モータアッセンブリの組み付け構造
【課題】モータアッセンブリを良好な作業性で組み付け可能とする。
【解決手段】モータハウジング1内に、ブラシホルダユニット20を下にしてモータアッセンブリ10を収容可能な有底の収容部5を形成すると共に、収容部5に、ブラシホルダユニット20と当接してその位置決めを行うボス6を形成する一方、ブラシホルダユニット20に、隣接する固定子11と当接して両者間の位置決めを行う円筒部26を形成し、収容部5内でブラシホルダユニット20をボス6に当接させ、固定子11とブラシホルダユニット20とを円筒部26を介して互いに当接させた状態で、開口側から固定子11に当接してボス6に螺合されるネジ8を設けて、ネジ8の螺合に伴い、ネジ8とボス6との間でモータアッセンブリ10を挟持固定するようにした。
【解決手段】モータハウジング1内に、ブラシホルダユニット20を下にしてモータアッセンブリ10を収容可能な有底の収容部5を形成すると共に、収容部5に、ブラシホルダユニット20と当接してその位置決めを行うボス6を形成する一方、ブラシホルダユニット20に、隣接する固定子11と当接して両者間の位置決めを行う円筒部26を形成し、収容部5内でブラシホルダユニット20をボス6に当接させ、固定子11とブラシホルダユニット20とを円筒部26を介して互いに当接させた状態で、開口側から固定子11に当接してボス6に螺合されるネジ8を設けて、ネジ8の螺合に伴い、ネジ8とボス6との間でモータアッセンブリ10を挟持固定するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具等に用いられる筒状のハウジングに、整流子モータとブラシホルダユニットとを含むモータアッセンブリを組み付けるための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電動ハンマ等の電動工具においては、筒状のハウジングに整流子モータ(例えばユニバーサルモータ)の固定子が収容されると共に、ハウジングに形成した軸受に回転子が軸支されている。また、回転子に設けた整流子に摺接するブラシを保持するブラシホルダユニットが、整流子モータに隣接して組み付けられている(特許文献1参照)。
【0003】
図9は、このモータアッセンブリを組み付けたモータハウジング30の斜視図、図10は左右方向の縦断面図、図11は前後方向の縦断面図で、上方を開口した筒状のモータハウジング30の下端には、整流子モータの図示しない回転子を軸支する軸受部31が突設され、その軸受部31の周囲には、回転子に設けた整流子に摺接させる一対のブラシ36,36を保持する円盤状のブラシホルダユニット35を下方からネジ止めする組み付け座32が設けられている。一方、モータハウジング30内には、整流子モータの収容部33が形成され、収容部33の底には、固定子37の端面を突き当てた状態でネジ止めするボス34,34が設けられている。
【0004】
よって、このモータハウジング30にブラシホルダユニット35及び固定子37を組み付ける際には、図12,13に示すように、モータハウジング30の下方からブラシホルダユニット35を組み付け座32に組み付けて、ネジ38,38によってネジ止めする一方、モータハウジング30の上方から固定子37を収容部33に収容し、ネジ39,39によってボス34,34に組み付けることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−143314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、モータハウジング30に対してブラシホルダユニット35と固定子37とを互いに逆方向からネジによって組み付けるため、組み付けに係る作業性が良くないのに加え、ネジ止め部分を形成するために固定子37が大径化したり、ブラシホルダユニット35の構造に制約を受けたりする。
また、モータハウジング30において、ブラシホルダユニット35の組み付け座32の中央に回転子の軸受部31が突出状態で形成されるため、軸受剛性が十分得られず、回転子の振動によってブラシ36の寿命が短縮化するおそれもある。
【0007】
そこで、本発明は、整流子モータとブラシホルダユニットとを含むモータアッセンブリが良好な作業性で組み付け可能となると共に、固定子の大径化やブラシホルダユニットの構造の制約を招くことなく、而も高い軸受剛性が得られてブラシ寿命も確保可能となるモータアッセンブリの組み付け構造を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ハウジング内に、ブラシホルダユニットを下にしてモータアッセンブリを収容可能な有底の収容部を形成すると共に、収容部に、ブラシホルダユニットと当接してその位置決めを行う受け部を形成する一方、整流子モータの固定子及び/又はブラシホルダユニットに、隣接するブラシホルダユニット又は固定子と当接して両者間の位置決めを行う突き当て部を形成し、収容部内でブラシホルダユニットを受け部に当接させ、固定子とブラシホルダユニットとを突き当て部を介して互いに当接させた状態で、開口側から固定子に当接してハウジングに固定される固定部材を設けて、固定部材の固定に伴い、固定部材と受け部との間でモータアッセンブリを挟持固定することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、固定部材を、ハウジングの開口側から固定子及びブラシホルダユニットを貫通してハウジングに螺合されるネジとしたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、受け部と突き当て部とを位相を合わせて形成し、突き当て部の位置でネジを固定子及びブラシホルダユニットに貫通させて受け部に螺合することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1の構成において、ハウジングの開口際に、整流子モータの回転子に設けた冷却用ファンの上流側をカバーするバッフルプレートを組み付けるものにあっては、固定子及び/又はバッフルプレートに、隣接するバッフルプレート又は固定子と当接して両者の位置決めを行う第2の突き当て部を形成して、固定部材を、ハウジングへの組み付けによって受け部との間でモータアッセンブリを挟持固定するバッフルプレートとしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、モータアッセンブリが良好な作業性で組み付け可能となる。また、モータアッセンブリを固定部材と受け部との間で挟持固定するので、ネジ止め部分を確保するために固定子が大径化したり、ブラシホルダユニットの構造に制約を受けたりすることがない。さらに、ハウジングに回転子の軸受部分を突設する必要がなくなるため、高い軸受剛性が得られて回転子に振動が生じにくくなり、ブラシ寿命が好適に維持可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、固定子及びブラシホルダユニットを貫通するネジにより、モータアッセンブリがハウジングの半径方向や周方向にがたつくことなく挟持固定される。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、ネジによる挟持位置と構成部同士の当接位置とが一致し、より安定した組み付けが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、既存のバッフルプレートの組み付けと同時にモータアッセンブリが挟持固定される合理的な構成となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】モータハウジングの斜視図である。
【図2】モータアッセンブリの組み付け構造の分解斜視図である。
【図3】モータハウジングの左右方向の縦断面図である。
【図4】A−A線断面図である。
【図5】モータアッセンブリの斜視図である。
【図6】ブラシホルダユニットの斜視図で、(A)は上面側から、(B)が下面側から見た状態を夫々示す。
【図7】モータアッセンブリの組み付け状態を示す拡大斜視図である。
【図8】変更例の部分斜視図である。
【図9】従来のモータハウジングの斜視図である。
【図10】従来のモータハウジングの左右方向の縦断面図である。
【図11】従来のモータハウジングの前後方向の縦断面図である。
【図12】従来のモータアッセンブリの組み付け構造の分解斜視図である。
【図13】従来のモータアッセンブリの組み付け状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、電動ハンマのモータハウジングの斜視図である。まず電動ハンマは、モータハウジング1の上方に、クランク機構を内設したギヤハウジングを組み付けると共に、その前方(図1の右側)に、打撃機構を内設した筒状ハウジングを組み付けて、筒状ハウジングの先端に装着したビットに打撃を付与する周知の構造である。モータハウジング1の後面には、ハンドルハウジングが組み付けられる。
【0012】
モータハウジング1は、下端を閉塞して上端を開口させた筒状で、下端の閉塞部2には、整流子モータの回転子を軸支する軸受を保持する保持部3が中央に凹設されている。この保持部3の周囲には、整流子モータの冷却用空気を吸い込む複数の吸気孔4,4・・が形成されている。
また、モータハウジング1の内部には、図2に示すように、整流子モータとブラシホルダユニット20とからなるモータアッセンブリ10を、ブラシホルダユニット20を下にして夫々圧入可能な有底の収容部5が形成されている。この収容部5の底部には、図3,4に示すように、上方へ向けて開口するネジ孔7を夫々備えた受け部としての一対のボス6,6が、点対称位置に形成されている。
【0013】
収容部5に収容される整流子モータは、固定子11と図示しない回転子とからなる。このうち固定子11は、図5にも示すように、軸方向の上下端にターミナルプレート13,13を設けた鉄芯12に、一対の主巻線14,14を巻回し、上側(モータアッセンブリ10の説明では図5の上側を上方とする。図6においても同じ)のターミナルプレート13の上面に端子金具15,15を点対称位置で一対ずつ立設した構成である。各対の端子金具15,15の間には、鉄芯12及びターミナルプレート13を貫通して上下に開口する貫通孔16,16が軸方向に形成されている。この貫通孔16,16は、収容部5のボス6,6に対応した位置となっている。
【0014】
ブラシホルダユニット20は、図6にも示すように、固定子11のターミナルプレート13と略同じ大きさのリング状のベース21を有する。ベース21の上面には、四角筒状のブラシホルダ22,22が点対称に配置されて、回転子の整流子に摺接する図示しないブラシが保持可能となっている。23,23は、ブラシホルダ22の側方に設けられ、端部がブラシを中心側(整流子側)へ押圧する巻き板バネ、24,24は、端子金具25,25を内設し、ターミナルプレート13の端子金具15,15が差し込まれて電気的接続される連結部である。端子金具25の一方は上方へ突出してスイッチ側へ、他方はブラシホルダ22へ夫々電気的接続されるようになっている。
【0015】
また、各連結部24における端子金具25,25の間でベース21の下方には、突き当て部としての円筒部26が下向きに突設されて、ベース21を貫通して上下に開口する貫通孔27を形成している。この円筒部26は、固定子11のターミナルプレート13の上面に貫通孔16と位相を合わせて当接可能となっている。さらに、ベース21の上面における各貫通孔27の周囲には、半径方向の外側へ開口する向きで平面視U字状のリブ28が夫々立設されている。このリブ28に、モータハウジング1に設けたボス6が夫々嵌合可能となっている。
【0016】
以上の如く構成されたモータアッセンブリ10においては、図5に示すように、固定子11の上面にブラシホルダユニット20を、貫通孔16と円筒部26との位相を合わせた状態で組み付ける。すると、ターミナルプレート13の端子金具15,15が連結部24,24に夫々差し込まれると共に、円筒部26がターミナルプレート13の上面に当接して貫通孔16,27が互いに連通状態となる。
このモータアッセンブリ10をモータハウジング1の収容部5に、図7に示すようにブラシホルダユニット20を下にして、その貫通孔27とボス6との位相を合わせた状態で上側の開口から下向きに圧入する。すると、収容部5内でベース21がボス6に当接した位置で停止してボス6がリブ28に嵌合し、貫通孔27がネジ孔7と連通状態となる。
【0017】
こうしてモータアッセンブリ10を収容部5に収容した状態で、固定子11の上方から二本のネジ8,8を夫々貫通孔16,16に差し込み、そのままブラシホルダユニット20の円筒部26及び貫通孔27を貫通させてボス6のネジ孔7にねじ込む。すると、図3,4に示すように、固定子11とブラシホルダユニット20とは、ボス6とネジ8の頭部との間に挟まれた格好で固定される。最後に図示しない回転子を上側から固定子11に差し込んで下端を保持部3に軸支させれば、モータアッセンブリ10の組み付けは完了する。
【0018】
このように、上記形態のモータアッセンブリ10の組み付け構造は、モータハウジング1内に、ブラシホルダユニット20を下にしてモータアッセンブリ10を収容可能な有底の収容部5を形成すると共に、収容部5に、ブラシホルダユニット20と当接してその位置決めを行うボス6を形成する一方、ブラシホルダユニット20に、隣接する固定子11と当接して両者間の位置決めを行う円筒部26を形成し、収容部5内でブラシホルダユニット20をボス6に当接させ、固定子11とブラシホルダユニット20とを円筒部26を介して互いに当接させた状態で、開口側から固定子11に当接してモータハウジング1に螺合される固定部材(ネジ8)を設けて、ネジ8の螺合に伴い、ネジ8とボス6との間でモータアッセンブリ10を挟持固定する構成となっている。
【0019】
この構成により、整流子モータとブラシホルダユニット20とからなるモータアッセンブリ10が良好な作業性で組み付け可能となる。また、モータアッセンブリ10をネジ8とボス6との間で挟持固定するので、ネジ止め部分を確保するために固定子11が大径化したり、ブラシホルダユニット20の構造に制約を受けたりすることがない。さらに、モータハウジング1に回転子の軸受部分を突設する必要がなくなるため、高い軸受剛性が得られて回転子に振動が生じにくくなり、ブラシ寿命が好適に維持可能となる。
【0020】
特にここでは、固定部材を、モータハウジング1の開口側から固定子11及びブラシホルダユニット20を貫通してモータハウジング1に螺合されるネジ8としたことで、モータアッセンブリ10がモータハウジング1の半径方向や周方向にがたつくことなく挟持固定される。
また、ボス6と円筒部26とを位相を合わせて形成し、円筒部26の位置でネジ8を固定子11及びブラシホルダユニット20に貫通させてボス6に螺合するようにしているので、ネジ8による挟持位置と構成部同士の当接位置とが一致し、より安定した組み付けが可能となっている。
【0021】
なお、上記形態では、先にブラシホルダユニットを固定子に組み付けてからモータハウジングに収容するようにしているが、モータハウジングにブラシホルダユニットを先に組み付け、その後に固定子を組み付けてネジ止めするようにしてもよい。
また、突き当て部としては円筒部に限らず、角筒部としたり、間にネジが貫通する一対のリブとしたり等、適宜形状変更可能である。この形状変更は受け部においても可能であるし、数を増やしても差し支えない。さらに、突き当て部はブラシホルダユニットに設ける場合に限らず、固定子の端面に設けてもよいし、ブラシホルダユニットと固定子との互いに対向面に夫々設けてもよい。
加えて、突き当て部は必ずしも受け部と位相を合わせる必要はなく、ネジの貫通孔と異なる位相に設けることは可能である。
【0022】
そして、上記形態では、ネジを固定子及びブラシホルダユニットに貫通させてボスに螺合させているが、必ずしもモータアッセンブリにネジを貫通させる必要はなく、例えばモータハウジングの開口際で固定子の外側にネジ止め部を形成し、ネジ止め部にワッシャーを介してネジを螺合させて、ワッシャーによって固定子の端面を押さえて挟持固定する構造等も考えられる。この場合はネジとワッシャーとが固定部材となる。
【0023】
また、モータハウジングの開口際に、整流子モータの回転子に設けられた冷却用ファンの上流側を覆うバッフルプレートが組み付けられる場合も、モータアッセンブリを貫通させるネジを用いることなくモータアッセンブリの挟持固定が可能となる。すなわち、図8に示すように、バッフルプレート17に、隣接する固定子11の端面に当接する第2の突き当て部としての一対のブロック部18,18を点対称位置に形成する一方、モータハウジング1の開口側に、ブロック部18,18が当接するネジ止め部19,19を形成して、ブロック部18,18を貫通させたネジ9,9をネジ止め部19,19に螺合させるものである。
【0024】
よって、この変更例においても、上記形態と同様に、まずモータハウジング1にブラシホルダユニット20と固定子11とを、ブラシホルダユニット20がボス6に当接するまで圧入し、この状態でバッフルプレート17を、ブロック部18,18が固定子11の端面及びネジ止め部19,19に夫々当接するようにモータハウジング1の開口に組み付ける。そして、開口側からネジ9,9をブロック部18,18に貫通させてネジ止め部19,19に螺合すると、モータアッセンブリ10がバッフルプレート17とボス6との間で挟持固定されることになる。
【0025】
このように、この変更例によれば、バッフルプレート17に、隣接する固定子11と当接して両者の位置決めを行うブロック部18,18を形成して、固定部材を、モータハウジング1への組み付けによってボス6との間でモータアッセンブリ10を挟持固定するバッフルプレート17としたことで、モータアッセンブリ10が良好な作業性で組み付け可能となり、固定子が大径化したり、ブラシホルダユニット20の構造に制約を受けたりすることがない。さらに、高い軸受剛性が得られて回転子に振動が生じにくくなり、ブラシ寿命が好適に維持可能となる、という上記形態と同様の効果が得られる。特にここでは、バッフルプレート17の組み付けと同時にモータアッセンブリ10が挟持固定される合理的な構成となっている。
【0026】
なお、ここでの第2の突き当て部もブロック部以外に円筒部やリブ等の他の形状が採用できるし、バッフルプレートでなく固定子の端面側や両者の対向面に第2の突き当て部を設けることもできる。また、バッフルプレートはネジによる固定に限らず、受け部との間でのモータアッセンブリの挟持固定が可能であれば、バヨネット結合等の他の手段によってハウジングへ組み付けるようにしても差し支えない。
その他、本発明の組み付け構造は、電動ハンマ以外の他の電動工具にも採用可能である。
【符号の説明】
【0027】
1・・モータハウジング、5・・収容部、6・・ボス、7・・ネジ孔、8,9・・ネジ、10・・モータアッセンブリ、11・・固定子、12・・鉄芯、13・・ターミナルプレート、14・・主巻線、15,25・・端子金具、16,27・・貫通孔、17・・バッフルプレート、18・・ブロック部、19・・ネジ止め部、20・・ブラシホルダユニット、21・・ベース、22・・ブラシホルダ、24・・連結部、26・・円筒部、28・・リブ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具等に用いられる筒状のハウジングに、整流子モータとブラシホルダユニットとを含むモータアッセンブリを組み付けるための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電動ハンマ等の電動工具においては、筒状のハウジングに整流子モータ(例えばユニバーサルモータ)の固定子が収容されると共に、ハウジングに形成した軸受に回転子が軸支されている。また、回転子に設けた整流子に摺接するブラシを保持するブラシホルダユニットが、整流子モータに隣接して組み付けられている(特許文献1参照)。
【0003】
図9は、このモータアッセンブリを組み付けたモータハウジング30の斜視図、図10は左右方向の縦断面図、図11は前後方向の縦断面図で、上方を開口した筒状のモータハウジング30の下端には、整流子モータの図示しない回転子を軸支する軸受部31が突設され、その軸受部31の周囲には、回転子に設けた整流子に摺接させる一対のブラシ36,36を保持する円盤状のブラシホルダユニット35を下方からネジ止めする組み付け座32が設けられている。一方、モータハウジング30内には、整流子モータの収容部33が形成され、収容部33の底には、固定子37の端面を突き当てた状態でネジ止めするボス34,34が設けられている。
【0004】
よって、このモータハウジング30にブラシホルダユニット35及び固定子37を組み付ける際には、図12,13に示すように、モータハウジング30の下方からブラシホルダユニット35を組み付け座32に組み付けて、ネジ38,38によってネジ止めする一方、モータハウジング30の上方から固定子37を収容部33に収容し、ネジ39,39によってボス34,34に組み付けることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−143314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、モータハウジング30に対してブラシホルダユニット35と固定子37とを互いに逆方向からネジによって組み付けるため、組み付けに係る作業性が良くないのに加え、ネジ止め部分を形成するために固定子37が大径化したり、ブラシホルダユニット35の構造に制約を受けたりする。
また、モータハウジング30において、ブラシホルダユニット35の組み付け座32の中央に回転子の軸受部31が突出状態で形成されるため、軸受剛性が十分得られず、回転子の振動によってブラシ36の寿命が短縮化するおそれもある。
【0007】
そこで、本発明は、整流子モータとブラシホルダユニットとを含むモータアッセンブリが良好な作業性で組み付け可能となると共に、固定子の大径化やブラシホルダユニットの構造の制約を招くことなく、而も高い軸受剛性が得られてブラシ寿命も確保可能となるモータアッセンブリの組み付け構造を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ハウジング内に、ブラシホルダユニットを下にしてモータアッセンブリを収容可能な有底の収容部を形成すると共に、収容部に、ブラシホルダユニットと当接してその位置決めを行う受け部を形成する一方、整流子モータの固定子及び/又はブラシホルダユニットに、隣接するブラシホルダユニット又は固定子と当接して両者間の位置決めを行う突き当て部を形成し、収容部内でブラシホルダユニットを受け部に当接させ、固定子とブラシホルダユニットとを突き当て部を介して互いに当接させた状態で、開口側から固定子に当接してハウジングに固定される固定部材を設けて、固定部材の固定に伴い、固定部材と受け部との間でモータアッセンブリを挟持固定することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、固定部材を、ハウジングの開口側から固定子及びブラシホルダユニットを貫通してハウジングに螺合されるネジとしたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、受け部と突き当て部とを位相を合わせて形成し、突き当て部の位置でネジを固定子及びブラシホルダユニットに貫通させて受け部に螺合することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1の構成において、ハウジングの開口際に、整流子モータの回転子に設けた冷却用ファンの上流側をカバーするバッフルプレートを組み付けるものにあっては、固定子及び/又はバッフルプレートに、隣接するバッフルプレート又は固定子と当接して両者の位置決めを行う第2の突き当て部を形成して、固定部材を、ハウジングへの組み付けによって受け部との間でモータアッセンブリを挟持固定するバッフルプレートとしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、モータアッセンブリが良好な作業性で組み付け可能となる。また、モータアッセンブリを固定部材と受け部との間で挟持固定するので、ネジ止め部分を確保するために固定子が大径化したり、ブラシホルダユニットの構造に制約を受けたりすることがない。さらに、ハウジングに回転子の軸受部分を突設する必要がなくなるため、高い軸受剛性が得られて回転子に振動が生じにくくなり、ブラシ寿命が好適に維持可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、固定子及びブラシホルダユニットを貫通するネジにより、モータアッセンブリがハウジングの半径方向や周方向にがたつくことなく挟持固定される。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、ネジによる挟持位置と構成部同士の当接位置とが一致し、より安定した組み付けが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、既存のバッフルプレートの組み付けと同時にモータアッセンブリが挟持固定される合理的な構成となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】モータハウジングの斜視図である。
【図2】モータアッセンブリの組み付け構造の分解斜視図である。
【図3】モータハウジングの左右方向の縦断面図である。
【図4】A−A線断面図である。
【図5】モータアッセンブリの斜視図である。
【図6】ブラシホルダユニットの斜視図で、(A)は上面側から、(B)が下面側から見た状態を夫々示す。
【図7】モータアッセンブリの組み付け状態を示す拡大斜視図である。
【図8】変更例の部分斜視図である。
【図9】従来のモータハウジングの斜視図である。
【図10】従来のモータハウジングの左右方向の縦断面図である。
【図11】従来のモータハウジングの前後方向の縦断面図である。
【図12】従来のモータアッセンブリの組み付け構造の分解斜視図である。
【図13】従来のモータアッセンブリの組み付け状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、電動ハンマのモータハウジングの斜視図である。まず電動ハンマは、モータハウジング1の上方に、クランク機構を内設したギヤハウジングを組み付けると共に、その前方(図1の右側)に、打撃機構を内設した筒状ハウジングを組み付けて、筒状ハウジングの先端に装着したビットに打撃を付与する周知の構造である。モータハウジング1の後面には、ハンドルハウジングが組み付けられる。
【0012】
モータハウジング1は、下端を閉塞して上端を開口させた筒状で、下端の閉塞部2には、整流子モータの回転子を軸支する軸受を保持する保持部3が中央に凹設されている。この保持部3の周囲には、整流子モータの冷却用空気を吸い込む複数の吸気孔4,4・・が形成されている。
また、モータハウジング1の内部には、図2に示すように、整流子モータとブラシホルダユニット20とからなるモータアッセンブリ10を、ブラシホルダユニット20を下にして夫々圧入可能な有底の収容部5が形成されている。この収容部5の底部には、図3,4に示すように、上方へ向けて開口するネジ孔7を夫々備えた受け部としての一対のボス6,6が、点対称位置に形成されている。
【0013】
収容部5に収容される整流子モータは、固定子11と図示しない回転子とからなる。このうち固定子11は、図5にも示すように、軸方向の上下端にターミナルプレート13,13を設けた鉄芯12に、一対の主巻線14,14を巻回し、上側(モータアッセンブリ10の説明では図5の上側を上方とする。図6においても同じ)のターミナルプレート13の上面に端子金具15,15を点対称位置で一対ずつ立設した構成である。各対の端子金具15,15の間には、鉄芯12及びターミナルプレート13を貫通して上下に開口する貫通孔16,16が軸方向に形成されている。この貫通孔16,16は、収容部5のボス6,6に対応した位置となっている。
【0014】
ブラシホルダユニット20は、図6にも示すように、固定子11のターミナルプレート13と略同じ大きさのリング状のベース21を有する。ベース21の上面には、四角筒状のブラシホルダ22,22が点対称に配置されて、回転子の整流子に摺接する図示しないブラシが保持可能となっている。23,23は、ブラシホルダ22の側方に設けられ、端部がブラシを中心側(整流子側)へ押圧する巻き板バネ、24,24は、端子金具25,25を内設し、ターミナルプレート13の端子金具15,15が差し込まれて電気的接続される連結部である。端子金具25の一方は上方へ突出してスイッチ側へ、他方はブラシホルダ22へ夫々電気的接続されるようになっている。
【0015】
また、各連結部24における端子金具25,25の間でベース21の下方には、突き当て部としての円筒部26が下向きに突設されて、ベース21を貫通して上下に開口する貫通孔27を形成している。この円筒部26は、固定子11のターミナルプレート13の上面に貫通孔16と位相を合わせて当接可能となっている。さらに、ベース21の上面における各貫通孔27の周囲には、半径方向の外側へ開口する向きで平面視U字状のリブ28が夫々立設されている。このリブ28に、モータハウジング1に設けたボス6が夫々嵌合可能となっている。
【0016】
以上の如く構成されたモータアッセンブリ10においては、図5に示すように、固定子11の上面にブラシホルダユニット20を、貫通孔16と円筒部26との位相を合わせた状態で組み付ける。すると、ターミナルプレート13の端子金具15,15が連結部24,24に夫々差し込まれると共に、円筒部26がターミナルプレート13の上面に当接して貫通孔16,27が互いに連通状態となる。
このモータアッセンブリ10をモータハウジング1の収容部5に、図7に示すようにブラシホルダユニット20を下にして、その貫通孔27とボス6との位相を合わせた状態で上側の開口から下向きに圧入する。すると、収容部5内でベース21がボス6に当接した位置で停止してボス6がリブ28に嵌合し、貫通孔27がネジ孔7と連通状態となる。
【0017】
こうしてモータアッセンブリ10を収容部5に収容した状態で、固定子11の上方から二本のネジ8,8を夫々貫通孔16,16に差し込み、そのままブラシホルダユニット20の円筒部26及び貫通孔27を貫通させてボス6のネジ孔7にねじ込む。すると、図3,4に示すように、固定子11とブラシホルダユニット20とは、ボス6とネジ8の頭部との間に挟まれた格好で固定される。最後に図示しない回転子を上側から固定子11に差し込んで下端を保持部3に軸支させれば、モータアッセンブリ10の組み付けは完了する。
【0018】
このように、上記形態のモータアッセンブリ10の組み付け構造は、モータハウジング1内に、ブラシホルダユニット20を下にしてモータアッセンブリ10を収容可能な有底の収容部5を形成すると共に、収容部5に、ブラシホルダユニット20と当接してその位置決めを行うボス6を形成する一方、ブラシホルダユニット20に、隣接する固定子11と当接して両者間の位置決めを行う円筒部26を形成し、収容部5内でブラシホルダユニット20をボス6に当接させ、固定子11とブラシホルダユニット20とを円筒部26を介して互いに当接させた状態で、開口側から固定子11に当接してモータハウジング1に螺合される固定部材(ネジ8)を設けて、ネジ8の螺合に伴い、ネジ8とボス6との間でモータアッセンブリ10を挟持固定する構成となっている。
【0019】
この構成により、整流子モータとブラシホルダユニット20とからなるモータアッセンブリ10が良好な作業性で組み付け可能となる。また、モータアッセンブリ10をネジ8とボス6との間で挟持固定するので、ネジ止め部分を確保するために固定子11が大径化したり、ブラシホルダユニット20の構造に制約を受けたりすることがない。さらに、モータハウジング1に回転子の軸受部分を突設する必要がなくなるため、高い軸受剛性が得られて回転子に振動が生じにくくなり、ブラシ寿命が好適に維持可能となる。
【0020】
特にここでは、固定部材を、モータハウジング1の開口側から固定子11及びブラシホルダユニット20を貫通してモータハウジング1に螺合されるネジ8としたことで、モータアッセンブリ10がモータハウジング1の半径方向や周方向にがたつくことなく挟持固定される。
また、ボス6と円筒部26とを位相を合わせて形成し、円筒部26の位置でネジ8を固定子11及びブラシホルダユニット20に貫通させてボス6に螺合するようにしているので、ネジ8による挟持位置と構成部同士の当接位置とが一致し、より安定した組み付けが可能となっている。
【0021】
なお、上記形態では、先にブラシホルダユニットを固定子に組み付けてからモータハウジングに収容するようにしているが、モータハウジングにブラシホルダユニットを先に組み付け、その後に固定子を組み付けてネジ止めするようにしてもよい。
また、突き当て部としては円筒部に限らず、角筒部としたり、間にネジが貫通する一対のリブとしたり等、適宜形状変更可能である。この形状変更は受け部においても可能であるし、数を増やしても差し支えない。さらに、突き当て部はブラシホルダユニットに設ける場合に限らず、固定子の端面に設けてもよいし、ブラシホルダユニットと固定子との互いに対向面に夫々設けてもよい。
加えて、突き当て部は必ずしも受け部と位相を合わせる必要はなく、ネジの貫通孔と異なる位相に設けることは可能である。
【0022】
そして、上記形態では、ネジを固定子及びブラシホルダユニットに貫通させてボスに螺合させているが、必ずしもモータアッセンブリにネジを貫通させる必要はなく、例えばモータハウジングの開口際で固定子の外側にネジ止め部を形成し、ネジ止め部にワッシャーを介してネジを螺合させて、ワッシャーによって固定子の端面を押さえて挟持固定する構造等も考えられる。この場合はネジとワッシャーとが固定部材となる。
【0023】
また、モータハウジングの開口際に、整流子モータの回転子に設けられた冷却用ファンの上流側を覆うバッフルプレートが組み付けられる場合も、モータアッセンブリを貫通させるネジを用いることなくモータアッセンブリの挟持固定が可能となる。すなわち、図8に示すように、バッフルプレート17に、隣接する固定子11の端面に当接する第2の突き当て部としての一対のブロック部18,18を点対称位置に形成する一方、モータハウジング1の開口側に、ブロック部18,18が当接するネジ止め部19,19を形成して、ブロック部18,18を貫通させたネジ9,9をネジ止め部19,19に螺合させるものである。
【0024】
よって、この変更例においても、上記形態と同様に、まずモータハウジング1にブラシホルダユニット20と固定子11とを、ブラシホルダユニット20がボス6に当接するまで圧入し、この状態でバッフルプレート17を、ブロック部18,18が固定子11の端面及びネジ止め部19,19に夫々当接するようにモータハウジング1の開口に組み付ける。そして、開口側からネジ9,9をブロック部18,18に貫通させてネジ止め部19,19に螺合すると、モータアッセンブリ10がバッフルプレート17とボス6との間で挟持固定されることになる。
【0025】
このように、この変更例によれば、バッフルプレート17に、隣接する固定子11と当接して両者の位置決めを行うブロック部18,18を形成して、固定部材を、モータハウジング1への組み付けによってボス6との間でモータアッセンブリ10を挟持固定するバッフルプレート17としたことで、モータアッセンブリ10が良好な作業性で組み付け可能となり、固定子が大径化したり、ブラシホルダユニット20の構造に制約を受けたりすることがない。さらに、高い軸受剛性が得られて回転子に振動が生じにくくなり、ブラシ寿命が好適に維持可能となる、という上記形態と同様の効果が得られる。特にここでは、バッフルプレート17の組み付けと同時にモータアッセンブリ10が挟持固定される合理的な構成となっている。
【0026】
なお、ここでの第2の突き当て部もブロック部以外に円筒部やリブ等の他の形状が採用できるし、バッフルプレートでなく固定子の端面側や両者の対向面に第2の突き当て部を設けることもできる。また、バッフルプレートはネジによる固定に限らず、受け部との間でのモータアッセンブリの挟持固定が可能であれば、バヨネット結合等の他の手段によってハウジングへ組み付けるようにしても差し支えない。
その他、本発明の組み付け構造は、電動ハンマ以外の他の電動工具にも採用可能である。
【符号の説明】
【0027】
1・・モータハウジング、5・・収容部、6・・ボス、7・・ネジ孔、8,9・・ネジ、10・・モータアッセンブリ、11・・固定子、12・・鉄芯、13・・ターミナルプレート、14・・主巻線、15,25・・端子金具、16,27・・貫通孔、17・・バッフルプレート、18・・ブロック部、19・・ネジ止め部、20・・ブラシホルダユニット、21・・ベース、22・・ブラシホルダ、24・・連結部、26・・円筒部、28・・リブ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のハウジング内に、整流子モータと、その整流子モータの整流子に摺接するブラシを保持するブラシホルダユニットとを含むモータアッセンブリを組み付ける構造であって、
前記ハウジング内に、前記ブラシホルダユニットを下にして前記モータアッセンブリを収容可能な有底の収容部を形成すると共に、前記収容部に、前記ブラシホルダユニットと当接してその位置決めを行う受け部を形成する一方、
前記整流子モータの固定子及び/又は前記ブラシホルダユニットに、隣接する前記ブラシホルダユニット又は固定子と当接して両者間の位置決めを行う突き当て部を形成し、
前記収容部内で前記ブラシホルダユニットを前記受け部に当接させ、前記固定子とブラシホルダユニットとを前記突き当て部を介して互いに当接させた状態で、前記開口側から前記固定子に当接して前記ハウジングに固定される固定部材を設けて、
前記固定部材の固定に伴い、前記固定部材と受け部との間で前記モータアッセンブリを挟持固定することを特徴とするモータアッセンブリの組み付け構造。
【請求項2】
前記固定部材を、前記開口側から前記固定子及びブラシホルダユニットを貫通して前記ハウジングに螺合されるネジとしたことを特徴とする請求項1に記載のモータアッセンブリの組み付け構造。
【請求項3】
前記受け部と突き当て部とを位相を合わせて形成し、前記突き当て部の位置で前記ネジを前記固定子及びブラシホルダユニットに貫通させて前記受け部に螺合することを特徴とする請求項2に記載のモータアッセンブリの組み付け構造。
【請求項4】
前記ハウジングの前記開口際に、前記整流子モータの回転子に設けた冷却用ファンの上流側をカバーするバッフルプレートを組み付けるものにあっては、前記固定子及び/又は前記バッフルプレートに、隣接する前記バッフルプレート又は固定子と当接して両者の位置決めを行う第2の突き当て部を形成して、前記固定部材を、前記ハウジングへの組み付けによって前記受け部との間で前記モータアッセンブリを挟持固定する前記バッフルプレートとしたことを特徴とする請求項1に記載のモータアッセンブリの組み付け構造。
【請求項1】
筒状のハウジング内に、整流子モータと、その整流子モータの整流子に摺接するブラシを保持するブラシホルダユニットとを含むモータアッセンブリを組み付ける構造であって、
前記ハウジング内に、前記ブラシホルダユニットを下にして前記モータアッセンブリを収容可能な有底の収容部を形成すると共に、前記収容部に、前記ブラシホルダユニットと当接してその位置決めを行う受け部を形成する一方、
前記整流子モータの固定子及び/又は前記ブラシホルダユニットに、隣接する前記ブラシホルダユニット又は固定子と当接して両者間の位置決めを行う突き当て部を形成し、
前記収容部内で前記ブラシホルダユニットを前記受け部に当接させ、前記固定子とブラシホルダユニットとを前記突き当て部を介して互いに当接させた状態で、前記開口側から前記固定子に当接して前記ハウジングに固定される固定部材を設けて、
前記固定部材の固定に伴い、前記固定部材と受け部との間で前記モータアッセンブリを挟持固定することを特徴とするモータアッセンブリの組み付け構造。
【請求項2】
前記固定部材を、前記開口側から前記固定子及びブラシホルダユニットを貫通して前記ハウジングに螺合されるネジとしたことを特徴とする請求項1に記載のモータアッセンブリの組み付け構造。
【請求項3】
前記受け部と突き当て部とを位相を合わせて形成し、前記突き当て部の位置で前記ネジを前記固定子及びブラシホルダユニットに貫通させて前記受け部に螺合することを特徴とする請求項2に記載のモータアッセンブリの組み付け構造。
【請求項4】
前記ハウジングの前記開口際に、前記整流子モータの回転子に設けた冷却用ファンの上流側をカバーするバッフルプレートを組み付けるものにあっては、前記固定子及び/又は前記バッフルプレートに、隣接する前記バッフルプレート又は固定子と当接して両者の位置決めを行う第2の突き当て部を形成して、前記固定部材を、前記ハウジングへの組み付けによって前記受け部との間で前記モータアッセンブリを挟持固定する前記バッフルプレートとしたことを特徴とする請求項1に記載のモータアッセンブリの組み付け構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−10530(P2011−10530A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−154175(P2009−154175)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000137292)株式会社マキタ (1,210)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000137292)株式会社マキタ (1,210)
【Fターム(参考)】
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