ユーザ状態の通信、位置、監視を提供するシステムおよび方法
通信装置は、ユーザの少なくとも1本の歯の少なくとも一部分に適合可能な形状を有する、筐体と、筐体内に搭載される送受信機と、筐体の内側または上に配置され、少なくとも1本の歯の表面と振動通信し、少なくとも1本の歯を通して音を伝達する、変換器とを有する骨伝導通信装置を含む。測位システムが、変換器に送達される位置情報を送受信機に送信するように提供され、通信デバイスが、送受信機を第2の人物とリンクさせる。電子機器および変換器アセンブリが、直接または受信機を通して、入って来る音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、あるいは上顎骨、下顎骨、または口蓋骨構造等の他の骨構造に連結された振動変換器要素を介して、処理された音を伝達し得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許出願第12/252,613号(2008年10月16日出願)の一部継続出願である。該出願の全体が参照により本明細書に引用される。
【背景技術】
【0002】
大部分の国において、特殊部隊(SF)とは、偵察、不正規戦、およびテロ対策行動等の特殊作業を遂行する、高度な訓練を受けた軍事チーム/ユニットに対する一般的用語である(米国では、特殊部隊とは、「Green Berets」として知られる特殊ユニットUnited States Army Special Forces(アメリカ陸軍特殊部隊)を指すため、上述のユニットを指すために、特殊部隊の代わりに、特殊作業部隊(SOF)という用語が使用される)。
【0003】
特殊作業部隊は、各戦域軍司令官、大使、および国家指揮最高部を擁護し、平時および戦争時に、世界的特殊作業を行う。特殊作業部隊は、現在および将来の国際的環境において、ますます重要となる、3つの戦略的目的を担う。第1に、テロ、暴動、および妨害行為等、戦争の発端となる有事および紛争に直面する意思決定者に、一定範囲の選択肢をもたらす。第2に、大規模な紛争に対する戦力多重増強要員となり、軍事的努力の有効性および効率性を向上させる。また、軍対軍の接触ならびに、人道的支援、治安支援、および平和維持作業等の非軍事的任務を含む、地域的認識ならびに文化的および政治的配慮を必要とする状況における選択肢ともなる。
【0004】
これらの軍隊は、危険性の高い仕事に従事し、未知の領域におけるナビゲーション、チーム構成員とのコミュニケーションおよび連係、ならびに砲撃および爆発からの防護に対して、特殊なニーズを有する。従来のアプローチは、防弾ガラス、コンクリートおよび鉄骨建築構造、装甲車、防弾ジャケット、およびその他を含む。講じられる特定の措置は、人物が静止しているかどうか、車両内にいるかどうか、建物内にいるかどうか、または任意の特定の静止構造の範囲外において可動性を維持する必要があるかどうかに依存する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一側面では、通信装置は、ユーザの少なくとも1本の歯の少なくとも一部分に適合可能な形状を有する、筐体と、筐体内に搭載される送受信機と、筐体の内側または上に配置され、少なくとも1本の歯の表面と振動通信し、少なくとも1本の歯を通して音を伝達する、変換器とを有する骨伝導通信装置を含む。測位システムは、変換器に送達されるナビゲーション命令を送受信機に送信するように提供され、長距離セキュア通信無線は、送受信機を遠隔の人物とリンクさせる。
【0006】
上述の側面の実装は、以下のうちの1つ以上を含み得る。聴覚保護ユニットは、ユーザの耳の内側またはユーザの耳に近接して、挿入または位置付け可能である。保護ユニットは、雑音キャンセルデバイスであることが可能であるか、または音を遮断し、耳道を通して入って来る音ではなく、骨伝導音を聴取することに焦点を当てるための単純なプラグであることが可能である。測位システムおよび変換器は、進路変更毎に、可聴ナビゲーション命令をユーザに提供する。長距離セキュア通信無線は、ユーザの位置を遠隔監視センターに送信する。長距離セキュア通信無線は、複数の戦術的無線およびインターコムシステムと相互動作可能である。長距離セキュア通信無線は、複数の戦術的無線およびインターコムシステムであることが可能である。ユーザインターフェースは、ユーザに、無線チャネルおよび無線ボリュームを変更させることを可能にする。ユーザインターフェースは、ユーザに、ユーザの手を離さずに、チャネルおよびボリュームを制御させるように、武器のレール上に搭載可能である。ユーザインターフェースは、ハンズフリー操作を有効にするように、音声によって作動可能である。ユーザにかかる力を検出するための運動センサは、本発明の一部として、含まれ得る。防弾チョッキは、ユーザによって装着され、運動センサによって作動可能である。防弾チョッキは、運動センサが入って来る力を検出すると、膨張可能である。例えば、防弾チョッキは、爆風によって作動される。ヘルメットは、装着可能であって、連係部は、チョッキおよびヘルメットと併用可能であって、連係部は、爆風が検出されると、硬化し、ユーザの首を保護する。コントローラは、送受信機と併用され、無許可ユーザによって装着されると、通信装置を無効にすることが可能である。運動センサは、爆風の方向および大きさを含む爆風ベクトルを捕捉する。
【0007】
別の側面では、骨伝導通信装置は、少なくとも1本の歯の少なくとも一部分に適合可能な形状を有する、筐体と、ユーザにかかる力を検出するための運動センサと、筐体の内側または上に配置され、少なくとも1本の歯の表面と振動通信する、作動可能変換器と、ユーザに入って来る音を提供し、ユーザに対して地球規模の通信に対応するように変換器に連結される、ワイヤレス衛星送受信機と、を含む。
【0008】
さらに別の側面では、双方向通信アセンブリを形成するように、電子デバイスおよび変換器デバイスを、可撤性口腔器具または他の口腔デバイスの中または上に、取着、接着、あるいは埋入可能である。本デバイスは、運動センサを含み、例えば、爆発等、ユーザにかかる外力を検出する。情報は、とりわけ、医療治療のために記憶される。別の実施形態では、本デバイスは、患者識別可能情報を含む医療タグを形成するように、可撤性口腔器具または他の口腔デバイスの中または上に、取着、接着、あるいは埋入可能である、電子デバイスおよび変換器デバイスを提供する。そのような口腔器具は、従来の歯科用印象法によって得られた歯の構造の複製モデルを利用して、熱形成プロセスによって加工された特注デバイスであり得る。電子および変換器アセンブリは、直接的に、または受信機を通じて、入って来る音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、あるいは上顎骨、下顎骨、または口蓋骨構造等の他の骨構造に連結された変換器要素を介して、処理した音を送信し得る。
【0009】
本システムは、事務処理を削減し、より完全な患者情報の収集を可能にし、冗長なデータ入力を排除し、医療状況に対する反応性を増加させ、医療従事者が、環境にかかわらず、捕捉および記録される患者の症状の発現すべてを確かめることを可能にする。本システムは、以前は入手不可能だった情報へのアクセスを提供することによって、兵士(本明細書で使用されるように、兵士もまた、SOFに含まれる)に注意の基準を提供する。本システムは、頑丈で、ワイヤレス、かつセキュアである、多目的医療プラットフォームである。軍事および緊急用途のために、本システムは、指揮官に、準備状態の視認性をリアルタイムで提供し、一連の軍事医療活動の全領域にわたるが、特に、緊急救援および遠隔転送医療施設のために、医療指揮および制御、遠隔医療、ならびに医療情報用途に対する支援を提供する。兵士が世界の多くの異なる場所に配備される場合、本システムは、医療専門家が、いつでも、どこでも、患者の症状発現を捕捉し、完全な患者情報が記録され、兵士の家庭の医療記録に確実に転送されるようにする。
【0010】
本システムのある実施形態は、Kevlar(登録商標)で被覆されたジャケットおよびヘルメットを自動的に膨張させ、爆風または爆発の力からユーザを保護する。これらの実施形態は、運動センサの出力を受信し、爆風/爆発の存在を検知し、チョッキ/ヘルメットを硬化させ、装着者を爆風/爆発から保護する。本システムは、爆弾の爆風の震盪力または砲弾の衝撃エネルギーと、それが指向される人物の身体との間に保護膨張可能遮蔽の自動導入を提供可能である。
【0011】
本システムは、個人に対して独自にカスタマイズされ、本システムが、認定ユーザから取り外され、無許可ユーザによって使用されるために不正に改ざんされる場合、本システムを無効にする、不正改ざん防止電子機器を含み得る。このように、本システムは、非常にセキュアである。安全性のため、本システムは、個人で保有され、したがって、破壊、紛失、喪失、または多数の他の問題の影響を受けにくい、歯科識別手段を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】図1は、例示的通信デバイスおよび/または医療監視デバイスの第1の実施形態を示す。
【図1B】図1Bは、例示的通信デバイスおよび/または医療監視デバイスの第2の実施形態を示す。
【図1C】図1Cは、例示的通信デバイスおよび/または医療監視デバイスの第3の実施形態を示す。
【図1D】図1Dは、患者の歯列と、可撤性口腔器具として、患者の1本または複数本の歯の上に、またはそれらに対して、可撤性に設置される、双方向通信デバイスの一変形例とを図示する。
【図2A】図2Aは、可撤性口腔器具の双方向通信デバイスを設置するための1つの例示的な位置を示す、下側の歯の斜視図を図示する。
【図2B】図2Bは、マウスガードの様態で歯列全体を覆って設置される器具の形である、可撤性口腔器具の別の変形例を図示する。
【図2C】図2Cは、アーチによって支持される、可撤性口腔器具の別の変形例を図示する。
【図2D】図2Dは、マウスガードとして構成された口腔器具の別の変形例を図示する。
【図3】図3は、口腔外部の送信アセンブリと組み合わせて利用可能であり、デバイスの別の変形例では、患者によって装着可能である、患者の歯の上に位置付けられた口腔器具の詳細斜視図を図示する。
【図4】図4は、口腔内側の受信および変換器アセンブリとともに、外部送信アセンブリを有する、口腔器具デバイスの変形例における、個々の構成要素の例証的構成を示す。
【図5】図5は、アセンブリ全体がユーザの口腔内側の口腔器具によって収容される、デバイスの別の変形例の例証的構成を示す。
【図6A】図6Aは、接着剤を介して歯表面に接着された電子機器/変換器アセンブリとともに、歯上に設置された口腔器具の部分断面図を示す。
【図6B】図6Bは、接着表面上に接着された可撤性裏地の部分断面図を示す。
【図7】図7は、浸透性袋を介して歯表面に圧着された電子機器/変換器アセンブリとともに、歯に設置された口腔器具の別の変形例の部分断面図を示す。
【図8】図8は、1つ以上の付勢要素を介して歯表面に圧着された電子機器/変換器アセンブリとともに、歯上に設置された口腔器具の別の変形例の部分断面図を示す。
【図9】図9は、口腔器具の電子機器および変換器筐体内側で、相互から分離された電子機器アセンブリおよび変換器アセンブリを有する、口腔器具の別の変形例を図示する。
【図10】図10および11は、電子機器および変換器アセンブリが、傾斜表面および付勢要素を介して、歯表面に対して維持可能である、口腔器具の追加変形例を図示する。
【図11】図10および11は、電子機器および変換器アセンブリが、傾斜表面および付勢要素を介して、歯表面に対して維持可能である、口腔器具の追加変形例を図示する。
【図12】図12は、電子機器および/または変換器アセンブリと歯表面との間に位置付けられた介在部材を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図13】図13は、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して付勢するための作動可能機構を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図14】図14は、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して付勢するためのカム機構を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図15】図15は、振動を伝達するために、歯の咬合面上に位置付け可能な別個の変換器機構を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図16】図16は、噛合作動機構を利用して、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して付勢するための機構を有する、口腔器具の別の変形例を図示する。
【図17】図17は、変換器を歯に連結するための合成歯科アンカを有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図18】図18Aおよび18Bは、それぞれ、歯の咬合面を覆って位置付けられ得る、1つ以上の変換器を有する、口腔器具の変形例の側面図および上面図を示す。
【図19】図19Aおよび19Bは、それぞれ、締まり嵌めを生成するように、患者の歯を覆って、またはその上に設置された時の、その事前形成弛緩構成およびその変形構成である、形状記憶材料で作られた口腔器具のさらに別の変形例を図示する。
【図20】図20は、変換器が、口腔器具の付勢された側と歯表面との間に位置付けられ得る、事前形成材料で作られた口腔器具のさらに別の変形例を図示する。
【図21】図21は、口腔器具が省かれ、電子機器および/または変換器アセンブリが、歯表面に直接取着された合成歯科アンカに取着得る、変形例を図示する。
【図22】図22Aおよび22Bは、それぞれ、患者の快適性のために、その咬合面が除去または省略されている、口腔器具アセンブリの別の変形例の部分断面側面図および斜視図を示す。
【図23】図23Aおよび23Bは、それぞれ、上顎骨または下顎骨等の下層の骨に直接埋入されたネジまたは支柱に連結され得る、口腔器具の斜視図および側面図を図示する。
【図24】図24は、口腔器具が、患者の口蓋に直接埋入されたネジまたは支柱に連結され得る、別の変形例を図示する。
【図25】図25Aおよび25Bは、それぞれ、歯肉組織および下層の骨を通して、振動を伝導するように歯肉表面に取り付けられた、その変換器アセンブリまたは連結部材を有し得る、口腔器具の斜視図および側面図を図示する。
【図26】図26は、複数の口腔器具の双方向通信アセンブリまたは変換器が、どのように患者の口腔全体を通して、複数の歯に設置され得るかの実施例を図示する。
【図27】図27Aおよび27Bは、それぞれ、変換器からマイクロホンを物理的に分離して、フィードバックを減衰または排除するように、歯肉表面に隣接して、あるいはその上に位置付けられたマイクロホンユニットを有し得る、(上述で示された変形例と同様の)口腔器具の斜視図および側面図である。
【図28】図28は、アーチによって支持され、アーチ内側に統合されたマイクロホンユニットを有する、可撤性口腔器具の別の変形例を図示する。
【図29】図29は、ユーザの口の周辺に位置付けられ、電子機器および/または変換器アセンブリとワイヤレス通信する、少なくとも1つのマイクロホンと、随意で追加のマイクロホンユニットとを図示する、さらに別の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1Aに示されるように、例証的双方向ハンズフリー通信および位置判定監視デバイスが示されている。図1Aでは、通信および監視デバイスは、ユーザの少なくとも1本の歯の少なくとも一部に適合可能な形状を有する筐体を伴う、骨伝導通信装置1を含む。骨伝導通信装置1は、筐体内に搭載された短距離低出力送受信機と、筐体の内側または上に配置され、少なくとも1本の歯の表面と振動通信し、少なくとも1本の歯を通して、音を伝達する、変換器と、を含む。測位システム2は、変換器に送達されるナビゲーション命令を送受信機に送信するように提供され、長距離セキュア通信無線3Aは、音声通信のために、送受信機を遠隔サーバ5Aおよび/または遠隔人物とリンクさせる。
【0014】
拳銃音等の大きな騒音からユーザを保護するために、聴覚保護ユニットが、ユーザの耳の内側または近接して、挿入あるいは位置付け可能である。保護ユニットは、雑音キャンセルデバイスであることが可能であるか、または音を遮断し、耳道を通して入って来る音ではなく、骨伝導音に聴取を集中させるための単純なプラグであることが可能である。
【0015】
任務の際、測位システム2は、短距離低出力送受信機を通して、進路変更毎に、可聴ナビゲーション命令をユーザに送信する。長距離セキュア通信無線3Aは、人ならびに通信サーバを含み得る、遠隔監視センターにユーザの位置を送信する。長距離セキュア通信無線3Aは、複数の戦術的無線およびインターコムシステムと相互動作可能である。長距離セキュア通信無線3Aは、複数の戦術的無線およびインターコムシステムであることが可能である。ユーザインターフェースによって、ユーザは、無線チャネルおよび無線ボリュームを変更可能となる。ユーザインターフェースは、武器のレール上に搭載可能であって、ユーザは、ユーザの手を離さずに、チャネルおよびボリュームを制御可能となる。ユーザインターフェースは、ハンズフリー動作をさせるために、音声によって作動可能である。ユーザにかかる力を検出するための運動センサが、本発明の一部として含まれ得る。図1Cに示されるように、防弾チョッキは、ユーザによって装着され、運動センサによって作動可能である。防弾チョッキは、運動センサが入って来る力を検出すると、膨張可能である。例えば、防弾チョッキは、爆風によって作動される。ヘルメットを装着可能であって、連係部が、チョッキおよびヘルメットと共に使用され得、連係部は、爆風が検出されると硬化され、ユーザの首を保護する。コントローラは、送受信機と併用され、無許可ユーザによって装着されると、通信装置を無効にすることが可能である。運動センサは、爆風の方向および規模を備える爆風ベクトルを捕捉する。
【0016】
図1Cの実施形態では、デバイス1は、ユーザの口腔内に搭載される。口腔内デバイス1の詳細は、後述される。デバイス1は、GPS、GLONASS、またはGalileo等の測位デバイス2と通信可能である。加えて、1つ以上の身体搭載センサが、測位デバイス2に隣接可能であって、それらは、短距離パーソナルエリアネットワーク(PAN)を通して、他の電子機器と通信可能である。また、デバイス1は、とりわけ、閃光灯等の注意喚起デバイス4と通信可能である。視界不良を伴う緊急の場合、注意喚起デバイス4が作動され、迅速に支援が与えられ得るように、装着者を識別可能である。デバイス1、センサ2、および注意喚起デバイス4は、長距離送受信機3Aと通信する。図1Aの実施形態では、本システムは、WiMAX等の長距離ワイヤレスエリアネットワーク上で、遠隔サーバ5Aを通して、通信する。図1Bでは、送受信機3Bは、例えば、携帯電話の中継塔5Bと通信する、携帯電話送受信機である。
【0017】
一実施形態では、デバイス1は、患者識別可能情報を含む医療タグを形成するように、可撤性口腔器具または他の口腔デバイスの中または上に、取着、接着、あるいは埋入可能な、電子機器および変換器デバイスを提供する。そのような口腔器具は、従来の歯科用印象法によって得られた歯の構造の複製モデルを利用する熱形成プロセスによって製造された特注デバイスであり得る。電子および変換器アセンブリは、直接的に、または受信機を通じて、入って来る音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、あるいは上顎骨、下顎骨、または口蓋骨構造等の他の骨構造に連結された変換器要素を介して、処理した音を伝達し得る。
【0018】
図1Cに示される軍事用途では、デバイス1は、兵士の唾液中に存在する化学物質を検出し、兵士についての医療情報を提供する、センサを含むことが可能である。加えて、ある実施形態では、デバイス1は、口腔内側で採取され得る、心拍数、EKG、および他の生体信号も感知可能である。加えて、デバイス1は、心拍数、EKG、呼吸数、および他のバイタルサインまたは医療情報を収集し得る、医療データ収集モジュールと通信可能である。デバイス1は、例えば、Bluetooth等の種々の短距離無線を通して、またはとりわけ、身体伝導送受信機を通して、GPS2およびセンサモジュールと通信可能である。
【0019】
オペレーションの際、GPSを使用して、兵士に詳細なナビゲーションを提供可能である。
【0020】
軍事任務の際、骨伝導双方向通信を使用するための例示的プロセスは、以下のようになり得る。
電源を入れると、耳保護デバイスを使用するようにユーザに促す。
チーム構成員から定期的に位置座標を収集し、チーム構成員と連係して、ユーザを目的に口頭で誘導し、視認のために、チーム構成員の位置を表示する。
指令を捕捉し、応答する。
1)ユーザは、例えば、無線通信チャネルまたはボリューム設定の変更を口頭で要求可能である。
2)レールに搭載されたボタンは、沈黙が要求される場合、特定の動作に対するユーザの作動を受信可能である。
【0021】
別の実施形態では、デバイス1は、ユーザにカスタマイズされ、敵による敵対行為を通して、または装着者による意図的行為を通して等、別のユーザに移し替えられた場合、デバイス1は、別の個人によって使用不可能とされるであろう。これは、ユーザにカスタマイズされているという事実によって成されるであろう。さらに、一実施形態では、デバイスが改ざんされる場合、デバイス1内の改ざん防止回路が、デバイスを非機能状態にするであろう。
【0022】
また、デバイス1は、短波送受信機3A、携帯電話送受信機3B、または衛星送受信機3C等、長距離送受信機と通信可能である。そのような送受信機は、デバイス1の内側に提供可能であるか、または代替として、身体装着可能である。図1Cの実施形態では、衛星送受信機3Cは、兵士によって装着されたベルト上に位置付けられる。衛星送受信機3Cは、例えば、Bluetooth等の種々の短距離無線を通して、モジュール1と通信可能である。
【0023】
カスタマイズされたデバイスが図示および記載されるが、そのようなデバイスは、カスタマイズされたものに限定されない。故に、これらのデバイスはまた、例えば、歯科印象が、本明細書で想定されるようなデバイスの製造および使用に不必要となるように、任意の兵士の特定の生体構造に適合するように製造されないものを含み得る。例えば、一実施例では、1つ以上の付勢要素(本明細書にさらに説明されるように)が、デバイスが、兵士(または、他のユーザ)の1本以上の歯に対して圧力を付与し、それによって、ユーザへのデバイスの確実な接触を促進するように、デバイス上あるいは内側に位置付けられ得る。さらに、本明細書に説明されるこれらのデバイスの使用または用途は、兵士または他の軍人に限定されず、また、例えば、取締機関職員、救急隊員等を含む、任意の数の他のユーザによって利用され得る。
【0024】
デバイス1は、加速度計等の運動センサを含み得る。運動センサは、爆弾の爆風から生じる力等、ユーザにかかる外力についての情報を記憶可能である。加速度計は、センサにかかる全体の詳細な外力を測定する。加速度計は、偏向感知回路を伴う、吊り下げ式片持ち梁または試験質量(また、震動質量としても知られる)を含む、微小電気機械システム(MEMS)デバイスであることが可能である。MEMSベースの加速度計を構築する他の方法も知られている。
【0025】
一実施形態では、加速度計は、力の方向および大きさを含む、爆風ベクトルを捕捉可能な3軸加速度計である。爆風ベクトルは、メモリ内に記憶され、また、遠隔監視センターに送信可能である。例えば、運動センサ出力は、ユーザの健康状態の遠隔監視のために、長距離送受信機に提供可能である。爆風が検出される場合、ユーザを被害から救済するために、医療支援を送信可能である。別の実施形態では、履歴爆風ベクトル情報は、兵士が緊急の医療上の負傷を報告しない場合でも、負傷傾向の分析および後続治療のために分析可能である。
【0026】
別の実施形態では、加速度計出力を使用して、破壊力または物体の存在を検出すると、攻撃下の人員と力との間に略瞬時に保護遮蔽を介在させる、反応性人員保護システムを作動させる。爆弾の爆発によって生じる震盪性爆風から保護するために、加速度計の出力は、ユーザによって装着される空気袋によって、チョッキ7Aの高速膨張を誘起させる。空気袋は、Kevlar(登録商標)または類似材料から加工可能である。空気袋は、砲弾を偏向させるか、または震盪力の影響を低減させるように、高速に膨張され、砲弾または震盪力と保護されるべき人物との間に介在される。
【0027】
別の実施形態では、空気袋は、ヘルメット7Bへの連係部7Cを有することが可能であって、連係部は、破壊力または物体を感知すると、自動的に膨張される。膨張されると、チョッキ7A、連係部7C、およびヘルメット7Bは、硬化され、首損傷および他の身体的被害からユーザを保護する。
【0028】
加速度計は、加速および/または気圧の急速変化(例えば、爆発に伴う震盪波)を感知することによって、爆発または銃弾を感知する。また、磁歪変換器、超音波変換器、加速度計、および他の機械および/または電子機械センサ等の他のデバイスも、震盪性爆発の発生を感知するように適用可能である。
【0029】
震盪性爆発力および/またはユーザのバイタルサインは、必要に応じて、救出を派遣可能な遠隔監視センターに自動的に送信可能である。患者から医療情報を収集し、かつ骨伝導双方向通信に対応するための例示的プロセスは、以下のようになり得る。
医療情報を定期的に収集する。
兵士が会話用に長距離送受信機を使用しているかどうかを確認する。
長距離送受信機が会話用に使用されていなければ、兵士の病歴を、長距離送受信機上で遠隔コンピュータにアップロードする。
病歴が医学的介入を必要とする許容範囲外であるかどうかを、遠隔コンピュータが検出する。
医学的介入が必要とされる場合、遠隔コンピュータは、兵士を援助する行動について、兵士の指揮官に警告する。
衛星送受信機を通して、骨伝導通信デバイス1に自助命令を送信することが可能である。
【0030】
一実施形態では、医療データは、兵士識別、トリアージ状態、症状、および治療を含むであろう。データは、衛星送受信機を介して、指揮所に送られ、そこで、処理され、記憶され、インターネットに中継され、現場のデバイスに戻される。結果として、負傷者についてのデータは、他のユーザ、医者、対応者、指揮本部長、さらに兵士を助けることが可能である受入病院によって、運用使用のために、即座にアクセス可能となる。犠牲者およびその状態に関するリアルタイム情報は、現場医療の全体的管理にとって重要である。次いで、医療指揮は、負傷者の数およびそれらの必要性についての時宜を得た情報を、現地の提供者、救急車の拠点、および地域病院の収容可能数等、リソースの既知の可用性と協調させることが可能である。また、リアルタイム情報は、負傷の種類および受入病院の収容可能数に応じて、適切な患者の目的地を判定するためにも提供される。
【0031】
別の実施形態では、遠隔コンピュータは、軍事提供者が、受信されるデータを同期化することによって、米国国防総省の臨床データレポジトリに医療記録を記録、記憶、検索、および転送することを可能にするための戦場医療情報システム共同戦術(BATTLEFIELD MEDICAL INFORMATION SYSTEMS TACTICAL−JOINT/BMIST-J)に対応可能である。本システムは、デジタル版のDD 1380(現場医療カード)およびSF 600(年代順の診療記録)に対応する。診断および治療決定支援がシステムによって提供される。また、デバイス1によって捕捉されるデータは、個人情報キャリア(Personal Information Carrier/PIC)と互換性がある。本システムは、戦場治療のセキュアで読みやすい電子記録を提供し、包括的で生涯にわたる医療記録に貢献し、医学的監視を促進する。
【0032】
ここで、図1Dに示されるような、デバイス1についての詳細を参照すると、臼歯12等の少なくとも1本の歯の上またはそれに対して、双方向通信アセンブリ14を可撤性に取着するための1つの可能な位置を示すように、患者の口および歯列10が図示されている。患者の舌TGおよび口蓋PLも参考として示されている。電子機器および/または変換器アセンブリ16が、以下に詳述されるように、アセンブリの14の中または上に、取着、接着、あるいは埋入され得る。
【0033】
図2Aは、患者の下部歯列の斜視図を示し、可撤性口腔器具18と、アセンブリ14の側面に沿って位置付けられた電子機器および/または変換器アセンブリ16と、を備える、双方向通信アセンブリ14を図示する。この変形例において、患者の歯の上での安定のために、口腔器具18は、口腔器具18によって規定される歯に契合するチャネル20内で2つの臼歯12の上に嵌められ得る。他の変形例では、単一の臼歯または歯が利用され得る。代替として、3本以上の臼歯が、それらの上またはそれらを覆って、口腔器具18が取着されるために利用され得る。さらに、電子機器および/または変換器アセンブリ16は、アセンブリ16が歯12の頬側面に沿って整合されるように、口腔器具18の側面上に位置付けられて示されている。しかしながら、また、歯12の舌側面等の他の表面が利用され得る図は、変形例の例証であって、制限することは意図されず、したがって、口腔器具18の他の構成および形状も、本願明細書に含まれることが意図される。
【0034】
図2Bは、マウスガードの様態で歯列全体を覆って設置される器具15の形である、可撤性口腔器具の別の変形例を示す。本変形例では、器具15は、下側歯列全体、または代替として、上側歯列全体を覆うように構成され得る。追加変形例では、歯列全体を覆うよりもむしろ、代わりに歯列の大部分が器具15によって覆われてもよい。アセンブリ16は、口腔器具15の1つ以上の部分に沿って位置付けられ得る。
【0035】
図2Cは、アーチ型の構成を有する口腔器具17のさらに別の変形例を示す。本器具では、本変形例で上側歯列に沿って設置され得る、1つ以上の歯保定部分21、23は、ユーザの口蓋に隣接または沿って、位置し得る、アーチ19によって支持され得る。示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ16は、歯保定部分21、23の1つ以上の部分に沿って位置付けられ得る。さらに、示された変形例は、ユーザの口蓋の一部分のみを覆い得るアーチ19を図示するが、他の変形例は、ユーザの口蓋全体を覆うアーチを有するように構成され得る。
【0036】
図2Dは、ユーザの口腔に容易に挿入され、かつそこから除去され得る、マウスガードまたは保定具25の形である口腔器具のさらに別の変形例を図示する。そのようなマウスガードまたは保定具25は、従来のマウスガードが装着される、スポーツ分野で使用され得る。しかしながら、センブリ16がその中に統合されたマウスガードまたは保定具25は、遠隔で命令を受信し、距離を隔てて通信するために、歯の間の溝またはチャネル26を介して、単純にマウスガードまたは保定具25を保持し得る、聴覚障害者または他の個人によって利用され得る。
【0037】
概して、電子機器および/または変換器アセンブリ16の体積は、口腔内に設置された時に、邪魔にならず、かつユーザにとって快適になるように、最小限化され得る。サイズは変動され得るが、アセンブリ16の体積は、800立方ミリメートル未満であり得る。本体積は、当然ながら、例証であって、アセンブリ16のサイズおよび体積として限定的ではなく、したがって、異なるユーザ間で変動され得る。
【0038】
さらに、可撤性口腔器具18は、コンピュータ数値制御(CNC)システムを使用したコンピュータ支援機械加工プロセス、または3次元印刷法、例えば、ステレオリソグラフィ装置(SLA)、選択的レーザ焼結(SLS)、および/または任意の数の技法を介して得られ得る、患者の歯列の3次元形状を利用する他の同様のプロセス等、任意の数の方法を使用して、種々のポリマー材料、またはポリマー材料および金属材料の組み合わせから製造され得る。そのような技法は、レーザ、白色光、超音波、機械式3次元タッチスキャナ、磁気共鳴映像法(MRI)、コンピュータ断層撮影(CT)、他の光学的方法等、口腔内スキャナを使用する、スキャンした歯列の使用を含み得る。
【0039】
可撤性口腔器具18を形成する際に、器具18は、随意で、器具が歯列および隣接する歯肉組織の少なくとも一部分を覆って嵌合し、口腔器具18の中および変換器アセンブリと歯の表面との間で、食物、流体、および他の破片の進入を阻止するよう成形されるように、形成され得る。さらに、口腔器具18の表面積をより大きくすることによって、器具18上へのアセンブリ16の設置および構成を促進し得る。
【0040】
加えて、器具18は、口腔器具18がその上に形成される、スキャンした1本または複数本の歯よりもわずかに小さい完成サイズを有し得るため、口腔器具18が、歯列上に設置された時に、1本または複数本の歯を確実に掴持するように構成され得るように、可撤性口腔器具18は、随意で、縮小率を有するように製造され得る。取付具によって、器具18と下側歯列との間で確実な締まり嵌めをもたらし得る。
【0041】
一変形例では、図3に示されるように、アセンブリ14が歯の上に位置付けられる場合、処理と無線信号24を介した患者の口腔内に位置付けられた電子機器および/または変換器アセンブリ16への送信とのために、聴覚信号を受信する、患者の口の外側に位置する頬外の送信器アセンブリ22が利用され、次いで、該アセンブリ22は、聴覚信号を処理し、処理した聴覚信号を振動伝導を介して下側にある歯に送信し、その結果として、患者の内耳に送信し得る。
【0042】
以下に詳述されるように、送信器アセンブリ22は、マイクロホンアセンブリならびに送信器アセンブリを含み得、腕時計、ネックレス、ラペル、電話、ベルト載置型デバイス等、ユーザによって装着される任意の数の形状および形態で構成され得る。
【0043】
図4は、概して、音を受信するためのマイクロホン30を備え、聴覚信号を処理するためのプロセッサ32に電気的に接続され得る、頬外の送信器アセンブリ22を利用した双方向通信アセンブリ14の一変形例の略図を図示する。アセンブリ14は、その出力がプロセッサ32に接続される、運動センサ31を含む。運動センサ31は、とりわけ、3軸加速度計であることが可能である。小型サイズの場合、加速度計は、MEMS加速度計であることが可能である。プロセッサ32は、ユーザの歯の上またはそれに隣接して配置された電子機器および/または変換器アセンブリ16に、処理した信号を送信するための送信器34に電気的に接続され得る。マイクロホン30およびプロセッサ32は、任意の実用的範囲の聴覚信号を検出して処理するように構成され得るが、一変形例では、例えば、250Hzから20,000Hzまでに及ぶ、聴覚信号を検出するように構成され得る。
【0044】
マイクロホン30に関しては、多種多様なマイクロホンシステムが利用され得る。例えば、マイクロホン30は、デジタル、アナログ、および/または指向型マイクロホンであり得る。そのような各種マイクロホンは、所望に応じて、アセンブリとともに利用されるよう交換可能に構成され得る。
【0045】
電力供給部36は、送信器アセンブリ22の中の構成要素のそれぞれに電力を提供するように、それに接続され得る。送信器信号24は、アセンブリ16への送信のために、例えば、無線周波数、超音波、マイクロ波、BlueTooth(登録商標)(BLUETOOTH SIG, INC., Bellevue, WA)等を利用する任意のワイヤレス形態であり得る。また、アセンブリ22は、ユーザが、音響集束、ボリューム制御、フィルタ処理、ミュート、周波数最適化、音調整、および音色調整等、電子機器および/または変換器アセンブリ16の種々の音響パラメータを調整するように操作し得る1つ以上の入力制御28を随意で含み得る。
【0046】
送信器34によって送信された信号24は、受信機38を介して、電子機器および/または変換器アセンブリ16によって受信され、アセンブリは、受信した信号の追加処理のために、内部プロセッサに接続され得る。受信した信号は、変換器40に通信され、変換器は、それに対応して、歯の表面に対して振動し、歯および骨を通して振動信号を伝導させ、その後、中耳に伝導させて、ユーザの聴取を促進し得る。変換器40は、任意の数の異なる振動機構として構成され得る。例えば、一変形例では、変換器40は、電磁的に作動される変換器であり得る。他の変形例では、変換器40は、例えば、250〜4000Hzの振動周波数の範囲を有する、圧電結晶の形態であり得る。
【0047】
また、電源42は、同様に含まれる場合、受信機、変換器、および/またはプロセッサに電力を提供するように、アセンブリ16とともに含めることも可能である。電力供給部42は、交換式または常設の単純なバッテリであり得るが、他の変形例は、外部充電器を介してインダクタンスによって充電される、電力供給部42を含み得る。加えて、電力供給部42は、代替として、交流(AC)または直流(DC)源への直接連結を介して、充電され得る。他の変形例は、電力供給部42を充電するための貯蔵電気エネルギーに機械的運動を変換するために、例えば、顎の運動、および/または機械的な運動により作動される、当技術分野で公知のような内部振り子または摺動可能な電気インダクタンス充電器等、機械的機構を介して充電される、電力供給部42を含み得る。
【0048】
アセンブリ16の別の変形例では、頬外の送信器を利用するよりもむしろ、図5に示されるように、双方向通信アセンブリ50が、ユーザの口腔内側に完全に収容された独立アセンブリとして構成され得る。したがって、アセンブリ50は、搭載プロセッサ54と通信する、内部マイクロホン52を含み得る。内部マイクロホン52は、上述のように、任意の数の異なる種類のマイクロホンを備え得る。プロセッサ54は、任意の受信した聴覚信号をフィルタ処理および/または増幅し、それらを歯の表面に対して振動接触している変換器56に送信するために、信号を処理するように使用され得る。また、電力供給部58が、上述のように、必要に応じて、アセンブリ50の構成要素のそれぞれに電力を提供するために、アセンブリ50内に含まれ得る。
【0049】
受信した聴覚信号に対応する振動を、効率的かつ最小の損失で1本または複数本の歯に伝達するために、変換器と歯との間の確実な機械的接触は、理想的には、効率的な振動通信を確保にするように維持される。したがって、本振動通信を維持するために、任意の数の機構が利用され得る。
【0050】
図6Aに示されるような一変形例では、歯THを覆って、またはその上に設置された、可撤性口腔器具60の部分断面図が示されている。電子機器および/または変換器筐体62は、筐体62が、歯THの側面、頬側面、および/または舌側面に隣接して整合されるか、または位置付けられるように、口腔器具60に沿って画定されるように見られ得る。筐体62は、口腔環境からの電子機器および/または変換器アセンブリの保護を提供し得る。
【0051】
電子機器および/または変換器アセンブリ64は、歯表面に接触するために、筐体62内に、単純に設置、埋入、または封入され得る。本変形例では、アセンブリ64は、接触がその2つの間で維持されるように、接着面またはフィルム66を介して、歯の表面に対して接着され得る。図6Bに示されるように、可撤性裏地68は、接着面66上に接着され、歯の表面上への設置の前に除去され得る。このように、アセンブリ64は、必要に応じて、歯の上で追加電子機器および/または変換器アセンブリと交換され得る。
【0052】
接着フィルム66の他に、別の代替例は、歯に対する変換器の確実な機械的接触を確保するために、拡張性または膨潤性部材を利用し得る。図7に示されるように、浸透性パッチまたは拡張性ヒドロゲル74が、筐体62と電子機器および/または変換器アセンブリ72との間に設置され得る。口腔器具60の設置後、ヒドロゲル74がサイズを拡張して、アセンブリ72を歯の表面に対して接触させるように、ヒドロゲル74は、任意の周囲流体から、またはヒドロゲル74に導入された流体から、いくらかの流体を吸収し得る。アセンブリ72は、比較的小さい接触面積を有する接触表面70を画定して、歯に対する表面70の均一な接触を促進するように、構成され得る。そのような接触表面70は、本明細書で説明される変形例のうちのいずれかに含まれ得る。加えて、破片または追加流体が筐体62に進入することを防止するように、薄い封入層または表面76が、接触表面70と下層の歯との間で筐体62を覆って設置され得る。
【0053】
別の変形例は、筐体62内に収容される電子機器および/または変換器アセンブリ80を示す、図8に示される。本変形例では、アセンブリ80に押圧力を提供して、デバイスを下層の歯の表面に対して付勢し、それによって、機械的接触を確保するように、1つ以上の付勢要素82、例えば、バネ、事前形成された形状記憶要素等が、アセンブリ80と筐体62との間に設置され得る。
【0054】
さらに別の変形例では、電子機器は、筐体62内に封入される別個のアセンブリ90として収容されてもよく、変換器92は、アセンブリ90とは別であるが、同様に筐体62内で維持され得る。図9に示されるように、変換器92は、バネまたは他の付勢要素94を介して、歯の表面に対して付勢され、上述の機構のいずれかを介して作動され得る。
【0055】
図10に示されるような他の変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ100は、歯の表面と並置した傾斜表面102を有するように構成され得る。表面102は、歯の咬合面から離れて角度を成し得る。アセンブリ100は、傾斜表面102を位置104を中心として旋回させて、歯に対して接触させ、歯の表面に対する変換器の接触を確保する、付勢要素またはバネ106を介して、付勢され得る。
【0056】
図11は、歯表面と並置した傾斜表面112を有する、電子機器および/または変換器アセンブリ110の別の類似変形例を図示する。本変形例では、傾斜表面112は、歯の咬合面に向かって角度を成し得る。同様に、アセンブリ110が領域114において歯の表面に接触するように、アセンブリ110は、アセンブリ110をその下端を中心として旋回させる付勢要素またはバネ116を介して、付勢され得る。
【0057】
図12に示されるさらに別の変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ120は、アセンブリ120と歯表面との間に位置付けられた界面層122とともに、筐体62内側に位置付けられ得る。振動が層122を通して均一に歯に伝達され得るように、界面層122は、歯の表面およびアセンブリ120に対して適合するように構成され得る。したがって、界面層122は、振動を最小限に減衰する材料から作られ得る。界面層122は、単純挿入物、Oリング構成等の種々の形態、あるいは義歯または口腔ペースト等のゲルもしくはペーストで作られ得る。加えて、層122は、硬いプラスチックまたはポリマー材料、金属等、種々の材料から加工され得る。
【0058】
図13は、電子機器および/または変換器アセンブリ130が、機械的機構を介して、歯の表面に対して付勢され得る、さらに別の変形例を図示する。示されるように、アセンブリ130は、筐体62を通して、筐体62の外側に位置する係合部材134に接続される、構造部材132、例えば、ネジ式部材または単純シャフトに取着され得る。ユーザは、係合部材134を回転して(回転矢印136によって示されるように)、または単に部材134を押圧して(直線矢印138によって示されるように)アセンブリ130を歯に対して接触させ得る。さらに、係合部材134の作動は、口内で、またはユーザの頬を通して、あるいはさらに係合部材134に対するユーザの舌を介した操作を通して、手動で達成され得る。
【0059】
機械的機構の別の変形例は、図14に図示される。本変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ140は、カムまたはレバー機構144に対して接触するために、係合表面142として一部を画定し得る。カムまたはレバー機構144は、筐体62を通して延在するレバー148の作動が、カムまたはレバー機構144を付勢し、係合表面142に対して押動させ、アセンブリ140が下層の歯表面に対して押圧され得るように、旋回146するように構成され得る。
【0060】
さらに別の変形例では、図15に示されるように、電子機器150が、筐体62内に配置されたままであるが、ワイヤ154を介して接続された変換器152が、歯の咬合面に沿って、歯科口腔器具60の下に位置するように、電子機器150および変換器152は、相互から分離され得る。そのような構成では、振動が、変換器152を介して、歯の咬合面を通して伝達される。加えて、ユーザは、口腔器具60および変換器152上で噛合することにより、咬合面に対して変換器152を機械的に圧迫し、変換器152と下層の歯との間の機械的接触をさらに強化して、それを通した伝達をさらに促進し得る。
【0061】
図16の変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ160が、対応する角度付き係合部材164に並置した角度付き界面表面162を画定する、噛合強化連結機構の別の実施例が図示されている。係合部材164の近位端は、筐体62の中を通って延在し、歯THの咬合面を覆って位置付けられる、押込部材166で終端し得る。いったん口腔器具60が、歯THを覆って最初に設置されると、ユーザは、口腔器具60の最上部分を噛合または別様に押圧し、それによって、押込部材166を押圧し、押込部材は、順に、矢印によって示されるように、係合部材164を押下する。係合部材164が、歯肉に向かって下向きに付勢されるにつれて、その角度付き表面は、対応し、かつ反対に角度を成す表面162を押下し、歯の表面に対してアセンブリ160を付勢し、確実に機械的に接触させ得る。
【0062】
さらに別の変形例では、図17に示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ170は、対応する歯科アンカ174に係合するために、表面に沿って、チャネルまたは溝172を画定し得る。歯科アンカ174は、歯の表面に直接接着される、光硬化性アクリル系合成材料を備え得る。さらに、歯科アンカ174は、その2つが噛み合った係合状態で相互嵌めされ得るように、チャネルまたは溝172の形状に対応する形状で構成され得る。このように、アセンブリ170内の変換器は、歯科アンカ174に対して直接振動し、次いで、歯科アンカは、これらの信号を歯THの中へ直接送信し得る。
【0063】
図18Aおよび18Bは、それぞれ、口腔器具180が、口腔器具の最上部に沿って、いくつかのチャネルまたは溝184を画定し得る、別の変形例の部分断面側面図および上面図を示す。これらのチャネルまたは溝184の内で、1つ以上の変換器182、186、188、190は、歯の咬合表面と接触するように配置され、これらの変換器のそれぞれは、均一に周波数を送信するように同調され得る。代替として、これらの変換器はそれぞれ、特定の周波数範囲のみで送信するように同調され得る。したがって、ユーザに比較的高忠実度の音を送達するよう、各変換器が、異なる周波数応答および/または送信に対して最適化され得るように、異なる周波数応答に対して、各変換器をプログラムまたは事前設定することが可能である。
【0064】
さらに別の変形例では、図19Aおよび19Bは、形状記憶ポリマーまたは合金、あるいは、例えば、ニチノールといった、ニッケル・チタニウム合金等の超弾性材料から事前形成され得る、口腔器具200を図示する。図19Aは、部材202、204が付勢されていない記憶構成にある、第1の構成の口腔器具200を示す。歯THの上またはそれに対して設置されると、部材202、204は、図19Bに示されるように、部材202’、204’が確実な締まり嵌めで歯THに係合するように変形される、第2の構成に変形され得る。付勢された部材204’は、歯の表面に対して、その中に収容された電子機器および/または変換器アセンブリを押圧するために、ならびに歯THの上で口腔器具200の固定を維持するために、利用され得る。
【0065】
同様に、図20に示されるように、可撤性口腔器具210は、上述のように、歯THに確実に係合するように、付勢された部材を有し得る。本変形例では、部材212、214の端部は、湾曲した部分に構成され、その下で、電子機器アセンブリ216に連結される変換器要素218が、歯の表面に対する機械的接触を確保するように、楔着または別様に固定され得る。
【0066】
図21は、口腔器具が完全に省かれている、さらに別の変形例を示す。ここでは、上述で説明されるような、合成歯科アンカまたはブラケット226が、歯の表面上に直接接着され得る。代替として、ブラケット226は、ブラケットに形成され、歯の表面上に固着される、例えば、ステンレス鋼、ニッケル・チタニウム、ニッケル、セラミック、合成物等、生体適合材料から成ってもよい。ブラケット226は、ブラケット226との係合のために、対応する受容構成224を有するチャネル222を介して、ブラケット226を覆って、またはブラケット226の上で、電子機器および/または変換器アセンブリ220が摺動し得る、形状228を有するように構成され得る。このように、アセンブリ220は、変換器が下層の歯THに直接振動し得る、ブラケット226に対して直接係合され得る。加えて、アセンブリ220が歯THから除去される場合、アセンブリ220は、ブラケット226から外れて単純に摺動または回転されてもよく、交換アセンブリが、ブラケット226上のその場所に置かれ得る。
【0067】
図22Aおよび22Bは、それぞれ、口腔器具230のさらに別の変形例の部分断面の側面図および斜視図を示す。本変形例では、口腔器具230は、口腔器具230の咬合面部分を省き、その代わりに、舌側面および頬側面等の歯THの側面のみに係合するように構成され得る。電子機器および/または変換器アセンブリ234は、上述のように、歯の表面に対して接触するために、筐体232内に収容され得る。加えて、図22Bに示されるように、1つ以上の随意の横部材236が、口腔器具230の側面部分に接続し、歯の上に設置された時に、いくらかの構造的安定性を提供し得る。本変形例は、歯の上に設置された時に、ユーザが自由に、口腔器具デバイスによって閉塞されていない歯の自然咬合面を直接噛合し、それによって、ユーザにとっての向上した快適性を提供し得るように、咬合面開口部238を画定し得る。
【0068】
さらに他の変形例では、振動は、ユーザの1本の歯または複数の歯を通して直接伝達するよりもむしろ、下層の骨または組織構造の中へ直接伝達され得る。図23Aに示されるように、口腔器具240は、ユーザの歯の上、本実施例では、上側歯列に沿って位置する、臼歯の上に位置付けられて図示されている。電子機器および/または変換器アセンブリ242は、歯の頬側面に沿って位置するものとして示されている。歯の表面と接触している変換器を利用するよりもむしろ、図23Bの部分断面図に示されるように、硬いまたは中実金属部材等の伝導伝達部材244が、アセンブリ242内の変換器に連結され、口腔器具240から、上顎骨等の下層の骨248に直接埋入される支柱またはネジ246まで延在し得る。伝達部材244の遠位端が支柱またはネジ246に直接連結されるため、変換器によって生成される振動は、伝達部材244を通して、支柱またはネジ246の中へ直接伝達され、支柱またはネジは、順に、ユーザの内耳に伝達するために、骨248の中へ直接、および骨を通して振動を伝達し得る。
【0069】
図24は、歯の舌側面に沿って位置する電子機器および/または変換器アセンブリ252とともに、ユーザの歯THの上に設置された口腔器具250の部分断面図を図示する。同様に、振動は、伝導伝達部材244を通して、本実施例では口蓋骨PLに埋入される支柱またはネジ246の中へ直接伝達され得る。他の変形例は、下顎骨に穿通される支柱またはネジ246に伝達するために、下側歯列に沿って位置する、本配設を利用し得る。
【0070】
さらに別の変形例では、下層の骨自体に穿通される支柱またはネジを利用するよりもむしろ、変換器は、歯に隣接する歯肉組織表面に直接、取着、連結、あるいは接着され得る。 図25Aおよび25Bに示されるように、口腔器具260は、そこから歯THに隣接する歯肉組織表面268に取着される変換器アセンブリ266まで延在する、電気ワイヤ264とともに、口腔器具260の側面に沿って位置付けられる電子機器アセンブリ262を有し得る。変換器アセンブリ266は、接着剤、口腔器具260から延在する構造支持アーム、歯科ネジまたは支柱、あるいは任意の他の構造機構を介して、組織表面268に取着され得る。使用時、変換器は、下層の歯肉組織の中へ直接振動および伝達してもよく、それが信号を下層の骨に伝導し得る。
【0071】
上述で説明される変形例のうちのいずれの場合も、それらは、ユーザの所望の聴覚レベルを達成するよう、実用可能であるように、単一のデバイスとして、または本明細書の任意の他の変形例と組み合わせて、利用され得る。さらに、2つ以上の口腔器具デバイスと、電子機器および/または変換器アセンブリとが、任意の時点において利用され得る。例えば、図26は、複数の変換器アセンブリ270、272、274、276が複数の歯の上に設置され得る、一実施例を図示する。下側歯列の上に示されているが、複数のアセンブリは、代替として、上側歯列または両方の歯列に沿って、位置付けられ、かつ位置特定され得る。さらに、アセンブリのそれぞれは、均一の周波数範囲内で振動を伝達するように構成され得る。代替として、他の変形例では、異なるアセンブリは、各アセンブリ間で重複しない周波数範囲内で振動するように構成され得る。上述のように、ユーザに比較的高忠実度の音を送達するよう、各変換器が、異なる周波数応答および/または送信に対して最適化され得るように、異なる周波数応答に対して、各変換器270、272、274、276をプログラムまたは事前設定することが可能である。
【0072】
さらに、異なる変換器270、272、274、276のそれぞれはまた、ユーザによって装着されるマイクロホンによって受信される音の方向性を示す方式で、振動するようにプログラムすることも可能である。例えば、ユーザの口腔内の異なる場所に位置付けられた異なる変換器は、音または振動キューを提供することによる特定の方式で振動し、ユーザの配向に対して、どの方向で音が検出されたのかをユーザに知らせることが可能である。例えば、ユーザの左の歯の上に位置する、第1の変換器は、ユーザの左側から発信している、検出された音に対して振動するようにプログラムすることが可能である。同様に、例えば、ユーザの右の歯の上に位置する、第2の変換器は、ユーザの右側から発信している、検出された音に対して振動するようにプログラムすることが可能である。これらの実施例は、潜在的な変形例を例証することを目的としているため、他の変形例およびキューが利用され得る。
【0073】
1つ以上のマイクロホンが頬内の場所に位置付けられる変形例では、マイクロホンは、上述で説明されるように、電子機器および/または変換器アセンブリに直接統合され得る。しかしながら、付加的な変形例では、マイクロホンユニットは、フィードバックを最小限化するように、変換器アセンブリから距離を置いて位置付けられ得る。一実施例では、上述で示される変形例と同様に、マイクロホンユニット282は、図27Aおよび27Bに示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ280から分離され得る。そのような変形例では、歯肉表面268の上またはそれに隣接して位置付けられるマイクロホンユニット282は、ワイヤ264を介して、電気的に接続され得る。
【0074】
変形例は、歯肉組織268に隣接して設置されたマイクロホンユニット282を図示するが、ユニット282は、別の歯または口の内側の別の場所に位置付けられ得る。例えば、図28は、上述のように、1つ以上の歯保定部分21、23を接続するアーチ19を利用する、別の変形例290を図示する。しかしながら、本変形例では、マイクロホンユニット294は、変換器アセンブリ292から分離される、アーチ19内側または上に統合され得る。アーチ19を通して経由される1つ以上のワイヤ296は、マイクロホンユニット294をアセンブリ292に電気的に接続し得る。代替として、ワイヤ296を利用するよりもむしろ、マイクロホンユニット294およびアセンブリ292は、上述のように、相互にワイヤレスで連結され得る。
【0075】
変換器アセンブリからマイクロホンを分離するためのさらに別の変形例において、図29は、少なくとも1つのマイクロホン302(または随意で、任意の数の追加マイクロホン304、306)が、ユーザの口腔内に位置付けられ得る一方、電子機器および/または変換器アセンブリ300から物理的に分離される、別の変形例を図示する。このように、1つ以上の随意のマイクロホン302,304,306は、存在する場合、変換器からフィードバックを減衰または排除するように、電子機器および/または変換器アセンブリ300にワイヤレスで連結され得る。
【0076】
上述で論議されるデバイスおよび方法の用途は、記載される特定の実施形態に限定されず、任意の数のさらなる用途を含み得る。さらに、そのようなデバイスおよび方法は、体内の他の部位に適用され得る。本発明を実行するための上述のアセンブリおよび方法の修正、実用可能であるような異なる変形例の間での組み合わせ、ならびに当業者にとって明白な本発明の側面の変形例は、特許請求の範囲内であることが意図される。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許出願第12/252,613号(2008年10月16日出願)の一部継続出願である。該出願の全体が参照により本明細書に引用される。
【背景技術】
【0002】
大部分の国において、特殊部隊(SF)とは、偵察、不正規戦、およびテロ対策行動等の特殊作業を遂行する、高度な訓練を受けた軍事チーム/ユニットに対する一般的用語である(米国では、特殊部隊とは、「Green Berets」として知られる特殊ユニットUnited States Army Special Forces(アメリカ陸軍特殊部隊)を指すため、上述のユニットを指すために、特殊部隊の代わりに、特殊作業部隊(SOF)という用語が使用される)。
【0003】
特殊作業部隊は、各戦域軍司令官、大使、および国家指揮最高部を擁護し、平時および戦争時に、世界的特殊作業を行う。特殊作業部隊は、現在および将来の国際的環境において、ますます重要となる、3つの戦略的目的を担う。第1に、テロ、暴動、および妨害行為等、戦争の発端となる有事および紛争に直面する意思決定者に、一定範囲の選択肢をもたらす。第2に、大規模な紛争に対する戦力多重増強要員となり、軍事的努力の有効性および効率性を向上させる。また、軍対軍の接触ならびに、人道的支援、治安支援、および平和維持作業等の非軍事的任務を含む、地域的認識ならびに文化的および政治的配慮を必要とする状況における選択肢ともなる。
【0004】
これらの軍隊は、危険性の高い仕事に従事し、未知の領域におけるナビゲーション、チーム構成員とのコミュニケーションおよび連係、ならびに砲撃および爆発からの防護に対して、特殊なニーズを有する。従来のアプローチは、防弾ガラス、コンクリートおよび鉄骨建築構造、装甲車、防弾ジャケット、およびその他を含む。講じられる特定の措置は、人物が静止しているかどうか、車両内にいるかどうか、建物内にいるかどうか、または任意の特定の静止構造の範囲外において可動性を維持する必要があるかどうかに依存する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一側面では、通信装置は、ユーザの少なくとも1本の歯の少なくとも一部分に適合可能な形状を有する、筐体と、筐体内に搭載される送受信機と、筐体の内側または上に配置され、少なくとも1本の歯の表面と振動通信し、少なくとも1本の歯を通して音を伝達する、変換器とを有する骨伝導通信装置を含む。測位システムは、変換器に送達されるナビゲーション命令を送受信機に送信するように提供され、長距離セキュア通信無線は、送受信機を遠隔の人物とリンクさせる。
【0006】
上述の側面の実装は、以下のうちの1つ以上を含み得る。聴覚保護ユニットは、ユーザの耳の内側またはユーザの耳に近接して、挿入または位置付け可能である。保護ユニットは、雑音キャンセルデバイスであることが可能であるか、または音を遮断し、耳道を通して入って来る音ではなく、骨伝導音を聴取することに焦点を当てるための単純なプラグであることが可能である。測位システムおよび変換器は、進路変更毎に、可聴ナビゲーション命令をユーザに提供する。長距離セキュア通信無線は、ユーザの位置を遠隔監視センターに送信する。長距離セキュア通信無線は、複数の戦術的無線およびインターコムシステムと相互動作可能である。長距離セキュア通信無線は、複数の戦術的無線およびインターコムシステムであることが可能である。ユーザインターフェースは、ユーザに、無線チャネルおよび無線ボリュームを変更させることを可能にする。ユーザインターフェースは、ユーザに、ユーザの手を離さずに、チャネルおよびボリュームを制御させるように、武器のレール上に搭載可能である。ユーザインターフェースは、ハンズフリー操作を有効にするように、音声によって作動可能である。ユーザにかかる力を検出するための運動センサは、本発明の一部として、含まれ得る。防弾チョッキは、ユーザによって装着され、運動センサによって作動可能である。防弾チョッキは、運動センサが入って来る力を検出すると、膨張可能である。例えば、防弾チョッキは、爆風によって作動される。ヘルメットは、装着可能であって、連係部は、チョッキおよびヘルメットと併用可能であって、連係部は、爆風が検出されると、硬化し、ユーザの首を保護する。コントローラは、送受信機と併用され、無許可ユーザによって装着されると、通信装置を無効にすることが可能である。運動センサは、爆風の方向および大きさを含む爆風ベクトルを捕捉する。
【0007】
別の側面では、骨伝導通信装置は、少なくとも1本の歯の少なくとも一部分に適合可能な形状を有する、筐体と、ユーザにかかる力を検出するための運動センサと、筐体の内側または上に配置され、少なくとも1本の歯の表面と振動通信する、作動可能変換器と、ユーザに入って来る音を提供し、ユーザに対して地球規模の通信に対応するように変換器に連結される、ワイヤレス衛星送受信機と、を含む。
【0008】
さらに別の側面では、双方向通信アセンブリを形成するように、電子デバイスおよび変換器デバイスを、可撤性口腔器具または他の口腔デバイスの中または上に、取着、接着、あるいは埋入可能である。本デバイスは、運動センサを含み、例えば、爆発等、ユーザにかかる外力を検出する。情報は、とりわけ、医療治療のために記憶される。別の実施形態では、本デバイスは、患者識別可能情報を含む医療タグを形成するように、可撤性口腔器具または他の口腔デバイスの中または上に、取着、接着、あるいは埋入可能である、電子デバイスおよび変換器デバイスを提供する。そのような口腔器具は、従来の歯科用印象法によって得られた歯の構造の複製モデルを利用して、熱形成プロセスによって加工された特注デバイスであり得る。電子および変換器アセンブリは、直接的に、または受信機を通じて、入って来る音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、あるいは上顎骨、下顎骨、または口蓋骨構造等の他の骨構造に連結された変換器要素を介して、処理した音を送信し得る。
【0009】
本システムは、事務処理を削減し、より完全な患者情報の収集を可能にし、冗長なデータ入力を排除し、医療状況に対する反応性を増加させ、医療従事者が、環境にかかわらず、捕捉および記録される患者の症状の発現すべてを確かめることを可能にする。本システムは、以前は入手不可能だった情報へのアクセスを提供することによって、兵士(本明細書で使用されるように、兵士もまた、SOFに含まれる)に注意の基準を提供する。本システムは、頑丈で、ワイヤレス、かつセキュアである、多目的医療プラットフォームである。軍事および緊急用途のために、本システムは、指揮官に、準備状態の視認性をリアルタイムで提供し、一連の軍事医療活動の全領域にわたるが、特に、緊急救援および遠隔転送医療施設のために、医療指揮および制御、遠隔医療、ならびに医療情報用途に対する支援を提供する。兵士が世界の多くの異なる場所に配備される場合、本システムは、医療専門家が、いつでも、どこでも、患者の症状発現を捕捉し、完全な患者情報が記録され、兵士の家庭の医療記録に確実に転送されるようにする。
【0010】
本システムのある実施形態は、Kevlar(登録商標)で被覆されたジャケットおよびヘルメットを自動的に膨張させ、爆風または爆発の力からユーザを保護する。これらの実施形態は、運動センサの出力を受信し、爆風/爆発の存在を検知し、チョッキ/ヘルメットを硬化させ、装着者を爆風/爆発から保護する。本システムは、爆弾の爆風の震盪力または砲弾の衝撃エネルギーと、それが指向される人物の身体との間に保護膨張可能遮蔽の自動導入を提供可能である。
【0011】
本システムは、個人に対して独自にカスタマイズされ、本システムが、認定ユーザから取り外され、無許可ユーザによって使用されるために不正に改ざんされる場合、本システムを無効にする、不正改ざん防止電子機器を含み得る。このように、本システムは、非常にセキュアである。安全性のため、本システムは、個人で保有され、したがって、破壊、紛失、喪失、または多数の他の問題の影響を受けにくい、歯科識別手段を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】図1は、例示的通信デバイスおよび/または医療監視デバイスの第1の実施形態を示す。
【図1B】図1Bは、例示的通信デバイスおよび/または医療監視デバイスの第2の実施形態を示す。
【図1C】図1Cは、例示的通信デバイスおよび/または医療監視デバイスの第3の実施形態を示す。
【図1D】図1Dは、患者の歯列と、可撤性口腔器具として、患者の1本または複数本の歯の上に、またはそれらに対して、可撤性に設置される、双方向通信デバイスの一変形例とを図示する。
【図2A】図2Aは、可撤性口腔器具の双方向通信デバイスを設置するための1つの例示的な位置を示す、下側の歯の斜視図を図示する。
【図2B】図2Bは、マウスガードの様態で歯列全体を覆って設置される器具の形である、可撤性口腔器具の別の変形例を図示する。
【図2C】図2Cは、アーチによって支持される、可撤性口腔器具の別の変形例を図示する。
【図2D】図2Dは、マウスガードとして構成された口腔器具の別の変形例を図示する。
【図3】図3は、口腔外部の送信アセンブリと組み合わせて利用可能であり、デバイスの別の変形例では、患者によって装着可能である、患者の歯の上に位置付けられた口腔器具の詳細斜視図を図示する。
【図4】図4は、口腔内側の受信および変換器アセンブリとともに、外部送信アセンブリを有する、口腔器具デバイスの変形例における、個々の構成要素の例証的構成を示す。
【図5】図5は、アセンブリ全体がユーザの口腔内側の口腔器具によって収容される、デバイスの別の変形例の例証的構成を示す。
【図6A】図6Aは、接着剤を介して歯表面に接着された電子機器/変換器アセンブリとともに、歯上に設置された口腔器具の部分断面図を示す。
【図6B】図6Bは、接着表面上に接着された可撤性裏地の部分断面図を示す。
【図7】図7は、浸透性袋を介して歯表面に圧着された電子機器/変換器アセンブリとともに、歯に設置された口腔器具の別の変形例の部分断面図を示す。
【図8】図8は、1つ以上の付勢要素を介して歯表面に圧着された電子機器/変換器アセンブリとともに、歯上に設置された口腔器具の別の変形例の部分断面図を示す。
【図9】図9は、口腔器具の電子機器および変換器筐体内側で、相互から分離された電子機器アセンブリおよび変換器アセンブリを有する、口腔器具の別の変形例を図示する。
【図10】図10および11は、電子機器および変換器アセンブリが、傾斜表面および付勢要素を介して、歯表面に対して維持可能である、口腔器具の追加変形例を図示する。
【図11】図10および11は、電子機器および変換器アセンブリが、傾斜表面および付勢要素を介して、歯表面に対して維持可能である、口腔器具の追加変形例を図示する。
【図12】図12は、電子機器および/または変換器アセンブリと歯表面との間に位置付けられた介在部材を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図13】図13は、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して付勢するための作動可能機構を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図14】図14は、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して付勢するためのカム機構を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図15】図15は、振動を伝達するために、歯の咬合面上に位置付け可能な別個の変換器機構を有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図16】図16は、噛合作動機構を利用して、電子機器および/または変換器アセンブリを歯表面に対して付勢するための機構を有する、口腔器具の別の変形例を図示する。
【図17】図17は、変換器を歯に連結するための合成歯科アンカを有する、口腔器具のさらに別の変形例を示す。
【図18】図18Aおよび18Bは、それぞれ、歯の咬合面を覆って位置付けられ得る、1つ以上の変換器を有する、口腔器具の変形例の側面図および上面図を示す。
【図19】図19Aおよび19Bは、それぞれ、締まり嵌めを生成するように、患者の歯を覆って、またはその上に設置された時の、その事前形成弛緩構成およびその変形構成である、形状記憶材料で作られた口腔器具のさらに別の変形例を図示する。
【図20】図20は、変換器が、口腔器具の付勢された側と歯表面との間に位置付けられ得る、事前形成材料で作られた口腔器具のさらに別の変形例を図示する。
【図21】図21は、口腔器具が省かれ、電子機器および/または変換器アセンブリが、歯表面に直接取着された合成歯科アンカに取着得る、変形例を図示する。
【図22】図22Aおよび22Bは、それぞれ、患者の快適性のために、その咬合面が除去または省略されている、口腔器具アセンブリの別の変形例の部分断面側面図および斜視図を示す。
【図23】図23Aおよび23Bは、それぞれ、上顎骨または下顎骨等の下層の骨に直接埋入されたネジまたは支柱に連結され得る、口腔器具の斜視図および側面図を図示する。
【図24】図24は、口腔器具が、患者の口蓋に直接埋入されたネジまたは支柱に連結され得る、別の変形例を図示する。
【図25】図25Aおよび25Bは、それぞれ、歯肉組織および下層の骨を通して、振動を伝導するように歯肉表面に取り付けられた、その変換器アセンブリまたは連結部材を有し得る、口腔器具の斜視図および側面図を図示する。
【図26】図26は、複数の口腔器具の双方向通信アセンブリまたは変換器が、どのように患者の口腔全体を通して、複数の歯に設置され得るかの実施例を図示する。
【図27】図27Aおよび27Bは、それぞれ、変換器からマイクロホンを物理的に分離して、フィードバックを減衰または排除するように、歯肉表面に隣接して、あるいはその上に位置付けられたマイクロホンユニットを有し得る、(上述で示された変形例と同様の)口腔器具の斜視図および側面図である。
【図28】図28は、アーチによって支持され、アーチ内側に統合されたマイクロホンユニットを有する、可撤性口腔器具の別の変形例を図示する。
【図29】図29は、ユーザの口の周辺に位置付けられ、電子機器および/または変換器アセンブリとワイヤレス通信する、少なくとも1つのマイクロホンと、随意で追加のマイクロホンユニットとを図示する、さらに別の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1Aに示されるように、例証的双方向ハンズフリー通信および位置判定監視デバイスが示されている。図1Aでは、通信および監視デバイスは、ユーザの少なくとも1本の歯の少なくとも一部に適合可能な形状を有する筐体を伴う、骨伝導通信装置1を含む。骨伝導通信装置1は、筐体内に搭載された短距離低出力送受信機と、筐体の内側または上に配置され、少なくとも1本の歯の表面と振動通信し、少なくとも1本の歯を通して、音を伝達する、変換器と、を含む。測位システム2は、変換器に送達されるナビゲーション命令を送受信機に送信するように提供され、長距離セキュア通信無線3Aは、音声通信のために、送受信機を遠隔サーバ5Aおよび/または遠隔人物とリンクさせる。
【0014】
拳銃音等の大きな騒音からユーザを保護するために、聴覚保護ユニットが、ユーザの耳の内側または近接して、挿入あるいは位置付け可能である。保護ユニットは、雑音キャンセルデバイスであることが可能であるか、または音を遮断し、耳道を通して入って来る音ではなく、骨伝導音に聴取を集中させるための単純なプラグであることが可能である。
【0015】
任務の際、測位システム2は、短距離低出力送受信機を通して、進路変更毎に、可聴ナビゲーション命令をユーザに送信する。長距離セキュア通信無線3Aは、人ならびに通信サーバを含み得る、遠隔監視センターにユーザの位置を送信する。長距離セキュア通信無線3Aは、複数の戦術的無線およびインターコムシステムと相互動作可能である。長距離セキュア通信無線3Aは、複数の戦術的無線およびインターコムシステムであることが可能である。ユーザインターフェースによって、ユーザは、無線チャネルおよび無線ボリュームを変更可能となる。ユーザインターフェースは、武器のレール上に搭載可能であって、ユーザは、ユーザの手を離さずに、チャネルおよびボリュームを制御可能となる。ユーザインターフェースは、ハンズフリー動作をさせるために、音声によって作動可能である。ユーザにかかる力を検出するための運動センサが、本発明の一部として含まれ得る。図1Cに示されるように、防弾チョッキは、ユーザによって装着され、運動センサによって作動可能である。防弾チョッキは、運動センサが入って来る力を検出すると、膨張可能である。例えば、防弾チョッキは、爆風によって作動される。ヘルメットを装着可能であって、連係部が、チョッキおよびヘルメットと共に使用され得、連係部は、爆風が検出されると硬化され、ユーザの首を保護する。コントローラは、送受信機と併用され、無許可ユーザによって装着されると、通信装置を無効にすることが可能である。運動センサは、爆風の方向および規模を備える爆風ベクトルを捕捉する。
【0016】
図1Cの実施形態では、デバイス1は、ユーザの口腔内に搭載される。口腔内デバイス1の詳細は、後述される。デバイス1は、GPS、GLONASS、またはGalileo等の測位デバイス2と通信可能である。加えて、1つ以上の身体搭載センサが、測位デバイス2に隣接可能であって、それらは、短距離パーソナルエリアネットワーク(PAN)を通して、他の電子機器と通信可能である。また、デバイス1は、とりわけ、閃光灯等の注意喚起デバイス4と通信可能である。視界不良を伴う緊急の場合、注意喚起デバイス4が作動され、迅速に支援が与えられ得るように、装着者を識別可能である。デバイス1、センサ2、および注意喚起デバイス4は、長距離送受信機3Aと通信する。図1Aの実施形態では、本システムは、WiMAX等の長距離ワイヤレスエリアネットワーク上で、遠隔サーバ5Aを通して、通信する。図1Bでは、送受信機3Bは、例えば、携帯電話の中継塔5Bと通信する、携帯電話送受信機である。
【0017】
一実施形態では、デバイス1は、患者識別可能情報を含む医療タグを形成するように、可撤性口腔器具または他の口腔デバイスの中または上に、取着、接着、あるいは埋入可能な、電子機器および変換器デバイスを提供する。そのような口腔器具は、従来の歯科用印象法によって得られた歯の構造の複製モデルを利用する熱形成プロセスによって製造された特注デバイスであり得る。電子および変換器アセンブリは、直接的に、または受信機を通じて、入って来る音を受信して、信号を処理および増幅し、歯、あるいは上顎骨、下顎骨、または口蓋骨構造等の他の骨構造に連結された変換器要素を介して、処理した音を伝達し得る。
【0018】
図1Cに示される軍事用途では、デバイス1は、兵士の唾液中に存在する化学物質を検出し、兵士についての医療情報を提供する、センサを含むことが可能である。加えて、ある実施形態では、デバイス1は、口腔内側で採取され得る、心拍数、EKG、および他の生体信号も感知可能である。加えて、デバイス1は、心拍数、EKG、呼吸数、および他のバイタルサインまたは医療情報を収集し得る、医療データ収集モジュールと通信可能である。デバイス1は、例えば、Bluetooth等の種々の短距離無線を通して、またはとりわけ、身体伝導送受信機を通して、GPS2およびセンサモジュールと通信可能である。
【0019】
オペレーションの際、GPSを使用して、兵士に詳細なナビゲーションを提供可能である。
【0020】
軍事任務の際、骨伝導双方向通信を使用するための例示的プロセスは、以下のようになり得る。
電源を入れると、耳保護デバイスを使用するようにユーザに促す。
チーム構成員から定期的に位置座標を収集し、チーム構成員と連係して、ユーザを目的に口頭で誘導し、視認のために、チーム構成員の位置を表示する。
指令を捕捉し、応答する。
1)ユーザは、例えば、無線通信チャネルまたはボリューム設定の変更を口頭で要求可能である。
2)レールに搭載されたボタンは、沈黙が要求される場合、特定の動作に対するユーザの作動を受信可能である。
【0021】
別の実施形態では、デバイス1は、ユーザにカスタマイズされ、敵による敵対行為を通して、または装着者による意図的行為を通して等、別のユーザに移し替えられた場合、デバイス1は、別の個人によって使用不可能とされるであろう。これは、ユーザにカスタマイズされているという事実によって成されるであろう。さらに、一実施形態では、デバイスが改ざんされる場合、デバイス1内の改ざん防止回路が、デバイスを非機能状態にするであろう。
【0022】
また、デバイス1は、短波送受信機3A、携帯電話送受信機3B、または衛星送受信機3C等、長距離送受信機と通信可能である。そのような送受信機は、デバイス1の内側に提供可能であるか、または代替として、身体装着可能である。図1Cの実施形態では、衛星送受信機3Cは、兵士によって装着されたベルト上に位置付けられる。衛星送受信機3Cは、例えば、Bluetooth等の種々の短距離無線を通して、モジュール1と通信可能である。
【0023】
カスタマイズされたデバイスが図示および記載されるが、そのようなデバイスは、カスタマイズされたものに限定されない。故に、これらのデバイスはまた、例えば、歯科印象が、本明細書で想定されるようなデバイスの製造および使用に不必要となるように、任意の兵士の特定の生体構造に適合するように製造されないものを含み得る。例えば、一実施例では、1つ以上の付勢要素(本明細書にさらに説明されるように)が、デバイスが、兵士(または、他のユーザ)の1本以上の歯に対して圧力を付与し、それによって、ユーザへのデバイスの確実な接触を促進するように、デバイス上あるいは内側に位置付けられ得る。さらに、本明細書に説明されるこれらのデバイスの使用または用途は、兵士または他の軍人に限定されず、また、例えば、取締機関職員、救急隊員等を含む、任意の数の他のユーザによって利用され得る。
【0024】
デバイス1は、加速度計等の運動センサを含み得る。運動センサは、爆弾の爆風から生じる力等、ユーザにかかる外力についての情報を記憶可能である。加速度計は、センサにかかる全体の詳細な外力を測定する。加速度計は、偏向感知回路を伴う、吊り下げ式片持ち梁または試験質量(また、震動質量としても知られる)を含む、微小電気機械システム(MEMS)デバイスであることが可能である。MEMSベースの加速度計を構築する他の方法も知られている。
【0025】
一実施形態では、加速度計は、力の方向および大きさを含む、爆風ベクトルを捕捉可能な3軸加速度計である。爆風ベクトルは、メモリ内に記憶され、また、遠隔監視センターに送信可能である。例えば、運動センサ出力は、ユーザの健康状態の遠隔監視のために、長距離送受信機に提供可能である。爆風が検出される場合、ユーザを被害から救済するために、医療支援を送信可能である。別の実施形態では、履歴爆風ベクトル情報は、兵士が緊急の医療上の負傷を報告しない場合でも、負傷傾向の分析および後続治療のために分析可能である。
【0026】
別の実施形態では、加速度計出力を使用して、破壊力または物体の存在を検出すると、攻撃下の人員と力との間に略瞬時に保護遮蔽を介在させる、反応性人員保護システムを作動させる。爆弾の爆発によって生じる震盪性爆風から保護するために、加速度計の出力は、ユーザによって装着される空気袋によって、チョッキ7Aの高速膨張を誘起させる。空気袋は、Kevlar(登録商標)または類似材料から加工可能である。空気袋は、砲弾を偏向させるか、または震盪力の影響を低減させるように、高速に膨張され、砲弾または震盪力と保護されるべき人物との間に介在される。
【0027】
別の実施形態では、空気袋は、ヘルメット7Bへの連係部7Cを有することが可能であって、連係部は、破壊力または物体を感知すると、自動的に膨張される。膨張されると、チョッキ7A、連係部7C、およびヘルメット7Bは、硬化され、首損傷および他の身体的被害からユーザを保護する。
【0028】
加速度計は、加速および/または気圧の急速変化(例えば、爆発に伴う震盪波)を感知することによって、爆発または銃弾を感知する。また、磁歪変換器、超音波変換器、加速度計、および他の機械および/または電子機械センサ等の他のデバイスも、震盪性爆発の発生を感知するように適用可能である。
【0029】
震盪性爆発力および/またはユーザのバイタルサインは、必要に応じて、救出を派遣可能な遠隔監視センターに自動的に送信可能である。患者から医療情報を収集し、かつ骨伝導双方向通信に対応するための例示的プロセスは、以下のようになり得る。
医療情報を定期的に収集する。
兵士が会話用に長距離送受信機を使用しているかどうかを確認する。
長距離送受信機が会話用に使用されていなければ、兵士の病歴を、長距離送受信機上で遠隔コンピュータにアップロードする。
病歴が医学的介入を必要とする許容範囲外であるかどうかを、遠隔コンピュータが検出する。
医学的介入が必要とされる場合、遠隔コンピュータは、兵士を援助する行動について、兵士の指揮官に警告する。
衛星送受信機を通して、骨伝導通信デバイス1に自助命令を送信することが可能である。
【0030】
一実施形態では、医療データは、兵士識別、トリアージ状態、症状、および治療を含むであろう。データは、衛星送受信機を介して、指揮所に送られ、そこで、処理され、記憶され、インターネットに中継され、現場のデバイスに戻される。結果として、負傷者についてのデータは、他のユーザ、医者、対応者、指揮本部長、さらに兵士を助けることが可能である受入病院によって、運用使用のために、即座にアクセス可能となる。犠牲者およびその状態に関するリアルタイム情報は、現場医療の全体的管理にとって重要である。次いで、医療指揮は、負傷者の数およびそれらの必要性についての時宜を得た情報を、現地の提供者、救急車の拠点、および地域病院の収容可能数等、リソースの既知の可用性と協調させることが可能である。また、リアルタイム情報は、負傷の種類および受入病院の収容可能数に応じて、適切な患者の目的地を判定するためにも提供される。
【0031】
別の実施形態では、遠隔コンピュータは、軍事提供者が、受信されるデータを同期化することによって、米国国防総省の臨床データレポジトリに医療記録を記録、記憶、検索、および転送することを可能にするための戦場医療情報システム共同戦術(BATTLEFIELD MEDICAL INFORMATION SYSTEMS TACTICAL−JOINT/BMIST-J)に対応可能である。本システムは、デジタル版のDD 1380(現場医療カード)およびSF 600(年代順の診療記録)に対応する。診断および治療決定支援がシステムによって提供される。また、デバイス1によって捕捉されるデータは、個人情報キャリア(Personal Information Carrier/PIC)と互換性がある。本システムは、戦場治療のセキュアで読みやすい電子記録を提供し、包括的で生涯にわたる医療記録に貢献し、医学的監視を促進する。
【0032】
ここで、図1Dに示されるような、デバイス1についての詳細を参照すると、臼歯12等の少なくとも1本の歯の上またはそれに対して、双方向通信アセンブリ14を可撤性に取着するための1つの可能な位置を示すように、患者の口および歯列10が図示されている。患者の舌TGおよび口蓋PLも参考として示されている。電子機器および/または変換器アセンブリ16が、以下に詳述されるように、アセンブリの14の中または上に、取着、接着、あるいは埋入され得る。
【0033】
図2Aは、患者の下部歯列の斜視図を示し、可撤性口腔器具18と、アセンブリ14の側面に沿って位置付けられた電子機器および/または変換器アセンブリ16と、を備える、双方向通信アセンブリ14を図示する。この変形例において、患者の歯の上での安定のために、口腔器具18は、口腔器具18によって規定される歯に契合するチャネル20内で2つの臼歯12の上に嵌められ得る。他の変形例では、単一の臼歯または歯が利用され得る。代替として、3本以上の臼歯が、それらの上またはそれらを覆って、口腔器具18が取着されるために利用され得る。さらに、電子機器および/または変換器アセンブリ16は、アセンブリ16が歯12の頬側面に沿って整合されるように、口腔器具18の側面上に位置付けられて示されている。しかしながら、また、歯12の舌側面等の他の表面が利用され得る図は、変形例の例証であって、制限することは意図されず、したがって、口腔器具18の他の構成および形状も、本願明細書に含まれることが意図される。
【0034】
図2Bは、マウスガードの様態で歯列全体を覆って設置される器具15の形である、可撤性口腔器具の別の変形例を示す。本変形例では、器具15は、下側歯列全体、または代替として、上側歯列全体を覆うように構成され得る。追加変形例では、歯列全体を覆うよりもむしろ、代わりに歯列の大部分が器具15によって覆われてもよい。アセンブリ16は、口腔器具15の1つ以上の部分に沿って位置付けられ得る。
【0035】
図2Cは、アーチ型の構成を有する口腔器具17のさらに別の変形例を示す。本器具では、本変形例で上側歯列に沿って設置され得る、1つ以上の歯保定部分21、23は、ユーザの口蓋に隣接または沿って、位置し得る、アーチ19によって支持され得る。示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ16は、歯保定部分21、23の1つ以上の部分に沿って位置付けられ得る。さらに、示された変形例は、ユーザの口蓋の一部分のみを覆い得るアーチ19を図示するが、他の変形例は、ユーザの口蓋全体を覆うアーチを有するように構成され得る。
【0036】
図2Dは、ユーザの口腔に容易に挿入され、かつそこから除去され得る、マウスガードまたは保定具25の形である口腔器具のさらに別の変形例を図示する。そのようなマウスガードまたは保定具25は、従来のマウスガードが装着される、スポーツ分野で使用され得る。しかしながら、センブリ16がその中に統合されたマウスガードまたは保定具25は、遠隔で命令を受信し、距離を隔てて通信するために、歯の間の溝またはチャネル26を介して、単純にマウスガードまたは保定具25を保持し得る、聴覚障害者または他の個人によって利用され得る。
【0037】
概して、電子機器および/または変換器アセンブリ16の体積は、口腔内に設置された時に、邪魔にならず、かつユーザにとって快適になるように、最小限化され得る。サイズは変動され得るが、アセンブリ16の体積は、800立方ミリメートル未満であり得る。本体積は、当然ながら、例証であって、アセンブリ16のサイズおよび体積として限定的ではなく、したがって、異なるユーザ間で変動され得る。
【0038】
さらに、可撤性口腔器具18は、コンピュータ数値制御(CNC)システムを使用したコンピュータ支援機械加工プロセス、または3次元印刷法、例えば、ステレオリソグラフィ装置(SLA)、選択的レーザ焼結(SLS)、および/または任意の数の技法を介して得られ得る、患者の歯列の3次元形状を利用する他の同様のプロセス等、任意の数の方法を使用して、種々のポリマー材料、またはポリマー材料および金属材料の組み合わせから製造され得る。そのような技法は、レーザ、白色光、超音波、機械式3次元タッチスキャナ、磁気共鳴映像法(MRI)、コンピュータ断層撮影(CT)、他の光学的方法等、口腔内スキャナを使用する、スキャンした歯列の使用を含み得る。
【0039】
可撤性口腔器具18を形成する際に、器具18は、随意で、器具が歯列および隣接する歯肉組織の少なくとも一部分を覆って嵌合し、口腔器具18の中および変換器アセンブリと歯の表面との間で、食物、流体、および他の破片の進入を阻止するよう成形されるように、形成され得る。さらに、口腔器具18の表面積をより大きくすることによって、器具18上へのアセンブリ16の設置および構成を促進し得る。
【0040】
加えて、器具18は、口腔器具18がその上に形成される、スキャンした1本または複数本の歯よりもわずかに小さい完成サイズを有し得るため、口腔器具18が、歯列上に設置された時に、1本または複数本の歯を確実に掴持するように構成され得るように、可撤性口腔器具18は、随意で、縮小率を有するように製造され得る。取付具によって、器具18と下側歯列との間で確実な締まり嵌めをもたらし得る。
【0041】
一変形例では、図3に示されるように、アセンブリ14が歯の上に位置付けられる場合、処理と無線信号24を介した患者の口腔内に位置付けられた電子機器および/または変換器アセンブリ16への送信とのために、聴覚信号を受信する、患者の口の外側に位置する頬外の送信器アセンブリ22が利用され、次いで、該アセンブリ22は、聴覚信号を処理し、処理した聴覚信号を振動伝導を介して下側にある歯に送信し、その結果として、患者の内耳に送信し得る。
【0042】
以下に詳述されるように、送信器アセンブリ22は、マイクロホンアセンブリならびに送信器アセンブリを含み得、腕時計、ネックレス、ラペル、電話、ベルト載置型デバイス等、ユーザによって装着される任意の数の形状および形態で構成され得る。
【0043】
図4は、概して、音を受信するためのマイクロホン30を備え、聴覚信号を処理するためのプロセッサ32に電気的に接続され得る、頬外の送信器アセンブリ22を利用した双方向通信アセンブリ14の一変形例の略図を図示する。アセンブリ14は、その出力がプロセッサ32に接続される、運動センサ31を含む。運動センサ31は、とりわけ、3軸加速度計であることが可能である。小型サイズの場合、加速度計は、MEMS加速度計であることが可能である。プロセッサ32は、ユーザの歯の上またはそれに隣接して配置された電子機器および/または変換器アセンブリ16に、処理した信号を送信するための送信器34に電気的に接続され得る。マイクロホン30およびプロセッサ32は、任意の実用的範囲の聴覚信号を検出して処理するように構成され得るが、一変形例では、例えば、250Hzから20,000Hzまでに及ぶ、聴覚信号を検出するように構成され得る。
【0044】
マイクロホン30に関しては、多種多様なマイクロホンシステムが利用され得る。例えば、マイクロホン30は、デジタル、アナログ、および/または指向型マイクロホンであり得る。そのような各種マイクロホンは、所望に応じて、アセンブリとともに利用されるよう交換可能に構成され得る。
【0045】
電力供給部36は、送信器アセンブリ22の中の構成要素のそれぞれに電力を提供するように、それに接続され得る。送信器信号24は、アセンブリ16への送信のために、例えば、無線周波数、超音波、マイクロ波、BlueTooth(登録商標)(BLUETOOTH SIG, INC., Bellevue, WA)等を利用する任意のワイヤレス形態であり得る。また、アセンブリ22は、ユーザが、音響集束、ボリューム制御、フィルタ処理、ミュート、周波数最適化、音調整、および音色調整等、電子機器および/または変換器アセンブリ16の種々の音響パラメータを調整するように操作し得る1つ以上の入力制御28を随意で含み得る。
【0046】
送信器34によって送信された信号24は、受信機38を介して、電子機器および/または変換器アセンブリ16によって受信され、アセンブリは、受信した信号の追加処理のために、内部プロセッサに接続され得る。受信した信号は、変換器40に通信され、変換器は、それに対応して、歯の表面に対して振動し、歯および骨を通して振動信号を伝導させ、その後、中耳に伝導させて、ユーザの聴取を促進し得る。変換器40は、任意の数の異なる振動機構として構成され得る。例えば、一変形例では、変換器40は、電磁的に作動される変換器であり得る。他の変形例では、変換器40は、例えば、250〜4000Hzの振動周波数の範囲を有する、圧電結晶の形態であり得る。
【0047】
また、電源42は、同様に含まれる場合、受信機、変換器、および/またはプロセッサに電力を提供するように、アセンブリ16とともに含めることも可能である。電力供給部42は、交換式または常設の単純なバッテリであり得るが、他の変形例は、外部充電器を介してインダクタンスによって充電される、電力供給部42を含み得る。加えて、電力供給部42は、代替として、交流(AC)または直流(DC)源への直接連結を介して、充電され得る。他の変形例は、電力供給部42を充電するための貯蔵電気エネルギーに機械的運動を変換するために、例えば、顎の運動、および/または機械的な運動により作動される、当技術分野で公知のような内部振り子または摺動可能な電気インダクタンス充電器等、機械的機構を介して充電される、電力供給部42を含み得る。
【0048】
アセンブリ16の別の変形例では、頬外の送信器を利用するよりもむしろ、図5に示されるように、双方向通信アセンブリ50が、ユーザの口腔内側に完全に収容された独立アセンブリとして構成され得る。したがって、アセンブリ50は、搭載プロセッサ54と通信する、内部マイクロホン52を含み得る。内部マイクロホン52は、上述のように、任意の数の異なる種類のマイクロホンを備え得る。プロセッサ54は、任意の受信した聴覚信号をフィルタ処理および/または増幅し、それらを歯の表面に対して振動接触している変換器56に送信するために、信号を処理するように使用され得る。また、電力供給部58が、上述のように、必要に応じて、アセンブリ50の構成要素のそれぞれに電力を提供するために、アセンブリ50内に含まれ得る。
【0049】
受信した聴覚信号に対応する振動を、効率的かつ最小の損失で1本または複数本の歯に伝達するために、変換器と歯との間の確実な機械的接触は、理想的には、効率的な振動通信を確保にするように維持される。したがって、本振動通信を維持するために、任意の数の機構が利用され得る。
【0050】
図6Aに示されるような一変形例では、歯THを覆って、またはその上に設置された、可撤性口腔器具60の部分断面図が示されている。電子機器および/または変換器筐体62は、筐体62が、歯THの側面、頬側面、および/または舌側面に隣接して整合されるか、または位置付けられるように、口腔器具60に沿って画定されるように見られ得る。筐体62は、口腔環境からの電子機器および/または変換器アセンブリの保護を提供し得る。
【0051】
電子機器および/または変換器アセンブリ64は、歯表面に接触するために、筐体62内に、単純に設置、埋入、または封入され得る。本変形例では、アセンブリ64は、接触がその2つの間で維持されるように、接着面またはフィルム66を介して、歯の表面に対して接着され得る。図6Bに示されるように、可撤性裏地68は、接着面66上に接着され、歯の表面上への設置の前に除去され得る。このように、アセンブリ64は、必要に応じて、歯の上で追加電子機器および/または変換器アセンブリと交換され得る。
【0052】
接着フィルム66の他に、別の代替例は、歯に対する変換器の確実な機械的接触を確保するために、拡張性または膨潤性部材を利用し得る。図7に示されるように、浸透性パッチまたは拡張性ヒドロゲル74が、筐体62と電子機器および/または変換器アセンブリ72との間に設置され得る。口腔器具60の設置後、ヒドロゲル74がサイズを拡張して、アセンブリ72を歯の表面に対して接触させるように、ヒドロゲル74は、任意の周囲流体から、またはヒドロゲル74に導入された流体から、いくらかの流体を吸収し得る。アセンブリ72は、比較的小さい接触面積を有する接触表面70を画定して、歯に対する表面70の均一な接触を促進するように、構成され得る。そのような接触表面70は、本明細書で説明される変形例のうちのいずれかに含まれ得る。加えて、破片または追加流体が筐体62に進入することを防止するように、薄い封入層または表面76が、接触表面70と下層の歯との間で筐体62を覆って設置され得る。
【0053】
別の変形例は、筐体62内に収容される電子機器および/または変換器アセンブリ80を示す、図8に示される。本変形例では、アセンブリ80に押圧力を提供して、デバイスを下層の歯の表面に対して付勢し、それによって、機械的接触を確保するように、1つ以上の付勢要素82、例えば、バネ、事前形成された形状記憶要素等が、アセンブリ80と筐体62との間に設置され得る。
【0054】
さらに別の変形例では、電子機器は、筐体62内に封入される別個のアセンブリ90として収容されてもよく、変換器92は、アセンブリ90とは別であるが、同様に筐体62内で維持され得る。図9に示されるように、変換器92は、バネまたは他の付勢要素94を介して、歯の表面に対して付勢され、上述の機構のいずれかを介して作動され得る。
【0055】
図10に示されるような他の変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ100は、歯の表面と並置した傾斜表面102を有するように構成され得る。表面102は、歯の咬合面から離れて角度を成し得る。アセンブリ100は、傾斜表面102を位置104を中心として旋回させて、歯に対して接触させ、歯の表面に対する変換器の接触を確保する、付勢要素またはバネ106を介して、付勢され得る。
【0056】
図11は、歯表面と並置した傾斜表面112を有する、電子機器および/または変換器アセンブリ110の別の類似変形例を図示する。本変形例では、傾斜表面112は、歯の咬合面に向かって角度を成し得る。同様に、アセンブリ110が領域114において歯の表面に接触するように、アセンブリ110は、アセンブリ110をその下端を中心として旋回させる付勢要素またはバネ116を介して、付勢され得る。
【0057】
図12に示されるさらに別の変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ120は、アセンブリ120と歯表面との間に位置付けられた界面層122とともに、筐体62内側に位置付けられ得る。振動が層122を通して均一に歯に伝達され得るように、界面層122は、歯の表面およびアセンブリ120に対して適合するように構成され得る。したがって、界面層122は、振動を最小限に減衰する材料から作られ得る。界面層122は、単純挿入物、Oリング構成等の種々の形態、あるいは義歯または口腔ペースト等のゲルもしくはペーストで作られ得る。加えて、層122は、硬いプラスチックまたはポリマー材料、金属等、種々の材料から加工され得る。
【0058】
図13は、電子機器および/または変換器アセンブリ130が、機械的機構を介して、歯の表面に対して付勢され得る、さらに別の変形例を図示する。示されるように、アセンブリ130は、筐体62を通して、筐体62の外側に位置する係合部材134に接続される、構造部材132、例えば、ネジ式部材または単純シャフトに取着され得る。ユーザは、係合部材134を回転して(回転矢印136によって示されるように)、または単に部材134を押圧して(直線矢印138によって示されるように)アセンブリ130を歯に対して接触させ得る。さらに、係合部材134の作動は、口内で、またはユーザの頬を通して、あるいはさらに係合部材134に対するユーザの舌を介した操作を通して、手動で達成され得る。
【0059】
機械的機構の別の変形例は、図14に図示される。本変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ140は、カムまたはレバー機構144に対して接触するために、係合表面142として一部を画定し得る。カムまたはレバー機構144は、筐体62を通して延在するレバー148の作動が、カムまたはレバー機構144を付勢し、係合表面142に対して押動させ、アセンブリ140が下層の歯表面に対して押圧され得るように、旋回146するように構成され得る。
【0060】
さらに別の変形例では、図15に示されるように、電子機器150が、筐体62内に配置されたままであるが、ワイヤ154を介して接続された変換器152が、歯の咬合面に沿って、歯科口腔器具60の下に位置するように、電子機器150および変換器152は、相互から分離され得る。そのような構成では、振動が、変換器152を介して、歯の咬合面を通して伝達される。加えて、ユーザは、口腔器具60および変換器152上で噛合することにより、咬合面に対して変換器152を機械的に圧迫し、変換器152と下層の歯との間の機械的接触をさらに強化して、それを通した伝達をさらに促進し得る。
【0061】
図16の変形例では、電子機器および/または変換器アセンブリ160が、対応する角度付き係合部材164に並置した角度付き界面表面162を画定する、噛合強化連結機構の別の実施例が図示されている。係合部材164の近位端は、筐体62の中を通って延在し、歯THの咬合面を覆って位置付けられる、押込部材166で終端し得る。いったん口腔器具60が、歯THを覆って最初に設置されると、ユーザは、口腔器具60の最上部分を噛合または別様に押圧し、それによって、押込部材166を押圧し、押込部材は、順に、矢印によって示されるように、係合部材164を押下する。係合部材164が、歯肉に向かって下向きに付勢されるにつれて、その角度付き表面は、対応し、かつ反対に角度を成す表面162を押下し、歯の表面に対してアセンブリ160を付勢し、確実に機械的に接触させ得る。
【0062】
さらに別の変形例では、図17に示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ170は、対応する歯科アンカ174に係合するために、表面に沿って、チャネルまたは溝172を画定し得る。歯科アンカ174は、歯の表面に直接接着される、光硬化性アクリル系合成材料を備え得る。さらに、歯科アンカ174は、その2つが噛み合った係合状態で相互嵌めされ得るように、チャネルまたは溝172の形状に対応する形状で構成され得る。このように、アセンブリ170内の変換器は、歯科アンカ174に対して直接振動し、次いで、歯科アンカは、これらの信号を歯THの中へ直接送信し得る。
【0063】
図18Aおよび18Bは、それぞれ、口腔器具180が、口腔器具の最上部に沿って、いくつかのチャネルまたは溝184を画定し得る、別の変形例の部分断面側面図および上面図を示す。これらのチャネルまたは溝184の内で、1つ以上の変換器182、186、188、190は、歯の咬合表面と接触するように配置され、これらの変換器のそれぞれは、均一に周波数を送信するように同調され得る。代替として、これらの変換器はそれぞれ、特定の周波数範囲のみで送信するように同調され得る。したがって、ユーザに比較的高忠実度の音を送達するよう、各変換器が、異なる周波数応答および/または送信に対して最適化され得るように、異なる周波数応答に対して、各変換器をプログラムまたは事前設定することが可能である。
【0064】
さらに別の変形例では、図19Aおよび19Bは、形状記憶ポリマーまたは合金、あるいは、例えば、ニチノールといった、ニッケル・チタニウム合金等の超弾性材料から事前形成され得る、口腔器具200を図示する。図19Aは、部材202、204が付勢されていない記憶構成にある、第1の構成の口腔器具200を示す。歯THの上またはそれに対して設置されると、部材202、204は、図19Bに示されるように、部材202’、204’が確実な締まり嵌めで歯THに係合するように変形される、第2の構成に変形され得る。付勢された部材204’は、歯の表面に対して、その中に収容された電子機器および/または変換器アセンブリを押圧するために、ならびに歯THの上で口腔器具200の固定を維持するために、利用され得る。
【0065】
同様に、図20に示されるように、可撤性口腔器具210は、上述のように、歯THに確実に係合するように、付勢された部材を有し得る。本変形例では、部材212、214の端部は、湾曲した部分に構成され、その下で、電子機器アセンブリ216に連結される変換器要素218が、歯の表面に対する機械的接触を確保するように、楔着または別様に固定され得る。
【0066】
図21は、口腔器具が完全に省かれている、さらに別の変形例を示す。ここでは、上述で説明されるような、合成歯科アンカまたはブラケット226が、歯の表面上に直接接着され得る。代替として、ブラケット226は、ブラケットに形成され、歯の表面上に固着される、例えば、ステンレス鋼、ニッケル・チタニウム、ニッケル、セラミック、合成物等、生体適合材料から成ってもよい。ブラケット226は、ブラケット226との係合のために、対応する受容構成224を有するチャネル222を介して、ブラケット226を覆って、またはブラケット226の上で、電子機器および/または変換器アセンブリ220が摺動し得る、形状228を有するように構成され得る。このように、アセンブリ220は、変換器が下層の歯THに直接振動し得る、ブラケット226に対して直接係合され得る。加えて、アセンブリ220が歯THから除去される場合、アセンブリ220は、ブラケット226から外れて単純に摺動または回転されてもよく、交換アセンブリが、ブラケット226上のその場所に置かれ得る。
【0067】
図22Aおよび22Bは、それぞれ、口腔器具230のさらに別の変形例の部分断面の側面図および斜視図を示す。本変形例では、口腔器具230は、口腔器具230の咬合面部分を省き、その代わりに、舌側面および頬側面等の歯THの側面のみに係合するように構成され得る。電子機器および/または変換器アセンブリ234は、上述のように、歯の表面に対して接触するために、筐体232内に収容され得る。加えて、図22Bに示されるように、1つ以上の随意の横部材236が、口腔器具230の側面部分に接続し、歯の上に設置された時に、いくらかの構造的安定性を提供し得る。本変形例は、歯の上に設置された時に、ユーザが自由に、口腔器具デバイスによって閉塞されていない歯の自然咬合面を直接噛合し、それによって、ユーザにとっての向上した快適性を提供し得るように、咬合面開口部238を画定し得る。
【0068】
さらに他の変形例では、振動は、ユーザの1本の歯または複数の歯を通して直接伝達するよりもむしろ、下層の骨または組織構造の中へ直接伝達され得る。図23Aに示されるように、口腔器具240は、ユーザの歯の上、本実施例では、上側歯列に沿って位置する、臼歯の上に位置付けられて図示されている。電子機器および/または変換器アセンブリ242は、歯の頬側面に沿って位置するものとして示されている。歯の表面と接触している変換器を利用するよりもむしろ、図23Bの部分断面図に示されるように、硬いまたは中実金属部材等の伝導伝達部材244が、アセンブリ242内の変換器に連結され、口腔器具240から、上顎骨等の下層の骨248に直接埋入される支柱またはネジ246まで延在し得る。伝達部材244の遠位端が支柱またはネジ246に直接連結されるため、変換器によって生成される振動は、伝達部材244を通して、支柱またはネジ246の中へ直接伝達され、支柱またはネジは、順に、ユーザの内耳に伝達するために、骨248の中へ直接、および骨を通して振動を伝達し得る。
【0069】
図24は、歯の舌側面に沿って位置する電子機器および/または変換器アセンブリ252とともに、ユーザの歯THの上に設置された口腔器具250の部分断面図を図示する。同様に、振動は、伝導伝達部材244を通して、本実施例では口蓋骨PLに埋入される支柱またはネジ246の中へ直接伝達され得る。他の変形例は、下顎骨に穿通される支柱またはネジ246に伝達するために、下側歯列に沿って位置する、本配設を利用し得る。
【0070】
さらに別の変形例では、下層の骨自体に穿通される支柱またはネジを利用するよりもむしろ、変換器は、歯に隣接する歯肉組織表面に直接、取着、連結、あるいは接着され得る。 図25Aおよび25Bに示されるように、口腔器具260は、そこから歯THに隣接する歯肉組織表面268に取着される変換器アセンブリ266まで延在する、電気ワイヤ264とともに、口腔器具260の側面に沿って位置付けられる電子機器アセンブリ262を有し得る。変換器アセンブリ266は、接着剤、口腔器具260から延在する構造支持アーム、歯科ネジまたは支柱、あるいは任意の他の構造機構を介して、組織表面268に取着され得る。使用時、変換器は、下層の歯肉組織の中へ直接振動および伝達してもよく、それが信号を下層の骨に伝導し得る。
【0071】
上述で説明される変形例のうちのいずれの場合も、それらは、ユーザの所望の聴覚レベルを達成するよう、実用可能であるように、単一のデバイスとして、または本明細書の任意の他の変形例と組み合わせて、利用され得る。さらに、2つ以上の口腔器具デバイスと、電子機器および/または変換器アセンブリとが、任意の時点において利用され得る。例えば、図26は、複数の変換器アセンブリ270、272、274、276が複数の歯の上に設置され得る、一実施例を図示する。下側歯列の上に示されているが、複数のアセンブリは、代替として、上側歯列または両方の歯列に沿って、位置付けられ、かつ位置特定され得る。さらに、アセンブリのそれぞれは、均一の周波数範囲内で振動を伝達するように構成され得る。代替として、他の変形例では、異なるアセンブリは、各アセンブリ間で重複しない周波数範囲内で振動するように構成され得る。上述のように、ユーザに比較的高忠実度の音を送達するよう、各変換器が、異なる周波数応答および/または送信に対して最適化され得るように、異なる周波数応答に対して、各変換器270、272、274、276をプログラムまたは事前設定することが可能である。
【0072】
さらに、異なる変換器270、272、274、276のそれぞれはまた、ユーザによって装着されるマイクロホンによって受信される音の方向性を示す方式で、振動するようにプログラムすることも可能である。例えば、ユーザの口腔内の異なる場所に位置付けられた異なる変換器は、音または振動キューを提供することによる特定の方式で振動し、ユーザの配向に対して、どの方向で音が検出されたのかをユーザに知らせることが可能である。例えば、ユーザの左の歯の上に位置する、第1の変換器は、ユーザの左側から発信している、検出された音に対して振動するようにプログラムすることが可能である。同様に、例えば、ユーザの右の歯の上に位置する、第2の変換器は、ユーザの右側から発信している、検出された音に対して振動するようにプログラムすることが可能である。これらの実施例は、潜在的な変形例を例証することを目的としているため、他の変形例およびキューが利用され得る。
【0073】
1つ以上のマイクロホンが頬内の場所に位置付けられる変形例では、マイクロホンは、上述で説明されるように、電子機器および/または変換器アセンブリに直接統合され得る。しかしながら、付加的な変形例では、マイクロホンユニットは、フィードバックを最小限化するように、変換器アセンブリから距離を置いて位置付けられ得る。一実施例では、上述で示される変形例と同様に、マイクロホンユニット282は、図27Aおよび27Bに示されるように、電子機器および/または変換器アセンブリ280から分離され得る。そのような変形例では、歯肉表面268の上またはそれに隣接して位置付けられるマイクロホンユニット282は、ワイヤ264を介して、電気的に接続され得る。
【0074】
変形例は、歯肉組織268に隣接して設置されたマイクロホンユニット282を図示するが、ユニット282は、別の歯または口の内側の別の場所に位置付けられ得る。例えば、図28は、上述のように、1つ以上の歯保定部分21、23を接続するアーチ19を利用する、別の変形例290を図示する。しかしながら、本変形例では、マイクロホンユニット294は、変換器アセンブリ292から分離される、アーチ19内側または上に統合され得る。アーチ19を通して経由される1つ以上のワイヤ296は、マイクロホンユニット294をアセンブリ292に電気的に接続し得る。代替として、ワイヤ296を利用するよりもむしろ、マイクロホンユニット294およびアセンブリ292は、上述のように、相互にワイヤレスで連結され得る。
【0075】
変換器アセンブリからマイクロホンを分離するためのさらに別の変形例において、図29は、少なくとも1つのマイクロホン302(または随意で、任意の数の追加マイクロホン304、306)が、ユーザの口腔内に位置付けられ得る一方、電子機器および/または変換器アセンブリ300から物理的に分離される、別の変形例を図示する。このように、1つ以上の随意のマイクロホン302,304,306は、存在する場合、変換器からフィードバックを減衰または排除するように、電子機器および/または変換器アセンブリ300にワイヤレスで連結され得る。
【0076】
上述で論議されるデバイスおよび方法の用途は、記載される特定の実施形態に限定されず、任意の数のさらなる用途を含み得る。さらに、そのようなデバイスおよび方法は、体内の他の部位に適用され得る。本発明を実行するための上述のアセンブリおよび方法の修正、実用可能であるような異なる変形例の間での組み合わせ、ならびに当業者にとって明白な本発明の側面の変形例は、特許請求の範囲内であることが意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
骨伝導通信装置であって、
ユーザの少なくとも1本の歯の少なくとも一部に適合可能な形状を有する筐体と、
該筐体内に搭載される送受信機と、
該筐体の内部または上に配置され、該少なくとも1本の歯の表面と振動通信し、該少なくとも1本の歯を通して音を伝達する変換器と
を備える、骨伝導通信装置と、
該送受信機に連結され、該ユーザを第2の人物とリンクさせる通信デバイスと
を備える、装置。
【請求項2】
前記ユーザの耳の内側または該ユーザの耳に近接して、挿入または位置付けられるように適合される聴覚保護ユニットを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記変換器に送達される位置情報を前記送受信機に送信するための測位システムをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記通信デバイスは、前記ユーザの位置を別の場所に送信する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記通信デバイスは、少なくとも1つのさらなる通信デバイスと相互動作可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記通信デバイスは、ワイヤレス通信デバイスを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ワイヤレス通信デバイスは、無線またはワイヤレス電話を備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
チャネル、ボリューム、または両方を変更するためのユーザインターフェースを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記ユーザインターフェースは、前記ユーザが、該ユーザの手を離さずに、チャネル、ボリューム、または両方を制御可能となるように、武器上に搭載される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ユーザインターフェースは、ハンズフリー動作を可能にするように、音声によって作動される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記ユーザにかかる力を検出するための運動センサを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記運動センサによって作動される、防弾チョッキを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記運動センサが入って来る力を検出すると膨張する防弾チョッキを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記防弾チョッキは、爆風によって作動される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記チョッキおよびヘルメットを連結する連係部を備え、該連係部は、前記爆風が検出されると硬化される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
無許可ユーザによって装着されると、前記通信装置を無効化するコントローラを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記運動センサは、爆風の方向および大きさを含む爆風ベクトルを捕捉する、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記爆風ベクトルは、記憶され、別の場所に送信される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記運動センサは、加速時計を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記運動センサは、3軸加速度計を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項1】
通信装置であって、
骨伝導通信装置であって、
ユーザの少なくとも1本の歯の少なくとも一部に適合可能な形状を有する筐体と、
該筐体内に搭載される送受信機と、
該筐体の内部または上に配置され、該少なくとも1本の歯の表面と振動通信し、該少なくとも1本の歯を通して音を伝達する変換器と
を備える、骨伝導通信装置と、
該送受信機に連結され、該ユーザを第2の人物とリンクさせる通信デバイスと
を備える、装置。
【請求項2】
前記ユーザの耳の内側または該ユーザの耳に近接して、挿入または位置付けられるように適合される聴覚保護ユニットを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記変換器に送達される位置情報を前記送受信機に送信するための測位システムをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記通信デバイスは、前記ユーザの位置を別の場所に送信する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記通信デバイスは、少なくとも1つのさらなる通信デバイスと相互動作可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記通信デバイスは、ワイヤレス通信デバイスを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ワイヤレス通信デバイスは、無線またはワイヤレス電話を備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
チャネル、ボリューム、または両方を変更するためのユーザインターフェースを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記ユーザインターフェースは、前記ユーザが、該ユーザの手を離さずに、チャネル、ボリューム、または両方を制御可能となるように、武器上に搭載される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ユーザインターフェースは、ハンズフリー動作を可能にするように、音声によって作動される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記ユーザにかかる力を検出するための運動センサを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記運動センサによって作動される、防弾チョッキを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記運動センサが入って来る力を検出すると膨張する防弾チョッキを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記防弾チョッキは、爆風によって作動される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記チョッキおよびヘルメットを連結する連係部を備え、該連係部は、前記爆風が検出されると硬化される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
無許可ユーザによって装着されると、前記通信装置を無効化するコントローラを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記運動センサは、爆風の方向および大きさを含む爆風ベクトルを捕捉する、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記爆風ベクトルは、記憶され、別の場所に送信される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記運動センサは、加速時計を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記運動センサは、3軸加速度計を備える、請求項19に記載の装置。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23A】
【図23B】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23A】
【図23B】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【公表番号】特表2012−506218(P2012−506218A)
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532264(P2011−532264)
【出願日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/060905
【国際公開番号】WO2010/045497
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(508352861)ソニタス メディカル, インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/060905
【国際公開番号】WO2010/045497
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(508352861)ソニタス メディカル, インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】
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