説明

メロシアニン誘導体

【課題】メロシアニン誘導体。
【解決手段】式(1)


(式中、
1、L2及びL3は、それぞれ互いに独立して水素原子を表し;又はL1及びL3は結合し
て炭素環を形成し得;
3及びR4は、それぞれ互いに独立してCN;−COR5;−COOR5;−CONR56;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至12のアルキルカルボニルアミノ−炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;又は−X2−Sil2を表し;
nは1乃至4の数を表し;
n=1であるとき、
1及びR2は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;−(CH2u−SiR8910;又は−X1
Sil1を表し;
n=2であるとき、
1及びR2は、それぞれ炭素原子数1乃至6のアルキレン基;又は、R1及びR2のうち一方が炭素原子数1乃至6のアルキレン基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
n=3であるとき、
1及びR2のうち一方が三価の基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
n=4であるとき、
1及びR2のうち一方が四価の基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
5及びR6は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基、炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;COR7;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;
炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至5のアルコキシ基−炭素原子数6乃至20のアリール基;−(CH2t−SO3H;−(CH2v−(CO)−O
7;−(CH2t−O−炭素原子数6乃至10のアリール基;炭素原子数2乃至12の
ヘテロアリール基;−(CH2u−SiR8910;又は−X2−Sil2基を表し;
7は水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニ
ル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;又は炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基を表し;
8、R9、R10は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基;又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
又は、
3及びR1、R3及びR4、R1及びR2、R5及びR6は結合して1、2、3又は4員の炭素環、又は、N、O及び/又はS−ヘテロ環を形成し得、それらはさらに他の芳香環と融合し得、そしてN−ヘテロ環の各N原子は非置換であるか又はR11で置換され得、
そして、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基又はシクロアルキレン基は非置換であるか又は1つ以上のR12で置換され得、
そして各アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基またはアラルキレン基は非置換であるか又は1つ以上のR13で置換され得、
11はR14;COR14;COOR14;又はCONR1415を表し;
12は水素原子、OH;NR1617;O−R16;S−R16;CO−R16;O−CO−R16;オキソ;チオノ;CN;COOR16;CONR1617;SO2NR1617;SO216;SO316;SiR8910;OSiR8910;POR89;又は−X3−Sil3基を
表し;
13は、炭素原子数1乃至12のアルキルチオ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキルチオ基;炭素原子数1乃至12のアルケニルチオ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニルチオ基;炭素原子数1乃至12のアルコキシ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルコキシ基;炭素原子数1乃至12のアルケニルオキシ基;又は非置換の若しくは1つ以上のR12で置換された炭素原子数3乃至12のシクロアルケニルオキシ基;ハロゲン原子;CN;SH;OH;CHO;R18;OR18;SR18;C(R18)=CR1920;O−CO−R19;NR1819;CONR1819;SO2NR1819;SO218;COOR18;OCOOR18;NR19COR20;NR19COOR20;SiR8910;OSiR8910;P(=O)R89;又は−X4−Sil4基を表し;
14、R15、R16、R17、R18、R19及びR20は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数2乃至12のアルケニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;炭素原子数7乃至18のアラルキル基;又は炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基を表し;
14及びR15、R16及びR17、及び/又はR18及びR19は結合して非置換の、又は炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換されたピロリドン環、ピペリジン環、ピペラジン環又はモルホリン環を形成し得;
1、X2、X3及びX4は、それぞれ互いに独立してリンカーを表し;
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4は、それぞれ互いに独立してシラン−、オリゴシロキサン又はポリシロキサン部分を表し;
tは0乃至12の数を表し;
uは0乃至12の数を表し;そして
vは0乃至12の数を表す。)で表されるものに対応するメロシアニン誘導体を開示する。該化合物は化粧品用途における紫外線吸収剤として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人及び動物の毛髪及び皮膚を紫外線から保護するためのメロシアニン誘導体の使用並びに前記化合物を含む化粧品組成物に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明に従って使用される化合物は、式(1)
【化1】

(式中、
1、L2及びL3は、それぞれ互いに独立して水素原子を表し;又はL1及びL3は結合し
て炭素環を形成し得;
3及びR4は、それぞれ互いに独立してCN;−COR5;−COOR5;−CONR56;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至12のアルキルカルボニルアミノ−炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;又は−X2−Sil2を表し;
nは1乃至4の数を表し;
n=1であるとき、
1及びR2は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;−(CH2u−SiR8910;又は−X1
Sil1を表し;
n=2であるとき、
1及びR2は、それぞれ炭素原子数1乃至6のアルキレン基;又は、R1及びR2のうち一方が炭素原子数1乃至6のアルキレン基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
n=3であるとき、
1及びR2のうち一方が三価の基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
n=4であるとき、
1及びR2のうち一方が四価の基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
5及びR6は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基、炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原
子数7乃至20のアラルキル基;COR7;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;
炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至5のアルコキシ基−炭素原子数6乃至20のアリール基;−(CH2t−SO3H;−(CH2v−(CO)−O
7;−(CH2t−O−炭素原子数6乃至10のアリール基;炭素原子数2乃至12の
ヘテロアリール基;−(CH2u−SiR8910;又は−X2−Sil2基を表し;
7は水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニ
ル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;又は炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基を表し;
8、R9、R10は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基;又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
又は、
3及びR1、R3及びR4、R1及びR2、R5及びR6は結合して1、2、3又は4員の炭素環、又は、N、O及び/又はS−ヘテロ環を形成し得、それらはさらに他の芳香環と融合し得、そしてN−ヘテロ環の各N原子は非置換であるか又はR11で置換され得、
そして、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基又はシクロアルキレン基は非置換であるか又は1つ以上のR12で置換され得、
そして各アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基またはアラルキレン基は非置換であるか又は1つ以上のR13で置換され得、
11はR14;COR14;COOR14;又はCONR1415を表し;
12は水素原子、OH;NR1617;O−R16;S−R16;CO−R16;O−CO−R16;オキソ;チオノ;CN;COOR16;CONR1617;SO2NR1617;SO216;SO316;SiR8910;OSiR8910;POR89;又は−X3−Sil3基を
表し;
13は、炭素原子数1乃至12のアルキルチオ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキルチオ基;炭素原子数1乃至12のアルケニルチオ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニルチオ基;炭素原子数1乃至12のアルコキシ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルコキシ基;炭素原子数1乃至12のアルケニルオキシ基;又は非置換の若しくは1つ以上のR12で置換された炭素原子数3乃至12のシクロアルケニルオキシ基;ハロゲン原子;CN;SH;OH;CHO;R18;OR18;SR18;C(R18)=CR1920;O−CO−R19;NR1819;CONR1819;SO2NR1819;SO218;COOR18;OCOOR18;NR19COR20;NR19COOR20;SiR8910;OSiR8910;P(=O)R89;又は−X4−Sil4基を表し;
14、R15、R16、R17、R18、R19及びR20は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数2乃至12のアルケニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;炭素原子数7乃至18のアラルキル基;又は炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基を表し;
14及びR15、R16及びR17、及び/又はR18及びR19は結合して非置換の、又は炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換されたピロリドン環、ピペリジン環、ピペラジン環又はモルホリン環を形成し得;
1、X2、X3及びX4は、それぞれ互いに独立してリンカーを表し;
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4は、それぞれ互いに独立してシラン−、オリゴシロキサン又はポリシロキサン部分を表し;
tは0乃至12の数を表し;
uは0乃至12の数を表し;そして
vは0乃至12の数を表す。)
で表されるものに対応する。
【発明を実施するための形態】
【0003】
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4は、それぞれ互いに独立してSi(R8m[OSi(R9)];
(式中、
8及びR9は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
mは0;1;又は2を表し、
oは3、2又は1を表し;m+nの合計は3である。)
から選択されるオリゴシロキサン部分を表す。
【0004】
ハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子、フッ素原子又はヨウ素原子であり、好ましくはフッ素原子であり、より好ましくはトリフルオロメチル基、α,α,α−トリフルオロエチル基などのフルオロアルキル基、又は、ヘプタフルオロプロピル基などのパーフルオロアルキル基である。
【0005】
アルキル残基、シクロアルキル残基、アルケニル残基、アルキリデン残基又はシクロアルケニル残基は、直鎖又は分枝状であり得、また単環式又は多環式でもあり得る。
【0006】
アルケニル基は、例えば直鎖の炭素原子数2乃至12のアルケニル基又は好ましくは分枝状の炭素原子数3乃至12のアルケニル基である。
【0007】
炭素原子数1乃至22のアルキル基は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、n−オクタデシル基、エイコシル基、或いはドデシル基である。
【0008】
炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基は、例えばシクロプルピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、メンチル基、ツジル(thujyl)基、ボルニル基、1−アダマンチル基又は2−アダマンチル基である。
【0009】
炭素原子数2乃至12のアルケニル基又は炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基は、ビニル基、アリル基、2−プロペン−2−イル基、2−ブテン−1−イル基、3−ブテン−1−イル基、1,3−ブタジエン−2−イル基、2−シクロブテン−1−イル基、2−ペンテン−1−イル基、3−ペンテン−2−イル基、2−メチル−1−ブテン−3−イル基、2−メチル−3−ブテン−2−イル基、3−メチル−3−ブテン−1−イル基、1,4−ペンタジエン−3−イル基、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基、3−シクロヘキセン−1−イル基、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル基、1−p−メンテン−8−イル基、4(10)−ツジェン(thujene)−10−イル基、2−ノルボルネン−1−イル基、2,5−ノルボルナジエン−1−イル基、7,7−ジメチル−2,4−ノルカラジエン−3−イル基、又は、ヘキセニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基又はドデセニル基から選択される異種異性体など、一つ又は多数の二重結合を含む不飽和炭化水素残基を言及する。
【0010】
炭素原子数7乃至18のアラルキル基は、例えばベンジル基、2−ベンジル−2−プロピル基、β−フェニル−エチル基、9−フルオレニル基、α,α−ジメチルベンジル基、ω−フェニル−ブチル基、ω−フェニル−オクチル基、ω−フェニル−ドデシル基又は3−メチル−5−(1’,1’,3’,3’−テトラメチル−ブチル)−ベンジル基である。
【0011】
炭素原子数7乃至18のアラルキル部分は非置換であるか、又は、アラルキル基のアルキル部分で並びにアリール部分で置換され得るが、好ましくはアリール部分で置換される。
【0012】
(炭素原子数1乃至6の)アルキリデン基は、例えばメチレン基、エチル−1−エン基、又はプロピル−2−エン基である。
【0013】
炭素原子数6乃至20のアリール基は、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、2−フルオレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、又はターフェニリル基である。
【0014】
炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基は、4n+2の共役π−エレクトロンを有する不飽和又は芳香環基であり、例えば2−チエニル基、2−フリル基、2−ピリジル基、2−チアゾリル基、2−オキサゾリル基、2−イミダゾリル基、イソ−チアゾリル基、トリアゾリル基、又は、ベンゾトリアゾリルなどのように、チオフェン環、フラン環、ピリジン環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環及びフェニル環からなる他の環系であり、それらは非置換であるか、又は1乃至6つのエチル基、メチル基、エチレン基及び/又はメチレン基で置換される。
【0015】
炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基は、例えば炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基で置換された炭素原子数1乃至8のアルキル基部分である。
【0016】
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4がオリゴシロキサン基である場合、式
【化2】

(式中、
AはリンカーX1、X2、X3及び/又はX4との結合を表し;
8、R9及びR10は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
pは0乃至10の数を表し;
qは1乃至10の数を表し;そして
vは0乃至1の数を表す。)
からなる群から望ましくは選択される。
【0017】
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4がポリシロキサン基である場合、式
【化3】

(式中、
8、R9及びR10は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
AはリンカーX1又はX2との結合を表し;
xは4乃至250の数を表し;
yは5乃至250の数を表し;そして
zは1乃至50の数を表す。)
からなる群から望ましくは選択される。
【0018】
好ましいシラン基は、トリメチルシラン基、トリエチルシラン基、トリプロピルシラン基、トリイソプロピルシラン基、ジメチル−tert−ブチルシラン基、ジメチルテキシルシラン基、トリフェニルシラン基、ジメチルフェニルシラン基などである。
【0019】
リンカーX1、X2、X3及びX4は好ましくは式
【化4】

(式中、
21、R22、R23及びR24は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基;又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
bは0乃至30の数を表し;
cは0乃至6の数を表し;そして
dは0乃至1の数を表す。)
で表される二価の基を表す。
【0020】
望ましくは、式中、L1及びL3は一緒になって
【化5】

から選択される二価の基を形成し;
1及びR2は一緒になって
【化6】

(式中、R11は式(1)で定義されたものを表す。)
から選択される二価の基を形成する、式(1)で表される化合物が使用される。
【0021】
3及びR4は一緒になって
【化7】

から選択される炭素環ビラジカル又はヘテロ環ビラジカルを形成する。
【0022】
式中、R1及びL3
【化8】

から選択される二価の基を形成する、式(1)で表される化合物の使用もまた好ましい。
【0023】
好ましくは、式(1)中、
1が炭素原子数1乃至8のアルキル基;基X1−Sil1(式中、X1は炭素原子数1乃至3のアルキレン基を表し;そしてSil1
【化9】

で表される基を表す。)を表す、メロシアニン誘導体が本発明において使用される。
【0024】
さらに、式(1)中、
1が式
【化10】

で表される四価の基を表す、メロシアニン誘導体が使用される。
【0025】
最も好ましいメロシアニン誘導体は、式(1)中、
2が水素原子;又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し;そして、
1、R3、R4、L1、L2、L3及びnが式(1)において定義されたものを表すような化合物である。
【0026】
さらに好ましいメロシアニン誘導体は、式(1)中、
3がX2−Sil2
(式中、
Sil2は式
【化11】

の基を表し;そして
2は炭素原子数1乃至18のアルキレン基;又は式
【化12】

(式中、アスタリクス*はSil1又はSil2と結合し、
アスタリクス**はR3又はR4と結合し;そして
wは0乃至30の数を表す。)を表す。)で表される二価の基を表す。
【0027】
もっとも好ましいものはまた、式(1)中、
4が−COOR5;又はC≡Nを表し;
5が水素原子;又は炭素原子数1乃至22のアルキル基を表し;そして
1、R2、R3、L1、L2、L3及びnが式(1)で定義されたものを表す、メロシアニン誘導体である。
【0028】
特に最も好ましいメロシアニン誘導体は、式(6)
【化13】

(式中、
1及びR2は、それぞれ互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1乃至5のアルキル基を表し、
1、L2及びL3は水素原子を表し;又はL1及びL3
【化14】

から選択される二価の基を形成し、
4は−COR5を表し;
5は炭素原子数1乃至5のアルキル基を表し;
Sil2は式
【化15】

で表される基を表し;そして
2は炭素原子数1乃至18のアルキレン基;又は前記式(5a)、(5b)又は(5c
)で表される二価の基を表す。)に対応する。
【0029】
特に最も好ましいメロシアニン誘導体は、式(7)
【化16】

(式中、
2は水素原子;又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し;
1及びL3は一緒に
【化17】

から選択される二価の基を形成し、
3及びR4は、それぞれ互いに独立してCN;−COR5;−COOR5;又は−CONR56を表し;そして
5及びR6は、それぞれ互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1乃至22のアルキル基を表し;そして
2は式(1)で定義されたものを表す。)に対応する。
【0030】
特に最も好ましいメロシアニン誘導体は、式(8)
【化18】

(式中、
2は水素原子;又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し;
3及びR4は、それぞれ互いに独立してCN;−COR5;−COOR5;又は−CONR56を表し;
5及びR6は、それぞれ互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1乃至22のアルキル基を表し;
1、L2及びL3は水素原子を表し;又はL1及びL3
【化19】

から選択される二価の基を形成する。)に対応する。
【0031】
本発明で有用なメロシアニン誘導体の例を、下記表1に記載する。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】

【0034】
【表3】

【0035】
【表4】

【0036】
【表5】

【0037】
本発明の化合物は次の通りに製造され得る:
第一工程において、基R1、R2、R3又はR4の一つが上述に定義されるものであって、その後ヒドロシリル化され得る不飽和C−C結合を含む、一般式(1)で表される化合物が合成される。次の工程において、前記不飽和化合物とSiH含有シラン、オリゴシロキサン及びポリシキサンとの反応をヒドロシリル化触媒の存在下で実施する。下記反応スキームがヒドロシリル化反応を例示する。
【化20】

【0038】
エステル交換反応に関する例は、カルボン酸エステルとオルガノシロキサン基含有アルコールとの反応のように以下に与えられる。下記スキームにおいて、基R1、R2、R3
4、L1、L2又はL3は上述のように定義される。
【化21】

【0039】
上述の2つの反応スキームに記載されたメロシアニン前駆体は、米国特許第4045229号明細書、米国特許第4195999号明細書、国際公開第0020388号パンフレット、米国特許第4455368号明細書、米国特許第4309500号明細書、又は国際公開第04/006878号パンフレットといった、幾つかの特許出願書類に記載されるような既知の手順に従って製造可能である。
【0040】
本発明の式(1)で表される化合物は、特に紫外線フィルタ類として、即ち、紫外線に対して敏感な有機物質、とりわけ人及び動物の皮膚及び毛髪を、紫外線照射の悪影響から保護するために特に適する。これら化合物は、従って、化粧品、医薬品及び獣医薬品製剤において日焼け止め(サンスクリーン)として適する。これら化合物は溶解された形態及び微粒化形態の双方で使用可能である。
【0041】
本発明の化粧品処方又は医薬品組成物は、表3に記載される一種以上の更なる紫外線フィルタをさらに含み得る。
【0042】
【表6】

【0043】
【表7】

【0044】
【表8】

【0045】
化粧品又は医薬品製剤は、紫外線吸収剤(類)をアジュバントとともに慣習的方法を用いて物理的に混合することによって、例えば個々の成分を単純に撹拌することにより、特に、オクチルメトキシシンナメート、サリチル酸イソオクチルエステルなどの化粧用紫外線吸収剤で既知である溶解特性を利用して製造することによって、製造可能である。紫外線吸収剤は、例えば更なる処理をすることなく、或いは、微粒化状態、或いは粉末形態で使用可能である。
【0046】
化粧品又は医薬品製剤は、組成物の全質量に基づいて、一種の0.05−40質量%の紫外線吸収剤又は紫外線吸収剤の混合物を含む。
【0047】
本発明の式(1)で表される紫外線吸収剤と、所望により更なる光保護剤(表2に記載
)とを、質量基準で1:99乃至99:1、好ましくは1:95乃至95:1、そして最も好ましくは10:90乃至90:10の混合比での使用での使用が好ましい。特に興味深いものは、20:80乃至80:20の、好ましくは40:60乃至60:40の、そして最も好ましくは約50:50の混合比である。そのような混合物は、とりわけ、溶解性を改善するために、又は紫外線の吸収を増加させるために使用可能である。
【0048】
本発明の式(1)で表される紫外線吸収剤、又は紫外線フィルタとの組み合わせは、皮膚、毛髪、及び/又は天然又は人工ヘアカラーの保護に有用である。
【0049】
化粧品又は医薬品製剤は、例えば、クリーム、ジェル、ローション、アルコール性溶液及び水性/アルコール性溶液、エマルション、ワックス/脂肪組成物、スティック製剤、パウダー又は軟膏などであり得る。上述紫外線のフィルタに加えて、化粧品又は医薬品製剤は後述するさらなるアジュバントを含み得る。
【0050】
水−及び油−含有エマルション(例えばW/O、O/W、O/W/O及びW/O/Wエマルション又はマイクロエマルション)として、製剤は、例えば、組成物の総質量に基づいて0.1乃至30質量%、好ましくは0.1乃至15質量%、そして特に0.5乃至10質量%の一種以上の紫外線吸収剤、組成物の総質量に基づいて1乃至60質量%、特に5乃至50質量%、そして好ましくは10乃至35質量%の少なくとも一種の油成分、組成物の総質量に基づいて0乃至30質量%、特に1乃至30質量%、そして好ましくは4乃至20質量%の少なくとも一種の乳化剤、組成物の総質量に基づいて10乃至90質量%、特に30乃至90質量%の水、さらに、0乃至88.9質量%、特に1乃至50質量%の更なる化粧品に許容されるアジュバントを含む。
【0051】
本発明の化粧品又は医薬品組成物/製剤はまた、脂肪酸の脂肪アルコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体などの天然又は合成トリグリセライド、真珠光沢ワックス、炭化水素油、シリコーン又はシロキサン(有機置換されたポリシロキサン)、フッ素化又は全フッ素化油、乳化剤、過油化剤、界面活性剤、濃度調整剤/増粘剤及びレオロジー調整剤、ポリマー、生体活性成分、脱臭活性成分、抗ふけ剤、抗酸化剤、ヒドロトロープ製剤、防腐剤及び細菌抑制剤、香料オイル、着色料、ポリマービーズ又はSPFエンハンサーとしての中空球などの、一種以上の更なる化合物を含み得る。
【0052】
化粧品又は医薬品製剤
化粧品又は医薬品配合物は広範な化粧品製剤に含まれる。例えば、特に以下の製剤が考慮される:
−スキンケア製剤、例えばタブレット型又は液体石鹸、合成洗剤(soapless detergent)又はペースト洗剤形態の皮膚洗浄及びクレンジング製剤
−入浴用製剤、例えば液体(フォームバス、ミルク、シャワー製剤)又は、例えばバスキューブ及びバスソルトなどの固体バス製剤;
−スキンケア製剤、例えばスキンエマルション、マルチエマルション又はスキンオイル;−化粧用パーソナルケア製剤、例えばデイクリーム又はパウダークリーム、フェイスパウダー(ルース又は固形)、口紅又はクリームメークアップの形態でのフェイシャルメーキャップ、アイケア製剤、例えばアイシャドウ製剤、マスカラ、アイライナー、アイクリーム又はアイフィックスクリーム;リップケア製剤、例えばリップスティック、リップグロス、リップライナーペンシル、ネイルケア製剤、例えばマニキュア液、マニキュアリムーバー、ネイルハードナー、キューティクルリムーバー;
−フットケア製剤、例えば、フットバス、フットパウダー、フットクリーム若しくはフットバルサム、特殊脱臭剤及び発汗抑制剤又はたこ除去製剤;
−光保護製剤、例えば、サンミルク、ローション、クリーム又はオイル、日焼け止め又はトロピカルズ、日焼け前製剤又は日焼け後製剤;
−日焼け用製剤、例えば、セルフ日焼け用クリーム;
−脱色製剤、例えば、皮膚しみ取り用製剤又は皮膚の淡色化製剤;
−防虫剤、例えば、防虫油剤、ローション、スプレー又はスティック;
−脱臭剤、例えば、脱臭スプレー、ポンプスプレー、脱臭ジェル、スティック又はロールオン;
−制汗剤、例えば、制汗スティック、クリーム又はロールオン;
−創傷皮膚を洗浄及びケアする製剤、例えば、合成洗剤(固形又は液体)、ピーリング又はスクラブ製剤又はピーリングマスク;
−化学的な形態の脱毛製剤(脱毛)、例えば、脱毛パウダー、液体脱毛製剤、クリーム又はペースト状脱毛製剤、ジェル状又はエアゾールフォームの脱毛製剤;
−髭剃り用製剤、例えば、髭剃り用石鹸、フォーミングシェービングクリーム、ノンフォーミングシェービングクリーム、フォーム及びジェル、ドライシェービング用プレシェーブ製剤、又はアフターシェーブローション;
−芳香製剤、例えば、芳香剤(オーデコロン、オードトワレ、オードパルファム、パルファムドトワレ、香水)、香油又はパヒュームクリーム;
−化粧用毛髪処理製剤、例えば、シャンプー及びコンディショナーの形態の毛髪洗浄製剤、ヘアケア製剤、例えば、プレトリートメント製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、髪型製剤、例えば、パーマネントウェーブ(ホットウエーブ、マイルドウエーブ、コールドウエーブ)用のヘアウェービング製剤、ストレートヘア製剤、液体へアセット製剤、ヘアフォーム、ヘアスプレー、ブリーチング製剤、例えば、過酸化水素溶液、淡色化シャンプー、ブリーチングクリーム、ブリーチングパウダー、ブリーチングペースト又はオイル、一時的、半永久的若しくは永久的毛髪着色剤、自己酸化染料含有製剤又は天然毛髪着色剤、例えば、ヘナ若しくはカモミール。
【0053】
提供形態
示された最終配合物は、広範な提供形態で存在し得る、例えば:
−W/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPITエマルション、並びにあらゆる種類のマイクロエマルションなどの液状製剤形態、
−ジェル形態、
−オイル、クリーム、ミルク又はローション形態、
−パウダー、ラッカー、タブレット又はメーキャップ形態、
−スティック形態、
−スプレー(ガス噴射スプレー又はポンプアクションスプレー)又はエアロゾル形態、
−フォーム形態、又は
−ペースト形態。
【0054】
皮膚用の化粧品製剤として特に重要なものは、光保護製剤、例えばサンミルク、ローション、クリーム、オイル、日焼け止め又はトロピカルズ、日焼け前製剤又は日焼け後製剤、並びに日焼け用製剤、例えば、セルフ日焼け用クリームである。特に興味あることは、サンプロテクトクリーム、サンプロテクトローション、サンプロテクトミルク及びスプレー形態のサンプロテクト製剤である。
【0055】
毛髪用の化粧品製剤として特に重要なものは、上述のヘアトリートメント用製剤、特にシャンプー形態の毛髪洗浄製剤、ヘアコンディショナー、ヘアケア製剤、例えばプレトリートメント製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、ストレートヘア製剤、液体ヘアセット製剤、ヘアフォーム及びヘアスプレーである。特に興味あることはシャンプー形態の毛髪洗浄製剤である。
【0056】
シャンプーは、例えば、以下の組成を有する:0.01乃至5質量%の本発明の紫外線吸収剤、12質量%のナトリウムラウレス−2−スルフェート、4.0質量%のコカミドプロピルベタイン、3.0質量%の塩化ナトリウム並びに水を加えて100%。
【0057】
本発明の化粧品製剤は、日光の悪影響に対する人の皮膚の優れた保護によって区別される。
【0058】
下記実施例は本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の発明の範囲を如何なる方法によって限定するものではない。
【0059】
A.製造例
実施例A1:MC 07の製造
1.87g(0.008モル、95%)の1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンを、1.82g(0.008モル)の2−(3−アリルアミノ−5,5−ジメチル−シクロヘキシ−2−エニリデン)−マロノニトリルと10μlの白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を6mlのキシレンに溶解した混合物に、65℃で添加した。140℃で18時間加熱を続けた。さらに別の1.87g(0.008モル、95%)の1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンと、触媒溶液5滴を添加した。110℃で30時間加熱を続けた。濃縮後、残渣をエタノール/トルエンの1/1温混合物に溶解した。チャコールを添加後、混合物を80℃で1時間撹拌した。固体をろ過し、少量のエタノール/トルエンの1/1混合物で洗浄した。ろ液を真空化で濃縮し、70−80℃で乾燥させた。
【0060】
2.99g(83%収率)のペースト状残渣が得られ、それは橙褐色の樹脂に凝固した。
UV(CH3CN/H2O):λmax=382nm、UV(EtOH):λmax=381nm;ε=52829。
【0061】
実施例A2:MC 08の製造
1.87g(0.008モル、95%)の1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンを、2.19g(0.008モル)の[3−アリルアミノ−5,5−ジメチル−シクロヘキシ−2−エン−(Z)−イリデン]−シアノ酢酸エチルエステルと10μlの白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を6mlのトルエンに溶解した混合物に、65℃で添加した。95℃で18時間加熱を続けた。濃縮後、残渣をエタノール/トルエンの1/1の温混合物に溶解した。チャコールを添加後、混合物を80℃で1時間撹拌した。固体をろ過し、少量のエタノール/トルエンの1/1混合物で洗浄した。ろ液を真空化で濃縮し、70−80℃で乾燥させた。3.34g(84%収率)の橙色樹脂を得た。
UV(EtOH):λmax=388nm、ε=50383。
【0062】
実施例A3:MC 13の製造
0.88g(0.004モル)の(2Z,4E)−5−(アリル−メチル−アミノ)−2−シアノ−ペンタ−2,4−ジエン酸エチルエステルと5滴の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を、3mlのキシレン中に混合し、65℃に加熱した。1.87g(0.008モル、95%)の1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンを添加後、115℃で18時間、加熱を持続した。その後、3mlのエタノールと、チャコールを加え、得られた混合物を80℃で1時間撹拌した。温混合
物を、シリカゲルパッドでろ過し、その後キシレンと酢酸エチルで洗浄した。収集した溶離液を濃縮した。残渣を90℃で1×10-3barで4時間乾燥させ、橙褐色樹脂として0.69g(39%収率)の生成物にした。
UV(CH3CN/H2O):λmax=381nm。
UV(EtOH):λmax=380nm;ε=69116。
【0063】
実施例 A4:MC 14の製造
0.31g(0.0018モル)の2−[(E)−3−(アリル−メチル−アミノ)−アリリデン]−マロノニトリルと3滴の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を2mlのキシレンに溶解した溶液に、0.84g(0.0036モル、95%)の1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンを60℃で加えた。
115℃18時間、加熱を続行した。反応混合物を2mlのエタノールで希釈し、チャコールと共に80℃で1時間撹拌した。温シリカゲルパッドでろ過し、該パッドをトルエンと酢酸エチルで洗浄した後、溶離液を真空で濃縮した。
残渣を90℃、1×10-3barで4時間乾燥させ、橙褐色樹脂として0.53g(74%収率)の予期される誘導体にした。
UV(CH3CN,H2O):λmax=383nm。
【0064】
実施例 A5:MC 06の製造
1.82g(0.008モル)の2−(3−アリルアミノ−5,5−ジメチル−シクロヘキシ−2−エニリデン)−マロノニトリルと10μlの白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を6mlのトルエンに65℃で溶解した。0.49g(0.002モル、99%)の2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを加え、95℃で18時間加熱を続行した。濃縮後、残渣をエタノール/トルエンの1/1の温混合物に溶解した。チャコールを加え、混合物を80℃で1時間撹拌した。固体をろ過した。ろ液を乾燥するまで濃縮した。真空で70−80℃で乾燥後、2.05g(89%収率)の所望の生成物を、融点〜100℃の濃黄色固体の形態として得た。
UV(EtOH):λmax=381nm、ε=177914;
【0065】
実施例 A6:MC 11の製造
2.19g(0.008モル)の[3−アリルアミノ−5,5−ジメチル−シクロヘキシ−2−エン−(Z)−イリデン]−シアノ−酢酸エチルエステルと10μlの白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を6mlのトルエンに溶解した温溶液に、0.49g(0.002モル、99%)の2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを加えた。95℃で18時間、加熱を続行した。別の10μl−量の触媒系を添加後、混合物を110℃で18時間加熱した。混合物をその後乾燥するまで濃縮して、エタノール/トルエンの1/1の温混合物10mlに溶解した。得られた混合物をチャコールと一緒に80℃で1時間撹拌した。ろ過後、混合物を濃縮し、橙色の固体残渣を真空で70−80℃で乾燥させ、2.69g(100%)の所望の生成物を得た。
UV(EtOH):λmax=388nm、ε=181817。
【0066】
実施例 A7:MC 12の製造
0.88g(0.004モル)の(2Z,4E)−5−(アリル−メチル−アミノ)−2−シアノ−ペンタ−2,4−ジエン酸エチルエステルと5滴の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を3mlの温トルエン中で混合した。0.24
g(0.001モル、99%)の2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを65℃で添加後、反応混合物を115℃で18時間撹拌した。3mlのエタノールで希釈後、チャコールを加え、80℃で1時間撹拌を続行した。得られた混合物を、温シリカゲルパッドでろ過し、該パッドを少量のトルエンと酢酸エチルで洗浄した。溶離液を真空で濃縮し、赤茶色樹脂形態の0.68g(61%収率)の生成物にした。
UV(CH3CN,H2O):λmax=381nm。
【0067】
実施例 A8:MC 15の製造
0.35g(0.002モル)の2−[−3−(アリル−メチル−アミノ)−アリリデン]−マロノニトリルと3滴の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を2mlのキシレンに溶解した溶液を、60℃に加熱した。0.12g(0.0005モル、99%)の2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを添加後、加熱を115℃で18時間続行した。別の触媒溶液3滴を添加後、撹拌を115℃で8時間続行した。反応混合物を2mlのエタノールで希釈し、チャコールと共に80℃で1時間撹拌した。温混合物をその後温シリカゲルパッドでろ過し、その後にキシレンと酢酸エチルで洗浄した。溶離液を濃縮し、残渣を90℃で真空で4時間乾燥し、0.24g(51%)の所望の生成物を橙色樹脂として得た。
UV(CH3CN,H2O):λmax=378nm。
【0068】
実施例 A9:MC 09の製造
1.82g(0.008モル)の2−(3−アリルアミノ−5,5−ジメチル−シクロヘキシ−2−エニリデン)−マロノニトリルを10μlの白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)と一緒に6mlのキシレンに溶解した。混合物を65℃に加熱し、1.99gのポリ(ジメチルシロキサン−コ−メチルヒドロシラン)(トリメチルシリル末端、Mw=950ダルトン、50モル% MeHSiO、アルドリッチ社製)を添加した。加熱を95℃で18時間続行し、実施例8の手順に従って進行させ、5g(99%)の所望の誘導体を黄色のペースト状樹脂として得た。
UV(EtOH):λmax=381nm;ε=165712。
【0069】
実施例 A10:MC 10の製造
2.01gのポリ(ジメチルシロキサン−コ−メチルヒドロシラン)(トリメチルシリル末端、Mw=950ダルトン、50モル% MeHSiO、アルドリッチ社製)を2.19g(0.008モル)[3−アリルアミノ−5,5−ジメチル−シクロヘキシ−2−エン−(Z)−イリデン]−シアノ−酢酸エチルエステルと、10μlの白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を6mlのキシレンに溶解した温溶液に加えた。混合物を95℃で18時間撹拌した。別の10mlの触媒溶液を添加後、加熱を110℃で18時間続行した。反応混合物をその後濃縮し、実施例8に記載された手順に従って進行させ、橙色のペースト状樹脂の形態で4.7g(収率:82%)の所望の生成物にした。
UV(EtOH):λmax=388nm;ε=189103。
【0070】
実施例 A11:MC 16の製造
0.88g(0.004モル)の(2Z,4E)−5−(アリル−メチル−アミノ)−2−シアノ−ペンタ−2,4−ジエン酸エチルエステルと5滴の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を6mlのキシレン中で65℃で混合した。0.99gのポリ(ジメチルシロキサン−コ−メチルヒドロシラン)(トリメチルシリル末
端、Mw=950ダルトン、50モル% MeHSiO、アルドリッチ社製)を65℃で添加した後、反応混合物を115℃で18時間撹拌した。6mlのエタノールで希釈後、反応混合物を実施例7に記載のように進行させた。0.98g(収率39%)の予期された生成物を茶色がかったペースト状樹脂の形態で得た。
UV(CH3CN,H2O):λmax=382nm。
【0071】
実施例 A12:MC 17の製造
0.35g(0.002モル)の2−[−3−(アリル−メチル−アミノ)−アリリデン]−マロノニトリルと3滴の白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン錯体(ポリ(ジメチルシロキサン)溶液、ビニル末端、アルドリッチ社製)を2mlのキシレンに溶解した溶液を、60℃に加熱した。0.50gのポリ(ジメチルシロキサン−コ−メチルヒドロシラン)(トリメチルシリル末端、Mw=950ダルトン、50モル% MeHSiO、アルドリッチ社製)を65℃で添加した後、反応混合物を115℃で18時間撹拌した。混合物をその後2mlのエタノールで希釈した後、実施例8に記載されたような手順に従って進行させた。生成物(0.47g)を茶色がかった樹脂の形態で43%で得た。
UV(CH3CN,H2O):λmax=377nm。
【0072】
B.適用例
【表9】

【0073】
【表10】

【先行技術文献】
【特許文献】
【0074】
【特許文献1】米国特許第4045229号明細書
【特許文献2】米国特許第4195999号明細書
【特許文献3】国際公開第0020388号パンフレット
【特許文献4】米国特許第4455368号明細書
【特許文献5】米国特許第4309500号明細書
【特許文献6】国際公開第04/006878号パンフレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)で表されるメロシアニン誘導体。
【化1】

(式中、
1、L2及びL3は、それぞれ互いに独立して水素原子を表し;又はL1及びL3は結合し
て炭素環を形成し得;
3及びR4は、それぞれ互いに独立してCN;−COR5;−COOR5;−CONR56;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至12のアルキルカルボニルアミノ−炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;又は−X2−Sil2を表し;
nは1乃至4の数を表し;
n=1であるとき、
1及びR2は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;−(CH2u−SiR8910;又は−X1
Sil1を表し;
n=2であるとき、
1及びR2は、それぞれ炭素原子数1乃至6のアルキレン基;又は、R1及びR2のうち一方が炭素原子数1乃至6のアルキレン基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
n=3であるとき、
1及びR2のうち一方が三価の基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
n=4であるとき、
1及びR2のうち一方が四価の基を表し、そして他方がn=1で定義されているものを表し;
5及びR6は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基、炭素原子数2乃至22のアルケニル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;COR7;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;
炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至5のアルコキシ基−炭素原子数6乃至20のアリール基;−(CH2t−SO3H;−(CH2v−(CO)−O
7;−(CH2t−O−炭素原子数6乃至10のアリール基;炭素原子数2乃至12の
ヘテロアリール基;−(CH2u−SiR8910;又は−X2−Sil2基を表し;
7は水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数2乃至22のアルケニ
ル基;炭素原子数2乃至22のアルキニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数7乃至20のアラルキル基;炭素原子数1乃至20のヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロヘテロアルキル基;炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;又は炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基を表し;
8、R9、R10は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基;又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
又は、
3及びR1、R3及びR4、R1及びR2、R5及びR6は結合して1、2、3又は4員の炭素環、又は、N、O及び/又はS−ヘテロ環を形成し得、それらはさらに他の芳香環と融合し得、そしてN−ヘテロ環の各N原子は非置換であるか又はR11で置換され得、
そして、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基又はシクロアルキレン基は非置換であるか又は1つ以上のR12で置換され得、
そして各アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基またはアラルキレン基は非置換であるか又は1つ以上のR13で置換され得、
11はR14;COR14;COOR14;又はCONR1415を表し;
12は水素原子、OH;NR1617;O−R16;S−R16;CO−R16;O−CO−R16;オキソ;チオノ;CN;COOR16;CONR1617;SO2NR1617;SO216;SO316;SiR8910;OSiR8910;POR89;又は−X3−Sil3基を
表し;
13は、炭素原子数1乃至12のアルキルチオ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキルチオ基;炭素原子数1乃至12のアルケニルチオ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニルチオ基;炭素原子数1乃至12のアルコキシ基;炭素原子数3乃至12のシクロアルコキシ基;炭素原子数1乃至12のアルケニルオキシ基;又は非置換の若しくは1つ以上のR12で置換された炭素原子数3乃至12のシクロアルケニルオキシ基;ハロゲン原子;CN;SH;OH;CHO;R18;OR18;SR18;C(R18)=CR1920;O−CO−R19;NR1819;CONR1819;SO2NR1819;SO218;COOR18;OCOOR18;NR19COR20;NR19COOR20;SiR8910;OSiR8910;P(=O)R89;又は−X4−Sil4基を表し;
14、R15、R16、R17、R18、R19及びR20は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルキル基;炭素原子数2乃至12のアルケニル基;炭素原子数3乃至12のシクロアルケニル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数2乃至12のヘテロアリール基;炭素原子数7乃至18のアラルキル基;又は炭素原子数3乃至18のヘテロアラルキル基を表し;
14及びR15、R16及びR17、及び/又はR18及びR19は結合して非置換の、又は炭素原子数1乃至4のアルキル基で置換されたピロリドン環、ピペリジン環、ピペラジン環又はモルホリン環を形成し得;
1、X2、X3及びX4は、それぞれ互いに独立してリンカーを表し;
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4は、それぞれ互いに独立してシラン−、オリゴシロキサン又はポリシロキサン部分を表し;
tは0乃至12の数を表し;
uは0乃至12の数を表し;そして
vは0乃至12の数を表す。)
【請求項2】
前記式中、
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4は、それぞれ互いに独立してSi(R8m[OSi(R9)]o
(式中、
8及びR9は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数
6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
mは0;1又は2を表し、
oは3;2又は1を表し;m+nの合計は3である。)
から選択されるオリゴシロキサン部分を表す、請求項1記載のメロシアニン誘導体。
【請求項3】
前記式中、
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4は、それぞれ互いに独立して式
【化2】

(式中、
AはリンカーX1、X2、X3及び/又はX4との結合を表し;
8、R9及びR10は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基;又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
pは0乃至10の数を表し;
qは1乃至10の数を表し;そして
vは0乃至1の数を表す。)
からなる群から選択されるオリゴシロキサン部分を表す、請求項1記載のメロシアニン誘導体。
【請求項4】
前記式中、
Sil1、Sil2、Sil3及びSil4は、それぞれ互いに独立して式
【化3】

(式中、
8、R9、R10は、それぞれ互いに独立して炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基;又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
AはリンカーX1又はX2との結合を表し;
xは4乃至250の数を表し;
yは5乃至250の数を表し;そして
zは1乃至50の数を表す。)
で表されるポリシロキサンを表す、請求項1記載のメロシアニン誘導体。
【請求項5】
前記式中、
1、X2、X3及びX4は、それぞれ互いに独立して式
【化4】

(式中、
21、R22、R23及びR24は、それぞれ互いに独立して水素原子;炭素原子数1乃至22のアルキル基;炭素原子数6乃至20のアリール基;炭素原子数1乃至22のアルコキシ基;又はO−炭素原子数6乃至20のアリール基を表し;
bは0乃至30の数を表し;
cは0乃至6の数を表し;そして
dは0乃至1の数を表す。)
で表される二価の基を表す、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項6】
前記式(1)中、
1及びL3は一緒になって
【化5】

から選択される二価の基を形成する、請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項7】
前記式(1)中、
1及びR2は一緒になって
【化6】

(式中、R11は式(1)において定義されたものを表す。)
から選択される二価の基を形成する、請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項8】
前記式(1)中、
3及びR4は一緒になって
【化7】

から選択される炭素環ビラジカル又はヘテロ環ビラジカルを形成する、請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項9】
前記式(1)中、
1及びL3
【化8】

から選択される二価の基を形成する、請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項10】
前記式(1)中、
1は炭素原子数1乃至8のアルキル基;基X1−Sil1(式中、X1は炭素原子数1乃至3のアルキレン基を表し;そしてSil1は式
【化9】

で表される基を表す。)を表す、請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項11】
前記式(1)中、
1は式
【化10】

で表される四価の基を表す、請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項12】
前記式(1)中、
2は水素原子;又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し;そして
1、R3、R4、L1、L2、L3及びnは請求項1において定義されたものを表す、請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項13】
前記式(1)中、
3はX2−Sil2
(式中、
Sil2は式
【化11】

を表し;そして
2は炭素原子数1乃至18のアルキレン基;又は式
【化12】

(式中、アスタリクス*はSil1又はSil2と結合し、
アスタリクス**はR3又はR4と結合し;そして
wは0乃至30の数を表す。)で表される二価の基を表す。)で表される基を表す、
請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項14】
前記式(1)中、
4は−COOR5;又はC≡Nを表し;
5は水素原子;又は炭素原子数1乃至22のアルキル基を表し;そして
1、R2、R3、L1、L2、L3及びnは請求項1において定義されたものを表す、
請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項15】
式(6)
【化13】

(式中、
1及びR2は、それぞれ互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1乃至5のアルキル基を表し、
1、L2及びL3は水素原子を表し;又はL1及びL3
【化14】

から選択される二価の基を形成し、
4は−COR5を表し;
5は炭素原子数1乃至5のアルキル基を表し;
Sil2は式
【化15】

で表される基を表し;そして
2は炭素原子数1乃至18のアルキレン基;又は前記式(5a)、(5b)又は(5c
)で表される二価の基を表す。)に相当する、
請求項1乃至14のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項16】
式(7)
【化16】

(式中、
2は水素原子;又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し;
1及びL3は一緒になって
【化17】

から選択される二価の基を形成し、
3及びR4は、それぞれ互いに独立してCN;−COR5;−COOR5;又は−CONR56を表し;そして
5及びR6は、それぞれ互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1乃至22のアルキル基を表し;そして
2は請求項1において定義されたものを表す。)に対応する、
請求項1乃至14のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項17】
式(8)
【化18】

(式中、
2は水素原子;又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し;
3及びR4は、それぞれ互いに独立してCN;−COR5;−COOR5;又は−CONR56を表し;
5及びR6は、それぞれ互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1乃至22のアルキル基を表し;
1、L2及びL3は水素原子を表し;又はL1及びL3
【化19】

から選択される二価の基を形成する。)に対応する、
請求項1乃至14のうちいずれか一項に記載のメロシアニン誘導体。
【請求項18】
請求項1に記載の式(1)で表されるメロシアニン誘導体、及び、少なくとも一種の化粧品に許容されるキャリヤを含む、化粧品組成物。

【公表番号】特表2010−505903(P2010−505903A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531814(P2009−531814)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/060578
【国際公開番号】WO2008/080645
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】