モダリティ使用スケジュール調整システム
【課題】粒子線治療施設のモダリティ割り当て時間を確保しつつ、総合病院のモダリティ割り当て時間を増やすことができるモダリティ使用スケジュール調整システムを得る。
【解決手段】治療プロトコルごとに使用するモダリティを治療プロトコルテーブル6に定義し、粒子線治療RIS7から取得した治療を開始する患者数と、治療プロトコルテーブル6に基づき、モダリティ予想使用時間算出手段10により、モダリティごとに今後発生するモダリティ予想使用時間を予測し、さらにモダリティ使用可能時間割り当て手段12により、予測したモダリティ予想使用時間を用いて、モダリティごとに粒子線治療施設及び総合病院に使用可能時間を割り当てるようにした。
【解決手段】治療プロトコルごとに使用するモダリティを治療プロトコルテーブル6に定義し、粒子線治療RIS7から取得した治療を開始する患者数と、治療プロトコルテーブル6に基づき、モダリティ予想使用時間算出手段10により、モダリティごとに今後発生するモダリティ予想使用時間を予測し、さらにモダリティ使用可能時間割り当て手段12により、予測したモダリティ予想使用時間を用いて、モダリティごとに粒子線治療施設及び総合病院に使用可能時間を割り当てるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、粒子線治療施設におけるモダリティの使用スケジュールを調整するためのモダリティ使用スケジュール調整システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、粒子線治療施設が増えている。粒子線治療では、治療計画を立案するために、CT(computed tomography)、PET(positron−emission tomography)、MRI(magnetic resonance imaging)などのモダリティを使用して、がんの病巣を特定する検査を実施する。そのため、粒子線治療施設の新設に伴い、新規モダリティを導入する。
粒子線治療施設は、既設の総合病院に併設される例が多く、次の理由により粒子線治療施設のモダリティを総合病院の検査で使用したいという要望がある。
(1)CT、MRI、PETなどのモダリティは、非常に高価なので、なるべくモダリティの使用率を向上したい。
(2)MRIは、使用頻度が高く、とくに総合病院のMRIは常に予約が一杯となっているため、粒子線治療施設で空いているMRIがあれば利用したい。
【0003】
そこで、粒子線治療施設でモダリティを使用していない時間帯に、総合病院からモダリティの予約をできるようにする方法が考えられる。粒子線治療施設でモダリティを使用できる曜日・時間帯などを割り当て、この時間帯以外は総合病院から予約できるようにするというものである。
しかし、この方法では、粒子線治療施設の割り当て時間帯にモダリティに空きがある場合でも、総合病院はモダリティを使用できないという問題があった。そこで、粒子線治療施設の使用時間帯でも、モダリティの使用状況に応じて総合病院の使用時間帯に変更できるような柔軟なスケジュール管理が求められている。
【0004】
このような問題に対し、従来のスケジュール管理システムでは、患者予約データベースからモダリティごとの使用人数を計算することで、予約の確定した日付のモダリティ空き時間を類推する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】特開2004−157877号公報(段落番号0033〜0034、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、粒子線治療では、治療計画の立案のためのモダリティ使用だけではなく、治療効果判定(がん病巣に正しく粒子線が当たっていることの確認など)のため、治療中でも何度かモダリティで検査することがある。また、病巣の縮小に応じて粒子線の照射量を変更するために、再度モダリティで検査して治療計画を見直すこともある。
このように、粒子線治療では、検査予約がない日でもモダリティを使用する可能性が高く、確定した予約のみを目安にして安易に総合病院への割り当て時間を増やすことは難しい。
しかし、特許文献1のような従来のスケジュール管理システムは、確定した予約情報しかないため、上記のような検査予約が入ってない日時は、粒子線治療での検査が滞ることがないよう、ある程度のマージンをみて粒子線治療施設側に時間を割り当てることになり、結果として粒子線治療施設での検査が少ない場合に、モダリティの遊休時間が発生するという問題があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、粒子線治療施設のモダリティ割り当て時間を確保しつつ、総合病院のモダリティ割り当て時間を増やすことができるモダリティ使用スケジュール調整システムを得ることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係わるモダリティ使用スケジュール調整システムにおいては、粒子線治療施設に配置された検査用の複数のモダリティについて、粒子線治療施設及びこれとは別の他の病院で使用するためのスケジュールを調整するモダリティ使用スケジュール調整システムにおいて、
治療プロトコルごとに使用するモダリティとその使用日数及び使用時間を予め定義した治療プロトコルテーブル、モダリティの稼働スケジュールを予め定義したモダリティ稼働スケジュールテーブル、別途作成された業務システムである粒子線治療RISから治療プロトコルごと及び治療開始日ごとの治療を開始する患者数を予め取得し、日付順に配列した治療開始患者数テーブル、治療プロトコルテーブル及び治療開始患者数テーブルに基づき、モダリティごとに今後発生する使用時間を予測したモダリティ予測使用時間を算出するモダリティ予測使用時間算出手段、モダリティ稼働スケジュールテーブル及びモダリティ予測使用時間算出手段によって算出されたモダリティ予測使用時間を用いて、モダリティごとに粒子線治療施設及び他の病院に使用可能時間を割り当てることにより、スケジュール管理テーブルを作成するモダリティ使用可能時間割り当て手段、及びこのモダリティ使用可能時間割り当て手段によって作成されたスケジュール管理テーブルを用いて、モダリティの使用を予約するスケジュール管理手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明は、以上説明したように、粒子線治療施設に配置された検査用の複数のモダリティについて、粒子線治療施設及びこれとは別の他の病院で使用するためのスケジュールを調整するモダリティ使用スケジュール調整システムにおいて、
治療プロトコルごとに使用するモダリティとその使用日数及び使用時間を予め定義した治療プロトコルテーブル、モダリティの稼働スケジュールを予め定義したモダリティ稼働スケジュールテーブル、別途作成された業務システムである粒子線治療RISから治療プロトコルごと及び治療開始日ごとの治療を開始する患者数を予め取得し、日付順に配列した治療開始患者数テーブル、治療プロトコルテーブル及び治療開始患者数テーブルに基づき、モダリティごとに今後発生する使用時間を予測したモダリティ予測使用時間を算出するモダリティ予測使用時間算出手段、モダリティ稼働スケジュールテーブル及びモダリティ予測使用時間算出手段によって算出されたモダリティ予測使用時間を用いて、モダリティごとに粒子線治療施設及び他の病院に使用可能時間を割り当てることにより、スケジュール管理テーブルを作成するモダリティ使用可能時間割り当て手段、及びこのモダリティ使用可能時間割り当て手段によって作成されたスケジュール管理テーブルを用いて、モダリティの使用を予約するスケジュール管理手段を備えたので、粒子線治療施設でのモダリティ予約が確定していない日時でも、ある程度の精度を持って他の病院にモダリティ使用可能時間を割り当てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図1において、まず、粒子線治療施設側に配置された手段について説明する。
モダリティマスタ定義手段1は、モダリティの種類(CT、MRI、PETなど)を定義する。定義した結果は、モダリティマスタテーブル2にて管理する。モダリティ稼動時間定義手段3は、モダリティの稼動スケジュール(土曜は半日、日曜は使用不可など)を定義する。定義した結果は、モダリティ稼動時間テーブル4(モダリティ稼動スケジュールテーブル)にて管理する。治療プロトコル定義手段5は、治療プロトコルに対する粒子線治療におけるモダリティ使用パターンを定義するもので、定義した結果は、治療プロトコルテーブル6にて管理する。
粒子線治療RIS(Radiology Information System)7は、粒子線治療を実施するための業務システムであり、治療オーダの管理・固定具の管理・粒子線照射情報の管理などを行う。粒子線治療RIS7は、すでに設けられたシステムであるからその詳細は省略する。治療患者数取り込み手段8は、粒子線治療RIS7より治療プロトコルごとに治療を開始する患者数を取得する。取得した治療開始患者数は、治療プロトコルごとに日付順に配列された治療開始患者数テーブル9にて管理する。
【0011】
モダリティ予想使用時間算出手段10(モダリティ予測使用時間算出手段)は、治療プロトコルテーブル6と治療開始患者数テーブル9から、粒子線治療において今後発生する可能性のあるモダリティ予想使用時間(モダリティ予想使用時間)を計算する。計算したモダリティ予想使用時間は、モダリティ予想使用時間テーブル11にて管理する。モダリティ使用可能時間割り当て手段12は、モダリティ稼動時間テーブル4、モダリティ予想使用時間テーブル11を参照しながら、粒子線治療施設と総合病院のモダリティ使用可能時間を割り当てる。使用可能時間の割り当て結果は、スケジュール管理テーブル13にて管理する。
粒子線治療施設スケジュール管理手段14は、粒子線治療施設にてモダリティのスケジュール状況の確認やモダリティの予約を行う。
以上が、粒子線治療施設側の手段である。
総合病院スケジュール管理手段15は、総合病院側に配置され、総合病院にて、モダリティのスケジュール状況の確認やモダリティの予約を行う。
【0012】
図2は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの動作を示すフローチャートである。
図3は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティマスタの定義を示す図である。
図3において、モダリティマスタ定義手段1で、CT、MRI、PETなどのモダリティIDと、これに対応するモダリティ種別を定義すると、モダリティマスタテーブル2が作成される。
【0013】
図4は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ稼動時間の定義を示す図である。
図4において、モダリティ稼働時間定義手段3で、モダリティ種別ごとに稼動スケジュールを定義すると、モダリティ種別ごとで、かつ日時ごとの使用可能、使用不可の時間帯が示されるモダリティ稼働時間テーブル4が作成される。
【0014】
図5は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療プロトコルの定義を示す図である。
図5において、治療プロトコル定義手段5で、前立腺がん、非小細胞肺がんなどの治療プロトコルごとに、モダリティ種別とその使用パターン(何日目に使用するか)を定義し、さらに、モダリティ使用時間を定義したら、治療プロトコルと、これに用いるモダリティIDと治療日数と使用時間を含む治療プロトコルテーブル6が作成される。
【0015】
図6は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療開始患者数の取り込みを示す図である。
図6において、粒子線治療RIS7から治療プロトコルごと、かつ日ごとの治療開始患者数を治療開始患者数取り込み手段8により取り込み、治療プロトコルごとかつ日ごとの治療開始患者数をテーブルにした治療開始患者数テーブル9を作成する。
【0016】
図7は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ予想使用時間の算出を示す図である。
図7において、モダリティ予想使用時間算出手段10により、治療プロトコルテーブル6と治療開始患者数テーブル9を用いて、モダリティIDごとかつ日ごとの使用時間を算出し、モダリティ予想使用時間テーブル11を作成する。
【0017】
図8は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用可能時間の割り当てを示す図である。
図8において、モダリティ使用可能時間割り当て手段12により、モダリティ稼動時間テーブル4及びモダリティ予想使用時間テーブル11を使用して、モダリティごとに割り当て操作を行い、予想使用時間を塗りつぶし表示して、総合病院に開放する時間を○から×に変更することによってスケジュール管理テーブル13を作成する。
【0018】
図9は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのスケジュールの管理を示す図である。
図9において、総合病院スケジュール管理手段15と、粒子線治療施設スケジュール管理手段14がそれぞれ、スケジュール管理テーブル13を使用して、スケジュールの確認やスケジュールの予約を行う。
【0019】
次に、動作について、図2のフローチャートにしたがって説明する。
初期設定として、S1のモダリティマスタの定義と、S2のモダリティ稼動時間の定義と、S3の治療プロトコルの定義を行う。
S1のモダリティマスタの定義では、図3のように、モダリティIDに対応するモダリティ種別を登録する。S2のモダリティ稼動時間の定義では、図4のように、モダリティ種別ごとに、モダリティの稼動スケジュール(稼動する日時)を定義していく。S3の治療プロトコル定義では、図5のように、治療プロトコルごとに、モダリティの使用パターン(初日にCTとMRI撮影、2日目にPET撮影するなど)を定義する。使用パターンは、使用する/しない、だけでなく、使用が見込まれる時間(分)を定義する。
以上の作業は、初期設定として実施するが、必要に応じてモダリティの稼動時間、治療プロトコルを変更しても良い。
【0020】
次に、一日ごとの作業として、S4の治療開始患者数の取り込み、S5のモダリティ予想使用時間の算出、S6のモダリティ使用可能時間の割り当てを行う。
S4の治療開始患者数の取り込みでは、図6のように、治療プロトコルごとに治療を開始する患者数を、粒子線治療RIS7より取得する。S5のモダリティ予想使用時間の算出では、図7のように、治療プロトコルテーブル6と治療開始患者数テーブル9を用いて、治療プロトコルごとのモダリティ使用パターンと、治療プロトコルごとの治療開始患者数から、モダリティ予想使用時間を計算する。予想時間の算出方法は、治療開始人数×モダリティ使用時間を治療プロトコルに従い治療日数分だけ展開し、全患者の使用時間を合計した結果を、モダリティ予想使用時間テーブル11に格納する。
S6のモダリティ使用可能時間の割り当てでは、図8のように、モダリティ使用可能時間割り当て手段12を使用して行う。モダリティ使用可能時間割り当て手段12では、モダリティ稼動時間とモダリティ予想使用時間を確認しながら、粒子線治療施設で使用しないと思われる日時を総合病院に割り当てる操作を行う(例えば、○→×に表示状態を変更する)。モダリティ予想使用時間は、モダリティが使用可能な時間帯を朝から順番に塗りつぶし表示を行うとともに、画面下部に予想時間として表示する。
【0021】
S7のスケジュールの管理は、必要に応じて随時行う。図9のような画面イメージで、スケジュールの確認や、モダリティの予約を行う。粒子線治療施設のスケジュール管理画面では、総合病院に割り当てられた時間のモダリティは予約できず、総合病院のスケジュール管理画面では、その反対になっている。
モダリティの予約操作は、画面上の○の日時を選択することで、スケジュール予約ダイアログを表示し、ダイアログにて患者ID・医師IDを入力する。予約した結果は、スケジュール管理テーブルの患者ID、医師IDに登録される。
【0022】
実施の形態1によれば、以上のように構成することで、粒子線治療における治療プロトコルを考慮し、治療開始直後のモダリティ使用だけでなく、治療中におけるモダリティ使用時間を予想することで、粒子線治療施設でのモダリティ予約が確定していない日時でも、ある程度の精度を持って総合病院側にモダリティ使用可能時間を開放することができる。
これにより、総合病院側でのモダリティ使用が促進され、結果としてモダリティの遊休時間を減らすことができる。
【0023】
実施の形態2.
図10は、この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図10において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図10では、粒子線治療RIS7で管理されている、各治療プロトコルにおける実際のモダリティ使用時間の平均値を表示するモダリティ平均使用時間確認手段16(モダリティ平均使用時間表示手段)が設けられている。
【0024】
図11は、この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ平均使用時間確認手段を示す図である。
図11において、モダリティ平均使用時間確認手段16は、粒子線治療RIS7で管理されている、各治療プロトコルにおける実際のモダリティ使用時間の平均値を、治療プロトコルごと、モダリティ種別ごと、さらに日ごとに表示する。これにより治療プロトコル定義の精度が上がる。
【0025】
実施の形態2では、モダリティ平均使用時間確認手段16が、粒子線治療RIS7で管理されている、各治療プロトコルにおける実際のモダリティ使用時間の平均値を表示するようにした。
このモダリティ平均使用時間確認手段16を追加することで、治療プロトコル定義作業において、治療プロトコルテーブル6のモダリティ使用時間を実際の検査状況に合わせて最適化することができるようになる。
【0026】
実施の形態2によれば、モダリティ平均使用時間確認手段16を追加し、治療プロトコル定義作業において、治療プロトコルテーブル6のモダリティ使用時間を実際の検査状況に合わせて最適化することで、モダリティ予想使用時間の精度が向上する。
これにより、モダリティの使用時間が予想よりもかかってしまい、時間の都合で後続の患者がモダリティを使用できなくなるという問題を未然に防ぐことができる。
【0027】
実施の形態3.
図12は、この発明の実施の形態3によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図12において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図12では、粒子線治療RIS7で管理されている過去の治療患者数の平均値を取り込む平均治療開始患者数取り込み手段17を設けている。
【0028】
実施の形態3では、平均治療開始患者数取り込み手段17により、粒子線治療RIS7で管理されている過去の治療プロトコルごとの治療開始患者数の一日当たりの平均値を取り込む。そして、これを、次のように治療開始患者数テーブル9に反映する。
過去の治療プロトコルごとの治療開始患者数の一日当たりの平均値を、治療開始患者数テーブル9の予約が入っていない数ヶ月先の各日付に治療プロトコルごとに一日当たりの平均値を入力する。
つまり、モダリティ予想使用時間算出手段10にて、治療開始の予定が入っていない数ヶ月先に、平均値を用いてモダリティ予想使用時間を算出することができる。これにより、数ヶ月先まで、総合病院側にモダリティを開放する日時を設定することができる。
【0029】
実施の形態3によれば、以上のように構成することで、治療開始の予定が入っていない数ヶ月先までのモダリティの使用時間を総合病院に割り当てることができる。
これにより、総合病院側では、数ヶ月先までモダリティ予約することができ、総合病院側で検査を待っている患者の都合を考慮しやすいという効果がある。
【0030】
実施の形態4.
図13は、この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図13において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図13では、総合病院側に、キャンセル待ち予約を記録したキャンセル待ち予約テーブル18と、スケジュール管理テーブル13を周期的に確認し、モダリティ空き時間が発生した場合、キャンセル待ち予約テーブル18の連絡先アドレスにメールを送信するモダリティ空き状況確認手段19(モダリティ空き時間通知手段)を設けたものである。
【0031】
図14は、この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムのキャンセル待ち予約テーブルを示す図である。
図14において、総合病院スケジュール管理手段15にて、検査希望日を選択し、患者ID、医師ID、連絡先アドレスを入力することで、キャンセル待ち予約を入れることができ、この結果がキャンセル待ち予約テーブル18に記録される。
【0032】
実施の形態4は、図13のように、キャンセル待ち予約テーブル18と、モダリティ空き状況確認手段19を設けたものである。
キャンセル待ち予約テーブル18は、総合病院スケジュール管理手段15にて検査希望日にモダリティの空きがない(全ての時間に予約が入っている×表示)場合、図14のように検査希望日を選択し、必要事項を入力することで、当該日のキャンセル待ち予約として受け付けられたものである。キャンセル待ち予約テーブル18では、キャンセル待ち予約として検査予約を一旦申し込んでおき、当該日のモダリティに空きができたときに、メール連絡を受けるための情報を記録している。
このキャンセル待ち予約テーブル18を作成しておけば、モダリティ空き状況確認手段19が、スケジュール管理テーブル13を周期的に確認し、モダリティ使用時間の割り当て変更により、総合病院側の割り当てが増えて、結果としてモダリティ空き時間が発生した場合、このキャンセル待ち予約テーブル18の連絡先アドレスにモダリティ空き時間の情報をメール送信することができる。
【0033】
実施の形態4によれば、以上のように構成することで、モダリティの空き状況を総合病院スケジュール管理手段で確認しなくても、モダリティ空き発生を、確認することができ、総合病院におけるスケジュール確認作業時間を減らすことができる。
【0034】
実施の形態5.
図15は、この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図15において、1〜15、18、19は図13におけるものと同一のものである。図15では、総合病院側に、患者優先度テーブル20を設け、モダリティ空き状況確認手段19に入力させている。
【0035】
図16は、この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムの患者優先度テーブルを示す図である。
図16において、患者IDと医師IDの組み合わせに対する優先度(例えば、症状の重い順など)が格納されている。
【0036】
実施の形態5は、患者優先度テーブル20を設け、この患者優先度テーブル20は、図16のように、患者ID・医師IDの組み合わせ(複数の診療を実施している場合もあるため)に対し、優先度付けを行ったものである。
モダリティ空き状況確認手段19は、キャンセル待ち予約テーブル18にて同一日に複数のキャンセル待ち予約があった場合、患者優先度テーブル20の患者優先度に従って優先度の高い順にメール送信を行う。
【0037】
実施の形態5によれば、以上のように構成することで、患者の優先度により、モダリティ使用を調整することができ、よりモダリティを必要としている患者から検査を実施できるようになる。
【0038】
実施の形態6.
図17は、この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図17において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図17では、モダリティIDごとにモダリティ準備機材を定義するモダリティ準備機材定義手段21と、モダリティ準備機材定義手段21によって作成されたモダリティ準備機材テーブル22と、検査日別にモダリティ準備機材の必要数を表示して、確認させるモダリティ準備機材確認手段23(モダリティ準備機材表示手段)を設けている。
【0039】
図18は、この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材定義手段を示す図である。
図18において、モダリティ準備機材定義手段21により、モダリティIDごとにモダリティが必要とする準備機材名及びその個数を入力すれば、モダリティ準備機材テーブル22が作成される。
【0040】
図19は、この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材確認手段を示す図である。
図19において、モダリティ準備機材確認手段23は、スケジュール管理テーブル13とモダリティ準備機材テーブル22に基づき、検査日別にモダリティ準備機材の必要数を表示する。
【0041】
実施の形態6は、図17のように、モダリティ準備機材定義手段21と、モダリティ準備機材テーブル22と、モダリティ準備機材確認手段23を設けている。
モダリティ準備機材定義手段21は、図18のように、モダリティID別に必要な準備機材を登録する。モダリティ準備機材確認手段23は、図19のように、スケジュール管理テーブル13とモダリティ準備機材テーブル22に基づき、検査日別にモダリティ準備機材の必要数を表示する。これを見て、モダリティ準備機材を確認することができる。
【0042】
実施の形態6によれば、以上のように構成することで、モダリティ準備機材の必要数を前もって確認することができ、準備機材の不足によりモダリティが使用できないという問題の発生を未然に防ぐことができる。
【0043】
実施の形態7.
図20は、この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図20において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図20では、検査月ごとのモダリティ使用率を集計し、グラフ表示するモダリティ使用率確認手段24(モダリティ使用率表示手段)を設けている。
【0044】
図21は、この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用率確認手段を示す図である。
図21において、モダリティ使用率確認手段24は、スケジュール管理テーブル13に基づき、検査月ごとのモダリティ使用率を集計し、粒子線治療施設、総合病院、全体(両者をあわせたもの)別に、モダリティ使用率をグラフ表示している。
【0045】
実施の形態7は、モダリティ使用率確認手段24を設けている。このモダリティ使用率確認手段24は、図21のように、スケジュール管理テーブル13に基づき、検査月ごとのモダリティ使用率を集計し、粒子線治療施設、総合病院、全体(両者をあわせたもの)別に、モダリティ使用率をグラフ表示して、確認させる。
【0046】
実施の形態7によれば、以上のように構成することで、モダリティ使用率を確認することができるため、モダリティの充足状況や、総合病院の割り当て時間の有効性などを判断し、モダリティの需給バランスを把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティマスタの定義を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ稼動時間の定義を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療プロトコルの定義を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療開始患者数の取り込みを示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ予想使用時間の算出を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用可能時間の割り当てを示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのスケジュールの管理を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ平均使用時間確認手段を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態3によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図13】この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図14】この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムのキャンセル待ち予約テーブルを示す図である。
【図15】この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図16】この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムの患者優先度テーブルを示す図である。
【図17】この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図18】この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材定義手段を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材確認手段を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図21】この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用率確認手段を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 モダリティマスタ定義手段、2 モダリティマスタテーブル、
3 モダリティ稼働時間定義手段、4 モダリティ稼働時間テーブル、
5 治療プロトコル定義手段、6 治療プロトコルテーブル、
7 粒子線治療RIS、8 治療開始患者数取り込み手段、
9 治療開始患者数テーブル、10 モダリティ予想使用時間算出手段、
11 モダリティ予想使用時間テーブル、12 モダリティ使用可能時間割り当て手段、
13 スケジュール管理テーブル、14 粒子線治療施設スケジュール管理手段、
15 総合病院スケジュール管理手段、16 モダリティ平均使用時間確認手段、
17 平均治療開始患者数取り込み手段、18 キャンセル待ち予約テーブル、
19 モダリティ空き状況確認手段、20 患者優先度テーブル、
21 モダリティ準備機材定義手段、22 モダリティ準備機材テーブル、
23 モダリティ準備機材確認手段、24 モダリティ使用率確認手段。
【技術分野】
【0001】
この発明は、粒子線治療施設におけるモダリティの使用スケジュールを調整するためのモダリティ使用スケジュール調整システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、粒子線治療施設が増えている。粒子線治療では、治療計画を立案するために、CT(computed tomography)、PET(positron−emission tomography)、MRI(magnetic resonance imaging)などのモダリティを使用して、がんの病巣を特定する検査を実施する。そのため、粒子線治療施設の新設に伴い、新規モダリティを導入する。
粒子線治療施設は、既設の総合病院に併設される例が多く、次の理由により粒子線治療施設のモダリティを総合病院の検査で使用したいという要望がある。
(1)CT、MRI、PETなどのモダリティは、非常に高価なので、なるべくモダリティの使用率を向上したい。
(2)MRIは、使用頻度が高く、とくに総合病院のMRIは常に予約が一杯となっているため、粒子線治療施設で空いているMRIがあれば利用したい。
【0003】
そこで、粒子線治療施設でモダリティを使用していない時間帯に、総合病院からモダリティの予約をできるようにする方法が考えられる。粒子線治療施設でモダリティを使用できる曜日・時間帯などを割り当て、この時間帯以外は総合病院から予約できるようにするというものである。
しかし、この方法では、粒子線治療施設の割り当て時間帯にモダリティに空きがある場合でも、総合病院はモダリティを使用できないという問題があった。そこで、粒子線治療施設の使用時間帯でも、モダリティの使用状況に応じて総合病院の使用時間帯に変更できるような柔軟なスケジュール管理が求められている。
【0004】
このような問題に対し、従来のスケジュール管理システムでは、患者予約データベースからモダリティごとの使用人数を計算することで、予約の確定した日付のモダリティ空き時間を類推する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】特開2004−157877号公報(段落番号0033〜0034、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、粒子線治療では、治療計画の立案のためのモダリティ使用だけではなく、治療効果判定(がん病巣に正しく粒子線が当たっていることの確認など)のため、治療中でも何度かモダリティで検査することがある。また、病巣の縮小に応じて粒子線の照射量を変更するために、再度モダリティで検査して治療計画を見直すこともある。
このように、粒子線治療では、検査予約がない日でもモダリティを使用する可能性が高く、確定した予約のみを目安にして安易に総合病院への割り当て時間を増やすことは難しい。
しかし、特許文献1のような従来のスケジュール管理システムは、確定した予約情報しかないため、上記のような検査予約が入ってない日時は、粒子線治療での検査が滞ることがないよう、ある程度のマージンをみて粒子線治療施設側に時間を割り当てることになり、結果として粒子線治療施設での検査が少ない場合に、モダリティの遊休時間が発生するという問題があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、粒子線治療施設のモダリティ割り当て時間を確保しつつ、総合病院のモダリティ割り当て時間を増やすことができるモダリティ使用スケジュール調整システムを得ることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係わるモダリティ使用スケジュール調整システムにおいては、粒子線治療施設に配置された検査用の複数のモダリティについて、粒子線治療施設及びこれとは別の他の病院で使用するためのスケジュールを調整するモダリティ使用スケジュール調整システムにおいて、
治療プロトコルごとに使用するモダリティとその使用日数及び使用時間を予め定義した治療プロトコルテーブル、モダリティの稼働スケジュールを予め定義したモダリティ稼働スケジュールテーブル、別途作成された業務システムである粒子線治療RISから治療プロトコルごと及び治療開始日ごとの治療を開始する患者数を予め取得し、日付順に配列した治療開始患者数テーブル、治療プロトコルテーブル及び治療開始患者数テーブルに基づき、モダリティごとに今後発生する使用時間を予測したモダリティ予測使用時間を算出するモダリティ予測使用時間算出手段、モダリティ稼働スケジュールテーブル及びモダリティ予測使用時間算出手段によって算出されたモダリティ予測使用時間を用いて、モダリティごとに粒子線治療施設及び他の病院に使用可能時間を割り当てることにより、スケジュール管理テーブルを作成するモダリティ使用可能時間割り当て手段、及びこのモダリティ使用可能時間割り当て手段によって作成されたスケジュール管理テーブルを用いて、モダリティの使用を予約するスケジュール管理手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明は、以上説明したように、粒子線治療施設に配置された検査用の複数のモダリティについて、粒子線治療施設及びこれとは別の他の病院で使用するためのスケジュールを調整するモダリティ使用スケジュール調整システムにおいて、
治療プロトコルごとに使用するモダリティとその使用日数及び使用時間を予め定義した治療プロトコルテーブル、モダリティの稼働スケジュールを予め定義したモダリティ稼働スケジュールテーブル、別途作成された業務システムである粒子線治療RISから治療プロトコルごと及び治療開始日ごとの治療を開始する患者数を予め取得し、日付順に配列した治療開始患者数テーブル、治療プロトコルテーブル及び治療開始患者数テーブルに基づき、モダリティごとに今後発生する使用時間を予測したモダリティ予測使用時間を算出するモダリティ予測使用時間算出手段、モダリティ稼働スケジュールテーブル及びモダリティ予測使用時間算出手段によって算出されたモダリティ予測使用時間を用いて、モダリティごとに粒子線治療施設及び他の病院に使用可能時間を割り当てることにより、スケジュール管理テーブルを作成するモダリティ使用可能時間割り当て手段、及びこのモダリティ使用可能時間割り当て手段によって作成されたスケジュール管理テーブルを用いて、モダリティの使用を予約するスケジュール管理手段を備えたので、粒子線治療施設でのモダリティ予約が確定していない日時でも、ある程度の精度を持って他の病院にモダリティ使用可能時間を割り当てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図1において、まず、粒子線治療施設側に配置された手段について説明する。
モダリティマスタ定義手段1は、モダリティの種類(CT、MRI、PETなど)を定義する。定義した結果は、モダリティマスタテーブル2にて管理する。モダリティ稼動時間定義手段3は、モダリティの稼動スケジュール(土曜は半日、日曜は使用不可など)を定義する。定義した結果は、モダリティ稼動時間テーブル4(モダリティ稼動スケジュールテーブル)にて管理する。治療プロトコル定義手段5は、治療プロトコルに対する粒子線治療におけるモダリティ使用パターンを定義するもので、定義した結果は、治療プロトコルテーブル6にて管理する。
粒子線治療RIS(Radiology Information System)7は、粒子線治療を実施するための業務システムであり、治療オーダの管理・固定具の管理・粒子線照射情報の管理などを行う。粒子線治療RIS7は、すでに設けられたシステムであるからその詳細は省略する。治療患者数取り込み手段8は、粒子線治療RIS7より治療プロトコルごとに治療を開始する患者数を取得する。取得した治療開始患者数は、治療プロトコルごとに日付順に配列された治療開始患者数テーブル9にて管理する。
【0011】
モダリティ予想使用時間算出手段10(モダリティ予測使用時間算出手段)は、治療プロトコルテーブル6と治療開始患者数テーブル9から、粒子線治療において今後発生する可能性のあるモダリティ予想使用時間(モダリティ予想使用時間)を計算する。計算したモダリティ予想使用時間は、モダリティ予想使用時間テーブル11にて管理する。モダリティ使用可能時間割り当て手段12は、モダリティ稼動時間テーブル4、モダリティ予想使用時間テーブル11を参照しながら、粒子線治療施設と総合病院のモダリティ使用可能時間を割り当てる。使用可能時間の割り当て結果は、スケジュール管理テーブル13にて管理する。
粒子線治療施設スケジュール管理手段14は、粒子線治療施設にてモダリティのスケジュール状況の確認やモダリティの予約を行う。
以上が、粒子線治療施設側の手段である。
総合病院スケジュール管理手段15は、総合病院側に配置され、総合病院にて、モダリティのスケジュール状況の確認やモダリティの予約を行う。
【0012】
図2は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの動作を示すフローチャートである。
図3は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティマスタの定義を示す図である。
図3において、モダリティマスタ定義手段1で、CT、MRI、PETなどのモダリティIDと、これに対応するモダリティ種別を定義すると、モダリティマスタテーブル2が作成される。
【0013】
図4は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ稼動時間の定義を示す図である。
図4において、モダリティ稼働時間定義手段3で、モダリティ種別ごとに稼動スケジュールを定義すると、モダリティ種別ごとで、かつ日時ごとの使用可能、使用不可の時間帯が示されるモダリティ稼働時間テーブル4が作成される。
【0014】
図5は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療プロトコルの定義を示す図である。
図5において、治療プロトコル定義手段5で、前立腺がん、非小細胞肺がんなどの治療プロトコルごとに、モダリティ種別とその使用パターン(何日目に使用するか)を定義し、さらに、モダリティ使用時間を定義したら、治療プロトコルと、これに用いるモダリティIDと治療日数と使用時間を含む治療プロトコルテーブル6が作成される。
【0015】
図6は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療開始患者数の取り込みを示す図である。
図6において、粒子線治療RIS7から治療プロトコルごと、かつ日ごとの治療開始患者数を治療開始患者数取り込み手段8により取り込み、治療プロトコルごとかつ日ごとの治療開始患者数をテーブルにした治療開始患者数テーブル9を作成する。
【0016】
図7は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ予想使用時間の算出を示す図である。
図7において、モダリティ予想使用時間算出手段10により、治療プロトコルテーブル6と治療開始患者数テーブル9を用いて、モダリティIDごとかつ日ごとの使用時間を算出し、モダリティ予想使用時間テーブル11を作成する。
【0017】
図8は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用可能時間の割り当てを示す図である。
図8において、モダリティ使用可能時間割り当て手段12により、モダリティ稼動時間テーブル4及びモダリティ予想使用時間テーブル11を使用して、モダリティごとに割り当て操作を行い、予想使用時間を塗りつぶし表示して、総合病院に開放する時間を○から×に変更することによってスケジュール管理テーブル13を作成する。
【0018】
図9は、この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのスケジュールの管理を示す図である。
図9において、総合病院スケジュール管理手段15と、粒子線治療施設スケジュール管理手段14がそれぞれ、スケジュール管理テーブル13を使用して、スケジュールの確認やスケジュールの予約を行う。
【0019】
次に、動作について、図2のフローチャートにしたがって説明する。
初期設定として、S1のモダリティマスタの定義と、S2のモダリティ稼動時間の定義と、S3の治療プロトコルの定義を行う。
S1のモダリティマスタの定義では、図3のように、モダリティIDに対応するモダリティ種別を登録する。S2のモダリティ稼動時間の定義では、図4のように、モダリティ種別ごとに、モダリティの稼動スケジュール(稼動する日時)を定義していく。S3の治療プロトコル定義では、図5のように、治療プロトコルごとに、モダリティの使用パターン(初日にCTとMRI撮影、2日目にPET撮影するなど)を定義する。使用パターンは、使用する/しない、だけでなく、使用が見込まれる時間(分)を定義する。
以上の作業は、初期設定として実施するが、必要に応じてモダリティの稼動時間、治療プロトコルを変更しても良い。
【0020】
次に、一日ごとの作業として、S4の治療開始患者数の取り込み、S5のモダリティ予想使用時間の算出、S6のモダリティ使用可能時間の割り当てを行う。
S4の治療開始患者数の取り込みでは、図6のように、治療プロトコルごとに治療を開始する患者数を、粒子線治療RIS7より取得する。S5のモダリティ予想使用時間の算出では、図7のように、治療プロトコルテーブル6と治療開始患者数テーブル9を用いて、治療プロトコルごとのモダリティ使用パターンと、治療プロトコルごとの治療開始患者数から、モダリティ予想使用時間を計算する。予想時間の算出方法は、治療開始人数×モダリティ使用時間を治療プロトコルに従い治療日数分だけ展開し、全患者の使用時間を合計した結果を、モダリティ予想使用時間テーブル11に格納する。
S6のモダリティ使用可能時間の割り当てでは、図8のように、モダリティ使用可能時間割り当て手段12を使用して行う。モダリティ使用可能時間割り当て手段12では、モダリティ稼動時間とモダリティ予想使用時間を確認しながら、粒子線治療施設で使用しないと思われる日時を総合病院に割り当てる操作を行う(例えば、○→×に表示状態を変更する)。モダリティ予想使用時間は、モダリティが使用可能な時間帯を朝から順番に塗りつぶし表示を行うとともに、画面下部に予想時間として表示する。
【0021】
S7のスケジュールの管理は、必要に応じて随時行う。図9のような画面イメージで、スケジュールの確認や、モダリティの予約を行う。粒子線治療施設のスケジュール管理画面では、総合病院に割り当てられた時間のモダリティは予約できず、総合病院のスケジュール管理画面では、その反対になっている。
モダリティの予約操作は、画面上の○の日時を選択することで、スケジュール予約ダイアログを表示し、ダイアログにて患者ID・医師IDを入力する。予約した結果は、スケジュール管理テーブルの患者ID、医師IDに登録される。
【0022】
実施の形態1によれば、以上のように構成することで、粒子線治療における治療プロトコルを考慮し、治療開始直後のモダリティ使用だけでなく、治療中におけるモダリティ使用時間を予想することで、粒子線治療施設でのモダリティ予約が確定していない日時でも、ある程度の精度を持って総合病院側にモダリティ使用可能時間を開放することができる。
これにより、総合病院側でのモダリティ使用が促進され、結果としてモダリティの遊休時間を減らすことができる。
【0023】
実施の形態2.
図10は、この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図10において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図10では、粒子線治療RIS7で管理されている、各治療プロトコルにおける実際のモダリティ使用時間の平均値を表示するモダリティ平均使用時間確認手段16(モダリティ平均使用時間表示手段)が設けられている。
【0024】
図11は、この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ平均使用時間確認手段を示す図である。
図11において、モダリティ平均使用時間確認手段16は、粒子線治療RIS7で管理されている、各治療プロトコルにおける実際のモダリティ使用時間の平均値を、治療プロトコルごと、モダリティ種別ごと、さらに日ごとに表示する。これにより治療プロトコル定義の精度が上がる。
【0025】
実施の形態2では、モダリティ平均使用時間確認手段16が、粒子線治療RIS7で管理されている、各治療プロトコルにおける実際のモダリティ使用時間の平均値を表示するようにした。
このモダリティ平均使用時間確認手段16を追加することで、治療プロトコル定義作業において、治療プロトコルテーブル6のモダリティ使用時間を実際の検査状況に合わせて最適化することができるようになる。
【0026】
実施の形態2によれば、モダリティ平均使用時間確認手段16を追加し、治療プロトコル定義作業において、治療プロトコルテーブル6のモダリティ使用時間を実際の検査状況に合わせて最適化することで、モダリティ予想使用時間の精度が向上する。
これにより、モダリティの使用時間が予想よりもかかってしまい、時間の都合で後続の患者がモダリティを使用できなくなるという問題を未然に防ぐことができる。
【0027】
実施の形態3.
図12は、この発明の実施の形態3によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図12において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図12では、粒子線治療RIS7で管理されている過去の治療患者数の平均値を取り込む平均治療開始患者数取り込み手段17を設けている。
【0028】
実施の形態3では、平均治療開始患者数取り込み手段17により、粒子線治療RIS7で管理されている過去の治療プロトコルごとの治療開始患者数の一日当たりの平均値を取り込む。そして、これを、次のように治療開始患者数テーブル9に反映する。
過去の治療プロトコルごとの治療開始患者数の一日当たりの平均値を、治療開始患者数テーブル9の予約が入っていない数ヶ月先の各日付に治療プロトコルごとに一日当たりの平均値を入力する。
つまり、モダリティ予想使用時間算出手段10にて、治療開始の予定が入っていない数ヶ月先に、平均値を用いてモダリティ予想使用時間を算出することができる。これにより、数ヶ月先まで、総合病院側にモダリティを開放する日時を設定することができる。
【0029】
実施の形態3によれば、以上のように構成することで、治療開始の予定が入っていない数ヶ月先までのモダリティの使用時間を総合病院に割り当てることができる。
これにより、総合病院側では、数ヶ月先までモダリティ予約することができ、総合病院側で検査を待っている患者の都合を考慮しやすいという効果がある。
【0030】
実施の形態4.
図13は、この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図13において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図13では、総合病院側に、キャンセル待ち予約を記録したキャンセル待ち予約テーブル18と、スケジュール管理テーブル13を周期的に確認し、モダリティ空き時間が発生した場合、キャンセル待ち予約テーブル18の連絡先アドレスにメールを送信するモダリティ空き状況確認手段19(モダリティ空き時間通知手段)を設けたものである。
【0031】
図14は、この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムのキャンセル待ち予約テーブルを示す図である。
図14において、総合病院スケジュール管理手段15にて、検査希望日を選択し、患者ID、医師ID、連絡先アドレスを入力することで、キャンセル待ち予約を入れることができ、この結果がキャンセル待ち予約テーブル18に記録される。
【0032】
実施の形態4は、図13のように、キャンセル待ち予約テーブル18と、モダリティ空き状況確認手段19を設けたものである。
キャンセル待ち予約テーブル18は、総合病院スケジュール管理手段15にて検査希望日にモダリティの空きがない(全ての時間に予約が入っている×表示)場合、図14のように検査希望日を選択し、必要事項を入力することで、当該日のキャンセル待ち予約として受け付けられたものである。キャンセル待ち予約テーブル18では、キャンセル待ち予約として検査予約を一旦申し込んでおき、当該日のモダリティに空きができたときに、メール連絡を受けるための情報を記録している。
このキャンセル待ち予約テーブル18を作成しておけば、モダリティ空き状況確認手段19が、スケジュール管理テーブル13を周期的に確認し、モダリティ使用時間の割り当て変更により、総合病院側の割り当てが増えて、結果としてモダリティ空き時間が発生した場合、このキャンセル待ち予約テーブル18の連絡先アドレスにモダリティ空き時間の情報をメール送信することができる。
【0033】
実施の形態4によれば、以上のように構成することで、モダリティの空き状況を総合病院スケジュール管理手段で確認しなくても、モダリティ空き発生を、確認することができ、総合病院におけるスケジュール確認作業時間を減らすことができる。
【0034】
実施の形態5.
図15は、この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図15において、1〜15、18、19は図13におけるものと同一のものである。図15では、総合病院側に、患者優先度テーブル20を設け、モダリティ空き状況確認手段19に入力させている。
【0035】
図16は、この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムの患者優先度テーブルを示す図である。
図16において、患者IDと医師IDの組み合わせに対する優先度(例えば、症状の重い順など)が格納されている。
【0036】
実施の形態5は、患者優先度テーブル20を設け、この患者優先度テーブル20は、図16のように、患者ID・医師IDの組み合わせ(複数の診療を実施している場合もあるため)に対し、優先度付けを行ったものである。
モダリティ空き状況確認手段19は、キャンセル待ち予約テーブル18にて同一日に複数のキャンセル待ち予約があった場合、患者優先度テーブル20の患者優先度に従って優先度の高い順にメール送信を行う。
【0037】
実施の形態5によれば、以上のように構成することで、患者の優先度により、モダリティ使用を調整することができ、よりモダリティを必要としている患者から検査を実施できるようになる。
【0038】
実施の形態6.
図17は、この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図17において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図17では、モダリティIDごとにモダリティ準備機材を定義するモダリティ準備機材定義手段21と、モダリティ準備機材定義手段21によって作成されたモダリティ準備機材テーブル22と、検査日別にモダリティ準備機材の必要数を表示して、確認させるモダリティ準備機材確認手段23(モダリティ準備機材表示手段)を設けている。
【0039】
図18は、この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材定義手段を示す図である。
図18において、モダリティ準備機材定義手段21により、モダリティIDごとにモダリティが必要とする準備機材名及びその個数を入力すれば、モダリティ準備機材テーブル22が作成される。
【0040】
図19は、この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材確認手段を示す図である。
図19において、モダリティ準備機材確認手段23は、スケジュール管理テーブル13とモダリティ準備機材テーブル22に基づき、検査日別にモダリティ準備機材の必要数を表示する。
【0041】
実施の形態6は、図17のように、モダリティ準備機材定義手段21と、モダリティ準備機材テーブル22と、モダリティ準備機材確認手段23を設けている。
モダリティ準備機材定義手段21は、図18のように、モダリティID別に必要な準備機材を登録する。モダリティ準備機材確認手段23は、図19のように、スケジュール管理テーブル13とモダリティ準備機材テーブル22に基づき、検査日別にモダリティ準備機材の必要数を表示する。これを見て、モダリティ準備機材を確認することができる。
【0042】
実施の形態6によれば、以上のように構成することで、モダリティ準備機材の必要数を前もって確認することができ、準備機材の不足によりモダリティが使用できないという問題の発生を未然に防ぐことができる。
【0043】
実施の形態7.
図20は、この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
図20において、1〜15は図1におけるものと同一のものである。図20では、検査月ごとのモダリティ使用率を集計し、グラフ表示するモダリティ使用率確認手段24(モダリティ使用率表示手段)を設けている。
【0044】
図21は、この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用率確認手段を示す図である。
図21において、モダリティ使用率確認手段24は、スケジュール管理テーブル13に基づき、検査月ごとのモダリティ使用率を集計し、粒子線治療施設、総合病院、全体(両者をあわせたもの)別に、モダリティ使用率をグラフ表示している。
【0045】
実施の形態7は、モダリティ使用率確認手段24を設けている。このモダリティ使用率確認手段24は、図21のように、スケジュール管理テーブル13に基づき、検査月ごとのモダリティ使用率を集計し、粒子線治療施設、総合病院、全体(両者をあわせたもの)別に、モダリティ使用率をグラフ表示して、確認させる。
【0046】
実施の形態7によれば、以上のように構成することで、モダリティ使用率を確認することができるため、モダリティの充足状況や、総合病院の割り当て時間の有効性などを判断し、モダリティの需給バランスを把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティマスタの定義を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ稼動時間の定義を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療プロトコルの定義を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムの治療開始患者数の取り込みを示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ予想使用時間の算出を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用可能時間の割り当てを示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1によるモダリティ使用スケジュール調整システムのスケジュールの管理を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態2によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ平均使用時間確認手段を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態3によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図13】この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図14】この発明の実施の形態4によるモダリティ使用スケジュール調整システムのキャンセル待ち予約テーブルを示す図である。
【図15】この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図16】この発明の実施の形態5によるモダリティ使用スケジュール調整システムの患者優先度テーブルを示す図である。
【図17】この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図18】この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材定義手段を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態6によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ準備機材確認手段を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムを示す構成図である。
【図21】この発明の実施の形態7によるモダリティ使用スケジュール調整システムのモダリティ使用率確認手段を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 モダリティマスタ定義手段、2 モダリティマスタテーブル、
3 モダリティ稼働時間定義手段、4 モダリティ稼働時間テーブル、
5 治療プロトコル定義手段、6 治療プロトコルテーブル、
7 粒子線治療RIS、8 治療開始患者数取り込み手段、
9 治療開始患者数テーブル、10 モダリティ予想使用時間算出手段、
11 モダリティ予想使用時間テーブル、12 モダリティ使用可能時間割り当て手段、
13 スケジュール管理テーブル、14 粒子線治療施設スケジュール管理手段、
15 総合病院スケジュール管理手段、16 モダリティ平均使用時間確認手段、
17 平均治療開始患者数取り込み手段、18 キャンセル待ち予約テーブル、
19 モダリティ空き状況確認手段、20 患者優先度テーブル、
21 モダリティ準備機材定義手段、22 モダリティ準備機材テーブル、
23 モダリティ準備機材確認手段、24 モダリティ使用率確認手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子線治療施設に配置された検査用の複数のモダリティについて、上記粒子線治療施設及びこれとは別の他の病院で使用するためのスケジュールを調整するモダリティ使用スケジュール調整システムにおいて、
治療プロトコルごとに使用するモダリティとその使用日数及び使用時間を予め定義した治療プロトコルテーブル、上記モダリティの稼働スケジュールを予め定義したモダリティ稼働スケジュールテーブル、別途作成された業務システムである粒子線治療RISから治療プロトコルごと及び治療開始日ごとの治療を開始する患者数を予め取得し、日付順に配列した治療開始患者数テーブル、上記治療プロトコルテーブル及び上記治療開始患者数テーブルに基づき、上記モダリティごとに今後発生する使用時間を予測したモダリティ予測使用時間を算出するモダリティ予測使用時間算出手段、上記モダリティ稼働スケジュールテーブル及び上記モダリティ予測使用時間算出手段によって算出されたモダリティ予測使用時間を用いて、上記モダリティごとに上記粒子線治療施設及び上記他の病院に使用可能時間を割り当てることにより、スケジュール管理テーブルを作成するモダリティ使用可能時間割り当て手段、及びこのモダリティ使用可能時間割り当て手段によって作成された上記スケジュール管理テーブルを用いて、上記モダリティの使用を予約するスケジュール管理手段を備えたことを特徴とするモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項2】
上記粒子線治療RISから上記各モダリティの使用時間の実績を取得し、モダリティごとの使用時間の平均値を表示するモダリティ平均使用時間表示手段を備え、
上記モダリティ平均使用時間表示手段により表示された上記モダリティの使用時間の平均値を参照して、上記治療プロトコルテーブルが作成されることを特徴とする請求項1記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項3】
上記粒子線治療RISから治療プロトコルごとの過去の治療開始患者数の一日当たりの平均値を取り込む平均治療開始患者数取り込み手段を備え、
上記平均治療開始患者数取り込み手段によって取り込まれた治療プロトコルごとの過去の治療開始患者数の一日当たりの平均値を、治療開始患者数が未確定の上記治療開始患者数テーブルの一日当たりの治療開始患者数とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項4】
上記スケジュール管理手段は、上記他の病院に配置され、上記他の病院でのモダリティ使用のキャンセル待ち情報を上記キャンセル待ちの連絡先を含めて入力できるように構成されるとともに、上記スケジュール管理テーブルに空き時間が発生したとき、上記キャンセル待ちの連絡先に通知するモダリティ空き時間通知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項5】
患者ごとに優先度を設定した患者優先度テーブルを備え、上記モダリティ空き時間通知手段は、上記患者優先度テーブルの優先度にしたがって通知することを特徴とする請求項4記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項6】
上記モダリティごとに準備すべき機材及びその必要な個数を予め定義したモダリティ準備機材テーブル、及びこのモダリティ準備機材テーブル及び上記スケジュール管理テーブルに基づき、日ごとのモダリティ準備機材及びその必要な個数を表示するモダリティ準備機材表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項7】
上記スケジュール管理テーブルに基づき、モダリティごと及び月ごとの使用率をグラフ表示するモダリティ使用率表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項1】
粒子線治療施設に配置された検査用の複数のモダリティについて、上記粒子線治療施設及びこれとは別の他の病院で使用するためのスケジュールを調整するモダリティ使用スケジュール調整システムにおいて、
治療プロトコルごとに使用するモダリティとその使用日数及び使用時間を予め定義した治療プロトコルテーブル、上記モダリティの稼働スケジュールを予め定義したモダリティ稼働スケジュールテーブル、別途作成された業務システムである粒子線治療RISから治療プロトコルごと及び治療開始日ごとの治療を開始する患者数を予め取得し、日付順に配列した治療開始患者数テーブル、上記治療プロトコルテーブル及び上記治療開始患者数テーブルに基づき、上記モダリティごとに今後発生する使用時間を予測したモダリティ予測使用時間を算出するモダリティ予測使用時間算出手段、上記モダリティ稼働スケジュールテーブル及び上記モダリティ予測使用時間算出手段によって算出されたモダリティ予測使用時間を用いて、上記モダリティごとに上記粒子線治療施設及び上記他の病院に使用可能時間を割り当てることにより、スケジュール管理テーブルを作成するモダリティ使用可能時間割り当て手段、及びこのモダリティ使用可能時間割り当て手段によって作成された上記スケジュール管理テーブルを用いて、上記モダリティの使用を予約するスケジュール管理手段を備えたことを特徴とするモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項2】
上記粒子線治療RISから上記各モダリティの使用時間の実績を取得し、モダリティごとの使用時間の平均値を表示するモダリティ平均使用時間表示手段を備え、
上記モダリティ平均使用時間表示手段により表示された上記モダリティの使用時間の平均値を参照して、上記治療プロトコルテーブルが作成されることを特徴とする請求項1記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項3】
上記粒子線治療RISから治療プロトコルごとの過去の治療開始患者数の一日当たりの平均値を取り込む平均治療開始患者数取り込み手段を備え、
上記平均治療開始患者数取り込み手段によって取り込まれた治療プロトコルごとの過去の治療開始患者数の一日当たりの平均値を、治療開始患者数が未確定の上記治療開始患者数テーブルの一日当たりの治療開始患者数とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項4】
上記スケジュール管理手段は、上記他の病院に配置され、上記他の病院でのモダリティ使用のキャンセル待ち情報を上記キャンセル待ちの連絡先を含めて入力できるように構成されるとともに、上記スケジュール管理テーブルに空き時間が発生したとき、上記キャンセル待ちの連絡先に通知するモダリティ空き時間通知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項5】
患者ごとに優先度を設定した患者優先度テーブルを備え、上記モダリティ空き時間通知手段は、上記患者優先度テーブルの優先度にしたがって通知することを特徴とする請求項4記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項6】
上記モダリティごとに準備すべき機材及びその必要な個数を予め定義したモダリティ準備機材テーブル、及びこのモダリティ準備機材テーブル及び上記スケジュール管理テーブルに基づき、日ごとのモダリティ準備機材及びその必要な個数を表示するモダリティ準備機材表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【請求項7】
上記スケジュール管理テーブルに基づき、モダリティごと及び月ごとの使用率をグラフ表示するモダリティ使用率表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のモダリティ使用スケジュール調整システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図8】
【公開番号】特開2008−217325(P2008−217325A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−52761(P2007−52761)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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