説明

ユーザ端末機環境を考慮した広告提供方法およびこの方法を実行するためのシステム

【課題】ユーザ端末機環境を考慮した広告提供方法およびそのシステムを開示する。
【解決手段】ユーザ端末機環境を考慮した広告提供方法は、ユーザ端末機の環境情報を確認するステップと、ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップとを含み、環境情報は、ユーザ端末機に設定されたフラッシュプレイヤのバージョン、インターネットブラウザの種類およびバージョン、モニタ解像度のうちの少なくとも1つを用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告提供システムに関し、より詳細には、ユーザ端末機の端末機仕様とインターネット環境に適合した適応型広告コンテンツを提供することができる広告提供方法およびそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、インターネットなど通信網の急激な発展に伴い、通信網を介した情報検索が極めて一般化している。ウェブサイト(web site)とは、ウェブサーバ(web server)に情報を格納しておく集合体であり、より詳細には、インターネットでユーザが情報を必要とするときに、いつでもそれを提供できるようにウェブサーバに情報を格納しておく集合体を意味する。
【0003】
主題別に所望するサイトのリストを羅列しているサイトが多くあるが、これをポータルサイト(portal site)と言う。ポータルサイトは、情報検索サービスやコミュニティのようにユーザが定期的に用いるサービスを提供することで、固定訪問者を確保してインターネットビジネスに連結させている。
【0004】
このようなウェブサイトは、HTML(HyperText Markup Language)で作成されたウェブページの集合で構成される。また、それぞれのウェブページは、テキストとイメージで構成された広告または記事などの各種コンテンツで構成されている。
【0005】
しかしながら、ユーザのPC(personal computer)仕様およびインターネット環境が次第に多様化する反面、広告コンテンツの露出位置およびサイズなどの広告制作形態(creative)は固定(fix)されているという実情にある。
【0006】
このような一貫した広告製作形態により、ユーザのPC画面に露出される広告コンテンツが制限されるようになる。例えば、ユーザPCのモニタに設定された解像度に応じて広告コンテンツの露出形態が制限される場合がある。モニタ解像度とは、画面上でイメージの精密度を示す指標であり、一画面にピクセルがどの位含まれているのかを意味する。その殆どは横のピクセル数と縦のピクセル数を掛ける形態で示される。例えば、1,024×768は、横1,024個、縦768個のピクセルでイメージをモニタに示すという表示である。同じ解像度であってもサイズが小さいモニタではより鮮明であるし、モニタのサイズが大きくなるほど面積が広くなるため、鮮明度が低下するようになる。
【0007】
従来の広告提供方式は、ユーザPCのモニタ解像度に応じてコンテンツ露出が制限されるだけでなく、ユーザPCに設置されたフラッシュプレイヤ(flash player)またはインターネットブラウザ(internet browse)に応じてサポートが可能な広告素材に制限されるため、結果的にはコンテンツページの広告露出効率が低下するという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであって、ユーザ端末機の端末機仕様とインターネット環境を考慮して適応型クリエイティブ(creative)の広告を提供することができる広告提供方法および広告提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために、本発明は、ユーザ端末機の環境情報を確認するステップと、前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップとを含む広告提供方法を提供する。前記環境情報としては、前記ユーザ端末機に設定されたフラッシュプレイヤのバージョン、インターネットブラウザの種類およびバージョン、モニタ解像度のうちの少なくとも1つを用いることができる。
【0010】
前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップは、前記フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョン別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、前記ユーザ端末機で確認された前記フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンに該当するクリエイティブ形態を選択するステップと、前記選択されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供するステップを含むことができる。
【0011】
また、前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップは、前記インターネットブラウザの種類およびバージョン別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、前記ユーザ端末機で確認された前記インターネットブラウザの種類およびバージョンに該当するクリエイティブ形態を選択するステップと、前記選択されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供するステップを含むことができる。
【0012】
また、前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップは、前記モニタ解像度別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、前記ユーザ端末機で確認された前記モニタ解像度に該当するクリエイティブ形態を選択するステップと、前記選択されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供するステップを含むことができる。
【0013】
さらに、本発明は、ユーザ端末機の環境情報に応じてクリエイティブ形態を決定する広告判断部と、前記決定されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供する広告提供部とを備える広告提供システムを提供する。
【0014】
ここで、前記広告判断部は、前記ユーザ端末機からコンテンツページ要請がある場合に、前記環境情報を認識するための環境情報認識コードを生成するコード生成部と、前記環境情報認識コードを用いて前記ユーザ端末機の環境情報を確認する環境認識部と、前記ユーザ端末機の環境情報に該当するクリエイティブ形態を決定するクリエイティブ決定部とを備えることができる。
【0015】
また、前記広告判断部は、前記コンテンツページに含まれた広告コンテンツが前記環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを提供するコンテンツであるか否かを判断するコンテンツ判断部をさらに備え、前記環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを提供する広告コンテンツに対して前記ユーザ端末機の環境情報を確認した後、前記環境情報に該当するクリエイティブ形態を決定する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザ端末機の端末機仕様とインターネット環境に適合するクリエイティブ形態の広告を提供する新しい広告モデルを提案することができる。
【0017】
また、本発明によれば、ユーザ端末機の仕様とインターネット環境に応じて広告の素材やサイズおよび位置を相違させて提供することで、ユーザの満足度および広告効率を極大化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係るユーザ端末機環境を考慮した広告提供方法およびそのシステムについて説明する。
【0019】
図1は、ユーザ端末機環境に応じて広告クリエイティブ形態を制御する広告提供システムを概略的に示す図である。また、図2は、本発明に係る広告提供システムの内部構成を説明するための図である。
【0020】
ユーザ端末機110から広告提供システム120に所定のコンテンツページを要請101する場合に、広告提供システム120は、該当するコンテンツページをユーザ端末機110に露出するためのページコードを生成する。これは、インターネットでユーザが個人用コンピュータを介してウェブサーバに接続してウェブページを要請する場合に、ウェブサーバでウェブページのためのHTMLコードを生成する過程などを意味することができる。
【0021】
広告提供システム120で生成されたページコードは、ユーザ端末機110に設定された環境情報を確認するための環境情報認識コードを含むことができ、環境情報認識コード102が含まれたページコードがユーザ端末機110に送信される。ユーザ端末機110は、広告提供システム120から受信した環境情報認識コード102を用いて自分の環境情報103を確認した後、環境情報103を広告提供システム120に送信する。これは、ウェブサーバで個人用コンピュータの環境情報を確認するためのジャバスクリプトコードをHTMLコードに挿入して個人用コンピュータに送信し、ジャバスクリプトコードが個人用コンピュータに設定された環境情報を確認してウェブサーバに伝送する過程を意味することができる。
【0022】
広告提供システム120は、ユーザ端末機110の環境情報103に該当する広告クリエイティブ形態を決定し、コンテンツページに含まれた広告コンテンツを決定されたクリエイティブ形態104で露出することで、ユーザ端末機110に環境情報103と適合する特定クリエイティブの広告104を提供することができる。
【0023】
広告提供システム120は、図2に示すように、広告判断部と、広告提供部250とを備えることができる。
【0024】
広告提供システム120は、各広告コンテンツに対して環境情報に応じて互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、ユーザ端末機110の環境情報に適合するクリエイティブ形態の広告コンテンツを提供することができる。
【0025】
広告提供システム120は、広告クリエイティブ形態を制御するための環境情報として、ユーザ端末機110に設定されたフラッシュプレイヤのバージョン、インターネットブラウザの種類およびバージョン、モニタ解像度のうちの少なくとも1つを用いることができる。
【0026】
さらに詳細に説明すれば、広告判断部は、コンテンツ認識部210と、コード生成部220と、環境認識部230と、クリエイティブ決定部240とを備えることができる。
【0027】
コンテンツページは、少なくとも1つの広告コンテンツを含むことができ、コンテンツ認識部210は、コンテンツページに含まれた広告コンテンツが環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを提供するコンテンツであるか否かを判断することができる。
【0028】
コード生成部220は、ユーザ端末機110からコンテンツページ要請がある場合に、ユーザ端末機110の環境情報を認識するための環境情報認識コードを生成する。コード生成部220は、環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを提供する広告コンテンツに限って、環境情報認識コードを生成することができる。
【0029】
ユーザ端末機110では、広告提供システムから受信した環境情報認識コードを用いて自分の環境情報を確認した後、これを広告提供システム120に送信するようになるが、環境認識部230は、ユーザ端末機110から送信された環境情報を受信する役割を実行する。クリエイティブ決定部240は、各広告コンテンツに対して予め定義された環境情報別のクリエイティブ形態のうち、ユーザ端末機110の環境情報に該当するクリエイティブ形態を選択することができる。
【0030】
上述した広告判断部でユーザ端末機110に該当するクリエイティブ形態が決定されれば、広告提供部250は、ユーザ端末機110にコンテンツページの広告コンテンツを広告判断部で決定されたクリエイティブ形態で提供する。
【0031】
このように、ユーザ端末機110の環境情報を確認し、環境情報に適合する広告クリエイティブ形態に応じて広告を露出する広告提供方法についてさらに詳しく説明する。
【0032】
図3は、本発明においてユーザ端末機環境を考慮した広告提供方法の全過程を示すフローチャートである。
【0033】
ステップS301で、広告提供システムは、ユーザ端末機からコンテンツページ要請がある場合に、言い換えれば、ユーザ端末機からのコンテンツページ要請を受信した場合にこれに応答して、ユーザ端末機の環境情報を確認(取得)するための環境情報認識コードを生成してユーザ端末機に送信する。具体的には、広告提供システムは、コンテンツページ要請に該当するコンテンツページを露出するためのページコードに環境情報認識コードを追加してユーザ端末機に送信する。コンテンツページは少なくとも1つの広告コンテンツを含み、広告コンテンツのクリエイティブ形態を決定するためにユーザ端末機の環境情報を用いる。このように、環境情報認識コードを生成するステップS301については、図4を参照しながらさらに詳しく説明する。
【0034】
ステップS302で、広告提供システムは、環境情報認識コードを受信したユーザ端末機が当該環境情報認識コードを実行することにより生成(確認)された環境情報を当該ユーザ端末機から受信する。ここで、ユーザ端末機は、広告提供システムから送信された環境情報認識コードを用いて自分の環境情報を確認した後、確認された環境情報を広告提供システムに送信する。このように、ユーザ端末機の環境情報を確認するステップについては、図5を参照しながらさらに詳しく説明する。
【0035】
ステップS303で、広告提供システムは、ユーザ端末機の環境情報に相応(対応)するクリエイティブ形態を決定する。
【0036】
ステップS304で、広告提供システムは、コンテンツページに含まれた広告コンテンツを、決定されたクリエイティブ形態に応じてユーザ端末機に提供する。広告提供システムは、各広告コンテンツに対してユーザ端末機の環境情報別に互いに異なる形態のクリエイティブを予め定義し、ユーザ端末機の環境情報に適合するクリエイティブ形態の広告コンテンツを提供することができる。
【0037】
図4は、本発明の広告提供方法におけるユーザ端末機の環境情報を認識するためのコード生成過程を説明するためのフローチャートである。
【0038】
ステップS401で、広告提供システムは、ユーザ端末機から所定のコンテンツページに対する要請信号を受信する。
【0039】
ステップS402で、広告提供システムは、ユーザ端末機の要請に応じて該当するコンテンツページに含まれた広告コンテンツからユーザ端末機の環境情報チェック要否を決定する。つまり、広告提供システムは、要請されたコンテンツページに含まれる広告コンテンツ毎にユーザ端末機の環境に応じた露出を制御するか、言い換えれば、露出される広告コンテンツがクリエイティブ形態での露出を要するか否かに関する情報を別途保持しており、広告提供システムは、要請のあったコンテンツページに含まれる1つ又は複数の広告コンテンツ毎に、ユーザ端末機の環境情報に応じたクリエイティブ形態での露出を行うか否かを判別する。例えば、広告コンテンツ毎に予めクリエイティブ形態での露出を要するか否かの情報を格納し、要請されたコンテンツページに含まれる広告コンテンツがユーザ端末機の環境情報のチェックを要するか否かを判断することができる。
【0040】
ステップS403で、広告提供システムは、ユーザ端末機の環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを有する広告コンテンツに対してのみ、ユーザ端末機の環境情報を確認(取得)するための環境情報認識コードを生成する。なお、予めクリエイティブ形態での露出を要する広告コンテンツと環境情報認識コードとを関連付けて保持することもでき、環境情報認識コードを生成するのではなく、格納先から抽出するように構成することも可能である。
【0041】
また、コンテンツページに含まれた広告コンテンツがユーザ端末機の環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを有する場合にはユーザ端末機の環境情報を確認するが、ユーザ端末機の環境情報とは関係なく一貫したクリエイティブ(固定されたクリエイティブ形態)を有する場合には、ユーザ端末機の環境情報を確認(取得)する過程自体を省略することができる。
【0042】
広告提供システムは、ユーザ端末機から要請された該当のコンテンツページを提供するためにページコードを生成してユーザ端末機に送信するが、ページコードにユーザ端末機の環境情報を確認するための環境情報認識コードを追加することができる。
【0043】
このとき、ページコードは、コンテンツページに対するHTMLコードを意味し、環境情報認識コードは、ユーザ端末機に設定された環境情報を確認(取得)することができるジャバスクリプトコードを含むことができる。ジャバスクリプトは、ウェブブラウザ自体が様々な機能を実行するようにするプログラムミング言語であり、ウェブサーバの負担を減らすことができると共に多様な機能を実行することができる。ジャバスクリプトコードは、このようなジャバスクリプトに基づいて生成されたコードを意味することができる。
【0044】
図5は、ユーザ端末機で自分の環境情報を認識する過程を説明するためのフローチャートである。
【0045】
ステップS501で、ユーザ端末機は、広告提供システムから送信されたジャバスクリプトコードを受信し、受信されたジャバスクリプトコードを用いて自分の環境情報を確認する。ユーザ端末機は、フラッシュプレイヤ、インターネットブラウザ、モニタ解像度のうちの少なくとも1つを環境情報として定義した後、ジャバスクリプトコードに含まれた内蔵オブジェクトを用いて該当する環境情報を確認(取得)することができる。
【0046】
ステップS502で、ユーザ端末機は、環境情報に対する確認過程が完了すれば確認された環境情報を広告提供システムに送信できるように、環境情報を含んだテンプレート(template)を生成する。
【0047】
ステップS503で、ユーザ端末機は、生成された環境情報に対するテンプレートを広告提供システムに送信する。ユーザ端末機は、環境情報認識コードを用いて環境情報を認識した後、環境情報を広告クリエイティブ形態の制御に用いることができるように広告提供システムに送信する。
【0048】
本発明の広告提供システムは、ユーザ端末機の環境情報を確認した後、環境情報に適合するクリエイティブ形態の広告コンテンツを提供することができる。一方、コンテンツページ内の広告コンテンツがユーザ端末機の環境情報と関係のないクリエイティブ形態を有したり、ユーザ端末機で確認された環境情報と対応するクリエイティブ形態が存在しなかったりする場合には、デフォルトクリエイティブ形態で提供することができる。
【0049】
ここで、コンテンツページに対する環境情報認識コードの挿入例について説明する。例えば、環境情報認識コードは、クリエイティブ形態での露出を要する広告コンテンツに該当するページコードにおいて、その広告コンテンツをブラウザが表示する最初の段階(広告コンテンツを表示する動作を遂行する前)に環境情報認識コードが実行されるように挿入することができ、広告コンテンツがブラウザに表示される前にユーザ端末機から環境情報が広告提供システムに送信され、各広告クリエイティブ形態の制御が遂行されるように構成することができる。また、各広告コンテンツに係るページコードが読み込まれる際に環境情報の取得及び送信を行わずに、ブラウザがページコードを読み込む初期の段階(ページコードの冒頭)に環境情報認識コードを挿入し、ブラウザがコンテンツページを表示する動作を遂行する前にユーザ端末機の環境情報を広告提供システムに送信するように構成することもできる。
【0050】
また、環境情報認識コードは、要請されたコンテンツページに含まれた態様以外にも、例えば、要求されたコンテンツページとは個別に環境情報認識コードのみをユーザ端末機に送信して当該ユーザ端末機の環境情報を確認(取得)するように構成することも可能である。
【実施例1】
【0051】
図6は、ユーザ端末機のフラッシュプレイヤを用いて広告クリエイティブ形態を制御する方法の一例を示す図である。
【0052】
本実施形態の広告提供システムは、ユーザ端末機の環境情報のうち、フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンを用いて広告クリエイティブ形態を制御することができる。
【0053】
広告提供システムは、ユーザ端末機に設置されているフラッシュプレイヤ600を確認対象として予め定義し、フラッシュプレイヤ600の設置有無およびバージョンを確認するための環境情報認識コードを生成してユーザ端末機に送信する。広告提供システムは、ユーザ端末機のフラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンを確認した後、これに応じて広告クリエイティブ形態を制御することができる。すなわち、広告提供システムは、ユーザ端末機に設置されたフラッシュプレイヤのバージョン別にサポートする機能および効果が異なるため、フラッシュプレイヤのバージョン別に露出される広告の素材を異なるように提供することができる。
【0054】
このために、広告提供システムは、各広告コンテンツに対してフラッシュプレイヤのバージョン別に互いに異なる広告クリエイティブ形態を予め定義する(同一の広告コンテンツについて広告クリエイティブ形態が異なる複数の広告コンテンツを格納している)。このとき、ユーザ端末機にフラッシュプレイヤ600が未設置601である場合には、広告コンテンツを基本サイズのGIFまたはJPEGで提供する第1クリエイティブ形態606を選択し、第1クリエイティブ形態606の広告コンテンツを露出することができる。
【0055】
一方、ユーザ端末機に設置されたフラッシュプレイヤ600のバージョンが6.0(602)または7.0(603)である場合には、広告コンテンツを基本サイズの一般フラッシュ(flash)で提供する第2クリエイティブ形態607を選択し、第2クリエイティブ形態607の広告コンテンツを露出することができる。
【0056】
また、ユーザ端末機に設置されたフラッシュプレイヤ600のバージョンが8.0(604)または9.0(605)である場合には、広告コンテンツを高画質動画、TI、または拡張型などのパフォーマンスを要するフラッシュで提供する第3クリエイティブ形態608を選択し、第3クリエイティブ608の広告コンテンツを露出することができる。
【0057】
このように、ユーザ端末機に設置されたフラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンに応じて互いに異なるクリエイティブ形態の広告コンテンツをユーザ端末機に送信することで、フラッシュプレイヤのバージョンに応じて広告の素材を異なるように露出してコンテンツページの効率を向上させることができる。
【実施例2】
【0058】
図7は、ユーザ端末機のインターネットブラウザを用いて広告クリエイティブ形態を制御する方法の一例を示す図である。
【0059】
本実施形態の広告提供システムは、ユーザ端末機の環境情報のうち、インターネットブラウザの種類およびバージョンを用いて広告クリエイティブ形態を制御することができる。
【0060】
広告提供システムは、ユーザ端末機に設置されているインターネットブラウザ700を確認対象として予め定義し、インターネットブラウザ700の種類およびバージョンを確認するための環境情報認識コードを生成してユーザ端末機に送信する。広告提供システムは、ユーザ端末機のインターネットブラウザの種類およびバージョンを確認した後、これに応じて広告クリエイティブ形態を制御することができる。すなわち、広告提供システムは、ユーザ端末機に設置されたインターネットブラウザの種類およびバージョン別にサポートする機能が異なるため、インターネットブラウザの種類やバージョン別に露出される広告の素材を異なるように提供することができる。
【0061】
これのために、広告提供システムは、各広告コンテンツに対してインターネットブラウザの種類およびバージョン別に互いに異なる広告クリエイティブ形態を予め定義する。このとき、ユーザ端末機に設置されたインターネットブラウザ700がサファリ(Safari 1,2,…)701またはオペラ(Opera 1,2,…)702である場合には、広告コンテンツを基本サイズのGIFまたはJPEGで提供する第1クリエイティブ形態705を選択し、第1クリエイティブ形態705の広告コンテンツを露出することができる。
【0062】
一方、ユーザ端末機に設置されたインターネットブラウザ700がファイアフォックス(FireFox 1,2,…)703である場合には、広告コンテンツを基本サイズの一般フラッシュで提供する第2クリエイティブ形態706を選択し、第2クリエイティブ形態706の広告コンテンツを露出することができる。
【0063】
また、ユーザ端末機に設置されたインターネットブラウザ700がインターネットエクスプローラ(Internet Explorer 5,6,…)704である場合には、広告コンテンツを高画質動画、TI、または拡張型などのパフォーマンスを要するフラッシュで提供する第3クリエイティブ形態707を選択し、第3クリエイティブ形態707の広告コンテンツを露出することができる。
【0064】
このように、ユーザ端末機に設置されたインターネットブラウザの種類およびバージョンに応じて互いに異なるクリエイティブ形態の広告コンテンツをユーザ端末機に送信することで、インターネットブラウザに応じて広告の素材を異なるように露出してコンテンツページの効率を向上させることができる。
【実施例3】
【0065】
図8は、ユーザ端末機のモニタ解像度を用いて広告クリエイティブ形態を制御する方法の一例を示す図である。
【0066】
本実施形態の広告提供システムは、ユーザ端末機の環境情報のうち、モニタ解像度を用いて広告クリエイティブ形態を制御することができる。
【0067】
広告提供システムは、ユーザ端末機に設置されているモニタ解像度800を確認対象として予め定義し、モニタ解像度800を確認するための環境情報認識コードを生成してユーザ端末機に送信する。広告提供システムは、ユーザ端末機のモニタ解像度を確認した後、これに応じて告クリエイティブ形態を制御することができる。すなわち、広告提供システムは、ユーザ端末機に設置されたモニタ解像度に応じて広告露出状態が決定されるため、モニタ解像度別に露出される広告のサイズおよび位置を区分して提供することができる。
【0068】
このために、広告提供システムは、各広告コンテンツに対してモニタ解像度別に互いに異なる広告クリエイティブ形態を予め定義する。このとき、ユーザ端末機のモニタ解像度800が800×600解像度801を有する場合には、広告コンテンツを基本サイズの一般フラッシュで提供する第1クリエイティブ形態805を選択し、第1クリエイティブ形態805の広告コンテンツを露出することができる。
【0069】
一方、ユーザ端末機のモニタ解像度800が1024×768解像度802を有する場合には、広告コンテンツをコンテンツページの広告領域範囲内で露出する第2クリエイティブ形態806を選択し、第2クリエイティブ形態806の広告コンテンツを露出することができる。
【0070】
また、ユーザ端末機のモニタ解像度800が1178×768解像度803または1280×800解像度804を有する場合には、広告コンテンツをコンテンツページの左右余白空間に露出する第3クリエイティブ形態807を選択し、第3クリエイティブ形態807の広告コンテンツを露出することができる。
【0071】
このように、ユーザ端末機のモニタ解像度に応じて互いに異なるクリエイティブ形態の広告コンテンツをユーザ端末機に送信することで、モニタ解像度に応じて広告のサイズおよび位置を異なるように露出してコンテンツページの効率を向上させることができる。
【0072】
なお、本発明に係るユーザ端末機環境を考慮した広告提供方法は、コンピュータにより実現される多様な動作を実行するためのプログラム命令として具現化することができ、さらにはプログラム命令を含むコンピュータ読取可能な記録媒体を含むことができる。当該記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともでき、記録媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、記録媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもある。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。前記したハードウェア要素は、本発明の動作を実行するために一以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成することができ、その逆もできる。
【0073】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る広告提供システムでユーザ端末機の環境情報に応じて広告クリエイティブ形態を制御するシステムを概括的に示す図である。
【図2】本発明に係る広告提供システムの内部構成を説明するための図である。
【図3】本発明においてユーザ端末機環境を考慮した広告提供方法の全過程を示すフローチャートである。
【図4】本発明の広告提供方法でユーザ端末機の環境情報を認識するためのコード生成過程を説明するためのフローチャートである。
【図5】ユーザ端末機で自分の環境情報を認識する過程を説明するためのフローチャートである。
【図6】ユーザ端末機のフラッシュプレイヤを用いて広告クリエイティブ形態を制御する方法の一例を示す図である。
【図7】ユーザ端末機のインターネットブラウザを用いて広告クリエイティブ形態を制御する方法の一例を示す図である。
【図8】ユーザ端末機のモニタ解像度を用いて広告クリエイティブ形態を制御する方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
110:ユーザ端末機
120:広告提供システム
210:コンテンツ認識部
220:コード生成部
230:環境認識部
240:クリエイティブ決定部
250:広告制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末機の環境情報を確認するステップと、
前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップと、
を含むことを特徴とする広告提供方法。
【請求項2】
ユーザ端末機の環境情報を確認するステップは、
前記ユーザ端末機からコンテンツページ要請がある場合に、前記環境情報を認識するための環境情報認識コードを生成するステップと、
前記生成された環境情報認識コードを用いて前記ユーザ端末機の環境情報を確認するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項3】
前記コンテンツページは、少なくとも1つの広告コンテンツを含み、
前記環境情報を認識するための環境情報認識コードを生成するステップは、
前記コンテンツページに含まれた広告コンテンツが前記環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを提供するコンテンツの場合に、前記環境情報認識コードを生成することを特徴とする請求項2に記載の広告提供方法。
【請求項4】
前記環境情報認識コードは、ジャバスクリプトコードを含み、
前記ユーザ端末機の環境情報を確認するステップは、
前記ジャバスクリプトに含まれた内蔵オブジェクトを用いて前記ユーザ端末機に設定された前記環境情報を確認することを特徴とする請求項2に記載の広告提供方法。
【請求項5】
前記ユーザ端末機の環境情報は、
フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンであることを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項6】
前記フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョン別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、
前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップは、
前記ユーザ端末機で確認された前記フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンに該当するクリエイティブ形態を選択するステップと、
前記選択されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供するステップと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の広告提供方法。
【請求項7】
前記ユーザ端末機の環境情報は、
インターネットブラウザの種類およびバージョンであることを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項8】
前記インターネットブラウザの種類およびバージョン別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、
前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップは、
前記ユーザ端末機で確認された前記インターネットブラウザの種類およびバージョンに該当するクリエイティブ形態を選択するステップと、
前記選択されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供するステップと、
を含むことを特徴とする請求項7に記載の広告提供方法。
【請求項9】
前記ユーザ端末機の環境情報は、
モニタ解像度であることを特徴とする請求項1に記載の広告提供方法。
【請求項10】
前記モニタ解像度別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、
前記ユーザ端末機の環境情報に応じて広告コンテンツのクリエイティブ形態を制御するステップは、
前記ユーザ端末機で確認された前記モニタ解像度に該当するクリエイティブ形態を選択するステップと、
前記選択されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供するステップと、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の広告提供方法。
【請求項11】
請求項1〜10のうちのいずれか一項の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項12】
ユーザ端末機の環境情報に応じてクリエイティブ形態を決定する広告判断部と、
前記決定されたクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供する広告提供部と、
を備えることを特徴とする広告提供システム。
【請求項13】
前記広告判断部は、
前記ユーザ端末機からコンテンツページ要請がある場合に、前記環境情報を認識するための環境情報認識コードを生成するコード生成部と、
前記環境情報認識コードを用いて前記ユーザ端末機の環境情報を確認する環境認識部と、
前記ユーザ端末機の環境情報に該当するクリエイティブ形態を決定するクリエイティブ決定部と、
を備えることを特徴とする請求項12に記載の広告提供システム。
【請求項14】
前記コンテンツページは、少なくとも1つの広告コンテンツを含み、
前記広告判断部は、
前記コンテンツページに含まれた広告コンテンツが前記環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを提供するコンテンツであるか否かを判断するコンテンツ判断部、
をさらに備え、
前記環境情報に応じて互いに異なる形態のクリエイティブを提供する広告コンテンツに対して前記ユーザ端末機の環境情報を確認した後、前記環境情報に該当するクリエイティブ形態を決定することを特徴とする請求項13に記載の広告提供システム。
【請求項15】
前記ユーザ端末機の環境情報はフラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンであり、前記広告コンテンツに対して前記フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョン別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、
前記広告提供部は、
前記ユーザ端末機の前記フラッシュプレイヤの設置有無およびバージョンに該当するクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供することを特徴とする請求項14に記載の広告提供システム。
【請求項16】
前記ユーザ端末機の環境情報はインターネットブラウザの種類およびバージョンであり、前記広告コンテンツに対して前記インターネットブラウザの種類およびバージョン別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、
前記広告提供部は、
前記ユーザ端末機の前記インターネットブラウザの種類およびバージョンに該当するクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供することを特徴とする請求項14に記載の広告提供システム。
【請求項17】
前記ユーザ端末機の環境情報はモニタ解像度であり、前記広告コンテンツに対して前記モニタ解像度別に互いに異なるクリエイティブ形態を予め定義し、
前記広告提供部は、
前記ユーザ端末機のモニタ解像度に該当するクリエイティブ形態の広告コンテンツを前記ユーザ端末機に提供することを特徴とする請求項14に記載の広告提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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