モータ内蔵ローラ及びコンベア装置
【課題】ローラコンベア装置の組み立てを容易に行うことができるモータ内蔵ローラを提供することを目的とする。
【解決手段】モータ内蔵ローラ3は、円筒形のローラ本体11を持ち、その内部にモータ12と減速機13が内蔵されている。モータ内蔵ローラ3は、ローラ本体11の両端から固定軸20,21が突出している。一方の固定軸20が中空形状であり、その中に固定側コネクタ片25が内蔵されている。モータ内蔵ローラ3では、前記した固定側コネクタ片25に自由側コネクタ片33が接続される。
【解決手段】モータ内蔵ローラ3は、円筒形のローラ本体11を持ち、その内部にモータ12と減速機13が内蔵されている。モータ内蔵ローラ3は、ローラ本体11の両端から固定軸20,21が突出している。一方の固定軸20が中空形状であり、その中に固定側コネクタ片25が内蔵されている。モータ内蔵ローラ3では、前記した固定側コネクタ片25に自由側コネクタ片33が接続される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラ本体内にモータが内蔵されたモータ内蔵ローラに関するものである。また本発明は、モータ内蔵ローラを使用したコンベア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ローラコンベア装置の構成部品として、モータ内蔵ローラが知られている。モータ内蔵ローラは、特許文献1に開示されている様に、ローラ本体内にモータと減速器が内蔵され、内部のモータを駆動することによって外側のローラ本体が回転する。
図18は、特許文献1に開示されたモータ内蔵ローラの断面図である。
公知のモータ内蔵ローラ100は、ローラ本体101の両端に蓋部材102が設けられ、蓋部材102から固定軸105,106が突出している。そして一方の固定軸105は、中空形状であり、その内部に電気ケーブル107が挿通され、当該電気ケーブル107を介してローラ本体101に内蔵されたモータ110に給電される。
また電気配線を容易にすることを目的として、電気ケーブル107の先端にコネクター片111が設けられたものもある。前記した特許文献1では、電気ケーブル107の先端にコネクター片111が設けられた構成例を開示している。
【0003】
またローラコンベア装置は、複数のモータ内蔵ローラ及び複数のフリーローラがフレームに平行に取り付けられたものである。
ローラコンベア装置のフレームは、例えば溝型鋼によって構成されるフレーム片を平行に二列に配置したものである。
そして複数のモータ内蔵ローラ及び複数のフリーローラは、いずれも二つのフレーム同士の間に平行に取り付けられる。
より具体的には、一方のフレーム片にモータ内蔵ローラの一方の固定軸105が固定され、他方のフレーム片にモータ内蔵ローラの他方の固定軸106が固定される。
【特許文献1】特開2004−18184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ローラコンベア用の部品として、予め固定軸の取付け孔が穿孔されたフレーム片が市販されている。
市販のフレーム片は、軽量溝型鋼または溝型鋼で作られている。そして軽量溝型鋼の最も断面積の広い壁面に、多数の孔が穿孔されている。穿孔された孔は、いずれも例えば直径が8mmという様に一定の大きさであり、且つ等間隔であって一列に並んで設けられている。
【0005】
上記した市販のフレーム片を使用してローラコンベアを製作する場合は、2本のフレーム片を間隔を開けて接合し、上記した孔に固定軸を挿通してモータ内蔵ローラを取り付ける。
【0006】
しかしながら、上記した様な、固定軸の取付け孔が予め穿孔されたフレーム片には、図18に示すような電気ケーブル107の先端にコネクター片111が設けられたモータ内蔵ローラを取り付けにくいという問題がある。
即ち市販のフレーム片には、予め一定の大きさの孔が設けられている。この孔はモータ内蔵ローラの固定軸105,106を挿通するには充分な大きさを持つが、電気ケーブル107の先端に取り付けられたコネクター片111は、一般にモータ内蔵ローラ100の固定軸105,106よりも大きく、市販のフレーム片に設けられた孔を通過させることができない場合がある。また仮にコネクター片111がフレーム片に設けられた孔よりも小さい場合であっても、コネクター片111を挿通させにくく、ローラコンベア装置を組み立て作業が手間取るという不満がある。
即ち従来技術のモータ内蔵ローラは、内部のモータに給電するための給電部(コネクター片111)をフレーム片で囲まれた領域の外に出すことが困難であり、コンベア装置を組み立てるのに手間を有するという欠点がある。
【0007】
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、ローラコンベア装置の組み立てを容易に行うことができるモータ内蔵ローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、固定軸がローラ本体から突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラにおいて、前記固定軸は中空であり、固定軸内又は固定軸端に固定側コネクタ片が設けられ、別途用意した自由側コネクター片を前記固定側コネクタに接続することによりローラ本体の内外を電気的に導通可能であることを特徴とするモータ内蔵ローラである。
【0009】
本発明のモータ内蔵ローラでは、固定軸内又は固定軸端に固定側コネクタ片が設けられている。そのためモータ内蔵ローラの固定軸さえフレームの孔に通過させることができれば、固定軸の固定側コネクタ片に自由側コネクター片を接続して内部のモータに給電することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、自由側コネクター片を含み、固定側コネクタ片は固定軸内に設けられ、前記固定軸の内面に軸側係合部が形成され、自由側コネクタ片の外周にはコネクタ側係合部が設けられ、前記軸側係合部とコネクタ側係合部が係合して自由側コネクタ片が前記固定軸に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のモータ内蔵ローラである。
【0011】
本発明のモータ内蔵ローラでは、固定軸の内面に軸側係合部が形成されている。軸側係合部には例えば内ネジを採用することができる。
一方、自由側コネクター片の外周にはコネクタ側係合部が設けられている。コネクタ側係合部には例えば外ネジを採用することができる。
本発明のモータ内蔵ローラでは、前記した軸側係合部とコネクタ側係合部を係合して自由側コネクタ片を固定軸に取り付けることができるので、接続状態のコネクタが意に反して外れることがない。
また本発明のモータ内蔵ローラでは、自由側コネクター片の外周にコネクタ側係合部が設けられ、固定軸の内面に軸側係合部があってその両者が係合する構造を採用するので、自由側コネクター片の外形形状が小さいものとなる。そのため例えばモータ内蔵ローラの固定軸の軸端をフレーム片同士の内側に納め、フレームの外側からフレームの孔に自由側コネクター片を挿入して両コネクターを接続することもできる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、ローラ本体内に内蔵されるモータは複数のコイルを有し、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ内蔵ローラである。
【0013】
本発明のモータ内蔵ローラは、基盤内蔵形と称される構造のモータ内蔵ローラであり、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されている。例えばフラシレスモータであるならば、内部に回転磁界や交番磁界を発生させるために、各コイルに順番に電流を供給する。例えば、内部にAコイル、Bコイル、Cコイルがある場合は、最初にAコイルだけに電流を流し、次にBコイルだけに電流を流し、次にCコイルだけに電流を流し、次にAコイルだけに電流を流すという様に通電回路を切り換える必要がある。本発明のモータ内蔵ローラでは、例えばこの切り換え回路がローラ本体内に内蔵されている。
本発明のモータ内蔵ローラでは、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されているので、ローラ本体の内外を導通させる電力線や信号線の本数が少なくて足る。そのため固定軸内が混み合わない。
【0014】
請求項4に記載の発明は、ローラ本体から固定軸が突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラと、平行に配されたフレーム片を備えたフレームとを有し、前記モータ内蔵ローラを含む複数のローラが前記フレーム片同士の間に取り付けられてなるコンベア装置において、モータ内蔵ローラは請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ内蔵ローラであることを特徴とするコンベア装置である。
【0015】
本発明は、前記したモータ内蔵ローラを使用したコンベア装置である。本発明のコンベア装置は、組み立てが容易である。
【0016】
請求項5に記載の発明は、フレーム片には開口が設けられ、モータ内蔵ローラの固定軸が前記開口に挿通されていた固定軸がフレーム片の外側に突出し、フレーム片の外側で自由側コネクタ片が挿通されていることを特徴とする請求項4に記載のコンベア装置である。
【0017】
本発明のコンベア装置では、固定軸をフレーム片の外側に突出させることによって給電部等をフレーム片の外側に出すことができるので、組み立てが容易である。
【0018】
また逆に、固定軸をフレーム片の内側に残し、自由側コネクタ片をフレーム片の孔に挿通して給電してもよい。
即ちフレーム片には開口が設けられ、モータ内蔵ローラの固定軸の軸端が前記開口の近傍にあり、前記開口に自由側コネクタ片が挿通されてモータ内蔵ローラの固定側コネクタに接続されていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明のモータ内蔵ローラは、内部のモータに給電するための給電部が固定軸にあるため、給電部をフレーム片で囲まれた領域の外に出す作業が容易であり、コンベア装置の組み立てる際の作業が容易であるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態のコンベア装置であり、(a)はその正面図、(b)はその平面図である。
図1に示すコンベア装置1は、ローラコンベア装置であり、フレーム2に多数のローラ3,5及び存荷センサー4が取り付けられたものである。
フレーム2は、本実施形態では、軽量溝型鋼を組み合わせて作られている。即ちフレーム2は、軽量溝型鋼からなるフレーム片6,7を平行に配置し、その間を図示しない連結部材で結合したものである。
【0021】
図2は、図1のコンベア装置で採用するフレーム片の斜視図である。
本実施形態で採用するフレーム片6,7は、前記した様に軽量溝型鋼で作られており、予め、多数の孔8が設けられている。各孔8の断面形状はいずれも同一であって円形であり、いずれも同じ直径である。孔8は、軽量溝型鋼を構成する3辺の内、最も面積が大きな面であって、中心を大きく外れた位置に設けられている。孔8は一列、且つ等間隔に設けられている。
【0022】
本実施形態のコンベア装置1は、上記したフレーム2に、モータ内蔵ローラ3と、フリーローラ5が取り付けられており、これらが図示しないベルトで連結されていて連動する。
ここで本実施形態で採用するモータ内蔵ローラ3は、従来にはない特徴を有するものであり、詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態のモータ内蔵ローラの正面図である。図4は、図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。図5は、図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が離れた状態を示す。図6は、図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が接合された状態を示す。図7は、図3のモータ内蔵ローラの端部の分解斜視図である。図8は、図3のモータ内蔵ローラの回路図である。
【0023】
モータ内蔵ローラ3は公知のそれと同様に、円筒形のローラ本体11を持ち、その内部にモータ12と減速機13が内蔵されている。
また本実施形態で採用するモータ内蔵ローラ3は、基盤内蔵型と称されるものであり、内部に回路基盤15が内蔵されている。回路基盤15はスイッチング回路を内蔵するものであり、コイルに電流を供給する回路の一部を備えている。
即ち本実施形態で採用するモータは、フラシレスモータであり、回路図の様に3個のコイルW1,W2,W3を有している。また回転子たる永久磁石の回転位置を検出するホール素子H1,H2,H3を備えている。
そして前記したコイルW1,W2,W3によって内部に回転磁界を発生させるために、各コイルW1,W2,W3に順番に電流を供給するスイッチング回路を有し、当該スイッチング回路が回路基盤15に納められている。
【0024】
モータ内蔵ローラ3では、ローラ本体11の両端から固定軸20,21が突出している。より具体的には、モータ内蔵ローラ3では、ローラ本体11の両端に蓋部材16,17が取り付けられており、当該蓋部材16,17から固定軸20,21が突出している。なお固定軸20,21とローラ本体11との間には軸受け22が介在されており、ローラ本体11は固定軸20,21に対して相対的に回転する。また一方の固定軸20は、一面が面取りされていて断面形状が「D」形をしている。本実施係止形態では、この面取り部分が係合部23として機能する。
【0025】
そしてモータ内蔵ローラ3では、図4,5,6の様に、一方の固定軸20が中空形状であり、その中に固定側コネクタ片25が内蔵されている。
固定側コネクタ片25は、図の様に5個の孔を有するメス側コネクタであり、外形形状は、中央部にフランジ26を有する円柱形である。
一方、固定軸20は、軸方向に連通する孔28を有し内部が空洞である。固定軸20の内径は、突出側が大きく、ローラ本体11側が小さい。即ち固定軸20の内部には、段部27が形成されている。
また固定軸20の孔であって、突出側(大径側)の内面には、内ネジ(軸側係合部)24が形成されている。
【0026】
固定側コネクタ片25は、スリーブ30と共に固定軸20内の孔28に挿入されている。即ち固定側コネクタ片25の後端側(ピン孔が無い側)の外周にスリーブ30が装着され、ピン孔側を外側に向けた姿勢で固定軸20内の孔28に挿入されている。固定軸20の孔28内においては、孔28の段部27にスリーブ30の一方の端面が当接し、スリーブ30の他方の端面に固定側コネクタ片25のフランジ26が接している。そのため固定側コネクタ片25のフランジ26は、スリーブ30を介して孔28の段部27と接し、軸方向の位置決めが成されている。
また固定側コネクタ片25と固定軸20内の孔28及びスリーブ30の間には、図示しない接着剤が充填されており、固定側コネクタ片25が外側に離脱することはない。
【0027】
ローラ本体11の内部においては、固定側コネクタ片25の後端から延びるリード線31が前記した回路基盤15に接続されており、回路基盤15からモータ12に対して給電される。なお本実施形態では、モータ内蔵ローラ3が基盤内蔵型であるために、リード線の数が5本であるが、基盤を内蔵しない構造のモータ内蔵ローラに本発明を適用する場合には、リード線の数はより多く必要となり、固定側コネクタ片25のピン孔の数もそれに合わせて増加させる必要がある。
【0028】
本実施形態のモータ内蔵ローラ3では、前記した固定側コネクタ片25に自由側コネクタ片33が接続される。
自由側コネクタ片33は、5ピンのオス側コネクタである。
自由側コネクタ片33は、図5,6に示すようにコネクタ本体35と、ネジリング36によって構成されている。
ネジリング36は、コネクタ本体35の外周部に設けられており、コネクタ本体35に対して回転可能であるが、軸方向には一体的に移動する。
ネジリング36は、ネジ形成部37と摘まみ部38を有しており、摘まみ部38はネジ形成部37よりも径が太い。
そしてネジ形成部37の外周には外ネジ(コネクタ側係合部)が形成されている。摘まみ部38の外径は、前記した固定軸20の外径に等く、外周面にローレット加工が施されている。
【0029】
本実施形態のモータ内蔵ローラ3では、固定軸20の孔28に、自由側コネクタ片33のコネクタ本体35を挿入することによって自由側コネクタ片33と固定側コネクタ片25とを接続することができる。
また固定軸20の孔28に、自由側コネクタ片33のコネクタ本体35を挿入した状態でネジリング36を回転すると、ネジリング36に設けられた外ネジ(雄ネジ)が、固定軸20の孔28内に設けられた内ネジ24と係合する。ここでネジリング36は、コネクタ本体35に対して回転可能であるが、軸方向には一体的に移動するので、ネジリング36の外ネジ(雄ネジ)を固定軸20の内ネジ24と係合させた状態でネジリング36を回転すると、自由側コネクタ片33が固定軸20の孔28側に移動する。また自由側コネクタ片33は、固定軸20に対してネジ係合されているので、自由側コネクタ片33が固定軸20から離脱することはない。
【0030】
本実施形態では、固定側コネクタ片25を図4の様に固定軸20の孔28内に納めたが、固定側コネクタ片25を固定軸20の端面に設けてもよい。
図9,10は、本発明の他の実施形態におけるモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
図9に示すモータ内蔵ローラでは、固定軸20の本体部分の面と、固定側コネクタ片25とが同一の面にある。図10に示すモータ内蔵ローラでは、固定側コネクタ片25は、固定軸20の本体部分の面から突出している。
【0031】
次に上記したモータ内蔵ローラ3のフレーム2に対する取付け構造について説明する。 図11は、本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を示す。図12は、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分における分解斜視図であり、円内は接続部材の分解斜視図である。図13は、本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を裏面側から観察した状態を示す。図14は、図11のA−A断面斜視図である。図15(a)は、図11のB−B断面斜視図であり、同(b)は接続部材近傍の拡大図である。
【0032】
本実施形態では、モータ内蔵ローラ3は、モータ内蔵ローラ取付け器具(以下 単に取付け器具という)40を使用してフレーム2に取り付けられる。
取付け器具40は、図12の様に回転阻止部材41とコントローラ設置台43及び接続部材45及び櫛状部材49によって構成されている。
以下順次説明する。なお以下の説明において、上下の関係や、水平・垂直の関係は、コンベア装置1を平面に設置した状態を基準とする。
回転阻止部材41は、樹脂製の本体部46と、金属製の補強部材47によって構成されている。
本体部46は、図12に示すように正面視形状が長円形状である。ただし回転阻止部材41は、コンベア装置1に取り付けられた姿勢を基準として、下辺に相当する辺の中央部分が削られた形状をしている。即ち下辺に相当する辺の中央部分に座面部44が形成されている。
【0033】
回転阻止部材41には、3個の開口が設けられている。3個の開口は直線上に並んでおり、その中心の高さは一致する。また開口の中心間距離は、フレーム片7の孔8の間隔と等しい。
中央の開口48は円形であり、その外径は前記したモータ内蔵ローラ3の固定軸20よりも僅かに大きい。
中央の開口48の裏面側は、大きく肉盗みがされており、後記する様に補強部材47がはめ込まれる。即ち開口48の裏面側には穴50が設けられている。穴50の正面視形状は、直線と円弧とを組み合わせた形状であり、取付け姿勢を基準として水平方向に延びる上下の辺は略直線状である。これに対して天地方向に延びる側面側の辺は円弧形状である。また前記した様に回転阻止部材41の下辺側に座面部44が形成されている関係から、穴50の側面側の辺の円弧形状のラインは、水平方向に延びる上下の辺よりも更に下方向に延長されている。
【0034】
回転阻止部材41の本体部46には、前記した中央の開口48を挟んで等間隔に2個の開口が設けられている。当該2個の開口は、取付け用開口51として機能する。
取付け用開口51は、前記した中心の開口48に比べてはるかに大きく、形状も異なる。即ち取付け用開口51は、図の様に四角形に近い楕円形である。取付け用開口51の外接円の直径は、中央の開口48の1.5倍から4倍程度であり、より推奨される大きさは、中央の開口48の2倍から3倍である。
取付け用開口51は、その内部が図15に示すように段状となっており、当接部59が形成されている。
【0035】
補強部材47は、前記した様に金属で作られており、その形状は前記した回転阻止部材41の裏面側に設けられた穴50と等しい。
即ち補強部材47の正面視形状は、直線と円弧とを組み合わせた形状であり、取付け姿勢を基準として水平方向に延びる上下の辺47a、47bは略直線状である。これに対して天地方向に延びる側面側の辺47c,47dは円弧形状である。また補強部材47の側面側の辺の円弧形状のラインは、水平方向に延びる上下の辺47abよりも更に下方向に延長されている。
補強部材47の中心には、被係合部52たる孔が設けられている。被係合部52たる孔の形状は、前記した固定軸20の断面形状に等く、固定軸20が挿入されると両者の相対回転が阻止される。
補強部材47の厚さは、前記した回転阻止部材41の裏面側に設けられた穴50の深さに等しい。
【0036】
回転阻止部材41は、前記した樹脂製の本体部46の穴50に金属製の補強部材47がはめ込まれて成るものである。前記した様に本体部46の穴50及び補強部材47は、歪な形状をしており、且つ、両者は同一形状であって嵌合状態にあるから、補強部材47と本体部46とは回転方向(固定軸20を中心とする回転方向)に対して一体的である。
また補強部材47の被係合部52たる孔と、本体部46の中央の中央の開口48は連通する。
【0037】
次に接続部材45について説明する。
接続部材45は雄ねじ部材55、スリーブ(軸部)56、座金(係止部)57及びナット58によって構成されている。
雄ねじ部材55は、円柱状の頭部55aを有するボルトである。雄ねじ部材55には、側面に2条のスリット55b,55cが設けられている。スリット55b,55cは、いずれも雄ねじ部材55の軸方向に対して垂直方向に延びている。またスリット55b,55cは雄ねじ部材55の中心に対して対称の位置にあり、互いに平行である。
スリーブ(軸部)56は、雄ねじ部材55の外周に装着されるものであり、雄ねじ部材55の外径を増大させて太い軸部を構成する。スリーブ(軸部)56の外径は、後記するコントローラ設置台43の丸孔64よりも大きく、前記した取付け用開口51の最小径部分よりも小さい。
またスリーブ(軸部)56の長さL1は、図15の様に回転阻止部材41の取付け用開口51内における当接部59の厚さL2よりも長い。言い換えると、回転阻止部材41の裏面側と当接部59間の長さL2よりも、スリーブ(軸部)56の長さL1の方が長い。
【0038】
次にコントローラ設置台43について説明する。
コントローラ設置台43は、鋼の板材を曲げ加工した作られたものであり、平面を基本とし、一部が切り起こされたものである。コントローラ設置台43は表面側及び裏面側の大部分が平面状であり、その一部に垂直壁部40bcdが設けられたものである。
即ちコントローラ設置台43は、略正方形をした板体であり、コンベア装置1に取り付けられた姿勢を基準として、上辺側に2か所、切り起こし部がある。より詳細には、コントローラ設置台43の上辺部には、本体部40aから垂直方向に折り返された垂直壁部40b,40cが二箇所設けられている。垂直壁部40b,40c位置は、コントローラ設置台43の両端部側であり、その幅は、いずれもコントローラ設置台43の横幅の約3分の1である。言い換えれば、コントローラ設置台43の上辺部には、中心の約3分の1部分を除いて垂直に立設された垂直壁部40b,40cが形成されている。
【0039】
またコントローラ設置台43の幅方向の中心であって、高さ方向には上から約3分の1の位置にも垂直壁部(突出部)40dが設けられている。垂直壁部(突出部)40dは、本体部40aの一部を「コ」の字状に切り込んで当該部分を垂直に切り起こしたものであり、その上部には略正方形の開口62が形成されている。また当該開口62の両脇には、丸孔64が設けられている。
上記した開口62とその両脇の丸孔64の位置関係(間隔)は、前記した回転阻止部材41の中央の開口48と取付け用開口51のそれに等しい。
【0040】
コントローラ設置台43では、上部側が回転阻止部材保持部60として機能し、下部側がコントローラ設置部61として機能する。より詳細には、上端の垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって囲まれた略長方形の領域が回転阻止部材保持部60として機能し、その他の領域はコントローラ設置部61として機能する。
【0041】
櫛状部材49は、鋼板で作られたものであり、3箇所に切り欠き49a,49b,49cが設けられている。中央の切り欠き49bは、前記したコントローラ設置台43の略正方形の開口62と同等の大きさである。両脇の切り欠き49a,49cは、スリット状であって細い幅である。両脇の切り欠き49a,49cの幅Waは、前記した雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55c同士の間隔Wbと等しい。切り欠き49a,49b,49cの中心間距離は、フレーム片7の孔8と等しい。
【0042】
本実施形態で採用する取付け器具40は、コントローラ設置台43を中心とし、これの回転阻止部材保持部60に回転阻止部材41が設置され、コントローラ設置部61にコントローラ63が設置されたものである。
回転阻止部材41は前記した上端の垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって囲まれた略長方形の領域に装着され、上部側が垂直壁部40b,40cによって保持され、下面側が、垂直壁部(突出部)40dによって支持される。ここで回転阻止部材41の下面側には座面部44が設けられており、垂直壁部(突出部)40dが回転阻止部材41の座面部44を保持する。
【0043】
また前記した様にコントローラ設置部61にコントローラ63が設置されるが、本実施形態で採用するコントローラ63は、ゾーンコントローラと称されるものであり、隣接するモータ内蔵ローラのコントローラと情報の授受を行う機能を備えている。
即ち一つのモータ内蔵ローラを一つのコントローラで制御するが、各モータ内蔵ローラが従動ローラ等を駆動する領域を一つのゾーンと考え、自己のゾーン上の搬送物が有るか否かを検知する在荷センサーの信号、隣接するゾーンの在荷センサーの信号、隣接するゾーンのモータ内蔵ローラが動作しているか否かの信号を入力し、さらに隣接するゾーンのコントローラにこれらの信号を出力して自己のゾーンが適切に動作する様にモータ内蔵ローラを制御するものである。
本実施形態で採用するコントローラ63では、在荷センサーの信号を入力するセンサー入力端子63aと、右隣のゾーンのコントローラと信号の授受を行う入出力端子63b、左隣のゾーンのコントローラと信号の授受を行う入出力端子63cを持つ。また外部入力端子63dを備えている。さらにコントローラ63は、電力入力端子63eと、モータ内蔵ローラ往きケーブル68を備えている。モータ内蔵ローラ往きケーブル68の先端には自由側コネクタ片33が設けられている。
【0044】
次に上記したモータ内蔵ローラ3をフレーム2に取付ける際の手順を説明することによって本実施形態の作用を説明する。
本実施形態のコンベア装置1では、取付け器具40を介してモータ内蔵ローラ3がフレーム2に取付けられる。
本実施形態では、モータ内蔵ローラ3の取付けに先立って取付け器具40をフレーム2に仮止めする。
【0045】
本実施形態で採用するフレーム片7は、前記した様に、予め、多数の孔8が一列、且つ等間隔に設けられている。
本実施形態では、この内の3個の孔8を一つの孔群とし、この孔群を利用して取付け器具40及びモータ内蔵ローラ3を取り付ける。
即ち3個の孔8の内の両端の孔を利用し、接続部材45を介して取付け器具40をフレーム片7同士の外側に仮固定する。フレーム片7は、軽量溝型鋼であって断面形状が「コ」の字状であるから、この「コ」の字状で囲まれた領域に取付け器具40を仮固定することとなる。
具体的には、取付け器具40のコントローラ設置台43の裏面側の平面部分をフレーム片7の外側の側面に押し当てる。ここでコントローラ設置台43に設けられた開口62とその両脇の丸孔64が、フレーム片7の連続する3個の孔8に面する様に位置決めされる。その結果、回転阻止部材41の中央の開口48と取付け用開口51がフレーム片7の連続する3個の孔8に面することとなる。
【0046】
両端の孔にフレーム片7同士の内側からフレーム2の外側に向かって接続部材45の雄ねじ部材55を挿通し、フレーム片7同士の外側に設けられた取付け器具40の回転阻止部材41に設けられた取付け用開口51に挿通する。より詳細には、雄ねじ部材55は取付け器具40の丸孔64を通過し、取付け用開口51に連通する。
そして図15の様に、フレーム片7同士の外側において、雄ねじ部材55にスリーブ56を被せ、座金(係止部)57を介してナット58を雄ねじ部材55に係合させる。
【0047】
またフレーム片7同士の内側においては、図13の様に、二つの接続部材45に櫛状部材49を装着する。より具体的には、雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55c同士の間に、櫛状部材49の両脇の切り欠き49a,49cを装着する。前記した様に櫛状部材49の切り欠き49a,49cの幅Waは、雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55c同士の間隔Wbと等しいから、切り欠き49a,49cは、雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55cに嵌まり込む。従って雄ねじ部材55は櫛状部材49と回転方向に対して一体化される。
また本実施形態では、距離を置いて設けられた二つの雄ねじ部材55に一つの櫛状部材49が装着されるから、櫛状部材49は回転する事ができず、結果的に二つの雄ねじ部材55は櫛状部材49によって回転が阻止される。
【0048】
この状態で図14の様に、モータ内蔵ローラ3の固定軸20をフレーム片7の中央の孔(孔群中の中央の孔)8に挿入し、固定軸20をフレーム片7の外側に突出させ、コントローラ設置台43の丸孔64を経て連通する回転阻止部材41の被係合部52たる孔に挿入する。ここで取付け器具40はフレーム片7に仮止めされた状態であり、取付け器具40は自由に動き得る状態であるから、モータ内蔵ローラ3の固定軸20をフレーム片7の中央の孔(孔群中の中央の孔)8を経て取付け器具40内の回転阻止部材41の被係合部52たる孔に挿入することは容易である。
【0049】
こうしてモータ内蔵ローラ3の固定軸20をフレーム片7に挿入した後、フレーム片7の外側から、接続部材45のナット58を締める。
図15は、接続部材45のナット58を締めつけた状態における断面図である。本実施形態のコンベア装置1では、図15の様に、接続部材45はフレーム片7に対して固定されており、回転阻止部材41を押圧しない。
即ち本実施形態のコンベア装置1では、接続部材45は雄ねじ部材55とスリーブ56を有する。そしてスリーブ(軸部)56の外径は、コントローラ設置台43の丸孔64よりも大きいから、スリーブ(軸部)56の一端はコントローラ設置台43と接する。一方、スリーブ(軸部)56の外径は、回転阻止部材41の取付け用開口51の最小径部分よりも小さいから、スリーブ(軸部)56は回転阻止部材41の取付け用開口51に拘束されず、スリーブ(軸部)56は取付け用開口51内を自由に移動する。
さらにスリーブ(軸部)56の長さL1は、回転阻止部材41の裏面側と当接部59間の長さL2よりも長いから、雄ねじ部材55に装着される座金(係止部)57は、スリーブ(軸部)56の他端側端面を押圧するだけであり、回転阻止部材41の当接部59を押圧しない。
従って接続部材45のナット58を締めつけても、接続部材45はコントローラ設置台43の背面側の平面部39をフレーム片7の側面7aに押圧するだけであり、接続部材45は、コントローラ設置台43を介してフレーム片7の壁面に垂直に固定され、回転阻止部材41を一切押圧しない。
【0050】
そのため接続部材45のナット58を締めつけても回転阻止部材41はフレーム片7のに対して遊嵌状態であり、自由度を持つ。
図16、図17は、回転阻止部材41の自由度を示す説明図である。
即ち回転阻止部材41は、図16(a)の矢印方向たる上下軸方向に上下2mm程度(全幅4mm)の自由度を持つ。また図16(b)の矢印方向たる左右軸方向に左右2mm程度(全幅4mm)の自由度を持つ。図16(c)の矢印方向たる前後軸方向に2mm程度自由度を持つ。さらに図16(d)の様にモータ内蔵ローラ軸芯の振れ回り方向に7度程度(全幅14度)程度の自由度を持つ。
即ち前記した様に、回転阻止部材41は前後軸方向に自由度を持ち、さらに回転阻止部材41はモータ内蔵ローラ軸芯を中心とする二軸の接続部材45によってフレーム2に取り付けられているから、図17に示すように一方の接続部材45側の回転阻止部材41がフレーム2に近接し、他方が離れるとモータ内蔵ローラ軸芯は正規の軸芯から振れ回り方向にずれる。そのため本実施形態では、図16(d)の様にモータ内蔵ローラ軸芯の振れ回り方向にも自由度がある。
【0051】
即ち本実施係止形態のコンベア装置1では、フレーム片7の孔8の内、特定の連続する3個の孔を孔群とし、この両端側の孔8に接続部材45がナット58で締めつけられて固定されている。そして接続部材45のスリーブ(軸部)56の先端側には座金(係止部)57がある。
一方、回転阻止部材41側には、前記した孔群の内の両端側の孔に面した位置に取付け用開口51があり、この端面に前記した接続部材45の座金(係止部)57が当接可能な当接部59がある。
そして本実施形態では、接続部材45のスリーブ(軸部)56が回転阻止部材41の取付け用開口51に挿通され、取付け用開口51の径はスリーブ(軸部)56の径よりも4mm大きくて回転阻止部材41はフレーム片7に対して上下軸方向及び左右軸方向にそれぞれ4mmの自由度を持つ。
また接続部材45の座金(係止部)57の位置は回転阻止部材41をフレーム2側に押し当てた状態における当接部59の位置から2mm離れた位置にあるから回転阻止部材41はフレーム片7に対して前後軸方向に2mmの自由度を持ち、さらにモータ内蔵ローラ軸芯の振れ回り方向にも14度の自由度を持つ。
【0052】
そのため本実施形態のコンベア装置1は、フレーム2の孔8の軸芯が多少ずれていても、モータ内蔵ローラ3にストレスが掛かりにくく、故障が少ない。また消費電力の過度の増大も無い。
【0053】
モータ内蔵ローラ3のフレーム2に対する固定作業が完了すると、モータ内蔵ローラ3のローラ本体11の内外を電気的に接続する。本実施形態においては、コントローラ63に設けられたモータ内蔵ローラ往きケーブル68の先端に自由側コネクタ片33が設けられており、当該自由側コネクタ片33をモータ内蔵ローラの固定軸20内にある固定側コネクタ片25に装着し、コンベア装置1が完成する。
【0054】
モータ内蔵ローラ3に通電されると、内部のモータ12が回転し、ローラ本体11が回転する。回転の反力は、固定軸20に掛かり、さらに係合部23と被係合部52の係合によって回転阻止部材41に負荷される。ここで本実施形態では、回転阻止部材41の被係合部52が金属製の補強部材47によって作られているので、被係合部52が破壊されたり変形することはない。
さらに回転阻止部材41は、コントローラ設置台43の垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって保持されているが、垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって保持されている部位の内部には金属製の補強部材47があり、剛性が高い。そのため回転阻止部材41が捻じれることもない。
また回転阻止部材41の取付け用開口51は、樹脂でできており、摺動性に優れるから、回転阻止部材41は固定された後の自由度を持ち、モータ内蔵ローラにストレスか掛からない。
【0055】
本実施形態のコンベア装置1は、各ローラがいずれもフレーム片7に対して垂直方向に設けられているが、本実施形態の回転阻止部材41は、振れ回り方向の自由度も高いので、フレーム片7に対して各ローラを故意に傾斜して取り付けることも可能である。
【0056】
本実施形態のコンベア装置1では、回転阻止部材41をコントローラ設置台43に取付け、回転阻止部材41の固定と同時にコントローラ設置台43に取付けることができる構造を採用した。しかしながら、本発明は、この構成に限定されるものではなく、回転阻止部材41を単独でフレーム片7に取り付けてもよい。
【0057】
また本実施形態では、フレーム片7の連続する3個の孔8を一つの孔群とし、回転阻止部材41は、この連続する3個の孔8に面して取り付けられたが、3個の以上の孔を孔群としてもよい。ただし孔群を構成する孔8の数は、奇数であることが望ましく、接続部材45は、両端の孔に装着することが推奨される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施形態のコンベア装置であり、(a)はその正面図、(b)はその平面図である。
【図2】図1のコンベア装置で採用するフレーム片の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態のモータ内蔵ローラの正面図である。
【図4】図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
【図5】図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が離れた状態を示す。
【図6】図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が接合された状態を示す。
【図7】図3のモータ内蔵ローラの端部の分解斜視図である。
【図8】図3のモータ内蔵ローラの回路図である。
【図9】本発明の他の実施形態におけるモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態におけるモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
【図11】本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を示す。
【図12】モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分における分解斜視図であり、円内は接続部材の分解斜視図である。
【図13】本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を裏面側から観察した状態を示す。
【図14】図11のA−A断面斜視図である。
【図15】図15(a)は、図11のB−B断面斜視図であり、同(b)は接続部材近傍の拡大図である。
【図16】回転阻止部材41の自由度を示す説明図である。
【図17】回転阻止部材41の自由度を示す説明図である。
【図18】特許文献1に開示されたモータ内蔵ローラの断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 コンベア装置
2 フレーム
3 モータ内蔵ローラ
6,7 フレーム片
7a 側面
8 孔
11 ローラ本体
12 モータ
15 回路基盤
20,21 固定軸
23 係合部
24 内ネジ(軸側係合部)
25 固定側コネクタ片
26 フランジ
28 孔
30 スリーブ
33 自由側コネクタ片
35 コネクタ本体
36 ネジリング
37 ネジ形成部(コネクタ側係合部)
39 平面部
W1,W2,W3 コイル
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラ本体内にモータが内蔵されたモータ内蔵ローラに関するものである。また本発明は、モータ内蔵ローラを使用したコンベア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ローラコンベア装置の構成部品として、モータ内蔵ローラが知られている。モータ内蔵ローラは、特許文献1に開示されている様に、ローラ本体内にモータと減速器が内蔵され、内部のモータを駆動することによって外側のローラ本体が回転する。
図18は、特許文献1に開示されたモータ内蔵ローラの断面図である。
公知のモータ内蔵ローラ100は、ローラ本体101の両端に蓋部材102が設けられ、蓋部材102から固定軸105,106が突出している。そして一方の固定軸105は、中空形状であり、その内部に電気ケーブル107が挿通され、当該電気ケーブル107を介してローラ本体101に内蔵されたモータ110に給電される。
また電気配線を容易にすることを目的として、電気ケーブル107の先端にコネクター片111が設けられたものもある。前記した特許文献1では、電気ケーブル107の先端にコネクター片111が設けられた構成例を開示している。
【0003】
またローラコンベア装置は、複数のモータ内蔵ローラ及び複数のフリーローラがフレームに平行に取り付けられたものである。
ローラコンベア装置のフレームは、例えば溝型鋼によって構成されるフレーム片を平行に二列に配置したものである。
そして複数のモータ内蔵ローラ及び複数のフリーローラは、いずれも二つのフレーム同士の間に平行に取り付けられる。
より具体的には、一方のフレーム片にモータ内蔵ローラの一方の固定軸105が固定され、他方のフレーム片にモータ内蔵ローラの他方の固定軸106が固定される。
【特許文献1】特開2004−18184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ローラコンベア用の部品として、予め固定軸の取付け孔が穿孔されたフレーム片が市販されている。
市販のフレーム片は、軽量溝型鋼または溝型鋼で作られている。そして軽量溝型鋼の最も断面積の広い壁面に、多数の孔が穿孔されている。穿孔された孔は、いずれも例えば直径が8mmという様に一定の大きさであり、且つ等間隔であって一列に並んで設けられている。
【0005】
上記した市販のフレーム片を使用してローラコンベアを製作する場合は、2本のフレーム片を間隔を開けて接合し、上記した孔に固定軸を挿通してモータ内蔵ローラを取り付ける。
【0006】
しかしながら、上記した様な、固定軸の取付け孔が予め穿孔されたフレーム片には、図18に示すような電気ケーブル107の先端にコネクター片111が設けられたモータ内蔵ローラを取り付けにくいという問題がある。
即ち市販のフレーム片には、予め一定の大きさの孔が設けられている。この孔はモータ内蔵ローラの固定軸105,106を挿通するには充分な大きさを持つが、電気ケーブル107の先端に取り付けられたコネクター片111は、一般にモータ内蔵ローラ100の固定軸105,106よりも大きく、市販のフレーム片に設けられた孔を通過させることができない場合がある。また仮にコネクター片111がフレーム片に設けられた孔よりも小さい場合であっても、コネクター片111を挿通させにくく、ローラコンベア装置を組み立て作業が手間取るという不満がある。
即ち従来技術のモータ内蔵ローラは、内部のモータに給電するための給電部(コネクター片111)をフレーム片で囲まれた領域の外に出すことが困難であり、コンベア装置を組み立てるのに手間を有するという欠点がある。
【0007】
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、ローラコンベア装置の組み立てを容易に行うことができるモータ内蔵ローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、固定軸がローラ本体から突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラにおいて、前記固定軸は中空であり、固定軸内又は固定軸端に固定側コネクタ片が設けられ、別途用意した自由側コネクター片を前記固定側コネクタに接続することによりローラ本体の内外を電気的に導通可能であることを特徴とするモータ内蔵ローラである。
【0009】
本発明のモータ内蔵ローラでは、固定軸内又は固定軸端に固定側コネクタ片が設けられている。そのためモータ内蔵ローラの固定軸さえフレームの孔に通過させることができれば、固定軸の固定側コネクタ片に自由側コネクター片を接続して内部のモータに給電することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、自由側コネクター片を含み、固定側コネクタ片は固定軸内に設けられ、前記固定軸の内面に軸側係合部が形成され、自由側コネクタ片の外周にはコネクタ側係合部が設けられ、前記軸側係合部とコネクタ側係合部が係合して自由側コネクタ片が前記固定軸に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のモータ内蔵ローラである。
【0011】
本発明のモータ内蔵ローラでは、固定軸の内面に軸側係合部が形成されている。軸側係合部には例えば内ネジを採用することができる。
一方、自由側コネクター片の外周にはコネクタ側係合部が設けられている。コネクタ側係合部には例えば外ネジを採用することができる。
本発明のモータ内蔵ローラでは、前記した軸側係合部とコネクタ側係合部を係合して自由側コネクタ片を固定軸に取り付けることができるので、接続状態のコネクタが意に反して外れることがない。
また本発明のモータ内蔵ローラでは、自由側コネクター片の外周にコネクタ側係合部が設けられ、固定軸の内面に軸側係合部があってその両者が係合する構造を採用するので、自由側コネクター片の外形形状が小さいものとなる。そのため例えばモータ内蔵ローラの固定軸の軸端をフレーム片同士の内側に納め、フレームの外側からフレームの孔に自由側コネクター片を挿入して両コネクターを接続することもできる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、ローラ本体内に内蔵されるモータは複数のコイルを有し、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ内蔵ローラである。
【0013】
本発明のモータ内蔵ローラは、基盤内蔵形と称される構造のモータ内蔵ローラであり、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されている。例えばフラシレスモータであるならば、内部に回転磁界や交番磁界を発生させるために、各コイルに順番に電流を供給する。例えば、内部にAコイル、Bコイル、Cコイルがある場合は、最初にAコイルだけに電流を流し、次にBコイルだけに電流を流し、次にCコイルだけに電流を流し、次にAコイルだけに電流を流すという様に通電回路を切り換える必要がある。本発明のモータ内蔵ローラでは、例えばこの切り換え回路がローラ本体内に内蔵されている。
本発明のモータ内蔵ローラでは、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されているので、ローラ本体の内外を導通させる電力線や信号線の本数が少なくて足る。そのため固定軸内が混み合わない。
【0014】
請求項4に記載の発明は、ローラ本体から固定軸が突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラと、平行に配されたフレーム片を備えたフレームとを有し、前記モータ内蔵ローラを含む複数のローラが前記フレーム片同士の間に取り付けられてなるコンベア装置において、モータ内蔵ローラは請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ内蔵ローラであることを特徴とするコンベア装置である。
【0015】
本発明は、前記したモータ内蔵ローラを使用したコンベア装置である。本発明のコンベア装置は、組み立てが容易である。
【0016】
請求項5に記載の発明は、フレーム片には開口が設けられ、モータ内蔵ローラの固定軸が前記開口に挿通されていた固定軸がフレーム片の外側に突出し、フレーム片の外側で自由側コネクタ片が挿通されていることを特徴とする請求項4に記載のコンベア装置である。
【0017】
本発明のコンベア装置では、固定軸をフレーム片の外側に突出させることによって給電部等をフレーム片の外側に出すことができるので、組み立てが容易である。
【0018】
また逆に、固定軸をフレーム片の内側に残し、自由側コネクタ片をフレーム片の孔に挿通して給電してもよい。
即ちフレーム片には開口が設けられ、モータ内蔵ローラの固定軸の軸端が前記開口の近傍にあり、前記開口に自由側コネクタ片が挿通されてモータ内蔵ローラの固定側コネクタに接続されていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明のモータ内蔵ローラは、内部のモータに給電するための給電部が固定軸にあるため、給電部をフレーム片で囲まれた領域の外に出す作業が容易であり、コンベア装置の組み立てる際の作業が容易であるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態のコンベア装置であり、(a)はその正面図、(b)はその平面図である。
図1に示すコンベア装置1は、ローラコンベア装置であり、フレーム2に多数のローラ3,5及び存荷センサー4が取り付けられたものである。
フレーム2は、本実施形態では、軽量溝型鋼を組み合わせて作られている。即ちフレーム2は、軽量溝型鋼からなるフレーム片6,7を平行に配置し、その間を図示しない連結部材で結合したものである。
【0021】
図2は、図1のコンベア装置で採用するフレーム片の斜視図である。
本実施形態で採用するフレーム片6,7は、前記した様に軽量溝型鋼で作られており、予め、多数の孔8が設けられている。各孔8の断面形状はいずれも同一であって円形であり、いずれも同じ直径である。孔8は、軽量溝型鋼を構成する3辺の内、最も面積が大きな面であって、中心を大きく外れた位置に設けられている。孔8は一列、且つ等間隔に設けられている。
【0022】
本実施形態のコンベア装置1は、上記したフレーム2に、モータ内蔵ローラ3と、フリーローラ5が取り付けられており、これらが図示しないベルトで連結されていて連動する。
ここで本実施形態で採用するモータ内蔵ローラ3は、従来にはない特徴を有するものであり、詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態のモータ内蔵ローラの正面図である。図4は、図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。図5は、図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が離れた状態を示す。図6は、図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が接合された状態を示す。図7は、図3のモータ内蔵ローラの端部の分解斜視図である。図8は、図3のモータ内蔵ローラの回路図である。
【0023】
モータ内蔵ローラ3は公知のそれと同様に、円筒形のローラ本体11を持ち、その内部にモータ12と減速機13が内蔵されている。
また本実施形態で採用するモータ内蔵ローラ3は、基盤内蔵型と称されるものであり、内部に回路基盤15が内蔵されている。回路基盤15はスイッチング回路を内蔵するものであり、コイルに電流を供給する回路の一部を備えている。
即ち本実施形態で採用するモータは、フラシレスモータであり、回路図の様に3個のコイルW1,W2,W3を有している。また回転子たる永久磁石の回転位置を検出するホール素子H1,H2,H3を備えている。
そして前記したコイルW1,W2,W3によって内部に回転磁界を発生させるために、各コイルW1,W2,W3に順番に電流を供給するスイッチング回路を有し、当該スイッチング回路が回路基盤15に納められている。
【0024】
モータ内蔵ローラ3では、ローラ本体11の両端から固定軸20,21が突出している。より具体的には、モータ内蔵ローラ3では、ローラ本体11の両端に蓋部材16,17が取り付けられており、当該蓋部材16,17から固定軸20,21が突出している。なお固定軸20,21とローラ本体11との間には軸受け22が介在されており、ローラ本体11は固定軸20,21に対して相対的に回転する。また一方の固定軸20は、一面が面取りされていて断面形状が「D」形をしている。本実施係止形態では、この面取り部分が係合部23として機能する。
【0025】
そしてモータ内蔵ローラ3では、図4,5,6の様に、一方の固定軸20が中空形状であり、その中に固定側コネクタ片25が内蔵されている。
固定側コネクタ片25は、図の様に5個の孔を有するメス側コネクタであり、外形形状は、中央部にフランジ26を有する円柱形である。
一方、固定軸20は、軸方向に連通する孔28を有し内部が空洞である。固定軸20の内径は、突出側が大きく、ローラ本体11側が小さい。即ち固定軸20の内部には、段部27が形成されている。
また固定軸20の孔であって、突出側(大径側)の内面には、内ネジ(軸側係合部)24が形成されている。
【0026】
固定側コネクタ片25は、スリーブ30と共に固定軸20内の孔28に挿入されている。即ち固定側コネクタ片25の後端側(ピン孔が無い側)の外周にスリーブ30が装着され、ピン孔側を外側に向けた姿勢で固定軸20内の孔28に挿入されている。固定軸20の孔28内においては、孔28の段部27にスリーブ30の一方の端面が当接し、スリーブ30の他方の端面に固定側コネクタ片25のフランジ26が接している。そのため固定側コネクタ片25のフランジ26は、スリーブ30を介して孔28の段部27と接し、軸方向の位置決めが成されている。
また固定側コネクタ片25と固定軸20内の孔28及びスリーブ30の間には、図示しない接着剤が充填されており、固定側コネクタ片25が外側に離脱することはない。
【0027】
ローラ本体11の内部においては、固定側コネクタ片25の後端から延びるリード線31が前記した回路基盤15に接続されており、回路基盤15からモータ12に対して給電される。なお本実施形態では、モータ内蔵ローラ3が基盤内蔵型であるために、リード線の数が5本であるが、基盤を内蔵しない構造のモータ内蔵ローラに本発明を適用する場合には、リード線の数はより多く必要となり、固定側コネクタ片25のピン孔の数もそれに合わせて増加させる必要がある。
【0028】
本実施形態のモータ内蔵ローラ3では、前記した固定側コネクタ片25に自由側コネクタ片33が接続される。
自由側コネクタ片33は、5ピンのオス側コネクタである。
自由側コネクタ片33は、図5,6に示すようにコネクタ本体35と、ネジリング36によって構成されている。
ネジリング36は、コネクタ本体35の外周部に設けられており、コネクタ本体35に対して回転可能であるが、軸方向には一体的に移動する。
ネジリング36は、ネジ形成部37と摘まみ部38を有しており、摘まみ部38はネジ形成部37よりも径が太い。
そしてネジ形成部37の外周には外ネジ(コネクタ側係合部)が形成されている。摘まみ部38の外径は、前記した固定軸20の外径に等く、外周面にローレット加工が施されている。
【0029】
本実施形態のモータ内蔵ローラ3では、固定軸20の孔28に、自由側コネクタ片33のコネクタ本体35を挿入することによって自由側コネクタ片33と固定側コネクタ片25とを接続することができる。
また固定軸20の孔28に、自由側コネクタ片33のコネクタ本体35を挿入した状態でネジリング36を回転すると、ネジリング36に設けられた外ネジ(雄ネジ)が、固定軸20の孔28内に設けられた内ネジ24と係合する。ここでネジリング36は、コネクタ本体35に対して回転可能であるが、軸方向には一体的に移動するので、ネジリング36の外ネジ(雄ネジ)を固定軸20の内ネジ24と係合させた状態でネジリング36を回転すると、自由側コネクタ片33が固定軸20の孔28側に移動する。また自由側コネクタ片33は、固定軸20に対してネジ係合されているので、自由側コネクタ片33が固定軸20から離脱することはない。
【0030】
本実施形態では、固定側コネクタ片25を図4の様に固定軸20の孔28内に納めたが、固定側コネクタ片25を固定軸20の端面に設けてもよい。
図9,10は、本発明の他の実施形態におけるモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
図9に示すモータ内蔵ローラでは、固定軸20の本体部分の面と、固定側コネクタ片25とが同一の面にある。図10に示すモータ内蔵ローラでは、固定側コネクタ片25は、固定軸20の本体部分の面から突出している。
【0031】
次に上記したモータ内蔵ローラ3のフレーム2に対する取付け構造について説明する。 図11は、本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を示す。図12は、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分における分解斜視図であり、円内は接続部材の分解斜視図である。図13は、本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を裏面側から観察した状態を示す。図14は、図11のA−A断面斜視図である。図15(a)は、図11のB−B断面斜視図であり、同(b)は接続部材近傍の拡大図である。
【0032】
本実施形態では、モータ内蔵ローラ3は、モータ内蔵ローラ取付け器具(以下 単に取付け器具という)40を使用してフレーム2に取り付けられる。
取付け器具40は、図12の様に回転阻止部材41とコントローラ設置台43及び接続部材45及び櫛状部材49によって構成されている。
以下順次説明する。なお以下の説明において、上下の関係や、水平・垂直の関係は、コンベア装置1を平面に設置した状態を基準とする。
回転阻止部材41は、樹脂製の本体部46と、金属製の補強部材47によって構成されている。
本体部46は、図12に示すように正面視形状が長円形状である。ただし回転阻止部材41は、コンベア装置1に取り付けられた姿勢を基準として、下辺に相当する辺の中央部分が削られた形状をしている。即ち下辺に相当する辺の中央部分に座面部44が形成されている。
【0033】
回転阻止部材41には、3個の開口が設けられている。3個の開口は直線上に並んでおり、その中心の高さは一致する。また開口の中心間距離は、フレーム片7の孔8の間隔と等しい。
中央の開口48は円形であり、その外径は前記したモータ内蔵ローラ3の固定軸20よりも僅かに大きい。
中央の開口48の裏面側は、大きく肉盗みがされており、後記する様に補強部材47がはめ込まれる。即ち開口48の裏面側には穴50が設けられている。穴50の正面視形状は、直線と円弧とを組み合わせた形状であり、取付け姿勢を基準として水平方向に延びる上下の辺は略直線状である。これに対して天地方向に延びる側面側の辺は円弧形状である。また前記した様に回転阻止部材41の下辺側に座面部44が形成されている関係から、穴50の側面側の辺の円弧形状のラインは、水平方向に延びる上下の辺よりも更に下方向に延長されている。
【0034】
回転阻止部材41の本体部46には、前記した中央の開口48を挟んで等間隔に2個の開口が設けられている。当該2個の開口は、取付け用開口51として機能する。
取付け用開口51は、前記した中心の開口48に比べてはるかに大きく、形状も異なる。即ち取付け用開口51は、図の様に四角形に近い楕円形である。取付け用開口51の外接円の直径は、中央の開口48の1.5倍から4倍程度であり、より推奨される大きさは、中央の開口48の2倍から3倍である。
取付け用開口51は、その内部が図15に示すように段状となっており、当接部59が形成されている。
【0035】
補強部材47は、前記した様に金属で作られており、その形状は前記した回転阻止部材41の裏面側に設けられた穴50と等しい。
即ち補強部材47の正面視形状は、直線と円弧とを組み合わせた形状であり、取付け姿勢を基準として水平方向に延びる上下の辺47a、47bは略直線状である。これに対して天地方向に延びる側面側の辺47c,47dは円弧形状である。また補強部材47の側面側の辺の円弧形状のラインは、水平方向に延びる上下の辺47abよりも更に下方向に延長されている。
補強部材47の中心には、被係合部52たる孔が設けられている。被係合部52たる孔の形状は、前記した固定軸20の断面形状に等く、固定軸20が挿入されると両者の相対回転が阻止される。
補強部材47の厚さは、前記した回転阻止部材41の裏面側に設けられた穴50の深さに等しい。
【0036】
回転阻止部材41は、前記した樹脂製の本体部46の穴50に金属製の補強部材47がはめ込まれて成るものである。前記した様に本体部46の穴50及び補強部材47は、歪な形状をしており、且つ、両者は同一形状であって嵌合状態にあるから、補強部材47と本体部46とは回転方向(固定軸20を中心とする回転方向)に対して一体的である。
また補強部材47の被係合部52たる孔と、本体部46の中央の中央の開口48は連通する。
【0037】
次に接続部材45について説明する。
接続部材45は雄ねじ部材55、スリーブ(軸部)56、座金(係止部)57及びナット58によって構成されている。
雄ねじ部材55は、円柱状の頭部55aを有するボルトである。雄ねじ部材55には、側面に2条のスリット55b,55cが設けられている。スリット55b,55cは、いずれも雄ねじ部材55の軸方向に対して垂直方向に延びている。またスリット55b,55cは雄ねじ部材55の中心に対して対称の位置にあり、互いに平行である。
スリーブ(軸部)56は、雄ねじ部材55の外周に装着されるものであり、雄ねじ部材55の外径を増大させて太い軸部を構成する。スリーブ(軸部)56の外径は、後記するコントローラ設置台43の丸孔64よりも大きく、前記した取付け用開口51の最小径部分よりも小さい。
またスリーブ(軸部)56の長さL1は、図15の様に回転阻止部材41の取付け用開口51内における当接部59の厚さL2よりも長い。言い換えると、回転阻止部材41の裏面側と当接部59間の長さL2よりも、スリーブ(軸部)56の長さL1の方が長い。
【0038】
次にコントローラ設置台43について説明する。
コントローラ設置台43は、鋼の板材を曲げ加工した作られたものであり、平面を基本とし、一部が切り起こされたものである。コントローラ設置台43は表面側及び裏面側の大部分が平面状であり、その一部に垂直壁部40bcdが設けられたものである。
即ちコントローラ設置台43は、略正方形をした板体であり、コンベア装置1に取り付けられた姿勢を基準として、上辺側に2か所、切り起こし部がある。より詳細には、コントローラ設置台43の上辺部には、本体部40aから垂直方向に折り返された垂直壁部40b,40cが二箇所設けられている。垂直壁部40b,40c位置は、コントローラ設置台43の両端部側であり、その幅は、いずれもコントローラ設置台43の横幅の約3分の1である。言い換えれば、コントローラ設置台43の上辺部には、中心の約3分の1部分を除いて垂直に立設された垂直壁部40b,40cが形成されている。
【0039】
またコントローラ設置台43の幅方向の中心であって、高さ方向には上から約3分の1の位置にも垂直壁部(突出部)40dが設けられている。垂直壁部(突出部)40dは、本体部40aの一部を「コ」の字状に切り込んで当該部分を垂直に切り起こしたものであり、その上部には略正方形の開口62が形成されている。また当該開口62の両脇には、丸孔64が設けられている。
上記した開口62とその両脇の丸孔64の位置関係(間隔)は、前記した回転阻止部材41の中央の開口48と取付け用開口51のそれに等しい。
【0040】
コントローラ設置台43では、上部側が回転阻止部材保持部60として機能し、下部側がコントローラ設置部61として機能する。より詳細には、上端の垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって囲まれた略長方形の領域が回転阻止部材保持部60として機能し、その他の領域はコントローラ設置部61として機能する。
【0041】
櫛状部材49は、鋼板で作られたものであり、3箇所に切り欠き49a,49b,49cが設けられている。中央の切り欠き49bは、前記したコントローラ設置台43の略正方形の開口62と同等の大きさである。両脇の切り欠き49a,49cは、スリット状であって細い幅である。両脇の切り欠き49a,49cの幅Waは、前記した雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55c同士の間隔Wbと等しい。切り欠き49a,49b,49cの中心間距離は、フレーム片7の孔8と等しい。
【0042】
本実施形態で採用する取付け器具40は、コントローラ設置台43を中心とし、これの回転阻止部材保持部60に回転阻止部材41が設置され、コントローラ設置部61にコントローラ63が設置されたものである。
回転阻止部材41は前記した上端の垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって囲まれた略長方形の領域に装着され、上部側が垂直壁部40b,40cによって保持され、下面側が、垂直壁部(突出部)40dによって支持される。ここで回転阻止部材41の下面側には座面部44が設けられており、垂直壁部(突出部)40dが回転阻止部材41の座面部44を保持する。
【0043】
また前記した様にコントローラ設置部61にコントローラ63が設置されるが、本実施形態で採用するコントローラ63は、ゾーンコントローラと称されるものであり、隣接するモータ内蔵ローラのコントローラと情報の授受を行う機能を備えている。
即ち一つのモータ内蔵ローラを一つのコントローラで制御するが、各モータ内蔵ローラが従動ローラ等を駆動する領域を一つのゾーンと考え、自己のゾーン上の搬送物が有るか否かを検知する在荷センサーの信号、隣接するゾーンの在荷センサーの信号、隣接するゾーンのモータ内蔵ローラが動作しているか否かの信号を入力し、さらに隣接するゾーンのコントローラにこれらの信号を出力して自己のゾーンが適切に動作する様にモータ内蔵ローラを制御するものである。
本実施形態で採用するコントローラ63では、在荷センサーの信号を入力するセンサー入力端子63aと、右隣のゾーンのコントローラと信号の授受を行う入出力端子63b、左隣のゾーンのコントローラと信号の授受を行う入出力端子63cを持つ。また外部入力端子63dを備えている。さらにコントローラ63は、電力入力端子63eと、モータ内蔵ローラ往きケーブル68を備えている。モータ内蔵ローラ往きケーブル68の先端には自由側コネクタ片33が設けられている。
【0044】
次に上記したモータ内蔵ローラ3をフレーム2に取付ける際の手順を説明することによって本実施形態の作用を説明する。
本実施形態のコンベア装置1では、取付け器具40を介してモータ内蔵ローラ3がフレーム2に取付けられる。
本実施形態では、モータ内蔵ローラ3の取付けに先立って取付け器具40をフレーム2に仮止めする。
【0045】
本実施形態で採用するフレーム片7は、前記した様に、予め、多数の孔8が一列、且つ等間隔に設けられている。
本実施形態では、この内の3個の孔8を一つの孔群とし、この孔群を利用して取付け器具40及びモータ内蔵ローラ3を取り付ける。
即ち3個の孔8の内の両端の孔を利用し、接続部材45を介して取付け器具40をフレーム片7同士の外側に仮固定する。フレーム片7は、軽量溝型鋼であって断面形状が「コ」の字状であるから、この「コ」の字状で囲まれた領域に取付け器具40を仮固定することとなる。
具体的には、取付け器具40のコントローラ設置台43の裏面側の平面部分をフレーム片7の外側の側面に押し当てる。ここでコントローラ設置台43に設けられた開口62とその両脇の丸孔64が、フレーム片7の連続する3個の孔8に面する様に位置決めされる。その結果、回転阻止部材41の中央の開口48と取付け用開口51がフレーム片7の連続する3個の孔8に面することとなる。
【0046】
両端の孔にフレーム片7同士の内側からフレーム2の外側に向かって接続部材45の雄ねじ部材55を挿通し、フレーム片7同士の外側に設けられた取付け器具40の回転阻止部材41に設けられた取付け用開口51に挿通する。より詳細には、雄ねじ部材55は取付け器具40の丸孔64を通過し、取付け用開口51に連通する。
そして図15の様に、フレーム片7同士の外側において、雄ねじ部材55にスリーブ56を被せ、座金(係止部)57を介してナット58を雄ねじ部材55に係合させる。
【0047】
またフレーム片7同士の内側においては、図13の様に、二つの接続部材45に櫛状部材49を装着する。より具体的には、雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55c同士の間に、櫛状部材49の両脇の切り欠き49a,49cを装着する。前記した様に櫛状部材49の切り欠き49a,49cの幅Waは、雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55c同士の間隔Wbと等しいから、切り欠き49a,49cは、雄ねじ部材55の頭部55aに設けられたスリット55b,55cに嵌まり込む。従って雄ねじ部材55は櫛状部材49と回転方向に対して一体化される。
また本実施形態では、距離を置いて設けられた二つの雄ねじ部材55に一つの櫛状部材49が装着されるから、櫛状部材49は回転する事ができず、結果的に二つの雄ねじ部材55は櫛状部材49によって回転が阻止される。
【0048】
この状態で図14の様に、モータ内蔵ローラ3の固定軸20をフレーム片7の中央の孔(孔群中の中央の孔)8に挿入し、固定軸20をフレーム片7の外側に突出させ、コントローラ設置台43の丸孔64を経て連通する回転阻止部材41の被係合部52たる孔に挿入する。ここで取付け器具40はフレーム片7に仮止めされた状態であり、取付け器具40は自由に動き得る状態であるから、モータ内蔵ローラ3の固定軸20をフレーム片7の中央の孔(孔群中の中央の孔)8を経て取付け器具40内の回転阻止部材41の被係合部52たる孔に挿入することは容易である。
【0049】
こうしてモータ内蔵ローラ3の固定軸20をフレーム片7に挿入した後、フレーム片7の外側から、接続部材45のナット58を締める。
図15は、接続部材45のナット58を締めつけた状態における断面図である。本実施形態のコンベア装置1では、図15の様に、接続部材45はフレーム片7に対して固定されており、回転阻止部材41を押圧しない。
即ち本実施形態のコンベア装置1では、接続部材45は雄ねじ部材55とスリーブ56を有する。そしてスリーブ(軸部)56の外径は、コントローラ設置台43の丸孔64よりも大きいから、スリーブ(軸部)56の一端はコントローラ設置台43と接する。一方、スリーブ(軸部)56の外径は、回転阻止部材41の取付け用開口51の最小径部分よりも小さいから、スリーブ(軸部)56は回転阻止部材41の取付け用開口51に拘束されず、スリーブ(軸部)56は取付け用開口51内を自由に移動する。
さらにスリーブ(軸部)56の長さL1は、回転阻止部材41の裏面側と当接部59間の長さL2よりも長いから、雄ねじ部材55に装着される座金(係止部)57は、スリーブ(軸部)56の他端側端面を押圧するだけであり、回転阻止部材41の当接部59を押圧しない。
従って接続部材45のナット58を締めつけても、接続部材45はコントローラ設置台43の背面側の平面部39をフレーム片7の側面7aに押圧するだけであり、接続部材45は、コントローラ設置台43を介してフレーム片7の壁面に垂直に固定され、回転阻止部材41を一切押圧しない。
【0050】
そのため接続部材45のナット58を締めつけても回転阻止部材41はフレーム片7のに対して遊嵌状態であり、自由度を持つ。
図16、図17は、回転阻止部材41の自由度を示す説明図である。
即ち回転阻止部材41は、図16(a)の矢印方向たる上下軸方向に上下2mm程度(全幅4mm)の自由度を持つ。また図16(b)の矢印方向たる左右軸方向に左右2mm程度(全幅4mm)の自由度を持つ。図16(c)の矢印方向たる前後軸方向に2mm程度自由度を持つ。さらに図16(d)の様にモータ内蔵ローラ軸芯の振れ回り方向に7度程度(全幅14度)程度の自由度を持つ。
即ち前記した様に、回転阻止部材41は前後軸方向に自由度を持ち、さらに回転阻止部材41はモータ内蔵ローラ軸芯を中心とする二軸の接続部材45によってフレーム2に取り付けられているから、図17に示すように一方の接続部材45側の回転阻止部材41がフレーム2に近接し、他方が離れるとモータ内蔵ローラ軸芯は正規の軸芯から振れ回り方向にずれる。そのため本実施形態では、図16(d)の様にモータ内蔵ローラ軸芯の振れ回り方向にも自由度がある。
【0051】
即ち本実施係止形態のコンベア装置1では、フレーム片7の孔8の内、特定の連続する3個の孔を孔群とし、この両端側の孔8に接続部材45がナット58で締めつけられて固定されている。そして接続部材45のスリーブ(軸部)56の先端側には座金(係止部)57がある。
一方、回転阻止部材41側には、前記した孔群の内の両端側の孔に面した位置に取付け用開口51があり、この端面に前記した接続部材45の座金(係止部)57が当接可能な当接部59がある。
そして本実施形態では、接続部材45のスリーブ(軸部)56が回転阻止部材41の取付け用開口51に挿通され、取付け用開口51の径はスリーブ(軸部)56の径よりも4mm大きくて回転阻止部材41はフレーム片7に対して上下軸方向及び左右軸方向にそれぞれ4mmの自由度を持つ。
また接続部材45の座金(係止部)57の位置は回転阻止部材41をフレーム2側に押し当てた状態における当接部59の位置から2mm離れた位置にあるから回転阻止部材41はフレーム片7に対して前後軸方向に2mmの自由度を持ち、さらにモータ内蔵ローラ軸芯の振れ回り方向にも14度の自由度を持つ。
【0052】
そのため本実施形態のコンベア装置1は、フレーム2の孔8の軸芯が多少ずれていても、モータ内蔵ローラ3にストレスが掛かりにくく、故障が少ない。また消費電力の過度の増大も無い。
【0053】
モータ内蔵ローラ3のフレーム2に対する固定作業が完了すると、モータ内蔵ローラ3のローラ本体11の内外を電気的に接続する。本実施形態においては、コントローラ63に設けられたモータ内蔵ローラ往きケーブル68の先端に自由側コネクタ片33が設けられており、当該自由側コネクタ片33をモータ内蔵ローラの固定軸20内にある固定側コネクタ片25に装着し、コンベア装置1が完成する。
【0054】
モータ内蔵ローラ3に通電されると、内部のモータ12が回転し、ローラ本体11が回転する。回転の反力は、固定軸20に掛かり、さらに係合部23と被係合部52の係合によって回転阻止部材41に負荷される。ここで本実施形態では、回転阻止部材41の被係合部52が金属製の補強部材47によって作られているので、被係合部52が破壊されたり変形することはない。
さらに回転阻止部材41は、コントローラ設置台43の垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって保持されているが、垂直壁部40b,40cと中間部の垂直壁部(突出部)40dによって保持されている部位の内部には金属製の補強部材47があり、剛性が高い。そのため回転阻止部材41が捻じれることもない。
また回転阻止部材41の取付け用開口51は、樹脂でできており、摺動性に優れるから、回転阻止部材41は固定された後の自由度を持ち、モータ内蔵ローラにストレスか掛からない。
【0055】
本実施形態のコンベア装置1は、各ローラがいずれもフレーム片7に対して垂直方向に設けられているが、本実施形態の回転阻止部材41は、振れ回り方向の自由度も高いので、フレーム片7に対して各ローラを故意に傾斜して取り付けることも可能である。
【0056】
本実施形態のコンベア装置1では、回転阻止部材41をコントローラ設置台43に取付け、回転阻止部材41の固定と同時にコントローラ設置台43に取付けることができる構造を採用した。しかしながら、本発明は、この構成に限定されるものではなく、回転阻止部材41を単独でフレーム片7に取り付けてもよい。
【0057】
また本実施形態では、フレーム片7の連続する3個の孔8を一つの孔群とし、回転阻止部材41は、この連続する3個の孔8に面して取り付けられたが、3個の以上の孔を孔群としてもよい。ただし孔群を構成する孔8の数は、奇数であることが望ましく、接続部材45は、両端の孔に装着することが推奨される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施形態のコンベア装置であり、(a)はその正面図、(b)はその平面図である。
【図2】図1のコンベア装置で採用するフレーム片の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態のモータ内蔵ローラの正面図である。
【図4】図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
【図5】図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が離れた状態を示す。
【図6】図3のモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の断面図であり、両者が接合された状態を示す。
【図7】図3のモータ内蔵ローラの端部の分解斜視図である。
【図8】図3のモータ内蔵ローラの回路図である。
【図9】本発明の他の実施形態におけるモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態におけるモータ内蔵ローラの端部及び自由側コネクタ片の斜視図である。
【図11】本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を示す。
【図12】モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分における分解斜視図であり、円内は接続部材の分解斜視図である。
【図13】本発明の実施形態のコンベア装置の要部斜視図であり、モータ内蔵ローラとフレーム片との接続部分を裏面側から観察した状態を示す。
【図14】図11のA−A断面斜視図である。
【図15】図15(a)は、図11のB−B断面斜視図であり、同(b)は接続部材近傍の拡大図である。
【図16】回転阻止部材41の自由度を示す説明図である。
【図17】回転阻止部材41の自由度を示す説明図である。
【図18】特許文献1に開示されたモータ内蔵ローラの断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 コンベア装置
2 フレーム
3 モータ内蔵ローラ
6,7 フレーム片
7a 側面
8 孔
11 ローラ本体
12 モータ
15 回路基盤
20,21 固定軸
23 係合部
24 内ネジ(軸側係合部)
25 固定側コネクタ片
26 フランジ
28 孔
30 スリーブ
33 自由側コネクタ片
35 コネクタ本体
36 ネジリング
37 ネジ形成部(コネクタ側係合部)
39 平面部
W1,W2,W3 コイル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定軸がローラ本体から突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラにおいて、前記固定軸は中空であり、固定軸内又は固定軸端に固定側コネクタ片が設けられ、別途用意した自由側コネクター片を前記固定側コネクタに接続することによりローラ本体の内外を電気的に導通可能であることを特徴とするモータ内蔵ローラ。
【請求項2】
自由側コネクター片を含み、固定側コネクタ片は固定軸内に設けられ、前記固定軸の内面に軸側係合部が形成され、自由側コネクタ片の外周にはコネクタ側係合部が設けられ、前記軸側係合部とコネクタ側係合部が係合して自由側コネクタ片が前記固定軸に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のモータ内蔵ローラ。
【請求項3】
ローラ本体内に内蔵されるモータは複数のコイルを有し、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ内蔵ローラ。
【請求項4】
ローラ本体から固定軸が突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラと、平行に配されたフレーム片を備えたフレームとを有し、前記モータ内蔵ローラを含む複数のローラが前記フレーム片同士の間に取り付けられてなるコンベア装置において、モータ内蔵ローラは請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ内蔵ローラであることを特徴とするコンベア装置。
【請求項5】
フレーム片には開口が設けられ、モータ内蔵ローラの固定軸が前記開口に挿通されていた固定軸がフレーム片の外側に突出し、フレーム片の外側で自由側コネクタ片が挿通されていることを特徴とする請求項4に記載のコンベア装置。
【請求項1】
固定軸がローラ本体から突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラにおいて、前記固定軸は中空であり、固定軸内又は固定軸端に固定側コネクタ片が設けられ、別途用意した自由側コネクター片を前記固定側コネクタに接続することによりローラ本体の内外を電気的に導通可能であることを特徴とするモータ内蔵ローラ。
【請求項2】
自由側コネクター片を含み、固定側コネクタ片は固定軸内に設けられ、前記固定軸の内面に軸側係合部が形成され、自由側コネクタ片の外周にはコネクタ側係合部が設けられ、前記軸側係合部とコネクタ側係合部が係合して自由側コネクタ片が前記固定軸に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のモータ内蔵ローラ。
【請求項3】
ローラ本体内に内蔵されるモータは複数のコイルを有し、コイルに電流を供給する回路の一部又は全部がローラ本体内に内蔵されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ内蔵ローラ。
【請求項4】
ローラ本体から固定軸が突出し、前記ローラ本体内にモータが内蔵されていて前記モータを回転させることによってローラ本体が固定軸に対して回転するモータ内蔵ローラと、平行に配されたフレーム片を備えたフレームとを有し、前記モータ内蔵ローラを含む複数のローラが前記フレーム片同士の間に取り付けられてなるコンベア装置において、モータ内蔵ローラは請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ内蔵ローラであることを特徴とするコンベア装置。
【請求項5】
フレーム片には開口が設けられ、モータ内蔵ローラの固定軸が前記開口に挿通されていた固定軸がフレーム片の外側に突出し、フレーム片の外側で自由側コネクタ片が挿通されていることを特徴とする請求項4に記載のコンベア装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
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【図8】
【図9】
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【図15】
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【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−58970(P2010−58970A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229167(P2008−229167)
【出願日】平成20年9月7日(2008.9.7)
【出願人】(592026819)伊東電機株式会社 (71)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月7日(2008.9.7)
【出願人】(592026819)伊東電機株式会社 (71)
【Fターム(参考)】
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