ユーザ閲覧関心に基づいた無線電子メール
電子メールメッセージの無線伝送に役立つシステム(100)、方法、及びコンピュータプログラム製品が開示される。無線装置(106)での方法は、ユーザの電子メール閲覧関心プロファイル(110)を記憶すること、及び無線送信された電子メールメッセージの第1の部分を受信することを含む。この方法は、記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイル(110)が、無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を送信する要求を無線送信することをさらに含む。記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイル(110)は、ユーザの閲覧関心の測度に電子メールメッセージのキーフィールド情報を関連付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、無線通信の分野に関し、より詳細には、無線装置間での電子メール交換に関する。
【背景技術】
【0002】
ページャ及び携帯電話の出現に伴い、無線サービス業界は数十億ドル業界に成長した。近年、無線装置経由の電子メール機能及びメッセージング機能の人気が増している。無線装置上のメッセージにアクセスすることができることにより、ユーザは、外出中に常に接続した状態を保つことができ、ワークステーション又は他の陸線接続されたネットワークを頻繁に訪ねる必要がなくなる。さらに、無線装置経由の電子メール機能及びメッセージング機能は、旅行中、又はその他の理由での移動中において、さらなる通信能力をユーザに提供する。しかし、無線装置経由の電子メールは、欠点なくして実現されない。
【0003】
帯域幅は、無線ネットワーク業界における希少資源である。このためプロバイダは、適正な通信サービスをプロバイダに提供するために必要な帯域幅量を少なくする方法を常に探し求めている。無線ネットワーク経由の電子メール機能及びメッセージング機能に関しては一般に、現在利用可能な2種類のサービスがある。プル型電子メールは、ユーザがメッセージングサーバからメッセージを定期的に、無線で要求するためのシステムである。ユーザが無線装置をオンラインにすると、装置はメッセージ要求をサーバに送信する。このパラダイムは第1に、電子メールサーバがユーザ要求に応答してのみメッセージをユーザに送信するため、帯域幅を節減する。しかし、この解決策は、サーバからメッセージを常に要求するようにユーザに求めるため、ユーザにとって面倒であり、且つ手間がかかり得る。ユーザは、できるだけすぐにメッセージを入手することを好む。
【0004】
プッシュ型電子メールは、メッセージングサーバが、メッセージを受信するとそのメッセージをユーザに無線で送信するシステムである。ユーザが無線装置をオンラインにすると、サーバは即座に、持っているメッセージをいずれも無線装置に送信する。しかし、この方式は、ユーザがメッセージを望んでいるか否かに関わりなく電子メールサーバがすべてのメッセージをユーザに送信するため、帯域幅節減を無視している。プッシュ型電子メールシステムの別の特徴としては、電子メールサーバに各メッセージの1ブロック、1塊、又は一部をユーザ装置に送信させることが挙げられる。ユーザは、各メッセージをレビューし、メッセージの追加部分を手作業で要求することができる。このパラダイムは第1に、電子メールサーバが最初に各メッセージの一部のみをユーザに送信するため、帯域幅を節減する。しかし、この解決策は、サーバからメッセージの追加部分を常に要求するようにユーザに求めるため、面倒であり、且つ手間がかかり得る。ユーザは、関心の高いメッセージの全体をできるだけすぐに入手することを好む。
【0005】
したがって、上述した従来技術に伴う問題を解消する必要がある。
【発明の開示】
【0006】
短的に言うと、本発明によれば、電子メールメッセージの無線伝送に役立つシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品が開示される。本発明の一実施形態では、無線装置での方法は、ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶すること、及び無線送信された電子メールメッセージの第1の部分を受信することを含む。この方法は、記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を送信する要求を無線送信することをさらに含む。
【0007】
本発明の別の実施形態では、中央電子メールサーバでの方法は、中央電子メールサーバにユーザの電子メール閲覧関心プロファイルをアップロードすること、及びユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶することを含む。この方法は、ユーザの電子メールメッセージを受信すること、及び記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、電子メールメッセージの予め定められた部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、電子メールメッセージの予め定められた部分を無線送信することをさらに含む。
【0008】
本発明の別の実施形態では、電子メールメッセージの無線送信に役立つ無線装置が開示される。本発明の一実施形態では、無線装置は、ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶する記憶要素と、無線送信される電子メールメッセージの第1の部分を受信する受信器とを備える。無線装置は、記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、無線送信される電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断するプロセッサと、無線送信される電子メールメッセージの第2の部分の送信要求を無線送信する送信器とをさらに備える。
【0009】
本発明の実施形態は、関心の高い電子メールメッセージをユーザが自動受信できる適応的電子メール閲覧関心ルーチンを可能にするため有利である。これは、適応ルーチンが常にユーザの電子メール閲覧関心に関する統計を収集し、したがって高度にカスタマイズ可能且つ個人的なサービスをユーザに提供することから有益である。収集される統計には、ユーザの関心と電子メールメッセージの任意の情報フィールドとの対応性が含まれる。
【0010】
さらに、本発明は、関心の高い電子メールメッセージのユーザへの送信を自動的に手配することにより帯域幅を節減するため有利である。ユーザはまず、関心の低い電子メールメッセージの1ブロック又は1塊のみを受信する。ユーザは、関心の低い電子メールメッセージの追加部分を電子メールサーバに要求しなければならない。したがって、ユーザが決して開かない、すなわち閲覧しない電子メールメッセージの追加部分はユーザにより決して要求されず、したがって電子メールサーバによりユーザに決して送信されることがない。
【0011】
本発明の実施形態はまた、適応ルーチンにより、ユーザに送信される追加メッセージ部分のサイズをカスタマイズできるため有利である。上で説明したように、ユーザはまず、関心の低い電子メールメッセージの1ブロック又は1塊のみを受信する。しかし、関心の高い電子メールメッセージは、ユーザにより自動的に受信される。本発明の適応ルーチンは、ユーザに送信される追加メッセージ部分のサイズを適応的に調整する。これは、十分なデータを必要な場合にのみ送信することにより帯域幅を節減するため有益である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、好ましい一実施形態によれば、無線システムに効率的なチャネルスループットを維持しながら、ユーザが無線電子メールメッセージの追加部分を繰り返し手作業で要求する必要性をなくすことにより、従来技術に伴う問題を解消する。
【0013】
図1は、本発明の好ましい一実施形態による無線通信システムを示すブロック図である。図1の例示的な無線通信システムは、無線サービスプロバイダ102、無線ネットワーク104、及び無線装置106〜108を備える。無線サービスプロバイダ102は、第1世代アナログ携帯電話サービス、第2世代(2G)デジタル携帯電話サービス(2.5G及び2.75Gを含む)、又は第3世代(3G)インターネット対応携帯電話サービスである。例示的な無線ネットワーク104は、携帯電話ネットワーク、モバイルテキストメッセージングデバイスネットワーク、ページャネットワーク等である。さらに、図1の無線ネットワーク104の通信規格は、符号分割多元アクセス(CDMA)、時分割多元アクセス(TDMA)、移動通信グローバルシステム(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、周波数分割多元アクセス(FDMA)等である。
【0014】
無線ネットワーク104は任意の数の無線装置106〜108をサポートし、無線装置106〜108は、携帯電話、プッシュツートーク移動無線(push-to-talk mobile radio)、テキストメッセージング装置、ハンドヘルドコンピュータ、双方向ページャ、単方向ページャ等である。無線装置106は、無線装置106のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリであるユーザ電子メール閲覧関心データベース110を備える。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶される情報についてはより詳細に後述する。
【0015】
図1は、接続120を介して無線サービスプロバイダ102に接続された電子メールサーバ103も示す。接続120は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、専用回線等のいずれか1つ又は任意の組み合わせを含む。電子メールサーバ103は、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)[米国ワシントン州レドモンド(Redmond)所在]から入手可能なマイクロソフトエクスチェンジサーバ(Microsoft Exchange Server)等、市販されている任意の電子メールサーバ又はメッセージングサーバを含む。電子メールサーバ103はユーザ電子メール閲覧関心データベース110を含み、ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、この例では、無線装置106のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリを含む。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶される情報についてはより詳細に後述する。電子メールサーバ103についてもより詳細に後述する。
【0016】
図2は、図1の無線通信システムのより詳細なブロック図である。図2の無線通信システムは、基地局202、203、204に結合されたコントローラ201を備える。さらに、図2の無線通信システムは、電話インタフェース206を通して外部ネットワークとインタフェースする。基地局202、203、204は個々に、加入者ユニット又は送受信器(すなわち、無線装置)106及び108(図1参照)を含む地理的カバレージエリアの一部をサポートする。無線装置106及び108は、CDMA、FDMA、CDMA、GPRS、又はGSM等の通信プロトコルを使用して基地局202、203、204とインタフェースする。図2は、コントローラ201に接続された図1の電子メールサーバ103も示す。電子メールサーバ103についてはより詳細に後述する。
【0017】
図2の無線通信システムの地理的カバレージエリアは領域又はセルに分割され、基地局202、203、204(本明細書においてはセルサーバとも呼ぶ)により個々にサービス提供される。無線通信システム内で動作している無線装置106及び108等の移動装置は、システム内での送受信動作のためのプライマリインタフェースとして特定のセルサーバを選択する。たとえば、無線装置106はプライマリセルサーバとしてセルサーバ202を有し、無線装置108はプライマリセルサーバとしてセルサーバ204を有する。好ましくは、無線装置は、無線通信システムへの最良の通信インタフェースを提供するセルサーバを選択する。通常、これは、無線装置と特定のセルサーバの間の通信信号の信号品質に依存する。
【0018】
無線装置がカバレージエリア内の種々の地理的ロケーション間を移動する際、別のセルサーバへのハンドオフ又はハンドオーバが必要になる場合があり、その場合、その別のセルサーバがプライマリセルサーバとして機能するようになる(たとえば、セルサーバ202と203の間のハンドオフ)。無線装置は、近傍セルにサービス提供している基地局からの通信信号を監視して、ハンドオフに最も適切な新規サーバを決定する。近傍セルサーバからの送信信号の品質を監視することの他に、無線装置は、送信信号に関連する送信カラーコード情報も監視して、いずれの近傍セルサーバが送信信号の発信源であるかを素早く特定する。
【0019】
図3は、本発明の好ましい一実施形態による無線装置を示すブロック図である。図3は、図1の無線装置106〜108等の無線装置302を示す。本発明の一実施形態では、無線装置302は、CDMA、FDMA、CDMA、GPRS、又はGSM等の通信プロトコルの下で通信チャネルを経由して無線周波信号を送受信可能な双方向無線機である。無線装置302は、無線装置302を受信モードと送信モードとで切り替えるコントローラ303の制御下で動作する。受信モードでは、コントローラ303は、送/受信スイッチ314を通してアンテナ316を受信器304に結合する。受信器304は受信信号を復号し、復号された信号をコントローラ303に提供する。送信モードでは、コントローラ303は、スイッチ314を通してアンテナ316を送信器312に結合する。
【0020】
コントローラ303は、メモリ310に記憶される命令に従って送信器及び受信器を動作させる。これら命令は、近傍セル測定スケジューリングアルゴリズム319を含む。本発明の好ましい実施形態では、メモリ310は、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、又はランダムアクセスメモリのいずれか1つ又は任意の組み合わせを含む。タイマモジュール311がタイミング情報をコントローラ303に提供して、時限イベントを記録する。さらに、コントローラ303は、タイマモジュール311からの時間情報を利用して、近傍セルサーバ送信のスケジューリング及び送信されるカラーコード情報を記録することができる。
【0021】
近傍セル測定がスケジュールされると、受信器304は、コントローラ303の制御下で近傍セルサーバを監視し、「受信信号品質インジケータ(RSQI)」を受信する。RSQI回路308が、監視される各セルサーバにより送信される信号の信号品質を表すRSQI信号を生成する。各RSQI信号は、アナログ/デジタル変換器306によってデジタル情報に変換され、入力としてコントローラ303に提供される。カラーコード情報及び関連する受信信号品質インジケータを用いて、移動装置302は、ハンドオフ必要時にプライマリセルサーバとして使用するのに最も適切な近傍セルサーバを決定する。
【0022】
図3中のプロセッサ320は、図8〜図13を参照して後述するような適応的電子メール閲覧関心ルーチンに起因する機能等の各種機能を実行する。本発明の各種実施形態では、図3中のプロセッサ320は、後述するタスクを実行する1基のプロセッサ又は2基以上のプロセッサを含む。図3は、無線装置106のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリであるユーザ電子メール閲覧関心データベース110も含む。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶される情報についてはより詳細に後述する。
【0023】
図4は、本発明の好ましい一実施形態による、図1の無線通信システムの電子メールサーバ103のより詳細なブロック図である。電子メールサーバ103は、無線サービスプロバイダ102に接続された接続120を経由して情報を送受信するための受信器412及び送信器414を備える。受信器412及び送信器414を介して送信又は受信される情報はすべて、通信サブプロセッサ404によって処理される。
【0024】
電子メールサーバ103は、電子メールサーバ103のメッセージ及び電子メールのキューイング機能、受信機能、及び送信機能に関連するすべてのプロセスを処理するメインプロセッサ406を備える。図4は、本発明のプロセス全体の中で使用される可能性がある情報を記憶する記憶モジュール408も含む。電子メールサーバ103は、DRAMモジュールのような揮発性メモリ要素又はバッテリバックアップRAM等の不揮発性メモリ、又はこれら両方等のメインメモリモジュール410も含む。メインメモリモジュール410は、電子メールサーバ103の機能を実行するために必要なデータ及び命令を記憶し且つ検索するために使用される。
【0025】
電子メールサーバ103は、無線装置106等の無線装置のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリであるユーザ電子メール閲覧関心データベース112も備えることができる。ユーザ電子メール閲覧関心データベース112に記憶される情報についてはより詳細に後述する。通信バス402が、通信サブプロセッサ404、メインプロセッサ406、メイン記憶要素410、及びユーザ電子メール閲覧関心データベース112の間で通信する導管を提供する。
【0026】
図5は、例示的な電子メールメッセージの図である。図5は、3つの主要素、すなわちヘッダ要素504、本文要素506、及び添付要素508を含む電子メールメッセージ502を示す。本文要素506及び添付要素508は、電子メールメッセージ502のペイロードと呼ばれる。ヘッダ要素504は、電子メールメッセージ502の送信に関連する情報を含む。ヘッダ要素504は、電子メールメッセージ502の送信者、電子メールメッセージ502の意図された受信者、電子メールメッセージ502のタイトル、電子メールメッセージ502が受信者に送信される間に辿ったルート、及び送信中の異なる時間での電子メールメッセージ502のロケーションに関連する時間等の情報を含む。
【0027】
電子メールメッセージ502は、通常、メッセージテキストが含められる本文要素506も含む。電子メールメッセージ502の本文要素506は、標準テキストであっても、又はハイパーテキストマークアップ言語(HTML)等、特定のフォーマットに定形化してもよい。電子メールメッセージ502は、通常、電子メールメッセージ502の本文要素506内のデータとは別個のファイル又は他のデータグループを保持する添付要素508をさらに含む。添付要素508内のデータは、電子メール閲覧アプリケーションが添付要素508のファイル又はデータグループのタイプを読み出すようになっている場合、そのアプリケーションの表示部において閲覧することができる。たとえば、添付要素508がポータブルドキュメントフォーマット(PDF)フォーマットファイルである場合、電子メール閲覧アプリケーションは、PDF閲覧アプリケーション又は添付要素508を表示するに当たって電子メール閲覧アプリケーションを支援するプラグインを備えていなければならない。
【0028】
図6は、従来技術による無線プッシュ型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図6の動作流れ図は、プッシュ方法を用いて無線装置に電子メールメッセージを送達する従来のプロセスを示す。図6の動作流れ図はステップ602において開始し、ステップ604に直接進む。
【0029】
ステップ604において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ606において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインであるか否か、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ608において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ610に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ606に戻る。
【0030】
ステップ610において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の全体を無線装置106に送信する。一代替では、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0031】
ステップ612において、無線装置106のユーザは電子メールメッセージ502を受信し、メッセージの無視、メッセージの読み取り、及び/又はメッセージの削除に取りかかる。上述したものに対する別法では、ステップ612において、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令することができる。ステップ614において、図6の制御フローは終わる。
【0032】
図7は、従来技術による無線プル型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図7の動作流れ図は、プル方法を用いて無線装置に電子メールメッセージを送達する従来のプロセスを示す。図7の動作流れ図はステップ702において開始し、ステップ704に直接進む。
【0033】
ステップ704において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ706において、ユーザが無線装置106をオンラインにする、すなわち現在無線ネットワーク104とコンタクトをとっている状態にする。ステップ708において、ユーザは、電子メールメッセージの受信を望む場合、電子メールメッセージに対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0034】
ステップ710において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の全体を無線装置106に送信する。一代替形態では、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0035】
ステップ712において、無線装置106のユーザは電子メールメッセージ502を受信し、メッセージの無視、メッセージの読み取り、及び/又はメッセージの削除に取りかかる。上述したものに対する別法では、ステップ712において、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令することができる。ステップ714において、図7の制御フローは終わる。
【0036】
図8は、本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスによる学習及び実施の全体プロセスを示す動作流れ図である。図8の動作流れ図は、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスがユーザの電子メール閲覧関心をどのように学習し、その実施に進むかについての全体プロセスを示す。図8の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスの例示的な全体プロセスを説明することに留意されたい。図8の動作流れ図はステップ802において開始し、ステップ804に直接進む。
【0037】
ステップ804において、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスは、ユーザの電子メール閲覧関心を学習するために学習モードになる。通常、これは、ユーザが本発明の適応的無線電子メール送達プロセスを備えた無線装置106を最初に購入したとき等、適応的無線電子メール送達プロセスが最初に実行されるときに行われる。
【0038】
次に、ステップ806において、無線装置106は、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、その情報を無線装置106のユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、ステップ806において無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。
【0039】
ステップ808において、無線装置106が電子メール閲覧関心データベース110に適切な情報を収集すると、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスは動作モードになる。このモードでは、無線装置106は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断し始める。
【0040】
ステップ810において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の第1の部分を電子メールサーバ103から受信する。電子メールメッセージ502の第1の部分は、電子メールメッセージ502の最初の1K又は2Kのみを含んでもよく、又は単に電子メールメッセージ502のヘッダ要素504を含んでもよい。
【0041】
ステップ812において、無線装置106は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断する。無線装置106が、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かをどのように判断するかに関するより詳細については、図13を参照して以下提供する。
【0042】
ステップ814において、無線装置106は、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つであろうと、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断し、したがって電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ103に送信する。ステップ815において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ816において、図8の制御フローは終わる。
【0043】
本発明の一実施形態では、無線装置106の学習機能は、ステップ816後に継続することができる。すなわち、無線装置106は動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、無線装置106内のユーザ電子メール閲覧関心データベース110に情報を記憶することができる。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図8のステップ806〜815は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ812の判断が続けられる。
【0044】
図9は、本発明の好ましい一実施形態による、電子メールサーバと無線装置とで実施される適応的無線電子メール送達プロセスによる学習及び実施の全体プロセスを示す動作流れ図である。図9の動作流れ図は、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスがユーザの電子メール閲覧関心をどのように学習し、その実施に進むかについての全体プロセスを示す。図9の動作流れ図は、電子メールサーバ103等の電子メールサーバで実施される適応的無線電子メール送達プロセスの例示的な全体プロセスを説明することに留意されたい。図9の動作流れ図はステップ902において開始し、ステップ904に直接進む。
【0045】
ステップ904において、本発明による例示的な適応的無線電子メール送達プロセスは、ユーザの電子メール閲覧関心を学習するために学習モードになる。これは、本発明の一実施形態によれば、たとえば電子メールを受信し、ユーザが受信した電子メールを無視するか、又は電子メールを開く、電子メールメッセージをスクロールする、電子メールを削除する、電子メールに返信する、又は電子メールの追加部分を要求する等、受信した電子メールに対して特定のアクションをとるときに継続的に行われる。
【0046】
次に、ステップ906において、無線装置106は、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。ステップ908において、無線装置106は収集した統計を電子メールサーバ103に送信する。電子メールサーバ103は情報を受信し、ユーザ電子メール閲覧関心データベース112に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース112は、ステップ906において無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。
【0047】
ステップ910において、電子メールサーバ103が電子メール閲覧関心データベース112に適切な情報を収集すると、本発明の一実施形態による適応的無線電子メール送達プロセスは動作モードになる。このモードでは、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断し始める。
【0048】
ステップ912において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した電子メールメッセージ502を受信する。ステップ914において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断する。電子メールサーバ103が、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かをどのように判断するかについてのより詳細は、図13を参照して以下提供する。
【0049】
ステップ916において、電子メールサーバ103は、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つであろうと電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断し、したがって、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。ステップ918において、図9の制御フローは終わる。
【0050】
本発明の一実施形態では、電子メールサーバ103の学習機能は、ステップ916後に継続することができる。すなわち、電子メールサーバ103は動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、電子メールサーバ103内のユーザ電子メール閲覧関心データベース112に情報を記憶することができる。電子メールサーバ103が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図9のステップ906〜916は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ914の判断が続けられる。
【0051】
上で説明したように、無線装置106は、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。次いで、これら統計が、無線装置106内のユーザ電子メール閲覧関心データベース110(図8参照)又は電子メールサーバ103内の電子メール閲覧関心データベース112(図9参照)に記憶される。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110又は112は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。次いで、これら統計を無線装置106又は電子メールサーバ103が使用して、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の情報に基づいて判断する。
【0052】
電子メール閲覧関心データベース110又は112内の情報は、他にユーザ電子メール閲覧関心プロファイルとしても知られ、ユーザの閲覧関心測度を電子メールメッセージの情報(又はキー)フィールドに関連付ける。電子メールメッセージは、複数の情報フィールド又はキーフィールドを含む。たとえば、電子メールメッセージ502(図5参照)は、電子メールメッセージ502の送信に関連する以下のキーフィールドを含む。
【0053】
・電子メールメッセージ502の送信者名
・電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレス
・電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレスドメイン
・電子メールメッセージ502の意図された受信者
・電子メールメッセージ502のタイトル(又はタイトル中のキーワード)
・受信者への送信中に電子メールメッセージ502が辿ったルート
・電子メールメッセージ502が送信中の異なる時間でのロケーションに関連する時間
関心データベース110又は112は1つ又は複数の記録を含み、各記録はキーフィールド及び対応するデータフィールドを含む。データフィールドは、関心測度に関連するデータを含む。以下は、データフィールドに含まれる(ユーザの閲覧関心を測る)情報の例である。
【0054】
・ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージに返信した回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージを読まなかった回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージを削除した回数の割合
・ユーザが要求した電子メールメッセージの追加部分の数
上で説明したように、本発明は、ユーザの閲覧関心測度(すなわち、データフィールド)に電子メールメッセージ502のキーフィールドを関連付ける。次いで、無線装置106又は電子メールサーバ103はこれら関連を用いて、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の情報に基づいて判断する。これら関連は少なくとも1つの記録に含められる。記録は老化したものを探し求めて定期的に監視され、それに従って破棄されることに留意すべきである。すなわち、上述した関連情報を保持する記録は、これら記録が特定の時間期間にわたって参照又は使用されない場合に破棄される。したがって、古くなった記録は判断プロセスに使用されない。
【0055】
一例では、ユーザは仕事でプロジェクトに従事し、そのため上司からのすべての電子メールメッセージを即座に開き、その追加部分を要求する。したがって、これら電子メールメッセージの送信者(ユーザの上司)に関して、本発明の例示的な一実施形態は、以下のデータフィールド情報を関連付けて記憶する。
【0056】
1)ユーザが上司からの電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合が高い
2)ユーザが上司からの電子メールメッセージをスクロールした回数の割合が高い
3)ユーザが上司からの電子メールメッセージに返信した回数の割合が高い
4)ユーザが上司からの電子メールメッセージを読まなかった回数の割合が低い
5)ユーザは、上司からの電子メールメッセージの残りの部分をすべて常に要求した
本発明による好ましい一実施形態は、上記データフィールド情報に以下のキーフィールド情報、すなわちユーザの上司の電子メールアドレスを関連付ける。上記データフィールド情報は、上司からの電子メールメッセージの追加部分を受信することに対するユーザの関心が高いことを示すことを見て取ることができる。
【0057】
その結果、無線装置106又は電子メールサーバ103が、ユーザが上司からの電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持っているか否かを、収集され、電子メール閲覧関心データベース110又は112に記憶されている統計に基づいて判断する際、記憶される情報は、ユーザの上司からの電子メールメッセージに対する関心が高いことを示す。無線装置106又は電子メールサーバ103が、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の統計に基づいて、ユーザが関心を持っているか否かについて判断する方法については、図13においてより詳細に説明する。
【0058】
別の例では、ユーザは、友人と喧嘩をしたため、その友人の電子メールメッセージを開かず、その友人からの電子メールメッセージの追加部分を要求しない。したがって、これら電子メールメッセージの送信者(ユーザの友人)に関して、本発明による例示的な一実施形態は、以下のデータフィールド情報を関連付けて記憶する。
【0059】
1)ユーザが友人からの電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合が低い
2)ユーザが友人からの電子メールメッセージをスクロールした回数の割合が低い
3)ユーザが友人からの電子メールメッセージに返信した回数の割合が低い
4)ユーザが友人からの電子メールメッセージを読まなかった回数の割合が高い
5)ユーザは、友人からの電子メールメッセージの残りの部分を決して要求しなかった
本発明による例示的な一実施形態は、上記データフィールド情報に以下のキーフィールド情報、すなわちユーザの友人の電子メールアドレスを関連付ける。上記データフィールド情報は、友人からの電子メールメッセージの追加部分を受信することに対するユーザの関心が低いことを示すことを見て取ることができる。
【0060】
その結果、無線装置106又は電子メールサーバ103が、ユーザが友人からの電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持っているか否かを、収集され、電子メール閲覧関心データベース110又は112に記憶されている統計に基づいて判断する際、記憶される情報は、ユーザの友人からの電子メールメッセージに対する関心が低いことを示す。無線装置106又は電子メールサーバ103が、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の統計に基づいて、ユーザが関心を持っているか否かについて判断する例示的な方法については、図13を参照してより詳細に説明する。
【0061】
図10は、本発明の好ましい一実施形態による、適応的無線電子メール送達プロセスによる例示的な学習プロセスを示す動作流れ図である。図10の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施されるか、又は電子メールサーバ103等の電子メールサーバで実施される、適応的無線電子メール送達プロセスの全体的な学習プロセスを説明していることに留意されたい。図10の動作流れ図はステップ1002で開始し、ステップ1004に直接進む。
【0062】
ステップ1004において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ1006において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ1008において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ1010に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ1006に戻る。
【0063】
ステップ1010において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0064】
ステップ1012において、無線装置106のユーザは、電子メールメッセージ502の第1の部分を受信し、電子メールメッセージ502の追加部分を受信することに関心を持っているか否かを判断する。ステップ1014において、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っている場合、制御はステップ1016に進む。ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っていない場合、制御はステップ1022に進む。
【0065】
ステップ1016において、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令する。無線装置106はユーザの命令に従う。本発明の一実施形態では、ステップ1016においても、無線装置106はユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に上述している。無線装置106は、情報をユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。
【0066】
本発明の別の実施形態では、ステップ1016においても、無線装置106はユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に上述している。次いで、無線装置106は、収集された統計を電子メールサーバ103に送信する。電子メールサーバ103は情報を受信し、ユーザ電子メール閲覧関心データベース112に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース112は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。
【0067】
ステップ1018において、電子メールサーバ103は、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。ステップ1020において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ1022において、図10の制御フローは終わる。
【0068】
図11は、本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図11の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスの全体的なプロセスを説明していることに留意されたい。図11の動作流れ図はステップ1102で開始し、ステップ1104に直接進む。
【0069】
ステップ1104において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ1106において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ1108において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ1110に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ1106に戻る。
【0070】
ステップ1110において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。ステップ1112において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の第1の部分を受信し、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断する。
【0071】
ステップ1114において、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つ場合、制御はステップ1116に進む。ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心がない場合、制御はステップ1122に進み、図11の制御フローは終わる。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令する。
【0072】
ステップ1116において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信する。要求に埋め込まれるのは、電子メールメッセージ502の要求される追加部分のサイズ及び数を表すものである。これは、無線装置106が収集するユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計により、要求される電子メールメッセージ502の統計的に代表的なサイズ及び数の追加部分が示されるためである。
【0073】
ステップ1116においても、無線装置106はユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に上述している。無線装置106は情報をユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。
【0074】
ステップ1118において、電子メールサーバ103は、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。ステップ1120において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ1122において、図11の制御フローは終わる。
【0075】
本発明の一実施形態では、無線装置106の学習機能をステップ1118後に継続することができる。すなわち、無線装置106は、動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、無線装置106内のユーザ電子メール閲覧関心データベース110に情報を記憶することができる。この動作は、たとえば、ステップ1112後に行われる。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図11のステップ1104〜1120は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ1112の判断が続けられる。
【0076】
図12は、本発明の好ましい一実施形態による、電子メールサーバで実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図12の動作流れ図は、電子メールサーバ103等の電子メールサーバで実施される全体的な適応的無線電子メール送達プロセスを説明していることに留意されたい。図12の動作流れ図はステップ1202で開始し、ステップ1204に直接進む。
【0077】
ステップ1204において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ1206において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ1208において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ1210に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ1206に戻る。
【0078】
ステップ1210において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザが、電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かを、電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断する。ステップ1212において、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つ場合、制御はステップ1214に進む。ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心がない場合、制御はステップ1218に進み、図12の制御フローは終わる。その後、ユーザが電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0079】
ステップ1214において、電子メールサーバ103は、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。電子メールメッセージ502の追加部分のサイズ及び数は電子メール閲覧関心データベース112に記憶されている情報を反映することに留意されたい。これは、無線装置106が収集するユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計により、要求される電子メールメッセージ502の統計的に代表的なサイズ及び数の追加部分が示されるためである。無線装置106が収集するユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を考慮することの他に、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104上の現在のトラフィックも考慮する。ネットワークトラフィックが過密である場合、無線装置106に送信される電子メールメッセージのサイズをより小さく、又は数をより少なくして、こういったピーク時間中の帯域幅を節減することができる。逆に、ネットワークトラフィックがすいている場合、帯域幅を容易に入手することが可能であるため、無線装置106に送信される電子メールメッセージのサイズをより大きく、又は数をより多くすることができる。
【0080】
ステップ1216において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ1218において、図12の制御フローは終わる。
【0081】
本発明の一実施形態では、電子メールサーバ103の学習機能をステップ1216後に継続することができる。すなわち、電子メールサーバ103は、動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、電子メールサーバ103内のユーザ電子メール閲覧関心データベース112に情報を記憶することができる。この動作は、たとえば、ステップ1210の後に行われる。電子メールサーバ103が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図12のステップ1204〜1216は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ1210の判断が続けられる。
【0082】
図13は、本発明の好ましい一実施形態による、ユーザ電子メール閲覧関心データベースを使用するプロセスを示す動作流れ図である。図13の動作流れ図は、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスが、電子メール閲覧関心データベース(110又は112)に記憶されている情報に基づいて、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かをどのように判断するかのプロセスを示す。図13の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施されるか、又は電子メールサーバ102等の電子メールサーバで実施される、上述した判断プロセスについて説明していることに留意されたい。図13の動作流れ図はステップ1302で開始し、ステップ1304に直接進む。
【0083】
ステップ1304において、電子メールメッセージの1つ又は複数のキーフィールドからの情報が読まれる。判断プロセスが無線装置で実施される実施形態では、電子メールメッセージの受信した第1の部分の1つ又は複数のキーフィールドからの情報が読まれる。より詳細に上で説明したように、電子メールメッセージ502の1つ又は複数のキーフィールドからの情報例としては、電子メールメッセージ502の送信者、電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレス、電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレスドメイン等が挙げられる。
【0084】
次に、ステップ1306において、ステップ1304において読まれたキーフィールドからの情報に関連するデータフィールド情報が、電子メール閲覧関心データベース(110又は112)から検索される。より詳細に上で説明したように、電子メールメッセージ502のデータフィールド情報に関連して検出され記憶されるデータフィールド情報(すなわち、ユーザの閲覧関心測度)の例としては、ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合、ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合等が挙げられる。
【0085】
次に、ステップ1308において、電子メール閲覧関心データベース(110又は112)内の情報に基づいて、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かが判断される。ステップ1310において、図13の制御フローは終わる。電子メール閲覧関心データベース内の情報を使用して、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かを計算することができる種々の方法がある。
【0086】
無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かを電子メール閲覧関心データベース内の情報に基づいて計算する一方法は、各データフィールド情報に重みを付け、すべての重みを加算して、その和がしきい値よりも上か下かを計算することである。
【0087】
一例では、ユーザは仕事でプロジェクトに従事し、そのため上司からのすべての電子メールメッセージを即座に開き、その追加部分を要求する。したがって、送信者キーフィールドに関して、以下のデータフィールド情報が電子メール閲覧関心データベースから検索される。すなわち、1)ユーザが上司からの電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合が高い、2)ユーザが上司からの電子メールメッセージをスクロールした回数の割合が高い、3)ユーザが上司からの電子メールメッセージに返信した回数の割合が高い、4)ユーザが上司からの電子メールメッセージを読まなかった回数の割合が低い、及び5)ユーザは、上司からの電子メールメッセージの残りの部分をすべて常に要求する。
【0088】
この例では、上のデータフィールド1)から5)に重みが付けられる。上のデータフィールド1)、2)、3)、及び5)は、電子メールメッセージへのユーザの関心を示すため、正の重みが与えられる。上のデータフィールド4)は、電子メールメッセージへのユーザの関心のなさを示すため、負の重みが与えられる。次いで、すべての重みを加算して、単一の値にする。次に、この和がしきい値よりも上か下かが計算される。この例では、和がしきい値よりも上である可能性が高く、上司からの電子メールメッセージの追加部分を受信することに対するユーザの関心が高いことを示すことを見て取ることができる。
【0089】
本発明は、無線装置106、電子メールサーバ103、又はこれら2つの任意の組み合わせ上のハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現することができる。本発明の好ましい一実施形態によるシステムは、一情報処理システムにおいて中央化された様式で、又は異なる要素がいくつかの相互接続されたシステムにわたって拡散した分散様式で実現することができる。任意の種類の情報処理システム又は本明細書に記載の方法を実行するようになされた他の装置が適している。ハードウェアとソフトウェアの通常の組み合わせは、ロードされて実行されると、本明細書に記載の方法を実行するようにコンピュータシステムを制御するコンピュータプログラムを備えた汎用コンピュータシステムであることができる。
【0090】
本発明の一実施形態は、本明細書に記載の方法の実施を可能にする特徴をすべて含み、システムにロードされると、これら方法を実施することができるコンピュータプログラム製品で具現することもできる。本発明において用いられるコンピュータプログラム手段又はコンピュータプログラムは、直接、又は以下、すなわちa)別の言語、コード、又は表記への変換、及びb)異なる材料形態での再現のうちのいずれか一方又は両方の後に、情報処理能力を有するシステムに特定の機能を実行させる命令セットの任意の言語、コード、又は表記での任意の表現を示す。
【0091】
システムはとりわけ、1つ又は複数の情報処理システム及び/又はコンピュータ、並びに少なくとも機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体を含むことができ、システムは、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体からデータ、命令、メッセージ、又はメッセージパケット、及び他の情報を読み出すことができる。機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体は、ROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD−ROM、及び他の永久記憶装置等の不揮発性メモリを含むことができる。さらに、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体は、たとえば、RAM、バッファ、キャッシュメモリ、及びネットワーク回線等の揮発性メモリを含むこともできる。さらに、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムがこのようなコンピュータ可読情報を読み出すことができる、ネットワークリンク及び/又はネットワークインタフェース等、有線ネットワーク又は無線ネットワークを含む過渡的な状態の媒体内の情報を含むこともできる。
【0092】
図14は、本発明の一実施形態の実施に有用なコンピュータシステムのブロック図である。図14のコンピュータシステムは、プロセッサ1404等、複数のプロセッサを備える。プロセッサ1404は通信インフラ1402(たとえば、通信バス、クロスオーババー、又はネットワーク)に接続される。少なくとも1つのキャッシュ(図示せず)もまた通信インフラ1402に接続される。各種ソフトウェア実施形態について、この例示的なコンピュータシステムに関して説明されている。この説明を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを用いて本発明をどのように実施するかが当業者(複数可)に明らかになろう。
【0093】
コンピュータシステムは、グラフィックス、テキスト、及び他のデータを通信インフラ1402から(又は図示していないフレームバッファから)ディスプレイユニット1410に表示するために転送するディスプレイインタフェース1408を備えることができる。コンピュータシステムはまた、メインメモリ1406、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)も備え、また、補助メモリ1412を備えることもできる。補助メモリ1412は、たとえば、ハードディスクドライブ1414、及び/又はフロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ等を表すリムーバブルストレージドライブ1416を含むことができる。リムーバブルストレージドライブ1416は、当業者に既知の様式でリムーバブルストレージユニット1418に対して読み出し及び/又は書き込みを行う。リムーバブルストレージユニット1418は、リムーバブルストレージドライブ1416により読み書きされるフロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク等を表す。理解されるように、リムーバブルストレージユニット1418は、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶したコンピュータ使用可能記憶媒体を含む。
【0094】
代替の実施形態では、補助メモリ1412は、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータシステムにロードできるようにする他の同様の手段を備えることができる。このような手段としては、たとえば、リムーバブルストレージユニット1422及びインタフェース1420を挙げることができる。このような例としては、プログラムカートリッジ及びカートリッジインタフェース(ビデオゲーム装置に見られるもの等)、リムーバブルメモリチップ(EPROM又はPROM等)及び関連するソケット、及びソフトウェア及びデータをリムーバブルストレージユニット1422からコンピュータシステムに転送できるようにする他のリムーバブルストレージユニット1422及びインタフェース1420を挙げることができる。
【0095】
コンピュータシステムは、通信インタフェース1424を備えることもできる。通信インタフェース1424は、ソフトウェア及びデータをコンピュータシステムと外部装置の間で転送できるようにする。通信インタフェース1424の例としては、モデム、ネットワークインタフェース(イーサネットカード等)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカード等を挙げることができる。通信インタフェース1424を介して転送されるソフトウェア及びデータは、たとえば、通信インタフェース1424で受信可能な電子信号、電磁信号、光信号、又は他の信号であることができる信号の形態である。これら信号は、通信路(すなわち、チャネル)1426を介して通信インタフェース1424に提供される。このチャネル1426は信号を搬送し、電線、ケーブル、光ファイバ、電話回線、セルラ電話リンク、RFリンク、及び/又は他の通信チャネルを使用して実施することができる。
【0096】
本明細書では、「コンピュータプログラム媒体」、「コンピュータ使用可能媒体」、「機械可読媒体」、及び「コンピュータ可読媒体」という用語を、メインメモリ1406及び補助メモリ1412、リムーバブルストレージドライブ1416、ハードディスクドライブ1414にインストールされているハードディスク、及び信号等の媒体を包括的に指すために用いている。これらコンピュータプログラム製品は、ソフトウェアをコンピュータシステムに提供するための手段である。コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムがデータ、命令、メッセージ又はメッセージパケット、及び他のコンピュータ可読情報をコンピュータ可読媒体から読み出せるようにする。コンピュータ可読媒体としては、たとえば、フロッピー、ROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD−ROM、及び他の永久記憶装置等の不揮発性メモリを挙げることができる。これはたとえば、データ及びコンピュータ命令等の情報をコンピュータシステム間で搬送するために有用である。さらに、コンピュータ可読媒体は、ネットワークリンク及び/又はネットワークインタフェース等、有線ネットワーク又は無線ネットワークを含め、コンピュータがコンピュータ可読情報を読み出せるようにする過渡的な状態の媒体内のこのようなコンピュータ可読情報を含むことができる。
【0097】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ1406及び/又は補助メモリ1412に記憶される。コンピュータプログラムは、通信インタフェース1424を介して受信することもできる。このようなコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステムが本明細書において考察した本発明の特徴を実行できるようにする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ1404がコンピュータシステムの特徴を実行できるようにする。したがって、このようなコンピュータプログラムはコンピュータシステムのコントローラを表す。
【0098】
本発明の特定の実施形態を開示したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく特定の実施形態に変更を行い得ることを当業者は理解しよう。したがって、本発明の範囲は特定の実施形態に限定されるべきではない。さらに、添付の特許請求の範囲は、本発明の範囲内のこのような応用、変更、及び実施形態をいずれもすべて包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の好ましい一実施形態による無線通信システムを示すブロック図である。
【図2】図1の無線通信システムのより詳細なブロック図である。
【図3】本発明の好ましい一実施形態による図1の無線装置の詳細なブロック図である。
【図4】本発明の好ましい一実施形態による図1の無線通信システムの電子メールサーバのより詳細なブロック図である。
【図5】例示的な電子メールメッセージの図である。
【図6】従来技術による無線プッシュ型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図7】従来技術による無線プル型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図8】本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図9】本発明の好ましい一実施形態による、無線通信システムでの電子メールサーバ及び無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図10】本発明の好ましい一実施形態による、適応的無線電子メール送達システムによる学習プロセスを示す動作流れ図である。
【図11】本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図12】本発明の好ましい一実施形態による、電子メールサーバで実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図13】本発明の好ましい一実施形態による、ユーザ電子メール閲覧関心データベースを使用するプロセスを示す動作流れ図である。
【図14】本発明の一実施形態を実施するのに有用なコンピュータシステムを示すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、無線通信の分野に関し、より詳細には、無線装置間での電子メール交換に関する。
【背景技術】
【0002】
ページャ及び携帯電話の出現に伴い、無線サービス業界は数十億ドル業界に成長した。近年、無線装置経由の電子メール機能及びメッセージング機能の人気が増している。無線装置上のメッセージにアクセスすることができることにより、ユーザは、外出中に常に接続した状態を保つことができ、ワークステーション又は他の陸線接続されたネットワークを頻繁に訪ねる必要がなくなる。さらに、無線装置経由の電子メール機能及びメッセージング機能は、旅行中、又はその他の理由での移動中において、さらなる通信能力をユーザに提供する。しかし、無線装置経由の電子メールは、欠点なくして実現されない。
【0003】
帯域幅は、無線ネットワーク業界における希少資源である。このためプロバイダは、適正な通信サービスをプロバイダに提供するために必要な帯域幅量を少なくする方法を常に探し求めている。無線ネットワーク経由の電子メール機能及びメッセージング機能に関しては一般に、現在利用可能な2種類のサービスがある。プル型電子メールは、ユーザがメッセージングサーバからメッセージを定期的に、無線で要求するためのシステムである。ユーザが無線装置をオンラインにすると、装置はメッセージ要求をサーバに送信する。このパラダイムは第1に、電子メールサーバがユーザ要求に応答してのみメッセージをユーザに送信するため、帯域幅を節減する。しかし、この解決策は、サーバからメッセージを常に要求するようにユーザに求めるため、ユーザにとって面倒であり、且つ手間がかかり得る。ユーザは、できるだけすぐにメッセージを入手することを好む。
【0004】
プッシュ型電子メールは、メッセージングサーバが、メッセージを受信するとそのメッセージをユーザに無線で送信するシステムである。ユーザが無線装置をオンラインにすると、サーバは即座に、持っているメッセージをいずれも無線装置に送信する。しかし、この方式は、ユーザがメッセージを望んでいるか否かに関わりなく電子メールサーバがすべてのメッセージをユーザに送信するため、帯域幅節減を無視している。プッシュ型電子メールシステムの別の特徴としては、電子メールサーバに各メッセージの1ブロック、1塊、又は一部をユーザ装置に送信させることが挙げられる。ユーザは、各メッセージをレビューし、メッセージの追加部分を手作業で要求することができる。このパラダイムは第1に、電子メールサーバが最初に各メッセージの一部のみをユーザに送信するため、帯域幅を節減する。しかし、この解決策は、サーバからメッセージの追加部分を常に要求するようにユーザに求めるため、面倒であり、且つ手間がかかり得る。ユーザは、関心の高いメッセージの全体をできるだけすぐに入手することを好む。
【0005】
したがって、上述した従来技術に伴う問題を解消する必要がある。
【発明の開示】
【0006】
短的に言うと、本発明によれば、電子メールメッセージの無線伝送に役立つシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品が開示される。本発明の一実施形態では、無線装置での方法は、ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶すること、及び無線送信された電子メールメッセージの第1の部分を受信することを含む。この方法は、記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を送信する要求を無線送信することをさらに含む。
【0007】
本発明の別の実施形態では、中央電子メールサーバでの方法は、中央電子メールサーバにユーザの電子メール閲覧関心プロファイルをアップロードすること、及びユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶することを含む。この方法は、ユーザの電子メールメッセージを受信すること、及び記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、電子メールメッセージの予め定められた部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、電子メールメッセージの予め定められた部分を無線送信することをさらに含む。
【0008】
本発明の別の実施形態では、電子メールメッセージの無線送信に役立つ無線装置が開示される。本発明の一実施形態では、無線装置は、ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶する記憶要素と、無線送信される電子メールメッセージの第1の部分を受信する受信器とを備える。無線装置は、記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、無線送信される電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断するプロセッサと、無線送信される電子メールメッセージの第2の部分の送信要求を無線送信する送信器とをさらに備える。
【0009】
本発明の実施形態は、関心の高い電子メールメッセージをユーザが自動受信できる適応的電子メール閲覧関心ルーチンを可能にするため有利である。これは、適応ルーチンが常にユーザの電子メール閲覧関心に関する統計を収集し、したがって高度にカスタマイズ可能且つ個人的なサービスをユーザに提供することから有益である。収集される統計には、ユーザの関心と電子メールメッセージの任意の情報フィールドとの対応性が含まれる。
【0010】
さらに、本発明は、関心の高い電子メールメッセージのユーザへの送信を自動的に手配することにより帯域幅を節減するため有利である。ユーザはまず、関心の低い電子メールメッセージの1ブロック又は1塊のみを受信する。ユーザは、関心の低い電子メールメッセージの追加部分を電子メールサーバに要求しなければならない。したがって、ユーザが決して開かない、すなわち閲覧しない電子メールメッセージの追加部分はユーザにより決して要求されず、したがって電子メールサーバによりユーザに決して送信されることがない。
【0011】
本発明の実施形態はまた、適応ルーチンにより、ユーザに送信される追加メッセージ部分のサイズをカスタマイズできるため有利である。上で説明したように、ユーザはまず、関心の低い電子メールメッセージの1ブロック又は1塊のみを受信する。しかし、関心の高い電子メールメッセージは、ユーザにより自動的に受信される。本発明の適応ルーチンは、ユーザに送信される追加メッセージ部分のサイズを適応的に調整する。これは、十分なデータを必要な場合にのみ送信することにより帯域幅を節減するため有益である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、好ましい一実施形態によれば、無線システムに効率的なチャネルスループットを維持しながら、ユーザが無線電子メールメッセージの追加部分を繰り返し手作業で要求する必要性をなくすことにより、従来技術に伴う問題を解消する。
【0013】
図1は、本発明の好ましい一実施形態による無線通信システムを示すブロック図である。図1の例示的な無線通信システムは、無線サービスプロバイダ102、無線ネットワーク104、及び無線装置106〜108を備える。無線サービスプロバイダ102は、第1世代アナログ携帯電話サービス、第2世代(2G)デジタル携帯電話サービス(2.5G及び2.75Gを含む)、又は第3世代(3G)インターネット対応携帯電話サービスである。例示的な無線ネットワーク104は、携帯電話ネットワーク、モバイルテキストメッセージングデバイスネットワーク、ページャネットワーク等である。さらに、図1の無線ネットワーク104の通信規格は、符号分割多元アクセス(CDMA)、時分割多元アクセス(TDMA)、移動通信グローバルシステム(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、周波数分割多元アクセス(FDMA)等である。
【0014】
無線ネットワーク104は任意の数の無線装置106〜108をサポートし、無線装置106〜108は、携帯電話、プッシュツートーク移動無線(push-to-talk mobile radio)、テキストメッセージング装置、ハンドヘルドコンピュータ、双方向ページャ、単方向ページャ等である。無線装置106は、無線装置106のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリであるユーザ電子メール閲覧関心データベース110を備える。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶される情報についてはより詳細に後述する。
【0015】
図1は、接続120を介して無線サービスプロバイダ102に接続された電子メールサーバ103も示す。接続120は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、専用回線等のいずれか1つ又は任意の組み合わせを含む。電子メールサーバ103は、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)[米国ワシントン州レドモンド(Redmond)所在]から入手可能なマイクロソフトエクスチェンジサーバ(Microsoft Exchange Server)等、市販されている任意の電子メールサーバ又はメッセージングサーバを含む。電子メールサーバ103はユーザ電子メール閲覧関心データベース110を含み、ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、この例では、無線装置106のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリを含む。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶される情報についてはより詳細に後述する。電子メールサーバ103についてもより詳細に後述する。
【0016】
図2は、図1の無線通信システムのより詳細なブロック図である。図2の無線通信システムは、基地局202、203、204に結合されたコントローラ201を備える。さらに、図2の無線通信システムは、電話インタフェース206を通して外部ネットワークとインタフェースする。基地局202、203、204は個々に、加入者ユニット又は送受信器(すなわち、無線装置)106及び108(図1参照)を含む地理的カバレージエリアの一部をサポートする。無線装置106及び108は、CDMA、FDMA、CDMA、GPRS、又はGSM等の通信プロトコルを使用して基地局202、203、204とインタフェースする。図2は、コントローラ201に接続された図1の電子メールサーバ103も示す。電子メールサーバ103についてはより詳細に後述する。
【0017】
図2の無線通信システムの地理的カバレージエリアは領域又はセルに分割され、基地局202、203、204(本明細書においてはセルサーバとも呼ぶ)により個々にサービス提供される。無線通信システム内で動作している無線装置106及び108等の移動装置は、システム内での送受信動作のためのプライマリインタフェースとして特定のセルサーバを選択する。たとえば、無線装置106はプライマリセルサーバとしてセルサーバ202を有し、無線装置108はプライマリセルサーバとしてセルサーバ204を有する。好ましくは、無線装置は、無線通信システムへの最良の通信インタフェースを提供するセルサーバを選択する。通常、これは、無線装置と特定のセルサーバの間の通信信号の信号品質に依存する。
【0018】
無線装置がカバレージエリア内の種々の地理的ロケーション間を移動する際、別のセルサーバへのハンドオフ又はハンドオーバが必要になる場合があり、その場合、その別のセルサーバがプライマリセルサーバとして機能するようになる(たとえば、セルサーバ202と203の間のハンドオフ)。無線装置は、近傍セルにサービス提供している基地局からの通信信号を監視して、ハンドオフに最も適切な新規サーバを決定する。近傍セルサーバからの送信信号の品質を監視することの他に、無線装置は、送信信号に関連する送信カラーコード情報も監視して、いずれの近傍セルサーバが送信信号の発信源であるかを素早く特定する。
【0019】
図3は、本発明の好ましい一実施形態による無線装置を示すブロック図である。図3は、図1の無線装置106〜108等の無線装置302を示す。本発明の一実施形態では、無線装置302は、CDMA、FDMA、CDMA、GPRS、又はGSM等の通信プロトコルの下で通信チャネルを経由して無線周波信号を送受信可能な双方向無線機である。無線装置302は、無線装置302を受信モードと送信モードとで切り替えるコントローラ303の制御下で動作する。受信モードでは、コントローラ303は、送/受信スイッチ314を通してアンテナ316を受信器304に結合する。受信器304は受信信号を復号し、復号された信号をコントローラ303に提供する。送信モードでは、コントローラ303は、スイッチ314を通してアンテナ316を送信器312に結合する。
【0020】
コントローラ303は、メモリ310に記憶される命令に従って送信器及び受信器を動作させる。これら命令は、近傍セル測定スケジューリングアルゴリズム319を含む。本発明の好ましい実施形態では、メモリ310は、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、又はランダムアクセスメモリのいずれか1つ又は任意の組み合わせを含む。タイマモジュール311がタイミング情報をコントローラ303に提供して、時限イベントを記録する。さらに、コントローラ303は、タイマモジュール311からの時間情報を利用して、近傍セルサーバ送信のスケジューリング及び送信されるカラーコード情報を記録することができる。
【0021】
近傍セル測定がスケジュールされると、受信器304は、コントローラ303の制御下で近傍セルサーバを監視し、「受信信号品質インジケータ(RSQI)」を受信する。RSQI回路308が、監視される各セルサーバにより送信される信号の信号品質を表すRSQI信号を生成する。各RSQI信号は、アナログ/デジタル変換器306によってデジタル情報に変換され、入力としてコントローラ303に提供される。カラーコード情報及び関連する受信信号品質インジケータを用いて、移動装置302は、ハンドオフ必要時にプライマリセルサーバとして使用するのに最も適切な近傍セルサーバを決定する。
【0022】
図3中のプロセッサ320は、図8〜図13を参照して後述するような適応的電子メール閲覧関心ルーチンに起因する機能等の各種機能を実行する。本発明の各種実施形態では、図3中のプロセッサ320は、後述するタスクを実行する1基のプロセッサ又は2基以上のプロセッサを含む。図3は、無線装置106のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリであるユーザ電子メール閲覧関心データベース110も含む。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶される情報についてはより詳細に後述する。
【0023】
図4は、本発明の好ましい一実施形態による、図1の無線通信システムの電子メールサーバ103のより詳細なブロック図である。電子メールサーバ103は、無線サービスプロバイダ102に接続された接続120を経由して情報を送受信するための受信器412及び送信器414を備える。受信器412及び送信器414を介して送信又は受信される情報はすべて、通信サブプロセッサ404によって処理される。
【0024】
電子メールサーバ103は、電子メールサーバ103のメッセージ及び電子メールのキューイング機能、受信機能、及び送信機能に関連するすべてのプロセスを処理するメインプロセッサ406を備える。図4は、本発明のプロセス全体の中で使用される可能性がある情報を記憶する記憶モジュール408も含む。電子メールサーバ103は、DRAMモジュールのような揮発性メモリ要素又はバッテリバックアップRAM等の不揮発性メモリ、又はこれら両方等のメインメモリモジュール410も含む。メインメモリモジュール410は、電子メールサーバ103の機能を実行するために必要なデータ及び命令を記憶し且つ検索するために使用される。
【0025】
電子メールサーバ103は、無線装置106等の無線装置のユーザの電子メール閲覧関心に関連する情報を保持するデータリポジトリであるユーザ電子メール閲覧関心データベース112も備えることができる。ユーザ電子メール閲覧関心データベース112に記憶される情報についてはより詳細に後述する。通信バス402が、通信サブプロセッサ404、メインプロセッサ406、メイン記憶要素410、及びユーザ電子メール閲覧関心データベース112の間で通信する導管を提供する。
【0026】
図5は、例示的な電子メールメッセージの図である。図5は、3つの主要素、すなわちヘッダ要素504、本文要素506、及び添付要素508を含む電子メールメッセージ502を示す。本文要素506及び添付要素508は、電子メールメッセージ502のペイロードと呼ばれる。ヘッダ要素504は、電子メールメッセージ502の送信に関連する情報を含む。ヘッダ要素504は、電子メールメッセージ502の送信者、電子メールメッセージ502の意図された受信者、電子メールメッセージ502のタイトル、電子メールメッセージ502が受信者に送信される間に辿ったルート、及び送信中の異なる時間での電子メールメッセージ502のロケーションに関連する時間等の情報を含む。
【0027】
電子メールメッセージ502は、通常、メッセージテキストが含められる本文要素506も含む。電子メールメッセージ502の本文要素506は、標準テキストであっても、又はハイパーテキストマークアップ言語(HTML)等、特定のフォーマットに定形化してもよい。電子メールメッセージ502は、通常、電子メールメッセージ502の本文要素506内のデータとは別個のファイル又は他のデータグループを保持する添付要素508をさらに含む。添付要素508内のデータは、電子メール閲覧アプリケーションが添付要素508のファイル又はデータグループのタイプを読み出すようになっている場合、そのアプリケーションの表示部において閲覧することができる。たとえば、添付要素508がポータブルドキュメントフォーマット(PDF)フォーマットファイルである場合、電子メール閲覧アプリケーションは、PDF閲覧アプリケーション又は添付要素508を表示するに当たって電子メール閲覧アプリケーションを支援するプラグインを備えていなければならない。
【0028】
図6は、従来技術による無線プッシュ型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図6の動作流れ図は、プッシュ方法を用いて無線装置に電子メールメッセージを送達する従来のプロセスを示す。図6の動作流れ図はステップ602において開始し、ステップ604に直接進む。
【0029】
ステップ604において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ606において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインであるか否か、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ608において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ610に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ606に戻る。
【0030】
ステップ610において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の全体を無線装置106に送信する。一代替では、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0031】
ステップ612において、無線装置106のユーザは電子メールメッセージ502を受信し、メッセージの無視、メッセージの読み取り、及び/又はメッセージの削除に取りかかる。上述したものに対する別法では、ステップ612において、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令することができる。ステップ614において、図6の制御フローは終わる。
【0032】
図7は、従来技術による無線プル型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図7の動作流れ図は、プル方法を用いて無線装置に電子メールメッセージを送達する従来のプロセスを示す。図7の動作流れ図はステップ702において開始し、ステップ704に直接進む。
【0033】
ステップ704において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ706において、ユーザが無線装置106をオンラインにする、すなわち現在無線ネットワーク104とコンタクトをとっている状態にする。ステップ708において、ユーザは、電子メールメッセージの受信を望む場合、電子メールメッセージに対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0034】
ステップ710において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の全体を無線装置106に送信する。一代替形態では、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0035】
ステップ712において、無線装置106のユーザは電子メールメッセージ502を受信し、メッセージの無視、メッセージの読み取り、及び/又はメッセージの削除に取りかかる。上述したものに対する別法では、ステップ712において、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令することができる。ステップ714において、図7の制御フローは終わる。
【0036】
図8は、本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスによる学習及び実施の全体プロセスを示す動作流れ図である。図8の動作流れ図は、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスがユーザの電子メール閲覧関心をどのように学習し、その実施に進むかについての全体プロセスを示す。図8の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスの例示的な全体プロセスを説明することに留意されたい。図8の動作流れ図はステップ802において開始し、ステップ804に直接進む。
【0037】
ステップ804において、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスは、ユーザの電子メール閲覧関心を学習するために学習モードになる。通常、これは、ユーザが本発明の適応的無線電子メール送達プロセスを備えた無線装置106を最初に購入したとき等、適応的無線電子メール送達プロセスが最初に実行されるときに行われる。
【0038】
次に、ステップ806において、無線装置106は、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、その情報を無線装置106のユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、ステップ806において無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。
【0039】
ステップ808において、無線装置106が電子メール閲覧関心データベース110に適切な情報を収集すると、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスは動作モードになる。このモードでは、無線装置106は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断し始める。
【0040】
ステップ810において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の第1の部分を電子メールサーバ103から受信する。電子メールメッセージ502の第1の部分は、電子メールメッセージ502の最初の1K又は2Kのみを含んでもよく、又は単に電子メールメッセージ502のヘッダ要素504を含んでもよい。
【0041】
ステップ812において、無線装置106は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断する。無線装置106が、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かをどのように判断するかに関するより詳細については、図13を参照して以下提供する。
【0042】
ステップ814において、無線装置106は、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つであろうと、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断し、したがって電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ103に送信する。ステップ815において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ816において、図8の制御フローは終わる。
【0043】
本発明の一実施形態では、無線装置106の学習機能は、ステップ816後に継続することができる。すなわち、無線装置106は動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、無線装置106内のユーザ電子メール閲覧関心データベース110に情報を記憶することができる。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図8のステップ806〜815は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ812の判断が続けられる。
【0044】
図9は、本発明の好ましい一実施形態による、電子メールサーバと無線装置とで実施される適応的無線電子メール送達プロセスによる学習及び実施の全体プロセスを示す動作流れ図である。図9の動作流れ図は、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスがユーザの電子メール閲覧関心をどのように学習し、その実施に進むかについての全体プロセスを示す。図9の動作流れ図は、電子メールサーバ103等の電子メールサーバで実施される適応的無線電子メール送達プロセスの例示的な全体プロセスを説明することに留意されたい。図9の動作流れ図はステップ902において開始し、ステップ904に直接進む。
【0045】
ステップ904において、本発明による例示的な適応的無線電子メール送達プロセスは、ユーザの電子メール閲覧関心を学習するために学習モードになる。これは、本発明の一実施形態によれば、たとえば電子メールを受信し、ユーザが受信した電子メールを無視するか、又は電子メールを開く、電子メールメッセージをスクロールする、電子メールを削除する、電子メールに返信する、又は電子メールの追加部分を要求する等、受信した電子メールに対して特定のアクションをとるときに継続的に行われる。
【0046】
次に、ステップ906において、無線装置106は、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。ステップ908において、無線装置106は収集した統計を電子メールサーバ103に送信する。電子メールサーバ103は情報を受信し、ユーザ電子メール閲覧関心データベース112に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース112は、ステップ906において無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。
【0047】
ステップ910において、電子メールサーバ103が電子メール閲覧関心データベース112に適切な情報を収集すると、本発明の一実施形態による適応的無線電子メール送達プロセスは動作モードになる。このモードでは、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断し始める。
【0048】
ステップ912において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した電子メールメッセージ502を受信する。ステップ914において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断する。電子メールサーバ103が、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かをどのように判断するかについてのより詳細は、図13を参照して以下提供する。
【0049】
ステップ916において、電子メールサーバ103は、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つであろうと電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断し、したがって、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。ステップ918において、図9の制御フローは終わる。
【0050】
本発明の一実施形態では、電子メールサーバ103の学習機能は、ステップ916後に継続することができる。すなわち、電子メールサーバ103は動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、電子メールサーバ103内のユーザ電子メール閲覧関心データベース112に情報を記憶することができる。電子メールサーバ103が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図9のステップ906〜916は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ914の判断が続けられる。
【0051】
上で説明したように、無線装置106は、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。次いで、これら統計が、無線装置106内のユーザ電子メール閲覧関心データベース110(図8参照)又は電子メールサーバ103内の電子メール閲覧関心データベース112(図9参照)に記憶される。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110又は112は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。次いで、これら統計を無線装置106又は電子メールサーバ103が使用して、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の情報に基づいて判断する。
【0052】
電子メール閲覧関心データベース110又は112内の情報は、他にユーザ電子メール閲覧関心プロファイルとしても知られ、ユーザの閲覧関心測度を電子メールメッセージの情報(又はキー)フィールドに関連付ける。電子メールメッセージは、複数の情報フィールド又はキーフィールドを含む。たとえば、電子メールメッセージ502(図5参照)は、電子メールメッセージ502の送信に関連する以下のキーフィールドを含む。
【0053】
・電子メールメッセージ502の送信者名
・電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレス
・電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレスドメイン
・電子メールメッセージ502の意図された受信者
・電子メールメッセージ502のタイトル(又はタイトル中のキーワード)
・受信者への送信中に電子メールメッセージ502が辿ったルート
・電子メールメッセージ502が送信中の異なる時間でのロケーションに関連する時間
関心データベース110又は112は1つ又は複数の記録を含み、各記録はキーフィールド及び対応するデータフィールドを含む。データフィールドは、関心測度に関連するデータを含む。以下は、データフィールドに含まれる(ユーザの閲覧関心を測る)情報の例である。
【0054】
・ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージに返信した回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージを読まなかった回数の割合
・ユーザが電子メールメッセージを削除した回数の割合
・ユーザが要求した電子メールメッセージの追加部分の数
上で説明したように、本発明は、ユーザの閲覧関心測度(すなわち、データフィールド)に電子メールメッセージ502のキーフィールドを関連付ける。次いで、無線装置106又は電子メールサーバ103はこれら関連を用いて、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の情報に基づいて判断する。これら関連は少なくとも1つの記録に含められる。記録は老化したものを探し求めて定期的に監視され、それに従って破棄されることに留意すべきである。すなわち、上述した関連情報を保持する記録は、これら記録が特定の時間期間にわたって参照又は使用されない場合に破棄される。したがって、古くなった記録は判断プロセスに使用されない。
【0055】
一例では、ユーザは仕事でプロジェクトに従事し、そのため上司からのすべての電子メールメッセージを即座に開き、その追加部分を要求する。したがって、これら電子メールメッセージの送信者(ユーザの上司)に関して、本発明の例示的な一実施形態は、以下のデータフィールド情報を関連付けて記憶する。
【0056】
1)ユーザが上司からの電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合が高い
2)ユーザが上司からの電子メールメッセージをスクロールした回数の割合が高い
3)ユーザが上司からの電子メールメッセージに返信した回数の割合が高い
4)ユーザが上司からの電子メールメッセージを読まなかった回数の割合が低い
5)ユーザは、上司からの電子メールメッセージの残りの部分をすべて常に要求した
本発明による好ましい一実施形態は、上記データフィールド情報に以下のキーフィールド情報、すなわちユーザの上司の電子メールアドレスを関連付ける。上記データフィールド情報は、上司からの電子メールメッセージの追加部分を受信することに対するユーザの関心が高いことを示すことを見て取ることができる。
【0057】
その結果、無線装置106又は電子メールサーバ103が、ユーザが上司からの電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持っているか否かを、収集され、電子メール閲覧関心データベース110又は112に記憶されている統計に基づいて判断する際、記憶される情報は、ユーザの上司からの電子メールメッセージに対する関心が高いことを示す。無線装置106又は電子メールサーバ103が、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の統計に基づいて、ユーザが関心を持っているか否かについて判断する方法については、図13においてより詳細に説明する。
【0058】
別の例では、ユーザは、友人と喧嘩をしたため、その友人の電子メールメッセージを開かず、その友人からの電子メールメッセージの追加部分を要求しない。したがって、これら電子メールメッセージの送信者(ユーザの友人)に関して、本発明による例示的な一実施形態は、以下のデータフィールド情報を関連付けて記憶する。
【0059】
1)ユーザが友人からの電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合が低い
2)ユーザが友人からの電子メールメッセージをスクロールした回数の割合が低い
3)ユーザが友人からの電子メールメッセージに返信した回数の割合が低い
4)ユーザが友人からの電子メールメッセージを読まなかった回数の割合が高い
5)ユーザは、友人からの電子メールメッセージの残りの部分を決して要求しなかった
本発明による例示的な一実施形態は、上記データフィールド情報に以下のキーフィールド情報、すなわちユーザの友人の電子メールアドレスを関連付ける。上記データフィールド情報は、友人からの電子メールメッセージの追加部分を受信することに対するユーザの関心が低いことを示すことを見て取ることができる。
【0060】
その結果、無線装置106又は電子メールサーバ103が、ユーザが友人からの電子メールメッセージの追加部分の受信に関心を持っているか否かを、収集され、電子メール閲覧関心データベース110又は112に記憶されている統計に基づいて判断する際、記憶される情報は、ユーザの友人からの電子メールメッセージに対する関心が低いことを示す。無線装置106又は電子メールサーバ103が、電子メール閲覧関心データベース110又は112内の統計に基づいて、ユーザが関心を持っているか否かについて判断する例示的な方法については、図13を参照してより詳細に説明する。
【0061】
図10は、本発明の好ましい一実施形態による、適応的無線電子メール送達プロセスによる例示的な学習プロセスを示す動作流れ図である。図10の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施されるか、又は電子メールサーバ103等の電子メールサーバで実施される、適応的無線電子メール送達プロセスの全体的な学習プロセスを説明していることに留意されたい。図10の動作流れ図はステップ1002で開始し、ステップ1004に直接進む。
【0062】
ステップ1004において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ1006において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ1008において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ1010に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ1006に戻る。
【0063】
ステップ1010において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0064】
ステップ1012において、無線装置106のユーザは、電子メールメッセージ502の第1の部分を受信し、電子メールメッセージ502の追加部分を受信することに関心を持っているか否かを判断する。ステップ1014において、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っている場合、制御はステップ1016に進む。ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っていない場合、制御はステップ1022に進む。
【0065】
ステップ1016において、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令する。無線装置106はユーザの命令に従う。本発明の一実施形態では、ステップ1016においても、無線装置106はユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に上述している。無線装置106は、情報をユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。
【0066】
本発明の別の実施形態では、ステップ1016においても、無線装置106はユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に上述している。次いで、無線装置106は、収集された統計を電子メールサーバ103に送信する。電子メールサーバ103は情報を受信し、ユーザ電子メール閲覧関心データベース112に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース112は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。
【0067】
ステップ1018において、電子メールサーバ103は、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。ステップ1020において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ1022において、図10の制御フローは終わる。
【0068】
図11は、本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図11の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスの全体的なプロセスを説明していることに留意されたい。図11の動作流れ図はステップ1102で開始し、ステップ1104に直接進む。
【0069】
ステップ1104において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ1106において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ1108において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ1110に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ1106に戻る。
【0070】
ステップ1110において、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104を介して電子メールメッセージ502の第1の部分を無線装置106に送信する。ステップ1112において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の第1の部分を受信し、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つか否かを、電子メール閲覧関心データベース110内の情報に基づいて判断する。
【0071】
ステップ1114において、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つ場合、制御はステップ1116に進む。ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心がない場合、制御はステップ1122に進み、図11の制御フローは終わる。その後、ユーザは、電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令する。
【0072】
ステップ1116において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信する。要求に埋め込まれるのは、電子メールメッセージ502の要求される追加部分のサイズ及び数を表すものである。これは、無線装置106が収集するユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計により、要求される電子メールメッセージ502の統計的に代表的なサイズ及び数の追加部分が示されるためである。
【0073】
ステップ1116においても、無線装置106はユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集する。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に上述している。無線装置106は情報をユーザ電子メール閲覧関心データベース110に記憶する。ユーザ電子メール閲覧関心データベース110は、無線装置106が収集する統計を保持するデータリポジトリである。
【0074】
ステップ1118において、電子メールサーバ103は、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。ステップ1120において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ1122において、図11の制御フローは終わる。
【0075】
本発明の一実施形態では、無線装置106の学習機能をステップ1118後に継続することができる。すなわち、無線装置106は、動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、無線装置106内のユーザ電子メール閲覧関心データベース110に情報を記憶することができる。この動作は、たとえば、ステップ1112後に行われる。無線装置106が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図11のステップ1104〜1120は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ1112の判断が続けられる。
【0076】
図12は、本発明の好ましい一実施形態による、電子メールサーバで実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。図12の動作流れ図は、電子メールサーバ103等の電子メールサーバで実施される全体的な適応的無線電子メール送達プロセスを説明していることに留意されたい。図12の動作流れ図はステップ1202で開始し、ステップ1204に直接進む。
【0077】
ステップ1204において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザを意図した、電子メールメッセージ502等の電子メールメッセージを受信する。ステップ1206において、電子メールサーバ103は、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっているか否かを判断する。ステップ1208において、無線装置106がオンラインである、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっている場合、制御はステップ1210に進む。無線装置106がオンラインではない、すなわち無線ネットワーク104と現在コンタクトをとっていない場合、制御はステップ1206に戻る。
【0078】
ステップ1210において、電子メールサーバ103は、無線装置106のユーザが、電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かを、電子メール閲覧関心データベース112内の情報に基づいて判断する。ステップ1212において、ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持つ場合、制御はステップ1214に進む。ユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心がない場合、制御はステップ1218に進み、図12の制御フローは終わる。その後、ユーザが電子メールメッセージ502に関心を持つ場合、ユーザは、電子メールメッセージ502の追加部分に対する要求を電子メールサーバ106に送信するように無線装置106に命令しなければならない。
【0079】
ステップ1214において、電子メールサーバ103は、電子メールメッセージ502の追加部分を無線装置106に送信する。電子メールメッセージ502の追加部分のサイズ及び数は電子メール閲覧関心データベース112に記憶されている情報を反映することに留意されたい。これは、無線装置106が収集するユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計により、要求される電子メールメッセージ502の統計的に代表的なサイズ及び数の追加部分が示されるためである。無線装置106が収集するユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を考慮することの他に、電子メールサーバ103は、無線ネットワーク104上の現在のトラフィックも考慮する。ネットワークトラフィックが過密である場合、無線装置106に送信される電子メールメッセージのサイズをより小さく、又は数をより少なくして、こういったピーク時間中の帯域幅を節減することができる。逆に、ネットワークトラフィックがすいている場合、帯域幅を容易に入手することが可能であるため、無線装置106に送信される電子メールメッセージのサイズをより大きく、又は数をより多くすることができる。
【0080】
ステップ1216において、無線装置106は、電子メールメッセージ502の追加部分を電子メールサーバ103から受信する。ステップ1218において、図12の制御フローは終わる。
【0081】
本発明の一実施形態では、電子メールサーバ103の学習機能をステップ1216後に継続することができる。すなわち、電子メールサーバ103は、動作モードになった後、引き続き、ユーザの電子メール閲覧傾向に関連する統計を収集し、電子メールサーバ103内のユーザ電子メール閲覧関心データベース112に情報を記憶することができる。この動作は、たとえば、ステップ1210の後に行われる。電子メールサーバ103が収集する統計についてはより詳細に後述する。この実施形態では、図12のステップ1204〜1216は、統計収集サイクルとして繰り返し実行され、統計を使用してステップ1210の判断が続けられる。
【0082】
図13は、本発明の好ましい一実施形態による、ユーザ電子メール閲覧関心データベースを使用するプロセスを示す動作流れ図である。図13の動作流れ図は、本発明の適応的無線電子メール送達プロセスが、電子メール閲覧関心データベース(110又は112)に記憶されている情報に基づいて、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かをどのように判断するかのプロセスを示す。図13の動作流れ図は、無線装置106等の無線装置で実施されるか、又は電子メールサーバ102等の電子メールサーバで実施される、上述した判断プロセスについて説明していることに留意されたい。図13の動作流れ図はステップ1302で開始し、ステップ1304に直接進む。
【0083】
ステップ1304において、電子メールメッセージの1つ又は複数のキーフィールドからの情報が読まれる。判断プロセスが無線装置で実施される実施形態では、電子メールメッセージの受信した第1の部分の1つ又は複数のキーフィールドからの情報が読まれる。より詳細に上で説明したように、電子メールメッセージ502の1つ又は複数のキーフィールドからの情報例としては、電子メールメッセージ502の送信者、電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレス、電子メールメッセージ502の送信者の電子メールアドレスドメイン等が挙げられる。
【0084】
次に、ステップ1306において、ステップ1304において読まれたキーフィールドからの情報に関連するデータフィールド情報が、電子メール閲覧関心データベース(110又は112)から検索される。より詳細に上で説明したように、電子メールメッセージ502のデータフィールド情報に関連して検出され記憶されるデータフィールド情報(すなわち、ユーザの閲覧関心測度)の例としては、ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合、ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合等が挙げられる。
【0085】
次に、ステップ1308において、電子メール閲覧関心データベース(110又は112)内の情報に基づいて、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かが判断される。ステップ1310において、図13の制御フローは終わる。電子メール閲覧関心データベース内の情報を使用して、無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かを計算することができる種々の方法がある。
【0086】
無線装置106のユーザが電子メールメッセージ502の追加部分の受信に関心を持っているか否かを電子メール閲覧関心データベース内の情報に基づいて計算する一方法は、各データフィールド情報に重みを付け、すべての重みを加算して、その和がしきい値よりも上か下かを計算することである。
【0087】
一例では、ユーザは仕事でプロジェクトに従事し、そのため上司からのすべての電子メールメッセージを即座に開き、その追加部分を要求する。したがって、送信者キーフィールドに関して、以下のデータフィールド情報が電子メール閲覧関心データベースから検索される。すなわち、1)ユーザが上司からの電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合が高い、2)ユーザが上司からの電子メールメッセージをスクロールした回数の割合が高い、3)ユーザが上司からの電子メールメッセージに返信した回数の割合が高い、4)ユーザが上司からの電子メールメッセージを読まなかった回数の割合が低い、及び5)ユーザは、上司からの電子メールメッセージの残りの部分をすべて常に要求する。
【0088】
この例では、上のデータフィールド1)から5)に重みが付けられる。上のデータフィールド1)、2)、3)、及び5)は、電子メールメッセージへのユーザの関心を示すため、正の重みが与えられる。上のデータフィールド4)は、電子メールメッセージへのユーザの関心のなさを示すため、負の重みが与えられる。次いで、すべての重みを加算して、単一の値にする。次に、この和がしきい値よりも上か下かが計算される。この例では、和がしきい値よりも上である可能性が高く、上司からの電子メールメッセージの追加部分を受信することに対するユーザの関心が高いことを示すことを見て取ることができる。
【0089】
本発明は、無線装置106、電子メールサーバ103、又はこれら2つの任意の組み合わせ上のハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現することができる。本発明の好ましい一実施形態によるシステムは、一情報処理システムにおいて中央化された様式で、又は異なる要素がいくつかの相互接続されたシステムにわたって拡散した分散様式で実現することができる。任意の種類の情報処理システム又は本明細書に記載の方法を実行するようになされた他の装置が適している。ハードウェアとソフトウェアの通常の組み合わせは、ロードされて実行されると、本明細書に記載の方法を実行するようにコンピュータシステムを制御するコンピュータプログラムを備えた汎用コンピュータシステムであることができる。
【0090】
本発明の一実施形態は、本明細書に記載の方法の実施を可能にする特徴をすべて含み、システムにロードされると、これら方法を実施することができるコンピュータプログラム製品で具現することもできる。本発明において用いられるコンピュータプログラム手段又はコンピュータプログラムは、直接、又は以下、すなわちa)別の言語、コード、又は表記への変換、及びb)異なる材料形態での再現のうちのいずれか一方又は両方の後に、情報処理能力を有するシステムに特定の機能を実行させる命令セットの任意の言語、コード、又は表記での任意の表現を示す。
【0091】
システムはとりわけ、1つ又は複数の情報処理システム及び/又はコンピュータ、並びに少なくとも機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体を含むことができ、システムは、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体からデータ、命令、メッセージ、又はメッセージパケット、及び他の情報を読み出すことができる。機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体は、ROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD−ROM、及び他の永久記憶装置等の不揮発性メモリを含むことができる。さらに、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体は、たとえば、RAM、バッファ、キャッシュメモリ、及びネットワーク回線等の揮発性メモリを含むこともできる。さらに、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムがこのようなコンピュータ可読情報を読み出すことができる、ネットワークリンク及び/又はネットワークインタフェース等、有線ネットワーク又は無線ネットワークを含む過渡的な状態の媒体内の情報を含むこともできる。
【0092】
図14は、本発明の一実施形態の実施に有用なコンピュータシステムのブロック図である。図14のコンピュータシステムは、プロセッサ1404等、複数のプロセッサを備える。プロセッサ1404は通信インフラ1402(たとえば、通信バス、クロスオーババー、又はネットワーク)に接続される。少なくとも1つのキャッシュ(図示せず)もまた通信インフラ1402に接続される。各種ソフトウェア実施形態について、この例示的なコンピュータシステムに関して説明されている。この説明を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを用いて本発明をどのように実施するかが当業者(複数可)に明らかになろう。
【0093】
コンピュータシステムは、グラフィックス、テキスト、及び他のデータを通信インフラ1402から(又は図示していないフレームバッファから)ディスプレイユニット1410に表示するために転送するディスプレイインタフェース1408を備えることができる。コンピュータシステムはまた、メインメモリ1406、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)も備え、また、補助メモリ1412を備えることもできる。補助メモリ1412は、たとえば、ハードディスクドライブ1414、及び/又はフロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ等を表すリムーバブルストレージドライブ1416を含むことができる。リムーバブルストレージドライブ1416は、当業者に既知の様式でリムーバブルストレージユニット1418に対して読み出し及び/又は書き込みを行う。リムーバブルストレージユニット1418は、リムーバブルストレージドライブ1416により読み書きされるフロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク等を表す。理解されるように、リムーバブルストレージユニット1418は、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶したコンピュータ使用可能記憶媒体を含む。
【0094】
代替の実施形態では、補助メモリ1412は、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータシステムにロードできるようにする他の同様の手段を備えることができる。このような手段としては、たとえば、リムーバブルストレージユニット1422及びインタフェース1420を挙げることができる。このような例としては、プログラムカートリッジ及びカートリッジインタフェース(ビデオゲーム装置に見られるもの等)、リムーバブルメモリチップ(EPROM又はPROM等)及び関連するソケット、及びソフトウェア及びデータをリムーバブルストレージユニット1422からコンピュータシステムに転送できるようにする他のリムーバブルストレージユニット1422及びインタフェース1420を挙げることができる。
【0095】
コンピュータシステムは、通信インタフェース1424を備えることもできる。通信インタフェース1424は、ソフトウェア及びデータをコンピュータシステムと外部装置の間で転送できるようにする。通信インタフェース1424の例としては、モデム、ネットワークインタフェース(イーサネットカード等)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカード等を挙げることができる。通信インタフェース1424を介して転送されるソフトウェア及びデータは、たとえば、通信インタフェース1424で受信可能な電子信号、電磁信号、光信号、又は他の信号であることができる信号の形態である。これら信号は、通信路(すなわち、チャネル)1426を介して通信インタフェース1424に提供される。このチャネル1426は信号を搬送し、電線、ケーブル、光ファイバ、電話回線、セルラ電話リンク、RFリンク、及び/又は他の通信チャネルを使用して実施することができる。
【0096】
本明細書では、「コンピュータプログラム媒体」、「コンピュータ使用可能媒体」、「機械可読媒体」、及び「コンピュータ可読媒体」という用語を、メインメモリ1406及び補助メモリ1412、リムーバブルストレージドライブ1416、ハードディスクドライブ1414にインストールされているハードディスク、及び信号等の媒体を包括的に指すために用いている。これらコンピュータプログラム製品は、ソフトウェアをコンピュータシステムに提供するための手段である。コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムがデータ、命令、メッセージ又はメッセージパケット、及び他のコンピュータ可読情報をコンピュータ可読媒体から読み出せるようにする。コンピュータ可読媒体としては、たとえば、フロッピー、ROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD−ROM、及び他の永久記憶装置等の不揮発性メモリを挙げることができる。これはたとえば、データ及びコンピュータ命令等の情報をコンピュータシステム間で搬送するために有用である。さらに、コンピュータ可読媒体は、ネットワークリンク及び/又はネットワークインタフェース等、有線ネットワーク又は無線ネットワークを含め、コンピュータがコンピュータ可読情報を読み出せるようにする過渡的な状態の媒体内のこのようなコンピュータ可読情報を含むことができる。
【0097】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ1406及び/又は補助メモリ1412に記憶される。コンピュータプログラムは、通信インタフェース1424を介して受信することもできる。このようなコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステムが本明細書において考察した本発明の特徴を実行できるようにする。特に、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ1404がコンピュータシステムの特徴を実行できるようにする。したがって、このようなコンピュータプログラムはコンピュータシステムのコントローラを表す。
【0098】
本発明の特定の実施形態を開示したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく特定の実施形態に変更を行い得ることを当業者は理解しよう。したがって、本発明の範囲は特定の実施形態に限定されるべきではない。さらに、添付の特許請求の範囲は、本発明の範囲内のこのような応用、変更、及び実施形態をいずれもすべて包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の好ましい一実施形態による無線通信システムを示すブロック図である。
【図2】図1の無線通信システムのより詳細なブロック図である。
【図3】本発明の好ましい一実施形態による図1の無線装置の詳細なブロック図である。
【図4】本発明の好ましい一実施形態による図1の無線通信システムの電子メールサーバのより詳細なブロック図である。
【図5】例示的な電子メールメッセージの図である。
【図6】従来技術による無線プッシュ型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図7】従来技術による無線プル型電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図8】本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図9】本発明の好ましい一実施形態による、無線通信システムでの電子メールサーバ及び無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図10】本発明の好ましい一実施形態による、適応的無線電子メール送達システムによる学習プロセスを示す動作流れ図である。
【図11】本発明の好ましい一実施形態による、無線装置で実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図12】本発明の好ましい一実施形態による、電子メールサーバで実施される適応的無線電子メール送達プロセスを示す動作流れ図である。
【図13】本発明の好ましい一実施形態による、ユーザ電子メール閲覧関心データベースを使用するプロセスを示す動作流れ図である。
【図14】本発明の一実施形態を実施するのに有用なコンピュータシステムを示すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶すること、
無線送信された電子メールメッセージの第1の部分を受信すること、及び
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分の送信要求を無線送信すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、電子メールメッセージのキーフィールド情報にデータフィールド情報を関連付けており、前記判断することは、
前記無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分のキーフィールド情報と前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイル内のキーフィールド情報とのマッチングを見つけることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの残りの少なくとも一部を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、前記無線送信された電子メールメッセージの前記残りの少なくとも一部を無線送信する要求を無線送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分を表示することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、以下のデータフィールド情報:
ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージに返信した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージを読まなかった回数の割合と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶する記憶要素と、
無線送信された電子メールメッセージの第1の部分を受信する受信器と、
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断するプロセッサと、
前記プロセッサが、前記無線送信されたメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心が示されていると判断することに応答して、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を送信する要求を無線送信する送信器と、
を備える、無線装置。
【請求項7】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、前記電子メールメッセージのキーフィールド情報にデータフィールド情報を関連付けており、前記プロセッサは、前記無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分のキーフィールド情報と前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイル内のキーフィールド情報とのマッチングを見つける、請求項6に記載の無線装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの残りの少なくとも一部を受信することに対するユーザの関心を示すとさらに判断し、前記送信器は、前記無線送信された電子メールメッセージの前記残りの少なくとも一部を無線送信する要求をさらに無線送信する、請求項6に記載の無線装置。
【請求項9】
無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分を表示するディスプレイをさらに含む、請求項6に記載の無線装置。
【請求項10】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、以下のデータフィールド情報:
ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージに返信した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージを読まなかった回数の割合と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の無線装置。
【請求項1】
ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶すること、
無線送信された電子メールメッセージの第1の部分を受信すること、及び
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分の送信要求を無線送信すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、電子メールメッセージのキーフィールド情報にデータフィールド情報を関連付けており、前記判断することは、
前記無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分のキーフィールド情報と前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイル内のキーフィールド情報とのマッチングを見つけることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの残りの少なくとも一部を受信することに対するユーザの関心を示すと判断することに応答して、前記無線送信された電子メールメッセージの前記残りの少なくとも一部を無線送信する要求を無線送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分を表示することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、以下のデータフィールド情報:
ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージに返信した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージを読まなかった回数の割合と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ユーザの電子メール閲覧関心プロファイルを記憶する記憶要素と、
無線送信された電子メールメッセージの第1の部分を受信する受信器と、
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心を示すと判断するプロセッサと、
前記プロセッサが、前記無線送信されたメッセージの第2の部分を受信することに対するユーザの関心が示されていると判断することに応答して、前記無線送信された電子メールメッセージの第2の部分を送信する要求を無線送信する送信器と、
を備える、無線装置。
【請求項7】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、前記電子メールメッセージのキーフィールド情報にデータフィールド情報を関連付けており、前記プロセッサは、前記無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分のキーフィールド情報と前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイル内のキーフィールド情報とのマッチングを見つける、請求項6に記載の無線装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルが、前記無線送信された電子メールメッセージの残りの少なくとも一部を受信することに対するユーザの関心を示すとさらに判断し、前記送信器は、前記無線送信された電子メールメッセージの前記残りの少なくとも一部を無線送信する要求をさらに無線送信する、請求項6に記載の無線装置。
【請求項9】
無線送信された電子メールメッセージの前記受信された第1の部分を表示するディスプレイをさらに含む、請求項6に記載の無線装置。
【請求項10】
前記記憶されたユーザの電子メール閲覧関心プロファイルは、以下のデータフィールド情報:
ユーザが電子メールメッセージの第2の部分を要求した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージをスクロールした回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージに返信した回数の割合と、
ユーザが電子メールメッセージを読まなかった回数の割合と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の無線装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2007−516501(P2007−516501A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533159(P2006−533159)
【出願日】平成16年5月18日(2004.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/015468
【国際公開番号】WO2004/107199
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.イーサネット
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月18日(2004.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/015468
【国際公開番号】WO2004/107199
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.イーサネット
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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