説明

モリンガ・エステル、化粧品および薬剤、ならびにそれらを製造する方法

モリンガ・オイルのランダム化によりモリンガ・エステルを生成し、それは増強された安定性、改善された貯蔵寿命、および増強された滑りおよびカバー特性を提供するので、化粧品および薬剤において有用である。典型的なランダム化のプロセスは、ある量のアルカリ触媒を用いたモリンガ・オイルのランダム化、ある量の一部水素化したモリンガ・オイルを用いたモリンガ・オイルのランダム化、ある量の全部水素化したモリンガ・オイルを用いたモリンガ・オイルのランダム化、およびある量の一部水素化したモリンガ・オイルおよび全部水素化したモリンガ・オイルを用いたモリンガ・オイルのランダム化を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品および薬剤、ならびに化粧品および薬剤の物理的特性を増強する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
口紅、ローション、着色ファンデーション、マスカラ、コンディショナおよびこれに類似するリーブイン毛髪用剤、日焼け止め剤、薬用軟膏、頭皮用トリートメント、にきび用トリートメント、キューティクルおよびネイルケア剤、唇保護剤、およびヘアケア剤のような化粧品および薬剤は、典型的な滑り(slip)およびカバー(coverage)特性を示す。典型的な滑りの提供が、簡単で効果的な塗布、ならびに典型的な広がり(spread)特性とカバーを保証するために重要である。上記および他の類似する化粧品および薬剤の安定性および長い貯蔵寿命もまた同様に重要な側面であることは、当業者間においてよく理解されている。当業者が、化粧品用の有益な添加剤のため、さらには化粧品の物理的特性を増強するために、これまで多くの時間と労力を捧げ、また現在も捧げ続けているにもかかわらず、多くの現存する添加剤およびそれらを用いた化粧品は、高価で、かつ製造が難しく、および/または効果が無いか、十分に効果があるとはいえない。当該技術分野において、これらの、または他の欠点が存在することから、新規かつ有用な改善が望まれることは明白である。
【発明の開示】
【0003】
実施例において、上記およびその他の課題の少なくとも一部は解決され、上記およびその他の目的は実現されるが、それには化粧品およびその製造に関する方法、ならびに関連する化粧品およびその製造に関する方法のための改善された組成物および添加物が含まれる。一実施例において、本発明は、ランダム化したモリンガ・オイル(randomized moringa oil)、すなわち、モリンガ・エステル(moringa ester)に関する。このランダム化したモリンガ・オイルは、29℃から8℃の曇り点を有する。100%ランダム化のとき、曇り点は29℃であり、0%ランダム化のとき、曇り点は8℃であると理解される。また、本発明は、有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されたある量のランダム化したモリンガ・オイルについて考察する。関連する実施例において、本発明は、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるランダム化したモリンガ・オイルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量について考察する。他の関連する実施例において、本発明は、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるランダム化したモリンガ・オイルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量について考察する。さらに他の関連する実施例において、本発明は、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるランダム化したモリンガ・オイルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量について考察する。
【0004】
他の好適な実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルと、ある量のナトリウムメトキシドまたはこれと類似するアルカリ触媒とのランダム化により生成されるモリンガ・エステルを含む。即製のモリンガ・エステルは、29℃から8℃の曇り点を有する。また、本発明は、有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量について考察する。関連する実施例において、本発明は、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量について考察する。他の関連する実施例において、本発明は、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量について考察する。さらに他の関連する実施例において、本発明は、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量について考察する。
【0005】
さらに他の好適な実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルと、ある量の一部水素化したモリンガ・オイルとのランダム化により生成されるモリンガ・エステルを含む。即製のモリンガ・エステルの実施例は、62℃から8℃の曇り点を有するが、ここで62℃の曇り点は全部水素化したモリンガ・オイルを表し、8℃はランダム化していない不飽和モリンガ・オイルを表す。また、本発明は、有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量について考察する。関連する実施例において、本発明は、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量について考察する。他の関連する実施例において、本発明は、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量について考察する。さらに他の関連する実施例において、本発明は、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量について考察する。
【0006】
さらに他の好適な実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルと、ある量の全部水素化したモリンガ・オイルとのランダム化により生成されるモリンガ・エステルを含む。即製のモリンガ・エステルは、62℃から8℃の曇り点を有するが、ここで62℃の曇り点は全部水素化したモリンガ・オイルを表し、8℃はランダム化していない不飽和モリンガ・オイルを表す。また、本発明は、有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量について考察する。関連する実施例において、本発明は、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量について考察する。他の関連する実施例において、本発明は、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量について考察する。さらに他の関連する実施例において、本発明は、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量について考察する。
【0007】
なおさらに、他の好適な実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルと、a)ある量の一部水素化したモリンガ・オイルと、b)ある量の全部水素化したモリンガ・オイルとのランダム化により生成されるモリンガ・エステルを含む。請求項25の即製のモリンガ・エステルは62℃から8℃の曇り点を有するが、ここで62℃の曇り点は全部水素化したモリンガ・オイルを表し、8℃はランダム化していない不飽和モリンガ・オイルを表す。また、本発明は、有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量について考察する。関連する実施例において、本発明は、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量について考察する。他の関連する実施例において、本発明は、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量について考察する。さらに他の関連する実施例において、本発明は、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合されるモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量について考察する。
【0008】
本発明はまた、多様な方法に関する実施例についても考察する。好適な実施例は、ある量のモリンガ・オイルを供給し、ある量のアルカリ触媒を用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することを含む。さらに、即製方法は、モリンガ・オイルの量およびアルカリ触媒の量の少なくとも1つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも1つを変える方法を含む。即製方法によって生成されたモリンガ・エステルは、29℃から8℃の曇り点を有する。ここでは、即製方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合した有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。また、即製方法によって生成されたモリンガ・エステルを重量の約15%混合する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。さらに、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量を提供する。さらにまた、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量を提供する。なおさらに、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量を提供する。
【0009】
本発明に従った他の好適な方法の実施例は、ある量のモリンガ・オイルを供給し、アルカリ触媒の存在下で、ある量の一部水素化したモリンガ・オイルを用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、いくつかの物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することを含む。さらに即製方法は、a)モリンガ・オイルの量、b)一部水素化したモリンガ・オイルの量、およびc)アルカリ触媒の量のうちの少なくとも1つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも1つを変えることを含む。即製方法によって生成されたモリンガ・エステルは、62℃から8℃の曇り点を有するが、ここで62℃の曇り点は全部水素化したモリンガ・オイルを表し、8℃はランダム化していない不飽和モリンガ・オイルを表す。ここでは、即製方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。また、即製方法によって生成されたモリンガ・エステルを重量の約15%混合する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。さらに、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量を提供する。さらにまた、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量を提供する。なおさらに、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量を提供する。
【0010】
本発明に従った、さらに他の好適な方法の実施例は、ある量のモリンガ・オイルを供給し、アルカリ触媒の存在下で、ある量の全部水素化したモリンガ・オイルを用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、いくつかの物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することを含む。さらに即製方法は、a)モリンガ・オイルの量、b)全部水素化したモリンガ・オイルの量、およびc)アルカリ触媒の量のうちの少なくとも1つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも1つを変えることを含む。即製方法によって生成されたモリンガ・エステルは、62℃から8℃の曇り点を有するが、ここで62℃の曇り点は全部水素化されたモリンガ・オイルを表し、8℃はランダム化していない不飽和モリンガ・オイルを表す。ここで、即製方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。また、即製方法によって生成されたモリンガ・エステルを重量の約15%混合する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。さらに、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量を提供する。さらにまた、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量を提供する。なおさらに、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量を提供する。
【0011】
本発明に従った、さらに他の好適な方法の実施例は、ある量のモリンガ・オイルを供給し、アルカリ触媒の存在下で、a)ある量の一部水素化したモリンガ・オイル、およびb)ある量の全部水素化したモリンガ・オイルを用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、いくつかの物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することを含む。さらに即製方法は、a)モリンガ・オイルの量、b)一部水素化したモリンガ・オイルの量、c)全部水素化したモリンガ・オイルの量、およびd)アルカリ触媒の量のうちの少なくとも1つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも1つを変えることを含む。即製方法によって生成されたモリンガ・エステルは、62℃から8℃の曇り点を有するが、ここで62℃の曇り点は全部水素化したモリンガ・オイルを表し、8℃はランダム化していない不飽和モリンガ・オイルを表す。ここでは、即製方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。また、即製方法によって生成されたモリンガ・エステルを重量の約15%混合する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)を提供する。さらに、貯蔵寿命を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、貯蔵寿命を向上させるために十分な量を提供する。さらにまた、滑り特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、滑り特性を増強するために十分な量を提供する。なおさらに、カバー特性を有する有用な製品(例えば化粧品または薬剤)、および有用な製品に混合される即製方法のモリンガ・エステルの量であって、カバー特性を増強するために十分な量を提供する。
【0012】
本発明の前述された実施例に従って示された説明、およびそれを確実にするための明細書全体にわたって示された説明は、双方を総合的に解釈すべきであり、また本発明は、さらなる関連する実施例についても考察するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
モリンガ・オイルのランダム化によりモリンガ・エステルが生成するが、それは化粧品および薬剤の安定性を増大し、貯蔵寿命を向上させ、さらに滑りおよびカバー特性を増強するために有用である。典型的なランダム化プロセスには、ある量のモリンガ・オイルをある量のアルカリ触媒でランダム化すること、ある量のモリンガ・オイルを、アルカリ触媒の存在下においてある量の一部水素化したモリンガ・オイルでランダム化すること、ある量のモリンガ・オイルを、アルカリ触媒の存在下においてある量の全部水素化されたモリンガ・オイルでランダム化すること、および、ある量のモリンガ・オイルを、アルカリ触媒の存在下において、一部水素化した、および全部水素化したある量のモリンガ・オイルでランダム化することを含む。
【0014】
本発明の本質に従って、本明細書はモリンガ・エステルについて開示するものであり、そのモリンガ・エステルは、モリンガ・オイルをランダム化(randomizing)/相互エステル化(interesterifying)することによって生成されるが、モリンガ・オイルそのものだけではなく、異なったレベル/量の一部水素化したモリンガ・オイルおよび/または全部水素化したモリンガ・オイルによっても生成され、これら全てがアルカリ触媒の存在下において行われる。モリンガ・オイルは、モリンガ・オレイフェラの木の種子を、圧搾およびヘキサンまたは他の適切な溶媒で抽出することにより得られる。モリンガ・オイルは、天然の種子油の中でポリ不飽和脂肪酸の量が最も少ないことで知られる。抗酸化剤と併用すると、モリンガ・オイルは酸化に対して非常に安定する。その有効性を増大させるために、本発明は、モリンガ・オイルをランダム化/相互エステル化してモリンガ・エステルを製造する。
【0015】
一実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルを供給して、ある量のナトリウムメトキシドのようなアルカリ触媒を用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、いくつかの物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することから成る。さらに本実施例は、モリンガ・オイルの量およびアルカリ触媒の量のうちの少なくとも一つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも一つを変える方法を提供する。この方法およびそれを確実にする実施例に従ったモリンガ・エステルの物理的特性は、潜在的な他の物理的特性または特質のうち、融点、曇り点、広がり値(spread value)、および粘度を含む。
【0016】
他の実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルを供給し、ある量の一部水素化したモリンガ・オイルを用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、いくつかの物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することから成る。さらに本実施例は、a)モリンガ・オイルの量、b)一部水素化したモリンガ・オイルの量、およびc)アルカリ触媒の量のうちの少なくとも一つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも一つを変える方法を提供する。
【0017】
さらに他の実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルを供給し、ある量の全部水素化したモリンガ・オイルを用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、いくつかの物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することから成る。さらに本実施例は、a)モリンガ・オイルの量、b)全部水素化したモリンガ・オイルの量、およびc)アルカリ触媒の量のうちの少なくとも一つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも一つを変える方法を提供する。
【0018】
さらに他の実施例において、本発明は、ある量のモリンガ・オイルを供給して、a)ある量の一部水素化されたモリンガ・オイル、およびb)ある量の全部水素化されたモリンガ・オイルとを用いてある量のモリンガ・オイルをランダム化し、いくつかの物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成することから成る。さらに本実施例は、a)モリンガ・オイルの量、b)一部水素化したモリンガ・オイルの量、c)全部水素化したモリンガ・オイルの量、およびd)アルカリ触媒の量のうちの少なくとも一つを変えることにより、モリンガ・エステルの物理的特性の少なくとも一つを変える方法を提供する。
【0019】
これらの反応の結果として生じるモリンガ・エステルは、予想外の特性を有する。相互エステル化反応中に、モリンガ・オイルと水素化したモリンガ・オイルとの比率を変更することにより、生成物の融点および他の特性を変えることができる。この開示によれば、1)モリンガ・エステル−15(ME−15)は、モリンガ・オイルのランダム化または相互エステル化により生成されたモリンガ・エステルであり、2)モリンガ・エステル−20(ME−20)は、モリンガ・オイル4に対して水素化したモリンガ・オイル1の割合でのランダム化または相互エステル化により生成されたモリンガ・エステルであり、3)モリンガ・エステル30(ME−30)は、モリンガ・オイル2.3に対して水素化したモリンガ・オイル1の割合でのランダム化または相互エステル化により生成されたモリンガ・エステルであり、4)モリンガ・エステル−60(ME−60)は、モリンガ・オイル1に対して水素化したモリンガ・オイル1の割合でのランダム化または相互エステル化により生成されたモリンガ・エステルであり、5)モリンガ・エステル−75(ME−75)は、モリンガ・オイル1に対して水素化したモリンガ・オイル3の割合でのランダム化または相互エステル化により生成されたモリンガ・エステルであり、さらに、6)モリンガ・エステル−100(ME−100)は、全部水素化したモリンガ・オイルのランダム化または相互エステル化により生成されたモリンガ・エステルである。以上は、異なったモリンガ・エステルの例である。この開示と矛盾しないものであれば、本発明はモリンガ・エステルの他の変更も予測するものである。
【0020】
例えば、モリンガ・エステル−15は、変更前のモリンガ・オイルと比べて予想外の違いを有する。双方とも天然に存在するトリグリセリドであり、同様の脂肪酸組成を有するが、ME−15のアシル基は、モリンガ・オイルの脂肪アシル基の配置が植物の酵素系によってコントロールされる間に、トリグリセリド分子上でランダムにエステル化される。ランダム化または相互エステル化の一つの結果として、モリンガ−15の曇り点は、変更前のモリンガ・オイルよりもかなり高く、29℃から8℃であり、室温でME−15を半固体にするが、一方天然または変更前/無加工のモリンガ・オイルは同じ条件下で液体である。モリンガ−15の広がり値も変更前のモリンガ・オイルと異なり、モリンガ−15が約11.3%の広がり値を有するのに対し、変更前のモリンガ・オイルは18.6%である。15%のME−15、および15%の変更前のモリンガ・オイルを、それぞれ使用して調製した口紅において、ME−15を使用した口紅の滴点(AOCS Official Method Cc 18-80)は、変更前のモリンガ・オイルを混合した口紅の滴点よりも2.7%大きい。15%のME−15、および15%の変更前のモリンガ・オイルを、それぞれ使用して調製した口紅において、ME−15を使用した口紅の広がり特性は、変更前のモリンガ・オイルを混合した口紅の広がり特性よりも小さい。したがって、口紅の塗布において、ME−15および本明細書に開示された他のモリンガ・エステルを提供することは、改善された滴点と広がりが少ない特性を有する口紅製品を提供する上で非常に有益である。15%のME−15、ここに開示された他のモリンガ・エステル、およびここに開示されたモリンガ・エステルの選択的な組み合わせを用いて混合した口紅によって少ない広がりが提供される結果、唇上での口紅の「にじみ(feathering)」が少なくなり、また、滴点が高いために、このような口紅の持続性が向上する。これらの特性はまた、リップ・バームおよびスティック状の唇保護剤を含む他のスティック・タイプの製品にも適する。
【0021】
本発明の提示によると、ここに開示されたモリンガ・エステルは、BHA、BHT、プロピル・ガレート、またはトコフェロール物質のような抗酸化剤を、選択された適切なレベル/量で添加すると、それが単一のトコフェロール、または選択されたトコフェロールと他の抗酸化剤との組み合わせのいずれであっても、予想値以上の、かつ対応するホホバ・エステルの酸化安定度を上回る高い酸化安定度を示すが、その状況を以下のグラフ1に示す。これらの安定性が高いモリンガ・エステルを使用することによって、口紅製品および特に酸化鉄のようなプロオキシダント顔料を使用している着色化粧品の貯蔵寿命が向上する。
【0022】
[グラフ1]酸化安定性
【0023】
【表1】

【0024】
化粧用品の塗布の容易さは、「滑り(slip)」として当業者間で知られている。製品の塗布がより容易で、かつ製品を塗布するために必要な力がより少ないほど、製品の滑りはより大きくなる。以下のグラフ2のように、ここで開示された新規なモリンガ・エステルと、これに対応するホホバ・エステルとの滑り値を比較した場合、モリンガ・エステルのほうが、これに対応するホホバ・エステルよりも、はるかに大きい予測以上の滑りを示す。この予測以上の改良によって、口紅および他のスティック・タイプの化粧品の塗布をより容易にすることができるともに、典型的な滑りが望まれる他の化粧品にも有用である。ホホバ・エステル75は試験に使用していない。
【0025】
[グラフ2] 相対スリップ値
【0026】
【表2】

【0027】
ここに開示されたモリンガ・エステルと、これに対応するホホバ・エステルで作られた化粧品の滑り特性の差異を実証するために、この明細書の当該主題の発明者は、2種類のクリーム状ファンデーションの配合物、1つはホホバ・エステルで作られたもの、他は対応するモリンガ・エステル、すなわちME−15とME−30とを混合したものであって、製品の重量の15%で供給されたものを示す。これらのファンデーションのブラインド・テストにおいて、12人の審査員のうちの83%が、優れた滑りを有して抵抗がより少なく、カバー性がより良いとして、ホホバ・エステルのクリーム状ファンデーションよりもモリンガ・エステルのクリーム状ファンデーションを選んだ。
ここに開示されたモリンガ・エステルは、多様なタイプの有用な製品、すなわち化粧品用および薬剤用の配合物(formulations)/製品(preparations)において、単独およびその重量パーセンテージを変えることによって、さらに、多様な組合せおよびそれらの重量パーセンテージを変えることによって、いずれの方法によっても有効に使用される。これらの配合物のタイプは、口紅用配合物、ローション用配合物、着色ファンデーション用配合物、マスカラ用配合物、コンディショナおよびこれと類似のリーブイン毛髪剤および他のヘアケア製品用配合物、頭皮トリートメント用配合物、キューティクルおよびネイルケア用配合物、日焼け止め用配合物、唇保護剤およびリップ・バーム用配合物、にきびトリートメント用配合物、薬用軟膏などである。これらの配合物タイプの各々にモリンガ・エステルを使用することは、モリンガ・エステルの有用性のみならず、モリンガ・エステルを、顔料、ワックス、シリコーン、アルコール、トリグリセリド、乳化剤、酸化防止剤、薬物、その他の「有効成分(actives)」および防腐剤(ただし、これらに限定されるものではない)を含む一般的な化粧品および薬剤の成分と混合できることも実証する。
【0028】
モリンガ・エステルは優れた潤滑特性を有する。上述したモリンガ・エステルの特性および利点に加えて、着色化粧品中のモリンガ・エステルの優れた滑りと卓越した潤滑特性によって、高度の顔料分散が生じる。したがって、ここに開示されたモリンガ・エステルの優れた滑り特性の開発によって、化粧品の配合者は、高度の顔料分散を達成することができる。これは、口紅、着色ファンデーション、およびマスカラのような着色化粧品用配合物、ローション、日焼け止め剤、ネイルケア用配合物、唇保護剤などで実証される。さらに、優れた滑り特性によって、スティック製品のより容易な塗布および製品のより良い投資回収をもたらし、それは非常に有益である。スティック状の化粧品用配合物にモリンガ・エステルを使用すると、滑りおよびカバー特性が増し、定着時間が延びる。ローションにモリンガ・エステルを使用すると粘性が増し、マスカラ用配合物に使用すると、持ちと安定性の増大に寄与する。「有効成分」を含む薬剤または高度に着色された化粧品の高い酸化安定性を向上させるためには、モリンガ・エステルの使用が望ましい。
【0029】
本発明の原理に従って、モリンガ・エステルを混合した口紅用配合物および関連する生産技術の例を以下の表Iに示す。
【0030】
[表I] 口紅評価における配合
【0031】
【表3】

混合/製造手順
1. フェーズAの材料を合わせ、中速で攪拌しながら85℃まで加熱する。
2. フェーズBの材料を合わせ、スリーロール・ミルを2回通す。
3. プロペラ攪拌しながらフェーズBをフェーズAに加え、バッチ混合物を
生成する。
4. バッチ混合物を75℃まで冷却する。
5. フェーズCをバッチ混合物に加え、プロペラ攪拌しながら混合し、口紅用
配合物を生成する。
6. 口紅用配合物を口紅型に充填する。
【0032】
本発明に従って、以下の配合(formula)Iは、モリンガ・エステルを使用したクリーム状メイクアップ・ファンデーション用配合物である。このクリーム状メイクアップ・ファンデーション用配合物中のモリンガから抽出されたモリンガ・エステルは、改善された皮膚感覚、改善された塗布およびカバー特性、および改善された「プレイタイム(playtime)」を有する配合物を提供する。
【0033】
[配合I] モリンガ・エステルを用いたメイクアップ・ファンデーション:
長持ちするクリーム状モリンガ・エステル・ファンデーション
【0034】
【表4】

混合/製造手順
1. フェーズA−プロピレン・グリコール中にCMCおよびヴィーガム
を分散させ、ガム分散を生成する。脱イオン水を75℃まで加熱
する。ガム分散を脱イオン水に加え、30分間、あるいはガム分散
のガム材料が水和するまで混合する。
2. フェーズB−フェーズのK−20Wをプロピレン・グリコール中に
均一になるまで溶かす。プロペラ攪拌しながら75℃でフェーズB
をフェーズAに加え、フェーズABを生成する。
3. 高速でホモミキサ攪拌しながら75℃でフェーズCの成分をフェー
ズABに加える。30分間混合し、フェーズABCを生成する。
4. 中速でホモミキサ攪拌しながらフェーズDをフェーズABCに加え
る。10分間混合して80℃に保ち、フェーズABCDを生成する。
5. フェーズEの材料を合わせ、プロペラ攪拌しながら80℃まで加熱
する。フェーズEを80℃に加熱し、中速でプロペラ攪拌しながら
フェーズEをゆっくりとフェーズABCDに加える。20分間混合
し、プロペラ攪拌しながら75℃まで冷却し、フェーズABCDE
を生成する。
6. 40−45℃でフェーズFをフェーズABCDEに加え、中速で
プロペラ攪拌しながら室温まで冷却する。
7. 必要に応じてpHをpH7.4±0.1に調整する。
【0035】
配合物のオイル相(phase)にモリンガ・エステルを混合することによって、水中油(oil-in-water)および油中水(water-in-oil)の両タイプのエマルジョン、すなわちローションを作ることが可能である。いくつかの配合が作られているが、それらは、ローションを作るときに、汎用されている乳化剤とモリンガ・エステルに互換性があることを実証する。使用するモリンガ・エステルのタイプ、または使用するモリンガ・エステル・タイプの組合せによって、それらの配合物の粘度を高くしたり低くしたり、濃度を変化させたり、非常に滑らかな皮膚感触にするなど注文どおりにすることが可能である。かかる配合物に有機または無機化学的なUVAおよびUVB吸収体が加えられると、非常に有効な日焼け止めローションが生成される。以下の配合IIは、モリンガ・エステルで生成された水中油エマルジョン・タイプのローションの例である。
【0036】
[配合II] モリンガ・エステルを含むローション:
乾燥した皮膚のためのモリンガ・エステル・ローション
モリンガ・エステルは、自然で、かつ安定しており、オイルフリーの皮膚軟化システムを生成するが、以下の実施例は、乾燥した皮膚を滑らかにするローションである。ME−20、ME−30およびME−60がペアになった組合せは、最終的なローションの粘度調節に使用することができる。
【0037】
【表5】

混合/製造手順
1. 攪拌しながらフェーズAを75℃まで加熱する。
2. 攪拌しながらフェーズBを75℃まで加熱する。
備考:好適な実施例に従って、フェーズBに十分量(Q.S.)の水の1/3を、
フェーズCに2/3を使用する。
3. ホモミキサ攪拌をしながらフェーズAをフェーズBにゆっくりと加え、
微粒子サイズのエマルジョン粒子を生成する。攪拌しながら50℃まで
冷却し、フェーズABを生成する。
4. フェーズCをフェーズABに加え、プロペラ攪拌しながら室温になる
まで混合する。
【0038】
モリンガ・エステルは、ワックスをベースとする組成を有するスティック・タイプの製品におけるスティックの強度を増大する。一例として、より強いスティックの強度は、選択された量および比率でモリンガ・エステル−60および75を使用することにより達成され、そして、より弱いスティックの強度は、選択された量および比率でモリンガ・エステル−30および/または20を使用することにより達成される。ワックスをベースとする製品におけるモリンガ・エステルの任意で望ましい組合せは、口紅およびリップ・バームを含むスティック製品のスティックの強度を変えるために使用することができる。以下の配合IIIは、モリンガ・エステルを使用するリップ・バーム用配合物の例である。さらに、この方法論は、長持ちするマスカラ用配合物を生成するためにも使用された。
【0039】
[配合III] スティック用配合におけるモリンガ・エステル
天然モリンガ・エステル唇保護剤
モリンガ・エステルは、保護作用のある、柔軟性と潤いを保つバリアを唇上に形成し、唇が自然の作用(風、太陽、寒さおよび乾燥高温)に晒されたときに、それらを柔軟かつしなやかに保つことを助ける。以下の配合による天然植物性皮膚軟化剤は、それぞれ優れた酸化安定性を示す。
【0040】
【表6】

混合/製造手順
1. フェーズAの材料を合わせ、中速で攪拌しながら85℃まで加熱
する。
2. フェーズBをフェーズAに加え、プロペラ攪拌しながら混合し、
フェーズABを生成する。
3. フェーズABを75℃まで冷却し、フェーズCをフェーズABに
加え、プロペラ攪拌しながら混合する。
【0041】
要約すると、数多くの様々なタイプの化粧品および薬剤についての研究を通じて、ここで記述されたモリンガ・エステルが、ほとんどのタイプの化粧品および薬剤の材料と互換性をもつことが示された。この材料のリストには、ワックス、顔料、皮膚軟化剤、溶媒、製薬の有効成分、シリコーン、アルコール、スクアレン、トリグリセリド、酸化防止剤、防腐剤、乳化剤、湿潤剤および植物性薬品を含むが、これらに制限されるものではない。
【0042】
本発明は、好適な実施例に関して以上に記述されている。しかしながら、当業者であれば、本発明の性質および範囲から逸脱することなく、変更または修正が可能であることを認識するであろう。かかる修正および変更が本発明の精神から逸脱しない限り、それらは本発明の範囲に含まれると意図される。
【0043】
当業者が本発明を実施することを可能にするために、本発明は十分に明確かつ簡潔に記述されている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダム化したモリンガ・オイル。
【請求項2】
29℃から8℃の曇り点を有する請求項1のランダム化したモリンガ・オイル。
【請求項3】
化粧品または薬剤、および前記化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項1のランダム化したモリンガ・オイル。
【請求項4】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項1のランダム化したモリンガ・オイルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項5】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項1のランダム化したモリンガ・オイルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するのに十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項6】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項1のランダム化したモリンガ・オイルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するのに十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項7】
ある量のモリンガ・オイルと、ある量のアルカリ触媒とのランダム化から生成されたモリンガ・エステル。
【請求項8】
29℃から8℃の曇り点を有する請求項7のモリンガ・エステル。
【請求項9】
化粧品または薬剤、および前記化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項7のモリンガ・エステル。
【請求項10】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項7のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項11】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項7のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項12】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項7のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項13】
ある量のモリンガ・オイルと、ある量の一部水素化したモリンガ・オイルとのランダム化から生成されたモリンガ・エステル。
【請求項14】
62℃から8℃までの曇り点を有する請求項13のモリンガ・エステル。
【請求項15】
化粧品または薬剤、および前記化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項13のモリンガ・エステル。
【請求項16】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項13のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項17】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項13のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項18】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項13のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項19】
ある量のモリンガ・オイルと、ある量の全部水素化したモリンガ・オイルとのランダム化から生成されたモリンガ・エステル。
【請求項20】
62℃から8℃までの曇り点を有する請求項19のモリンガ・エステル。
【請求項21】
化粧品または薬剤、および前記化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項19のモリンガ・エステル。
【請求項22】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項19のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項23】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項19のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項24】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項19のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項25】
ある量のモリンガ・オイルのランダム化から生成されたモリンガ・エステルと、a)ある量の一部水素化したモリンガ・オイルと、b)ある量の全部水素化したモリンガ・オイルとのランダム化から生成されたモリンガ・エステル。
【請求項26】
62℃から8℃までの曇り点を有する請求項25のモリンガ・エステル。
【請求項27】
化粧品または薬剤、および前記化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項25のモリンガ・エステル。
【請求項28】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項25のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項29】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項25のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項30】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項25のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項31】
ある量のモリンガ・オイルを提供する段階と、
ある量のアルカリ触媒を用いて前記ある量のモリンガ・オイルをランダム化して、物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成する段階と、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項32】
前記モリンガ・オイルおよび前記アルカリ触媒のうちの少なくとも1つを変更することにより、前記モリンガ・エステルの前記物理的特性の少なくとも1つを変更する段階をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の方法。
【請求項33】
29℃から8℃の曇り点を有することを特徴とする請求項31の方法により生成されたモリンガ・エステル。
【請求項34】
請求項31の方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合する化粧品または薬剤。
【請求項35】
請求項31の方法により生成された前記モリンガ・エステルを、重量の約15%混合する化粧品または薬剤。
【請求項36】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項31のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項37】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項31のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項38】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項31のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項39】
ある量のモリンガ・オイルを提供する段階と、
アルカリ触媒の存在下で、ある量の一部水素化したモリンガ・オイルを用いて前記ある量のモリンガ・オイルをランダム化して、物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成する段階と、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項40】
a)前記ある量のモリンガ・オイル、b)前記ある量の一部水素化したモリンガ・オイル、およびc)前記ある量のアルカリ触媒のうちの少なくとも1つを変更することにより、前記モリンガ・エステルの前記物理的特性の少なくとも1つを変更する段階をさらに含むことを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項41】
62℃から8℃の曇り点を有する請求項39の方法によって生成されたモリンガ・エステル。
【請求項42】
請求項39の方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合する化粧品または薬剤。
【請求項43】
請求項39の方法により生成された前記モリンガ・エステルを、重量の約15%混合する化粧品または薬剤。
【請求項44】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項39のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項45】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項39のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項46】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項39のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項47】
ある量のモリンガ・オイルを提供する段階と、
アルカリ触媒の存在下で、ある量の全部水素化したモリンガ・オイルを用いて前記ある量のモリンガ・オイルをランダム化して、物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成する段階と、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項48】
a)前記ある量のモリンガ・オイル、b)前記ある量の一部水素化したモリンガ・オイル、およびc)前記ある量のアルカリ触媒のうちの少なくとも1つを変更することにより、前記モリンガ・エステルの前記物理的特性の少なくとも1つを変更する段階をさらに含むことを特徴とする請求項47記載の方法。
【請求項49】
62℃から8℃の曇り点を有する請求項47の方法によって生成されたモリンガ・エステル。
【請求項50】
請求項47の方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合する化粧品または薬剤。
【請求項51】
請求項47の方法により生成された前記モリンガ・エステルを、重量の約15%混合する化粧品または薬剤。
【請求項52】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項47のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項53】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項47のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項54】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項47のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項55】
ある量のモリンガ・オイルを提供する段階と、
アルカリ触媒の存在下で、a)ある量の一部水素化したモリンガ・オイル、およびb)ある量の全部水素化したモリンガ・オイルを用いて前記ある量のモリンガ・オイルをランダム化して、物理的特性を有するモリンガ・エステルを生成する段階と、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項56】
a)前記ある量のモリンガ・オイル、b)前記ある量の一部水素化したモリンガ・オイル、c)前記ある量の全部水素化したモリンガ・オイル、およびd)前記ある量のアルカリ触媒のうちの少なくとも1つを変更することにより、前記モリンガ・エステルの前記物理的特性の少なくとも1つを変更する段階をさらに含むことを特徴とする請求項55記載の方法。
【請求項57】
62℃から8℃の曇り点を有する請求項55の方法によって生成されたモリンガ・エステル。
【請求項58】
請求項55の方法により生成されたある量のモリンガ・エステルを混合する化粧品または薬剤。
【請求項59】
請求項55の方法により生成された前記モリンガ・エステルを、重量の約15%混合する化粧品または薬剤。
【請求項60】
貯蔵寿命、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項55のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記貯蔵寿命を延ばすために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項61】
滑り特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項55のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記滑り特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。
【請求項62】
カバー特性、および化粧品または薬剤に混合されたある量の請求項55のモリンガ・エステルを有し、前記量は前記カバー特性を増強するために十分であることを特徴とする化粧品または薬剤。


【公表番号】特表2006−509056(P2006−509056A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551769(P2004−551769)
【出願日】平成15年11月6日(2003.11.6)
【国際出願番号】PCT/US2003/035302
【国際公開番号】WO2004/043364
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(500176311)インターナショナル フローラ テクノロジーズ,リミテッド (15)
【Fターム(参考)】