説明

ユーティリティおよび二酸化炭素を供給するシステムおよび方法

【課題】ユーティリティおよび二酸化炭素を供給するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】固体または液体二酸化炭素の少なくとも一方を生成するためのシステムは、二酸化炭素を含む排ガスを生成するように構成された燃焼器100と、その排ガスを圧縮するように構成された圧縮機104と、その排ガスを冷却するように構成された熱交換器102、112とを含んでいる。膨張チャンバ108は、圧縮された排ガスが膨張することを可能にし、固体または液体二酸化炭素を形成し、その固体または液体二酸化炭素を、ほぼCO2がなくなったガスから分離するように構成されている。供給経路130、146が、CO2がなくなったガスを前記熱交換器に供給し、貯蔵チャンバ114が、固体二酸化炭素を貯蔵する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の分野は一般に、ユーティリティおよび二酸化炭素を供給するシステムおよび方法に関する。より詳細には本開示は、電気、熱、水および二酸化炭素を供給するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素(CO2)は、大気中に見られる自然に発生する化合物である。また二酸化炭素ガスは、燃焼の副産物である。二酸化炭素は、光合成に加担することによって植物の成長に貢献し、また食品や飲料産業など多くの産業で利用されており、そこでは二酸化炭素を利用して炭酸を含んだ食品や飲料を製造することができる。二酸化炭素はまた、とりわけワインの製造、空気力学、消火器、溶接、調剤、レーザおよび冷蔵における主要な構成材である。
【0003】
植物では、二酸化炭素は、光合成に加担することによって植物の成長に寄与しており、この光合成において植物は二酸化炭素と、水と、光を使用することで、糖を生成し、酸素を放出する。二酸化炭素は、光合成に不可欠な3つの主要な構成材(CO2、水および光)の1つであるが、空気中の二酸化炭素の量は、およそ0.039%(この量は、季節によって変動する可能性がある)でしかない。空気の他の成分としては、およそ78%の窒素と、21%の酸素と微量のガスが含まれる。空気中で見られるものより高い二酸化炭素の濃度は、植物の成長を有意に促進させる可能性がある。
【0004】
ある種の植物は温室で成長し、この温室とは典型的には光を透過する壁を有する特定の構造体であり、この壁によって日光や他の光がこの構造体に進入することができる。温室はまた、熱エネルギーを貯蔵し、周辺の外部の温度と比べて内部の温度を上げる傾向がある。温室はまた、機能するには、例えば温室内で植物への供給を行うには、水と(例えば照明および空調を提供するための)電気を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0041395号明細書
【発明の概要】
【0006】
一態様において、固体または液体二酸化炭素の少なくとも一方を生成するためのシステムは、二酸化炭素を含む排ガスを生成するように構成された燃焼器と、その排ガスを圧縮するように構成された圧縮機と、その排ガスを冷却するように構成された熱交換器とを含む。システムはまた、圧縮された排ガスが膨張することを可能にし、固体または液体二酸化炭素を形成し、その固体または液体二酸化炭素を、ほぼCO2がなくなったガスから分離するように構成された膨張チャンバを含んでいる。供給経路は、CO2がなくなったガスを前記熱交換器に供給するように構成されており、貯蔵チャンバは、固体二酸化炭素を貯蔵するように構成されている。
【0007】
別の態様では、固体または液体二酸化炭素の少なくとも一方を生成するための方法は、燃料を燃焼させて、二酸化炭素を含む排ガスを生成するステップと、その排ガスを圧縮機で圧縮するステップと、その排ガスを熱交換器で冷却するステップとを含む。方法はさらに、排ガスを膨張させて固体または液体二酸化炭素を生成するステップと、ほぼCO2がなくなったガスから、CO2がなくなったガスを分離するステップと、そのCO2がなくなったガスの少なくとも一部を熱交換器に供給するステップと、固体または液体二酸化炭素を貯蔵コンテナに貯蔵するステップとを含む。
【0008】
さらに別の態様では、二酸化炭素ガスを温室に供給する方法は、燃料を燃焼させて二酸化炭素を含む排ガスを生成するステップと、その排ガスを圧縮機で圧縮するステップと、その排ガスを熱交換器で冷却するステップとを含む。方法はさらに、排ガスを膨張させて固体または液体二酸化炭素の少なくとも一方を生成するステップと、その固体または液体二酸化炭素をほぼCO2がなくなったガスから分離するステップと、CO2がなくなったガスの少なくとも一部を熱交換器に供給するステップと、固体または液体二酸化炭素の少なくとも一部を貯蔵コンテナに貯蔵するステップとを含む。固体または液体二酸化炭素の少なくとも一部が温められて、二酸化炭素ガスを形成し、その二酸化炭素ガスが温室に供給される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本開示による固体二酸化炭素を生成するためのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載されるのは、水、熱、電気などのユーティリティと二酸化炭素を生成するためのシステムおよび方法であり、この二酸化炭素は、固体二酸化炭素、液体二酸化炭素または気体二酸化炭素であってよい。
【0011】
図1は、二酸化炭素を生成するための例示のシステムのブロック図である。いくつかの実施形態において、システムは、燃焼器100、冷却装置102、圧縮機104、モータ106、ガス膨張装置108、固体二酸化炭素分離チャンバ110、熱交換器112、二酸化炭素貯蔵チャンバ114、および建造物116を備える。
【0012】
一実施形態では、燃焼器100は、例えばガソリン、ディーゼル、天然ガスなどの内燃エンジン、または任意の他のエンジン、あるいは特定の燃料を使用して二酸化炭素を含む排ガスを生成する装置である。燃焼器100は、燃料供給ライン118と空気供給ライン120に接続されている。
【0013】
一実施形態において、燃焼器100は、発電機122を装備しており、この発電機は、交流(AC)または直流(DC)電力などの電力を生成する。発電機122は、燃焼器100によって生成される機械的な力、または発電機122に電力を生成させることが可能な他の力によって駆動される。別の実施形態において、発電機122は、燃焼器100によって生成される回転運動によって駆動される交流発電機である。
【0014】
一実施形態において、燃焼器100からの排ガスは、パイプ124を経由して圧縮機104まで搬送される。燃焼器100からの排ガスは、およそ350℃から450℃の温度であるが、排ガスの温度は、使用される燃焼器のタイプに左右されるため、350℃から450℃より高くなることも、それより低くなることもある。燃焼器100からの排ガスは、少なくともいくらかの二酸化炭素ガスを含有しており、また他のガスも含有している可能性がある。いくつかの実施形態において、排ガスは、12パーセントの酸素と、5パーセントの二酸化炭素を含んでいる。
【0015】
一実施形態において、冷却装置102は、排熱回収システム(WHR)である。他の実施形態において、冷却装置102は、ガス/ガスまたはガス/気体の熱変換器である。さらに別の実施形態では、冷却装置102は、有機ランキンサイクル(ORC)システムである。
【0016】
一実施形態において、排ガス中の二酸化炭素の量を増やすために、燃焼器100と圧縮機104の間に排ガス再循環経路126が接続されている。排ガス再循環経路126は、排ガスの少なくとも一部、例えば排ガスの20%から50%を捕捉し、この排ガスの一部を燃焼器100の空気供給ライン120へと再循環させる。再循環した排ガスは、さらに燃焼器100内で燃焼されるため、燃焼器100の排ガスによって二酸化炭素濃度を上げることができる。一実施形態において、再循環した後の排ガスは、およそ6パーセントから7パーセントの二酸化炭素濃度を有する。しかしながら二酸化炭素の濃度は、システムが本開示に従って機能することが可能ないずれのパーセンテージでもよい。
【0017】
一実施形態において、薄膜システムを利用して、排ガスから二酸化炭素の少なくとも一部を分離する。いくつかの実施形態において、分流における二酸化炭素の濃度は、60%から90%の範囲である。別の実施形態において、分流は圧縮機104へと送られ、残りの排ガスは、システムから外に、例えば大気中に放出される。
【0018】
圧縮機104は、燃焼器100から排ガスを受け取り、この排ガスを圧縮する。一実施形態において、排ガスは、圧縮機104においておよそ4から6バールに圧縮される。排ガスは、圧縮を受けることによって、温度が上昇する可能性がある。一実施形態において、排ガスの温度は、200℃まで上昇する。一実施形態において圧縮機104は、モータ106によって駆動される、または燃焼器100によって生成される機械的な力によって駆動される。別の実施形態において、モータ70が、駆動軸128によって圧縮機104に接続し、これが圧縮機104を駆動する。
【0019】
圧縮された排ガスは、圧縮機104を出て、その後熱交換器112で冷却され、ガス膨張装置108に送られ、この装置によって排ガスを膨張させることができる。いくつかの実施形態において、ガス膨張装置108は、タービン式の膨張装置である。ガス膨張装置108においてガスを膨張させることで、排ガスを膨張させ冷却する。一実施形態において排ガスは、二酸化炭素の少なくとも一部が、固体状態に変換され、排ガス中の他のガスから分離される範囲まで冷却される。例えば排ガスは、全ての二酸化炭素またはほとんど全ての二酸化炭素を、排ガス中の他のガスから分離させるのに必要な範囲まで冷却される。一実施形態において二酸化炭素の90%が、およそ−120℃から−125℃の温度で排ガスから分離される。他の実施形態では、排ガスが冷却される温度は、ガス膨張装置108に進入する排ガス中の二酸化炭素の濃度、あるいは所望される二酸化炭素の分離量に左右される。
【0020】
一実施形態において二酸化炭素がなくなったガス130および146の分流は、分離チャンバ110から設けられている。分離チャンバ110を出る二酸化炭素がなくなったガス130および146は、冷却されている。一実施形態において二酸化炭素がなくなったガスの温度は、−120℃から−125℃の範囲である。一実施形態において、分離チャンバ110を出る冷却された二酸化炭素がなくなったガス146は、冷却システム102に供給され、圧縮機104に入る前に排ガスを事前に冷却する。別の実施形態において、冷却された二酸化炭素がなくなったガス130は、熱交換器112に供給され、この熱交換器が冷却された二酸化炭素がなくなったガス130を利用して、圧縮機104を出る圧縮された排ガス132を事前に冷却する。一実施形態において事前に冷却した後の圧縮されたガスの温度は、95℃である。冷却された二酸化炭素がなくなったガスが、熱交換器112を通過する際、それが圧縮された排ガス132から熱を吸収する。事前に冷却された排ガス134はその後、ガス膨張装置108へと流れ、膨張される。温められた二酸化炭素がなくなったガス136は、熱交換器112を出て、貯蔵されたり、完全に排出されたり、再利用される。
【0021】
一実施形態では二酸化炭素138は、固体、液体または気体であってよく、これはガス分離器110から貯蔵チャンバ114に供給される。別の実施形態において、二酸化炭素138は、貯蔵チャンバに固体の形態で貯蔵され、この場合、貯蔵チャンバ114が、およそ−56℃の温度に保たれることで、二酸化炭素が昇華するのをほぼまたは完璧に防ぐ。さらに別の実施形態において、二酸化炭素138は、二酸化炭素138を特定の温度に保つのに十分な温度で、貯蔵チャンバ114に貯蔵される
一実施形態において、二酸化炭素は、貯蔵チャンバ114から、例えば温室または飲み物の炭酸加工工場などの建造物116へと送られる。別の実施形態において、二酸化炭素138は、建造物116に送られる前に加熱装置(図示せず)によって−56℃より高い温度に温められる。さらに他の実施形態において、二酸化炭素は、貯蔵チャンバ114を迂回するバイパスパイプ140を経由して建造物116に直接送られる。建造物116に送られた二酸化炭素を利用して、例えば建造物116(例えば温室)内の二酸化炭素ガス濃度を上げる、あるいは建造物116に位置する第2の貯蔵タンク(図示せず)に送られて、食品および/または飲料の製造に利用される。一実施形態において建造物116は温室であり、二酸化炭素ガスが、温室内の二酸化炭素濃度を上げることで、植物の成長に貢献する。別の実施形態において、二酸化炭素は、貯蔵チャンバ114または建造物116に送られる前に浄化工程を受ける。例えばガス分離器110は、二酸化炭素浄化装置、すなわちガス洗浄機を含んでおり、この洗浄機が二酸化炭素を浄化する。
【0022】
一実施形態において、ユーティリティは建造物116または他の構造体に供給され、燃焼器100が発電機122に接続され、この発電機122が電力を生成する。発電機122から生成された電力は、接続ライン142を経由して構造物116に送られ、例えば照明や空調設備などに動力を供給する。
【0023】
一実施形態において、ユーティリティは、建造物116または他の構造体、および燃焼器に供給される。別の実施形態において、冷却システム102は、WHRシステムであり、排熱を回収した副産物として水分(例えば結露)を生成する。この水分は、チャネル144を経由して建造物116に搬送され、例えば植物に水をやる、空気を加湿するなどに使用される。別の実施形態では、この水分は、建造物116に搬送される前に浄化工程を受ける。さらに別の実施形態では、WHRシステム102が電気144を生成し、この電気は、モータ106またはシステムの他の電気装置に動力を与えるのに利用される。別の実施形態において、冷却された二酸化炭素がなくなったガス130の一部は、例えば空調システムで使用することによって建造物116を冷却するのに使用される。
【0024】
本開示のシステムおよび方法の技術的効果により、水、熱、電気などのユーティリティおよび二酸化炭素を生成することが可能になり、この二酸化炭素は、固体二酸化炭素、液体二酸化炭素または気体の二酸化炭素であってよい。
【0025】
いくつかの実施形態において、上記に記載したシステムおよび方法は、電気的にまたはコンピュータによって制御されている。本明細書に記載した実施形態は、本明細書に記載される処理作業を行うのに任意の特定のシステム制御装置またはプロセッサに限定されない。本明細書で使用される用語、制御装置またはプロセッサは、本明細書で記載される作業を行うのに必要な計算、すなわち演算を行うことができるいかなる機械も意味することが意図されている。用語、制御装置またはプロセッサはまた、構築された入力に応じることができ、規定のルールに従ってこの入力を処理して出力を生成することができるいかなる機械も意味することが意図されている。本明細書で使用されるフレーズ「構成される」は、当業者によって理解されるように、本発明の実施形態の作業を行うために、制御装置/プロセッサにハードウェアとソフトウェアを組み合わせたものが備わっていることを意味することにも留意されたい。本明細書で使用される用語、制御装置/プロセッサは、中央処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、および本明細書に記載される機能を果たすことができる任意の他の回路またはプロセッサを指している。
【0026】
本明細書に記載される実施形態は、非一時的なコンピュータ読取り可能記憶媒体を含めた1つまたは複数のコンピュータ読取り可能媒体を含み、各々の媒体は、データ、もしくはデータを処理するためのコンピュータ実行可能命令を含むように構成することができるか、または実際に含む。コンピュータ実行可能命令は、データ構造、オブジェクト、プログラム、ルーティン、または特定の処理システムによってアクセスすることができる他のプログラムモジュールを含んでおり、このプログラムモジュールは、例えば様々な異なる機能を果たすことができる汎用コンピュータに対応付けられたもの、あるいは制限された数の機能を果たすことができる特殊用途のコンピュータに対応付けられたものなどである。本開示の態様は、本明細書に記載される命令を実行するように構成されたとき、汎用コンピュータを特殊用途のコンピュータ装置に変換することである。コンピュータ実行可能命令によって、処理システムが、1つの特定の機能またはひとまとまりの機能を実施し、このコンピュータ実行可能命令は、本明細書に開示される方法のステップを実施するためのプログラムコード手段の例である。さらに実行可能命令の特定のシーケンスにより、このようなステップを実施するのに使用することができる対応する動作の例が与えられる。コンピュータ読取り可能媒体の例には、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読取り専用メモリ(「ROM」)、プログラム可能な読取り専用メモリ(「PROM」)、消去およびプログラム可能読取り専用メモリ(「EPROM」)、電気的に消去およびプログラム可能読取り専用メモリ(「EEPROM」)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(「CD−ROM」)、あるいは処理システムによってアクセスすることができるデータまたは実行可能命令を与えることができる任意の他の装置または構成要素が含まれる。
【0027】
本明細書に記載されるようなコンピュータまたはコンピュータ装置は、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット、システムメモリ、および何らかの形態のコンピュータ読取り可能媒体を有する。一例としてであって限定ではなく、コンピュータ読取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体と、通信媒体を備える。コンピュータ記憶媒体は、揮発性および不揮発性の、取り外し可能および非取り外し可能な媒体を含んでおり、これらの媒体は、コンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法あるいは技術に組み込まれる。通信媒体は典型的には、コンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、あるいは他のデータを、搬送波、または他の搬送機構などモジュール化されたデータ信号に具現化し、何らかの情報伝達媒体を含んでいる。上記のいずれかを組み合わせたものも、コンピュータ読取り可能媒体の範囲に含まれる。
【0028】
この書面による記載は、最適な態様を含めたいくつかの例を利用して、本発明を開示しており、当業者が、いずれかの装置またはシステムを作成し使用すること、ならびに組み込まれた任意の方法を実施することを含め本発明を実施するのを可能にする。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義されており、当業者が思い付く他の例を含むことができる。このような他の例は、それらが、特許請求の範囲の文字通りの言い回しと同じ構造上の要素を有する場合、あるいはそれらが、特許請求の範囲の文字通りの言い回しとわずかに異なる等価な構造上の要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0029】
100 燃焼器
102 冷却装置
104 圧縮機
106 モータ
108 ガス膨張装置
110 二酸化炭素分離チャンバ
112 熱交換器
114 貯蔵チャンバ
116 建造物
118 燃料供給ライン
120 空気供給ライン
122 発電機
124 パイプ
126 排ガス再循環経路
128 駆動軸
130 二酸化炭素がなくなったガス
132 圧縮された排ガス
134 事前に冷却された排ガス
136 温められた二酸化炭素がなくなったガス
138 二酸化炭素
140 バイパスパイプ
142 接続ライン
144 チャネル
146 二酸化炭素がなくなったガスの流れ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体または液体二酸化炭素の少なくとも一方を生成するためのシステムであって、
二酸化炭素を含む排ガスを生成するように構成された燃焼器(100)と、
前記排ガスを圧縮するように構成された圧縮機(104)と、
前記排ガスを冷却するように構成された熱交換器(102、112)と、
前記圧縮された排ガスが膨張することを可能にし、前記固体または液体二酸化炭素を形成し、前記固体または液体二酸化炭素を、ほぼCO2がなくなったガスから分離するように構成された膨張チャンバ(108)と、
前記CO2がなくなったガスを前記熱交換器(120、112)に供給するように構成された供給経路(130、146)と、
前記固体または液体二酸化炭素を貯蔵するように構成された貯蔵チャンバ(114)とを備えるシステム。
【請求項2】
前記熱交換器(102)が、前記圧縮機(104)の上流に設けられ、前記熱交換器が、水を生成し、前記圧縮機に前記排ガスの事前に冷却された流れを供給するように構成された、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記熱交換器(102)が、前記排ガスが前記圧縮機に進入する前に、前記供給されたCO2がなくなったガスを利用して、前記排ガスを事前に冷却するように構成されている、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記熱交換器(102)が、排熱回収(WHR)システムを含み、前記WHRシステムが、前記排ガスを利用して電気と水を生成し、前記排ガスの前記事前に冷却された流れを前記圧縮機(104)に供給するように構成された、請求項2記載のシステム。
【請求項5】
前記圧縮機(104)を回転させるように構成された電気モータ(106)をさらに備え、前記電気モータが、前記WHRシステム(102)の電気出力に電気的に接続される、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記圧縮機(104)の下流に第2の熱交換器(112)をさらに備え、前記第2の熱交換器が、前記圧縮された排ガスの温度を下げ、前記温度が下がった排ガスを前記タービン(108)に供給するように構成された、請求項2記載のシステム。
【請求項7】
前記CO2がなくなったガスを前記第2の熱交換器(112)に供給するための導管(130)をさらに備え、前記第2の熱交換器が、前記CO2がなくなったガスを利用して、前記温度が下がった排ガスをさらに冷却するように構成された、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記貯蔵チャンバ(114)と建造物(116)の間に接続された、前記貯蔵チャンバから前記建造物に二酸化炭素を供給するための導管をさらに備える、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記貯蔵チャンバ(114)の上流に位置し、前記建造物に接続された第2の導管(140)をさらに備え、前記第2の導管が、二酸化炭素を前記建造物(116)に供給し、前記貯蔵チャンバを迂回するように構成された、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記燃焼器(100)に接続され、前記燃焼器の作動に基づいて電気を生成するように構成された発電機(122)と、
前記発電機からの電気を、前記システムの少なくとも1つの他の構成要素(116)に供給するように構成された電気的な供給ライン(142)をさらに備える、請求項1記載のシステム。

【図1】
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