説明

モバイルハンドセットのための仮想SIMカード

【課題】サーバ上でモバイルハンドセットからのセルラー電話プロビジョニング情報と個人データとをバックアップする機能を提供する。
【解決手段】ユーザは、認証証明を用いてサービスプロバイダとのアカウントを初期設定し、モバイルハンドセット内に記憶されたプロビジョニング情報と個人データとを、安全に保存するためにサーバにバックアップする。プロビジョニングおよび個人データがモバイルハンドセット間で転送されることができるように、プロビジョニング情報と個人データとはセルラー電話ネットワークを介してアクセスされることができる。これは、ユーザに、モバイルハンドセットが取り替えられた場合、遺失された場合または破壊された場合、個人データを迅速および容易に復元すること許す。本システムおよび方法は、新たなモバイルハンドセットをリモートでプロビジョニングする機能をさらに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラー電話プロビジョニング情報および個人データをモバイルハンドセットにリモートでダウンロードするためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、モバイルハンドセットは、選択した通信事業者に応じて、たとえば、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communication)、CDMA(Code Division Multiple Access)、および/またはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)技術を含む、様々な技術およびフォーマットを利用する。ユーザの個人データを記憶するために、GSMおよびUMTSモバイルハンドセットは、通常SIMカードとして知られる、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:SIM)を利用する。SIMカードは、ユーザのセルホンプロビジョニングまたはサブスクリプション情報、ならびに電話帳、保存されたSMSメッセージ、ダウンロードされたデータ、および個人化設定など、大量の個人データを含んでいる着脱可能なスマートカードである。SIMカードを使用することによって、モバイルハンドセットユーザは、ハンドセットをアップグレードするときに自身の個人データ情報を保持することができる。したがって、GSMおよびUMTSモバイルハンドセットユーザは、自身の重要な個人データのすべてを容易に保持しながら、より新しいモデルのハンドセットを購入するか、またはモバイルハンドセットを取り替えることができる。このようにして、ユーザが自身のモバイルハンドセットを取り替える場合、SIMカードが取替え用電話に差し込まれる限り、ユーザは自身の個人データのすべてを再入力せずに済むだろう。また、SIMカードがセルラーネットワークプロビジョニング情報を含んでいるので、ユーザは、SIMカードを替えるだけで、自身のモバイルハンドセットを保持しながら通信事業者を替えることができる。しかしながら、GSMおよびUMTSモバイルハンドセットユーザがSIMカードとともに自身のモバイルハンドセットを遺失した場合、ユーザは、自身の個人データを失い、データを取替え用ハンドセットに再入力しなければならない。
【0003】
リムーバブルユーザ識別情報モジュール(Removable User Identity Module:RUIM)、汎用加入者識別モジュール(Universal Subscriber Identity Module:USIM)、または汎用集積回路カード(Universal Integrated Circuit Card:UICC)など、他のモバイルネットワークシステムのための類似したデバイスが開発されたが、これらのデバイスには、これらのデバイスを含んでいるモバイルハンドセットが遺失または破壊されたときに個人データが失われるという同じ問題がある。さらに、SIM、RUIM、USIM、およびUICCは、オペレータおよびユーザにコストがかかり、スケーラブルではなく、大量のユーザデータおよびアプリケーションを記憶するための十分な容量を有しないことがある。
【0004】
さらに、いくつかのCDMAモバイルハンドセットは、ハンドセットからハンドセットに移すことができるリムーバブルカードにプロビジョニング情報を記憶するが、多くのCDMA電話はこの機能を提供しない。したがって、これらのタイプのCDMAモバイルハンドセットが通信事業者から購入されたとき、その通信事業者はモバイルハンドセットをプロビジョニングしなければならない。また、CDMAモバイルハンドセットユーザは、新たなモバイルハンドセットを以前のモバイルハンドセットに存在する自身の個人データを用いてプログラムしてもらうことを望む場合、ユーザは、サービスプロバイダに、そのような情報を新たな電話にダウンロードしてもらわなければならない。このプロセスは、時間がかかるか、不便であるか、またはコストがかかることがある。
【0005】
したがって、ユーザがモバイルハンドセットのメモリに含まれている個人データをより容易に保持および転送できるようにするシステムおよび方法が望まれる。
【発明の概要】
【0006】
様々な実施形態は、モバイルハンドセットデバイスのメモリ内に含まれている個人データを保持し、転送するためのシステムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態は、認証ステップおよび検証ステップが完了した後、個人データをサーバにダウンロードする機能をモバイルハンドセットユーザに提供する。他の実施形態は、モバイルハンドセットユーザが、サーバから個人データをアップロードすることによってリモートで新たなモバイルハンドセットをプロビジョニングできるようにする。いくつかの実施形態は、ユーザ認証および検証の目的で英数字パスワードを利用する。他の実施形態は、ユーザ認証および検証の目的で生体センサを実装する。
【0007】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付の図面は、本発明の実施形態を示し、上記の概略的な説明および下記の詳細な説明とともに、本発明の特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、仮想SIM(VSIM)機能を可能にする一実施形態システムを示すシステム図である。
【図2】図2は、VSIM機能を初期設定するための一実施形態方法のステップを示すプロセス流れ図である。
【図3】図3は、個人データをバックアップ/復元/変更するための一実施形態方法のステップを示すプロセス流れ図である。
【図4】図4は、VSIMシステムの動作のための一実施形態方法のステップを示すプロセス流れ図である。 図4は、モバイルハンドセットが個人データサーバへのアクセスを要求することができる一実施形態方法のステップを示すプロセス流れ図である。
【図5】図5は、VSIM個人データサーバを使用して個人データをバックアップおよび修復する能力をユーザに提供するモバイル通信システム実施形態を示すシステム図である。
【図6】図6は、新たなモバイルハンドセットプロビジョニングおよびVSIM機能を提供するシステム実施形態を示すシステム図である。
【図7】図7は、仮想SIM機能を使用して新たなモバイルハンドセットをプロビジョニングする能力をユーザに提供するモバイル通信システム実施形態を示すシステム図である。
【図8】図8は、複数のサービスプロバイダから新たなモバイルハンドセットプロビジョニングを提供するシステム実施形態を示すシステム図である。
【図9】図9は、VSIM機能を使用して様々なサービスプロバイダから新たなモバイルハンドセットをプロビジョニングする能力をユーザに提供するモバイル通信システム実施形態を示すシステム図である。
【図10】図10は、ユーザ認証のためのバイオセンサをもつモバイルハンドセットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
様々な実施形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。可能な場合はいつでも、同じまたは同様の部分を指すために図面全体にわたって同じ参照番号を使用する。
【0010】
近年、モバイルハンドセット技術の機能の拡大により、モバイルハンドセットのメモリ内に記憶できる個人データのタイプおよび量が増加した。ユーザが自身のモバイルハンドセットに記憶する個人データにはいくつかのタイプがある。典型的なモバイルハンドセットユーザは、モバイルハンドセットメモリ内に記憶されたユーザの個人電話帳に連絡先をプログラムすることに時間を費やす。呼出音および個人用スクリーン「壁紙」を追加することなど、モバイルハンドセットのカスタマイゼーションは、モバイルハンドセットメモリ内に記憶されたより多くの個人データを追加する。個人データは、写真、ビデオ、mp3音楽ファイル、ゲームなどのサードパーティアプリケーションをも含むことができる。さらに、モバイルハンドセットメモリは、送信または受信したSMSメッセージ、および閲覧または操作のためのモバイルハンドセットに送信されたデータファイルを含むことができる。GSMモバイルハンドセットおよびそれらの3G後継UMTSモバイルハンドセットの場合、各モバイルハンドセットに固有のプロビジョニング情報は、一般にSIMカードに記憶される。
【0011】
モバイルハンドセットが遺失または破壊されたときの共通の不満は、取替え用機器のコストでなく、個人データの入れ替えおよび再プログラミングのコストまたは労力である。さらに、一部のモバイルハンドセットユーザは、1つのハンドセットから別のハンドセットに個人データを転送することが困難であるために自身の機器のアップグレードを遅らせる。
【0012】
加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:SIM)は、セルラー電話ネットワークに対して携帯電話を識別するために使用されるサービス加入者キーを記憶するためにGSMおよびUMTSモバイルハンドセットにおいて使用されるリムーバブルなメモリチップまたはスマートカードである。SIMカードは、ユーザに、1つの携帯電話からSIMカードを取り外し、それを別の携帯電話に挿入するだけで電話を替えることを許す。典型的な低コストSIMカードは、個人電話帳を入れるには十分な、2〜3KBの少ないメモリを有する。SIMカードに記憶されたデータは、直接電話によって使用される。追加のアプリケーションをもつSIMカードは、多くの記憶サイズにおいて利用可能であり、最も大きいものは最高1ギガバイトの情報を記憶することが可能である。32KBまたは16KBまで記憶することが可能なより小さいサイズのSIMカードは、低開発GSMネットワークのエリアにおいて最も普及している。
【0013】
SIMカードの使用はGSMセルラー電話ネットワークにおいて必須である。SIMカードは、ネットワーク上の加入者を認証および識別するために使用されるネットワーク固有の情報を記憶し、情報の中で最も重要なものが、ICCID、IMSI、認証キー(Authentication Key:Ki)、およびローカルエリア識別情報(Local Area Identity:LAI)である。SIMは、SMSC(ショートメッセージサービスセンタ(Short Message Service Centre))番号、サービスプロバイダ名(Service Provider Name:SPN)、サービスダイヤリング番号(Service Dialing Numbers:SDN)、および付加価値サービス(Value Added Service:VAS)アプリケーションなど、他の通信事業者固有のデータをも記憶する。UMTSセルラー電話ネットワークにおけるSIMカードの均等物は、ユニバーサル集積回路カード(Universal Integrated Circuit Card:UICC)と呼ばれる。CDMA電話は、リムーバブルユーザ識別情報モジュール(Removable User Identity Module:RUIM)を含んでいる。
【0014】
SIMカードはリムーバブルなので、GSMおよびUMTSハンドセットユーザは、SIMカードを1つのモバイルハンドセットから別のモバイルハンドセットに移すだけで比較的容易に個人データを移すことができる。このプロセスは、GSMおよびUMTSモバイルハンドセットユーザが自身のモバイルハンドセット機器をアップグレードすることを望むとき、またはユーザのハンドセットは遺失または破壊されたが、SIMカードは修復されたときに利用可能である。ただし、モバイルハンドセットが遺失または破壊されたとき、多くの場合、SIMカードはモバイルハンドセットとともに遺失または破壊される。そのような場合、SIMカードに記憶された個人データは、修復不能なほどに失われる。
【0015】
GSMおよびUMTSモバイルハンドセットユーザとは対照的に、CDMAモバイルハンドセットユーザは、プロビジョニングメモリカードをハンドセットからハンドセットに簡単に移すことができない。CDMAモバイルハンドセットのユーザは、自身の機器を取り替え、交換、またはアップグレードすることを望むとき、サービスプロバイダに、自身の古い電話から自身の個人データをダウンロードし、その情報をユーザのネットワークアカウント情報とともに新たな電話に再プロビジョニングしてもらわなければならない。
【0016】
個人データをモバイルデバイス、GSM SIMカード、ならびにUMTS USIMおよびCDMA R−UIM物理カードに再プログラムすることが困難であることに加えて、相手先商標製品製造会社(Original Equipment Manufacturers:OEMs)、オペレータ、およびユーザにコストがかかる。さらに、GSM SIMカード、ならびにUMTS USIMおよびCDMA R−UIM物理カードは、ユーザが自身の電話に現在ロードしている大量の使用データおよびアプリケーションのための十分な記憶容量を有しないことがある。セルホンアプリケーションがより精巧になり、より多くの記憶スペースを要求するにつれて、SIM、USIM、およびR−UIMカードはスケーラブルではないので、新たなカードを導入する必要がある。
【0017】
内部メモリを使用して、GSM、UMTSおよびCDMAの種類を含むすべてのモバイルハンドセットにプロビジョニング情報を記憶することができるように、本明細書で説明する実施形態は、仮想SIM(VSIM)カード機能を作成することによってこれらの問題を緩和することができる。図1は、モバイルハンドセット101が、個人データを送信および受信するために、セルラー電話ネットワーク上でVSIMサーバ102と通信する一実施形態の全体的なアーキテクチャを示す。よく知られているように、セルラー電話ネットワークは、モバイルハンドセット101と通信し、セルラー電話ネットワークインターフェース112を介してVSIMサーバ102など、選択された宛先にセルラー電話ネットワーク上で音声およびデータ信号を送信するためのセルラーアンテナ121を含む。VSIMサーバ102は、有線、光ファイバまたはワイヤレスネットワーク接続などによって認証サーバ103に結合できる。VSIMサーバ102は、大容量記憶ディスクドライブなどの内部メモリ記憶ユニットを含むか、またはシステム上で動作している個々のモバイルハンドセットの個人データ情報を記憶することが可能なVSIMデータベース104に接続できる。同様に、認証サーバ103は、大容量記憶ディスクドライブなどの内部メモリ記憶ユニットを含むか、またはシステム上で動作している個々のモバイルハンドセットの認証証明を記憶することが可能な認証データベース106に接続できる。一実施形態では、VSIMサーバ102はまた、認証機能をVSIMサーバソフトウェア内に組み込み、十分なメモリ記憶ユニット104を与えることによって認証サーバ103として働くことができる。
【0018】
モバイルハンドセット101は、プロセッサ107と、ネットワークプロビジョニングおよび個人データをモバイルハンドセット内に記憶するように構成された、ランダムアクセスメモリまたはフラッシュメモリユニットなど、内部メモリ記憶ユニット105とを含む。機密性の高い個人データ、モバイルハンドセットプロビジョニング情報、ならびに認証および検証情報がモバイルハンドセット101とVSIMサーバ102との間で互いに送信されることができるので、VSIMサーバ102とモバイルハンドセットプロセッサ107とは、無許可の閲覧からデータを保護するために、知られているデータ暗号化およびキー方法を使用してそのような情報を暗号化するように、ソフトウェアを用いて構成されることができる。
【0019】
本明細書に記載の様々な実施形態の仮想SIMすなわちVSIMは、機能的にGSMハンドセットにおけるSIMカードに取って代わり、UMTSおよびCDMAハンドセットにおけるプロビジョニング情報を記憶する。動作中、モバイルハンドセットプロセッサ107は、セルラー電話ネットワークに接続するために、(SIMカードの代わりに)メモリユニット105に記憶されたネットワークプロビジョニング情報を呼び出す。また、電話帳およびメッセージングアクセスメモリのようなハンドセットアプリケーションは、SIMカードまたは他のリムーバブルメモリカードの代わりにハンドセットメモリユニット105のVSIM部分内に記憶される。ハンドセットメモリユニット105のVSIM部分に記憶された情報は、外部VSIMサーバ102上にバックアップされ、維持される。
【0020】
VSIMサーバ102によって与えられるVSIMサービスは、サービスの標準装備として、または、割増しサブスクリプション料金サービスとしてモバイルハンドセットユーザに提供されることができる。このアーキテクチャは、プロビジョニングおよび個人情報に、任意の時間にハンドセットメモリユニット105のVSIM部分にアップロードされることを許し、新たなモバイルハンドセットのプロビジョニングおよびプログラムに柔軟性を与える。このアーキテクチャはまた、モバイルハンドセット全体が遺失されたとしても、ユーザの個人データを保管する個人データの外部バックアップをユーザに与える。セルラー電話ネットワークを介してVSIMサーバ102にログオンすることによって、ユーザは、自身の個人データをVSIMサーバ102にバックアップすることができる。よって、モバイルハンドセット全体が遺失または破壊されたとしても、ユーザの個人データは保管され、取替え用ハンドセット上に再ロードする準備ができている。保管されたユーザの個人データを復元するために、ユーザは、セルラー電話ネットワークを介してVSIMサーバ102にログオンし、以前に記憶された認証証明と比較するために認証証明を送信することによって自身を認証する。認証されたユーザは、直接ハンドセットメモリユニット105のVSIM部分に情報をダウンロードすることによって、自身の個人データ、および随意にプロビジョニング情報を取替え用ハンドセットに復元することが可能である。認証されていないユーザは、VSIMデータベースへのアクセスを拒否される。
【0021】
図2は、VSIMサーバ102上にVSIMアカウントを作成し、個人データをアップロードするためのプロセスの大要を示す。VSIMサービスユーザは、ネットワークサービスプロバイダ、またはサードパーティVSIMサービスプロバイダによって作動されているVSIMサーバ102上にVSIMアカウントを最初にセットアップしなければならない。そうするために、ユーザはVSIMサーバ102にログインする(ステップ250)。これは、セルラー電話ネットワーク122上でモバイルハンドセット101を介して、またはインターネット124およびインターネットインターフェース125を介してVSIMサーバ102に接続されたコンピュータ123を使用することによって達成されることができる。SSLまたは他のセキュアなリンクなど、データセキュリティ対策が、ユーザのアカウントおよび認証情報を傍受から保護するために使用されることができる。VSIMサーバ102にログオンすると、ユーザはユーザアカウントを作成する(ステップ254)。そのようなアカウントは、個人情報をウェブページに、またはハンドセット自体に入力することによって作成されることができる。その過程で、ユーザは、登録される特定のハンドセット101を関連付ける、任意であるが、一意のアカウント名であるアカウント名(またはユーザ名)を作成することができる。たとえば、モバイルハンドセットの電話番号がアカウント名として使用されることができる。ユーザはまた、VSIMユーザアカウントに関連付けられるパスワードを入力することができる。ユーザの個人情報およびユーザアカウント名は、VSIMデータベース104中にファイルとして記憶される。
【0022】
ユーザアカウントのセットアップの一部として、ユーザは、認証証明を入力するように促されるだろう(ステップ255)。VSIMサーバ102はユーザが容易にアクセス可能なように構成され、機密性の高い情報を含んでいるので、データを転送するより前にユーザを認証するように構成されることが重要である。これを可能にするために、システムは、機密性の高い情報へのアクセスを許可するより前に、各ユーザを認証する後続のセッションにおいて使用されるだろうアカウントが作成される時に、認証情報が与えられなければならない。パスワード検証、生体認識、およびそれらの組合せを含むいくつかの認証方法のいずれかが採用されることができる。認証証明は、(ワイヤレス通信ネットワーク上でモバイルハンドセット101を介して、または、セキュアなインターネットリンクを介してユーザのコンピュータを通して)VSIMサーバ102によって受信され、ユーザアカウント名に関連付けられた認証ファイルとして認証サーバ103を介して認証データベース106に記憶される(ステップ256)。
【0023】
一実施形態では、認証証明は、単純な英数字パスワードとすることができる。そのような実施形態では、ユーザは、パスワードを与えられるか、またはユーザアカウント名(または、異なるデータベースに記憶されたユーザアカウント名に結び付けられたキー)とともに認証サーバ103に記憶されるだろうパスワードを入力する機会を与えられるだろう。また、ユーザがパスワードを忘れ、新たなパスワードの発行を必要とする場合に、使用すべきセキュリティ質問を入力するようにユーザを促すことができる。
【0024】
生体認証を使用する実施形態では、指紋画像など何らかの生体情報が、認証証明として使用するために取得され、認証サーバ103に記憶される。そのような生体情報は、限定はしないが、指紋画像、音声認識において使用するための発話フレーズ、顔認識において使用するための顔の画像、筆跡分析のための筆跡サンプル、網膜スキャンからの画像、およびユーザの耳道の形状および深さの3次元スキャンとすることができる。指紋生体情報を使用する実施形態では、ユーザは、認証サーバ103に記憶される指紋テンプレートを生成するためにスキャンされた指紋を有するだろう。生体認証の他の形態では、ユーザは、音声サンプルを記録するかまたはユーザの網膜をスキャンし、得られた記録(または声紋)または画像を認証サーバ103に記憶することができる。認証の形態として顔認識を使用する実施形態では、モバイルデバイス上のカメラを、ユーザの顔の詳細な写真を撮るために採用することができる。同様に、デジタルペンをモバイルデバイスに結合し、筆跡サンプルを記録するために使用することができる。特定用途向けセンサを、ユーザの耳道の形状および深さを記録するために採用することができる。
【0025】
図10に示される一実施形態では、モバイルハンドセット101は、ユーザがVSIMサーバ102に確実に認証されるように取り付けられたまたは内蔵された、生体センサ110を有する。図示のように、モバイルハンドセット101はまた、ユーザインターフェースディスプレイ111および英数字キーパッド109を含むことができる。生体センサは、指がセンサ上を通るとユーザの指紋の画像またはパターンデータを生成するように構成された、指紋スキャナ110を備えることができる。認証サーバ103に送信する準備ができるまで、指紋画像またはパターンデータはハンドセットユニットの内部メモリに一時的に記憶されることができる。送信後に、生体データは、モバイルハンドセット101内に恒久的に記憶されるべきではないので、この情報はハンドセットメモリ105から削除される。他の実施形態では、指紋センサは、網膜スキャン認証のための網膜パターンまたは顔認識認証のための顔の特徴を記録するためのカメラを加えられる、またはカメラを代わりにされることができる。あるいは、デジタルペンおよびパッドが、ユーザがデジタルペンを用いてパッドに書くことによって認証のための筆跡サンプルを提出することを可能にするために加えられることができる。同様に、耳道の形状および深さを測定することが可能なセンサが追加される、または指紋センサ110の代わりに使用されることができる。
【0026】
ユーザアカウントがVSIMサーバ102において確立され、適切な認証証明が認証サーバ103に記憶されると、VSIMサーバ102を介してモバイルハンドセットメモリ105からVSIMデータベースに個人データが転送されることができる(ステップ254)。ユーザアカウントと認証証明とがコンピュータを介してセキュアなインターネット接続を通って送信される例では、ユーザは、内部メモリ105からVSIMデータベース102に個人データを転送するために、セルラー電話ネットワークを介してVSIMサーバ102にハンドセット101をリンクすることによって、以後の時間に、以下で説明するアップロード/バックアップステップを実行する必要があるだろう。転送された個人データは、VSIMサーバ102によって、ユーザアカウントに関連付けられた、またはキーイングされたVSIMデータベース104内に配置されたファイルに記憶される。これは、モバイルハンドセットの内部メモリユニット105内に記憶されたネットワークプロビジョニングおよび個人データの外部VSIMバックアップファイルを作成する。
【0027】
ユーザアカウントが確立され、個人データがVSIMサーバ102にバックアップされると、ユーザは、ハンドセット101をセルラー電話ネットワークを介してVSIMサーバ102にリンクし、ユーザのアカウント名および認証証明を与えることによって任意の時間に個人データを更新および/または修復することができる。ハンドセットがVSIMサーバにログインすると、ハンドセットユーザインターフェースディスプレイ111上のメニュープロンプトに応答することなどによって、ユーザは手動で更新またはダウンロードを開始することができる。一実施形態では、ハンドセットに記憶された個人データへの変更があると、ハンドセットに記憶された個人データに新規エントリが作成されると、またはハンドセットに記憶された個人データからデータエントリが削除されるといつでも、ユーザの個人データは自動的に更新されることができる。また、スケジュールされたバックアップは、毎日、毎週、毎月、毎年など所定のスケジュールで自動的に実行されることができる。そのような自動更新は、ユーザによって促すことなしに、ハンドセット101が自動的にVSIMサーバ102にリンクし、更新されたデータファイルを転送することによって行われる。
【0028】
図3は、ユーザアカウントが初期設定された後に、VSIM機能を使用して個人データをバックアップ、変更、および復元するための一実施形態方法を示す。モバイルハンドセットの電源投入、あるいはユーザまたはサービスプロバイダによって予め設定された他の間隔に応じて、モバイルハンドセットは、セルラー電話ネットワークを介したVSIMサーバ102へのワイヤレス通信リンクを確立する(ステップ250)。通信リンクが確立されると、VSIMサーバ102へのログインが達成される(ステップ251)。ログインプロセスの一部として、ユーザは、ハンドセットキーボードを介してユーザのアカウント情報を入力するように促されることができる(ステップ252)。モバイルハンドセットに関連付けられた電話番号がユーザアカウント名として使用される場合などでは、アカウント名はVSIMサーバ102によって自動的に受信されることができる。また、ユーザは、認証証明を入力するように促されることができる(ステップ262)。上記のように、認証証明は、単純な英数字パスワード、またはモバイルハンドセット101において入力された生体データの何らかの形態とすることができる。ハンドセットに入力されると、認証証明は、好ましくは、ハンドセットプロセッサ107によって暗号化され、セルラー電話ネットワークを介して、そのデータを認証サーバ103に渡すことができるVSIMサーバ102に送信される。
【0029】
VSIMサーバ102および/または認証サーバ103は、受信したユーザアカウントおよび認証証明データを解読し、(アカウントセットアップ手順ステップ256中に、認証サーバデータベース106に記憶された)ユーザアカウントに関連付けられた記憶された認証証明にアクセスする。ユーザを認証し、許可されたユーザがログインしようと試みているのか検証するために、受信した認証証明は記憶された認証証明と比較される(ステップ263)。認証証明が一致した場合、ユーザは認証され、VSIMデータベース104内に記憶されたユーザアカウントファイルへのアクセスが許可される(ステップ260)。
【0030】
アクセスが許可されると、ユーザは、VSIMサーバ102を介してモバイルハンドセット内部メモリ105からVSIMデータベース104に個人データをアップロード/バックアップするか、または個人データをハンドセットメモリに復元することができる(ステップ261)。バックアップ手順中に、個人データは、VSIMサーバ102を介してモバイルハンドセット101の内部メモリ105からVSIMデータベース104に送信される。復元動作中に、個人データは、VSIMデータベース104からモバイルハンドセット101に送信され、その内部メモリ105に記憶される。VSIMデータベース104内に記憶された個人データを変更するなど、ユーザは他の動作を実行することもできる。データ変更手順は、バックアップ手順と同様とすることができる。ユーザに対してアクセスが許可される限り、個人データはモバイルハンドセット101からVSIMサーバ102を介してVSIMデータベース104に流れ、逆もまた同じである。ユーザは、所望のバックアップ手順、復元手順、変更手順を完了すると、VSIMサーバからログオフすることができる(ステップ269)。
【0031】
認証証明が一致しなかった場合、VSIMサーバ102を介したVSIMデータベース104へのアクセスは拒否されるだろう。図3に示されるように、フラグがセットされるか、成功しなかった認証試みの回数を記録するためにカウントが確立される(ステップ264)。成功しなかった認証試みの回数が予め設定された数を超えた場合、ユーザは、VSIMサーバ102によってログオフされることができる(ステップ269)。他の場合は、ユーザは、再び認証を試みるように促されることができる(ステップ266)。代替実施形態では、本方法は単に認証試みの回数を無制限に許すことができ、その場合、カウンタ開始ステップ264を実行する必要がない、またはステップ265のように行われた試みの回数が多すぎるかどうかを判断する必要がない。
【0032】
VSIMサーバ102は、ユーザが、図2に示されたようなアカウント作成プロセス、または図3に示されたようなアカウントアクセスプロセスの対象とされるべきかどうかを判断するようにソフトウェアを用いて構成されることができる。たとえば、図4は、アカウント初期設定手順、ならびにバックアップ/復元/変更手順の両方を組み込むVSIMシステムに実装される一実施形態方法を示す。上記のように、モバイルハンドセットの電源投入、あるいはユーザまたはサービスプロバイダによって予め設定された他の間隔に応じて、モバイルハンドセットは、セルラー電話ネットワークを介したVSIMサーバ102への通信リンクを確立する(ステップ250)。通信リンクが確立されると、ハンドセットはVSIMサーバ102にログインするプロセスを開始する(ステップ251)。ログインプロセスの一部として、ユーザは、ハンドセットキーボードを介してユーザアカウント情報を入力するように促されることができる(ステップ252)。この情報は、モバイルハンドセットに関連付けられた電話番号がユーザアカウント名として使用される場合、またはハンドセットがユーザアカウント情報を自動的に与えるように構成された場合などでは、自動的に与えられることができる。次いで、VSIMサーバ102は、ユーザアカウント名が新規であるか、またはデータベース中にすでに存在するかどうかを判断するために、受信したアカウント情報を使用する(ステップ253)。これを行うために、VSIMプロセッサは、VSIMデータベース104に記憶された既存のユーザアカウントファイル名の探索および取出し動作を単に実行することができる。ユーザアカウントがデータベース中に見つからなかった場合、ユーザは新規であると判断され、サーバは、図2を参照しながら上記でより詳細に説明した新規アカウント作成ステップ254、255および256を実行する。新規ユーザアカウントが確立され、認証証明が記憶されると、新規ユーザはVSIMサーバ102を介したVSIMデータベース104へのアクセスを与えられる(ステップ260)。
【0033】
ユーザアカウント名が新規ではないと判断された場合、図3を参照しながら上述したステップ262およびステップ263において、ユーザが認証される。ユーザが認証された場合、ユーザは、VSIMサーバ102を介したVSIMデータベース104へのアクセスを与えられる(ステップ260)。ユーザが認証されなかった場合、サーバは図3を参照しながら上述したステップ264、265、266、269の条件付き再試行プロセスを開始する。
【0034】
図5は、モバイルハンドセット101がVSIMサーバ102へのアクセスを要求するとき使用される機器およびコンポーネントのブロック図である。図示のように、ハンドセット101は、内部メモリ105と、キーパッド109と、(含まれる場合)生体センサ110と、ディスプレイ111と、アンテナ120に接続された送信機/受信機ユニット108とに結合されたプロセッサ107を含む。VSIMサーバ102は、有線または光ファイバデータリンク119を介してセルラー電話ネットワーク122に接続するためのネットワークインターフェース回路112、および/または有線または光ファイバデータリンク124を介してインターネット123に接続するためのインターネットインターフェース回路118を含む。本明細書で説明する実施形態は、セルラー電話ネットワーク122およびネットワークインターフェース回路112を介したモバイルハンドセット101とVSIMサーバ102との間の通信リンクを利用するが、モバイルハンドセット101は、インターネット124およびインターネットインターフェース回路118を介したコンピュータ123とのローカル接続を介してVSIMサーバ102に接続することもできる。たとえば、モバイルデバイスは、インターネット124に接続されたコンピュータ123にUSBケーブル(図示せず)によって結合されることができ、コンピュータおよびモバイルデバイスは、データのダウンロードおよびアップロードをセルラー電話ネットワークにアクセスすることなしにインターネットを介して実施することを可能にするためのソフトウェアを有して構成されることができる。VSIMサーバ102は、サーバとして機能し、本明細書で説明する様々な実施形態のサービスを与えるためのソフトウェアを有して構成されたプロセッサをも含む。VSIMサーバ102に接続されているのは、ディスクドライブのバンクの形態でなどのVSIMデータベース104であることができる。別個の認証サーバ103が採用される場合、このサーバも、本明細書で説明する様々な実施形態の認証サービスを与えるためのソフトウェアを有して構成されたプロセッサ115と、認証データベース106とを含むだろう。
【0035】
ユーザの個人データをバックアップするか、復元するか、または変更するかどうかにかかわらず、ユーザがVSIMサーバ102にアクセスすることを望むとき、モバイルハンドセット101は、セルラー電話ネットワーク122を介してVSIMサーバ102との通信リンクを確立する。このデータリンクは、モバイルハンドセット101中のトランシーバユニット108とローカルセルホンタワー121との間をワイヤレスに伝わり、次いで、ネットワークインターフェース回路112を通してVSIMサーバ102に接続する前に、電話回線および/または有線または光ファイバ回線119を介して伝わる。モバイルハンドセット101とVSIMサーバ102との間の通信リンクが確立された後、ステップ251を参照しながら上で説明したように、ユーザはVSIMサーバにログインする。VSIMサーバ102へのログインの要求は、ユーザがモバイルハンドセット101上の専用ボタン(図示せず)を押すことによって、またはディスプレイ111上に与えられたメニューオプションに応答するなどの英数字キーパッド109を介して行われることができる。VSIMサーバ102にログオンするプロセスでは、ユーザまたはハンドセットは、英数字キーパッド109を介して達成されることができる、アカウント名を与える(ステップ252)。アカウント名は、確立したワイヤレス通信リンクを介して送信および受信される。サーバプロセッサ113は、受信されたアカウント名が既存のアカウントであるか、または新規ユーザが新規アカウントの初期設定を試みているのかを判断するために、そのアカウント名を使用してVSIMデータベース104のデータベース検索を実行する(ステップ253)。
【0036】
プロセッサ113が、新規ユーザがVSIMサーバ102と交信したと判断した場合、プロセッサ113は、VSIMデータベース104中に新規ユーザアカウントファイルを作成するために、上記の新規アカウント作成手順を実行する。認証証明を入力するようにユーザに促すために、プロセッサ113は、ディスプレイ111上にユーザインターフェースを提示するように、セルラー電話ネットワークを介してモバイルハンドセットに命令を送信することができる。あるいは、プロセッサ113は、ディスプレイ111上に提示してユーザに認証証明を入力するように要求するための画像を生成することができる。ユーザは、ディスプレイ111に応答して英数字キーパッド109を介して、生体センサ110によって、または両方の組合せによって、認証証明を入力することができる。認証データベース106に記憶するために、認証証明はVSIMサーバ102に返信される(ステップ252)。初期設定手順が完了した後、新規ユーザは、図3を参照しながら上述したステップ260およびステップ261を実行することによって、モバイルハンドセット内部メモリ105に記憶された個人データをバックアップするための、VSIMサーバ102へのアクセスが許可される。
【0037】
プロセッサ113が、ユーザアカウント名がすでに存在していると判断した場合、プロセッサ113は、ディスプレイ111上にユーザインターフェースを提示するようにモバイルハンドセットに命令を送信することによって認証証明を入力するようにユーザに促すだろう。あるいは、プロセッサ113は、ディスプレイ111上に提示してユーザに認証証明を入力するように要求するための画像を生成することができる。ユーザは、ディスプレイ111に応答して英数字キーパッド109を介して、生体センサ110によって、または両方の組合せによって、認証証明を入力することができる。認証データベース106に記憶された認証証明との比較のために、認証証明はVSIMサーバ102に返信されるこができる(ステップ263)。認証証明は、認証サーバプロセッサ115によって検証されることができる。あるいは、VSIMサーバプロセッサ112が、ソフトウェアによって、認証機能を実行するようにも構成されている場合、ステップ263の認証検証は、そのプロセッサによって実行されることができる。ユーザによって入力された認証証明が認証データベースに以前に記憶された認証証明と一致した場合、ユーザはVSIMサーバ102を介したVSIMデータベース104へのアクセスを許可される(ステップ260)。VSIMデータベース104へのアクセスが許可されると、プロセッサ113はVSIMデータベース104内に記憶されたユーザアカウント名に関連付けられたファイルを引き出す。次いで、ユーザは、ハンドセットディスプレイ111上のユーザインターフェースを用いて、ユーザアカウント名に関連付けられたVSIMデータベース104内に記憶された個人データをバックアップ、復元、または変更する能力が提示される(ステップ261)。バックアップ/復元/変更手順(ステップ261)が完了した後、ユーザはVSIMサーバ102およびVSIMデータベース104をログオフする(ステップ269)。
【0038】
認証証明が証明されなかった(ステップ263)場合、ユーザは、VSIMサーバ102およびVSIMデータベース104へのアクセスを拒否される。成功しなかった認証試みの回数を記録するために認証サーバプロセッサ113(またはVSIMプロセッサ112)はプロセッサRAM118または114に記憶されたカウンタの開始をセットすることができる(ステップ264)。カウンタが開始された後、成功しなかった試みの回数が多すぎるかどうかを判断するために、プロセッサ113(112)はカウンタ値を予め設定されたしきい値数と比較することができる。成功しなかった試みの回数が多すぎた場合、プロセッサはステップ269のようにユーザをログオフすることができる。ユーザが行った成功しなかった試みの回数が多すぎなかった場合、ステップ262のように、ユーザは、再び認証証明を入力するように促されることができる。代替実施形態では、ユーザは、成功しなかった試みの回数を無制限に許されることができる。
【0039】
一実施形態は、ユーザに、モバイルハンドセット内部メモリ105に記憶された個人データに変更があるといつでも、個人データをバックアップすることを許す。したがって、ユーザがモバイルハンドセット101に記憶された個人データを追加、削除、または変更する場合、VSIMデータベース104に記憶された個人データファイルを更新するために、モバイルハンドセットプロセッサ107は、変更を入力するプロセス中に内部メモリ105にフラグをセットし、次いで該フラグに応答して、上記のバックアッププロセスを自動的に開始することができる。あるいは、ユーザは、週に一回、月に一回、年に一回、電源投入サイクル毎、再充電サイクル毎など、一定の間隔で、個人データバックアップ動作を実行するように促されることができる。これを達成するために、プロセッサは現在の日付を内部メモリ105に記憶された最後の更新イベントの日付と比較(たとえば、減算)して、経過時間が、内部メモリ105に同じく記憶された間隔値を超えるかどうかを判断することができる。
【0040】
一実施形態では、ユーザが自身のモバイルハンドセット機器を更新するか、または自身のモバイルハンドセットを遺失したきに行われる、古いモバイルハンドセットから新たなモバイルハンドセットにユーザの個人データのすべてを復元することをユーザに許す。そのような場合、ユーザはVSIMサーバ102および認証サーバ103にすでに知られているので、新規ユーザアカウントを作成する必要がない。個人データを新たなハンドヘルドにロードするために、ユーザは、図3を参照しながら上述したバックアップ手順を単に実行して、古いモバイルハンドセットの内部メモリ105に記憶された個人データをVSIMデータベース104にバックアップする。次に、ユーザは、新たなモバイルハンドセットを用いてVSIMサーバ102にログインし、復元手順を開始する。古いハンドセットの内部メモリに一度記憶された個人データは、VSIMデータベース104から新たなモバイルハンドセット101の内部メモリ105にダウンロードされる。
【0041】
別の実施形態は、自身の個人データおよび設定で、任意のモバイルハンドセットをカスタマイズすることをユーザに許す。たとえば、モバイルハンドセットをレンタルした海外旅行をしているユーザ、および使い捨てのモバイルハンドセットのユーザは、自身の個人データおよびカスタマイゼーション選択をすぐに利用することができる。VSIMサーバ102との通信リンクを確立し、VSIMサーバにログインをすることによって、ユーザは、自身のアカウントにアクセスし、レンタルした、または使い捨てのモバイルハンドセット101上で自身の認証証明を検証することができる。復元手順を実行することによって、ユーザは、VSIMデータベース104に記憶された自身の個人データを、レンタルした、または使い捨てのモバイルハンドセット101の内部メモリ105にダウンロードすることができる。ユーザがレンタルした、または使い捨てのモバイルハンドセットの使用を終えた後、情報を失うことなしに、データがハンドセット内部メモリ105から削除されることができる。したがって、VSIMサービスは、情報を再入力し、個人選好オプションを用いてハンドセットを再プログラムするために必要とされる時間または労力なしに、一時的なハンドセット上の自身のセルホン個人データを利用することをユーザに可能にする。
【0042】
同様の方法で、様々な実施形態は、複数のユーザにユーザ自身のVSIMアカウントを利用して、単一のモバイルハンドセットのタイムシェアリングを可能にする。たとえば、複数のユーザが単一のモバイルハンドセットを共有している場合、各ユーザはユーザ自身のVSIMサービスアカウントから自身の個人データをダウンロードすることによって、ユーザの使用中にモバイルハンドセットをカスタマイズすることができる。個人データはセルホンプロビジョニング情報を含むことができるので、電話使用料は各ユーザアカウントに課金されることができる。同様に、VSIMサービスアカウントをもつユーザは、任意のモバイルハンドセットを借り、VSIMサーバ102からプロビジョニング情報を含むユーザの個人データをダウンロードし、次いで、借りたハンドセットをユーザ自身のハンドセットであるかのように使用することができる。借りられたハンドセットは、現在のユーザに、そのユーザの電話帳および他の個人データへのアクセスを与え、借りられたモバイルハンドセットの使用のワイヤレス課金がユーザのアカウントに適切に請求される。借りられた電話が返却されると、持主の個人データはVSIMサーバ102からその電話に復元されることができ、その後は、持主は、彼/彼女のアカウントの電話上の設定の変更、または請求を見ることはないだろう。
【0043】
VSIM機能は、新たな電話の購入者がセルラー電話ストアを訪問する必要がなく、モバイルハンドセット機器を販売およびプロビジョニングする新たな方法を可能にする。プロビジョニング情報がVSIMサーバ102およびハンドセットの内部メモリ105に記憶されているので、ハンドセットは、単にVSIMサーバ102を用いてアカウントをセットアップし、次いで復元手順を実行して新たなプロビジョニング情報をハンドセット101上にロードすることによってプロビジョニングされることができる。このようにして、ユーザは、セルラー電話ストアまたは他のプロビジョニングセンタを訪問する必要なしに、誰かまたはストアから電話を購入し、ユーザの新たなハンドセットをプロビジョニングすることができる。
【0044】
図6および図7は、新たなモバイルハンドセット101のフレキシブルなプロビジョニングを提供するVSIMシステムの一実施形態を示す。この実施形態は、(インターネットなどを介して有線またはワイヤレスに)VSIMサーバ102と通信するオペレータプロビジョニングセンタ(Operator Provisioning Center)140を含む。セルラー電話サービスプロバイダまたはサードパーティによって作動されているオペレータプロビジョニングセンタ(Operator Provisioning Center:OPC)140は、サービスプロバイダのネットワーク上に新たなモバイルハンドセットをプロビジョニングするために、利用可能な電話番号および必要なプロビジョニングデータを含む情報を維持する。たとえば、CDMAベースのネットワークでは、この情報は、CDMA PRLリスト(CDMA PRL List)、NAM ID、現在のSID(Current SID)、SIDリスト(SID List)などを含むことができる。CDMAプロビジョニング情報への言及は、限定するためのものではなく、本発明または特許請求の範囲の範囲を狭くするものと解釈されるべきではない。GSM、UMTS、または等価ネットワークに関係する代わりのプロビジョニング情報は、OPC140中に含められることができる。
【0045】
本実施形態は、上記の図4(ステップ250〜253)を参照しながら上述したVSIMシステムの動作と同様に動作するが、OPCにアクセスすることによって(ステップ258)リモートで電話をプロビジョニングするためのステップを含む。図6に示されるように、VSIMプロセッサ113が、ユーザが新規ユーザであると判断した場合、ユーザは、新規アカウントを作成し(ステップ254)、認証証明を入力する(ステップ255)ように促され、認証証明が認証データベース106に記憶される(ステップ256)。認証証明が認証データベース106に記憶されると、VSIMプロセッサ113は新規プロビジョニング情報を引き出すためにOPC140にアクセスする(ステップ258)。新規ユーザはいくつかの利用可能な電話番号の中からの選択が与えられ、電話番号が選択されると、その番号が新規ユーザに割り当てられ、関連するプロビジョニング情報がVSIMデータベース104に記憶されたユーザアカウント個人データファイルに追加される。新規プロビジョニング情報がOPC140から引き出された後、復元手順を開始することなどによって、プロビジョニング情報がセルラー電話ネットワークを介してVSIMサーバ102からモバイルハンドセット101に送信される(ステップ259)。モバイルハンドセットはステップ259の後までプロビジョニング情報を有しないであろう故に、VSIMサーバ102と通信することをモバイルハンドセットに許す、最小または初期設定のみのプロビジョニング情報は、それが記憶された時にモバイルハンドセット101に記憶されなければならない。ステップ259において完全なプロビジョニング情報が受信されるまで、モバイルハンドセット101は、指定されたVSIMサーバ102とのみ通信することを可能にする情報を有して、製造中にまたは販売時に、プロビジョニングされる。あるいは、モバイルハンドセットは、いくつかのVSIMサービスプロバイダに登録することを可能にするために十分な情報を用いて製造中に、または販売時にプロビジョニングされ、それによって、ユーザに、ユーザが選択したストアから電話を購入し、ユーザが選択したVSIMサービスプロバイダからVSIMサービスを購入する柔軟性を与えることができる。
【0046】
VSIMプロセッサ113が、ユーザがVSIMデータベース104に記憶された既存のユーザアカウントをもつ既存のユーザであると判断した場合、ユーザは、ユーザの認証証明を入力する(ステップ262)ように促されるだろう。認証証明がVSIMサーバ102を介して受信されると、ユーザは、入力された認証証明が認証データベース106内に記憶された認証証明と一致するかどうかを検証されるだろう。証明された場合、ユーザは、ユーザの機器を新たなモバイルハンドセット101に更新したのかどうかを尋ねられることができる(ステップ267)。ユーザが自身のモバイルハンドセット101を更新した場合、新たなモバイルハンドセットは、新たなモバイルハンドセットによって必要とされる完全なプロビジョニング情報を引き出すために、OPC140にアクセスすることができる。したがって、OPC140がアクセスされ、プロビジョニング情報が新たなモバイルハンドセット101に送信さけるだろう(ステップ259)。モバイルハンドセット101が完全にプロビジョニングされると(またはプロビジョニング情報がダウンロードされると同時に)、ステップ260においてVSIMデータベース104は、そこに記憶されたユーザの個人データのすべてを新たなモバイルハンドセット101に復元するために、アクセスされることができる。個人データが復元された後、ユーザはVSIMサーバ102をログオフすることができる。
【0047】
代わりに、ユーザが自身のモバイルハンドセット101機器を新たな電話に更新しなかった場合、認証プロセスが完了し、ユーザが証明された(ステップ263)後、モバイルハンドセット101はVSIMサーバ102へのアクセスを許可されて(ステップ260)、個人データをバックアップ、復元、または変更する(ステップ261)。
【0048】
図7を参照して、図5を参照しながら上述した同じシステム要素が、オペレータプロビジョニングセンタ(Operator Provisioning Center)140(OPC)におけるサーバおよびデータベースを加えて、いかにモバイルハンドセットのフレキシブルなプロビジョニングに関与するかについて説明する。OPC140は、サービスプロバイダのセルラー電話ネットワーク122の一部であるか、そこにリンクされることができる。このセンタは、インターネットWWWなど、VSIMサーバ102によってアクセス可能なネットワークに結合されたサーバを有するだろう。サーバは、利用可能な電話番号および関連するプロビジョニング情報の記録をそのメモリ内に、または接続されたデータベース中に含むだろう。
【0049】
VSIM機能はまた、特定のセルラーサービスプロバイダに縛られない、モバイルハンドセット機器を販売し、プロビジョニングする新たな方法を可能にする。図8および図9は、ユーザが、ワイヤレスサービスプロバイダと取り引きすることなしに新たなモバイルハンドセットを購入し、プロビジョニングすることを可能にする一実施形態を示す。従来、プロビジョニング情報は、電話にプログラムされるか、またはSIMカードに与えられなければならなかったので、モバイルハンドセットはサービスプロバイダから購入されなければならなかった。ローミングなしにサービスプロバイダのワイヤレスネットワーク上でのみ動作することができるように、サービスプロバイダは購入されたモバイルハンドセットをプロビジョニングした。これは、ユーザをその1つのサービスプロバイダに固定した。また、ユーザはサービスプロバイダのプロビジョニングセンタを訪問するために時間を割き、ユーザの電話をプログラムしてもらうのを待つ必要があった。
【0050】
図8および図9に示される実施形態では、ジェネリック(すなわち、特定のサービスプロバイダに属しない)モバイルハンドセットは、特定のサービスプロバイダに固定されることなしに任意のロケーションにおいて、または特定のサービスプロバイダに属さないロケーションでさえ購入されることができる。ジェネリックモバイルハンドセット101は、VSIMサーバ102とセルラー電話通信リンクを確立することを可能にする十分な情報を内部メモリ内に記憶している。VSIMサーバ102は、いずれか1つのサービスプロバイダに属さない独立したエンティティによって作動されることができる。先行する実施形態と同様に、完全なプロビジョニング情報が受信されるまで、モバイルハンドセット101は、指定されたVSIMサーバ102とのみ通信することを可能にする十分な情報を有して、製造中にまたは販売時に、プロビジョニングされることができる。あるいは、モバイルハンドセットは、いくつかのVSIMサービスプロバイダのいずれかに登録することを可能にするのに十分な情報を有して、製造中にまたは販売時に、プロビジョニングされ、それによって、ユーザが選択したストアから電話を購入し、ユーザが選択したVSIMサービスプロバイダからVSIMサービスを購入し、次いで、VSIMサービスプロバイダによって提供されるオプションからユーザが選択したセルラーサービスプロバイダを選択する柔軟性をユーザに与えることができる。VSIMサービスプロバイダは、別個の事業、またはエリア中のすべてのセルラーサービスプロバイダによって所有される共同型など、いずれか1つのセルラーサービスプロバイダとは別個の独立した事業とすることができる。
【0051】
この実施形態は、図6および図7を参照しながら上述したVSIMシステムの動作と同様の方法で動作するが、リモートで電話をプロビジョニングするためにサービスプロバイダを選択する(ステップ257)ためのさらなるステップを含む。この選択を可能にするために、VSIMサービスプロバイダ(VSIMサーバ102のオペレータ)は、再販関係またはVSIMサービス加入者に再販するためのいくつかの電話番号および関連するプロビジョニング情報の購入など、いくつかのセルラーサービスプロバイダとの関係を確立することができる。この組み合わせは、ユーザに、直接特定のセルラーサービスプロバイダとではなく、VSIMサービスプロバイダとサービス契約を確立することを許す。
【0052】
図9を参照すると、VSIMサーバ102は、利用可能なセルホン電話番号、および関係を有するセルラーサービスプロバイダから利用可能なそれらの関連するプロビジョニング情報のデータベースをさらに含むか、またはそれに接続される。電話番号はまた、提供しているセルラーサービスプロバイダによって提供される、様々なサービスおよび料金プランとともに提供されることができる。VSIMサーバ102および/または利用可能な電話番号のデータベースは、ユーザ登録情報をOPCに与え、追加の電話および関連するプロビジョニング情報を電話番号データベースに与えることができるために、ネットワークまたはインターネットなどによって、セルラーサービスプロバイダのOPC140、141にリンクされる。他の場合は、システムのアーキテクチャは、図5および図7を参照しながら前述した他の実施形態の場合と同じである。
【0053】
図8を参照すると、VSIMプロセッサ113が、ユーザは新規である(すなわち、VSIMサービスプロバイダとのアカウントを有しない)と判断した場合、ユーザは、新規アカウントを作成し(ステップ254)、認証証明を入力する(ステップ255)ように促され、認証証明が認証データベース106に記憶される(ステップ256)。認証証明が認証データベース106に記憶されると、VSIMプロセッサ113は、ユーザがサービス契約を実行する相手としてどのサービスプロバイダを選ぶかを選択するようにユーザに促す(ステップ257)。VSIMプロセッサ113は、ハンドヘルドのディスプレイ111上に表示され、利用可能なサービスプロバイダ、および随意に、そこから選択するサービスプランおよび電話番号をユーザに通知する、データまたは画像を送信することができる。この情報は、異なるOPC140、141によって与えられた情報に基づいて電話番号データベース126からアクセスされる。ディスプレイ111上に提示されたメニューオプションに応答して新たなハンドヘルドデバイスで選択することなどによって、ユーザが特定のサービスプロバイダとのサービス契約を実行することを決めたとき、選択された利用可能な電話番号、およびサービスプロバイダのその関連するプロビジョニング情報を含んでいるファイルが、VSIMプロセッサ113によって、電話番号データベース126から引き出される(258)。あるいは、VSIMサーバ102は、選択されたサービスプロバイダのOPC140または141にアクセスし、プロビジョニング情報のダウンロードを要求することができる。次いで、VSIMサーバ102は、上記の復元手順を開始することなどによって、プロビジョニング情報をモバイルハンドセットに送信する(ステップ259)。
【0054】
VSIMプロセッサ113は、ユーザが、VSIMデータベース104に記憶された既存のユーザアカウントをもつ既存のユーザであると判断した場合、ユーザは、ユーザの認証証明を入力する(ステップ262)ように促されるだろう。認証証明がVSIMサーバ102を介して受信されると、ユーザは、入力された認証証明が認証データベース106内に記憶された認証証明と一致するかどうかを検証されるだろう。証明されると、ユーザは、ユーザのモバイルハンドセット101機器を更新したのかどうか、および/またはユーザが自身の現在のサービスプロバイダを変更することを望むかどうか(ステップ268)を尋ねられることができる。いずれかまたは両方の質問に対する答えがはいの場合、VSIMプロセッサ113は、ユーザがサービス契約を実行する相手としてどのサービスプロバイダを選ぶかを選択するようにユーザに促す(ステップ257)。
【0055】
上記のように、VSIMプロセッサ113は、ハンドヘルドのディスプレイ111上に表示され、利用可能なサービスプロバイダ、および随意に、そこから選択するサービスプランおよび電話番号をユーザに通知する、データまたは画像を送信することができる。この情報は、異なるOPC140、141によって与えられた情報に基づいて電話番号データベース126からアクセスされる。ディスプレイ111上に提示されたメニューオプションに応答して新たなハンドヘルドデバイスで選択を行うなど、ユーザが特定のサービスプロバイダとのサービス契約を実行することに決めたとき、選択された利用可能な電話番号、およびサービスプロバイダのその関連するプロビジョニング情報を含んでいるファイルが、VSIMプロセッサ113によって、電話番号データベース126から引き出される(258)。あるいは、VSIMサーバ102は、選択されたサービスプロバイダのOPC140または141にアクセスし、プロビジョニング情報のダウンロードを要求することができる。次いで、VSIMサーバ102は、上記の復元手順を開始することなどによって、プロビジョニング情報をモバイルハンドセットに送信する(ステップ259)。
【0056】
ユーザが自身のモバイルハンドセット101機器を更新したが、同じサービスプロバイダを使用することを決めた場合、ユーザは、以前に使用したのと同じサービスプロバイダを単に選択する。VSIMサーバ102は、完全なプロビジョニング情報を引き出すために、OPC140、141にアクセスすることができる。したがって、OPC140がアクセスされ、プロビジョニング情報が新たなモバイルハンドセット101に送信されるだろう(ステップ259)。モバイルハンドセット101が完全にプロビジョニングされると、そこに記憶されたユーザの個人データのすべてを新たなモバイルハンドセット101に復元するために、VSIMデータベース104がステップ260においてアクセスされることができる。個人データが復元された後、ユーザはVSIMサーバ102をログオフすることができる。
【0057】
ユーザが同じサービスプロバイダを使用することに決めた、および/またはモバイルハンドセット101機器を新たな電話に更新しなかった場合、認証プロセスが完了し、ユーザが証明された(ステップ263)後、モバイルハンドセット101はVSIMサーバ102へのアクセスが許可されて(ステップ260)、個人データをバックアップ、復元、または変更する(ステップ261)。
【0058】
様々な実施形態を通して、モバイルハンドセット101を遺失したユーザは、それ以上不正な使用を防ぐために、単にVSIMサーバにログインして、自身のアカウントを非活動化することができる。ログイン手順は、適切なアカウント名および認証証明が与えられる限り、任意のモバイルハンドセットから行わることができる。あるいは、ユーザは、適切なアカウント名および認証証明を与えることによって、セキュアなインターネットリンクを介したインターネットへのアクセスを用いて、コンピュータを介してVSIMサーバにログインすることができる。
【0059】
VSIMサーバ102からダウンロードできるプロビジョニングおよび個人データの機密性により、ユーザを認証するための追加のプロビジョニングが望ましい。パスワードはあるレベルの保護を与えるが、パスワードは盗むまたは推測することがしばしば容易である。生体認証は、様々な実施形態において使用するのに有利であることができる、認証のよりロバストな形態を与える。生体認証の特定の形態は、指紋イメージングである。コンパクトなセンサの開発で、現在この機能をセルラー電話に取り付けることができる。図10は、指紋スキャナ110を有するモバイルハンドセット101を示す。ユーザは、単にスキャナ110上で指をスライドさせることによって、認証情報を入力することができる。図5を参照すると、上述のセルラー電話ネットワークを介して認証サーバ103に指紋データが送信されることができるように、生体スキャナ110はハンドセットプロセッサ107に結合される。
【0060】
図2、図3、図4、図6、および図8のイベントを実装するために使用されるハードウェアは、上記のイベントに対応する方法ステップを実行するためのものである命令のセットを実行するように構成された処理要素およびメモリ要素とすることができる。あるいは、いくつかのイベントは、所与の機能に固有の回路によって実行されることができる。
【0061】
当業者は、本明細書に開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組合せとして実装されることができることを諒解するだろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、上記では概してそれらの機能に関して説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じると解釈すべきではない。
【0062】
本明細書で開示された実施形態に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタロジック、個別ハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されることができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としても実装されることができる。
【0063】
本明細書に開示された実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に在ることができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化されることができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に在ることができる。ASICは、ユーザ端末内に在ることができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に個別コンポーネントとして在ることもできる。
【0064】
本発明を、ある例示的な実施形態を参照して開示されたが、添付の特許請求の範囲において定義される、本発明の領域および範囲を逸脱することなく、多数の変更形態、改変形態、および説明された実施形態への変更が可能である。したがって、本発明は説明された実施形態に限定されないが、以下の特許請求の範囲の言葉およびその均等物によって定義される全範囲を有するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルハンドセットをプロビジョニングするための方法であって、
前記モバイルハンドセットのプロビジョニング情報を中央データベースに記憶することと、
前記モバイルハンドセットのユーザからセルラー電話ネットワークを介してアカウント名と認証証明とを受信することと、
セルラー電話ネットワークを使用して前記モバイルハンドセットプロビジョニング情報を前記モバイルハンドセットにダウンロードすることと、
を備える方法。
【請求項2】
前記ハンドセットプロビジョニング情報を前記モバイルハンドセットにダウンロードするより前に、前記受信されたアカウント名と認証証明とに基づいて前記ユーザを認証することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記認証証明は、英数字パスワードを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記認証証明は、生体情報を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記認証証明は、英数字パスワードをも備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記認証証明は、指紋スキャナによって生成された指紋情報を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記認証証明は、前記ユーザの網膜をスキャンすることが可能なカメラによって生成された網膜スキャンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記認証証明は、顔認識を実行することが可能なカメラによって生成された前記ユーザの顔の特徴の画像を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記認証証明は、デジタルペンおよびパッドによって生成された筆跡サンプルを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記認証証明は、3次元スキャニングセンサによって生成された前記ユーザの耳道の形状および深さの3次元スキャンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記認証証明は、声紋比較に適した発話フレーズを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ハンドセットプロビジョニング情報は、前記モバイルハンドセットが電源投入されるたびに前記モバイルハンドセットに自動的にダウンロードされる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記モバイルハンドセットの前記ユーザの個人データを前記中央データベースに記憶することと、
前記セルラー電話ネットワークを使用して前記ユーザの個人データを前記モバイルハンドセットにダウンロードすることと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記中央データベースは、サーバに結合されたVSIMデータベースであり、前記サーバは、前記セルラー電話ネットワークを介してデータを受信および送信するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザを認証することは、認証サーバによって達成される、請求項2に記載の方法。
【請求項16】
プロビジョニング情報を含んでいる少なくとも1つのオペレータプロビジョニングセンタにアクセスすることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記中央データベースは、複数のセルラー電話サービスプロバイダのプロビジョニング情報を含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
複数のサービスプロバイダの選択肢から1つのサービスプロバイダを選択するように前記ユーザに要求することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記モバイルハンドセットプロビジョニング情報をダウンロードすることは、プロビジョニング情報を前記選択されたサービスプロバイダから前記モバイルハンドセットにダウンロードする、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
ユーザのモバイルハンドセットにおいて使用するための個人データを復元するための方法であって、
認証証明を前記モバイルハンドセットに入力するように前記ユーザに要求することと、
セルラー電話ネットワークを介して認証サーバにおいて前記入力された認証証明を受信することと、
前記入力された認証証明が認証データベースに以前に記憶された認証証明と一致した場合、前記ユーザを認証することと、
前記ユーザが認証された場合、VSIMデータベースに以前に記憶された個人データへのアクセスを許可することと、
前記モバイルハンドセットの内部メモリに記憶するために個人データを前記ユーザのモバイルハンドセットに送信することと、
を備える方法。
【請求項21】
モバイルハンドセットプロビジョニング情報をモバイルハンドセットによってアクセス可能なサーバに記憶することと、
前記セルラー電話ネットワークを使用して前記ハンドセットプロビジョニング情報を前記モバイルハンドセットにダウンロードすることと、
をさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ユーザは、プロビジョニング情報と個人データとをダウンロードするより前に認証される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
認証証明を入力するように前記ユーザに要求することは、生体データを生成する行為を実行するように前記ユーザに要求することを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
認証証明を入力するように前記ユーザに要求することは、英数字パスワードを入力するように前記ユーザに要求することを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
さらに、認証証明を入力するように前記ユーザに要求することは、英数字パスワードを入力するように前記ユーザに要求することをさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記行為は、前記ユーザに指紋センサ上で指を走査させることを必要とする、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
さらに、前記行為は、前記ユーザに音声認識サンプルを記録することを必要とする、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
さらに、前記行為は、前記ユーザに網膜スキャンを与えることを必要とする、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
さらに、前記行為は、前記ユーザに顔の画像を与えることを必要とする、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
さらに、前記行為は、前記ユーザに筆跡サンプルを与えることを必要とする、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
さらに、前記行為は、前記ユーザの耳道のスキャンである、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記ユーザの個人データは、前記モバイルハンドセットが電源投入されるたびに自動的に送信される、請求項20に記載の方法。
【請求項33】
前記ユーザの個人データは、予め設定された間隔で自動的に送信される、請求項20に記載の方法。
【請求項34】
ユーザのモバイルハンドセットにおいて使用するための個人データを保管するための方法であって、
認証証明を前記モバイルハンドセットに入力するように前記ユーザに要求することと、
セルラー電話ネットワークを介して認証サーバにおいて前記入力された認証証明を受信することと、
前記入力された認証証明が認証データベースに以前に記憶された認証証明と一致した場合、前記ユーザを認証することと、
前記ユーザが認証された場合、VSIMデータベースに記憶された個人データを変更するためのアクセスを前記ユーザに許可することと、
前記ユーザのモバイルハンドセットから前記セルラー電話ネットワークを介して個人データを受信することと、
前記受信した個人データをVSIMデータベースに記憶することと、
を備える方法。
【請求項35】
前記ユーザを認証することは、認証サーバによって実行される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
認証証明を入力するように前記ユーザに要求することは、生体データを生成する行為を実行するように前記ユーザに要求することを備える、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
認証証明を入力するように前記ユーザに要求することは、英数字パスワードを入力するように前記ユーザに要求することを備える、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
認証証明を入力するように前記ユーザに要求することは、英数字パスワードを入力するように前記ユーザに要求することをさらに備える、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記行為は、前記ユーザに指紋センサ上で指を走査させることを必要とする、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
さらに、前記行為は、ユーザに音声認識サンプルを記録することを必要とする、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
さらに、前記行為は、ユーザに網膜スキャンを与えることを必要とする、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
さらに、前記行為は、前記ユーザに顔の画像を与えることを必要とする、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
さらに、前記行為は、前記ユーザに筆跡サンプルを与えることを必要とする、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
さらに、前記行為は、前記ユーザに前記ユーザの耳道のスキャンを与えることを必要とする、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
前記ユーザの個人データは、前記ユーザが前記モバイルハンドセットの前記内部メモリに記憶された前記個人データを変更するたびに、前記VSIMデータベースに自動的に記憶される、請求項34に記載の方法。
【請求項46】
前記ユーザの個人データは、前記モバイルハンドセットが電源投入されるたびに自動的に保管される、請求項34に記載の方法。
【請求項47】
前記ユーザの個人データは、予め設定された間隔で自動的に保管される、請求項34に記載の方法。
【請求項48】
ユーザのモバイルハンドセットにおいて使用するための個人データを転送し保管するためのシステムであって、
認証証明を前記モバイルハンドセットに入力するように前記ユーザに要求するための手段と、
前記入力された認証証明をセルラー電話ネットワークを介して受信するための手段と、
前記入力された認証証明が認証データベースに以前に記憶された認証証明と一致した場合、前記ユーザを認証するための手段と、
前記ユーザが認証された場合、VSIMデータベースに以前に記憶された個人データへのアクセスを許可するための手段と、
前記ユーザのモバイルハンドセットから前記セルラー電話ネットワークを介して個人データを受信するための手段と、
前記受信した個人データを前記VSIMデータベースに記憶するための手段と、
前記VSIMデータベースに記憶された個人データを前記セルラー電話ネットワークを介して前記ユーザのモバイルハンドセットの内部メモリに転送するための手段と、
を備えるシステム。
【請求項49】
前記モバイルハンドセットのプロビジョニング情報を記憶するための手段をさらに備える、請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
プロビジョニングデータを記憶するための前記手段は、個人データを転送するための前記手段と通信しているプロビジョニングデータベースである、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
前記ユーザを認証するための前記手段は、前記モバイルハンドセットの外部の認証サーバである、請求項48に記載のシステム。
【請求項52】
生体データを記録するための手段をさらに備える、請求項48に記載のシステム。
【請求項53】
生体データを記録するための前記手段は、前記モバイルハンドセットの外部の認証サーバである、請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
個人データをユーザのモバイルハンドセットに復元するためのコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、サーバに、
認証証明を前記モバイルハンドセットに入力するように前記ユーザに要求するステップと、
前記入力された認証証明をセルラー電話ネットワークを介して受信し、前記入力された認証証明を認証サーバにおいて与えるステップと、
前記ユーザが前記認証サーバによって認証された場合、VSIMデータベースに以前に記憶された個人データへのアクセスを許可するステップと、
前記モバイルハンドセットの内部メモリに記憶するために、個人データを、前記セルラー電話ネットワークを介して前記ユーザのモバイルハンドセットに送信するステップと、
を実行させるように構成される、コンピュータ可読媒体。
【請求項55】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、
モバイルハンドセットプロビジョニング情報を記憶させ、
前記セルラー電話ネットワークを使用して前記ハンドセットプロビジョニング情報を前記モバイルハンドセットにダウンロードさせる、
命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項56】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、生体データを生成する行為を実行するように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項57】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、英数字パスワードを入力するように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項58】
前記コンピュータ実行可能命令は、さらに、前記サーバに、英数字パスワードを入力するように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項59】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、指紋センサ上で指を走査させるように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項60】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、音声認識サンプルを記録するように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項61】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、網膜スキャンを与えるように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項62】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、顔認識画像を与えるように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項63】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、筆跡サンプルを与えるように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項64】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、前記ユーザの耳道のスキャンを与えるように前記ユーザに要求させる命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項65】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記サーバに、
前記セルラー電話ネットワークを介して前記ユーザのモバイルハンドセットから個人データを受信するステップと、
前記受信した個人データをVSIMデータベースに記憶するステップと、
を実行させるように前記ユーザに要求する命令をさらに備える、請求項54に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項66】
ユーザのモバイルハンドセットにおいて使用するための個人データを転送し保管するためのシステムであって、
内部メモリを有するモバイルハンドセットであって、プロビジョニングおよびユーザ個人データ用の前記内部メモリにアクセスするように構成された、モバイルハンドセットと、
VSIMプロセッサを有するVSIMサーバであって、セルラー電話ネットワークを介して前記モバイルハンドセットによってアクセス可能であるように構成された、VSIMサーバと、
前記VSIMサーバと通信しているVSIMデータベースであって、前記モバイルハンドセットで使用するためのプロビジョニングおよび個人データを記憶するように構成された、VSIMデータベースと、
前記VSIMサーバと通信している認証プロセッサを有する認証サーバと、
前記認証サーバと通信している認証データベースと、
を備え、
前記VSIMサーバは、
前記セルラー電話ネットワークを介して前記モバイルハンドセットによって送信された認証情報をユーザから受信し、
前記ユーザが前記認証プロセッサによって認証された場合、前記VSIMデータベース中の個人データへのアクセスを前記ユーザに許可するように構成される、
システム。
【請求項67】
前記VSIMサーバは、モバイルハンドセットプロビジョニング情報をモバイルハンドセットによってアクセス可能な少なくとも1つのオペレータプロビジョニングサーバに記憶し、前記セルラー電話ネットワークを使用して前記プロビジョニングデータを前記モバイルハンドセットにダウンロードするようにさらに構成される、請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
前記VSIMサーバは、前記セルラー電話ネットワークを使用して前記プロビジョニングデータを前記モバイルハンドセットにダウンロードするようにさらに構成される、請求項66に記載のシステム。
【請求項69】
前記VSIMサーバは、前記モバイルハンドセットから前記セルラー電話ネットワークを介して、前記モバイルハンドセットの前記内部メモリに記憶されたユーザ個人データを受信するようにさらに構成され、
モバイルハンドセットは、前記内部メモリに記憶されたユーザ個人データを前記セルラー電話ネットワークを介して前記VSIMサーバに送信するように構成される、
請求項66に記載のシステム。
【請求項70】
前記VSIMサーバは、前記モバイルハンドセットの前記内部メモリに記憶するためのユーザ個人データを前記セルラー電話ネットワークを介して前記モバイルハンドセットに送信するようにさらに構成され、
モバイルハンドセットは、前記VSIMサーバから前記セルラー電話ネットワーク介してユーザ個人データを受信し、前記受信したユーザ個人データを前記内部メモリ中に記憶するように構成される、
請求項66に記載のシステム。
【請求項71】
前記モバイルハンドセットは、生体センサをさらに備え、前記認証サーバは、生体情報に基づいてユーザを認証するように構成される、請求項66に記載のシステム。
【請求項72】
前記モバイルハンドセットは、キーパッドをさらに備え、前記認証サーバは、英数字パスワードに基づいてユーザを認証するように構成される、請求項66に記載のシステム。
【請求項73】
前記モバイルハンドセットは、キーパッドをさらに備え、前記認証サーバは、前記生体情報と英数字パスワードとに基づいてユーザを認証するようにさらに構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項74】
さらに、前記生体センサは、指紋センサであり、前記認証サーバは、前記指紋センサによって与えられた指紋情報に基づいてユーザを認証するように構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項75】
さらに、前記生体センサは、音声認識レコーダであり、前記認証サーバは、前記音声認識レコーダによって与えられた記録された音声情報に基づいてユーザを認証するように構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項76】
さらに、前記生体センサは、網膜スキャンセンサであり、前記認証サーバは、前記網膜スキャンセンサによって与えられた網膜スキャン情報に基づいてユーザを認証するように構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項77】
さらに、前記生体センサは、カメラであり、前記認証サーバは、前記カメラによって与えられた画像中の顔の特徴の認識に基づいてユーザを認証するように構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項78】
さらに、前記生体センサは、デジタルペンおよびパッドであり、前記認証サーバは、前記デジタルペンおよびパッドによって与えられた筆跡サンプルに基づいてユーザを認証するように構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項79】
さらに、前記生体センサは、3次元スキャナセンサであり、前記認証サーバは、前記3次元スキャナセンサによって与えられた前記ユーザの耳道の深さおよび形状に基づいてユーザを認証するように構成される、請求項71に記載のシステム。
【請求項80】
前記少なくとも1つのオペレータプロビジョニングセンタサーバは、複数のサービスプロバイダのプロビジョニング情報を含んでいる、請求項66に記載のシステム。
【請求項81】
前記VSIMサーバは、複数のサービスプロバイダのプロビジョニング情報を含んでいる、請求項80に記載のシステム。
【請求項82】
前記VSIMサーバと通信している複数のオペレータプロビジョニングセンタをさらに備える、請求項80に記載のシステム。
【請求項83】
前記複数のオペレータプロビジョニングセンタの各々は、異なるサービスプロバイダのプロビジョニング情報を含んでいる、請求項82に記載のシステム。
【請求項84】
セルラー電話ネットワークとともに使用するためのセルラー電話であって、
メモリユニットと、
外部サーバから前記セルラー電話ネットワークを介してプロビジョニング情報を受信し、
前記外部サーバから前記セルラー電話ネットワークを介して個人データを受信し、
受信したプロビジョニングデータと個人データとを前記メモリユニットに記憶し、
前記セルラー電話ネットワークから電話をかけるおよび電話を受けるために、前記メモリユニットに記憶された前記プロビジョニングデータを使用する、
ように構成されたプロセッサと、
を備えるセルラー電話。
【請求項85】
前記プロセッサに結合された生体センサをさらに備え、
前記プロセッサは、
前記生体センサから生体データを受信し、
前記受信した生体データを前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに転送するようにさらに構成される、
請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項86】
前記プロセッサは、
前記外部サーバから前記セルラー電話ネットワークを介してユーザ認証データの要求を受信し、
ユーザ認証データの前記要求の受信に応答して、前記生体センサを使用して前記生体データを生成するようにユーザに促す、
ようにさらに構成される、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項87】
前記プロセッサは、前記メモリユニットに記憶された個人データを前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するようにさらに構成される、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項88】
前記プロセッサは、前記メモリユニットに記憶された個人データを、前記個人データがユーザによって変更されたときに、前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するようにさらに構成される、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項89】
前記プロセッサは、所定の間隔で、前記メモリユニットに記憶された個人データを、前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するようにさらに構成された、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項90】
前記プロセッサは、ユーザによってそうするように促されたとき、前記メモリユニットに記憶された個人データを、前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するようにさらに構成される、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項91】
前記受信した個人データは、電話帳を備え、前記プロセッサは、前記メモリユニットに記憶された前記個人データを使用して電話帳機能を与えるようにさらに構成される、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項92】
前記受信した個人データは、呼出音を備え、前記プロセッサは、前記メモリユニットに記憶された前記個人データ中の前記呼出音を使用するようにさらに構成される、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項93】
前記受信した個人データは、壁紙を備え、前記プロセッサは、前記メモリユニットに記憶された前記個人データ中の前記壁紙を使用するようにさらに構成される、請求項84に記載のセルラー電話。
【請求項94】
セルラー電話をプロビジョニングするための方法であって、
認証証明をセルラー電話ネットワークを介して外部サーバに送信することと、
前記セルラー電話ネットワークを介してプロビジョニング情報を受信することと、
前記受信したプロビジョニング情報を内部メモリユニットに記憶することと、
前記セルラー電話ネットワークから電話をかけるおよび電話を受けるために、前記メモリユニットに記憶された前記プロビジョニングデータを使用することと、
を備える方法。
【請求項95】
生体センサから生体データを受信することと、
前記受信した生体データを前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信することと、
をさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記外部サーバから前記セルラー電話ネットワークを介してユーザ認証データの要求を受信することと、
ユーザ認証データの前記要求の受信に応答して、生体センサを使用して前記生体データを生成するようにユーザに促すことと、
をさらに備える、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記メモリユニットに記憶された個人データを前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信することをさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記個人データがユーザによって変更されたとき、前記メモリユニットに記憶された個人データを、前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信することをさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項99】
所定の間隔で、前記メモリユニットに記憶された個人データを、前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信することをさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項100】
ユーザによってそうするように促されたとき、前記メモリユニットに記憶された個人データを、前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信することをさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項101】
前記メモリユニットに記憶された前記個人データを使用して電話帳機能を与えることをさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項102】
前記メモリユニットに記憶された前記個人データ中の呼出音を使用することをさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項103】
前記メモリユニットに記憶された前記個人データ中の壁紙を使用することをさらに備える、請求項94に記載の方法。
【請求項104】
セルラー電話プロセッサで実行可能なソフトウェア命令を記憶したコンピュータ可読メモリであって、前記ソフトウェア命令は、前記プロセッサに、
認証証明をセルラー電話ネットワークを介して外部サーバに送信するステップと、
前記セルラー電話ネットワークを介してプロビジョニング情報を受信するステップと、
前記受信したプロビジョニング情報を内部メモリユニットに記憶するステップと、
前記セルラー電話ネットワークから電話をかけるおよび電話を受けるために、前記メモリユニットに記憶された前記プロビジョニングデータを使用するステップと、
を実行させるように構成される、コンピュータ可読メモリ。
【請求項105】
前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、
生体センサから生体データを受信するステップと、
前記受信した生体データを前記セルラーデータネットワークを介して外部サーバに転送するステップと、
をさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項106】
前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、
前記セルラー電話ネットワークを介してユーザ認証データの要求を受信するステップと、
ユーザ認証データの前記要求の受信に応答して、前記生体センサを使用して前記生体データを生成するようにユーザに促すステップと、
をさらに実行させるように構成される、請求項105に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項107】
前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、メモリに記憶された個人データを前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するステップをさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項108】
前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、メモリに記憶された個人データを、前記個人データがユーザによって変更されたときに、前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するステップをさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項109】
前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、所定の間隔で、メモリに記憶された個人データを前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するステップをさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項110】
前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、ユーザによってそうするように促されたとき、メモリに記憶された個人データを前記セルラーデータネットワークを介して前記外部サーバに送信するステップをさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項111】
前記受信した個人データは、電話帳を備え、前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、メモリに記憶された前記個人データを使用して電話帳機能を与えるステップをさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項112】
前記受信した個人データは、呼出音を備え、前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、メモリに記憶された前記個人データ中の前記呼出音を使用するステップをさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項113】
前記受信した個人データは、壁紙を備え、前記記憶されたソフトウェア命令は、前記プロセッサに、メモリに記憶された前記個人データ中の前記壁紙を使用するステップをさらに実行させるように構成される、請求項104に記載のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−61956(P2013−61956A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−240607(P2012−240607)
【出願日】平成24年10月31日(2012.10.31)
【分割の表示】特願2010−540898(P2010−540898)の分割
【原出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】