説明

ユーザ端末、及び通信方法

【課題】ユーザに、緊急メッセージや、規制情報を伝えること。
【解決手段】緊急情報を受信するユーザ端末は、緊急情報が受信されたかどうかを判定する緊急情報受信判定部と、該緊急情報が受信されたと判定された場合に、キープアライブパケット、ユーザデータの送信が行われないように制御する送信制御部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自然災害などに対する迅速かつ的確な情報配信手段として、緊急情報配信基盤を構築することが求められている。この要望に対して、3GPP(3rd Generation Partnership Project)において「Public Warning System(PWS)」と呼ばれる緊急情報配信基盤の検討が開始された。
【0003】
また、3GPPにおいて「Earthquake and Tsunami Warning System(ETWS)が規定された(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
ETWSメッセージは、報知情報として送信される。具体的には、プライマリーノーティフィケイション(Primary Notification)は報知情報のシステムインフォメーションブロック(SIB: System Information Block)10でワーニングタイプ(Warning Type)として送信される。また、セカンダリーノーティフィケイション(Secondary Notification)は報知情報のシステムインフォメーションブロック11でワーニングメッセージ(Warning Message)として送信される。
【0005】
エルティーイー(LTE: Long Term Evolution)に従った無線通信方式により通信を行うユーザ端末は、ページング(Paging)を受信した後に、システムインフォメーションブロック10、システムインフォメーション11を受信する。システムインフォメーションブロック10、システムインフォメーション11を受信することにより、ETWSメッセージを取得できる。
【0006】
つまり、ネットワーク在圏中に、パケット通信のためのパケット接続を常時可能にできる機能(以下、「オールウェイズオン(Always On)」と呼ぶ)を有し、該オールウェイズオン機能がオンであるユーザ端末であれば、通信状態(RRC_CONNECTED状態)であっても、ETWSを受信できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】3GPP TS22.168 V9.0.0 2008−06
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
エルティーイーに従った無線通信方式により通信を行うユーザ端末により音声通話が行われている状態で、ETWSメッセージが受信された場合には、音声と同時にユーザに通知される。この場合、ユーザにとっては、分かりにくい。
【0009】
また、ユーエムティーエス(UMTS: Universal Mobile Telecommunications System)に従った無線通信方式により通信を行うユーザ端末は、Idle状態、CELL_PCH状態、URA_PCH状態、CELL_FACH状態で、プライマリーノーティフィケイションを受信できる。しかし、該ユーザ端末は、CELL_DCH状態では、プライマリーノーティフィケイションを受信できない。
【0010】
また、該ユーザ端末は、CELL_FACH状態、CELL_DCH状態では、ETWSのセカンダリーノーティフィケイションを受信できない。
【0011】
また、該ユーザ端末は、CELL_FACH状態、CELL_DCH状態では、CBS(Cell Broadcast Service)方式により送信される情報を受信できない。
【0012】
つまり、オールウェイズオン機能が動作しているユーザ端末であっても、CELL_DCH状態である場合には、ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信できない。
【0013】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ユーザに、緊急メッセージや、規制情報を伝えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、本ユーザ端末は、
緊急情報を受信するユーザ端末であって、
緊急情報が受信されたかどうかを判定する緊急情報受信判定部と、
該緊急情報受信判定部により緊急情報が受信されたと判定された場合に、キープアライブパケット、ユーザデータの送信が行われないように制御する送信制御部と
を有する、ユーザ端末として達成される。
【0015】
前記送信制御部は、前記緊急情報が受信された際の当該ユーザ端末の状態がアイドル状態、Cell_PCH状態、及びURA_PCH状態のいずれかである場合、該緊急情報の受信が終了するまで、Cell_FACH状態、Cell_DCH状態への状態遷移を行わないように制御することにより、キープアライブパケット、ユーザデータ、及びシステムデータのいずれかの送信が行われないように制御するように構成してもよい。
【0016】
前記状態遷移制御部は、前記緊急情報が受信された際の当該ユーザ端末の状態がCell_FACH状態である場合、アイドル状態に自動的に遷移するように制御することにより、キープアライブパケット、ユーザデータ、及びシステムデータのいずれかの送信が行われないように制御するように構成してもよい。
【0017】
本ユーザ端末は、
ページング情報を受信するユーザ端末であって、
ページング情報が受信されたかどうかを判定するページング情報受信判定部と、
該ページング情報受信判定部によりページング情報が受信されたと判定された場合に、該ページング情報が受信された際の当該ユーザ端末の状態がCell_DCH状態である場合、緊急情報が受信可能となるように制御する状態遷移制御部と
を有する、ユーザ端末として達成される。
【0018】
本ユーザ端末は、
緊急情報を受信するユーザ端末であって、
緊急情報が受信されたかどうかを判定する緊急情報受信判定部と、
該緊急情報受信判定部により緊急情報が受信されたと判定され、且つ当該ユーザ端末が音声通信中、またはデータ通信中である場合に、該音声通信を中断し、音声メッセージにより、前記緊急情報をユーザに通知するように制御する緊急情報通知制御部と
を有する、ユーザ端末として達成される。
【0019】
また、上記ユーザ端末が実行する通信方法として構成することもできる。
【発明の効果】
【0020】
開示の実施例によれば、ユーザに、緊急メッセージや、規制情報を伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】無線通信システムの一実施例を示す図である。
【図2】ユーザ端末の状態の一例を示す図である。
【図3】ユーザ端末の一実施例を示す図である。
【図4】ユーザ端末の一実施例を示す機能ブロック図である。
【図5】ユーザ端末の一実施例を示す機能ブロック図である。
【図6】ETWSの配信処理の一例を示すシーケンスチャートである。
【図7】CBSの配信処理の一例を示すシーケンスチャートである。
【図8】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その1)である。
【図9】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その2)である。
【図10】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その3)である。
【図11】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その4)である。
【図12】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その5)である。
【図13】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その6)である。
【図14】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その7)である。
【図15】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その8)である。
【図16】ユーザ端末の動作の一実施例を示すシーケンスチャート(その9)である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明を実施するための形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0023】
<実施例>
<無線通信システム>
図1は、無線通信システムの一実施例を示す。
【0024】
無線通信システムが適用される環境は、第1の無線通信システムと第2の無線通信システムとが、地理的に少なくとも一部において重複する環境であってもよい。第1の無線通信システムは、例えばUTRA方式のような第3世代のシステムであるとする。第2の移動通信システムは、LTE方式のシステムであるとする。しかし、適用可能な無線通信システムは、LTE方式及びUTRA方式のシステムに限定されず、他の無線通信システムでもよい。例えば、GERAN(GSM)、CDMA2000、UMTS等の方式の無線通信システムや、第4世代の無線通信システム等にも、本発明は適用可能である。具体的には、ETWSメッセージ、CBSメッセージが配信され、ユーザ端末が、該ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信できる無線通信システムに適用できる。
【0025】
図1には、第1の無線通信システムと第2の無線通信システムとが混在する環境の一例を示す。
【0026】
第1の無線通信システム(3G)は、ユーザ端末100と、UTRA無線基地局(Base Station)200と、無線ネットワーク制御装置300とを含む。
【0027】
UTRA無線基地局200は無線ネットワーク制御装置300と接続され、無線ネットワーク制御装置300は、コアネットワーク700と接続される。UTRA無線基地局200はセル250をカバーする。ユーザ端末100はセル250においてUTRA無線基地局200とUTRA方式により無線通信を行う。UTRA無線基地局200は、アクセスポイント(AP: Access Point)として言及されてもよい。
【0028】
図1には、1台のユーザ端末100が描かれているが、2台以上であってもよい。また、図1には、無線ネットワーク制御装置300に1台のUTRA無線基地局200が接続されているが、2台以上でもよい。また、図1には、1台の無線ネットワーク制御装置300が描かれているが、2台以上であってもよい。
【0029】
第2の移動通信システムは、ユーザ端末100と、LTE無線基地局200と、MME400とを含む。
【0030】
LTE無線基地局200はコアネットワーク700に含まれるMME400と接続される。LTE無線基地局200によりカバーされるエリアには、セル250が含まれる。LTE無線基地局200によりカバーされるエリアには、複数のセルが含まれてもよい。該複数のセルには、同一周波数帯で無線通信可能なセルが存在してもよい。該同一周波数帯で無線通信可能なセルは周波数レイヤと呼ばれてもよい。ユーザ端末100はセル250においてLTE無線基地局200とEvolved UTRA and UTRAN方式により無線通信を行う。
【0031】
LTE無線基地局(eNB: eNodeB)200は、第2の無線通信システム(LTE)だけでなく、第1の無線通信システム(3G)における処理を実行してもよい。第2の移動通信システム(LTE)におけるLTE無線基地局(eNB)200は、例えば、無線リソースの管理、IPヘッダ圧縮及び暗号処理、ユーザプレーンデータのルーティング、ページングメッセージや報知情報のスケジューリング等を行う。
【0032】
MME400は、S1インターフェースを介してLTE無線基地局(eNB)200に結合される。MME400は、交換局により実現されてもよい。MME400は、ユーザ端末100の移動を管理する。具体的には、3GPPアクセスネットワーク間における移動管理、トラッキングエリア(位置登録エリア)リストの管理、パケットデータネットワーク(PDN)のゲートウェイ(GW)の選択、サービングゲートウェイ(GW)の選択、ハンドオーバにおける交換局(MME)の選択、ローミング、認証、無線アクセスベアラ管理、加入者情報の管理、移動管理、発着信制御、課金制御、QoS制御等に関する処理を行う。
【0033】
図1には、1台のユーザ端末100が描かれているが、2台以上であってもよい。また、図1には、MME400に1台のLTE無線基地局200が接続されているが、2台以上のLTE無線基地局200が接続されてもよい。また、図1には、1台のMME400が描かれているが、2台以上であってもよい。
【0034】
また、LTE方式、UTRA方式とは異なる他の無線アクセステクノロジにより無線通信可能なセルが混在していてもよい。該他の無線アクセステクノロジには、GERAN(GSM)、CDMA2000が含まれてもよい。さらに、第4世代の移動通信システムが含まれてもよい。該第4世代の移動通信システムには、LTE Advancedが含まれてもよい。
【0035】
LTE無線基地局200と無線通信を行うことができるユーザ端末100は、UTRA無線基地局200とも無線通信を行うことができるものであってもよい。換言すれば、ユーザ端末100は、デュアルモード端末であってもよい。デュアルモード端末は、既存の移動通信システム、例えばUTRA方式と、LTE方式により通信を行うことができる。ユーザ端末100に限らず、情報端末、ノートPC、携帯情報端末(PDA: Personal Digital Assistants)などの無線通信機能を有する通信装置が含まれてもよい。
【0036】
ユーザ端末100は、UTRA無線基地局200から送信されるべきETWSメッセージ、CBSメッセージを受信する。
【0037】
ETWSメッセージは、報知情報として送信される。具体的には、プライマリーノーティフィケイションは報知情報のシステムインフォメーションブロック10でワーニングタイプとして送信される。また、セカンダリーノーティフィケイションは報知情報のシステムインフォメーションブロック11でワーニングメッセージとして送信される。
【0038】
ユーザ端末100により遷移可能な状態には、アイドルモード状態と、Cell_PCH状態と、URA_PCH状態と、Cell_FACH状態と、Cell_DCH状態とが含まれる。
【0039】
図2は、ユーザ端末100により遷移可能な状態の例を示す。ある状態から遷移可能な状態が矢印により表される。
【0040】
図2には、ユーザ端末100により遷移可能な状態として、アイドル状態、Cell_DCH状態、Cell_FACH状態、Cell_PCH状態、URA_PCH状態が示される。ここに示される状態以外の状態を設定することもできる。
【0041】
(アイドル状態)
ユーザ端末100がアイドル状態である場合、個別物理チャネルは割り当てられない。無線アクセスネットワークはアイドル状態のユーザ端末100に関して、何の知識ももたず、その存在も位置も知らない。該ユーザ端末100は、コアネットワーク700からの呼び出しを検出するため、DRXサイクルごとにページングインジケータチャネル(PICH: Paging Indicator CHannel)をモニタする。該ユーザ端末100は、システム情報を受信するため、BCHをモニタする。該ユーザ端末100は、どのような上り回線アクティビティも不可能である。RRC接続が確立されることにより、アイドル状態から、Cell_FACH状態、Cell_DCH状態に遷移する。
【0042】
(Cell_DCH状態)
ユーザ端末100がCell_DCH状態である場合、個別物理チャネルが上り回線、下り回線に割り当てられる。該ユーザ端末100には、現在のアクティブセットについてのセルレベルが通知される。Cell_DCH状態には、RRC接続のセットアップを経由してアイドリング状態から遷移する場合と、個別物理チャネルの確立によりCell_FACH状態から遷移する場合とがある。
【0043】
(Cell_FACH状態)
ユーザ端末100がCell_FACH状態である場合、該ユーザ端末100には、個別物理チャネルは割り当てられない。該ユーザ端末100は、下り回線のFACHチャネルをモニタする。該ユーザ端末100には、上り回線にデフォルトの共通トランスポートチャネルまたは共有トランスポートチャネルが割り当てられる。具体的には、RACHが割り当てられる。該ユーザ端末100のトランスポートチャネルへのアクセス手続きに従って、いつでも使用し得る。該ユーザ端末100の位置は、該ユーザ端末100がセルアップデートを最後に行ったセルに応じたセルレベルで、UTRANにより知らされる。
【0044】
(Cell_PCH状態)
ユーザ端末100がCell_PCH状態である場合、該ユーザ端末100には、個別物理チャネルは割り当てられない。該ユーザ端末100は、コアネットワーク700からの呼び出しを検出するために、DRXサイクルごとにPICHをモニタする。該ユーザ端末100は、システム情報を受信するため、BCHをモニタする。該ユーザ端末100は、どのような上り回線アクティビティも不可能である。該ユーザ端末100の位置は、Cell_FACH状態において、該ユーザ端末100がセルアップデートを最後に行ったセルに応じたセルレベルで、UTRANにより通知される。
【0045】
(URA_PCH状態)
ユーザ端末100がURA_PCH状態である場合、該ユーザ端末100には、個別物理チャネルは割り当てられない。該ユーザ端末100は、コアネットワーク700からの読み出しを検出するため、DRXサイクルごとにPICHをモニタする。ユーザ端末100は、システム情報を受信するため、BCHをモニタする。該ユーザ端末100は、どのような上り回線アクティビティも不可能である。該ユーザ端末100の位置は、Cell_FACH状態において、該ユーザ端末100がセルアップデートを最後に行ったセルに応じたセルレベルで、UTRANにより通知される。
【0046】
ユーザ端末100は、アイドル状態、Cell_PCH、URA_PCH状態で、ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信することができる。該ユーザ端末100は、ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信している際には、キープアライブパケット、ユーザデータの送信を行わないように制御する。具体的には、ユーザ端末100は、Cell_FACH状態、Cell_DCH状態には遷移しないように制御する。Cell_FACH状態、Cell_DCH状態には遷移しないように制御することにより、該ユーザ端末100は、ETWSメッセージ、CBSメッセージを最後まで受信することができる。
【0047】
また、ユーザ端末100は、Cell_FACH状態で、プライマリーノーティフィケイションを受信した際に、アイドル状態に遷移する。アイドル状態に遷移することにより、該ユーザ端末100は、セカンダリーノーティフィケイションを受信することができるため、ETWSを最後まで受信することができる。
【0048】
また、UTRA無線基地局200は、Cell_DCH状態のユーザ端末に、ページングタイプ2(Paging Type2)メッセージを送信するようにしてもよい。ページングタイプ2メッセージは、Cell_DCH状態のユーザ端末100でも受信できる。ページングタイプ2メッセージで、プライマリーノーティフィケイションを送信することにより、ユーザ端末100は、Cell_DCH状態であってもプライマリーノーティフィケイションを受信できる。
【0049】
また、オールウェイズオンでのキープアライブは、Cell_FACH状態で実行されるようにしてもよい。また、キープアライブパケットは、共通チャネルで送信されてもよい。
【0050】
<ユーザ端末>
図3は、ユーザ端末100、ユーザ端末100の一実施例を示す。図3には、主にハードウェア構成が示される。
【0051】
ユーザ端末100、ユーザ端末100は、入力部102と、出力部104と、通信制御部106と、無線部108と、記憶部110と、中央演算処理装置(CPU: Central Processing Unit)112とを有する。各機能ブロックは、バス150により接続される。
【0052】
ユーザ端末100、ユーザ端末100は、ユーザが通信することができる適切な如何なる端末でもよく、例えば、携帯電話、情報端末、パーソナルディジタルアシスタント、携帯用パーソナルコンピュータ等が含まれるが、これらに限定されない。
【0053】
中央演算処理装置112は、入力部102、出力部104、通信制御部106、無線部108、及び記憶部110の制御を行う。中央演算処理装置112は、記憶部110に記憶されたプログラムに従って機能し、所定の処理を行う。
【0054】
記憶部110は、アプリケーションと、オペレーティングシステム(OS: Operating System)とを有する。アプリケーションは、ユーザがユーザ端末100、ユーザ端末100上で実行する作業を実施する機能を有するソフトウェアである。オペレーティングシステムは、ユーザ端末100、ユーザ端末100において、ハードウェアを抽象化したインターフェースをアプリケーションソフトウェアに提供するソフトウェアである。
【0055】
入力部102は、例えば、キーボードやマウスにより構成され、当該ユーザ端末100、ユーザ端末100への指示や、データの入力を行うための装置である。また、タッチパネルにより構成されてもよい。また、入力部102は、例えば、マイクにより構成され、ユーザにより発せられた音声を入力する。該音声には、当該ユーザ端末100、ユーザ端末100への指示が含まれてもよい。該指示には、オペレーティングシステムに対するものや、アプリケーションに対するものが含まれる。
【0056】
出力部104は、例えば、ディスプレイにより構成され、当該ユーザ端末100、ユーザ端末100による処理状態や処理結果を表示する。また、出力部104は、例えば、スピーカにより構成され、ユーザに対して、音を出力するようにしてもよい。該処理状態や処理結果には、オペレーティングシステムやアプリケーションによるものが含まれる。ディスプレイには、液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)、CRT(Cathod Ray Tube)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP: Plasma Display Panel)、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどが含まれる。
【0057】
通信制御部106は、当該ユーザ端末100を接続されたネットワークへの上りリンクの信号を生成する。また、通信制御部106は、当該ユーザ端末100と接続された基地局(UTRA無線基地局200、LTE無線基地局200)からの下りリンクの信号を解析する。
【0058】
無線部108は、中央演算処理装置112による制御により、LTE無線基地局200、UTRA無線基地局200との間で、所定の無線通信方式により無線通信を行う。該無線通信方式には、GSM、W−CDMAが含まれる。また、LTEが含まれてもよい。例えば、通信制御部106により生成された制御情報を無線信号に変換して送信する。また、LTE無線基地局200、UTRA無線基地局200からの無線信号をベースバンド信号に変換する。
【0059】
<ユーザ端末100の機能>
ユーザ端末100により実行される機能には、ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信中である場合には、キープアライブパケット、ユーザデータの送信を行わないように制御する機能が含まれる。具体的には、ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信した際の状態がアイドル状態である場合には、Cell_FACH状態、Cell_DCH状態には遷移しないように制御する機能が含まれる。つまり、図2に示される状態遷移図の場合、ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信した際の状態がアイドル状態である場合には、状態を遷移させないように制御する。状態を遷移させないように制御することにより、キープアライブパケット、ユーザデータの送信は行われない。
【0060】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、ETWSメッセージ、CBSメッセージを受信している際の状態がCell_PCH、URA_PCH状態である場合には、Cell_FACH状態には遷移しないように制御する機能が含まれる。Cell_FACH状態には遷移しないように制御することにより、キープアライブパケット、ユーザデータの送信は行われない。
【0061】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、ETWSメッセージに含まれるべきプライマリーノーティフィケイションを受信している際の状態がCell_FACH状態である場合には、アイドル状態に遷移するように制御する機能が含まれる。アイドル状態に遷移するように制御することにより、セカンダリーノーティフィケイションを受信できる。
【0062】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、ページングタイプ2メッセージを受信した際の状態がCell_DCH状態である場合には、プライマリーノーティフィケイションを受信するように制御する機能が含まれる。ページングタイプ2メッセージを送信することにより、ユーザ端末100にプライマリーノーティフィケイションを受信させることができる。
【0063】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、オールウェイズオンでのキープアライブは、Cell_FACH状態で実行されるように制御する機能が含まれる。Cell_FACH状態で実行されることによりプライマリーノーティフィケイションを受信できるためである。プライマリーノーティフィケイションを受信したユーザ端末100は、アイドル状態に遷移することによりセカンダリーノーティフィケイションを受信できる。
【0064】
上述した全ての機能の全てをユーザ端末100が有する必要はなく、少なくとも1つの機能を有するものであってよい。
【0065】
図4は、ユーザ端末100の一実施例の機能ブロック図を示す。ユーザ端末100がデュアル端末であり、UTRA方式に従って機能する場合にも、図4に示される機能が実行される。図4には、中央演算処理装置112により実行される機能が主に示される。
【0066】
ユーザ端末100は、緊急情報受信判定部1122と、送信制御部1124とを有する。
【0067】
緊急情報受信判定部1122には、当該ユーザ端末100に、ETWSメッセージ、CBSメッセージが受信されたかどうかを判定する。緊急情報受信判定部1122は、ETWSメッセージ、CBSメッセージが受信されたと判定された場合、送信制御部1124に、緊急情報が受信されたことを表す情報とともに、該緊急情報の種別を表す情報を入力する。該緊急情報の種別を表す情報には、ETWSメッセージに含まれるべきプライマリーノーティフィケイション、セカンダリーノーティフィケイションを表す情報が含まれる。該緊急情報の種別を表す情報には、CBSを表す情報が含まれる。
【0068】
送信制御部1124は、緊急情報受信判定部1122と接続される。送信制御部1124は、緊急情報受信判定部1122から緊急情報が受信されたことを表す情報が入力された場合に、当該ユーザ端末100から、キープアライブパケット、ユーザデータが送信されないように制御する。
【0069】
送信制御部1124は、緊急情報受信判定部1122から緊急情報が受信されたことを表す情報が入力された際の当該ユーザ端末100の状態を検出する。
【0070】
送信制御部1124は、当該ユーザ端末100の状態がアイドル状態であると判断した場合には、Cell_FACH状態、Cell_DCH状態には遷移しないように制御する。つまり、状態遷移が行われないように制御する。
【0071】
送信制御部1124は、当該ユーザ端末100の状態がCell_PCH、URA_PCH状態であると判断した場合には、Cell_FACH状態には遷移しないように制御する。つまり、状態遷移が行われないように制御する。
【0072】
送信制御部1124は、緊急情報受信判定部1122から緊急情報が受信されたことを表す情報が入力された際に、該緊急情報の種別を表す情報として、プライマリーノーティフィケイションを表す情報が入力された際に、当該ユーザ端末100の状態がCell_FACH状態であると判断した場合には、アイドル状態に遷移するように制御する。
【0073】
また、送信制御部1124には、当該ユーザ端末100にページングタイプ2メッセージが受信された際に、該ページングタイプ2メッセージが受信されたことを表す情報が入力される。送信制御部1124は、ページングタイプ2メッセージが受信されたことを表す情報が入力された際に、当該ユーザ端末100の状態がCell_DCH状態であると判断した場合には、プライマリーノーティフィケイションを受信するように、無線部108に命令する。ページングタイプ2のメッセージが受信されたことをトリガーとして、プライマリーノーティフィケイションを受信できる。
【0074】
また、送信制御部1124は、オールウェイズオンでのキープアライブは、Cell_FACH状態で実行されるように制御する。
【0075】
<ユーザ端末100の機能>
ユーザ端末100により実行される機能には、LTE方式により音声通信中に、ETWSが受信される際に、音声を自動的に切断する機能が含まれる。データ通信中であってもよい。
【0076】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、音声通信を中断して、ETWSの情報を取得する機能が含まれる。
【0077】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、ETWSの情報を取得した後に、アラームを鳴らす機能が含まれる。
【0078】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、ETWSの情報を通知する機能が含まれる。具体的には、音声メッセージで通知される。
【0079】
また、ユーザ端末100により実行される機能には、中断された音声通話を再開する機能が含まれる。
【0080】
図5は、ユーザ端末100の一実施例の機能ブロック図を示す。図5には、中央演算処理装置112により実行される機能が主に示される。
【0081】
ユーザ端末100は、緊急情報受信判定部1122と、緊急情報通知制御部1126とを有する。
【0082】
緊急情報受信判定部1122には、当該ユーザ端末100に、ETWSメッセージ、CBSメッセージが受信されたかどうかを判定する。緊急情報受信判定部1122は、ETWSメッセージ、CBSメッセージが受信されたと判定した場合、緊急情報通知制御部1126に、緊急情報が受信されたことを表す情報を入力する。緊急情報の種別を表す情報が入力されてもよい。例えば、ETWSメッセージに含まれるべきプライマリーノーティフィケイション、セカンダリーノーティフィケイションを表す情報が入力されてもよい。また、例えば、CBSを表す情報が入力されてもよい。
【0083】
緊急情報通知制御部1126は、緊急情報受信判定部1122と接続される。緊急情報通知制御部1126は、緊急情報受信検出部1122から緊急情報が受信されたことを表す情報が入力された場合に、当該ユーザ端末100の状態を判断する。具体的には、緊急情報通知制御部1126は、当該ユーザ端末100により音声通信が行われているかどうかを判定する。音声通信が行われていると判定した場合、緊急情報通知制御部1126は、入力部102、出力部104による音声通信を中断するように制御するための音声通信制御信号を入力する。緊急情報通知制御部1126は、ETWSの情報を取得するように制御する。緊急情報通知制御部1126は、出力部104から、ETWSの情報を通知する制御を行う。具体的には、受話音として、ETWSの情報を通知する。緊急情報通知制御部1126は、音声通信を再開させるための音声通信制御信号を入力する。
【0084】
<ETWSメッセージの配信処理>
図6は、ETWSメッセージの配信処理の一例が示される。
【0085】
セルブロードキャストエンティティ(CBE: Cell Broadcast Entity)と、セルブロードキャストセンター(CBC: Cell Broadcast Center)との間で、緊急情報を配信する際に必要となる情報のやり取りが行われる(ステップS602)。具体的には、災害の種類を表す情報、配信エリアを表す情報がやり取りされる。
【0086】
CBCは、ETWSメッセージを作成する(ステップS604)。
【0087】
CBCは、CBEからの情報に基づいて、ETWS CBSを作成する。CBCは、RNC300に、Write−Replaceとして、ETWS CBSを通知する(ステップS606)Write−Replaceには、Paging ETWS Indicatorと、Warning Typeと、Warning−Security−Informationとが含まれる。メッセージIDとして、ETWS用のメッセージIDが利用されてもよい。
【0088】
RNC300は、CBCからのWrite−ReplaceにPaging ETWS Indicatiorが含まれる場合に、ETWSとして動作する。つまり、ETWSを配信する。RNC300は、ETWSとして機能する際に、ユーザ端末100に、CTCH(Commom traffic channel)をオンに更新させる。
【0089】
RNC300は、ページングを送信する(ステップS608)。該ページングにより、報知情報が更新されたこと、WarningTypeを通知するようにしてもよい。また、ページングでDuplication detectionが実施されてもよい。RNC300は、ページングとともに、プライマリーノーティフィケイションを送信するようにしてもよい。
【0090】
RNC300は、セカンダリーノーティフィケイションを送信する(ステップS610)。RNC300は、セカンダリーノーティフィケイションともに、BMC CBSメッセージを送信するようにしてもよい。
【0091】
RNC300は、CSCに、Write−Replace Completeを送信する(ステップS612)。
【0092】
<CBSメッセージの配信処理>
図7は、CBSメッセージの配信処理を示す。
【0093】
RNC300に、緊急情報、具体的には地震等が発生したことを表す情報が通知される(ステップS702)。
【0094】
RNC300は、UTRA無線基地局200に、システムインフォメーションブロックモディファイを通知する(ステップS704)。
【0095】
UTRA無線基地局200は、ユーザ端末100に、システムインフォメーションを通知する(ステップS706)。該システムインフォメーションブロックには、CTCHをオープンにすることを表す情報が含まれる。
【0096】
RNC300は、ユーザ端末100に、ページングタイプ1を送信する(ステップS708)。
【0097】
ユーザ端末100は、CTCHをオープンする。
【0098】
RNC300は、ユーザ端末100に、CBSメッセージを送信する(ステップS710)。
【0099】
RNC300は、UTRA無線基地局200に、システムインフォメーションブロックモディファイを通知する(ステップS712)。
【0100】
UTRA無線基地局200は、ユーザ端末100に、システムインフォメーションを通知する(ステップS714)。該システムインフォメーションブロックには、CTCHをクローズすることを表す情報が含まれる。
【0101】
RNC300は、ユーザ端末100に、ページングタイプ1を送信する(ステップS716)。
【0102】
ユーザ端末100は、CTCHをクローズする。
【0103】
<ユーザ端末の動作(その1)>
図8は、ユーザ端末100の動作(その1)示す。図8には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0104】
ユーザ端末100は、Cell_FACH状態である。
【0105】
ユーザ端末100は、ネットワークに、メジャメントレポート(Measurement Report)を送信する(ステップS802)。
【0106】
ネットワークは、ユーザ端末100に、トランスポートチャネルリコンフィグレーション(Transport Channel Reconfiguration)を送信する(ステップS804)。
【0107】
ユーザ端末100は、ネットワークに、トランスポートチャネルリコンフィグレーションコンプリート(Transport Channel Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS806)。
【0108】
ユーザ端末100は、Cell_DCH状態に遷移する。
【0109】
<ユーザ端末の動作(その2)>
図9は、ユーザ端末100の動作(その2)示す。図9には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0110】
ユーザ端末100は、Cell_FACH状態である。
【0111】
ネットワークから、ユーザ端末100に、システムインフォメーションチェンジインジケーション(System Information Change Indication(ETWS))が送信される(ステップS902)。
【0112】
ユーザ端末100は、ネットワークに、メジャメントレポートを送信する(ステップS904)。
【0113】
ネットワークは、ユーザ端末100に、トランスポートチャネルリコンフィグレーションを送信する(ステップS906)。
【0114】
ユーザ端末100は、ネットワークに、トランスポートチャネルリコンフィグレーションコンプリートを送信する(ステップS908)。
【0115】
ユーザ端末100は、Cell_DCH状態に遷移する。
【0116】
<ユーザ端末の動作(その3)>
図10は、ユーザ端末100の動作(その3)示す。図10には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0117】
ユーザ端末100は、Cell_PCH状態である。
【0118】
ユーザ端末100は、ネットワークに、セルアップデート(Cell Update)を送信する(ステップS1002)。
【0119】
ネットワークは、ユーザ端末100に、セルアップデートコンファーム(Cell Update Confirm)を送信する(ステップS1004)。
【0120】
ユーザ端末100は、ネットワークに、無線ベアラリコンフィグレーションコンプリートを送信する(ステップS1006)。
【0121】
ユーザ端末100は、Cell_DCH状態に遷移する。
【0122】
<ユーザ端末の動作(その4)>
図11は、ユーザ端末100の動作(その4)示す。図11には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0123】
ユーザ端末100は、Cell_PCH状態である。
【0124】
ネットワークから、ユーザ端末100に、ページングタイプ1(Paging Type1(ETWS))が送信される(ステップS1102)。
【0125】
ここで、ユーザがユーザ端末100を操作したかどうかに係わらず、該ユーザ端末100は、プライマリーノーティフィケイションを受信した後、一定時間送信を行わない。該ユーザ端末100は、該一定時間の経過後、セカンダリーノーティフィケイションを受信する。
【0126】
ユーザ端末100は、ネットワークに、セルアップデートを送信する(ステップS1104)。
【0127】
ネットワークは、ユーザ端末100に、セルアップデートコンファームを送信する(ステップS1106)。
【0128】
Cell_PCH状態のユーザ端末100は、ネットワークに、無線ベアラリコンフィグレーションコンプリートを送信する(ステップS1108)。
【0129】
ユーザ端末100は、Cell_DCH状態に遷移する。
【0130】
<ユーザ端末の動作(その5)>
図12は、ユーザ端末100の動作(その5)示す。図12には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0131】
ユーザ端末100は、アイドル状態である。
【0132】
ユーザ端末100は、ネットワークに、RRC接続要求(RRC Connection Request)を送信する(ステップS1202)。
【0133】
ネットワークは、ユーザ端末100に、RRC接続セットアップ(Setup)を送信する(ステップS1204)。
【0134】
ユーザ端末100は、ネットワークに、無線ベアラリコンフィグレーションコンプリートを送信する(ステップS1206)。
【0135】
ユーザ端末100は、Cell_DCH状態に遷移する。
【0136】
<ユーザ端末の動作(その6)>
図13は、ユーザ端末100の動作(その6)示す。図13には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0137】
ユーザ端末100は、アイドル状態である。
【0138】
ネットワークは、ユーザ端末100に、ページングタイプ1(ETWS)を送信する(ステップS1302)。
【0139】
ここで、ユーザがユーザ端末100を操作したかどうかに係わらず、該ユーザ端末100は、プライマリーノーティフィケイションを受信した後、一定時間送信を行わない。該ユーザ端末100は、該一定時間の経過後、セカンダリーノーティフィケイションを受信する。
【0140】
ユーザ端末100は、ネットワークに、RRC接続要求を送信する(ステップS1304)。
【0141】
ネットワークは、ユーザ端末100に、RRC接続セットアップを送信する(ステップS1306)。
【0142】
ユーザ端末100は、ネットワークに、無線ベアラリコンフィグレーションコンプリートを送信する(ステップS1308)。
【0143】
ユーザ端末100は、Cell_DCH状態に遷移する。
【0144】
<ユーザ端末の動作(その7)>
図14は、ユーザ端末100の動作(その7)示す。図14には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0145】
ユーザ端末100は、Cell_PCH状態である。
【0146】
ユーザ端末100は、ネットワークに、セルアップデートを送信する(ステップS1402)。
【0147】
ネットワークは、ユーザ端末100に、セルアップデートコンファームを送信する(ステップS1404)。
【0148】
ユーザ端末100は、ネットワークに、Utranモビリティインフォメーションコンファーム(Utran Mobility Information Confirm)を送信する(ステップS1406)。
【0149】
ユーザ端末100は、Cell_FACH状態に遷移する。
【0150】
<ユーザ端末の動作(その8)>
図15は、ユーザ端末100の動作(その8)示す。図15には、主に、送信制御部1124により実行される処理が示される。
【0151】
ユーザ端末100は、Cell_PCH状態である。
【0152】
ネットワークから、ユーザ端末100に、ページングタイプ1(ETWS)が送信される(ステップS1502)。
【0153】
ここで、ユーザがユーザ端末100を操作したかどうかに係わらず、該ユーザ端末100は、プライマリーノーティフィケイションを受信した後、一定時間送信を行わない。該ユーザ端末100は、該一定時間の経過後、セカンダリーノーティフィケイションを受信する。
【0154】
ユーザ端末100は、ネットワークに、セルアップデートを送信する(ステップS1504)。
【0155】
ネットワークは、ユーザ端末100に、セルアップデートコンファームを送信する(ステップS1506)。
【0156】
ユーザ端末100は、ネットワークに、Utranモビリティインフォメーションコンファームを送信する(ステップS1508)。
【0157】
ユーザ端末100は、Cell_FACH状態に遷移する。
【0158】
<ユーザ端末100の動作(その9)>
図16は、ユーザ端末100の動作の一実施例を示す。図16には、オールウェイズオンでのキープアライブの動作について示される。送信制御部1124は、キープアライブの動作が行われる際には、Cell_FACH状態で実行されるように制御する。
【0159】
図16において、無線アクセスネットワーク(RAN: Radio Access Network)には、UTRA無線基地局200と、無線ネットワーク制御装置300とが含まれる。
【0160】
ユーザ端末100に搭載されたオペレーティングシステムから、該ユーザ端末100の無線部108にキープアライブパケットを送信する命令が行われる(ステップS1602)。該キープアライブパケットを送信する命令は、例えば周期Tで行われる。該オペレーティングシステムによる命令は、スーパーバイザコール(SVC: Super Visor Call)と呼ばれてもよい。
【0161】
ユーザ端末100は、OSからのキープアライブパケットの送信命令に従って、アクティベートパケットデータプロトコルコンテキストリクエスト(Activate PDP(Packet Data Protol) Context Request)をコアネットワーク700に送信する(ステップS1604)。ユーザ端末100とコアネットワーク700との間で、無通信監視タイマーtが起動される(ステップS1606)。
【0162】
ユーザ端末100は、RANに、シグナリングコネクションリリースインジケーション(Signaling Connection Release Indication(Fast Dormancy))を送信する(ステップS1608)。
【0163】
コアネットワーク700は、無通信監視タイマーtが満了する際に、ユーザ端末100に、デアクティベートパケットデータプロトコルコンテキストリクエスト(Deactivate PDP Context Request)を送信する(ステップS1610)。
【0164】
該デアクティベートパケットデータプロトコルコンテキストリクエストにより、ユーザ端末100においてオールウェイズオンのトリガーが発生する(ステップS1612)。
【0165】
ユーザ端末100は、アクティベートパケットデータプロトコルコンテキストリクエストをコアネットワークに送信する(ステップS1614)。ユーザ端末100は、シグナリングコネクションリリースインジケーション(Signaling Connection Release Indication(Fast Dormancy))をRANに送信する(ステップS1616)。
【0166】
OSから、該ユーザ端末100の無線部108にキープアライブパケットを送信する命令が行われる(ステップS1618)。
【0167】
ユーザ端末100は、OSからのキープアライブパケットの送信命令に従って、データを送信するため、RRCコネクションリクエスト(RRC Connection Request)をRANに送信する(ステップS1620)。ユーザ端末100とコアネットワーク700との間で、無通信監視タイマーtが起動される(ステップS1622)。
【0168】
ユーザ端末100は、コアネットワーク700に、シグナリングコネクションリリースインジケーション(Signaling Connection Release Indication(FastDormancy))を送信する(ステップS1624)。
【0169】
コアネットワーク700は、無通信監視タイマーtが満了する際に、ユーザ端末100に、デアクティベートパケットデータプロトコルコンテキストリクエストを送信する(ステップS1626)。
【0170】
該デアクティベートパケットデータプロトコルコンテキストリクエストにより、ユーザ端末100においてオールウェイズオンのトリガーが発生する(ステップS1628)。
【0171】
ユーザ端末100は、アクティベートパケットデータプロトコルコンテキストリクエストをコアネットワークに送信する(ステップS1630)。ユーザ端末100は、RANに、シグナリングコネクションリリースインジケーションを送信する(ステップS1632)。
【0172】
OSから、該ユーザ端末100の無線部108にキープアライブパケットを送信する命令が行われる(ステップS1634)。
【0173】
本実施例によれば、3Gのシステムで、緊急地震速報を受信中には、常時接続でのキープアライブパケット、ユーザデータ、システムデータの送受信は行わないように制御できる。
【0174】
具体的には、アイドル状態、Cell_PCH状態、URA_PCH状態から、CEll_FACH状態、Cell_DCH状態への遷移は、ETWSメッセージに含まれるべきプライマリーノーティフィケイションの受信中、及び受信後の一定期間には行わないように制御される。
【0175】
また、Cell_FACH状態からCell_DCH状態への遷移は、ETWSメッセージに含まれるべきプライマリーノーティフィケイションの受信中には行わないように制御される。
【0176】
また、本実施例によれば、通信中のユーザ端末に、緊急地震速報が受信可能となる呼出情報を送信することができる。このようにすることにより、Cell_DCH状態のユーザ端末でも、ETWSメッセージに含まれるべきプライマリーノーティフィケイションを受信可能にできるページングで、ETWSメッセージに含まれるべきプライマリーノーティフィケイションを受信するための情報を送信できる。
【0177】
また、本実施例によれば、音声通信中に緊急地震速報が送信される場合、音声を切断して、緊急地震速報のアラームを鳴らすことができる。具体的には、音声通信中に緊急地震速報が送信される場合、音声をペンディングして、緊急地震速報のアラームを鳴らし、音声は隠蔽し、アラームを鳴らした後、音声を再開する。
【0178】
また、本実施例によれば、音声通信中、またはデータ通信中に緊急地震速報が送信される場合、音声メッセージにて通知できる。アラームが音声メッセージの前後で鳴ってもよい。
【0179】
また、本実施例によれば、共通チャネルで、常時接続でのキープアライブパケット、システムデータの送受信を行うことができる。
【0180】
説明の便宜上、発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明されるが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてよい。
【0181】
以上、本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、各実施例は単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が包含される。
【符号の説明】
【0182】
100100 ユーザ携帯
200 UTRA無線基地局
200 LTE無線基地局
250、250 セル
300 無線ネットワーク制御装置
400 MME
102 入力部
104 出力部
106 通信制御部
108 無線部
110 記憶部
112 中央演算処理装置
1122 緊急情報受信判定部
1124 送信制御部
1126 緊急情報通知制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緊急情報を受信するユーザ端末であって、
緊急情報が受信されたかどうかを判定する緊急情報受信判定部と、
該緊急情報受信判定部により緊急情報が受信されたと判定された場合に、キープアライブパケット、ユーザデータの送信が行われないように制御する送信制御部と
を有する、ユーザ端末。
【請求項2】
請求項1に記載のユーザ端末において、
前記送信制御部は、前記緊急情報が受信された際の当該ユーザ端末の状態がアイドル状態、Cell_PCH状態、及びURA_PCH状態のいずれかである場合、該緊急情報の受信が終了するまで、Cell_FACH状態、Cell_DCH状態への状態遷移を行わないように制御することにより、キープアライブパケット、ユーザデータ、及びシステムデータのいずれかの送信が行われないように制御する、ユーザ端末。
【請求項3】
請求項1に記載のユーザ端末において、
前記状態遷移制御部は、前記緊急情報が受信された際の当該ユーザ端末の状態がCell_FACH状態である場合、アイドル状態に自動的に遷移するように制御することにより、キープアライブパケット、ユーザデータ、及びシステムデータのいずれかの送信が行われないように制御する、ユーザ端末。
【請求項4】
ページング情報を受信するユーザ端末であって、
ページング情報が受信されたかどうかを判定するページング情報受信判定部と、
該ページング情報受信判定部によりページング情報が受信されたと判定された場合に、該ページング情報が受信された際の当該ユーザ端末の状態がCell_DCH状態である場合、緊急情報が受信可能となるように制御する状態遷移制御部と
を有する、ユーザ端末。
【請求項5】
緊急情報を受信するユーザ端末における通信方法であって、
緊急情報が受信されたかどうかを判定する緊急情報受信判定ステップと、
該緊急情報受信判定ステップにより緊急情報が受信されたと判定された場合に、キープアライブパケット、ユーザデータの送信が行われないように制御する送信制御ステップと
を有する、通信方法。
【請求項6】
緊急情報を受信するユーザ端末であって、
緊急情報が受信されたかどうかを判定する緊急情報受信判定部と、
該緊急情報受信判定部により緊急情報が受信されたと判定され、且つ当該ユーザ端末が音声通信中、またはデータ通信中である場合に、該音声通信を中断し、音声メッセージにより、前記緊急情報をユーザに通知するように制御する緊急情報通知制御部と
を有する、ユーザ端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−16892(P2013−16892A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146218(P2011−146218)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】