説明

モータ駆動装置の状態表示装置

【課題】セグメント表示器の個数の増大を抑制しつつ、セグメント表示器に表示されるモータ駆動装置の状態の数を増やすことが可能なモータ駆動装置の状態表示装置を提供する。
【解決手段】異常判定手段8はモータ駆動装置7の異常を判定し、異常パターン出力部9は、モータ駆動装置7の異常の種類に応じた文字や記号を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は、モータ駆動装置7の異常の程度に応じて7セグメント表示器11に表示されている文字や記号を点滅させるように指示することで、1個のセグメント表示器11に文字や記号を割り当てた上で点滅パターンも割り当てるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモータ駆動装置の状態表示装置に関し、特に、モータ駆動装置の状態を7セグメント表示器に表示させる方法に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
モータ駆動装置では、モータ駆動の状態を容易に把握できるようにするために、発光素子やセグメント表示器を用いてその状態を表示することが行われている。
例えば、2色の発光ダイオードを用意し、その色や点滅速度などの状態表示パターンにモータ駆動装置の状態を割り当てることで、色や点滅速度などの発光ダイオードの状態表示パターンからモータ駆動装置の状態を判断できるようにしたものがある(特許文献1)。
【0003】
図8(a)は、従来のモータ駆動装置の状態表示に用いられる発光ダイオードに印加される電圧波形を示す図、図8(b)は、従来のモータ駆動装置の状態表示に用いられる発光ダイオードに印加される電圧波形のその他の例を示す図である。
図8(a)において、2色の発光ダイオードとして赤色の発光ダイオードと緑の発光ダイオードとが用意される。そして、赤色の発光ダイオードと緑色の発光ダイオードとに交互に電圧パルスを印加することで、赤色と緑色とが交互に点滅するのを繰り返す状態を、ある状態表示パターンとして設定することができる。
【0004】
また、図8(b)において、赤色の発光ダイオードに2個の電圧パルスを印加する間に緑色の発光ダイオードに1個の電圧パルスを印加することで、赤色の発光ダイオードが2回点滅する間に緑色の発光ダイオードを1回点滅するのを繰り返す状態を、別の状態表示パターンとして設定することができる。
そして、図8(a)の状態表示パターンと図8(b)の状態表示パターンとをモータ駆動装置の異なる状態に割り当てることにより、モータ駆動装置の各状態を判別することができる。
【0005】
また、制御系や制御対象の状態を表示させる手法として、7セグメント表示器を用いてその状態を表示させる手法が広く用いられている。この7セグメント表示器に表示される文字や数字にモータ駆動装置の状態を割り当て、この割り当てられた文字や数字を7セグメント表示器に表示させることで、モータ駆動装置の各状態を判別することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−114413号公報
【特許文献2】特開平9−289442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、2色の発光ダイオードの色や点滅速度にモータ駆動装置の状態を割り当てる方法では、モータ駆動装置の各状態の詳細な数値情報を確認できないだけでなく、その状態が何を表しているのかが判り難いという問題があった。
また、7セグメント表示器に表示される文字や数字にモータ駆動装置の状態を割り当てる方法では、モータ駆動装置の状態の詳細を表示させるためには、文字や数字の組み合わせを増やす必要があり、多数の7セグメント表示器が必要となることから、モータ駆動装置の小型化や低価格化の妨げになるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、セグメント表示器の個数の増大を抑制しつつ、セグメント表示器に表示されるモータ駆動装置の状態の数を増やすことが可能なモータ駆動装置の状態表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、請求項1記載のモータ駆動装置の状態表示装置によれば、モータ駆動装置の状態を表示する表示部と、前記モータ駆動装置の状態を検出し、前記モータ駆動装置の状態を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段にて判定された前記モータ駆動装置の異常の種類に対応する文字、記号またはそれらの組み合わせを前記表示部に表示させる異常パターン出力手段と、前記異常判定手段にて判定された前記モータ駆動装置の異常の程度に応じて、前記表示部に表示されている文字、記号またはそれらの組み合わせを点滅させる異常レベル出力手段と、前記モータ駆動装置の異常の程度に応じた点滅パターンを入力する入力手段と、前記入力手段から入力された点滅パターンを前記異常の程度に対応させて記憶するパターン記憶手段とを備え、前記異常レベル出力手段は、前記パターン記憶手段に記憶された点滅パターンに基づいて、前記表示部に表示されている文字、記号またはそれらの組み合わせを点滅させることを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項2記載のモータ駆動装置の状態表示装置によれば、前記点滅パターンは、点滅の速度及び点滅の周期の少なくとも一方であることを特徴とする。
また、請求項3記載のモータ駆動装置の状態表示装置によれば、前記表示部は、7セグメント表示器であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、1個のセグメント表示器に文字や記号を割り当てた上で点滅パターンも割り当てることが可能となる。このため、セグメント表示器の個数の増大を抑制しつつ、セグメント表示器に表示されるモータ駆動装置の状態の数を増やすことが可能となり、モータ駆動装置の大型化や高価格化を抑制しつつ、モータ駆動装置の状態の詳細を表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置の状態表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1参考例におけるモータ駆動装置の状態表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】第1参考例における7セグメント表示器11に印加される電圧波形および7セグメント表示器11の表示例を示す図である。
【図4】第2参考例におけるモータ駆動装置の状態表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】第2参考例における7セグメント表示器11に印加される電圧波形を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置の状態表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置の状態表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】図8(a)は、従来のモータ駆動装置の状態表示に用いられる発光ダイオードに印加される電圧波形を示す図、図8(b)は、従来のモータ駆動装置の状態表示に用いられる発光ダイオードに印加される電圧波形のその他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係るモータ駆動装置の状態表示装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置の状態表示装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、電動機1には負荷3が接続されるとともに、電動機1の回転速度ωを検出する速度検出器2が設置されている。そして、電動機1を駆動するモータ駆動装置7には、速度検出器2にて検出された電動機1の回転速度ωと速度指令値ωとを比較し、速度指令値ωと回転速度ωとの偏差を出力する減算器4、減算器4から出力された偏差がなくなるようにPWM信号を制御するモータ制御部5、モータ制御部5から出力されたPWM信号に基づいて電動機1を駆動するインバータ6が設けられている。
【0013】
一方、モータ駆動装置7の状態表示装置14には、モータ駆動装置7の状態を表示する7セグメント表示器11、モータ駆動装置7の状態を検出し、モータ駆動装置7の状態を判定する異常判定手段8、異常判定手段8にて判定されたモータ駆動装置7の異常の種類に対応する文字、記号またはそれらの組み合わせを7セグメント表示器11に表示させる異常パターン出力部9、異常判定手段8にて判定されたモータ駆動装置7の異常の程度に応じて、7セグメント表示器11に表示されている文字、記号またはそれらの組み合わせを点滅させる異常レベル出力部10が設けられている。
【0014】
なお、モータ駆動装置7の状態としては、例えば、帰還速度、トルク指令、インバータ直流中間電圧などを挙げることができる。また、モータ駆動装置7の異常の種類に対応して、7セグメント表示器11に表示させる文字、記号またはそれらの組み合わせは、異常パターン出力部9に予め記憶しておくことができる。また、モータ駆動装置7の異常の程度に対応して、7セグメント表示器11に表示させる文字、記号またはそれらの組み合わせを点滅させる点滅パターンは、異常レベル出力部10に予め記憶しておくことができる。
【0015】
そして、異常判定手段8にてモータ駆動装置7の異常が判定されると、異常パターン出力部9は、モータ駆動装置7の異常の種類に応じた文字や記号を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は、モータ駆動装置7の異常の程度に応じて7セグメント表示器11に表示されている文字や記号を点滅させることができる。
【0016】
これにより、1個のセグメント表示器11に文字や記号を割り当てた上で点滅パターンも割り当てることが可能となる。このため、セグメント表示器11の個数の増大を抑制しつつ、セグメント表示器11に表示されるモータ駆動装置7の状態の数を増やすことが可能となり、モータ駆動装置7の大型化や高価格化を抑制しつつ、モータ駆動装置7の状態の詳細を表示させることができる。
なお、上述した実施形態では、7セグメント表示器11を例にとって説明したが、7セグメント表示器11の代わりに、液晶表示器などのその他の表示装置を用いるようにしてもよい。
【0017】
図2は、第1参考例におけるモータ駆動装置の状態表示装置の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、モータ駆動装置7の状態として、電動機1の回転速度ωが規定値を超えた場合の異常である過速度(over Speed:oS)を例にとる。また、電動機1の過速度の程度として、レベルL1〜L3(L1<L2<L3)が設定され、レベルL1=3000r/min、レベルL2=4500r/min、レベルL3=6000r/minであるものとする。
【0018】
図2において、図1の異常判定手段8は、電動機1の回転速度ωをモータ駆動装置7から検出する(ステップS11)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルL1を超えるかどうかを判定し(ステップS12)、電動機1の回転速度ωがレベルL1以下ならば、電動機1の回転速度ωは異常がないとみなして7セグメント表示器11を消灯する(ステップS15)。
【0019】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルL1を超える場合、電動機1の回転速度ωがレベルL2を超えるかどうかを判定する(ステップS13)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルL2以下ならば、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は消灯の時比率を25%に設定し、“oS”という文字列を時比率25%で点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS16)。
【0020】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルL2を超える場合、電動機1の回転速度ωがレベルL3を超えるかどうかを判定する(ステップS14)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルL3以下ならば、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は消灯の時比率を50%に設定し、“oS”という文字列を時比率50%で点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS17)。
【0021】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルL3を超える場合、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は消灯の時比率を75%に設定し、“oS”という文字列を時比率75%で点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS18)。
そして、7セグメント表示器11は、異常パターン出力部9から指定された“oS”という文字列を、異常レベル出力部10にて設定された時比率にて点滅させる(ステップS19)。なお、7セグメント表示器11の更新周期は一定(例えば、20ms)とすることができる。
【0022】
図3は、第1参考例における7セグメント表示器11に印加される電圧波形および7セグメント表示器11の表示例を示す図である。
図3(a)において、7セグメント表示器11には、時比率25%で電圧パルスが印加され、“oS”という文字列が時比率25%で点滅されながら表示される。
また、図3(b)において、7セグメント表示器11には、時比率50%で電圧パルスが印加され、“oS”という文字列が時比率50%で点滅されながら表示される。
また、図3(c)において、7セグメント表示器11には、時比率75%で電圧パルスが印加され、“oS”という文字列が時比率75%で点滅されながら表示される。
【0023】
ここで、7セグメント表示器11の点灯時間の長さに応じて7セグメント表示器11に表示されている“oS”という文字列の明るさが変化し、時比率が大きくなるほど7セグメント表示器11は明るくなる。このため、7セグメント表示器11の明るさによって、モータ駆動装置7の異常を判定することができる。
これにより、モータ駆動装置7の異常の程度に応じて7セグメント表示器11の点灯時間と消灯時間の時比率を変化させることができ、7セグメント表示器11の個数の増大を抑制しつつ、モータ駆動装置7の異常の種類と程度を表示させることができる。
【0024】
図4は、第2参考例におけるモータ駆動装置の状態表示装置の動作を示すフローチャートである。なお、上述した第1参考例では、モータ駆動装置7の異常の程度に応じて7セグメント表示器11の点灯時間と消灯時間の時比率を変化させるのに対して、この第2参考例では、モータ駆動装置7の異常の程度に応じて7セグメント表示器11の点灯および消灯の周期を変化させるようにしたものである。
【0025】
図4において、図1の異常判定手段8は、電動機1の回転速度ωをモータ駆動装置7から検出する(ステップS21)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルL1を超えるかどうかを判定し(ステップS22)、電動機1の回転速度ωがレベルL1以下ならば、電動機1の回転速度ωは異常がないとみなして7セグメント表示器11を消灯する(ステップS25)。
【0026】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルL1を超える場合、電動機1の回転速度ωがレベルL2を超えるかどうかを判定する(ステップS23)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルL2以下ならば、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は点灯および消灯の周期を2sに設定し、“oS”という文字列を周期2sで点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS26)。
【0027】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルL2を超える場合、電動機1の回転速度ωがレベルL3を超えるかどうかを判定する(ステップS24)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルL3以下ならば、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は点灯および消灯の周期を1sに設定し、“oS”という文字列を周期1sで点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS27)。
【0028】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルL3を超える場合、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は点灯および消灯の周期を0.5sに設定し、“oS”という文字列を周期0.5sで点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS28)。
そして、7セグメント表示器11は、異常パターン出力部9から指定された“oS”という文字列を、異常レベル出力部10にて設定された点灯および消灯の周期にて点滅させる(ステップS29)。
【0029】
図5は、第2参考例における7セグメント表示器11に印加される電圧波形を示す図である。
図5(a)において、7セグメント表示器11には、オン/オフの周期が2sで電圧パルスが印加され、“oS”という文字列が点灯および消灯の周期2sで点滅されながら表示される。
また、図5(b)において、7セグメント表示器11には、オン/オフの周期が1sで電圧パルスが印加され、“oS”という文字列が点灯および消灯の周期1sで点滅されながら表示される。
また、図5(c)において、7セグメント表示器11には、オン/オフの周期が0.5sで電圧パルスが印加され、“oS”という文字列が周期0.5sで点滅されながら表示される。
これにより、モータ駆動装置7の異常の程度に応じて7セグメント表示器11の点灯時間と消灯時間の周期を変化させることができ、7セグメント表示器11の個数の増大を抑制しつつ、モータ駆動装置7の異常の種類と程度を表示させることができる。
【0030】
図6は、本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置の状態表示装置の概略構成を示すブロック図である。
図6において、状態表示装置15には、状態表示装置14の構成に加え、パターン記憶手段12および入力手段13が設けられている。なお、入力手段13としては、例えば、テンキーやキーボードを用いることができる。
ここで、入力手段13は、モータ駆動装置7の異常の程度に応じた点滅パターンを入力することができる。パターン記憶手段12は、入力手段13から入力された点滅パターンを、モータ駆動装置7の異常の程度に対応させて記憶することができる。なお、点滅パターンとしては、例えば、7セグメント表示器11の表示内容の点滅の速度や周期を挙げることができる。
【0031】
そして、異常判定手段8にてモータ駆動装置7の異常が判定されると、異常パターン出力部9は、モータ駆動装置7の異常の種類に応じた文字や記号を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は、モータ駆動装置7の異常の程度に応じた点滅パターンをパターン記憶手段12から読み出し、7セグメント表示器11に表示されている文字や記号をその点滅パターンに従って点滅させることができる。
【0032】
図7は、本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置の状態表示装置の動作を示すフローチャートである。
図7において、ユーザは、電動機1の過速度の程度を示すレベルA〜C(A<B<C)およびそれらのレベルA〜Cに対応した点滅パターンX〜Zを決定し(ステップS30)、入力手段13を介してパターン記憶手段12に記憶する。
【0033】
次に、図6の異常判定手段8は、電動機1の回転速度ωをモータ駆動装置7から検出する(ステップS31)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルAを超えるかどうかを判定し(ステップS32)、電動機1の回転速度ωがレベルA以下ならば、電動機1の回転速度ωは異常がないとみなして7セグメント表示器11を消灯する(ステップS35)。
【0034】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルAを超える場合、電動機1の回転速度ωがレベルBを超えるかどうかを判定する(ステップS33)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルB以下ならば、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は点滅パターンZをパターン記憶手段12から読み出し、“oS”という文字列を点滅パターンZで点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS36)。
【0035】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルBを超える場合、電動機1の回転速度ωがレベルCを超えるかどうかを判定する(ステップS34)。そして、電動機1の回転速度ωがレベルC以下ならば、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は点滅パターンYをパターン記憶手段12から読み出し、“oS”という文字列を点滅パターンYで点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS37)。
【0036】
一方、電動機1の回転速度ωがレベルCを超える場合、異常パターン出力部9は“oS”という文字列を7セグメント表示器11に表示させるとともに、異常レベル出力部10は点滅パターンXをパターン記憶手段12から読み出し、“oS”という文字列を点滅パターンXで点滅させるように7セグメント表示器11に指示する(ステップS38)。
【0037】
そして、7セグメント表示器11は、異常パターン出力部9から指定された“oS”という文字列を、異常レベル出力部10にて設定された点滅パターンにて点滅させる(ステップS39)。
これにより、モータ駆動装置7の異常の程度に応じて7セグメント表示器11を任意の点滅パターンにて点滅させることができ、7セグメント表示器11の個数の増大を抑制しつつ、ユーザにとって馴染みのある方法で、モータ駆動装置7の異常の種類と程度を表示させることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 電動機
2 速度検出器
3 負荷
4 減算器
5 モータ制御部
6 インバータ
7 モータ駆動装置
8 異常判定手段
9 異常パターン出力部
10 異常レベル出力部
11 7セグメント表示器
12 パターン記憶手段
13 入力手段
14、15 状態表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ駆動装置の状態を表示する表示部と、
前記モータ駆動装置の状態を検出し、前記モータ駆動装置の状態を判定する異常判定手段と、
前記異常判定手段にて判定された前記モータ駆動装置の異常の種類に対応する文字、記号またはそれらの組み合わせを前記表示部に表示させる異常パターン出力手段と、
前記異常判定手段にて判定された前記モータ駆動装置の異常の程度に応じて、前記表示部に表示されている文字、記号またはそれらの組み合わせを点滅させる異常レベル出力手段と、
前記モータ駆動装置の異常の程度に応じた点滅パターンを入力する入力手段と、
前記入力手段から入力された点滅パターンを前記異常の程度に対応させて記憶するパターン記憶手段とを備え、
前記異常レベル出力手段は、前記パターン記憶手段に記憶された点滅パターンに基づいて、前記表示部に表示されている文字、記号またはそれらの組み合わせを点滅させることを特徴とするモータ駆動装置の状態表示装置。
【請求項2】
前記点滅パターンは、点滅の速度及び点滅の周期の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置の状態表示装置。
【請求項3】
前記表示部は、7セグメント表示器であることを特徴とする請求項1又は2記載のモータ駆動装置の状態表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−256072(P2012−256072A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−193454(P2012−193454)
【出願日】平成24年9月3日(2012.9.3)
【分割の表示】特願2007−302565(P2007−302565)の分割
【原出願日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】