説明

モータ回転有無検出装置

【目的】モータMの回転の有無をフェールセーフに検出する。
【構成】スナバ回路2にトランスT1 の1次巻線N1 を接続し、トランスT1 の2次巻線N2 を一辺とするブリッジ回路3から不平衡出力信号を出力し、アンプAMP1で増幅し、整流回路REC1で整流する。また整流回路REC1の出力信号に重畳しているモータMのロータの回転による交流信号に、高周波信号発生回路7の高周波信号を重畳させ、この信号をアンプAMP2、整流回路REC2により検出し、整流回路REC1、REC2の出力信号をウィンドコンパレータ5でレベル検定し、ウィンドコンパレータ5の出力をオン・ディレー回路6で例えば20sec 遅延させて出力する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータ回転有無検出装置に関し、特にモータが確実に停止していることをフェールセーフに検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、モータには、安全性を確保する為、モータが急に動き出したらすぐに通報できるように、モータの回転を検出するモータ回転検出装置を備えるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかるモータ回転検出装置では、モータが回転していることを検出することで、モータの回転停止も検出しているのであって、モータの回転が停止していることをフェールセーフに検出することが出来ない。本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、モータの回転の有無をフェールセーフに検出することが可能なモータ回転有無検出装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、トランスの1次巻線を介してモータの励磁巻線に並列接続し、該励磁巻線に発生するノイズ信号を緩衝する緩衝回路と、一辺に前記トランスの2次巻線を介装して構成された抵抗ブリッジ回路と、該抵抗ブリッジ回路に交流信号を供給する交流信号発生手段と、前記抵抗ブリッジ回路の中点間に介装され、各中点の不平衡出力信号を増幅する第1の増幅手段と、該第1の増幅手段の出力信号を整流する第1の整流手段と、所定レベル範囲を設定し、前記第1の整流手段の出力信号の出力レベルが所定レベル範囲内である時、高エネルギ状態に相当する論理値1のモータ回転停止検出信号を出力し、所定レベル範囲外である時、低エネルギ状態に相当する論理値0のモータ回転検出信号を出力するウィンドコンパレータと、該ウィンドコンパレータからの出力を所定期間遅延させて出力するオン・ディレー回路と、を備えるようにした。
【0005】また、高周波信号を発生させて、前記第1の整流手段の出力信号に高周波信号を重畳させる高周波信号発生手段と、前記高周波信号が重畳した第1の整流手段の出力信号を所定レベルで飽和させて増幅させる第2の増幅手段と、該第2の増幅手段の出力を整流して前記ウィンドコンパレータに出力する第2の整流手段と、を備えるようにした。
【0006】さらに前記第2の増幅手段への電源投入時に第2の増幅手段を急速に立ち上がらせる立ち上げ手段を備えるようにした。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、モータが回転している時、モータの回転によるノイズ信号は緩衝回路で緩衝され、この時の信号によりトランスが励磁され、ブリッジ回路の中点間の不平衡電圧が大きくなる。この不平衡電圧による不平衡出力信号は第1の増幅手段により増幅されて第1の整流手段によって整流され、ウィンドコンパレータでレベル検定される。ウィンドコンパレータの窓をモータが略停止状態の時のレベルに設定しておけば、モータが回転している時の第1の整流手段の出力信号は窓範囲外となり、ウィンドコンパレータからは、低エネルギ状態に相当する論理値0のモータ回転検出信号が出力され、オン・ディレー回路の出力も論理値0となる。
【0008】そしてモータの回転が低下してブリッジ回路の不平衡出力信号がウィンドコンパレータの所定レベル範囲内となれば、ウィンドコンパレータから高エネルギ状態に相当する論理値1のモータ回転停止検出信号が出力され、この出力は所定期間経過後にオン・ディレー回路から出力される。また高周波信号発生手段、第2の増幅手段、第2の整流手段を備えたものでは、モータは回転によってインピーダンスが変化するので、このインピーダンス変化に基づいてブリッジ回路の不平衡出力信号に交流信号が重畳し、この交流信号は第1の整流手段の出力信号にも重畳している。
【0009】この交流信号に、高周波信号発生手段で発生した高周波信号を重畳させ、この信号は第2の増幅手段によって増幅される。第2の増幅手段は入力信号を所定レベルで飽和させるようになっているので、第2の増幅手段の所定レベル以上の信号は高周波信号がカットされる。したがってこの第2の増幅手段の出力信号はモータの回転周期に基づいた信号となり、回転が低下してくるにしたがってそのパルス幅も長くなる。この信号は第2の整流手段により整流され、ウィンドコンパレータに入力される。
【0010】ウィンドコンパレータの出力が論理値1になるパルス幅は、前記第2の増幅手段の出力信号のパルス幅と同じであり、ウィンドコンパレータの出力の周期が短く、ウィンドコンパレータの出力のパルス幅がオン・ディレー回路の遅延時間よりも短い時には、オン・ディレー回路からモータ回転停止検出信号は出力されず、モータ回転停止検出信号はこのパルス幅が遅延時間よりも長くなった時に初めてオン・ディレー回路から出力されるようになる。したがってこの遅延時間を略モータの停止状態の値に設定しておけば確実に回転停止を検出することが可能となる。
【0011】また立ち上げ手段を備えたものでは、第2の増幅手段への電源投入時に第2の増幅手段が急速に立ち上がるようになるので、短期間でウィンドコンパレータに信号を出力することが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜5に基づいて説明する。本実施例を示す図1において、モータMは、モータMに通電する電流をオン/オフ制御するスイッチ回路1を介してAC電源に接続されている。尚、本装置はどのようなモータにも適用できる。
【0013】スナバ回路2は、モータMのノイズを緩衝させる為に抵抗R1 とコンデンサC1 とが直列に接続された緩衝回路であり、トランスT1 の1次巻線を介してモータMと並列に接続されている。トランスT1 の2次巻線N2 は、トランスT1 が励磁された時、負の電圧が発生するように巻回されている。巻線N3 は、コンデンサC4 と並列に接続して共振回路を形成しており、この共振回路は、モータM側のリアクタンス分を相殺して2次巻線N2 を抵抗とみなせるように介装されたものである。
【0014】ブリッジ回路3は、このトランスT1 の2次巻線N2 を一辺に接続し、夫々抵抗R2 、R3 、R4 を他の三辺に接続して構成されている。交流信号発生手段である高周波信号発生回路4は、例えば1mV程度の交流信号を発生させ、この交流信号をトランスT2 を介してブリッジ回路3に供給する回路である。尚、ブリッジ回路3の各抵抗R2 、R3 、R4 の抵抗値はスイッチ回路1がオフしている時でも夫々中点p、qの電位が不平衡になるように設定されている。この中点p、q間には、トランスT3 の1次巻線が接続され、中点p、q間に発生した電圧によって1次巻線N31が励磁され、2次巻線N32からこの不平衡出力信号が出力される。
【0015】アンプAMP1は、この不平衡出力信号を入力して増幅する回路であり、第1の増幅手段に相当する。尚、アンプAMP1は、整流回路REC1の出力信号の信号波形図3に示すように、入力信号を所定信号レベルE2 で飽和するようになっている。このトランスT3 とアンプAMP1とが第1の増幅手段に相当する。整流回路REC1はこの増幅された不平衡出力信号を整流し、整流した信号aを抵抗R5 を介して2入力ウィンドコンパレータ5の一方の入力端Aに出力する回路であり、第1の整流手段に相当する。
【0016】高周波信号発生手段としての高周波信号発生回路7は、高周波信号を発生させて、抵抗R5 を介した整流回路REC1の出力信号bに、抵抗R6 を介して重畳させる。高周波信号が重畳した信号は、コンデンサC2 を介して信号cとして第2の増幅手段としてのアンプAMP2に入力される。アンプAMP2は、入力信号を所定レベルで飽和するように設定して増幅する増幅器であり、入力信号を飽和させて、飽和した期間の高周波信号を出力させない構成となっている。
【0017】第2の整流手段としての整流回路REC2は例えば図2に示すようにコンデンサC11、C12、ダイオードD1 、D2 からなる回路で構成され、高周波成分を通過させて倍電圧整流する倍電圧整流回路であり、アンプAMP2の出力信号dを倍電圧整流した信号fをウィンドコンパレータ5のもう一方の入力端Bに出力される。
【0018】ウィンドコンパレータ5は、入力した信号b、fが共に所定レベルの範囲にある時にのみ出力信号y=1を生成するフェールセーフな回路である。このウィンドコンパレータ5の所定レベルは、信号bの信号波形図である図3に示すように設定されている。即ち、y=1(高エネルギ状態に相当)となる時、VL ≦E≦VHy=0(低エネルギ状態に相当)となる時、E0 <VL 、又はE2 >VH但し、yはウィンドコンパレータ5の出力信号、VH 、VL は、夫々、信号bをレベル検定するための上限値、下限値、Eは信号bの信号レベル、E0 はスイッチ回路1がオンしてモータMが回転している時に発生する電圧、E2 はスイッチ回路2がオフしてモータMが回転している時に発生する電圧である。
【0019】そして出力信号y=1がモータ回転停止検出信号であり、y=0がモータ回転検出信号である。オン・ディレー回路6は、ウィンドコンパレータ5から信号y=0(モータ回転検出信号)が出力されている時は信号z=0を出力し、信号y=1(モータ回転停止検出信号)が出力された時から出力信号y=1を所定期間、例えば20sec程度遅延させてから信号z=1を出力するフェールセーフ回路であり、ウィンドコンパレータ5で信号y=1が生成されてから20 sec経過するまではz=0を保持するのでサンプリングホールドの機能を有し、故障時の立ち上がり応答が遅れる側に誤る遅延回路である。
【0020】立ち上げ手段としてのトランジスタQは、コレクタ、エミッタが夫々コンデンサC2 、アースに接続され、ベース−エミッタ間には抵抗R7 が接続され、また本装置の電圧VCCの直流電源がコンデンサC3 、抵抗R8 を介してベースに接続されている。次に図3〜5に基づいて動作を説明する。尚、本実施例では、例えば周波数50Hzでオン・オフ制御されるモータMを使用した場合について説明するが、前述したように本装置はどのようなモータにも適用可能である。
【0021】先ず、例えば電圧VCCの装置の電源をオンすると、トランジスタQのベースには、コンデンサC3 、抵抗R8 を介して電圧VCCの信号が入力され、トランジスタQがオンし、コンデンサC2 に電圧が印加されるので、コンデンサC2 は急速に充電される。これにより、コンデンサC3 の電圧は短時間で電源電圧VCCまで立ち上がり、モータMの回転の有無を検出できるようになる。尚、コンデンサC2 が充電された後はトランジスタQはオフする。
【0022】図3において、時刻t1 までは、スイッチ回路1がオフされてモータMの回転が停止している時であり、スナバ回路2からみた負荷はモータMの励磁巻線のインピーダンスだけであり、その時の整流回路REC1の出力信号aの信号レベルEはE=E1 となる。尚、高周波信号発生回路4で発生した高周波信号がブリッジ回路3に供給されているので、E1 ≠0となる。したがって、万が一、高周波信号発生回路4が故障した場合には、E=0となり、またブリッジ回路3の配線等の断線が装置内で発生した場合には、整流回路REC1の出力信号はウィンドコンパレータ5の上限値、下限値を越えてしまうので、装置内の故障も検知される。
【0023】時刻t1 においてスイッチ回路1をオンした時、モータMの励磁巻線はスイッチ回路1を介してAC電源と接続され、スナバ回路2からみたインピーダンスは、モータMの励磁巻線と、AC電源スイッチオンによる負荷側からみたAC電源の出力インピーダンスと、が並列接続した時の値となる。尚、AC電源の出力インピーダンスは非常に小さくなっている。
【0024】AC電源は時刻t2 〜t3 でオンし、時刻t3 〜t4 でオフするように制御されており、その周期(時刻t2 〜t4 )は20msecである。時刻t2 〜t3 では、信号bの信号レベルE=E0 となる。ウィンドコンパレータ5はE0 <VL に設定されているので、ウィンドコンパレータ5からは低エネルギ状態に相当するy=0が出力される。
【0025】時刻t3 〜t4 では、信号bの信号レベルはE=E1 となり、VL ≦E≦VHなのでウィンドコンパレータ5からは高エネルギ状態に相当するy=1が出力される。またスイッチ回路1がオンする時刻t1 からオフする時刻t5 までは、ウィンドコンパレータ5の出力が周期20msecでy=1、0に変化するが、オン・ディレー回路6の遅延時間が20sec に設定されているので、オン・ディレー回路6の出力信号zは常にz=0に保持される。
【0026】時刻t5 でスイッチ回路1をオフした時、スナバ回路2からみたインピーダンスは、モータMの励磁巻線のインピーダンスだけとなり、AC電源の影響はなくなる。またモータMのロータ(回転軸)は慣性力により惰行回転し、直ぐには停止せず、この時の不平衡出力信号Eは正の値となる。時刻t5 〜t6 は、ロータの回転速度がまだ速く、アンプAMP1に入力されるブリッジ回路3の不平衡出力信号は非常に高くなっている期間であり、この期間では、アンプAMP1の入力信号は、アンプAMP1の飽和電圧でクランプされ、信号bの信号レベルはE2 となる。
【0027】図5において、時刻t6 以降では、ロータの回転速度が低下し、信号bの信号レベルEがE<E2 となる。そして時刻t7 では、信号bの信号レベルEはVL≦E≦VH となる。一方、モータMのロータの回転によってモータMの励磁巻線のインピーダンスが変化するので、整流回路REC1の出力信号aにはインダクタンスの変化によって交流信号が重畳する。図4に示すように、信号bに高周波信号発生回路7で発生した高周波信号が重畳し、信号bはコンデンサC2 を介して信号cとしてアンプAMP2に入力される。アンプAMP2は前述のように入力信号が所定レベルで飽和するように設定されているので、信号cは、飽和した期間で高周波信号がカットされた信号dに変換される。整流回路REC2では、この信号dの高周波成分のみがコンデンサC11を通過して、信号dは信号eに変換され、さらに整流されて信号fに変換される。信号eの高周波成分が出力されている期間は、信号fはハイレベルとなり、ハイレベルとなっているパルス幅Tは、ロータの回転に基づいた幅となっている。
【0028】時刻t7 以降、信号bの信号レベルEはVL ≦E≦VH となるが、ウィンドコンパレータ5からは信号b、fの論理積が出力されるので、信号fの0、1にしたがってウィンドコンパレータ5の出力yもy=1、0となり、信号fのパルス幅Tが長くなるにしたがってウィンドコンパレータ5の出力yがy=1になるパルス幅もしだいに長くなる。
【0029】時刻t7 におけるウィンドコンパレータ5の出力y=1の期間では、ウィンドコンパレータ5の出力が高エネルギ状態となるが、オン・ディレー回路6の遅延時間20sec 未満であり、オン・ディレー回路6の出力信号zはz=1に立ち上がらない。時刻t8 において、ロータの回転が低下してモータMの回転速度が20sec 以上となった時、信号fのパルス幅Tが遅延時間20sec よりも長くなるので、時刻t8 から20sec 後の時刻t9 において、オン・ディレー回路6の出力zはz=0からz=1に立ち上がり、モータ回転停止検出信号が出力される。
【0030】かかる構成によれば、スナバ回路2に1次巻線N1 を接続したトランスT1 、トランスT1 の2次巻線N2 を一辺とするブリッジ回路3により監視し、ブリッジ回路3の不平衡出力信号を増幅、整流した後、整流回路REC1の出力信号をウィンドコンパレータ5でレベル検定することにより、モータMに通電されてモータMが回転している時、通電されないでモータMが惰行回転している時には、オン・ディレー回路6からモータ回転停止検出信号は出力されず、モータMが略停止状態になった時にのみモータ回転停止検出信号が出力されるので、モータMの回転の有無をフェールセーフに検出することが出来る。
【0031】また整流回路REC1の出力信号に重畳し、モータMの励磁巻線のインピーダンス変化に基づいて変化する交流信号から、モータMのロータの回転を検出し、ロータの回転周期に基づいた整流回路REC2の出力のパルス幅がオン・ディレー回路の遅延時間以上になった時にオン・ディレー回路6からモータ回転停止検出信号を出力することにより、整流回路REC1の出力信号でレベル検定できないような低回転時であっても、モータの回転を検出することが出来、ウィンドコンパレータ5の出力の論理値1のパルス幅が、オン・ディレー回路6の遅延時間を越えなければ、モータ回転停止信号が出力されないので、確実にモータの回転停止を検出することができる。
【0032】また装置の電源投入時、トランジスタQでコンデンサC2 を短絡させることにより、コンデンサC2 に電圧が印加されて急速に充電されるので、短期間でモータMの回転を検出することが出来る。そして高周波信号発生回路4からトランスT2 を介してブリッジ回路3に高周波信号を供給して不平衡信号を出力することにより、万が一、高周波信号発生回路4が故障した場合、ブリッジ回路3の配線等の断線が装置内で発生した場合にも、装置内のこれらの故障も検出することが出来る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、緩衝回路にトランスの1次巻線を介装し、トランスの2次巻線を一辺とするブリッジ回路から不平衡出力信号を出力して増幅、整流してウィンドコンパレータでレベル検定することにより、モータに通電されてモータが回転している時、通電されないでモータが惰行回転している時にはウィンドコンパレータの出力は論理値0となり、オン・ディレー回路からもモータ回転停止検出信号が出力されず、ウィンドコンパレータの論理値が1になってから所定遅延時間後にオン・ディレー回路からモータ回転停止検出信号が出力されるので、モータが略停止状態になった時にのみモータ回転停止検出信号が出力され、モータの回転停止をフェールセーフに検出することが出来る。
【0034】また第1の整流手段の出力信号に重畳し、モータの励磁巻線のインピーダンス変化に基づいて変化する交流信号を検出し、増幅、整流した後、ウィンドコンパレータに入力して、ウィンドコンパレータの出力を所定期間遅延させて出力することにより、モータの回転速度が低下して第1の整流手段の出力信号がウィンドコンパレータの窓範囲内となってもさらにモータの回転を検知することが出来、モータの回転周期に基づいたウィンドコンパレータのパルス幅がオン・ディレー回路の所定遅延時間以上にならなければ、モータ回転停止検出信号が出力されず、確実にモータの回転停止を検出することが出来る。
【0035】また立ち上げ手段を備えることにより、電源投入時に第2の増幅手段が急速に立ち上がるので短期間でウィンドコンパレータに信号を出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図。
【図2】図2の整流回路の一例を示す図。
【図3】図2の信号波形図。
【図4】図2の信号波形図。
【図5】図2の信号波形図。
【符号の説明】
1 スイッチ回路
2 スナバ回路
3 ブリッジ回路
5 ウィンドコンパレータ
6 オン・ディレー回路
M モータ
1 、T2 、T3 トランス

【特許請求の範囲】
【請求項1】トランスの1次巻線を介してモータの励磁巻線に並列接続し、該励磁巻線に発生するノイズ信号を緩衝する緩衝回路と、一辺に前記トランスの2次巻線を介装して構成された抵抗ブリッジ回路と、該抵抗ブリッジ回路に交流信号を供給する交流信号発生手段と、前記抵抗ブリッジ回路の中点間に介装され、各中点の不平衡出力信号を増幅する第1の増幅手段と、該第1の増幅手段の出力信号を整流する第1の整流手段と、所定レベル範囲を設定し、前記第1の整流手段の出力信号の出力レベルが所定レベル範囲内である時、高エネルギ状態に相当する論理値1のモータ回転停止検出信号を出力し、所定レベル範囲外である時、低エネルギ状態に相当する論理値0のモータ回転検出信号を出力するウィンドコンパレータと、該ウィンドコンパレータからの出力を所定期間遅延させて出力するオン・ディレー回路と、を備えたことを特徴とするモータ回転有無検出装置。
【請求項2】高周波信号を発生させて、前記第1の整流手段の出力信号に高周波信号を重畳させる高周波信号発生手段と、前記高周波信号が重畳した第1の整流手段の出力信号を所定レベルで飽和させて増幅させる第2の増幅手段と、該第2の増幅手段の出力を整流して前記ウィンドコンパレータに出力する第2の整流手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載のモータ回転有無検出装置。
【請求項3】前記第2の増幅手段への電源投入時に第2の増幅手段を急速に立ち上がらせる立ち上げ手段を備えたことを特徴とする請求項2記載のモータ回転有無検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開平6−245433
【公開日】平成6年(1994)9月2日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−30069
【出願日】平成5年(1993)2月19日
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)