説明

モバイルコンピューティング製品/アレンジメントを監視するためのシステムおよび方法

モバイルコンピューティングアレンジメントを監視するためのシステムおよび方法が記述されている。アレンジメントはセンサーおよびプロセッサを含み得る。センサーはアレンジメントの方向と動きを含むイベントの第一のデータを検出する。プロセッサは第一のデータと第二のデータを比較し、所定の手順のうちの少なくとも一つが実行されるべきか否かを判定する。第二のデータは、方向および動きの変化について所定の閾値範囲を含み得る。所定の手順が実行される場合には、プロセッサはそのイベントに対応した所定の手順を、第一のデータの関数として選択する。その後、所定の手順が実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、米国特許仮出願シリアル番号第60/559,735号(2004年4月6日出願)の利益を主張するものである。該仮出願は参考として本明細書において明白に援用される。
【背景技術】
【0002】
ビジネスおよび個人は、今日、基本的な日常のタスクから高度に専門的な手順までの多くの状況下においては、モバイルコンピューティング製品/アレンジメント(「MCP」と呼ぶ。例えば、バーコードリーダー、PDA、ラップトップコンピュータ、双方向ページャー、携帯電話、デジタルカメラ、モバイルオプティカルリーダー)に依存している。MCPを利用することの長所および利益が様々な産業に渡って認識され続けるにつれて、これらの製品の特徴や能力が対応して急速に拡大してきている。多くの産業においては、すでにMCPはファッショナブルなアクセサリーから、あらゆる層の人によって使用されるビジネスでの必需品となっている。
【0003】
これにともない、MCPが、複雑な仕事をすばやく、効果的に、信頼性をもってこなすことへの大きなニーズが生まれた。しかしながら、これまでのMCPは、より進んだ道具やソフトウェアの特性に沿うように作られていることから、耐久性、電源の管理、ユーザーにとっての親しみやすさなどがしばしば犠牲となっている。これらの困難を解決するために多くの手法が考案されてきたが、一方で、MCPは、今や、非効率な電力使用、複雑な操作手順および画面メニュー、および製品が受け得るきびしい産業的条件を許容することができないなど、多くの問題に悩まされ続けている。
【0004】
これらの問題の解決法についてのこれまでの調査において、MCPについて見逃されて来たことの一つの局面は、製品の動的な状態である。MCPの動きから貴重な情報が導き出され得る。そこからは何らかの有用な結果をもたらしあるいは何らかの有害な結果を妨げるように指示された様々な所定の手順が実行され得る。
【0005】
したがって、MCPによって経験された運動を調べ、解釈し使用できることが望まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
モバイルコンピューティングアレンジメントを監視するためのシステムおよび方法が記述されている。アレンジメントはセンサーおよびプロセッサを含み得る。センサーはアレンジメントの方向(directional orientation)と動きとを含むイベントの第一のデータを検出する。プロセッサは第一のデータを第二のデータと比較し、所定の手順の少なくとも一つが実行されるべきか否かを決定する。第二のデータは、方向および動きの変化についての所定の閾値範囲を含み得る。所定の手順が実行される場合には、プロセッサはそのイベントに対応した所定の手順を、第一のデータの関数として選択する。その後、所定の手順が実行される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、以下の記述および図を参照することでより理解し得る。同じ要素には同一の参照番号が付されている。本発明は、MCPの方向と動きを監視するセンサーを含むMCPに関するものである。とくに、そのセンサーは、任意の方向についてのMCPの加速度、速度、角速度、ユーザーに対する方向、MCPへの衝撃力、衝撃の方向、その他MCPが受け得る他の任意の衝撃や動きを測定できる。これらの測定値は、事前に記録された運動パターンや所定の許容可能または許容不可な運動レベルと対比され得る。以下で述べるように、次いで、誤った指示、電源管理、ジェスチャー入力、望ましくない動きに対する補正、向き(orientation)表示、セキュリティを含むが、これらに限定されない広い範囲での適用において有用であり得る所定の手順が実行され得る。
【0008】
図1は、本発明に従ったモバイルネットワーク100の例示的な実施形態を示す。この実施形態においては、モバイルネットワーク100は無線ローカルエリアネットワーク(「WLAN」)40内でインフラストラクチャモードで作動する。モバイルネットワーク100は、アクセスポイント(「AP」)10、複数のMCP20、25、通信ネットワーク50、サーバー60、クライアントコンピュータ70を含む。MCP20は地面30からの高さがh1、MCP25は地面30からの高さがh2である。両方のMCP20、25は3次元平面(three dimensional plane)に位置し、その中で移動し、回転し、旋回し、加速し、または、そうでなくとも運動中であり得る。当業者は、本発明の例示的な実施形態が任意のモバイルネットワークに適用し得るものであって、モバイルネットワーク100がその例にすぎないことを理解する。
【0009】
WLAN40はIEEE802.11のバージョンまたは同等の通信プロトコルを使用し得る。IEEE802.11基準のバージョンを使用する利益の一つは、この基準を使用する既存インフラストラクチャが最小限の修正でこのシステムをサポートするように適合され得ることである。簡単なソフトウェアのアップグレードだけで、その基準をサポートする大半のMCP20、25は、本発明に従って作動し得る。代替の例示的な実施形態においては、異なった無線通信プロトコルおよび技術(例えば、Bluetooth、WWAN、WPAN、赤外線)もまた使用され得る。
【0010】
モバイルネットワーク100にもどって参照すると、AP10は、例えば、WLAN40と通信ネットワーク50との間をつなぐルーター、スイッチまたはブリッジであり得る。MCP20、25はWAN40に接続され、サーバー60とクライアントコンピュータ70は通信ネットワーク50に接続される。通信ネットワーク50はモバイルネットワーク100上の様々なコンポーネントの間でのデータを転送するために使用される。この通信ネットワーク50は、マイクロプロセッサ間などのデータ転送に使用可能な任意のネットワークであり得、また、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)またはインターネットであり得る。MCP20、25の範囲は通信ネットワーク50の大きさによってのみ拘束される。通信ネットワーク50がインターネットを含む場合は、その範囲は、通信ネットワーク50に接続されるAP10がMCP20、25の各々の範囲内である限り、本質的には無制限である。したがって、AP10は、ネットワークケーブリングの拡張によって、またはインターネットを通すことによって離れて位置し得るので、物理的にサーバー60やクライアントコンピュータ70の傍にある必要はない。
【0011】
MCP20、25は任意のタイプのコンピュータまたは携帯デバイスをベースにしたプロセッサ(例えば、バーコードリーダー、PDA、ラップトップコンピュータ、双方向ページャー、携帯電話、デジタルカメラ、モバイルオプティカルリーダー)であり得る。MCP20、25は可搬であるために、それらは無線ネットワークに接続可能であり、また十分に小さく持ち運びが容易である。MCP20、25は、バーコードを読むなど、特定の目的のために設計され得るし、または独立したソフトウェアモジュールにより様々な機能性を付加され異なる目的をもつハンドヘルドのデバイスであり得る。一つの例示的な実施形態においては、MCP20、25はマイクロソフトのポケットPC2003オペレーティングシステムなどを稼動する多目的パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)、または類似のものをベースにしている。
【0012】
図2は、本発明に従ったMCP20、25の例示的な実施形態を示す。この実施形態においては、MCP20、25は、プロセッサ110、センサー120、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ140、およびアンテナ150を含み得る。プロセッサ110は、センサー120によって得られた測定値に対して命令を実行し、結果をメモリーにストアし、またはアンテナ150を通してリモートのデバイスに結果を転送するなどの手順を実行する中央演算装置(「CPU」)である。非リムーバブルメモリ130は、MCP20、25の電子的アーキテクチャに統合された任意のタイプのメモリコンポーネントであり、一時的(例えば、ランダムアクセスメモリ、すなわちRAM)または永久的(例えば、ハードディスクドライブ)であり得る。リムーバブルメモリ140は、拡張インターフェイス(例えば、FLASHインターフェイス、USBインターフェイス、firewireインターフェイス、など)を介してMCP20、25と接続し得る任意のタイプの取り外し可能なメモリコンポーネントであり得る。
【0013】
図2の例示的な実施形態においては、センサー120はMCP20、25に統合される。このセンサー120は、データを独立したメモリデバイスへ送るMCP20、25の電子的アーキテクチャと結合されたデバイスであり得るし、または、アーキテクチャ内の別のデバイスの少なくとも一部と結合され得る。例えば、後述の実施形態においては、センサー120は、イベントデータ(例えば、一定の閾値を越えた値をもつMCP20、25の動きに関するイベントの第一のデータ)がストアされるメモリアレンジメントと結合され得る。代替の例示的な実施形態においては、センサー120は、拡張スロットを介してMCP20、25と接続される独立した外部デバイス(例えば、FLASH、USB、firewire、または同類のインターフェイス付きセンサー)であり得る。
【0014】
センサー120は、方向および動きを監視できる任意のタイプの測定デバイスであり得るし、例えば、Gショックセンサー、スイッチ、加速度計、歪ゲージ、圧力素子、MEMS技術、あるいはそれらの組み合わせに基づき得る。方向は、MCP20、25の3次元軸の少なくとも1つに対する任意の角運動の値を含み得る。運動は、例えば、速度の値、加速度の値、あるいは角速度の値を含み得る。センサー120は任意の大きさであり得るが、センサー120は付加重量およびMCP20、25に占めるスペースが無視できる程に十分に小さいことが望ましい。何故ならば、MCP20、25は通常はバッテリーによって働き、センサー120もまた低電力消費であるべきだからである。さらに、センサー120は、その目的が監視することにある過酷な環境に耐え得るほど十分に丈夫であるべきである。
【0015】
センサー120は、MCP20、25の方向および動きの変化を検出し、そして第一のデータを生成する。第一のデータはプロセッサ110に提供され、第一のデータは閾値範囲の値を含む所定の第二のデータと比較される。例えば、第二のデータは、事前に記録されたMCP20、25の回転角90度であり得、その検出がイベントの発生を指摘する。第二のデータはMCP20、25の落下の最高高さでもあり得る。その後、第一のデータに基づいて、特定の所定の手順が選択され実行される。
【0016】
第一のデータは、センサー120の測定値が許容閾値レベルを規定する第二のデータより上または下になるたびごとに、保存される。プロセッサ110は、保存された第一のデータに、イベントの順番号、各イベントの時刻および日付、加速データ、イベントの日/時におけるMCP20、25の状態に対応するデータ、環境要因、衝撃の方向、などを含む付加情報を追加し得る。
【0017】
本発明の適用に応じて、様々な所定の手順が第一のデータに基づいて実行され得る。例えば、必要な場合には、第一のデータは、任意の他の手順の実行に先立ち非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ140にストアされ得る。代替案としては、第一のデータがローカルにストアされる必要が全く無く、その代わりに第一のデータは、中央のサーバーまたはリモートのデバイスによる格納および/またはさらなる処理のために、リアルタイムで伝送される。そのような伝送は、図1のモバイルネットワーク100の通信アレンジメントを経由して達成され得る。WLAN40および通信ネットワーク50は通信アレンジメントを備え、サーバー60およびクライアントコンピュータ70は中央のサーバーまたはリモートのデバイスを備える。
【0018】
モバイルネットワーク100およびMCP20、25の前述の実施形態は、いかなる場合にも本発明を限定するように解釈されるべきではない。当業者にとって明らかであるように、互換性を有する通信プロトコルの下で稼動する限りにおいては、異なるタイプのMCP20、25が同じデータネットワーク上で通信するために使用され得る。MCP、AP、またはクライアントおよびサーバーのコンピュータの数が異なる他の構成もまた、本発明のシステムおよび方法を実行するために使用し得る。
【0019】
モバイルネットワーク100の代替の例示的な実施形態においては、MCP20、25は、可搬であるにもかかわらず、ワイヤを経由して通信ネットワーク50と直接に接続され得る。例えば、リアルタイムに報告するよりもむしろ、MCP20、25は、各々のセンサー120によって検出されたそれらの運動を更新するために、モバイルネットワーク100と定期的に接続するようにのみ要求され得る。さらに、無線能力または通信ネットワーク50が全く不要であり得る。そのような状況においては、センサー120は、ユーザーまたは製造業者によるローカルな利用のために測定値を内部処理させる。例えば、測定値は、MCP20、25が過酷の閾値を越え機能不全の危険にあるが為に、取替えまたは修理を示唆するために使用され得る。
【0020】
図3はMCP20、25を監視する例示的な方法300を示す。ステップ310においては、イベント(例えば、第二のデータ)のある独特な特徴が識別されMCP20、25の中にプログラムされる。第二のデータはMCP20、25の方向および動きの変化の特定の閾値および/または閾値範囲を含み得る。特徴は、例えば、最大または最小の閾値、または事前に記録された動きを含み得る。ユーザー(例えば、製造業者、システム管理者または任意の他の権限者)は、これらの特徴を指定し得るし、必要ならば、変更し得る。例えば、MCP20、25は、ユーザーからアクセス不能または編集不能である静的過酷最大値を、製造業者により事前に組込まれ得る。代替案として、閾値は単純に将来の仕様に対して調節可能な動的デフォルト値であり得る。
【0021】
ステップ320においては、MCP20、25は、所定のイベントの発生の構成要素であり得る方向、および/または、動き/運動の変化に関してセンサー120によって連続的に監視される。イベントは、例えば、MCP20、25が、落とされたり、急に引かれたり、強く引かれたり、一定期間に一定数だけ揺さぶられたり、あるいは規定の継続時間じっとしていることを含み得る。MCP20、25が検出可能な動きまたは長時間の静止を経験するたびに、第一のデータが生成される。センサー120は、方向または動きの値を区別あるいは優先づけしようとせずに、全ての結果を処理のためにプロセッサ110に返すこともあり得る。
【0022】
ステップ330においては、プロセッサ110は、測定された第一のデータと所定の第二のデータとを比較する。第一のデータの特徴が第二のデータのそれらと一致する場合には、プロセッサ110はイベントが発生し、対応する所定の手順が選択される必要があると決定する。イベント発生の時点においては、プロセッサ110は、また、第一のデータに、各イベントの時/日、コンピューティングアレンジメントの状態、加速の方向、および環境データのうちの少なくとも1つを追加し得る。本発明の代替の例示的な実施形態においては、上述の追加は所定の手順の一部として生じ得る。
【0023】
例えば、センサー120が、MCP20、25が短時間に加速された後に突然停止したときには、プロセッサ110は、その情報を所定の第二のデータの少なくとも一部と比較した後に、MCP20、25が地面30に落下したと結論し得る。加速の大きさと継続時間から、プロセッサ110は、その落下が強制的に生じたのかどうか(例えば、過酷なユーザーによる)、および、その変位の距離h1あるいはh2も決定し得る。さらに、衝撃の方向および他のデータから、プロセッサ110は、MCP20、25が最初に地面30に触れた部分、および任意の重要なコンポーネントが直接に衝撃を受けたかどうかを概略見積り得る。そのような情報は、第一のデータに付加され得るし、落下がMCP20、25のその後の作動に危険をもたらすかどうかを決定する上でも有用であり得る。
【0024】
実用面の考慮(例えば、メモリの制約および処理の電力)により、および発生する全てのイベントが重要ではあり得ないので、どれほど些細なものであってもMCP20、25の運動の全てを報告および記録することは、可能ではあるが、一部の場合においては非実用的であり得る。許容限界内の運動は余分なものであり得るし、本発明を適用する意味を有し得ない。したがって、ステップ340においては、第一のデータは第二のデータに含まれる閾値と対比して測定される。第一のデータは、少なくとも1つのイベントおよび/または読み出し値が閾値を満足するか、または第二のデータの事前に記録された動きに一致した場合にのみ保存され、そうでない場合は、第一のデータは捨てられ、方法300は新たなイベントを監視するためにステップ320に戻る。
【0025】
第一のデータが第二のデータの閾値の巾に入った場合には、方法300はステップ350へ続き、そこではプロセッサ110が、第一のデータの関数として、少なくとも1つの所定の実行手順を選択する。とくに、プロセッサ110は測定された第一のデータを解析し、複数の所定の手順から対応する手順を決定する。
【0026】
ステップ360においては、所定の手順が実行される。所定の手順の実行は本発明の特定のアプリケーションに依存し得る。例えば、第一のデータは非リムーバブルメモリ130またはリムーバブルメモリ140に格納され得る。複数の格納された第一のデータの記録がMCP20、25のイベント履歴を形成する。イベント履歴は、MCP20、25の任意のユーザーにとって容易にアクセス可能であり得、または権限を有する者(例えば、ネットワーク管理者または製造業者)だけがアクセスできるようにパスワード保護および/または暗号化が為され得る。
【0027】
所定の手順の他の例は、権限を与えられたユーザーによってのみアクセス可能であり得るようにするために第一のデータを暗号化すること、第一のデータをリモートのコンピュータに伝送すること、サービス的に勧告するためにMCP20、25のイベント履歴を解析すること、何らかの損傷の原因を報告すること、MCP20、25の状態について事前警告を発すること、MCP20、25のディスプレイを変更すること、パワーオフすることなどを含む。所定の手順が成功裏に実行された後、方法300は、新しいイベントの発生を監視するために、ステップ320から再び開始し得る。
【0028】
前述の例は、例示的な目的だけのものであって、本発明の全ての可能なアプリケーションを表すものではない。むしろ、本発明は、多様な産業、実施分野、および目的に渡って適用され得る。後続の記述は、本発明のいくつかの例示的アプリケーションの特徴および有利な点をさらに概説する。しかしながら、当業者にとって明らかであるように、MCP20、25は、多くの他の方法で、本発明に従った追加の動きセンサーコンポーネントから利益を受け得るし、それを使用し得る。
【0029】
MCP20、25が、今日のビジネスの日常業務に益々融合されるにつれ、これらMCP20、25がしばしば受ける乱暴な扱いに耐え得ることを保証するためのニーズが生じてきた。従来の設計および構築技術が、産業界の環境が要求する信頼性および耐久性の点では、最低限に過ぎない性能レベルを示すMCP20、25を生産している。損傷した、または機能不全のMCP20、25は、今日のモバイルソリューションに依存する多くのビジネスに壊滅的な影響を与え得る。例えば、全く操作不能であるMCP20、25は、替りの製品が探されている間に高価な遅れを生じさせ得る。また、潜在的機能不全をもつMCP20、25は、それはシステムを崩壊させ、ラインをダウンさせるさらなるエラーを誘発する検出不能なコンピュータエラーを引き起こし得る。
【0030】
一般的には、MCP20、25のユーザーは機能不全を予測する信頼できる方法をもたず、それが発現したときに問題をただ見つけるだけである。それまでに、損傷はしばしばすでに生じてしまう。それ故に、ITおよび顧客サービス員が監視できて、いつMCP20、25が見逃せない過酷の閾値を越えたかを正確に決定できることに対する大きなニーズがある。これは、本発明の例示的な実施形態に従って、許容可能および許容不可能な用い方のプロフィールについての評価レベルを確立することによって達成され得る。このようにして、ユーザープロフィールが確立され得るし、MCP20、25が現実に機能不全となる前に、いつ交換されるべきかの予測も為され得る。MCP20、25が酷使されるたびに、顧客は過酷な扱いを最小化するように取りなし得る。それによって、求められる修理および/または交換の数が減少し、保有コスト全体が低くなる。
【0031】
図3の例示的な方法300を参照すると、例えば、最高レベルの許し得る過酷さはMCP20、25が地面30に落とされた回数で定義し得る。すなわち、ステップ310においては、落下とみなす最小高さと最大落下回数が第二のデータとして規定され得る。MCP20、25は所定の大きさを超過した値だけを記録するように指定され得る。したがって、落下高度に対する閾値がh1とh2との間のどこかに設定された場合には、高さh1から地面30に落下するMCP20はそのイベント履歴に現れないが、高さh2から地面30に落下するMCP25はそのイベント履歴に現れる。両方のケースにおいて、センサー120は速度および加速度の値について第一のデータを生成し、それらの値はプロセッサ110へ転送される。プロセッサ110は、第一のデータを第二のデータと比較した後に、落下が生じたことを決定し、ある他のイベントデータを付加する。第一のデータを所定の閾値と比較した後に、第一のデータは保有されるかまたは廃棄される。最終的に、所定の手順が第一のデータに基づいて選択され、実行される。
【0032】
他の例示的な実施形態においては、MCP20、25は、同様に、単に保有し得るし、第一のデータが何らかの形で酷使された様子を示したときに手順を実行するように指示され得る。例えば、MCP20、25は、所定の期間内に所定の数のイベントが生じたと検出された後にだけ、手順を実行するようにプログラムされ得る。さらに、MCP20、25は、代わって、単に保有し得るし、第一のデータが、ある重要なコンポーネントに対する、あるいは、ある所定の方向および/または所定の力である衝撃力を示したときに動作を実行し得る。
【0033】
前述したように、所定の手順は本発明の具体的なアプリケーションに応じて変わり得る。例えば、酷使指摘の場合は、所定の手順は、単に、MCP20、25の更新されたイベント履歴のリアルタイムの画面表示であり得る。MCP20、25が意図された使用法を超えた使用状況に晒されている場合には、視覚可能な警告(例えば、画面上での事前警告表示、LEDの点滅)、聴覚可能なサイレン(例えば、スピーカー、ヘッドセット、レシーバーを使用して)、または機械的な警報(例えば、振動、ページャーモーター)によって、ユーザーに警告することも望ましくあり得る。
【0034】
さらに、MCP20、25に対して悪影響をもたらす使用状況は、その状態に関心のあるリモートの関係者の注意を促し得る。ITおよび顧客サービス要員は、例えば、モバイルネットワーク100の通信リンクを介して、リアルタイムで、サイト内またはサイト外でMCP20、25のイベント履歴を監視し得る。リアルタイム監視が不可能または非現実的である場合には、更新は、周期的または所定の間隔で為され得る。例えば、MCP20、25は、無線通信機能を持たないこともあり得、AP10の無線指令範囲を超えることもあり得、またはモバイルネットワーク110の限られたバンド幅を維持することが望ましくもあり得る。そのような状況においては、MCP20、25によって経験された許容できない使用事実の数およびレベルは、後日の取り出しのために記録保管され得る。定期的な修理およびメンテナンスのスケジュールが確立され得、その間にリモートの関係者は更新データを入手し得る。イベント履歴は、MCP20、25が修理場または充電器にもどって来たときに、交替の終わりにダウンロードされ得る。
【0035】
MCP20、25のイベント履歴により、リモートの関係者(例えば、ITおよび顧客サービス要員)は、特定のMCP20、25に対する修理を超えた活動をし得る。この情報は、製造業者によって、後続のMCP20、25のための研究開発に使用され得る。似たような条件下のMCP20、25の利用パターンを確立することによって、将来の仕様は、MCP20、25が受け得る予想された条件に基づいて耐久性レベルを調節し、実際の利用条件に合うように仕立てられ得る。動きのデータの許容基準がその見直され得、新しい規準に従った一層の過酷さに対して監視され得る。
【0036】
製造業者に対するさらに別の本発明の有利な点は、保証情報を保管および取り出しする能力である。製造業者の保証は、一般的には、製品またはMCP20、25の通常の使用から生じた欠陥に対する保証に限られ、顧客により仕様を犯して落とされあるいは別の方法で酷使されたMCP20、25は含まれない。しかしながら、MCP20、25の使用についての何らかの実際の知識がないと、MCP20、25の機能不全を顧客により知らされた製造業者は、機能不全の原因を正確に決定する方法が無い。使用情報がMCP20、25のメモリ内あるいは製造業者への伝送で利用可能であれば、保証請求はより容易に承認されまたは否認され得る。
【0037】
ユーザーまたはリモートの関係者との相互作用に加えて、本発明のMCP20、25は、自律的に自身の状態をも監視し得るし、それに従って行動し得る。MCP20、25が意図された利用状況あるいは環境設計仕様を超えて使用された場合には、重要なデータが失われる可能性が実質的に大きくなる。本発明の例示的な実施形態は、MCP20、25が、過酷なイベントが生じている間、危害に対して身を守るため防護的手段をとることができるようにする。例えば、MCP20、25が所定の利用閾値(例えば、MCP20、25が高さh1またはh2から地面30に落下するなど)を超えた過剰な動きを経験している間、ステップ360のプロセッサ110は、データ破壊を阻止するために重要な情報を含んでいるプログラムを終了させ得る。任意の他のコンポーネントによる非リムーバブルメモリ130またはリムーバブルメモリ140へのアクセスは、何らかのデータ損失の可能性を避けるために、一時的に不可にされ得る。必要な場合には、MCP20、25は、パワーオフあるいはスタンバイモードへの切り換え、および、過酷なイベントが過ぎ去るまで、または再び許容範囲内に納まるまで、作業の再開ができないようにし得る。
【0038】
前述の本発明の例示的なアプリケーションは主に過酷の指摘についてであったが、本発明は、様々な他の設定に対してもまた使用し得る。後述するように、これらの設定の中には、例えば、電源管理、ジェスチャー入力、望ましくない動きに対する補正、向き表示、そしてセキュリティが含まれる。
【0039】
MCPの電源管理は、常に製品設計エンジニアにとっての中心的課題であった。それらの限られた大きさおよび重量および携帯性のために、MCPの電力供給は通常限られたものである(例えば、再充電可能または使い捨ての電池パック)。携帯性を犠牲にすることなく長時間動作するMCPの開発は、目下の設計挑戦目標である。電力を最適化し維持するロバストな電源管理システムの設計は、この挑戦に向けての重要な要素である。
【0040】
ユーザーに対するMCP20、25の方向を知ることは、前述のセンサー120を組み込むことによって可能となる。そのようにして、適切なときに様々なシステムをオンまたはオフすることによって今の電源管理システムを強化することが可能である。例えば、多くのMCP20、25は、使用可能電力を大量に使用するディスプレイおよびバックライトを有する。センサーの向きの状況を用いて、ディスプレイがユーザーから見える角度(ビューイングアングル)および範囲にあるときだけMCP20、25がディスプレイおよびバックライトをオンに保つようにし得る。本発明の例示的なシステムおよび方法を用いることによって、MCP20、25が、所定の時間ビューイングアングルから外れた回転をしたときまたは視認可能な距離を超えたときには、ディスプレイおよびバックライトは節電のためにオフし得る。MCP20、25がユーザーのビューイングアングルに回転して戻りまたは視認可能な範囲に復帰したときには、ディスプレイおよびバックライトは即座にオンに戻り得る。
【0041】
本発明がMCP20、25の電源管理を最適化し得る別の方法は、使用されていないときに、省電力状態にスイッチングすることであり得る。従来の電源管理システムは、一般的には、ユーザーとの相互作用のないまま事前に設定した時間が経過した後にMCP20、25をシャットダウンするか、あるいはアイドルモードにスイッチする。事前に設定した時間は、通常MCP20、25のソフトウェアによって調節可能である。本発明は、MCP20、25をアイドルまたはシャットダウンモードにスイッチする付加的なトリガーとして、動きが無いことを使用しており、つまり、MCP20、25が使用されている時には動いている傾向にあるという利点を生かし、休止時にはエネルギーを保存する。節電状態へのトリガーに必要とされる動きのない時間の長さはまた、MCP20、25のソフトウェアによって調節可能であり得る。
【0042】
本発明のいくつかの例示的なアプリケーションについて説明を続けると、本発明のセンサーとMCP20、25の組み合わせは、ジェスチャー入力によるMCP20、25の操作をも簡略化し得る。益々進歩したコンピューティング製品によって提供される利点が、しばしば使い勝手およびユーザーの利便性の犠牲によって相殺されている。凝ったメニュー、画面上のボタン、手順、などが、頻繁にユーザーにフラストレーションを与え、生産性を上げるというよりはむしろ妨げている。本発明による動きを感知し解析する能力は、MCP20、25が、様々な動きまたはユーザーのジェスチャーを認識し反応することを可能にする。これらの動きまたはジェスチャーは、それがなければ、手動で作動させる必要がある様々な機能を、MCP20、25が実行するようにトリガーするために事前に確立され得る。
【0043】
例えば、ディスプレイを装備したMCP20、25がドキュメントビューイングのモードおよび向きである場合には、センサー120によって検出されたユーザーの手首の素早い動きが、ソフトウェアアプリケーションがドキュメントの頁をめくることに対応し得る。別の例においては、アプリケーションのオプションの長いリストがユーザーに表示されているとき、手首を回すジェスチャーが、MCP20、25がリストをスクロールダウンを開始するようトリガーすることができる。さらに別の例においては、MCP20、25がデータ読み取り能力のあるデバイス(例えば、イメイジャー、スキャナー、カメラ)である場合には、ある事前に記録されたジェスチャーに対応する検出された動きが、MCP20、25がデータ読み取り機能をオンにするようトリガーし得る。
【0044】
さらに別の本発明の利点は、望ましくない動きを補正する能力である。MCP20、25にとって、過酷にあたる動きほど有害ではないが、マイナーな動きの値であっても、できるだけ動きの少ないことを要求されるアプリケーションに対しては悪い影響を与え得る。例えば、様々なカメラ技術を駆使しデータ読み取り能力のあるMCP20、25は、動きがあると、ピンぼけあるいは焦点のずれた写真を作ってしまう。無関係な動きを最小化しまたは取り消すウェイトまたはスタンドなどの、様々な方法が、そのような望ましくない影響を補正するために開発された。
【0045】
本発明は、煩わしい物理的な付属物や機械的な装置を使用せずに、この問題に対処するために使用され得る。望ましくない動きは、本発明の例示的な実施形態の下では、MCP20、25によって使用されるソフトウェアにより認知され得、処理され得、感度が低下され得る。MCP20、25は、ディスプレイまたは他の警戒機構を介して、動きによるユーザーにとって許容できない作業状況を識別し得るし、および/または、自動的に、データ読み取りイベント中の動きに対してソフトウェアによる補正をし得る。
【0046】
さらに、ディスプレイを備えたMCP20、25では、本発明の向き感知能力が、便利にもユーザーに対するディスプレイの向きを調節し得る。MCP20、25は、一般的には、表示データを横長モードまたは縦長モードにフォーマットする。最近のモバイルソフトウェアアプリケーションは、表示データのフォーマットが2つのモードの間を手動で切り替えられることを可能としている。本発明では、MCP20、25のユーザーに対する向きの監視が可能であり、MCP20、25が自動的に表示データのフォーマットを横長と縦長の間で切り替えることを可能にしている。
【0047】
本発明の最後の例示的アプリケーションとして、本発明のセンサーとMCP20、25との組み合わせがセキュリティの目的のために使用され得る。MCP20、25は携帯可能であるので、それらは置き忘れられたり盗まれたりし得る。本発明の例示的なシステムおよび方法を使用することによって、MCP20、25は、ユーザーにそれらの位置を教えるまたは権限のない者による使用を防ぐ、セキュリティ機能を組み入れることができる。例えば、MCP20、25が事前に設定した時間に休止中(例えば、再充電中、夜間の保管中)であるときには、それはセキュリティモードに入り得るし、MCP20、25に動きが検知されたときには警報をトリガーするようにプログラムされ得る。この警報は、聴覚可能な、視覚可能なまたは機械的なものを使用して、MCP20、25に対してローカルであり得る。同時にあるいは代替案として、警報は、前述の通信システムを使用することにより、サイト内またはサイト外のリモートのデバイスにおいてトリガーされ得る。MCP20、25がトラッキング技術(例えば、グローバルポジショニングシステム)を使用する場合には、その位置をも伝え得る。セキュリティ機能は、追加的にターミナルのアプリケーションをロックし得るし、権限を有するユーザーのパスワードが提出されるまではMCP20、25が使用されることを防ぎ得る。
【0048】
本発明が、以上の例示的な実施形態を参照して記載されてきた。当業者は、本発明が修正された場合にも成功裏に実行され得ることを理解する。従って、様々な修正や変更が、特許請求の範囲において述べる本発明の最も広い精神と範囲から逸脱することなく、実施形態に対して為され得る。従って、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味をもつとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明に従ったモバイルネットワークの例示的な実施形態を示す。
【図2】図2は、本発明に従ったモバイルコンピューティング製品/アレンジメントの例示的な実施形態を示す。
【図3】図3は、本発明に従った、モバイルコンピューティング製品/アレンジメントを監視するための方法の例示的な実施形態を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルコンピューティングアレンジメントであって、
該アレンジメントの方向および動きを含むイベントの第一のデータを検知するセンサーと、
少なくとも一つの所定の手順が実行されるべきかどうかを決定するために、該第一のデータを該方向および該動きの変化の所定の閾値範囲を含む第二のデータと比較するプロセッサと、を備え、
該所定の手順が実行される場合、該プロセッサが、該イベントに対応する該所定の手順を、該第一のデータの関数として選択し、
該少なくとも一つの所定の手順が実行される、アレンジメント。
【請求項2】
前記プロセッサに結合されたメモリデバイスをさらに備え、
前記所定の手順は、該メモリデバイスの中に前記第一のデータを格納することを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項3】
前記所定の手順は、権限を有するユーザーだけに前記第一のデータへのアクセスを可能とするために、前記格納された第一のデータを暗号化することを含む、請求項2に記載のアレンジメント。
【請求項4】
前記動きは、速度の値、加速度の値、および角速度の値のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項5】
前記方向は、前記アレンジメントの少なくとも1つの軸に対しての該アレンジメントの少なくとも1つの角運動の値を含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項6】
少なくとも1つの軸は、3次元軸を含む、請求項5に記載のアレンジメント。
【請求項7】
前記所定の手順は、前記イベントの時/日、前記アレンジメントの状態、および環境データのうちの少なくとも1つを、前記第一のデータにさらに追加することを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項8】
前記所定の手順は、(i)前記アレンジメントの物理的衝撃のレベルおよび(ii)該アレンジメントが移動した距離のうちの少なくとも1つを、前記第一のデータの関数として決定することを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項9】
前記プロセッサに結合された通信デバイスをさらに備え、
前記所定の手順は、前記第一のデータの少なくとも一部分をコンピューティングデバイスに伝送することを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項10】
前記通信デバイスは、無線トランシーバーおよび有線トランシーバーのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載のアレンジメント。
【請求項11】
前記アレンジメントは、バーコードスキャナー、ハンドヘルドパーソナルデジタルアシスタント、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、オプティカルリーダー、データ読み取りデバイス、およびモバイル通信アレンジメントのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項12】
前記第二のデータの各々は、前記複数の所定のイベントの1つに対応する、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項13】
前記所定の手順は、音声信号および映像信号のうちの少なくとも1つの形で、前記アレンジメントに対する出力信号を生成することを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項14】
前記所定の手順は、前記アレンジメントのディスプレイのビューイングアングルを、前記第一のデータの関数として決定することと、該ビューイングアングルがビューイングアングルの閾値範囲の外にあるときには該ディスプレイのバックライトを消灯し、該ビューイングアングルが該ビューイングアングルの閾値範囲の内にあるときには該ディスプレイの該バックライトを点灯することとを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項15】
前記所定の手順は、前記アレンジメントのディスプレイのビューイングアングルを、前記第一のデータの関数として決定することと、該ビューイングアングルがビューイングアングルの閾値範囲の外にあるときには該ディスプレイをオフにし、該ビューイングアングルが該ビューイングアングルの閾値範囲の内にあるときには該ディスプレイをオンにすることとを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項16】
前記所定の手順は、前記アレンジメントをシャットダウンすることを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項17】
前記所定の手順は、前記第一のデータを前記アレンジメントに対するコマンドに対応する入力として解釈することを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項18】
前記アレンジメントへのアクセスを制御するセキュリティモジュールをさらに備える、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項19】

前記第一のデータが、前記アレンジメントの前記方向および前記動きの変化が無いことを示すときには、前記所定の手順は、前記セキュリティモジュールによって該アレンジメントへのアクセスを妨げることを含む、請求項18に記載のアレンジメント。
【請求項20】
前記セキュリティモジュールは、パスワードの提出により前記アレンジメントへのアクセスを妨げない、請求項19に記載のアレンジメント。
【請求項21】
前記所定の手順は、ユーザーに対する前記ディスプレイの向きを、前記第一のデータの関数として決定することと、該ディスプレイの該向きを、第一のディスプレイの向きから第二のディスプレイの向きに、該第一のデータおよび該第二のデータの関数として変化させることとを含む、請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項22】
前記第一のディスプレイの向きは横長モードであり、前記第二のディスプレイの向きは縦長モードである、請求項21に記載のアレンジメント。
【請求項23】
前記第一のディスプレイの向きは縦長モードであり、前記第二のディスプレイの向きは横長モードである、請求項21に記載のアレンジメント。
【請求項24】
イメージ読み取りデバイスをさらに備える請求項1に記載のアレンジメント。
【請求項25】
前記所定の手順は、前記イメージ読み取りデバイスによって読み取られたイメージを、該イメージが読み取られた時点の前記第一のデータの関数として調節することを含む、請求項24に記載のアレンジメント。
【請求項26】
アレンジメントの方向および動きを含むイベントの第一のデータを、センサーを使用して検知するステップと、
少なくとも1つの所定の手順が実行されるべきかどうかを決定するために、該第一のデータを、該方向および該動きの変化の所定の閾値範囲を含む第二のデータと、プロセッサを使用して比較するステップと、
該所定の手順が実行される場合には、該イベントに対応する該所定の手順を、該第一のデータの関数として選択するステップと、
該少なくとも1つの所定の手順を実行するステップと、を包含する方法。
【請求項27】
前記所定の手順は、メモリデバイスの中に前記第一のデータを格納することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記所定の手順は、権限を有するユーザーだけに前記第一のデータへのアクセスを可能とするために、該格納された第一のデータを暗号化することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記動きは、速度の値、加速度の値および角速度の値のうちの少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記方向は、前記アレンジメントの少なくとも1つの軸に対しての該アレンジメントの少なくとも1つの角運動の値を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
少なくとも1つの軸は、3次元軸を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記所定の手順が、前記イベントの時/日、前記アレンジメントの状態、および環境データのうちの少なくとも1つを、前記第一のデータにさらに追加することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記所定の手順は、(i)前記アレンジメントの物理的衝撃力のレベル、および(ii)該アレンジメントが移動した距離、の少なくとも1つを、前記第一のデータの関数として決定することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記所定の手順が、前記第一のデータのうちの少なくとも一部分をリモートのコンピューティングデバイスに伝送することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項35】
前記第二のデータの各々は、前記複数の所定のイベントの1つに対応する、請求項26に記載の方法。
【請求項36】
前記所定の手順は、音声信号および映像信号の少なくとも1つの形で、前記アレンジメントに対する出力信号を生成することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項37】
前記所定の手順は、前記アレンジメントのディスプレイのビューイングアングルを、前記第一のデータの関数として決定することと、該ビューイングアングルがビューイングアングルの閾値範囲の外にあるときには該ディスプレイのバックライトを消灯し、該ビューイングアングルが該ビューイングアングルの閾値範囲の内にあるときには該ディスプレイの該バックライトを点灯することとを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項38】
前記所定の手順は、前記アレンジメントのディスプレイのビューイングアングルを、前記第一のデータの関数として決定することと、該ビューイングアングルがビューイングアングルの閾値範囲の外にあるときには該ディスプレイをオフにし、該ビューイングアングルが該ビューイングアングルの閾値範囲の内にあるときには該ディスプレイをオンすることとを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項39】
前記第一のデータが、前記アレンジメントの前記方向および前記動きの変化が無いことを示すときには、前記所定の手順は、セキュリティモジュールによって該アレンジメントへのアクセスを妨げることを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項40】
前記セキュリティモジュールは、パスワードの提出により前記アレンジメントへのアクセスを妨げない、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記所定の手順は、ユーザーに対する前記ディスプレイの向きを、前記第一のデータの関数として決定すること、および該ディスプレイの該向きを、第一のディスプレイの向きから第二のディスプレイの向きへ、該第一のデータおよび前記第二のデータの関数として変化させることを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項42】
前記第一のディスプレイの向きは横長モードであり、前記第二のディスプレイの向きは縦長モードである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記第一のディスプレイの向きは縦長モードであり、前記第二のディスプレイの向きは縦長モードである、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記所定の手順は、イメージ読み取りデバイスによって読み込まれたイメージを、該イメージが読み取られた時点の前記第一のデータの関数として調節することを含む、請求項26に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−537507(P2007−537507A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507376(P2007−507376)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/010971
【国際公開番号】WO2005/101028
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(506144101)シンボル テクノロジーズ, インコーポレイテッド (58)
【Fターム(参考)】