説明

ユーザに電動車両状態の遠隔通知を提供するための監視システムおよび方法

【課題】充電ステーションで使用する監視システムから充電状態をユーザに遠隔通知できるようにする。
【解決手段】監視システム130は、充電しようとするバッテリ110に結合し、電動車両107のユーザから少なくとも1つの入力を受け取り、充電されているバッテリの充電状態を判定し、受け取られた少なくとも1つの入力に基づいて充電状態の遠隔通知をユーザに提供するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般に充電ステーションに関し、より具体的には、ユーザに電動車両の充電状態の遠隔通知を提供する際に使用するための監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の燃焼エンジン車両の使用に関する燃料コストの増大に対して、また地球温暖化に関する懸念の高まりに対して、電動車両の使用が増大している。したがって、エネルギー需要は、バッテリを充電するために使用される電気エネルギー、またはそのような車両において使用される他のエネルギー源の形で増大している。さらに、消費者が使用する電動車両の数が増大しているので、電動車両にエネルギーを提供するために、世界中で電動車両充電ステーション(EVCS)がますます重要になってきている。
【0003】
少なくともいくつかの知られているEVCSでは、ユーザは、自分の無線周波数識別(RFID)タグをユニット上にあるリーダにかけることにより、ステーションにあるユニットを容易に作動させ、電気エネルギーをユーザの電動車両内にあるバッテリに流し始めることができる。電動車両のための典型的な充電時間の長さは、約2時間から約8時間までの間となり得る。電動車両の充電時間は、それだけには限らないが、環境条件、車両のバッテリのサイズ、バッテリ用充電器の充電レベルおよびサイズ、ならびにEVCSに結合されている時のバッテリの充電状態を含めて、様々な要因に依存する。
【0004】
少なくともいくつかの知られているEVCSは、電動車両に電気エネルギーを提供することに加えて、他の機能を提供することができる。例えば、各EVCSは、高精度計量(revenue grade metering)、高度計量インフラストラクチャ(AMI)への通信、公益事業向けスマートグリッド機能、および第三者に対する支払請求システムを提供することができる。しかし、少なくともいくつかの知られているEVCSは、電動車両の充電状態の遠隔通知を提供しない。その結果、ユーザがユーザの電動車両の充電状態を判定するためには、ユーザはその車両をEVCSにて物理的に検査しなければならない。したがって、充電プロセスは、ユーザにとって面倒かつ/または時間のかかる作業となり得る。したがって、電動車両がいつ充電されるか分からないことは、ユーザが充電ステーションからどの位遠くへ移動することができるかに関して制約をもたらす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/0225474号明細書
【発明の概要】
【0006】
一実施形態では、ユーザに電動車両状態の遠隔通知を提供するための方法が提供される。本方法は、電動車両のユーザから少なくとも1つの入力を受け取ることを含む。充電されているバッテリの充電状態が判定される。次いで、ユーザから受け取られた入力に基づいて充電状態の遠隔通知をユーザに提供する。
【0007】
他の実施形態では、監視システムが提供される。監視システムは、充電しようとするバッテリに結合するように構成される。監視システムはまた、電動車両のユーザから少なくとも1つの入力を受け取る。さらに、監視システムは、充電されているバッテリの充電状態を判定し、受け取られた入力に基づいてユーザに充電状態の遠隔通知を提供する。
【0008】
他の実施形態では、充電ステーションが提供される。充電ステーションは、電動車両内で結合されているバッテリにエネルギーを選択的に供給するためにエネルギー源に結合されたエネルギー配送装置を含む。さらに、充電ステーションは、エネルギー配送装置に結合された監視システムを含む。監視システムは、電動車両のユーザから少なくとも1つの入力を受け取るように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサはまた、充電されているバッテリの充電状態を判定するように構成される。さらに、プロセッサは、受け取られた入力に基づいてユーザに充電状態の遠隔通知を送るように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一例示的電動車両充電ステーションのブロック図である。
【図2】図1に示す充電ステーションで使用することができる監視システムのブロック図である。
【図3】図2に示す監視システムを使用してユーザに電動車両状態の遠隔通知を提供するための一例示的方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書記載の例示的方法およびシステムは、電動車両に関する情報をユーザに提供する、知られている電動車両充電ステーションの少なくともいくつかの知られている欠点を克服する。より具体的には、本明細書記載の実施形態は、電動車両の充電状態に関する遠隔通知を電動車両のユーザに提供するために電動車両充電ステーションで使用することができる監視システムを提供する。例示的実施形態では、監視システムは、ユーザから少なくとも1つの入力を受け取るように構成され、電動車両の充電状態を判定するように構成される。監視システムは、ユーザインターフェースによって受け取られた入力に基づいて充電状態の遠隔通知をユーザに提供する。遠隔通知は、ユーザが電動車両の充電状態を確認するために電動車両充電ステーションを監視することを必要とせずにユーザが電動車両の充電状態を判定するための便利な手法を提供する。
【0011】
図1は、電動車両充電ステーション106のブロック図である。例示的実施形態では、少なくとも1つの電動車両107が導管108を介して充電ステーション106に結合される。代替として、電動車両107は、充電ステーション106にワイヤレスで結合されてもよい。本明細書で使用される場合は、用語「結合する」は、構成要素間の直接的な機械的接続、電気的接続、および/または通信接続に限定されるのではなく、複数の構成要素間の間接的な機械的接続、電気的接続、および/または通信接続を含んでもよいことに留意されたい。
【0012】
用語「電動車両」は、一般に、車両に推進力を提供するために使用される1つまたは複数の電気モータ(図示せず)を含む車両を指すことにも留意されたい。動力を発生し電動車両を推進するために使用される電気エネルギーなどのエネルギーは、それだけには限らないが、車載再充電可能バッテリおよび/または車載燃料電池など、様々なエネルギー源から受けることができる。一実施形態では、電動車両は、制動によって発生したエネルギーを捕捉して蓄積するハイブリッド電動車両である。さらに、ハイブリッド電動車両は、バッテリなど電気エネルギー源に蓄積されたエネルギーを使用して、アイドリング時に動作し続け、燃料を節約する。いくつかのハイブリッド電動車両は、一般的な電力アウトレットなどの電力コンセントにプラグを差し込むことにより、バッテリを再充電することができる。電動車両の他の例は、推進のために電気エネルギーだけを使用する燃料電池車両である。したがって、本明細書で使用する場合は、用語「電動車両」は、ハイブリッド電動車両、燃料電池車両、または電力グリッドを介して電気エネルギーをそれに配送することができる任意の他の車両を指すことがある。
【0013】
例示的実施形態では、電動車両107は、バッテリ110を含む。例示的実施形態では、バッテリ110は、再充電可能リチウムイオンバッテリ110である。代替として、バッテリ110は、電動車両107が本明細書記載のように機能することができるようにする任意の他のリチウムベースのバッテリまたは任意の他のタイプのバッテリでもよい。
【0014】
さらに、例示的実施形態では、電動車両107は、電動車両充電ステーション106内に含まれるエネルギー配送装置111に結合される。より具体的には、バッテリ110が導管108を介してエネルギー配送装置111に結合される。代替として、バッテリ110がエネルギー配送装置111にワイヤレスで結合される。さらに、例示的実施形態では、エネルギー配送装置111がエネルギー源113に結合される。エネルギー配送装置111は、電気エネルギーなどのエネルギーをエネルギー源113からバッテリ110に選択的に供給する。電動車両107は、電気エネルギーをバッテリ110に蓄積し、推進のためにガソリンなどのより通常のエネルギー源ではなく、またはそれに加えて、蓄積された電気エネルギーを使用するように構成される。さらに、例示的実施形態では、導管108は、金属線で製造される。代替として、導管108は、導管108が電気エネルギーを電動車両107に配送することができるようにし、充電ステーション106が本明細書記載のように機能することができるようにする任意の他の物質または化合物で製造されてもよい。
【0015】
さらに、例示的実施形態では、電動車両107はまた、導管116を介してバッテリ110に結合された車両通信モジュール112を含む。例示的実施形態では、車両通信モジュール112はまた、電動車両107が充電ステーション106と通信することができるようにするために、充電ステーション106にワイヤレスで結合される。より具体的には、モジュール112は、バッテリ110が受け取った充電量を電動車両107が充電ステーション106に通知することができるようにする。代替として、モジュール112は、電動車両107が充電ステーション106に電動車両107に関する任意の他の情報を通知することができるようにすることができる。
【0016】
さらに、充電ステーション106は、ネットワーク124を介して充電ステーション106に通信可能に結合された少なくとも1つの通知装置120と通信する。より具体的には、ユーザ通知装置120は、ネットワーク124を介して充電ステーション106内の監視システム130に結合される。例示的実施形態では、ネットワーク124は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、ワイヤレスLAN(WLAN)、メッシュネットワーク、および/または仮想プライベートネットワーク(VPN)を含んでよいが、それらに限定されない。ユーザ通知装置120は、ユーザ(図示せず)が電動車両107のバッテリ110の充電状態の情報を受け取ることができるようにする。
【0017】
さらに、例示的実施形態では、監視システム130は、充電ステーション106内で結合される。より具体的には、監視システム130は、エネルギー配送装置111に結合される。代替として、監視システム130は、充電ステーション106内で結合されなくてもよく、電動車両107などの他の装置および/またはシステム内で結合されてもよい。
【0018】
例示的実施形態では、ユーザ通知装置120は、セルラ電話および/またはコンピュータシステムである。代替として、ユーザ通知装置120は、ユーザ通知装置120および/または充電ステーション106が本明細書記載のように機能することができるようにする任意の他の装置でもよい。さらに、例示的実施形態では、充電ステーション106およびユーザ通知装置120は、セルラ電話技術(例えば、グローバル移動体通信システム(GSM))などのワイヤレス通信手段を使用して相互におよび/またはネットワーク124と通信する。代替として、充電ステーション106およびユーザ通知装置120は、有線ネットワーク接続(例えば、Ethernet(登録商標)もしくは光ファイバ)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WIMAX)規格、無線周波数(RF)、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11規格(例えば、802.11(g)もしくは802.11(n))、衛星通信リンク、および/または任意の他の適切な通信手段などの他のワイヤレス通信手段などの他の手段を使用して、相互におよび/またはネットワーク124と通信することができる。WIMAXは、オレゴン州ビーバートンのWiMax Forumの登録商標である。IEEEは、ニューヨーク州ニューヨークの米国電気電子技術者協会の登録商標である。
【0019】
運転中、電動車両バッテリ110の充電の状態が所望の充電レベルより低い時は、ユーザは充電ステーション106に行き、充電ステーション106に少なくとも1つの入力を提供することができる。より具体的には、例示的実施形態では、ユーザは、ユーザが電動車両107の充電状態に関する通知を受け取ることを望むかどうか、およびユーザが関係情報をどのように報告してもらいたいかを入力する。ユーザはまた、電動車両107を充電ステーション106内のエネルギー配送装置111に結合する。電動車両107がエネルギー配送装置111に結合されると、電気エネルギーがエネルギー配送装置111から導管108を介してバッテリ110に送られる。
【0020】
バッテリ110が充電されるにつれて、バッテリ110の充電状態が車両通信モジュール112を介して充電ステーション106に送られる。監視システム130がユーザによって提供された入力に基づいてバッテリ110の充電状態を判定する。次いで、監視システム130は、判定された充電状態をユーザ通知装置120に通知して、ユーザがバッテリ110の充電状態の表示を受け取ることができるようにする。
【0021】
図2は、監視システム130のブロック図である。監視システム130は、ユーザ(図示せず)から少なくとも1つの入力を受け取るユーザインターフェース204を含む。例示的実施形態では、ユーザインターフェース204は、ユーザが関係情報を入力することができるようにするキーボード206を含む。代替として、ユーザインターフェース204は、例えば、ポインティングデバイス、マウス、スタイラス、タッチセンシティブパネル(例えばタッチパッドもしくはタッチスクリーン)、ジャイロスコープ、加速度計、位置検出器、および/またはオーディオ入力インターフェース(例えばマイクロホンを含む)を含んでもよい。
【0022】
例示的実施形態では、ユーザインターフェース204はまた、入力イベントおよび/または妥当性確認結果などの情報をユーザに提示する。例示的実施形態では、ユーザインターフェース204は、少なくとも1つの表示装置210に結合されたディスプレイアダプタ208を含む。より具体的には、例示的実施形態では、表示装置210は、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、および/または「電子インク」ディスプレイなどのビジュアル表示装置である。代替として、ユーザインターフェース204は、オーディオ出力装置(例えば、オーディオアダプタおよび/またはスピーカ)および/またはプリンタを含んでもよい。
【0023】
さらに、例示的実施形態では、ユーザインターフェース204は、ユーザ、電動車両107および/または電動車両107の充電状態に関する情報を受け取る。より具体的には、例示的実施形態では、ユーザインターフェース204は、クレジットカード番号および/またはデビットカード番号などのユーザの支払方法情報を受け取る。ユーザインターフェース204はまた、ユーザの電動車両107のバッテリ110の充電状態に関してユーザ通知装置120(図1に示す)を介して定期的な更新を受け取ることに対するユーザの好みを決めるようにユーザを促す。さらに、例示的実施形態では、ユーザインターフェース204は、ユーザの更新状態の好みに関するユーザからの確認を受け取る。
【0024】
さらに、例示的実施形態では、ユーザインターフェース204はまた、ユーザから少なくとも1つの一意の識別子を受け取る。例示的実施形態では、一意の識別子は、移動電話番号、ユニフォームリソースロケータ(URL)、インターネットプロトコル(IP)アドレス、および/またはeメールアドレスを含めて、電話番号である。代替として、一意の識別子は、充電ステーション106および監視システム130が本明細書記載のように機能することができるようにする任意の他の識別子でもよい。ユーザインターフェース204はまた、充電状態に関する所望のタイプの報告または更新に関するユーザの好みを受け取る。より具体的には、例示的実施形態では、ユーザは、報告または更新がパーセントおよび/または時間間隔で提供されるかどうかを入力することができる。例えば、充電状態は、50%、75%、100%などの予め設定されたパーセンテージで、および/または30分間隔などの予め設定された時間間隔で報告されることが可能である。さらに、例示的実施形態では、ユーザは、報告または更新が、電動車両107が移動することができる距離の量で提供されるかどうかを入力することができる。例えば、充電状態は、車両107が電動車両バッテリ110の充電に応じて移動することができるマイル数および/またはキロメートル数で報告されることが可能である。代替として、ユーザは、電動車両107のバッテリ110の充電状態に関する任意の他のタイプの所望の報告方法または更新を入力してもよい。
【0025】
監視システム130はまた、プロセッサ214およびメモリデバイス218を含む。例示的実施形態では、プロセッサ214は、システムバス220を介してユーザインターフェース204およびメモリデバイス218に結合される。例示的実施形態では、プロセッサ214は、ユーザインターフェース204を介してユーザを促すこと、およびユーザインターフェース204を介してユーザ入力を受け取ることなどによって、ユーザと通信する。さらに、例示的実施形態では、プロセッサ214は、1つまたは複数の実行可能な命令を使用し、メモリデバイス218内に実行可能な命令を提供する動作をエンコードすることによりプログラムされる。用語「プロセッサ」は、一般に、システムおよびマイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジック回路(PLC)、および本明細書記載の機能を実行することができる任意の他の回路またはプロセッサを含めて、任意のプログラマブルシステムを指す。上記の例は、例示のみであり、したがって、用語「プロセッサ」の定義および/または意味を決して限定することを意図するものではない。
【0026】
例示的実施形態では、メモリデバイス218は、実行可能な命令および/または他のデータなどの情報を記憶および検索することができるようにする1つまたは複数のデバイスである。さらに、例示的実施形態では、メモリデバイス218は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ソリッドステートディスク、および/またはハードディスクなどの、限定なしの、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体を含む。例示的実施形態では、メモリデバイス218は、アプリケーションソースコード、アプリケーションオブジェクトコード、構成データ、追加の入力イベント、アプリケーション状態、アサーションステートメント、妥当性確認結果、および/または任意の他のタイプのデータを、限定なしで、記憶する。より具体的には、例示的実施形態では、メモリデバイス218は、ユーザインターフェース204を介してユーザから受け取られた入力データおよび電動車両107から受け取られた情報を記憶する。
【0027】
例示的実施形態では、監視システム130はまた、それぞれシステムバス220を介してプロセッサ214に結合された監視装置228および通信インターフェース230を含む。さらに、エネルギー配送装置111は、システムバス220を介してプロセッサ214に結合される。
【0028】
例示的実施形態では、監視装置228は、電動車両107に結合される。より具体的には、監視装置228は、ワイヤレス接続を介して車両通信モジュール112に結合される。代替として、監視装置228および車両通信モジュール112は、ケーブルまたはコネクタを介して結合されてもよい。さらに、例示的実施形態では、監視装置228は、電動車両107から車両通信モジュール112を介してバッテリ110の充電状態を受け取る。
【0029】
さらに、例示的実施形態では、通信インターフェース230は、ネットワーク124を介してユーザ通知装置120(図1に示す)に通信可能に結合される。さらに、通信インターフェース230は、アダプタ234および236などの少なくとも1つのアダプタを含む。例示的実施形態では、アダプタ234は、ワイヤレスネットワークアダプタであり、アダプタ236は、移動電気通信アダプタである。代替として、通信インターフェース230は、監視システム130および充電ステーション106が本明細書記載のように機能することができるようにする有線ネットワークアダプタなどの任意の他のタイプのアダプタを含んでもよい。
【0030】
例示的実施形態では、通信インターフェース230は、ユーザ通知装置120と通信する。より具体的には、通信インターフェース230は、電動車両107のバッテリ110の現在の充電状態をユーザ通知装置120に通知する。例示的実施形態では、通信インターフェース230は、ユーザインターフェース204に提供された少なくとも1つの一意の識別子に基づいてユーザ通知装置120に通知を提供する。より具体的には、例示的実施形態では、通信インターフェース230は、テキストメッセージなどのeメールおよび/または電話メッセージを介してユーザに充電状態の表示を提供する。代替として、通信インターフェース230は、充電ステーション106および監視システム130が本明細書記載のように機能することができるようにする任意の他の手段を介して電動車両107の充電状態をユーザに提供してもよい。
【0031】
さらに、通信インターフェース230は、ユーザインターフェース204に提供されたユーザの入力の好みに基づいて充電状態に関する報告または更新をユーザに提供する。より具体的には、例示的実施形態では、通信インターフェース230は、充電状態の通知をパーセンテージおよび/または時間間隔で提供する。代替として、通信インターフェース230は、バッテリ110の充電状態に関してユーザが望む任意の他の報告方法または更新を提供してもよい。
【0032】
運転中、電動車両107のバッテリ110の充電が所望の充電レベルより低い時は、ユーザは電動車両107を充電ステーション106に持って行く。プロセッサ214のプログラムされた命令がメモリデバイス218から表示装置210に伝送される。ユーザは、クレジットカード情報および/またはデビットカード情報をユーザインターフェース204に入力するように促される。次いで、ユーザは、電動車両107の充電状態の通知を受け取ることに関する所望の好みを入力するように促される。
【0033】
ユーザが通知を受け取ることを望むことを入力した場合は、ユーザインターフェース204は、ユーザのeメールアドレス、ユニフォームリソースロケータ(URL)、インターネットプロトコル(IP)アドレスおよび/またはユーザの電話番号などの少なくとも1つの一意の識別子を入力するようにユーザを促す。例示的実施形態では、次いで、ユーザは、充電状態をどのように(すなわち、パーセンテージ、時間間隔、および/または距離で)提供すればよいかに関するユーザの好みを確認するように促される。ユーザがユーザインターフェース204に入力した応答およびデータは、プロセッサ214によって受け取られ、メモリデバイス218に記憶される。
【0034】
それに続いて、ユーザはまた、電動車両107のバッテリ110をエネルギー配送装置111に結合して、電気エネルギーをエネルギー配送装置からバッテリ110に配送することができるようにする。バッテリ110が充電している間、バッテリの充電状態が通信モジュール112を介して充電ステーション106に送られる。より具体的には、例示的実施形態では、充電状態が監視装置228に通知される。監視装置228は、充電状態をプロセッサ214およびメモリデバイス218に送る。充電状態をどのように(すなわち、パーセンテージ、時間間隔、および/または距離で)提供すればよいかに関してユーザによって提供された入力に基づいて充電状態が予め定義された閾値レベルにほぼ等しい時は、プロセッサ214が予め定義された閾値レベルに相関するバッテリ110の充電状態を通信インターフェース230に送る。次いで、通信インターフェース230がバッテリの充電状態に関する通知をユーザ通知装置120に送る。この通知は、ユーザインターフェース204に提供された入力に基づく。例えば、ユーザがセルラ電話番号を一意の識別子として提供した場合は、通信インターフェース230は、提供された電話番号に通知のテキストメッセージを送る。さらに、例示的実施形態では、通信インターフェース230は、パーセンテージ、時間間隔、および/または距離で充電状態に関する通知を提供する。次いで、ユーザは、ユーザ通知装置120を介して充電状態を受け取り、それによって、ユーザへの電動車両107の充電状態の情報を受け取る。
【0035】
図3は、監視システム130などの監視システムを使用して電動車両状態の遠隔通知をユーザに提供するために使用することができる例示的方法300の流れ図である。例示的実施形態では、ユーザインターフェース204(図2に示す)がユーザからクレジットカード情報および/またはデビットカード情報を受け取る(302)。次いで、ユーザは、ユーザが電動車両107(図1および2に示す)の充電状態の遠隔通知を受け取ることを望むかどうかを確認するかまたは否定するように促される(304)。ユーザインターフェース204は、ユーザが電動車両107の判定された充電状態の遠隔通知を受け取ることを望むという確認をユーザから受け取る(305)。さらに、例示的実施形態では、ユーザインターフェース204はユーザからeメールアドレス、ユニフォームリソースロケータ(URL)、インターネットプロトコル(IP)アドレス、および/またはユーザの電話番号などの少なくとも1つの一意の識別子を受け取り(306)、この一意の識別子に基づいてユーザに電動車両の充電状態の遠隔通知を提供する。
【0036】
次いで、ユーザは、充電状態をどのように(すなわち、パーセンテージ、距離、および/または時間間隔で)提供すればよいかに関するユーザの好みを確認するように促される(307)。例示的実施形態では、次いで、ユーザインターフェースは、ユーザが時間間隔で充電状態に関する通知を望むことを示す入力を受け取る(308)。ユーザが提供する応答およびデータは、プロセッサ214(図2に示す)によって受け取られ(309)、次いでメモリデバイス218(図2に示す)に送られ、その結果、メモリデバイス218はこの情報を記憶することができる。
【0037】
さらに、電動車両107に結合されたエネルギー配送装置111(図2に示す)が電気エネルギーを電動車両107内のバッテリ110(図1および2に示す)に配送する(310)。バッテリ110の充電状態は、車両通信モジュール112(図1に示す)を介して監視装置228(図2に示す)に送られる(312)。例示的実施形態では、監視装置228は、電動車両107の充電状態を判定する(314)。次いで、判定された充電状態がプロセッサ214によって受け取られる(316)。充電状態をどのように提供すればよいかに関してユーザによって提供された入力に基づいてバッテリ110の充電状態が予め定義された閾値レベルにほぼ等しい時は、プロセッサ214およびメモリデバイス218が判定された充電状態を通信インターフェース230(図2に示す)に送る(317)。
【0038】
例示的実施形態では、判定された充電状態の遠隔通知は、ユーザによって提供された一意の識別子に基づいて通信インターフェース230を介してユーザ通知装置120(図1に示す)に提供される(318)。例示的実施形態では、通信インターフェース230は、時間間隔での判定された充電状態の遠隔通知をユーザに提供する。方法300は、ユーザが、物理的に充電ステーション106にいる必要なしに、バッテリ110の充電状態を知ることができるようにする。
【0039】
知られている電動車両充電ステーションに比べると、前述の実施形態は、充電プロセスがユーザにとって面倒かつ/または時間のかかる作業でないようにするために、電動車両の充電状態の遠隔通知をユーザに提供する。より具体的には、本明細書記載の実施形態は、電動車両の充電状態に関する遠隔通知を電動車両のユーザに提供するために電動車両充電ステーションで使用することができる監視システムを提供する。例示的実施形態では、監視システムは、ユーザから少なくとも1つの入力を受け取るように構成され、電動車両の充電状態を判定するように構成される。監視システムは、ユーザインターフェースによって受け取られた入力に基づいて充電状態の遠隔通知をユーザに提供する。遠隔通知は、ユーザが電動車両の充電状態を確認するために電動車両充電ステーションを監視することを必要とせずにユーザが電動車両の充電状態を判定するための便利な手法を提供する。
【0040】
電動車両状態の遠隔通知をユーザに提供する際に使用するためのシステムおよび方法の例示的実施形態が、上記で詳細に説明されている。システムおよび方法は、本明細書記載の特定の実施形態に限定されるのではなく、各システムの構成要素および/または各方法のステップは、本明細書記載の他の構成要素および/またはステップとは関係なく別々に利用されてよい。例えば、各システムはまた、他のシステムおよび方法と組み合わせて使用されてよく、本明細書記載のシステムだけで実行することに限定されない。もっと正確に言えば、例示的実施形態は、多くの他の適用形態に関連して実施および利用することができる。
【0041】
本発明の様々な実施形態の特定の特徴を示す図面もあれば示さない図面もあるが、これは便宜のためだけである。本発明の原理によれば、図面の任意の特徴は、任意の他の図面の任意の特徴に関連して参照されかつ/または特許請求されることが可能である。
【0042】
本書は、最良の形態を含めて本発明を開示し、また、任意の装置またはシステムを作成および使用すること、ならびに任意の組み込まれた方法を実施することを含めて、当業者が誰でも本発明を実施することができるように、例を使用している。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が思いつく他の例を含んでよい。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文字言語と異ならない構造要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文字言語と事実上異ならない同等の構造要素を含む場合は、請求項の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0043】
106 電動車両充電ステーション
107 電動車両
108 導管
110 電動車両バッテリ
111 エネルギー配送装置
112 車両通信モジュール
113 エネルギー源
116 導管
120 ユーザ通知装置
124 ネットワーク
130 監視システム
204 ユーザインターフェース
206 キーボード
208 ディスプレイアダプタ
210 表示装置
214 プロセッサ
218 メモリデバイス
220 システムバス
228 監視装置
230 通信インターフェース
234 アダプタ
236 アダプタ
300 監視システムを使用して電動車両状態の遠隔通知をユーザに提供するためのプロセス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電ステーション(106)で使用するための監視システム(130)であって、
充電しようとするバッテリ(110)に結合し、
電動車両(107)のユーザから少なくとも1つの入力を受け取り、
充電されているバッテリの充電状態を判定し、
受け取られた前記少なくとも1つの入力に基づいて前記充電状態の遠隔通知を前記ユーザに提供する
ように構成された監視システム(130)。
【請求項2】
前記ユーザが前記充電状態の前記遠隔通知を受け取ることを望むという確認を前記ユーザから受け取る(305)ようにさらに構成された請求項1記載の監視システム(130)。
【請求項3】
前記ユーザから少なくとも1つの一意の識別子を受け取り(306)、
前記少なくとも1つの一意の識別子に基づいて前記充電状態の前記遠隔通知を前記ユーザに提供する(318)
ようにさらに構成された請求項1記載の監視システム(130)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの一意の識別子がeメールアドレス、電話番号、ユニバーサルリソースロケータ、およびインターネットプロトコルアドレスである、請求項3記載の監視システム(130)。
【請求項5】
前記充電状態の前記遠隔通知を距離測定値で提供するようにさらに構成された請求項1記載の監視システム(130)。
【請求項6】
前記充電状態の前記遠隔通知をパーセンテージで提供するようにさらに構成された請求項1記載の監視システム(130)。
【請求項7】
前記充電状態の前記遠隔通知を時間間隔で提供するようにさらに構成された請求項1記載の監視システム(130)。
【請求項8】
電動車両(107)内で結合されているバッテリ(110)にエネルギーを選択的に供給するためにエネルギー源(113)に結合されたエネルギー配送装置(111)と、
前記エネルギー配送装置に結合された監視システム(130)と
を備える充電ステーション(106)であって、
前記監視システムが、
前記電動車両のユーザから少なくとも1つの入力を受け取り、
充電されている前記バッテリの充電状態を判定し、
受け取られた前記少なくとも1つの入力に基づいて前記充電状態の遠隔通知を前記ユーザに送る
ように構成された少なくとも1つのプロセッサ(214)を備える、
充電ステーション(106)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサ(214)が、前記ユーザが前記充電状態の前記遠隔通知を受け取ることを望むという確認を前記ユーザから受け取る(305)ようにさらに構成されている、請求項8記載の充電ステーション(106)。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサ(214)が、
前記ユーザから少なくとも1つの一意の識別子を受け取り(306)、
前記少なくとも1つの識別子に基づいて前記充電状態の前記遠隔通知を前記ユーザに送る(318)
ようにさらに構成されている、請求項8記載の充電ステーション(106)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−156990(P2012−156990A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−285348(P2011−285348)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】