説明

メール監視装置及び、メール監視方法並びにメール監視プログラムを記録した記憶媒体。

【課題】発光装置とUSB接続端子とを備えた特定のUSB接続装置をコンピュータに接続することによって、コンピュータ上で、所定の条件を満たすことにより、発光装置を発光させたり、特定の音声を出力させたりすることを可能とする。
【解決手段】発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認手段と、所定のメールソフトの電子メールの数を監視して該電子メールの数が変化した時に制御信号を送信するメール監視手段と、前記メール監視手段からの制御信号に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信手段と、前記メール監視手段からの制御信号に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音出力指示手段とを備え、前記メール監視手段は、前記USB接続装置確認手段が確認信号を出力している時に電子メールの数の監視を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータに周辺機器を接続するUSB規格の接続端子を有する発光装置と、該発光装置を発光させるプログラムを記憶した記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの外部の周辺機器を接続する為の規格としてUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)と呼ばれる規格が用いられている。このUSB規格は、バスパワード方式と呼ばれるコンピュータ側より電力の供給が可能とされる方式が採用されると共にホットプラグと称され、コンピュータの起動中でも自由に抜き差し可能な規格となっている。
【0003】
また、USB規格の接続端子を有する装飾体として本願出願人が出願した登録実用新案第3125907号「装飾体可動装置」の如く、その外観を所望の形象物の形状に形成したものが提案されている。この装飾体可動装置は、USB接続端子を有しており、該USB端子をコンピュータに接続することによって、装飾体可動装置に設けられた可動部が可動するものである。このように従来のUSB規格の接続端子を有する装飾体はあったが、その動きはコンピュータ側から操作されるものでは無いものであった。
【特許文献1】登録実用新案第3125907号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、発光装置とUSB接続端子とを備えた特定のUSB接続装置をコンピュータに接続することによって、コンピュータ上で、所定の条件を満たすことにより、発光装置を発光させたり、特定の音声を出力させたりすることを可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認手段と、所定のメールソフトの電子メールの数を監視して該電子メールの数が変化した時に制御信号を送信するメール監視手段と、前記メール監視手段からの制御信号に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信手段と、前記メール監視手段からの制御信号に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音出力指示手段とを備え、前記メール監視手段は、前記USB接続装置確認手段が確認信号を出力している時に電子メールの数の監視を行うことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1において、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報を保存するバックアップ手段と、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報の設定を変更する設定変更手段とを更に備え、前記設定変更手段は、前記USB接続装置の接続の有無に応じて、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報を、他の特定の音声ファイル又は前記バックアップ手段で保存された発音ファイルの位置情報に設定を変更することを特徴する。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2において、現在時刻を監視し、所定の時刻又は指定された時刻である時に、前記制御コード送信手段及び/又は前記音出力指示手段に対して制御信号を送信する時刻監視手段とを備えたことを特徴する。
【0008】
請求項4記載の発明は、発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認ステップと、所定のメールソフトの電子メール数を監視して該電子メールの数が変化した時に制御コード送信ステップ及び/又は音出力指示ステップに実行を指示するメール監視ステップと、前記メール監視ステップからの指示に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信ステップと、前記メール監視ステップからの指示に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音声出力指示ステップとからなることを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項4において、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報を保存するバックアップステップと、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報の設定を変更する設定変更ステップとを更に有し、前記設定変更ステップは、前記USB接続装置の接続の有無に応じて、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報を、他の特定の音声ファイル又は前記バックアップステップで保存された発音ファイルの位置情報に設定を変更することを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5において、現在時刻を監視し、所定の時刻又は指定された時刻である時に前記制御コード送信ステップ及び/又は前記音出力指示ステップに実行を指示する時刻監視ステップを有することを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の発明は、発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認プログラムコードと、所定のメールソフトの電子メールの数を監視し、該電子メールの数が変化した時に制御コード送信プログラムコード及び/又は音出力指示プログラムコードに対して実行を指示するメール監視プログラムコードと、前記メール監視プログラムコードからの指示に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信プログラムコードと、前記メール監視プログラムコードからの指示に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音出力指示プログラムコードとで構成されることを特徴とする。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項7において、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報を保存するバックアッププログラムコードと、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報の設定を変更する設定変更プログラムコードとで更に付加され、前記設定変更プログラムコードは、前記USB接続装置の接続の有無に応じて、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報を、他の特定の音声ファイル又は前記バックアッププログラムコードで保存された発音ファイルの位置情報に設定を変更することを特徴とする。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8において、現在時刻を監視し、所定の時刻又は指定された時刻である時に、前記制御コード送信プログラムコード及び/又は前記音出力指示プログラムコードに実行を指示する時刻監視プログラムコードが更に付加されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、コンピュータに特定のUSB接続装置を接続することによって、メール着信時、メール送信時、所定の時刻である時に、特定のUSB接続装置に設けられた発光装置が点灯又は点滅し、メールの着信や、所定の時刻であることを報知することができるものである。また、「メール着信音」「メール送信音」「時報音」などによる報知を使用者の趣向に合わせた音声などによる報知に変更することができるものである。
【0015】
また、特定のUSB接続装置を接続した時に、所定のメールソフトに関する「メール着信音」「メール送信音」「時報音」などの発音ファイルの位置情報がバックアップされ、USB接続装置を抜くと、バックアップされてある発音ファイルの位置情報に設定変更され、元に設定していた音が出力されるようになるものである。つまり、特定のUSB接続装置は、鍵の役割を担っており、特定のUSB接続装置を接続していない状態では、特定の音声ファイルによる音声報知はされないものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
発光装置を有する特定のUSB接続装置の有無を特定の検知信号を送信することにより接続を確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認手段を形成するためのUSB接続装置確認プログラムコードと、確認信号の存在を条件として所定のメールソフトの電子メールの数を監視し、該電子メールの数が増加した時に制御コード送信プログラムコード及び/又は音出力指示プログラムコードに対して実行を指示するメール監視手段を形成するためのメール監視プログラムコードと、前記メール監視プログラムコードからの指示に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信手段を形成するための制御コード送信プログラムコードと、前記メール監視プログラムコードからの指示に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音出力指示手段を形成するための音出力指示プログラムコードと、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報を保存するバックアップ手段を形成するためのバックアッププログラムコードと、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報の設定を変更する設定変更プログラムを形成するための設定変更プログラムコードと、現在時刻を監視し、所定の時刻又は指定された時刻である時に、前記制御コード送信プログラムコード及び/又は前記音出力指示プログラムコードに実行を指示する時刻監視手段を形成するための時刻監視プログラムコードとで構成されたコンピュータが読取可能なプログラムを記録した記憶媒体を、USB接続ポートを有するコンピュータに接続し、該記憶媒体内に記録された各プログラムをコンピュータの記憶装置などに導入して使用するものである。
【実施例1】
【0017】
以下、図を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。
【0018】
この発明は、コンピュータの外部記憶媒体としてのフラッシュメモリ、外部ハードディスク、光ディスク及び光磁気ディスクなどの様々な記憶媒体に本発明の監視プログラムと特定の音声ファイルが記録され、その記憶媒体を該コンピュータに接続した状態で使用する場合、又は、その記憶媒体に記憶された監視プログラムを構成する各プログラムと音声ファイルを、導入プログラムなどを用いて該記憶媒体からコンピュータに内蔵されたハードディスクなどの記憶装置に複製して使用するものである。
【0019】
このように、コンピュータに内蔵されたハードディスクなどの記憶装置内に、本発明の監視プログラムを構成する各プログラムと特定の音声ファイルが導入プログラムによって複製される場合や、これらプログラムなどが予め記憶される場合には、監視プログラムを構成する各プログラムは、各々処理を行う手段を形成するものである。
【0020】
また、この発明の概要は、コンピュータに特定のUSB接続装置を接続した後、所定のメールソフトの受信トレイや送信済みトレイなどに格納された電子メールの数が、使用者の電子メールの送信に伴い送信済みトレイの電子メールの数の増加した時や、使用者の電子メールの受信に伴い受信トレイの電子メールの数の増加した時などの電子メールの数に変化があった時に、電子メールの送信又は受信が完了したことを、使用者の好みの特定の音声を出力させたり、特定のUSB接続装置に設けられた発光装置を発光させたりすることによって報知できるようにしたものである。
【0021】
以下の説明は、本発明の特定なUSB接続装置と、本発明の監視プログラムを構成する各プログラムが光ディスク(CD-ROM)となる記憶媒体に記録されている場合の説明を行う。まず、本発明のUSB接続装置の使用例を示す図1と本発明のUSB接続装置及び監視プログラムのブロック図となる図2を用いて、発光装置12を有するUSB接続装置10と、監視プログラムを記録した記憶媒体(CD-ROM)を説明する。
【0022】
特定のUSB接続装置10は、図1に示すように薄肉方形状に形成され、方形状の短辺側の面に、USB接続ポートを有するコンピュータ18に接続されるUSB接続端子14を備えている。また、USB接続端子14と対向する短辺の近傍に発光装置12となるLEDが備えられている。そして、このUSB接続装置10の内部には、図2(A)に示すように該USB接続端子14をコンピュータ18のUSB接続ポートに接続した際に、コンピュータ18側からのUSB制御信号をシリアル信号へと変換するICと、該変換されたシリアル信号を発光装置12となるLEDに送信するマイクロコントローラとを備えた制御部が内設されている。
【0023】
このUSB接続装置10は、USB接続ポートに接続されると、USB接続ポートから電力が供給されるようになる。接続されたUSB接続装置10は、コンピュータ18上では、仮想のCOMポートが作成され、その仮想COMポートに、このUSB接続装置10が接続されていると認識され、このUSB接続装置10の装置名、デバイスの種類、製造元などの情報が特定されるものである。例えば、コンピュータ18を操作するOS(Operation System)がWindows(株式会社マイクロソフトの登録商標)である場合には、仮想COMポートの1番〜16番のいずれかの番号のCOMポートに接続されていると認識されるようになる。また、このUSB接続装置10は、USB接続ポートを有するUSBハブを介してコンピュータ18に接続されることもある。
【0024】
次に、監視プログラムを記録した記憶媒体には、図2(B)に示すように、この監視プログラムの他に、この監視プログラムをコンピュータ18の内蔵されたハードディスクなどの記憶装置に導入する導入プログラムと、少なくとも1以上の特定の音声となる音声ファイルが格納されている。この記憶媒体とは、フラッシュメモリ、コンパクトディスク又はフレキシブルディスクなどのプログラムを読取可能に記録した記憶媒体のことである。
【0025】
この記憶媒体に記憶されている監視プログラムは、USB接続装置確認プログラムと、バックアッププログラムと、設定変更プログラムと、メールソフト監視プログラムと、時刻監視プログラムと、制御コード送信プログラムと、音出力指示プログラム及び本プログラムの終了を監視する終了監視プログラムで構成されている。
【0026】
次に、この記憶媒体に記憶されている導入プログラムは、該コンピュータ18上で実行されると、記憶媒体内の監視プログラムを構成する各プログラムと特定の音声ファイルを、コンピュータ18の記憶装置の適切な場所に該プログラムを複製し保存すると共に、該監視プログラムの設定に関するファイル及び/又はレジストリを新規に作成し、コンピュータ18の記憶装置の適切な場所に記録するものである。
【0027】
そして、該記憶媒体に記憶されている少なくとも1以上の特定の音声ファイルは、例えば、「電子メールを送信しました」「電子メールを受信しました」などの音声や、電子メールを送受信したことを報知させる電子音、音楽などの様々な曲や歌である。
【0028】
監視プログラムを構成する各プログラムについて詳細に説明する。まずUSB接続装置確認プログラムは、コンピュータ18に特定のUSB接続装置10が接続されているかの有無を確認するプログラムである。具体的には、コンピュータ18上の仮想COMポートの1番〜16番に対して順次に特定の検知信号をとなる「問い合わせコード」を送信し、USB接続装置10が接続されている仮想COMポートから特定の「応答コード」が返信されるまで、確認を続けるようになっている。また各仮想COMポートに対して特定の検知信号となる「問い合わせコード」を送信した後、仮想COMポートからの特定の「応答コード」の返信が無い場合には、所定の時間を待機した後、繰り返しUSB接続装置10の確認が行われる。また。USB接続装置確認プログラム特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するものである。
【0029】
この特定の検知信号となる「問い合わせコード」は、例えば、「装置名」や「製造元」、又は、鍵となる特定のUSB接続装置に記憶させる特殊コードなどの情報を問い合わせるコードである。また、特定の「応答コード」は、例えば、仮想ポートに接続されている装置の装置名や、製造元の企業名や当該USB接続装置10に記録した特殊コードなどの情報となるコードである。この特定の「応答コード」が返信されることによって、USB接続装置監視プログラムは、特定の「応答コード」が返信された仮想COMポートに特定のUSB接続装置10が接続されていると認識するものである。また、このUSB接続確認プログラムは、USB接続装置10が認識された後も、USB接続装置10が接続されている仮想COMポートに対して所定のタイミングでUSB接続装置10の有無を確認し続けるものである。
【0030】
次に、バックアッププログラムは、コンピュータ18上で実行される所定のメールソフトの「電子メールの受信に合わせて再生するファイル」の設定情報を、監視プログラムの設定に関するファイル及び/又はレジストリに、記憶させてバックアップするものである。この所定のメールソフトとは、例えば、株式会社マイクロソフトの「Outlook Express」及び「Outlook2003」である。この設定情報は、「電子メールの受信に合わせて再生するファイル」となる発音ファイルの格納位置を示しており、この格納されている位置情報がバックアップされるものである。
【0031】
また、設定変更プログラムは、コンピュータ18上で実行される所定のメールソフトの「電子メールの受信に合わせて再生するファイル」の設定情報を、導入プログラムで導入された特定の音声ファイルが再生されるように変更するプログラムである。つまり、このプログラムは、「電子メールの受信に合わせて再生するファイル」の格納された位置情報を、導入プログラムで導入された特定の音声ファイルが格納された位置情報に変更するものである。
【0032】
そして、メールソフト監視プログラムは、所定のメールソフトの、受信されたメールが格納される受信トレイと、送信された電子メールが格納される送信済みトレイに格納されている電子メールの数を監視するものである。このメールソフトの受信トレイ及び送信済みトレイの電子メールの数の監視には、例えばWindowsの場合においては、OS側から提供されるMAPI(マッピ:Messaging Application Program Interface)と呼ばれるプログラム(様々なアプリケーションソフトから電子メールの送受信機能を利用できるようにするためプログラム)を介して、電子メールの数を監視するものである。
【0033】
また、このメールソフト監視プログラムは、受信トレイの電子メールの数が増加した時には、後述する制御コード送信プログラムを介してUSB接続装置10の発光装置12に対して発光制御信号を送信するものである。そして、送信済みトレイの電子メールの数が増加した時には、制御コード送信プログラムを介して発光制御信号を送信すると共に、後述する音出力指示プログラムによって、導入された特定の音声ファイルの再生を行うものである。
【0034】
また、時刻監視プログラムは、コンピュータ18上の時刻を監視するプログラムである。この時刻監視プログラムは、コンピュータ18上の時刻が、特定の時刻(時報)又は指定の時刻(アラーム)になると、後述する制御コード送信プログラムを介してUSB接続装置10の発光装置12に対して発光制御信号を送信するものである。
【0035】
そして、制御コード送信プログラムは、メールソフト監視プログラムや時刻監視プログラムが所定の条件を満たした時に、USB接続装置10の発光装置12に対してUSB制御信号となる発光制御信号を送信するものである。
【0036】
また、音出力指示プログラムは、メールソフト監視プログラムが所定の条件を満たした時に、コンピュータ18上で、導入された特定の音声ファイルを音声出力するようコンピュータ18に指示にするプログラムである。
【0037】
そして、終了監視プログラムは、コンピュータ18からの監視プログラムの終了指示を監視するプログラムである。この終了監視プログラムは、コンピュータ18から終了指示を受けた時、設定変更プログラムを介して、「電子メールの受信に合わせて再生するファイル」の位置情報をバックアップされた位置情報に基づいて、元の状態の位置情報に、設定変更するものである。
【0038】
次に、図3のフローチャートを用いて、監視プログラム及び監視方法の流れについて説明を行う。まずS001のステップは「プログラム起動」であり、コンピュータ18のOSが起動すると、監視プログラムも自動的に起動するようになっている。具体的には、コンピュータ18で使用されるOSがWindowsである場合には、「プログラム」の「スタートアップ」フォルダ内に、監視プログラムのショートカットが保存されているようにすることによって、コンピュータ18のOSが起動する際に、監視プログラムも同時に起動されるものである。
【0039】
次に、S002へと進み、「USB接続装置の接続確認」となる。このステップにおいは、USB接続装置確認プログラムによって、コンピュータ18上の仮想COMポートの1番〜16番に対して「問い合わせコード」が送信され、その結果に応じて特定のUSB接続装置10の有無が判断される。特定のUSB接続装置10がUSB接続ポートに接続されている場合には、接続された仮想COMポートより、特定の装置名、特定の企業名など情報となる「応答コード」が返信されるようになっており、特定の「応答コード」が返信された場合には、特定のUSB接続装置10が接続状態にあると判断され、S004の「バックアップ処理」へと進む。また、この特定の「応答コード」が返信されない場合には、特定のUSB接続装置10が接続されていないと判断され、S003の「所定の時間待機」へと進むものである。
【0040】
S003は「所定の時間待機」であり、このステップにおいては、USB接続装置10の確認を中断し所定の時間を待機するものである。そして、所定の時間が経過した後、再びS002の「USB接続装置の接続確認」を行い、USB接続装置10がUSB接続ポートに接続されるまで、このUSB接続装置10の接続確認が、所定の間隔で行われるものである。
【0041】
S004は「バックアップ処理」であり、このステップにおいては、バックアッププログラムによって、コンピュータ18上で実行される所定のメールソフトの「電子メールの受信に合わせて再生するファイル」となる発音ファイルの位置情報を、監視プログラムの設定に関するファイル及び/又はレジストリに、記憶させてバックアップする。バックアップが終了した後、S005の「設定変更処理」に進む。
【0042】
S005は、「設定変更処理」であり、このステップおいては、コンピュータ18上で実行される所定のメールソフトの「電子メールの受信に合わせて再生するファイル」の設定情報を、既に導入プログラムによって導入された特定の音声ファイルが再生されるように変更するものである。この設定変更処理が終了した後、S006の「メールソフトの監視」へと移行する。
【0043】
S006は、「メールソフトの監視」であり、このステップにおいては、メールソフト監視プログラムによって、所定のメールソフトの、受信された電子メールが格納される受信トレイと、送信された電子メールが格納される送信済みトレイに格納されている電子メールの数を保管し、その電子メールの数の変化を監視するものである。この電子メールの数の監視においては、OS側から提供されるMAPIを介して、電子メールの数が監視されるものである。
【0044】
そして、次のステップとなるS007の「送信済みトレイの電子メールの数が増えたか?」及びS009の「受信トレイの電子メールの数が増えたか?」において、電子メールの数が増加した場合の判断が行われる。S007の「送信済みトレイの電子メールの数が増えたか?」の条件を満たす場合には、S008の「音声出力処理」へ進み。S009「受信トレイの電子メールの数が増えたか?」の条件を満たす場合には、S013の「制御コード送信」ステップへと進むものである。そして、電子メールの数に増減が無い場合には、S010の「時刻の監視」へと進むものである。
【0045】
S007の条件(送信済みトレイの電子メールの数が増加した)を満した時に行われるステップとなるS008の「音声出力処理」では、音出力指示プログラムからの指示により、コンピュータ18上で、導入された特定の音声ファイルの音声出力が行われるものである。また、このステップにおいては、音声出力処理が終了する前に、S013の「制御コード送信」に進むものであり、この音声出力と同時に、S013の「制御コードの送信」が行われるようになる。
【0046】
S013は、「制御コードの送信」であり、このステップにおいては、制御コード送信プログラムが、特定のUSB接続装置10が接続されている仮想COMポートに対して、USB制御信号となる発光制御信号を送信し、特定のUSB接続装置10の発光装置12は、点滅するようになる。また、この発光制御信号によって、LEDを点灯又は点滅のいずれかを行うように制御しても構わない。このS013のUSB制御信号の送信が終わった後、S006の「メールソフトの監視」へと戻るようになる。
【0047】
S010は、「時刻の監視」であり、このステップにおいては、時刻監視プログラムによって、コンピュータ18上の時刻を監視するものである。そして、次のステップとなるS011の「所定の時刻であるか?」及びS012の「指定の時刻であるか?」において、所定又は指定の時刻であるかの判断が行われる。このS011の「所定の時刻であるか?」及びS012の「指定の時刻であるか?」のステップにおいて、その条件を満たす場合には、S013へと進み、USB接続装置10の発光装置12が点灯又は点滅動作を行うようになる。また、条件が満たされない場合おいては、S014の「終了の監視」へと進むものである。
【0048】
S014は、「終了の監視」であり、このステップにおいては、終了監視プログラムは、コンピュータ18からの監視プログラムの終了指示を監視するものである。このステップでは、コンピュータ18からプログラムの終了指示の有無や、USB接続装置10の有無を監視するものである。次のステップとなるS015は、S002と同様となる「USB接続装置の接続確認」が行われる。S015で特定のUSB接続装置10が無いと判断された場合には、S017の「プログラム終了処理」に移行する。また、USB接続装置10が有る場合には、S016の「プログラム終了?」で、コンピュータ18からのプログラムの終了指示の有無が判断されるものである。
【0049】
S016は、判断ステップとなる「プログラム終了?」であり、このステップにおいては、コンピュータ18からのプログラム終了指示の有無を判断する。プログラムの終了指示が有る場合には、S017の「プログラム終了処理」へと移行し、終了指示が無い場合には、S006の「メールソフトの監視」へと戻るようになる。
【0050】
S017は、「プログラム終了処理」であり、このステップでは、メールソフト監視プログラム、時刻監視プログラムなどを停止させた後、各プログラムを終了させ、次のS018の「設定変更処理」へと進む。S018の「設定変更処理」では、S004の「バックアップ処理」においてバックアップされた発音ファイルの位置情報に基づいて、元の状態の位置情報に、設定変更するものである。その後、S002の「USB接続装置の接続確認」へと戻るようになる。
【0051】
以上説明したように、コンピュータ18に特定のUSB接続装置10を接続することによって、メール着信時、メール送信時、所定の時刻である時に、特定のUSB接続装置10に設けられた発光装置12が点灯又は点滅し、メールの着信や、所定の時刻であることを報知することができるものである。また、「メール着信音」「メール送信音」「時報音」などを使用者の趣向に合わせて音声を変更することもできるものである。また、特定のUSB接続装置10を接続した時に、所定のメールソフトに関する「メール着信音」「メール送信音」「時報音」などの音声ファイルの位置情報がバックアップされ、特定のUSB接続装置10を抜いたときは、バックアップされてある発音ファイルの位置情報に設定変更され、元に設定していた音声が出力されるようになるものである。また、好ましい実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々に改変できる。
【0052】
例えば、USB接続装置10内にフラッシュメモリなどからなる記憶部を備え、その記憶部に監視プログラムを構成する各プログラムと特定の音声ファイルを記録するようにしても構わない。
【0053】
また、例えば、USB接続装置10は、発光装置12の他に、モータ、電磁石(ソレノイド)などの駆動により可動可能な可動部を備えることもあり、監視プログラムの制御コード送信プログラムから特定のUSB接続装置10が接続されている仮想COMポートに対して、USB制御信号となる可動部制御信号を送信することによって、USB接続装置10の該可動部を可動させて、メールの着信や、所定の時刻であること報知する場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施例であるUSB接続装置の使用状態を示す図である。
【図2】本発明の一実施例であるUSB接続装置と記憶媒体のブロック図である。
【図3】本発明の一実施例である監視プログラム又は監視方法のフローチャート図である。
【符号の説明】
【0055】
10 USB接続装置
12 発光装置
14 USB接続端子
18 コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認手段と、所定のメールソフトの電子メールの数を監視して該電子メールの数が変化した時に制御信号を送信するメール監視手段と、前記メール監視手段からの制御信号に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信手段と、前記メール監視手段からの制御信号に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音出力指示手段とを備え、前記メール監視手段は、前記USB接続装置確認手段が確認信号を出力している時に電子メールの数の監視を行うことを特徴としたメール監視装置。
【請求項2】
請求項1において、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報を保存するバックアップ手段と、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報の設定を変更する設定変更手段とを更に備え、前記設定変更手段は、前記USB接続装置の接続の有無に応じて、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報を、他の特定の音声ファイル又は前記バックアップ手段で保存された発音ファイルの位置情報に設定を変更することを特徴としたメール監視装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、現在時刻を監視し、所定の時刻又は指定された時刻である時に、前記制御コード送信手段及び/又は前記音出力指示手段に対して制御信号を送信する時刻監視手段とを備えたことを特徴としたメール監視装置。
【請求項4】
発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認ステップと、所定のメールソフトの電子メール数を監視して該電子メールの数が変化した時に制御コード送信ステップ及び/又は音出力指示ステップに実行を指示するメール監視ステップと、前記メール監視ステップからの指示に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信ステップと、前記メール監視ステップからの指示に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音声出力指示ステップとからなることを特徴としたメール監視方法。
【請求項5】
請求項4において、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報を保存するバックアップステップと、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報の設定を変更する設定変更ステップとを更に有し、前記設定変更ステップは、前記USB接続装置の接続の有無に応じて、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報を、他の特定の音声ファイル又は前記バックアップステップで保存された発音ファイルの位置情報に設定を変更することを特徴としたメール監視方法。
【請求項6】
請求項4又は5において、現在時刻を監視し、所定の時刻又は指定された時刻である時に前記制御コード送信ステップ及び/又は前記音出力指示ステップに実行を指示する時刻監視ステップを有することを特徴としたメール監視方法。
【請求項7】
発光装置を有する特定のUSB接続装置の接続の有無を特定の検知信号を送信することにより確認して前記特定のUSB接続装置が接続されたことを検知すると確認信号を出力するUSB接続装置確認プログラムコードと、所定のメールソフトの電子メールの数を監視し、該電子メールの数が変化した時に制御コード送信プログラムコード及び/又は音出力指示プログラムコードに対して実行を指示するメール監視プログラムコードと、前記メール監視プログラムコードからの指示に応じて前記USB接続装置に対して制御コード信号を送信する制御コード送信プログラムコードと、前記メール監視プログラムコードからの指示に応じて音声ファイルの音声出力を指示する音出力指示プログラムコードとで構成されることを特徴としたコンピュータが読取可能なプログラムを記録した記憶媒体。
【請求項8】
請求項7において、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報を保存するバックアッププログラムコードと、所定のメールソフトに関する音声ファイルの位置情報の設定を変更する設定変更プログラムコードとで更に付加され、前記設定変更プログラムコードは、前記USB接続装置の接続の有無に応じて、所定のメールソフトに関する発音ファイルの位置情報を、他の特定の音声ファイル又は前記バックアッププログラムコードで保存された発音ファイルの位置情報に設定を変更することを特徴としたコンピュータが読取可能なプログラムを記録した記憶媒体。
【請求項9】
請求項7又は8において、現在時刻を監視し、所定の時刻又は指定された時刻である時に、前記制御コード送信プログラムコード及び/又は前記音出力指示プログラムコードに実行を指示する時刻監視プログラムコードが更に付加されていることを特徴としたコンピュータが読取可能なプログラムを記録した記憶媒。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−225766(P2008−225766A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−62139(P2007−62139)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【出願人】(596020680)株式会社キューブ (11)
【Fターム(参考)】