説明

ユーカリ属植物の挿し木発根促進方法

【課題】発根性を向上させ、ユーカリ属植物の効率的な挿し木苗生産を可能とする方法を提供する。
【解決手段】挿し穂基部にオーキシン類化合物を1600〜20000ppmの濃度で担持した固体担体で処理した後、活性炭を全土壌質量に対して0.2〜5.0質量%含有した土壌に挿し木することを特徴とするユーカリ属植物の挿し木発根促進方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発根が困難とされるユーカリ属植物の挿し木増殖を可能にしたユーカリ属植物の挿し木発根促進方法に関するものである。より詳しくは、ユーカリ属植物の挿し穂の前処理法と挿し穂を挿す挿し床を特定の条件に調整することによるユーカリ属植物の挿し木発根促進方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーカリは種子植物で、被子植物の中の双子葉植物、離弁花類に属し、その1科であるフトモモ科(果樹のフェイジョアの属など約90属がある)の1属、ユーカリ(Eucalyptus)属の植物で、常緑性の広葉樹である。ユーカリ属植物は成長性に優れ、それに加えて、容積重やパルプ収率が高く、産業的に木材生産、パルプ材に適しており、世界各地で植林されている。
【0003】
このうち、ユーカリ・グロブラス(Eucalyptus globulus)、ユーカリ・ナイテンス(Eucalyptus nitens)、ユーカリ・グランディス(Eucalyptus grandis)、ユーカリ・ユーロフィラ(Eucalyptus urophylla)、ユーカリ・ユーログランディス(Eucalyptus urograndis)、ユーカリ・シトリオドーラ(Eucalyptus citriodora)、ユーカリ・カマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis)等は、世界で最も広範に、かつ多く造林されている樹種である。
【0004】
このようにユーカリ属植物はパルプ材あるいは森林資源上、最重要樹種であり、世界各国に植林されている。しかしながら、例えばユーカリ・グロブラスは挿し木や組織培養による効率的な増殖が困難であるため(例えば、非特許文献1参照)、実生で苗を育成し植林しているのが現状である。実生の場合、遺伝的に均一でないため、生長が不揃いになり、収穫量が減少するか、あるいは収穫量が予測できない等の問題点を抱えている。
【0005】
これらの問題を解決する方法として、ある基準で選抜された優良な実生苗を、クローン化技術を用いて苗を生産する方法が考えられる。高成長を示す個体をクローン化して苗を作製し、その苗を定植して育成できれば、収穫量の向上が可能になる。
【0006】
挿し木は、切断された挿し穂の切り口を挿し床に入れ、そこで発根させ、独立した植物体を作り出す栄養繁殖方法である。この方法は草本から木本植物にいたるまで、母株と同一の遺伝的性質を備えたクローン苗を大量に作出する簡便な方法として普及している。従って、現実的には効率的なクローン増殖方法は挿し木に限定されるが、樹木のクローン増殖は困難なことが極めて多いのが現状である。
【0007】
そのため、挿し木発根能はクローン苗生産性に大きな影響を与え、その向上は重要な課題である。発根性改良のためには外的要因と内的要因に着目する必要がある。外的要因では採穂母樹の管理方法、挿し木する際の温度、光、挿し床用土、水分管理等の環境操作に着目することで挿し木発根に最適な条件を見出し実現しようとする。
【0008】
用土の調整技術として、土壌の改良剤として、分散剤を使って分散させた活性炭を土壌に散布し、連作障害を防止する技術(例えば、特許文献1参照)が公開されている。また、種子のまわりに活性炭を塗布し、発芽を促進させる技術(例えば、特許文献2参照)も公開されているが、いずれも挿し木苗の発根性向上に関しての知見は示唆されていない。
【0009】
一方、内的要因に着目した検討では、挿し穂自体の発根性を向上させるべく検討を行う。このような挿し穂を得る方法として、例えば、暗黒状態で挿し穂を萌芽させる(黄化処理)、種々のオーキシン類化合物で挿し穂基部を処理する、樹齢の若い母樹から枝を採取し、挿し穂を調製する、採穂母樹をジベレリン生合成阻害剤で処理する方法がこれまでに報告されている。
【0010】
内的要因に着目した検討のうち、多くの場合、オーキシン類化合物を用いると発根が良好になることが知られている(例えば、特許文献3及び4参照)が、この用法によっても発根を促進することが困難、あるいは不可能な植物が多いことは良く知られている。特に木本類では発根させることが困難な場合が多い。
【0011】
発根促進のためのオーキシン類化合物処理において、オーキシン類化合物を単独で処理するだけでなく、他の化合物を併用することで効果が更に向上した事例が報告されている。例えば、ジベレリン生合成阻害剤とオーキシンの併用であり、オリーブの発根性に対し相乗効果があったと報告されている(例えば、非特許文献2参照)。しかし、矮化処理した母樹の管理が煩雑であり、ジベレリン生合成阻害剤の有する生長抑制効果により、採取できる枝の数は少なくなり、生産した挿し木苗の生育が遅くなるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2001−19958号公報
【特許文献2】特開2004−129591号公報
【特許文献3】特開2003−55366号公報
【特許文献4】特開2001−139405号公報
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】伊藤一弥、「ユーカリ グロブラスのクローン植林−優良木の選抜および試験植林−」、紙パ技協誌、紙パルプ技術協会、2006年、第60巻、第4号、p.476−485
【非特許文献2】Wiesman、Z.、Lavee、S.、Plant Growth Regulation 14、p.83−90、1994
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、生産したユーカリ属植物の挿し木苗が、効率的に発根率を向上させる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、ユーカリ属植物の挿し穂基部を特定の濃度のオーキシン類化合物を担持した固体担体で処理した後、該挿し穂を、一定の保水性を有した活性炭を含む土壌に挿すことにより、挿し穂の枯死、または腐敗を抑制し、挿し木苗の発根率を著しく改善し、更に、挿し穂からの芽の成長が良好になる。
【0016】
すなわち本発明は、ユーカリ属植物の挿し穂基部を、オーキシン類化合物濃度が1600〜20000ppmに希釈された固体担体で処理した後、全土壌質量に対して、0.2〜5.0質量%の活性炭を含有する土壌に挿し木することを特徴とするユーカリ属の挿し木発根促進方法である。
【0017】
また、ユーカリ属植物の挿し穂基部を処理するオーキシン類化合物としては、インドール酪酸が好ましい。
【0018】
更に、土壌の対容積最大容水量が40%以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーカリ種植物の挿し穂からの発根性を向上させることができ、挿し穂からの芽の生長が良好となる。
【0020】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0021】
まず、採穂母樹に用いるユーカリ属植物の形態について説明する。挿し穂を採取する母樹の形態としては、実生苗、接木苗、挿し木苗を用いることができる。1年生から2年生の若い母樹が好ましい。一般的に、発根能の高い挿し穂は、健全な採穂母樹より得られる。挿し穂母樹自体、適正な栄養条件、環境条件の下、栽培することが好ましい。母樹への潅水は植物が萎れない程度に行い、施肥は週1回程度行うことが好ましい。肥料として市販の液肥を用いることもできる。その濃度は1〜2g/L程度を与える。温度は20〜40℃に保つことが好ましい。1日の最低気温が5℃を下回る日が数日続くような環境は好ましくない。
【0022】
その母樹の中で、挿し木苗に使用する挿し穂は、当年枝までの若い枝またはそこから発生した側枝で、材料となる枝を選択、採取する。採取した枝は、用意している水にただちに浸漬する。より好ましくは、植物の伸長成長が活発である夏季に採取することが望ましい。
【0023】
採取した枝または側枝は、2枚の葉をつけた状態で、1節ごとの長さに切り分けていき、これを挿し穂とする。このとき挿し穂の長さは、1節で3cm以上が好ましい。なお、挿し穂となる枝の直径サイズに関しては、5mm以下が好ましい。
【0024】
調製した挿し穂の切削基部に、オーキシン類化合物で処理する。処理方法としては、固体担体にオーキシン類化合物を一定の濃度に混合・含浸させる。オーキシン類化合物の濃度としては、オーキシン類化合物を、固体担体に対して、質量ベースで1600〜20000ppmになるように添加・混合する。オーキシン類化合物を含有した固体担体を挿し穂の切削基部に塗布した後、挿し床となる土壌に植え付ける。
【0025】
オーキシン類化合物の濃度が1600ppm未満の場合には、発根率が向上しない。オーキシン類化合物の濃度が20000ppmよりも多い場合には、薬害によって、かえって発根率が低下し、苗が枯れてしまう。
【0026】
オーキシン類化合物としてはインドール酢酸(IAA)、インドール酪酸(IBA)、ナフチル酢酸(NAA)及び2,4−ジクロロフェノキシ酢酸等の単体または2種類以上併用したものを用いることができる。これらのオーキシン類化合物のうち、インドール酪酸を用いると発根率が高いので特に好ましい。
【0027】
本発明に係る固体担体としては、植物の発根促進剤に通常使用される不活性鉱物質微粉末、不活性有機溶剤等が使用される。すなわちタルク、クレー、バーミキュライト、珪藻土、カオリン、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、白土、シリカゲル等の無機質や小麦粉、デンプン等の固体担体を用いることができる。
【0028】
また、製剤の性状を改善する、または薬剤の効果を高める目的で、種々の界面活性剤、高分子化合物等が適宜使用される。例えば、アルキル硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸等の陰イオン性界面活性剤、高級脂肪族アミンの塩類等の陽イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコール多価アルコールアシルエステル、セルロース誘導体等の非イオン性界面活性剤、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム等の増粘剤、増量剤、結合剤等を適宜配合することができる。
【0029】
更に必要に応じて、公知の植物成長調整剤、例えば、安息香酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ピペコリン酸等や、殺菌剤、肥料を配合することができる。
【0030】
オーキシン類化合物で処理した挿し穂を、挿し穂の最下位から1.5cmの所まで土壌に挿し付け、これを挿し木苗とする。
【0031】
本発明においては、挿し床に使用される土壌に、全土壌質量に対して、0.2〜5.0質量%の活性炭を配合することにより、発根率が向上し、挿し穂からの芽の生長が良くなる効果を見出した。
【0032】
活性炭を土壌に配合することで、挿し穂の発根率が向上し、挿し穂からの芽の生長が良くなる詳細な理由については不明であるが、挿し穂を処理したオーキシン類化合物を挿し床中に保持させる役割を果たしていると推定される。活性炭の配合量が、全土壌質量に対して0.2質量%未満の場合には、発根率の向上効果は見られない。活性炭の配合量が、全土壌質量に対して5.0質量%よりも多い場合には、発根率の向上効果が見られず、苗が枯死してしまう。
【0033】
活性炭は、例えば植物質、石炭質、石油質、その他(有機質廃物、パルプ廃液等)を出発原料にするものを使用することが可能であり、具体的には、木炭、竹炭、ヤシガラ炭、藁灰、消炭、製紙スラッジ灰等を挙げることができる。平均粒径は0.2〜5mmのものが好ましい。
【0034】
本発明の挿し床に使用される土壌の保水性について検討した結果、土壌の保水性の指標として最大容水量を用い、対容積最大容水量が40%以上の土壌を挿し床として用いることで、ユーカリ属植物の挿し穂の発根率が更に向上する。
【0035】
本発明の挿し床に使用される土壌の最大容水量は、土壌を一定時間、水と接触させ、単位質量あるいは単位容積あたりの土壌が吸水・保水しうる水の量であり、ヒルガード法に準じて測定を行った。
【0036】
対容積最大容水量は、以下の手順に従って測定を行った。(1)測定土壌を110℃で6時間乾燥し、乾燥後の土壌を一定の容器につめて乾燥土壌分を秤量し、測定した質量と容器の容積から、土壌の乾燥比重D0(g/cm)、土壌の含水率M(%)を求める。
【0037】
(2)未乾燥の測定土壌を100g秤量し、底に土壌が漏れないような小さな穴が多数開いた金属容器(容器質量=C0(g))に充填し、容器の底部を充分な水でひたし、水に接触するように1時間静置する。(3)1時間後、容器全体の質量C1(g)を測定する。
【0038】
最大容水量(質量ベース)、最大容水量(容積ベース)は下式に従って算出し、本発明での最大容水量は、容積ベースの最大容水量を指標とした。
最大容水量 MMW(%) =((C1−C0)+M)/(100−M)×100
対容積最大容水量 MMV(%)=MMW×D0
【0039】
実際に挿し床を作製する作業においては、一定の容積のトレーに培養土を充填することから、一定の容積の土壌がどれくらいの水を保持しうるかが、苗の発根率・生育に影響していると考えられる。従って、対容積最大容水量を指標とした。対容積最大容水量を調整するには、培養土の組成、密度の組み合わせを調整することで達成できる。特に、土壌の粒子の大きさ、粒子の多孔性、水に対する濡れ性が、対容積最大容水量に影響を与えると考えられ、パーライト、ゼオライトのような多孔性に優れた培養土を挿し床に配合し、配合量を調整することで、対容積最大容水量を大きくすることが可能である。挿し床としては、パーライト、ゼオライト以外には、赤土、鹿沼土、バーミュキュライト等、一般的な培養土を単独、もしくは適宜配合して用いることができる。
【0040】
土壌の対容積最大容水量が40%未満の場合には、土壌の保水性が充分でなく、発根率の向上効果が充分ではない。
【0041】
挿し床としては、保水性の良い土で満たした排水口のある、高さ5.5cm、直径4.5cmのトレーに培養土を埋め込んで、挿し床とする。
【0042】
挿し木苗は、乾き過ぎないように、1日1〜2回程度の潅水管理を行い、6週間から8週間、静置する。
【0043】
以下の実施例1〜18、比較例1〜5により、本発明を更に詳細に説明する。
【実施例】
【0044】
[挿し穂の作製]
ユーカリ・グロブラスの腋芽枝を採取し、枝の5〜10節間をそれぞれ切り分けた。各枝における葉からの蒸散を抑えるため、葉面積が1/2から1/3になるように葉を切り、挿し穂とした。本実施例及び比較例では、表1に記載のオーキシン類化合物をタルク粉体に表1に記載の濃度になるように混合し、オーキシン類化合物とタルク粉体の混合物を挿し穂(100本)の切り口に塗布した。
【0045】
【表1】

【0046】
[挿し穂の植え付け]
それら挿し穂を表2に記載の配合の土壌で満たしたトレー内に挿し、実施例1〜18、比較例1〜5の挿し木苗とした。各挿し木苗は、温度25℃、湿度75%RHの温室にて静置させ、毎日潅水した。8週間後、発根率と芽の成長量を確認した。
【0047】
【表2】

【0048】
[発根率の評価]
発根率(%)は植え替えに充分な発根を示したものの数を挿し穂の数で割ったものである。発根率としては、15%以上の発根率が必要である。
【0049】
[苗の成長度合い]
活着した挿し穂から発生する芽の長さや芽の状態によって、目視により6段階の評価を行った。実用的には、評価「2」以上の成長度合いが必要である。
「6」 新しい芽の平均長さが、3.0cm以上である。
「5」 新しい芽の平均長さが、2.5cm以上3.0cm未満である。
「4」 新しい芽の平均長さが、2.0cm以上2.5cm未満である。
「3」 新しい芽の平均長さが、1.0cm以上2.0cm未満である。
「2」 新しい芽の成長は見られるが、1.0cm未満である。
「1」 新しい芽の成長が見られない。
【0050】
実施例1〜18、比較例1〜5の挿し木苗の発根率、苗の成長度合いの評価結果を表3にまとめた。
【0051】
【表3】

【0052】
実施例1〜5と比較例1〜3を比較することで、挿し穂基部をオーキシン類化合物で処理された挿し穂を、全土壌質量に対して、0.2〜5.0質量%の活性炭(ヘルス社製活性炭「KINTAL WB−3」)を含有する土壌に挿し木することで、発根率が向上し、苗の成長度合いが向上する。全土壌質量に対しての活性炭の配合量としては、0.5〜3.0質量%が望ましい。活性炭の配合量が0.2質量%未満では、発根率向上、苗の成長度合いの向上効果が見られない。活性炭の配合量が5.0質量%を超えると、かえって苗の発根率を下げてしまう。
【0053】
実施例3、6〜10と比較例4、5を比較することで、挿し穂基部に塗布するオーキシン類化合物と固体担体との混合物中に含まれるオーキシン類化合物の濃度を1600〜20000ppmに調整することで、発根率が向上し、苗の成長度合いが向上する。特に、オーキシン類化合物の濃度が3000〜16000ppmが、発根率向上、苗の成長度合いの向上の観点から好ましい。オーキシン類化合物の濃度が1600ppm未満では、土壌に活性炭が配合されていても発根率の向上が見られない。また、オーキシン類化合物の濃度が20000ppmを超えると、苗の発根率や苗の成長が阻害されることがわかる。以上の結果から、ユーカリ属の挿し穂基部を、オーキシン類化合物濃度が1600〜20000ppmに希釈された固体担体で処理した後、全土壌質量に対して、0.2〜5.0質量%の活性炭を含有する土壌に挿し木することで、発根率が向上し、苗の成長度合いが向上することがわかる。
【0054】
実施例3、7、11〜14を比較することで、IAA以外のオーキシン類化合物を使用しても、発根率の向上、苗の成長度合いが向上することがわかる。特に、IBAを使用することで、特に発根率の向上、苗の成長度合いの向上が認められた。
【0055】
実施例3、15〜18を比較することで、土壌の対容積最大容水量が40%以上になるように土壌の組成を調整することで、更に発根率が向上し、苗の成長度合いが向上することがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の方法に従うと、製紙用パルプ原料となるユーカリ属の挿し木が非常に容易になり、この植物の挿し木苗大量生産時に利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーカリ属の挿し穂基部を、オーキシン類化合物濃度が1600〜20000ppmに希釈された固体担体で処理した後、全土壌質量に対して、0.2〜5.0質量%の活性炭を含有する土壌に挿し木することを特徴とするユーカリ属の挿し木発根促進方法。
【請求項2】
オーキシン類化合物がインドール酪酸である請求項1記載のユーカリ属の挿し木発根促進方法。
【請求項3】
土壌の対容積最大容水量が40%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のユーカリ属の挿し木発根促進方法。
【請求項4】
ユーカリ属が、ユーカリ・グロブラス、ユーカリ・ナイテンス、ユーカリ・グランディス、ユーカリ・ユーロフィラ、ユーカリ・ユーログランディス、ユーカリ・シトリオドーラ又はユーカリ・カマルドレンシスである請求項1〜3のいずれかに記載のユーカリ属の挿し木発根促進方法。

【公開番号】特開2013−99299(P2013−99299A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245771(P2011−245771)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000005980)三菱製紙株式会社 (1,550)
【Fターム(参考)】