説明

ユニット式建物及びユニット式建物の施工方法

【課題】建設現場での界壁施行工事が容易なユニット式建物を提供する。
【解決手段】それぞれ柱10、上梁11及び下梁12を有する骨組みを備えた建物ユニットが水平方向に複数並んで配置されたユニット式建物において、隣合う建物ユニットの間に設けられた界壁5を、建物ユニットにそれぞれ配置され、かつ、上梁11、下梁12及びこれらの上梁11と下梁12との間に設けられる取付材53のユニット内部とは反対側の面に設けられた耐火遮音性面材51を備えて構成したから、建設現場で建物ユニットを並べて配置することで界壁5の施工が行われることになる。そのため、耐火遮音性面材51の取付材53、上梁11及び下梁12への煩雑な取付作業を行わなくてもよくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ複数の柱及び上梁を有する骨組みを備えた建物ユニットが少なくとも水平方向に複数並んで配置されたユニット式建物、及びその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユニット式建物では、建物ユニットを隙間なく並べて施工されるものの他、複数の建物ユニットの一部を所定スペース(120mm〜450mm程度)離し置きし、これらの建物ユニットの間にジョイントパネルを配置するものがある(特許文献1)。これらのユニット式建物を、内部に複数の住戸が設けられる集合住宅として使用する場合があり、この場合、隣接する住戸の境界部分に耐火遮音性能をもたせた界壁が設けられる。
【0003】
従来の界壁構造は、耐火遮音性能を有する面材を建物ユニットの柱の間に設けられた間柱、下梁及び上梁の居室側に設けて構成される(特許文献2)。
この特許文献2で示される耐火遮音性面材は上下に直線上に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−209550公報
【特許文献2】特許4234293公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献2で示される従来例の界壁構造では、建設現場又は工場でのパネル製造段階において上梁や下梁に耐火遮音性を有する面材を設置する作業を行わなければなない。
この作業は、建物ユニットが並べられた後で、建物ユニットの間の狭いスペースで行わなければならず、かつ、パーツが分割されてしまうので、繁雑なものになる。
【0006】
本発明の目的は、建設現場での界壁施行工事が容易なユニット式建物及びユニット式建物の施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のユニット式建物は、図面を参照して説明すると、それぞれ柱10、上梁11及び下梁12を有する骨組み13を備えた建物ユニット61,62が少なくとも水平方向に複数並んで配置されかつ隣合う建物ユニット61に界壁5が設けられたユニット式建物であって、前記界壁5は、前記隣合う建物ユニット61にそれぞれ配置され、かつ、前記上梁11、前記下梁12及びこれらの上梁11と下梁12との間に設けられる取付材53のユニット内部とは反対側の面に設けられた耐火遮音性面材51を備えたことを特徴とする。
【0008】
この構成の本発明では、耐火遮音性面材を上梁、下梁及び取付材(例えば、柱、中間柱)のうちユニット内部とは反対側の面、つまり、ユニット外側に設けたから、従来、設置作業が煩雑であった梁への耐火遮音性面材の設置作業を工場で実施することができる。そのため、建設現場では、耐火遮音性面材の取付材、上梁及び下梁への煩雑な取付作業を狭い空間となる建物ユニットの間の空間で行わなくてもよいから、建設現場での界壁施行工事が容易となる。
【0009】
本発明では、前記隣合う建物ユニットにそれぞれ設けられる前記耐火遮音性面材の間に軟質耐火遮音材52が配置される構成が好ましい。
この構成の本発明では、界壁を耐火遮音性面材に軟質耐火遮音材を加えて構成するので、界壁での耐火遮音性能が向上する。
【0010】
本発明では、前記軟質耐火遮音材はグラスウール521が袋体522に収納された構造であり、この袋体の表面が前記耐火遮音性面材に取り付けられる構成が好ましい。
この構成の本発明では、建物ユニットを並べるだけで建設現場での界壁工事が終了することになり、建設現場での界壁施行工事がより容易となる。その上、グラスウールが袋体に収納された構造であるため、軟質耐火遮音材の耐火遮音性面材への取付作業を容易に行うことができる。
【0011】
本発明では、前記耐火遮音性面材は前記上梁、前記取付材及び前記下梁にかけて連続して形成された板材である構成が好ましい。
この構成の本発明では、耐火遮音性面材が建物ユニットの側面の上から下まで連続して形成された板材からなるので、工場での耐火遮音性面材の設置作業が容易となる。
【0012】
本発明のユニット式建物施工法は、工場において、少なくとも2つの建物ユニットの前記上梁、前記下梁及び前記取付材のうちユニット内部とは反対側の面に耐火遮音性面材を取り付け、前記建物ユニットのうち少なくとも1つの建物ユニットの耐火遮音性面材に軟質耐火遮音材を取り付け、建設現場では、これらの建物ユニットを並べて配置したことを特徴とする。
この構成の本発明では、建物ユニットを並べるだけで建設現場での界壁工事が終了するユニット式建物の施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット式建物の全体の概略を示す斜視図。
【図2】建物ユニットの骨組みの概略を示す斜視図。
【図3】前記実施形態のユニット式建物の全体を示す縦断面図。
【図4】前記実施形態の要部を示す縦断面図。
【図5】本発明の変形例の要部を示す縦断面図。
【図6】本発明の異なる変形例の要部を示す縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るユニット式建物の全体の概略が示されている。
図1に示される通り、ユニット式建物は、基礎1の上に設けられた下階部2と、この下階部2の上に配置された上階部3と、この上階部3の上に配置された図示しない屋根部とを備える。
ユニット式建物は、図1中、右側に配置される部分と左側に配置される部分とがそれぞれ住居を構成するものであり、右側に配置される住戸1Rと左側に配置される住戸1Lとが界壁5で区分けされている。
【0015】
下階部2及び上階部3は、それぞれ、右側の住戸1Rと左側の住戸1Lとで2個ずつ合計4個配置された建物ユニット61と、右側の住戸1Rと左側の住戸1Lとで1個ずつ配置された建物ユニット62とを備えている。右側の住戸1Rと左側の住戸1Lとでは、それぞれ2個の建物ユニット61が寸法L(例えば、45cm)だけ離し置きされ、これらの建物ユニット61の間にはジョイントパネル63が配置されている。右側の住戸1Rでは、中央に位置する建物ユニット61に隣接して建物ユニット62が配置されている。左側の住戸1Lでは、中央に位置する建物ユニット61と建物ユニット62とは寸法Lだけ離し置きされ、これらの間にはジョイントパネル63が配置されている。
【0016】
建物ユニット61の構成が図2に示されている。
図2において、建物ユニット61は、それぞれ4本柱10、4本の上梁11及び4本の下梁12を有する直方体状の骨組み13を備えており、この骨組み13の内部には図示しない階段、キッチン、その他の内装部品が設けられ、骨組み13の建物外部に面する部分には外壁パネル14が取り付けられている(図3参照)。
【0017】
上梁11は互いに開口部分が対向配置された2本の断面コ字状の長辺上梁111と、開口部分が互いに対向配置された断面コ字状の2本の短辺上梁112とを備えている。短辺上梁112に沿って複数の天井小梁(図示せず)が長辺上梁111に連結されている。上梁11と柱10とは仕口15を介して接続されている。
下梁12は互いに開口部分が対向配置された2本の断面コ字状の長辺下梁121と、開口部分が互いに対向配置された断面コ字状の2本の短辺下梁122とを備えている。短辺下梁122に沿って複数の根太(図示せず)が長辺下梁121に連結されている。下梁12と柱10とは仕口15を介して接続されている。
建物ユニット62は、建物ユニット61と同様の構造であるが、建物ユニット61とは短辺上梁112及び短辺下梁122の長さが短い点で相違する。
【0018】
図3にはユニット式建物の縦断面が示されている。
図3において、界壁5を境に右側に配置される住戸1Rと左側に配置される住戸1Lとが図示されている。
上階部3の上には屋根を構成する小屋パネル7が配置されている。この小屋パネル7は建物ユニット61の下梁12と同様の梁71を組み合わせて構成されたものである。
隣合う建物ユニット61の柱10の頂部同士は連結プレート64で互いに連結されている。
【0019】
図4には界壁5の拡大した構成が示されている。
図3及び図4において、界壁5は、隣合う建物ユニット61並びに隣合う小屋パネル7にそれぞれ配置された耐火遮音性面材51と、これらの耐火遮音性面材51の間に配置された軟質耐火遮音材52とを備えた構造である。
耐火遮音性面材51は建物ユニット61の短辺上梁112、短辺下梁122及びこれらの短辺上梁112と短辺下梁122との間に設けられる取付材53のユニット内部とは反対側の面に設けられた石膏ボード、その他の耐火遮音性板状部材である。この耐火遮音性面材51は、その上端が短辺上梁112の上端縁と一致し、その下端が短辺下梁122の下端縁と一致し、さらに、水平方向の両端が短辺に位置する柱10の両端縁と一致する。つまり、耐火遮音性面材51は、上下が短辺上梁112、取付材53及び短辺下梁122にかけて連続して形成されるとともに、左右が互いに隣合う柱10にかけて連続形成される1枚の板材から構成されている(図2参照)。
本実施形態では、取付材53は、建物ユニット61の短辺方向の2本の柱10と、これらの柱10の間に設けられた間柱16とから構成される(図2参照)。
また、耐火遮音性面材51は隣合う小屋パネル7の互いに近接する梁71に互いに対向するように設けられており、これらの耐火遮音性面材51の間には軟質耐火遮音材52が設けられている。
【0020】
軟質耐火遮音材52はグラスウール521が袋体522に収納された構造であり、この袋体522の表面が耐火遮音性面材51に取り付けられる。この軟質耐火遮音材52の平面上の大きさは耐火遮音性面材51と同じである。袋体522の耐火遮音性面材51への取り付け方法は、接着、その他の方法を採用できる。
本実施形態では、1つの建物ユニット61の一面にそれぞれ耐火遮音性面材51と軟質耐火5252とが取り付けられており(図2参照)、隣合う建物ユニット61の間で構成される界壁5では、軟質耐火遮音材52の外側面同士が互いに当接される。
2個の建物ユニット61が離し置きされた箇所の界壁5は、図示しないフレームに耐火遮音性面材51と同様の耐火遮音性面材を取り付け、この耐火遮音性面材に軟質耐火遮音材52と同様の軟質耐火遮音材を取り付けた界壁用パネルを備える。この界壁用パネルは建物ユニット61に設けられた耐火遮音性面材51及び軟質耐火遮音材52と並んで配置される。
建物ユニット62は建物ユニット61と同様の界壁構造を有する。
【0021】
次に、本実施形態のユニット式建物の施工方法を説明する。
まず、工場において建物ユニット61,62及びジョイントパネル63等を製造する。
建物ユニット61,62を製造するため、柱10、上梁11及び下梁12から直方体状の骨組み13を製造し、この骨組み13に外壁パネル14、内装部材、その他、必要な部材を組み付ける。建物ユニット61,62のうち界壁5を構成する建物ユニット61では、骨組み13に間柱16を設け、短辺上梁112、短辺下梁122、柱10及び間柱16の外側面に耐火遮音性面材51を取り付け、この耐火遮音性面材51の外側面に軟質耐火遮音材52を取り付ける。さらに、建物ユニット61,62の離し置き部分に設置される界壁用パネル(図示せず)を製造しておく。
工場で製造された建物ユニット61,62等をトラックで建設現場まで搬送する。
【0022】
建設現場では、クレーン等の重機を用い、複数の建物ユニット61,62を基礎1の上に並べて配置して下階部2を施工する。ここで、2個の建物ユニット61を離し置きし、この離し置きされた部分にジョイントパネル63を配置する。建物ユニット62は界壁5を挟んで右側に配置されるものは建物ユニット61に隣接して配置し、左側に配置されるものは建物ユニット61と離し置きし、この離し置きされた部分にジョイントパネル63を配置する。本実施形態では、界壁5となる境界を挟んで右側又は左側の一方の建物ユニット61を基礎1の上に配置した後、右側又は左側の他方の建物ユニット61を基礎1の上に配置する。これにより、下階部2の界壁5が施工されることになる。また、離し置きされた建物ユニット61,62の間の空間には界壁用パネルを配置する。
【0023】
下階部2が施工されたら、隣合う建物ユニット61,62の柱10の頂部同士を連結プレート64で互いに連結する。
その後、下階部2と同様に、上階部3を施工する。つまり、クレーム等の重機を用い、下階部2の建物ユニット61の上に建物ユニット61を配置し、建物ユニット62の上に建物ユニット62を配置し、離し置きされた部分にジョイントパネル63を配置する。上階部3においても下階部2と同様に界壁5が施工されることになる。
上階部3が施工されたら、隣合う建物ユニット61の柱10の頂部同士を連結プレート64で互いに連結し、さらに、小屋パネル7を設置し、束や金具を取り付けた後、屋根パネルを設置する。
【0024】
従って、本実施形態では、次の作用効果を奏することができる。
(1)それぞれ柱10、上梁11及び下梁12を有する骨組み13を備えた建物ユニット61,62が水平方向に複数並んで配置されたユニット式建物において、隣合う建物ユニット61,62の間に設けられた界壁5を、建物ユニット61,62にそれぞれ配置され、かつ、上梁11、下梁12及びこれらの上梁11と下梁12との間に設けられる取付材53のユニット内部とは反対側の面に設けられた耐火遮音性面材51を備えて構成したから、建設現場で建物ユニット61,62を並べて配置することで界壁5の施工が行われることになる。そのため、耐火遮音性面材51の取付材53、上梁11及び下梁12への煩雑な取付作業を行わなくてもよいから、建設現場での界壁施行工事が容易となる。
【0025】
(2)隣合う建物ユニット61,62にそれぞれ設けられる耐火遮音性面材51の間に軟質耐火遮音材52が配置されるから、耐火遮音性面材51と軟質耐火遮音材52とから界壁5を構成することになり、界壁5での耐火遮音性能が向上する。
【0026】
(3)軟質耐火遮音材52はグラスウール521が袋体522に収納された構造であり、この袋体522が耐火遮音性面材51に取り付けられるから、建物ユニット61,62を並べるだけで建設現場での界壁工事が終了することになり、建設現場での界壁施行工事がより容易となる。その上、グラスウール521が収納された袋体522を耐火遮音性面材51へ取り付けることで、軟質耐火遮音材52の取付作業を容易に行うことができる。
【0027】
(4)耐火遮音性面材51は上梁11、取付材53及び下梁12にかけて連続して形成された1枚の板材からなるので、工場での耐火遮音性面材の設置作業が容易となる。
(5)耐火遮音性面材51は、その幅方向が隣合う柱10の外縁の間の寸法の1枚の板材からなるので、この点からも、工場での耐火遮音性面材の設置作業が容易かつ効率的となる。
【0028】
(6)取付材53は柱10を備えて構成されるから、柱10が建物ユニット61,62の骨組み13と界壁5との構成部材を兼ねることになる。そのため、部品点数の減少が図れることになり、界壁5を安価なものにできる。
(7)取付材53は柱10に加えて間柱16を備えて構成されるから、耐火遮音性面材51を、その両側部だけでなく、その中心部も含めて支持することになるので、耐火遮音性面材51を建物ユニット61,62に強固に取り付けることができる。
【0029】
(8)ユニット式建物を施工するにあたり、工場において、少なくとも2つの建物ユニット61,62の上梁11、下梁12及び取付材53に耐火遮音性面材51を取り付け、建物ユニット61,62の耐火遮音性面材51に軟質耐火遮音材52を取り付け、建設現場では、これらの建物ユニット61,62を並べて配置したから、建物ユニット61,62を並べるだけで建設現場での界壁工事が終了するユニット式建物の施工方法を提供することができる。
【0030】
(9)軟質耐火遮音材52を、界壁5を構成する建物ユニット61,62毎に設けたから、1つあたりの軟質耐火遮音材52の厚さを薄いものにできる。そのため、軟質耐火遮音材52が設置される建物ユニット61,62をトラックで搬送する際に、輸送制限にかからないことになる。
【0031】
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
例えば、前記実施形態では、近接配置された建物ユニット61の間に界壁5を構成したが、本発明では、離し置きされた部分に界壁5を設けるものでもよい。
つまり、本発明では、図5で示される通り、ジョイントパネル63が配置される部分に界壁5を構成するため、離し置きされる建物ユニット61の互いに対向する長辺上梁111、長辺下梁121、柱10の外側に耐火遮音性面材51及び軟質耐火遮音材52をそれぞれ設けるものでもよい。この構成では、界壁5として離し置きの距離Lを有効に利用することができるため、耐火遮音性面材51及び軟質耐火遮音材52を厚いものを用いることで、大きな耐火構造とすることができる。
【0032】
さらに、本発明では、図6に示される通り、耐火遮音性面材51を複数枚(図では2枚)の板510の積層体から構成し、この耐火遮音性面材51と長辺下梁121や長辺上梁112との間にパッキンPを設けた構造としてもよい。このパッキンPを設けることで、耐火遮音性面材51と、長辺下梁121、長辺上梁112及び取付材53との間に隙間が形成される。
【0033】
また、前記実施形態では、界壁5を構成する建物ユニット61,62毎に軟質耐火遮音材52を設けたが、本発明では、一方の建物ユニット61,62に耐火遮音性面材51と軟質耐火遮音材52とを設置し、他方の建物ユニット61,62には耐火遮音性面材51のみを設置する構成としてもよい。
さらに、軟質耐火遮音材52を工場で取り付けるのではなく、建設現場で互いに対向する耐火遮音性面材51の間に収納するものでもよい。
さらに、本発明では、ユニット式建物を1階建てとしてもよい。
また、本発明では、複数の建物ユニット61,62を離し置きし、この離し置きされた部分にジョイントパネル63を配置するユニット式建物に限定されるものではなく、建物ユニット61,62を離し置きするものではなく密接に配置したユニット式建物でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は戸建て用、集合住宅用、その他の建物一般に利用することができる。
【符号の説明】
【0035】
1…基礎、2…下階部、3…上階部、5…界壁、10…柱、11…上梁、12…下梁、16…間柱、51…耐火遮音性面材、52…軟質耐火遮音材、53…取付材、61,62…建物ユニット、63…ジョイントパネル、521…グラスウール、522…袋体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ柱、上梁及び下梁を有する骨組みを備えた建物ユニットが少なくとも水平方向に複数並んで配置されかつ隣合う建物ユニットに界壁が設けられたユニット式建物であって、
前記界壁は、前記隣合う建物ユニットにそれぞれ配置され、かつ、前記上梁、前記下梁及びこれらの上梁と下梁との間に設けられる取付材のユニット内部とは反対側の面に設けられた耐火遮音性面材を備えたことを特徴とするユニット式建物。
【請求項2】
請求項1に記載されたユニット式建物において、
前記隣合う建物ユニットにそれぞれ設けられる前記耐火遮音性面材の間に軟質耐火遮音材が配置されることを特徴とするユニット式建物。
【請求項3】
請求項2に記載されたユニット式建物において、
前記軟質耐火遮音材はグラスウールが袋体に収納された構造であり、この袋体の表面が前記耐火遮音性面材に取り付けられることを特徴とするユニット式建物。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載されたユニット式建物において、
前記耐火遮音性面材は前記上梁、前記取付材及び前記下梁にかけて連続して形成された板材であることを特徴とするユニット式建物。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載されたユニット式建物を施工する方法であって、
工場において、少なくとも2つの建物ユニットの前記上梁、前記下梁及び前記取付材のうちユニット内部とは反対側の面にそれぞれ耐火遮音性面材を取り付け、前記建物ユニットのうち少なくとも1つの建物ユニットの耐火遮音性面材に軟質耐火遮音材を取り付け、
建設現場では、これらの建物ユニットを並べて配置したことを特徴とするユニット式建物の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−79545(P2013−79545A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220864(P2011−220864)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(307042385)ミサワホーム株式会社 (569)