここで、C−C10アルキル、C−Cシクロアルキル、複素環、アリール、またはヘテロアリールは、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であり、
アミノまたはヒドロキシは、C−C10アルキル、アル−C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ar−C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルコキシカルボニル、カルバモイル、C−Cアルキルカルバモイル、ジ(C−Cアルキル)カルバモイル、C−Cアルキルスルホニル、アリールスルホニル、及びアル−C−Cアルキルスルホニルからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはジ置換されるか、非置換であり、
10は、請求項1と同義であり、
とR10はこれらが結合している原子と一緒に、 5または6員の単環を形成することができる、
請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項3】
が水素、−(CH−R、−(CH−CO−R、−CO−(CH−R、または−(CH−CO−(CH−CH(R)(R10)を示す、
請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項4】
が水素、−Rまたは−CO−CH(R)(R10)を示し、
10は複素環を示し、またはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるアミノまたはヒドロキシを示し、RとR10はこれらが結合している原子と一緒に5または6員の単環を形成することができる、
請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項5】
が水素またはC−Cアルキルを示す、請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項6】
がそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるC−Cアルキル、−(CH−C−Cシクロアルキル、−(CH−フェニル、または−(CH−ヘテロアリールを示す、請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項7】
がそれぞれ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、トリフルオロメトキシ及びC−Cアルキルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換である−CH−シクロヘキシルまたは−CH−フェニルを示す、請求項6に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項8】
がそれぞれ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換である−CH−フェニルを示す、請求項7に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項9】
がC−Cアルキルを示すか、それぞれ、R7からなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるC−Cシクロアルキル、フェニル、ヘテロアリール、または複素環を示す、請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項10】
がC−Cシクロアルキルまたはフェニルを示す、請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項11】
がメチル、エチル、t−ブチル、ヒドロキシ及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるシクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロペンチルを示し、またはフルオロ、クロロ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるフェニルを示す、請求項10に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項12】
は水素、C−Cアルキル、−(CH)p−CO−R、−(CH−C(O)N(R)(R)、または−(CH)p−SO−Rを示す、請求項1に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項13】
は−CO−Rまたは−C(O)N(R)(R)を示す、請求項12に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項14】
及びRはそれぞれ、独立して、水素、メトキシ、アミノ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、複素環、またはフェニルを示し、
ここで、C−CアルキルまたはC−Cシクロアルキルはメチル、ヒドロキシ、アミノ、C−C−アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フローリン、フェニルスルホキシ、アセチル、メトキシメチルアルコキシ、カルボキシ、ホルミル、メトキシカルボニル、ジメチルカルバモイル、カルボキシ、フェニルカルボニルオキシ、メトキシカルボニル、ジフルオロフェニルカルボニルオキシ、ジメチルフェニルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換されるか、非置換であり、
−C−シクロアルケニルはヒドロキシまたはアミノによって置換されたシクロペンチルまたはシクロヘキシルを示し、
複素環またはフェニルはヒドロキシ、メチル、アミノ、ニトロベンゼンスルホニル、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換である、
請求項13に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項15】
が水素、−Rまたは−CO−CH(R)(R10)を示し
10は複素環を示し、またはそれぞれ、Rからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換であるアミノまたはヒドロキシを示し、
とR10はこれらが結合している原子と一緒に5−または6−員の単環を形成でき、
はそれぞれ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換である−CH−フェニルを示し、
がメチル、エチル、t−ブチル、ヒドロキシ、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるシクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロペンチルを示し、またはフルオロ、クロロ、メトキシ及びメチルからなる群より選択される置換基によってモノ置換〜三置換されるか、非置換であるフェニルを示し、
は−CO−R又は−C(O)N(R)(R)を示し、
及びRはそれぞれ、独立して、水素、メトキシ、アミノ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、複素環、またはフェニルを示し、
ここで、C−CアルキルまたはC−Cシクロアルキルはメチル、ヒドロキシ、アミノ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フルオロ、フェニルスルホキシ、アセチル、メトキシメチルアルコキシ、カルボキシ、ホルミル、メトキシカルボニル、ジメチルカルバモイル、カルボキシ、フェニルカルボニルオキシ、メトキシカルボニル、ジフルオロフェニルカルボニルオキシ、ジメチルフェニルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換されるか、非置換であり、
−C−シクロアルケニルはヒドロキシまたはアミノによって置換されるシクロペンチルまたはシクロヘキシルを示し、
複素環またはフェニルはヒドロキシ、メチル、アミノ、ニトロベンゼンスルホニル、及びオキソからなる群より選択される置換基によってモノ置換またはポリ置換されるか、非置換である、
請求項4、8、11、13及び14のいずれか1項に記載の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物及び異性体。
【請求項16】
薬剤学的に許容される担体と共に、有効成分として請求項1に記載の式(1)の化合物、その薬剤学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、または異性体を含有することを特徴とするメラノコルチン受容体のアゴニスト組成物。
【請求項17】
肥満の予防及び治療用である請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
糖尿病の予防及び治療用である請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
炎症の予防及び治療用である請求項16に記載の組成物。
【請求項20】
勃起不全の予防及び治療用である請求項16に記載の組成物。

【公表番号】特表2007−510717(P2007−510717A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539393(P2006−539393)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002929
【国際公開番号】WO2005/047251
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(502345599)エルジー・ライフ・サイエンシーズ・リミテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】LG Life Sciences Ltd.
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】