説明

メロキシカムを含む医薬調製

本発明は、医薬上の有効化合物としてメロキシカムを含有する新規の固体製剤、及びそのような固体製剤の生成方法に関する。本発明は、さらに、本発明に従った固体製剤が使用される、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患の予防及び/又は治療のための医薬品製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(発明の背景)
1.技術分野
本発明は、動物の健康の分野に関する。特に、本発明は、医薬上の有効化合物としてメロキシカムを含有する新規の経口医薬組成物に関する。
【0002】
2.背景情報
メロキシカム(4-ヒドロキシ-2-メチル-N-(5-メチル-2-チアゾリル)-2H-1,2-ベンゾチアジン-3-カルボアミド-1,1-ジオキシド)は、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)のグループに属する活性物質(active substance)である。メロキシカム及びそのナトリウム及びメグルミン塩(N-メチル-D-グルカミン塩)は、EP-A-0002482に記載されている。EP-A-0945134は、メロキシカム及びその塩、つまりナトリウム塩、アンモニウム塩及びメグルミン塩の、水溶液へのpH依存溶解性の特徴を開示している。これによると、メロキシカムは水へほとんど溶解しない活性物質である。メロキシカム塩、特にメグルミン塩は、EP0945134表1に見られるように、pHが4〜10に上昇するにつれて溶解性の向上を示す。WO2004-037264は、飲料水への混合により又は食料サプリメントとして、動物に投与できる顆粒状のメロキシカムを開示している。
本発明の基礎をなす課題は、哺乳類の被験者、特に小動物によって自発的に許容される、メロキシカムの固体製剤を提供することである。
【0003】
(発明の簡単な要約)
本発明は、医薬上の有効化合物としてメロキシカム又は担体において均一に分散した医薬上許容されるその塩、及び小動物に許容される風味を含有する、新規固体製剤に関する。好ましくは、上記の固体製剤は顆粒又は錠剤である。最も好ましくは、錠剤がメロキシカム1mg、2.5mg、5mg又は10mgから成り、さらに、好ましくはモル比が10:8(メグルミン:メロキシカム)であるメグルミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビドン、グルコース、ラクトース、微結晶性セルロース(microcrystalline cellulose)、クロスカルメロースナトリウム、人工牛肉風味及びステアリン酸マグネシウムから成ることを特徴とする錠剤である。
【0004】
さらに、本発明は、
a) メロキシカム、メグルミンのような造塩剤及び上記のとおり定義される結合剤又は二つの結合剤の水溶液を、1又はいくつかの担体及び/又は賦形剤を含有する固体担体床へ噴霧し、及び
b) a)の混合物を乾燥し、及び
c) b)の混合物をふるいにかけ、解凝集し、及び
d) 担体、担体/崩壊剤、崩壊剤、風味及び選択的に流量調整剤(flow regulator)から成る外側の相(outer phase)をc)の混合物に加え、及び
e) 潤滑剤をd)の混合物に加え、及び
f) e)の混合物を均等な顆粒に混合し、最終顆粒を得て、及び/又は
g) f)の最終顆粒を固体製剤へ圧縮する
工程を含有する、固体製剤の生成のための流動床顆粒化方法に関する。
固体製剤が顆粒の場合、工程g)は省略する。固体製剤が錠剤の場合、工程g)を実行する。
【0005】
その上、本発明は、NSAID's、好ましくはメロキシカムが治療上の利益を有し、上記に開示された本発明に従った固体製剤の、上述の治療を必要とする哺乳動物に対する治療上有効な量の投与を含有する、疾病予防及び/又は治療の方法に関する。
【0006】
好ましくは、上記に開示された本発明に従った固体製剤の、上述の治療を必要とする哺乳動物に対する治療上有効な量の投与を含有する、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患、好ましくは疼痛、炎症又は運動障害、最も好ましくは疼痛又は炎症の予防及び/又は治療の方法である。
最も好ましくは、上記に定義されるように、本発明に従った錠剤の投与を含有する方法である。
【0007】
その上、本発明は、本発明に従った固体製剤を使用することを特徴とする、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患、好ましくは疼痛、炎症又は運動障害、最も好ましくは疼痛又は炎症から成る群から選択される疾病の、予防及び/又は治療のための医薬品製造の方法に関する。好ましくは、本発明は、メロキシカム1mg、2.5mg、5mg又は10mgから成る錠剤、及びさらに好ましくはメロキシカムに対して10:8のモル比であるメグルミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビドン、グルコース、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、人工牛肉風味及びステアリン酸マグネシウムから成る錠剤を使用することを特徴とする、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患、好ましくは疼痛、炎症又は運動障害、最も好ましくは疼痛又は炎症から成る群から選択される疾病の、予防及び/又は治療のための医薬品製造の方法に関する。
【0008】
(発明の詳細な説明)
明細書において使用される用語の定義:
本発明の実施例の前に、本文及び追加した請求項で使用されるように、単数形”a”、”an”及び”the”は、文脈上明らかに別の意味を示す場合を除き、複数言及を含むことに注意しなければならない。従って、例えば”a tablet”との言及は、そのような錠剤の複数状態を含み、”carrier”との言及は、1以上の担体及び当業者に知られたその同義語を示す等である。他に定義がない限り、本文で使用されるすべての技術的及び学術的用語は、本発明が属する技術に通常の知識を有する者によって、一般的に理解されると同様の意味を有する。すべての所定の値域及び数値は、それ以外に示されていない、又は当業者に異なった認識がない限り、1〜5%ずつ異なり、従って、”約(about)”という用語は明細書から除外されている。本文に記載されているものと同様又は相当するいずれの方法及び材料も、本発明の実施及び試験において使用しうるが、好ましい方法、装置及び材料は以下に記載する。本文で言及したすべての刊行物は、本発明に関して使用しうる物質、賦形剤、担体及び技法を、刊行物に報告されているとおりに記載及び開示する目的で、参考のため組み込まれている。本文において、本発明が、先行発明により上述の開示に先行する権利がないと認めるものとして解釈されるべきものはない。
【0009】
上記の技術的課題の解決は、請求項に特徴を述べる記載及び実施例により達成する。
技術上の問題を克服するために、方法を発明した。本新規流動床顆粒化方法の発明のみにより、本発明に従って任意に許容される固体製剤の配合(formulation)が可能になる。本発明に従った方法に伴い、任意に許容でき、長期安定で大規模な生成が可能な、均一に分散した急速放出の固体製剤を配合することが可能であった。小動物に好適な風味を含有するそのような固体製剤は、驚くべきことに、配合において超低濃度の塩としてメロキシカムを含有する製剤をなお可能にし、さらに優れた嗜好性を有する。従って、本発明に従った固体製剤は、動物に対して強制食餌を施さなくてよいという点で、治療用途における大きな前進である。
【0010】
第一に重要な実施例において、本発明は、メロキシカム又は医薬的に許容される塩、好ましくは顆粒化した担体において均一に分散したそのメグルミン塩、及び小動物に許容される風味を含有する固体製剤に関する。本発明に従った上述の風味は、好ましくは人工牛肉風味、人工鶏肉風味、豚肉肝エキス、人工食肉風味、蜂蜜風味から選択される。前記風味は造塩剤及び他の賦形剤だけでなく、メロキシカムの味覚も隠す。
【0011】
好ましくは、本発明に従った固体製剤は、錠剤又は顆粒製剤である。本発明に従った顆粒製剤については、下記により詳細に説明する。固体製剤はチュアブルが最も好ましい。
【0012】
また、本発明は好ましくは、さらに1又はいくつかの医薬的に許容される賦形剤を含有する、本発明に従った固体製剤に関連する。
本発明に従った賦形剤は、好ましくは希釈剤、崩壊剤、担体、結合剤、流量調整剤、潤滑剤及び溶剤から成る群から選択される。当業者に知られた、及び本発明に従った固体製剤に好適であると判明した他のいずれの賦形剤も、本発明に従った固体製剤に同様に含有しうる。Remington, J.P. The science and Practice of Pharmacy (2000). 20th ed. Lippincott Williams & Wilkins Publishers, Philiadelphia, US参照。
【0013】
より好ましくは、前記賦形剤はラクトース、澱粉、糖、例えばグルコース及び/又は糖アルコール、例えばソルビトール、セルロース、微結晶性セルロース及びセルロース誘導体、例えばメチルセルロース群から選択される担体/崩壊剤である。当業者に知られた、及び本発明に従った固体製剤に好適であると判明した他のいずれの担体も、本発明に従った固体製剤に同様に含有しうる。同じく、Remington, J.P. The science and Practice of Pharmacy (2000). 20th ed. Lippincott Williams & Wilkins Publishers, Philiadelphia, US参照。
【0014】
本発明に従った、1又はいくつかの結合剤は、好ましくはポリビドン(ポビドンと同義に使用される)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシメチルセルロース、澱粉及びゼラチンから成る群から選択される。当業者に知られた、及び本発明に従った固体製剤に好適であると判明した他のいずれの結合剤も、本発明に従った固体製剤に同様に含有しうる。同じく、Remington, J.P. The science and Practice of Pharmacy (loc.cit.)参照。
【0015】
本発明に従った固体製剤は、また、シリカ、好ましくはコロイダル無水シリカ、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム及びタルクから成る群から選択される1又はいくつかの流量調整剤を含有しうる。当業者に知られた、及び本発明に従った固体製剤に好適であると判明した他のいずれの流量調整剤も、本発明に従った固体製剤に同様に含有しうる。同じく、Remington, J.P. The science and Practice of Pharmacy (loc.cit.)参照。
【0016】
本発明に従った固体製剤は、また、クロスカルメロースナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウム、予備ゼラチン化(pregelatinised)澱粉及び架橋ポリビニルピロリドンから成る群から選択される1又はいくつかの崩壊剤を含有しうる。当業者に知られた、及び本発明に従った固体製剤に好適であると判明した他のいずれの崩壊剤も、本発明に従った固体製剤に同様に含有しうる。同じく、Remington, J.P. The science and Practice of Pharmacy (loc.cit.)参照。
【0017】
本発明に従った固体製剤は、また、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸グリセリル(glyceryl behenate)、ポリエチレングリコール、ステアリン酸及びタルクから成る群より選択される1又はいくつかの潤滑剤を含有する。当業者に知られた、及び本発明に従った固体製剤に好適であると判明した他のいずれの潤滑剤も、本発明に従った固体製剤に同様に含有しうる。同じく、Remington, J.P. The science and Practice of Pharmacy (loc.cit.)参照。
【0018】
本発明は、好ましくはまた、担体がグルコースであることを特徴とする、本発明に従った固体製剤に関する。本発明は、好ましくはまた、圧縮特性を改善するため、ラクトースが噴霧乾燥した粒子から成ることを特徴とする、本発明に従った固体製剤に関する。担体と同様、本発明に従って好適な他のタイプのラクトース、例えばサイズ200μm相当又はより小さい細かいラクトース、又はサイズ200μmより大きい粒子を持つ粗いラクトースは、当業者に知られている。好ましくは、噴霧乾燥したラクトースである。
【0019】
本発明は、好ましくはまた、澱粉又は種々の澱粉が天然澱粉、ゼラチン化澱粉、部分的ゼラチン化澱粉、澱粉粉末、澱粉顆粒、化学的に修正した澱粉、膨張する物理的に修正した澱粉から成る群から選択されることを特徴とした、本発明に従った固体製剤に関する。
【0020】
本発明は、好ましくはまた、メロキシカム0.5〜20mgを含有する、本発明に従った固体製剤に関する。より好ましい固体製剤は、メロキシカム1〜10mgを含む。さらに、より好ましくは、固体製剤がメロキシカム1〜5mgを含む。最も好ましい固体製剤は、メロキシカム1mg、2.5mg、5mg又は10mgを含む。
本発明は、好ましくはまた、メロキシカムがメグルミンに対して8:8〜8:12、好ましくは8:10の含有量を含有する、本発明に従った固体製剤に関する。
本発明は、好ましくはまた、固体製剤の全体の質量が150〜3000mgの範囲であり、より好ましい質量範囲は150mg〜2000mg、最も好ましい質量は200mg、500mg、1000mg又は2000mgであることを特徴とする、本発明に従った固体製剤に関する。
【0021】
本発明は、好ましくはまた、
a) メロキシカム、メグルミンのような造塩剤及び上記のとおり定義される結合剤又は二つの結合剤の水溶液を、1又はいくつかの担体及び/又は賦形剤を含有する固体担体床へ噴霧し、及び
b) a)の混合物を乾燥し、及び
c) b)の混合物をふるいにかけ、解凝集し、及び
d) 担体、担体/崩壊剤、崩壊剤、風味、及び選択的に流量調整剤から成る外側の相をc)の混合物に加え、及び
e) 潤滑剤をd)の混合物に加え、
f) e)の混合物を均等な顆粒に混合し、最終顆粒を得て、及び/又は
g) f)の最終顆粒を固体製剤へ圧縮する
工程を含有する、流動床顆粒化方法により生成される固体製剤に特徴づけられる、本発明に従った固体製剤に関する。
固体製剤が顆粒の場合、工程g)は省略する。固体製剤が錠剤の場合、工程g)を実行する。
【0022】
本発明は、好ましくはまた、
a) メロキシカム、メグルミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポビドンの水溶液を、グルコース一水和物を含有する固体担体床へ噴霧し、及び
b) a)の混合物を乾燥し、及び
c) b)の混合物をふるいにかけ、解凝集し、及び
d) 1以上の好適な風味、1以上の好適な担体及び1以上の好適な崩壊剤から成る外側の相を、c)の混合物に加え、及び
e) 潤滑剤をd)の混合物に加え、及び
f) e)の混合物を均等な顆粒に混合し、最終顆粒を得て、及び/又は
g) f)の最終顆粒を固体製剤へ圧縮する
工程を含有する、流動床顆粒化方法により生成される固体製剤に特徴づけられる、本発明に従った固体製剤に関する。
固体製剤が顆粒の場合、工程g)は省略する。固体製剤が錠剤の場合、工程g)を実行する。
【0023】
本発明は、好ましくは上記の方法で得られる、顆粒状の形態又は最終顆粒を錠剤に圧縮した錠剤として、いずれも投与可能な顆粒製剤に関する。それゆえ、本発明に従った固体製剤は、好ましくは顆粒(又は多数のそのような顆粒)又は錠剤である。顆粒の投与は、食料と混合し、又は例えばボウルに入れて、顆粒を直接動物へ提供することにより実行しうる。顆粒状形式の適用は、動物の体重に従って、メロキシカムの個々の投与を可能にする。
【0024】
本発明に従った錠剤は、驚くべき利益を有する。崩壊作用により、メロキシカムの即座の解放が保証される。驚くべきことに、上述のとおり最終顆粒を圧縮する間、崩壊特徴の低下は認められないことが証明できた。メロキシカムの即座の解放の特性を保証することにより、投与すべき薬の量を可能な限り少なくすることができ、その結果、特に長期治療のための安全特性が改善する。さらに、錠剤の服用精度に優れている。これは、本発明に従った製造方法に応じて、メロキシカム含有量の優れた均等性が得られるという事実によるものである。さらに、錠剤は二等分に割ることができ、錠剤につき半分の服用量の投与が可能となる。これは、薬が生涯治療(life-long treatment)のために投与されるため、より重要となる。
【0025】
また、錠剤の嗜好性に優れている。人間が使用する現存の錠剤製剤と比較すると、動物及び動物のオーナー双方の服用遵守が著しく改善する。これは、薬が生涯治療のために投与されるため、より一層重要である。
【0026】
本発明は、好ましくはまた、錠剤が相対湿度25℃/60%で安定することを特徴とする、本発明に従った錠剤に関する。実施例において、試験パラメータ分析を錠剤の崩壊のために開示する。
本発明に従った錠剤に好適な包装材料は、アルミニウム/アルミニウムブリスター、PVC/PVDCブリスター、及びHDPE(高密度ポリエチレンボトル)から選択されるが、これに限定されるものではない。
【0027】
本発明は、好ましくは固体製剤に関し、最も好ましくはメロキシカム1mg、2.5mg、5mg又は10mg、さらに好ましくはモル比8:8〜12:8、特に好ましくはモル比10:8(メグルミン:メロキシカム)のメグルミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(0-5%)、ポリビドン(0-5%)、グルコース(20-60%)、ラクトース(10-40%)、微結晶性セルロース(10-30)、クロスカルメロースナトリウム(1-7%)、人工牛肉風味(2-20%)、及びステアリン酸マグネシウム(0.25-2%)から成る固体製剤又は錠剤であることを特徴とする、本発明に従った錠剤に関する。
【0028】
もう一つの重要な実施例において、本発明は
a) メロキシカム、メグルミン、1又2つの結合剤の水溶液を、グルコース一水和物を含有する固体担体床へ噴霧し、及び
b) a)の混合物を乾燥し、及び
c) b)の混合物をふるいにかけ、解凝集し、及び
d) 1以上の好適な風味、1以上の好適な担体及び1以上の好適な崩壊剤から成る外側の相を、c)の混合物に加え、及び
e) 潤滑剤をd)の混合物に加え、及び
f) e)の混合物を均等な顆粒に混合し、最終顆粒を得て、及び/又は
g) f)の最終顆粒を固体製剤へ圧縮する
工程を含有する、流動床顆粒化方法に関する。
固体製剤が顆粒の場合、工程g)は省略する。固体製剤が錠剤の場合、工程g)を実行する。
【0029】
本発明は、好ましくは
a) メロキシカム、メグルミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポビドンの水溶液を、グルコース一水和物を含有する固体担体床へ噴霧し、及び
b) a)の混合物を乾燥し、及び
c) b)の混合物をふるいにかけ、解凝集し、及び
d) 1以上の好適な風味、1以上の好適な担体及び1以上の好適な崩壊剤から成る外側の相を、c)の混合物に加え、及び、
e) 潤滑剤をd)の混合物に加え、及び
f) e)の混合物を均等な顆粒に混合し、最終顆粒を得て、及び/又は
g) f)の最終顆粒を固体製剤へ圧縮する
工程を含有する、流動床顆粒化方法に関する。
固体製剤が顆粒の場合、工程g)は省略する。固体製剤が錠剤の場合、工程g)を実行する。
【0030】
もう一つの実施例は、疾病の予防及び/又は治療のための物質が、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患から成る群から選択される、上記に開示された本発明に従った固体製剤の、上述の治療を必要とする哺乳動物に対する治療上有効な量の投与を含有する、本発明に従った固体製剤が使用されることを特徴とする、疾病予防及び/又は治療の方法に関する。
【0031】
好ましくは、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患、好ましくは疼痛、炎症又は運動障害、最も好ましくは疼痛又は炎症から成る群から選択される、上記に開示された本発明に従った固体製剤の、上述の治療を必要とする哺乳動物に対する治療上有効な量の投与を含有する、疾病の予防及び/又は治療の方法である。
【0032】
最も好ましくは、錠剤がメロキシカム1mg、2.5mg、5mg又は10mgから成り、さらに、好ましくはメロキシカムに対しモル比10:8のメグルミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビドン、グルコース、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、人工牛肉風味又はステアリン酸マグネシウムから成ることを特徴とする、本発明に従った錠剤投与を含有する方法である。
また、好ましくはそのような治療は、本発明に従った固体製剤の経口投与により行われる。
【0033】
本発明に従った哺乳類動物は、好ましくはイヌ科の動物、ネコ科の動物及びウサギのような齧歯類の動物から成る群から選択される哺乳類動物である。
さらに、本発明は、本発明に従った固体製剤を使用することを特徴とする、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患、好ましくは疼痛、炎症又は運動障害から成る群から選択される、疾病の予防及び/又は治療のための医薬品製造方法に関する。好ましくは、本発明は、メロキシカム1mg、2.5mg、5mg又は10mgから成り、さらに、好ましくはメロキシカムに対しモル比10:8のメグルミン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビドン、グルコース、ラクトース、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、人工牛肉風味又はステアリン酸マグネシウムから成る錠剤を使用することを特徴とする、疼痛、炎症、発熱、急性乳腺炎、下痢、運動障害、跛行、変形性関節症、移動性の問題又は呼吸疾患の予防及び/又は治療のための医薬品製造方法に関する。
下記の実施例は、本発明をさらに例証するためのものである。しかしながら、本文に開示された発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【実施例】
【0034】
実施例1:組成
A)


B)

【0035】
実施例2:原料
(01) メロキシカム
機能: 有効成分(active ingredient)
(02) メグルミン
機能: 造塩剤
(03) ヒドロキシプロピルメチルセルロース
機能: 結合剤
(04) ポビドン
機能: 結合剤
(05) グルコース一水和物
機能: 担体
(06) 噴霧乾燥ラクトース
機能: 希釈剤、崩壊剤
(07) 微結晶性セルロース
機能: 希釈剤、崩壊剤
(08) クロスカルメロースナトリウム
機能: 崩壊剤
(09) 人工牛肉風味
機能: 風味
(10) ステアリン酸マグネシウム
機能: 潤滑剤
(11) 精製水
機能: 溶剤
【0036】
実施例3:製造過程
1バッチ=350,000錠剤(投与量1mg)
1バッチ=140,000錠剤(投与量2.5mg)
1バッチ=70,000錠剤(投与量5mg)
1バッチ=35,000錠剤(投与量10mg)

【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】基本上部噴霧流動床過程の説明図
【図2】製造過程のフローチャート
【図3】錠剤粉状化データ
【符号の説明】
【0038】
1 排風機;
2 濾過機;
3 ポンプ;
4 攪拌機;
5 微粉化メロキシカム及び結合剤水溶液の水溶性懸濁液(PVP、HPMC、澱粉、ゼラチン);
6 空気入口用加熱装置;
7 ふるい;
8 ノズル、水溶性懸濁液を粉末床へ噴霧(クエン酸、ラクトース、澱粉、風味);
9 粉末床

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メロキシカム又は顆粒担体に均一に分散したその医薬上許容される塩及び小動物に好適な風味を含有する固体製剤。
【請求項2】
さらに、医薬上許容される担体及び/又は賦形剤を含有する、請求項1記載の固体製剤。
【請求項3】
担体及び/又は賦形剤が、希釈剤、崩壊剤、担体、結合剤、風味、流量調整剤、潤滑剤及び溶剤から成る群から選択されることを特徴とする、請求項1又は2記載の固体製剤。
【請求項4】
担体がグルコース、ラクトース及び微結晶性セルロースであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の固体製剤。
【請求項5】
ラクトースが噴霧乾燥ラクトースであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の固体製剤。
【請求項6】
メロキシカム0.5〜20mgを含有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の固体製剤。
【請求項7】
固体製剤が錠剤または顆粒であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の固体製剤。
【請求項8】
a) メロキシカム、メグルミン、及び1又は2の好適な結合剤の水溶液を、1以上の好適な担体を含有する固体担体床に噴霧する工程、及び
b) a)の混合物を乾燥する工程、及び
c) b)の混合物をふるいにかけ、解凝集する工程、及び
d) 1以上の好適な風味、1以上の好適な担体及び1以上の好適な崩壊剤からなる外側の相をc)の混合物に加える工程、及び
e) 潤滑剤をd)の混合物に加える工程、及び
f) e)の混合物を均等な顆粒に混合し、最終顆粒を得る工程、及び/又は
g) f)の最終顆粒を固体製剤に圧縮する工程、
を含有し、固体製剤が顆粒の場合、工程g)は省略し、固体製剤が錠剤の場合、工程g)を実行する、流動床顆粒化方法。

【請求項9】
a) メロキシカム、メグルミン、ヒドロキシプロピルセルロース及びポルビドンの水溶液を、グルコースを含有する固体支持体に噴霧する工程、及び
b) a)の混合物を乾燥する工程、及び
c) b)の混合物をふるいにかけ、解凝集する工程、及び
d) 1以上の好適な風味、1以上の好適な担体及び1以上の好適な崩壊剤からなる外側の相を、流量調整剤をc)の混合物に加えた混合物に加える工程、及び
e) 潤滑剤をd)の混合物に加える工程、及び
f) e)の混合物を均等な顆粒に混合し、最終顆粒を得る工程、及び/又は
g) f)の最終顆粒を錠剤にする工程
を含有する、流動床顆粒化方法。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項記載の固体製剤が使用されることを特徴とする、疼痛、炎症又は運動障害の予防及び/又は治療のための医薬品製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−510007(P2009−510007A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532712(P2008−532712)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【国際出願番号】PCT/EP2006/066262
【国際公開番号】WO2007/039417
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(504225895)ベーリンガー インゲルハイム フェトメディカ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (34)
【Fターム(参考)】