説明

モータ

【課題】ブラシホルダとギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めする位置決め部とコネクタ部の挿入部との干渉を防ぐことができるモータを提供する。
【解決手段】ギヤハウジング61には、差込口68のモータ部2側の壁部を構成する突出壁部65がホルダ収容部64の内側に突出するように設けられ、突出壁部65における制御IC72とは反対側の面(軸方向端面65c)には、ブラシホルダ21に設けられた第1の位置決め凸部27d(ホルダ側位置決め部)と係合して該ブラシホルダ21とギヤハウジング61とを軸直交方向に位置決めする第1の位置決め凹部65d(ギヤハウジング側位置決め部)が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばパワーウインド装置等の駆動源として用いられるモータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のモータは、例えば特許文献1に記載されているように、ヨークハウジング内にロータを有するモータ部と、モータ部の出力側端部に設けられ該モータ部の回転駆動力を減速する減速部とから構成されている。モータ部は、ヨークハウジングの軸方向出力側の開口端部からロータの回転軸が減速部側に突出するように構成されるとともに、ヨークハウジングの前記開口端部には、ロータの整流子に電力を供給する給電ブラシと該給電ブラシと電気的に接続されたターミナルとを保持するブラシホルダが設けられている。減速部は、ヨークハウジングの出力側端部にネジ等により固定されるギヤハウジングを有する。ギヤハウジングの内部には、減速機構を構成するウォームギヤ及びウォームホイール等が収容されており、モータ部の回転駆動力は減速機構により減速されて出力されるようになっている。
【0003】
このようなモータでは、ギヤハウジング及びブラシホルダには、それらを軸直交方向に位置決めするための位置決め部(特許文献1中、位置決め突起及び位置決め凹部)が形成されている。モータ部と減速部との組み付け時において、ギヤハウジング側の位置決め部とブラシホルダ側の位置決め部が係合することで、ブラシホルダを有するモータ部とギヤハウジングの軸直交方向の位置決めがなされ、組み付け性が向上するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−18794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のようなモータにおいて、外部コネクタと接続するためのコネクタ部をブラシホルダ及びギヤハウジングとは別体として設ける構成が考えられる。このようなモータでは、コネクタ部は、ギヤハウジングに形成された差込口から内部に挿入される挿入部に接続端子が設けられ、該接続端子はギヤハウジング内でブラシホルダに保持された前記ターミナルと接続されるようになっている。このようなモータでは、コネクタ部の挿入部が挿入される差込口と前記各位置決め部との配置関係によっては、組み付け時においてコネクタ部の挿入部と各位置決め部とが干渉してしまい、組み付け性の悪化を招く虞があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ブラシホルダとギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めする位置決め部とコネクタ部の挿入部との干渉を防ぐことができるモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、整流子に対する電力供給用の給電ブラシと該給電ブラシと電気的に接続されたターミナルとを保持するブラシホルダがヨークハウジングの軸方向出力側の開口端部に設けられたモータ部と、前記ヨークハウジングの前記開口端部に組み付けられたギヤハウジング内に前記モータ部の回転駆動力を減速して出力するための減速機構を有する減速部と、前記ギヤハウジングに形成された差込口から内部に挿入される挿入部と該挿入部に設けられ前記ターミナルと電気的に接続される接続端子とを有するコネクタ部とを備え、前記ギヤハウジングの前記ヨークハウジング側の端部には、前記モータ部の少なくとも回転軸及び前記ターミナルが内部に配置される収容部が前記差込口と連通するように形成され、前記ギヤハウジングには、前記差込口の前記モータ部側の壁部を構成する突出壁部が前記収容部の内側に突出するように設けられ、該突出壁部における前記挿入部とは反対側の面には、前記ブラシホルダに設けられたホルダ側位置決め部と係合して該ブラシホルダと前記ギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めするギヤハウジング側位置決め部が設けられたことを特徴とする。
【0008】
この発明では、突出壁部における挿入部とは反対側の面に設けられたギヤハウジング側位置決め部がブラシホルダに設けられたホルダ側位置決め部と係合して、ブラシホルダとギヤハウジングとが軸直交方向に位置決めされる。これにより、差込口に挿入されたコネクタ部の挿入部よりもモータ部側でブラシホルダとギヤハウジングとの軸直交方向の位置決めがなされるため、ブラシホルダ側とギヤハウジング側の各位置決め部とコネクタ部の挿入部との干渉を防ぐことができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータにおいて、前記ギヤハウジング側位置決め部は、軸方向に凹設された位置決め凹部であり、前記ホルダ側位置決め部は、軸方向に突出して前記位置決め凹部に嵌入される位置決め凸部であることを特徴とする。
【0010】
この発明では、ギヤハウジング側位置決め部は軸方向に凹設された位置決め凹部であり、一方のホルダ側位置決め部は軸方向に突出して位置決め凹部に嵌入される位置決め凸部であるため、ブラシホルダ側とギヤハウジング側の各位置決め部によってブラシホルダとギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のモータにおいて、前記突出壁部は、軸直交平面に沿って少なくとも2つ設けられており、前記ギヤハウジングには、前記差込口の反モータ部側の壁部に形成された内部側開口部から外部に連通する通気孔が形成され、前記通気孔の内部側開口部は、前記突出壁部同士の間の間隙部と軸方向に重なっていることを特徴とする。
【0012】
この発明では、突出壁部を分割してその間隙部と通気孔の内部側開口部とが軸方向に重なるように構成される。このため、ギヤハウジングの成形時において、通気孔の内部側開口部を成形するためのスライド型を突出壁部同士の間の間隙部から軸方向に抜くことができるように構成しつつ、ギヤハウジングの軸直交方向への大型化を抑えることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記突出壁部は、前記ブラシホルダに対して軸方向に当接していることを特徴とする。
この発明では、ギヤハウジングの突出壁部がブラシホルダに対して軸方向に当接しているため、ブラシホルダを軸方向に位置決めして軸方向への移動を規制することができる。その結果、ブラシホルダを安定して支持することが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記突出壁部に設けられた前記ギヤハウジング側位置決め部を第1のギヤハウジング側位置決め部として、前記ギヤハウジングには、前記ブラシホルダに対する軸直交方向の位置決めのための第2のギヤハウジング側位置決め部が、前記突出壁部及び前記コネクタ部の前記挿入部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられたことを特徴とする。
【0015】
この発明では、ブラシホルダに対する軸直交方向の位置決めのための第2のギヤハウジング側位置決め部が、突出壁部及びコネクタ部の挿入部に対してモータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられる。第2のギヤハウジング側位置決め部は、突出壁部のギヤハウジング側位置決め部とは別に設けられるものであるが、コネクタ部の挿入部に対してモータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられるため、第2のギヤハウジング側位置決め部がコネクタ部の挿入部と干渉してしまうことが防止されている。このように、ギヤハウジングの各位置決め部と挿入部との干渉を防ぎつつも、モータの軸線の両側にそれぞれギヤハウジング側位置決め部と第2のギヤハウジング側位置決め部を配置することができ、これにより、ギヤハウジングとブラシホルダとを軸直交方向にバランス良く位置決めすることが可能となる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のモータにおいて、前記突出壁部において前記第1のギヤハウジング側位置決め部を設けた端面、及び前記ギヤハウジングにおいて前記第2のギヤハウジング側位置決め部を設けた端面にはそれぞれ、前記第1及び第2ギヤハウジング側位置決め部の周囲を盛り上げて形成された基準面が前記モータ部の軸線と直交する同一平面上に位置するように形成され、該各基準面が前記ブラシホルダと軸方向に当接していることを特徴とする。
【0017】
この発明では、第1及び第2のギヤハウジング側位置決め部の周囲の基準面がブラシホルダに対して軸方向に当接しているため、ブラシホルダを軸方向に位置決めして軸方向への移動を規制することができる。その結果、ブラシホルダを安定して支持することが可能となる。また、基準面は局所的に形成されるため、各基準面の軸方向位置及び平面度の検査を行いやすくすることができ、また、各基準面を同一平面とするための調整も行いやすくすることができる。これにより、ブラシホルダの支持柱部及び突出柱部と当接する各基準面を同一平面とする精度が向上し、その結果、ギヤハウジングとブラシホルダとを軸方向に安定して位置決めすることができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記ブラシホルダには、前記ギヤハウジング側に突出する支持柱部と、該支持柱部に支持され前記給電ブラシを前記整流子に対して押圧する付勢部材とが設けられ、前記支持柱部の先端部には、前記ホルダ側位置決め部が設けられたことを特徴とする。
【0019】
この発明では、ブラシホルダには、ブラシホルダを押圧する付勢部材を支持するための支持柱部がギヤハウジング側に突出するように設けられる。そして、この支持柱部の先端部には、突出壁部のギヤハウジング側位置決め部と係合してブラシホルダとギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めするホルダ側位置決め部が設けられる。これにより、ホルダ側位置決め部の配置スペースを作るためにブラシホルダを軸直交方向に大型にする必要がなくなるため、ブラシホルダにホルダ側位置決め部を設けつつも軸直交方向への大型化を防ぐことができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のモータにおいて、前記支持柱部の先端部は、前記ギヤハウジングの前記突出壁部に対して軸方向に当接していることを特徴とする。
この発明では、ブラシホルダに設けられた支持柱部の先端部がギヤハウジングの突出壁部に対して軸方向に当接しているため、ブラシホルダを軸方向に位置決めして軸方向への移動を規制することができる。その結果、ブラシホルダを安定して支持することが可能となる。また、ギヤハウジングの突出壁部と軸方向に当接するブラシホルダ側の部位を支持柱部とは別に設ける必要がなくなるため、ギヤハウジングとブラシホルダとの軸方向の位置決めを可能としつつも軸直交方向への大型化を防ぐことができる。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のモータにおいて、前記突出壁部に設けられた前記ギヤハウジング側位置決め部を第1のギヤハウジング側位置決め部として、前記ギヤハウジングには、前記ブラシホルダに対する軸直交方向の位置決めのための第2のギヤハウジング側位置決め部が、前記突出壁部及び前記コネクタ部の前記挿入部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられており、前記ブラシホルダには、前記ギヤハウジング側に突出する突出柱部が前記支持柱部とは別に設けられ、前記突出柱部は、前記ブラシホルダに組み付けられる電気部品を収容するための電気部品収容部を構成するとともに、該突出柱部の先端部には、前記第2のギヤハウジング側位置決め部と係合して前記ブラシホルダと前記ギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めする突出柱部側位置決め部が設けられたことを特徴とする。
【0022】
この発明では、第2のギヤハウジング側位置決め部は、突出壁部に設けられた第1のギヤハウジング側位置決め部とは別に設けられるものであるが、コネクタ部の挿入部に対してモータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられるため、第2のギヤハウジング側位置決め部がコネクタ部の挿入部と干渉してしまうことが防止されている。これにより、第1及び第2のギヤハウジング側位置決め部とコネクタ部の挿入部との干渉を防ぎつつも、モータの軸線の両側にそれぞれ第1及び第2のギヤハウジング側位置決め部を配置することができ、これにより、ギヤハウジングとブラシホルダとを軸直交方向にバランス良く位置決めすることが可能となる。また、ブラシホルダの突出柱部は、ブラシホルダに組み付けられる電気部品を収容するための電気部品収容部を構成するものであるため、位置決め部の配置スペースを作るためにブラシホルダを軸直交方向に大型にする必要はない。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のモータにおいて、前記支持柱部は、軸方向視で前記突出柱部の中心軸線と前記モータ部の軸線とを通る径方向直線に対して線対称となるように一対設けられるとともに、該一対の支持柱部は、前記突出柱部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられ、前記各支持柱部の先端部及び前記突出柱部の先端部は、前記ギヤハウジングに対して軸方向に当接していることを特徴とする。
【0024】
この発明では、一対の支持柱部は、突出柱部に対してモータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に、軸方向から見て突出柱部の中心とモータ部の軸線とを通る径方向直線に対して線対称となるように設けられ、その一対の支持柱部と突出柱部の各先端部でギヤハウジングと軸方向に当接するように構成される。このため、ブラシホルダを軸方向に安定して位置決めすることができる。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のモータにおいて、前記ブラシホルダの前記突出柱部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位には、前記給電ブラシを収容するブラシ収容部が軸方向視で前記突出柱部の中心軸線と前記モータ部の軸線とを通る径方向直線に対して線対称となるように一対設けられ、一対の前記支持柱部は、一対の前記ブラシ収容部の周方向の間に配置されていることを特徴とする。
【0026】
この発明では、各ブラシ収容部及び各支持柱部は、突出柱部に対してモータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に、軸方向から見て突出柱部の中心とモータ部の軸線とを通る径方向直線に対して線対称となるように配置され、各支持柱部は各ブラシ収容部の周方向の間に配置される。これにより、ブラシホルダの軸直交方向への大型化を抑えつつ各ブラシ収容部及び各支持柱部を構成することが可能となり、モータの軸直交方向への小型化に寄与できる。
【0027】
請求項12に記載の発明は、請求項10又は11に記載のモータにおいて、前記ホルダ側位置決め部及び前記突出柱部側位置決め部と、それに対応する前記各第1のギヤハウジング側位置決め部及び前記第2のギヤハウジング側位置決め部は、前記モータ部の軸線と中心とする同一円上に配置されていることを特徴とする。
【0028】
この発明では、各ギヤハウジング側位置決め部とそのモータ部の軸線を挟んだ反対側の第2のギヤハウジング側位置決め部が軸線と中心とする同一円上に配置されるため、バランス良く位置決めできる。
【発明の効果】
【0029】
従って、上記記載の発明によれば、ブラシホルダとギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めする位置決め部とコネクタ部の挿入部との干渉を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態のモータの側面図。
【図2】モータの分解側面図。
【図3】モータの断面図。
【図4】モータ部の斜視図。
【図5】モータ部を軸方向出力側から見た平面図。
【図6】ギヤハウジングを軸方向から見た平面図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示す本実施形態のモータ1は、車両のウインドガラスを電動で昇降させるパワーウインド装置の駆動源として用いられるものである。本実施形態のモータは、図1において上部に位置するモータ部2と、モータ部2の出力側(下側)に設けられた減速部3と、減速部3の側方(図1において右側箇所)に組み付けられたコネクタ部4とから構成されている。モータ1は全体として軸線L1と直交する方向に扁平な形状をなし、軸方向から見たときの長手方向(図1において左右方向)を扁平方向とし、短手方向(図1において紙面直交方向)を厚さ方向とする。即ち、モータ1の軸方向、扁平方向及び厚さ方向は、それぞれ互いに直交する方向である。
【0032】
[モータ部の構成]
図1、図2及び図3に示すように、モータ部2のヨークハウジング11(以下、単にヨーク11とする)は、軸方向一端部(図1において上側の端部)が閉塞された筒状をなしている。一方、同ヨーク11の軸方向他端部(出力側端部)は開口端部11aとなっており、この開口端部11aには、径方向外側に向かって延びるフランジ部11bが形成されている。
【0033】
図3に示すように、ヨーク11の内周面に固着されたマグネット12の内側には、円柱状をなす回転軸13を有する電機子14が配置されている。電機子14の回転軸13は、ヨーク11の径方向の中央部に配置されるとともに、回転軸13の基端部(図1において上側の端部)はヨーク11の底部中央に設けられた軸受15により回転可能に支持されている。電機子14は、回転軸13の軸線L1を回転中心としてその回転軸13と一体回転するように構成されている。また、回転軸13の先端部は、ヨーク11の開口端部11aから同ヨーク11の外部に突出しており、その突出部分には整流子16が固定されている。即ち、整流子16はヨーク11の外側の位置に配置されている。整流子16と回転軸13の先端部は、減速部3を構成する樹脂製のギヤハウジング61内に入り込んでいる。
【0034】
[ブラシホルダの構成]
ヨーク11の開口端部11aにはブラシホルダ21が設けられている。ブラシホルダ21は、ヨーク11の開口端部11aの外側に位置する平板状の基部22を有しており、この基部22は、軸直交方向のサイズがヨーク11の開口端部11aよりも若干大きく形成されている。基部22には、ヨーク11の内周面に沿って軸方向に延びる固定壁部23が形成され、該固定壁部23は開口端部11aからヨーク11の内部に挿入されて固定されている。また、基部22の外縁部には、エラストマよりなるシール部材Sが設けられている。シール部材Sは、基部22の外縁部を軸方向に挟持する断面コ字状をなしている。このシール部材Sは、ヨーク11のフランジ部11bとギヤハウジング61とに軸方向に挟持されている。これにより、シール部材Sは、ヨーク11の開口端部11aとギヤハウジング61のヨーク11側開口部をシールしており、ヨーク11の内部とギヤハウジング61の内部への液体の浸入が防止されるようになっている。
【0035】
基部22には、その下端面(ヨーク11とは反対側の端面)から軸方向に延びて整流子16の外周を略覆う外周壁部24aと該外周壁部24aの軸方向端部(下端部)に形成されて整流子16の軸方向端面を覆う円形壁部24bとからなるカバー部24が形成されている。尚、円形壁部24bの中心部には、回転軸13を回転可能に支持する図3に示す軸受24cが設けられている。また、基部22の下端面には、図4及び図5に示すように、カバー部24の外周壁部24aから径方向外側に延出するブラシ収容部25が、周方向に90度間隔を空けて一対形成されている。より詳しくは、図5に示すように、回転軸13の軸線L1に対して直交且つモータ1の扁平方向に沿う直線L2(以下、扁平線L2という)に対して周方向両側にそれぞれ45度離れた位置にブラシ収容部25が設けられている。
【0036】
図4及び図5に示すように、各ブラシ収容部25は径方向両側に開口する四角箱状をなしている。換言すれば、各ブラシ収容部25はカバー部24の内外を連通する中空状をなしている。この各ブラシ収容部25の内部には、略直方体状の給電ブラシ26が径方向に移動可能に収容されている。給電ブラシ26の先端部(径方向内側端部)は、ブラシ収容部25からカバー部24の外周壁部24aの内周側に突出するとともに、カバー部24内の整流子16の外周面に当接するように構成されている。
【0037】
一対のブラシ収容部25の周方向の間には、基部22の下端面から軸方向の反ヨーク側に突出する一対の支持柱部27が形成されている。各ブラシ収容部25及び各支持柱部27は、回転軸13の軸線L1に対して扁平方向の片側に集めて配置されるとともに、扁平線L2に対して線対称に形成されている。
【0038】
各支持柱部27は断面円形をなすとともに、その基端部の大径部27aと、該大径部27aから軸方向に延出された支持部27bとを有する。支持部27bには、付勢部材としてのトーションばね28のコイル部分が外挿されて保持されている。大径部27aは支持部27bよりも大径をなしている。即ち、支持部27bから大径部27aに移行する箇所は段差状に形成され、その段差にてトーションばね28の軸方向への位置決めが可能となっている。
【0039】
支持柱部27の先端部27c(軸方向端部)は、軸線L1と直交する平面状に形成されるとともに、該先端部27cの中心部には軸方向に突出する第1の位置決め凸部27d(ギヤハウジング側位置決め部)が形成されている。位置決め凸部27dは支持柱部27よりも小径の円柱状をなしている。位置決め凸部27dの中心軸と支持柱部27の中心軸は一致しており、位置決め凸部27dから支持柱部27に移行する箇所は段差状に形成されている。
【0040】
支持柱部27に支持されたトーションばね28の一端部は、カバー部24の外周壁部24aに保持され、トーションばね28の他端部は、給電ブラシ26の基端部と径方向に当接して該給電ブラシ26を径方向内側に押圧するようになっている。これにより、給電ブラシ26は径方向内側に付勢され、その給電ブラシの先端部がカバー部24内の整流子16の外周面に圧接されるようになっている。
【0041】
カバー部24の扁平方向の側方であって各ブラシ収容部25及び各支持柱部27が設けられた側とは反対側の部位には、基部22の下端面から軸方向の反ヨーク側に突出する突出柱部31が形成されている。突出柱部31は、扁平方向におけるカバー部24側の側面が一部切り欠かれた断面D字状をなしている。突出柱部31は、扁平方向において回転軸13と並んでおり、その突出柱部31の中心軸線L3は回転軸13の軸線L1に対して平行、且つ扁平線L2に対して直交している。即ち、前記各支持柱部27、各ブラシ収容部25及び各給電ブラシ26は、軸方向視で突出柱部31の中心軸線L3と回転軸13の軸線L1とを通る直線(本実施形態では扁平線L2)に対して線対称となるように構成されている。
【0042】
突出柱部31の先端部31aは、軸線L1と直交する平面状をなしており、該先端部31aの中心部には、軸方向に突出する第2の位置決め凸部31b(突出柱部側位置決め部)が形成されている。位置決め凸部31bは突出柱部31よりも小径の円柱状をなしている。この位置決め凸部31bの中心軸と突出柱部31の中心軸は一致しており、位置決め凸部31bから突出柱部31に移行する箇所は段差状に形成されている。
【0043】
突出柱部31の周方向両側には、コンデンサ収容部32の一部を構成する保持壁部33がそれぞれ立設されている。この各保持壁部33と突出柱部31とカバー部24で構成されるコンデンサ収容部32内にコンデンサ34が軸方向反ヨーク側から組み付けられるようになっている。各保持壁部33のコンデンサ34とは反対側には、チョークコイル35が保持されている。各チョークコイル35は、その軸線がモータ部2の軸線L1と平行となるように設けられている。尚、各保持壁部33及び各チョークコイル35はそれぞれ、扁平線L2に対して線対称となるように構成されている。
【0044】
ブラシホルダ21には、カバー部24よりも軸方向の反ヨーク側に配置された一対のターミナル40a,40bを保持する第1〜第3ターミナル保持部41〜43が一対のターミナル40a,40bにそれぞれ対応して2つずつ形成されている。この各第1〜第3ターミナル保持部41〜43及び各ターミナル40a,40bはそれぞれ、モータ1の扁平線L2に対して線対称となるように構成されている。
【0045】
第1ターミナル保持部41は、モータ1の回転軸13を挟む厚さ方向両側の位置においてカバー部24の円形壁部24bから軸方向にそれぞれ延出形成されている。各第1ターミナル保持部41は、平板状のターミナル40a,40bを板厚方向に挟持可能な二股形状に形成されている。各第2ターミナル保持部42は、各チョークコイル35の扁平方向のカバー部24側において基部22の下端面に立設されている。各第2ターミナル保持部42の軸方向先端面には、第1及び第2固定凹部42a,42bがモータ1の厚さ方向に並んで凹設されている。尚、第1及び第2固定凹部42a,42bのうち、モータ1の厚さ方向の内側に位置するものを第1固定凹部42aとし、外側のものを第2固定凹部42bとする。第3ターミナル保持部43は、一対のブラシ収容部25とそれぞれ周方向に隣り合う位置であって支持柱部27とは反対側の位置に設けられている。第3ターミナル保持部43は、基部22の下端面から軸方向に延出形成されており、その第3ターミナル保持部43の軸方向先端部は、前記第1ターミナル保持部41と同様に平板状のターミナル40a,40bを板厚方向に挟持可能な二股形状に形成されている。
【0046】
各ターミナル40a,40bは、導電性の金属板材をプレス加工により所定の形状に打ち抜いた後に複数箇所を屈曲して形成されるものである。各ターミナル40a,40bは軸方向から見てU字状をなし、そのU字の先端がモータ1の扁平方向を向くように設けられている。また、ターミナル40a,40bは、モータ1の厚さ方向において回転軸13の両側にそれぞれ配置されている。即ち、回転軸13は、厚さ方向に並ぶ各ターミナル40a,40bの間に挿通されている。
【0047】
各ターミナル40a,40bは、チョークコイル35の軸方向反ヨーク側に位置する屈曲部50と、軸方向視で屈曲部50から扁平方向に直線状に延出された第1端子部51及び第2端子部52とを有し、この屈曲部50と各端子部51,52とから軸方向視でU字状に構成されている。第1及び第2端子部51,52はモータ1の厚さ方向に並んでおり、第1端子部51はカバー部24の円形壁部24b及び整流子16と軸方向に重なる一方、第2端子部52はカバー部24と軸方向に重ならない位置に配置されている。
【0048】
第1端子部51は、扁平方向中間部位で軸方向に二股に分割された音叉状をなしている。つまり、第1端子部51は、モータ1の厚さ方向から見て扁平方向に向かって開口するような形状となっている。そして、この第1端子部51の音叉状の部位が、前記第1ターミナル保持部41によってモータ1の厚さ方向に挟持されている。尚、第1端子部51には、軸方向のカバー部24側に突出する係合凸部51aが形成され、この係合凸部51aは第1ターミナル保持部41に対してモータ1の扁平方向に当接している。
【0049】
また、第1端子部51において第2ターミナル保持部42に対応する部位には、軸方向のカバー部24側に突出する凸部(図示略)が形成され、この凸部が第2ターミナル保持部42の第1固定凹部42aに嵌合されることで第1端子部51が第2ターミナル保持部42に対して保持されるようになっている。また、第2端子部52にも同様の凸部(図示略)が形成され、この凸部が第2ターミナル保持部42の第2固定凹部42bに嵌合されることで第2端子部52が第2ターミナル保持部42に対して保持されるようになっている。また、第2端子部52は、第3ターミナル保持部43の軸方向先端部によってモータ1の厚さ方向に挟持されている。
【0050】
このようにブラシホルダ21に保持された各ターミナル40a,40bにおいて、第2端子部52におけるモータ1の扁平方向の端部には、最寄りの給電ブラシ26から延びるピッグテール26aが溶接されている。これにより、第2端子部52は、ピッグテール26aを介して給電ブラシ26と電気的に接続されている。
【0051】
また、コンデンサ34から延びる一対の接続端部34aはそれぞれ、ターミナル40a,40bの第1端子部51の基端部(第1端子部51と屈曲部50との境目部分)に形成された接続部51bに溶接されて電気的に接続されている。また、各チョークコイル35の接続端部35aは、最寄りのターミナル40a,40bの第2端子部52に溶接されて電気的に接続されている。尚、一方のターミナル40b(図5において下側のターミナル)の第2端子部52には、その厚さ方向の外側に配置されたサーミスタ36が電気的に接続されている。
【0052】
[減速部の構成]
図3に示すように、減速部3は、ギヤハウジング61と、ギヤハウジング61内に収容された減速機構62とを有する。
【0053】
図6に示すように、ギヤハウジング61のヨーク11側の端面61aには、図6に示す3個のねじ穴61bが形成されている。この端面61aは、ヨーク11のフランジ部11bと軸方向に当接されるとともに、フランジ部11bに形成された図5に示す各ねじ挿通孔11cを介して各ねじ穴61bに螺着される3個のねじ63(図1〜図3において2つのみ図示)にて該フランジ部11bと固定されている。
【0054】
ギヤハウジング61のヨーク11側の端面61aにおいて各ねじ穴61bの径方向内側には、軸方向のヨーク11側に向かって開口するホルダ収容部64が形成されている。ホルダ収容部64には、モータ部2のブラシホルダ21の一部と整流子16と回転軸13が入り込むように構成されている。
【0055】
ホルダ収容部64は、モータ1の厚さ方向に対向する一対の対向壁部64aと、モータ1の扁平方向に対向する一対の対向壁部64b,64cとを有している。軸方向視において、厚さ方向の各対向壁部64aは扁平方向に直線状をなし、扁平方向の各対向壁部64b,64cは径方向外側に凸となる湾曲状をなしている。
【0056】
図2、図3及び図6に示すように、扁平方向の対向壁部の一方(コネクタ部4側の対向壁部64b)には、該ホルダ収容部64の内側に軸直交方向に突出する一対の突出壁部65が形成されている。尚、各突出壁部65は、扁平線L2に対して線対称となるように形成されている。各突出壁部65は、モータ1の厚さ方向に対して直交する平面状をなす第1の端面65aと、該第1の端面65aに対して直交する第2の端面65bとを有している。各突出壁部65の軸方向ヨーク11側の端面(軸方向端面65c)は、軸線L1と直交する平面状をなしている。各突出壁部65の軸方向端面65cは同一平面上に位置している。
【0057】
各突出壁部65の第1の端面65aは、互いに厚さ方向に対向している。この各突出壁部65の軸方向端面65cには、円形の第1の位置決め凹部65dが凹設されており、その位置決め凹部65dにはブラシホルダ21の一対の第1の位置決め凸部27dがそれぞれ嵌入されている。また、突出壁部65が設けられた側とは反対側の対向壁部64cには、その厚さ方向の中央部から径方向内側に突出する突出部66が形成されている。この突出部66の軸方向ヨーク11側の端面66aは、突出壁部65の軸方向端面65cと同一平面上に位置し、該端面66aには、円形の第2の位置決め凹部66bが凹設されており、その位置決め凹部66bにはブラシホルダ21の第2の位置決め凸部31bが嵌入されている。上記のように、ブラシホルダ21の各第1の位置決め凸部27d及び第2の位置決め凸部31bが、ギヤハウジング61の各第1の位置決め凹部65d及び第2の位置決め凹部66bにそれぞれ嵌入されることで、ブラシホルダ21とギヤハウジング61とが軸直交方向に位置決めされるようになっている。
【0058】
尚、図6に示すように、各突出壁部65の軸方向端面65cには、第1の位置決め凹部65dの周囲を盛り上げて形成された基準面65eが形成されている。また、突出部66の軸方向端面66aには、第2の位置決め凹部66bの周囲を盛り上げて形成された基準面66cが形成されている。各基準面65e,66cは、平面状をなすとともに、回転軸13の軸線L1と直交する同一平面上に位置するように形成されている。各突出壁部65の基準面65eは各支持柱部27の先端部27cと、突出部66の基準面66cは突出柱部31の先端部31aとそれぞれ軸方向に当接し、これにより、ブラシホルダ21が軸方向に位置決めされている。尚、この各基準面65e,66cの軸方向の突出量は極僅かであり、図2及び図3においてはその図示を省略している。この各基準面65e,66cは局所的に形成されるため、各基準面65e,66cの軸方向位置及び平面度の検査が行いやすくなり、また、各基準面65e,66cを同一平面とするための調整も行いやすくなっている。
【0059】
図2、図3及び図6に示すように、ギヤハウジング61においてモータ1の扁平方向の反ホイール収容部側の側面には、コネクタ取付部67が形成されている。このコネクタ取付部67には、扁平方向からコネクタ部4が着脱可能に組み付けられている。コネクタ取付部67には、扁平方向の反ホイール収容部側の側に開口する差込口68が形成されている。差込口68のモータ部2側の壁部は前記突出壁部65にて構成されており、この差込口68はギヤハウジング61の内部でホルダ収容部64と連通されている。即ち、ホルダ収容部64は、差込口68を介してギヤハウジング61の外部と連通されている。尚、差込口68は、その開口方向から見た形状が四角形状をなしている。
【0060】
図2及び図3に示すように、コネクタ部4は、コネクタ取付部67に固定される固定部71と、差込口68に挿入される制御IC72と、電気信号の入力・出力や給電を行うための外部コネクタ(図示略)が接続される外部接続部73とを有している。固定部71は、一対の係止片71aがコネクタ取付部67の軸方向の両端部に形成された係止凸部67aにそれぞれ係止されることにより、コネクタ取付部67に対して固定されている。尚、コネクタ取付部67とコネクタ部4の固定部71との間は、液体の浸入を防止すべくシールされている。
【0061】
固定部71には、直方体状の制御IC72がモータ1の扁平方向に延出するように設けられている。制御IC72の先端部(扁平方向の端部)には、平板状の接続端子72aがモータ1の扁平方向に突出するように設けられている。この接続端子72aは、モータ1の厚さ方向に並んで一対設けられている(図2及び図3においては1つのみ図示)。制御IC72は、コネクタ取付部67の差込口68に扁平方向に挿入されている。そして、制御IC72の一対の接続端子72aは、ホルダ収容部64内において、ブラシホルダ21に保持された一対のターミナル40a,40bの音叉状の第1端子部51に圧入されてそれぞれ電気的に接続されている。また、コネクタ部4の外部接続部73には、図3に示す開口部73aが形成されており、該開口部73aには、制御IC72と電気的に接続された外部側接続端子73bが設けられている。この外部側接続端子73bは、外部接続部73に装着される前記外部コネクタと電気的に接続されるようになっている。
【0062】
ギヤハウジング61には、差込口68の反モータ部側の壁部68aに形成された図6に示す内部側開口部81aから外部に連通する通気孔81が形成されている。通気孔81の内部側開口部81aは、モータ1の厚み方向に並ぶ突出壁部65同士の間の間隙部Gと軸方向に重なる位置に形成されている。このため、ギヤハウジング61の成形時において、通気孔81の内部側開口部81aを成形するためのスライド型(図示略)を突出壁部65同士の間の間隙部Gから軸方向に抜くことができるように構成しつつも、ギヤハウジング61の軸直交方向への大型化が抑えられるようになっている。
【0063】
この通気孔81は、ギヤハウジング61の内外の気圧差を解消して該ギヤハウジング61をシールするシール部(例えばシール部材S)に局部的に力が集中することを防ぐためのものである。また、通気孔81には、ギヤハウジング61の内外の通気を図りつつもギヤハウジング61内部への浸水を防止する防水シート(図示略)が設けられている。尚、ホルダ収容部64と後述のホイール収容部61eとは、突出部66の周方向両側にそれぞれ形成された軸方向に貫通する連通孔64dにて連通されている。
【0064】
ホルダ収容部64は、その軸方向下部(反ヨーク側部分)のクラッチ収容部61cと、その更に軸方向下部のウォーム収容部61dと連通している。ウォーム収容部61dにはウォーム軸82が軸線L1を中心に回転可能に支持されており、該ウォーム軸82とモータ部2の回転軸13とは、クラッチ収容部61cに収容されたクラッチ83を介して連結されている。クラッチ83は、回転軸13の回転力をウォーム軸82に伝達する一方、ウォーム軸82側からの回転力が入力されると、制動力が生じて自身の回転が規制されるように作動するものである。尚、クラッチ83は、回転軸13と接続される側の連結部分がブラシホルダ21の各ターミナル40a,40b間に位置するように構成されている。これにより、モータ1の軸方向の大型化が抑えられるようになっている。
【0065】
ウォーム収容部61dの軸直交方向の側方には、該ウォーム収容部61dと連通するとともに、ウォーム軸82と噛合される円板状のウォームホイール84が収容されたホイール収容部61eが形成されている。ウォームホイール84は、モータ1の厚さ方向と平行な軸を中心として回転可能に支持されている。これらウォーム軸82とウォームホイール84が減速機構62を構成しており、回転軸13の回転力はウォーム軸82及びウォームホイール84にて減速されてウォームホイール84と一体回転する図1に示す出力軸85から出力されるようになっている。尚、出力軸85は、ギヤハウジング61の外部に突出するとともに、図示しないウインドレギュレータを介して車両のウインドガラスが連結される。
【0066】
次に、上記実施形態の作用について説明する。
コネクタ部4に取り付けられた前記外部コネクタから供給される電力は、制御IC72の接続端子72aから各ターミナル40a,40b及び各給電ブラシ26を介して電機子14の整流子16に供給される。すると、電機子14(回転軸13)が回転駆動され、その回転軸13の回転駆動力は、クラッチ83を介してウォーム軸82に伝達されるとともに、該ウォーム軸82及びウォームホイール84にて減速されて出力軸85から出力される。すると、出力軸85の回転方向に応じて、該出力軸85に連結されたウインドレギュレータを介してウインドガラスが下降若しくは上昇されるようになっている。
【0067】
上記のようなモータ1において、モータ部2をギヤハウジング61に対して組み付ける際には、各支持柱部27の第1の位置決め凸部27d及び突出柱部31の第2の位置決め凸部31bが、ギヤハウジング61の各突出壁部65の第1の位置決め凹部65d及び突出部66の第2の位置決め凹部66bにそれぞれ嵌入される。これにより、ブラシホルダ21とギヤハウジング61とが軸直交方向に位置決めされる。
【0068】
また、各支持柱部27の先端部27c及び突出柱部31の先端部31aはそれぞれ、各突出壁部65の軸方向端面65c(詳しくは基準面65e)及び突出部66の軸方向端面66a(詳しくは基準面66c)と軸方向に当接している。これにより、ブラシホルダ21が軸方向に位置決めされてブラシホルダ21の軸方向への移動が規制され、その結果、ブラシホルダ21が安定して支持されるようになっている。
【0069】
ここで、第1の位置決め凸部27dは支持柱部27の先端部27cに設けられているため、該位置決め凸部27dの配置スペースを作るためにブラシホルダ21を軸直交方向に大型にする必要がなくなる。このため、ブラシホルダ21に位置決め凸部27dを設けつつも軸直交方向への大型化が防止されるようになっている。
【0070】
また、ギヤハウジング61の差込口68には、コネクタ部4の制御IC72が挿入されており、その差込口68を構成する突出壁部65における制御IC72とは反対側の軸方向端面65cに第1の位置決め凹部65dが形成されている。これにより、差込口68に挿入された制御IC72よりもモータ部2側でブラシホルダ21とギヤハウジング61との軸直交方向の位置決めがなされるため、ブラシホルダ21側の第1の位置決め凸部27dと制御IC72との干渉が防止されるようになっている。
【0071】
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)本実施形態では、ギヤハウジング61のヨーク11側の端部には、モータ部2の少なくとも回転軸13及びターミナル40a,40bが内部に配置されるホルダ収容部64が差込口68と連通するように形成される。また、ギヤハウジング61には、差込口68のモータ部2側の壁部を構成する突出壁部65がホルダ収容部64の内側に突出するように設けられる。そして、突出壁部65における制御IC72とは反対側の面(軸方向端面65c)には、ブラシホルダ21に設けられた第1の位置決め凸部27d(ホルダ側位置決め部)と係合して該ブラシホルダ21とギヤハウジング61とを軸直交方向に位置決めする第1の位置決め凹部65d(ギヤハウジング側位置決め部)が設けられる。これにより、差込口68に挿入された制御IC72よりもモータ部2側でブラシホルダ21とギヤハウジング61との軸直交方向の位置決めがなされるため、ブラシホルダ21側とギヤハウジング61側の各位置決め部(位置決め凸部27d及び位置決め凹部65d)とコネクタ部4の制御IC72との干渉を防ぐことができる。
【0072】
(2)本実施形態では、ギヤハウジング側位置決め部は、軸方向に凹設された位置決め凹部65dであり、一方のホルダ側位置決め部は、軸方向に突出して位置決め凹部65dに嵌入される位置決め凸部27dである。このため、ブラシホルダ21側とギヤハウジング61側の各位置決め部(位置決め凸部27d及び位置決め凹部65d)によってブラシホルダ21とギヤハウジング61とを軸直交方向に位置決めすることができる。
【0073】
(3)本実施形態では、突出壁部65は、軸直交平面に沿って2つ設けられており、ギヤハウジング61には、差込口68の反モータ部側の壁部68aに形成された内部側開口部81aから外部に連通する通気孔81が形成され、通気孔81の内部側開口部81aは、突出壁部65同士の間の間隙部Gと軸方向に重なっている。即ち、突出壁部65を分割してその間隙部Gと通気孔81の内部側開口部81aとが軸方向に重なるように構成される。このため、ギヤハウジング61の成形時において、通気孔81の内部側開口部81aを成形するためのスライド型を突出壁部65同士の間の間隙部Gから軸方向に抜くことができるように構成しつつ、ギヤハウジング61の軸直交方向への大型化を抑えることができる。
【0074】
(4)本実施形態では、ギヤハウジング61の突出壁部65がブラシホルダ21の支持柱部27の先端部27cに対して軸方向に当接しているため、ブラシホルダ21を軸方向に位置決めしてブラシホルダ21の軸方向への移動を規制することができる。その結果、ブラシホルダ21を安定して支持させることが可能となる。また、ギヤハウジング61の突出壁部65と軸方向に当接するブラシホルダ21側の部位を支持柱部27とは別に設ける必要がなくなるため、ギヤハウジング61とブラシホルダ21との軸方向の位置決めを可能としつつも軸直交方向への大型化を防ぐことができる。
【0075】
(5)本実施形態では、第2の位置決め凹部66bが、突出壁部65及び制御IC72に対してモータ部2の軸線L1を挟んだ反対側の部位に設けられる。第2の位置決め凹部66bは、突出壁部65の第1の位置決め凹部65dとは別に設けられるものであるが、コネクタ部4の制御IC72に対してモータ部2の軸線L1を挟んだ反対側の部位に設けられるため、第2の位置決め凹部66bがコネクタ部4の制御IC72と干渉してしまうことが防止されている。このように、ギヤハウジング61の各位置決め凸部27d,31b及び各位置決め凹部65d,66bと制御IC72との干渉を防ぎつつも、軸線L1の両側にそれぞれ第1の位置決め凹部65dと第2の位置決め凹部66bを配置することができる。これにより、ギヤハウジング61とブラシホルダ21とを軸直交方向によりバランス良く位置決めすることが可能となる。
【0076】
(6)本実施形態では、突出壁部65の軸方向端面65c、及び突出部66の軸方向端面66aにはそれぞれ、第1及び第2位置決め凹部65d,66bの周囲を盛り上げて形成された基準面65e,66cがモータ部2の軸線L1と直交する同一平面上に位置するように形成される。そして、各基準面65e,66cがブラシホルダ21と軸方向に当接しているため、ブラシホルダ21を軸方向に位置決めして軸方向への移動を規制することができる。その結果、ブラシホルダ21を安定して支持することが可能となる。また、基準面65e,66cは局所的に形成されるため、各基準面65e,66cの軸方向位置及び平面度の検査を行いやすくすることができ、また、各基準面65e,66cを同一平面とするための調整も行いやすくすることができる。これにより、ブラシホルダ21の支持柱部27及び突出柱部31と当接する各基準面65e,66cを同一平面とする精度が向上し、その結果、ギヤハウジング61とブラシホルダ21とを軸方向に安定して位置決めすることができる。
【0077】
(7)本実施形態では、ブラシホルダ21には、ギヤハウジング61側に突出する支持柱部27と、該支持柱部27に支持され給電ブラシ26を整流子16に対して押圧するトーションばね28とが設けられ、支持柱部27の先端部27cには、第1の位置決め凸部27dが設けられる。これにより、位置決め凸部27dの配置スペースを作るためにブラシホルダ21を軸直交方向に大型にする必要がなくなるため、ブラシホルダ21に位置決め凸部27dを設けつつも軸直交方向への大型化を防ぐことができる。
【0078】
(8)本実施形態では、ブラシホルダ21には、ギヤハウジング61側に突出する突出柱部31が支持柱部27とは別に設けられる。この突出柱部31は、ブラシホルダ21に組み付けられるコンデンサ34を収容するためのコンデンサ収容部32を構成するとともに、該突出柱部31の先端部31aには、第2の位置決め凹部66bと係合してブラシホルダ21とギヤハウジング61とを軸直交方向に位置決めする第2の位置決め凸部31bが設けられる。また、ブラシホルダ21の突出柱部31は、ブラシホルダ21に組み付けられるコンデンサ34を収容するためのコンデンサ収容部32を構成するものであるため、第2の位置決め凸部31bの配置スペースを作るためにブラシホルダ21を軸直交方向に大型にする必要はない。
【0079】
(9)本実施形態では、支持柱部27は、軸方向視で突出柱部31の中心軸線L3とモータ部2の軸線L1とを通る径方向直線(扁平線L2)に対して線対称となるように一対設けられ、一対の支持柱部27は、突出柱部31に対してモータ部2の軸線L1を挟んだ反対側の部位に設けられる。そして、各支持柱部27の先端部27c及び突出柱部31の先端部31aがギヤハウジング61に対して軸方向に当接されるため、ブラシホルダ21を軸方向に安定して位置決めすることができる。
【0080】
(10)本実施形態では、ブラシホルダ21の突出柱部31に対してモータ部2の軸線L1を挟んだ反対側の部位には、給電ブラシ26を収容するブラシ収容部25が軸方向視で突出柱部31の中心軸線L3とモータ部2の軸線L1とを通る径方向直線(扁平線L2)に対して線対称となるように一対設けられる。そして、各支持柱部27は、一対のブラシ収容部25の周方向の間に配置される。これにより、ブラシホルダ21の軸直交方向への大型化を抑えつつ各ブラシ収容部25及び各支持柱部27を構成することが可能となり、モータ1の軸直交方向への小型化に寄与できる。
【0081】
(11)本実施形態では、第1の位置決め凸部27d及び第2の位置決め凸部31bと、それに対応する各第1の位置決め凹部65d及び第2の位置決め凹部66bは、モータ部2の軸線L1と中心とする同一円上に配置されるため、バランス良く位置決めできる。
【0082】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、位置決め凸部27d,31b及び位置決め凹部65d,66bがモータ部2の軸線L1と中心とする同一円上に配置されたが、特にこれに限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更してもよい。
【0083】
・上記実施形態では、ギヤハウジング61において、扁平方向のコネクタ部4側に一対の突出壁部65を設け、その周方向反対側(扁平方向のホイール収容部61e側)に突出部66を設けたが、その配置を反対にしてもよい。
【0084】
・上記実施形態では、ブラシホルダ21のターミナル40a,40bの形状等の構成は、仕様に応じて適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、第1の位置決め凸部27dが支持柱部27の先端部27cに設けられたが、特にこれに限定されるものではなく、第1の位置決め凸部27dを設ける位置は仕様に応じて適宜変更してもよい。
【0085】
・上記実施形態では、整流子16、給電ブラシ26がギヤハウジング61のホルダ収容部64内に配置される構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、ヨーク11内に配置される構成としてもよい。
【0086】
・上記実施形態において、位置決め凸部27d,31b及び位置決め凹部65d,66bの凹凸関係を反対にしてもよい。
・上記実施形態では、突出壁部65を2つ設けたが、突出壁部65の数は仕様に応じて適宜変更してもよい。
【0087】
・上記実施形態では、支持柱部27の先端部27cがギヤハウジング61に対して軸方向に当接されてブラシホルダ21が軸方向に位置決めされる構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、ブラシホルダ21の支持柱部27以外の箇所でギヤハウジング61に対して軸方向に当接させてもよい。
【0088】
・上記実施形態では、コネクタ部4の制御IC72を差込口68に挿入する構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、コネクタ部4において差込口68に挿入される挿入部の構成は、仕様に応じて適宜変更してもよい。また、制御IC72を備えずターミナル40a,40bに接続される接続端子を備えるコネクタ部としてもよい。
【0089】
・上記実施形態では、給電ブラシ26を押圧する付勢部材にトーションばね28を用いたが、これ以外のばねを用いてもよい。
・上記実施形態では、減速機構62がウォーム軸82とウォームホイール84とから構成されたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば平ギヤ等から構成してもよい。
【0090】
・上記実施形態では、パワーウインド装置の駆動源に用いるモータ1に本発明を適用したが、特にこれに限定されるものではなく、パワーウインド装置以外の駆動源に用いるモータに適用してもよい。
【符号の説明】
【0091】
1…モータ、2…モータ部、3…減速部、4…コネクタ部、11…ヨークハウジング、11a…開口端部、13…回転軸、16…整流子、21…ブラシホルダ、25…ブラシ収容部、26…給電ブラシ、27…支持柱部、27c…支持柱部の先端部、27d…第1の位置決め凸部(ホルダ側位置決め部)、28…トーションばね(付勢部材)、31…突出柱部、31a…突出柱部の先端部、31b…第2の位置決め凸部(突出柱部側位置決め部)、32…コンデンサ収容部(電気部品収容部)、34…コンデンサ(電気部品)、40a,40b…ターミナル、61…ギヤハウジング、62…減速機構、64…ホルダ収容部、65…突出壁部、65d…第1の位置決め凹部(第1のギヤハウジング側位置決め部)、65e,66c…基準面、66b…第2の位置決め凹部(第2のギヤハウジング側位置決め部)、68…差込口、68a…壁部、72a…接続端子、81…通気孔、81a…内部側開口部、G…間隙部、L1…モータ部(回転軸)の軸線、L2…扁平線、L3…突出柱部の中心軸線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
整流子に対する電力供給用の給電ブラシと該給電ブラシと電気的に接続されたターミナルとを保持するブラシホルダがヨークハウジングの軸方向出力側の開口端部に設けられたモータ部と、
前記ヨークハウジングの前記開口端部に組み付けられたギヤハウジング内に前記モータ部の回転駆動力を減速して出力するための減速機構を有する減速部と、
前記ギヤハウジングに形成された差込口から内部に挿入される挿入部と該挿入部に設けられ前記ターミナルと電気的に接続される接続端子とを有するコネクタ部と
を備え、前記ギヤハウジングの前記ヨークハウジング側の端部には、前記モータ部の少なくとも回転軸及び前記ターミナルが内部に配置される収容部が前記差込口と連通するように形成され、
前記ギヤハウジングには、前記差込口の前記モータ部側の壁部を構成する突出壁部が前記収容部の内側に突出するように設けられ、該突出壁部における前記挿入部とは反対側の面には、前記ブラシホルダに設けられたホルダ側位置決め部と係合して該ブラシホルダと前記ギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めするギヤハウジング側位置決め部が設けられたことを特徴とするモータ。
【請求項2】
請求項1に記載のモータにおいて、
前記ギヤハウジング側位置決め部は、軸方向に凹設された位置決め凹部であり、
前記ホルダ側位置決め部は、軸方向に突出して前記位置決め凹部に嵌入される位置決め凸部であることを特徴とするモータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のモータにおいて、
前記突出壁部は、軸直交平面に沿って少なくとも2つ設けられており、
前記ギヤハウジングには、前記差込口の反モータ部側の壁部に形成された内部側開口部から外部に連通する通気孔が形成され、前記通気孔の内部側開口部は、前記突出壁部同士の間の間隙部と軸方向に重なっていることを特徴とするモータ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記突出壁部は、前記ブラシホルダに対して軸方向に当接していることを特徴とするモータ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記突出壁部に設けられた前記ギヤハウジング側位置決め部を第1のギヤハウジング側位置決め部として、
前記ギヤハウジングには、前記ブラシホルダに対する軸直交方向の位置決めのための第2のギヤハウジング側位置決め部が、前記突出壁部及び前記コネクタ部の前記挿入部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられたことを特徴とするモータ。
【請求項6】
請求項5に記載のモータにおいて、
前記突出壁部において前記第1のギヤハウジング側位置決め部を設けた端面、及び前記ギヤハウジングにおいて前記第2のギヤハウジング側位置決め部を設けた端面にはそれぞれ、前記第1及び第2ギヤハウジング側位置決め部の周囲を盛り上げて形成された基準面が前記モータ部の軸線と直交する同一平面上に位置するように形成され、該各基準面が前記ブラシホルダと軸方向に当接していることを特徴とするモータ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記ブラシホルダには、前記ギヤハウジング側に突出する支持柱部と、該支持柱部に支持され前記給電ブラシを前記整流子に対して押圧する付勢部材とが設けられ、前記支持柱部の先端部には、前記ホルダ側位置決め部が設けられたことを特徴とするモータ。
【請求項8】
請求項7に記載のモータにおいて、
前記支持柱部の先端部は、前記ギヤハウジングの前記突出壁部に対して軸方向に当接していることを特徴とするモータ。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のモータにおいて、
前記突出壁部に設けられた前記ギヤハウジング側位置決め部を第1のギヤハウジング側位置決め部として、
前記ギヤハウジングには、前記ブラシホルダに対する軸直交方向の位置決めのための第2のギヤハウジング側位置決め部が、前記突出壁部及び前記コネクタ部の前記挿入部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられており、
前記ブラシホルダには、前記ギヤハウジング側に突出する突出柱部が前記支持柱部とは別に設けられ、
前記突出柱部は、前記ブラシホルダに組み付けられる電気部品を収容するための電気部品収容部を構成するとともに、該突出柱部の先端部には、前記第2のギヤハウジング側位置決め部と係合して前記ブラシホルダと前記ギヤハウジングとを軸直交方向に位置決めする突出柱部側位置決め部が設けられたことを特徴とするモータ。
【請求項10】
請求項9に記載のモータにおいて、
前記支持柱部は、軸方向視で前記突出柱部の中心軸線と前記モータ部の軸線とを通る径方向直線に対して線対称となるように一対設けられるとともに、該一対の支持柱部は、前記突出柱部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位に設けられ、
前記各支持柱部の先端部及び前記突出柱部の先端部は、前記ギヤハウジングに対して軸方向に当接していることを特徴とするモータ。
【請求項11】
請求項10に記載のモータにおいて、
前記ブラシホルダの前記突出柱部に対して前記モータ部の軸線を挟んだ反対側の部位には、前記給電ブラシを収容するブラシ収容部が軸方向視で前記突出柱部の中心軸線と前記モータ部の軸線とを通る径方向直線に対して線対称となるように一対設けられ、
一対の前記支持柱部は、一対の前記ブラシ収容部の周方向の間に配置されていることを特徴とするモータ。
【請求項12】
請求項10又は11に記載のモータにおいて、
前記ホルダ側位置決め部及び前記突出柱部側位置決め部と、それに対応する前記各第1のギヤハウジング側位置決め部及び前記第2のギヤハウジング側位置決め部は、前記モータ部の軸線と中心とする同一円上に配置されていることを特徴とするモータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−139077(P2012−139077A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291609(P2010−291609)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】