説明

ユーザ入力装置、デジタルカメラ、入力制御方法、および入力制御プログラム

【課題】迅速且つ的確なユーザ入力を可能にすること。
【解決手段】デジタルカメラ100は、ディスプレイと、表示制御部501と、検知部502と、フォーカス部503と、制御部504と、受付部510とを備える。表示制御部501は、ディスプレイに、ディスプレイを覗くユーザの視点を中心とした3次元仮想空間を表示させるとともに、当該3次元仮想空間内に複数のキーボードを被写体状に表示させる。検知部502は、デジタルカメラの傾倒状態を検知する。フォーカス部503は、検知部502によって検知された自装置の傾倒状態に応じて、キーボードをフォーカスさせる。制御部504は、フォーカス部503によってフォーカスされたキーボードに対して、受付部510からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示画面上に表示された文字などの選択対象物に対し、ユーザからの入力を受け付ける、ユーザ入力装置、デジタルカメラ、入力制御方法、および入力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯用コンピュータ装置には、押下ボタンとしての四方向ボタンやジョグダイヤルなどの操作入力部を備え、表示画面上に表示された文字などの選択対象物に対し、ユーザからの手入力により、選択や決定などをおこなうようにしたものが知られている。
【0003】
また、このような手入力以外にも、ユーザが端末機器を上下または左右に振ることにより、選択対象物に対する選択や決定をおこなうものが提案されている。具体的には、携帯用コンピュータ装置に、慣性センサを内蔵させ、ユーザから与えられた外力によって携帯用コンピュータ装置の傾倒動作を検知することにより、選択対象物に対する選択や決定をおこなうものである(たとえば、下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2006−236355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術は、たとえば、1〜9までの数字から1つを選択するといった、極めて少ない規定数の選択対象物の中から選択するためのものであり、多数の選択対象物の中からの選択には、操作が煩わしいといった問題があった。具体的には、たとえば、表示画面上にキーボードのボタンに相当する多数の選択対象物(入力キー)を表示させたとしても、多数の入力キーから一つずつ順次選択するには、カーソルを移動させる回数分、携帯用コンピュータ装置を上下または左右に振らなければならず、操作性が悪いといった問題があった。
【0006】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、表示画面上の選択対象物に対するユーザからの選択を容易にし、迅速且つ的確な入力を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるユーザ入力装置は、表示画面を備え、当該表示画面上に表示された選択対象物に対してユーザからの選択を受け付けるユーザ入力装置であって、ユーザからの操作入力を受け付ける受付手段と、前記表示画面に、前記表示画面を覗くユーザの視点を中心とした3次元仮想空間を表示させるとともに、当該3次元仮想空間内に複数の前記選択対象物を被写体状に表示させる表示制御手段と、自装置の傾倒状態を検知する検知手段と、前記検知手段によって検知された自装置の傾倒状態に応じて、前記選択対象物をフォーカスさせるフォーカス手段と、前記フォーカス手段によってフォーカスされた前記選択対象物に対して、前記受付手段からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなう制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記発明において、前記表示制御手段は、前記表示画面に、球体状の3次元仮想空間を表示させるとともに、当該球体状の3次元仮想空間内の所定の位置に前記複数の選択対象物を表示させ、前記フォーカス手段は、自装置の傾倒方向と同一方向にフォーカス位置を移動させて、前記選択対象物をフォーカスさせることとしてもよい。
【0009】
また、上記発明において、前記受付手段は、撮像をおこなうための第1受付手段を備え、前記制御手段は、前記フォーカス手段によって選択対象物がフォーカスされた際、当該選択対象物に対して、前記第1受付手段からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなうこととしてもよい。
【0010】
また、上記発明において、前記受付手段は、被写体をズームインまたはズームアウトするための第2受付手段を備え、前記フォーカス手段は、前記第2受付手段からの操作入力によって、前記選択対象物をズームインまたはズームアウトさせることとしてもよい。
【0011】
また、上記発明において、前記フォーカス手段は、入力開始時に表示されているフォーカス位置を初期位置として、前記選択対象物をフォーカスすることとしてもよい。
【0012】
また、上記発明において、前記選択対象物は、ソフトキーボードであり、前記フォーカス手段は、前記検知手段によって検知された傾倒状態に応じて、前記ソフトキーボードをフォーカスすることとしてもよい。
【0013】
また、上記発明において、前記選択対象物は、ソフトキーボード上の文字であり、前記表示制御手段は、前記フォーカス手段によってフォーカス可能な前記ソフトキーボード上の文字を表示させる以外に、選択された文字を表示させる文字編集部と、当該文字編集部に表示された文字から推測できる文字列を表示する候補表示部とを表示させることとしてもよい。
【0014】
また、上記発明において、前記表示制御手段は、前記フォーカス手段によって前記ソフトキーボード上の文字がフォーカスされる際に、前記文字編集部と前記候補表示部とを、フォーカスの移動に伴って移動させずに固定表示させることとしてもよい。
【0015】
また、上記発明において、前記検知手段は、自装置内に設けられた3軸加速度センサからなることとしてもよい。
【0016】
また、この発明にかかるデジタルカメラは、上記いずれか一つに記載のユーザ入力装置を備えることを特徴とする。
【0017】
また、この発明にかかる入力制御方法は、表示画面と、ユーザからの操作入力を受け付ける受付部とを備え、当該表示画面上に表示された選択対象物に対してユーザからの選択を受け付けるユーザ入力装置の入力制御方法であって、前記表示画面に、前記表示画面を覗くユーザの視点を中心とした3次元仮想空間を表示させるとともに、当該3次元仮想空間内に複数の前記選択対象物を被写体状に表示させる表示制御工程と、自装置の傾倒状態を検知する検知工程と、前記検知工程にて検知された自装置の傾倒状態に応じて、前記選択対象物をフォーカスさせるフォーカス工程と、前記フォーカス工程にてフォーカスされた前記選択対象物に対して、前記受付部からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなう制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、この発明にかかる入力制御プログラムは、上記に記載の入力制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、選択対象物を被写体状に表示させ、ユーザが被写体を眺めるようにしてフォーカスを移動させることができるので、選択対象物に対する選択を容易にすることができる。したがって、迅速且つ的確なユーザ入力が可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる、ユーザ入力装置、デジタルカメラ、ユーザ入力装置の入力制御方法、および入力制御プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
(本実施の形態の概要)
まず、図1を用いて、本実施の形態の概要について説明する。図1は、本実施の形態の概要を示した説明図である。図1において、ユーザ101は、デジタルカメラ100を把持している。デジタルカメラ100は、たとえば、文字入力などの入力モードに設定されているものとする。デジタルカメラ100の液晶表示部には、ユーザ101を中心とした3次元仮想空間102が表示される。なお、3次元仮想空間102は、球面の奥行き感が無視できるだけ十分長い距離(無限遠)とした仮想球面である。3次元仮想空間102の奥行きに関しての詳細については図6および図7を用いて後述する。
【0022】
液晶表示部には、ユーザから見て、正面や右方向や左方向に、それぞれソフトキーボード103a〜103cが被写体状に表示されている。なお、ソフトキーボード103a〜103cは、たとえば、それぞれ、かな入力パレット、ローマ字入力パレット、文字コード表である。ソフトキーボード103は、仮想球面状の部分領域を平面に近似した上で、当該部分領域に描画したものである。
【0023】
図1に示しているユーザの視認方向では、液晶表示部には、ユーザ101から見て正面にソフトキーボード103aが表示されている。この状態から、ユーザが、たとえば、右方向を向くと、液晶表示部にはソフトキーボード103bが正面に位置する表示画面が表示されるようになっている。また、たとえば、ユーザ101がソフトキーボード103a側に近付いたり、デジタルカメラ100に設けられたズームボタンを用いてソフトキーボード103aをズームインしたりすると、ソフトキーボード103aが拡大して表示されるようになっている。
【0024】
さらに、ユーザ101が、ソフトキーボード103a内の文字のうち、選択対象となる文字を液晶表示部の中心に位置させ(フォーカスさせ)、シャッタボタンを押下すると、当該文字が選択され、選択された文字が入力されるようになっている。なお、以下の説明において、特に補足しない限り、「フォーカス」とは、撮影時において被写体のピントを合わせることではなく、ユーザ101の操作入力の対象として選択対象となる文字などが選択されている状態のことであり、具体的には、カーソル(液晶画面の中心に表示される円)が選択対象となる文字などに重なっている状態のことをいう。
【0025】
(デジタルカメラの外部構成)
次に、図2および図3を用いて、デジタルカメラ100の外部構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかるデジタルカメラ100の斜視図である。図2において、デジタルカメラ100の前面には、撮影レンズ201が組み込まれたレンズ鏡筒202が設けられている。このレンズ鏡筒202は、電源オフ時に鏡筒収納部203に収納され、電源オン時に鏡筒収納部203から所定の位置まで突出する構成になっている。また、デジタルカメラ100の前面には、フラッシュ発光部を保護する透明なフラッシュ窓204が設けられている。
【0026】
デジタルカメラ100の上面には、デジタルカメラ100の電源状態を切り替える電源ボタン205と、シャッタレリーズ操作に用いるシャッタボタン206と、各種モードを切り替えるモード設定ダイヤル207とが設けられている。なお、モードには、静止画を記録する撮影モード、動画を記録する動画モード、記録した静止画を再生する再生モード、手動により設定値を変更するメニューモード、各種編集をおこなう際の文字入力モードなどがある。
【0027】
図3は、本実施の形態にかかるデジタルカメラ100の背面図である。図3において、デジタルカメラ100の背面には、液晶表示部としてのディスプレイ301が設けられている。ディスプレイ301の横には、ズームボタン302と、十字ボタン303と、決定ボタン304とが設けられている。
【0028】
ディスプレイ301には、被写体が表示される。ズームボタン302は、ユーザ101から押下されることにより、ディスプレイ301に表示されている被写体をズームインまたはズームアウトさせる。十字ボタン303は、モードなどの各種設定の選択を受け付ける。また、決定ボタン304は、モードなどの各種設定の決定を受け付ける。
【0029】
(デジタルカメラのハードウェア構成)
次に、図4を用いて、デジタルカメラ100のハードウェア構成について説明する。図4は、デジタルカメラ100のハードウェア構成を示したブロック図である。図4において、デジタルカメラ100は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、メディアドライブ404と、メモリ405と、音声I/F(インターフェース)406と、スピーカ407と、入力デバイス408と、映像I/F409と、ディスプレイ301と、外部I/F410と、3軸加速度センサ411とを備えている。これら各構成部はバス420によってそれぞれ接続されている。
【0030】
CPU401は、デジタルカメラ100の全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラム、撮影プログラム、入力制御プログラム、などの各種プログラムを記録している。また、RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。
【0031】
入力制御プログラムは、文字入力モードにおいて、自装置を所持するユーザの視点を中心とした3次元仮想空間102内にソフトキーボード103を被写体状に表示させるとともに、3軸加速度センサ411によって検知される自装置の傾倒状態に応じて、ソフトキーボード103をフォーカスさせ、フォーカスさせたソフトキーボード103の中から所望の文字を、ユーザから受け付けるプログラムである。
【0032】
メディアドライブ404は、CPU401の制御にしたがってメモリ405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。メモリ405は、メディアドライブ404の制御で書き込まれたデータを記録する。メモリ405としては、たとえば、メモリカードが用いられる。メモリ405には、撮影した画像データが記録される。
【0033】
音声I/F406は、スピーカ407に接続される。スピーカ407からは、シャッタ音や記録した動画の音声情報が出力される。入力デバイス408は、図3に示した、ズームボタン302、十字ボタン303、決定ボタン304に相当し、各種指示などの入力を受け付ける。
【0034】
映像I/F409は、ディスプレイ301と接続される。映像I/F409は、具体的には、たとえば、ディスプレイ301全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ301を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0035】
ディスプレイ301には、静止画、動画、文字、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウなどの各種データが表示される。このディスプレイ301は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイなどを採用することができる。
【0036】
外部I/F410は、たとえば、PC(Personal Computer)やテレビなどの外部機器とのインターフェースとして機能し、各種データを外部機器に送出する機能を有している。なお、外部I/F410は、たとえば、USBポートなどによって構成される。
【0037】
3軸加速度センサ411は、デジタルカメラ100の傾倒状態を判断することが可能な情報を出力する。3軸加速度センサ411の出力値は、CPU401によるフォーカス位置の算出や、速度や方向の変化量の算出などに用いられる。
【0038】
(デジタルカメラの機能的構成)
次に、図5を用いて、デジタルカメラ100の機能的構成について説明する。図5は、デジタルカメラ100の機能的構成を示したブロック図である。図5において、デジタルカメラ100は、ディスプレイ301と、表示制御部501と、検知部502と、フォーカス部503と、制御部504と、受付部510とを備えている。
【0039】
なお、表示制御部501と、フォーカス部503と、制御部504とは、図4に示したCPU401によってその機能を実現する。具体的には、CPU401が入力制御プログラムを実行することにより、これらの機能を実現する。検知部502は、図4に示した3軸加速度センサ411によってその機能を実現する。また、受付部510は、図4に示した入力デバイス408によってその機能を実現する。
【0040】
表示制御部501は、ディスプレイ301に、当該ディスプレイ301を覗くユーザの視点を中心とした球体上の3次元仮想空間102を表示させるとともに、当該3次元仮想空間102内に複数のソフトキーボード103を被写体状に表示させる。なお、ユーザ101の視点を中心とした3次元仮想空間102の表示には、デジタルカメラ100を中心とした3次元仮想空間102の表示を含む。この詳細については、図6〜図8を用いて後述するが、ユーザ操作によるデジタルカメラ100の傾倒が小さいものと想定される場合、ユーザ101の視点からディスプレイ301までの距離を無視でき、この場合には、ユーザ101の視点を中心とせずにデジタルカメラ100を中心とした3次元仮想空間102を表示させることが可能である。
【0041】
また、本実施の形態においては、球体状の3次元仮想空間102としているが、球体状に限らず、3次元であればその形状は任意でよく、たとえば直方体状であってもよい。また、本実施の形態においては、選択対象物にソフトキーボード103を用いているが、これに限られるものではなく、たとえば、編集可能な撮影後の画像や、スケジュール帳などを用いてもよい。
【0042】
受付部510は、ユーザ101からの操作入力を受け付ける。受付部510は、デジタルカメラ100に設けられた操作ボタン等、任意の入力デバイス408を用いることが可能であるが、代表的には、撮像をおこなうための第1受付部511(シャッタボタン206)と、被写体をズームインまたはズームアウトするための第2受付部512(ズームボタン302)からなる。
【0043】
検知部502は、自装置(デジタルカメラ100)の傾倒状態を検知する。なお、本実施の形態においては、検知部502には、自装置内部に設けられた3軸加速度センサ411を用いているが、2軸または3軸以上の加速度センサを用いることも可能であるし、自装置内部に設けられたセンサに限られるものではなく、外部からデジタルカメラ100の変位や加速度を測定するものであってもよく、たとえば、機械センサや光学センサなどを用いることも可能である。
【0044】
フォーカス部503は、検知部502によって検知された自装置の傾倒状態に応じて、ソフトキーボード103(またはソフトキーボード103上の文字)をフォーカスさせる。傾倒とは、デジタルカメラ100の傾きであり、具体的には、ユーザ101が被写体を撮影する際にデジタルカメラ100を傾ける際の傾きに相当する僅かな傾きである。
【0045】
本実施の形態では、自装置の傾倒方向と同一方向にフォーカス位置を移動させて、ソフトキーボード103をフォーカスさせる。なお、必ずしも、自装置の傾倒方向と同一方向にフォーカス位置を移動させる必要はなく、傾倒方向に対して規則性を有してフォーカス位置を移動させるものであればよい。具体的には、たとえば、傾倒方向と反対方向にフォーカス位置を移動させるものであってもよい。なお、選択対象物を、撮影後の画像やスケジュール帳とした場合、フォーカス部503は、自装置の傾倒状態に応じて、撮影後の画像やスケジュール帳をフォーカスさせればよい。
【0046】
制御部504は、フォーカス部503によってフォーカスされたソフトキーボード103またはソフトキーボード103上の文字に対して、受付部510からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなう。なお、受付部510としては、任意の操作ボタンを用いることが可能であるが、ここでは、第1受付部511(シャッタボタン206)を介してユーザ101からの選択を受け付けるようにしている。
【0047】
また、制御部504は、フォーカス部503によってフォーカスされたソフトキーボード103またはソフトキーボード103上の文字を読み上げたり、点字出力したりしてもよい。
【0048】
また、フォーカス部503は、ソフトキーボード103をフォーカスした際、被写体のズームインまたはズームアウトをおこなう第2受付部512(ズームボタン302)からの操作入力によって、当該ソフトキーボード103をズームインまたはズームアウトさせる。なお、フォーカス部503は、第2受付部512からの操作入力に限らず、自装置の傾倒状態に応じて、ソフトキーボード103をズームインまたはズームアウトさせてもよい。
【0049】
また、フォーカス部503は、入力開始時(文字入力モード開始時)に表示されているフォーカス位置を初期位置として、ソフトキーボード103をフォーカスする。なお、文字入力モード開始時に表示されるフォーカス位置は、前回の文字入力モード終了時のフォーカス位置としてもよいし、予め設定される初期位置としてもよい。
【0050】
また、表示制御部501は、ソフトキーボード103上の文字を表示する画面において、フォーカス部503によってフォーカス可能なソフトキーボード103上の文字を表示させる以外に、選択された文字を表示させる文字編集部と、当該文字編集部に表示された文字から推測できる文字列を表示する候補表示部とを表示させる。なお、この詳細については、図17〜図27を用いて後述する。
【0051】
また、表示制御部501は、フォーカス部503によってソフトキーボード103上の文字がフォーカスされる際に、文字編集部と候補表示部とをフォーカスの移動に伴って移動させずに、固定表示させるようにしてもよい。なお、この詳細については、図28〜図33を用いて後述する。
【0052】
(3次元仮想空間を表示させる際の原理)
ここで、図6〜図12を用いて、3次元仮想空間102を表示させる際の原理について説明する。
【0053】
(ソフトキーボードの平面化について)
次に、図6および図7を用いて、ソフトキーボード103の平面化について説明する。図6は、3次元仮想空間102の奥行きが短い場合の距離差を示した説明図である。図7は、3次元仮想空間102の奥行きが長い場合の距離差を示した説明図である。
【0054】
図6において、球面状の3次元仮想空間102は、たとえば半径数十cmといった大きさである。この場合、L1とL2とでは距離差があるため、ソフトキーボード103の描画に際し、ソフトキーボード103を平面とすると違和感のある画像となるため、奥行き感のある画像を描画させる必要がある。
【0055】
一方、図7において、3次元仮想空間102は、無限遠である。この場合、L1とL2との距離差が無視できる。そのため、ソフトキーボード103の描画に際し、平面として描画することが可能になる。このように、本実施の形態においては、3次元仮想空間102を無限遠とすることにより、ソフトキーボード103を平面化して描画している。
【0056】
(ユーザがデジタルカメラを移動させる範囲)
次に、図8を用いて、ユーザ101がデジタルカメラ100を移動させる範囲について説明する。図8は、本実施の形態において、ユーザ101がデジタルカメラ100を移動させる範囲を示した説明図である。なお、ここでは、3軸加速度センサ411からの検知結果を基に、XYZの直行座標系の絶対変位として得られた値を変位Pm(x,y,z)とする。座標系は、X軸=水平方向(腕を左右方向に動かす方向)、Y軸=垂直方向(腕を上下方向に動かす方向)、Z軸=奥行き方向(腕を前後に伸縮させる方向)、とする。
【0057】
デジタルカメラ100を操作する場合、ユーザ101は、自身の目を中心とし、腕の長さを半径とした実球面800内でデジタルカメラ100を移動させる。なお、ユーザ101が実際に操作する場合には肘を伸ばしきった状態ではなく、肘を軽く曲げた状態となることや、個人差などを考慮すると、実球面800の半径は概ね30cm程度となる。なお、実際には、ユーザ101による実球面800上の移動範囲は実球面800全体に渡るが、ここでは解りやすさと現実的な操作を考慮し、実球面800上の移動範囲を正面のおよそ20cm範囲(正面を中心に上下・左右に±10cm)に限定して説明する。
【0058】
図8に示すように、回転半径を30cm、変位幅を10cmとした場合、仰角の最大は約17°となる。仰角が17°の場合、原点に対するZ軸方向の変位量は、以下のようになる。
Δz=30−cos17°≒1.3(cm)
【0059】
ここで、1.3cmの偏差があるものの、実際の動作では目の位置と腕の付け根位置の違いや肘の屈曲度(腕の伸ばし加減)の変化等で完全な回転運動にはならないこと、動作自体が操作者の調整範囲であることなどを考慮すると、ユーザ101による20cmの移動範囲の球面は20cm四方の平面に近似して考えることができる。
【0060】
このように、移動量を狭小範囲に限定した場合は、曲面の移動を全て平面の移動として捉えることができる。したがって、表示画面内に描画されるソフトキーボード103は、理論上は球面となるが、3次元仮想空間102を無限遠としたことにより、描画上は平面とすることができる。
【0061】
上述したように、平面内のソフトキーボード103であれば、絶対変位として得られたXYZ軸の変位Pm(x,y,z)のうち、Z軸変位は無視でき、XY軸の2次元平面上のソフトキーボード103とすることができる。以下に、図9を用いて、3次元仮想空間102を仮想平面化した際の、仮想球面内の方向と座標の関係について説明する。
【0062】
(3次元仮想空間を平面化した際の、仮想球面内の方向と座標の関係)
図9は、3次元仮想空間102を平面化した際の、仮想球面内の方向と座標の関係を示した対応表である。図9の対応表900に示すように、上下左右10cmの移動量で360°の仮想球面全て(全天空)を描画する場合、X軸およびY軸の移動範囲はともに−10〜+10cmとなる。なお、X軸は右を正方向とし、Y軸は上を正方向としている。実際に描画する仮想球面内の方向は、対応表900に示す通りである。このような対応表900を用いて、仮想球面を仮想平面化した際の具体例について、図10を用いて説明する。
【0063】
(仮想球面を仮想平面化した際の表示画面の具体例)
図10は、仮想球面を仮想平面化した際の表示画面の具体例を示した説明図である。図10に示す表示画面1000は、実際に描画される仮想平面を示している。表示画面1000には、ソフトキーボード103として、正面(座標0,0)にかな入力パレット1001、右(座標+5,0)にローマ字入力パレット1002、左(座標−5,0)に文字コード表1003、上(座標0,+5)に記号一覧1004、下(座標0,−5)に定型文一覧1005を示している。
【0064】
表示画面1000は、右端(x=+10)、左端(x=−10)、上端(y=+10)、下端(y=−10)の面を、仮想の真後ろの境界として、それ以上の移動はできないよう不連続としている。この関係をプログラムで実現するために、x:yが1:1の関係となるXY直行平面内にソフトキーボード103を配置している。
【0065】
なお、表示画面1000において、X軸およびY軸の範囲は、20cmとしているが、これに限られるものではなく、ソフトキーボード103を描画するために必要なスケール(表示する縮尺範囲)や、実際に表示する画面の解像度等に応じて決めればよい。
【0066】
式で表現すると、絶対変位として得られたXYZ軸の変位Pm(x,y,z)に対して平面上の座標Pv(x,y)は次式のように単純な線形変換式として表現できる。
Pv(x,y)=C×Pm(x,y,z)
【0067】
なお、Cは実球面800上の座標を投影したXY座標系を上記仮想平面上の座標に変換する定数である。この場合、たとえば表示画面1000の描画範囲が1000×1000ドットであり、変位の検知精度が0.1cmとすると、ソフトキーボード103上の移動単位が1000/200=5(ドット)となる。
【0068】
(デジタルカメラの移動範囲が大きい場合について)
ここまでの説明では、Z軸変位を無視したが、Z軸変位をソフトキーボードの縮尺(拡大表示/縮小)表示に用いることも可能である。図11を用いて、デジタルカメラ100の移動範囲が大きい場合について説明する。図11は、デジタルカメラ100の移動範囲が大きい場合の見かけ上の座標を示した説明図である。ユーザ101がデジタルカメラ100を大きく移動させた場合、見かけ上の座標は、仮想平面1102と同一平面上の符号1101に示す点となる。
【0069】
このように、ユーザ101がデジタルカメラ100を大きく移動させた場合、すなわち、仰角が一定値以上の場合、Z軸変位が無視できなくなる。また、仰角が大きくなるに従って、仮想平面上における移動速度も遅くなってしまう。そこで、仰角が一定値以上の場合、投影面1103を用い、当該仰角よりも小さい仰角となる位置に対象を表示するようにしている。以下に、図12を用いて、Z軸変位を考慮した場合の表示手法について説明する。
【0070】
(Z軸変位を考慮した場合の表示手法)
図12は、Z軸変位を考慮した場合の表示手法を示した説明図である。図12において、p1は、投影面1103上の、仰角θ1の時の投影座標である。m1は、仰角θ1の時の実測座標である。p2は、仰角θ2の時の投影座標である。m2は、仰角θ2の時の実測座標である。実際に測定された仰角(中心Oとm1またはm2とを結ぶ角度)は、見かけ上、期待される仰角(θ1またはθ2)に対して小さくなる。すなわち、ユーザ101がp1またはp2まで動かしたとしてもm1またはm2までしか動かない。
【0071】
なお、仰角が大きくなるほど、投影座標と実測座標との誤差は大きくなる。具体的には、仰角θ1での投影座標p1と実測座標m1との誤差(d1)は、仰角θ2での投影座標p2と実測座標m2との誤差(d2)よりも大きくなる。
【0072】
なお、規定範囲内であれば、実球面800上の移動に限定して考えると、検知されたZ軸変位を演算しなくても、実球面800上の任意の点P(x,y,z)はx2+y2+z2=r2の関係と、実球面800上の点を実球面800上の原点に接する平面に投影した座標系の変換式で得られた補正テーブルとを使用することで、ずれを修正することができる。座標系とは、球面の中心から同一経度の球面上の点をその球面に接する平面に投影した座標系である(メルカトル図法)。補正テーブルは、三角関数を用いて動的に計算するのではなく、Y軸の値に対する補正値を予め計算してテーブル化したものである。
【0073】
なお、規定範囲内としたのは、図12に示す通り、仰角90°に向けて誤差が無限大になり、仰角90°では理論上投影が不可能となるためである。また、仰角が大きくなると乗算される補正値が大きくなり、実球面800の座標の検知単位あたりの移動量が大きくなり細かな操作ができなくなるためである。
【0074】
(ソフトキーボード選択処理)
次に、図13を用いて、本実施の形態にかかるデジタルカメラ100のソフトキーボード選択処理について説明する。図13は、本実施の形態にかかるデジタルカメラ100のソフトキーボード選択処理を示したフローチャートである。
【0075】
図13において、デジタルカメラ100のCPU401は、ユーザ101がモード設定ダイヤル207を操作することにより、文字入力モードが設定されたか否かを判断する(ステップS1301)。文字入力モードが設定されるまで待機状態にあり(ステップS1301:Noのループ)、文字入力モードが設定されると(ステップS1301:Yes)、文字入力モードの開始時に表示しているフォーカス位置を初期位置として、初期位置設定をおこなう(ステップS1302)。
【0076】
このあと、選択フォーカス処理(図14参照)を実行し(ステップS1303)、シャッタボタン206が押下されたか否かを判断する(ステップS1304)。シャッタボタン206が押下されていないと判断した場合(ステップS1304:No)、ステップS1303に戻る。シャッタボタン206が押下されたと判断した場合(ステップS1304:Yes)、ソフトキーボード103を確定する(ステップS1305)。このあと、文字入力処理(図15参照)を実行し(ステップS1306)、一連の処理を終了する。
【0077】
(選択フォーカス処理)
次に、図14を用いて、選択フォーカス処理について説明する。図14は、選択フォーカス処理を示したフローチャートである。図14において、選択フォーカス処理(ステップS1303)は、初期位置に応じて複数のソフトキーボード103とともに、正面の3次元仮想空間102を表示する(ステップS1401)。そして、3軸加速度センサ411により、デジタルカメラ100の右(左)方向への移動を検知したか否かを判断する(ステップS1402)。右(左)方向への移動を検知した場合(ステップS1402:Yes)、右(左)方向の3次元仮想空間102を正面に表示する(ステップS1403)。
【0078】
一方、ステップS1402において、右(左)方向への移動を検知しない場合(ステップS1402:No)、上(下)方向への移動を検知したか否かを判断する(ステップS1404)。上(下)方向への移動を検知した場合(ステップS1404:Yes)、上(下)方向の3次元仮想空間102を正面に表示する(ステップS1405)。上(下)方向への移動を検知しない場合(ステップS1404:No)、ズームボタン302が押下されたか否かを判断する(ステップS1406)。
【0079】
ステップS1403にて、右(左)方向の3次元仮想空間102を正面に表示した後、およびステップS1405にて、上(下)方向の3次元仮想空間102を正面に表示した後は、ステップS1406に移行する。ステップS1406において、ズームボタン302が押下されたと判断した場合(ステップS1406:Yes)、ズームインか否かを判断する(ステップS1407)。ズームインである場合(ステップS1407:Yes)、正面の3次元仮想空間102をズームインし(ステップS1408)、図13に示したステップS1304へ移行する。
【0080】
ステップS1407において、ズームインではない場合(ステップS1407:No)、すなわち、ズームアウトである場合、正面の3次元仮想空間102をズームアウトし(ステップS1409)、ステップS1304に移行する。また、ステップS1406において、ズームボタン302が押下されない場合(ステップS1406:No)、ステップS1304へ移行する。
【0081】
(文字入力処理)
次に、図15を用いて、文字入力処理について説明する。図15は、文字入力処理を示したフローチャートである。図14において、文字入力処理(ステップS1306)は、入力フォーカス処理(図16参照)を実行し(ステップS1501)、シャッタボタン206が押下されたか否かを判断する(ステップS1502)。シャッタボタン206が押下されない場合(ステップS1502:No)、ステップS1501に戻る。シャッタボタン206が押下された場合(ステップS1502:Yes)、予測候補があるか否かを判断する(ステップS1503)。予測候補がない場合(ステップS1503:No)、ステップS1501に戻る。
【0082】
予測候補がある場合(ステップS1503:Yes)、予測候補を表示する(ステップS1504)。このあと、決定ボタン304が押下されることにより、文字が確定したか否かを判断する(ステップS1505)。文字が確定しない場合(ステップS1505:No)、ステップS1501に戻る。文字が確定した場合(ステップS1505:Yes)、ユーザ101がモード設定ダイヤル207を操作することにより、文字入力モードが終了したか否かを判断する(ステップS1506)。文字入力モードが終了していない場合(ステップS1506:No)、ステップS1501に戻る。文字入力モードが終了したと判断した場合(ステップS1506:Yes)、一連の処理を終了する。
【0083】
(入力フォーカス処理)
次に、図16を用いて、入力フォーカス処理について説明する。図16は、入力フォーカス処理を示したフローチャートである。図16において、入力フォーカス処理(ステップS1501)は、図13に示したソフトキーボード選択処理にて確定したソフトキーボード103を表示する(ステップS1601)。そして、3軸加速度センサ411により、デジタルカメラ100の右(左)方向への移動を検知したか否かを判断する(ステップS1602)。右(左)方向への移動を検知した場合(ステップS1602:Yes)、現在の表示位置より右(左)を表示する(ステップS1603)。
【0084】
一方、ステップS1602において、右(左)方向への移動を検知しない場合(ステップS1602:No)、上(下)方向への移動を検知したか否かを判断する(ステップS1604)。上(下)方向への移動を検知した場合(ステップS1604:Yes)、現在の表示位置より上(下)を表示する(ステップS1605)。上(下)方向への移動を検知しない場合(ステップS1604:No)、ズームボタン302が押下されたか否かを判断する(ステップS1606)。
【0085】
ステップS1603にて、現在の位置より右(左)を表示した後、およびステップS1605にて、現在の位置より上(下)を表示した後は、ステップS1606に移行する。ステップS1606において、ズームボタン302が押下されたと判断した場合(ステップS1606:Yes)、ズームインか否かを判断する(ステップS1607)。ズームインである場合(ステップS1607:Yes)、現在のフォーカス位置をズームインし(ステップS1608)、図15に示したステップS1502へ移行する。なお、詳細な表示画面については、図28〜図33を用いて後述するが、ズームインするに際し、表示画面上に表示されている文字編集部と候補表示部とを、フォーカスの移動に伴って移動させずに固定表示させる制御をおこなってもよい。
【0086】
ステップS1607において、ズームインではない場合(ステップS1607:No)、すなわち、ズームアウトである場合、現在のフォーカス位置をズームアウトし(ステップS1609)、ステップS1502に移行する。また、ステップS1606において、ズームボタン302が押下されない場合(ステップS1606:No)、ステップS1502へ移行する。
【0087】
(ディスプレイに表示される表示画面の一例)
次に、図17〜図27を用いて、ディスプレイに表示される表示画面の一例について説明する。図17は、かな入力パレットの基本画面を示した説明図である。図17において、ディスプレイ301には、文字パレット部1701と、文字編集部1702と、候補表示部1703とが表示されている。文字パレット部1701は、複数の入力キーからなる。フォーカス位置に位置する入力キーをユーザ101が選択すると、選択した文字が文字編集部1702に表示される。候補表示部1703は、文字編集部1702に表示された文字から推測される単語などの文字列が表示される。
【0088】
図18は、文字入力を開始した際の表示画面を示した説明図である。図18において、ディスプレイ301には、中心部にフォーカス1800が表示されている。文字入力を開始すると、その時点においてフォーカス1800の向いている位置が初期位置となる。このように、文字入力の開始時には、ソフトキーボード103は初期位置にて表示され、フォーカス1800がソフトキーボード103の中心部に位置するようになっている。
【0089】
図19は、文字「お」を入力する際の表示画面を示した説明図である。図19は、図18に示した状態から、ユーザ101がデジタルカメラ100を右下方向に向けることにより、フォーカス1800が右下に移動した状態を示している。ユーザ101がデジタルカメラ100の向きを調整し、文字「お」が表示画面の中心に位置するように(文字「お」にフォーカスがあたるように)する。なお、ユーザ101がデジタルカメラ100を傾倒させる範囲は、図8において説明したとおり、僅かな量である。
【0090】
文字「お」にフォーカスが定まり、ユーザ101によってシャッタボタン206が押下されると、文字「お」が文字編集部1702に未確定文字列(読み)として入力される。そして、未確定文字列が表示されると、候補表示部1703には、文字「お」から予測される文字列が表示される。なお、図19に示すように、文字パレット部1701は、必ずしも表示画面内に全て収まる必要はない。
【0091】
図20は、文字「は」を入力する際の表示画面を示した説明図である。図20は、図19に示した状態から、ユーザ101がデジタルカメラ100を左上方向に向けることにより、フォーカス1800が左上に移動した状態を示している。ユーザがデジタルカメラ100の向きを調整し、文字「は」が表示画面の中心に位置するように(文字「は」にフォーカスがあたるように)する。文字「は」にフォーカスが定まり、ユーザ101がシャッタボタン206を押下すると、文字「は」が文字「お」に続いて、文字編集部1702に未確定文字列(読み)として入力される。
【0092】
図21は、文字「お」に続き文字「は」が入力された際の表示画面を示した説明図である。図21は、文字「お」および文字「は」が入力されたことにより、候補表示部1703には「おは」から予測される文字列が表示されている。候補表示部1703には、1行目に「お話」「お肌」「おばあちゃん」「おばちゃん」の候補が表示されている。なお、この表示画面には、2行目以下が表示されておらず、具体的には、2行目に存在する「お花見」が表示されていない。ユーザ101が、デジタルカメラ100を下方に向けることにより、フォーカス1800を下に移動させると候補表示部1703の2行目以下が表示される。
【0093】
図22は、フォーカス1800を下に移動させることにより2行目以下の候補を表示させた際の表示画面を示した説明図である。この表示画面には、図21において表示されていなかった「お花見」が表示されている。ユーザ101が、デジタルカメラ100の向きを調整することにより、フォーカス1800を移動させ、候補「お花見」にフォーカス1800を当てる。この状態でユーザ101がシャッタボタン206を押下すると、図23に示す表示画面に移行する。
【0094】
図23は、候補が選択された際の表示画面を示した説明図である。ユーザ101の選択により、確定した「お花見」が文字編集部1702に確定文字列として入力される。また、候補表示部1703には、未入力予測候補が表示されている。
【0095】
なお、たとえば、シャッタボタン206を半押しにしたり、十字ボタン303のいずれか一つのボタンを押下したりした状態で、フォーカス1800を移動させることにより、区切り直し操作や、テキストの範囲選択をおこなうようにしてもよい。この場合、画面内をポインタが移動するのではなく、画面の中心(フォーカス1800)が常にポイント先となる。
【0096】
図24および図25は、ズームインした際の表示画面を示した説明図である。図24では、文字「お」をフォーカスするに際し、ユーザ101がズームボタン302のズームイン側を押下したことにより、文字パレット部1701の表示倍率(縮尺)が変更されている。図25では、候補「お花見」をフォーカスするに際し、ユーザ101がズームボタン302のズームイン側を押下したことにより、候補表示部1703の表示倍率(縮尺)が変更されている。
【0097】
標準倍率では表示画面全体に、文字パレット部1701と、文字編集部1702と、候補表示部1703とが全て収まるように表示されるが、ズームイン状態ではこれらの一部分のみが拡大されて表示されている。このようなズームインにより、入力キーの表示サイズが相対的に大きくなるため、入力キーの選択が容易になり、誤入力を防止できる。また、ズームインさせるには、ズームボタン302の操作によるものに限らず、たとえば、デジタルカメラ100をユーザ101(手前)側に近付ける操作によるものとしてもよい。
【0098】
図26および図27は、ズームアウトした際の表示画面を示した説明図である。図26では、文字「お」をフォーカスするに際し、ユーザ101がズームボタン302のズームアウト側を押下したことにより、全体の表示倍率(縮尺)が変更されている。図27では、候補「お花見」をフォーカスするに際し、ユーザ101がズームボタン302のズームアウト側を押下したことにより、全体の表示倍率(縮尺)が変更されている。
【0099】
このようなズームアウトにより、各部を縮小して表示することができ、フォーカス1800の移動量を抑えることができる。また、操作中に表示画面からはみ出る領域を低減させることができる。なお、ズームアウトさせるには、ズームボタン302の操作によるものに限らず、たとえば、デジタルカメラ100をユーザ101の反対側に遠ざける操作によるものとしてもよい。
【0100】
(文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例)
次に、図28〜図33を用いて、文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例について説明する。図28〜図33は、文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例を示した説明図である。
【0101】
図28は、図18に示した状態から、ユーザ101がデジタルカメラ100を右下方向に向けることにより、フォーカス1800が右下に移動した状態を示している。ユーザがデジタルカメラ100の向きを調整し、文字「お」が表示画面の中心に位置するように(文字「お」にフォーカスがあたるように)する。このとき、文字編集部2801は、フォーカス1800の移動に伴って移動せずに、常時固定表示されている。
【0102】
文字「お」にフォーカスが定まり、ユーザ101によってシャッタボタン206が押下されると、文字「お」が文字編集部2801に未確定文字列(読み)として入力される。そして、未確定文字列が表示されると同時に、候補表示部2802には、文字「お」から予測される文字列が表示される。このとき、候補表示部2802についても、文字編集部2801と同様に、フォーカス1800の移動に伴って移動せずに、常時固定表示されている。
【0103】
文字「お」の入力後、ユーザ101がデジタルカメラ100を左上に向けることにより、図29に示すように、フォーカス1800が文字「は」に位置する。このとき、文字パレット部1701はフォーカス1800の移動とともに移動するが、文字編集部2801と候補表示部2802とは固定したままの表示になっている。ユーザ101が文字「は」を選択すると、候補表示部2802には、「おは」から予測される文字列が表示される。
【0104】
この状態において、たとえば、十字ボタン303の下方向を押下すると、図30に示すように、候補表示部2802の文字列が選択可能にカーソル表示される。このとき、文字パレット部1701に表示されていたフォーカス1800が消えるとともに、候補表示部2802はハイライト表示される。この状態で、ユーザ101が十字ボタン303を押下したり、デジタルカメラ100の向きを変えたりすることにより、カーソル表示される文字列を変更することができるようになっている。
【0105】
たとえば、ユーザ101が十字ボタン303を右方向および下方向に1回ずつ押下したり、デジタルカメラ100を右下に向けたりすることにより、図31に示すように、候補表示部2802の文字列を「お話」から「お花見」に変更する。そして、ユーザ101がシャッタボタン206を押下するか、または決定ボタン304を押下すると、図32に示すように、文字編集部2801に「お花見」が表示され、次の文字入力が可能な状態となる。なお、候補表示部2802の文字列を選択する際の、十字ボタン303の操作方向とカーソル表示の移動方向との関係は、これに限られるものではなく、仕様により任意に設定することが可能である。
【0106】
そして、候補表示部2802には、未入力予測候補が自動的に表示される。この状態では、候補表示部2802がカーソル表示されており、文字パレット部1701にフォーカス1800は表示されていない。候補表示部2802内に表示される候補の中に、ユーザ101にとって目的のものがあれば、そのまま候補選択操作が可能になっている。一方、ユーザ101にとって目的の候補がなく、新規に文字入力をおこなう場合には、たとえば、ユーザ101が十字ボタン303の上方向を押下することにより、図33に示すように、文字パレット部1701にフォーカス1800が表示される。
【0107】
このとき、候補表示部2802のハイライトが無くなる。また、文字パレット部1701にフォーカス1800が表示された状態に戻った時には、フォーカス1800の位置は、たとえば、初期位置(中央)に戻る。
【0108】
以上説明した実施の形態のデジタルカメラ100によれば、自装置の傾倒状態に応じて、ソフトキーボード103をフォーカスさせ、当該ソフトキーボード103などの選択対象物に対して、操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなうようにしたので、選択対象物を被写体として捉え、ユーザ101は被写体を眺めるようにしてフォーカスを移動させる(選択対象物を中心に移動させる)ことができる。したがって、選択対象物に対するユーザからの選択を容易にすることができる。これにより、迅速且つ的確なユーザ入力が可能になる。
【0109】
また、本実施の形態において、球体状の3次元仮想空間102内の所定の位置に複数のソフトキーボード103を表示させ、自装置の傾倒方向と同一方向にフォーカス位置を移動させて、ソフトキーボード103をフォーカスさせるようにしたので、ソフトキーボード103を配置する位置、大きさ、上下左右などの方向、距離などを自由に設定することができるとともに、ユーザ101の位置や姿勢などにかかわらず、ユーザ101にとって見易く、操作性のよい入力が可能になる。
【0110】
また、本実施の形態において、ソフトキーボード103がフォーカスされた際、当該ソフトキーボード103に対して、シャッタボタン206からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなうようにしたので、ユーザ101にとって、被写体を撮影する操作と同じ操作にて、極めて簡単に、ソフトキーボード103の選択や文字入力などをおこなうことができる。換言すれば、被写体を撮影する感覚にて、ソフトキーボード103の選択や文字入力をおこなうことができる。また、タッチパネルなどのように、ユーザ101がディスプレイ301に触れることによる、ディスプレイ301表面の汚れなども防止することができる。
【0111】
また、本実施の形態において、ズームボタン302からの操作入力によって、ソフトキーボード103をズームインまたはズームアウトさせるようにしたので、撮影時における操作と同様の操作にて、ユーザ101が所望する任意の大きさにてソフトキーボード103を表示することができる。したがって、ユーザ101ごとにソフトキーボード103を適正な大きさに表示することができ、よって、操作性を向上させることができ、迅速な入力をおこなうことが可能になる。
【0112】
なお、本実施の形態においては、球形状の3次元仮想空間102の内周面に、ソフトキーボード103を配置した場合について説明したが、これに限らず、球面上の3次元仮想空間102の外側に他のソフトキーボードを、内周面のソフトキーボード102に連ねて配置することも可能である。この場合、内周面に配置されているキーボード103に対してズームインして、所定の倍率異常になると、当該ソフトキーボードを突き抜ける画面を表示し、3次元仮想空間102の外側に配置されているソフトキーボードを表示する。つまり、正面にフォーカスされているソフトキーボード103のさらに奥に、他のキーボードが表示されるようにする。このようにすれば、ソフトキーボード103aなどの選択対象物が膨大にある場合であっても、選択対象物を奥行き方向に連ねて表示させることが可能になるため、膨大に選択対象物に対する選択を容易にすることができる。
【0113】
また、本実施の形態において、入力開始時に表示されているフォーカス位置を初期位置として、ソフトキーボード103をフォーカスするようにしたので、ユーザ101がディスプレイ301を覗く際の姿勢や角度などにかかわらず、最初に表示した任意の位置を正面として入力をおこなうことができる。具体的には、たとえば、ユーザ101が寝転んだ姿勢にて、ディスプレイ301を覗いた場合であっても、その姿勢にかかわらず、最初に表示した位置を正面として入力をおこなうことができる。
【0114】
また、本実施の形態は、ソフトキーボード103のように多数の入力キーを備えた選択対象物に対する入力に、極めて有効である。たとえば、従来技術では、3つ隣の入力キーを選択するに際し、装置を3回縦または横に振るなど、カーソル移動に対する操作に大きな動作を要して煩わしいが、本実施の形態にかかるデジタルカメラ100によれば、撮影するかの如く、フォーカス1800の移動のみの小さな動作にて入力キーを選択することができる。このように、本実施の形態にかかるデジタルカメラ100は、極めてスムースに入力キーを選択することができる。なお、選択対象物は、ソフトキーボード103に限らず、上述したように、撮影した画像や、スケジュール帳などであってもよい。この場合であっても、選択対象となる画像の数や、スケジュール帳の数が、多いほど、効果的である。
【0115】
また、本実施の形態において、ソフトキーボード103上の文字を表示させる以外に、選択された文字を表示させる文字編集部1702と、当該文字編集部に表示された文字から推測できる文字列を表示する候補表示部1703とを表示させるようにしたので、ユーザ101にとって見易く、また、ユーザ101の入力をサポートすることができ、簡単且つ迅速な入力が可能になる。
【0116】
また、本実施の形態において、ソフトキーボード103上の文字がフォーカスされる際に、文字編集部2801と候補表示部2802とを、フォーカスの移動に伴って移動させずに固定表示させるようにしたので、ユーザ101にとって、より見易い画面を表示させることができ、簡単且つ迅速な入力をおこなうことができる。
【0117】
また、本実施の形態においては、検知部502として、自装置内に設けられた3軸加速度センサ411を用いたので、簡単な構成にてデジタルカメラ100の傾倒状態を検知することができる。
【0118】
なお、本実施の形態においては、デジタルカメラ100を用いて本発明のユーザ入力装置を実現したが、これに限られるものではなく、被写体を撮影する機能を備えた携帯電話装置や、PDAなどを用いることも可能である。
【0119】
以上説明したように、本発明にかかる、ユーザ入力装置、デジタルカメラ、入力制御方法、および入力制御プログラムによれば、迅速且つ的確なユーザ入力を可能にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0120】
以上のように、本発明にかかる、ユーザ入力装置、デジタルカメラ、入力制御方法、および入力制御プログラムは、表示画面上に表示された文字などの選択対象物に対して、ユーザからの入力を受け付けるものに適している。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本実施の形態の概要を示した説明図である。
【図2】本実施の形態にかかるデジタルカメラの斜視図である。
【図3】本実施の形態にかかるデジタルカメラの背面図である。
【図4】デジタルカメラのハードウェア構成を示したブロック図である。
【図5】デジタルカメラの機能的構成を示したブロック図である。
【図6】3次元仮想空間の奥行きが短い場合の距離差を示した説明図である。
【図7】3次元仮想空間の奥行きが長い場合の距離差を示した説明図である。
【図8】本実施の形態において、ユーザがデジタルカメラを移動させる範囲を示した説明図である。
【図9】3次元仮想空間を平面化した際の、仮想球面内の方向と座標の関係を示した対応表である。
【図10】仮想球面を仮想平面化した際の表示画面の具体例を示した説明図である。
【図11】デジタルカメラの移動範囲が大きい場合の見かけ上の座標を示した説明図である。
【図12】Z軸変位を考慮した場合の表示手法を示した説明図である。
【図13】本実施の形態にかかるデジタルカメラのソフトキーボード選択処理を示したフローチャートである。
【図14】選択フォーカス処理を示したフローチャートである。
【図15】文字入力処理を示したフローチャートである。
【図16】入力フォーカス処理を示したフローチャートである。
【図17】かな入力パレットの基本画面を示した説明図である。
【図18】文字入力を開始した際の表示画面を示した説明図である。
【図19】文字「お」を入力する際の表示画面を示した説明図である。
【図20】文字「は」を入力する際の表示画面を示した説明図である。
【図21】文字「お」に続き文字「は」が入力された際の表示画面を示した説明図である。
【図22】フォーカスを下に移動させることにより2行目以下の候補を表示させた際の表示画面を示した説明図である。
【図23】候補が選択された際の表示画面を示した説明図である。
【図24】ズームインした際の表示画面を示した説明図である。
【図25】ズームインした際の表示画面を示した説明図である。
【図26】ズームアウトした際の表示画面を示した説明図である。
【図27】ズームアウトした際の表示画面を示した説明図である。
【図28】文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例を示した説明図である。
【図29】文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例を示した説明図である。
【図30】文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例を示した説明図である。
【図31】文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例を示した説明図である。
【図32】文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例を示した説明図である。
【図33】文字編集部と候補表示部とを固定表示させた場合の表示画面の一例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0122】
100 デジタルカメラ
101 ユーザ
102 3次元仮想空間
103a〜103c ソフトキーボード
206 シャッタボタン
301 ディスプレイ
302 ズームボタン
303 十字ボタン
304 決定ボタン
411 3軸加速度センサ
501 表示制御部
502 検知部
503 フォーカス部
504 制御部
510 受付部
511 第1受付部
512 第2受付部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面を備え、当該表示画面上に表示された選択対象物に対してユーザからの選択を受け付けるユーザ入力装置であって、
ユーザからの操作入力を受け付ける受付手段と、
前記表示画面に、前記表示画面を覗くユーザの視点を中心とした3次元仮想空間を表示させるとともに、当該3次元仮想空間内に複数の前記選択対象物を被写体状に表示させる表示制御手段と、
自装置の傾倒状態を検知する検知手段と、
前記検知手段によって検知された自装置の傾倒状態に応じて、前記選択対象物をフォーカスさせるフォーカス手段と、
前記フォーカス手段によってフォーカスされた前記選択対象物に対して、前記受付手段からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなう制御手段と、
を備えることを特徴とするユーザ入力装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記表示画面に、球体状の3次元仮想空間を表示させるとともに、当該球体状の3次元仮想空間内の所定の位置に前記複数の選択対象物を表示させ、
前記フォーカス手段は、自装置の傾倒方向と同一方向にフォーカス位置を移動させて、前記選択対象物をフォーカスさせることを特徴とする請求項1に記載のユーザ入力装置。
【請求項3】
前記受付手段は、撮像をおこなうための第1受付手段を備え、
前記制御手段は、前記フォーカス手段によって選択対象物がフォーカスされた際、当該選択対象物に対して、前記第1受付手段からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなうことを特徴とする請求項1または2に記載のユーザ入力装置。
【請求項4】
前記受付手段は、被写体をズームインまたはズームアウトするための第2受付手段を備え、
前記フォーカス手段は、前記第2受付手段からの操作入力によって、前記選択対象物をズームインまたはズームアウトさせることを特徴とする請求項3に記載のユーザ入力装置。
【請求項5】
前記フォーカス手段は、入力開始時に表示されているフォーカス位置を初期位置として、前記選択対象物をフォーカスすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のユーザ入力装置。
【請求項6】
前記選択対象物は、ソフトキーボードであり、
前記フォーカス手段は、前記検知手段によって検知された傾倒状態に応じて、前記ソフトキーボードをフォーカスすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のユーザ入力装置。
【請求項7】
前記選択対象物は、ソフトキーボード上の文字であり、
前記表示制御手段は、前記フォーカス手段によってフォーカス可能な前記ソフトキーボード上の文字を表示させる以外に、選択された文字を表示させる文字編集部と、当該文字編集部に表示された文字から推測できる文字列を表示する候補表示部とを表示させることを特徴とする請求項6に記載のユーザ入力装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記フォーカス手段によって前記ソフトキーボード上の文字がフォーカスされる際に、前記文字編集部と前記候補表示部とを、フォーカスの移動に伴って移動させずに固定表示させることを特徴とする請求項7に記載のユーザ入力装置。
【請求項9】
前記検知手段は、自装置内に設けられた3軸加速度センサからなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のユーザ入力装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一つに記載のユーザ入力装置を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項11】
表示画面と、ユーザからの操作入力を受け付ける受付部とを備え、当該表示画面上に表示された選択対象物に対してユーザからの選択を受け付けるユーザ入力装置の入力制御方法であって、
前記表示画面に、前記表示画面を覗くユーザの視点を中心とした3次元仮想空間を表示させるとともに、当該3次元仮想空間内に複数の前記選択対象物を被写体状に表示させる表示制御工程と、
自装置の傾倒状態を検知する検知工程と、
前記検知工程にて検知された自装置の傾倒状態に応じて、前記選択対象物をフォーカスさせるフォーカス工程と、
前記フォーカス工程にてフォーカスされた前記選択対象物に対して、前記受付部からの操作入力による選択を受け付けさせる制御をおこなう制御工程と、
を含むことを特徴とする入力制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載の入力制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする入力制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2010−92086(P2010−92086A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258336(P2008−258336)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(390024350)株式会社ジャストシステム (123)
【Fターム(参考)】